JP2004537665A - 舗装用バインダー用硫黄添加剤及び製造方法 - Google Patents

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Abstract

アスファルトバインダーの製造においてアスファルトへの添加剤として使用することができる硫黄は、炭素の添加によって可塑化することができ、更に酢酸アミルで処理することができる。この可塑化硫黄は、固体粒子に成形することができ、次いで、少数成分又は多数成分のいずれかとしてアスファルトに添加して、所望の舗装用バインダー組成物を製造することができる。固体可塑化硫黄は、広範囲の周囲温度内で、悪くない(non-sick)非流動特性を有し、舗装用途での次なる使用のために固体として貯蔵することができる。

Description

【技術分野】
【0001】
発明の背景
1.発明の分野
本発明は一般的に、舗装用バインダー組成物において使用することができる可塑化硫黄材料及びこのような組成物の製造方法に関する。より詳細には、本発明は、その後にアスファルト及び骨材に加えることができる可塑化硫黄組成物の製造に関する。この可塑化硫黄材料は、それが加えられるアスファルトとは独立して製造することができ、そして改変アスファルトをベースにした舗装用バインダーの製造にアスファルトが入手可能な場所に輸送することができる。更に、アスファルト、より詳細には、高品質アスファルトが容易に入手できない遠隔地のために、この可塑化硫黄材料をアスファルト及び微細無機成分と混合し、広範囲の周囲温度内で非流動性を保持するであろう、使用可能なアスファルトをベースにしたバインダーを製造することができる。本発明はまた、可塑化硫黄組成物の製造方法及びこれらの組成物を含み、アスファルトをベースにした舗装用バインダーに関する。
【背景技術】
【0002】
2.関連技術
舗装用材料には通常、バインダー及び骨材が含まれる。バインダーは典型的には舗装用材料の中では少数成分であるが、その寿命及び性能に関連する舗装特性の大部分は、バインダーの性質に依存する。
【0003】
バインダー成分は一般的には、種々の添加剤を含み得る、アスファルトをベースにした組成物である。アスファルトは、固体、半固体又は液体コンシステンシーを有し、その中の主要成分が、それ自体自然界に存在するか又は石油精製中に残渣として得られるビチューメンである、暗褐色乃至黒色のセメント質材料と表現される。多孔質の岩石内にアスファルトが存在する天然埋蔵物は、ロックアスファルト又はタールサンドとして知られる。石油アスファルトは、石油の蒸留中に得られる残渣の一部である。特に、アスファルトセメントは、舗装用、産業用、及び特殊用途の規格に合うように精製される石油アスファルトである。
【0004】
舗装用材料の骨材成分は典型的には、段階的な断片として混合に使用される、任意の硬くて不活性な無機物である。骨材成分には、砂、砂利、砕石、サンゴ、及びスラグが含まれる。舗装用材料用バインダーとしてのアスファルトの使用における限界の1つは、広範囲の周囲温度内で、それが軟化及び流動することである。この限界により、このタイプの通常のアスファルトをベースにした材料の輸送が困難となり、また重大な環境問題がもたらされ得る。更に、周囲温度においてでさえ、アスファルトには軟化する傾向があるため、種々の添加剤を組み込むことによってアスファルトを改変することは、昔から当技術分野では知られてきた。アスファルト添加剤は典型的には、周囲温度でバインダー材料の流動性を低くするために使用される。
【0005】
硫黄は、少数バインダー成分としてバインダー中に組み込むような添加剤の1つである。しかしながら、アスファルトと硫黄との混合は、多くの問題を提起する。硫黄がアスファルトを有効に改変するために、硫黄は、有効に可塑化されるか又は重合されなければならない。硫黄を加熱アスファルトと混合するときにこの可塑化が起こり得る。しかしながら、硫黄の可塑化に関する問題が、液体硫黄、液体アスファルト及び骨材を混合するときにしばしば生じる。
【0006】
ある混合物では、可塑化硫黄の不均一な分散を引き起こす傾向があるそれぞれの密度の違いのために、硫黄とアスファルトとが分離し得る。結果として、バインダーの硫黄欠乏部分は、その後アスファルトの軟化性及び流動性を保持する。バインダーの硫黄欠乏部分の存在により、アスファルトのバインダーとしての全体的有効性が減少するばかりではなく、バインダーの取扱い及び輸送が依然として難しい状態にある。硫黄をアスファルト中に均一に分散させておくために、ジシクロペンチジエン及びヘプタンなどの化学物質もまた使用されてきた。更に、破砕石灰岩もこの目的のために使用されてきた。しかしながら、カルシウムをベースにした材料の使用が、舗装寿命に悪影響をもたらす硫化カルシウム及び多硫化カルシウムの形成をもたらす。
【0007】
更に、液体硫黄、液体アスファルト及び骨材を同時に又は殆ど同時に混合する場合には、他の成分と一緒のときでさえ、硫黄の可塑化に関する更なる問題が起こり得る。詳細には、アスファルトによって完全に可塑化される前に、液体硫黄の一部が骨材と反応する場合、非可塑化硫黄は、その可塑化反応を完了するよりもむしろ骨材と結合する。この非可塑化硫黄は、全体の材料の強度を強めるよりもむしろ弱めるように働く。
【0008】
最終の硫黄で改変したアスファルトバインダーがうまく製造される場合でさえ、この方法では、現場で液体硫黄を取扱う必要がある。液体硫黄の存在により、環境的懸念及び材料取扱いの懸念が生じる。
【0009】
硫黄が豊富なバインダーは、舗装用材料の品質及び寿命に悪影響を及ぼし得ると長い間考えられてきた。更に、硫黄は、バインダー中の硫黄量がある限界を超えた場合には、バインダー材料のコストを高すぎて手が出なくなる点まで許容できない程に上昇させる成分であると見なされてきた。
【0010】
