JP2005007787A

JP2005007787A - Polyester film for thermal transfer ribbon

Info

Publication number: JP2005007787A
Application number: JP2003175970A
Authority: JP
Inventors: Kunimitsu Shimizu; 国光清水; Satoshi Yamamoto; さとし山本; Masayuki Teramoto; 正行寺本
Original assignee: Toray Industries Inc
Current assignee: Toray Industries Inc
Priority date: 2003-06-20
Filing date: 2003-06-20
Publication date: 2005-01-13

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a polyester film for a thermal transfer ribbon, which can bring about a stably printed image without the appearance of a printing wrinkle in spite of a speedup in printing, while securing clearness of the printed image. <P>SOLUTION: This polyester film for the thermal transfer ribbon, which is a biaxially oriented polyester film with a thickness of 1-15 μm, is characterized in that at least one side for laminating ink satisfies the expressions: Ra≤50 and Pc≤100, wherein Ra represents a central plane average roughness (nm) and wherein Pc represents mounds per inch (number/0.1992 mm<SP>2</SP>). <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は２軸延伸ポリエステルフィルムにおいて、少なくとも片面にインクが積層される熱転写リボン用フィルムに関するものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、熱転写リボン用フィルムには、ポリエステルフィルムがその高い結晶性、高い融点、耐熱性、耐薬品性等の特性を有することから利用されており、熱転写型インク、昇華型インクを被印刷物にサーマルヘッドによりインク層を転写させるために使用されている。中には、印画像の擦過防止、紫外線劣化防止あるいは画像に鮮明感を持たせるために透明オーバーコート層も合わせて持っているものもある。これら熱転写リボンは、印字時の低エネルギー化により薄膜化が追求され、高張力かつ高温化での寸法安定性を要求されている。
【０００３】
たとえば、これまでインク層を設ける面の表面粗さ、機械強度および加熱収縮率を規制した特許（特許文献１、特許文献２）があるが、いずれも近年の印画速度アップおよび高画質化に対して、表面粗さからくる画質の不鮮明さ、機械強度および熱収不足からの印画速度不足、印字ジワの発生から満足するものは得られていない。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の課題は、上記のような熱転写リボン用フィルムに関する問題点に着目し、印画した画質の鮮明さを確保しつつ、印画のスピードアップに対して印画ジワが発生しない安定した印画が得られる熱転写リボン用ポリエステルフィルムを提供することにある。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−６８９６０号公報
【０００６】
【特許文献２】
特公平４−５３１９７号公報
【０００７】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、厚さ１〜１５μｍの２軸延伸ポリエステルフィルムであって、少なくとも片面が、Ｒａ≦５０、Ｐｃ≦１００（但し、Ｒａ：中心面平均粗さ（ｎｍ）Ｐｃ：山数（個／０．１９９２ｍｍ^２））である、インクを積層させるための面であることを特徴とする熱転写リボン用ポリエステルフィルムである。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明におけるポリエステルフィルムは少なくとも片面の中心面平均粗さ（以下、表面粗さと称す）が、Ｒａ≦５０で有り、かつＰｃ≦１００であること必要である。但し、Ｒａ：中心面平均粗さ（ｎｍ）、Ｐｃ：山数（個／０．１９９２ｍｍ^２）である。また、Ｐｃは小坂研究所製ＥＴ−３０ＨＫ等の３次元表面粗さ計を用いて計数されるものであり、ヒステリシス幅は６．２５ｎｍである。好ましくは、Ｒａ≦３０ｎｍあるいは／およびＰｃ≦８０である。Ｒａが上記範囲より大きい場合には、印画した画像表面に凸凹が発生し不鮮明となるため好ましくない。さらに、Ｒａが上記範囲内にあってもＰｃが上記範囲より多い場合には、細かい突起が多いことを意味し、画像が若干不鮮明になる。要するに、突起数を少なくし、平坦な部分（突起のないポリエステルの地肌の部分）を多くすることが画像を鮮明とすることになる。なお、Ｒａ、Ｐｃの下限値については、特に限定されるものではないので、いずれも０以上である。
【０００９】
本発明を構成するポリエステルは、エチレンテレフタレート、エチレンα，β−ビス（２−クロルフェノキシ）エタン−４，４’−ジカルボキシレート、エチレン２，６−ナフタレート単位から選ばれた少なくとも一種の構造単位を主要構成成分とすることが望ましい。また、本発明を構成するポリエステルは結晶性、あるいは溶融時光学異方性であることがきわめて望ましい。ここでいう結晶性とはいわゆる非晶質ではないことを示すものであり、定量的には結晶化パラメータにおける冷結晶化温度Ｔｃｃが検出され、かつ結晶化パラメータΔＴｃｇが１５０℃以下のものである。さらに、示差走査熱量計で測定された融解熱（融解エンタルピー変化）が７．５ｃａｌ／ｇ以上の結晶性を示す場合にきわめて望ましい。なお、本発明を阻害しない範囲内で、２種以上の熱可塑性樹脂を混合しても良いし、共重合ポリマを用いても良い。
