JP2005002985A - 外燃機関 - Google Patents

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Abstract

【目的】本発明は、外部から供給される熱エネルギーによって動く、いわゆる外燃機関に類するものの一種であり、廃熱及び太陽熱、地熱、海水温度差等のクリーンな自然エネルギーを広く利用できる動力機関に関するものであり、従来のスターリンエンジン方式、太陽電池等に比べて効率が高く、応用範囲の極めて広い外燃機関を提供するものである。
【構成】密閉容器に吸熱部と放熱部を設け、内部に気相と液相が共存する流体を充填し、該内部空間を仕切る固定の隔壁を設け、該隔壁を気相で連通する第1の流路と、液相で連通する第2の流路を設け、第1の流路の中に羽根車を有する回転タービンを設け、第2の流路の中に回転ポンプを設け、吸熱部を加熱することによって気化した流体の流動エネルギーにより前記回転タービンを回転せしめ、その回転力によって前記回転ポンプを作動せしめ、放熱部で冷却された液相の流体を吸熱部に移送するごとく構成した外燃機関。
【選択図】 図1

Description

本発明は、機関内部での燃焼を行なわず、外部から供給される熱エネルギーによって動くと言う意味で、いわゆる外燃機関に類するものの一種であり、廃熱及び太陽熱、地熱、海水温度差等のクリーンな自然エネルギーを広く利用できる動力機関に関するものであり、従来のスターリンエンジン方式、太陽電池等に比べて効率が高く、応用範囲の極めて広い外燃機関を提供するものである。
従来、外燃機関としてはスターリンエンジン等が提案されているが、機械的摩擦損失が大きく、流体は常に気相を保っており、効率を高めるには大きな温度差が必要であるために応用範囲が狭く、往復運動する気体の加熱、冷却に伴う熱的エネルギー損失が大きい為に効率が不充分であるなどの理由により、実用化されていない。 又、熱源として太陽光を利用する場合においては、いわゆるソーラーパネルによって直接発電する方法があるが、効率の割にコストが高い等の理由により、用途が限定されている。
しかし、石油燃料による炭酸ガスの増加、原子力発電の放射性物質処理の問題等の問題から、廃熱及びクリーンな自然エネルギーを利用できる動力機関の必要性は日々強まっている。
本発明は、上記背景の下に成立したものであり、簡単な構造で機械的摩擦損失が極めて小さく、比較的小さな温度差で作動可能であるために、熱効率が高く、応用範囲の極めて広い熱機関を提供するものである。
本発明の第1の手段は、密閉容器に吸熱部と放熱部を設け、内部に気相と液相が共存する流体を充填し、該内部空間を仕切る固定の隔壁を設け、該隔壁を気相で連通する第1の流路と、液相で連通する第2の流路を設け、第1の流路の中に羽根車を有する回転タービンを設け、第2の流路の中に回転ポンプを設け、吸熱部を加熱することによって気化した流体の流動エネルギーにより前記回転タービンを回転せしめ、その回転力によって前記回転ポンプを作動せしめて放熱部で冷却された液相の流体を吸熱部に移送するごとく構成した外燃機関を提供することである。
本発明の第2の手段は、密閉容器の上部に吸熱部、下部に放熱部を設け、放熱部で冷却され重力で下部に溜まった液相の流体を回転ポンプにより吸熱部に移送するごとく構成した第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第3の手段は、密閉容器に吸熱部と放熱部を設け、内部に気相と液相が共存する流体を充填し、該内部空間を仕切る固定の隔壁を設け、該隔壁を気相で連通する複数の第1の流路と、液相で連通する第2の流路を設け、夫々の第1の流路の中に羽根車を有する回転タービンを設け、第2の流路の中に吸い上げ管を設け、吸熱部を加熱することによって気化した流体の流動エネルギーにより前記複数の回転タービンを回転せしめ、それら回転力の差によって密閉容器全体を回転せしめ、密閉容器全体の回転による遠心力によって液相流体Lを密閉容器の放熱部側外周部に集め、吸い上げ管を介して吸熱部に移送可能にした外燃機関を提供することである。