舗装用バインダーにおける添加剤としての硫黄の使用に関する経済上の考慮のほかに、アスファルトの使用もまた、経済的要因に関連する。例えば、舗装用バインダーにおいてアスファルトを主要成分として使用することは、しばしば変動する石油生産パターンによって悪影響を受ける。更に、石油供給の制限により、アスファルトが主要成分である舗装用バインダーの継続性が長期的に脅かされる可能性がある。石油製品の有益な利用は、舗装用バインダーにおいてアスファルトを多数成分として使用することに悪影響を及ぼす別の因子である。例えば、米国における舗装されたハイウェイおよび道路の維持、修理及び保護に、毎年約3千万トンのアスファルトセメントが必要である。アスファルトセメントは石油精製における残渣であり、ある種の石油精製残渣は、アスファルトセメントの生産のためにのみ経済的に利用できたので、アスファルトセメントは過去においては合理的なコストで入手可能であった。しかしながら、現在では、より高いパーセンテージの石油が、他のより有益な形態の石油製品の生産のために利用される。この傾向は続くので、アスファルトセメントの価格は、一定の需要の下でさえ上昇すると予測される。この予想は、過去32年間にわたるアスファルトセメントの平均価格の展開(evolution) よって支持される。この期間中に、価格は約23ドル/トン(1968年)から約152ドル/トン(2000年の2月まで)まで上がり、伸び率は約561%である。しかしながら、アスファルトセメントの代わりになり得る経済的な舗装用バインダーは現在存在せず、また高価格のアスファルト舗装用バインダーに有効に取って代わることができる低価格のアスファルト舗装用バインダーは存在しないと一般的に認識されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
従って、アスファルトと容易に混合してアスファルトを有効に改変することができる、固体の予め可塑化した硫黄を提供することができることが必要である。このような予め可塑化した硫黄改変剤は、非可塑化硫黄が舗装用材料を弱めることを懸念することなく、バインダー製造の複雑性を減少し、液体アスファルトと同時に液体硫黄を取扱う必要性をなくし、及びバインダーの均一性を増加させることができる。更に、より小さいサイズの、粘着性がなく、流動性がなく、及び融解性がない材料の形態である、固体の予め可塑化した硫黄添加剤材料を輸送することが可能になることにより、予め可塑化した硫黄添加剤材料を、アスファルトと容易に混合して特別プロジェクトの規格として許容できる材料を製造することができる場所に送達することが容易になる。予め可塑化した硫黄を組み込み、固体で、粘着性がなく、流動性がなく、及び融解性がない形態を広範囲の周囲温度で維持するバインダー添加剤を製造することが望ましく、その結果、このようなバインダー添加剤を、一般の固体の通常の輸送手段によって、長距離にわたり便利にも輸送することができる。
【0012】
従って、やはりアスファルトを利用するが、アスファルト単独よりも高性能を提供する、改良舗装用バインダーもまた必要である。これらの舗装用バインダーは、添加剤をアスファルトに組み込むことによって容易に製造されるべきである。これらの添加剤材料は以下の特徴を含むであろう。第1に、これらの添加剤材料は、更なる反応又は改良の必要もなく使用できる状態になる。これらの添加剤材料はまた、貯蔵及び輸送が達成される広範囲の周囲温度内で粘着性がなく、流動性がなく、及び融解性がない形態で製造することができる。これらの粘着性がなく、流動性がなく、及び融解性がない性質を有する添加剤材料は、周囲温度で柔らかくなって流動する他の形態のバインダーの放出及び流出に由来する汚染問題を避けながら、長距離にわたり便利にも輸送することができる。第2に、利用する場合に、これらの添加剤材料は、最終舗装用バインダー中のアスファルト量を実質的に減少させて石油依存状態及びコストを下げるべきである。第3に、舗装用バインダーに使用される添加剤は、直接であれ他のバインダー成分と組合せる場合であれ、舗装の品質及び寿命に悪影響を与えることが知られている成分を実質的に組み込むべきではない。
【0013】
組成物は広範囲の周囲温度にわたり固体で、粘着性がなく、流動性がなく、及び融解性がない形態を維持するので、硫黄が多数成分であって、遠隔地に容易に輸送することができる、完成した可塑化硫黄にアスファルトをベースにしたバインダーを加えた組成物を製造することもまた望ましい。この材料はまた、舗装の性能及び強度に改良を与えるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
発明の簡単な概要
本発明は、当技術分野の現在の状態、特に、今まで解決されなかった問題及び必要性に対応して開発された。
【0015】
本明細書で具体化され、広範に記載された本発明によれば、液体硫黄は、炭素を少なくとも0.25%の濃度で添加することによって可塑化され、可塑化硫黄は、少なくとも約0.08%の濃度の酢酸アミルで更に処理し、より一層取扱いやすい可塑化硫黄添加剤を製造することができる。一旦可塑化硫黄を製造すれば、それを、使用可能な固体粒子、典型的には、ペレット又はブリケットなどの小粒子に成形することができる。これらの固体粒子は、広範囲の周囲温度内の温度で、流動又は融解せず、そして粘着しないので、その結果として、任意の所定の場所に容易に輸送することができ、そこで、それらを加熱アスファルトセメントと混合して、改変したアスファルトをベースにしたバインダーの加熱混合(hot mix)舗装用材料を製造することができる。
【0016】
同様に、一旦製造されれば、可塑化硫黄を多数成分として、アスファルトをベースにした材料及び微細無機成分(フライアッシュ又は微細シリカなど)と(直ちに、又は固体粒子に成形した後に)混合して、完全なバインダー材料を製造することができ、その硫黄が豊富なバインダー材料はそれ自体を使用可能な固体粒子、典型的には、ペレット又はブリケットなどの小粒子に成形することができる。この硫黄が豊富な固体バインダー材料は、広範囲の周囲温度内の温度で、流動または融解せず、そして粘着しない。結果として、硫黄が豊富な固体バインダーを、任意の所定の場所に容易に輸送することができ、そこで、液体アスファルト又は液体硫黄のいずれかを輸送する必要もなく任意の所定の骨材とそれを混合することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の、これらの目的及び他の目的、特徴、及び利点は、以下の記載、図面、及び添付の特許請求の範囲からより完全に明白になるであろうし、又は、以下に記載の本発明の実施によって習得するであろう。
【0018】
図面の簡単な説明
上記のことが説明した通りに本発明の他の利点及び目的が得られるように、上で簡単に記載した発明のより詳細な説明を、添付図面において図示する本発明の特定の実施態様を参照することにより表現する。これらの図面は、本発明の典型的な実施態様のみを表現しており、それゆえ本発明の範囲を限定するものであると考えるべきではないことを理解して、添付図面を使用することによって更に明細に及び詳細に本発明を記載し及び説明する。
【0019】
(好ましい実施態様の詳細な説明)