【００１０】
本発明のポリエステル中の不活性粒子は、フィルム中での粒径比（粒子の長径／短径）が１．０〜１．３の粒子、特に、球形状の粒子であることが望ましい。また、本発明のポリエステル中の不活性粒子はフィルム中での単一粒子指数が０．７以上、好ましくは０．９以上であることが特に望ましい。さらに、本発明のポリエステル中の不活性粒子は、フィルム中での相対標準偏差が０．６以下、好ましくは０．５以下であることが望ましい。
【００１１】
本発明のポリエステル中の不活性粒子の種類は特に限定されないが、上記の好ましい粒子特性を満足するには、好適には、コロイダルシリカに起因する実質的に球形のシリカ粒子、アルミナ珪酸塩、架橋高分子による粒子（たとえば架橋ポリスチレン）などがある。一方、１次粒子が凝集した状態のシリカや内部折出粒子などは好ましくない。特に１０重量％減量時温度（窒素中で熱重量分析装置島津ＴＧ−３０Ｍを用いて測定したとき、昇温速度２０℃／分）が３８０℃以上になるまで架橋度を高くした架橋高分子粒子が特に望ましい。なお、コロイダルシリカに起因する球形シリカの場合にはアルコキシド法で製造された、ナトリウム含有量が少ない、実質的に球形のシリカの場合が特に望ましい。しかしながら、その他の粒子、例えば炭酸カルシウム、二酸化チタン、アルミナ等の粒子でもフィルム厚さと平均粒径の適切なコントロールにより十分使いこなせるものである。本発明のポリエステル中の不活性粒子の結晶化促進係数は特に限定されないが、−１５〜１５℃、好ましくは−５℃〜１０℃の場合に、特に望ましい。ポリエステル中の不活性粒子のフィルム中での平均粒径（直径）が０．０５〜３μｍ、好ましくは０．０５〜１．５μｍの範囲である場合に望ましい。
【００１２】
本発明のポリエステル中の不活性粒子の含有量は０．０１〜０．５重量％であることが望ましく、好ましくは０．０２〜０．５重量％、より好ましくは０．０５〜０．５重量％である。前記数値範囲を満たさない場合、フィルムの表面粗さの点から平均粒径との関係において、フィルムの表面粗さがＲａ≦５０とＰｃ≦１００の条件を満たさなくなる恐れがあり、好ましくない。
【００１３】
本発明は上記ポリエステルと不活性粒子からなる組成物を主要成分とするが、本発明の目的を阻害しない範囲内で、他種ポリマをブレンドしてもよいし、また酸化防止剤、熱安定剤、滑剤などの有機添加剤が通常添加される程度添加されていてもよい。
【００１４】
本発明を構成するポリエステルフィルムは、単層フィルムでも複合フィルムでも良い。フィルムの巻き取り性を向上させるためには、インク層（Ａ層）と反対面（Ｂ層）の表面粗さをインク層側よりも粗くすることが良く、Ａ／Ｂの２層複合が好ましい。ただし、フィルムをロール上に巻き取ったときにＢ層がＡ層に転写されＡ層の表面が粗くなってしまうことがあるため、Ｂ層の表面粗さは転写されたＡ層の表面粗さが５０ｎｍ以下となるようにすることが望ましい。従って、Ｂ層もその表面粗さは５０ｎｍ以下とすることが好ましい。また、Ａ層と異なる表面状態を有するＣ層をＡ層と反対面に設けたＡ／Ｂ／Ｃでも、あるいはそれ以上の多層構造でもよい。ここでＡ、Ｂ、Ｃそれぞれのポリエステル樹脂層の種類は同種でも、異種でもよい。また、少なくとも片方の表面はＡ層であることが必要である。
【００１５】
本発明においてポリエステルフィルムの厚みは１〜１５μｍ、好ましくは３〜７μｍである。上記範囲より厚いと熱伝達に時間がかかり、印画の高速化に好適ではない。逆に上記範囲より薄いと強度が低くいうえに熱の影響を受け、伸びやすいため好ましくない。
【００１６】
本発明においてフィルムは二軸配向せしめたフィルムであることが必要であり、一軸あるいは無配向フィルムでは、フィルムの機械強度が弱くなり好ましくない。さらに、フィルムの機械強度が弱くなると、熱転写リボンの場合ではインク層や透明オーバコート層を転写する際フィルムを剥がすときに変形し、剥離しにくくなる。また、破れてしまうことにもなり、剥離性が悪化する。この配向の程度は特に限定されないが、寸法安定性の指標であるＦ５値の縦方向（フィルムの縦方向、即ち、マシン方向である）が１１０〜２００ＭＰａの範囲内にあることが好ましい。より好ましくは１２０〜２００ＭＰａである。Ｆ５値が上記範囲より大きい場合には、前述のとおり剥離性が悪化することに加え、印字に張力がかかったときに伸びやすくなり他のインクとを重ねたときにずれてしまうことがある。さらに最悪はリボンが切れてしまう。特に、近年の印画スピードのアップに伴い張力はアップされる傾向にあり致命的となる。逆に上記範囲より大きい場合には剛性が強すぎて、印画時の圧力によってリボンが裂けやすくなってしまう。
【００１７】
本発明におけるポリエステルフィルムの１５０℃、３０分における縦方向の加熱収縮率は、２〜１０％であることが好ましい。より好ましくは４〜１０％である。近年の印画のスピードアップに対して高エネルギー化、高張力化の傾向があり、リボンには高温化での高張力のストレスがかかるようになってきた。そのため、上記範囲より加熱収縮率が低い場合にはリボンが伸びてシワが発生し、印画に写ってしまう。さらに悪いときにはリボンが切れてしまう。逆に上記範囲より高い場合には、プリンターの張力制御ではリボンの変形を防止することができなくなり画像がずれてしまう。
【００１８】
次に本発明フィルムの製造方法について説明する。
【００１９】
まず、ポリエステルに不活性粒子を含有せしめる方法としては、ジオール成分であるエチレングリコールのスラリーの形で不活性粒子を分散せしめ、このエチレングリコールを所定のジカルボン酸成分と重合せしめるのが延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態のフィルムを得るのに有効である。また、不活性粒子を含有するポリエステルの溶融粘度、共重合成分などを調節して、その結晶化パラメータΔＴｃｇを４０〜６５℃の範囲にしておく方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態、表面状態、Ｆ５値、加熱収縮率ののフィルムを得るのに有効である。
【００２０】