本発明の第4の手段は、吸熱部を偏平で太陽光を透過する材料で構成し、隔壁の吸熱部側の面を吸熱面とした第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第5の手段は、偏平な密閉容器の上面に、間隙を介して、光を波長によって選択的に透過する透明遮熱板を配置した第4の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第6の手段は、容器の下面を液体に浸漬して冷却するごとく構成した第2の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第7の手段は、回転タービンの回転軸と、回転ポンプの回転軸を同軸上に配置し、該回転タービンの回転軸を外部出力軸に結合し、該回転ポンプの回転軸を、上記回転タービンの回転軸及びモーター軸に結合するごとく構成した第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第8の手段は容器内部に充填する流体としてエーテルを主成分とした第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第9の手段は、容器内部に充填する流体としてアルコールを主成分とした第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
本発明の第10の手段は、容器内部に充填する流体として水を主成分とした第1の手段記載の外燃機関を提供することである。
以上の説明で明らかなごとく、本発明による外燃機関は、簡単な構造で流体の気化と液化の反復による体積変化から生ずる流体の流れを利用して回転するものであり、従来のスターリンエンジンのごとき機械的な摩擦損失も少なく、気体の体積変化のみによる方式に比べて、小さな温度差で大きな動力を得ることが出来るものであり、太陽熱を含む比較的温度の低い多くの熱源を極めて有効に利用できるものであり、安価に製作でき、又万一破損しても外部を汚染する恐れの少ないものである。
従って、新しい動力源として石油資源利用による炭酸ガス増加及び、原子力利用における種々の問題から脱却する上で、地球環境改善にもたらす効果は極めて著しい。
本発明の外燃機関の構造としては、密閉容器に外部からの加熱エネルギーを吸収する吸熱部と、使用後の熱エネルギー放出して内部を冷却する放熱部を設けている。容器の内部には気相と液相が共存する温度及び圧力の状態で流体を充填し、該内部の空間を放熱部側と吸熱部側に仕切る固定の隔壁を設けている。その隔壁には吸熱部側と放熱部側を流体が気相状態で連通する第1の流路と、液相状態で連通する第2の流路を設けている。
第1の流路には、吸熱部側からハウジング内に気相流体Gを加速して噴出する絞り管と、該加速された気相流体Gを受けて回転する羽根車を有する回転タービンを設け、該回転タービンの排気は排気管を通して放熱部側空間に吐き出されるごとく構成されている。
第2の流路には、回転ポンプを設け、該回転ポンプの回転中心付近の液相流体L内に吸入口を設け、液相面から斜めに広がる方向に吸い上げ管を配置している。
又、第2の流路内には、逆止弁が設けられ、液相面が吸入口より下がった状態で吸熱部側の圧力が下がると、該逆止弁が開いて液相流体Lを流し込むごとく構成されている。
該隔壁の上面は熱エネルギーを吸収しやすくするために、反射の少ない黒色をしており、隔壁自体は放熱部空間への熱の漏れを防ぐために熱伝導率の低い材質で構成され、又輻射熱の放出を低減するために金属反射面としてあることが望ましい。更に、放熱部側と吸熱部側の空間には圧力差があるので、その圧力差による荷重を支えることが出来る強度が必要である。
かかる構成の本発明の外燃機関の作動原理は次のごとくである。
吸熱部から与えられられた熱エネルギーは隔壁の吸熱部側を加熱する。吸熱部側の流体はこの加熱による温度上昇で気化し、体積が急激に膨張する。 気化した気相流体Gは、第1の流路に設けられた絞り管を通って加速され、羽根車にあたり回転タービンを駆動し、排気は排気管を通って放熱部側に流出する。
放熱部側に流出した排気は襞状の熱交換部材にあたり、熱エネルギーを奪われて液化する。液化した流体は急激に体積が収縮するので、下部の容積が不足することは無い。流体の熱エネルギーを奪った熱交換部材は放熱部から外部に熱エネルギーを放出する。
