【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は洗顔剤に関し、詳しくは、使用時に水馴染み、起泡性が良く、洗浄後に肌のつっぱり感がなく、しかも製剤の保形安定性に優れる半固形状の洗顔剤組成物に関する。
【０００２】
【従来の技術】
洗浄剤は、頭髪用の洗浄剤と皮膚用の洗浄剤に大別することができる。頭髪用の洗浄剤としては、頭皮や頭髪の汚れを落とすために用いるシャンプーがある。一方、皮膚用の洗浄剤としては、身体の表面の汚れを洗い落とすボディーシャンプーと、顔面の皮膚表面に付着している皮脂や角質層の屑片等を洗い落とす洗顔剤とがある。シャンプーやボディーシャンプーは、使用性の観点からポンプ容器等に収納されることから、通常、液状の剤型とされる。これに対して洗顔剤は、使用時の吐出量の確認や洗面台等での使用性の観点からチューブ容器に収納されることから、半固形状の剤型が主流である。
【０００３】
ボディーシャンプーや洗顔剤などの皮膚用洗浄剤ではさっぱりとした使用感が得られることから、高級脂肪酸塩が多用されている。この高級脂肪酸塩は室温下で結晶状態となることから、洗浄剤中に高濃度に配合することで半固形状の剤型とされている（例えば、特許文献１参照）。しかしながら、高級脂肪酸塩を高配合とすると、過度の脱脂により洗浄後のつっぱり感や肌荒れが生じるといった問題を有していた。また、高級脂肪酸塩は輸送・保存時の温度変化により融解し液状化することから、半固形状の洗浄剤では、水等の配合成分との比重差のために分離が生じ製剤の保形安定性に劣るといった問題も有していた。
【０００４】
洗浄後のつっぱり感を解決するためには、高級脂肪酸塩の配合量を抑えたり、多価アルコール等の保湿成分を高濃度に配合することが考えられる。しかし、高級脂肪酸塩の配合量を低配合量とすると半固形状の剤型が維持できず、また、多価アルコールを高配合量とすると、半固形状態の保形安定性や洗顔剤の水への分散性といった水馴染みが劣ってしまう。そこで、高級脂肪酸塩を特定比で配合することで多価アルコールを高濃度に配合したとしても高温安定性を有する洗浄剤組成物が開示されている（特許文献２参照）。しかしながら、この洗浄剤組成物は、高温時にペースト状からゲル状に相違転移させることにより高級脂肪酸塩の分離を抑制するものであって、ペースト状態（半固形状態）を保たせるものではなく、また、以前として高級脂肪酸塩を高濃度に配合されたままであった。
【０００５】
【特許文献１】
特開２００２−２５５７８８号公報（段落番号〔００１３〕〜〔００２３〕）
【特許文献２】
特開２００２−３２２４９８号公報（段落番号〔００１５〕〜〔００２５〕）
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであって、高級脂肪酸塩を低配合量とする一方、多価アルコールを高配合量としたとしても、使用時の水馴染み、起泡性が良く、洗浄後には肌のつっぱり感がなく、しかも製剤の保形安定性に優れる半固形状の洗顔剤組成物を提供することを課題とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項１に係る発明は、高級脂肪酸として５〜２５重量％の高級脂肪酸塩、２５〜５０重量％の多価アルコール、５０〜３００の酸化エチレン付加モル数を有する脂肪酸エステル、及びアクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体を含有することを特徴とする半固形状洗顔剤組成物に関する。
請求項２に係る発明は、高級脂肪酸塩として少なくともステアリン酸塩を含有することを特徴とする請求項１に記載の半固形状洗顔剤に関する。
請求項３に係る発明は、ステアリン酸塩の含有量が、ステアリン酸として５〜１５重量％であることを特徴とする請求項２に記載の半固形状洗顔剤に関する。
請求項４に係る発明は、前記脂肪酸エステルが、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン及び脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットの群から選ばれる１種以上であることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の半固形状洗顔剤組成物に関する。
請求項５に係る発明は、前記脂肪酸エステルが、モノステアリン酸ポリエチレングリコール及び／又はジステアリン酸ポリエチレングリコールであることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載の半固形状洗顔剤組成物に関する。
請求項６に係る発明は、アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体が、メタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体及び／又はアクリル酸ナトリウム共重合体であることを特徴とする請求項１〜５のいずれかに記載の半固形状洗顔剤に関する。
