JP2005010259A - 撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】単純な構成によって、ユーザーがストロボのような動作部の作動状態を従来に比較して容易に認識できる新規な撮像装置を提供する。
【解決手段】ストロボ3と、撮像素子101と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリ124と、発光素子9とを備える撮像装置。発光素子9は、その点滅動作によりメモリ124への画像データの書込み動作およびストロボ3のストロボ充電動作を表示する。前記両動作の判別のために、発光素子9の点滅周波数が前記両動作で相互に異なる。
【選択図】 図3
【解決手段】ストロボ3と、撮像素子101と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリ124と、発光素子9とを備える撮像装置。発光素子9は、その点滅動作によりメモリ124への画像データの書込み動作およびストロボ3のストロボ充電動作を表示する。前記両動作の判別のために、発光素子9の点滅周波数が前記両動作で相互に異なる。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子画像を撮像・再生する電子カメラのような撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のディジタルカメラには、そのストロボ充電あるいはAF(自動合焦)などのカメラの作動状態をユーザーが認識し易いように発光ダイオードが設けられており、カメラの作動状態に応じて発光ダイオードを点灯又は点滅させているものが多い。さらに最近では、画素数が500万を超える高画素ディジタルカメラも登場しており、CCDのような撮像素子で得られた各画像データのデータ量のこのような増大に伴い、撮像素子で得られた画像をカメラ内のメモリに保存するために、該メモリへの書き込みに要する画像書込み時間も作動状態としては無視できなくなってきている。
【0003】
また、急速な半導体技術の向上により、低電圧でも駆動する集積回路が開発され、従来よりも低い電圧に降下するまで電池の使用が可能となり、これにより電池の相対的な長寿命化が図られている。特に、カメラの小型、軽量化に伴い、アルカリ電池やニッケル水素電池を電源として用いられている場合などでは、電池の電気特性の向上により、従来4本使用していたものが例えば2本に減少し、この電池数の減少に伴い、カメラの電源電圧は低くなってきている。電源電圧が低くなると、ストロボ充電では充電時間が長くなる。また多くの場合、ストロボ充電中には液晶画面(LCD)をオフにしているので、ユーザーは発光ダイオードの点滅によってカメラの作動状態の目安を得ることになる。
【0004】
このように、ディジタルカメラでは、ストロボの充電期間や撮像素子より得られた画像データのメモリへの書込み期間が長くなるにつれて、カメラを操作する上で、このようなカメラの作動状態を発光ダイオードのような発光素子の作動によって正確に把握することが重要な要素の一つになっている。
【0005】
そこで、ストロボの充電完了を発光ダイオードの強い発光によって明確に表示するための電気回路が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ストロボの充電期間中は発光ダイオードを点灯させ、充電の完了をその点滅により通知することが試みられている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、複数の発光素子をストロボ充電の進行に応じて段階的に点灯させ、過充電状態で一斉に点滅させることが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−115796号公報(第3−5頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−95292号公報(第6−8頁、図1、5)
【特許文献3】
特開昭57−185424号公報(第5−7頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に一定周期での発光ダイオードを点滅させてストロボ充電の完了を表示する構造では、ユーザーはストロボ充電の完了のタイミングを認識することが難しい。また、複数の発光ダイオードをストロボ充電の進行状況に応じて段階的に順次点灯させる構造では、複数の発光ダイオードが必要になり、構造の複雑化を招く。
【0008】
そこで、本発明の目的は、単純な構成によって、ユーザーがストロボのような動作部の作動状態を従来に比較して容易に認識できる新規な撮像装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子とを備え、該発光素子は、その点滅動作により前記メモリへの前記画像データの書込み動作および前記ストロボのストロボ充電動作を表示する撮像装置であって、前記両動作の判別のために前記発光素子の点滅周波数を前記両動作で相互に異ならせたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、1つの例えば発光ダイオードのような発光素子の点滅により、メモリへの画像データの書込み動作およびストロボ充電動作を表示することができる。しかも、両動作で点滅周波数が相互に異なることから、ユーザは画像データの書込み動作およびストロボ充電動作での発光素子の点滅周波数の違い、すなわち点滅周期の違いを予め認識しておけば、単一の発光素子の点滅動作によって、画像データの書込み動作およびストロボ充電動作と言う2種類の動作について、撮像装置がいずれの動作中であるかを判別することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子および発音素子を有する表示手段とを備える撮像装置であって、前記メモリへの前記画像データの書込み動作を前記両素子のいずれか一方の作動により表示し、前記ストロボのストロボ充電動作を前両素子のうちの他方の動作により表示することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、メモリへの画像データの書込み動作を例えばスピーカのような発音素子からの音声により表示し、ストロボ充電動作を例えば発光ダイオードのような発光素子の点滅あるいは点灯のような表示動作で表示することができ、これにより、撮像装置の画像データの書込み動作およびストロボ充電動作と言う2種類の動作をそれぞれ聴覚及び視覚で判別することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、ストロボと、発光素子とを備える撮像装置であって、前記ストロボのストロボ充電中に前記発光素子を点滅動作させかつその点滅周波数を所定の判別情報に基づいて充電所要時間に応じて変化させることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、ストロボの充電所要時間に応じて発光ダイオードのような発光素子の点滅周波数すなわち点滅周期が変化することから、例えば充電所要時間の増減に応じて点滅周期を増減させることにより、ストロボ充電所要時間が長くなれば点滅周期を長くすることができ、充電所要時間が短くなれば点滅周期を短くすることができる。
【0015】
点滅周期がストロボ充電の所要時間の増減に関わりなく一定であると、充電所要時間が長いときは充電完了までに発光素子の多数回の点滅を待つ必要がある。
【0016】
しかしながら、ストロボ充電所要時間の増大に応じて点滅周期を長くすることにより、充電完了までの点滅回数の増大を抑制し、この点滅回数をほぼ一定に保持することができるので、充電所要時間が長いときの充電待ちによる苛々感を緩和することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電に使用される電源の電圧情報を用いたことを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、前記電源の電圧に応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。ストロボの充電時間は、電源電圧の低下に伴って増大するが、前記電源電圧の低下に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、前記電源の電圧低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボのガイドナンバー(GNO)情報を用いたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ストロボのガイドナンバーに応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。
【0021】
ストロボのガイドナンバーは、撮像装置の絞り(F)と被写体までの距離(L)との積で示される。このガイドナンバーに基づいてストロボ発光時間が制御されており、ガイドナンバーの増大に伴いストロボの発光量が増大することから、ストロボの充電時間が増大する。
【0022】
しかしながら、このガイドナンバーの増大に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧を用いたことを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧の増減に応じて発光素子の点滅周期を増減するこができる。
【0025】
ストロボ充電用の前記メインコンデンサの端子間電圧は、充電の進行に伴って増大することから、この端子間電圧の増大に応じて発光素子の点滅周期を短くすることにより、この点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができ、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電の進行状況を示す時間情報を用いたことを特徴とする。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、前記ストロボの充電の進行状況を示す時間情報に応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。
【0028】
ストロボの充電に要する充電所要時間は、電源電圧、ストロボ充電用のメインコンデンサの端子間電圧およびガイドナンバー等から予測計算式を用いて算出可能であり、例えば、この計算値と充電開始からの時間とからストロボ充電完了までの時間を求め、これをストロボ充電の進行状況を示す時間情報として、ストロボ充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、この点滅周期の減少によりストロボ充電の進行状況を把握することができ、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態につき説明する。各図に示された同一構成部分および同一処理については、同一の参照符号が付されている。
【0030】
図1(a)、図1(b)および図1(c)は、本発明に係る撮像装置の一例であるディジタルカメラの外観を示すそれぞれ上面図、正面図および背面図である。また、図2は、本発明に係るディジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0031】
