JP2005007072A - 多層式マスク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】複数のマスク用部材を積層して構成した多層式マスクにおいて、少なくとも、化学繊維からなる化繊マスク用部材と、不織布からなる不織布マスク用部材と、木綿地からなる綿布マスク用部材とを有することとした。
【選択図】 図2
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多層式マスクに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、人が密集する場所で空気感染あるいは飛沫感染によって流行するインフルエンザなど、ウイルスによる感染を防止するためにマスクが用いられてきた。
【0003】
また、近年では重症急性呼吸器症候群(SARS)などに象徴される病原ウイルスが流行して社会的に大きな問題となっている。
【0004】
さらに、今後についてもいかなる未知のウイルスが発生するか分からず、感染力の強いウイルスに対する不安感が増大している現状がある。
【0005】
このようなウイルス対策用のマスクとして、マスク用部材を多層に形成し、各層にそれぞれ殺菌機能やウイルス捕集機能などの特有の機能を付与したものが提案されている。
【0006】
例えば、マスクを光触媒層と炭素繊維層とで多層状に形成して、ウイルスなどがマスクを通過する際に光触媒層で殺菌するとともに、炭素繊維層にウイルスを吸着させ、ウイルスの人体への侵入を防止する構成のものがあった(特許文献1を参照。)。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−197711号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来の多層式マスクでは、光触媒装置を用いているために、使用時に光が必要となることから、暗所では殺菌効果が期待できず、使用形態が限定されてしまうという問題点がある。
【0009】
また、上述したようにマスクを光触媒層、炭素繊維層などから形成して殺菌、高捕集効果を得ようとすると、例え二層といえどもコスト高となってしまう。ウイルス拡散防止のためには、感染が確認された地域(国を含む)及びその近隣の住民が誰でも負担なく入手できる、あるいは国や地方自治体が住民に無償配布できる程度の廉価なものであり、なおかつ十分な機能を有するマスクが望まれる。
【0010】
また、ウイルスによっては粘膜から感染する場合があり、上述した従来の多層マスクで鼻や口を覆うようにしても、例えば目の粘膜にウイルスが付着して感染するおそれがあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】
そこで、請求項1記載の本発明では、複数のマスク用部材を積層して構成した多層式マスクにおいて、少なくとも、化学繊維からなる化繊マスク用部材と、不織布からなる不織布マスク用部材と、木綿地からなる綿布マスク用部材とを有することとした。
【0012】
また、請求項2記載の本発明では、前記不織布マスク用部材は、それぞれ目のあらさの異なる複数の不織布マスク用部材からなることとした。
【0013】
また、請求項3記載の本発明では、前記マスク用部材は、装着状態において外側より相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材、化繊マスク用部材、綿布マスク用部材の順に積層されていることとした。
【0014】
また、請求項4記載の本発明では、前記各マスク用部材のいずれかに所望の形状に変形可能とした帯状の金属箔を取付けた。
【0015】
また、請求項5記載の本発明では、前記マスク用部材のいずれかに使用者の目を覆う透光性を有するアイプロテクターを取付けた。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明は、複数のマスク用部材を積層して構成した多層式マスクにおいて、少なくとも、化学繊維からなる化繊マスク用部材と、不織布からなる不織布マスク用部材と、木綿地またはガーゼ地からなる綿布マスク用部材とを有する構成としたものである。
【0017】
このように、それぞれ簡単に入手可能な安価な複数の材料をマスク用部材として用い、これを多層にして用いることで、安価でありながらウイルスを確実に遮断して人体への侵入を防止できる高機能なマスクを提供することが可能となる。
【0018】
特に、前記化繊マスク用部材は、例えばポリエステルの生地を用いるとよく、静電気を帯電させることができるので、ウイルスを表面に効果的に吸着させて捕集することができる。
