【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は脆性材料をスライスした後の廃スラリーの再利用システムに関する。さらに詳しくは、ワイヤーソーを用いて砥粒スラリーでスライシングを行った後の砥粒、クーラント及び被加工物の加工くずが含まれる廃スラリーから砥粒、クーラントを回収し再利用するシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、廃スラリーの再利用システムとしては、廃スラリーをデカンターに搬送して砥粒を分離回収し、その後フィルターに搬送して切り粉等を分離するシステム(例えば、特許文献1)がある。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−168971号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このシステムは、デカンターに供給する廃スラリー中の微粒子の濃度が低い場合には、所定の処理量を得るために長時間を要するという問題;切り粉等を分離するための通常のフィルターでは加圧に制限が有り濃縮に時間が掛かるという問題があった。このように、従来のシステムは効果的な分離が行えるものではなく、クーラントを有効に且つ効率的に再利用するシステムが望まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題を解決すべく鋭意検討した結果、廃スラリーを遠心分離操作により処理する際、特定の凝集剤を添加することで解決出来ることを見いだし、本発明に到達した。
すなわち本発明は、5重量%以上の水を含有するクーラント(A)と砥粒を含有するスラリー廃液を遠心分離処理により回収砥粒と排出液に分離した後、該排出液をさらに遠心分離処理により回収クーラントとスラッジとに分離し、その後分離回収した該砥粒と該クーラントを再利用するスラリー廃液の再利用システムにおいて、該(A)に対して25℃で10重量%以下の溶解度を有する凝集剤(B)を該排出液に添加した後遠心分離することを特徴とする硬脆材料スライス加工用スラリー廃液の再利用システムである。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の再利用システムは遠心分離による二段階処理からなる。第一段階は5重量%以上の水を含有するクーラント(A)と砥粒を含有するスラリー廃液を遠心分離処理により回収砥粒と排出液に分離する工程である。
本発明で適用できるクーラント(A)は5重量%以上の水を含んだものであれば、クーラントの材質には特に限定はなく、公知のものが使用できる。水の含有量とは含水クーラント全体に対する量である。好ましくは8重量%以上である。水の含有量が5重量%未満であればクーラントは引火点を示すようになり取り扱いが煩雑となる。
【0007】
具体的にはプロピレングリコールやエチレングリコール、ポリエチレングリコ−ル(数平均分子量100〜2000)、ポリアルキレン(炭素数2〜4)グリコールモノアルキル(炭素数1〜18)エーテル(分子量100〜2000)等の含水したものであり、例えば、水/プロピレングリコール=10/90重量%の混合物や水/とポリエチレングリコール(数平均分子量200)=15/85重量%の混合物等が挙げられる。またクーラント(A)の水への溶解性としては、水100gに対して10g以上の溶解度を有するものが好ましく、より好ましくは溶解度は水100gに対して50g以上である。
【0008】
本発明における砥粒としては特に制限はされず、公知のものが使用できる。具体的には例えば、アルミナ、ジルコン砂、炭化珪素を乾式又は湿式ミル等を用いて、好ましくは平均粒径0.1〜100μmに粉砕したものが挙げられる。
【0009】
遠心分離処理の遠心力は好ましくは10〜500Gであり、より好ましくは50〜400Gである。遠心力が10G未満であると十分に砥粒が分離されず、回収出来る有効砥粒の量が減少する。また500G以上の遠心力を作用させると廃クーラントに混入している被加工物の加工くずが回収砥粒に混入する量が多くなり、有効砥粒をリサイクル使用した場合の加工精度が低下する。
使用される遠心分離器としては上記の遠心力を呈するものであれば特に制限されない。遠心分離器としては分離板型、円筒型、デカンター型等の形式のものが使用でき、それぞれ回分式、連続式の装置も使用できる。
【0010】
第一段階の条件としては好ましくは室温〜60℃で遠心分離処理され、処理時間は装置によって異なるが通常1〜60分程度である。第一段階の遠心処理により砥粒と、加工くずである浮遊固体分及び液体(初期のクーラント)からなる排出液が分離される。
回収効率としては例えばデカンター式遠心分離器を用い、室温で300Gの遠心力処理を30分間続けた場合、砥粒の95%以上が回収される。
砥粒は回収砥流として再利用に供される。排出液は次の第二段階で処理される。
【0011】
第二段階は、第一段階で排出された排出液に凝集剤(B)を添加してさらに遠心分離処理により回収クーラントとスラッジとに分離する工程であり、(B)は(A)に対して25℃で10重量%以下の溶解度を有するものである。
第二段階の遠心分離における遠心力としては700G以上、5,000G以下が好ましく、より好ましくは1,000G以上、4,500G以下である。遠心力が700G以上であると十分に被加工物の加工くずが分離され、回収した有効クーラントを再利用した場合の加工精度も低下しない。また5,000G以下の遠心力を作用させれば十分上記の効果が得られる。遠心分離装置としては第一段階で挙げられた装置が使用できる。
また添加する凝集剤(B)の量としては0.1%以上、10%以下が好ましい。0.1%以上であれば被加工物の加工くずの分離が十分となり、10%以下であると回収クーラントを使用した際の加工精度が低下しない。
【0012】
(B)は(A)に対して25℃で10重量%以下の溶解度を有するものであり、好ましくは5重量%以下である。クーラントに対する溶解度が10重量%を超える場合は回収クーラントへの凝集剤の混入量が増加するため、有効クーラントをリサイクル使用した場合の加工精度が低下する。
