JP2005004638A - 記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体 - Google Patents

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憲彦 村田
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Abstract

【課題】紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体を提供する。
【解決手段】所望の記録対象をコンテンツデータとして記録し、且つコンテンツデータに対するキー情報の入力を受け付け、且つキー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、且つパターン情報の生成のたびにパターン情報の印刷指示を行う携帯端末1と、少なくともパターン情報を紙などの媒体に印刷するモバイルプリンタ2とを備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、オーディオデータやビデオデータなどのコンテンツデータの記録を行うことができる記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体に関し、後にコンテンツデータを検索するためのキー情報を記号化して紙面に印刷することにより、一覧性・追記性の優れた紙媒体の生成及び紙情報と電子情報との関連付けを自由に行うことを可能にした記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
我々は、新聞、雑誌、書籍、メモ、郵便物等の紙情報や、テレビ局、ラジオ局、通信用衛星などからの電波又はインターネットなどの通信回線網又はCDやDVDなどの記録媒体を通じた電子情報のインプット/アウトプットを通じて、必要な作業をこなしている。紙情報はどこでも使用できる、一覧性がよい、扱いやすいなどの長所があり、また電子情報は情報記述能力が高い、直感的に理解しやすいなどの長所がある。
逆に言うと、紙情報は記述できる情報の量・質が限定的なものになり、また電子情報はそれを取得・管理・再生するにはある程度のスキルを必要とするという問題点がある。すなわち、紙情報と電子情報の持つ長所・短所は相補的な関係にあるが、両者を関連付ける何らかの仕組みを用意することにより、各々の利点を融合させることが上記問題点に対する問題解決となりうる。
近年においては、電子通信技術の飛躍的な進歩に伴い、ユーザが講演会・会議などの場でオーディオデータやビデオデータなどを専用の装置に記録・保管するという使用例が見られるようになった。このような場において、ユーザ自らがこれらのデータとその場で使用された紙の資料とを関連付けたり、これらのデータにアクセスするための紙媒体を素早く生成できれば、飛躍的にデータ管理・検索の効率が向上することが期待される。
一方、関連付けの技術としては、特許文献1の情報取得方法並びにその装置及び印刷物がある。これは、予め個々の掲載内容を特定する索引コードを新聞、書籍等の印刷物の紙面上に併記しておき、該索引コードを端末装置の入力装置又は読取装置から入力し、通信網を介してサーバ装置に送信し、該索引コードに対応してサーバ装置から送られる電子情報をディスプレイ、スピーカ、プリンタにより再生することにより、新聞、書籍等の印刷物に掲載された内容に関連する電子情報を入手するようにしたものである。
【特許文献1】特開平8−272720号公報
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平8−272720号公報において開示されている技術は、新聞社や出版社などのベンダにより提供された印刷物を対象としたものであり、入手した電子情報と紙情報をその場で関連付けたり、その電子情報にアクセスするための紙媒体を素早く生成するといったことはできない。
そこで、本発明は、上述の問題点を解決するためになされたもので、各々のユーザが持ち寄った携帯型の端末装置を用いて、講演会・会議などの場でユーザ自らが、ビデオやオーディオなどのコンテンツデータと配布された紙の資料の関連付けや、該コンテンツデータと関連付けたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に行えるようにすることで情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述の問題点を解決するために、請求項1記載の発明では、所望の記録対象をコンテンツデータとして記録し、且つ前記コンテンツデータに対するキー情報の入力を受け付け、且つ前記キー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、且つ前記パターン情報の生成のたびに前記パターン情報の印刷指示を行う携帯型装置と、少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に印刷する印刷装置とを備えた記録・印刷システムを最も主要な特徴とする。
