JP2004537422A5 - - Google Patents

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化学的単層およびマイクロ電子結合素子ならびにそれらを含有するデバイス 発明の詳細な説明
発明の属する技術分野
本発明は、化学的単層およびマイクロ電子結合素子の分野に属し、化学センサ、光センサおよびそれらを含有するその他のデバイスを含む。
発明の背景
“分子電子工学”という用語は、回路素子として分子を含む現象またはデバイスを表すために用いられてきた(1、2)。その分野に関する動機付けとなっているのは、従来の半導体電子デバイスに比べはるかに幅広い範囲の機能を有する極小(場合によっては1分子)電子構成要素の作成が見込まれる点である。分子デバイスが実用的になった場合、マイクロ電子工学、コンピュータ、イメージングおよびディスプレイ技術、ならびに化学センシングにおいて、多種多様な適用を想定することができる。提案されている分子電子デバイスの大多数は金−チオール系(Au/チオール)に基づくもので、その系では、有機メルカプタンが平坦な金表面上で“自己集合”して、規則正しい単分子層を形成する(3〜6)。多くの場合、Au/チオール層またはその上の金粒子の走査型トンネル顕微鏡法により、単層分子の電子伝達特性が明らかになる。しかしながら、Au/チオール系では、多くのピンホール欠陥を有する膜が形成するので、非常に小さな領域(典型的には30×30nm未満)しか、短絡を引き起こすピンホールのない状態で検査することができない。その他のアプローチには、ラングミュア−ブロジェット技術を用いて、2種の金属または金属酸化物表面の間に分子の単一層を設置することが関与している(7、8)。これらの実験では、電流経路が分子自体を通って延長している、分子層の電流/電圧挙動を得ることができる。
これらの実験は、電子構成要素としての分子のある種の特性を実証する一方、実際の使用を考慮すると深刻な欠点を有する。第一に、必要とされる装置は非常に複雑で使用しにくく、今のところ、非常に高度な研究室での限定された規模でしかうまく実行されていない。第二に、どちらのアプローチも、デバイスの大きさおよび寿命の両方を限定する欠陥を不可避的に伴う膜をもたらす。第三に、分子を2種の導体に結合させるためのAu/チオールまたはラングミュア−ブロジェットアプローチでは、電流の流れを低減させる大きなエネルギー障壁が発生する。硫黄原子は、導体と分子の間の電子的連結を減少させる“脂肪族”障壁を表す。ラングミュア−ブロジェットアプローチでは、電子的相互作用の点で導体から分子を意図的に分断する金属酸化物膜が必要とされる。分子が導体から電子的に分断されると、分子電子工学の多くの潜在的に有用な適用が妨げられる。第四に、STMでは一度に1個または数個の分子がインタロゲートする(interrogate)ので、マイクロ
電子デバイスに固有の本体の平行度(massive parallelism)を想像しにくい。Au/チオ
ールまたはラングミュアブロジェットデバイスに固有のこれら抜本的問題により、予測しうる将来の想像しうるあらゆる実用的適用が妨げられる。
分子電子工学の分野とは別に、カーボン繊維および研磨されたガラス状カーボンなどのカーボン基板に分子単層を共有結合させる方法が開発されている(9〜11)。これらの方法は、強い炭素−炭素結合によりカーボン基板と共役している堅牢な単層をもたらした。残念ながら、分子電子工学への適用は、表面が非常に粗いため公知の技術では不可能である。単層の厚さをはるかに超える基板の粗さが原因となって、単層上部への接触は成し遂げられていない。最近になって(12)、分子規模で円滑であり、かつ分子層と容易に共有結合するカーボン表面が作成された。
先行技術はどれも実用的な分子電子デバイスの必要条件を満たしていない。それらはすべて、作成が非常に難しく、欠陥およびピンホールが生じやすく、不安定であり、そして加工および研究を行うために極めて高度な研究設備を必要とする。分子単層に基づく実用的分子電子デバイスを作成するためには、以下の必要条件(少なくとも)が満たされていなければならない:
1.短絡を低減または防止するために、単層は十分に平坦であり、ピンホールを含むべきではない。