【0013】
5重量%以上の水を含有するクーラントに対して使用できる凝集剤としては、カチオン系凝集剤が好ましく、(i)窒素原子を含む凝集剤、(ii)燐原子を含む凝集剤、(iii)硫黄原子を含む凝集剤等の水中でカチオン性を示す凝集剤が挙げられる。
(i)窒素原子を含む凝集剤としては、例えばアルキルアミンアルキレンオキシド付加(数平均分子量100〜3,000)物や芳香族アミンのアルキレンオキサイド付加(数平均分子量150〜3,000)物等が挙げられ、具体的にはシクロヘキシルアミンのプロピレンオキサイド2モル付加物、ジエチレントリアミンのプロピレンオキサイド7モル付加物、ジフェニルアミンのプロピレンオキサイド3モル付加物等が挙げられる。
(ii)燐原子を含む凝集剤としては例えばモノ、ジ、トリアルキルホスホニウム塩等が挙げられ、具体的にはラウリルホスホニウム塩酸塩、ラウリルアルコールのエチレンオキサイド2モル付加物と無水リン酸との反応物、ジオクチルホスホニウム乳酸塩、トリイソブチルホスホニウムリン酸塩等が挙げられる。
(iii)イオウ原子を含む凝集剤としてはスルホニウム塩、チオエーテル化合物等が挙げられ、具体的にはラウリルジメチルスルホニウム塩酸塩、ジラウリルスルフィド等が挙げられる。
これらのうちで好ましくは窒素原子を有する凝集剤であり、より好ましくはアルキル(炭素数2〜12)アミンのプロピレンオキサイド付加(数平均分子量100〜3,000)物、芳香族(炭素数6〜12)アミンのプロピレンオキサイド付加(数平均分子量100〜3,000)物である。
【0014】
排出液に上記凝集剤を混合する方法としては一旦取り出した排出液に上記凝集剤を添加する、又は連続式遠心分離器に排出液を供給すると共に連続的に供給する方法のいずれでも良く、混合温度は室温〜60℃の範囲で行われる。
第二段階のその他条件としては室温〜60℃で遠心分離処理され、処理時間は装置によって異なるが通常1分〜60分程度で処理される。第二段階の遠心処理によりクーラントと、スラッジに分離される。スラッジには加工くずである浮遊固体分が含まれる。
回収効率は非常に良好であり、例えばデカンター式遠心分離器を用い、凝集剤としてシクロヘキシルアミンのプロピレンオキサイド2モル付加物を3%添加し、室温で300Gの遠心力処理を30分間続けた場合、クーラントの98%以上が回収される。回収されたクーラントはクーラントとして再利用に供される。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されない。以下において、部および%はそれぞれ重量部および重量%を示す。
【0016】
実施例1
単結晶シリコンインゴットをワイヤーソーを用いて切断(クーラントとしては水10重量%とプロピレングリコール90重量%の配合物を使用、砥粒としてはGC#400(フジミインコーポレーテッド社製炭化珪素:平均粒径30μmを使用)した際に得られた廃スラリー50gを冷却高速遠心機(H−2000B:コクサン社製)にて300Gの遠心力を3分間作用させ、上層(排出液)及び下層(有効砥粒)を得た。
次に上記操作で得られた排出液全量に凝集剤(シクロヘキシルアミンプロピレンオキサイド2モル付加物)0.5gを添加し、上記と同じ冷却高速遠心機にて3,000Gの遠心力を3分間作用させ、上層(有効クーラント)及び下層(シリコン微粉末:被加工物の加工くず)を得た。
【0017】
実施例2
実施例1において凝集剤としてシクロヘキシルアミンプロピレンオキサイド2モル付加物に代えてジエチレントリアミンのプロピレンオキサイド7モル付加物を同量用いた以外は実施例1と同じ操作を行った。
【0018】
実施例3
単結晶シリコンインゴットをワイヤーソーを用いて切断した際に得られた廃スラリー50gを冷却高速遠心機(H−2000B:コクサン社製)にて150Gの遠心力を3分間作用させ、上層(排出液)及び下層(有効砥粒)を得た。
次に上記操作で得られた排出液全量に凝集剤(シクロヘキシルアミンプロピレンオキサイド2モル付加物)1gを添加し、上記冷却高速遠心機にて4,000Gの遠心力を3分間作用させ、上層(有効クーラント)及び下層(シリコン微粉末:被加工物の加工くず) を得た。
【0019】
比較例1
実施例1において凝集剤の添加を行わない以外は実施例1と同様の操作を行った。
【0020】
表1に実施例1〜3、比較例1の操作を行った場合の有効砥粒量(g)、有効砥粒中の砥粒濃度(%)、有効クーラント量(g)、及び有効クーラント中のシリコン微粉末濃度(%)を示す。
なお、有効砥粒中の砥粒濃度は有効砥粒1gを250℃で2時間乾燥させ、クーラントを溜去したうえで残査の重量を測定し、算出した。
有効クーラント中のシリコン微粉末の量は有効クーラント1gを250℃で2時間乾燥させ、クーラントを溜去したうえで残さの重量を測定し、算出した。
【0021】
【表1】
【0022】
この結果から、本発明の再利用システムを用いればスライス加工後の廃スラリーから有効砥粒の回収と同時に、被加工物の加工くずの混入の少ない有効クーラントが効率よく回収可能となることが判る。
【0023】
【発明の効果】
本発明の硬脆材料スライス加工用スラリー廃液の再利用システムを使用すればクーラント中の加工くず等の固形分が少なく、砥粒及びクーラントのリサイクルが可能となる。
またシリコンのみならずガラス、セラミック、石英、水晶、サファイア等のスライシング加工時にも有用なシステムである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a recycling system for waste slurry after slicing brittle material. More specifically, the present invention relates to a system for recovering and reusing abrasive grains and coolant from waste slurry containing abrasive grains, coolant and processing waste of a workpiece after slicing with an abrasive slurry using a wire saw.
