JP2005003558A

JP2005003558A - Liquid chromatography apparatus and method of analyzing optical isomer contained in sample

Info

Publication number: JP2005003558A
Application number: JP2003168320A
Authority: JP
Inventors: Kiyoshi Zaitsu; 潔財津; Kenji Hamase; 健司浜瀬; Masashi Mita; 真史三田
Original assignee: Shiseido Co Ltd
Current assignee: Shiseido Co Ltd
Priority date: 2003-06-12
Filing date: 2003-06-12
Publication date: 2005-01-06
Anticipated expiration: 2023-06-12
Also published as: JP4291628B2

Abstract

<P>PROBLEM TO BE SOLVED: To provide a method of analyzing optical isomers contained in a sample and a liquid chromatography apparatus allowing quick analysis with a relatively small amount of sample. <P>SOLUTION: The liquid chromatography apparatus comprises: a first mobile phase supply section which stores a first liquid as a mobile phase; a sample injection section which injects components containing optical isomers into the first liquid supplied from the first mobile phase supply section; a separation column which separates the components of the sample injected into the first liquid; a components retention section which individually retains each component of the sample separated through the separation column; a second mobile phase supply section which supplies the components retention section with a second liquid as a mobile phase; an optical resolution column which resolves the optical isomers contained in each component of the sample supplied from the components retention section together with the second liquid; and a detector which detects the optical isomers contained in each component of the sample. <P>COPYRIGHT: (C)2005,JPO&NCIPI

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体クロマトグラフ装置、及び試料に含まれる光学異性体の分析方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
アミノ酸の多くは、α位に不斉炭素原子を有しており、Ｄ体とＬ体が存在するが、タンパク質の構成単位をはじめとして自然界に存在するアミノ酸のほとんどが、Ｌ−アミノ酸である（例えば、非特許文献１参照）。しかし近年、かつて非天然型アミノ酸と呼ばれていたＤ−アミノ酸が、細菌だけではなく環形動物、昆虫、植物、及び脊椎動物に至るまで幅広く存在し、種々の重要な役割を有していることが報告されてきた（例えば、非特許文献２参照）。哺乳類においても、ヒトを含め、ラット又はマウスなどで遊離型又はペプチド中に取り込まれた形で様々なＤ−アミノ酸の存在が報告されている（例えば、非特許文献３及び４参照）。
【０００３】
中でも遊離型のＤ−Ｓｅｒ、Ｄ−Ａｓｐについては、他のアミノ酸と比較して内在性含量が高く、その由来や生理機能について多数の報告が存在する（例えば、非特許文献５、６、７及び８参照）。Ｄ−Ｓｅｒについては、大脳や海馬等の前脳部に局在し、Ｎ−メチル−Ｄ−アスパラギン酸（ＮＭＤＡ）受容体の神経伝達を調節することが明らかになっており（例えば、非特許文献９参照）、Ｄ−Ａｓｐは、松果体及び精巣に存在し（例えば、非特許文献７、８、及び１０参照）、メラトニン及びテストステロン等の分泌を制御することが報告されている（例えば、非特許文献１１及び１２参照）。また、Ｄ−Ｓｅｒの投与により精神分裂病の症状が改善されたという報告もあり（例えば、非特許文献１３参照）、Ｄ−アミノ酸は、医薬品への応用も期待されている。
しかし、他のＤ−アミノ酸は、生体内の含量が極めて微量であり、分析法の選択性及び感度不足のためにほとんど研究が進展していない。
【０００４】
最近、発明者等は、Ｄ−Ａｌａ、Ｄ−Ｌｅｕ、Ｄ−Ｐｒｏについて高感度かつ選択的なカラムスイッチングキラルＨＰＬＣ法を開発し、これらのＤ−アミノ酸が、ラット又はマウスにおいてそれぞれ異なった組織分布を示すことを明らかにした（非特許文献１４、１５、及び１６参照）。この事実は、これまで報告されていなかった様々なアミノ酸についても哺乳類中に存在し、生理機能を有する可能性を示しており、これらの存在確認と、生体内分布の解明が望まれている。このような、新たなＤ−アミノ酸の生理機能の解明が、Ｄ−アミノ酸をリード化合物とする新規薬効分子の探索を可能とし、新たな医薬品創製の基盤になることが期待される。
【０００５】
従来のＤ−アミノ酸の分析法としては、酵素を用いる方法（例えば、非特許文献１７、１８、及び１９参照）、キラルな試薬を用いるジアステレオマー法（例えば、非特許文献１７、１９、及び２０参照）、キラル移動相法（例えば、非特許文献２１及び２２参照）、キラル固定相法（例えば、非特許文献７及び２３参照）等を利用する様々な方法が開発されている。
しかし、生体内のＤ−アミノ酸は、極めて微量である場合が多く、従来法では感度や選択性の不足、前処理の煩雑さ、１種類のアミノ酸分析に時間を要する等の理由により、機能解明などを目的とする多数のＤ−アミノ酸のスクリーニングは現実的には不可能であった。
【０００６】
一方、上述のカラムスイッチングキラルＨＰＬＣ法は、これまで報告されている生体内微量Ｄ−アミノ酸分析法の中で最も優れた分析法の一つである（例えば、非特許文献１４、１５、及び１６参照）。
【０００７】
しかし、カラムスイッチングキラルＨＰＬＣ法では、単一のシステムで一度に一種類のアミノ酸しか分析できないことに加えて、一回の分析に長時間を要する。これは主にこのＨＰＬＣ装置の光学分割能の不足に起因している。
【０００８】
【非特許文献１】
Ｊ．Ｊ．Ｃｏｒｒｉｇａｎ：Ｄ−Ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｉｎａｎｉｍａｌｓ，Ｓｃｉｅｎｃｅ，１６４，１４２−１４９（１９６９）
【０００９】
【非特許文献２】
左右田健次：Ｄ−アミノ酸の生化学（Ｉ），化学３２，５１７−５２６（１９７７）
【００１０】
【非特許文献３】
長田洋子：生体に存在するＤ−アミノ酸 −哺乳類を中心として−，札幌医誌，５８，２７１−２７８（１９８９）
【００１１】
【非特許文献４】
本間浩，今井一洋：生体におけるＤ−アミノ酸，ぶんせき，１９９８，２６６−２７３（１９９８）
【００１２】
【非特許文献５】
Ａ．Ｈａｓｈｉｍｏｔｏ，Ｔ．Ｎｉｓｈｉｋａｗａ，Ｔ．Ｈａｙａｓｈｉ，Ｎ．Ｆｕｊｉｉ，Ｋ．Ｈａｒａｄａ，Ｔ．ＯｋａａｎｄＫ．Ｔａｋａｈａｓｈｉ：ＴｈｅｐｒｅｓｅｎｃｅｏｆｆｒｅｅＤ−Ｓｅｒｉｎｅｉｎｒａｔｂｒａｉｎ，ＦＥＢＳＬｅｔｔ．，２９６，３３−３６（１９９２）
【００１３】
【非特許文献６】
Ａ．ＨａｓｈｉｍｏｔｏａｎｄＴ．Ｏｋａ：ＦｒｅｅＤ−ａｓｐａｒｔａｔｅａｎｄＤ−ｓｅｒｉｎｅｉｎｔｈｅｍａｍｍａｌｉａｎｂｒａｉｎａｎｄｐｅｒｉｐｈｅｒｙ，Ｐｒｏｇ．Ｎｅｕｒｏｂｉｏｌ．，５２，３２５−３５３（ｌ９９７）
【００１４】
【非特許文献７】
Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ｈ．Ｈｏｍｍａ，Ｙ．Ｔａｋｉｇａｗａ，Ｔ．Ｆｕｋｕｓｈｉｍａ，Ｔ．ＳａｎｔａａｎｄＫ．Ｉｍａｉ：ＲｅｇｉｏｎａｌｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎａｎｄｐｏｓｔｎａｔａｌｃｈａｎｇｅｓｏｆＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｉｎｒａｔｂｒａｉｎ，Ｂｉｏｃｈｉｍ．Ｂｉｏｐｈｙｓ．Ａｃｔａ，１３３４，２１４−２２２（ｌ９９７）
【００１５】
【非特許文献８】
８．Ａ．Ｄ’Ａｎｉｅｌｌｏ，Ｍ．Ｍ．Ｄ．Ｆｉｏｒｅ，Ｇ．Ｄ’Ａｎｉｅｌｌｏ，Ｆ．Ｅ．Ｃｏｌｉｎ，Ｇ．ＬｅｗｉｓａｎｄＢ．Ｐ．Ｓｅｔｃｈｅｌｌ：ＳｅｃｒｅｔｉｏｎｏｆＤ−ａｓｐａｒｔｉｃａｃｉｄｂｙｔｈｅｒａｔｔｅｓｔｉｓａｎｄｉｔｓｒｏｌｅｉｎｅｎｄｏｃｒｉｎｏｌｏｇｙｏｆｔｈｅｔｅｓｔｉｓａｎｄｓｐｅｒｍａｔｏｇｅｎｅｓｉｓ，ＦＥＢＳＬｅｔｔ．，４３６，２３−２７（１９９８）
【００１６】
【非特許文献９】
Ａ．Ｈａｓｈｉｍｏｔｏ，Ｔ．Ｎｉｓｈｉｋａｗａ，Ｔ．ＯｋａａｎｄＫ．Ｔａｋａｈａｓｈｉ：ＥｎｄｏｇｅｎｅｏｕｓＤ−Ｓｅｒｉｎｅｉｎｒａｔｂｒａｉｎ：Ｎ−ｍｅｔｈｙｌ−Ｄ−ａｓｐａｒｔａｔｅｒｅｃｅｐｔｏｒ−ｒｅｌａｔｅｄｄｉｓｔｒｉｂｕｔｉｏｎａｎｄａｇｉｎｇ，Ｊ．Ｎｅｕｒｏｃｈｅｍ．，６０，７８３−７８６（ｌ９９３）
【００１７】
【非特許文献１０】
Ｋ．Ｓａｋａｉ，Ｈ．Ｈｏｍｍａ，Ｊ．−Ａ．Ｌｅｅ，Ｔ．Ｆｕｋｕｓｈｉｍａ，Ｔ．Ｓａｎｔａ，Ｋ．Ｔａｓｈｉｒｏ，Ｔ．ＩｗａｔｓｕｂｏａｎｄＫ．Ｉｍａｉ：ＬｏｃａｌｉｚａｔｉｏｎｏｆＤ−ａｓｐａｒｔｉｃａｃｉｄｉｎｅｌｏｎｇａｔｅｓｐｅｒｍａｔｉｄｓｉｎｒａｔｔｅｓｔｉｓ，Ａｒｃｈ．Ｂｉｏｃｈｅｍ．Ｂｉｏｐｈｙｓ，３５１，９６−１０５（１９９８）
【００１８】
【非特許文献１１】
Ｙ．Ｔａｋｉｇａｗａ，Ｈ．Ｈｏｍｍａ，Ｊ．−Ａ．Ｌｅｅ，Ｔ．Ｆｕｋｕｓｈｉｍａ，Ｔ．Ｓａｎｔａ，Ｔ．ＩｗａｔｓｕｂｏａｎｄＫ．Ｉｍａｉ：Ｄ−ＡｓｐａｒｔａｔｅｕｐｔａｋｅｉｎｔｏｃｕｌｔｕｒｅｄｒａｔｐｉｎｅａｌｏｃｙｔｅｓａｎｄｔｈｅｃｏｎｃｏｍｉｔａｎｔｅｆｆｅｃｔｏｎＬ−ａｓｐａｒｔａｔｅｌｅｖｅｌｓａｎｄｍｅｌａｔｏｎｉｎｓｅｃｒｅｔｉｏｎ，Ｂｉｏｃｈｅｍ．Ｂｉｏｐｙｓ．Ｒｅｓ．Ｃｏｍｍｕｎ．，２４８，６４ｌ−６４７（１９９８）
【００１９】
【非特許文献１２】
Ａ．Ｄ’Ａｎｉｅｌｌｏ，Ａ．Ｄ．Ｃｏｓｍｏ，Ｃ．Ｄ．Ｃｒｉｓｔｏ，Ｌ．Ａｎｎｕｎｚｉａｔｏ，Ｌ．ＰｅｔｒｕｃｅｌｌｉａｎｄＧ．Ｆｉｓｈｅｒ：ＩｎｖｏｌｖｅｍｅｎｔｏｆＤ−ａｓｐａｒｔｉｃａｃｉｄｉｎｔｈｅｓｙｎｔｈｅｓｉｓｏｆｔｅｓｔｏｓｔｅｒｏｎｅｉｎｒａｔｔｅｓｔｅｓ，ＬｉｆｅＳｃｉ．，５９，９７−１０４（１９９６）
【００２０】
【非特許文献１３】
Ｇ．Ｔｓａｉ，Ｐ．Ｙａｎｇ，Ｌ．−Ｃ．Ｃｈｕｎｇ，Ｎ．ＬａｎｇｅａｎｄＪ．Ｔ．Ｃｏｙｌｅ：Ｄ−Ｓｅｒｉｎｅａｄｄｅｄｔｏａｎｔｉｐｓｙｃｈｏｔｉｃｓｆｏｒｔｈｅｔｒｅａｔｍｅｎｔｏｆｓｃｈｉｚｏｐｈｒｅｎｉａ，Ｂｉｏｌ．Ｐｓｙｃｈｉａｔ．，４４，１０８１−１０８９（１９９８）
【００２１】
【非特許文献１４】