2.電子的連結を増加させるために、導体の少なくとも一方(および好ましくは両方)と単層の間に共有結合があるべきである。
3.単層は共役有機分子であることができ、その共役有機分子は導電性基板のπ電子系と共役し、得られる電子的連結をAu/チオール層の場合とはまったく異なるものにする。4.単層の導電性基板への化学結合は、強くかつ安定であり、好ましくは空気中で酸化を受けるべきではない。
5.金属層を単層上部に析出させた後(化学的析出、蒸着または電着により)、結合素子はもはや電気化学的系ではなく、イオンの運動または溶液を必要としない。
6.マイクロ電子結合素子およびそれらを用いたデバイスの加工を可能にするために、場合によっては複雑な回路パターンの加工後、カプセル封入が可能であるべきである。
発明の概要
本発明には、化学的単層構成体、電子的構成体、およびそれらの構成体の1種以上を含有するデバイスが含まれる。
広い見地からみて、本発明の化学的単層構成体は以下を含む:(a)接触表面を有する基板;および(b)複数の実質的に平行な分子単位、ここで前記分子単位は、前記基板に電子的に強く連結するように、前記基板に付着している。本発明には、以下を含む化学的単層も含まれる:(1)接触表面を有する基板;および(2)前記基板の前記接触表面に付着している複数の実質的に平行な分子単位、ここで前記分子単位は、前記基板に共役結合により付着している。
本明細書中で用いる“電子的に強く連結している”という用語は、基板(1以上)と単層が共通の分子軌道(1以上)(1種以上)を共有し、したがって電子が単層と基板の両方にわたり非局在化していることを示すために用いる。これはまた、有機部分の場合、当該結合の脂肪族等価体より高いレベルでの電子的連結をさす。共役結合は、強い電子的連結の一例である。本発明の重要な特徴の少なくとも一部は、強い電子的連結に由来する、基板による分子軌道(1以上)の摂動に起因すると考えられる。したがって、本発明の化学的単層により、平行に導電する比較的多数の分子を作り出すことが可能になる。ここでその導電は、分子単位の軸に本質的に平行である。
粗さのパラメータは、一般に、実質数の区域または全区域のコンダクタンスを低下させることなく(“ホール”または“ショート”とよばれる)、単層が基板表面(1以上)/導電性構成要素(1以上)のそれぞれに電気的に接続する能力に関する。当然ながら、単層およびその構成分子単位の導電性の程度に応じて、単層結合素子およびデバイスは、単層と、電子的に接触している基板または導電性構成要素との間の接触における不均一性に付随する、より多数もしくは少数および/またはより大きいもしくは小さいショートを許容することができる。
したがって、広い見地からみて、本発明の基本は、構成基板表面における任意の程度の粗さに限定されない。しかしながら、以下に記載するような単層の場合、二乗平均(RMS)粗さは典型的に200オングストローム未満の範囲内にあり、もっとも好ましくは5オングストロームのレベルである。
接触基板は、任意の適切な方法により特定の平滑性に生産できるかそれを与えることができ、そして容易に共役結合できる表面を有するように適合させた、任意の基板であることができる。例えば、接触基板は、導電性カーボン、例えば好ましくは熱分解フォトレジスト膜(pyrolyzed photoresist film:PPF)などの熱分解カーボンの表面を、本質的
に含むかそれからなるような導電性カーボンであることができる。基板がカーボンである場合、基板の電子特性は、例えば前駆体(例えば、アントラセン、ポリアクリロニトリルなど)の変動または析出技術(例えば、熱処理またはコールドスパッタリング)における変動により、変動させることができる。これにより、基板および単層の電子特性を変動させることが可能になる。
好ましくは、接触基板表面は典型的に、500オングストローム未満、好ましくは100オングストローム未満、もっとも好ましくは20オングストローム未満、さらに5オングストロームほどの平均粗さ値を有する。
分子単位は、第1の接触表面に共役結合を提供しうる任意の部分であることができ、典型的には少なくとも3個の原子を含有する。典型的には、分子単位の大きさは、少なくともベンゼン環と同じ大きさであり、その長さ全体に任意の程度の共役を有することができ、所望の導電性または機能(例えば、所望のデバイスが光検出またはフォトダイオード活性のための特定波長に調節されているか、あるいは金属に敏感なデバイスが本明細書中に記載するように生産されているか)に従って任意の数のヘテロ原子を含有しすることができる。