【０００８】
【発明の実施の形態】
本発明に係る半固形状の洗顔剤組成物には、必須成分として高級脂肪酸として５〜２５重量％の高級脂肪酸塩、２５〜５０重量％の多価アルコール、５０〜３００の酸化エチレン付加モル数を有する脂肪酸エステル、及びアクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体が含有される。尚、本発明における半固形状とは、流動性のないペースト状の状態をいう。
【０００９】
本発明に用いられる高級脂肪酸塩を構成する高級脂肪酸は、化粧品に配合されるものであれば特に限定されないが、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸等の炭素数１２〜２２の高級脂肪酸、オリーブ油、ヤシ油、パーム油、綿実油等の植物性油脂、魚油、牛脂等の動物性油脂等を例示することができ、これらの１種又は２種以上を用いることができる。
【００１０】
高級脂肪酸塩の塩としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン等のアルカリ剤でケン化、または中和して得た高級脂肪酸塩の１種又２種以上を使用することができ、特に、上記ケン化又は中和により得られた塩が炭素数１２〜２２の高級脂肪酸塩であれば、より望ましく使用することができる。また、使用するアルカリ剤としては、材料入手の容易性及び取り扱いの簡便性から水酸化ナトリウム、水酸化カリウムを用いることが好ましい。
【００１１】
本発明の洗顔剤組成物中に高級脂肪酸塩を配合する場合、高級脂肪酸とアルカリ剤を予め高級脂肪酸塩として調製後に配合するか、或いは該組成物中で高級脂肪酸塩としても良い。
【００１２】
高級脂肪酸塩の配合量は、高級脂肪酸として組成物中５〜２５重量％とするとよく、１５〜２５重量％とするのが好ましい。これは、５重量％未満の配合量では、泡立ちや洗浄効果を満足するすることができないうえ、半固形状にすることができないために、また、２５重量％を超えて配合すると使用後のつっぱり感が生じる場合があるために、いずれの場合も好ましくないからである。
【００１３】
本発明においては、低配合量の高級脂肪酸塩量で半固形状の剤型とするために、高級脂肪酸塩として少なくともステアリン酸塩を配合することが好ましい。ステアリン酸塩の配合量は、ステアリン酸として組成物中５〜１５重量％とするのが好ましく、７〜１２重量％とするのがより好ましい。
【００１４】
本発明で用いられる多価アルコールとしては、化粧品原料として用いることができるものであれば特に限定されず、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、１，３−ブチレングリコール、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、グルコース、マルトース、マルチトール、スクロース、マンニトール、ソルビトール、１，２−ペンタンジオール、１，２−ヘキサンジオール、１，２−オクタンジオール等を例示することができ、これらの１種又は２種以上を用いることができる。
【００１５】
多価アルコールの配合量は、組成物中２５〜５０重量％とするとよく、３０〜４０重量％とするのがより好ましい。この理由は、２５重量％未満の配合量では、使用後のつっぱり感の抑制が十分ではないために、また、５０重量％を超えて配合すると、洗顔剤の水への分散性といった水馴染みが悪くなるために、いずれの場合にも好ましくないからである。
【００１６】
本発明の洗顔剤組成物には、エステル部に酸化エチレン縮合部を有する脂肪酸エステルが用いられる。このような脂肪酸エステルとしては、例えば、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテル、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビット等を挙げることができ、炭素数１２〜１８の脂肪酸のエステルが好ましく用いられる。尚、これら脂肪酸エステルの１種を単独で、又は２種以上を混合して用いることもできる。
【００１７】
具体的には、脂肪酸ポリエチレングリコールとしては、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノイソステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール等を例示することができる。
【００１８】
脂肪酸ポリオキシエチレンアルキルエーテルとしては、ステアリン酸ポリオキシエチレンセチルエーテル、ステアリン酸ポリオキシエチレンステアリルエーテル等を例示することができる。
【００１９】
脂肪酸ポリオキシエチレングリセリンとしては、モノミリスチン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、モノイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレングリセリル等を例示することができる。