Ａ．Ｍｏｒｉｋａｗａ，Ｋ．ＨａｍａｓｅａｎｄＫ．Ｚａｉｔｓｕ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆＤ−ａｌａｎｉｎｅｉｎｔｈｅｒａｔｃｅｎｔｒａｌｎｅｒｖｏｕｓｓｙｓｔｅｍａｎｄｐｅｒｉｐｈｅｒｙｕｓｉｎｇｃｏｌｕｍｎ−ｓｗｉｔｃｈｉｎｇｈｉｇｈ−ｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅｌｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ，Ａｎａｌ．Ｂｉｏｃｈｅｍ．，３１２，６６−７２（２００３）
【００２２】
【非特許文献１５】
Ｔ．Ｉｎｏｕｅ，Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ａ．ＭｏｒｉｋａｗａａｎｄＫ．Ｚａｉｔｓｕ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆｍｉｎｕｔｅａｍｏｕｎｔｓｏｆＤ−ｌｅｕｃｉｎｅｉｎｖａｒｉｏｕｓｂｒａｉｎｒｅｇｉｏｎｓｏｆｒａｔａｎｄｍｏｕｓｅｕｓｉｎｇｃｏｌｕｍｎ−ｓｗｉｔｃｈｉｎｇｈｉｇｈ−ｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅｌｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．Ｂ，７４４，２１３−２１９（２０００）
【００２３】
【非特許文献１６】
Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ｔ．Ｉｎｏｕｅ，Ａ．Ｍｏｒｉｋａｗａ，Ｒ．ＫｏｒｍｏａｎｄＫ．Ｚａｉｔｓｕ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆｆｒｅｅＤ−ｐｒｏｌｉｎｅａｎｄＤ−ｌｅｕｃｉｎｅｉｎｔｈｅｂｒａｉｎｓｏｆｍｕｔａｎｔｍｉｃｅｌａｃｋｉｎｇＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅａｃｔｉｖｉｔｙ，Ａｎａｌ．Ｂｉｏｃｈｅｍ．，２９８，２５３−２５８（２００１）
【００２４】
【非特許文献１７】
Ｋ．Ｉｍａｉ，Ｔ．Ｆｕｋｕｓｈｉｍａ，Ｔ．Ｓａｎｔａ，Ｈ．Ｈｏｍｍａ，Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ｋ．ＳａｋａｉａｎｄＭ．Ｋａｔｏ：ＡｎａｌｙｔｉｃａｌｃｈｅｍｉｓｔｒｙａｎｄｂｉｏｃｈｅｍｉｓｔｒｙｏｆＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓ，Ｂｉｏｍｅｄ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．，１０，３０３−３１２（１９９６）
【００２５】
【非特許文献１８】
Ｇ．Ｈ．Ｆｉｓｈｅｒ，Ａ．Ｄ’Ａｎｉｅｌｌｏ，Ａ．Ｖｅｔｅｒｅ，Ｌ．Ｐａｄｕｌａ，Ｇ．Ｐ．ＣｕｓａｎｏａｎｄＥ．Ｈ．Ｍａｎ：ＦｒｅｅＤ−ａｓｐａｒｔａｔｅａｎｄＤ−ａｌａｎｉｎｅｉｎｎｏｒｍａｌａｎｄＡｌｚｈｅｉｍｅｒｂｒａｉｎ，ＢｒａｉｎＲｅｓ．Ｂｕｌｌ．，２６，９８３−９８５（１９９１）
【００２６】
【非特許文献１９】
Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ａ．ＭｏｒｉｋａｗａａｎｄＫ．Ｚａｉｔｓｕ：Ｄ−Ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｉｎｍａｍｍａｌｓａｎｄｔｈｅｉｒｄｉａｇｎｏｓｔｉｃｖａｌｕｅ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．Ｂ，７８１，７３−９１（２００２）
【００２７】
【非特許文献２０】
Ａ．Ｍｏｒｉｋａｗａ，Ｋ．Ｈａｍａｓｅ，Ｔ．Ｉｎｏｕｅ，Ｒ．Ｋｏｎｎｏ，Ａ．ＮｉｗａａｎｄＫ．Ｚａｉｔｓｕ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆｆｒｅｅＤ−ａｓｐａｒｔｉｃａｃｉｄ，Ｄ−ＳｅｒｉｎｅａｎｄＤ−ａｌａｎｉｎｅｉｎｔｈｅｂｒａｉｎｏｆｍｕｔａｎｔｍｉｃｅｌａｃｋｉｎｇＤ−ａｍｉｎｏ−ａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅａｃｔｉｖｉｔｙ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．Ｂ，７５７，１１９−１２５（２００１）
【００２８】
【非特許文献２１】
Ａ．Ｍ．Ｒｉｚｚｉ，Ｐ．ＢｒｉｚａａｎｄＭ．Ｂｒｅｉｔｅｎｂａｃｈ：ＤｅｔｅｍｉｎａｔｉｏｎｏｆＤ−ａｌａｎｉｎｅａｎｄＤ−ｇｌｕｔａｍｉｃａｃｉｄｉｎｂｉｏｌｏｇｉｃａｌｓａｍｐｌｅｓｂｙｃｏｕｐｌｅｄ−ｃｏｌｕｍｎｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙｕｓｉｎｇ β−ｃｙｃｌｏｄｅｘｔｒｉｎａｓｍｏｂｉｌｅｐｈａｓｅａｄｄｉｔｉｖｅ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．，５８２，３５−４０，（ｌ９９２）
【００２９】
【非特許文献２２】
秋山知子，笹川立：Ｄ，Ｌアミノ酸の一斉分析法とその応用，蛋白質核酸酵素，４０，７６−８３（１９９５）
【００３０】
【非特許文献２３】
Ｋ．Ｉｍａｉ，Ｍ．Ｋａｔｏ，Ｙ．Ｈｕａｎｇ，Ｈ．Ｉｃｈｉｈａｒａ，Ｔ．Ｆｕｋｕｓｈｉｍａ，Ｔ．ＳａｎｔａａｎｄＨ．Ｈｏｍｍａ，ＲｅｃｅｎｔｐｒｏｇｒｅｓｓｏｎａｎａｌｙｔｉｃａｌｃｈｅｍｉｓｔｒｙａｎｄｂｉｏｃｈｅｍｉｓｔｒｙｏｆＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓ，ＹＡＫＵＧＡＫＵＺＡＳＳＨＩ，１１７，６３７−６４６（１９９７）
【００３１】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題に鑑みなされたものであり、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、液体クロマトグラフ装置を提供することを目的とする。
【００３２】
また、本発明は、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、試料に含まれる光学異性体の分析方法を提供することを目的とする。
【００３３】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の発明は、液体クロマトグラフ装置において、移動相としての第一の液体を貯蔵する第一の移動供給部、前記第一の移動相供給部から供給される前記第一の液体に光学異性体を有する成分を含む試料を注入する試料注入部、前記第一の液体に注入された前記試料の前記成分を分離する分離カラム、前記分離カラムを通じて分離された前記試料の前記成分の各々を個別に保持する成分保持部、移動相としての第二の液体を前記成分保持部へ供給する第二の移動相供給部、前記成分保持部から前記第二の液体と共に供給される前記試料の前記成分の各々に含まれる前記光学異性体を分割する光学分割カラム、及び前記試料の前記成分の各々に含まれる前記光学異性体を検出する検出器を含むことを特徴とする。
【００３４】
請求項１記載の発明によれば、移動相としての第一の液体を貯蔵する第一の移動供給部、前記第一の移動相供給部から供給される前記第一の液体に光学異性体を有する成分を含む試料を注入する試料注入部、前記第一の液体に注入された前記試料の前記成分を分離する分離カラム、前記分離カラムを通じて分離された前記試料の前記成分の各々を個別に保持する成分保持部、移動相としての第二の液体を前記成分保持部へ供給する第二の移動相供給部、前記成分保持部から前記第二の液体と共に供給される前記試料の前記成分の各々に含まれる前記光学異性体を分割する光学分割カラム、及び前記試料の前記成分の各々に含まれる前記光学異性体を検出する検出器を含むので、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、液体クロマトグラフ装置を提供することができる。
【００３５】
請求項２記載の発明は、請求項１記載の液体クロマトグラフ装置において、前記成分保持部は、前記試料の前記成分の各々を個別に保持する複数の保持部分、並びに前記試料の前記成分の各々を個別に、前記保持部分に供給する及び前記保持部分から前記光学分割カラムへ供給する供給部分を有することを特徴とする。
【００３６】
請求項２記載の発明によれば、前記成分保持部は、前記試料の前記成分の各々を個別に保持する複数の保持部分、並びに前記試料の前記成分の各々を個別に、前記保持部分に供給する及び前記保持部分から前記光学分割カラムへ供給する供給部分を有するので、分離カラムを通じて分離された試料の成分の各々を、容易且つ確実に、個別に保持することができる。
【００３７】
請求項３記載の発明は、試料に含まれる光学異性体の分析方法において、光学異性体を有する成分を含む試料を、移動相としての第一の液体と共に、固定相としての第一のカラム充填剤に通じて、前記試料の前記成分を分離するステップ、前記試料の前記成分の各々を個別に保持するステップ、前記試料の前記成分の各々を、移動相としての第二の液体と共に、固定相としての光学活性中心を有する第二のカラム充填剤に通じて、前記試料の成分の各々に含まれる前記光学異性体を分割するステップ、及び前記試料の成分の各々に含まれる前記光学異性体を検出するステップを含むことを特徴とする。
【００３８】
請求項３記載の発明によれば、試料に含まれる光学異性体の分析方法において、光学異性体を有する成分を含む試料を、移動相としての第一の液体と共に、固定相としての第一のカラム充填剤に通じて、前記試料の前記成分を分離するステップ、前記試料の前記成分の各々を個別に保持するステップ、前記試料の前記成分の各々を、移動相としての第二の液体と共に、固定相としての光学活性中心を有する第二のカラム充填剤に通じて、前記試料の成分の各々に含まれる前記光学異性体を分割するステップ、及び前記試料の成分の各々に含まれる前記光学異性体を検出するステップを含むので、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、試料に含まれる光学異性体の分析方法を提供することができる。
【００３９】
請求項４記載の発明は、請求項３記載の試料に含まれる光学異性体の分析方法において、前記試料の成分は、アミノ酸又はアミノ酸誘導体であることを特徴とする。
【００４０】
請求項４記載の発明によれば、前記試料の成分は、アミノ酸又はアミノ酸誘導体であるので、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、試料に含まれるアミノ酸又はアミノ酸誘導体の光学異性体の分析方法を提供することができる。
【００４１】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について図面と共に説明する。
【００４２】
まず、本発明による液体クロマトグラフ装置の典型的な実施の形態について図１を用いて説明する。図１に示す本発明による典型的な液体クロマトグラフ装置は、第一の移動相供給部１１、脱気装置８０、第一のポンプ２１、試料注入部３０、逆相ミクロカラム４１、逆相ミクロカラム恒温装置４５、第一の検出器５１、第一の記録計９１、カラム選択ユニット６０、マルチループユニット１００、第二の移動相供給部１２、第二のポンプ２２、キラルカラム４２、キラルカラム用恒温装置４６、第二の検出器５２、及び第二の記録計９２を含む。
【００４３】
第一の移動相供給部１１には、移動相としての第一の液体が貯蔵されており、第一のポンプ２１によって第一の液体がくみ上げられる。第一のポンプ２１によってくみ上げられた第一の液体に含まれる空気は、第一のポンプ２１に対するノイズの原因となるため、脱気装置８０によって除去される。脱気装置８０によって空気が除去された第一の液体は、試料注入部３０へ送られる。試料注入部３０において、複数種のアミノ酸又はアミノ酸の誘導体などのような光学異性体を有する成分を含む試料が注入される。試料は、第一の液体と共に、逆相ミクロカラム用恒温装置４５で一定の温度に維持された逆相ミクロカラム４１に送られる。アミノ酸又はアミノ酸の誘導体のような試料に含まれる複数の成分は、逆相ミクロカラム４１に充填された第一の充填剤によって互いに分離され、互いに異なる保持時間で第一の検出器５１によって検出される。第一の検出器５１で検出された試料の成分の信号は、第一の記録計９１に送られて記録され、保持時間に対する検出された試料の成分の量に関するグラフを得ることができる。