好ましくは、分子単位は、化学的単層中のホールまたはショートが機能性に影響を及ぼすほどの大きさではない寸法を有する。好ましくは、分子単位は、実質的に同じ長さの1種以上のタイプを有する。これと同じ関連で、基板の接触表面は、好ましくは、単層の機能における著しい劣化を避けるのに十分平滑な粗さ値を有することが好ましい。好ましくは、粗さ値は実質的に分子単位(1以上)の最大長さに満たないかそれと同等であるか、あるいは、複数の分子単位タイプが用いられる場合、好ましくはさまざまな長さの分子単位タイプの平均値に満たないかそれと同等である。本発明の単層の本質的特性の一つは、電子電流が実質的に分子中を通過してもよい点である。小さな区域の“短絡”があってもよい場合があるが、本発明の有用性は、電子回路の分子単位(1以上)部分を作成することに由来する。
本発明は、整列した、すなわち実質的に平行な、電子的に導電性である分子単位の間に、化学的単層を作り出すことに基づく。
本明細書中で用いる“分子単位”という用語は、少なくとも1つの電極表面(例えば、本明細書ではこれを、単一層デバイスを記載するために“第1の”表面とよぶ)に共有結合しているあらゆる化学的部分を含むものとして理解すべきである。
分子単位は典型的に、それらの長さの全体にわたりさまざまな程度の共役を有していてもよい有機部分であるが、電気的に強く連結していてもよい無機等価物がやはり可能である。分子単位はモノマーまたはポリマーであることができ、導電性の点で結合素子またはデバイスを変動させるような所望の適用か、1種以上の化学種を結合する能力か、あるいは、本明細書中に記載するような任意の目的のために分子軌道(1以上)を調整することを所望するかに応じて、さまざまな長さであることができる。
化学的単層中の分子単位は、その分子単位の大きさおよび形状に応じて、平行平面に、または平行線に沿って、存在するように整列させる。すなわち、分子単位が実質的に線状である場合、それらを主な縦軸が実質的に平行になるように整列させる。これらの縦軸は
典型的に、それらが化学的に付着しているか、さもなければ電気的に接触している電極表面(1以上)に、実質上垂直である。当然ながら、分子単位は多くの場合、それらの幾何学的構造に応じて、基板の表面に正確に垂直でなくてもよい。
また、1種以上のタイプの分子単位が斜めの部分を含む場合、それらは、少なくとも1種の所定タイプの分子単位の原子を包含する対応平面が平行である場合、実質的に平行とみなすものとする。
本発明には、上記特性を有するさまざまなタイプの分子単位との混合単層も含まれていることができる。
好ましい態様において、本発明には化学的単層構成体も含まれ、その構成体は以下を含む:(a)接触表面;および(b)複数の実質的に平行な分子単位であって、そのそれぞれが、実質的に同じ長さを有し、接触表面に付着しているもの、ここでその分子単位は、共役結合により接触表面に付着している;ここでその接触表面は、実質的に平行な分子単位の長さに実質的に満たないかまたはそれと同等の粗さ値を有する。
本発明の電子結合素子は、一般的に以下を含む:(a)第1の導電性構成要素、その第1の導電性構成要素は、以下を含む:(i)接触表面;および(ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位であって、その平行な分子単位のそれぞれが、実質的に同じ長さを有し、その第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しているもの、ここでその接触表面は、実質的に平行な分子単位の長さに実質的に満たないかそれと同等の粗さ値を有する;ならびに(2)実質的に平行な分子単位の第2の末端と電気的に接触している第2の導電性構成要素。
第2の接触は、金属固体または液体、あるいは導電性の真空蒸着もしくは電着材料または溶液析出(solution deposited)材料のような任意の適切な導電性もしくは半導電性の固体または液体材料、例えば真空蒸着金属層または他のカーボン層であることができる。