また、不活性粒子のエチレングリコールのスラリーを好ましくは１４０〜２００℃（更に好ましくは１８０〜２００℃）の温度で好ましくは３０分〜５時間（更に好ましくは１〜３時間）熱処理する方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態、表層粒子濃度比のフィルムを得るのに有効である。
【００２１】
またポリエステルに不活性粒子を含有せしめる方法として、粒子をエチレングリコール中で１４０〜２００℃、特に１８０〜２００℃の温度で３０分〜５時間、特に１〜３時間熱処理した後、溶媒を水に置換したスラリーの形でポリエステルと混合し、ベント方式の２軸押出機を用いて混練してポリエステルに練り込む方法も本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、望ましい範囲の配向状態のフィルムを得るのにきわめて有効である。
【００２２】
粒子の含有量を調節する方法としては、上記方法で高濃度マスターを作っておき、それを製膜時に不活性粒子を実質的に含有しないポリエステルで希釈して粒子の含有量を調節する方法が有効である。
【００２３】
次に、ポリエステルＢ層の少なくとも片面にポリエステルＡ層を積層する方法としては、次の方法が有効である。即ち、不活性粒子を所定量含有するペレットを必要に応じて乾燥したのち、所定のポリエステルＡ層とポリエステルＢ層（Ａ、Ｂは同種、異種どちらでもよい）を公知の溶融積層用押出機に供給し、ポリエステルの融点以上、分解点以下でスリット状のダイからシート状に押出し、キャスティングロール上で冷却固化せしめて未延伸フィルムを作る。すなわち、２または３台の押出機、２または３層のマニホールドまたは合流ブロックを用いて、ポリエステルＡ層、Ｂ層を積層し、口金から２または３層のシートを押出し、キャスティングロールで冷却して未延伸フィルムを作る。この場合、ポリエステルＡ層のポリマ流路に、スタティックミキサー、ギヤポンプを設置する方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、中心面表面粗さ、山数を得るのに有効である。
【００２４】
この未延伸フィルムを二軸延伸し、二軸配向せしめる。延伸方法としては、逐次二軸延伸法または同時二軸延伸法を用いることができる。ただし、最初に長手方向、次に幅方向の延伸を行なう逐次二軸延伸法を用い、長手方向の延伸を３段階以上に分けて、総縦延伸倍率を４．５〜７．５倍で行なう方法は延伸破れなく、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、中心面表面粗さ、山数を得るのに有効である。長手方向延伸温度は、通常、その１段目を５０〜１３０℃とし、２段目以降はそれより高くすることが本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、中心面表面粗さ、山数を得るのに有効である。幅方向の延伸方法としてはステンタを用いる方法が一般的である。延伸倍率は、３〜５倍の範囲が適当である。幅方向の延伸速度は、１０００〜２００００％／分、温度は８０〜１６０℃の範囲が好適である。次にこの延伸フィルムを熱処理する。この場合の熱処理温度は１７０〜２５０℃、特に１８０〜２４０℃、時間は０．５〜６０秒の範囲が好適である。
【００２５】
ただし、延伸温度の設定はポリエステルＢ層を基準として設定する必要がある。さらに２層積層フィルムの熱処理工程は、ポリエステルＡ層に吹き付ける熱風温度をポリエステルＢ層よりも３〜２０℃低くすることが、本発明範囲の厚さと平均粒径の関係、含有量、中心面表面粗さ、山数を得るのに有効である。
【００２６】
【作用】
本発明は、中心面平均粗さと山数を特定範囲としたポリエステルフィルムの少なくとも片面にインク層を積層し熱転写リボンとすることにより、印画した画質の鮮明さを確保しつつ、印画のスピードアップに対して安定した印画が得られたものと推定されている。
［物性の測定方法ならびに効果の評価方法］
本発明の特性値の測定方法並びに効果の評価方法は次の通りである。
（１）粒子の平均粒径
フィルムからポリエステルをプラズマ低温灰化処理法（たとえばヤマト科学製ＰＲ−５０３型）で除去し粒子を露出させる。処理条件については、ポリエステルは灰化されるが粒子はダメージを受けない条件を選択する。これをＳＥＭ（走査型電子顕微鏡）で観察し、粒子の画像（粒子によってできる光の濃淡）をイメージアナライザー（たとえばケンブリッジインストルメント製ＱＴＭ９００）に結び付け、観察箇所を変えて粒子数５０００個以上で次の数値処理を行ない、それによって求めた数平均径Ｄを平均粒径とする。
Ｄ＝ΣＤｉ／Ｎ
ここでＤｉは粒子の円相当径（等面積的換算による）、Ｎは個数である。
（２）粒子の含有量
ポリエステルは溶解し粒子は溶解させない溶媒を選択し、粒子をポリエステルから遠心分離し、粒子の全体重量に対する比率（重量％）をもって粒子含有量とする。必要ならば赤外分光法も併用する。
（３）積層フィルム中のポリエステルＡ層の厚さ
２次イオン質量分析装置（ＳＩＭＳ）を用いて、フィルム中の粒子の内最も高濃度の粒子に起因する元素とポリエステルの炭素元素の濃度比（Ｍ^＋／Ｃ^＋）を粒子濃度とし、ポリエステルＡ層の表面から深さ（厚さ）方向の分析を行なう。表層では表面という界面のために粒子濃度は低く表面から遠ざかるにつれて粒子濃度は高くなる。本発明フィルムの場合は深さ［Ｉ］でいったん極大値となった粒子濃度がまた減少し始める。この濃度分布曲線をもとに極大値の粒子濃度の１／２になる深さ［ＩＩ］（ここでＩＩ＞Ｉ）を積層厚さとした。なお、フィルム中にもっとも多く含有する粒子が有機高分子粒子の場合はＳＩＭＳでは測定が難しいので、表面からエッチングしながらＸＰＳ（Ｘ線光電子分光法）、ＩＲ（赤外分光法）あるいはコンフォーカル顕微鏡などで、その粒子濃度のデプスプロファイルを測定し、上記同様の手法から積層厚さを求めても良い。さらに、上述した粒子濃度のデプスプロファイルからではなく、フィルムの断面観察あるいは薄膜段差測定機等によってポリエステルＡの積層厚さを求めても良い。
（４）Ｒａ、Ｐｃ
３次元表面粗さ計（小坂研究所製：ＥＴ−３０ＨＫ）を用い、次の条件で
触針法により測定を行った。
【００２７】
測定長：５００μｍ
縦倍率：２００００倍
ＣＵＴＯＦＦ：２５０μｍ
測定速度：１００μｍ／秒
測定間隔：５μｍ
記録本数：８０本