回転タービンが回転すると、その力で駆動されるポンプが回転して、第2の流路を通って液相状態の流体が汲み上げられる。すなわち、ポンプの回転によって生じる遠心力によって、液面から回転軸に対して斜めに広がる方向に設けられた吸い上げ管を通して液相流体Lが少量ずつ汲み上げられ、隔壁上に散布される。
この流体が隔壁の熱を吸収して気化し、タービンを回すことで連続運転を行うことが出来る。尚、液相流体Lの容積は気相流体Gに比べて極めて小さいので、これを汲み上げる為に必要なエネルギーはタービンの回転エネルギーに比べて非常に小さなものである。
以下、図について本発明の実施形態を説明する。
図1は、本発明の一実施形態の構造を示す側断面図、図2はその中央部の部分側断面図、図3はその部分切り取り下面図である。
図1、図2、図3において、密閉容器1は隔壁2で仕切られており、一方の側には吸熱部3が設けられ、他方の側には放熱部4が設けられている。吸熱部3はパイプ状をなし、内部を高温の流体がAから流れ込み、Bに抜ける間に外部熱源からの熱エネルギーを効率よく吸収する為の襞状の吸熱フィン5を有し、放熱部4は外部への放熱効果を良くする為に襞状の放熱フィン6を備えている。但し、形状はこれに限定するものではない。
隔壁2の吸熱部側は、熱吸収性能を向上させるために黒色に着色されていることが望ましく、放熱部側は熱の輻射量を低減するために金属反射面とすることが望ましい。また、隔壁自体の材質は吸熱部側と放熱部側との圧力差に耐え、熱伝導の少ないステンレス製のハニカム構造とすることが望ましい。但しハニカムの一方の面は図示しない小穴で吸熱部3、又は放熱部4側に連通しており、ハニカム構造内部との圧力差を生じないようにすることが望ましい。
隔壁2には一部に凹部7が構成され、該凹部7の下面には小穴8が設けられ、該小穴8には後述の液相流体Lより比重の構造の逆止弁9を備えている。
また、凹部7の中央部には隔壁2に支柱10で支持されたフレーム11には、ハウジング12が取り付けられ、該ハウジング12内には軸受13、14を介して回転軸15が回転自在に設けられている。 該回転軸15には羽根車16が設けられている。
ハウジング12には下部に複数個の細いテーパー状の絞り管17が、上部にはより太い複数個の排気管18が設けられ、排気管18は隔壁2を貫通して下面に連通している。該絞り管17、及び排気管18は後述する気相流体Gが連通する第1の流路を形成するものである。
回転軸15の下部には遠心ポンプ19が取り付けられ、回転軸15と共に回転する。
該ポンプ19は回転中心近くの流体液相面下に吸入口20を有する吸い上げ管支持部21を設け、該吸い上げ管支持部21から斜め上方に広がる方向に複数の吸い上げ管22を配置したものである。ここで凹部7の下面に設けられた小穴8には液相流体Lより比重の軽い構造の逆止弁9により、液相面が下がると逆止弁9は小穴8に接触して閉じて気相流体Gが小穴8から漏れるのを防止する。一方、この状態ではポンプ19の汲み上げが出来ないので、吸熱部3側の流体が不足して圧力が低下する。ここで、放熱部4側の液相流体Lの液面は常に凹部7内の液面より高い状態に保たれる用に設定しているので、放熱部4側との圧力差が小さくなると小穴8からは逆止弁9を押し開いて液相流体Lが流入し、再びポンプ19が作動して吸い上げ管22を通して液相流体Lが汲み上げられ運転が継続される。
該小穴8及びポンプ19は、後述する液相流体Lが連通する第2の流路を形成するものである。
放熱部4の内側には襞状の熱交換部材23が設けられ、排気管18から排出する気相流体Gを広く分配して液化する働きをする。 回転軸15の上部には、負荷装置24が取り付けられており、該負荷装置24は、回転子及び固定子からなり、外部からの通電によって回転するモーターとしての機能と、回転軸15の回転によって、電力を取り出すことの出来る発電機の機能の両方を有する既製の技術によるものである。
外部からの熱の供給が停止して、機関が一旦停止した後に再起動する場合は、負荷装置24に外部より通電して、ポンプ19を回転せしめ、後述の液相流体Lを汲み上げ、隔壁2の上に散布した上で、外部から吸熱部3を加熱すれば該液相流体Lが気化して起動することが出来る。
これら一連の動作の中で加熱、冷却サイクルを行なっているのは流体のみであり、構造部材の加熱、冷却サイクルは行なわれない。
又、流体が液相になったときの体積は気相の時に比べて数百乃至数万分の1であり、気相にままで温度変化による体積変化比とは比較にならないほど大きい。