本発明に係るディジタルカメラは、図1(a)〜図1(c)に示すように、カメラ本体に設けられる鏡胴ユニット(7)を備える。鏡胴ユニット(7)は、図2に示すように、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ(7−1a)およびズーム駆動モータ(7−1b)からなるズーム光学系(7−1)と、フォーカスレンズ(7−2a)およびフォーカス駆動モータ(7−2b)からなるフォーカス光学系(7−2)と、絞り(7−3a)および絞りモータ(7−3b)からなる絞りユニット(7−3)と、メカシャッタ(7−4a)およびメカシャッタモータ(7−4b)からなるメカシャッタユニット(7−4)と、各モータ(7−1b〜7−4b)を駆動するモータドライバ(7−5)とを有する。
【0032】
モータドライバ(7−5)は、リモコン受光部(6)の入力や操作部Keyユニット(SW1〜SW13)の操作入力に基づいた、カメラ本体に設けられる後述するディジタルスチルカメラプロセッサ(104)内にあるCPUブロック(104−3)からの駆動指令により、駆動制御される。
【0033】
ROM(108)には、CPUブロック(104−3)が解読可能なコードで記述された制御プログラムや制御のための各種のパラメータが格納されている。
【0034】
ディジタルカメラの電源スイッチ(SW13)の操作によって該ディジタルカメラに搭載された電池(13a)がカメラ内の電源回路に接続されることにより、この電源回路がオン状態になると、前記プログラムはメインメモリ(図示せず)にロードされる。プロセッサ(104)内のCPUブロック(104−3)は、前記メインメモリに読み込まれたプログラムに従って装置各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等をRAM(107)と、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)内にあるLocal SRAM(104−4)とに一時的に保存する。ROM(108)に書き換え可能なフラッシュROMを使用することで、制御プログラムや制御するためのパラメータを変更することが可能となり、機能のバージョンアップが容易に行える。
【0035】
CCD(101)は光学画像を光電変換するための固体撮像素子である。この固体撮像素子(101)から出力される画像電気信号を受けるF/E(フロントエンド)−IC(102)は、画像ノイズの除去のために相関二重サンプリングを行うCDS(102−1)と、利得調整を行うAGC(102−2)と、アナログ信号をディジタル信号へ変換を行うA/D変換回路(102−3)と、タイミングジェネレータTG(102−4)とを有する。タイミングジェネレータTG(102−4)は、CCD1制御ブロックすなわちCCD1信号処理ブロック(104−1)から供給される垂直同期信号(以下、VDと記す。)および水平同期信号(以下、HDと記す。)に基づいて、CPUブロック(104−3)によって制御されるCCD(101)およびF/E−IC(102)のための駆動タイミング信号を発生する。
【0036】
ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)は、CCD(101)からF/E―IC(102)を経て入力されたデータにホワイトバランス設定やガンマ設定を行う。このディジタルスチルカメラプロセッサ(104)は、前述したVD信号およびHD信号をタイミングジェネレータTG(102−4)に供給するCCD1信号処理(104−1)と、該CCD1信号処理ブロックを経た画像データをフィルタリング処理によって輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2制御ブロックすなわちCCD2信号処理ブロック(104−2)と、前述した装置各部の動作を制御するCPUブロック(104−3)と、前述した制御に必要なデータ等を、一時的に、保存するLocal SRAM(104−4)と、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック(104−5)と、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック(104−6)と、JPEG圧縮・伸張を行うJPEGCODECブロック(104−7)と、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック(104−8)と、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック(104−9)と、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードコントローラブロック(104−10)とを有する。
【0037】
ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に接続されたSDRAM(103)は、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)で画像データに前述した各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD(101)からF/E−IC(102)を介してディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に取り込まれ、CCD1信号処理ブロック(104−1)でホワイトバランス設定およびガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」、CCD2信号処理ブロック(104−2)で輝度データ・色差データ変換が行われた状態の「YUV画像データ」、およびJPEG CODECブロック(104−7)でJPEG圧縮された「JPEG画像データ」などである。
【0038】
メモリカードコントローラブロック(104−10)に接続されたメモリカードスロットル(121)は、ディジタルカメラにメモリカード(124)を着脱可能に装着するためのスロットルである。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に接続された内蔵メモリ(120)は、メモリカードスロットル(121)にメモリカード(124)が装着されていない場合でも、撮影した画像データを記憶できるようにするためのメモリである。
【0039】
LCDドライバ(117)は、LCDモニタ(10)を駆動するドライブ回路であり、TV信号表示ブロック(104−9)から出力されたビデオ信号をLCDモニタ(10)に表示するための信号に変換する機能を有する。
【0040】
前記LCDモニタ(10)は、撮影前における被写体の状態の監視、撮影した画像の確認、あるいはメモリカードや前述した内蔵メモリ(120)に記録した画像データの表示などを行うためのモニタである。
【0041】
ビデオAMP(118)は、TV信号表示ブロック(104−9)から出力されたビデオ信号の出力インピーダンスが75Ωとなるように、インピーダンス変換するためのアンプであり、ビデオジャック(119)は、TVなどの外部表示機器と接続するためのジャックである。
【0042】
USBコネクタ(122)は、パソコンなどの外部機器とUSB接続を行うためのコネクタである。
【0043】
シリアルドライバ回路(123−1)は、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うために、前述したシリアルブロック(104−6)の出力信号を適正な電圧値に変換するための回路であり、該シリアルドライバ回路に接続されたRS−232Cコネクタ(123−2)は、パソコンなどの外部機器にディジタルカメラをシリアル接続するためのコネクタである。
【0044】
CPUブロック(104−3)に接続されたSUB−CPU(109)は、ROM・RAMをワンチップに内蔵したCPUであり、操作Keyユニット(SW1〜13)やリモコン受光部(6)の出力信号をユーザの操作情報として、前述したCPUブロック(104−3)に出力する。また、SUB−CPU(109)は、前述したCPUブロック(104−3)から出力されるカメラの状態を示す電気信号を、後述するサブLCD(1)、AF LED(8)、ストロボLED(9)およびブザー(113)を動作させるための各制御信号に変換して、これらに出力する。
【0045】
サブLCD(1)は、例えば撮影可能枚数などを表示するための表示部であり、LCDドライバ(111)は、前述したSUB−CPU(109)の出力信号によりサブLCD(1)を駆動するためのドライブ回路である。
【0046】
AF LED(8)は、撮影時の合焦状態を表示するためのLEDであり、ストロボLED(9)は、ストロボ充電状態を表すためのLEDである。このようなLED(8)およびLED(9)をメモリカードアクセス状態の表示など、別の表示用途に使用することができる。
【0047】
操作Keyユニット(SW1〜13)は、ユーザーが操作するKey回路であり、リモコン受光部(6)は、ユーザーが操作したリモコン送信機(図示せず)からの光信号を受ける受信部である。
【0048】
音声記録ユニット(115)は、ユーザーが音声信号を入力するマイク(115−3)と、入力された音声信号を増幅するマイクAMP(115−2)と、増幅された音声信号を記録する音声記録回路(115−1)とからなる。
【0049】
音声再生ユニット(116)は、記録された音声信号をスピーカー(116−3)から出力できる信号に変換する音声再生回路(116−1)と、変換された音声信号を増幅し、スピーカーを駆動するためのオーディオAMP(116−2)と、音声信号を出力するスピーカー(116−3)とからなる。両ユニット(115、116)は、CPUブロック(104−3)の制御下で動作する。
【0050】
次に撮影動作の一連の流れを簡単に説明する。ディジタルカメラの電源スイッチ(SW13)が使用者によりON操作されたことをSUB−CPU(109)が検出すると、CPUブロック(104−3)はCCD(101)、F/E−IC(102)、CCD1信号処理ブロック(104−1)、CCD2信号処理ブロック(104−2)、TV信号表示ブロック(104−9)およびビデオアンプ(118)等に所定の設定を行う。この設定により、レンズユニットである鏡筒ユニット(7)を通して入射した光学像は、CCD(101)で光電変換され、アナログ電気信号としてF/E−IC(102)へ出力される。このアナログ信号は、フロントエンド集積回路であるF/E−IC(102)でゲイン調整やA/D変換がなされ、ディジタル信号としてディジタルスチルカメラプロセッサ(104)のCCD1信号処理ブロック(104−1)に入力される。
【0051】
CCD1信号処理ブロック(104−1)では、前述したホワイトバランス調整やガンマ変換等の処理が行われ、処理後のデータはSDRAM(103)に一旦保存される。このSDRAM(103)に保存された「RAW−RGB画像データ」はCCD2信号処理ブロック(104−2)に読み出され、YUV変換を受けた後に「YUV画像データ」としてSDRAM(103)へ書き戻される。この書き戻された「YUV画像データ」は、TV信号表示ブロック(104−9)に読み出され、たとえば出力先がNTSCシステムのTVであれば、そのシステムに応じた水平・垂直の同期信号で変倍処理を受けた後、ビデオアンプ(118)を経て図示しないTVに出力される。この処理が各垂直同期信号VDごとに行われることで、スチル撮影前の確認用の表示であるモニタリングが行われる。
【0052】
レリーズシャッタ釦(SW1)の押下によるレリーズ操作をSUB−CPU(109)が検出すると、CPUブロック(104−3)は測距ユニット(5)の測距データに基づきモータドライバ(7−5)を介してフォーカスレンズ(7−2a)を駆動して合焦動作を実行し、合焦動作完了後に、F/E−IC(102)とCCD(101)とに静止画記録のための露光用設定を行う。