請求項2記載の発明では、所望の記録対象をコンテンツデータとして記録し、且つ前記コンテンツデータに対するキー情報の入力を受け付けて記録し、且つ前記キー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、且つ前記コンテンツデータの記録を終了すると同時に前記パターン情報の印刷指示を行う携帯型装置と、少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に一括して印刷する印刷装置とを備えた記録・印刷システムを主要な特徴とする。
請求項3記載の発明では、前記印刷装置は、その一部又は全域に接着剤が塗布された紙などの媒体を印刷する記録・印刷システムを主要な特徴とする。
請求項4記載の発明では、前記印刷装置は、前記パターン情報に加えて、前記コンテンツデータを明示的に示す図形を印刷する記録・印刷システムを主要な特徴とする。
請求項5記載の発明では、所望の記録対象をコンテンツデータとして記録するステップと、前記コンテンツデータに対するキー情報を入力するステップと、前記キー情報に対して所定のパターン情報を生成するステップと、前記キー情報の入力操作のたびに少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に印刷するように指示するステップとを備えたプログラムを主要な特徴とする。
請求項6記載の発明では、所望の記録対象をコンテンツデータとして記録するステップと、前記コンテンツデータに対するキー情報を入力するステップと、前記キー情報に対して所定のパターン情報を生成するステップと、前記コンテンツデータの記録が終了すると同時に少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に一括して印刷するように指示するステップとを備えたプログラムを主要な特徴とする。
請求項7記載の発明では、請求項5又は6に記載のプログラムを記録した記録媒体を主要な特徴とする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、図面により本発明に係る記録・印刷システム、プログラム及び記録媒体の実施の形態について説明する。図1は本発明の実施の形態としての記録・印刷システム100の構成を示す図である。同図に示すように、記録・印刷システム100は携帯型装置としての携帯端末1とこれに接続された印刷装置としてのモバイルプリンタ2、映像記録用のカメラ3及びバーコードを読み取るためのコードスキャナ4とで構成されている。なお、カメラ3とコードスキャナ4は必ずしも同時に携帯端末1に接続されている必要はなく、例えばシーン記録中はカメラのみが接続されていればよい。
携帯端末1は講演会場や会議室などにおいてビデオやオーディオなどのコンテンツデータの記録、このコンテンツデータに対するキー情報の入力受付け、このキー情報に対応する所定のパターン情報の生成及びパターン情報の生成のたびにそのパターン情報の印刷指示を行う。図2は携帯端末1の構成を示した図である。携帯端末1はCPU5、メモリ6、HDD(Hard Disk Drive)7、マイク8、クロック9、LCD(液晶ディスプレイ)10、タッチパネル11、カードスロット12及び赤外線ポート13を備えている。
CPU5はプログラム実行などの処理を行う中央演算処理装置である。メモリ6はCPU5に連携する記憶装置である。HDD7にはコンテンツデータが記録される。LCD10はデータ表示に用いられ、タッチパネル11は主にコンテンツデータに対するキー情報の入力に用いられる。カードスロット12はCF(Compact Flash)カードなどを挿入するためのものであり、この例では、カメラ3及びコードスキャナ4を接続するのに使用している。例えば、東芝デジタルメディアエンジニアリング社のiViewerなどのCFカードスロット用カメラやSocket Communications社のIS5006−245などのCFカードスロット用コードスキャナカメラを使用できる。また、赤外線ポート13はモバイルプリンタ2との接続に使用される。例えばブラザー工業社のMW−100などの赤外線通信対応モバイルプリンタを使用できる。