【００４４】
一方、第二の移動相供給部１２に貯蔵された移動相としての第二の液体は、第二のポンプ２２によってくみ上げられる。また、カラム選択ユニット６０は、図１に示すように、（実線で示す）Ａ１、Ａ２及びＡ３の組み合わせ並びに（点線で示す）Ｂ１、Ｂ２及びＢ３の組み合わせの間で、第一の液体及び第二の液体の流路を切替える。カラム選択ユニット６０における第一の液体及び第二の液体の流路がＡ１、Ａ２、及びＡ３の組み合わせである場合には、逆相ミクロカラム４１で分離されたアミノ酸は、流路Ａ１を通じて廃棄される。また、第二の液体は、流路Ａ２を通じてマルチループユニット１００に送られ、マルチループユニット１００から流路Ａ３を通じてキラルカラム４２へ送られ、第二の検出器５２を通じて廃棄される。
【００４５】
ここで、第一の検出器５１でアミノ酸又はアミノ酸誘導体などの試料の成分が検出されたとき、カラム選択ユニット６０における流路をＡ１、Ａ２、及びＡ３の組み合わせからＢ１、Ｂ２及びＢ３の組み合わせに切替えると、第一の液体と共に第一の検出器５１で検出されたアミノ酸又はアミノ酸誘導体などの試料の成分を、マルチループユニット１００に送ることができる。第一の検出器５１で試料の成分が検出されなくなるまで、マルチループユニット１００に第一の液体を流してやると、全ての試料の成分が、第一の検出器５１で検出された順序で、マルチループユニット１００へ送られることになる。
【００４６】
マルチループユニット１００は、複数のループ７０、並びに複数のループ７０のうち選択されたループ７０を流路Ｂ１及びＢ３と接続する切り替え手段１１０を有する。このようなマルチループユニット１００を用いることで、逆相ミクロカラム４１で分離された試料の成分の各々を、それぞれ、個別にループ７０に保持することができる。すなわち、第一の検出器５１における試料の成分の検出に合わせて、流路Ｂ１及びＢ３と接続するループ７０を切替えれば、各々のループ７０ごとに、試料の成分の各々を保持することができる。全ての試料の成分を個別に複数のループ７０に保持した後、カラム選択ユニット６０における流路を再度Ａ１、Ａ２、及びＡ３に切替えると同時に、光学分割を望む試料の成分を保持したループ７０を流路Ａ２及びＡ３と接続させる。
【００４７】
複数のループ７０の一つに保持された所望の試料の成分は、第二の液体と共にキラルカラム用恒温装置４６によって一定の温度の維持されたキラルカラム４２に送られ、その試料の光学異性体（アミノ酸又はアミノ酸誘導体のエナンチオマー（Ｄ体及びＬ体）など）が互いに分離される。分離された試料の成分の光学異性体は、互いに異なる保持時間で第二の検出器５２によって検出される。次に、流路Ａ２及びＡ３と接続するループを切り替え手段によって切替えて、別の試料の成分についてキラルカラム４２を通じた光学異性体の分割及び第二の検出器９２による検出を行う。このようにして、流路Ａ２及びＡ３と接続するループ７０を順次切替えることによって、マルチループユニット１００に保持された全ての試料の成分について光学異性体の分割及び検出を行うことができる。試料の成分がアミノ酸である場合には、多種類のアミノ酸を、４１逆相ミクロカラムでＤ−体及びＬ−体のラセミ混合物として粗分離した後、複数のループ７０を使用して、キラルカラム４２に順次導入し、迅速な光学分割を行うことができる。
【００４８】
すなわち、この本発明による液体クロマトグラフ装置では、第一の液体に対する一回の試料の注入で、一次元目で試料の成分であるアミノ酸又はアミノ酸誘導体と夾雑成分を分離し、全てのアミノ酸又はアミノ酸誘導体について二次元目で光学分割してＤ体及びＬ体を定量することができる。よって、本発明による液体クロマトグラフ装置を使用すれば、一回の試料の注入で全ての試料の成分について光学分割及び検出を行うことができるので、従来のカラムスイッチングキラルＨＰＬＣ法と比較して、廃棄する試料の量が少なく、試料の量は少量でよく、また、試料の成分における光学異性体に関する分析を迅速に行うことができる。また、試料の成分の各々を逆相ミクロカラムで分離した後に、光学分割しているので、試料の成分に関する分離能も高い。
【００４９】
なお、本発明による液体クロマトグラフ装置を、以下の機器を使用して構成することができる。第一のポンプ２１及び第二のポンプ２２には、日本分光株式会社のＰＵ−２０８０Ｐｌｕｓを、逆相ミクロカラム恒温装置４５及びキラルカラム用恒温装置４６には、島津製作所のＣＴＯ−６Ａを、試料注入部３０には、ＲＨＥＯＤＹＮＥの７１２５を、グラジエントユニット（図示せず）には、日本分光株式会社のＧＰ−Ａ４０を、脱気装置８０には、日本分光株式会社のＤＧ−９８０−５０を、カラム選択ユニット６０には、日本分光株式会社のＨＶ−９９２−０１を使用することができる。また、マルチループユニット１００は、例えば、日本分光株式会社の６ベッセルチェンジャー１１０、ＳＣＦ−Ｅｖｃ−Ｓｒに、内径０．８ｍｍ×長さ８０ｃｍ（容積４００μＬ）のループ７０を６本接続して作製することができる。その他、第一の検出器５１及び第二の検出器５２としての蛍光検出器には、日本分光株式会社のＦＰ−１５２０を、第一の記録計９１及び第二の記録計９２には、日本分光株式会社の８０７−ＩＴを使用することができる。
【００５０】
本発明による液体クロマトグラフ装置を使用し、移動相としての第一の液体及び第二の液体、並びに固定相としての逆相ミクロカラム充填剤及びキラルカラム充填剤、両カラムの温度、移動相の流速などのパラメータを適切に選択すれば、様々なアミノ酸又はアミノ酸誘導体の光学分割が可能である。ここでは、分析対象のアミノ酸として、Ｈ．ＢｒｕｃｋｎｅｒａｎｄＡ．Ｓｃｈｉｅｂｅｒ：Ｄｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆａｍｉｎｏａｃｉｄｅｎａｎｔｉｏｍｅｒｓｉｎｈｕｍａｎｕｒｉｎｅａｎｄｂｌｏｏｄｓｅｒｔｍｂｙｇａｓｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ−ｍａｓｓｓｐｅｃｔｒｏｍｅｔｒｙ，Ｂｉｏｍｅｄ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．，１５，１６６−１７２（２００１）において哺乳類の尿中及び脳内においてその存在が報告されており、詳細な組織分布の解明が求められている疎水性アミノ酸であるＶａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ及びＰｈｅを選択した場合における光学分割の好適な条件について検討した。
【００５１】
まず、標品アミノ酸を用いたキラルカラムにおける迅速な光学分割のための条件について説明する。本発明による液体クロマトグラフィ装置を使用するＤ−アミノ酸の迅速な二次元分析システムでは、逆相ミクロカラムで粗分離したアミノ酸をキラルカラムに順次導入してＤ体及びＬ体の定量を行う。本発明の液体クロマトグラフ装置によれば、キラルカラムにおいて高分離能での迅速な光学分割を行うことができる。
【００５２】
使用したキラルカラム充填剤であるｔ−ＢｕＣＱＮは、キニーネが光学活性中心であり、この光学活性中心は、スペーサーを介してシリカゲルの表面に化学結合している。このキラル固定相におけるＮＢＤ−アミノ酸の光学分割について、ＨＰＬＣにより検討した。
【００５３】
なお、上記標品アミノ酸としては、核酸合成用アミノ酸標品は、関東化学株式会社、ナカライテスク株式会社、和光純薬工業株式会社、及び石津製薬株式会社から入手したものを使用した。また、ＨＰＬＣ用乾燥アセトニトリルは、和光純薬工業株式会社から、特級ＮＢＤ−Ｆは、東京化成工業株式会社から入手した。加えて、アミノ酸自動分析用水酸化ナトリウムは、和光純薬工業株式会社から、特級ホウ酸は、和光純薬工業株式会社から、特級トリフルオロ酢酸は、和光純薬工業株式会社からそれぞれ入手したものを使用した。さらに、ＨＰＬＣ標識用クエン酸一水和物は、和光純薬工業株式会社から、ＨＰＬＣ用メタノールは、和光純薬工業株式会社から入手したものを使用した。また、アミノ酸自動分析用水は、Ｍｉｌｌｉ−Ｑシステム（Ｅｌｉｘ３及びＧｒａｄｉｅｎｔＡ１０，Ｍｉｌｌｉｐｏｒｅ，Ｂｅｄｆｏｒｄ，ＭＡ，ＵＳＡ）を用いて精製したものを使用した。その他の試薬は、特記しない限り市販の特級品、１級品、ＨＰＬＣ用等を必要に応じて使用した。
【００５４】
また、アルミブロックヒーターは、ＫＯＩＫＥＰＲＥＣＩＳＩＯＮＩＮＳＴＲＵＭＥＮＴＳのＭＢ−１Ｈ−Ｕを、微量天秤は、ＳａｒｔｏｒｉｕｓのＢＰ２１１Ｄを用いた。さらに、ｐＨ測定には、堀場製作所のＦ−１２型ｐＨメーターを、ボルテックスミキサーには、ＩＷＡＫＩＧＬＡＳＳのＴＭ−１５０を使用した。
【００５５】
以上の結果よりキラルカラムとしてｔＢｕＣＱＮを用い、４種類の疎水性アミノ酸について迅速な光学分割が可能である。そこで次に、これらの光学分割の条件に加えて、疎水性Ｄ−アミノ酸の迅速な二次元分析に好適な逆相ミクロＨＰＬＣによるアミノ酸の分離条件について説明する。
【００５６】
ｔ−ＢｕＣＱＮをキラル固定相とし、４種類の疎水性アミノ酸（Ｖａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ、Ｐｈｅ）について迅速光学分割を達成したが、これらの光学分割は、同一の固定相と同一の移動相を用いており、一次元目の逆相ミクロＨＰＬＣにおける分離条件を検討することもまた疎水性Ｄ−アミノ酸の迅速二次元分析に有効である。そこで、各アミノ酸の連続的な二次元分析を可能とするマルチループユニットを使用する本発明による液体クロマトグラフ装置において、標品を用いた逆相ミクロＨＰＬＣの分離条件を検討した。
逆相ミクロカラムにおけるＮＢＤ−Ｖａｌ、−Ｉｌｅ、−Ｌｅｕ、−Ｐｈｅの迅速な分離について、アセトニトリルを含むＴＦＡ水溶液を移動相として用いた。各アミノ酸に対しては、ＮＢＤ蛍光誘導体化反応を行い、この反応液を逆相ミクロＨＰＬＣに注入した。移動相中のアセトニトリル濃度が、２２．５％であるときに得られるクロマトグラムを図２に示す。本条件において４種類のＮＢＤ−アミノ酸は、ほぼ４０分で良好にベースライン分離された。
逆相ミクロＨＰＬＣを用いてＤＬ混合物として分離される各アミノ酸の分画を、連続的にキラルカラムへ導入して光学分割を行うため、本発明では、上述のマルチループシステムを有する液体クロマトグラフ装置を使用する。ここでは、本発明による液体クロマトグラフ装置において、逆相ミクロＨＰＬＣとキラルＨＰＬＣをカラムスイッチングユニットで接続し、従来の液体クロマトグラフ装置に使用される分取用ループの代わりに、マルチループユニットとして４００μＬのループを６本並列に接続した６ベッセルチェンジャーを使用する。分取用ループの切り替えは、６ベッセルチェンジャーにより行い、６本の任意のループに目的とするアミノ酸分画が導入可能である。逆相ミクロＨＰＬＣと上述のキラルＨＰＬＣを接続した本発明による液体クロマトグラフ装置を用いて、ＤＬ−Ｖａｌ、−Ｉｌｅ、−Ｌｅｕ、−Ｐｈｅ混合標品のＮＢＤ蛍光誘導体化反応液を分析する。
【００５７】
図３及び図４は、本発明による液体クロマトグラフ装置を用いて４種類の疎水性アミノ酸を連続で分析して得られたクロマトグラムである。各アミノ酸は、ＮＢＤ蛍光誘導体化反応を行い、この反応液５μＬをＨＰＬＣに注入した。
ここで、一次元目のミクロＯＤＳカラムについては、カラム充填剤としてＭｉｇｈｔｙｓｉｌＲＰ−１８ＧＰを使用し、カラムは、４０℃に維持された内径１．０ｍｍ×長さ１０ｃｍのものを用いた。また、ミクロＯＤＳカラムに対する移動相は、ＣＨ_３ＣＮ／ＴＦＡ／Ｈ_２Ｏ＝２２．５／０．０２／７７．５（ｖ／ｖ）であり、その流速は、７５μＬ／分であった。検出は、蛍光分析法（励起波長：４７０ｎｍ，発光波長：５３０ｎｍ）で行った。
【００５８】
一方、二次元目のキラルカラムに対しては、カラム充填剤としてｔ−ＢｕＣＱＮを用い、カラムは、２５℃に維持された内径４．０ｍｍ×長さ１５ｃｍのものを用いた。プレカラム充填剤には、ＴＳＫ−ｇｅｌＯＤＳ−１２０Ｔを用い、カラムは、２５℃に維持された内径３．２ｍｍ×長さ１．５ｃｍのものを使用した。また、移動相は、１０ｍＭのクエン酸を含むＣＨ_３ＣＮ／ＣＨ_３ＯＨ＝４０／６０（ｖ／ｖ）の溶液を使用し、その流速は、Ｖａｌ、Ｉｌｅに対しては１．５ｍＬ／分であり、Ｌｅｕ、Ｐｈｅに対しては、２．０ｍＬ／分とした。検出は、蛍光分析法（励起波長：４７０ｎｍ、発光波長：５３０ｎｍ）で行った。
【００５９】