【0053】
CPUブロック(104−3)は、露光完了と同時にメカシャッタモータ(7−4b)を介してメカシャッタ(7−4a)を駆動させ、該シャッタを閉じる。また、CPUブロック(104−3)は露光完了直前にCCD1信号処理ブロック(104−1)に静止画取り込み用の設定を行い、露光完了時にCCD(101)からのデータの取り込みを行う。
【0054】
CCD1信号処理ブロック(104−1)を介してSDRAM(103)に取り込まれた「RAW−RGB画像データ」は、前記したモニタリング時と同様にCCD2信号処理ブロック(104−2)に読み出されてYUV変換を受け、これにより、「YUV画像データ」としてSDRAM(103)へ書き戻される。SDRAM(103)へ書き戻された「YUV画像データ」はJPEGコーデックブロック(104−7)に読み出されてJPEG圧縮を受けた後、再びSDRAMへ書き戻され、さらに所定のヘッダ情報が付加された後に、DOS等の所定の書式にしたがって、最終的にメモリカード(124)へ保存される。また、「YUV画像データ」は同時にTV信号表示ブロック(104−9)に送られ、これにより前記したTV等で画像が表示される。
【0055】
従って、前記した例では、図3に示すようにレリーズシャッタ釦(SW1)が時刻t1で押下されると、CPUブロック(104−3)の動作により、合焦動作AFが実行され、時刻t2でメカシャッタ(7−4a)が閉じられる。このメカシャッタ(7−4a)の閉鎖動作と同時に、撮像素子であるCCD(101)からSDRAM(103)を経て、メモリーカード(124)または内蔵メモリ(120)への画像データの取り込みが開始される。
【0056】
このことから、図示の例では、メカシャッタ(7−4a)が閉じられた直後にメモリカード(124)または内蔵メモリ(120)への画像データの書込みが開始されることから、この書込み開始時刻t2から書込み完了までの時刻t3迄の時間が1画像についての画像書込み動作時間となる。
【0057】
ストロボスイッチ(S7)の操作により、レリーズシャッタ釦(SW1)の押下に応じてストロボ回路114(図2参照)が該ストロボ回路に設けられた従来よく知られたメインコンデンサ(114a)の充電電圧でストロボ発光部3を発光させるように設定されていると、発光によって放電された前記メインコンデンサ(114a)を電源である前記電池(13a)の電力により充電すべく、図3に示すように、画像の書込み動作の終了時t3と同時に充電が開始し、この充電は時刻t4で完了する。
【0058】
図3は本発明の実施の形態1を示し、図1(c)および図2に示した合焦点を表示する発光ダイオードからなるAF LED(8)およびストロボの作動状態を表示する発光ダイオードからなるストロボLED(9)は、SUB−CPU(109)の制御下で、図3に示すような動作を示す。
【0059】
すなわち、AF LED(8)はメカシャッタ(7−4a)が閉じられる時刻t1の直前に点灯または点滅動作してユーザに合焦が完了したことを表示する。
【0060】
また、ストロボLED(9)は、時刻t2〜時刻t3の間の画像書込み動作中、周波数(f1)で示される点滅周期で点滅動作する。またストロボLED(9)は、時刻t3で、その点滅周期を周波数(f1)よりも低い周波数(f2)で示される点滅周期に増大させ、充電完了に至る時刻t4までの間、この低い周波数(f2)で示される点滅周期で点滅動作する。
【0061】
従って、カメラの操作者であるユーザは、ストロボLED(9)の点滅開始によりカメラが画像書込み動作に入ったことを知り、またその点滅周期の切換を知ることによりカメラの動作がストロボ充電に移行したことを知ることができる。さらに、ストロボLED(9)の点滅動作が終了することにより、ストロボの充電完了を知り、これにより引き続くストロボ撮影が可能な状態になったことを知ることができる。
【0062】
このように、実施の形態1によれば、単一のストロボLED(9)の点滅周期を変えることにより、画像書込み動作とストロボ充電動作とを視覚的に容易に判別することができる。
【0063】
図4は本発明の実施の形態2を示す。ディジタルカメラのレリーズシャッタ釦(SW1)が時刻t1で押下されると、図4に示すように、実施の形態1におけると同様なCPUブロック(104−3)の動作により、合焦動作AFが実行され、時刻t2でメカシャッタ(7−4a)が閉じられる。このとき、実施の形態2では、図2に示したCPUブロック(104−3)の制御下でスピーカー(116−3)からレリーズ音が出力される。また、メカシャッタ(7−4a)が閉じた後でCCD(101)により得られた画像データが記録メディアである例えばメモリカード(124)に書き込まれるとき、ブザー(113)或いはスピーカー(116−3)から音声が出力される。このとき、画像書き込み中の音声はレリーズ時に発生させるシャッタ音とは異なるものであることが望ましく、図4の実施の形態2では、発音素子からなるスピーカー(116−3)が、CPUブロック(104−3)の制御下で、時刻t2〜時刻t3の間、画像書込み動作中であることを表音により表示する。
【0064】
その後、ストロボ充電期間に移ると、ストロボLED(9)は、時刻t3からの間の画像書込み動作中、周波数(F)で示される点滅周期で点滅動作する。
【0065】
前記した実施の形態2によれば、スピーカー(116−3)からの音声により画像書込み動作を表示し、ストロボLED(9)の点滅動作により充電動作に移行したことを表示し、このストロボLED(9)の点滅動作の停止によりストロボ充電動作の完了を知ることができるので、画像書込み動作とストロボ充電動作とを視覚および聴覚で容易に判別することができる。
【0066】
図4の例では、画像書込み動作を発音素子であるスピーカー(116−3)の動作により表示し、ストロボ充電を発光素子であるストロボLED(9)の作動により表示したが、これに代えて、ストロボ充電をスピーカーすなわち発音素子(116−3)で表示し、画像書込み動作をストロボLEDすなわち発光素子(9)で表示させることができる。
【0067】
図5に示す実施の形態3では、所定の判別情報に基づいて、ストロボ充電期間中の発光ダイオードからなるストロボLED(9)の点滅周波数が変化する。
【0068】
例えば、CPUブロック(104−3)は、判別情報に関して予め複数の基準値と、それに対応した点滅周波数(f1、f2、f3)との各データを例えばRAM(107)に格納することにより、これらの値を設定する。CPUブロック(104−3)は、前記判別情報がいずれの基準値間範囲に含まれるかでストロボLED(9)の点滅周波数を決定し、SUB−CPU(109)を経て点滅動作させる。
【0069】
図5では、パターンA、BおよびCの3種類の点滅周波数f1、f2、f3(f1<f2<f3)が準備されている。また、予め判別情報に対して適当な範囲で表示パターンA、B、Cが割り当てられている。SUB−CPU(109)はCPUブロック(104−3)からストロボ充電前に判別情報を取得し、取得した判別情報がどの表示パターンの範囲に含まれているかで点滅周波数を周波数f1、f2、f3から選択する。例えば、判別情報Xについての複数の基準値をX0、X1、X2およびX3(X0<X1<X2<X3)とすると、X0<A≦X1, X1<B≦X2, X2<C≦X3となるように各表示パターンA、BおよびCが割り当てられる。ストロボ充電前の判別情報がX (X0<X≦X1)とすると、表示パターンAが選択されストロボ充電中は点滅周波数f1で発光ダイオードからなるストロボLED(9)を点滅させる。このように、判別情報に応じて、ストロボLED(9)の点滅パターンが各表示パターンA、BおよびCから選択される。
【0070】
図6は、実施の形態4を示す。この実施の形態4は、前記判別情報として、電源電圧である前記電池(13a)の電圧Viが用いられた例を示す。
【0071】
一般的に、電源電圧Viが高いとストロボ充電時間は短く、逆に電源電圧Viが低いと充電時間は長くなる。そこで、電源電圧Viに対して複数の基準値とそれに対応した発光素子であるストロボLED(9)の点滅周波数とのデータが例えばRAM(107)に格納することにより、これらの値が設定される。
【0072】
図6に示す例では、予め電源すなわち電池(13a)の電圧Viに対して適当な範囲で表示パターンA、BおよびCが割り当てられる。ここで、電源電圧Viが高い範囲に早い点滅周波数が割り当てられ、また電源電圧Viが低い範囲には遅い点滅周波数が割り当てられる。そのために、ストロボ充電を始める前に電源である電池(13a)の電圧Viがモニタリングされ、電源電圧Viの値から点滅周波数が選択され、その選択された周波数でストロボLED(9)が点滅動作を行う。
【0073】
すなわち、電源電圧Viが低いときには、図6に示すように、充電開始時刻t1からストロボ充電完了時刻t4−1までの充電時間(T1)が長くなるが、この長いストロボ充電時間(T1)のときには、表示パターンAが選択されることから遅い周波数でストロボLEDすなわち発光ダイオード(9)が点滅する。他方、電源電圧Viが高いときには、ストロボ充電完了時刻t4−3までの充電時間(T3)時間が短くなるが、この短いストロボ充電時間(T3)のときには、表示パターンCが選択されることから早い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。またストロボ充電完了時刻t4−2までの充電時間(T2)が充電時間(T1)と充電時間(T3)との中間となる電源電圧Viの中間範囲では、表示パターンBが選択される。
【0074】
このように、電源(13a)の電圧Viの減少に伴って増大するストロボ充電時間(T1〜T3)に応じて、ストロボLED(9)の点滅周波数が増大するので、電源電圧Viの低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大によって生じる充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0075】
図7に示す実施の形態5は、前記判別情報としてストロボのガイドナンバー(GNO)を用いた例を示す。前記したとおり、ストロボのガイドナンバー(GNO)に従ってストロボ発光時間が制御されている。よって、ガイドナンバーの値が大きいとストロボ発光量が多く、ストロボ充電時間が長くなり、ガイドナンバーの値が小さいとストロボ発光量が少なく、ストロボ充電時間が短くなる。そこで、ガイドナンバーに対して複数の基準値とそれに対応したストロボLED(9)の点滅周波数が定められる。
【0076】
図7に示す例では、予めガイドナンバーの適当な範囲に対してストロボLED(9)の点滅パターンA、BおよびCが割り当てられる。ここでは、ガイドナンバーの値が大きい範囲に遅い点滅周波数が割り当てられ、小さい範囲には早い点滅周波数が割り当てられる。
【0077】
CPUブロック(104−3)は、撮影で使用したガイドナンバーをストロボ充電前に取得し、このCPUブロック(104−3)からの情報に基づいて、SUB−CPU(109)はガイドナンバーの値からストロボLED(9)の点滅周波数を選択し点滅動作を行う。
【0078】