【0019】
また、前記不織布マスク用部材は、それぞれ目のあらさの異なる複数の不織布マスク用部材を用いることが好ましい。
【0020】
例えば、相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材と、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材とを用いることができる。
【0021】
これにより、第1の不織布マスク用部材でウイルスの大半を吸着させ、第2の不織布マスク用部材で残りのウイルスを確実に吸着させることができる。
【0022】
また、綿布マスク用部材は、木綿生地を用いてなるものであるが、綿布として綿布に似た織物であるあら目薄地のガーゼ地を用いてもよく、本発明における綿布マスク用部材としては、綿布の他、ガーゼ生地も含む。
【0023】
上記複数のマスク用部材をどのように積層するかは、それぞれの機能を生かすために、装着状態において外側より相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材、化繊マスク用部材、綿布マスク用部材の順に積層するとよい。
【0024】
かかる構成によれば、まず、第1の不織布マスク用部材でウイルスの大半を吸着し、これより内層側でのウイルス吸着量を減じ、第2の不織布マスク用部材でウイルスを確実に遮断する。そして、万一各不織布マスク用部材を通過したウイルスを、静電気を帯電させた化繊マスク用部材によって確実に遮断する。さらに、綿布マスク用部材により、外からの水分を確実に遮断するとともに、使用者の口から出る水分を吸着しマスクの機能低下を防止することができる。また、綿布マスク用部材を使用者の肌に直接触れる位置に配設したことで使用感が良好となる。
【0025】
ところで、上記構成の多層式マスクにおいて、前記各マスク用部材のいずれかには、所望の形状に変形可能とした帯状の金属箔を取付けることができる。
【0026】
かかる構成により、装着する使用者の顔面形状に最もフィットするように、あるいは所望する装着感を得られるようにマスクの立体的な形状を変更することが可能となって、使い勝手を著しく向上させることができる。
【0027】
また、本発明の他の実施形態として、前記マスク用部材のいずれかに使用者の目を覆う透光性を有するアイプロテクターを取付けることもできる。
【0028】
すなわち、ウイルスを含む飛沫を受けて粘膜から感染する場合も考えられるが、上記アイプロテクターを設けることで、眼の粘膜にウイルスが付着して感染することを防止でき、より確実な感染防止対策となる。
【0029】
【実施例】
以下において、図面に基づいて本発明の実施例について詳説する。
【0030】
(実施例1)
図1は実施例1に係る多層式マスクの斜視全体説明図、図2は同多層式マスクにアイプロテクターを取付けた場合の斜視全体説明図、図3は同多層式マスクを装着した場合の全体説明図である。図1〜3に示すAは、本実施例1における多層式マスクであり、マスク本体Mに頭かけ用紐体Bを取付けて構成している。
【0031】
前記マスク本体Mは、第1の不織布マスク用部材1と、同第1の不織布マスク用部材1の内側(使用者H側)に重合する第2の不織布マスク用部材2と、同第2の不織布マスク用部材2の内側に重合する化繊マスク用部材3と、同化繊マスク用部材3の内側に重合する綿布マスク用部材4とで四層に積層して構成するとともに、各マスク部材1〜4の周縁を縫い合わせるなどして、縫製によって一体に形成している。
【0032】
第1の不織布マスク用部材1は、後述する第2の不織布マスク用部材2より目の粗い不織布によって矩形状に形成している。このように、不織布によって第1の不織布マスク用部材1を構成し、これを最外側に配置しているので、SARSウイルスなどのウイルス(以下、単に「ウイルス」という)を第1の不織布マスク用部材1の表面に吸着させ、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを可及的に防止することができる。
【0033】
第2の不織布マスク用部材2は、前記第1の不織布マスク用部材1より目の細かい不織布(例えば、医療用に用いられる防菌加工を施した高密度の不織布など)によって矩形状に形成している。このように、目の細かい不織布によって第2の不織布マスク用部材2を構成し、これを外側より二層目に配置しているので、前述の第1の不織布マスク用部材1で遮断できなかったウイルスを確実に遮断し、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを確実に防止することができる。
【0034】
