JP2005008232A - 筆記具の保管容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】インク等の液体を内蔵する製品はもちろんのこと、香り付けした製品を密閉保存でき、さらに中の商品が見えることから店頭における陳列効果も優れた筆記具の保管容器を提供する。
【解決手段】ポリエチレンテレフタレート製の容器3と蓋1の間に気体透過率の低い弾性部材2を介在させて密封した筆記具の保管容器により、香り成分等の気体も密封保存できることを見出した。
【選択図】 図2
【解決手段】ポリエチレンテレフタレート製の容器3と蓋1の間に気体透過率の低い弾性部材2を介在させて密封した筆記具の保管容器により、香り成分等の気体も密封保存できることを見出した。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具の保管容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から筆記具は、透明なポリシースや樹脂成型品、衣装ケースに入れ保管および店頭に陳列されていた(特許文献1参照)。また、インクがなくなったときに交換するリフィール部品は、長期の保存に耐えられるよう、樹脂フィルムおよび樹脂/アルミニウム箔のラミネートフィルムなどからなる袋に封入され密閉・保存されている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭59−37470号(特許請求の範囲、第2図参照)。
【特許文献2】
実開昭64−17979号(特許請求の範囲、第1図参照)。
【0004】
【発明を解消しようとする課題】
しかしながら、ポリシースは、その少なくとも一端が解放されており、製品を入れた後に端の部分を折り、製品が飛び出したりしないよう粘着材で止めているだけである。また、樹脂成型などによるケースは、比較的高額の製品を保管および陳列するために用いられるが、製品の傷防止やほこりが付かないようにしているだけで、両者とも密閉された状態での保存はされていないのが現状であった。
【0005】
一方、リフィール部品は、インク等の液体を内蔵する機能部品であることから、インクの組成が変化したり乾燥しないように、密閉保存されている。しかしながら、消耗品であることから店頭にはほとんど陳列されていないのが現状である。これは陳列のスペースがないという販売店側の問題もあるが、商品の包装形態によるところも多大にある。保存性を重視すると樹脂/アルミニウム箔ラミネートフィルムに密閉保存しなければならないが、中の商品が見えなくなってしまうのである。また、中の商品が見えるようにするためには、透明な樹脂フィルムで密閉・保管する方法も考えられるが、樹脂フィルムにシワが付いてしまったり、折れ曲がったりしてしまい、美観を著しく損ねてしまう。
【0006】
また、近年においては、アロマテラピー等の癒しをテーマにした香りを売る商品がブームになってきている。筆記具においても筆記用のインクに香料を添加し、筆記時に香りが芳香する製品、また、製品表示などに用いられる印刷部分を擦ると芳香する製品があり、これは香料のマイクロカプセルを印刷インキに混合し印刷することにより得られ、形成された印刷面を擦ったりすることで香料のマイクロカプセルを物理的に破壊することにより芳香するものである。また、香料をアンプルに入れ使用時にアンプルを割って香りを楽しむ製品なども販売されている。
【0007】
しかしながら、香料などの香り成分は、非常に蒸発・飛散し易く、製造から販売までの期間が比較的長い筆記具の場合には、香り成分が販売時になくなってしまうという問題が懸念される。そのため香料をアンプル等の別部品で保存し、使用時にアンプルを割る方法、またマイクロカプセルを物理的に壊し香りを芳香させる方法が採用されている。即ち、これらは人為的に香りを出さないと芳香しない手段となっている。
【0008】
そこで、使用時に自然に芳香が感じられるよう香り付けをした筆記具を密閉・保存し、かつ筆記具製品を効果的に陳列することができる容器が望まれるようになってきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、様々な弾性部材があるが特に気体透過率の低い弾性部材を用いて容器本体と蓋との隙間を埋めることにより香りの成分等の気体も密閉保存できることを見いだし、本発明を完成させた。そして、その要旨を「ポリエチレンテレ蓋レート製の容器本体と蓋との間に気体透過率の低い弾性部材を介在させ密封した筆記具の保管容器。」とする。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。参照符号1は、蓋であり、その蓋1は内側にねじが形成され、容器本体3と螺合によって密封するが、螺合に限定されず、圧入や凹凸嵌合などの密封手段であっても良い。参照符号2は、弾性部材であり、その弾性部材2は前記蓋1と容器本体3の口元に介在されている。
また、容器本体3は透明なポリエチレンテレ蓋レートで成形されたものであり、その容器本体3には、筆記具製品4が内装されている。
【0011】
蓋1は、清涼飲料などに使用されているペットボトル用の蓋を用いる。蓋1の材質は、特に限定されるものではないが、安価で安定供給が可能なポリプロピレン、ポリエチレン性のものが好ましい。また、蓋1の内側の天面には、液体が漏れない様に液体漏れ防止部材5が一体成形されているが、その液体漏れ防止部材5は特になくてもかまわない。
【0012】
前記弾性部材2は、ゴム硬度が30〜90のシート状のものを用いる。また、弾性部材2の厚さは、0.1〜1mmが適当である。0.1mmより薄いと強度が弱く蓋の開け閉めの際にちぎれたり、やぶれたりするからである。取り扱いがしにくいことも問題である。また、厚さが1mmより厚いと蓋1が最後まで螺合できなくなり、螺合距離が短くなることから密閉が不十分になってしまう。材料単価が高くなるという問題もある。尚、弾性部材2は、蓋1を締めた時に容器本体3の口元端面と蓋1の内面の天面の間で圧縮され、かつ容器本体3の口元端面と蓋1内側の天面の両者に完全に密着し、それぞれの部材間の空気を完全に追い出し密閉するものとなっている。
【0013】