【００２０】
脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタンとしては、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノパルミチン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、モノオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリオレイン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン、トリイソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等を例示することができる。
【００２１】
脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットとしては、モノラウリン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラオレイン酸ポリオキシエチレンソルビット、テトラステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ヘキサステアリン酸ポリオキシエチレンソルビット、ポリオキシエチレンソルビットミツロウ等を例示することができる。
【００２２】
上記した脂肪酸エステルのうち、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレングリセリン、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビットを用いるのが好ましく、脂肪酸ポリエチレングリコールを用いるのがより好ましい。また、本発明における洗顔剤組成物においては、特に、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコールが好ましく用いられる。
【００２３】
上記した脂肪酸エステル中の酸化エチレンの付加モル数は、５０〜３００であり、好ましくは、１２０〜２５０である。酸化エチレンの付加モル数が１００未満の場合、使用後のつっぱり感等の使用感に劣るうえ製剤の保形安定性にも劣り、また、付加モル数が３００を超える場合には、組成物が硬くなりすぎ水馴染みに劣るためである。
【００２４】
上記した脂肪酸エステルの配合量は、本発明効果を発揮すれば特に限定されないが、組成物中３〜１０重量％とするのが好ましく、５〜８重量％とするのがより好ましい。この理由は、３重量％未満の配合量では、製剤の保形安定性に劣るために、また、１０重量％を超えて配合すると、組成物が硬くなりすぎ、水馴染みが悪くなるため、いずれの場合にも好ましくないからである。
【００２５】
尚、本発明で好適に用いることができる上記エステルの市販品は、モノステアリン酸ポリエチレングリコールとしては、商品名エマノーン３１９９（１４０Ｅ．Ｏ．；花王社製）等を、ジステアリン酸ポリエチレングリコールとしては、商品名ＣＤＳ６０００Ｐ（１５０Ｅ．Ｏ．；日光ケミカルズ社製）、商品名エマノーン３２９９（２５０Ｅ．Ｏ．；花王社製）等を例示することができる。尚、Ｅ．Ｏ．は酸化エチレンの付加モル数を表す。
【００２６】
本発明の洗顔剤組成物には、アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体が配合される。このような共重合体としては、例えば、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチル共重合体、アクリル酸エチル・メタクリル酸エチル・アクリル酸共重合体、アクリル酸ブチル・メタクリル酸エチル共重合体、アクリル酸オクチル・スチレン共重合体、アクリル酸オクチル・酢酸ビニル共重合体、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体等を例示することができ、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチル共重合体等のメタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体や、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体等のアクリル酸ナトリウム共重合体を用いるのが好ましい。また、これらのうちの１種又は２種以上を選択して用いることができる。
【００２７】
アクリル酸アルキルモノマーより構成される共重合体の配合量は、本発明の効果を発揮すれば特に限定されないが、組成物中０．０１〜５重量％とするのが好ましく、０．１〜３重量％とするのがより好ましい。この理由は、０．０１重量％未満の配合量では、製剤の保形安定性に劣るために、また、５重量％を超えて配合すると、組成物が硬くなりすぎ水馴染みに劣るために、いずれの場合にも好ましくないからである。