本発明は、改良したアスファルト又は炭化水素をベースにした舗装用バインダーを製造するために用いることができる可塑化硫黄添加剤の製造及び使用に関する。本発明の可塑化硫黄添加剤は、液体硫黄を可塑化(又は重合化)するのに役立つ炭素を添加することによって製造される。更に、可塑化硫黄の取扱い及び臭気の特徴を改良するために、酢酸アミルを組成物に加えることもできる。次いで、この可塑化硫黄は、混合サイクル間に、骨材、砂又は他の材料と共に、種々の濃度のアスファルトをベースにした材料と混合し、所望の製品の特徴を作り出すことができる。一旦作れば、広範囲の周囲温度内における可塑化硫黄添加剤の流動性がなく、融解性がなく、及び粘着性がない性質のために、周囲温度で貯蔵及び輸送に適した、製品の、パステル(pastilles)、スレート、ペレット、チップ、ブリケット又は他の小型形態に可塑化硫黄添加剤を成形することができる。このことによって、個々のパステル、スレート、ペレット、チップ又はブリケットが融合し又はそうでなければ一緒に粘着して、単一の、扱いにくい製品の塊が作り出されることを懸念することなく、固体製品を積み重ねるか又は山積みにすることが可能となる。本発明の完成可塑化硫黄添加剤は、製造地又は遠隔部に貯蔵することができ、輸送して、積み重ねて又は袋、タンク、及び樽などの容器内に貯蔵することができる一方で、完成品の個々の小型形態はばらばらで粘着性がないままであり、液体硫黄であれば発生する放出が避けられる。
【0020】
図1は、本発明の舗装用バインダーにおいて使用される可塑化硫黄添加剤材料の製造方法の1つの可能な好ましい実施態様のフロー図を模式的に示す。この実施態様では、可塑化硫黄添加剤材料は硫黄(混合タンク102中に入れられており、加熱されて液体硫黄を形成する);炭素(容器104中に供給材料として貯蔵されている);及び酢酸アミル(容器106中に供給材料として貯蔵されている)を含む。容器104及び106は、それぞれ炭素及び酢酸アミルの貯蔵及び送達のために適切に設計されており、混合タンク102が、その中で硫黄、炭素及び酢酸アミルの混合を可能とするために適切に設計されていることは当然のことである。従って、硫黄の融点は周知であり、適切な温度でこれらの物質を融解して保ち、そしてそれらを混合する装置もまた当技術分野で周知であるので、これらのタンクには、撹拌機及び加熱システム(それらは、図1に表された実施態様中には示されていない)を備えることができる。
【0021】
1つの実施態様では、利用する硫黄は、例示であって限定ではないが、好ましくは硫黄元素であり、それは商用銘柄で、結晶又は無定形であり得る。例示であって限定ではないが、本発明の組成物及び方法に適切な硫黄を提供する供給源には、1次硫黄供給源及び回収硫黄供給源が含まれる。カーボンブラックとしても知られる炭素もまた、多数の供給源から入手可能である。1つの現在好ましい実施態様では、再度言うが例示であって限定ではないが、天然の採掘されたカーボンブラックで見出される粒子タイプ又は繊維タイプの炭素材を使用してもよい。更に、炭素の他の可能な供給源は、燃焼中に作られる物質などの製造炭素、又は合成的に反応した炭素である。このような炭素の例には、天然炭素材、燃料残渣材、及びバッキーボールとして知られる炭素60〜炭素69が含まれる。
【0022】
同様に、酢酸アミルは、市販の形態で容易に入手可能であり、1つの実施態様では、比較的純粋な形態の酢酸アミルが最も好ましいが、酢酸含有有機化合物を含む他の化合物と共に、硫黄に加えた酢酸アミルを用いることが本発明の範囲内であることを当業者は認識するであろう。
【0023】
図1に示した本発明の1つの実施態様では、混合タンク102に入れられた硫黄は好ましくは、硫黄を液状にする又は保つために十分な温度、例えば、約120℃〜約150℃に維持される。硫黄が混合タンク102に固体状として送達されるか又は液状として送達されるかは、単純に便利さの問題である。当技術分野において公知であるが、液体硫黄などの流体物質は、パイプ中で適切な温度及び圧力条件を維持することによって、このような流体として循環することができる。これらの条件は、これらの液体が循環するパイプを適切に断熱するか、又は熱トレースをすることによって大部分の環境で達成される。同じゴールを達成するために採用することができる他の手段は当技術分野で周知である。
【0024】
容器104から炭素を少なくとも約0.25%の濃度で混合タンク102に加える。約0.25%を超えるどの濃度のカーボンブラックでも、硫黄に対して所望の重合効果を生じ得るが、過剰の炭素は全体のバインダーコストを増加させ得る。結果として、好ましい炭素濃度は約0.25%〜約5%であり、より好ましい濃度は約0.25%〜約1.0%であり、より一層好ましい濃度は約0.4%〜約0.8%である。炭素は、硫黄との可塑化反応を容易にする。更に、炭素によって、最終のアスファルトに骨材を加えた製品の紫外光分解を防止するのを助ける紫外光シールドが作り出される。先に述べたように、このパーセンテージは、最終の可塑化硫黄組成物における炭素の重量パーセントである。
【0025】
容器106に入れられた酢酸アミルは、好ましくは、硫黄/炭素混合物に加えられ、そしてまた周囲温度に維持される。従って、容器106中の酢酸アミルを周囲温度範囲に保持することが好ましい。この実施態様において、容器106から酢酸アミルもまた、混合タンク102に供給されることを図1は示す。1つの実施態様では、製品から不要な臭気を除去する又は少なくとも減少させるのを助け、それによってその全体の取扱いを改善するために、酢酸アミルを少なくとも約0.08%の濃度で硫黄に加えることが好ましい。先に述べたように、このパーセンテージは、最終の可塑化硫黄組成物における酢酸アミルの重量パーセントである。約0.08%を超えるどの濃度の酢酸アミルでも、可塑化硫黄製品に所望の効果を生じ得るが、過剰の酢酸アミルは全体のバインダーコストを増加させ得る。結果として、より好ましい濃度は約0.1%〜約1.5%であり、より一層好ましい濃度は約0.2%〜約0.4%であろう。
【0026】
酢酸アミル及び炭素を添加する間(それは同時に又は任意の順番で起こり得る)、混合タンク102中の液体硫黄は、酢酸アミル及び炭素が可塑化硫黄を作り終わった点で反応が完了するまで、撹拌又は別の方法で混合される。明色から灰色又は黒(加える炭素濃度に依存する)への液体硫黄の変化を目視観察することにより、反応の完了を決定する簡単な方法が提供される。典型的に反応時間は、炭素及び酢酸アミルの両方を一旦加えてから約0.5分間〜約5分間であろう。