４種のＮＢＤ−アミノ酸のループへの導入は、ミクロＯＤＳカラム側の蛍光検出器をモニターしながら行った。Ｖａｌは、ピーク立ち上がりから１０秒後に流路を切替えて、３分間（２２５μＬ）ループ１に導入し、これを分取後直ちにｔ−ＢｕＣＱＮにインジェクトした。Ｉｌｅは、ピーク立ち上がり１０秒後からＬｅｕ立ち上がり１０秒後までループ１に導入し、続いてＬｅｕをＰｈｅ立ち上がり１０秒後までループ２に導入した。更にＰｈｅを３分間（２２５μＬ）ループ３に導入した。これらのアミノ酸は、順次ｔ−ＢｕＣＱＮにインジェクトし、光学分割を行った。
いずれのアミノ酸もキラルカラムのみでの分析と同様に、良好に迅速な光学分割がなされ、ミクロＯＤＳカラムの移動相やループの切り替え等の影響は受けないことがわかる。また、４種類の疎水性アミノ酸の全てに対する定量に要する分析時間は、６０分以内であり、迅速な二次元分析が可能である。
【００６０】
次に、生体試料への適用性を検討するためｄｄＹ／ＤＡＯ^＋、ｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスの大脳中のＤ−Ｖａｌ、Ｄ−Ｉｌｅ、Ｄ−Ｌｅｕ、Ｄ−Ｐｈｅについて定量を試みた結果について説明する。
【００６１】
本発明によるマルチループを利用する液体クロマトグラフ装置について生体試料への適用性を検討するため、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋及びｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス大脳中のＶａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ及びＰｈｅのエナンチオマーについて定量を試みた。Ｒ．ＫｏｒｍｏａｎｄＹ．Ｙａｓｕｍｕｒａ：ＭｏｕｓｅｍｕｔａｎｔｄｅｆｉｃｉｅｎｔｉｎＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅａｃｔｉｖｉｔｙ，Ｇｅｎｅｔｉｃｓ，１０３，２７７−２８５（１９８３）に記載されるように、ｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスは金野等によって樹立された系統であり、Ｄ−アミノ酸を分解するＤ−アミノ酸オキシダーゼ（ＤＡＯ）活性を持たないためＤ−アミノ酸研究に有用である。ここでは、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋及びｄｄＹ／ＤＡＯ⁻系統マウス（ＳＰＦ）は、獨協医科大学の金野柳一博士によって樹立されたものを譲り受け、各動物は、使用まで九州大学大学院薬学研究院内の動物舎において飼育した。飼育条件は、Ｌｉｇｈｔ７：００−１９：００、Ｄａｒｋ１９：００−７：００であり、水及び飼料は自由に摂取させた。飼料は、オリエンタル酵母のｏｒｉｅｎｔａｌＮＭＦｄｉｅｔを使用した。
【００６２】
ｄｄＹ／ＤＡＯ⁻及びｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウス（ＳＰＦ、雄性、１０週齢）をエーテル麻酔下で断頭し、摘出した大脳を２０倍量のメタノールで氷冷下ホモジナイズした。これを４５００ｇで５分間遠心分離し、上清１０μＬを４０°Ｃで減圧乾固した。この残渣に２００ｍＭのホウ酸−ＮａＯＨ緩衝液（ｐＨ８．０）２０μＬ、２０ｍＭのＮＢＤ−Ｆ／ＣＨ_３ＣＮの１０μＬを加えて６０°Ｃで２分間反応させた。この溶液に５％ＴＦＡ水溶液２０μＬを加え、５μＬを本発明による液体クロマトグラフ装置を用いて分析した。また、大脳試料への標品添加はｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウスを用いて行い、上記メタノールホモジネートの上清１０μＬを、減圧乾固した残渣を０．５μＭのＤＬ−Ｖａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ、Ｐｈｅを含む２００ｍＭのホウ酸−ＮａＯＨ緩衝液（ｐＨ８．０）の２０μＬに溶解して同様に試料調製を行った。ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウス大脳試料に４種類の疎水性アミノ酸標品をインジェクト量当たりＤＬ体として１ｐｍｏｌ添加し、本発明による液体クロマトグラフ装置を用いて分析した。なお、遠心分離機は、ＩＷＡＫＩＧＬＡＳＳのＣＦＭ−１００を使用した。
本発明による液体クロマトグラフ装置を用い、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋及びｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス大脳中のＶａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ、Ｐｈｅの定量を試みた。
【００６３】
図５は、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋及びｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス大脳を分析して得られたＬｅｕの分画のクロマトグラムである。ここで、キラルカラム充填剤には、ｔ−ＢｕＣＱＮを使用し、カラムには内径４ｍｍ×長さ１５０ｍｍのものを２５℃の温度条件で使用した。また、移動相としての液体（流速２．０ｍＬ／分）には、１０ｍＭのクエン酸を含むアセトニトリル：メタノール＝４０体積％：６０体積％の溶液を用いた。ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋及びｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス共にＤ−Ｌｅｕが良好に分離されており、本システムが高感度な迅速二次元分析法として生体試料への適応が可能であることを示す。
従来のカラムスイッチングキラルＨＰＬＣ法では、二次元目の光学分割に長時間を要していた。本発明の液体クロマトグラフ装置では、４種の疎水性アミノ酸（Ｌｅｕ、Ｉｌｅ、Ｖａｌ、Ｐｈｅ）の連続光学分割が短時間で完了し、迅速な分析が可能である。また従来の微量Ｄ−アミノ酸二次元分析法が単一のＤ−アミノ酸のみを分析対象としたことと比較し、本発明の液体クロマトグラフ装置は、多数のＤ−アミノ酸の連続分析が可能である。現在、多数のＤ−アミノ酸を対象とする一斉分析法としては、Ａ．Ｈａｓｈｉｍｏｔｏ，Ｔ．Ｎｉｓｈｉｋａｗａ，Ｔ．Ｏｋａ，Ｋ．ＴａｋａｈａｓｈｉａｎｄＴ．Ｈａｙａｓｈｉ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆｆｒｅｅａｍｉｎｏａｃｉｄｅｎａｎｔｉｏｍｅｒｓｉｎｒａｔｂｒａｉｎａｎｄｓｅｒｕｍｂｙｈｉｇｈｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅｌｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙａｆｔｅｒｄｅｒｉｖａｔｉｚａｔｉｏｎｗｉｔｈＮ−ｔｅｒｔ−ｂｕｔｙｌｏｘｙｃａｒｂｏｎｙｌ−Ｌ−ｃｙｓｔｅｉｎｅａｎｄｏ−ｐｈｔｈａｌｄｉａｌｄｅｈｙｄｅ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．，５８２，４１−４８（１９９２）に報告されたＨＰＬＣジアステレオマー法としてＯＰＡ試薬とＢｏｃ−Ｌ−Ｃｙｓ、Ｈ．Ｂｒｕｃｋｎｅｒ，Ｓ．Ｈａａｓｍａｎｎ，Ｍ．Ｌａｎｇｅｒ，Ｔ．Ｗｅｓｔｈａｕｓｅｒ，Ｒ．ＷｉｔｔｎｅｒａｎｄＨ．Ｇｏｄｅｌ：ＬｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｉｃｄｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆＤ− ａｎｄＬ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｂｙｄｅｒｉｖａｔｉｚａｔｉｏｎｗｉｔｈｏ−ｐｈｔｈａｌｄｉａｌｄｅｈｙｄｅａｎｄｃｈｉｒａｌｔｈｉｏｌｓ：Ａｐｐｌｉｃａｔｉｏｎｓｗｉｔｈｒｅｆｅｒｅｎｃｅｔｏｂｉｏｓｃｉｅｎｃｅｓ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．Ａ，６６６，２５９−２７３（１９９４）等に報告されたキラルチオールを用いる方法、Ｓ．Ｅｉｎａｒｓｓｏｎ，Ｂ．Ｊｏｓｅｆｓｓｏｎ，Ｐ．ＭｏｌｌｅｒａｎｄＤ．Ｓａｎｃｈｅｚ：Ｓｅｐａｒａｔｉｏｎｏｆａｍｉｎｏａｃｉｄｅｎａｎｔｉｏｍｅｒｓａｎｄｃｈｉｒａｌａｍｉｎｅｓｕｓｉｎｇｐｒｅｃｏｌｕｍｎｄｅｒｉｖａｔｉｚａｔｉｏｎｗｉｔｈ（＋）−１−（９−ｆｌｕｏｒｅｎｙｌ）ｅｔｈｙｌｃｈｌｏｒｏｆｏｒｍａｔｅａｎｄｒｅｖｅｒｓｅｄ−ｐｈａｓｅｌｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ，Ａｎａｌ．Ｃｈｅｍ．，５９，１１９１−１１９５（１９８７）に報告されたＦＬＥＣ、及びＹ．Ｎａｇａｔａ，Ｋ．ＹａｍａｍｏｔｏａｎｄＴ．Ｓｈｉｍｏｊｏ：ＤｅｔｅｒｍｉｎａｔｉｏｎｏｆＤ− ａｎｄＬ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｉｎｍｏｕｓｅｋｉｄｎｅｙｂｙｈｉｇｈ−ｐｅｒｆｏｒｍａｎｃｅｌｉｑｕｉｄｃｈｒｏｍａｔｏｇｒａｐｈｙ，Ｊ．Ｃｈｒｏｍａｔｏｇｒ．，５７５，１４７−１５２（ｌ９９２）に報告されたＦＤＡＡなどを利用する方法がある。またＧＣにおいてもＣｈｉｒａｓｉｌ−Ｌ−ＶａｌなどのキラルカラムとＭＳを組み合わせて定量する方法などが用いられている。これらの方法では標品ＤＬ−アミノ酸においては、長時間をかければ、良好な分離、定量が可能である。しかし、実試料では生体由来の様々な夾雑成分の妨害を受け、多量のＤ−アミノ酸を含む試料にしか適用されていないのが現状である。一方、本発明の液体クロマトグラフ装置は、二次元法であり、一次元目で目的アミノ酸と夾雑成分を粗分離するため極めて選択性が高く、微量のＤ体も分析可能である。またその感度も標品における検出限界が高く、極めて高感度かつ選択的な分析法である。
【００６４】
さらに、実験動物として広く用いられているマウスのうち、ｄｄＹ系統のものを使用した。この系統は金野等によってＤＡＯ活性を有するｄｄＹ／ＤＡＯ^＋系統と活性を持たないｄｄＹ／ＤＡＯ⁻系統が樹立されている。ｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスはＤ−アミノ酸を分解することができないため、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウスに比べて組織中のＤ−アミノ酸含量が高い。そのためこのｄｄＹ／ＤＡＯ⁻系統は生体内におけるＤ−アミノ酸スクリーニングの初期検討及び動態解析などの検討に適している。これまでに、Ｙ．Ｎａｇａｔａ，Ｒ．Ｋｏｎｎｏ，Ｙ．ＹａｓｔｍｕｒａａｎｄＴ．Ａｋｉｎｏ：ＩｎｖｏｌｖｍｅｎｔｏｆＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅｉｎｅｌｉｍｉｎａｔｉｏｎｏｆｆｒｅｅＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｓｉｎｍｉｃｅ，Ｂｉｏｃｈｅｍ．Ｊ．，２５７，２９１−２９２（１９８９）に報告されるように、ｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスには、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウスと比較して２−１０倍量の総Ｄ−アミノ酸が含まれている。また、Ｙ．Ｎａｇａｔａ，Ｒ．ＫｏｎｎｏａｎｄＡ．Ｎｉｗａ：ＡｍｉｎｏａｃｉｄｌｅｖｅｌｓｉｎＤ−ａｌａｎｉｎｅ−ａｄｍｉｎｉｓｔｅｒｅｄｍｕｔａｎｔｍｉｃｅｌａｃｋｉｎｇＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅ，Ｍｅｔａｂｏｌｉｓｍ，４３，１１５３−１１５７（１９９４）及びＡ．Ｈａｓｈｉｍｏｔｏ，Ｔ．Ｎｉｓｈｉｋａｗａ，Ｒ．Ｋｏｎｎｏ，Ａ．Ｎｉｗａ，Ｙ．Ｙａｓｕｍｕｒａ，Ｔ．ＯｋａａｎｄＫ．Ｔａｋａｈａｓｈｉ：ＦｒｅｅＤ−ｓｅｒｉｎｅ，Ｄ−ａｓｐａｒｔａｔｅａｎｄＤ−ａｌａｎｉｎｅｉｎｃｅｎｔｒａｌｎｅｒｖｏｕｓｓｙｓｔｅｍａｎｄｓｅｒｕｍｉｎｍｕｔａｎｔｍｉｃｅｌａｃｋｉｎｇＤ−ａｍｉｎｏａｃｉｄｏｘｉｄａｓｅ，Ｎｅｕｒｏｓｃｉ．Ｌｅｔｔ．，１５２，３３−３６（１９９３）などに報告されているように、Ｄ−Ａｓｐ、Ｄ−Ｓｅｒ、Ｄ−Ａｌａ、Ｄ−Ｌｅｕ、Ｄ−Ｐｒｏの脳内や血中、尿中濃度が定量されており、ほとんどの組織でｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスにおいてｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウスよりも多量のＤ−アミノ酸が存在することが示されている。本発明による液体クロマトグラフ装置を使用して、ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウス大脳と比較してｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス大脳中に多量のＤ−Ｌｅｕが認められた。発明者等は、既にｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウス大脳中においてｄｄＹ／ＤＡＯ^＋マウス大脳中と比較して約１０倍高濃度のＤ−Ｌｅｕが存在することを明らかにしているが、本発明による液体クロマトグラフ装置を使用して得られた結果と良く一致する。
