JP2005002374A - 健康増進具とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】銀を溶解し、銀の溶湯温度が800〜1000℃に降下した時に、ゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入してゲルマニウム含有合金材料を形成することにより、簡単な製造方法でありながら、ゲルマニウムの変質や酸化を防止し、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効な健康増進具とその製造方法の提供を目的とする。
【解決手段】銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程S1と、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程S3と、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工する加工工程S5とを備えた健康増進具の製造方法であることを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程S1と、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程S3と、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工する加工工程S5とを備えた健康増進具の製造方法であることを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゲルマニウム含有合金材料を用いたネックレスやブレスレット等の健康増進具とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にゲルマニウムおよびその合金は遠赤外線効果やマイナスイオン効果により、人体に対して血行を促進し、また細胞の活性化(マイナスイオンによる効果)を図り、肩こり、腰痛、関節痛などの解消に効果があることが知られている。
【0003】
従来、上述例の健康増進具の製造方法としては、身体に装用する装身具などの物品の表面で、装用する際に皮膚に接触する部分の少なくとも一部に、1〜9wt%のゲルマニウムと、このゲルマニウムに対する重量比が2〜20wt%の極微量のインジウムと、残部が銀のゲルマニウム含有合金膜を、スパッタリング(スパッタ蒸着法)により形成する製造方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−65873号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来方法のようにゲルマニウム含有合金膜をスタッパリングにより形成する場合には、製造が複雑化する問題点があった。一般にスパッタリングは、0.1〜10Paのアルゴンガスなどの雰囲気中で、陽極と陰極との間に数百ボルトの高圧を印加し、低圧気体放電(グロー放電)を起こしてイオンを陰極に衝突させ、飛散した合金を対象物の表面に蒸着させるものであって、圧力制御、印加電圧の制御、電流密度のコントロールなどが必要となり、製造の簡略化が困難であった。
【0006】
この発明は、銀を溶解し、銀の溶湯の温度が800〜1000℃に降下した時、ゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入してゲルマニウム含有合金材料を形成することにより、簡単な製造方法でありながら、ゲルマニウムの変質や酸化を防止し、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効な健康増進具とその製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による健康増進具の製造方法は、銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程と、銀の溶湯の温度が800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程と、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工する加工工程とを備えたものである。
【0008】
上記投入工程で投入されるゲルマニウム、インジウムは約5mm角程度に微細化したものが混合の均一化を図るうえで望ましい。また上記投入工程ではゲルマニウムのみを投入し、溶湯の温度が150〜300℃に降下した時にインジウムを投入してもよい。
【0009】
上記構成によれば、上述の溶解工程で、銀を900〜1100℃で溶解し、次の投入工程で、上記銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入し、上述の加工工程で、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工して健康増進具が形成される。
【0010】
このように上記溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時(溶湯の温度が500℃付近まで降温した時点でゲルマニウムを投入すると、ゲルマニウムが変質することが、実験により明らかとなった)、ゲルマニウムを投入するので、ゲルマニウムの変質や酸化が防止され、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0011】