本発明の化学的単層および電子結合素子は、公知の電子回路構成およびデバイスに類似した多種多様な電子回路構成およびデバイスを作り出すために用いることができる。単層成分の分子単位(1以上)の大きさ、構造および化学的性質、ならびにそれに付着している導電性メンバーの性質を変動させることにより、電子結合素子の電子特性を、絶縁体から半導体、導体へ変動させることができる。例えば、分子単位(1以上)中の共役の程度により、集合させた電子結合素子における分子軌道の摂動は増強される。例えば、分子のバンドギャップ(例えばHOMO/LUMOギャップ)を、共有結合により著しく改変することができる。したがって、本明細書中で用いるように、電子特性における変化とは、定性的および/または定量的に評価することができるか、あるいは化学的単層または電子結合素子に電気駆動の機能を実行させる、電気特性(1以上)におけるあらゆる変化、例えば、化学的単層または電子結合素子の所望の適用と一致する、抵抗、導電性、トンネル容量、キャパシタンスなどにおける変化を含むものとして、理解されるものとする。
本発明の電子回路構成およびデバイスは、電子技術で公知または用いられている構成体および配列を用いて、それらの構造を捕捉または補充することにより作成することができる。
例えば、本発明の化学的単層および電子結合素子を用いて、多種多様な電子デバイスおよび回路素子、例えば半導体を作成することができる。これは、本発明を公知のマイクロ回路構成体および配列と共に適用または組み込むことにより、ならびに/あるいは公知の構成体技術、例えば真空蒸着、金属スパッタリングおよびリソグラフィフォトレジスト(lithographic photoresist)技術を用いることにより、行うことができる。
単層はまた、それらを、典型的には気層または液層から、複数種に敏感(ディスクリート(discreetly)もしくは非ディスクリートに)であることができる分子単位、例えば、一価または多価のイオン自体に敏感であるか、マグネシウムおよび鉄の両方に敏感であるものなどを用いて生産することにより、化学的検出器または分析器として用いてもよい。それらは、pH、イオン強度、無機または有機種の有無における変化により影響を受けるように、あるいは、さらに静電荷または微粒子により影響を受けるように、作成することもできる。すなわち、化学的検出器または分析器を作成するためには、単層であって、その組み合わされた分子軌道が、電子結合素子が上記薬剤または影響のうち任意の1種以上の存在に対し敏感である(すなわち、何らかの形で結合素子の電子特性が検出可能な程度に変化する;すなわち、導電性における変化など)ようなものである単層を生産することのみが必要である。これにより、電子特性の変化を検出するために、電子技術において公知でありかつ用いられているような回路構成およびデバイスを使用することが可能になり、定量および/または定性分析が可能になる。
例えば、分子単位タイプは、所定の金属または金属群をキレート化することができ得る。分子単位は同様に、分子単位と当該被験体種の間の官能基相互作用により有機分子を結合するように、適合させることができる。これは、酵素の活性部位をシミュレートするためまたは当該ヌクレオチドについて相補的RNAもしくはDNA配列を提供するための構造を含有する分子単位を提供することにより、生化学および分子生物学の分野にまで拡張することができる。
1種以上の特異的タイプの分子単位(例えば、異なる金属イオンのそれぞれに敏感なものなど)を用いることなど、多くの変動があってもよく、そしてこれらを、単層結合素子の同一または異なる領域に設置してもよく;あるいは、各標的被験体に関し各分子単位タイプの異なる単層を作り出して、分析用の独立した回路構成に用いてもよい。
その他の変動では、分子単位の電子特性を変化させて定量および/または定性分析を可能にするために、本発明の化学的単層を、刺激されると標的の種(1以上)もしくは状態(1以上)との接触によりまたはその影響下で放出される、1種以上のすでに結合している物質(金属、結合有機部分など)と共に調製されている分子部分を用いて設計してもよい。