触針Ｒ：２μｍ
触針圧力：１０ｍｇ
（５）Ｆ５値
ＡＳＴＭ−Ｄ−８８２によるテンシロン型引張試験器に試料幅１０ｍｍ、試料長１００ｍｍとなるようにセットし、引張速度２００ｍｍ／分、温度２０℃、湿度６５％ＲＨの条件でフィルムの５％伸長の対応する強度を測定した。
（６）縦方向加熱収縮率
試料幅１０ｍｍのサンプルに、フィルム縦方向が試料長１５０ｍｍとなるように、サンプルの片側を固定把持し、もう一方の端に重さ１０ｇの重りをぶら下げ、１５０℃で３０分保持し、該サンプルが熱によって変形収縮した試料長から次式により求める。
【００２８】
縦方向加熱収縮率（％）＝（１５０−加熱処理後の試料長）／１５０×１００
（７）印画性および印画ジワ
感熱転写プリンターとしてカラーポイント２（セイコー電子工業株式会社製高精細プリンター）を用い、当該機において、サーマルヘッドへの印可エネルギーを最大に設定してテスト印字モードにて印画した。印画性として印画の鮮明さを肉眼と１００倍の実体顕微鏡で観察・評価した。表１に示すように、印画された画像にかすれ、伸び変形などの欠点がなく、また、印画以外の部分に余分な印画がない場合を○とした。
【００２９】
【表１】

【００３０】
印画ジワについては、印画像に入っているシワの状態により評価した。
【００３１】
○：シワ無し
×：シワ有り
【００３２】
【実施例】
本発明を実施例に基づいて説明する。
【００３３】
比較例１〜３，実施例１〜４
表２に記載した平均粒径の不活性粒子を所定量含有するエチレングリコールスラリーを調製し、このエチレングリコールスラリーを１９０℃で１．５時間熱処理した後、テレフタル酸ジメチルとエステル交換反応後、重縮合し、該粒子を表２の通りの配合にて含有するポリエチレンテレフタレート（以下ＰＥＴと略記する）のペレットを作った。この時、重縮合時間を調節し固有粘度を０．７０とした。また、常法によって、固有粘度０．６２の実質的に不活性粒子を含有しないＰＥＴを製造した。これらのポリマをそれぞれ１８０℃で３時間減圧乾燥（３Ｔｏｒｒ）した。ポリエステルＡを押出機１に供給し３１０℃で溶融し、さらに、ポリエステルＢを押出機２に供給、２８０℃で溶融し、これらのポリマを合流ブロック（フィードブロック）で合流積層し、静電印加キャスト法を用いて表面温度３０℃のキャスティング・ドラムに巻きつけて冷却固化し、２層構造の未延伸フィルムを作った。この時、口金スリット間隙／未延伸フィルム厚さの比を１０として未延伸フィルムを作った。また、それぞれの押出機の吐出量を調節し総厚さ、ポリエステルＡ層の厚さを調節した。この未延伸フィルムを温度８０℃にて長手方向に延伸した。この延伸は２組ずつのロールの周速差で、４段階で行なった。この一軸延伸フィルムをステンタを用いて延伸速度２０００％／分で１００℃で幅方向に延伸し、定長下で、２００℃にて５秒間熱処理し、二軸配向積層フィルムを得た。
【００３４】
次に、これらポリエステルフィルムの表面にまずは背面層としてポリビニルアセトアセタール（積水化学工業株式会社製エスレックスＫＳ−５）５重量部、ポリイソシアネート（日本ポリウレタン工業株式会社製コロネートＬ）０．５重量部、リン酸エステル系界面活性剤（第一工業製薬株式会社製フォスファノールＭＬ−２００）０．３重量部、溶媒（メチルエチルケトン／トルエン＝１／１）９４重量部から成る混合塗剤を塗布し、８０℃で１分間乾燥させ、塗布層厚さを１ｇ／ｍ^２にした。さらに、背面層とは反対面にインク層として、昇華型染料（日本化薬株式会社製ＤＨ・Ｃ２）５重量部、ポリビニルアセトアセタール（積水化学工業株式会社製エスレックＫＳ−５）５重量部、溶媒（メチルエチルケトン／トルエン＝１／１）９０重量部から成る混合塗剤を塗布し、８０℃で１分間乾燥させ、塗布層厚さを１ｇ／ｍ^２にし、熱転写リボンを得た。
得られた各熱転写リボンを感熱転写プリンターでプリントテストを行った。
【００３５】
本発明のパラメータが範囲内の場合には印画性および印画ジワは表２に示したとおりであったが、そうでない場合は満足するフィルムは得られなかった。
【００３６】
【表２】

【００３７】
【発明の効果】
本発明は、中心面平均粗さと山数を特定範囲としたポリエステルフィルムの少なくとも片面にインク層を積層することにより、印画した画質の鮮明さを確保しつつ、スピードアップに対してシワ無く安定して印画できる熱転写リボン用ポリエステルフィルムが得られた。[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a thermal transfer ribbon film in which ink is laminated on at least one side of a biaxially stretched polyester film.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, polyester films have been used for thermal transfer ribbon films because of their high crystallinity, high melting point, heat resistance, chemical resistance, and other properties. Thermal transfer inks and sublimation inks can be used as thermal printing materials. Used to transfer an ink layer by a head. Some of them also have a transparent overcoat layer in order to prevent the printed image from being scratched, to prevent UV degradation, or to provide a clear image. These thermal transfer ribbons have been pursued to be thin by reducing energy during printing, and are required to have high tension and high dimensional stability at high temperatures.