また所定量のインジウムを用いるので、半導体(ゲルマニウム)をp型になすことができると共に、ゲルマニウム含有合金に靭性(toughness)が得られ、延性と展性が確保できて、加工性(成形性)が向上し、またインジウムの添加により耐酸化性(抗酸性)や耐蝕性(耐久性)が向上する。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記銀、インジウム、ゲルマニウムの配合割合はインジウムが2〜6wt%前後、ゲルマニウムが3〜10wt%前後、残部が銀に設定されたものである。
上記構成のwt%は全体を100重量パーセントとした場合の配合割合である。
【0013】
インジウムが上記所定量を超過すると、デンドライト系組織が形成されやすくなり、合金が硬く、脆くなりやすい。またインジウムが上記所定量未満の場合には溶湯の流動性促進が阻害される。
【0014】
ゲルマニウムが上記所定量を超過すると、合金が脆くなり、上記所定量未満の場合には合金の硬度向上に寄与する時効硬化が低下するばかりでなく、ゲルマニウムの遠赤外線効果、マイナスイオン効果が体感できなくなる。
【0015】
残部を構成する銀の割合は84〜95wt%前後となり、銀が上記所定量を超過すると耐硫化性が低下する(ここに硫化とは、空気中に存在する微量の硫化物と反応して、硫化銀を生成し、銀白色を失って、黒く変色すること)。また銀が上記所定量未満の場合には色調としての銀白色を呈することができない。
【0016】
したがって、上記所定割合に設定することにより、溶湯の流動性が確保され、合金の加工性が向上し、また黒色変化を防止して銀白色を得ることができると共に、合金の物性向上を図りつつ、ゲルマニウムの所定割合にて良好な遠赤外線効果およびマイナスイオン効果を確保することができる。
【0017】
この発明の健康増進具は上記製造方法により製造されたゲルマニウム含有合金を加工して構成されたものである。
上記構成の健康増進具は、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、アンクレット、指輪、イヤリング、ピアス、ヘアバンド、メガネチェーン、インソール、腕時計または時計バンドなどの装身具の少なくとも一部分に設定してもよい。
【0018】
上記構成によれば、その製造時にゲルマニウムの変質や酸化が防止されているので、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上により、血行促進、細胞活性化、および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0019】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は健康増進具とその製造方法を示し、図1に示す製造方法の工程図における溶解工程S1で、まず銀(銀の融点は960.5℃)を溶解器に入れて900〜1100℃で溶解する。ここで、銀は品質純度99.99%の純銀を用いる。
【0020】
次に銀の溶解を確認し、その溶湯の温度が約800〜1000℃の範囲に降下する(第2の工程S2参照)。
【0021】
銀の溶湯の温度が約800〜1000℃の範囲に降下した時、次の投入工程S3で0.125〜2cm3、望ましくは5mm角前後に砕いた品質純度99.9999%の高純度のゲルマニウム(ゲルマニウム粉砕片)またはゲルマニウムとインジウムとの双方を投入する。ここで、銀とインジウムの割合は銀を84〜95wt%、望ましくは93wt%前後、インジウムを2〜6wt%、望ましくは3wt%前後に設定する。インジウムはその品質純度が99.9%の高純度のものを用いる。またゲルマニウムの投入割合は3〜10wt%、望ましくは5wt%前後に設定し、溶湯の対流によりゲルマニウムまたはゲルマニウム、インジウムの両者をほぼ均等に混合する。銀の溶湯に投入するゲルマニウムおよびインジウムはそれぞれ微細化したものを用いるので、均一な混合状態が得られる。またゲルマニウムを900℃前後で溶解し、銀やインジウムと混合させると、ゲルマニウムの性能の損失が減少できることが実験により明らかとなった。この混合はN2ガスを一切用いない大気圧条件下にて実行されるので、複雑な設備も不要となる。なお、インジウムもゲルマニウムと同様に0.125〜2cm3、望ましくは5mm角前後に微細化したものを用いる。
【0022】
上述の溶湯の対流により銀に対してゲルマニウムおよびインジウムが充分に混合したことを確認した後に、溶湯の冷却固化によりゲルマニウム含有合金のインゴット(ゲルマニウム含有合金材料)が形成される(第4の工程S4参照)。なお、合金の溶湯は製造すべきそれぞれの製品型へ流し込むとよい。
【0023】
この場合、ゲルマニウムは比較的インゴットの表面に露呈することなくインゴットの内部に存在する形態となる。
【0024】
次に加工工程S5で、上述のインゴット(ゲルマニウム含有合金材料)を各種の加工装置または/および加工工具を用いて健康増進具に加工する。
図2は上述の加工工程S5で加工された健康増進具の一例としてのネックレス11を示し、このネックレス11は貫通孔を有する複数のショートボール12と、貫通孔を有する複数のロングボール13とを可撓線状体にて交互に連結すると共に、留具としてのフック部材14により、両端金具15,16間を着脱自在に構成したものである。