【００２８】
尚、本発明で好適に用いることができるメタクリル酸・アクリル酸アルキル共重合体の市販品は、メタクリル酸・アクリル酸エチル・アクリル酸ブチルであるレオアールＭＳ−１００、ＭＳ−２００（いずれもライオン社製）等を、アクリル酸ナトリウム共重合体の市販品は、アクリル酸ナトリウムアクリル酸アルキル・メタクリル酸ナトリウム・メタクリル酸アルキル共重合体であるＳＡＬＣＡＲＥ ＳＣ９１、ＳＡＬＣＡＲＥ ＡＳＴ（いずれもチバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製）等を例示することができる。
【００２９】
本発明における洗顔剤組成物には、水を配合することができる。配合される水は、一般にはイオン交換水、蒸留水等の精製水である。その配合量は各配合原料の配合量に合わせて適宜配合すればよいが、組成物中１０〜６０重量％とするのが好ましく、１５〜４０重量％とするのがより好ましい。この理由は、１０重量％未満の配合量では、水馴染みに劣るために、また、６０重量％を超えて配合すると、製剤の保形安定性に劣るために、いずれの場合にも好ましくないからである。
【００３０】
本発明に係る皮膚洗浄剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲であれば、上記に記した成分の他、シリコーン類、グリチルリチン、アラントイン、トリクロサン、ビタミン類などの薬剤、動物及び植物抽出エキス、パール化剤、着色剤、スクラブ剤、各種香料、防腐剤などを目的に応じて適宜配合してもよい。
【００３１】
【実施例】
以下、本発明を実施例に基づき更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。尚、配合量は重量％である。
【００３２】
（試料の調製）
表１〜２に記した組成に従い、実施例１〜１０及び比較例１〜１２の半固形状の洗顔剤を調製し、下記評価試験に供した。
【００３３】
（試験例１；水馴染み（水への分散性）の評価）
各試料の約１ｇを手に採り、水５ｍｌを加えて両手を擦り合わせた際の試料の水への馴染みに要する時間を測定し、１０秒未満をＡ、１０秒以上２０秒未満をＢ、２０秒以上をＣとした。本操作を専門パネラー５名により実施し、下記評価基準により評価した。結果を表１〜２に示す。
＜評価基準＞
◎：５名中４名以上がＡと回答
○：５名中３名がＡと回答
△：５名中２名以下がＡであり、かつ３名以上がＡ又はＢと回答
×：上記以外の場合
【００３４】
（試験例２；起泡性の評価）
専門パネラー５名により、使用時の泡立ちを下記評価基準に従って評価した。結果を表１〜２に示す。
＜評価基準＞
◎：非常に良好（５名中４名以上がよいと回答）
○：良好（５名中３名がよいと回答）
△：普通（５名中２名がよいと回答）
×：不良（５名中１名がよいと回答）
【００３５】
（試験例３；つっぱり感の評価）
専門パネラー５名により、使用時の肌のつっぱり感を下記評価基準に従って評価した。結果を表１〜２に示す。
＜評価基準＞
◎：非常に良好（５名中４名以上がよいと回答）
○：良好（５名中３名がよいと回答）
△：普通（５名中２名がよいと回答）
×：不良（５名中１名がよいと回答）
【００３６】
（試験例４；保形安定性の評価）
調製した各試料を広口容器に充填し、試料表面の中央部に９０度角の円錐状窪みを形成して２５℃の恒温槽に２週間保管した。保管後の表面の状態を目視により観察し、下記評価基準に従って評価した。結果を表１〜２に示す。
＜評価基準＞
○：ペースト状の形状を保持している
△：ペースト状の形状を保持するが表面に分離が認められる
×：液体の分離が認められる
【００３７】
【表１】
【００３８】
【表２】
【００３９】
表１および表２の結果から、本発明に係る半固形状の洗顔剤組成物は、使用時の水馴染み、起泡性が良く、洗浄後に肌のつっぱり感がなく、しかも製剤の保形安定性に優れることが分かる。
【００４０】
以下、本発明に係る半固形状洗顔剤組成物の処方例を示す。尚、配合量は重量％である。
【００４１】
【００４２】
【発明の効果】
以上詳述した如く、本発明に係る半固形状洗顔組成物は、使用時の水馴染み、起泡性が良く、洗浄後に肌のつっぱり感がなく、しかも製剤の保形安定性に優れる効果を奏する。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a facial cleanser, and more particularly to a semi-solid facial cleanser composition that is familiar with water during use, has good foaming properties, has no feeling of skin firmness after washing, and has excellent shape retention stability of the preparation.