【0006】
タッチパネル11はユーザがペンで接触したことを検知し、ペンがパネルに触れた場合にはペンダウン信号、ペンがパネルに触れたまま移動した場合にはペンムーブ信号、ペンがパネルから離れた場合にはペンアップ信号、及びその位置(xy座標値)信号を出力する。なお、タッチパネル11はLCD10に表示されたボタンなどに対してユーザが操作できるように、LCD10の表示面に重ねて設置されている。
対象シーンの記録中は、携帯端末1上で、付属のペン又は指によるタップ動作を取得することにより、後の検索に利用するためのキー情報を入力する。また携帯端末1は、キー情報の入力を検知すると、キー情報をユーザが可視情報として認識できるパターン情報に変換し、そのパターン情報を紙媒体に印刷するようにモバイルプリンタ2に指示する。記録終了後には、携帯端末1に接続されたコードスキャナ4により、紙に印刷されたパターン情報が読み取られる。携帯端末1では、読み取られたパターン情報に埋め込まれたキー情報に従い、HDD7に記録されたデータを検索し表示する。
したがって、記録・印刷システム100では、ユーザ自らが、配布された紙媒体の資料とビデオデータやオーディオデータなどのコンテンツデータの関連付けをその場で効率的に行い、また、該コンテンツデータと関連付けられたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に実行できるので紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0007】
ここで、本発明の実施の形態としてのプログラム110について説明する。このプログラムは後述する記録プログラム120、パターン情報印刷プログラム130及び動画表示プログラム140によって構成され、携帯端末1上で動作する。記録プログラム120はカメラ3(図1)及びマイク8(図2)により取得されたビデオデータ及びオーディオデータを記録すると共に、キー情報を取得する役割を果す。図3は記録プログラム120のフローチャートである。以下フローチャートの各ステップごとにプログラムの動作を説明する。
まず、ステップS1で図4に示す内容をディスプレイ画面に表示する。図4において画面上部には、現在カメラが撮影中の動画が表示される。また、画面中央部に「Start」ボタンと「Stop」ボタンが表示され、それぞれ記録の開始、記録の停止を意味する。また、画面下部には「Insert」ボタンがあり、例えばシーン記録中に、後に振り返りたいような場面を迎えた時に押される。次に、ステップS2に移り、マウスやキーボード等の操作により、「Start」ボタンが押下されたかどうかを調べる。押下されたらステップS3に進み、そうでなければ再びこのステップS2に戻る。
ステップS3ではカメラからのビデオデータやマイクからのオーディオデータの記録を開始する。これらのデータは、携帯端末のHDDにファイルとして記録される。ここの例では、記録されるデータのファイルフォーマットは、MPEG−4(Moving Picture Experts Group phase 4)とする。またファイル名は、例えば2002年9月13日15時25分19秒から記録する場合、2002−09−13−15−25−19.mpgと名付けられる。そして、この後ステップS4へ進む。
【0008】
ステップS4では、ユーザがペンを使ってボタンをタップする操作を待つ。そして、ステップS5においてペンが触れた位置が「Stop」ボタン上であるかどうかを確認し、「Stop」ボタン上でペンが触れていれば、ステップS6へ進み、その後データ記録を終了する。そうでなければ次のステップS7へ進む。ステップS7では、ペンが触れた位置が「Insert」ボタン上であるかないかを確認し、「Insert」ボタン上であれば、ステップS8に進む。そうでなければステップS4に戻る。
ステップS8では、後で検索に利用するためのキー情報を入力する。ここで、キー情報は、「Insert」ボタンが押された時刻とする。例えば、「Insert」ボタンが押された時刻が2002年9月13日15時35分24秒である場合、該プログラムは20020913153524というキー情報を生成する。そして、ステップS9へ進んで、パターン情報印刷プログラム130に対し、前記キー情報を紙媒体に印刷するよう要求する。その後、ステップS4へ戻り、上記の通り処理を繰り返す。データの記録が終了して「Stop」ボタンが押されたときはカメラからのビデオデータ及びマイクからのオーディオデータ記録を停止し、前記ファイルを閉じて保存する。
【0009】