化繊マスク用部材3は、静電気を帯電させることのできるポリエステルなどの化学繊維によって矩形状に形成している。このように、帯電性を有する化学繊維によって化繊マスク用部材3を構成し、これを外側より三層目に配置しているので、万一前記各不織布マスク用部材1,2を通過したウイルスを化繊マスク用部材3の表面に吸着させ、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを確実に防止することができる。
【0035】
綿布マスク用部材4は、木綿地によって矩形状に形成し、これを最内側に配置しているので、木綿地の特性により外からの水分を吸着するとともに、使用者Hの口から出る水分を吸着することができる。また、使用者Hの肌に直接触れる位置に木綿地からなる綿布マスク用部材4を用いているので使用感が向上するとともに、使用者Hの肌に対するアレルギーを防止することもできる。
【0036】
このように、各マスク用部材1〜4を積層して構成しているので、それぞれのマスク用部材1〜4によって、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを確実に防止することができる。
【0037】
また、最も内側に配置したマスク用部材(ここでは綿布マスク用部材4)の内面上端部近傍には、左右方向に伸延する帯状の金属箔5を取付けている。
【0038】
金属箔5は、可塑性のある素材によって形成して、多層式マスクAを装着する際に、金属箔5を使用者Hの所望の形状に変形することで、マスク本体Mの形状を金属箔5の変形にともなって使用者Hの所望の形状、例えば、使用者Hの顔面形状に沿って変形させることができるようにしている。このようにして、金属箔5を多層式マスクAの装着時に使用者Hの顔面形状に沿って変形させた場合には、マスク本体Mを使用者Hに密着した状態で装着することができ、ウイルスが入り込んでしまうことを防止することができる。
【0039】
あるいは、マスク本体Mと使用者Hの顔面との間に隙間ができるように金属箔5を変形することで、使用者Hの呼吸を容易にすることもできる。
【0040】
このようにして、金属箔5を変形することで、マスク本体Mを用途に合わせた所望の形状に自在に変形させることができる。
【0041】
また、図2に示すように、外側から三層目に配置するマスク用部材(ここでは化繊マスク用部材3)と、最内側に配置するマスク用部材(ここでは綿布マスク部材4)との間に、使用者Hの眼を覆う透光性を有するアイプロテクター6を設けて、使用者Hの視覚を確保しながら、眼の粘膜にウイルスが飛散・受着してしまうことを防止することもできる。このアイプロテクター6は、透明なフィルム状の材料を適宜形状に形成すればよく、各マスク用部材を縫製する際に同時に縫い込むことができる。
【0042】
また、本実施例においては、最も内側に配置したマスク用部材(ここでは綿布マスク用部材4)の上部両端と下部両端に、それぞれゴムなどからなる頭かけ用紐体Bを取付けて、使用者Hが多層式マスクAを頭から被るようにして装着することができるようにしている。なお、この頭かけ用紐体Bの取付方法や取付位置などは適宜決定することができる。
【0043】
本発明に係る多層式マスクAは、上記した構成となっており、空気中に飛散するウイルスの体内への侵入を効果的に防止することができる。
【0044】
すなわち、第1の不織布マスク用部材1でウイルスの大半を吸着し、これより内層側でのウイルス吸着量を減じ、第2の不織布マスク用部材2でウイルスを確実に遮断する。そして、万一前記各不織布マスク用部材1,2を通過したウイルスを、静電気を帯電させた化繊マスク用部材3によって確実に遮断する。さらに、綿布マスク用部材4により、外からの水分を確実に遮断するとともに、使用者Hの口から出る水分を吸着しマスクの機能低下を防止する。
【0045】
また、使用者Hの眼を覆うアイプロテクター6によって、眼の粘膜にウイルスが付着して感染することを防止し、より確実な感染防止対策となる。
【0046】
この際、可塑性のある金属箔5によって、マスク本体Mを使用者Hの鼻部に密着するように変形して装着することができる。このようにして、使用者Hと多層式マスクAの間に隙間ができてしまうことを防止して、使用者Hの体内にウイルスが入り込んでしまうことを防止する。
【0047】
なお、金属箔5を適宜変形させ、マスク本体Mが使用者Hの鼻部に密着しないように変形して使用者Hの呼吸を容易にすることもできる。
【0048】
このように、各マスク用部材1〜4で四層積層状態に構成したマスク本体Mによって、ウイルスが使用者Hの体内に侵入してしまうことを完全に防止する。
【0049】
(実施例2)
