JP2005002843A - Engine controller - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エンジン加速時において、燃焼室内に供給される燃料量は、燃料の壁面付着の影響により、吸気量の増加よりも遅れて増加する。一方、スロットルバルブの開弁速度を一定とした場合には、加速時の吸気量の変化は、低回転時のほうが高回転時よりも大きい。これは、低回転時の方が1吸気行程当りの時間が長いためである。そのために、スロットルバルブの開弁速度が一定の場合、低回転域からの加速時に、空燃比のリーン化等により加速ヘジテーション等が発生しやすい。
【0003】
上記問題点を解決するために加速時におけるスロットルバルブの開弁速度をエンジン回転数に応じて変化させるようにした制御装置が、下記特許文献1に記載されている。この制御装置によれば、低回転時における吸気量の急激な変化を抑制するために、低回転時には高回転時よりもスロットルバルブが緩やかに開弁される。
【0004】
【特許文献1】
特公平6−72563号公報(第2−4頁、図6)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
一方、吸気ポート等に付着した燃料の気化速度は、吸気管内圧力及び付着部の温度の影響を受ける。即ち、吸気管内圧力が高いほど、また、付着部温度が低いほど、気化速度は遅くなる。
【0006】
このため、エンジンが始動された後、暖機が終了するまでの冷間時には、暖機後の温間時と比べて吸気ポート壁面等に付着する燃料量が増加する。従って、冷間時における加速又は減速時にスロットルバルブが急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化した場合、温間時と比較して付着燃料の揮発量が大きく変化するため、燃焼室に供給される燃料量が大きく変化する。
【0007】
このような理由から、上記制御装置では、冷間時における加速又は減速時にスロットルバルブが急激に開弁又は閉弁された場合、空燃比の変動が大きくなり、排気エミッションが悪化するという問題を有する。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、冷間時にスロットルバルブが急激に開弁又は閉弁された場合において、空燃比の変動を抑制し、排気エミッションを改善することのできるエンジン制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエンジン制御装置は、アクセル操作量に応じて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、設定された目標スロットル開度に基づいてスロットルバルブを駆動するスロットルバルブ駆動手段とを備えるエンジン制御装置において、エンジン冷却水の温度を検出する水温検出手段を備え、目標スロットル開度設定手段が、水温検出手段により検出された冷却水温度が所定温度より低い場合には、当該所定温度以上の場合よりも目標スロットル開度を低開度側に設定することを特徴とする。
【0010】
本発明に係るエンジン制御装置によれば、アクセル操作量に応じて目標スロットル開度が設定されるが、冷間時には、温間時よりも目標スロットル開度が低開度側に設定される。そのため、冷間時においては、スロットルバルブの急激な開閉が制限され、吸気管内圧力の変化が抑制される。これにより、吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化が抑えられるので、付着燃料の揮発量の変動を抑制することができる。
【0011】
本発明に係るエンジン制御装置では、冷却水温度が上記所定温度より低い場合には、目標スロットル開度設定手段が、冷却水温度と所定温度との差が大きいほど、前記目標スロットル開度を低開度側に設定することが好適である。
【0012】
このようにすれば、エンジン暖機中に吸気ポート温度が変化することにより付着燃料量が変化した場合であっても、エンジンの暖機状態を示す冷却水温度に応じて、吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化が抑えられる。よって、付着燃料の揮発量の変動を抑制することができる。
【0013】
本発明に係るエンジン制御装置は、エンジンの燃焼室に吸入される空気量を検出する吸気量検出手段と、エンジン始動後に燃焼室に吸入された空気量を積算して積算空気量を算出する吸気量積算手段とをさらに備え、目標スロットル開度設定手段が、エンジン始動時の冷却水温度が所定温度より低い場合には、エンジン始動時の冷却水温度に応じて求められる目標スロットル開度から、所定温度以上の場合に設定される目標スロットル開度へ、積算空気量に応じて近づけていくことが好適である。
【0014】
積算空気量を算出することにより、エンジンの発熱による吸気ポート温度への影響を推測することができる。よって、吸気ポート温度の上昇速度が冷却水温度の上昇速度と異なる場合であっても、燃料が付着する吸気ポートのより正確な温度に応じて目標スロットル開度を設定することができる。これにより、より正確な吸気ポート温度に応じて吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化量が調節されるので、付着燃料の揮発量の変動を抑制することが可能となる。
【0015】
本発明に係るエンジン制御装置は、燃料の性状を判定する燃料性状判定手段をさらに備え、冷却水温度が上記所定温度より低い場合において、燃料性状判定手段により燃料が重質燃料であると判定されたときには、目標スロットル開度設定手段が、軽質燃料であると判定されたときよりも目標スロットル開度を低開度側に設定することが好適である。
【0016】
重質燃料であると判定された場合には、軽質燃料の場合と比べ、スロットルバルブの急激な開閉がさらに制限され、吸気管内圧力の変化が抑制される。これにより、吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化が抑えられるので、吸気ポート壁面に付着する燃料量が多い重質燃料の場合であっても、付着燃料の揮発量の変動を抑制することができる。
【0017】
本発明に係るエンジン制御装置は、所定の燃料供給遮断条件が満足された場合に、エンジンに対する燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段をさらに備え、燃料供給遮断手段が、冷却水温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、エンジンに対する燃料供給を遮断しないことが好適である。
【0018】
このような構成とすることにより、燃料供給復帰時における、燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、燃料供給復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0019】
本発明に係るエンジン制御装置は、所定の燃料供給遮断条件が満足された場合に、エンジンに対する燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段と、燃料の性状を判定する燃料性状判定手段とをさらに備え、この燃料供給遮断手段は、燃料が重質燃料であると判定され、且つ冷却水温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、エンジンに対する燃料供給を遮断しないことが好適である。
【0020】
このようにすれば、重質燃料を使用したときに顕著に表れる、燃料供給復帰時における燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、燃料供給復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0021】
本発明に係るエンジン制御装置は、所定の燃料供給遮断条件が満足された場合に、エンジンに対する燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段をさらに備え、この燃料供給遮断手段は、燃料が重質燃料であると判定され、且つ冷却水温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、エンジンに対する燃料供給を遮断しないことが好適である。
【0022】
このようにすれば、重質燃料を使用したときに顕著に表れる、燃料供給復帰時における燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、燃料供給復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0023】
本発明に係るエンジン制御装置は、アクセル操作量に応じて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定手段と、設定された目標スロットル開度に基づいてスロットルバルブを駆動するスロットルバルブ駆動手段とを備えるエンジン制御装置において、吸気ポートの壁面温度を推定する壁面温度推定手段を備え、目標スロットル開度設定手段が、壁面温度推定手段により推定された壁面温度が所定温度より低い場合には、当該所定温度以上の場合よりも目標スロットル開度を低開度側に設定することを特徴とする。
【0024】
本発明に係るエンジン制御装置によれば、アクセル操作量に応じて目標スロットル開度が設定されるが、吸気ポートの推定壁面温度が所定温度より低い場合には、所定温度以上の場合よりも目標スロットル開度が低開度側に設定される。そのため、スロットルバルブの急激な開閉が制限され、吸気管内圧力の変化が抑制される。これにより、吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化が抑えられるので、付着燃料の揮発量の変動を抑制することができる。
【0025】
本発明に係るエンジン制御装置では、壁面温度が上記所定温度より低い場合には、目標スロットル開度設定手段が、壁面温度と所定温度との差が大きいほど、前記目標スロットル開度を低開度側に設定することが好適である。
【0026】
この場合、エンジン暖機中に吸気ポート温度が変化することにより付着燃料量が変化した場合であっても、推定された吸気ポートの壁面温度に応じて、吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化が抑えられる。よって、付着燃料の揮発量の変動を抑制することができる。
【0027】
本発明に係るエンジン制御装置は、所定の燃料供給遮断条件が満足された場合に、エンジンに対する燃料供給を遮断する燃料供給遮断手段をさらに備え、燃料供給遮断手段が、推定された壁面温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、エンジンに対する燃料供給を遮断しないことが好適である。
【0028】
このような構成とすることにより、燃料供給復帰時における、燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、燃料供給復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0029】
本発明に係るエンジン制御装置は、燃料の性状を判定する燃料性状判定手段をさらに備え、この燃料供給遮断手段は、燃料が重質燃料であると判定され、且つ推定された壁面温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、エンジンに対する燃料供給を遮断しないしないことが好適である。
【0030】
このようにすれば、重質燃料を使用したときに顕著に表れる、燃料供給復帰時における燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、燃料供給復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0032】
(第1実施形態)
まず、図1を用いて、第1実施形態に係るエンジン制御装置1を装備したエンジン10及びその周辺装置全体の構成について説明する。
【0033】
エンジン10の吸気ポート12には、エンジン回転に連動して開閉される吸気バルブ14が設けられている。吸気ポート12には、インテークマニホールド20が接続されている。インテークマニホールド20の上流には、サージタンク22を介して吸気管24が結合されている。この吸気管24には、ステッピングモータ等の電動モータ32により駆動される電子制御スロットルバルブ30が配設されている。なお、この電子制御スロットルバルブ30のスロットル開度は、スロットル開度センサ34により検出されて、電子制御装置(以下、ECUという)100に読み込まれる。
【0034】
さらに、電子制御スロットルバルブ30の上流には、エアクリーナ28及びエアクリーナ28から吸入された空気の量を検出するエアフローメータ26が設けられている。即ち、エアフローメータ26は、吸気量検出手段として機能する。
【0035】
エンジン10では、エアクリーナ28から吸入された空気が、吸気管24に設けられた電子制御スロットルバルブ30により絞られ、インテークマニホールド20、吸気ポート12を通り、エンジン10に形成された気筒の燃焼室17に吸入される。この燃焼室17には、点火プラグ50が取り付けられている。
【0036】
一方、インテークマニホールド20には、燃料を噴射するインジェクタ40が設けられている。このインジェクタ40には加圧された燃料が導かれている。そして、燃焼室17中で、吸入された空気と燃料との混合気が燃焼する。エンジン10の排気ポート16には、エンジン回転に連動して開閉される排気バルブ18が設けられている。この排気バルブ18が開弁されたときに、燃焼後の排気ガスがエキゾーストマニホールド60へ排出される。
【0037】
エキゾーストマニホールド60には排気管62が接続されている。排気管62には、排気ガス中の酸素濃度を検出する空燃比センサ70が取り付けられている。この空燃比センサ70は、ECU100と接続されており、排気ガス中の酸素濃度に応じた信号がECU100に読み込まれるように構成されている。
【0038】
空燃比センサ70の下流にはエンジン10から排出される排気ガスを浄化する排気浄化触媒90が配設されている。排気浄化触媒90としては三元触媒等が用いられる。
【0039】
ECU100には、上記スロットル開度センサ34及びエアフローメータ26の他に、エンジン10のクランク位置を検出するクランクポジションセンサ102、アクセルペダルの踏込み量、即ちアクセルペダル開度を検出するアクセルペダル開度センサ104、エンジン冷却水の温度を検出する水温センサ80などが接続されている。この水温センサ80は水温検出手段として機能する。
【0040】
また、ECU100は、電動モータ32を駆動するモータドライバを備えている。即ち、ECU100及び電動モータ32は、スロットルバルブ駆動手段として機能する。さらに、ECU100は、インジェクタ40を駆動するインジェクタドライバ及び点火信号を出力する出力回路などを備えている。
【0041】
ECU100は、その内部に演算を行うマイクロプロセッサ、このマイクロプロセッサに各処理を実行させるためのプログラム等を記憶するROM、演算結果などの各種データを記憶するRAM及び図示しない12Vバッテリによってその記憶内容が保持されるバックアップRAM等を有している。
【0042】
そして、これらによって、ECU100の内部には、アクセルペダル開度に応じて目標スロットル開度を設定する目標スロットル開度設定部100a、燃料の性状を判定する燃料性状判定部100b及び所定のフューエルカット条件(燃料供給遮断条件)が満足された場合にフューエルカット(燃料供給遮断)を行うフューエルカット部100cなどが構築されている。即ち、ECU100は、目標スロットル開度設定手段、燃料性状判定手段及び燃料供給遮断手段として機能する。
【0043】
次に、図2を用いて、エンジン制御装置1の動作について説明する。図2は、エンジン制御装置1におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。このスロットルバルブ制御は、車両のイグニションスイッチがON状態にされてECU100の電源が投入されることにより起動され、所定の時間毎に繰り返して実行される。
【0044】
ステップS100では、エンジン10の冷却水温度thwが水温センサ80からECU100に読み込まれる。また、アクセルペダル開度pdlaがアクセルペダル開度センサ104からECU100に読み込まれる。
【0045】
続くステップS102では、ステップS100で読み込まれた冷却水温度thwが第1所定値(所定温度、例えば70℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、冷却水温度thwが第1所定値以上(温間時)であると判断された場合には、ステップS104に処理が移行する。一方、冷却水温度thwが第1所定値より低い(冷間時)と判断された場合には、ステップS106に処理が移行する。
【0046】
ステップS104では、まず、目標スロットル開度マップA(図3参照)が選択される。そして、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップAが検索されて目標スロットル開度taが算出される。目標スロットル開度マップAは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係を定めたものであり、ECU100のROM等に予め記憶されている。
【0047】
ここで、図3に示されるように、目標スロットル開度マップAは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係が線形となるように設定されている。スロットル開度マップAがこのような設定とされているのは、冷却水温度thwが第1所定値以上である場合、即ちエンジン10が充分に暖機された温間時には、吸気ポート12や吸気バルブ14に付着している燃料量が少ないため、電子制御スロットルバルブ30が急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化したとしても、付着燃料の揮発量の変動が少なく、空燃比の変動、即ち空燃比の暴れが小さいためである。