次に、パターン情報印刷プログラム130について説明する。パターン情報印刷プログラム130は記録プログラム120により生成されたキー情報からパターン情報を生成し、該パターン情報を印刷するコマンドをモバイルプリンタ2に送信する役割を果たす。図5はパターン情報印刷プログラム130のフローチャートである。まず、ステップS11において、記録プログラム120により生成されたキー情報から、可視のパターン情報を生成する。例えば、既に述べたようにキー情報が半角数字のみにより表現されている場合、公知技術であるバーコードで該キー情報を表現することができる。また、この動作はAINIX社のBarStar Pro DTKなどの市販のソフトウェア開発キットを用いることにより、実現することができる。
ステップS11の後はステップS12に移り、生成したパターン情報の印刷要求をモバイルプリンタに送信し、モバイルプリンタに印刷動作を実行させる。この動作は、既存の各種OS(Operating System)の機能を用いて容易に実現することができる。
ここで、ステップS12において印刷される紙情報について図6を用いて説明する。図6(a)は、紙媒体をメモ形式で印刷する一例である。最上部に記録されたキー情報が文字情報として記されており、その下には該キー情報を示すパターン情報が印刷されている。さらに、その下には罫線が引かれており、ユーザはこの紙を用いて、キー情報を付したシーンに関して自由にメモをとることができる。その結果、対象シーンにおける重要な場面に関する手書きメモと、ビデオデータなどのコンテンツデータとを容易に関連付けることができる。
また、図6(b)は紙媒体をシール付きのラベル(接着剤が塗布された紙)として印刷する一例である。図において、ラベルには前記キー情報を示すパターン情報のみが印刷されている。例えば、講演中に紙の資料が配布されている場合や、自らが用意したメモ帳に書き込みを行っている場合に、該ラベルをこれらの紙媒体に貼り付けることにより、紙情報とコンテンツデータとを容易に関連付けることができる。
また、図6(c)は、紙媒体を付箋紙(接着剤が塗布された紙)として印刷する一例である。図において、ラベルには前記キー情報を示すパターン情報のみが印刷されている。また、図の斜線部の裏側には、繰り返し剥がせる接着剤が塗布されている。こちらも前記ラベルと同様に、該付箋紙を配布資料やメモ帳に貼り付けることにより、紙情報とビデオデータとを容易に関連付けることができる。
【0010】
次に、動画表示プログラム140について説明する。動画表示プログラム140は上述のパターン情報印刷プログラム130により印刷された紙媒体上のパターン情報を読み取り、その結果読み取られたキー情報を基に、該当するビデオデータをHDD内で検索し、LCDに表示する役割を果たす。図7は動画表示プログラム140のフローチャートである。以下フローチャートの各ステップごとにプログラムの動作を説明する。該プログラムを起動すると、図8に示す内容がディスプレイ画面に表示され、前記パターン情報印刷プログラムによって印刷された紙媒体上のバーコードをコードスキャナで読み取るよう、ユーザに指示する(ステップS21)。画面にはビデオ表示画面と「終了」ボタンが表示されている。この時点では表示するビデオデータが指定されていないので、ビデオ表示画面は黒く塗りつぶされている。
そして、ステップS22へ進み、読み取ったキー情報、すなわち時刻情報を読み出し、その時刻に対応するビデオデータをHDDにおいて検索し、得られたビデオデータを図8のビデオ表示画面に表示する。そして、ステップS23において、ペンが触れた位置が「終了」ボタン上であるかどうかを確認し、「終了」ボタン上であればフロー動作を終了し、そうでなければステップS22へ戻る。なお、本実施の形態では、記録された時刻のビデオデータを表示することを説明したが、ビデオのみ、オーディオのみ、アニメーションなどのその他の情報を表示・再生してもよい。
したがって、プログラム110では、ユーザ自らが、配布された紙媒体の資料とビデオデータやオーディオデータなどのコンテンツデータの関連付けをその場で効率的に行い、また、該コンテンツデータと関連付けられたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に実行できるので紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0011】