ここで分析対象としたＤ−アミノ酸について、Ｄ−Ｌｅｕ、Ｄ−Ｖａｌ、Ｄ−Ｐｈｅは、生体内における存在が報告されている。中でもＤ−Ｌｅｕは研究が進んでおり、マウス脳内において松果体や下垂体に局在することや、その血中及び尿中濃度が明らかにされている。また、Ｄ−Ｖａｌ、及びＤ−Ｐｈｅについては哺乳類の血液や尿などでその存在が確認されており、Ｂｒｕｃｋｎｅｒ等によってその定量値はヒト血中でＤ−Ｐｈｅが０−０．３ｎｍｏｌ／ｍＬ、Ｄ−Ｖａｌが０．３−０．４ｎｍｏｌ／ｍＬ、ヒト尿中でＤ−Ｐｈｅが０．４−２．８ｎｍｏｌ／ｍＬ、Ｄ−Ｖａｌが０−１．６ｎｍｏｌ／ｍＬであると報告されている。一方、これらの体内での詳細な分布については明らかになっていない。Ｄ−Ｉｌｅはこれまでに哺乳類体内における存在の報告はないが、本発明による液体クロマトグラフ装置を使用した分析結果によってマウス大脳中での存在が示唆される。
【００６５】
本発明は、Ｖａｌ、Ｉｌｅ、Ｌｅｕ及びＰｈｅを連続分析できる液体クロマトグラフ装置を提供し、生体内における微量なＤ体の分析を可能とした。これにより、これらのＤ−アミノ酸の体内分布や生理機能の解明が容易になると考えられる。ここで、本発明による液体クロマトグラフ装置による分析対象は、４種類の疎水性アミノ酸であったが、本発明による液体クロマトグラフ装置は、更に多数の微量Ｄ−アミノ酸連続定量に適用可能であり、二次元目のキラル固定相の種類や移動相の検討による適用アミノ酸の拡大が期待できる。
【００６６】
哺乳類における微量Ｄ−アミノ酸については未だ解明されていない点が多く、その解明のため迅速かつ高選択的な高感度分析法が求められている。本発明による液体クロマトグラフ装置は、マルチループユニットを使用することで、従来では不可能であったアミノ酸の迅速な二次元連続分析を達成しており、今後のＤ−アミノ酸研究の発展に役立つと期待される。
【００６７】
【発明の効果】
本発明によれば、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、液体クロマトグラフ装置を提供することができる。
【００６８】
また、本発明によれば、比較的少量の試料で迅速な分析を行うことが可能な、試料に含まれる光学異性体の分析方法を提供することができる。
【００６９】
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による液体クロマトグラフ装置の典型的な実施の形態を説明する図である。
【図２】逆相ミクロカラムにおけるアミノ酸の分離の結果を示す図である。
【図３】本発明による液体クロマトグラフ装置を使用して得られたＶａｌ及びＩｌｅの光学分割の結果を示す図である。
【図４】本発明による液体クロマトグラフ装置を使用して得られたＬｅｕ及びＰｈｅの光学分割の結果を示す図である。
【図５】ｄｄＹ／ＤＡＯ^＋又はｄｄＹ／ＤＡＯ⁻マウスの大脳におけるＮＢＤ−Ｌｅｕのクロマトグラムを示す図である。
【符号の説明】
１１第一の移動相供給部
１２第二の移動相供給部
２１第一のポンプ
２２第二のポンプ
３０試料注入部
４１逆相ミクロカラム
４２キラルカラム
４５逆相ミクロカラム恒温装置
４６キラルカラム用恒温装置
５１第一の検出器
５２第二の検出器
６０カラム選択ユニット
７０ループ
８０脱気装置
９１第一の記録計
９２第二の記録計
１００マルチループユニット
１１０切り替え手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a liquid chromatograph apparatus and a method for analyzing optical isomers contained in a sample.
[0002]
[Prior art]
Most amino acids have an asymmetric carbon atom at the α-position, and D-form and L-form exist, but most of amino acids existing in nature including protein structural units are L-amino acids ( For example, refer nonpatent literature 1). However, in recent years, D-amino acids, formerly called unnatural amino acids, are widely present not only in bacteria but also in annelids, insects, plants, and vertebrates, and have various important roles. Has been reported (for example, see Non-Patent Document 2). In mammals as well, various D-amino acids have been reported in humans, rats, mice, and the like in free form or incorporated into peptides (see, for example, Non-Patent Documents 3 and 4).
[0003]
Among them, free D-Ser and D-Asp have a higher endogenous content than other amino acids, and there are many reports on their origin and physiological functions (for example, Non-Patent Documents 5, 6, and 7). And 8). D-Ser has been found to be localized in the forebrain such as the cerebrum and hippocampus and to regulate neurotransmission of N-methyl-D-aspartate (NMDA) receptor (for example, non-patented D-Asp is present in the pineal gland and testis (see, for example, Non-Patent Documents 7, 8, and 10), and is reported to control secretion of melatonin, testosterone, and the like (eg, Non-Patent Documents 11 and 12). There is also a report that the symptoms of schizophrenia have been improved by administration of D-Ser (see, for example, Non-Patent Document 13), and D-amino acids are expected to be applied to pharmaceuticals.
However, other D-amino acids have very little content in the living body, and little research has progressed due to the lack of selectivity and sensitivity of the analysis method.
[0004]
Recently, the inventors have developed a sensitive and selective column-switching chiral HPLC method for D-Ala, D-Leu, and D-Pro, and these D-amino acids have different tissue distributions in rats or mice, respectively. (See Non-Patent Documents 14, 15, and 16). This fact indicates that various amino acids that have not been reported so far exist in mammals and have the possibility of having physiological functions, and confirmation of their existence and elucidation of biodistribution are desired. Such elucidation of the physiological function of a new D-amino acid enables the search for a novel medicinal molecule having D-amino acid as a lead compound, and is expected to become a basis for the creation of a new drug.
[0005]
Conventional methods for analyzing D-amino acids include a method using an enzyme (see, for example, Non-Patent Documents 17, 18, and 19), a diastereomeric method using a chiral reagent (for example, Non-Patent Documents 17, 19, and 20), a chiral mobile phase method (for example, see Non-Patent Documents 21 and 22), a chiral stationary phase method (for example, see Non-Patent Documents 7 and 23), and the like have been developed.
However, the amount of D-amino acids in living organisms is often very small, and the functions are elucidated due to the lack of sensitivity and selectivity in conventional methods, the complexity of pretreatment, and the time required to analyze one type of amino acid. In practice, it was impossible to screen a large number of D-amino acids for the purpose.