【0048】
ステップS104において目標スロットル開度taが算出された後、ステップS112に処理が進む。
【0049】
ステップS102が否定された場合、即ち冷却水温度thwが第1所定値より低いと判断された場合、ステップS106で冷却水温度thwが第2所定値(例えば0℃)より高いか否かについての判断が行われる。ここで、冷却水温度thwが第2所定値以下であると判断された場合には、ステップS108に処理が移行する。一方、冷却水温度thwが第2所定値より高いと判断された場合には、ステップS110に処理が移行する。
【0050】
ステップS108では、まず、目標スロットル開度マップB(図3参照)が選択される。そして、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップBが検索されて目標スロットル開度taが算出される。目標スロットル開度マップBは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係を定めたものであり、ECU100のROM等に予め記憶されている。
【0051】
ここで、目標スロットル開度マップBは、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taを低開度とするように設定されている。冷却水温度thwが第1所定値より低い冷間時には、吸気ポート12や吸気バルブ14に付着している燃料量が多いため、電子制御スロットルバルブ30が急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化した場合、付着燃料の揮発量の変動が大きいため、空燃比の変動が大きくなる。しかし、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taを低開度側に設定することにより、電子制御スロットルバルブ30の開弁時又は閉弁時における吸気管圧力の変動を抑制して付着燃料の気化速度の変化を小さくし、付着燃料の揮発量の変動を抑えることができるので、過渡時における空燃比の変動を抑制することが可能となる。
【0052】
なお、冷却水温度thwが第2所定値以下の場合には、吸気ポート12等に付着する燃料量が飽和するため、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係は目標スロットル開度マップBにより定められる。
【0053】
ステップS108において目標スロットル開度taが算出された後、ステップS112に処理が進む。
【0054】
ステップS106が肯定された場合、即ち冷却水温度thwが第1所定値より低く第2所定値より高いと判断された場合、ステップS110では、アクセルペダル開度pdlaと冷却水温度thwとに基づいて目標スロットル開度taが求められる。具体的には、まず、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップA及びBそれぞれが検索されて目標スロットル開度A及びBが算出される。次に、目標スロットル開度A及びBが、第1所定値、第2所定値及び冷却水温度thwにより補間計算(例えば、直線補間)され、目標スロットル開度ta(図3における点線C参照)が求められる。この結果、冷却水温度thwが低いほど目標スロットル開度taが低開度側に設定される。
【0055】
吸気ポート12等に付着する燃料量は、吸気ポート12等の温度が低いほど増加する。しかしながら、本実施形態によれば、エンジン10(吸気ポート12)の暖機状態を示す冷却水温度thwが低いほど目標スロットル開度taが低開度側に設定される。そのため、吸気ポート12等の温度が変化して付着燃料量が変化した場合であっても、付着燃料量に応じて吸気管内圧力の変化、即ち付着燃料の気化速度の変化を調節することができるので、電子制御スロットルバルブ30開閉時の過渡時における空燃比の変動を抑制することが可能となる。
【0056】
ステップS104、S108又はS110で目標スロットル開度taが設定された後、ステップS112では、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。
【0057】
ECU100のROM等には、冷却水温度thwとアイドル補正量qiとの関係を示すマップ(アイドル補正量マップ1)が予め記憶されている。そして、まず、アイドル補正量マップ1が冷却水温度thwにより検索されてアイドル補正量qiが求められる。次に、ステップS104、S108又はS110で求められた目標スロットル開度taにアイドル補正量qiが加算され、補正後の目標スロットル開度taが求められる。
【0058】
ここで、アイドル補正量マップ1は、図4に示されるように冷却水温度thwが増大するほどアイドル補正量qiが減少するように設定されている。
【0059】
続くステップS114では、ステップS112で算出された補正後の目標スロットル開度taと実スロットル開度とが一致するように電子制御スロットルバルブ30を駆動する電動モータ32が制御される。このように電子制御スロットルバルブ30が駆動されることにより、エンジン10に吸入される吸入空気量が調節され、吸気管圧力が調節される。
【0060】
ステップS114が実行された後、本処理は一旦終了される。そして、所定時間経過後に、再度本処理が起動されて実行される。
【0061】
図5(a)に、本実施形態によるスロットルバルブ制御時の空燃比変動を示す。図5(a)における実線のチャートは、冷間時に、エンジン制御装置1により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合の空燃比の変動を示す。一方、点線のチャートは、従来技術により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合の空燃比の変動を示す。
【0062】
また、図5(b)における実線のチャートは、エンジン制御装置1により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合のスロットル開度の変化を示す。一方、点線のチャートは、従来技術により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合のスロットル開度の変化を示す。なお、図5(b)のチャートにおいては、両者のスロットル開度が約10%となるようにアクセルペダル開度pdlaを操作した。従って、両者におけるアクセルペダル開度pdlaは異なっている。
【0063】
本実施形態では、冷間時に、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taが低開度側に設定される。よって、このような設定とされていない従来技術と比較して、低開度域における電子制御スロットルバルブ30の開弁速度又は閉弁速度が低下する(図5(b)参照)。そのため、加速時にアクセルペダルが急激に踏込まれた場合であっても、低開度域では電子制御スロットルバルブ30が緩やかに開かれる。また、減速時にアクセルペダルが素早く開放された場合であっても、低開度域では電子制御スロットルバルブ30が緩やかに閉じられる。
【0064】
加速時に電子制御スロットルバルブ30が緩やかに開かれることにより、開弁時の吸気管圧力の上昇速度が緩やかになり、付着燃料の気化速度の低下が抑制され、付着燃料の揮発量の減少が抑えられる。そのため、加速時における空燃比のオーバーリーンを抑制することが可能となる(図5(a)参照)。
【0065】
また、減速時に電子制御スロットルバルブ30が緩やかに閉じられることにより、閉弁時の吸気管圧力の減少速度が緩やかになり、付着燃料の気化速度の上昇が抑制され、付着燃料の揮発量の増加が抑えられる。そのため、減速時における空燃比のオーバーリッチを抑制することが可能となる(図5(a)参照)。
【0066】
エンジン制御装置1では、燃料性状を考慮してスロットルバルブ制御を行うことができる。次に、図6及び図7を参照して燃料性状を考慮した場合のスロットルバルブ制御について説明する。
【0067】
ステップS200では、エンジン10の冷却水温度thwが水温センサ80からECU100に読み込まれる。また、アクセルペダル開度pdlaがアクセルペダル開度センサ104からECU100に読み込まれる。
【0068】
ステップS202では、ステップS200で読み込まれた冷却水温度thwが第3所定値(所定温度、例えば70℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、冷却水温度thwが第3所定値以上(温間時)であると判断された場合には、ステップS204に処理が移行する。一方、冷却水温度thwが第3所定値より低い(冷間時)と判断された場合には、ステップS206に処理が移行する。
【0069】
ステップS204における処理内容は、上記ステップS104での処理内容と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0070】
ステップS206では、燃料が重質燃料であるか否かの判断が行われる。ここで、例えば、エンジン始動時にエンジン回転数の立ち上がりを検出し、この立ち上がり速度が所定値よりも低い場合には重質燃料であると判断される。また、エンジン始動後に、エンジン回転数が低下した場合に重質燃料と判断することもできる。なぜならば、重質燃料を使用したときは、軽質燃料を使用したときと比較して吸気ポート12等に付着する燃料量が多いので、軽質燃料と同一の燃料量を噴射した場合、燃焼室17に吸入される燃料量が減少して空燃比がリーンとなり、エンジン回転数が低下するからである。なお、重質燃料か否かの判断は、他の方法、例えば燃料性状を直接検出することのできる燃料性状センサ等を用いることも可能である。
【0071】
ステップS206で、燃料が重質燃料ではないと判断された場合には、ステップS208に処理が移行する。一方、燃料が重質燃料であると判断された場合には、ステップS214に処理が移行する。
【0072】
なお、ステップS208、S210及びS212における処理内容は、上記ステップS106、S108及びS110での処理内容と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0073】
ステップS214では、冷却水温度thwが第4所定値(例えば0℃)より高いか否かについての判断が行われる。ここで、冷却水温度thwが第4所定値以下と判断された場合には、ステップS216に処理が移行する。一方、冷却水温度thwが第4所定値より高いと判断された場合には、ステップS218に処理が移行する。
【0074】
ステップS216では、まず、目標スロットル開度マップD(図7参照)が選択される。そして、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップDが検索されて目標スロットル開度taが算出される。目標スロットル開度マップDは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係を定めたものであり、ECU100のROM等に予め記憶されている。
【0075】
ここで、目標スロットル開度マップDは、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taを低開度とするように設定されている。また、目標スロットル開度マップDは、軽質燃料の場合に選択される目標スロットル開度マップBと比較して低開度側に設定されている。
【0076】
アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taが低開度側に設定されている理由は、上記ステップS108の説明において記載した理由と同じである。一方、目標スロットル開度マップDが目標スロットル開度マップBと比較して低開度側に設定されている理由は次のとおりである。すなわち、重質燃料を用いた場合は、軽質燃料を用いた場合よりも吸気ポート12や吸気バルブ14に付着する燃料量が多くなる。よって、電子制御スロットルバルブ30が急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化した場合、付着燃料の揮発量の変動が大きいので、空燃比の変動が大きくなるためである。
【0077】
目標スロットル開度taをさらに低開度側に設定することにより、スロットル開弁時又は閉弁時の吸気管圧力の変動を抑制して付着燃料の気化速度の変化を小さくし、付着燃料の揮発量の変動を抑えることができるので、重質燃料を用いた場合であっても、過渡時における空燃比の変動(暴れ)を抑制することが可能となる。
【0078】
なお、冷却水温度thwが第4所定値以下の場合には、吸気ポート12等に付着する燃料量が飽和するため、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係は目標スロットル開度マップDにより定められる。
【0079】
ステップS216において目標スロットル開度taが算出された後、ステップS220に処理が進む。
【0080】
ステップS214が肯定された場合、即ち冷却水温度thwが第3所定値より低く第4所定値より高いと判断された場合、ステップS218では、アクセルペダル開度pdlaと冷却水温度thwとに基づいて目標スロットル開度taが求められる。具体的には、まず、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップA及びDそれぞれが検索されて目標スロットル開度A及びDが算出される。次に、目標スロットル開度A及びDが、第3所定値、第4所定値及び冷却水温度thwにより補間計算(例えば、直線補間)され、目標スロットル開度ta(図7における点線E参照)が求められる。この結果、冷却水温度thwが低いほど目標スロットル開度taが低開度側に設定される。また、冷却水温度thw及びアクセルペダル開度pdlaが同一の場合には、軽質燃料を用いたときよりも目標スロットル開度taが低開度側に設定される。
【0081】
吸気ポート12等に付着する燃料量は、吸気ポート12等の温度が低いほど増加する。また、付着燃料量は、重質燃料を用いた場合には軽質燃料を用いた場合よりも増加する。本実施形態では、エンジン10(吸気ポート12)の暖機状態を示す冷却水温度thwが低いほど目標スロットル開度taが低開度側に設定され、また、重質燃料を用いた場合には軽質燃料を用いた場合よりもさらに低開度側に設定される。そのため、吸気ポート12等の温度及び燃料性状に応じて付着燃料量が変化した場合であっても、付着燃料量に応じて吸気管内圧力の変化、即ち付着燃料の気化速度の変化を調節することができるので、電子制御スロットルバルブ30開閉時の過渡時における空燃比の変動を抑制することが可能となる。
【0082】
ステップS204、S210、S212、S216又はS218で目標スロットル開度taが設定された後、ステップS220では、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。なお、ステップS220及びステップS224における処理内容は、上記ステップS112及びS114における処理内容と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0083】
図8(a)に、本実施形態により燃料性状を考慮してスロットルバルブ制御を行ったときの空燃比変動を示す。図8(a)における実線のチャートは、冷間時に、エンジン制御装置1により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合の空燃比の変動を示す。一方、点線のチャートは、従来技術により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合の空燃比の変動を示す。
【0084】
また、図8(b)における実線のチャートは、エンジン制御装置1により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合のスロットル開度の変化を示す。一方、点線のチャートは、従来技術により電子制御スロットルバルブ30の制御を行った場合のスロットル開度の変化を示す。なお、図8(b)のチャートにおいては、両者のスロットル開度が約10%となるようにアクセルペダル開度pdlaを操作した。従って、両者におけるアクセルペダル開度pdlaは異なっている。
【0085】
本実施形態では、冷間時に、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taが低開度側に設定される。また、重質燃料使用時には目標スロットル開度taがさらに低開度側に設定される。よって、このような設定とされていない従来技術と比較して、低開度域における電子制御スロットルバルブ30の開弁速度又は閉弁速度が低下する(図8(b)参照)。そのため、加速時にアクセルペダルが急激に踏込まれた場合であっても、低開度域では電子制御スロットルバルブ30が緩やかに開かれる。また、減速時にアクセルペダルが素早く開放された場合であっても、低開度域では電子制御スロットルバルブ30が緩やかに閉じられる。
【0086】
加速時に電子制御スロットルバルブ30が緩やかに開かれることにより、電子制御スロットルバルブ30開弁時の吸気管圧力の上昇速度が緩やかになり、付着燃料の気化速度の低下が抑制され、付着燃料の揮発量の減少が抑えられる。そのため、加速時における空燃比のオーバーリーンを抑制することが可能となる(図8(a)参照)。
【0087】
また、減速時に電子制御スロットルバルブ30が緩やかに閉じられることにより、電子制御スロットルバルブ30閉弁時の吸気管圧力の減少速度が緩やかになり、付着燃料の気化速度の上昇が抑制され、付着燃料の揮発量の増加が抑えられる。そのため、減速時における空燃比のオーバーリッチを抑制することが可能となる(図8(a)参照)。
【0088】
エンジン制御装置1では、上記のスロットルバルブ制御を実行すると共に、フューエルカット制御を行うことにより、フューエルカット復帰後の空燃比変動を抑制することができる。次に、図9乃至図12を併せて参照してエンジン制御装置1におけるフューエルカット制御について説明する。図9はフューエルカット制御を説明するためのフローチャートであり、図10はフューエルカット回転数マップの一例を示す図、図11はアイドル補正量マップ2の一例を示す図、図12はフューエルカット禁止時の点火遅角量マップの一例を示す図である。