次に、本発明の実施の形態としての記録・印刷システム200について説明する。なお、記録・印刷システム200のハードウェアの基本構成は記録・印刷システム100の基本構成と同じであるので図示とその説明は省略する(図1、図2参照)。但し、記録・印刷システム200の携帯端末1は講演会場や会議室などにおいてビデオやオーディオなどのコンテンツデータを記録し、このコンテンツデータに対するキー情報の入力を受付けて記録し、このキー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、コンテンツデータの記録を終了すると同時にパターン情報の印刷指示を行うようになっている。また、モバイルプリンタ2は少なくともパターン情報を紙などの媒体に一括して印刷するようになっている。
記録・印刷システム200においては、対象シーンの記録中、携帯端末1上で、付属のペン又は指によるタップ動作を取得することにより、後の検索に利用するためのキー情報をメモリ6(図2)に記録する。シーンの記録中に複数のキー情報が記録された場合には、キー情報をリスト化してメモリ6に記録する。記録終了後には、携帯端末1はメモリ6に記録されたキー情報のリストをまとめて印刷する。このとき、各々のキー情報は、ユーザが可視情報として認識できるパターン情報に変換され、紙媒体に印刷される。印刷後は、携帯端末に接続されたコードスキャナ4により、紙に印刷されたパターン情報が読み取られる。携帯端末1では、読み取られたパターン情報に埋め込まれたキー情報に従い、HDD7に記録されたビデオデータを検索し表示する。
したがって、記録・印刷システム200では、ユーザ自らが、配布された紙媒体の資料とビデオデータやオーディオデータなどのコンテンツデータの関連付けをその場で効率的に行い、また、該コンテンツデータと関連付けられたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に実行できるので紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0012】
ここで、本発明の実施の形態としてのプログラム210について説明する。このプログラムは後述する記録プログラム220、パターン情報印刷プログラム230及び動画表示プログラム240によって構成され、携帯端末1上で動作する。なお、動画表示プログラム240は上述の動画表示プログラム140と同様なのでその説明は省略する。記録プログラム220はカメラ3及びマイク8により取得されたビデオデータ及びオーディオデータを記録すると共に、キー情報をメモリに記録する役割を果す。図9は記録プログラム220のフローチャートである。以下フローチャートの各ステップごとにプログラムの動作を説明する。
まず、ステップS31で図4に示す内容をディスプレイ画面に表示する。画面レイアウト、各ボタンの機能とも、記録プログラム220と同様である。次に、ステップS32に移り、マウスやキーボード等の操作により、「Start」ボタンが押下されたかどうかを調べる。押下されたらステップS33に進み、そうでなければ再びこのステップS32に戻る。
ステップS33ではカメラからのビデオデータやマイクからのオーディオデータの記録を開始する。これらのデータは、携帯端末のHDDにファイルとして記録される。ここの例では、記録されるデータのファイルフォーマットは、MPEG−4(Moving Picture Experts Group phase 4)とする。またファイル名は、例えば2002年9月13日15時25分19秒から記録する場合、2002−09−13−15−25−19.mpgと名付けられる。そして、この後ステップS34へ進む。
ステップS34では、ユーザがペンを使ってボタンをタップする操作を待つ。そして、ステップS35においてペンが触れた位置が「Stop」ボタン上であるかどうかを確認し、「Stop」ボタン上でペンが触れていれば、ステップS36へ進み、その後データ記録を終了する。そうでなければ次のステップS37へ進む。ステップS37では、ペンが触れた位置が「Insert」ボタン上であるかないかを確認し、「Insert」ボタン上であれば、ステップS38に進む。そうでなければステップS34に戻る。
ステップS38では、後で検索に利用するためのキー情報を一旦メモリに記録する。ここで、キー情報は記録プログラム120と同様に「Insert」ボタンが押された時刻とする。その後ステップS34に戻り、上記の通り処理を繰り返す。記録プログラム120とは異なり、キー情報記録後に印刷要求を出力しない。データの記録が終了して「Stop」ボタンが押されたときはカメラからのビデオデータ及びマイクからのオーディオデータ記録を停止し、前記ファイルを閉じて保存する。
【0013】