[0002]
[Prior art]
Cleaning agents can be broadly classified into hair cleaning agents and skin cleaning agents. As a cleaning agent for hair, there is a shampoo used to remove dirt from the scalp and hair. On the other hand, skin cleansing agents include body shampoos that wash off dirt on the surface of the body, and facial cleansing agents that wash off sebum and stratum corneum debris adhering to the skin surface of the face. Since shampoos and body shampoos are stored in pump containers and the like from the viewpoint of usability, they are usually made into liquid dosage forms. On the other hand, since a facial cleanser is stored in a tube container from the viewpoint of confirmation of the discharge amount during use and usability in a washstand or the like, a semi-solid dosage form is mainly used.
[0003]
Higher fatty acid salts are frequently used because skin cleansing agents such as body shampoos and facial cleansers can provide a refreshing feel. Since this higher fatty acid salt becomes a crystalline state at room temperature, it is made into a semi-solid dosage form by blending in a high concentration in the cleaning agent (for example, see Patent Document 1). However, when the higher fatty acid salt is highly blended, there has been a problem that a feeling of tightness and rough skin after washing are caused by excessive degreasing. In addition, since higher fatty acid salts melt and liquefy due to temperature changes during transportation and storage, semi-solid detergents are separated due to the difference in specific gravity from water and other ingredients, resulting in stable shape retention. It also had the problem of being inferior.
[0004]
In order to solve the feeling of tension after washing, it is conceivable to suppress the blending amount of the higher fatty acid salt or to blend a moisturizing component such as a polyhydric alcohol at a high concentration. However, if the blending amount of the higher fatty acid salt is low, a semi-solid dosage form cannot be maintained, and if the polyhydric alcohol is high, the semi-solid state of the shape retention stability and the face wash water Water familiarity such as dispersibility in water. Therefore, a detergent composition having high-temperature stability is disclosed even if a higher concentration of polyhydric alcohol is blended by blending higher fatty acid salts at a specific ratio (see Patent Document 2). However, this detergent composition suppresses the separation of the higher fatty acid salt by causing a transition from a paste to a gel at a high temperature, and does not maintain a paste state (semi-solid state). As before, higher fatty acid salts were still blended in high concentrations.
[0005]
[Patent Document 1]
JP 2002-255788 A (paragraph numbers [0013] to [0023])
[Patent Document 2]
JP 2002-322498 A (paragraph numbers [0015] to [0025])
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the above-described prior art, and even if the higher fatty acid salt is used in a low blending amount, even if the polyhydric alcohol is used in a high blending amount, water familiarity during use and foaming properties can be obtained. It is an object of the present invention to provide a semi-solid facial cleanser composition that does not have a feeling of firmness after washing and is excellent in the shape retention stability of the preparation.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
That is, the invention according to claim 1 includes a higher fatty acid salt of 5 to 25% by weight as a higher fatty acid, 25 to 50% by weight of a polyhydric alcohol, a fatty acid ester having an ethylene oxide addition mole number of 50 to 300, and acrylic acid. The present invention relates to a semi-solid facial cleanser composition comprising a copolymer composed of an alkyl monomer.
The invention according to claim 2 relates to a semi-solid facial cleanser according to claim 1, characterized in that it contains at least stearate as a higher fatty acid salt.
The invention according to claim 3 relates to the semi-solid facial cleanser according to claim 2, wherein the content of stearate is 5 to 15% by weight as stearic acid.
In the invention according to claim 4, the fatty acid ester is one or more selected from the group consisting of fatty acid polyethylene glycol, fatty acid polyoxyethylene alkyl ether, fatty acid polyoxyethylene glycerin, fatty acid polyoxyethylene sorbitan, and fatty acid polyoxyethylene sorbit. It is related with the semi-solid face-washing composition in any one of Claims 1-3 characterized by the above-mentioned.
The invention according to claim 5 is the semi-solid facial cleanser composition according to any one of claims 1 to 3, wherein the fatty acid ester is polyethylene glycol monostearate and / or polyethylene glycol distearate. About.
The invention according to claim 6 is characterized in that the copolymer composed of an alkyl acrylate monomer is a methacrylic acid / alkyl acrylate copolymer and / or a sodium acrylate copolymer. The semi-solid face cleanser according to any one of 5 above.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The semi-solid facial cleanser composition according to the present invention has 5 to 25% by weight higher fatty acid salt as a higher fatty acid as essential components, 25 to 50% by weight polyhydric alcohol, and 50 to 300 moles of ethylene oxide added. The copolymer comprised from the fatty acid ester which has this, and the alkyl acrylate monomer is contained. In addition, the semi-solid form in this invention means the paste-like state without fluidity | liquidity.