【0089】
ステップS300〜S310では、アクセルペダル開度pdlaと冷却水温度thwとに基づいて目標スロットル開度taが求められる。これらのステップにおける処理内容は、上記ステップS100〜S110と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0090】
次に、ステップS312では、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度より低開度であるか否かの判断が行われる。ここで、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度以上であると判断された場合には、ステップ328においてフューエルカットが禁止される。その後、処理がステップS330に移行する。一方、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度より低開度であると判断された場合にはステップS314に処理が移行する。
【0091】
ステップS314では、冷却水温度thwが所定のフューエルカット禁止水温より低温であるか否かの判断が行われる。ここで、冷却水温度thwが所定のフューエルカット禁止水温以上である場合には、ステップS324に処理が移行する。一方、冷却水温度thwが所定のフューエルカット禁止水温より低温である場合には、ステップS316においてフューエルカットが禁止される。その後、処理がステップS318に移行する。
【0092】
ステップS314が否定された場合、ステップS324では、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCneより低回転か否かについての判断が行われる。
【0093】
ここで、ECU100のROM等には、冷却水温度thwとフューエルカット回転数FCneとの関係を定めたマップ(フューエルカット回転数マップ)が記憶されており、冷却水温度thwに基づいてこのフューエルカット回転数マップが検索されることによりフューエルカット回転数FCneが求められる。
【0094】
なお、フューエルカット回転数マップは、図10に示されるように、所定の冷却水温度thw1以下の領域においてフューエルカット回転数FCneが所定値FCne1に固定されており、所定の冷却水温度領域(thw1〜thw2)において冷却水温度thwが大きくなるほどフューエルカット回転数FCneがFCne1からFCne2まで減少するように設定されている。また、冷却水温度thw2以上の領域ではフューエルカット回転数FCneがFCne2に固定されている。
【0095】
図9に戻り説明を続けると、ステップS324において、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCne以上であると判断された場合には、ステップS328においてフューエルカットが禁止される。その後、処理がステップS330に移行する。一方、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCneより低回転であると判断された場合には、ステップS326においてフューエルカットが実行される。その後、処理がステップS330に移行する。
【0096】
ステップS318では、上記ステップS324の場合と同様に、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCneより低回転か否かについての判断が行われる。ここで、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCne以上であると判断された場合には、ステップS330に処理が移行する。一方、エンジン回転数neがフューエルカット回転数FCneより低回転であると判断された場合には、ステップS320に処理が移行する。
【0097】
ステップS330では、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。ECU100のROM等には、冷却水温度thwとアイドル補正量qi2との関係を示すマップ(アイドル補正量qi2マップ)が予め記憶されている。そして、まず、アイドル補正量qi2マップが冷却水温度thwにより検索されてアイドル補正量qi2が求められる。次に、ステップS304、S308又はS310で求められた目標スロットル開度taにアイドル補正量qi2が加算され、補正後の目標スロットル開度taが求められる。
【0098】
ここで、アイドル補正量マップ2は、図11に示されるように冷却水温度thwが増大するほどアイドル補正量qi2が減少するように設定されている。
【0099】
その後、処理がステップS332に移行する。
【0100】
一方、ステップS320においても、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。ECU100のROM等には、冷却水温度thwとアイドル補正量qi1との関係を示すマップ(アイドル補正量qi1マップ)が予め記憶されている。そして、まず、アイドル補正量qi1マップが冷却水温度thwにより検索されてアイドル補正量qi1が求められる。次に、ステップS304、S308又はS310で求められた目標スロットル開度taにアイドル補正量qi1が加算され、補正後の目標スロットル開度taが求められる。
【0101】
ここで、アイドル補正量マップ2は、図11に示されるように冷却水温度thwが増大するほどアイドル補正量qi1が減少するように設定されている。また、アイドル補正量qi1は、アイドル補正量qi2よりも高開度側に設定されている。このような設定とされているのは、燃焼室17内の空気量が減少することによる失火を防止するためである。
【0102】
続くステップS322では、点火時期の遅角が実行される。これは、上記ステップS320でのアイドル補正において、目標スロットル開度taが高開度に補正されたことによりエンジン10の出力トルクが増大されるので、この増大するエンジントルクを点火遅角により減少させるものである。
【0103】
ここで、ECU100のROM等には、エンジン回転数neと点火遅角量FCkaopとの関係を定めたマップ(点火遅角量マップ)が記憶されており、エンジン回転数neに基づいてこの点火遅角量マップが検索されることにより点火遅角量FCkaopが求められる。そして、求められた点火遅角量FCkaopに応じて点火時期が遅角される。
【0104】
なお、点火遅角量マップは、図12に示されるように、所定のエンジン回転数ne1以下の領域において点火遅角量FCkaopが所定値FCkaop1に固定されており、所定のエンジン回転数領域(ne1〜ne2)においてエンジン回転数neが高くなるほど点火遅角量FCkaopがFCkaop1からFCkaop2まで増加するように設定されている。また、エンジン回転数ne2以上の領域では点火遅角量FCkaopがFCkaop2に固定されている。
【0105】
図9に戻り説明を続けると、上記ステップS322又はステップS330での処理が実行された後、ステップS332で、ステップS322又はS330で算出された補正後の目標スロットル開度taと実スロットル開度とが一致するように電子制御スロットルバルブ30を駆動する電動モータ32が制御される。ステップS332が実行された後、本処理は一旦終了される。そして、所定時間経過後に、再度本処理が起動されて実行される。
【0106】
このように、冷却水温度thwが所定のフューエルカット禁止水温より低い場合にはフューエルカットが禁止されることにより、フューエルカット復帰時における壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、フューエルカット復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0107】
さらに、エンジン制御装置1では、燃料性状を考慮してフューエルカット制御を実行することも可能である。この場合のフューエルカット制御を、図13を参照して説明する。
【0108】
図13に示されるフローチャートが図9のフローチャートと異なる点は、ステップS414において重質燃料の判断が追加されている点である。なお、ステップS414以外の処理内容は、上述した図9のフローチャートにおける処理内容と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0109】
ステップS414では、重質燃料であるか否かの判断が行われる。ここで重質燃料ではないと判断された場合には、ステップS426に処理が移行する。一方、重質燃料であると判断された場合には、ステップS416において、冷却水温度thwがフューエルカット禁止水温より低温であるか否かが判断され、低温であると判断された場合には、ステップS418においてフューエルカットが禁止される。
【0110】
本実施形態によれば、燃料の壁面付着量の変化が特に顕著に表れる場合、即ち冷間時において重質燃料を使用した場合にフューエルカットが禁止される。このようにすれば、フューエルカット復帰時における、燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができるので、フューエルカット復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0111】
(第2実施形態)
次に、図14を用いて、第2実施形態に係るエンジン制御装置2を装備したエンジン10及びその周辺装置全体の構成について説明する。なお、図14において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
【0112】
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、ECU100が、燃焼室17に吸入された空気量を積算して積算空気量Gaを算出する吸気量積算部100dを備えている点である。この、吸気量積算部100dは、吸気量積算手段として機能する。
【0113】
次に、図15及び図16を併せて参照してエンジン制御装置2の動作について説明する。図15は、エンジン制御装置2におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。このスロットルバルブ制御は、車両のイグニションスイッチがON状態にされてECU100の電源が投入されることにより起動され、所定の時間毎に繰り返して実行される。
【0114】
ステップS500では、エンジン始動時の冷却水温度sthwが読み込まれる。また、アクセルペダル開度pdlaがアクセルペダル開度センサ104からECU100に読み込まれる。
【0115】
続くステップS502では、ステップS500で読み込まれた始動時の冷却水温度sthwが第5所定値(所定温度、例えば70℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、始動時冷却水温度sthwが第5所定値以上(温間時始動)であると判断された場合には、ステップS504に処理が移行する。一方、始動時冷却水温度sthwが第5所定値より低い(冷間時始動)と判断された場合には、ステップS506に処理が移行する。
【0116】
ステップS504では、目標スロットル開度マップF(図16参照)が選択され、このマップに基づいて目標スロットル開度taが算出される。なお、ステップS504における具体的な処理は、上記ステップS104における処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0117】
ステップS506では、アクセルペダル開度pdlaにより、図16に示される目標スロットル開度マップF及びGそれぞれが検索されて目標スロットル開度F及びGが算出される。次に、目標スロットル開度F及びGが、第5所定値と、目標スロットル開度マップGを規定する冷却水温度thwである第6所定値(例えば0℃)と、始動時冷却水温度sthwとの間で補間計算(例えば、直線補間)され、始動時冷却水温度sthwにおける目標スロットル開度ta’が求められる(図3における一点鎖線H参照)。
【0118】
続くステップS508では、エンジン始動後の積算空気量Gaが読み込まれる。
【0119】
そして、ステップS510において、目標スロットル開度ta’及び目標スロットル開度Fが積算空気量Gaにより補間計算されて目標スロットル開度taが求められる。具体的には、例えば、積算空気量Gaが0gの場合を目標スロットル開度ta’とし、積算空気量Gaが300gの場合を目標スロットル開度Fとして、目標スロットル開度ta’と目標スロットル開度Fとの間を積算空気量Gaにより補間計算することにより目標スロットル開度taが求められる(図3における点線I参照)。この結果、目標スロットル開度taが、目標スロットル開度ta’から目標スロットル開度Fへ、積算空気量Gaの増加に応じて近づくように制御される。
【0120】
ステップS504又はS510で目標スロットル開度taが設定された後、ステップS512では、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。このステップS512におけるアイドル補正処理及びステップS514における電子制御スロットルバルブ駆動処理は、上記ステップS112及びS114における処理と同一であるので説明を省略する。
【0121】
エンジン冷却水温度thwが上昇するためには、大量の冷却水の温度が上昇されることが必要である。一方、燃料が付着する吸気ポート12や吸気バルブ14等はエンジン10の発熱の影響を受けるため、これらの温度は、エンジン冷却水より早く上昇する。
【0122】
本実施形態によれば、エンジン始動後の積算空気量Gaを算出することにより、エンジン10の発熱による吸気ポート温度への影響を推測することができる。よって、吸気ポート温度の上昇速度が冷却水温度thwの上昇速度と異なる場合であっても、燃料が付着する吸気ポート12のより正確な温度に応じて目標スロットル開度taを設定することができる。これにより、より正確な吸気ポート温度に応じて吸気管内圧力の変化に伴う付着燃料の気化速度の変化量が調節されるので、付着燃料の揮発量の変動が抑制され、空燃比の変動を減少させることが可能となる。
【0123】
本実施形態では、上記のスロットルバルブ制御を実行すると共に、フューエルカット制御を行うことにより、フューエルカット復帰後の空燃比変動を抑制することができる。なお、本実施形態によるフューエルカット制御は、第1実施形態によるフューエルカット制御、即ち図9に示されるステップS312〜S322又は図13に示されるステップS412〜S424と同一である。よって、ここでは、詳細な説明を省略する。
【0124】
(第3実施形態)
次に、図17を用いて、第3実施形態に係るエンジン制御装置3を装備したエンジン10及びその周辺装置全体の構成について説明する。なお、図17において第1実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号が付されている。
【0125】
本実施形態が第1実施形態と異なるのは、蓄熱システム300を有する点及び吸気ポート12等の壁面温度を推定する壁面温度推定部100eを有する点である。この壁面温度推定部100eは、ECU100の内部に構築されており、壁面温度推定手段として機能する。
【0126】
蓄熱システム300は、冷却水を貯留する蓄熱タンク302と、蓄熱タンク302に冷却水を配水する第3冷却水通路304と、蓄熱タンク302にエンジン冷却水を圧送する電動ポンプ308と、蓄熱タンク302から冷却水を排水する第4冷却水通路306とを備えて構成されている。
【0127】
エンジン10には、第1冷却水循環路200、放熱用のラジエータ210及び第2冷却水循環路220等を備える冷却装置が接続されている。エンジン10から流出されたエンジン冷却水は、第1冷却水循環路200からラジエータ210、第2冷却水循環路220を通りエンジン10に戻される。また、第2冷却水循環路220にはエンジン冷却水を圧送するウォーターポンプが配設されている。
【0128】
第1冷却水通路200には、蓄熱タンク302に冷却水を配水するための第3冷却水通路304が連結されている。この第3冷却水通路304の一端は、ラジエータ210の上流において第1冷却水通路200から分岐され、他端は、電動ポンプ308を介して蓄熱タンク302に接続されている。
【0129】
第2冷却水通路220には、蓄熱タンク302から冷却水を排水するための第4冷却水通路306が連結されている。この第4冷却水通路306の一端は、蓄熱タンク302に接続され、他端は、ラジエータ210の下流において第2冷却水通路220に結合されている。
【0130】
蓄熱タンク302の第4冷却水循環路306への出口には、蓄熱タンク302から流出する冷却水の温度を検出するための水温センサ310が取り付けられている。この水温センサ310は、ECU100に接続されている。
【0131】
蓄熱システム300は、暖機が終了し充分に暖められた冷却水を一時的に蓄熱タンク302に蓄えておき、次のエンジン始動時に、蓄えておいた暖かい冷却水をエンジン10に供給してエンジン10(特に吸気ポート12等)を暖めるものである。
【0132】
次に、図18及び図19を併せて参照してエンジン制御装置3の動作について説明する。図18は、エンジン制御装置3におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。このスロットルバルブ制御は、車両のイグニションスイッチがON状態にされてECU100の電源が投入されることにより起動され、所定の時間毎に繰り返して実行される。
【0133】
ステップS600では、壁面温度推定部100eにより推定された吸気ポート12の推定壁面温度tinpが読み込まれる。ここで、壁面温度推定部100eでは、蓄熱タンク302から排水される冷却水の温度に基づいて吸気ポート12の壁面温度が推定される。また、アクセルペダル開度pdlaがアクセルペダル開度センサ104からECU100に読み込まれる。
【0134】
続くステップS602では、ステップS600で読み込まれた推定壁面温度tinpが第7所定値(所定温度、例えば70℃)以上であるか否かについての判断が行われる。ここで、推定壁面温度tinpが第7所定値以上であると判断された場合には、ステップS604に処理が移行する。一方、推定壁面温度tinpが第7所定値より低いと判断された場合には、ステップS606に処理が移行する。
