JP2005002028A - 腫瘤形成抑制方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】インターフェロンγを主成分とする免疫反応性腫瘤形成抑制剤、およびこの腫瘤形成抑制剤を投与することを含む哺乳類の免疫反応性腫瘤形成抑制方法を提供した。本方法に係る方法は、特にTh1−D、Th2−D、およびTh3−Dによって誘導される腫瘤の形成抑制に有用であり、かかる疾患における腫瘤自体を縮小させることが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、哺乳動物の免疫反応性腫瘤形成抑制剤および免疫反応性腫瘤形成抑制方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
慢性関節リウマチは、肉芽腫様組織(以下「パンヌス」という。)を病変の主座とする全身性免疫反応性疾患であり、臨床的には多関節の疼痛、腫瘤、機能障害の問題を招来し、患者のQOL(Quality of life)を生涯に亘って著しく低下させる難治性疾患の一つとされている。全身性自己免疫疾患の一つとして位置付けられているが原因は明らかとなっていない。ヒトの慢性関節リウマチの診断は、臨床所見、血液検査、X線検査等の項目を総合的に判定するアメリカリウマチ学会の提唱する診断基準(1987年改訂)に沿って行われる。
【0003】
慢性関節リウマチでは、Th反応によって、パンヌスが増殖する。このパンヌスを形成するT細胞は、CD4陽性T細胞のうちTh1細胞であり、パンヌスを形成したTh1細胞はRANKLを分泌するので、これによって二次的に骨吸収が誘導されるという悪循環に陥る。パンヌスの存在は、MRIによって診断できることが報告されている(杉村和郎監修:骨軟部のMRI、メジカルビュー社、67−68(2000))。
【0004】
ヒトの慢性関節リウマチの治療としては、薬物療法、リハビリテーション、外科療法などがある。薬物療法では、抗炎症作用および鎮痛作用を有する酸性非ステロイド性抗炎症薬(NSAID)とステロイドホルモン剤の2種類が用いられるが、どちらも対症療法であり、副作用が生じることもある一方で、十分な効果を得られない場合も多い。慢性関節リウマチにおける骨吸収は、インターフェロン−γの投与により改善される。しかし骨吸収の原因となるパンヌス自体は、早期であれば外科的手術により切除できるものの、ある程度以上に大きく成長すると患部の周囲にまで影響を与えるため切除できない。パンヌス自体を縮小させるための薬物はこれまで開発されていない。
【0005】
一方、パンヌスのような腫瘤は慢性関節リウマチに限られず、様々な疾患の患部において見られ、膿瘍、動脈瘤等の血管疾患、肝臓・脾臓・腎臓などの器官の拡大、良性および悪性腫瘍、結節、膿胞、浮腫等に分類される。これらのうち、腫瘍や結節は、パンヌス(肉芽腫組織)と同様に、凝集したコラーゲンにT細胞が付着することにより形成が開始される。Th1細胞またはTh1細胞に分泌されるサイトカインの反応(Th1反応)により腫瘤の形成が誘導される疾患はTh1−D(Th1疾患)、Th2細胞またはTh2細胞に分泌されるサイトカインの反応(Th2反応)により腫瘤形成が誘導される疾患はTh2−D(Th2疾患)、Th3細胞またはTh3細胞とトランスフォーミング増殖因子(TGF)−βとの反応(Th3反応)により腫瘤形成が誘導される疾患はTh3−D(Th3疾患)と呼ばれる。
【0006】
ヒト以外の哺乳動物のTh1−Dとしては、イヌ慢性関節リウマチ(Canine rheumatoid arthritis: MHCII)、イヌの類結核、イヌ特発性リンパ球プラズマ細胞性大腸炎(canine idiopathic lymphocytic−plasmacytic colitis: LPC)、慢性角膜炎のほか、レッドマウス(red mouth)、ネコリンパ球プラズマ細胞性胃腸炎(feline inflammatory bowel disease: IBD)、リンパ球プラズマ細胞性鼻炎、糖尿病などが挙げられる。
【0007】
Th2−Dとしては、イヌアトピー性皮膚炎(canine atopic dermatitis)、ライ腫、イヌ(夏型)過敏性肺炎、ネコ歯頚部吸収病巣(Feline Neck Lesion)、全身性エリテマトーデス(SLE)とその関節炎などが挙げられる。