[0003]
For example, there are patents (Patent Document 1 and Patent Document 2) that regulate the surface roughness, mechanical strength, and heat shrinkage rate of the surface on which the ink layer is provided. Thus, no satisfactory image quality can be obtained due to unclear image quality due to surface roughness, insufficient printing speed due to insufficient mechanical strength and heat gain, and generation of printing wrinkles.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to focus on the above-described problems related to the film for a thermal transfer ribbon, and to ensure stable printing that does not generate printing wrinkles as the printing speed increases while ensuring the sharpness of the printed image. It is providing the polyester film for thermal transfer ribbons obtained.
[0005]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 7-68960 [0006]
[Patent Document 2]
Japanese Examined Patent Publication No. 4-53197 [0007]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-described problems, the present invention is a biaxially stretched polyester film having a thickness of 1 to 15 μm, and at least one surface has Ra ≦ 50 and Pc ≦ 100 (provided that Ra: center surface average roughness (nm)). It is a polyester film for a thermal transfer ribbon, which is a surface on which ink is laminated, which is Pc: number of peaks (pieces / 0.1992 mm ² )).
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The polyester film according to the present invention needs to have at least one surface having a center plane average roughness (hereinafter referred to as surface roughness) of Ra ≦ 50 and Pc ≦ 100. However, Ra: Center plane average roughness (nm), Pc: Number of peaks (pieces / 0.1992 mm ² ). Further, Pc is counted using a three-dimensional surface roughness meter such as ET-30HK manufactured by Kosaka Laboratory, and the hysteresis width is 6.25 nm. Preferably, Ra ≦ 30 nm or / and Pc ≦ 80. When Ra is larger than the above range, it is not preferable because unevenness occurs on the surface of the printed image and the image becomes unclear. Further, even if Ra is within the above range, if Pc is larger than the above range, it means that there are many fine protrusions and the image becomes slightly unclear. In short, reducing the number of protrusions and increasing the flat part (the part of the polyester background without protrusions) makes the image clearer. In addition, about the lower limit of Ra and Pc, since it does not specifically limit, all are 0 or more.
[0009]
The polyester constituting the present invention is at least one structural unit selected from ethylene terephthalate, ethylene α, β-bis (2-chlorophenoxy) ethane-4,4′-dicarboxylate, and ethylene 2,6-naphthalate units. It is desirable to use as a main component. Further, it is highly desirable that the polyester constituting the present invention is crystalline or has optical anisotropy at the time of melting. The crystallinity here means that it is not so-called amorphous, and quantitatively, the cold crystallization temperature Tcc in the crystallization parameter is detected and the crystallization parameter ΔTcg is 150 ° C. or less. . Furthermore, it is very desirable when the heat of fusion (change in melting enthalpy) measured with a differential scanning calorimeter exhibits a crystallinity of 7.5 cal / g or more. In addition, within the range which does not inhibit this invention, 2 or more types of thermoplastic resins may be mixed and a copolymer polymer may be used.
[0010]
The inert particles in the polyester of the present invention are desirably particles having a particle size ratio (particle major axis / minor axis) in the film of 1.0 to 1.3, particularly spherical particles. Further, it is particularly desirable that the inert particles in the polyester of the present invention have a single particle index in the film of 0.7 or more, preferably 0.9 or more. Furthermore, it is desirable that the inert particles in the polyester of the present invention have a relative standard deviation in the film of 0.6 or less, preferably 0.5 or less.
[0011]
The type of inert particles in the polyester of the present invention is not particularly limited, but in order to satisfy the above preferred particle characteristics, it is preferable to use substantially spherical silica particles, alumina silicates, crosslinks due to colloidal silica. There are particles made of polymer (for example, cross-linked polystyrene). On the other hand, silica in which primary particles are agglomerated or internally folded particles are not preferable. In particular, crosslinked polymer particles having a high degree of crosslinking until the temperature at weight loss of 10% by weight (temperature increase rate 20 ° C./min when measured with a thermogravimetric analyzer Shimadzu TG-30M in nitrogen) is 380 ° C. or higher. Is particularly desirable. In the case of spherical silica resulting from colloidal silica, the case of substantially spherical silica produced by the alkoxide method and having a low sodium content is particularly desirable. However, other particles such as calcium carbonate, titanium dioxide, and alumina can be sufficiently used by appropriately controlling the film thickness and average particle size. The crystallization accelerating coefficient of the inert particles in the polyester of the present invention is not particularly limited, but it is particularly desirable in the case of −15 to 15 ° C., preferably −5 ° C. to 10 ° C. It is desirable when the average particle diameter (diameter) of the inert particles in the polyester is in the range of 0.05 to 3 μm, preferably 0.05 to 1.5 μm.