ガイドナンバーの値が大きいときには、図7に示すように、ストロボ充電開始時刻t1からストロボ充電完了時刻t4−1までの充電時間(T1)が長くなるので、この長いストロボ充電時間(T1)のときには、表示パターンAが選択されることから遅い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。他方、ガイドナンバーの値が小さいときには、ストロボ充電完了時刻t4−3までの充電時間(T3)が短くなるので、この短いストロボ充電時間(T3)のときには、表示パターンCが選択されることから、早い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。またストロボ充電完了時刻t4−2までの充電時間(T2)が充電時間(T1)と充電時間(T3)との中間となるガイドナンバーの中間値の範囲では、パターンBが選択される。
【0079】
このように、ガイドナンバー(GNO)の増大に応じて増大するストロボ充電時間(T1〜T3)に応じて、ストロボLED(9)の点滅周波数が増大するので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0080】
図8に示す実施の形態6は、前記判別情報としてストロボ充電用のメインコンデンサ(114a)の端子電圧を用いる。ストロボ充電を行うメインコンデンサ(114a)の端子電圧は、例えばCPUブロック(104−3)により、充電量を確認するためにストロボ充電中、ある一定の間隔で監視されている。そこで、図8に示すように、メインコンデンサ(114a)の端子電圧に関する複数の基準値(V1, V2,V3)と、それに対応したストロボLED(9)の点滅周波数(f1, f2, f3)とのデータが例えばRAM(107)に格納されることにより、これらの値が定められる。充電初期ではメインコンデンサ(114a)への充電量も少なく、そのために該メインコンデンサの端子間電圧は基準値V1よりも低い。このときには、発光ダイオードからなるストロボLED(9)の点滅周波数(f1)は低く、ストロボLED(9)は遅い点滅周期で点滅する。充電が進むに従って充電量が増えてくるとメインコンデンサ(114a)の端子電圧は高くなる。この端子電圧が基準値V1を超えると、充電初期のときの点滅周波数(f1)よりも早い周波数(f2)でストロボLED(9)は点滅する。さらに、充電が終了に近づいてきて、メインコンデンサ(114a)の端子電圧が基準値V2を超えると、さらに早い点滅周波数(f3)でストロボLED(9)が点滅する。また、メインコンデンサ(114a)の端子電圧が充電完了を示す基準値V3に達すると、ストロボLED(9)は点滅する。したがって、ストロボLED(9)の点滅の終了により、メインコンデンサ(114a)の充電完了を知ることができ、これにより、ユーザーがストロボ充電終了を視覚で感覚的に認識できるようになる。
【0081】
図9に示す実施の形態7は、前記判別情報としてストロボ充電時間が用いられている。ストロボ充電時間は、前記したように、電源電圧、メインコンデンサの端子電圧、ガイドナンバーなどから実験的に予測計算式を導き出すことができる。この計算式からストロボ充電完了までの時間がわかり、また充電開始からの経過時間を計測することでストロボ充電の進捗度がわかる。そこで、例えばCPUブロック(104−3)により前記した演算処理を行い、ストロボ充電完了からさかのぼった予め設定された時間毎の複数の基準値を設定し、それに対応した発光ダイオードの点滅周波数を定め、前記基準値を超える毎に点滅周波数を増大させる。これらの設定は、前記したと同様に、例えばRAM(107)への各データの格納によりなされる。
【0082】
図9に示す例では、ストロボ充電完了からさかのぼった時間毎の基準時間値T1、T2、T3と、それらに対応した発光ダイオードの点滅周波数f1、f2、f3、f4(f1> f2> f3>f4)とが設定される。図9に示す動作例Aの場合、算出されたストロボ充電時間はTaであり、基準値(T3)よりも長い。この場合、充電開始t1からの経過時間をTpとすると、充電開始t1から基準値T3で示される時点までの時間(0≦Tp≦Ta−T)は、最も低い点滅周波数f4で発光ダイオード(9)を点滅させる。次に、基準値T3で示される時点から基準値T2で示される時点までの時間(Ta−T3≦Tp≦Ta−T2)は、点滅周波数f3で、また基準値T2で示される時点から基準値T1で示される時点までの時間(Ta−T2≦Tp≦Ta−T1)は、点滅周波数f2でそれぞれ発光ダイオード(9)を点滅させる。また、基準値T1で示される時点から充電完了時間t4までの時間(Ta−T1≦Tp≦Ta)では、発光ダイオード(9)を最も早い点滅周波数f1で点滅させて、これによりユーザーがストロボ充電終了を感覚的に認識することができる。
【0083】
動作例Bおよび動作例Cにおいても、同様にして、ストロボ充電時間(Tb、Tc)と、ストロボ充電完了からさかのぼった時間毎の前記したと同様な基準時間値とを比較し、充電開始時間からの経過時間が各基準値で示されるいずれの範囲に含まれるかで、発光ダイオード(9)の点滅周波数が決定されるので、充電開始からの経過時間に応じて点滅周波数がf3またはf2からf1へ段階的に増大され、充電完了前では最も早い点滅周波数f1で点滅を行う。
【0084】
したがって、ストロボの充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子である発光ダイオード(9)の点滅周期を短くすることができるので、点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を視覚的に把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0085】
請求項1に記載の発明によれば、メモリへの画像データの書込み動作時およびストロボ充電動作時における発光素子の点滅周波数を相互に異ならせることにより、単一の発光素子の点滅動作によって、撮像装置が画像データの書込み動作およびストロボ充電動作のいずれであるかを判別し分けることができる。
【0086】
請求項2に記載の発明によれば、発音素子および発光素子での表示動作により、撮像装置の画像データの書込み動作およびストロボ充電動作をそれぞれ聴覚及び視覚で判別し分けることができるので、各動作を誤りなく容易に認識することができる。
【0087】
請求項3に記載の発明によれば、ストロボ充電所要時間の増大に応じて点滅周期を長くすることができ、これにより、充電完了までの点滅回数の増大を抑制し、この点滅回数をほぼ一定に保持することができるので、充電所要時間が長いときの充電待ちによる苛々感を緩和することができる。
【0088】
請求項4に記載の発明によれば、電源の電圧の低下に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができ、これにより、前記電源の電圧低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0089】
請求項5に記載の発明によれば、ガイドナンバーの増大に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0090】
請求項6に記載の発明によれば、前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧の増大に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、これにより点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0091】
請求項7に記載の発明によれば、ストロボの充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、これにより、点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0092】
前記したところでは、発光素子として発光ダイオード(LED)の例を示したが、これに限らず、エレクトロルミネッセン(EL)の他、種々の発光素子を用いることができる。また、ディジタルカメラ以外の撮像装置に本発明を適用することができる。また、撮像素子としてCCDの例を示したが、CMOSのような固体撮像素子の他、種々の撮像素子を適用することができる。
【0093】
【発明の効果】
この発明によれば、画像書き込み期間とストロボ充電期間で発光素子の点滅周波数を変化させることによってユーザーは作動状態の違いを容易に認識することができる。
【0094】
また、ストロボ充電時間中の発光素子の点滅周波数を所定の条件によって変化させることによって、ストロボ充電時間の長さに適応した発光素子の点滅周波数を得ることができる。
【0095】
さらに、充電量に応じて点滅周波数を変化させることによって、ユーザーはストロボ充電完了を容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す上面図であり、(b)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す正面図であり、(c)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す背面図である。
【図2】本発明に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図3】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態1の画像書込み動作およびストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図4】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態2の画像書込み動作およびストロボ充電動作と、発音素子および発光素子の各表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図5】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態3のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図6】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態4のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図7】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態5のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図8】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態6のストロボ充電用メインコンデンサの端子間電圧の変化と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図9】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態7のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 ストロボ発光部(ストロボ)
9 ストロボLED(発光素子)
101 CCD(撮像素子)
116−3 スピーカ(発音素子)
120、124 メモリ
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子画像を撮像・再生する電子カメラのような撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のディジタルカメラには、そのストロボ充電あるいはAF(自動合焦)などのカメラの作動状態をユーザーが認識し易いように発光ダイオードが設けられており、カメラの作動状態に応じて発光ダイオードを点灯又は点滅させているものが多い。さらに最近では、画素数が500万を超える高画素ディジタルカメラも登場しており、CCDのような撮像素子で得られた各画像データのデータ量のこのような増大に伴い、撮像素子で得られた画像をカメラ内のメモリに保存するために、該メモリへの書き込みに要する画像書込み時間も作動状態としては無視できなくなってきている。