図4に示すAは、実施例2における多層式マスクであり、実施例1における多層式マスクAと基本構成は略同一であるが、四層に積層させたマスク本体Mの構成において異なっており、以下、図面を参照しながら詳説する。
【0050】
実施例2における多層式マスクAのマスク本体Mは、化繊マスク用部材3と、同化繊マスク用部材3の内側(使用者H側)に重合する第1の不織布マスク用部材1と、同第1の不織布マスク用部材1の内側に重合するガーゼ地からなる綿布マスク用部材4と、同綿布マスク用部材4の内側に重合する第2の不織布マスク用部材2とで四層に積層して構成するとともに、各マスク部材1〜4の周縁を縫い合わせるなどして、縫製によって一体に形成している。
【0051】
化繊マスク用部材3は、静電気を帯電させることのできるポリエステルなどの化学繊維によって矩形状に形成している。このように、帯電性を有する化学繊維によって化繊マスク部材1を構成し、これを最外側に配置しているので、ウイルスを化繊マスク用部材1の表面に吸着させ、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを可及的に防止することができる。
【0052】
第1の不織布マスク用部材1は、後述する第2の不織布マスク用部材2より目の粗い不織布によって矩形状に形成している。このように、不織布によって第1の不織布マスク1を構成し、これを外側より二層目に配置しているので、ウイルスを第1の不織布マスク用部材1の表面に吸着させ、ウイルスが多層式マスクAの内側に入ってしまうことを可及的に防止することができる。
【0053】
綿布マスク用部材4は、ガーゼ地によって矩形状に形成し、これを外側より三層目に配置しているので、ガーゼ地の特性により外からの水分やウイルスが付着したエアゾル(微粒塵)を綿布マスク用部材4の表面に付着させ、これらの人体への進入を可及的に遮断することができる。
【0054】
第2の不織布マスク用部材2は、前記第1の不織布マスク用部材4より目の細かい不織布(例えば、医療用に用いられる防菌加工を施した高密度の不織布など)によって矩形状に形成している。このように、目の細かい不織布によって第2の不織布マスク用部材2を構成し、これを最内側に配置しているので、前述の各マスク部材1〜3で遮断できなかったウイルスを完全に遮断することができる。
【0055】
このように、上記複数のマスク用部材1〜4は、それぞれの機能を生かすために、装着状態において外側より化繊マスク用部材3、相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材1、綿布マスク用部材4、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材2の順に積層している。
【0056】
かかる構成によれば、先ず帯電させた化繊マスク用部材3でウイルスをマスク本体Mの表面に吸着させて下層側で吸収させる量を可及的に減じ、第1の不織布マスク用部材1でウイルスの大半を吸着し、これより下層側でのウイルス吸着量をさらに減じる。そして、綿布マスク用部材4によって、外からの水分やウイルスが付着したエアゾル(微粒塵)を確実に遮断する。さらに、目の細かい第2の不織布マスク用部材2により、この最下層まで達したウイルスを確実に吸着して人体への侵入を確実に防止することができる。
【0057】
なお、図中、実施例1に示した部分に対応する部分には同じ番号を付してその説明を省略した。
【0058】
実施例2における多層式マスクAは以上のように構成されており、本実施例においても、やはり空気中に飛散するウイルスの体内への侵入を効果的に防止することができる。
【0059】
すなわち、帯電させた化繊マスク用部材3でウイルスをマスク本体Mの表面に吸着させて下層側で吸収させる量を可及的に減じ、第1の不織布マスク用部材1でウイルスの大半を吸着し、これより下層側でのウイルス吸着量をさらに減じる。そして、綿布マスク用部材4によって、外からの水分やウイルスが付着したエアゾル(微粒塵)を確実に遮断する。さらに、目の細かい第2の不織布マスク用部材2により、この最下層まで達したウイルスを確実に吸着して人体への侵入を確実に防止する。
【0060】
また、使用者Hの眼を覆うアイプロテクター6によって、眼の粘膜にウイルスが付着して感染することを防止でき、より確実な感染防止対策とすることができる。
【0061】
この際、可塑性のある金属箔5によって、マスク本体Mを使用者Hの鼻部に密着するように変形して装着すると、使用者Hと多層式マスクAの間に隙間ができてしまうことを防止して、使用者Hの体内にウイルスが入り込んでしまうことを防止する。
【0062】
なお、金属箔5を適宜変形させ、マスク本体Mを使用者Hの鼻部に密着しないように変形して使用者Hの呼吸を容易にすることもできる。