【0135】
ステップS604では、まず、目標スロットル開度マップJ(図19参照)が選択される。そして、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップJが検索されて目標スロットル開度taが算出される。目標スロットル開度マップJは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係を定めたものであり、ECU100のROM等に予め記憶されている。
【0136】
ここで、図19に示されるように、目標スロットル開度マップJは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係が線形となるように設定されている。スロットル開度マップAがこのような設定とされているのは、推定壁面温度tinpが第7所定値以上である場合には、吸気ポート12や吸気バルブ14に付着している燃料量が少ないため、電子制御スロットルバルブ30が急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化したとしても、付着燃料の揮発量の変動が少なく、空燃比の変動が小さいためである。
【0137】
ステップS604において目標スロットル開度taが算出された後、ステップS612に処理が進む。
【0138】
ステップS602が否定された場合、即ち推定壁面温度tinpが第7所定値より低いと判断された場合、ステップS606で推定壁面温度tinpが第8所定値(例えば0℃)より高いか否かについての判断が行われる。ここで、推定壁面温度tinpが第8所定値以下と判断された場合には、ステップS608に処理が移行する。一方、推定壁面温度tinpが第8所定値より高いと判断された場合には、ステップS610に処理が移行する。
【0139】
ステップS608では、まず、目標スロットル開度マップK(図19参照)が選択される。そして、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップKが検索されて目標スロットル開度taが算出される。目標スロットル開度マップKは、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係を定めたものであり、ECU100のROM等に予め記憶されている。
【0140】
ここで、目標スロットル開度マップKは、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taを低開度とするように設定されている。推定壁面温度tinpが第8所定値より低い時には、吸気ポート12や吸気バルブ14に付着している燃料量が多いため、スロットルバルブ30が急激に開弁又は閉弁されて吸気管内圧力が変化し、付着燃料の気化速度が変化した場合、付着燃料の揮発量の変動が大きいため、空燃比の変動が大きくなる。しかし、アクセルペダル開度pdlaに対して目標スロットル開度taを低開度側に設定することにより、スロットル開弁時又は閉弁時の吸気管圧力の変動を抑制して付着燃料の気化速度の変化を小さくし、付着燃料の揮発量の変動を抑えることができるので、過渡時における空燃比の変動を抑制することが可能となる。
【0141】
なお、推定壁面温度tinpが第8所定値以下の状態では、吸気ポート12等に付着する燃料量が飽和するため、アクセルペダル開度pdlaと目標スロットル開度taとの関係は目標スロットル開度マップKにより定められる。
【0142】
ステップS608において目標スロットル開度taが算出された後、ステップS612に処理が進む。
【0143】
ステップS606が肯定された場合、即ち推定壁面温度tinpが第7所定値より低く第8所定値より高いと判断された場合、ステップS610では、アクセルペダル開度pdlaと推定壁面温度tinpとに基づいて目標スロットル開度taが求められる。具体的には、アクセルペダル開度pdlaにより目標スロットル開度マップJ及びKそれぞれが検索されて目標スロットル開度J及びKが算出される。次に、目標スロットル開度J及びKが、第7所定値、第8所定値及び推定壁面温度tinpにより補間計算(例えば、直線補間)され、目標スロットル開度ta(図19における点線L参照)が求められる。この結果、推定壁面温度tinpが低いほど目標スロットル開度taが低開度側に設定される。
【0144】
ステップS604、S608又はS610で目標スロットル開度taが設定された後、ステップS612では、目標スロットル開度taに対してアイドル補正が行われる。
【0145】
ここで、ステップS612及びS614における処理内容は、上記第1実施形態におけるステップS112及びS114における処理内容と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0146】
エンジン制御装置3では、上記のスロットルバルブ制御を実行すると共に、フューエルカット制御を行うことにより、フューエルカット復帰後の空燃比変動を抑制することができる。次に、図20を参照してエンジン制御装置3におけるフューエルカット制御について説明する。
【0147】
ステップS700〜S710では、アクセルペダル開度pdlaと推定壁面温度tinpとに基づいて目標スロットル開度taが求められる。これらのステップにおける処理内容は、上記ステップS600〜S610と同一であるので説明を省略する。
【0148】
次に、ステップS712では、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度より低開度であるか否かの判断が行われる。ここで、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度以上であると判断された場合には、処理がステップ728に移行する。一方、アクセルペダル開度pdlaがアイドル判定開度より低開度であると判断された場合にはステップS714に処理が移行する。
【0149】
ステップS714では、推定壁面温度tinpが所定のフューエルカット禁止水温より低温であるか否かの判断が行われる。ここで、推定壁面温度tinpが所定のフューエルカット禁止水温以上である場合には、ステップS724に処理が移行する。一方、推定壁面温度tinpが所定のフューエルカット禁止水温より低温である場合には、処理がステップS716に移行する。
【0150】
なお、ステップS716〜S732における処理内容は、上記第1実施形態によるフューエルカット制御おけるステップS316〜S332での処理と同一であるので、ここでは説明を省略する。
【0151】
このように、推定壁面温度tinpが所定のフューエルカット禁止水温より低い場合にはフューエルカットが禁止されることにより、フューエルカット復帰時における、燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができる。よって、フューエルカット復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0152】
さらに、エンジン制御装置3では、燃料性状を考慮してフューエルカット制御を実行することも可能である。この場合のフューエルカット制御を、図21を参照して説明する。
【0153】
図21に示されるフローチャートが図20のフローチャートと異なる点は、ステップS814において重質燃料の判断が追加されている点である。なお、ステップS814以外の処理内容は、上述した図20のフローチャートにおける処理内容と同一であるので説明を省略する。
【0154】
ステップS814では、重質燃料であるか否かの判断が行われる。ここで重質燃料ではないと判断された場合には、ステップS826に処理が移行する。一方、重質燃料であると判断された場合には、ステップS816において、推定壁面温度tinpがフューエルカット禁止水温より低温であるか否かが判断され、低温であると判断された場合には、ステップS818においてフューエルカットが禁止される。
【0155】
本実施形態によれば、燃料の壁面付着量の変化が特に顕著に表れる場合、即ち冷間時において重質燃料を使用した場合にフューエルカットが禁止される。このようにすれば、フューエルカット復帰時における、燃料の壁面付着量の急激な変化を防止することができるので、フューエルカット復帰時の空燃比の変動を防止することが可能となる。
【0156】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態では目標スロットル開度taをマップ検索により求めたが、演算により算出してもよい。
【0157】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、水温検出手段により検出された冷却水温度が所定温度より低い場合には、当該所定温度以上の場合よりも目標スロットル開度が低開度側に設定されることにより、冷間時に、スロットルバルブが急激に開弁又は閉弁された場合において、空燃比の変動を抑制し、排気エミッションを改善することができる
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態に係るエンジン制御装置を装備したエンジンの全体構成を示す図である。
【図2】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。
【図3】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットル開度マップの一例を示す図である。
【図4】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるアイドル補正量マップ1の一例を示す図である。
【図5】第1実施形態に係るエンジン制御装置によるスロットルバルブ制御時の、(a)空燃比変動、(b)スロットル開度変化を示す概要図である。
【図6】第1実施形態に係るエンジン制御装置における燃料性状を考慮したスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。
【図7】第1実施形態に係るエンジン制御装置における燃料性状を考慮したスロットル開度マップの一例を示す図である。
【図8】第1実施形態に係るエンジン制御装置による燃料性状を考慮したスロットルバルブ制御時の、(a)空燃比変動、(b)スロットル開度変化を示す概要図である。
【図9】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるフューエルカット制御を説明するためのフローチャートである。
【図10】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるフューエルカット回転数マップの一例を示す図である。
【図11】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるフューエルカット時のアイドル補正量マップ2の一例を示す図である。
【図12】第1実施形態に係るエンジン制御装置におけるフューエルカット禁止時の点火遅角量マップの一例を示す図である。
【図13】第1実施形態に係るエンジン制御装置における燃料性状を考慮したフューエルカット制御を説明するためのフローチャートである。
【図14】第2実施形態に係るエンジン制御装置を装備したエンジンの全体構成を示す図である。
【図15】第2実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。
【図16】第2実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットル開度マップの一例を示す図である。
【図17】第3実施形態に係るエンジン制御装置を装備したエンジンの全体構成を示す図である。
【図18】第3実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットルバルブ制御を説明するためのフローチャートである。
【図19】第3実施形態に係るエンジン制御装置におけるスロットル開度マップの一例を示す図である。
【図20】第3実施形態に係るエンジン制御装置におけるフューエルカット制御を説明するためのフローチャートである。
【図21】第3実施形態に係るエンジン制御装置における燃料性状を考慮したフューエルカット制御を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1,2,3…エンジン制御装置、10…エンジン、12…吸気ポート、20…インテークマニホールド、24…吸気管、26…エアフローメータ、30…電子制御スロットルバルブ、34…スロットル開度センサ、40…インジェクタ、50…点火プラグ、60…エキゾーストマニホールド、62…排気管、70…空燃比センサ、80…水温センサ、90…触媒、100…ECU、100a…目標スロットル開度設定部、100b…燃料性状判定部、100c…フューエルカット部、100d…吸気量積算部、100e…壁面温度推定部、102…クランクポジションセンサ、104…アクセルペダル開度センサ。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an engine control apparatus.
[0002]
[Prior art]
During the acceleration of the engine, the amount of fuel supplied into the combustion chamber increases with a delay from the increase in the intake amount due to the influence of fuel wall adhesion. On the other hand, when the valve opening speed of the throttle valve is constant, the change in the intake air amount during acceleration is larger at low speed than at high speed. This is because the time per one intake stroke is longer at the time of low rotation. Therefore, when the valve opening speed of the throttle valve is constant, acceleration hesitation or the like is likely to occur due to the lean air-fuel ratio or the like when accelerating from the low speed range.
[0003]
In order to solve the above problems, a control device that changes the valve opening speed of the throttle valve during acceleration in accordance with the engine speed is described in
[0004]
[Patent Document 1]
Japanese Examined Patent Publication No. 6-72563 (page 2-4, FIG. 6)
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
On the other hand, the vaporization speed of the fuel adhering to the intake port or the like is affected by the pressure in the intake pipe and the temperature of the adhering portion. That is, the higher the pressure in the intake pipe and the lower the temperature of the adhered portion, the slower the vaporization rate.
[0006]
For this reason, the amount of fuel adhering to the intake port wall surface and the like increases when the engine is started and when it is cold until the warm-up is completed, compared to when the engine is warm after the warm-up. Therefore, when the throttle valve is suddenly opened or closed during acceleration or deceleration in the cold state, the pressure in the intake pipe changes, and the vaporization rate of the attached fuel changes, the volatilization of the attached fuel compared to that in the warm state. Since the amount changes greatly, the amount of fuel supplied to the combustion chamber changes greatly.
[0007]
For this reason, the above control device has a problem that when the throttle valve is suddenly opened or closed during cold acceleration or deceleration, the fluctuation of the air-fuel ratio becomes large and exhaust emission deteriorates. .
[0008]