[0002]
[Prior art]
2. Description of the Related Art Conventionally, as a waste slurry reuse system, there is a system (for example, Patent Document 1) in which waste slurry is conveyed to a decanter to separate and recover abrasive grains and then conveyed to a filter to separate chips and the like.
[0003]
[Patent Document 1]
JP-A-9-168971 [0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, this system has a problem that it takes a long time to obtain a predetermined processing amount when the concentration of fine particles in the waste slurry supplied to the decanter is low; in a normal filter for separating chips and the like There was a problem that the pressurization was limited and it took time to concentrate. Thus, the conventional system cannot perform effective separation, and a system that effectively and efficiently reuses coolant has been desired.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present invention has been found to be able to be solved by adding a specific flocculant when processing the waste slurry by centrifugal separation, and has reached the present invention.
That is, in the present invention, the coolant (A) containing 5% by weight or more of water and the slurry waste liquid containing abrasive grains are separated into recovered abrasive grains and discharged liquid by centrifugal separation treatment, and then the discharged liquid is further centrifuged. In the recycling system of the slurry waste liquid, which is separated into recovered coolant and sludge, and then reuses the separated and recovered abrasive grains, the (A) has a solubility of 10% by weight or less at 25 ° C. A recycling system for slurry waste liquid for slicing hard and brittle material, characterized in that the flocculant (B) is added to the effluent and then centrifuged.
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The recycling system of the present invention comprises a two-stage process by centrifugation. The first step is a step of separating the slurry waste liquid containing the coolant (A) containing 5% by weight or more of water and abrasive grains into recovered abrasive grains and discharged liquid by a centrifugal separation process.
The coolant (A) applicable in the present invention is not particularly limited as long as it contains 5% by weight or more of water, and a known material can be used. The water content is the amount of the entire water-containing coolant. Preferably it is 8 weight% or more. If the water content is less than 5% by weight, the coolant will show a flash point and the handling will be complicated.