光検出型の電子結合素子またはデバイスの場合、分子単位のうちの少なくともいくつかが、単層が電磁波に対し敏感であるようなものであることのみが必要とされる。すなわち、光センサを作成するためには、単層であって、組み合わされた分子軌道が、電子結合素子が電磁波に対し敏感である(すなわち、何らかの形で結合素子の電子特性が検出可能な程度に変化する;すなわち、導電性における変化など)ようなものである単層を生産することのみが必要である。バンドギャップを超えるエネルギーの光により単層を通る導電性を刺激すると、光センサを作り出すことができる。これにより、電子特性における変化を検出するために、回路構成およびデバイス(電子技術において公知でありかつ用いられているようなもの)を使用することが可能になり、定量的および/または定性的な光検出が可能になる。
最高被占軌道(highest occupied molecular orbital: HOMO)から最低空軌道(lowest unoccupied molecular orbital: LUMO)への励起メカニズムは感光性に関する
メカニズムであるが、その他のメカニズムも存在することができ、本発明は特定のメカニズムに限定されない。
物理化学および分子軌道の理論の分野から理解できるように、この結果を引き起こしう
る配列またはメカニズムはいくつかあってもよい。一つのメカニズムは、分子単位におけるHOMOからLUMOへの励起が、導電性に変化をもたらすというものである。これにより、本発明の電子結合素子またはデバイスが感光性を示すことが可能になる。例えば、結合分子単位は被占軌道および空軌道を形成することができ、その被占軌道は、入射電磁波により空軌道に高められて分子単位のうちの少なくともいくつかの導電性を改変することができる電子を含有していてもよい。
フォトダイオードまたは光電子放出結合素子もしくはデバイスの場合、分子単位のうちの少なくともいくつかが、被占軌道および空軌道を形成する。その被占軌道は、分子単位のうちの少なくともいくつかを電流が通過することにより空軌道に高められるまたは注入されることができる電子を含有する。この高エネルギー電子はより低い軌道に緩和し、電磁波の放出をもたらすことができる。その放出は、任意の波長または波長の組合わせ、すなわち、紫外線、赤外線、可視光であることができる。その放出をポンプで送って、デバイスがレーザ光を放出するようにすることもできる。化学的単層はまた、刺激によりレーザ光を生じることができる分子軌道のアレイを生じるように構成されていてもよい。
この態様では、第1および第2の導電性構成要素の少なくとも一方が、半透明であるか、または当該電磁波の波長(1以上)を通すものであることが好ましい。
その他の態様において、本発明の化学的単層および電子結合素子は、光の透過または反射を制御するために用いることができる。これは、電子的または光学的刺激を与えて単層の反射率または伝達率を改変することにより行うことができる。したがって、本発明の化学的単層を、フォトニック(photonic)回路およびデバイスで用いるための電子的または光学的に制御された光子ゲートにしてもよい。本発明の化学的単層はまた、電子デバイスまたは公共の表示および信号のための表示パネルのような画像ディスプレイを作り出すためのパターンにしてもよい。
単層が、比較的高い(例えば1メガオーム)抵抗状態から比較的低い(例えば、約2キロオーム)抵抗状態に“スイッチされる”ことができ、かつ少なくとも1時間にわたり“低い”状態を継続することも、観察されている。この過程は何回も循環することができ、“メモリデバイス”の生産を可能にしている。原則的には、“メモリセル”は数分子単位ほどであり、高密度のメモリをもたらすことができる。電子的に類似するものは、繰り返しスイッチをオンおよびオフすることができる“シュミットトリガ”である。いくつかの考え得るデバイスは、本発明の単層または電子結合素子のこの形を組み込むことにより、作成することができる。これらには、以下が含まれていてもよい:(a)メモリセルを作動させてプローブする“読み取りヘッド”が付いている、平坦な回転表面上の単層からなるディスクドライブ;および(b)分子単位が光学的に“スイッチされる”ことができる場合、本発明の化学的単層のシートは感光性アレイになることができる。光によってスイッチオンされている分子の“像”を、電子的に読み取ることができる。これにより、カメラ、すなわち赤外および可視スペクトル領域を含む多種多様な電磁スペクトル領域で感受性を有するように作成されてもよいカメラの生産が可能になる。