The present invention has been made to solve the above-mentioned problems, and suppresses fluctuations in the air-fuel ratio and improves exhaust emission when the throttle valve is suddenly opened or closed during cold weather. An object of the present invention is to provide an engine control device that can perform the above-described operation.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
An engine control apparatus according to the present invention includes a target throttle opening setting unit that sets a target throttle opening according to an accelerator operation amount, a throttle valve driving unit that drives a throttle valve based on the set target throttle opening, The engine control device includes a water temperature detecting means for detecting the temperature of the engine cooling water, and the target throttle opening setting means has a predetermined temperature when the cooling water temperature detected by the water temperature detecting means is lower than the predetermined temperature. The target throttle opening is set to a lower opening side than the case where the temperature is higher than the temperature.
[0010]
According to the engine control apparatus of the present invention, the target throttle opening is set in accordance with the accelerator operation amount, but the target throttle opening is set to a lower opening side in the cold state than in the warm state. For this reason, during cold weather, the rapid opening / closing of the throttle valve is restricted, and the change in the intake pipe pressure is suppressed. Thereby, since the change of the vaporization rate of the attached fuel accompanying the change of the pressure in the intake pipe is suppressed, the fluctuation of the volatilization amount of the attached fuel can be suppressed.
[0011]
In the engine control apparatus according to the present invention, when the cooling water temperature is lower than the predetermined temperature, the target throttle opening setting means decreases the target throttle opening as the difference between the cooling water temperature and the predetermined temperature increases. It is preferable to set to the opening side.
[0012]
In this way, even if the amount of adhering fuel changes due to a change in the intake port temperature during engine warm-up, the change in intake pipe pressure changes according to the coolant temperature indicating the engine warm-up state. The change in the vaporization rate of the attached fuel due to is suppressed. Therefore, fluctuations in the volatilization amount of the attached fuel can be suppressed.
[0013]
An engine control apparatus according to the present invention includes an intake air amount detecting means for detecting an air amount sucked into a combustion chamber of an engine, and an intake air for calculating an integrated air amount by integrating the air amount sucked into the combustion chamber after the engine is started. A volume integrating means, and when the target throttle opening setting means has a cooling water temperature lower than a predetermined temperature when starting the engine, from the target throttle opening determined according to the cooling water temperature when starting the engine, It is preferable to approach the target throttle opening set when the temperature is equal to or higher than the predetermined temperature in accordance with the integrated air amount.
[0014]
By calculating the integrated air amount, it is possible to estimate the influence of the heat generated by the engine on the intake port temperature. Therefore, even when the rising speed of the intake port temperature is different from the rising speed of the cooling water temperature, the target throttle opening can be set according to the more accurate temperature of the intake port to which the fuel adheres. Thereby, since the amount of change in the vaporization rate of the attached fuel accompanying the change in the intake pipe pressure is adjusted according to the more accurate intake port temperature, it is possible to suppress fluctuations in the volatilization amount of the attached fuel.
[0015]
The engine control device according to the present invention further includes a fuel property determination unit that determines the property of the fuel, and when the coolant temperature is lower than the predetermined temperature, the fuel property determination unit determines that the fuel is heavy fuel. In this case, it is preferable that the target throttle opening setting means sets the target throttle opening to the lower opening side than when it is determined that the fuel is light.
[0016]
When it is determined that the fuel is heavy fuel, as compared with light fuel, the rapid opening / closing of the throttle valve is further restricted, and the change in the intake pipe pressure is suppressed. As a result, the change in the vaporization rate of the attached fuel due to the change in the pressure in the intake pipe is suppressed, so even if the heavy fuel is attached to the intake port wall surface, the volatilization amount of the attached fuel can be reduced. Can be suppressed.
[0017]
The engine control device according to the present invention further includes a fuel supply shut-off means for shutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply shut-off condition is satisfied, and the fuel supply shut-off means is configured to shut off the coolant temperature at a predetermined shut-off When the temperature is lower than the prohibited temperature, it is preferable not to cut off the fuel supply to the engine.
[0018]
By adopting such a configuration, it is possible to prevent an abrupt change in the amount of fuel adhering to the wall surface when the fuel supply is restored. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when the fuel supply is restored.
[0019]
The engine control device according to the present invention further comprises a fuel supply shut-off means for shutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply shut-off condition is satisfied, and a fuel property judging means for judging the property of the fuel, The fuel supply shut-off means preferably does not shut off the fuel supply to the engine when it is determined that the fuel is heavy fuel and the cooling water temperature is lower than a predetermined shut-off prohibition temperature.
[0020]
In this way, it is possible to prevent a sudden change in the amount of fuel wall surface adhering at the time of fuel supply return, which is noticeable when heavy fuel is used. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when the fuel supply is restored.
[0021]
The engine control device according to the present invention further includes a fuel supply shut-off means for shutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply shut-off condition is satisfied. The fuel supply shut-off means is configured so that the fuel is heavy fuel. When it is determined that the coolant temperature is lower than a predetermined shut-off temperature, it is preferable not to shut off the fuel supply to the engine.
[0022]
In this way, it is possible to prevent a sudden change in the amount of fuel wall surface adhering at the time of fuel supply return, which is noticeable when heavy fuel is used. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when the fuel supply is restored.
[0023]
An engine control apparatus according to the present invention includes a target throttle opening setting unit that sets a target throttle opening according to an accelerator operation amount, a throttle valve driving unit that drives a throttle valve based on the set target throttle opening, An engine control device comprising: wall surface temperature estimating means for estimating the wall surface temperature of the intake port, and when the target throttle opening setting means has a wall surface temperature estimated by the wall surface temperature estimating means lower than a predetermined temperature, The target throttle opening is set to a lower opening side than the case where the temperature is equal to or higher than a predetermined temperature.
