JP2005000022A - ペット用歩行補助具 - Google Patents

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Abstract

【課題】軽量、小型の簡素な構造で使い勝手に優れたペット用歩行補助具を提供すること。
【解決手段】前端に把持部3が設けられた左右一対の支持杆1の後端部2aの対向する間隔をペットの腰部の幅又は胴部の幅よりも大きくするように設けると共に後端部2aに車輪6を夫々回転自由に設け、その支持杆1の他端部寄りに立設された支柱杆10に天秤棒部材17を取り付け、その天秤棒部材17の一端にはペットの腹部を支承するための吊り上げベルト体20を、その他端にはペットの胸部に取り付けられるハーネス25を留め具18a,18bにより夫々着脱自在に設け、把持部3の高さ位置を変えることによってペットを支承するときに生ずる負荷を調節可能に設けた。
【選択図】 図2

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、老齢や負傷等により歩行困難な犬や猫等のペットに使用するペット用歩行補助具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のペット用歩行補助具として、ペットの胴部に吊り上げ具の支承部を巻くように取り付けて当該吊り上げ具を同行者(飼い主)が手で持つようにした簡易な手持ち式構造のものがある。また、特開2003−9704号公報には、「ペット用歩行補助具」が記載されている。その歩行補助具は、車輪を備えた四本脚の走行台車の支持ロッドに、ペットの胴部を包み込む吊り下げ支持体を取り付けた帯状紐をフックにより係止する構造とされている。特開2002−345360号公報には、「病犬介護用歩行補助具」が記載されている。その歩行補助具は、手押し車式のフレームに犬を吊り上げる広幅のベルトを高さ調節可能に取り付けると共に、当該フレームに前方に延びるように連結されたステーを介して胴輪を取り付けた構造とされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来の手持ち式の歩行補助具については、例えば、ペットが大きな犬とすれば、同行者が吊り上げつつ歩かなければならないので、散歩などの長い距離を歩行するときには同行者は大変な労力を要すると言える。後者の走行台車又は手押し車式の歩行補助具については、ペットを安定して支持することができると思われる。しかし、それらは車体が大きくて重くならざるを得ず、野外の凸凹した箇所を移動するには相応しくなく、また、製造コストも高くつくと思われる。
【0004】
この発明の目的は、軽量、小型の簡素な構造で使い勝手に優れたペット用歩行補助具を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1に記載した発明は、前端に把持部が設けられた左右一対の支持杆の後端部の対向する間隔をペットの腰部の幅又は胴部の幅よりも大きくするように設けると共に当該後端部に車輪を夫々回転自由に設け、その支持杆の他端部寄りに立設された支柱杆に天秤棒部材を取り付け、その天秤棒部材の一端にはペットの腹部を支承するための吊り上げベルト体を、その他端にはペットの胸部に取り付けられるハーネスを留め具により夫々着脱自在に設け、前記把持部の高さ位置を変えることによってペットを支承するときに生ずる負荷を調節可能に設けたことを特徴とする。
【0006】
同様の目的を達成するために請求項2に記載した発明は、請求項1に記載のペット用歩行補助具において、前記天秤棒部材が、長さ調節可能なベルト、紐又は鎖によって前記支柱杆に吊り下げ状に取り付けられていることを特徴とするものである。
【0007】
同様の目的を達成するために請求項3に記載した発明は、請求項1又は2に記載のペット用歩行補助具において、前記把持部はペットの頭部よりも前方に位置するように設けられていて、前記支持杆の対向する間隔をペットの胴部の幅よりも大きくするように設けられていることを特徴とするものである。
【0008】
【発明の作用及び効果】
(請求項1の発明)
このペット用歩行補助具ではテコの原理を応用しており、車輪から把持部までの支持杆の長さと、車輪から支柱杆の基部までの支持杆の長さ割合がテコ比となる。このペット用歩行補助具の使用に際しては、天秤棒部材の一端にペットの腹部を支承する吊り上げベルト体を取り付け、その他端にペットの胸部に取り付けるハーネスを留め具により取り付ける。そして、同行者(飼い主)が把持部を握って適宜の高さに持ち上げると、ペットは体を少し持ち上げられて支承されるので足腰にかかる負荷が軽減される。同行者がその把持部を握った高さ位置を維持しつつ歩くことにより、老齢や負傷により歩行困難な犬や猫等のペットであっても歩行が容易となる。
【0009】
ペットを支承するときに同行者に生ずる負荷については、把持部の高さ位置を変えることによって適宜調節することができる。
【0010】
このペット用歩行補助具は、ペットの体を少し持ち上げて支承することにより足腰にかかる負荷を軽減させることができ、ペットの健康の維持やストレスの解消等に有益である。加えて、この歩行補助具は軽量、小型の簡素な構造であり、使用者の労力負担も少なく、狭い場所での使用もできて使い勝手が良い。