【0025】
このネックレス11において上述のショートボール12およびロングボール13には上記ゲルマニウム含有合金材料が用いられるが、ネックレス11のデザインは図示のものに限定されるものではない。また健康増進具としてはネックレス11の他にペンダント、ブレスレット、アンクレット、指輪、イヤリング、ピアス、ヘアバンド、メガネチェーン、インソール、腕時計または時計バンドなどの装身具の少なくとも一部分に設定してもよく、皮膚表面を転動させる専用ローラと成してもよく、さらには、貼りつけ用の粒と成してもよい。
【0026】
このように上記実施例の健康増進具の製造方法は、銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程S1と、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時(第2の工程S2参照)、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程S3と、上記各工程S1〜S3により形成されたゲルマニウム含有合金材料(第4の工程S4参照)を加工する加工工程S5とを備えたものである。
【0027】
この構成によれば、上述の溶解工程S1で、銀を900〜1100℃で溶解し、次の投入工程S3で、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウム(望ましくは小さい塊に粉砕されたもの)またはゲルマニウムとインジウムを投入し、上述の加工工程S5で、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工して健康増進具(ネックレス11参照)が形成される。
【0028】
このように上記溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定大に砕いたゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入するので、ゲルマニウムの変質や酸化が防止される。このことは実験的により明らかとなった。このようにしてゲルマニウムの変質や酸化が防止されるので、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0029】
また所定量のインジウムを用いるので、半導体(ゲルマニウム)をp型になすことができると共に、ゲルマニウム含有合金に靭性(toughness)が得られ、延性と展性が確保できて、加工性(成形性)が向上し、またインジウムの添加により耐酸化性(抗酸性)や耐蝕性(耐久性)が向上する。
【0030】
しかも、上記銀、インジウム、ゲルマニウムの配合割合はインジウムが2〜6wt%前後(望ましくは2wt%前後)、ゲルマニウムが3〜10wt%前後(望ましくは5wt%前後)、残部(つまり84〜95wt%前後、望ましくは93wt%前後)が銀に設定されたものである。
【0031】
インジウムが上記所定量を超過すると、デンドライト系組織が形成されやすくなり、合金が硬く、脆くなりやすい。またインジウムが上記所定量未満の場合には溶湯の流動性促進が阻害され、さらに充分な耐酸化性、耐蝕性が得られなくなる。
【0032】
ゲルマニウムが上記所定量を超過すると、合金が脆くなり、上記所定量未満の場合には合金の硬度向上に寄与する時効硬化が低下するばかりでなく、ゲルマニウムの遠赤外線効果、マイナスイオン効果が体感できなくなる。
【0033】
残部を構成する銀の割合は84〜95wt%前後(望ましくは93wt%前後)となり、銀が上記所定量を超過すると耐硫化性が低下する(ここに硫化とは、空気中に存在する微量の硫化物と反応して、硫化銀を生成し、銀白色を失って、黒く変色すること)。また銀が上記所定量未満の場合には色調としての銀白色を呈することができない。
【0034】
したがって、上記所定割合に設定することにより、溶湯の流動性が確保され、合金の加工性が向上し、また黒色変化を防止して銀白色を得ることができると共に、合金の物性向上を図りつつ、ゲルマニウムの所定割合にて良好な遠赤外線効果およびマイナスイオン効果を確保することができる。
【0035】
また上記実施例の健康増進具は上記製造方法により製造されたゲルマニウム含有合金を加工して構成されたものであるから、その製造時にゲルマニウムの変質や酸化が防止され、この結果、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上により、血行促進、細胞活性化、および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
なお、必要に応じて所定少割合の白金(プラチナ)を混合するように成してもよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
この発明によれば、銀を溶解し、銀の溶湯温度が800〜1000℃に降下した時、ゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入してゲルマニウム含有合金材料を形成することにより、簡単な製造方法でありながら、ゲルマニウムの変質や酸化を防止し、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の健康増進具の製造方法を示す工程図。