【0003】
また、急速な半導体技術の向上により、低電圧でも駆動する集積回路が開発され、従来よりも低い電圧に降下するまで電池の使用が可能となり、これにより電池の相対的な長寿命化が図られている。特に、カメラの小型、軽量化に伴い、アルカリ電池やニッケル水素電池を電源として用いられている場合などでは、電池の電気特性の向上により、従来4本使用していたものが例えば2本に減少し、この電池数の減少に伴い、カメラの電源電圧は低くなってきている。電源電圧が低くなると、ストロボ充電では充電時間が長くなる。また多くの場合、ストロボ充電中には液晶画面(LCD)をオフにしているので、ユーザーは発光ダイオードの点滅によってカメラの作動状態の目安を得ることになる。
【0004】
このように、ディジタルカメラでは、ストロボの充電期間や撮像素子より得られた画像データのメモリへの書込み期間が長くなるにつれて、カメラを操作する上で、このようなカメラの作動状態を発光ダイオードのような発光素子の作動によって正確に把握することが重要な要素の一つになっている。
【0005】
そこで、ストロボの充電完了を発光ダイオードの強い発光によって明確に表示するための電気回路が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、ストロボの充電期間中は発光ダイオードを点灯させ、充電の完了をその点滅により通知することが試みられている(例えば、特許文献2参照。)。さらに、複数の発光素子をストロボ充電の進行に応じて段階的に点灯させ、過充電状態で一斉に点滅させることが提案されている(例えば、特許文献3参照。)。
【0006】
【特許文献1】
特開平8−115796号公報(第3−5頁、図1)
【特許文献2】
特開平11−95292号公報(第6−8頁、図1、5)
【特許文献3】
特開昭57−185424号公報(第5−7頁、第1図)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、単に一定周期での発光ダイオードを点滅させてストロボ充電の完了を表示する構造では、ユーザーはストロボ充電の完了のタイミングを認識することが難しい。また、複数の発光ダイオードをストロボ充電の進行状況に応じて段階的に順次点灯させる構造では、複数の発光ダイオードが必要になり、構造の複雑化を招く。
【0008】
そこで、本発明の目的は、単純な構成によって、ユーザーがストロボのような動作部の作動状態を従来に比較して容易に認識できる新規な撮像装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子とを備え、該発光素子は、その点滅動作により前記メモリへの前記画像データの書込み動作および前記ストロボのストロボ充電動作を表示する撮像装置であって、前記両動作の判別のために前記発光素子の点滅周波数を前記両動作で相互に異ならせたことを特徴とする。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、1つの例えば発光ダイオードのような発光素子の点滅により、メモリへの画像データの書込み動作およびストロボ充電動作を表示することができる。しかも、両動作で点滅周波数が相互に異なることから、ユーザは画像データの書込み動作およびストロボ充電動作での発光素子の点滅周波数の違い、すなわち点滅周期の違いを予め認識しておけば、単一の発光素子の点滅動作によって、画像データの書込み動作およびストロボ充電動作と言う2種類の動作について、撮像装置がいずれの動作中であるかを判別することができる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子および発音素子を有する表示手段とを備える撮像装置であって、前記メモリへの前記画像データの書込み動作を前記両素子のいずれか一方の作動により表示し、前記ストロボのストロボ充電動作を前両素子のうちの他方の動作により表示することを特徴とする。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、メモリへの画像データの書込み動作を例えばスピーカのような発音素子からの音声により表示し、ストロボ充電動作を例えば発光ダイオードのような発光素子の点滅あるいは点灯のような表示動作で表示することができ、これにより、撮像装置の画像データの書込み動作およびストロボ充電動作と言う2種類の動作をそれぞれ聴覚及び視覚で判別することができる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、ストロボと、発光素子とを備える撮像装置であって、前記ストロボのストロボ充電中に前記発光素子を点滅動作させかつその点滅周波数を所定の判別情報に基づいて充電所要時間に応じて変化させることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、ストロボの充電所要時間に応じて発光ダイオードのような発光素子の点滅周波数すなわち点滅周期が変化することから、例えば充電所要時間の増減に応じて点滅周期を増減させることにより、ストロボ充電所要時間が長くなれば点滅周期を長くすることができ、充電所要時間が短くなれば点滅周期を短くすることができる。
【0015】
点滅周期がストロボ充電の所要時間の増減に関わりなく一定であると、充電所要時間が長いときは充電完了までに発光素子の多数回の点滅を待つ必要がある。
【0016】
しかしながら、ストロボ充電所要時間の増大に応じて点滅周期を長くすることにより、充電完了までの点滅回数の増大を抑制し、この点滅回数をほぼ一定に保持することができるので、充電所要時間が長いときの充電待ちによる苛々感を緩和することができる。
【0017】
請求項4に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電に使用される電源の電圧情報を用いたことを特徴とする。
【0018】
請求項4に記載の発明によれば、前記電源の電圧に応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。ストロボの充電時間は、電源電圧の低下に伴って増大するが、前記電源電圧の低下に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、前記電源の電圧低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0019】
請求項5に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボのガイドナンバー(GNO)情報を用いたことを特徴とする。
【0020】
請求項5に記載の発明によれば、ストロボのガイドナンバーに応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。
【0021】
ストロボのガイドナンバーは、撮像装置の絞り(F)と被写体までの距離(L)との積で示される。このガイドナンバーに基づいてストロボ発光時間が制御されており、ガイドナンバーの増大に伴いストロボの発光量が増大することから、ストロボの充電時間が増大する。
【0022】
しかしながら、このガイドナンバーの増大に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0023】
請求項6に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧を用いたことを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載の発明によれば、前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧の増減に応じて発光素子の点滅周期を増減するこができる。
【0025】
ストロボ充電用の前記メインコンデンサの端子間電圧は、充電の進行に伴って増大することから、この端子間電圧の増大に応じて発光素子の点滅周期を短くすることにより、この点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができ、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0026】
請求項7に記載の発明は、前記判別情報として前記ストロボの充電の進行状況を示す時間情報を用いたことを特徴とする。
【0027】
請求項7に記載の発明によれば、前記ストロボの充電の進行状況を示す時間情報に応じて発光素子の点滅周期を増減することができる。
【0028】
ストロボの充電に要する充電所要時間は、電源電圧、ストロボ充電用のメインコンデンサの端子間電圧およびガイドナンバー等から予測計算式を用いて算出可能であり、例えば、この計算値と充電開始からの時間とからストロボ充電完了までの時間を求め、これをストロボ充電の進行状況を示す時間情報として、ストロボ充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、この点滅周期の減少によりストロボ充電の進行状況を把握することができ、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照して本発明の実施の形態につき説明する。各図に示された同一構成部分および同一処理については、同一の参照符号が付されている。
【0030】
図1(a)、図1(b)および図1(c)は、本発明に係る撮像装置の一例であるディジタルカメラの外観を示すそれぞれ上面図、正面図および背面図である。また、図2は、本発明に係るディジタルカメラの構成を示すブロック図である。
【0031】
本発明に係るディジタルカメラは、図1(a)〜図1(c)に示すように、カメラ本体に設けられる鏡胴ユニット(7)を備える。鏡胴ユニット(7)は、図2に示すように、被写体の光学画像を取り込むズームレンズ(7−1a)およびズーム駆動モータ(7−1b)からなるズーム光学系(7−1)と、フォーカスレンズ(7−2a)およびフォーカス駆動モータ(7−2b)からなるフォーカス光学系(7−2)と、絞り(7−3a)および絞りモータ(7−3b)からなる絞りユニット(7−3)と、メカシャッタ(7−4a)およびメカシャッタモータ(7−4b)からなるメカシャッタユニット(7−4)と、各モータ(7−1b〜7−4b)を駆動するモータドライバ(7−5)とを有する。
【0032】
モータドライバ(7−5)は、リモコン受光部(6)の入力や操作部Keyユニット(SW1〜SW13)の操作入力に基づいた、カメラ本体に設けられる後述するディジタルスチルカメラプロセッサ(104)内にあるCPUブロック(104−3)からの駆動指令により、駆動制御される。
【0033】
ROM(108)には、CPUブロック(104−3)が解読可能なコードで記述された制御プログラムや制御のための各種のパラメータが格納されている。
【0034】
ディジタルカメラの電源スイッチ(SW13)の操作によって該ディジタルカメラに搭載された電池(13a)がカメラ内の電源回路に接続されることにより、この電源回路がオン状態になると、前記プログラムはメインメモリ(図示せず)にロードされる。プロセッサ(104)内のCPUブロック(104−3)は、前記メインメモリに読み込まれたプログラムに従って装置各部の動作を制御するとともに、制御に必要なデータ等をRAM(107)と、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)内にあるLocal SRAM(104−4)とに一時的に保存する。ROM(108)に書き換え可能なフラッシュROMを使用することで、制御プログラムや制御するためのパラメータを変更することが可能となり、機能のバージョンアップが容易に行える。