次に、パターン情報印刷プログラム230について説明する。パターン情報印刷プログラム230は記録プログラム220によりメモリに記録されたキー情報のリストからパターン情報を生成し、該パターン情報を印刷するコマンドをモバイルプリンタ2に送信する役割を果たす。図10はパターン情報印刷プログラム230のフローチャートである。まず、ステップS41において、記録プログラム220の動作が終了したことを検知する。そして、ステップS42へ進み、携帯端末1のメモリ6に記録されたキー情報のリストより、可視のパターン情報を生成する。その動作は、プログラム110で説明した通りである。さらに、ステップS43へ進んで、生成したパターン情報の印刷要求をモバイルプリンタ2に送信し、モバイルプリンタ2に印刷動作を実行させる。この動作は、既存の各種OS(Operating System)の機能を用いて容易に実現することができる。
ここで、ステップS43において印刷される紙情報について図11を用いて説明する。図11(a)は、あるユーザが記録したキー情報を一括して紙媒体に印刷する一例である。最上部に記録されたコンテンツデータのファイル名が文字情報として記されている。また、その下には該キー情報を示すバーコードと、それが指すビデオファイルの時刻情報が印刷されている。このように、検索のキーとなる時刻情報がビデオデータと関連付けられた状態で紙面上に一覧表示されるので、これを用いて効率的なコンテンツデータの検索が可能となる。
また、図11(b)は、時刻情報を印刷する代わりに、コンテンツデータを明示的に示す図形を印刷したものである。具体的には、その時刻のビデオデータのインデックス画像を印刷したものである。図のようにインデックス画像があれば、説明者の身振り、他の参加者の動き、及び説明者の筆記動作などの視覚的な変化が紙面上に一覧表示され、これを用いて一層効率的なコンテンツデータの検索が可能となる。
したがって、プログラム210では、ユーザ自らが、配布された紙媒体の資料とビデオデータやオーディオデータなどのコンテンツデータの関連付けをその場で効率的に行い、また、該コンテンツデータと関連付けられたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に実行できるので紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる。
【0014】
次に、本発明の実施の形態としての記録媒体300について説明する。これは、携帯端末にプログラム110又は210を格納した記録媒体を読み取らせることにより、その機能を実現させている。例えば、図12に示すように、該プログラムを格納した記録媒体としての記録メディアを、携帯端末に装着し、適宜該プログラムを実行させることにより、その機能を実現させることができる。このように、記録媒体300では、プログラム110又は210を記録媒体に格納しているので、プログラム110又は210の汎用性が拡大する。
なお、ここで説明した実施の形態は本発明の一実施例であって、本発明の構成を限定するものではない。例えば、この実施の形態において、携帯端末、カメラ、及びモバイルプリンタが接続されていると説明したが、これ以外の接続形態であっても構わない。例えば、カメラ付き携帯端末やプリンタ付き携帯端末を用いてもよい。また、パターン情報を読み取る前に動画表示プログラムを起動しておくと説明したが、これ以外の態様であっても構わない。例えば、パターン情報を読み取ると同時に動画表示プログラムが立ち上がり、要求したビデオデータを再生してもよい。
また、この実施の形態において、ビデオデータのフォーマットをMPEG−4として説明したが、これ以外の態様であっても構わない。例えば、Microsoft社のWindows(登録商標) Media Video形式や、RealNetworks社のReal Video形式でもよい。また、実施の形態において、キー情報を「Insert」ボタンが押された時刻として説明したが、これ以外の形式であっても構わない。例えば、キー情報をビデオファイル名と記録開始からの相対時刻で表現し、前記動画表示プログラムが該キー情報を取得すると、該ビデオファイルが指定された相対時刻から再生されるというものであってもよい。
【0015】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、請求項2、請求項5及び請求項6によれば、ユーザ自らが、配布された紙媒体の資料とビデオデータやオーディオデータなどのコンテンツデータの関連付けをその場で効率的に行い、また、該コンテンツデータと関連付けられたメモ用紙などの媒体の生成をその場で容易に実行できるので紙情報と電子情報を含む情報の管理・検索の効率を飛躍的に向上させることができる。