【図2】健康増進具の一例を示す説明図。
【符号の説明】
S1…溶解工程
S3…投入工程
S5…加工工程
11…ネックレス(健康増進具)
【発明の属する技術分野】
この発明は、ゲルマニウム含有合金材料を用いたネックレスやブレスレット等の健康増進具とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般にゲルマニウムおよびその合金は遠赤外線効果やマイナスイオン効果により、人体に対して血行を促進し、また細胞の活性化(マイナスイオンによる効果)を図り、肩こり、腰痛、関節痛などの解消に効果があることが知られている。
【0003】
従来、上述例の健康増進具の製造方法としては、身体に装用する装身具などの物品の表面で、装用する際に皮膚に接触する部分の少なくとも一部に、1〜9wt%のゲルマニウムと、このゲルマニウムに対する重量比が2〜20wt%の極微量のインジウムと、残部が銀のゲルマニウム含有合金膜を、スパッタリング(スパッタ蒸着法)により形成する製造方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−65873号公報。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この従来方法のようにゲルマニウム含有合金膜をスタッパリングにより形成する場合には、製造が複雑化する問題点があった。一般にスパッタリングは、0.1〜10Paのアルゴンガスなどの雰囲気中で、陽極と陰極との間に数百ボルトの高圧を印加し、低圧気体放電(グロー放電)を起こしてイオンを陰極に衝突させ、飛散した合金を対象物の表面に蒸着させるものであって、圧力制御、印加電圧の制御、電流密度のコントロールなどが必要となり、製造の簡略化が困難であった。
【0006】
この発明は、銀を溶解し、銀の溶湯の温度が800〜1000℃に降下した時、ゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入してゲルマニウム含有合金材料を形成することにより、簡単な製造方法でありながら、ゲルマニウムの変質や酸化を防止し、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効な健康増進具とその製造方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明による健康増進具の製造方法は、銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程と、銀の溶湯の温度が800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程と、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工する加工工程とを備えたものである。
【0008】
上記投入工程で投入されるゲルマニウム、インジウムは約5mm角程度に微細化したものが混合の均一化を図るうえで望ましい。また上記投入工程ではゲルマニウムのみを投入し、溶湯の温度が150〜300℃に降下した時にインジウムを投入してもよい。
【0009】
上記構成によれば、上述の溶解工程で、銀を900〜1100℃で溶解し、次の投入工程で、上記銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入し、上述の加工工程で、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工して健康増進具が形成される。
【0010】
このように上記溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時(溶湯の温度が500℃付近まで降温した時点でゲルマニウムを投入すると、ゲルマニウムが変質することが、実験により明らかとなった)、ゲルマニウムを投入するので、ゲルマニウムの変質や酸化が防止され、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0011】
また所定量のインジウムを用いるので、半導体(ゲルマニウム)をp型になすことができると共に、ゲルマニウム含有合金に靭性(toughness)が得られ、延性と展性が確保できて、加工性(成形性)が向上し、またインジウムの添加により耐酸化性(抗酸性)や耐蝕性(耐久性)が向上する。
【0012】
この発明の一実施態様においては、上記銀、インジウム、ゲルマニウムの配合割合はインジウムが2〜6wt%前後、ゲルマニウムが3〜10wt%前後、残部が銀に設定されたものである。
上記構成のwt%は全体を100重量パーセントとした場合の配合割合である。
【0013】
インジウムが上記所定量を超過すると、デンドライト系組織が形成されやすくなり、合金が硬く、脆くなりやすい。またインジウムが上記所定量未満の場合には溶湯の流動性促進が阻害される。
【0014】
ゲルマニウムが上記所定量を超過すると、合金が脆くなり、上記所定量未満の場合には合金の硬度向上に寄与する時効硬化が低下するばかりでなく、ゲルマニウムの遠赤外線効果、マイナスイオン効果が体感できなくなる。
【0015】
残部を構成する銀の割合は84〜95wt%前後となり、銀が上記所定量を超過すると耐硫化性が低下する(ここに硫化とは、空気中に存在する微量の硫化物と反応して、硫化銀を生成し、銀白色を失って、黒く変色すること)。また銀が上記所定量未満の場合には色調としての銀白色を呈することができない。