[0024]
According to the engine control apparatus of the present invention, the target throttle opening is set according to the accelerator operation amount. However, when the estimated wall surface temperature of the intake port is lower than the predetermined temperature, the target throttle opening is set more than the predetermined temperature or higher. The throttle opening is set to the low opening side. Therefore, the rapid opening / closing of the throttle valve is restricted, and the change in the intake pipe pressure is suppressed. Thereby, since the change of the vaporization rate of the attached fuel accompanying the change of the pressure in the intake pipe is suppressed, the fluctuation of the volatilization amount of the attached fuel can be suppressed.
[0025]
In the engine control apparatus according to the present invention, when the wall surface temperature is lower than the predetermined temperature, the target throttle opening setting means decreases the target throttle opening to a lower degree as the difference between the wall surface temperature and the predetermined temperature increases. It is preferable to set to the side.
[0026]
In this case, even if the amount of attached fuel changes due to a change in the intake port temperature during engine warm-up, the amount of attached fuel associated with the change in the intake pipe pressure changes according to the estimated wall surface temperature of the intake port. Change in vaporization rate is suppressed. Therefore, fluctuations in the volatilization amount of the attached fuel can be suppressed.
[0027]
The engine control apparatus according to the present invention further includes a fuel supply shut-off means for shutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply shut-off condition is satisfied, and the fuel supply shut-off means has an estimated wall surface temperature of a predetermined value. When the temperature is lower than the cutoff prohibition temperature, it is preferable not to shut off the fuel supply to the engine.
[0028]
By adopting such a configuration, it is possible to prevent an abrupt change in the amount of fuel adhering to the wall surface when the fuel supply is restored. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when the fuel supply is restored.
[0029]
The engine control apparatus according to the present invention further includes a fuel property determination means for determining the property of the fuel, and the fuel supply cutoff means determines that the fuel is heavy fuel and the estimated wall surface temperature is a predetermined value. When the temperature is lower than the cutoff prohibition temperature, it is preferable not to shut off the fuel supply to the engine.
[0030]
In this way, it is possible to prevent a sudden change in the amount of fuel wall surface adhering at the time of fuel supply return, which is noticeable when heavy fuel is used. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when the fuel supply is restored.
[0031]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the accompanying drawings. In the description of the drawings, the same elements are denoted by the same reference numerals, and redundant description is omitted.
[0032]
(First embodiment)
First, the configuration of the
[0033]
The
[0034]
Further, upstream of the electronically controlled
[0035]
In the
[0036]
On the other hand, the
[0037]
An
[0038]
An
[0039]
In addition to the
[0040]
The
[0041]
The
[0042]
Thus, in the
[0043]
Next, the operation of the
[0044]
In step S100, the coolant temperature thw of the
[0045]
In subsequent step S102, it is determined whether or not the coolant temperature thw read in step S100 is equal to or higher than a first predetermined value (predetermined temperature, for example, 70 ° C.). Here, when it is determined that the coolant temperature thw is equal to or higher than the first predetermined value (when warm), the process proceeds to step S104. On the other hand, when it is determined that the cooling water temperature thw is lower than the first predetermined value (when cold), the process proceeds to step S106.
[0046]
In step S104, first, a target throttle opening map A (see FIG. 3) is selected. Then, the target throttle opening map A is retrieved from the accelerator pedal opening pdla to calculate the target throttle opening ta. The target throttle opening degree map A defines the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta, and is stored in advance in the ROM of the
[0047]
Here, as shown in FIG. 3, the target throttle opening degree map A is set so that the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta is linear. The throttle opening map A is set in this way when the cooling water temperature thw is equal to or higher than the first predetermined value, that is, when the
[0048]
After the target throttle opening degree ta is calculated in step S104, the process proceeds to step S112.
[0049]
If step S102 is negative, that is, if it is determined that the cooling water temperature thw is lower than the first predetermined value, whether or not the cooling water temperature thw is higher than the second predetermined value (for example, 0 ° C.) in step S106. Judgment is made. Here, if it is determined that the coolant temperature thw is equal to or lower than the second predetermined value, the process proceeds to step S108. On the other hand, when it is determined that the coolant temperature thw is higher than the second predetermined value, the process proceeds to step S110.
[0050]
In step S108, first, a target throttle opening map B (see FIG. 3) is selected. Then, the target throttle opening degree map B is retrieved from the accelerator pedal opening degree pdla to calculate the target throttle opening degree ta. The target throttle opening degree map B defines the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta, and is stored in advance in the ROM of the
[0051]
Here, the target throttle opening degree map B is set so that the target throttle opening degree ta is a low opening degree with respect to the accelerator pedal opening degree pdla. When the cooling water temperature thw is lower than the first predetermined value, the amount of fuel adhering to the
[0052]
When the coolant temperature thw is equal to or lower than the second predetermined value, the amount of fuel adhering to the
[0053]
After the target throttle opening degree ta is calculated in step S108, the process proceeds to step S112.
[0054]
When step S106 is affirmed, that is, when it is determined that the coolant temperature thw is lower than the first predetermined value and higher than the second predetermined value, in step S110, based on the accelerator pedal opening degree pdla and the coolant temperature thw. A target throttle opening degree ta is obtained. Specifically, first, the target throttle opening degree maps A and B are searched by the accelerator pedal opening degree pdla, and the target throttle opening degree A and B are calculated. Next, the target throttle openings A and B are interpolated (for example, linear interpolation) based on the first predetermined value, the second predetermined value, and the coolant temperature thw, and the target throttle opening ta (see the dotted line C in FIG. 3). Is required. As a result, the target throttle opening degree ta is set to the lower opening side as the coolant temperature thw is lower.
[0055]
The amount of fuel adhering to the
[0056]
After the target throttle opening degree ta is set in step S104, S108 or S110, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta in step S112.
[0057]
A map (idle correction amount map 1) indicating the relationship between the coolant temperature thw and the idle correction amount qi is stored in advance in the ROM of the
[0058]
Here, the idle
[0059]
In the following step S114, the
[0060]
After step S114 is executed, this process is temporarily terminated. Then, after a predetermined time elapses, this process is started again and executed.
[0061]
FIG. 5A shows the air-fuel ratio fluctuation during the throttle valve control according to the present embodiment. The solid line chart in FIG. 5A shows the fluctuation of the air-fuel ratio when the electronic
[0062]
Further, the solid line chart in FIG. 5B shows a change in the throttle opening when the
[0063]
In the present embodiment, the target throttle opening degree ta is set on the low opening side with respect to the accelerator pedal opening degree pdla when cold. Therefore, the valve opening speed or the valve closing speed of the electronically controlled
[0064]
Since the electronic
[0065]
Further, since the electronic
[0066]
The
[0067]
In step S200, the coolant temperature thw of the
[0068]
In step S202, it is determined whether or not the coolant temperature thw read in step S200 is equal to or higher than a third predetermined value (predetermined temperature, for example, 70 ° C.). Here, when it is determined that the coolant temperature thw is equal to or higher than the third predetermined value (when warm), the process proceeds to step S204. On the other hand, when it is determined that the coolant temperature thw is lower than the third predetermined value (when cold), the process proceeds to step S206.
[0069]
Since the processing content in step S204 is the same as the processing content in step S104, description thereof is omitted here.
[0070]
In step S206, it is determined whether the fuel is heavy fuel. Here, for example, the rising of the engine speed is detected when the engine is started, and when the rising speed is lower than a predetermined value, it is determined that the fuel is heavy. Further, it can be determined that the fuel is heavy when the engine speed decreases after the engine is started. This is because when a heavy fuel is used, the amount of fuel adhering to the
[0071]
If it is determined in step S206 that the fuel is not heavy fuel, the process proceeds to step S208. On the other hand, if it is determined that the fuel is heavy fuel, the process proceeds to step S214.
[0072]
Note that the processing contents in steps S208, S210, and S212 are the same as the processing contents in steps S106, S108, and S110, and a description thereof will be omitted here.
[0073]
In step S214, a determination is made as to whether or not the coolant temperature thw is higher than a fourth predetermined value (for example, 0 ° C.). Here, when it is determined that the coolant temperature thw is equal to or lower than the fourth predetermined value, the process proceeds to step S216. On the other hand, when it is determined that the coolant temperature thw is higher than the fourth predetermined value, the process proceeds to step S218.
[0074]
In step S216, first, a target throttle opening map D (see FIG. 7) is selected. Then, the target throttle opening degree map D is retrieved from the accelerator pedal opening degree pdla to calculate the target throttle opening degree ta. The target throttle opening degree map D defines the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta, and is stored in advance in the ROM of the
[0075]
Here, the target throttle opening degree map D is set so that the target throttle opening degree ta is a low opening degree with respect to the accelerator pedal opening degree pdla. Further, the target throttle opening map D is set on the low opening side as compared with the target throttle opening map B selected in the case of light fuel.
[0076]
The reason why the target throttle opening degree ta is set to the low opening side with respect to the accelerator pedal opening degree pdla is the same as the reason described in the description of step S108. On the other hand, the reason why the target throttle opening map D is set to the low opening side as compared with the target throttle opening map B is as follows. That is, when heavy fuel is used, the amount of fuel adhering to the
[0077]
By setting the target throttle opening degree ta to the lower opening side, fluctuations in the vaporization rate of the attached fuel are reduced by suppressing fluctuations in the intake pipe pressure when the throttle is opened or closed, and the volatilization of the attached fuel is reduced. Since fluctuations in the amount can be suppressed, even when heavy fuel is used, fluctuations (ramps) in the air-fuel ratio at the time of transition can be suppressed.
[0078]
When the coolant temperature thw is equal to or lower than the fourth predetermined value, the amount of fuel adhering to the
[0079]
After the target throttle opening degree ta is calculated in step S216, the process proceeds to step S220.
[0080]
If step S214 is positive, that is, if it is determined that the coolant temperature thw is lower than the third predetermined value and higher than the fourth predetermined value, in step S218, based on the accelerator pedal opening degree pdla and the coolant temperature thw. A target throttle opening degree ta is obtained. Specifically, first, the target throttle opening degrees A and D are calculated by searching the target throttle opening degree maps A and D based on the accelerator pedal opening degree pdla. Next, the target throttle openings A and D are interpolated (for example, linear interpolation) based on the third predetermined value, the fourth predetermined value, and the coolant temperature thw, and the target throttle opening ta (see the dotted line E in FIG. 7). Is required. As a result, the target throttle opening degree ta is set to the lower opening side as the coolant temperature thw is lower. Further, when the coolant temperature thw and the accelerator pedal opening degree pdla are the same, the target throttle opening degree ta is set to the lower opening side than when light fuel is used.
[0081]
The amount of fuel adhering to the
[0082]
After the target throttle opening degree ta is set in step S204, S210, S212, S216 or S218, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta in step S220. Note that the processing contents in steps S220 and S224 are the same as the processing contents in steps S112 and S114, and therefore the description thereof is omitted here.
[0083]
FIG. 8A shows the air-fuel ratio fluctuation when the throttle valve control is performed in consideration of the fuel property according to this embodiment. The solid line chart in FIG. 8A shows the variation of the air-fuel ratio when the electronic
[0084]
Further, the solid line chart in FIG. 8B shows a change in the throttle opening when the
[0085]
In the present embodiment, the target throttle opening degree ta is set on the low opening side with respect to the accelerator pedal opening degree pdla when cold. Further, when heavy fuel is used, the target throttle opening degree ta is set to the lower opening side. Therefore, the valve opening speed or the valve closing speed of the electronically controlled
[0086]
When the electronic
[0087]
In addition, when the electronic
[0088]
The
[0089]
In steps S300 to S310, the target throttle opening degree ta is obtained based on the accelerator pedal opening degree pdla and the coolant temperature thw. Since the processing contents in these steps are the same as those in steps S100 to S110, description thereof is omitted here.