【0027】
更に、図1に示す工程の上記の説明はバッチ工程を示すが、連続工程でも同じ結果を生じ、連続工程も本発明の範囲に包含されることを当業者は認識するであろう。
【0028】
一旦硫黄の可塑化が起これば、次いで可塑化硫黄を、アスファルトなどの炭化水素をベースにした材料と直ちに混合して、所望の舗装、成形及び構造材料、又は複合バインダーを製造するか、又は任意のタイプの比較的小さい固体粒子に成形し、後に所望のバインダーを製造するために使用する任意の所定の場所に輸送することができる。これらの比較的小さい固体粒子には、例示であって限定ではないが、貯蔵及び輸送に適した、製品の、パステル、スレート、ペレット、チップ、ブリケット又は他の形態が含まれる。1つの実施態様では、完成した可塑化硫黄添加剤材料のこれらの形態は、より小さな扱いやすいサイズを有する。例示だけであるが、1つの実施態様では、完成した可塑化硫黄添加剤材料は、各ユニットが約0.25in〜約4inの範囲内の表面積を曝すようなサイズに作られている。完成した可塑化硫黄添加剤材料の種々の他のサイズ及び形態を製造し得ることが意図されている。
【0029】
図1はまた、例示であって限定ではないが、いかにして可塑化硫黄材料を、貯蔵及び輸送に適した、完成舗装用バインダー製品の、例えば、パステル、スレート、ペレット、チップ、ブリケット又は他の形態を含む種々の固体形態に成形することができるかを示す。スレート及びチップは、図1に示す実施態様に従って、混合タンク102中で製造された可塑化硫黄を冷却系150の中を通って循環させ、コンベヤー152によって輸送されるにつれ、流体は堅くなって砕けやすい物質となり、次いで粉々になるか又は切り刻まれて、上述のかなり小さいサイズを有するユニットを含む分離したユニットになることにより成形される。パステルは、混合タンク102から得られた流体を、ロトフォーミング(rotoforming)などの公知のパステル製造工程に供したり、並びにAccuDrop及びSandvikロトフォーマー(rotoformer)の名前で知られる装置などのパステル製造装置で処理することによって成形してもよい。ペレットは、混合タンク102から得られた流体を、通常のペレタイザーによる処理に供することによって成形される。フレークは、混合タンク102から得られた流体を、ゴム、複合材、又は金属ベルトなどの通常の装置による処理に供することによって成形される。
【0030】
可塑化硫黄は、輸送のために小粒子に成形されようと、所望の材料を製造するためにアスファルト成分に直ちに加えられようと、アスファルトと可塑化硫黄との配合工程は同じである。
【0031】
例示であって限定ではないが、アスファルトは、本発明に従い可塑化硫黄が混合される好ましい炭化水素をベースにした材料であり、アスファルトセメントは、本発明の舗装用バインダーの実施態様において使用される、炭化水素をベースにした材料の現在の好ましい形態である。アスファルトセメントは、一般にAC−xxアスファルトという用語で略記され、石油会社から提供されている。ACアスファルトの説明中の「xx」という表記は、アスファルトの粘度に関する数字を表している。AC−20アスファルトおよびAC−10アスファルトなどのアスファルトが、本発明の炭化水素をベースにした材料として使用されるアスファルトの好ましい形態である。本発明の舗装用バインダー配合物の成分として予想されるアスファルトの他の形態には、例示であって限定ではないが、AC−1.75、AC−2.5、AC−5、AC−30、AC−40、AC−80、及びAC−120アスファルトが含まれる。本発明の舗装用バインダー配合物の成分として考えられる他の炭化水素をベースにした材料には、例示であって限定ではないが、重質原油、燃料油、並びに重質原油及び燃料油などの物質と上記のACアスファルトの少なくとも1つとの混合物が含まれる。
【0032】
本発明との関連で使用することができるアスファルトの代表的実施態様を示すためにAC−xxグレード化システムを用いることは例として挙げられており、アスファルトのタイプをこの特定のグレードに限定するつもりはない。PGグレードなどの他の表示に従い特徴付けられたアスファルトもまた、本発明の炭化水素をベースにした材料の範囲であると考えられる。更に、ビチューメン及びギルソナイトなどの物質もまた、本発明との関連で炭化水素をベースにした材料の例と考えられる。
【0033】
本発明の舗装用バインダーはまた、その他の炭化水素をベースにした材料(可塑化硫黄混合物に加えられ、アスファルトが多数成分である)を用いて製造することができると考えられる。これらの炭化水素をベースにした材料には、例示であって限定ではないが、アスファルトとトール油ピッチとの混合物、アスファルトと環状飽和炭化水素との混合物、アスファルトと環状不飽和炭化水素との混合物、アスファルトと多環式飽和炭化水素との混合物、アスファルトと不飽和多環式炭化水素との混合物、及びアスファルトとタールとの混合物から得られる製品が含まれる。
【0034】
本発明の舗装用バインダー配合物の成分として考えられる他の炭化水素をベースにした材料には、限定ではないが、上記のアスファルトの少なくとも1つと、高分子材料又は重合可能材料(可塑化硫黄混合物に加えられ、アスファルトが多数成分である)との混合物の製品が含まれる。このような高分子材料又は重合可能材料の例には、例示であって限定ではないが、スチレンモノマー(ビニルトルエン)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エチルビニルアセテート(EVA)、Exxon101、及びExxon103(それらは、専売品である)、又は他のビニル芳香族化合物が含まれる。
【0035】
本発明の舗装用バインダー配合物の成分として考えられる更に他の炭化水素をベースにした材料には、ほんの一例として、上記のACアスファルトの少なくとも1つと、少なくとも1つの複素環化合物(フラン、ジヒドロフラン、及びこのような複素環化合物の誘導体など)との混合物の製品(可塑化硫黄混合物に加えられ、アスファルトが多数成分である)が含まれる。フラン及びジヒドロフランに加えて、これらの複素環化合物には、フルフラール及び3−(2−フリル)アクロレインが含まれる。
【0036】
本発明の舗装用バインダー配合物の成分として考えられる他の炭化水素をベースにした材料には、上記のACアスファルトの少なくとも1つと、少なくとも1つの脂肪族、オレフィン又は芳香族物質との混合物の製品が含まれる。
【0037】