【0016】
したがって、上記所定割合に設定することにより、溶湯の流動性が確保され、合金の加工性が向上し、また黒色変化を防止して銀白色を得ることができると共に、合金の物性向上を図りつつ、ゲルマニウムの所定割合にて良好な遠赤外線効果およびマイナスイオン効果を確保することができる。
【0017】
この発明の健康増進具は上記製造方法により製造されたゲルマニウム含有合金を加工して構成されたものである。
上記構成の健康増進具は、ペンダント、ネックレス、ブレスレット、アンクレット、指輪、イヤリング、ピアス、ヘアバンド、メガネチェーン、インソール、腕時計または時計バンドなどの装身具の少なくとも一部分に設定してもよい。
【0018】
上記構成によれば、その製造時にゲルマニウムの変質や酸化が防止されているので、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上により、血行促進、細胞活性化、および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0019】
【実施例】
この発明の一実施例を以下図面に基づいて詳述する。
図面は健康増進具とその製造方法を示し、図1に示す製造方法の工程図における溶解工程S1で、まず銀(銀の融点は960.5℃)を溶解器に入れて900〜1100℃で溶解する。ここで、銀は品質純度99.99%の純銀を用いる。
【0020】
次に銀の溶解を確認し、その溶湯の温度が約800〜1000℃の範囲に降下する(第2の工程S2参照)。
【0021】
銀の溶湯の温度が約800〜1000℃の範囲に降下した時、次の投入工程S3で0.125〜2cm3、望ましくは5mm角前後に砕いた品質純度99.9999%の高純度のゲルマニウム(ゲルマニウム粉砕片)またはゲルマニウムとインジウムとの双方を投入する。ここで、銀とインジウムの割合は銀を84〜95wt%、望ましくは93wt%前後、インジウムを2〜6wt%、望ましくは3wt%前後に設定する。インジウムはその品質純度が99.9%の高純度のものを用いる。またゲルマニウムの投入割合は3〜10wt%、望ましくは5wt%前後に設定し、溶湯の対流によりゲルマニウムまたはゲルマニウム、インジウムの両者をほぼ均等に混合する。銀の溶湯に投入するゲルマニウムおよびインジウムはそれぞれ微細化したものを用いるので、均一な混合状態が得られる。またゲルマニウムを900℃前後で溶解し、銀やインジウムと混合させると、ゲルマニウムの性能の損失が減少できることが実験により明らかとなった。この混合はN2ガスを一切用いない大気圧条件下にて実行されるので、複雑な設備も不要となる。なお、インジウムもゲルマニウムと同様に0.125〜2cm3、望ましくは5mm角前後に微細化したものを用いる。
【0022】
上述の溶湯の対流により銀に対してゲルマニウムおよびインジウムが充分に混合したことを確認した後に、溶湯の冷却固化によりゲルマニウム含有合金のインゴット(ゲルマニウム含有合金材料)が形成される(第4の工程S4参照)。なお、合金の溶湯は製造すべきそれぞれの製品型へ流し込むとよい。
【0023】
この場合、ゲルマニウムは比較的インゴットの表面に露呈することなくインゴットの内部に存在する形態となる。
【0024】
次に加工工程S5で、上述のインゴット(ゲルマニウム含有合金材料)を各種の加工装置または/および加工工具を用いて健康増進具に加工する。
図2は上述の加工工程S5で加工された健康増進具の一例としてのネックレス11を示し、このネックレス11は貫通孔を有する複数のショートボール12と、貫通孔を有する複数のロングボール13とを可撓線状体にて交互に連結すると共に、留具としてのフック部材14により、両端金具15,16間を着脱自在に構成したものである。
【0025】
このネックレス11において上述のショートボール12およびロングボール13には上記ゲルマニウム含有合金材料が用いられるが、ネックレス11のデザインは図示のものに限定されるものではない。また健康増進具としてはネックレス11の他にペンダント、ブレスレット、アンクレット、指輪、イヤリング、ピアス、ヘアバンド、メガネチェーン、インソール、腕時計または時計バンドなどの装身具の少なくとも一部分に設定してもよく、皮膚表面を転動させる専用ローラと成してもよく、さらには、貼りつけ用の粒と成してもよい。
【0026】
このように上記実施例の健康増進具の製造方法は、銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程S1と、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時(第2の工程S2参照)、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程S3と、上記各工程S1〜S3により形成されたゲルマニウム含有合金材料(第4の工程S4参照)を加工する加工工程S5とを備えたものである。
【0027】
この構成によれば、上述の溶解工程S1で、銀を900〜1100℃で溶解し、次の投入工程S3で、銀の溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウム(望ましくは小さい塊に粉砕されたもの)またはゲルマニウムとインジウムを投入し、上述の加工工程S5で、上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工して健康増進具(ネックレス11参照)が形成される。