[0006]
On the other hand, the above-mentioned column switching chiral HPLC method is one of the most excellent analytical methods among in vivo trace D-amino acid analysis methods reported so far (for example, Non-Patent Documents 14, 15, and 16). reference).
[0007]
However, in column switching chiral HPLC method, in addition to being able to analyze only one kind of amino acid at a time with a single system, one analysis requires a long time. This is mainly due to the lack of optical resolution of this HPLC apparatus.
[0008]
[Non-Patent Document 1]
J. et al. J. et al. Corrigan: D-Amino acids in animals, Science, 164, 142-149 (1969).
[0009]
[Non-Patent Document 2]
Kenji Yokota: Biochemistry of D-amino acids (I), Chemistry 32, 517-526 (1977)
[0010]
[Non-Patent Document 3]
Yoko Nagata: D-amino acids present in living organisms -mainly in mammals-, Sapporo Medical Journal, 58, 271-278 (1989)
[0011]
[Non-Patent Document 4]
Hiroshi Honma, Kazuhiro Imai: D-amino acids in living bodies, Bunseki, 1998, 266-273 (1998)
[0012]
[Non-Patent Document 5]
A. Hashimoto, T .; Nishikawa, T .; Hayashi, N .; Fujii, K .; Harada, T .; Oka and K.K. Takahashi: The presence of free D-Serine in rat brain, FEBS Lett. , 296, 33-36 (1992)
[0013]
[Non-Patent Document 6]
A. Hashimoto and T.H. Oka: Free D-aspartate and D-serine in the mammarian brain and periphery, Prog. Neurobiol. , 52, 325-353 (l997)
[0014]
[Non-Patent Document 7]
K. Hamase, H .; Hamma, Y .; Takagawa, T .; Fukushima, T .; Santa and K.C. Imai: Regional distribution and postural changes of D-amino acids in rat brain, Biochim. Biophys. Acta, 1334, 214-222 (l997)
[0015]
[Non-Patent Document 8]
8). A. D'Aniello, M.M. M.M. D. Fiore, G .; D'Aniello, F.M. E. Colin, G.M. Lewis and B.L. P. Setchell: Secretion of D-aspartic acid by the rat tests and its roles in endocrinology of the testis and spermatogenesis, FEBS Lett. 436, 23-27 (1998)
[0016]
[Non-patent document 9]
A. Hashimoto, T .; Nishikawa, T .; Oka and K.K. Takahashi: Endogeneous D-Serine in rat brain: N-methyl-D-aspartate receptor-related distribution and agging, J. Am. Neurochem. , 60, 783-786 (l993)
[0017]
[Non-Patent Document 10]
K. Sakai, H .; Homa, J .; -A. Lee, T .; Fukushima, T .; Santa, K .; Tashiro, T .; Iwatsubo and K.K. Imai: Localization of D-aspartic acidin longates permitids in rat tests, Arch. Biochem. Biophys, 351, 96-105 (1998)
[0018]
[Non-Patent Document 11]
Y. Takagawa, H .; Homa, J .; -A. Lee, T .; Fukushima, T .; Santa, T .; Iwatsubo and K.K. Imai: D-Aspartate uptake into cultured rat pinealcycles and the concomitant effect on L-aspartate levels and meltonin secretion, Biochem. Biopys. Res. Commun. , 248, 641-647 (1998)
[0019]
[Non-Patent Document 12]
A. D'Aniello, A.M. D. Cosmo, C.I. D. Cristo, L.C. Annunziato, L.M. Petrucelli and G. Fisher: Involvement of D-aspartic acid in the synthesis of testosterone in rat tests, Life Sci. 59, 97-104 (1996)
[0020]
[Non-Patent Document 13]
G. Tsai, P.A. Yang, L .; -C. Chung, N.A. Lange and J.M. T.A. Coyle: D-Series added to antipsychotics for the treatment of schizophrenia, Biol. Psychiat. , 44, 1081-1089 (1998)
[0021]
[Non-Patent Document 14]
A. Morikawa, K .; Hamase and K.H. Zaitsu: Determination of D-alanine in the central central system and periphery using column-switching high-performance liquid chromatography. Biochem. 312, 66-72 (2003)
[0022]
[Non-Patent Document 15]
T.A. Inoue, K .; Hamase, A .; Morikawa and K.M. Zaitsu: Determination of minute amounts of D-leucine in various brain regions of mouse and singing column-switching high-performance. Chromatogr. B, 744, 213-219 (2000)
[0023]
[Non-Patent Document 16]
K. Hamase, T .; Inoue, A .; Morikawa, R .; Kormo and K.K. Zaitsu: Determination of free D-proline and D-leucine in the brainsof Mutant Micking D-amino acidoxidase activity, Anal. Biochem. , 298, 253-258 (2001)
[0024]
[Non-Patent Document 17]
K. Imai, T .; Fukushima, T .; Santa, H .; Homma, K .; Hamase, K .; Sakai and M.M. Kato: Analytical chemistry and biochemistry of D-amino acids, Biomed. Chromatogr. , 10, 303-312 (1996)
[0025]
[Non-Patent Document 18]
G. H. Fisher, A.M. D'Aniello, A.M. Vetere, L.M. Padula, G .; P. Cusano and E.M. H. Man: Free D-aspartate and D-alanine in normal Alzheimer brain, Brain Res. Bull. , 26, 983-985 (1991)
[0026]
[Non-Patent Document 19]
K. Hamase, A .; Morikawa and K.M. Zaitsu: D-Amino acids in mammals and the diagnostic value, J. Am. Chromatogr. B, 781, 73-91 (2002)
[0027]
[Non-Patent Document 20]
A. Morikawa, K .; Hamase, T .; Inoue, R.A. Konno, A .; Niwa and K.K. Zaitsu: Determination of D-aspartic acid, D-Serine and D-alanine in the brain of mutant mic lacing, D-amino-acid oxidase activity, J. et al. Chromatogr. B, 757, 119-125 (2001)
[0028]
[Non-patent document 21]
A. M.M. Rizzi, P.M. Briza and M.M. Breitenbach: Defession of D-alanine and D-glutaminic acid in biologic samples by coupled-column chromatography asymmetry. J-cyclodextrins asymmetry. Chromatogr. 582, 35-40, (992)
[0029]
[Non-Patent Document 22]
Tomoko Akiyama, Tatsumi Ninagawa: Simultaneous analysis of D and L amino acids and their applications, Protein Nucleic Acid Enzyme, 40, 76-83 (1995)
[0030]
[Non-Patent Document 23]
K. Imai, M .; Kato, Y. et al. Huang, H .; Ichihara, T .; Fukushima, T .; Santa and H.M. Homma, Regent progress on analytical chemistry and biochemistry of D-amino acids, YAKUGAKU ZASSHI, 117, 637-646 (1997)
[0031]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above problems, and an object of the present invention is to provide a liquid chromatograph apparatus capable of performing quick analysis with a relatively small amount of sample.
[0032]
Another object of the present invention is to provide a method for analyzing optical isomers contained in a sample, which can be rapidly analyzed with a relatively small amount of sample.
[0033]
[Means for Solving the Problems]
The invention according to claim 1 is the liquid chromatograph apparatus, wherein the first mobile supply unit that stores the first liquid as the mobile phase and the first liquid supplied from the first mobile phase supply unit Each of a sample injection part for injecting a sample containing a component having an optical isomer, a separation column for separating the component of the sample injected into the first liquid, and the component of the sample separated through the separation column A component holding unit that holds the liquid separately, a second mobile phase supply unit that supplies a second liquid as a mobile phase to the component holding unit, and the sample supplied from the component holding unit together with the second liquid. An optical resolution column for resolving the optical isomer contained in each of the components, and a detector for detecting the optical isomer contained in each of the components of the sample are included.
[0034]
According to the first aspect of the present invention, the first mobile supply unit that stores the first liquid as the mobile phase, and the optical isomer is added to the first liquid supplied from the first mobile phase supply unit. A sample injection unit for injecting a sample containing the component having a component; a separation column for separating the component of the sample injected into the first liquid; and holding each of the components of the sample separated through the separation column individually Each of the components of the sample supplied together with the second liquid from the component holding part, a second mobile phase supply part for supplying a second liquid as a mobile phase to the component holding part, An optical resolution column that resolves the optical isomers contained in the sample and a detector that detects the optical isomers contained in each of the components of the sample, so that rapid analysis can be performed with a relatively small amount of sample. Possible, liquid chroma It is possible to provide a graphical device.
[0035]
According to a second aspect of the present invention, in the liquid chromatograph apparatus according to the first aspect, the component holding unit includes a plurality of holding portions that individually hold the components of the sample, and each of the components of the sample. Are individually supplied to the holding part and supplied from the holding part to the optical resolution column.
[0036]
According to a second aspect of the present invention, the component holding unit supplies a plurality of holding parts for holding each of the components of the sample individually, and supplies each of the components of the sample to the holding part individually. In addition, since the supply portion is supplied from the holding portion to the optical resolution column, each of the components of the sample separated through the separation column can be easily and reliably held.
[0037]
According to a third aspect of the present invention, in the method for analyzing an optical isomer contained in a sample, the sample containing the component having the optical isomer is packed in the first column as the stationary phase together with the first liquid as the mobile phase. Separating the components of the sample through an agent, individually holding each of the components of the sample, each of the components of the sample with a second liquid as a mobile phase, and a stationary phase Separating the optical isomers contained in each of the sample components through a second column filler having an optically active center as, and the optical isomers contained in each of the sample components A step of detecting.
[0038]
According to the invention described in claim 3, in the method for analyzing an optical isomer contained in a sample, the sample containing the component having the optical isomer is mixed with the first liquid as the mobile phase and the first liquid as the stationary phase. Separating the components of the sample through a column packing, individually holding each of the components of the sample, each of the components of the sample with a second liquid as a mobile phase, Separating the optical isomers contained in each of the sample components through a second column packing having an optically active center as a stationary phase, and the optical isomerism contained in each of the sample components Since the step of detecting a body is included, it is possible to provide a method for analyzing an optical isomer contained in a sample, which can be quickly analyzed with a relatively small amount of sample.
[0039]
According to a fourth aspect of the present invention, in the method for analyzing an optical isomer contained in the sample according to the third aspect, the component of the sample is an amino acid or an amino acid derivative.
[0040]
According to the invention of claim 4, since the component of the sample is an amino acid or an amino acid derivative, the optical analysis of the amino acid or amino acid derivative contained in the sample, which can be quickly analyzed with a relatively small amount of sample, is possible. Methods for analyzing isomers can be provided.
[0041]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Next, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[0042]
First, a typical embodiment of a liquid chromatograph apparatus according to the present invention will be described with reference to FIG. A typical liquid chromatograph apparatus according to the present invention shown in FIG. 1 includes a first mobile phase supply section 11, a degassing apparatus 80, a first pump 21, a sample injection section 30, a reverse phase microcolumn 41, a reverse phase micro Column constant temperature device 45, first detector 51, first recorder 91, column selection unit 60, multi-loop unit 100, second mobile phase supply unit 12, second pump 22, chiral column 42, constant temperature for chiral column It includes a device 46, a second detector 52, and a second recorder 92.
[0043]
A first liquid as a mobile phase is stored in the first mobile phase supply unit 11, and the first liquid is pumped up by the first pump 21. The air contained in the first liquid pumped up by the first pump 21 causes noise to the first pump 21 and is therefore removed by the deaeration device 80. The first liquid from which air has been removed by the deaeration device 80 is sent to the sample injection unit 30. In the sample injection unit 30, a sample including components having optical isomers such as a plurality of types of amino acids or amino acid derivatives is injected. The sample is sent together with the first liquid to the reverse phase microcolumn 41 maintained at a constant temperature by the thermostat 45 for reverse phase microcolumn. A plurality of components contained in a sample, such as amino acids or amino acid derivatives, are separated from each other by a first filler packed in a reverse-phase microcolumn 41 and detected by a first detector 51 with different retention times. The The sample component signal detected by the first detector 51 is sent to the first recorder 91 and recorded, and a graph relating to the amount of the detected sample component with respect to the holding time can be obtained.