可塑化硫黄と炭化水素をベースにしたアスファルト材料とを混ぜ合わせて所望のバインダー又は最終製品を製造するために、可塑化硫黄及びアスファルトの両方を単に液化して骨材と混合すべきである。この可塑化硫黄とアスファルト及び骨材との混合及び液化は、殆ど任意の混合順序で達成することができる。例えば、可塑化硫黄とアスファルトとを組み合わせ、次いで、硫黄−アスファルトバインダーと骨材とを組み合わせることによって、並びに、最初にアスファルトと骨材とを組み合わせ、次いで可塑化硫黄を組み合わせることによって、並びに、一度に3つの要素全てを組み合わせることによってそれを達成することができる。
【0038】
アスファルトが比較的入手可能な場合、可塑化硫黄を特定の場所に輸送してアスファルトと混合し、所望の舗装用材料を製造することができる。典型的には、可塑化硫黄は、50%よりあまり多くない(not much more than)重量パーセント濃度でアスファルトに加えられ、現在の好ましい実施態様では、可塑化硫黄は、最終バインダー材料の約20%〜60%を構成する。20%未満の濃度の可塑化硫黄では、アスファルトの強度をほとんど増強せず又はアスファルトをほとんど改変しないと一般に考えられ、又は認識されているが、必要なアスファルトの量を増やすために、可塑化硫黄は20%未満の濃度でなお利用され得る。
【0039】
アスファルトを加熱して液状にし、液化アスファルトと骨材とを混合することができる典型的な加熱混合プラントの構成要素によって、固体の可塑化硫黄粒子を単にアスファルト中に加えて所望の最終舗装用バインダーを製造することが可能になることを当業者であれば認識するだろう。更に、本発明の範囲は、所望のバインダーを製造するために、可塑化硫黄を、所定のアスファルトと共に使用される他の添加剤及び/又は改変剤と併せて使用することに更に拡張される。
【0040】
可塑化硫黄の別の使用は、アスファルトなどの追加材料を全く必要とせずに完成バインダー組成物それ自体を直接骨材に加えることができる、完成バインダー組成物の製造においてである。この完成バインダー組成物は、他と比べてより離れた場所(アスファルト、より詳細には高品質アスファルトの供給が容易に受けられない場所、又はアスファルトの輸送が困難である場所)での適用に特に有用である。この完成バインダー組成物を製造するために、可塑化硫黄を多数成分として、アスファルト及び微細無機成分と混合して、必要な加熱混合特性を有する最終の硫黄が豊富な舗装用バインダーを製造することができる。この硫黄が豊富な舗装用バインダーはまた、任意の所定の場所に有効に輸送することを可能とする、広範囲の周囲温度内の温度で非粘着性及び非流動性を有する。
【0041】
図2に模式的に示すように、本発明のこの硫黄が豊富な舗装用バインダーを製造する工程の1つの可能な実施態様は、アスファルト(タンク200から)及び微細無機成分(タンク202から)最初に混合するための装置の構成をタンク204に示す。次いで、可塑化硫黄(インプットパイプ206から)がアスファルト/無機成分を混ぜ合わせた物に導入され、最終製品がタンク208中で混合されることができる。可塑化硫黄は、図1の混合タンク102から直接導入されるか、又は、固体の若しくは再液化した可塑化硫黄粒子であってもよい。各段階での混合は、各混合物中の成分が徹底的に相互分散(interdisperse)するのに十分な程度まで行われる。一旦完了すれば、最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー材料は、図1を参照して上述したのと同一又は類似の工程により固体粒子にすることができる。
【0042】
本発明の他の実施態様では、可塑化硫黄、アスファルト及び微細無機成分を、一緒に同時に混合する。材料の導入順序にかかわらず、アスファルトと可塑化硫黄とを液化して十分に混合するためには、成分の徹底的な混合及び相互作用を確保するために十分な時間、約93℃(約200°F)〜約204℃(約400°F)の温度範囲で、適切な容器中においてこれらの材料を加熱及び維持する必要があることを当業者は認識するであろう。より好ましくは、硫黄、アスファルト及び微細無機成分を適切な容器又は装置中で一緒に混合する温度範囲は、約121℃(約250°F)〜約160℃(約320°F)の温度範囲内である。最も好ましくは、温度範囲は、約132℃(約270°F)〜約149℃(約300°F)である。これらの範囲の混合温度はまた、混合ユニット200中で成分を混合する温度にも適用される。組成物、及び成分の特徴に依存して、このバッチ様式での混合は約15分間かかり、いずれの場合にも、成分を混合物中で徹底的に相互分散させてゲルが形成するまで混合を行う。
【0043】
フライアッシュは、粉砕瀝青炭を燃やす発電所中で廃棄物として得られる微粉化無機残渣である。石炭を消費する発電所は、米国におけるフライアッシュの主要な産出地である。これらのプラントは、毎年莫大な量のフライアッシュを処分する必要があり、それは、電気の製造コストを増大させ、また処分問題を発生させる。本発明の舗装用バインダー及び製造方法は、石炭の燃焼によって電気を発生させるプラント内で製造されるフライアッシュを有効に取り入れ、フライアッシュを舗装用バインダーの成分として用いる。フライアッシュは、本発明の舗装用バインダーの好ましい微細無機成分であるが、最終の舗装用バインダーもまた、シリカをベースにした材料などの別の微細無機成分と共に、並びに特にシリカ材料と共に、及びフライアッシュとシリカ材料との混合物と共に、本発明の方法に従い製造することができる。広範囲の粒子サイズを有する微細無機成分を本発明の舗装用バインダー及び製造方法において使用することができるが、例示であって限定ではないが、シリカ粉末などの、メッシュ数が200又はより細かいシーブを通過する画分を特徴とする粒子サイズが好ましい。このような微細無機成分の例は、A型シリカ材料、F型シリカ材料、F型フライアッシュ、及びカオリンなどのセラミック粘土である。
【0044】