本発明の単層(好ましくは、半透明の上層/適切な材料の接触を有する)の透明性または反射率を、印加電位により改変することができる。例えば、LUMOを満たすことにより、単層の透明性または反射率を改変することができる。したがって、本発明の単層を組み込む電子回路は、光を変調させるように作成することができる。この重要な特性は、光を変調させるために電子回路使用を有利に利用することができる多種多様なデバイス、例えばビデオ映写機、光ファイバを用いたネットワークのスイッチなどの生産に、適用することができる。
本発明の単層はまた、半導体および集積回路などの電子デバイスおよび回路構成要素を
作り出すために用いてもよい。この点に関し、HOMO/LUMOギャップは化学構造により調整することができるので、本発明は半導体技術に幅広い適用を有することができる。特定の結晶(例えば、Si、Geなど)で利用可能なバンドギャップによって限定されている現在の半導体とは対照的に、本発明の単層を組み込む半導体に用いることができるバンドギャップは、単層自体の内部に生じる。したがって、大きく変動しうるバンドギャップ(または、本発明のいくつかのヘテロ構造含有単層における多くの異なるギャップ)は、きわめて有用であることができる。
本発明の単層は、生産される所定の電子デバイスの必要条件に従って、所望により絶縁体から半導体、導体へ調整することができる。
本発明の単層についての追加的適用には、(a)光センサ(単体およびアレイの両方)(例えば、これらは、デジタルカメラおよび医用画像撮影装置などのデバイスの生産に用いることができる)、(b)化学センサ、(c)有機半導性結合素子、(d)コンピュータディスプレイ、(e)メモリデバイス(例えばディスクドライバ)、(f)フォトニックデバイス、例えばフォトニック電子結合素子(例えば、光ファイバを用いたネットワークルータ)(g)レーザおよびレーザアレイ、ならびに(h)光電子放出アレイが含まれる。
本発明には、上記単一層デバイスに対応する多層電子結合素子またはデバイスも含まれる。したがって、本発明には、以下を含む多層電子結合素子またはデバイスが含まれる:(a)第1の導電性構成要素、ここでその第1の導電性構成要素は、第1の接触表面を含む;(b)第1および第2の末端を有する第1の複数の実質的に平行な第1の分子単位、ここで、その平行な第1の分子単位のそれぞれは、実質的に同じ長さを有しかつその第1の末端を介して第1の接触表面に共役結合により付着しており、その第1の接触表面は、実質的に平行な第1の分子単位の長さに実質的に満たないかそれと同等の粗さ値を有する;(c)第1および第2の側面を有する第2の導電性構成要素、ここで、その第1の側面は、平行な第1の分子単位の第2の末端と電気的に接触しており、第2の側面は、第2の接触表面を有する;(d)第1および第2の末端を有する第2の複数の実質的に平行な第2の分子単位、ここで、その平行な第2の分子単位のそれぞれは、実質的に同じ長さを有しかつその第1の末端を介して第2の接触表面に共役結合により付着しており、その第2の接触表面は、第2の実質的に平行な分子単位の長さに実質的に満たないかそれと同等の粗さ値を有する;ならびに(e)第1および第2の側面を有する第3の導電性構成要素、ここでその第1の側面は、平行な第2の分子単位の第2の末端と電気的に接触している。
第1および第2の導電性構成要素の間の分子単位は、両方の導電性構成要素と、化学的に、好ましくは共役結合で、結合していてもよい。同様に、これに続く導電性構成要素の任意の対、例えば第2および第3の導電性構成要素の間の分子単位も、両方の導電性構成要素それぞれと、化学的に、好ましくは共役結合で、結合していることができる。
単層上部に金属または導電性カーボン膜を析出させることにより、単層の両端からの電気的接触が可能になるべきである。
導電性素子の間隔(すなわち、単層の厚さ)は、ベンゼン環1個ほどの大きさから非常に大きな値(>100A)までであることができる。変動しうる間隔を、単層を横断する電子伝達速度、したがって導体間の抵抗に影響を与えるように調節することができる。