このことが本発明の外燃機関の大きな特徴である。
尚、一般的には液相流体Lは重力で下に下がるので、上部に吸熱部3、下部に放熱部4を配置することが望ましい。但し、宇宙空間のような無重力の状態で使用する場合には、後述のような工夫が必要となる。
図4は本発明の他の実施形態の構造を示す上面図、図5はその側断面図である。
図4及び図5において、楕円形の密閉容器31は宇宙空間のごとき真空で無重力の状態で使用されるごときものである。吸熱部33は外部からの太陽光を吸収し、充分な気密性を有するフィルム状の材質で形成され、隔壁32は吸熱部33側温度を放熱部34側に逃がさない断熱性の皮膜で形成されている。表面が金属反射面であることが望ましく、二重構造としてもよい。放熱部34は黒色で金属箔などの熱伝導が良く、充分な気密性を有するフィルム状の材質で形成され、輻射によって流体の熱エネルギーを放出し易く構成されている。
タービンは図1、図2、図3に示すものと同様のものであるが、密閉容器31の外周部に2セット配置され、逆方向に回転するように設定されている。そして、その回転力の差による反力によって密閉容器31全体がゆるく回転する。タービンの数については2セットに限定するものではなく、回転力の差で密閉容器31全体を任意の速度で回転させることが出来ればよいものである。
ポンプ19は実質的に隔壁32と一体化したものとなっている。すなわち、隔壁32を貫通する吸い上げ管35の放熱部34側を外周方向の曲げ、その先に膨らみ部36を設け、その一部に小穴8を設け、その中に逆止弁9を設けている。
密閉容器31の回転による遠心力によって放熱部34側にある液相流体Lは密閉容器31の外周部にある膨らみ部36の近傍に集まり、小穴8、逆止弁9、吸い上げ管35を通って吸熱部33側に汲み上げられる。その後の作動は前記実施例の場合と同じである。
本実施例の特徴は密閉容器31に加わる荷重は内部の流体の使用温度での蒸気圧のみであるため、薄いフィルム状のものでよく冷却して流体の気化温度よりも低い状態では小さく折りたたむことが可能であり、ロケットで宇宙に打ち上げることは容易である。宇宙空間では圧力が0に近いので密閉容器31は大きく展開して太陽光によってタービンを回すことが出来る。急な展開によって破損しないためには液相流体Lを密封したボンベ37からスプリング38によって付勢されたピストン39によって、外部からの信号で開くフューズバルブ40を介して少量づつ放出することなどで解決できる。吸熱部32側及び放熱部34側の温度は各部の輻射による放熱、及び内部の気相流体G及び液相流体Lの比熱、熱伝導度、蒸気圧等によってバランスすることになる。
図6は本発明の他の実施例の側断面図、図7はその中央部分の部分側断面図である。
図6において偏平な密閉容器41の上面は、ガラスなどの透明体で構成された吸熱部43を形成しており、密閉容器41の下面は金属などの熱伝導性の良い材料で構成された放熱部44を形成している。
吸熱部43は、内面に薄い黒着色を施されており、太陽光の一部を吸収して温度上昇するごとくなされている。密閉容器1は全体が内部流体と外部との圧力差に耐える強度を持っていることが必要である。
又、保温材51は、吸熱部43から隙間を介して設けられており、太陽光は透過するが、内部で吸収されたエネルギーが熱線として放射されるときはこれを外部に逃がさない選択反射(吸収)効果をもつ皮膜をコートされている。
吸熱部43と保温材51との空間は真空又はそれに近い状態にして熱伝達を低下させ、エネルギーの漏洩を防止することも出来る。
但し、真空にする場合は外部との圧力差による荷重を支えるだけの強度を必要とする。
下面の放熱部44は外部に襞状のフィンを持ち、熱交換効率を高めるごとく構成されている。放熱部44は外部から風によって冷却することも可能であるが、密閉容器44の下半分を水に漬けて水冷するによって熱交換効率を大幅に高めることが出来る。
隔壁を含むタービン、ポンプ、逆止弁などは図1、図2、図3に示す実施例と同様のものである。
一方、これまでの説明で図1、図2、図3において回転軸15は、羽根車16、ポンプ19及び負荷装置24が同軸上に取り付けられている。このことにより歯車などの伝達装置が不要となり、機械的な損失を軽減できる。
しかし、装置の形状などの理由により同軸上に配置しない場合も本発明の主旨を損なうものではない。