請求項3によれば、例えば、講演中に紙の資料が配布されている場合や、自らが用意したメモ帳に書き込みを行っている場合に、接着剤が塗布された紙を用いて生成したラベルをこれらの紙媒体に貼り付けることにより、紙情報とコンテンツデータとを容易に関連付けることができる。
請求項4によれば、コンテンツデータを明示的に示す図形が印刷されるので、例えば、説明者の身振り、他の参加者の動き、及び説明者の筆記動作などの視覚的な変化が紙面上に表示され、これを用いて一層効率的なコンテンツデータの検索が可能となる。
請求項7によれば、紙情報と電子情報を関連付けるプログラムを記録媒体に格納したので、汎用性が拡大する。
【図面の簡単な説明】
【図1】記録・印刷システム100の構成を示す図である。
【図2】携帯端末1の構成を示す図である。
【図3】記録プログラム120のフローチャートである。
【図4】記録プログラム120の表示画面を示す図である
【図5】パターン情報印刷プログラム130のフローチャートである。
【図6】パターン情報印刷プログラム130で印刷される紙情報の例を示す図である。
【図7】動画表示プログラム140のフローチャートである。
【図8】動画表示プログラム140の表示画面を示す図である。
【図9】記録プログラム220のフローチャートである。
【図10】パターン情報印刷プログラム230のフローチャートである。
【図11】パターン情報印刷プログラム230で印刷される紙情報の例を示す図である。
【図12】プログラム110又は210を格納した記録メディアの外観図である。
【符号の説明】
1 携帯端末、2 モバイルプリンタ、3 カメラ、4 コードスキャナ、5CPU、6 メモリ、7 HDD、8 マイク、9 クロック、10 LCD、11 タッチパネル、12 カードスロット、13 赤外線ポート、100、200 記録・印刷システム

Claims (7)

  1. 所望の記録対象をコンテンツデータとして記録し、且つ前記コンテンツデータに対するキー情報の入力を受け付け、且つ前記キー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、且つ前記パターン情報の生成のたびに前記パターン情報の印刷指示を行う携帯型装置と、
    少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に印刷する印刷装置と、
    を備えたことを特徴とする記録・印刷システム。
  2. 所望の記録対象をコンテンツデータとして記録し、且つ前記コンテンツデータに対するキー情報の入力を受け付けて記録し、且つ前記キー情報に対応する所定のパターン情報を生成し、且つ前記コンテンツデータの記録を終了すると同時に前記パターン情報の印刷指示を行う携帯型装置と、
    少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に一括して印刷する印刷装置と、を備えたことを特徴とする記録・印刷システム。
  3. 請求項1又は2に記載の記録・印刷システムにおいて、
    前記印刷装置は、その一部又は全域に接着剤が塗布された紙などの媒体を印刷することを特徴とする記録・印刷システム。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の記録・印刷システムにおいて、
    前記印刷装置は、前記パターン情報に加えて、前記コンテンツデータを明示的に示す図形を印刷することを特徴とする記録・印刷システム。
  5. 所望の記録対象をコンテンツデータとして記録するステップと、
    前記コンテンツデータに対するキー情報を入力するステップと、
    前記キー情報に対して所定のパターン情報を生成するステップと、
    前記キー情報の入力操作のたびに少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に印刷するように指示するステップと、
    を備えたことを特徴とするプログラム。
  6. 所望の記録対象をコンテンツデータとして記録するステップと、
    前記コンテンツデータに対するキー情報を入力するステップと、
    前記キー情報に対して所定のパターン情報を生成するステップと、
    前記コンテンツデータの記録が終了すると同時に少なくとも前記パターン情報を紙などの媒体に一括して印刷するように指示するステップと
    を備えたことを特徴とするプログラム。
  7. 請求項5又は6に記載のプログラムを記録したことを特徴とする記録媒体。
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