単層の分子軌道を導電性素子(例えば、PFFおよび金属導体)の分子軌道と組み合わせて、その構造体の電気的および光学的特性に著しい影響を与えるべきである。生じうる変化の例には、1または2種の導体への結合により起こりうる、単層のエネルギー準位における変化が含まれ、これを図4および5に示す。
単層分子のエネルギー準位は導体間のエネルギー準位を提供し、したがって電子トンネリングおよび導電性に影響を与えることができる。例えば、単層の最低空軌道(LUMO)が適切なエネルギーにある場合、電子は真空トンネリング(vacuum-tunneling)速度に比べ、あるいは異なるエネルギーのLUMOを有する分子(すなわち、脂肪族結合等価物)を通る場合に比べ、はるかに速い速度で、その層を通って伝達することができる。
単層を含む分子は、感光性であることができ、導電性素子(例えば、PPFおよび金属)間の電子伝達が充分なエネルギーの光によって促進される。
結合素子の電流/電圧挙動は、分子の分子軌道に関連するディスクリート工程を示すことができる。
導電性素子は市販のフォトレジスト(Hoechst Chemicalsから市販されているものなど)から作成することもできるので、リソグラフ的にパターニングして、約1μmの大きさに至るまでの複雑な形状を作成することができる。これにより、本発明の化学的単層ならびに電子結合素子およびデバイスを適用して、マイクロ回路およびマイクロデバイスを作成することが可能になる。リソグラフ的にパターニングされたPPFの例を図6に示す。
本発明には、最新のディスクドライブデバイスに類似する基礎に基づいて作動するメモリデバイスも含まれる。この点に関し、電子的または光学的にデジタルデータをメモリ表面に書き込む書き込みヘッドによりデータを書き込むことができるように、本発明の化学的単層を用いて、平面上に形成される記憶デバイスを作り出してもよい。化学的単層は、シュミットトリガ型デバイスと同様に、状態が変化している領域を光学的にまたは比較的高電圧の印加によって検出することにより、低電圧で順次読みとることができる情報を記憶することができる。したがって、最新のメモリデバイスに類似し、本発明の化学的単層に基づくデバイスを、当分野に公知の電子的およびマイクロ電子的構成体技術、構成要素および配列を用いて作り出すことができる。
本発明には、フラットパネルディスプレイの基礎であるものに類似するフィールドエミッタデバイスも含まれる。これらのデバイスにおいて、本発明の化学的単層は、引加電位に応答する電子放出の効率を高めるのに役立つ。単層から放出される電子は、発蛍光団含有表面のような発光体に衝突することが可能であってもよい。これらのデバイスを用いて、フラットパネルディスプレイおよびスクリーンを作成することができる。
本発明には、単層の各タイプまたは複数タイプのアレイそれぞれの機能特性を活かすように分子単位のタイプおよび構成配列またはアレイを選択することにより、上記分子回路構成要素およびデバイスを任意に組み合わせることが含まれていてもよい。例えば、所望の適用に応じて、例えば以下を提供することができる:
1.本明細書中に記載されている機能のいずれかに従った、異なるディスクリートな分子単位タイプ構成体の別個の領域(例えば、鉄イオンを結合する一領域と、銅イオンを結合する他の領域;または、1つのEM周波数に敏感な一領域と、他のEM周波数に敏感な他の領域)。
2.混合されている分子単位タイプ構成体の1以上の領域(すなわち、1以上の領域が構成単層中に複数の分子単位タイプを有する場合、例えば、銅または鉄に敏感な領域で、各々にそれぞれ敏感な構成分子単位を有する場合)、ならびに
3.1種以上の分子単位タイプ構成体の1以上の領域、ここで化学的単層は、本明細書中に記載されている任意の機能にしたがった複数の活性または結合部位を特徴づける1種以上の分子単位で構成されている。例えば、1種以上の分子単位は、それぞれ3種の異なる金属イオンをディスクリートに結合するように適合させた一連の部分か、それぞれ3種の異なる官能基またはヌクレオチドをディスクリートに結合するように適合させた一連の部
分か、あるいは、3種の異なるEM波長にそれぞれディスクリートに敏感な一連の部分を含有する。これらの構成体は、化学種、光波長またはそれらの組合わせの1種、数種またはすべてを感知することにより電子特性において機能的変化を示すデバイスの構成を可能にすることができる。