[0009]
The higher fatty acid constituting the higher fatty acid salt used in the present invention is not particularly limited as long as it is blended in cosmetics. Specifically, lauric acid, myristic acid, palmitic acid, stearic acid, oleic acid, behenine Examples thereof include higher fatty acids having 12 to 22 carbon atoms such as acids, vegetable oils such as olive oil, coconut oil, palm oil, and cottonseed oil, and animal oils such as fish oil and beef tallow. One or two of these The above can be used.
[0010]
As the salt of the higher fatty acid salt, one or more of higher fatty acid salts obtained by saponification or neutralization with an alkaline agent such as sodium hydroxide, potassium hydroxide or triethanolamine can be used. In particular, if the salt obtained by the saponification or neutralization is a higher fatty acid salt having 12 to 22 carbon atoms, it can be used more desirably. Moreover, as an alkali agent to be used, it is preferable to use sodium hydroxide and potassium hydroxide from the ease of material acquisition, and the ease of handling.
[0011]
When the higher fatty acid salt is blended in the facial cleansing composition of the present invention, the higher fatty acid and the alkali agent may be blended in advance after being prepared as a higher fatty acid salt, or may be a higher fatty acid salt in the composition.
[0012]
The amount of the higher fatty acid salt is preferably 5 to 25% by weight as the higher fatty acid in the composition, and preferably 15 to 25% by weight. This is because if the blending amount is less than 5% by weight, the foaming and cleaning effects cannot be satisfied, and the semi-solid state cannot be obtained. This is because in some cases, a feeling may occur.
[0013]
In the present invention, in order to obtain a semi-solid dosage form with a low amount of higher fatty acid salt, at least stearate is preferably added as a higher fatty acid salt. The amount of the stearate is preferably 5 to 15% by weight, more preferably 7 to 12% by weight in the composition as stearic acid.
[0014]
The polyhydric alcohol used in the present invention is not particularly limited as long as it can be used as a cosmetic raw material. For example, ethylene glycol, propylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, 1,3-butylene glycol, glycerin, Examples include diglycerin, triglycerin, glucose, maltose, maltitol, sucrose, mannitol, sorbitol, 1,2-pentanediol, 1,2-hexanediol, 1,2-octanediol, etc. Species or two or more can be used.
[0015]
The blending amount of the polyhydric alcohol may be 25 to 50% by weight in the composition, and more preferably 30 to 40% by weight. The reason for this is that when the blending amount is less than 25% by weight, the feeling of stickiness after use is not sufficiently suppressed, and when the blending amount exceeds 50% by weight, water familiarity such as dispersibility of the facial cleanser in water may be caused. This is because it becomes unfavorable in any case.
[0016]
In the face cleansing composition of the present invention, a fatty acid ester having an ethylene oxide condensation part in the ester part is used. Examples of such fatty acid esters include fatty acid polyethylene glycol, fatty acid polyoxyethylene alkyl ether, fatty acid polyoxyethylene glycerin, fatty acid polyoxyethylene sorbitan, fatty acid polyoxyethylene sorbite, and the like. Of these, esters of fatty acids are preferably used. In addition, 1 type of these fatty acid ester can also be used individually or in mixture of 2 or more types.
[0017]
Specifically, examples of the fatty acid polyethylene glycol include polyethylene glycol monolaurate, polyethylene glycol monopalmitate, polyethylene glycol monostearate, polyethylene glycol monoisostearate, polyethylene glycol distearate, and the like.
[0018]
Examples of fatty acid polyoxyethylene alkyl ethers include stearic acid polyoxyethylene cetyl ether and stearic acid polyoxyethylene stearyl ether.
[0019]
Examples of the fatty acid polyoxyethylene glycerin include polyoxyethylene glyceryl monomyristate, polyoxyethylene glyceryl monostearate, polyoxyethylene glyceryl monoisostearate, polyoxyethylene glyceryl triisostearate and the like.