[0012]
The content of the inert particles in the polyester of the present invention is desirably 0.01 to 0.5% by weight, preferably 0.02 to 0.5% by weight, more preferably 0.05 to 0.5%. % By weight. When the numerical range is not satisfied, the film surface roughness may not satisfy the conditions of Ra ≦ 50 and Pc ≦ 100 in terms of the average particle diameter in terms of the surface roughness of the film, which is not preferable.
[0013]
In the present invention, the composition comprising the above polyester and inert particles is a main component, but other types of polymers may be blended, antioxidants, and heat stabilizers within the range not impairing the object of the present invention. Further, organic additives such as lubricants may be added to such an extent that they are usually added.
[0014]
The polyester film constituting the present invention may be a single layer film or a composite film. In order to improve the roll-up property of the film, the surface roughness of the opposite surface (B layer) to the ink layer (A layer) is preferably rougher than that of the ink layer side, and a two-layer composite of A / B is preferable. . However, since the B layer may be transferred to the A layer and the surface of the A layer may become rough when the film is wound on a roll, the surface roughness of the B layer is the surface roughness of the transferred A layer. Is desirably 50 nm or less. Therefore, the surface roughness of the B layer is preferably 50 nm or less. Further, it may be A / B / C in which a C layer having a surface state different from that of the A layer is provided on the surface opposite to the A layer, or a multilayer structure having more than that. Here, the types of the polyester resin layers of A, B, and C may be the same or different. Further, at least one surface needs to be an A layer.
[0015]
In the present invention, the polyester film has a thickness of 1 to 15 μm, preferably 3 to 7 μm. If it is thicker than the above range, heat transfer takes time, which is not suitable for high-speed printing. On the other hand, if it is thinner than the above range, it is not preferred because the strength is low and the film is affected by heat and easily stretched.
[0016]
In the present invention, the film needs to be a biaxially oriented film, and a uniaxial or non-oriented film is not preferable because the mechanical strength of the film becomes weak. Further, when the mechanical strength of the film is weakened, in the case of a thermal transfer ribbon, the film is deformed when the ink layer or the transparent overcoat layer is transferred, and is difficult to peel off. Moreover, it will also tear, and peelability will deteriorate. The degree of this orientation is not particularly limited, but it is preferable that the longitudinal direction of the F5 value (the longitudinal direction of the film, that is, the machine direction) as an index of dimensional stability is in the range of 110 to 200 MPa. More preferably, it is 120-200 MPa. When the F5 value is larger than the above range, in addition to the deterioration of the peelability as described above, it tends to be stretched when tension is applied to the print and may be shifted when another ink is superimposed. In the worst case, the ribbon breaks. In particular, the tension tends to increase with the recent increase in printing speed, which is fatal. On the contrary, if it is larger than the above range, the rigidity is too strong, and the ribbon is easily torn by the pressure during printing.
[0017]
The heat shrinkage ratio in the longitudinal direction at 150 ° C. for 30 minutes of the polyester film in the present invention is preferably 2 to 10%. More preferably, it is 4 to 10%. In recent years, there has been a tendency for higher energy and higher tension to speed up printing, and ribbons have been subjected to high tension stress at higher temperatures. Therefore, when the heat shrinkage rate is lower than the above range, the ribbon is stretched and wrinkles are generated, and the image is printed. If it is worse, the ribbon will break. On the other hand, if it is higher than the above range, the ribbon tension cannot be prevented by the tension control of the printer, and the image is shifted.
[0018]
Next, the manufacturing method of this invention film is demonstrated.
[0019]
First, as a method of adding inert particles to the polyester, it is possible to disperse the inert particles in the form of a slurry of ethylene glycol, which is a diol component, and to polymerize the ethylene glycol with a predetermined dicarboxylic acid component without stretching and breaking. It is effective for obtaining a film having a relation between the thickness and average particle diameter in the range of the present invention, the content, and a desired orientation state. Further, the method of adjusting the melt viscosity, copolymerization component, etc. of the polyester containing inert particles to keep the crystallization parameter ΔTcg in the range of 40 to 65 ° C. does not break the stretch, and the thickness and average within the range of the present invention. It is effective for obtaining a film having a relationship of particle size, content, desirable orientation state, surface state, F5 value, and heat shrinkage rate.
[0020]
The slurry of the inert particles of ethylene glycol is preferably stretched at a temperature of preferably 140 to 200 ° C. (more preferably 180 to 200 ° C.), preferably 30 minutes to 5 hours (more preferably 1 to 3 hours). It is effective for obtaining a film having the relationship between the thickness and average particle diameter in the range of the present invention, the content, the desired orientation state, and the surface layer concentration ratio without breaking.
[0021]
In addition, as a method for adding inert particles to the polyester, the particles are heat-treated in ethylene glycol at a temperature of 140 to 200 ° C., particularly 180 to 200 ° C. for 30 minutes to 5 hours, particularly 1 to 3 hours, and then the solvent is added to water. The method of mixing with polyester in the form of a substituted slurry, kneading into a polyester using a vent type twin screw extruder, and kneading into the polyester is also the relationship between thickness and average particle size within the scope of the present invention, content, and desired orientation state It is extremely effective to obtain a film of
[0022]
As a method for adjusting the content of the particles, there is a method in which a high-concentration master is prepared by the above-described method, and this is diluted with a polyester containing substantially no inert particles during film formation to adjust the content of the particles. It is valid.