さらに、前記弾性部材2の材質は、気体透過率が低く弾性を有する材料を用いれば良く特に限定されるものではないが、気体透過率の低い弾性材料としては多硫化ゴムやブチルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン酢酸ビニルゴムが用いられる。材料コスト等を考慮すると、多硫化ゴムやブチルゴムが好ましい。
【0014】
容器本体3は、透明なポリエチレンテレ蓋レートで成形されたものを用いる。容器本体3の内部に入れた製品が見えなくなるほどの着色でなければ、着色されていても特に問題はない。安価で安定供給が可能なペットボトルプリフォームがより好ましい。
【0015】
筆記具製品4は、インクを内蔵するリフィールや香りや他の揮発性成分を含む製品などが挙げられるが、特に限定されるものではない。揮発により機能が低下するもの、または商品価値がなくなるものを応用した製品が適するものであり、特に、香り成分を応用した製品には効果がある。
【0016】
尚、芳香を発するものは製品である必要はなく、紙など香り成分を含浸させた部材を容器内に投入してもよい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。
<実施例1> 筆記具製品4のグリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度60)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、前記容器で製品を保存したが、ひのきの香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0018】
<実施例2> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度80)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、杉の香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0019】
<実施例3> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、外形24ミリメートル、内径19.5ミリメートルのリング状に打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度30)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、ひのきの香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0020】
<実施例4> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、外形24ミリメートル、内径19.5ミリメートルのリング状に打ち抜いた厚さ0.3ミリメートルの多硫化ゴム(ゴム硬度60)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、杉の香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0021】
<比較例1> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、蓋1を容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、ひのきの香りは無くなっていた。
【0022】
<比較例2> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ70ミクロンのPPシールを容器本体の口元に貼り付けた。その後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、杉の香りは無くなっていた。
【0023】
<比較例3> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップ6を装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ1.0ミリメートルのPP/PE(発泡)/PPの3層構造のラミネートフィルムを蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、ひのきの香りは無くなっていた。
【0024】
【発明の効果】
以上、実施例に示したように、本発明は、ガスバリアー性の高い弾性部材を容器本体と蓋の間に介在させたことにより、弾性部材が容器本体の口元と蓋の内側に圧縮変形により密着し気体の密閉保存が可能であることを確認したことからインク等の液体を内蔵する製品はもちろんのこと、香り付けした製品を密閉保存でき、さらに中の商品が見えることから店頭における陳列効果も優れた筆記具の保管容器が提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す縦半断面図。
【図2】筆記具製品を内装した本発明を示す縦断面図。
【図3】蓋の底面図。
【図4】図2の要部拡大図。
【符号の説明】
1 蓋
2 弾性部材
3 容器本体
4 筆記具製品
5 液体漏れ防止部材
6 グリップ
【発明の属する技術分野】
本発明は、筆記具の保管容器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から筆記具は、透明なポリシースや樹脂成型品、衣装ケースに入れ保管および店頭に陳列されていた(特許文献1参照)。また、インクがなくなったときに交換するリフィール部品は、長期の保存に耐えられるよう、樹脂フィルムおよび樹脂/アルミニウム箔のラミネートフィルムなどからなる袋に封入され密閉・保存されている(特許文献2参照)。
【0003】
【特許文献1】
実公昭59−37470号(特許請求の範囲、第2図参照)。
【特許文献2】
実開昭64−17979号(特許請求の範囲、第1図参照)。
【0004】
【発明を解消しようとする課題】
しかしながら、ポリシースは、その少なくとも一端が解放されており、製品を入れた後に端の部分を折り、製品が飛び出したりしないよう粘着材で止めているだけである。また、樹脂成型などによるケースは、比較的高額の製品を保管および陳列するために用いられるが、製品の傷防止やほこりが付かないようにしているだけで、両者とも密閉された状態での保存はされていないのが現状であった。
【0005】