【0008】
Th3−Dは、腫瘤を形成するTh3細胞とトランスフォーミング増殖因子−β(TGF−β)との作用によりナチュラルキラー細胞(NK細胞)およびナチュラルキラーT細胞(NKT細胞)が抑制され、悪性腫瘍の形成を促進する。Th3−Dとしては、イヌリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎などが挙げられる。
【0009】
【特許文献1】
特開平9−234085号
【発明が解決しようとする課題】
慢性関節リウマチの患部においてパンヌスを消退させることができれば、骨吸収を促進するサイトカインの分泌を抑制することができ、骨の吸収を防ぐことができる。
【0010】
一方、Th1−Dにおいて形成される腫瘤であるパンヌスの形成を抑制する方法が開発されると、同様の機序で形成されるTh2−DやTh3−Dにおける腫瘤の形成抑制にも当該方法を応用できる可能性がある。
【0011】
即ち、本発明は、哺乳類における腫瘤、特にTh1−D、Th2−D、Th3−Dにおける腫瘤形成抑制剤および腫瘤形成抑制方法を見出すことにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記事情に鑑みて精力的に検討と研究を重ねた。その結果、予想外にも、(1)イヌの慢性関節リウマチの患部に遺伝子組換型イヌインターフェロン−γを投与することにより、患部に形成されたパンヌス自体が縮小されること、(2)Th2−Dに分類される歯頚部吸収病巣(Neck Lesion)を罹患したネコにインターフェロン−γを投与することにより、患部の肉芽組織(腫瘤)が縮小され、その結果として骨再生すること、(3)Th3−Dに分類されるイヌリンパ・プラズマ性膝関節炎においても、膝関節内のインターフェロン−γの投与により傍関節部に増殖した低形成線維肉腫が縮小され、症状に改善が見られることを初めて見出し、本発明を完成するに至った。即ち、本発明は、
[1]インターフェロン−γを主成分とする哺乳動物の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[2]前記腫瘤が、Th1−D、Th2−D、またはTh3−Dのいずれかの疾患において誘導される腫瘤である、前記[1]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[3]前記腫瘤が、Th1反応、Th2反応またはTh3反応のいずれかにより誘導される腫瘤である、前記[1]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[4]前記腫瘤が慢性関節リウマチにおけるパンヌス、ネコ歯頚部吸収病巣における肉芽、またはイヌリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎における肉腫のいずれかである、前記[1]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[5]前記哺乳類がイヌまたはネコである、前記[1]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[6]前記インターフェロン−γが、配列番号:1に記載されるアミノ酸配列からなるイヌインターフェロン−γである、前記[5]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤;
[7]前記[1]から[6]のいずれか1項に記載された腫瘤形成抑制剤を投与することを含む、哺乳動物の免疫反応性腫瘤形成抑制方法;
[8]前記腫瘤形成抑制剤が病変局所に投与される、前記[7]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制方法;
[9]前記インターフェロン−γが少なくとも1日に、1病変局所あたり0.8〜2.0万単位投与される、前記[8]に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制方法、に関する。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本願明細書において記載する記号、用語等の意義、本発明の実施の形態等を示して、本発明を詳細に説明する。