【0035】
CCD(101)は光学画像を光電変換するための固体撮像素子である。この固体撮像素子(101)から出力される画像電気信号を受けるF/E(フロントエンド)−IC(102)は、画像ノイズの除去のために相関二重サンプリングを行うCDS(102−1)と、利得調整を行うAGC(102−2)と、アナログ信号をディジタル信号へ変換を行うA/D変換回路(102−3)と、タイミングジェネレータTG(102−4)とを有する。タイミングジェネレータTG(102−4)は、CCD1制御ブロックすなわちCCD1信号処理ブロック(104−1)から供給される垂直同期信号(以下、VDと記す。)および水平同期信号(以下、HDと記す。)に基づいて、CPUブロック(104−3)によって制御されるCCD(101)およびF/E−IC(102)のための駆動タイミング信号を発生する。
【0036】
ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)は、CCD(101)からF/E―IC(102)を経て入力されたデータにホワイトバランス設定やガンマ設定を行う。このディジタルスチルカメラプロセッサ(104)は、前述したVD信号およびHD信号をタイミングジェネレータTG(102−4)に供給するCCD1信号処理(104−1)と、該CCD1信号処理ブロックを経た画像データをフィルタリング処理によって輝度データ・色差データへの変換を行うCCD2制御ブロックすなわちCCD2信号処理ブロック(104−2)と、前述した装置各部の動作を制御するCPUブロック(104−3)と、前述した制御に必要なデータ等を、一時的に、保存するLocal SRAM(104−4)と、パソコンなどの外部機器とUSB通信を行うUSBブロック(104−5)と、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うシリアルブロック(104−6)と、JPEG圧縮・伸張を行うJPEGCODECブロック(104−7)と、画像データのサイズを補間処理により拡大/縮小するRESIZEブロック(104−8)と、画像データを液晶モニタやTVなどの外部表示機器に表示するためのビデオ信号に変換するTV信号表示ブロック(104−9)と、撮影された画像データを記録するメモリカードの制御を行うメモリカードコントローラブロック(104−10)とを有する。
【0037】
ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に接続されたSDRAM(103)は、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)で画像データに前述した各種処理を施す際に、画像データを一時的に保存する。保存される画像データは、例えば、CCD(101)からF/E−IC(102)を介してディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に取り込まれ、CCD1信号処理ブロック(104−1)でホワイトバランス設定およびガンマ設定が行われた状態の「RAW−RGB画像データ」、CCD2信号処理ブロック(104−2)で輝度データ・色差データ変換が行われた状態の「YUV画像データ」、およびJPEG CODECブロック(104−7)でJPEG圧縮された「JPEG画像データ」などである。
【0038】
メモリカードコントローラブロック(104−10)に接続されたメモリカードスロットル(121)は、ディジタルカメラにメモリカード(124)を着脱可能に装着するためのスロットルである。また、ディジタルスチルカメラプロセッサ(104)に接続された内蔵メモリ(120)は、メモリカードスロットル(121)にメモリカード(124)が装着されていない場合でも、撮影した画像データを記憶できるようにするためのメモリである。
【0039】
LCDドライバ(117)は、LCDモニタ(10)を駆動するドライブ回路であり、TV信号表示ブロック(104−9)から出力されたビデオ信号をLCDモニタ(10)に表示するための信号に変換する機能を有する。
【0040】
前記LCDモニタ(10)は、撮影前における被写体の状態の監視、撮影した画像の確認、あるいはメモリカードや前述した内蔵メモリ(120)に記録した画像データの表示などを行うためのモニタである。
【0041】
ビデオAMP(118)は、TV信号表示ブロック(104−9)から出力されたビデオ信号の出力インピーダンスが75Ωとなるように、インピーダンス変換するためのアンプであり、ビデオジャック(119)は、TVなどの外部表示機器と接続するためのジャックである。
【0042】
USBコネクタ(122)は、パソコンなどの外部機器とUSB接続を行うためのコネクタである。
【0043】
シリアルドライバ回路(123−1)は、パソコンなどの外部機器とシリアル通信を行うために、前述したシリアルブロック(104−6)の出力信号を適正な電圧値に変換するための回路であり、該シリアルドライバ回路に接続されたRS−232Cコネクタ(123−2)は、パソコンなどの外部機器にディジタルカメラをシリアル接続するためのコネクタである。
【0044】
CPUブロック(104−3)に接続されたSUB−CPU(109)は、ROM・RAMをワンチップに内蔵したCPUであり、操作Keyユニット(SW1〜13)やリモコン受光部(6)の出力信号をユーザの操作情報として、前述したCPUブロック(104−3)に出力する。また、SUB−CPU(109)は、前述したCPUブロック(104−3)から出力されるカメラの状態を示す電気信号を、後述するサブLCD(1)、AF LED(8)、ストロボLED(9)およびブザー(113)を動作させるための各制御信号に変換して、これらに出力する。
【0045】
サブLCD(1)は、例えば撮影可能枚数などを表示するための表示部であり、LCDドライバ(111)は、前述したSUB−CPU(109)の出力信号によりサブLCD(1)を駆動するためのドライブ回路である。
【0046】
AF LED(8)は、撮影時の合焦状態を表示するためのLEDであり、ストロボLED(9)は、ストロボ充電状態を表すためのLEDである。このようなLED(8)およびLED(9)をメモリカードアクセス状態の表示など、別の表示用途に使用することができる。
【0047】
操作Keyユニット(SW1〜13)は、ユーザーが操作するKey回路であり、リモコン受光部(6)は、ユーザーが操作したリモコン送信機(図示せず)からの光信号を受ける受信部である。
【0048】
音声記録ユニット(115)は、ユーザーが音声信号を入力するマイク(115−3)と、入力された音声信号を増幅するマイクAMP(115−2)と、増幅された音声信号を記録する音声記録回路(115−1)とからなる。
【0049】
音声再生ユニット(116)は、記録された音声信号をスピーカー(116−3)から出力できる信号に変換する音声再生回路(116−1)と、変換された音声信号を増幅し、スピーカーを駆動するためのオーディオAMP(116−2)と、音声信号を出力するスピーカー(116−3)とからなる。両ユニット(115、116)は、CPUブロック(104−3)の制御下で動作する。
【0050】
次に撮影動作の一連の流れを簡単に説明する。ディジタルカメラの電源スイッチ(SW13)が使用者によりON操作されたことをSUB−CPU(109)が検出すると、CPUブロック(104−3)はCCD(101)、F/E−IC(102)、CCD1信号処理ブロック(104−1)、CCD2信号処理ブロック(104−2)、TV信号表示ブロック(104−9)およびビデオアンプ(118)等に所定の設定を行う。この設定により、レンズユニットである鏡筒ユニット(7)を通して入射した光学像は、CCD(101)で光電変換され、アナログ電気信号としてF/E−IC(102)へ出力される。このアナログ信号は、フロントエンド集積回路であるF/E−IC(102)でゲイン調整やA/D変換がなされ、ディジタル信号としてディジタルスチルカメラプロセッサ(104)のCCD1信号処理ブロック(104−1)に入力される。
【0051】
CCD1信号処理ブロック(104−1)では、前述したホワイトバランス調整やガンマ変換等の処理が行われ、処理後のデータはSDRAM(103)に一旦保存される。このSDRAM(103)に保存された「RAW−RGB画像データ」はCCD2信号処理ブロック(104−2)に読み出され、YUV変換を受けた後に「YUV画像データ」としてSDRAM(103)へ書き戻される。この書き戻された「YUV画像データ」は、TV信号表示ブロック(104−9)に読み出され、たとえば出力先がNTSCシステムのTVであれば、そのシステムに応じた水平・垂直の同期信号で変倍処理を受けた後、ビデオアンプ(118)を経て図示しないTVに出力される。この処理が各垂直同期信号VDごとに行われることで、スチル撮影前の確認用の表示であるモニタリングが行われる。
【0052】
レリーズシャッタ釦(SW1)の押下によるレリーズ操作をSUB−CPU(109)が検出すると、CPUブロック(104−3)は測距ユニット(5)の測距データに基づきモータドライバ(7−5)を介してフォーカスレンズ(7−2a)を駆動して合焦動作を実行し、合焦動作完了後に、F/E−IC(102)とCCD(101)とに静止画記録のための露光用設定を行う。
【0053】
CPUブロック(104−3)は、露光完了と同時にメカシャッタモータ(7−4b)を介してメカシャッタ(7−4a)を駆動させ、該シャッタを閉じる。また、CPUブロック(104−3)は露光完了直前にCCD1信号処理ブロック(104−1)に静止画取り込み用の設定を行い、露光完了時にCCD(101)からのデータの取り込みを行う。
【0054】
CCD1信号処理ブロック(104−1)を介してSDRAM(103)に取り込まれた「RAW−RGB画像データ」は、前記したモニタリング時と同様にCCD2信号処理ブロック(104−2)に読み出されてYUV変換を受け、これにより、「YUV画像データ」としてSDRAM(103)へ書き戻される。SDRAM(103)へ書き戻された「YUV画像データ」はJPEGコーデックブロック(104−7)に読み出されてJPEG圧縮を受けた後、再びSDRAMへ書き戻され、さらに所定のヘッダ情報が付加された後に、DOS等の所定の書式にしたがって、最終的にメモリカード(124)へ保存される。また、「YUV画像データ」は同時にTV信号表示ブロック(104−9)に送られ、これにより前記したTV等で画像が表示される。
【0055】
従って、前記した例では、図3に示すようにレリーズシャッタ釦(SW1)が時刻t1で押下されると、CPUブロック(104−3)の動作により、合焦動作AFが実行され、時刻t2でメカシャッタ(7−4a)が閉じられる。このメカシャッタ(7−4a)の閉鎖動作と同時に、撮像素子であるCCD(101)からSDRAM(103)を経て、メモリーカード(124)または内蔵メモリ(120)への画像データの取り込みが開始される。
【0056】
このことから、図示の例では、メカシャッタ(7−4a)が閉じられた直後にメモリカード(124)または内蔵メモリ(120)への画像データの書込みが開始されることから、この書込み開始時刻t2から書込み完了までの時刻t3迄の時間が1画像についての画像書込み動作時間となる。
【0057】