一方、リフィール部品は、インク等の液体を内蔵する機能部品であることから、インクの組成が変化したり乾燥しないように、密閉保存されている。しかしながら、消耗品であることから店頭にはほとんど陳列されていないのが現状である。これは陳列のスペースがないという販売店側の問題もあるが、商品の包装形態によるところも多大にある。保存性を重視すると樹脂/アルミニウム箔ラミネートフィルムに密閉保存しなければならないが、中の商品が見えなくなってしまうのである。また、中の商品が見えるようにするためには、透明な樹脂フィルムで密閉・保管する方法も考えられるが、樹脂フィルムにシワが付いてしまったり、折れ曲がったりしてしまい、美観を著しく損ねてしまう。
【0006】
また、近年においては、アロマテラピー等の癒しをテーマにした香りを売る商品がブームになってきている。筆記具においても筆記用のインクに香料を添加し、筆記時に香りが芳香する製品、また、製品表示などに用いられる印刷部分を擦ると芳香する製品があり、これは香料のマイクロカプセルを印刷インキに混合し印刷することにより得られ、形成された印刷面を擦ったりすることで香料のマイクロカプセルを物理的に破壊することにより芳香するものである。また、香料をアンプルに入れ使用時にアンプルを割って香りを楽しむ製品なども販売されている。
【0007】
しかしながら、香料などの香り成分は、非常に蒸発・飛散し易く、製造から販売までの期間が比較的長い筆記具の場合には、香り成分が販売時になくなってしまうという問題が懸念される。そのため香料をアンプル等の別部品で保存し、使用時にアンプルを割る方法、またマイクロカプセルを物理的に壊し香りを芳香させる方法が採用されている。即ち、これらは人為的に香りを出さないと芳香しない手段となっている。
【0008】
そこで、使用時に自然に芳香が感じられるよう香り付けをした筆記具を密閉・保存し、かつ筆記具製品を効果的に陳列することができる容器が望まれるようになってきた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、様々な弾性部材があるが特に気体透過率の低い弾性部材を用いて容器本体と蓋との隙間を埋めることにより香りの成分等の気体も密閉保存できることを見いだし、本発明を完成させた。そして、その要旨を「ポリエチレンテレ蓋レート製の容器本体と蓋との間に気体透過率の低い弾性部材を介在させ密封した筆記具の保管容器。」とする。
【0010】
以下、本発明を詳細に説明する。参照符号1は、蓋であり、その蓋1は内側にねじが形成され、容器本体3と螺合によって密封するが、螺合に限定されず、圧入や凹凸嵌合などの密封手段であっても良い。参照符号2は、弾性部材であり、その弾性部材2は前記蓋1と容器本体3の口元に介在されている。
また、容器本体3は透明なポリエチレンテレ蓋レートで成形されたものであり、その容器本体3には、筆記具製品4が内装されている。
【0011】
蓋1は、清涼飲料などに使用されているペットボトル用の蓋を用いる。蓋1の材質は、特に限定されるものではないが、安価で安定供給が可能なポリプロピレン、ポリエチレン性のものが好ましい。また、蓋1の内側の天面には、液体が漏れない様に液体漏れ防止部材5が一体成形されているが、その液体漏れ防止部材5は特になくてもかまわない。
【0012】
前記弾性部材2は、ゴム硬度が30〜90のシート状のものを用いる。また、弾性部材2の厚さは、0.1〜1mmが適当である。0.1mmより薄いと強度が弱く蓋の開け閉めの際にちぎれたり、やぶれたりするからである。取り扱いがしにくいことも問題である。また、厚さが1mmより厚いと蓋1が最後まで螺合できなくなり、螺合距離が短くなることから密閉が不十分になってしまう。材料単価が高くなるという問題もある。尚、弾性部材2は、蓋1を締めた時に容器本体3の口元端面と蓋1の内面の天面の間で圧縮され、かつ容器本体3の口元端面と蓋1内側の天面の両者に完全に密着し、それぞれの部材間の空気を完全に追い出し密閉するものとなっている。
【0013】
さらに、前記弾性部材2の材質は、気体透過率が低く弾性を有する材料を用いれば良く特に限定されるものではないが、気体透過率の低い弾性材料としては多硫化ゴムやブチルゴム、フッ素ゴム、エピクロルヒドリンゴム、エチレンプロピレンゴム、エチレン酢酸ビニルゴムが用いられる。材料コスト等を考慮すると、多硫化ゴムやブチルゴムが好ましい。
【0014】
容器本体3は、透明なポリエチレンテレ蓋レートで成形されたものを用いる。容器本体3の内部に入れた製品が見えなくなるほどの着色でなければ、着色されていても特に問題はない。安価で安定供給が可能なペットボトルプリフォームがより好ましい。
【0015】
筆記具製品4は、インクを内蔵するリフィールや香りや他の揮発性成分を含む製品などが挙げられるが、特に限定されるものではない。揮発により機能が低下するもの、または商品価値がなくなるものを応用した製品が適するものであり、特に、香り成分を応用した製品には効果がある。
【0016】
尚、芳香を発するものは製品である必要はなく、紙など香り成分を含浸させた部材を容器内に投入してもよい。
【0017】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、具体的に説明する。
<実施例1> 筆記具製品4のグリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度60)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、前記容器で製品を保存したが、ひのきの香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0018】
<実施例2> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度80)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、杉の香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0019】
<実施例3> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、外形24ミリメートル、内径19.5ミリメートルのリング状に打ち抜いた厚さ0.5ミリメートルのブチルゴム(ゴム硬度30)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、ひのきの香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0020】