図7は本発明の他の実施例の構造を示す部分側断面図である。
図7において、絞り管17には絞りバルブ61を、排気管18には開閉バルブ62を設けている。絞りバルブ61は、矢印Yの方向に回転移動することによって絞り管17の有効径を絞り込むことが出来るごとく構成されており、本発明の外燃機関の出力を制御するために、外部から図示しないモーター等によって電気的に開閉することが出来るごとく構成したものである。
開閉バルブ62は外部からの制御で排気管18を開閉して気相流体Gの流量を制御するものである。
この絞りバルブ61及び開閉バルブ62によって、機関の出力をブレーキなどの磨耗部品を使用せずに、無理なく容易に制御することが出来る。
尚、絞りバルブ61は、出力を連続的に増減させるのに適しているものであり、開閉バルブ62は、出力を短時間にステップ状に制御するのに適したものである。
最小限の出力制御のためには、どちらか一方があれば良い。
又、密閉容器1、31の内部に封入された流体としては種々のものが利用可能である。水を使用した場合は、液相流体Lはもちろん水であり、気相流体Gは水蒸気である。水を使用した場合の密閉容器1、31、41内の圧力は1/30乃至1/50気圧程度であり、この気圧条件での水は40℃ないし60℃程度で気化する。気化した場合の体積膨張率は5万倍から8万倍になるために、僅かな水の気化でも大きな気流を作ることが出来る。気化をもたらす為には気化熱の供給が必要であるが、これを吸熱部3、33、43からの吸収熱量である。
流体としては水のみでなく、多くのものが夫々の条件で気化と液化の可逆変化を行う。この変化は化学変化ではないので何ら他に影響を及ぼすことも無く、反復に伴うエネルギー損失も無い。したがって、容器内に供給された熱量は放熱部4、34、44から放熱される間に内部の回転タービンを回す仕事をするものであり、自然界への影響は極めて少ない。実際には、上部の密閉容器1、31、41の表面から放射される熱量、及び隔壁2、32を通して下面に伝わる熱量などが損失となる他、絞り管17を通って羽根車16を回転する流体の摩擦損失、ポンプ19による揚水に費やされる仕事などが全体の熱量から差し引かれることになる。
しかし、太陽電池のエネルギー効率が10%程度であるのに比べると適切な流体を選択した場合、本発明の外燃機関は大幅な効率の向上が期待できる。
現実には、水については蒸発熱が大きいこと等から熱効率は低いが、もし装置が破損した場合でも極めて安全である。
これに対して、アルコールを使用することでかなりの効率向上と、寒冷地での使用においても氷結などの問題を防止することが出来る。
更に、エーテルを使用すると、蒸発熱が小さいこと、気化温度が低いこと、分子量が大きいことなどの多くの点で極めて高い熱効率の実現が可能である。
因みに、水、エチルアルコール、ジエチルエーテルの1モル当たりの蒸発熱は夫々40.7、38.6、26.5KJであり、1気圧での蒸発温度は100℃、78.3℃、34.6℃、夫々分子量は夫々18、46、74である。
分子量が大きい気体は、蒸発後にタービンを回す行程での力が大きく、又断熱膨張する時の熱吸収が少ないので機械エネルギーへの変換に適しており、これらの点からも有利である。
アルコール、エーテル等についても適切な安全対策をとることで破損時の外部に対する影響は原子力装置の放射能及やフロンを使用した装置からのオゾン層の破壊に比べて極めて軽微なものに押さえ込むことが出来る。
流体の種類については上記のもの以外でも使用条件によって種々のものが適用可能であり、上記3種のものに限定するものではないことは云うまでも無い。
また、外部からの加熱用の熱源としては、密閉容器内の流体の気化条件次第で決まる温度よりも高い温度が得られるものであれば、特に限定するものではない。
例としては、太陽熱、製鉄や原子力などの各種廃熱、バイオマスエネルギー、地熱、海水温度差など極めて広範囲の熱源が使用可能である。
また、砂漠地帯の電力供給としての地上設置、海上での発電その他の動力源としての水上への設置、更には地上ではコンパクトな状態で宇宙に送出し、大きく広げて使用することも出来るごとく、応用範囲は極めて広いものである。