このような最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー材料は、少なくとも60%の可塑化硫黄及び少なくとも10%のアスファルト及び少なくとも10%の微細無機成分を含有するであろう。現在の好ましい実施態様では、70%可塑化硫黄、15%アスファルト及び15%フライアッシュの組成が、所望の結果を生じることが見出された。一旦可塑化硫黄、アスファルト及びフライアッシュを徹底的に混ぜ合わせれば、図1に既に記載したように、この最終舗装用バインダー材料それ自体を任意の所望の固体粒子に成形することができる。再度言うが、バッチ工程は図2に示されているが、連続工程もまた本発明の範囲内であることを当業者は認識するであろう。更に、図2に示されている実施態様は、アスファルトと微細無機成分とを最初に混合し、その後に可塑化硫黄を添加する工程を使用するが、これらの成分の混合順序は本発明では重要でなく、これらの成分を異なる順序で一緒に混合しようと、全部を一緒に同時に混合しようと、同一タイプの製品が製造されるであろう。
【0045】
当然のことながら、循環する流体のレオロジーにより、循環を引き起こす又は容易にするような装置が必要である場合、図1及び2に示される図の中の材料の流れ線は、実際には、オーガーシステム又は等価な装置によって具体化される。更に、図1及び2に描かれた実施態様における材料の流れ線の連結は、当技術分野で公知である適切なポートによって構築される。例えば、混合ユニット204中で製造される流体混合物を、通常の渦式注入ポート(vortex injector port) によって液体の可塑化硫黄の中に供給してもよい。
【0046】
可塑化硫黄材料のサイズを更に制御し及び画一化するための、圧縮成型装置、破砕装置、粉砕装置及び他の装置の適切な組合せを、図1に示されるコンベヤー152及び冷却系160の代わりに、又はそれらに加えて提供することができる。
【0047】
本発明の固体可塑化硫黄粒子又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー材料のいずれかを製造する工程の1つの実施態様では、冷却系160(図1に示す)は、コンベヤー152によって運ばれるときにタンク102又は208中で製造された流体の供給温度を下げる、水浴及び水まき系などの水流系を含む、水をベースにした冷却系である。1つの実施態様では、水をベースにした冷却系は、冷却水が、可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物のいずれかと実質的に直接接触しないように設計されている。この設計は、例えば、タンク102又は208で得られる可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物のいずれかをコンベヤーに沿って循環させ、それゆえコンベヤーの外側の底部分が冷却水と接触することによって達成することができる。次いで、熱は、コンベヤー内のバインダー組成物から、コンベヤーの材質を介して冷却水に移される。本発明に関連して使用されるコンベヤーの例には、U形コンベヤー、フラットコンベヤー、ステンレススチールベルトコンベヤー、及びゴムコンベヤーが含まれる。更に、冷却系の一部として、1個のファン又は複数のファンを使用することもできる。冷却系の特定の実施態様、及び、いかにして可塑化硫黄又は最終舗装用バインダー組成物のいずれかをタンク102又は208からそこに供給するかに依存して、固化は典型的には、約1分間〜10分間で達成される。
【0048】
本発明の1つの実施態様では、タンク102又は208で製造された流体の供給は、固体粒子をペレットの形態で製造するために、パレタイジングドラムユニット(palletizing drum unit)などのパレタイジングユニットに送られる。
【0049】
本発明に従って製造される可塑化硫黄粒子の実施態様は、約77℃(約170°F)未満の温度で優れた非流動性挙動を有し、約79℃(約175°F)ほど高い温度でも、本発明の舗装用バインダーの、パステル、スレート、ペレット又は他の形態などの個々のユニットの凝集は観察されなかった。本発明の舗装用バインダーの融点は、各実施態様の組成に依存するが、融点は一般に約93℃(約200°F)より高い。
【0050】
図2に示される、可塑化硫黄が本発明に従って製造される製品組成物全体の大部分を構成する、最終の硫黄が豊富な舗装用バインダーの実施態様は、約77℃(約170°F)未満の温度で優れた非流動性挙動を有し、約79℃(約175°F)ほど高い温度でも、本発明の舗装用バインダーの、パステル、スレート、ペレット又は他の形態などの個々のユニットの凝集は観察されなかった。本発明の舗装用バインダーの融点は、各実施態様の組成に依存するが、融点は一般に約82℃(約180°F)より高い。
【0051】
本発明の組成物及び方法に従って製造された可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物は、舗装用途に将来使用するために貯蔵することができる、高強度で、耐久性のある、低コストの製品である。本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物は、周囲温度に冷却すると骨材混合物において高強度を達成し、その強度は、老朽化で更に増す。老朽化で強度がこのように増すことの可能な説明は、材料中の固体状態核形成及び硫黄結晶の成長に基づくと考えられる。更に、これらの材料の可塑剤効果は、結晶(その存在が、このような結晶と共にバインダーが組み込まれた舗装に悪影響を与える)の発達を妨害すると考えられる。
【0052】
本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様の強度は、固化によって既に非常に高く、一般的には、固化後約24時間の期間後、極限強度の約80%に達する。生じた強度により、本発明の舗装用バインダーの種々の実施態様を高さ約12m(40フィート)までストックパイルとして貯蔵することが可能になる。
【0053】
本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様の強度はまた、熱亀裂に対して優れた抵抗性を提供する。以下でより広範に議論するように、熱亀裂は、0℃近傍及び未満の温度で顕著な故障モードであり、熱亀裂に対する舗装抵抗性は、舗装の製造に使用されるバインダーの熱亀裂に対する抵抗性に大部分依存する。本発明の舗装用バインダーの高い内部強度故に、本発明の舗装用バインダーを組み込む舗装の熱亀裂に対する抵抗性もまた高い。
【0054】
本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物は、通常の加熱液体状態の代わりに本明細書で先に議論した任意の1つの固体形態で製造され、加熱混合プラントに送達される。本発明の最終の舗装用バインダー組成物の実施態様はまた、ドラム加熱混合プラントの中のリサイクルアスファルト舗装カラーにより、又はバッチ工程の加熱混合プラントの中の土こね機によりそれらを導入することにより、加熱混合プラントにおいて使用してもよく、それ故に加熱アスファルトの貯蔵及び加熱の必要性が減少する。その結果として、加熱アスファルトからの放出もまた減少する。