【0028】
このように上記溶湯の温度が約800〜1000℃に降下した時、所定大に砕いたゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入するので、ゲルマニウムの変質や酸化が防止される。このことは実験的により明らかとなった。このようにしてゲルマニウムの変質や酸化が防止されるので、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
【0029】
また所定量のインジウムを用いるので、半導体(ゲルマニウム)をp型になすことができると共に、ゲルマニウム含有合金に靭性(toughness)が得られ、延性と展性が確保できて、加工性(成形性)が向上し、またインジウムの添加により耐酸化性(抗酸性)や耐蝕性(耐久性)が向上する。
【0030】
しかも、上記銀、インジウム、ゲルマニウムの配合割合はインジウムが2〜6wt%前後(望ましくは2wt%前後)、ゲルマニウムが3〜10wt%前後(望ましくは5wt%前後)、残部(つまり84〜95wt%前後、望ましくは93wt%前後)が銀に設定されたものである。
【0031】
インジウムが上記所定量を超過すると、デンドライト系組織が形成されやすくなり、合金が硬く、脆くなりやすい。またインジウムが上記所定量未満の場合には溶湯の流動性促進が阻害され、さらに充分な耐酸化性、耐蝕性が得られなくなる。
【0032】
ゲルマニウムが上記所定量を超過すると、合金が脆くなり、上記所定量未満の場合には合金の硬度向上に寄与する時効硬化が低下するばかりでなく、ゲルマニウムの遠赤外線効果、マイナスイオン効果が体感できなくなる。
【0033】
残部を構成する銀の割合は84〜95wt%前後(望ましくは93wt%前後)となり、銀が上記所定量を超過すると耐硫化性が低下する(ここに硫化とは、空気中に存在する微量の硫化物と反応して、硫化銀を生成し、銀白色を失って、黒く変色すること)。また銀が上記所定量未満の場合には色調としての銀白色を呈することができない。
【0034】
したがって、上記所定割合に設定することにより、溶湯の流動性が確保され、合金の加工性が向上し、また黒色変化を防止して銀白色を得ることができると共に、合金の物性向上を図りつつ、ゲルマニウムの所定割合にて良好な遠赤外線効果およびマイナスイオン効果を確保することができる。
【0035】
また上記実施例の健康増進具は上記製造方法により製造されたゲルマニウム含有合金を加工して構成されたものであるから、その製造時にゲルマニウムの変質や酸化が防止され、この結果、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上により、血行促進、細胞活性化、および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効となる。
なお、必要に応じて所定少割合の白金(プラチナ)を混合するように成してもよいことは勿論である。
【0036】
【発明の効果】
この発明によれば、銀を溶解し、銀の溶湯温度が800〜1000℃に降下した時、ゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入してゲルマニウム含有合金材料を形成することにより、簡単な製造方法でありながら、ゲルマニウムの変質や酸化を防止し、該ゲルマニウムの遠赤外線効果やマイナスイオン効果の向上を図って、血行促進、細胞活性化および肩こり、腰痛、関節痛などの解消に有効な効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の健康増進具の製造方法を示す工程図。
【図2】健康増進具の一例を示す説明図。
【符号の説明】
S1…溶解工程
S3…投入工程
S5…加工工程
11…ネックレス(健康増進具)
Claims (3)
- 銀を900〜1100℃で溶解する溶解工程と、
銀の溶湯の温度が800〜1000℃に降下した時、所定割合のゲルマニウムまたはゲルマニウムとインジウムを投入する投入工程と、
上記各工程により形成されたゲルマニウム含有合金材料を加工する加工工程とを備えた
健康増進具の製造方法。 - 上記銀、インジウム、ゲルマニウムの配合割合はインジウムが2〜6wt%前後、ゲルマニウムが3〜10wt%前後、残部が銀に設定された
請求項1記載の健康増進具の製造方法。 - 上記請求項1または2記載の製造方法により製造されたゲルマニウム含有合金を加工して構成された
健康増進具。
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WO2006117881A1 (ja) * | 2005-04-29 | 2006-11-09 | Shima, Hiroki | 活性発泡体 |
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-
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- 2003-06-10 JP JP2003164478A patent/JP2005002374A/ja active Pending
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