[0090]
Next, in step S312, it is determined whether or not the accelerator pedal opening degree pdla is lower than the idle determination opening degree. Here, if it is determined that the accelerator pedal opening degree pdla is greater than or equal to the idle determination opening degree, fuel cut is prohibited in
[0091]
In step S314, it is determined whether or not the cooling water temperature thw is lower than a predetermined fuel cut prohibition water temperature. Here, when the cooling water temperature thw is equal to or higher than a predetermined fuel cut prohibition water temperature, the process proceeds to step S324. On the other hand, when the cooling water temperature thw is lower than the predetermined fuel cut prohibition water temperature, fuel cut is prohibited in step S316. Thereafter, the process proceeds to step S318.
[0092]
If step S314 is negative, in step S324, it is determined whether or not the engine speed ne is lower than the fuel cut speed FCne.
[0093]
Here, the ROM or the like of the
[0094]
As shown in FIG. 10, in the fuel cut rotation speed map, the fuel cut rotation speed FCne is fixed to a predetermined value FCne1 in a region below a predetermined cooling water temperature thw1, and a predetermined cooling water temperature region (thw1). In ~ thw2), the fuel cut speed FCne is set to decrease from FCne1 to FCne2 as the coolant temperature thw increases. Further, the fuel cut speed FCne is fixed to FCne2 in the region of the coolant temperature thw2 or higher.
[0095]
Returning to FIG. 9 and continuing the description, if it is determined in step S324 that the engine speed ne is equal to or higher than the fuel cut speed FCne, fuel cut is prohibited in step S328. Thereafter, the process proceeds to step S330. On the other hand, if it is determined that the engine speed ne is lower than the fuel cut speed FCne, fuel cut is executed in step S326. Thereafter, the process proceeds to step S330.
[0096]
In step S318, as in the case of step S324, it is determined whether or not the engine speed ne is lower than the fuel cut speed FCne. If it is determined that the engine speed ne is equal to or higher than the fuel cut speed FCne, the process proceeds to step S330. On the other hand, if it is determined that the engine speed ne is lower than the fuel cut speed FCne, the process proceeds to step S320.
[0097]
In step S330, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta. In the ROM or the like of the
[0098]
Here, the idle
[0099]
Thereafter, the process proceeds to step S332.
[0100]
On the other hand, in step S320, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta. In the ROM or the like of the
[0101]
Here, the idle
[0102]
In the subsequent step S322, the ignition timing is retarded. This is because the output torque of the
[0103]
Here, the ROM or the like of the
[0104]
In the ignition retard amount map, as shown in FIG. 12, the ignition retard amount FCkaop is fixed to a predetermined value FCkaop1 in a region below a predetermined engine speed ne1, and a predetermined engine speed region (ne1). ˜ne2), the ignition retard amount FCkaop is set to increase from FCkaop1 to FCkaop2 as the engine speed ne increases. Further, the ignition retard amount FCkaop is fixed to FCkaop2 in the region where the engine speed is ne2 or more.
[0105]
Returning to FIG. 9 and continuing the description, after the processing in step S322 or S330 is executed, in step S332, the corrected target throttle opening ta and actual throttle opening calculated in step S322 or S330 are calculated. The
[0106]
As described above, when the cooling water temperature thw is lower than the predetermined fuel cut prohibition water temperature, the fuel cut is prohibited, so that a sudden change in the wall surface adhesion amount at the time of the fuel cut return can be prevented. Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when returning from fuel cut.
[0107]
Further, the
[0108]
The flowchart shown in FIG. 13 is different from the flowchart of FIG. 9 in that the determination of heavy fuel is added in step S414. Since the processing contents other than step S414 are the same as the processing contents in the flowchart of FIG. 9 described above, description thereof is omitted here.
[0109]
In step S414, it is determined whether the fuel is heavy fuel. If it is determined that the fuel is not heavy, the process proceeds to step S426. On the other hand, if it is determined that the fuel is heavy fuel, it is determined in step S416 whether or not the cooling water temperature thw is lower than the fuel cut prohibited water temperature, and if it is determined that the temperature is low, In step S418, fuel cut is prohibited.
[0110]
According to this embodiment, the fuel cut is prohibited when the change in the amount of fuel adhering to the wall surface is particularly noticeable, that is, when heavy fuel is used in the cold state. By doing so, it is possible to prevent an abrupt change in the amount of fuel wall surface adhering at the time of fuel cut return, and thus it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio at the time of fuel cut return.
[0111]
(Second Embodiment)
Next, the configuration of the
[0112]
The present embodiment is different from the first embodiment in that the
[0113]
Next, the operation of the
[0114]
In step S500, the coolant temperature sthw at the time of engine start is read. Further, the accelerator pedal opening degree pdla is read from the accelerator pedal
[0115]
In the subsequent step S502, it is determined whether or not the cooling water temperature sthw at the start time read in step S500 is equal to or higher than a fifth predetermined value (predetermined temperature, for example, 70 ° C.). Here, if it is determined that the starting coolant temperature sthw is equal to or higher than the fifth predetermined value (start during warm), the process proceeds to step S504. On the other hand, if it is determined that the starting coolant temperature sthw is lower than the fifth predetermined value (starting during cold), the process proceeds to step S506.
[0116]
In step S504, the target throttle opening degree map F (see FIG. 16) is selected, and the target throttle opening degree ta is calculated based on this map. In addition, since the specific process in step S504 is the same as the process in the said step S104, description is abbreviate | omitted here.
[0117]
In step S506, the target throttle opening degrees F and G shown in FIG. 16 are retrieved by the accelerator pedal opening degree pdla, and the target throttle opening degrees F and G are calculated. Next, the target throttle openings F and G are a fifth predetermined value, a sixth predetermined value (for example, 0 ° C.) that is a coolant temperature thw that defines the target throttle opening map G, and a starting coolant temperature sthw. Is calculated by interpolation (for example, linear interpolation), and the target throttle opening degree ta ′ at the starting coolant temperature sthw is obtained (see the one-dot chain line H in FIG. 3).
[0118]
In the subsequent step S508, the integrated air amount Ga after the engine is started is read.
[0119]
In step S510, the target throttle opening degree ta 'and the target throttle opening degree F are interpolated by the integrated air amount Ga to obtain the target throttle opening degree ta. Specifically, for example, when the integrated air amount Ga is 0 g, the target throttle opening degree ta ′ is set, and when the integrated air amount Ga is 300 g, the target throttle opening degree F is set, and the target throttle opening degree ta ′ and the target throttle opening degree are set. The target throttle opening degree ta is obtained by performing interpolation calculation between the degree F and the integrated air amount Ga (see the dotted line I in FIG. 3). As a result, the target throttle opening degree ta is controlled so as to approach from the target throttle opening degree ta ′ to the target throttle opening degree F as the integrated air amount Ga increases.
[0120]
After the target throttle opening degree ta is set in step S504 or S510, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta in step S512. Since the idle correction process in step S512 and the electronically controlled throttle valve drive process in step S514 are the same as the processes in steps S112 and S114, the description thereof is omitted.
[0121]
In order to increase the engine coolant temperature thw, it is necessary to increase the temperature of a large amount of coolant. On the other hand, since the
[0122]
According to the present embodiment, by calculating the integrated air amount Ga after the engine is started, the influence on the intake port temperature due to the heat generated by the
[0123]
In this embodiment, by performing the throttle valve control and performing the fuel cut control, the air-fuel ratio fluctuation after the fuel cut is restored can be suppressed. The fuel cut control according to the present embodiment is the same as the fuel cut control according to the first embodiment, that is, steps S312 to S322 shown in FIG. 9 or steps S412 to S424 shown in FIG. Therefore, detailed description is omitted here.
[0124]
(Third embodiment)
Next, the configuration of the
[0125]
This embodiment is different from the first embodiment in that it has a
[0126]
The
[0127]
The
[0128]
A third
[0129]
A fourth
[0130]
A
[0131]
The
[0132]
Next, the operation of the
[0133]
In step S600, the estimated wall surface temperature tinp of the
[0134]
In subsequent step S602, it is determined whether or not the estimated wall surface temperature tinp read in step S600 is equal to or higher than a seventh predetermined value (predetermined temperature, for example, 70 ° C.). Here, if it is determined that the estimated wall surface temperature tinp is equal to or higher than the seventh predetermined value, the process proceeds to step S604. On the other hand, if it is determined that the estimated wall surface temperature tinp is lower than the seventh predetermined value, the process proceeds to step S606.
[0135]
In step S604, first, a target throttle opening map J (see FIG. 19) is selected. Then, the target throttle opening degree map J is retrieved from the accelerator pedal opening degree pdla to calculate the target throttle opening degree ta. The target throttle opening degree map J defines the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta, and is stored in advance in the ROM of the
[0136]
Here, as shown in FIG. 19, the target throttle opening degree map J is set so that the relationship between the accelerator pedal opening degree pdla and the target throttle opening degree ta is linear. The throttle opening map A is set in this way because the amount of fuel adhering to the
[0137]
After the target throttle opening degree ta is calculated in step S604, the process proceeds to step S612.
[0138]
If step S602 is negative, that is, if it is determined that the estimated wall temperature tinp is lower than the seventh predetermined value, whether or not the estimated wall temperature tinp is higher than an eighth predetermined value (eg, 0 ° C.) in step S606. Judgment is made. Here, when it is determined that the estimated wall surface temperature tinp is equal to or lower than the eighth predetermined value, the process proceeds to step S608. On the other hand, if it is determined that the estimated wall surface temperature tinp is higher than the eighth predetermined value, the process proceeds to step S610.
[0139]
In step S608, first, a target throttle opening map K (see FIG. 19) is selected. Then, the target throttle opening map K is retrieved from the accelerator pedal opening pdla to calculate the target throttle opening ta. The target throttle opening map K defines the relationship between the accelerator pedal opening pdla and the target throttle opening ta, and is stored in advance in the ROM of the
[0140]
Here, the target throttle opening degree map K is set so that the target throttle opening degree ta is a low opening degree with respect to the accelerator pedal opening degree pdla. When the estimated wall temperature tinp is lower than the eighth predetermined value, the amount of fuel adhering to the
[0141]
Note that when the estimated wall surface temperature tinp is equal to or lower than the eighth predetermined value, the amount of fuel adhering to the
[0142]
After the target throttle opening degree ta is calculated in step S608, the process proceeds to step S612.
[0143]
When step S606 is affirmed, that is, when it is determined that the estimated wall surface temperature tinp is lower than the seventh predetermined value and higher than the eighth predetermined value, in step S610, based on the accelerator pedal opening degree pdla and the estimated wall surface temperature tinp. A target throttle opening degree ta is obtained. Specifically, the target throttle opening degree J and K are respectively retrieved by searching the target throttle opening degree maps J and K based on the accelerator pedal opening degree pdla. Next, the target throttle openings J and K are subjected to interpolation calculation (for example, linear interpolation) based on the seventh predetermined value, the eighth predetermined value, and the estimated wall surface temperature tinp, and the target throttle opening ta (see the dotted line L in FIG. 19). Is required. As a result, the target throttle opening degree ta is set to the lower opening side as the estimated wall surface temperature tinp is lower.
[0144]
After the target throttle opening degree ta is set in step S604, S608, or S610, idle correction is performed on the target throttle opening degree ta in step S612.
[0145]
Here, since the processing contents in steps S612 and S614 are the same as the processing contents in steps S112 and S114 in the first embodiment, the description thereof is omitted here.
[0146]
The
[0147]
In steps S700 to S710, the target throttle opening degree ta is obtained based on the accelerator pedal opening degree pdla and the estimated wall surface temperature tinp. Since the processing contents in these steps are the same as those in steps S600 to S610, description thereof is omitted.