【0055】
本発明の組成物及び製造方法により、別の方法では処分問題を提起するフライアッシュ及び硫黄の供給の有効利用が可能になる。例えば、硫黄は、他の製造方法のために環境規制及び環境仕様に従う燃料を提供するために得られる、石油精製及び天然ガス処理の副産物である。回収硫黄の生産は、過去25年間にわたって着実に増加しており、現在、硫黄の供給と需要との間に不均衡が生じつつあり、その結果利用可能な硫黄の過剰をもたらす。この不均衡及び将来の回収操作故に、そしてアスファルトの価格に関して予測される価格と対照的に、硫黄の価格は低下傾向をたどるものと予測される。1970年以来、回収硫黄のコストは、アスファルトの価格の56%未満に留まり、コスト比率は、アスファルトが硫黄に置き換わる損益分岐点と考えられる。現在、有意な価格差が存在し、回収硫黄の平均価格はアスファルトの価格の約35%である。これらの平均価格は、一般的に場所によって大きく異なる価格を報告する調査から得られる。
【0056】
アスファルト及び硫黄の価格並びにそれらのそれぞれ予測される傾向についての上述の議論により、本発明が、新規形態の舗装用バインダーの組成上の問題及び製造上の問題を解決することが示される。この解決は、それが、アスファルト及び硫黄の難点に関する経済的要因を有利にも利用するようなものである。
【0057】
完成可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物製品は、次いで、製造地又は製造地近傍で、あるいは遠隔地で貯蔵することができ、道路用地でそれを単独で、又は追加の舗装用材料と組合せて使用することができ、そして、本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物を追加の舗装用材料と混合してアスファルト舗装及び表面処理材料を製造する加熱混合プラントにそれを輸送することができる。アスファルト舗装の中で、アスファルトコンクリートは、アスファルトセメントと、徹底的に圧縮されて均一な高密度の塊になる良いグレードの高品質の骨材との、高品質の徹底的に制御された加熱混合物である。
【0058】
本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様はそれぞれ、これらの実施態様が固体という性質を有し、かつ温度制御システムが欠けているために、貯蔵地で非常に長い貯蔵期間を有する。更に、最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様は、液体アスファルトの遠隔地への輸送は一般に高価であって困難であるので、遠隔地で使用されるバインダーの便利な選択である。本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様は、例えば、大西洋横断輸送及び大陸横断輸送により長距離を鉄道、トラック、船舶又は航空機によって便利にも輸送することができる。本発明の可塑化硫黄又は最終の硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物の実施態様は、それらの固体性故にこれらの材料のより安全な輸送を提供し、従って加熱アスファルト輸送の流出のリスクが除去される。
【0059】
本発明の舗装用バインダーの実施態様の製造において、加熱混合プラントでアスファルトを改変するために可塑化硫黄を使用することにより、可塑化硫黄とアスファルトとの混合物によって製造された舗装用バインダーが通常の硫黄で改変したアスファルトより高い安定性を有する混合物を製造するので、加熱混合設計工程の間の安定性試験の必要性が減少する。更に、加熱混合中に舗装用バインダー及び他の要素によって導入される成分の継続的な適合性故に、安定性は、熱冷温度特性を失うことなく経時的に増加し続ける。しかしながら、加熱混合安定性は、便利に測定することができる設計特性ではない。結果として、Marshall、Hveem及びSuper舗装などの通常の設計を出発点として用い、加熱混合は典型的には、空隙及び作業性のために設計される。
【実施例】
【0060】
これまでに、本発明の代表的な実施態様を開発及び提供するために、多数の可塑化硫黄組成物が製造され、次いで、種々のタイプのアスファルトと混合されて試験された。以下は、可塑化硫黄組成物の特定の例、及び可塑化硫黄にアスファルトを加えた(及び、場合によっては、微細成分材料を加えた)組成物の混合物(これらは、次いで、骨材材料と混合し、アスファルトセメント及び他の舗装用材料を形成する)の試験である。更に、後述の性質を有するように設計された実際の舗装用バインダー組成物に基づいた、又は経験に基づいて該性質を有することが予想される、幾つかの仮説的、又は「予言的」実施例を含めた。実際の実施例を過去形で記載する一方で、仮説的実施例を現在形で記載して2つの間を区別する。
【0061】
実施例1
硫黄を加熱し、140℃(約284°F)の温度で液化した。液化硫黄を0.25%酢酸アミル及び0.5%炭素で処理し、約5分以内に、組成物は輝く暗灰色に変化したが、それは硫黄の可塑化反応の完了を示した。次いで、この可塑化硫黄を約0.63cm(約0.25in)の厚さのスレートに成型した。冷却後、スレートを砕いてそれらの厚さとほぼ等しい長さ及び幅を有する形態より大きくない断片とした。AC−20アスファルトセメント、骨材及び可塑化硫黄を混合し、アスファルトセメントの全体的な組成物は、約2.7%AC−20アスファルトセメント、3.0%可塑化硫黄及び94.3%骨材を含んだ。混合物は、50ブローで、5400ポンド超の安定性及びフロー12を有することが見出された。
【0062】
実施例2
可塑化硫黄を実施例1の記載通りに製造した。AC−20アスファルト、骨材及び可塑化硫黄を混合し、アスファルトセメントの全体的な組成物は、約2.0%AC−20アスファルト、2.0%可塑化硫黄及び96%骨材を含んだ。混合物は、50ブローで、5800ポンド超の安定性及びフロー12を有することが見出された。
【0063】
実施例3
可塑化硫黄を実施例1の記載通りに製造した。AC−10アスファルト、骨材及び可塑化硫黄を混合し、アスファルトセメントの全体的な組成物は、約3.0%AC−10アスファルト、1.5%可塑化硫黄及び95.5%骨材を含んだ。