[0023]
Next, the following method is effective as a method of laminating the polyester A layer on at least one side of the polyester B layer. That is, after drying pellets containing a predetermined amount of inert particles as required, a predetermined polyester A layer and a polyester B layer (A and B may be the same or different) are applied to a known melt laminating extruder. The unstretched film is made by feeding, extruding into a sheet form from a slit-shaped die above the melting point of the polyester and below the decomposition point, and cooling and solidifying on a casting roll. That is, using 2 or 3 extruders, 2 or 3 layers of manifold or merge block, polyester A layer and B layer are laminated, 2 or 3 layers of sheets are extruded from the die, and cooled by casting rolls. Make an unstretched film. In this case, the method of installing a static mixer and gear pump in the polymer flow path of the polyester A layer does not break the stretching, and obtains the relationship between the thickness and the average particle diameter in the scope of the present invention, the content, the center surface roughness, and the number of peaks. It is effective.
[0024]
This unstretched film is biaxially stretched and biaxially oriented. As the stretching method, a sequential biaxial stretching method or a simultaneous biaxial stretching method can be used. However, using a sequential biaxial stretching method in which stretching is first performed in the longitudinal direction and then in the width direction, stretching in the longitudinal direction is divided into three or more stages, and the total longitudinal stretching ratio is 4.5 to 7.5 times. The method is effective in obtaining the relationship between the thickness and the average particle diameter, the content, the center surface roughness, and the number of peaks in the range of the present invention without breaking the stretch. The longitudinal stretching temperature is usually 50 to 130 ° C. in the first stage, and higher in the second and subsequent stages. The relationship between the thickness and average particle diameter in the range of the present invention, the content, and the surface roughness of the center plane. It is effective in obtaining the number of mountains. As a stretching method in the width direction, a method using a stenter is common. A stretch ratio of 3 to 5 times is appropriate. The stretching speed in the width direction is preferably 1000 to 20000% / min, and the temperature is preferably in the range of 80 to 160 ° C. Next, this stretched film is heat-treated. In this case, the heat treatment temperature is preferably 170 to 250 ° C., particularly 180 to 240 ° C., and the time is preferably 0.5 to 60 seconds.
[0025]
However, it is necessary to set the stretching temperature based on the polyester B layer. Furthermore, in the heat treatment step of the two-layer laminated film, the hot air temperature blown to the polyester A layer is 3 to 20 ° C. lower than the polyester B layer. Effective for obtaining roughness and number of peaks.
[0026]
[Action]
The present invention provides a thermal transfer ribbon by laminating an ink layer on at least one side of a polyester film having a center plane average roughness and a number of peaks in a specific range, thereby ensuring the sharpness of the printed image and speeding up printing. On the other hand, it is estimated that a stable print was obtained.
[Methods for measuring physical properties and methods for evaluating effects]
The characteristic value measurement method and effect evaluation method of the present invention are as follows.
(1) The polyester is removed from the film having an average particle size of particles by a plasma low-temperature ashing method (for example, PR-503 type manufactured by Yamato Scientific) to expose the particles. Regarding the treatment conditions, a condition is selected in which the polyester is ashed but the particles are not damaged. This is observed with an SEM (scanning electron microscope), and the image of the particles (light density produced by the particles) is linked to an image analyzer (for example, QTM900 manufactured by Cambridge Instrument). Numerical processing is performed, and the number average diameter D obtained thereby is defined as the average particle diameter.
D = ΣDi / N
Here, Di is the equivalent circle diameter of the particles (by equivalent area conversion), and N is the number.
(2) Content of particles A solvent which dissolves polyester but does not dissolve particles is selected, and the particles are centrifuged from the polyester, and the ratio (% by weight) to the total weight of the particles is defined as the particle content. If necessary, infrared spectroscopy is also used.
(3) Thickness of the polyester A layer in the laminated film Using a secondary ion mass spectrometer (SIMS), the concentration ratio of the element due to the highest concentration of the particles in the film and the carbon element of the polyester ( M ⁺ / C ⁺ ) is the particle concentration, and analysis in the depth (thickness) direction from the surface of the polyester A layer is performed. In the surface layer, the particle concentration is low due to the interface of the surface, and the particle concentration increases as the distance from the surface increases. In the case of the film of the present invention, the particle concentration once reached the maximum value at the depth [I] starts to decrease again. Based on this concentration distribution curve, the depth [II] (here, II> I), which is ½ of the maximum particle concentration, was defined as the stack thickness. Note that when the most abundant particles in the film are organic polymer particles, it is difficult to measure by SIMS, so XPS (X-ray photoelectron spectroscopy), IR (infrared spectroscopy) or confocal microscope is used while etching from the surface. For example, the depth profile of the particle concentration may be measured, and the lamination thickness may be obtained from the same method as described above. Further, the laminated thickness of the polyester A may be obtained not by using the above-described depth profile of the particle concentration but by observing the cross section of the film or using a thin film level difference measuring device.
(4) Ra, Pc
Using a three-dimensional surface roughness meter (manufactured by Kosaka Laboratory: ET-30HK), measurement was performed by the stylus method under the following conditions.
[0027]
Measurement length: 500 μm
Vertical magnification: 20000 times CUT OFF: 250 μm
Measurement speed: 100 μm / sec Measurement interval: 5 μm
Number of recordings: 80 stylus R: 2 μm
Stylus pressure: 10mg
(5) F5 value Set in a Tensilon type tensile tester according to ASTM-D-882 so that the sample width is 10 mm and the sample length is 100 mm, and the film is stretched under the conditions of a tensile speed of 200 mm / min, a temperature of 20 ° C., and a humidity of 65% RH. The corresponding strength of 5% elongation was measured.