[0007]
Specifically, propylene glycol, ethylene glycol, polyethylene glycol (number average molecular weight 100 to 2000), polyalkylene (carbon number 2 to 4) glycol monoalkyl (carbon number 1 to 18) ether (molecular weight 100 to 2000), etc. For example, a mixture of water / propylene glycol = 10/90 wt%, a mixture of water / polyethylene glycol (number average molecular weight 200) = 15/85 wt%, and the like can be mentioned. The solubility of the coolant (A) in water is preferably one having a solubility of 10 g or more with respect to 100 g of water, and more preferably the solubility is 50 g or more with respect to 100 g of water.
[0008]
There is no restriction | limiting in particular as an abrasive grain in this invention, A well-known thing can be used. Specifically, for example, alumina, zircon sand, or silicon carbide is preferably pulverized to a mean particle size of 0.1 to 100 μm using a dry or wet mill.
[0009]
The centrifugal force of the centrifugation treatment is preferably 10 to 500G, more preferably 50 to 400G. If the centrifugal force is less than 10 G, the abrasive grains are not sufficiently separated, and the amount of effective abrasive grains that can be recovered decreases. Further, when a centrifugal force of 500 G or more is applied, the amount of processing waste of the workpiece mixed in the waste coolant increases in the recovered abrasive grains, and the processing accuracy when the effective abrasive grains are recycled is reduced.
The centrifuge used is not particularly limited as long as it exhibits the above centrifugal force. Centrifugal separators such as separation plate type, cylindrical type and decanter type can be used, and batch type and continuous type devices can also be used respectively.
[0010]
The conditions for the first stage are preferably centrifuged at room temperature to 60 ° C., and the treatment time varies depending on the apparatus, but is usually about 1 to 60 minutes. By the first stage of centrifugal treatment, the discharged liquid consisting of abrasive grains, suspended solids and liquid (initial coolant), which is processing waste, is separated.
As the recovery efficiency, for example, when a decanter type centrifugal separator is used and a 300 G centrifugal force treatment is continued for 30 minutes at room temperature, 95% or more of the abrasive grains are recovered.
The abrasive grains are reused as a recovered abrasive flow. The effluent is processed in the next second stage.
[0011]
The second stage is a process in which the flocculant (B) is added to the effluent discharged in the first stage and further separated into recovered coolant and sludge by a centrifugal separation process. Having a solubility of 10% by weight or less at 25 ° C.
The centrifugal force in the second-stage centrifugation is preferably 700 G or more and 5,000 G or less, more preferably 1,000 G or more and 4,500 G or less. When the centrifugal force is 700 G or more, the processing waste of the workpiece is sufficiently separated, and the processing accuracy when the recovered effective coolant is reused does not decrease. In addition, if the centrifugal force of 5,000 G or less is applied, the above effect can be obtained sufficiently. As the centrifugal separator, the apparatus mentioned in the first stage can be used.
The amount of the flocculant (B) to be added is preferably 0.1% or more and 10% or less. If it is 0.1% or more, the processing waste of the workpiece is sufficiently separated, and if it is 10% or less, the processing accuracy when the recovered coolant is used does not deteriorate.
[0012]
(B) has a solubility of 10% by weight or less with respect to (A) at 25 ° C., and preferably 5% by weight or less. When the solubility in the coolant exceeds 10% by weight, the amount of the flocculant mixed in the recovered coolant increases, so that the processing accuracy when the effective coolant is recycled is lowered.
[0013]
As a flocculant that can be used for a coolant containing 5% by weight or more of water, a cationic flocculant is preferable, (i) a flocculant containing a nitrogen atom, (ii) a flocculant containing a phosphorus atom, (iii) Examples thereof include a flocculant exhibiting a cationic property in water, such as a flocculant containing a sulfur atom.
(I) As the flocculant containing a nitrogen atom, for example, alkylamine alkylene oxide addition (number average molecular weight 100 to 3,000) product, aromatic amine alkylene oxide addition (number average molecular weight 150 to 3,000) product, and the like. Specific examples thereof include propylene oxide 2-mole adducts of cyclohexylamine, propylene oxide 7-mole adducts of diethylenetriamine, propylene oxide 3-mole adducts of diphenylamine, and the like.
(Ii) Examples of the flocculant containing a phosphorus atom include mono-, di-, and trialkylphosphonium salts. Specifically, the reaction of laurylphosphonium hydrochloride, ethylene oxide 2-mol adduct of lauryl alcohol and phosphoric anhydride. Products, dioctylphosphonium lactate, triisobutylphosphonium phosphate and the like.
(Iii) Examples of the flocculant containing sulfur atoms include sulfonium salts and thioether compounds, and specific examples include lauryldimethylsulfonium hydrochloride and dilauryl sulfide.