【0014】
本発明に係る腫瘤形成抑制剤は、インターフェロン−γを主成分とする。本発明者らは、慢性関節リウマチを罹患するイヌの関節内にインターフェロン−γを注射投与することにより、患部に形成されたパンヌスが縮小されることをMR画像により初めて確認した。インターフェロン−γは、パンヌス周辺においてNF−κBのアポトーシス抑制作用を抑制する。その結果、パンヌスにおけるアポトーシスが誘導され、腫瘤サイズが小さくなるものと考えられる。
【0015】
なお、本明細書において腫瘤形成抑制とは、腫瘤が大きくなるのを抑制することと、すでに形成された腫瘤の大きさを縮小することとを含む。
【0016】
本発明に係る腫瘤形成抑制剤は、慢性関節リウマチに限定されず、Th1−D、Th2−D、Th3−Dといった、腫瘤が形成される他の疾患にも有効である。当該腫瘤は、それぞれTh1反応、Th2反応、Th3反応により誘導され、同時に悪化する。本発明者らは、これらの疾患においても、腫瘤周辺に本発明に係る腫瘤形成抑制剤を投与すると、当該腫瘤サイズが小さくなることをMR画像により確認した。さらに、投与前後において、末梢血および関節液中のCD4陽性細胞/CD8陽性細胞の割合をフローサイトメトリーで測定することによって、Th1細胞、Th2細胞、Th3細胞それぞれの濃度を求めたところ、治療後にこれらの濃度のバランスが改善されていることを確認した。
【0017】
本発明に係る腫瘤形成抑制剤は、哺乳動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、モルモット、ウサギ、イヌ、ウマ、サル等)に用いることができるが、特にイヌまたはネコに用いられるのが好適である。ここで、「イヌ」はイヌ科のイヌ以外の動物、「ネコ」はネコ科のネコ以外の動物を含む。
【0018】
本発明に係る腫瘤形成抑制剤に含まれるインターフェロン−γは、治療対象の哺乳動物にあわせて適宜選択することができる。治療対象がイヌまたはネコである場合には、イヌインターフェロン−γが特に有効である。イヌインターフェロン−γには、天然型や遺伝子組換型のものがあり、本発明の腫瘤形成抑制剤としてはいずれを用いることもできるが、遺伝子組換型のものがより好ましい。遺伝子組換型インターフェロン−γは、例えば特許文献1に方法により製造することができ、例えば配列番号:1に記載されるアミノ酸配列を有するものが公知である。
【0019】
また、本発明は、本発明に係る腫瘤形成抑制剤を投与することを含む哺乳動物の腫瘤形成抑制方法も含む。本発明に係る腫瘤形成抑制方法は、特に、Th1−D、Th2−D、Th3−Dのいずれかの疾患において形成される腫瘤、またはTh1反応、Th2反応、Th3反応により誘導ならびに増殖する腫瘤に有効である。
【0020】
本発明に係る腫瘤形成抑制方法では、インターフェロン−γを病変局所、あるいは各Th反応の発生母地に投与することが好ましい。こうすることによってインターフェロン−γが患部のTh反応に直接作用することが可能となる。腫瘤の位置は、公知の方法またはそれに準じた方法によって確認することができ、例えばMRI法、X線、触診などによることができる。
【0021】
また、本発明に係る腫瘤形成抑制方法では、インターフェロン−γを少なくとも1日に、1病変局所当たり0.8〜2.0万単位投与することが好ましい。この範囲であれば、血小板減少やサイトカイン血症等の副作用が生じることがない。
【0022】
【実施例】
以下に示す本発明の実施例は例示的なものであり、本発明は以下の具体例に制限されるものではない。当業者は、以下に示す実施例の様々な変更を加えて本発明を最大限に実施することができ、かかる変更は本願特許請求の範囲に包含される。
【0023】
以下の実施例において、MRIの撮像は、一般撮像はスピン・エコー法で、肉芽ならびに肉腫の評価はSTIR(Short T1 Inversion Recovery)法およびダイナミックMRI法で実施した。
[実施例1]
Th1−Dの代表例として、イヌ慢性関節リウマチを罹患するシェトランド・シープドッグ(雌、11才、体重8Kg)を用いた(以下「症例1」という)。
【0024】