[0020]
Examples of fatty acid polyoxyethylene sorbitan include polyoxyethylene sorbitan monolaurate, polyoxyethylene sorbitan monopalmitate, polyoxyethylene sorbitan monostearate, polyoxyethylene sorbitan monooleate, polyoxyethylene sorbitan trioleate, and tristearic acid Examples thereof include polyoxyethylene sorbitan, polyisoethylene stearic acid polyoxyethylene sorbitan, and the like.
[0021]
Examples of the fatty acid polyoxyethylene sorbit include polyoxyethylene sorbite monolaurate, polyoxyethylene sorbite tetraoleate, polyoxyethylene sorbitol tetrastearate, polyoxyethylene sorbitol hexastearate, polyoxyethylene sorbit beeswax and the like it can.
[0022]
Of the above fatty acid esters, fatty acid polyethylene glycol, fatty acid polyoxyethylene glycerin, and fatty acid polyoxyethylene sorbit are preferably used, and fatty acid polyethylene glycol is more preferably used. Moreover, in the facial cleansing composition in the present invention, polyethylene glycol monostearate and polyethylene glycol distearate are particularly preferably used.
[0023]
The added mole number of ethylene oxide in the fatty acid ester is 50 to 300, preferably 120 to 250. When the added mole number of ethylene oxide is less than 100, it is inferior in the feeling of use after use, such as a feeling of tension, and in the shape retention stability of the preparation, and when the added mole number exceeds 300, the composition is This is because it becomes too hard and inferior to water.
[0024]
Although the compounding quantity of an above-described fatty acid ester will not be specifically limited if the effect of this invention is exhibited, It is preferable to set it as 3-10 weight% in a composition, and it is more preferable to set it as 5-8 weight%. The reason for this is that if the blending amount is less than 3% by weight, the shape retention stability of the preparation is inferior. If the blending amount exceeds 10% by weight, the composition becomes too hard and the water conformability becomes poor. This is also not preferable.
[0025]
In addition, the commercially available product of the above ester that can be suitably used in the present invention is, as polyethylene glycol monostearate, trade name Emanon 3199 (140E.O .; manufactured by Kao Corporation) and the like, as polyethylene glycol distearate, Trade name CDS6000P (150E.O .; manufactured by Nikko Chemicals Co., Ltd.), trade name Emanon 3299 (250E.O .; manufactured by Kao Corporation) and the like can be exemplified. E.E. O. Represents the number of moles of ethylene oxide added.
[0026]
The face wash composition of the present invention is blended with a copolymer composed of an alkyl acrylate monomer. Examples of such copolymers include methacrylic acid / ethyl acrylate / butyl acrylate copolymer, ethyl acrylate / methyl methacrylate copolymer, ethyl acrylate / ethyl methacrylate / acrylic acid copolymer, Examples include butyl acrylate / ethyl methacrylate copolymer, octyl acrylate / styrene copolymer, octyl acrylate / vinyl acetate copolymer, sodium acrylate alkyl acrylate / sodium methacrylate / alkyl methacrylate copolymer, etc. Methacrylic acid / alkyl acrylate copolymer such as methacrylic acid / ethyl acrylate / butyl acrylate copolymer, sodium acrylate alkyl acrylate / sodium methacrylate / alkyl methacrylate copolymer, etc. Sodium acrylate copolymer It is preferable to use. Moreover, 1 type, or 2 or more types of these can be selected and used.
[0027]
The blending amount of the copolymer composed of the alkyl acrylate monomer is not particularly limited as long as the effect of the present invention is exhibited, but is preferably 0.01 to 5% by weight in the composition, 0.1 to 3 It is more preferable to set the weight%. The reason for this is that when the blending amount is less than 0.01% by weight, the shape retention stability of the preparation is inferior. When the blending amount exceeds 5% by weight, the composition becomes too hard and poor in water compatibility. It is because it is not preferable in any case.