【0011】
(請求項2の発明)
このペット用歩行補助具においては、吊り上げベルトとハーネスを係止する天秤棒部材が、長さ調節可能なベルト、紐又は鎖によって支柱杆に吊り下げ状に取り付けられているので、ペットの体格に合わせて吊り上げ高さを適宜調節することができる。
【0012】
(請求項3の発明)
このペット用歩行補助具においては、把持部をペットの頭部よりも前方に位置させると共に支持杆の対向する間隔をペットの胴部の幅よりも大きくするように設けている。これにより、同行者が把持部を下げてもペットに当該把持部が当たることがなく、ペットの歩行時にペットの胴部や腰部が支持杆に当たることがないのでペット自身の歩行がしやすい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施の形態例を図面に基づいて説明する。図1はペット用歩行補助具の斜視図、図2は同、側面図である。
【0014】
図1に示す本発明のペット用歩行補助具Nは、犬に使用されるものである。この歩行補助具Nの支持杆1は縦長のU字形状とされていて、左右一対の杆部2,2の対向する間隔を犬の胴部の幅よりも大きくするように設けられ、前端の連結部分を把持部3としている。それら杆部2,2の後端部2a,2aには、車輪6を回転自由に設けた車輪部材5が夫々取り付けられている。なお、把持部3については、犬の頭部に当たらないようにそれよりも前方に配置されている。
【0015】
その支持杆1の他端部2a,2a寄り、ここでは全長の約1/3(テコ比)の箇所に逆T字形の固定具7,7を杆部2,2に固定し、各々の固定具7の上向きの穴8に逆U字形の支柱杆10の杆部11,11を夫々緊密に嵌めて立設する。なお、その支柱杆10については、固定具7に着脱自在に設けることにより、ペット用歩行補助具Nの不使用時に支柱杆10を外してコンパクトな形態とすることも可能である。
【0016】
13は支柱杆10の横行部12の中央位置に設けられた係止部であり、この係止部13に長さ調節可能なベルト15を係止して取り付ける。そのベルト15には、両端に留め具18a,18bを設けた天秤棒部材17を吊り下げ状に取り付けている。
【0017】
その天秤棒部材17の一方の留め具18aには犬の腹部を支承するための吊り上げベルト体20のリング21を、他方の留め具18bには犬の胸部に取り付けられる公知のハーネス25のリング26を掛け止めて吊り上げベルト体20及びハーネス25を夫々着脱自在に設ける。その吊り上げベルト体20には、柔らかな素材からなるパッド22が装着されている。
これにより、ペット用歩行補助具Nが構成される。
【0018】
つぎに、このペット用歩行補助具Nの使用方法について述べる。
まず、犬の腹部に宛がった吊り上げベルト体20を天秤棒部材17の留め具18aに取り付け、犬に取り付けられたハーネス25を他方の留め具18bに取り付ける。そして、同行者(飼い主)が把持部3を握って適宜の高さに持ち上げれば、犬は体を少し持ち上げられて支承される。しかして、同行者が支持杆1の把持部3を握った高さ位置を維持しつつ歩くことにより犬の足腰にかかる負荷が軽減されるので、老齢や負傷により歩行困難な犬であっても歩行が容易となる。
【0019】
犬を支承するときに同行者に生ずる負荷については、把持部3の高さ位置を変えることによって調節することができるので、犬の様子を見ながら適宜高さを加減して散歩を楽しむことができる。
【0020】
以上に述べたとおり、このペット用歩行補助具は、ペットの体を少し持ち上げて支承することにより足腰にかかる負荷を軽減させることができるので、ペットの健康の維持やストレスの解消等に有益である。
【図面の簡単な説明】
【図1】ペット用歩行補助具の斜視図
【図2】同、側面図
【符号の説明】
N・・・ペット用歩行補助具
1・・・支持杆
2・・・杆部 2a・・・後端部
3・・・把持部
6・・・車輪
10・・・支柱杆
15・・・ベルト
17・・・天秤棒部材
18a,18b・・・留め具
20・・・吊り上げベルト
25・・・ハーネス

Claims (3)

  1. 前端に把持部が設けられた左右一対の支持杆の後端部の対向する間隔をペットの腰部の幅又は胴部の幅よりも大きくするように設けると共に当該後端部に車輪を夫々回転自由に設け、その支持杆の他端部寄りに立設された支柱杆に天秤棒部材を取り付け、その天秤棒部材の一端にはペットの腹部を支承するための吊り上げベルト体を、その他端にはペットの胸部に取り付けられるハーネスを留め具により夫々着脱自在に設け、前記把持部の高さ位置を変えることによってペットを支承するときに生ずる負荷を調節可能に設けたことを特徴とするペット用歩行補助具。
  2. 前記天秤棒部材が、長さ調節可能なベルト、紐又は鎖によって前記支柱杆に吊り下げ状に取り付けられていることを特徴とする請求項1に記載のペット用歩行補助具。
  3. 前記把持部はペットの頭部よりも前方に位置するように設けられていて、前記支持杆の対向する間隔をペットの胴部の幅よりも大きくするように設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載のペット用歩行補助具。
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