ストロボスイッチ(S7)の操作により、レリーズシャッタ釦(SW1)の押下に応じてストロボ回路114(図2参照)が該ストロボ回路に設けられた従来よく知られたメインコンデンサ(114a)の充電電圧でストロボ発光部3を発光させるように設定されていると、発光によって放電された前記メインコンデンサ(114a)を電源である前記電池(13a)の電力により充電すべく、図3に示すように、画像の書込み動作の終了時t3と同時に充電が開始し、この充電は時刻t4で完了する。
【0058】
図3は本発明の実施の形態1を示し、図1(c)および図2に示した合焦点を表示する発光ダイオードからなるAF LED(8)およびストロボの作動状態を表示する発光ダイオードからなるストロボLED(9)は、SUB−CPU(109)の制御下で、図3に示すような動作を示す。
【0059】
すなわち、AF LED(8)はメカシャッタ(7−4a)が閉じられる時刻t1の直前に点灯または点滅動作してユーザに合焦が完了したことを表示する。
【0060】
また、ストロボLED(9)は、時刻t2〜時刻t3の間の画像書込み動作中、周波数(f1)で示される点滅周期で点滅動作する。またストロボLED(9)は、時刻t3で、その点滅周期を周波数(f1)よりも低い周波数(f2)で示される点滅周期に増大させ、充電完了に至る時刻t4までの間、この低い周波数(f2)で示される点滅周期で点滅動作する。
【0061】
従って、カメラの操作者であるユーザは、ストロボLED(9)の点滅開始によりカメラが画像書込み動作に入ったことを知り、またその点滅周期の切換を知ることによりカメラの動作がストロボ充電に移行したことを知ることができる。さらに、ストロボLED(9)の点滅動作が終了することにより、ストロボの充電完了を知り、これにより引き続くストロボ撮影が可能な状態になったことを知ることができる。
【0062】
このように、実施の形態1によれば、単一のストロボLED(9)の点滅周期を変えることにより、画像書込み動作とストロボ充電動作とを視覚的に容易に判別することができる。
【0063】
図4は本発明の実施の形態2を示す。ディジタルカメラのレリーズシャッタ釦(SW1)が時刻t1で押下されると、図4に示すように、実施の形態1におけると同様なCPUブロック(104−3)の動作により、合焦動作AFが実行され、時刻t2でメカシャッタ(7−4a)が閉じられる。このとき、実施の形態2では、図2に示したCPUブロック(104−3)の制御下でスピーカー(116−3)からレリーズ音が出力される。また、メカシャッタ(7−4a)が閉じた後でCCD(101)により得られた画像データが記録メディアである例えばメモリカード(124)に書き込まれるとき、ブザー(113)或いはスピーカー(116−3)から音声が出力される。このとき、画像書き込み中の音声はレリーズ時に発生させるシャッタ音とは異なるものであることが望ましく、図4の実施の形態2では、発音素子からなるスピーカー(116−3)が、CPUブロック(104−3)の制御下で、時刻t2〜時刻t3の間、画像書込み動作中であることを表音により表示する。
【0064】
その後、ストロボ充電期間に移ると、ストロボLED(9)は、時刻t3からの間の画像書込み動作中、周波数(F)で示される点滅周期で点滅動作する。
【0065】
前記した実施の形態2によれば、スピーカー(116−3)からの音声により画像書込み動作を表示し、ストロボLED(9)の点滅動作により充電動作に移行したことを表示し、このストロボLED(9)の点滅動作の停止によりストロボ充電動作の完了を知ることができるので、画像書込み動作とストロボ充電動作とを視覚および聴覚で容易に判別することができる。
【0066】
図4の例では、画像書込み動作を発音素子であるスピーカー(116−3)の動作により表示し、ストロボ充電を発光素子であるストロボLED(9)の作動により表示したが、これに代えて、ストロボ充電をスピーカーすなわち発音素子(116−3)で表示し、画像書込み動作をストロボLEDすなわち発光素子(9)で表示させることができる。
【0067】
図5に示す実施の形態3では、所定の判別情報に基づいて、ストロボ充電期間中の発光ダイオードからなるストロボLED(9)の点滅周波数が変化する。
【0068】
例えば、CPUブロック(104−3)は、判別情報に関して予め複数の基準値と、それに対応した点滅周波数(f1、f2、f3)との各データを例えばRAM(107)に格納することにより、これらの値を設定する。CPUブロック(104−3)は、前記判別情報がいずれの基準値間範囲に含まれるかでストロボLED(9)の点滅周波数を決定し、SUB−CPU(109)を経て点滅動作させる。
【0069】
図5では、パターンA、BおよびCの3種類の点滅周波数f1、f2、f3(f1<f2<f3)が準備されている。また、予め判別情報に対して適当な範囲で表示パターンA、B、Cが割り当てられている。SUB−CPU(109)はCPUブロック(104−3)からストロボ充電前に判別情報を取得し、取得した判別情報がどの表示パターンの範囲に含まれているかで点滅周波数を周波数f1、f2、f3から選択する。例えば、判別情報Xについての複数の基準値をX0、X1、X2およびX3(X0<X1<X2<X3)とすると、X0<A≦X1, X1<B≦X2, X2<C≦X3となるように各表示パターンA、BおよびCが割り当てられる。ストロボ充電前の判別情報がX (X0<X≦X1)とすると、表示パターンAが選択されストロボ充電中は点滅周波数f1で発光ダイオードからなるストロボLED(9)を点滅させる。このように、判別情報に応じて、ストロボLED(9)の点滅パターンが各表示パターンA、BおよびCから選択される。
【0070】
図6は、実施の形態4を示す。この実施の形態4は、前記判別情報として、電源電圧である前記電池(13a)の電圧Viが用いられた例を示す。
【0071】
一般的に、電源電圧Viが高いとストロボ充電時間は短く、逆に電源電圧Viが低いと充電時間は長くなる。そこで、電源電圧Viに対して複数の基準値とそれに対応した発光素子であるストロボLED(9)の点滅周波数とのデータが例えばRAM(107)に格納することにより、これらの値が設定される。
【0072】
図6に示す例では、予め電源すなわち電池(13a)の電圧Viに対して適当な範囲で表示パターンA、BおよびCが割り当てられる。ここで、電源電圧Viが高い範囲に早い点滅周波数が割り当てられ、また電源電圧Viが低い範囲には遅い点滅周波数が割り当てられる。そのために、ストロボ充電を始める前に電源である電池(13a)の電圧Viがモニタリングされ、電源電圧Viの値から点滅周波数が選択され、その選択された周波数でストロボLED(9)が点滅動作を行う。
【0073】
すなわち、電源電圧Viが低いときには、図6に示すように、充電開始時刻t1からストロボ充電完了時刻t4−1までの充電時間(T1)が長くなるが、この長いストロボ充電時間(T1)のときには、表示パターンAが選択されることから遅い周波数でストロボLEDすなわち発光ダイオード(9)が点滅する。他方、電源電圧Viが高いときには、ストロボ充電完了時刻t4−3までの充電時間(T3)時間が短くなるが、この短いストロボ充電時間(T3)のときには、表示パターンCが選択されることから早い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。またストロボ充電完了時刻t4−2までの充電時間(T2)が充電時間(T1)と充電時間(T3)との中間となる電源電圧Viの中間範囲では、表示パターンBが選択される。
【0074】
このように、電源(13a)の電圧Viの減少に伴って増大するストロボ充電時間(T1〜T3)に応じて、ストロボLED(9)の点滅周波数が増大するので、電源電圧Viの低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大によって生じる充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0075】
図7に示す実施の形態5は、前記判別情報としてストロボのガイドナンバー(GNO)を用いた例を示す。前記したとおり、ストロボのガイドナンバー(GNO)に従ってストロボ発光時間が制御されている。よって、ガイドナンバーの値が大きいとストロボ発光量が多く、ストロボ充電時間が長くなり、ガイドナンバーの値が小さいとストロボ発光量が少なく、ストロボ充電時間が短くなる。そこで、ガイドナンバーに対して複数の基準値とそれに対応したストロボLED(9)の点滅周波数が定められる。
【0076】
図7に示す例では、予めガイドナンバーの適当な範囲に対してストロボLED(9)の点滅パターンA、BおよびCが割り当てられる。ここでは、ガイドナンバーの値が大きい範囲に遅い点滅周波数が割り当てられ、小さい範囲には早い点滅周波数が割り当てられる。
【0077】
CPUブロック(104−3)は、撮影で使用したガイドナンバーをストロボ充電前に取得し、このCPUブロック(104−3)からの情報に基づいて、SUB−CPU(109)はガイドナンバーの値からストロボLED(9)の点滅周波数を選択し点滅動作を行う。
【0078】
ガイドナンバーの値が大きいときには、図7に示すように、ストロボ充電開始時刻t1からストロボ充電完了時刻t4−1までの充電時間(T1)が長くなるので、この長いストロボ充電時間(T1)のときには、表示パターンAが選択されることから遅い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。他方、ガイドナンバーの値が小さいときには、ストロボ充電完了時刻t4−3までの充電時間(T3)が短くなるので、この短いストロボ充電時間(T3)のときには、表示パターンCが選択されることから、早い周波数で発光ダイオード(9)が点滅する。またストロボ充電完了時刻t4−2までの充電時間(T2)が充電時間(T1)と充電時間(T3)との中間となるガイドナンバーの中間値の範囲では、パターンBが選択される。
【0079】
このように、ガイドナンバー(GNO)の増大に応じて増大するストロボ充電時間(T1〜T3)に応じて、ストロボLED(9)の点滅周波数が増大するので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0080】
図8に示す実施の形態6は、前記判別情報としてストロボ充電用のメインコンデンサ(114a)の端子電圧を用いる。ストロボ充電を行うメインコンデンサ(114a)の端子電圧は、例えばCPUブロック(104−3)により、充電量を確認するためにストロボ充電中、ある一定の間隔で監視されている。そこで、図8に示すように、メインコンデンサ(114a)の端子電圧に関する複数の基準値(V1, V2,V3)と、それに対応したストロボLED(9)の点滅周波数(f1, f2, f3)とのデータが例えばRAM(107)に格納されることにより、これらの値が定められる。充電初期ではメインコンデンサ(114a)への充電量も少なく、そのために該メインコンデンサの端子間電圧は基準値V1よりも低い。このときには、発光ダイオードからなるストロボLED(9)の点滅周波数(f1)は低く、ストロボLED(9)は遅い点滅周期で点滅する。充電が進むに従って充電量が増えてくるとメインコンデンサ(114a)の端子電圧は高くなる。この端子電圧が基準値V1を超えると、充電初期のときの点滅周波数(f1)よりも早い周波数(f2)でストロボLED(9)は点滅する。さらに、充電が終了に近づいてきて、メインコンデンサ(114a)の端子電圧が基準値V2を超えると、さらに早い点滅周波数(f3)でストロボLED(9)が点滅する。また、メインコンデンサ(114a)の端子電圧が充電完了を示す基準値V3に達すると、ストロボLED(9)は点滅する。したがって、ストロボLED(9)の点滅の終了により、メインコンデンサ(114a)の充電完了を知ることができ、これにより、ユーザーがストロボ充電終了を視覚で感覚的に認識できるようになる。