[0044]
On the other hand, the second liquid as the mobile phase stored in the second mobile phase supply unit 12 is pumped up by the second pump 22. Further, as shown in FIG. 1, the column selection unit 60 includes a first liquid and a second liquid between the combination of A1, A2, and A3 (shown by solid lines) and the combination of B1, B2, and B3 (shown by dotted lines). Switch the flow path of the second liquid. When the flow paths of the first liquid and the second liquid in the column selection unit 60 are a combination of A1, A2, and A3, the amino acids separated in the reverse phase microcolumn 41 are discarded through the flow path A1. The The second liquid is sent to the multi-loop unit 100 through the flow path A 2, sent from the multi-loop unit 100 to the chiral column 42 through the flow path A 3, and discarded through the second detector 52.
[0045]
Here, when a sample component such as an amino acid or an amino acid derivative is detected by the first detector 51, the flow path in the column selection unit 60 is changed from a combination of A1, A2, and A3 to a combination of B1, B2, and B3. By switching, the components of the sample such as amino acids or amino acid derivatives detected by the first detector 51 together with the first liquid can be sent to the multi-loop unit 100. When the first liquid is allowed to flow through the multi-loop unit 100 until no sample components are detected by the first detector 51, all the sample components are detected in the order detected by the first detector 51. It is sent to the multi-loop unit 100.
[0046]
The multi-loop unit 100 includes a plurality of loops 70 and a switching unit 110 that connects a loop 70 selected from the plurality of loops 70 to the flow paths B1 and B3. By using such a multi-loop unit 100, each of the components of the sample separated by the reversed-phase microcolumn 41 can be individually held in the loop 70. That is, if the loops 70 connected to the flow paths B1 and B3 are switched in accordance with the detection of the sample components in the first detector 51, each of the sample components can be held for each loop 70. it can. After all the sample components are individually held in the plurality of loops 70, the flow path in the column selection unit 60 is switched to A1, A2, and A3 again, and at the same time, the loop 70 holding the sample components desired to be optically split is provided. It connects with channel A2 and A3.
[0047]
The components of the desired sample held in one of the plurality of loops 70 are sent together with the second liquid to the chiral column 42 maintained at a constant temperature by the chiral column thermostat 46, and the optical isomer (amino acid) of the sample is sent. Alternatively, enantiomers (such as D-form and L-form) of amino acid derivatives are separated from each other. The optical isomers of the separated sample components are detected by the second detector 52 with different retention times. Next, the loop connected to the flow paths A2 and A3 is switched by the switching means, and the components of another sample are separated by the optical isomer through the chiral column 42 and detected by the second detector 92. In this way, by sequentially switching the loop 70 connected to the flow paths A2 and A3, the optical isomers can be divided and detected for all the components of the sample held in the multi-loop unit 100. When the sample component is an amino acid, a large number of amino acids are roughly separated as a racemic mixture of D-form and L-form on a 41 reverse phase microcolumn, and then a plurality of loops 70 are used to form a chiral column 42. Can be introduced sequentially to perform rapid optical division.
[0048]
That is, in the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, in one injection of the sample into the first liquid, the amino acid or amino acid derivative which is the sample component and the contaminant component are separated in the first dimension, and all amino acids or amino acids are separated. The derivative can be optically resolved in the second dimension to quantify D-form and L-form. Therefore, by using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, it is possible to perform optical resolution and detection for all the sample components in one sample injection, so compared with the conventional column switching chiral HPLC method, The amount of the sample to be discarded is small, the amount of the sample may be small, and the analysis regarding the optical isomers in the components of the sample can be quickly performed. In addition, since each of the sample components is optically resolved after being separated by a reverse phase microcolumn, the resolution of the sample components is also high.
[0049]
In addition, the liquid chromatograph apparatus by this invention can be comprised using the following apparatuses. For the first pump 21 and the second pump 22, PU-2080 Plus from JASCO Corporation, for the reversed-phase microcolumn thermostat 45 and the chiral column thermostat 46, Shimadzu CTO-6A, The injection unit 30 is RHEODYNE 7125, the gradient unit (not shown) is GP-A40 of JASCO Corporation, the deaerator 80 is DG-980-50 of JASCO Corporation, As the column selection unit 60, HV-992-01 manufactured by JASCO Corporation can be used. The multi-loop unit 100 is manufactured by connecting six loops 70 having an inner diameter of 0.8 mm and a length of 80 cm (volume of 400 μL) to, for example, a 6 vessel changer 110 and SCF-Evc-Sr manufactured by JASCO Corporation. be able to. In addition, FP-1520 of JASCO Corporation is used for the fluorescence detector as the first detector 51 and the second detector 52, and the first recorder 91 and the second recorder 92 are Japan. Spectroscopic Co., Ltd. 807-IT can be used.
[0050]
Using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, the first and second liquids as the mobile phase, and the reverse-phase microcolumn and chiral column fillers as the stationary phase, the temperature of both columns, the flow rate of the mobile phase By appropriately selecting parameters such as these, optical resolution of various amino acids or amino acid derivatives is possible. Here, H. as an amino acid to be analyzed. Bruckner and A.M. Schieber: Determination of amino acid enantiomers in human urine and blood sert by gas chromatography-mass spectrometry, Biomed. Chromatogr. , 15, 166-172 (2001), the presence of which is reported in mammalian urine and brain, and the hydrophobic amino acids Val, Ile, Leu and Phe, which are required to elucidate detailed tissue distribution. The preferred conditions for optical resolution in the case of selection were examined.
[0051]
First, conditions for rapid optical resolution in a chiral column using a standard amino acid will be described. In the rapid two-dimensional analysis system for D-amino acids using the liquid chromatography apparatus according to the present invention, amino acids roughly separated by a reversed-phase microcolumn are sequentially introduced into a chiral column to quantify D-form and L-form. According to the liquid chromatograph of the present invention, rapid optical resolution with high resolution can be performed in a chiral column.
[0052]
In t-BuCQN, which is a chiral column filler used, quinine is an optically active center, and this optically active center is chemically bonded to the surface of silica gel through a spacer. The optical resolution of NBD-amino acid in this chiral stationary phase was examined by HPLC.
[0053]
In addition, as said sample amino acid, the amino acid sample for nucleic acid synthesis used what was obtained from Kanto Chemical Co., Inc., Nacalai Tesque Co., Ltd., Wako Pure Chemical Industries, Ltd., and Ishizu Pharmaceutical Co., Ltd. Further, dry acetonitrile for HPLC was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd., and special grade NBD-F was obtained from Tokyo Chemical Industry Co., Ltd. In addition, sodium hydroxide for automated amino acid analysis was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd., special grade boric acid was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd., and special grade trifluoroacetic acid was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd. used. Further, citric acid monohydrate for HPLC labeling was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd., and methanol for HPLC was obtained from Wako Pure Chemical Industries, Ltd. Moreover, the water for amino acid automatic analysis used what was refine | purified using Milli-Q system (Elix3 and Gradient A10, Millipore, Bedford, MA, USA). As other reagents, commercially available special grade products, first grade products, HPLC grades and the like were used as necessary unless otherwise specified.
[0054]
The aluminum block heater used was KOIKE PRECISION INSTRUMENTS MB-1H-U, and the microbalance was Sartorius BP211D. Further, an F-12 type pH meter manufactured by Horiba, Ltd. was used for pH measurement, and an IWAKI GLASS TM-150 was used for the vortex mixer.
[0055]
From the above results, tBuCQN is used as a chiral column, and rapid optical resolution is possible for four types of hydrophobic amino acids. Therefore, in addition to these optical resolution conditions, amino acid separation conditions by reversed-phase micro-HPLC suitable for rapid two-dimensional analysis of hydrophobic D-amino acids will be described below.
[0056]
Using t-BuCQN as a chiral stationary phase, rapid optical resolution was achieved for four hydrophobic amino acids (Val, Ile, Leu, Phe), but these optical resolutions used the same stationary phase and the same mobile phase. Therefore, it is also effective for rapid two-dimensional analysis of hydrophobic D-amino acids to examine the separation conditions in the first-phase reversed-phase micro-HPLC. Therefore, in the liquid chromatograph apparatus according to the present invention that uses a multi-loop unit that enables continuous two-dimensional analysis of each amino acid, the separation conditions of reversed-phase micro HPLC using a sample were studied.
For rapid separation of NBD-Val, -Ile, -Leu, and -Phe on a reversed-phase microcolumn, an aqueous TFA solution containing acetonitrile was used as the mobile phase. Each amino acid was subjected to NBD fluorescence derivatization reaction, and this reaction solution was injected into reverse phase micro HPLC. A chromatogram obtained when the acetonitrile concentration in the mobile phase is 22.5% is shown in FIG. Under these conditions, the four types of NBD-amino acids were well baseline separated in approximately 40 minutes.
In order to carry out optical resolution by continuously introducing a fraction of each amino acid separated as a DL mixture using reverse-phase micro HPLC into a chiral column, in the present invention, a liquid chromatograph apparatus having the above-described multi-loop system is provided. use. Here, in the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, reverse-phase micro HPLC and chiral HPLC are connected by a column switching unit, and 400 μL is used as a multi-loop unit instead of the preparative loop used in the conventional liquid chromatograph apparatus. A 6 vessel changer with 6 loops connected in parallel is used. Switching of the preparative loop is performed by a 6 vessel changer, and the desired amino acid fraction can be introduced into any 6 loops. The NBD fluorescence derivatization reaction solution of the DL-Val, -Ile, -Leu, and -Phe mixed samples is analyzed using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention in which reverse-phase micro HPLC and the above-described chiral HPLC are connected.
[0057]
3 and 4 are chromatograms obtained by continuously analyzing four types of hydrophobic amino acids using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention. Each amino acid was subjected to NBD fluorescence derivatization reaction, and 5 μL of this reaction solution was injected into the HPLC.
Here, for the first-dimensional micro ODS column, Mightysil RP-18 GP was used as a column filler, and the column having an inner diameter of 1.0 mm × length of 10 cm maintained at 40 ° C. was used. The mobile phase for the micro ODS column is CH ₃ CN / TFA / H ₂ O = 22.5 / 0.02 / 77.5 (v / v), and the flow rate was 75 μL / min. Detection was performed by fluorescence analysis (excitation wavelength: 470 nm, emission wavelength: 530 nm).
[0058]
On the other hand, for the second-dimensional chiral column, t-BuCQN was used as a column filler, and the column having an inner diameter of 4.0 mm × length of 15 cm maintained at 25 ° C. was used. As the precolumn filler, TSK-gel ODS-120T was used, and a column having an inner diameter of 3.2 mm × length of 1.5 cm maintained at 25 ° C. was used. The mobile phase is CH containing 10 mM citric acid. ₃ CN / CH ₃ A solution with OH = 40/60 (v / v) was used, and the flow rate was 1.5 mL / min for Val and Ile, and 2.0 mL / min for Leu and Phe. . Detection was performed by a fluorescence analysis method (excitation wavelength: 470 nm, emission wavelength: 530 nm).
[0059]
The four NBD-amino acids were introduced into the loop while monitoring the fluorescence detector on the micro ODS column side. Val switched the flow path 10 seconds after the peak rise, introduced it into the loop 1 for 3 minutes (225 μL), and immediately injected it into t-BuCQN. Ile was introduced into the loop 1 from 10 seconds after the peak rise until 10 seconds after the Leu rise, and then Leu was introduced into the loop 2 until 10 seconds after the Phe rise. Further, Phe was introduced into loop 3 for 3 minutes (225 μL). These amino acids were sequentially injected into t-BuCQN and optically resolved.
It can be seen that, as with the analysis using only the chiral column, any amino acid is subjected to a good and rapid optical resolution and is not affected by the mobile phase of the micro ODS column or switching of the loop. In addition, the analysis time required for quantification of all four types of hydrophobic amino acids is within 60 minutes, and a rapid two-dimensional analysis is possible.
[0060]
Next, in order to examine the applicability to biological samples, ddY / DAO ⁺ , DdY / DAO ⁻ The results of attempts to quantify D-Val, D-Ile, D-Leu, and D-Phe in the mouse cerebrum will be described.