尚、本発明者が平成11年に出願した特許(特願平11−258187)との主な違いは、密閉容器を固定の隔壁で仕切り、隔壁を兼ねた大きな回転円盤を廃止したことであり、このことによって、気相流路の絞込みによる加速が大幅に容易となったこと及び、回転部の軸受負荷が大幅に減少して軸受損失が軽減したことであり、その他強度的にも無理のない構造とすることが可能となる点である。
本発明の外燃機関の一実施形態の構造を示す側断面図である。 図1の中央部の部分側断面図である。 本発明の部分切り取り下面図。 本発明の他の実施例の構造を示す上面図である。 図4の部分側断面図である。 本発明の他の実施例の側断面図 図6の中央部分の部分側断面図
符号の説明
1、31、41:密閉容器
2、32、:隔壁
3、33、43:吸熱部
4、34、44:放熱部
5:吸熱フィン
6:放熱フィン
7:凹部
8:小穴
9:逆止弁
10:支柱
11:フレーム
12:ハウジング
13:軸受
14:軸受
15:回転軸
16:羽根車
17:絞り管
18:排気管
19:ポンプ
20:吸入口
21:吸い上げ管支持部
22、35:吸い上げ管
23:熱交換部材
24:負荷装置
36:膨らみ部
37:ボンベ
38:スプリング
39:ピストン
40:フューズバルブ
41:絞りバルブ
51:保温材
61:絞りバルブ
62:開閉バルブ
G:気相流体
L:液相流体

Claims (10)

  1. 密閉容器に吸熱部と放熱部を設け、内部に気相と液相が共存する流体を充填し、該内部空間を仕切る固定の隔壁を設け、該隔壁を気相で連通する第1の流路と、液相で連通する第2の流路を設け、第1の流路の中に羽根車を有する回転タービンを設け、第2の流路の中に回転ポンプを設け、吸熱部を加熱することによって気化した流体の流動エネルギーにより前記回転タービンを回転せしめ、その回転力によって前記回転ポンプを作動せしめて放熱部で冷却された液相の流体を吸熱部に移送するごとく構成したことを特徴とする外燃機関。
  2. 密閉容器の上部に吸熱部、下部に放熱部を設け、放熱部で冷却され重力で下部に溜まった液相の流体を回転ポンプにより吸熱部に移送するごとく構成したことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
  3. 密閉容器に吸熱部と放熱部を設け、内部に気相と液相が共存する流体を充填し、該内部空間を仕切る固定の隔壁を設け、該隔壁を気相で連通する複数の第1の流路と、液相で連通する第2の流路を設け、夫々の第1の流路の中に羽根車を有する回転タービンを設け、第2の流路の中に吸い上げ管を設け、吸熱部を加熱することによって気化した流体の流動エネルギーにより前記複数の回転タービンを回転せしめ、それら回転力の差によって密閉容器全体を回転せしめ、密閉容器全体の回転による遠心力によって液相流体Lを密閉容器の放熱部側外周部に集め、吸い上げ管を介して吸熱部に移送可能にしたことを特徴とする外燃機関。
  4. 吸熱部を偏平で太陽光を透過する材料で構成し、隔壁の吸熱部側の面を吸熱面としたことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
  5. 偏平な密閉容器の上面に、間隙を介して、光を波長によって選択的に透過する透明遮熱板を配置したことを特徴とする請求項4記載の熱機関。
  6. 容器の下面を液体に浸漬して冷却するごとく構成したことを特徴とする請求項2記載の外燃機関。
  7. 回転タービンの回転軸と、回転ポンプの回転軸を同軸上に配置し、該回転タービンの回転軸を外部出力軸に結合し、該回転ポンプの回転軸を、上記回転タービンの回転軸及びモーター軸に結合するごとく構成したことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
  8. 容器内部に充填する流体としてエーテルを主成分としたことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
  9. 容器内部に充填する流体としてアルコールを主成分としたことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
  10. 容器内部に充填する流体として水を主成分としたことを特徴とする請求項1記載の外燃機関。
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