<実施例4> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、外形24ミリメートル、内径19.5ミリメートルのリング状に打ち抜いた厚さ0.3ミリメートルの多硫化ゴム(ゴム硬度60)を蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で3ヶ月間、容器中で製品を保存したが、杉の香りは無くならなかった。
尚、保存容器は何度でも使用可能であり、使用後容器に製品を入れて保存した場合、香りの持続期間が、前記3ヶ月以上に延びることも確認された。
【0021】
<比較例1> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、蓋1を容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、ひのきの香りは無くなっていた。
【0022】
<比較例2> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒および杉の鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、杉の香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップを装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ70ミクロンのPPシールを容器本体の口元に貼り付けた。その後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、杉の香りは無くなっていた。
【0023】
<比較例3> グリップ6は、シリコーンゴムとコルク粒およびひのきの鋸屑を混合し成形した。グリップ6からは、ひのきの香りが芳香することが確認された。これをBR507(エルゴノミックスボールペン、ぺんてる(株)製)に装着した。その後グリップ6を装着した製品を2L用のペットボトルプリフォームに入れ、直径27ミリメートルに打ち抜いた厚さ1.0ミリメートルのPP/PE(発泡)/PPの3層構造のラミネートフィルムを蓋1の内側に入れた後、容器本体3と螺合し、製品を包装した。
50℃で1ヶ月間、容器中で製品を保存したところ、ひのきの香りは無くなっていた。
【0024】
【発明の効果】
以上、実施例に示したように、本発明は、ガスバリアー性の高い弾性部材を容器本体と蓋の間に介在させたことにより、弾性部材が容器本体の口元と蓋の内側に圧縮変形により密着し気体の密閉保存が可能であることを確認したことからインク等の液体を内蔵する製品はもちろんのこと、香り付けした製品を密閉保存でき、さらに中の商品が見えることから店頭における陳列効果も優れた筆記具の保管容器が提供できるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を示す縦半断面図。
【図2】筆記具製品を内装した本発明を示す縦断面図。
【図3】蓋の底面図。
【図4】図2の要部拡大図。
【符号の説明】
1 蓋
2 弾性部材
3 容器本体
4 筆記具製品
5 液体漏れ防止部材
6 グリップ
Claims (5)
- ポリエチレンテレ蓋レート製の容器本体と蓋との間に気体透過率の低い弾性部材を介在させ密封したことを特徴とする筆記具の保管容器。
- 前記容器本体と蓋とを螺合により密封したことを特徴とする請求項1記載の筆記具の保管容器。
- 前記ポリエチレンテレ蓋レート製の容器が透明であることを特徴とする請求項1、或いは、請求項2に記載の筆記具の保管容器。
- 前記弾性部材がブチルゴムであることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れかに記載筆記具の保管容器。
- 前記容器内に芳香を発するものを投入したことを特徴とする請求項1〜請求項4の何れかに記載の筆記具の保管容器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175756A JP2005008232A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 筆記具の保管容器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2003175756A JP2005008232A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 筆記具の保管容器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005008232A true JP2005008232A (ja) | 2005-01-13 |
Family
ID=34098806
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003175756A Pending JP2005008232A (ja) | 2003-06-20 | 2003-06-20 | 筆記具の保管容器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2005008232A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008540266A (ja) * | 2005-05-09 | 2008-11-20 | ザ プロクター アンド ギャンブル カンパニー | におい放出包装 |
JP2010122514A (ja) * | 2008-11-20 | 2010-06-03 | Mitsubishi Pencil Co Ltd | シールラベル及びリフィル収納品 |
-
2003
- 2003-06-20 JP JP2003175756A patent/JP2005008232A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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