Of these, a flocculant having a nitrogen atom is preferable, and more preferable is a propylene oxide addition (number average molecular weight 100 to 3,000) product of an alkyl (carbon number 2 to 12) amine, an aromatic (carbon number 6 to 6). 12) Propylene oxide addition (number average molecular weight 100 to 3,000) product of amine.
[0014]
As a method of mixing the flocculant with the effluent, either the method of adding the flocculant to the effluent once taken out or the method of supplying the effluent to the continuous centrifuge and continuously supplying it may be used. The temperature is in the range of room temperature to 60 ° C.
As other conditions for the second stage, centrifugation is carried out at room temperature to 60 ° C., and the treatment time varies depending on the apparatus but is usually treated for about 1 minute to 60 minutes. It is separated into coolant and sludge by the second stage of centrifugation. Sludge contains suspended solids that are processing waste.
The recovery efficiency is very good. For example, when a decanter centrifuge is used, 3% of propylene oxide 2 mol adduct of cyclohexylamine is added as a flocculant, and centrifugal treatment at 300 G is continued at room temperature for 30 minutes, More than 98% of the coolant is recovered. The recovered coolant is reused as coolant.
[0015]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further, this invention is not limited to this. In the following, parts and% indicate parts by weight and% by weight, respectively.
[0016]
Example 1
A single crystal silicon ingot is cut using a wire saw (a mixture of 10% by weight of water and 90% by weight of propylene glycol is used as a coolant, and GC # 400 (silicon carbide manufactured by Fujimi Incorporated: average particle size is used as an abrasive) 50 g of waste slurry obtained when 30 μm was used) was subjected to a centrifugal force of 300 G for 3 minutes in a cooling high-speed centrifuge (H-2000B: manufactured by Kokusan Co., Ltd.), and the upper layer (discharged liquid) and the lower layer (effective abrasive grains) )
Next, 0.5 g of a flocculant (cyclohexylamine propylene oxide 2-mol adduct) is added to the total amount of the effluent obtained by the above operation, and a centrifugal force of 3,000 G is applied for 3 minutes in the same cooling high-speed centrifuge as above. Thus, an upper layer (effective coolant) and a lower layer (silicon fine powder: processing waste of workpiece) were obtained.
[0017]
Example 2
The same operation as in Example 1 was carried out except that the same amount of a propylene oxide 7 mol adduct of diethylenetriamine was used as the flocculant instead of the cyclohexylamine propylene oxide 2 mol adduct as the flocculant.
[0018]
Example 3
50 g of waste slurry obtained when a single crystal silicon ingot was cut using a wire saw was subjected to a centrifugal force of 150 G for 3 minutes in a cooling high-speed centrifuge (H-2000B: manufactured by Kokusan Co., Ltd.), and the upper layer (discharged liquid) ) And a lower layer (effective abrasive grains) were obtained.
Next, 1 g of a flocculant (cyclohexylamine propylene oxide 2-mol adduct) was added to the total amount of the effluent obtained by the above operation, and a centrifugal force of 4,000 G was applied for 3 minutes in the cooling high-speed centrifuge. An effective coolant) and a lower layer (silicon fine powder: processing waste of workpiece) were obtained.
[0019]
Comparative Example 1
The same operation as in Example 1 was performed except that the flocculant was not added in Example 1.
[0020]
Table 1 shows the effective abrasive grain amount (g), the abrasive grain concentration (%) in the effective abrasive grain, the effective coolant amount (g), and the effective coolant when the operations of Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 are performed. The silicon fine powder concentration (%) is shown.
The abrasive concentration in the effective abrasive grains was calculated by drying 1 g of effective abrasive grains at 250 ° C. for 2 hours, distilling off the coolant and measuring the weight of the residue.
The amount of silicon fine powder in the effective coolant was calculated by drying 1 g of effective coolant at 250 ° C. for 2 hours, distilling off the coolant, and measuring the weight of the residue.
[0021]
[Table 1]
[0022]
From this result, it can be seen that if the reuse system of the present invention is used, effective coolant from the waste slurry after slicing can be recovered efficiently, and at the same time, effective coolant with less processing waste from the workpiece can be recovered efficiently. .
[0023]
【The invention's effect】
If the slurry waste liquid recycling system for slicing hard and brittle materials according to the present invention is used, the solid content such as processing waste in the coolant is small, and the abrasive grains and the coolant can be recycled.
It is also a useful system for slicing processing of glass, ceramic, quartz, quartz, sapphire as well as silicon.