配列番号:1に記載されるイヌインターフェロン−γを、1病変局所あたり2万単位として週2回、注射用蒸留水で希釈した当該薬剤を膝関節内(病変部)に注射投与した。
【0025】
図1に、治療前後のパンヌスのMR画像(T2強調像)を示す。治療開始前には膝関節部に白い高信号域としてパンヌスの存在が確認されたが(上)、治療開始後14日目にはパンヌスはほとんど消失していた(下)。
【0026】
次に症例1の関節液中のCD4陽性細胞、CD8陽性細胞の割合をフローサイトメトリーにより測定した。さらに、CD4陽性細胞中のTh1細胞とTh2細胞の割合を以下の式で求めた。
【0027】
Th1/Th2 ratio=(CD4+CD8−)/CD4F−(CD4+CD8−)
結果を表1に示す。Th1/Th2比は著しく改善された。
【0028】
【表1】
治療開始前の患部の関節液中ではCTLであるCD8陽性細胞とhTLであるCD4陽性細胞の両方ともが正常の半分程度に低下していた。治療開始7日目からCTLの割合が増加し始め、30日目には正常の1.5倍近くになった。このことから関節内に投与されたインターフェロン−γがTh1/Th2バランスを調節することが示され、さらにNK細胞ならびにNKT細胞活性も増強された。なお、CD8細胞は増加するので、免疫抑制剤FK506で治療したところ、CD4/CD8比は著しく改善された(Cross−talk療法)。
[実施例2]
Th2−Dの代表例として、ネコ歯頚部吸収病巣(Feline Neck Lesion)を罹患する日本ネコ(雌、2才、体重2.2Kg)を用いた(以下「症例2」という)。
【0029】
配列番号:1に記載されるイヌインターフェロン−γを、1病変局所あたり1万単位として週2回、患部に直接投与した。
【0030】
図2に治療前後の患部(下顎)の肉眼写真(左)と単純X線像(右)を示す。治療開始前には肉眼でも単純X線像でも肉芽組織による歯牙の顕著な吸収が認められた(左上、および右上矢印)。しかし治療開始後95日目には肉芽組織の縮小に伴う肉眼でも明らかな歯(MP3)の再生が見られ(左下)、また単純X線像でも治療前はほとんど黒色(空洞)であった歯の内部(右上矢印)の大部分が肉芽組織の消失後に再石灰化していることが確認された(右下矢印)。
【0031】
図3に症例2の治療前後の患部(上顎)の肉眼写真(左)と単純X線像(右)を示す。肉眼では、治療開始前後でほとんど変化が認められなかった(左上、および左下)。しかし、単純X線像では治療開始前に見られた歯の内部の肉芽(線異種)(右上矢印)が、治療開始後95日目には顕著に縮小し、内部が器質化により改善されていることが確認された(右下矢印)。
【0032】
図4に症例2の治療前後の頭部の肉芽組織のMR画像(T2強調像)を示す。治療開始前には歯の吸収が見られた部位に白い高信号域が生じ、Neck Lesionの存在が確認された(上)が、治療開始95日目にはこの高信号域が見られなくなり、肉芽腫が消失していた(下)。
[実施例3]
Th3−Dの代表例として、Th3反応によって誘導された傍関節部の肉腫(リンパ肉腫)を併発しているイヌリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎を罹患したフラット・コーテッド・レトリバー(雄、7才)を用いた(以下「症例3」という)。
【0033】
配列番号:1に記載されるイヌインターフェロン−γを1病変局所当たり2万単位として週2回ずつ2週間、両膝関節内に直接投与した。
【0034】
図5に治療前後のダイナミックMRI像を示す。Gd投与により高信号(白色)に増強された範囲(生存細胞の存在部位)が治療開始前に比較して治療開始14日目では縮小傾向を示した。膝関節内に薬剤投与されたにもかかわらず、Th3反応を抑制しているので、膝関節の傍に位置する肉腫は退縮した。
【0035】
図6に肉腫細胞の生残数のダイナミック・スタディによる評価の結果を示す。治療開始前(3.14)では、病変部が高信号(白色)に増強されていた。しかし、治療開始14日目(3.28)では明らかに膝近傍ある肉腫は退縮した。造影剤による増強部位と程度は病変部における生存細胞の存在部位を表している。このことから治療開始前に比較し、治療開始14日目では病変部の生存肉腫細胞が顕著に減少していたことがわかる。
【0036】