【0081】
図9に示す実施の形態7は、前記判別情報としてストロボ充電時間が用いられている。ストロボ充電時間は、前記したように、電源電圧、メインコンデンサの端子電圧、ガイドナンバーなどから実験的に予測計算式を導き出すことができる。この計算式からストロボ充電完了までの時間がわかり、また充電開始からの経過時間を計測することでストロボ充電の進捗度がわかる。そこで、例えばCPUブロック(104−3)により前記した演算処理を行い、ストロボ充電完了からさかのぼった予め設定された時間毎の複数の基準値を設定し、それに対応した発光ダイオードの点滅周波数を定め、前記基準値を超える毎に点滅周波数を増大させる。これらの設定は、前記したと同様に、例えばRAM(107)への各データの格納によりなされる。
【0082】
図9に示す例では、ストロボ充電完了からさかのぼった時間毎の基準時間値T1、T2、T3と、それらに対応した発光ダイオードの点滅周波数f1、f2、f3、f4(f1> f2> f3>f4)とが設定される。図9に示す動作例Aの場合、算出されたストロボ充電時間はTaであり、基準値(T3)よりも長い。この場合、充電開始t1からの経過時間をTpとすると、充電開始t1から基準値T3で示される時点までの時間(0≦Tp≦Ta−T)は、最も低い点滅周波数f4で発光ダイオード(9)を点滅させる。次に、基準値T3で示される時点から基準値T2で示される時点までの時間(Ta−T3≦Tp≦Ta−T2)は、点滅周波数f3で、また基準値T2で示される時点から基準値T1で示される時点までの時間(Ta−T2≦Tp≦Ta−T1)は、点滅周波数f2でそれぞれ発光ダイオード(9)を点滅させる。また、基準値T1で示される時点から充電完了時間t4までの時間(Ta−T1≦Tp≦Ta)では、発光ダイオード(9)を最も早い点滅周波数f1で点滅させて、これによりユーザーがストロボ充電終了を感覚的に認識することができる。
【0083】
動作例Bおよび動作例Cにおいても、同様にして、ストロボ充電時間(Tb、Tc)と、ストロボ充電完了からさかのぼった時間毎の前記したと同様な基準時間値とを比較し、充電開始時間からの経過時間が各基準値で示されるいずれの範囲に含まれるかで、発光ダイオード(9)の点滅周波数が決定されるので、充電開始からの経過時間に応じて点滅周波数がf3またはf2からf1へ段階的に増大され、充電完了前では最も早い点滅周波数f1で点滅を行う。
【0084】
したがって、ストロボの充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子である発光ダイオード(9)の点滅周期を短くすることができるので、点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を視覚的に把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0085】
請求項1に記載の発明によれば、メモリへの画像データの書込み動作時およびストロボ充電動作時における発光素子の点滅周波数を相互に異ならせることにより、単一の発光素子の点滅動作によって、撮像装置が画像データの書込み動作およびストロボ充電動作のいずれであるかを判別し分けることができる。
【0086】
請求項2に記載の発明によれば、発音素子および発光素子での表示動作により、撮像装置の画像データの書込み動作およびストロボ充電動作をそれぞれ聴覚及び視覚で判別し分けることができるので、各動作を誤りなく容易に認識することができる。
【0087】
請求項3に記載の発明によれば、ストロボ充電所要時間の増大に応じて点滅周期を長くすることができ、これにより、充電完了までの点滅回数の増大を抑制し、この点滅回数をほぼ一定に保持することができるので、充電所要時間が長いときの充電待ちによる苛々感を緩和することができる。
【0088】
請求項4に記載の発明によれば、電源の電圧の低下に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができ、これにより、前記電源の電圧低下時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0089】
請求項5に記載の発明によれば、ガイドナンバーの増大に応じて発光素子の点滅周期を長くすることができるので、ガイドナンバーの増大時におけるストロボ充電のための所要時間の増大による充電待ちでの苛々感を緩和することができる。
【0090】
請求項6に記載の発明によれば、前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧の増大に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、これにより点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0091】
請求項7に記載の発明によれば、ストロボの充電開始からその完了までの残余時間の減少に応じて発光素子の点滅周期を短くすることができ、これにより、点滅周期の減少によってストロボ充電の進行状況を把握することができるので、ストロボ充電終了時を感覚的に予測することが可能となる。
【0092】
前記したところでは、発光素子として発光ダイオード(LED)の例を示したが、これに限らず、エレクトロルミネッセン(EL)の他、種々の発光素子を用いることができる。また、ディジタルカメラ以外の撮像装置に本発明を適用することができる。また、撮像素子としてCCDの例を示したが、CMOSのような固体撮像素子の他、種々の撮像素子を適用することができる。
【0093】
【発明の効果】
この発明によれば、画像書き込み期間とストロボ充電期間で発光素子の点滅周波数を変化させることによってユーザーは作動状態の違いを容易に認識することができる。
【0094】
また、ストロボ充電時間中の発光素子の点滅周波数を所定の条件によって変化させることによって、ストロボ充電時間の長さに適応した発光素子の点滅周波数を得ることができる。
【0095】
さらに、充電量に応じて点滅周波数を変化させることによって、ユーザーはストロボ充電完了を容易に認識することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す上面図であり、(b)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す正面図であり、(c)は本発明に係るディジタルカメラの外観を示す背面図である。
【図2】本発明に係るディジタルカメラのブロック図である。
【図3】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態1の画像書込み動作およびストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図4】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態2の画像書込み動作およびストロボ充電動作と、発音素子および発光素子の各表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図5】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態3のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図6】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態4のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図7】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態5のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図8】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態6のストロボ充電用メインコンデンサの端子間電圧の変化と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【図9】本発明に係るディジタルカメラの実施の形態7のストロボ充電動作と発光素子の表示動作とを示すタイミングチャートである。
【符号の説明】
3 ストロボ発光部(ストロボ)
9 ストロボLED(発光素子)
101 CCD(撮像素子)
116−3 スピーカ(発音素子)
120、124 メモリ
Claims (7)
- ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子とを備え、該発光素子は、その点滅動作により前記メモリへの前記画像データの書込み動作および前記ストロボのストロボ充電動作を表示する撮像装置であって、前記両動作の判別のために前記発光素子の点滅周波数を前記両動作で相互に異ならせたことを特徴とする撮像装置。
- ストロボと、撮像素子と、該撮像素子により得られた画像データを格納するためのメモリと、発光素子および発音素子を有する表示手段とを備える撮像装置であって、前記メモリへの前記画像データの書込み動作を前記両素子のいずれか一方の作動により表示し、前記ストロボのストロボ充電動作を前両素子のうちの他方の動作により表示することを特徴とする撮像装置。
- ストロボと、発光素子とを備える撮像装置であって、前記ストロボのストロボ充電中に前記発光素子を点滅動作させかつその点滅周波数を所定の判別情報に基づいて充電所要時間に応じて変化させることを特徴とする撮像装置。
- 前記判別情報は前記ストロボの充電に使用される電源の電圧情報である請求項3に記載の撮像装置。
- 前記判別情報は前記ストロボのガイドナンバー情報である請求項3に記載の撮像装置。
- 前記判別情報は前記ストロボの充電用メインコンデンサの端子間電圧である請求項3に記載の撮像装置。
- 前記判別情報は前記ストロボの充電の進行状況を示す時間情報である請求項3に記載の撮像装置。
Priority Applications (1)
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JP2003171829A JP2005010259A (ja) | 2003-06-17 | 2003-06-17 | 撮像装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006326513A (ja) * | 2005-05-27 | 2006-12-07 | S T Chem Co Ltd | 噴霧装置 |
JP2010044242A (ja) * | 2008-08-13 | 2010-02-25 | Hoya Corp | 撮像装置 |
JP2010093728A (ja) * | 2008-10-10 | 2010-04-22 | Canon Inc | 撮像装置及び撮像方法 |
CN117614939A (zh) * | 2024-01-19 | 2024-02-27 | 杭州方千科技有限公司 | 一种用于图像补光装置的485通讯地址自动分配方法 |
-
2003
- 2003-06-17 JP JP2003171829A patent/JP2005010259A/ja active Pending
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