[0028]
In addition, commercially available products of methacrylic acid / alkyl acrylate copolymers that can be suitably used in the present invention include Leoir MS-100 and MS-200 (both Lion Corporation), which are methacrylic acid / ethyl acrylate / butyl acrylate. Commercial products of sodium acrylate copolymer are SALCARE SC91 and SALCARE AST (both manufactured by Ciba Specialty Chemicals), which are sodium acrylate alkyl acrylate / sodium methacrylate / alkyl methacrylate copolymer. ) And the like.
[0029]
Water can be mix | blended with the face-wash composition in this invention. The water to be blended is generally purified water such as ion exchange water or distilled water. The blending amount may be appropriately blended according to the blending amount of each blending raw material, but is preferably 10 to 60% by weight in the composition, and more preferably 15 to 40% by weight. This is because the blending amount of less than 10% by weight is inferior to water familiarity, and if the blending amount exceeds 60% by weight, the shape retention stability of the preparation is inferior. It is.
[0030]
In the skin cleanser composition according to the present invention, as long as the effects of the present invention are not impaired, drugs such as silicones, glycyrrhizin, allantoin, triclosan, vitamins, animals and plants, in addition to the components described above Extract extracts, pearlizing agents, coloring agents, scrub agents, various fragrances, preservatives and the like may be appropriately blended depending on the purpose.
[0031]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although this invention is demonstrated further in detail based on an Example, this invention is not limited at all by these Examples. In addition, a compounding quantity is weight%.
[0032]
(Sample preparation)
According to the composition described in Tables 1-2, the semi-solid face wash of Examples 1-10 and Comparative Examples 1-12 was prepared, and it used for the following evaluation test.
[0033]
(Test Example 1: Evaluation of familiarity with water (dispersibility in water))
Take about 1 g of each sample, measure the time required for the sample to become familiar with water when adding 5 ml of water and rubbing both hands, A for less than 10 seconds, B for 10 seconds to less than 20 seconds, C for 20 seconds or more. This operation was performed by five specialized panelists and evaluated according to the following evaluation criteria. The results are shown in Tables 1-2.
<Evaluation criteria>
◎: 4 or more out of 5 responded with A ○: 3 out of 5 responded with A △: 2 or less out of 5 responded with A and 3 or more responded with A or B ×: Other than the above In case of [0034]
(Test Example 2: Evaluation of foamability)
Five professional panelists evaluated the foaming during use according to the following evaluation criteria. The results are shown in Tables 1-2.
<Evaluation criteria>
◎: Very good (Reply 4 out of 5 are good)
○: Good (answer that 3 out of 5 are good)
△: Normal (2 out of 5 people are good)
X: Defect (answer that 1 out of 5 is good)
[0035]
(Test Example 3; Evaluation of feeling of tension)
Five professional panelists evaluated the feeling of skin tension during use according to the following evaluation criteria. The results are shown in Tables 1-2.
<Evaluation criteria>
◎: Very good (Reply 4 out of 5 are good)
○: Good (answer that 3 out of 5 are good)
△: Normal (2 out of 5 people are good)
X: Defect (answer that 1 out of 5 is good)
[0036]
(Test Example 4; Evaluation of shape retention stability)
Each prepared sample was filled into a wide-mouthed container, a 90-degree conical depression was formed in the center of the sample surface, and stored in a thermostatic bath at 25 ° C. for 2 weeks. The state of the surface after storage was visually observed and evaluated according to the following evaluation criteria. The results are shown in Tables 1-2.
<Evaluation criteria>
○: The paste-like shape is maintained. Δ: The paste-like shape is maintained but separation is observed on the surface. ×: Liquid separation is recognized.
[Table 1]
[Table 2]
From the results shown in Tables 1 and 2, the semi-solid facial cleanser composition according to the present invention is well-adapted to water during use, has good foaming properties, has no feeling of skin firmness after washing, and has a stable shape retention of the preparation. It turns out that it is excellent in property.
[0040]
Hereinafter, formulation examples of the semi-solid facial cleanser composition according to the present invention will be shown. In addition, a compounding quantity is weight%.
【The invention's effect】
As described in detail above, the semi-solid face-washing composition according to the present invention has the effect of being familiar with water during use, having good foaming properties, having no skin feeling after washing, and having excellent shape retention stability of the preparation. Play.