続いて、フローサイトメトリーにより、末梢血および関節液中のCD4陽性細胞およびCD8陽性細胞の割合を測定し、治療前後の免疫学的所見を得た。結果を表2に示す。
【0037】
【表2】
治療開始前、末梢血においては特に異常は認められなかった。関節液は治療開始前にはCD8陽性細胞(CTL)とTh3細胞が顕著に増加し、CD4陽性細胞(hTL)が低下していた。また、Th1/Th2比も正常の五分の一程度にまで低下し、T細胞サブセットのバランスが明らかに崩れていた。治療開始後14日目の関節液ではリンパ球のアポトーシスの抑制によりこれらの状況がさらに進行したので、クロス・トーク(cross−talk)療法としてTh3反応を抑制すると、膝関節近傍の肉腫も退縮傾向が見られ、CRPは21mg/dlから7mg/dlと著しく改善した。肉腫の退縮によりリンパ球の形態も正常に回復した。
【0038】
【発明の効果】
以上のように、本発明によって哺乳類の免疫反応性腫瘤形成抑制剤および腫瘤形成抑制方法を提供することができた。かかる抑制剤および方法は、特に、Th1−D、Th2−D、Th3−Dによって誘導される腫瘤の治療に有用である。
【0039】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、イヌ慢性関節リウマチのインターフェロン−γ治療前後の膝関節部のMRI画像(T2強調像)を示す。
【図2】図2は、ネコ歯頚部吸収病巣のインターフェロン−γ治療前後の患部(下顎)の肉眼写真(左)と単純X線像(右)を示す。
【図3】図3は、ネコ歯頚部吸収病巣の治療前後の患部(上顎)の肉眼写真(左)と単純X線像(右)を示す。
【図4】図4は、ネコ歯頚部吸収病巣の治療前後の頭部のMR画像(T2強調像)を示す。
【図5】図5は、イヌのリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎によって誘導された傍膝関節の肉腫に対する縮小効果を示す。
【図6】図6は、イヌのリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎によって誘導された肉腫細胞の生残数の治療前後のダイナミック・スタディによる治療評価の結果を示す。
Claims (9)
- インターフェロン−γを主成分とする哺乳動物の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 前記腫瘤が、Th1−D、Th2−D、またはTh3−Dのいずれかの疾患において誘導される腫瘤である、請求項1に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 前記腫瘤が、Th1反応、Th2反応またはTh3反応のいずれかにより誘導される腫瘤である、請求項1に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 前記腫瘤が慢性関節リウマチにおけるパンヌス、ネコ歯頚部吸収病巣における肉芽組織、またはイヌリンパ球プラズマ細胞性膝関節炎における肉腫のいずれかである、請求項1に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 前記哺乳類がイヌまたはネコである、請求項1に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 前記インターフェロン−γが、配列番号:1に記載されるアミノ酸配列からなるイヌインターフェロン−γである、請求項5に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制剤。
- 請求項1から6のいずれか1項に記載された腫瘤形成抑制剤を投与することを含む、哺乳動物の免疫反応性腫瘤形成抑制方法。
- 前記腫瘤形成抑制剤が病変局所に投与される、請求項7に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制方法。
- 前記インターフェロン−γが少なくとも1日に、1病変局所あたり0.8〜2.0万単位投与される、請求項8に記載の免疫反応性腫瘤形成抑制方法。
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