[0148]
Next, in step S712, it is determined whether or not the accelerator pedal opening degree pdla is lower than the idle determination opening degree. Here, if it is determined that the accelerator pedal opening degree pdla is greater than or equal to the idle determination opening degree, the process proceeds to step 728. On the other hand, when it is determined that the accelerator pedal opening degree pdla is lower than the idle determination opening degree, the process proceeds to step S714.
[0149]
In step S714, it is determined whether the estimated wall surface temperature tinp is lower than a predetermined fuel cut prohibition water temperature. Here, if the estimated wall surface temperature tinp is equal to or higher than the predetermined fuel cut prohibition water temperature, the process proceeds to step S724. On the other hand, when the estimated wall surface temperature tinp is lower than the predetermined fuel cut prohibition water temperature, the process proceeds to step S716.
[0150]
In addition, since the processing content in step S716-S732 is the same as the process in step S316-S332 in the fuel cut control by the said 1st Embodiment, description is abbreviate | omitted here.
[0151]
As described above, when the estimated wall surface temperature tinp is lower than the predetermined fuel cut prohibition water temperature, the fuel cut is prohibited, so that a sudden change in the fuel wall surface adhering amount at the time of the fuel cut return can be prevented. . Therefore, it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio when returning from fuel cut.
[0152]
Further, the
[0153]
The flowchart shown in FIG. 21 is different from the flowchart shown in FIG. 20 in that a heavy fuel judgment is added in step S814. The processing contents other than step S814 are the same as the processing contents in the flowchart of FIG.
[0154]
In step S814, it is determined whether the fuel is heavy fuel. If it is determined that the fuel is not heavy, the process proceeds to step S826. On the other hand, if it is determined that the fuel is heavy fuel, it is determined in step S816 whether or not the estimated wall surface temperature tinp is lower than the fuel cut prohibited water temperature, and if it is determined that the temperature is low, In step S818, fuel cut is prohibited.
[0155]
According to this embodiment, the fuel cut is prohibited when the change in the amount of fuel adhering to the wall surface is particularly noticeable, that is, when heavy fuel is used in the cold state. By doing so, it is possible to prevent an abrupt change in the amount of fuel wall surface adhering at the time of fuel cut return, and thus it is possible to prevent fluctuations in the air-fuel ratio at the time of fuel cut return.
[0156]
Although the embodiment of the present invention has been described above, the present invention is not limited to the above embodiment, and various modifications can be made. For example, in the above embodiment, the target throttle opening degree ta is obtained by map search, but may be calculated by calculation.
[0157]
【The invention's effect】
As described above in detail, according to the present invention, when the cooling water temperature detected by the water temperature detecting means is lower than the predetermined temperature, the target throttle opening is lower than the predetermined temperature. When the throttle valve is suddenly opened or closed when it is cold, fluctuations in the air-fuel ratio can be suppressed and exhaust emission can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing an overall configuration of an engine equipped with an engine control apparatus according to a first embodiment.
FIG. 2 is a flowchart for explaining throttle valve control in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 3 is a diagram showing an example of a throttle opening map in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 4 is a diagram showing an example of an idle
FIGS. 5A and 5B are schematic diagrams showing (a) air-fuel ratio fluctuation and (b) throttle opening change during throttle valve control by the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 6 is a flowchart for explaining throttle valve control in consideration of fuel properties in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 7 is a view showing an example of a throttle opening map in consideration of fuel properties in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 8 is a schematic diagram showing (a) air-fuel ratio fluctuation and (b) change in throttle opening during throttle valve control in consideration of fuel properties by the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 9 is a flowchart for explaining fuel cut control in the engine control apparatus according to the first embodiment;
FIG. 10 is a diagram showing an example of a fuel cut rotation speed map in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing an example of an idle
FIG. 12 is a diagram showing an example of an ignition delay amount map when fuel cut is prohibited in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 13 is a flowchart for explaining fuel cut control in consideration of fuel properties in the engine control apparatus according to the first embodiment.
FIG. 14 is a diagram showing an overall configuration of an engine equipped with an engine control apparatus according to a second embodiment.
FIG. 15 is a flowchart for explaining throttle valve control in the engine control apparatus according to the second embodiment.
FIG. 16 is a diagram showing an example of a throttle opening map in the engine control apparatus according to the second embodiment.
FIG. 17 is a diagram showing an overall configuration of an engine equipped with an engine control apparatus according to a third embodiment.
FIG. 18 is a flowchart for illustrating throttle valve control in the engine control apparatus according to the third embodiment.
FIG. 19 is a diagram showing an example of a throttle opening map in the engine control apparatus according to the third embodiment.
FIG. 20 is a flowchart for explaining fuel cut control in an engine control apparatus according to a third embodiment.
FIG. 21 is a flowchart for explaining fuel cut control in consideration of fuel properties in the engine control apparatus according to the third embodiment.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (11)
エンジン冷却水の温度を検出する水温検出手段を備え、
前記目標スロットル開度設定手段は、前記水温検出手段により検出された冷却水温度が所定温度より低い場合には、前記所定温度以上の場合よりも前記目標スロットル開度を低開度側に設定する
ことを特徴とするエンジン制御装置。In an engine control device comprising target throttle opening setting means for setting a target throttle opening in accordance with an accelerator operation amount, and throttle valve driving means for driving a throttle valve based on the set target throttle opening,
Equipped with water temperature detection means for detecting the temperature of engine cooling water,
The target throttle opening setting means sets the target throttle opening to a lower opening side than when the cooling water temperature detected by the water temperature detection means is lower than a predetermined temperature than when the cooling water temperature is higher than the predetermined temperature. An engine control device characterized by that.
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。The target throttle opening setting means sets the target throttle opening to a lower opening side as the difference between the cooling water temperature and the predetermined temperature is larger when the cooling water temperature is lower than the predetermined temperature. The engine control device according to claim 1, wherein:
エンジン始動後に前記燃焼室に吸入された空気量を積算して積算空気量を算出する吸気量積算手段と
をさらに備え、
前記目標スロットル開度設定手段は、エンジン始動時の前記冷却水温度が前記所定温度より低い場合には、エンジン始動時の前記冷却水温度に応じて求められる前記目標スロットル開度から、前記所定温度以上の場合に設定される前期目標スロットル開度へ、前記積算空気量に応じて近づけていく
ことを特徴とする請求項1に記載のエンジン制御装置。Intake air amount detection means for detecting the amount of air sucked into the combustion chamber of the engine;
An intake air amount integration means for calculating an integrated air amount by integrating the air amount taken into the combustion chamber after the engine is started;
The target throttle opening setting means determines the predetermined temperature from the target throttle opening determined according to the cooling water temperature at the engine start when the cooling water temperature at the engine start is lower than the predetermined temperature. 2. The engine control device according to claim 1, wherein the engine control device is made to approach the target throttle opening degree set in the above case in accordance with the integrated air amount.
前記目標スロットル開度設定手段は、前記冷却水温度が前記所定温度より低い場合において、前記燃料性状判定手段により前記燃料が重質燃料であると判定されたときには、軽質燃料であると判定されたときよりも前記目標スロットル開度を低開度側に設定する
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。A fuel property judging means for judging the property of the fuel;
The target throttle opening setting means is determined to be light fuel if the fuel property determination means determines that the fuel is heavy fuel when the coolant temperature is lower than the predetermined temperature. The engine control device according to any one of claims 1 to 3, wherein the target throttle opening is set to a lower opening side than the time.
前記燃料供給遮断手段は、前記冷却水温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、前記エンジンに対する燃料供給を遮断しない
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。A fuel supply cut-off means for cutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply cut-off condition is satisfied;
The engine according to any one of claims 1 to 4, wherein the fuel supply cut-off means does not cut off fuel supply to the engine when the cooling water temperature is lower than a predetermined cut-off prohibition temperature. Control device.
燃料の性状を判定する燃料性状判定手段と
をさらに備え、
前記燃料供給遮断手段は、前記燃料が重質燃料であると判定され、且つ前記冷却水温度が前記所定の遮断禁止温度より低い場合には、前記エンジンに対する燃料供給を遮断しない
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のエンジン制御装置。Fuel supply shut-off means for shutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply shut-off condition is satisfied;
A fuel property judging means for judging the property of the fuel,
The fuel supply cut-off means does not cut off the fuel supply to the engine when it is determined that the fuel is heavy fuel and the cooling water temperature is lower than the predetermined cut-off prohibition temperature. The engine control device according to any one of claims 1 to 3.
前記燃料供給遮断手段は、前記燃料が重質燃料であると判定され、且つ前記冷却水温度が前記所定の遮断禁止温度より低い場合には、前記エンジンに対する燃料供給を遮断しない
ことを特徴とする請求項4に記載のエンジン制御装置。A fuel supply cut-off means for cutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply cut-off condition is satisfied;
The fuel supply cut-off means does not cut off the fuel supply to the engine when it is determined that the fuel is heavy fuel and the cooling water temperature is lower than the predetermined cut-off prohibition temperature. The engine control device according to claim 4.
吸気ポートの壁面温度を推定する壁面温度推定手段を備え、
前記目標スロットル開度設定手段は、前記推定された壁面温度が所定温度より低い場合には、前記所定温度以上の場合よりも前記目標スロットル開度を低開度側に設定する
ことを特徴とするエンジン制御装置。In an engine control device comprising target throttle opening setting means for setting a target throttle opening in accordance with an accelerator operation amount, and throttle valve driving means for driving a throttle valve based on the set target throttle opening,
A wall temperature estimating means for estimating the wall temperature of the intake port;
The target throttle opening setting means sets the target throttle opening to a lower opening side when the estimated wall surface temperature is lower than a predetermined temperature than when the estimated wall temperature is higher than the predetermined temperature. Engine control device.
ことを特徴とする請求項8に記載のエンジン制御装置。When the estimated wall surface temperature is lower than the predetermined temperature, the target throttle opening setting means sets the target throttle opening to a lower opening side as the difference between the wall surface temperature and the predetermined temperature increases. The engine control device according to claim 8, wherein the engine control device is set.
前記燃料供給遮断手段は、前記推定された壁面温度が所定の遮断禁止温度より低い場合には、前記エンジンに対する燃料供給を遮断しない
ことを特徴とする請求項8又は9に記載のエンジン制御装置。A fuel supply cut-off means for cutting off the fuel supply to the engine when a predetermined fuel supply cut-off condition is satisfied;
The engine control device according to claim 8 or 9, wherein the fuel supply shut-off means does not shut off the fuel supply to the engine when the estimated wall surface temperature is lower than a predetermined shut-off prohibiting temperature.
前記燃料供給遮断手段は、前記燃料が重質燃料であると判定され、且つ前記推定された壁面温度が前記所定の遮断禁止温度より低い場合には、前記エンジンに対する燃料供給を遮断しない
ことを特徴とする請求項10に記載のエンジン制御装置。A fuel property judging means for judging the property of the fuel;
The fuel supply cut-off means does not cut off fuel supply to the engine when it is determined that the fuel is heavy fuel and the estimated wall surface temperature is lower than the predetermined cut-off prohibition temperature. The engine control device according to claim 10.
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2003165492A JP2005002843A (en) | 2003-06-10 | 2003-06-10 | Engine controller |
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---|---|---|---|
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008223724A (en) * | 2007-03-15 | 2008-09-25 | Toyota Motor Corp | Control device for internal combustion engine |
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JP2014084746A (en) * | 2012-10-22 | 2014-05-12 | Daihatsu Motor Co Ltd | Control device |
JP2020143660A (en) * | 2019-03-08 | 2020-09-10 | トヨタ自動車株式会社 | Internal combustion engine control device |
-
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- 2003-06-10 JP JP2003165492A patent/JP2005002843A/en not_active Withdrawn
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Legal Events
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Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060216 |
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