【0064】
実施例4
可塑化硫黄を実施例1の記載通りに製造した。次いで、70%可塑化硫黄、15%F型シリカ粉末、及び15%AC−10アスファルトセメントを、約140℃(約284°F)で約3分間一緒に混合し、次いで、約0.63cm(約0.25in)の厚さのスレートに成型した。冷却後、スレートを砕いてそれらの厚さとほぼ等しい長さ及び幅を有する形態より大きくない断片とした。この硫黄が豊富な舗装用バインダーとグレード化した無機骨材とを、約5%の硫黄が豊富な舗装用バインダー及び95%の骨材の相対量で混合する。混合物は、2ブローで、約5000ポンドの安定性及びフロー約8を有することが見出された。
【0065】
実施例5
硫黄が豊富な舗装用バインダーを、実施例4の記載通りに製造した。この硫黄が豊富な舗装用バインダーとグレード化した無機骨材とを、約10%の硫黄が豊富な舗装用バインダー及び90%の骨材の相対量で混合する。混合物は、2ブローで、約10000ポンドの安定性及びフロー約8を有することが見出された。
【0066】
実施例6
140℃(約284°F)で液化硫黄に0.25%炭素及び0.1%酢酸アミルを加えることによって、可塑化硫黄を製造した。3分たたないうちに、組成物は輝く灰色に変化し、それは硫黄の可塑化反応の完了を示した。
【0067】
実施例7
140℃(約284°F)で液化硫黄に1.5%炭素及び1.0%酢酸アミルを加えることによって、可塑化硫黄を製造する。3分たたないうちに、組成物は暗灰色に変化し、それは硫黄の可塑化反応の完了を示す。
【0068】
実施例8
70%可塑化硫黄、15%フライアッシュ、及び15%AC−10アスファルトを用いて、硫黄が豊富な舗装用バインダー組成物を実施例4の記載通りに製造した。
【0069】
実施例9
140℃(約284°F)で液化硫黄に1.5%炭素を加えることによって、可塑化硫黄を製造する。3分たたないうちに、組成物は暗灰色に変化し、それは硫黄の可塑化反応の完了を示す。
【0070】
実施例10
本実施例は、種々のアスファルトセメントのタイプに言及する1連の配合物を記載する。アスファルト成分がAC−10又はAC−20アスファルトである上記実施例において記載されている組成物について、AC−10及びAC−20アスファルトの代わりに、AC−1.75、AC−2.5、AC−5、AC−30、AC−40、AC−80、及びAC−120のグレードのアスファルトの少なくとも1つを上記実施例で記載された濃度で用いて組成物を製造する。
【0071】
本発明は、その思想又は必須の特徴から離れることなく、他の特定の形態で具体化されてもよい。記載された実施態様は、あらゆる点であくまでも例示的であり、限定的ではないものと考えるべきである。従って、本発明の範囲は、上記説明よりもむしろ添付した特許請求の範囲によって示されている。特許請求の範囲の意味及び均等の範囲の中に入る全ての改変は、それらの範囲内に包含されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】図1は、本発明の舗装用バインダーの製造に使用される可塑化硫黄添加剤材料の製造方法の1つの実施態様の模式的ブロック図である。
【図2】図2は、硫黄が豊富なバインダー材料の製造方法の1つの実施態様の模式的ブロック図である。
【符号の説明】
【0073】
102 混合タンク
104 容器
106 容器
150 冷却系
152 コンベヤー
200 タンク(混合ユニット)
202 タンク
204 タンク(混合ユニット)
206 インプットパイプ
208 タンク

Claims (17)

  1. 液体硫黄、炭素及び酢酸アミルを混合することによって得られる可塑化硫黄製品であって、該液体硫黄の少なくとも一部が可塑化されている、可塑化硫黄製品。
  2. 炭素を約0.25%超の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  3. 炭素を約0.25%〜約1.0%の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  4. 炭素を約0.4%〜約0.8%の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  5. 酢酸アミルを約0.08%超の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  6. 酢酸アミルを約0.1%〜約1.5%の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  7. 酢酸アミルを約0.2%〜約0.4%の重量パーセント濃度で加える、請求項1に記載の可塑化硫黄製品。
  8. 液体硫黄を炭素と混合し、該硫黄を重合させる、硫黄の可塑化方法。
  9. 硫黄を約120°F〜約150°Fの温度に維持する、請求項8に記載の硫黄の可塑化方法。
  10. 可塑化硫黄を固体粒子になるまで冷却することを更に含む、請求項8に記載の硫黄の可塑化方法。
  11. 固体粒子が175°F未満の温度で凝集を示さない、請求項10に記載の硫黄の可塑化方法。
  12. (a)炭化水素をベースにした材料;
    (b)微細無機成分;及び
    (c)可塑化硫黄;
    を含む物質を混合することによって得られる、硫黄が豊富な舗装用バインダー。
  13. 可塑化硫黄を少なくとも60%の重量パーセンテージで混合物に組み込む、請求項12に記載の硫黄が豊富な舗装用バインダー。
    微細無機成分が、フライアッシュ、シリカ材料、及びそれらの混合物からなる群の材料の少なくとも1つを含む、請求項12に記載の硫黄が豊富な舗装用バインダー。
  14. 可塑化硫黄を約70%の重量パーセンテージで混合物に組み込み、炭化水素をベースにした材料を約15%の重量パーセンテージで混合物に組み込み、及び微細無機成分を約15%の重量パーセンテージで混合物に組み込む、請求項12に記載の硫黄が豊富な舗装用バインダー。
  15. バインダーが固体粒子に成形されている、請求項12に記載の硫黄が豊富な舗装用バインダー。
  16. 固体粒子が175°F未満の温度で凝集を示さない、請求項15に記載の硫黄が豊富な舗装用バインダー。
  17. (a)可塑化硫黄;及び
    (b)炭化水素をベースにした材料;
    を含む物質を混合することによって得られる舗装用製品。
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