(6) Longitudinal heat shrinkage rate A sample with a width of 10 mm is fixedly held on one side of the sample so that the length of the film is 150 mm in the sample length, and a weight of 10 g is hung on the other end, and 150 ° C. For 30 minutes, and the following equation is obtained from the sample length in which the sample is deformed and contracted by heat.
[0028]
Longitudinal heat shrinkage (%) = (150−sample length after heat treatment) / 150 × 100
(7) Using print point and printing wrinkle thermal transfer printer, color point 2 (high-definition printer manufactured by Seiko Denshi Kogyo Co., Ltd.), set the maximum energy to be applied to the thermal head in the printer and in test print mode. Printed. As the printability, the clearness of the print was observed and evaluated with the naked eye and a 100-fold stereo microscope. As shown in Table 1, the case where the printed image was blurred, had no defects such as stretch deformation, and the case where there was no extra printing in a portion other than the print was marked as ◯.
[0029]
[Table 1]

[0030]
The printed wrinkles were evaluated according to the state of wrinkles contained in the printed image.
[0031]
○: No wrinkles ×: Wrinkles [0032]
【Example】
The present invention will be described based on examples.
[0033]
Comparative Examples 1-3, Examples 1-4
An ethylene glycol slurry containing a predetermined amount of inert particles having an average particle diameter shown in Table 2 was prepared, and the ethylene glycol slurry was heat treated at 190 ° C. for 1.5 hours, and then subjected to a transesterification reaction with dimethyl terephthalate. Condensation was carried out to produce pellets of polyethylene terephthalate (hereinafter abbreviated as PET) containing the particles as shown in Table 2. At this time, the polycondensation time was adjusted so that the intrinsic viscosity was 0.70. Moreover, PET which does not contain an inert particle substantially with an intrinsic viscosity of 0.62 was manufactured by a conventional method. Each of these polymers was dried under reduced pressure (3 Torr) at 180 ° C. for 3 hours. Polyester A is supplied to the extruder 1 and melted at 310 ° C., and further, the polyester B is supplied to the extruder 2 and melted at 280 ° C., and these polymers are merged and laminated in a merging block (feed block), and electrostatically applied. It was wound around a casting drum having a surface temperature of 30 ° C. using a casting method, and then cooled and solidified to produce an unstretched film having a two-layer structure. At this time, an unstretched film was prepared with a ratio of the gap between the base slit / unstretched film thickness set to 10. Moreover, the discharge amount of each extruder was adjusted and the total thickness and the thickness of the polyester A layer were adjusted. This unstretched film was stretched in the longitudinal direction at a temperature of 80 ° C. This stretching was performed in four stages with a difference in peripheral speed between two sets of rolls. This uniaxially stretched film was stretched in the width direction at 100 ° C. using a stenter at a stretching rate of 2000% / min, and heat-treated at 200 ° C. for 5 seconds under a constant length to obtain a biaxially oriented laminated film.
[0034]
Next, on the surface of these polyester films, 5 parts by weight of polyvinyl acetoacetal (Eslex KS-5 manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd.) and 0.5 parts by weight of polyisocyanate (Coronate L manufactured by Nippon Polyurethane Industry Co., Ltd.) are used as the back layer. A mixed coating composition comprising 0.3 parts by weight of a phosphate ester surfactant (Phosphanol ML-200 manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd.) and 94 parts by weight of a solvent (methyl ethyl ketone / toluene = 1/1) is applied. And dried at 80 ° C. for 1 minute to make the coating layer thickness 1 g / m ² . Furthermore, as an ink layer on the side opposite to the back layer, 5 parts by weight of a sublimation dye (DH / C2 manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd.), 5 parts by weight of polyvinyl acetoacetal (Eslek KS-5 manufactured by Sekisui Chemical Co., Ltd.), A mixed coating composition comprising 90 parts by weight of a solvent (methyl ethyl ketone / toluene = 1/1) was applied and dried at 80 ° C. for 1 minute to obtain a coating layer thickness of 1 g / m ² to obtain a thermal transfer ribbon.
Each obtained thermal transfer ribbon was subjected to a print test using a thermal transfer printer.
[0035]
When the parameters of the present invention were within the range, the printability and the print wrinkles were as shown in Table 2, otherwise a satisfactory film could not be obtained.
[0036]
[Table 2]

[0037]
【The invention's effect】
In the present invention, an ink layer is laminated on at least one surface of a polyester film having a center plane average roughness and a number of ridges within a specific range, thereby ensuring the sharpness of the printed image quality and stabilizing without wrinkles. Thus, a polyester film for thermal transfer ribbon that can be printed is obtained.

Claims

A biaxially stretched polyester film having a thickness of 1 to 15 μm, and at least one surface has Ra ≦ 50
And Pc ≦ 100
However, Ra: Center plane average roughness (nm)
Pc: number of mountains (pieces / 0.1992 mm ² )
A polyester film for a thermal transfer ribbon, which is a surface for laminating ink.

The polyester film for a thermal transfer ribbon according to claim 1, wherein the biaxially stretched polyester film has a longitudinal F5 value of 110 to 200 MPa and a heat shrinkage of 150 ° C of 2 to 10%.

The polyester film for a thermal transfer ribbon according to claim 1 or 2, wherein the biaxially stretched polyester film is a two-layer composite film.

The polyester film for a thermal transfer ribbon according to claim 1, wherein the polyester film is used for a sublimation thermal transfer ribbon.