【0063】
このように、各マスク用部材1〜4で四層積層状態に構成したマスク本体Mによって、ウイルスが使用者Hの体内に侵入してしまうことを完全に防止する。
【0064】
【発明の効果】
(1)請求項1記載の本発明では、複数のマスク用部材を積層して構成した多層式マスクにおいて、少なくとも、化学繊維からなる化繊マスク用部材と、不織布からなる不織布マスク用部材と、木綿地またはガーゼ地からなる綿布マスク用部材とを有することとしたので、化繊マスク用部材によって静電気を帯電させ、ウイルスを吸着させるとともに、不織布マスク用部材によってウイルスを吸着させる一方、綿布マスク用部材により水分を確実に遮断するとともに、使用者の口から出る水分を吸着しマスクの機能低下を防止することができる。このようにして、それぞれ簡単に入手可能な安価な複数の材料をマスク用部材として用い、これを多層にして用いることで、安価でありながらウイルスを確実に遮断して人体への侵入を防止できる高機能なマスクを提供することが可能となる。
【0065】
(2)請求項2記載の本発明では、前記不織布マスク部材は、それぞれ目のあらさの異なる複数の不織布マスク部材からなることとしたので、一方の不織布マスク部材でウイルスの大半を吸着させ、他方の不織布マスク部材で残りのウイルスを確実に吸着させることができる。
【0066】
(3)請求項3記載の本発明では、前記マスク用部材は、装着状態において外側より相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材、化繊マスク用部材、綿布マスク用部材の順に積層したので、まず、第1の不織布マスク用部材でウイルスの大半を吸着し、これより内層側でのウイルス吸着量を減じ、第2の不織布マスク用部材でウイルスを確実に遮断する。そして、万一各不織布マスク用部材を通過したウイルスを、静電気を帯電させた化繊マスク用部材によって確実に遮断する。さらに、綿布マスク用部材により、外からの水分を確実に遮断するとともに、使用者の口から出る水分を吸着しマスクの機能低下を防止する。
【0067】
(4)請求項4記載の本発明では、前記マスク用部材のいずれかに使用者の所望の形状に変形可能とした帯状の金属箔を取付けたので、装着する使用者の顔面形状に最もフィットするように、あるいは所望する装着感を得られるようにマスクの立体的な形状を変更することが可能となって、使い勝手を著しく向上させることができる。
【0068】
(5)請求項5記載の本発明では、前記マスク用部材のいずれかに使用者の目を覆う透光性を有するアイプロテクターを取付けたので、眼の粘膜にウイルスが付着して感染することを防止でき、より確実な感染防止対策とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1における多層式マスクの斜視全体説明図である。
【図2】実施例1における多層式マスクにアイプロテクターを取付ける場合の斜視全体説明図である。
【図3】本発明に係る多層式マスクを装着した場合の全体説明図である。
【図4】実施例2における多層式マスクの斜視全体説明図である。
【符号の説明】
A 多層式マスク
1 第1の不織布マスク部材
2 第2の不織布マスク部材
3 化繊マスク用部材
4 綿布マスク用部材
5 金属箔
6 アイプロテクター
Claims (5)
- 複数のマスク用部材を積層して構成した多層式マスクにおいて、少なくとも、化学繊維からなる化繊マスク用部材と、不織布からなる不織布マスク用部材と、木綿地またはガーゼ地からなる綿布マスク用部材とを有することを特徴とする多層式マスク。
- 前記不織布マスク用部材は、それぞれ目のあらさの異なる複数の不織布マスク用部材からなることを特徴とする請求項1記載の多層式マスク。
- 前記マスク用部材は、装着状態において外側より相対的に目の粗い第1の不織布マスク用部材、相対的に目の細かい第2の不織布マスク用部材、化繊マスク用部材、綿布マスク用部材の順に積層されていることを特徴とする請求項1または2記載の多層式マスク。
- 前記マスク用部材のいずれかに使用者の所望の形状に変形可能とした帯状の金属箔を取付けたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層式マスク。
- 前記マスク用部材のいずれかに使用者の目を覆う透光性を有するアイプロテクターを取付けたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層式マスク。
Priority Applications (1)
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