[0061]
In order to examine the applicability of the liquid chromatograph using the multi-loop according to the present invention to a biological sample, ⁺ And ddY / DAO ⁻ An attempt was made to quantify the enantiomers of Val, Ile, Leu and Phe in the mouse cerebrum. R. Kormo and Y.K. Yasumura: Mouse Mutant Definitive in D-amino acid oxidase activity, Genetics, 103, 277-285 (1983), ddY / DAO ⁻ The mouse is a strain established by Kaneno et al. And has no D-amino acid oxidase (DAO) activity for decomposing D-amino acids, which is useful for D-amino acid studies. Here, ddY / DAO ⁺ And ddY / DAO ⁻ Strain mice (SPF) were inherited from Dr. Yanakaichi Kanno of Dokkyo Medical University, and each animal was raised in an animal house in Kyushu University Graduate School of Pharmaceutical Sciences until use. Breeding conditions were Light 7: 00-19: 00, Dark 19: 00-7: 00, and water and feed were freely consumed. The feed used Oriental NMF diet of oriental yeast.
[0062]
ddY / DAO ⁻ And ddY / DAO ⁺ Mice (SPF, male, 10 weeks old) were decapitated under ether anesthesia, and the excised cerebrum was homogenized with 20 times the amount of methanol under ice-cooling. This was centrifuged at 4500 g for 5 minutes, and 10 μL of the supernatant was dried at 40 ° C. under reduced pressure. To this residue, 20 μL of 200 mM boric acid-NaOH buffer (pH 8.0), 20 mM NBD-F / CH ₃ 10 μL of CN was added and reacted at 60 ° C. for 2 minutes. 20 μL of 5% TFA aqueous solution was added to this solution, and 5 μL was analyzed using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention. In addition, standard addition to cerebral sample is ddY / DAO ⁺ Using a mouse, 10 μL of the methanol homogenate supernatant was dried under reduced pressure, and the residue was diluted with 200 mM boric acid-NaOH buffer (pH 8.0) containing 0.5 μM DL-Val, Ile, Leu, Phe. Sample preparation was similarly performed by dissolving in 20 μL. ddY / DAO ⁺ Four types of hydrophobic amino acid preparations were added to a mouse cerebral sample as DL body per injection amount, and analyzed using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention. In addition, CFM-100 of IWAKI GLASS was used for the centrifuge.
Using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, ddY / DAO ⁺ And ddY / DAO ⁻ An attempt was made to quantify Val, Ile, Leu, and Phe in the mouse cerebrum.
[0063]
FIG. 5 shows ddY / DAO ⁺ And ddY / DAO ⁻ It is a chromatogram of the fraction of Leu obtained by analyzing the mouse cerebrum. Here, t-BuCQN was used as a chiral column packing material, and a column having an inner diameter of 4 mm and a length of 150 mm was used at a temperature of 25 ° C. Further, a solution of acetonitrile: methanol = 40% by volume: 60% by volume containing 10 mM citric acid was used as the liquid as the mobile phase (flow rate: 2.0 mL / min). ddY / DAO ⁺ And ddY / DAO ⁻ D-Leu is well separated in both mice, indicating that this system can be applied to biological samples as a highly sensitive rapid two-dimensional analysis method.
In the conventional column switching chiral HPLC method, a long time is required for optical resolution in the second dimension. In the liquid chromatograph apparatus of the present invention, continuous optical resolution of four types of hydrophobic amino acids (Leu, Ile, Val, Phe) is completed in a short time, and rapid analysis is possible. In addition, the liquid chromatograph apparatus of the present invention is capable of continuous analysis of a large number of D-amino acids, as compared with the conventional trace D-amino acid two-dimensional analysis method in which only a single D-amino acid is analyzed. . Currently, as a simultaneous analysis method for a large number of D-amino acids, A. Hashimoto, T .; Nishikawa, T .; Oka, K .; Takahashi and T.K. Hayashi: Determination of free amino acid enantiomers in rat brain and serum by high performance in-liquid ------------------------ Chromatogr. , 582, 41-48 (1992) as an HPLC diastereomer method using OPA reagent and Boc-L-Cys, H. et al. Bruckner, S.M. Haasmann, M .; Langer, T .; Westhauser, R.A. Wittner and H.W. Godel: Liquid chromatographic determination of D- and L-amino acids by derivitization with o-physical dehydration and chiral thioles: Applications. Chromatogr. A, 666, 259-273 (1994), etc. Einarson, B.M. Josefsson, P.M. Moller and D.M. Sanchez: Separation of amino acid enantiomers and chiral amines using precolumn derivation with (+)-1- (9-fluorenyl) ethyl chloroformation and reversion. Chem. 59, 1191-1195 (1987), and Y.C. Nagata, K .; Yamamoto and T.K. Shimojo: Determination of D- and L-amino acids in mouse kids by high-performance liquid chromatography, J. Chem. Chromatogr. , 575, 147-152 (1992). In GC, a method of quantifying by combining a chiral column such as Chirazil-L-Val and MS is used. In these methods, the sample DL-amino acid can be well separated and quantified over a long period of time. However, the actual sample is affected by various contaminants derived from living organisms, and is currently applied only to samples containing a large amount of D-amino acids. On the other hand, the liquid chromatograph apparatus of the present invention is a two-dimensional method, and the target amino acid and the contaminating component are roughly separated in the first dimension, so that the selectivity is very high and a trace amount of D-form can be analyzed. In addition, the sensitivity is high in the detection limit of the sample, and it is an extremely sensitive and selective analysis method.
[0064]
Furthermore, among the mice widely used as experimental animals, those of the ddY strain were used. This line is ddY / DAO having DAO activity by Kaneno et al. ⁺ DdY / DAO with no strain and activity ⁻ A system has been established. ddY / DAO ⁻ Because mice cannot degrade D-amino acids, ddY / DAO ⁺ Compared to mice, the D-amino acid content in tissues is high. Therefore, this ddY / DAO ⁻ The strain is suitable for initial studies of D-amino acid screening in vivo and studies such as kinetic analysis. So far, Y.M. Nagata, R.A. Konno, Y .; Yastmura and T.M. Akino: Involvement of D-amino acid oxidase in elimination of free D-amino acids in rice, Biochem. J. et al. 257, 291-292 (1989), as reported in ddY / DAO. ⁻ For mice, ddY / DAO ⁺ It contains 2-10 times the total D-amino acids compared to mice. Y. Nagata, R.A. Konno and A.M. Niwa: Amino acid levels in D-alanine-administered mutant rice racking D-amino acid oxidase, Metabolism, 43, 1153-1157 (1994) and A.N. Hashimoto, T .; Nishikawa, R .; Konno, A .; Niwa, Y .; Yasumura, T .; Oka and K.K. Takahashi: Free D-serine, D-aspartate and D-alanine in central nervous system and serum in mutant messaging D-amino acid oxidase, Neurosci. Lett. , 152, 33-36 (1993), etc., the concentrations of D-Asp, D-Ser, D-Ala, D-Leu, and D-Pro in the brain, blood, and urine are quantified. DdY / DAO in most organizations ⁻ DdY / DAO in mice ⁺ It has been shown that there are more D-amino acids than mice. Using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention, ddY / DAO ⁺ DdY / DAO compared to mouse cerebrum ⁻ A large amount of D-Leu was observed in the mouse cerebrum. The inventors already have ddY / DAO ⁻ DdY / DAO in the mouse cerebrum ⁺ Although it has been clarified that D-Leu is present at a concentration about 10 times higher than that in the mouse cerebrum, it is in good agreement with the results obtained using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention.
Regarding D-amino acids to be analyzed here, the presence of D-Leu, D-Val, and D-Phe in vivo has been reported. In particular, research on D-Leu is progressing, and localization in the pineal gland and pituitary gland in the mouse brain and its blood and urine concentrations have been clarified. In addition, the presence of D-Val and D-Phe is confirmed in mammalian blood and urine, and the quantitative value of D-Phe is 0-0.3 nmol / mL in human blood by Bruckner et al. D-Val is 0.3-0.4 nmol / mL, D-Phe is 0.4-2.8 nmol / mL, and D-Val is 0-1.6 nmol / mL in human urine. It has been reported. On the other hand, the detailed distribution in these bodies is not clear. D-Ile has not been reported to exist in the mammalian body so far, but the result of analysis using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention suggests its presence in the mouse cerebrum.
[0065]
The present invention provides a liquid chromatograph that can continuously analyze Val, Ile, Leu, and Phe, and enables analysis of a trace amount of D-form in a living body. As a result, it is considered that elucidation of in vivo distribution and physiological functions of these D-amino acids is facilitated. Here, although the analysis object by the liquid chromatograph apparatus by this invention was four types of hydrophobic amino acids, the liquid chromatograph apparatus by this invention is applicable to many trace amount D-amino acid continuous quantification, The expansion of applicable amino acids can be expected by examining the type of mobile stationary phase and mobile phase in the second dimension.
[0066]
Many trace D-amino acids in mammals have not yet been elucidated, and rapid and highly selective high-sensitivity analysis methods are required for the elucidation. The liquid chromatograph apparatus according to the present invention has achieved rapid two-dimensional continuous analysis of amino acids, which has been impossible in the past, by using a multi-loop unit. Be expected.
[0067]
【The invention's effect】
ADVANTAGE OF THE INVENTION According to this invention, the liquid chromatograph apparatus which can perform a quick analysis with a comparatively small sample can be provided.
[0068]
Moreover, according to the present invention, it is possible to provide a method for analyzing optical isomers contained in a sample, which can be rapidly analyzed with a relatively small amount of sample.
[0069]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram illustrating an exemplary embodiment of a liquid chromatograph apparatus according to the present invention.
FIG. 2 is a diagram showing the results of amino acid separation in a reversed-phase microcolumn.
FIG. 3 is a diagram showing the results of optical resolution of Val and Ile obtained using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing the result of optical resolution of Leu and Phe obtained using the liquid chromatograph apparatus according to the present invention.
FIG. 5 ddY / DAO ⁺ Or ddY / DAO ⁻ It is a figure which shows the chromatogram of NBD-Leu in a mouse | mouth cerebrum.
[Explanation of symbols]
11 First mobile phase supply section
12 Second mobile phase supply section
21 First pump
22 Second pump
30 Sample injection part
41 Reversed-phase microcolumn
42 chiral column
45 Reversed-phase microcolumn thermostat
46 Thermostat for chiral column
51 First detector
52 Second detector
60 column selection unit
70 loops
80 Deaerator
91 First recorder
92 Second recorder
100 multi-loop unit
110 Switching means

Claims

A first mobile supply for storing a first liquid as a mobile phase;
A sample injection unit for injecting a sample containing a component having an optical isomer into the first liquid supplied from the first mobile phase supply unit;
A separation column for separating the components of the sample injected into the first liquid;
A component holding unit for individually holding each of the components of the sample separated through the separation column;
A second mobile phase supply unit for supplying a second liquid as a mobile phase to the component holding unit;
An optical resolution column for splitting the optical isomers contained in each of the components of the sample supplied from the component holding unit together with the second liquid, and the optical isomers contained in each of the components of the sample A liquid chromatograph apparatus comprising a detector for detecting odor.

The component holding unit is
A plurality of holding portions for individually holding each of the components of the sample, and a supply portion for supplying each of the components of the sample individually to the holding portion and from the holding portion to the optical resolution column; The liquid chromatograph according to claim 1, comprising:

Passing a sample containing components having optical isomers together with a first liquid as a mobile phase to a first column filler as a stationary phase to separate the components of the sample;
Individually holding each of the components of the sample;
Each of the components of the sample is passed through a second column filler having an optically active center as a stationary phase together with a second liquid as a mobile phase, and the optical isomerism contained in each of the components of the sample. A method for analyzing an optical isomer contained in a sample, comprising: dividing a body; and detecting the optical isomer contained in each of the components of the sample.

The method for analyzing an optical isomer contained in a sample according to claim 3, wherein the component of the sample is an amino acid or an amino acid derivative.