好ましい態様(1以上)の詳細な説明
前記概要に従って、これまでのところ最良のモードと考えられる本発明の好ましい態様の詳細な説明を以下にあげる。
図1は、本発明の一態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図を示している。図1Aは
、第1の導電性メンバー1、すなわちカーボン熱分解フォトレジスト膜(“PPF”)などの基板を示している。この第1の導電性メンバー1に、複数のニトロアゾベンゼン分子の単一層(“化学的単層”)が付着し、カーボンPPFに共有結合している。化学的単層2は、第1の導電性メンバー1と第2の導電性メンバー3(すなわち、図1Aに示すデバイス中の水銀滴などの液体)の間に、層の厚さが約1.5nmほどであるように配置されている。PPF膜とカーボンの間の共有結合は、分子単層とカーボンPPFの間に強い電子的連結をもたらす。完成したデバイスにおいて、第2の導電性メンバー3は、単層2の上部に析出させることができる導電性金属(またはカーボン)膜のような、任意の適切な材料であることができる。
図1Aおよび1Bは導線4および5も示しており、図1Bは、水銀滴および所望による温
度調節器6を示している。
本発明の単層のコンダクタンスは、電圧計およびオシロスコープを用いた従来の電子試験設備を用いて測定することができる。トンネリングおよびショットキー放出が、水銀滴と化学的単層との間の接合においてどちらの極性でも低電圧で作用することも、観察されている。さらに、電子が水銀滴の方へ流れている場合、約−1.1ボルトで“ブレークダウン”が起こるまで、電流の指数関数的な上昇が存在することも観察されている。このブレークダウンは、分子単位上の電子の蓄積の結果として、おそらくLUMOで起こることができる。ブレークダウンは、不可逆的な場合もあるが、実験パラメータを調節することにより可逆的にすることができる。
図2は、本発明の他の態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図を示している。図2は、第1の導電性メンバー7、すなわちカーボン熱分解フォトレジスト膜(“PPF”)などの基板を示している。この第1の導電性メンバー7に、複数のフェニルピリジン分子の単一層(“化学的単層”)が付着している。化学的単層8は、第1の導電性メンバー7と第2の導電性メンバー9(すなわち、導電性金属(またはカーボン)膜)の間に、層の厚さが約3オングストロームほどであるように配置されている。
導電性金属(またはカーボン)膜の結合は、金属と単層8の間の化学的相互作用、例えば、金が単層8のフェニルピリジン分子上に析出している場合、Au:Nの相互作用によって、促されることができる。したがって、得られる構造体は、さまざまな化学構造とその結果生じる電子特性とを有しうる分子単層によって分離されている2種の導体を含むことができる。この集合体の電気的および場合によっては光学的特性は、化学的単層を通るトンネリングまたは電気的導電に依存する。その単層はさまざまな化学構造を有することができるので、その伝達機能(すなわち、電流対電圧の応答)は、純粋な誘電体の機能から導体の機能まで大きく変動してもよく、重要な中間的場合もありうる。導電メカニズムは、トンネリング、ショットキー放出、空間電荷制限導電、Poole−Frankel効果などに基づくことができる。
図2は、電子回路を完成させるために用いることができる導線10および11も示している。
図2は、分子単位の例として、第1および第2の導電性メンバー、すなわちPPFおよびカーボン膜の両方それぞれに結合することができる別の分子単位12(すなわち、ジフェニルエテン部分)も示している。当然ながら、このタイプの配列は、導電性メンバーおよび選択した分子単位(1以上)の化学的性質に応じて得ることができる。
図3は、図2に示したものに類似する分子電子結合素子の組み合わされていない構成部分の分子軌道(13、14および15)の略図を示している。この図は、カーボン膜13、金属膜15、およびそれらを接続するための化学的単層14の例の、組み合わされていない分子軌道を示している。
図4は、カーボンPPF13と、ピリジルアゾベンゼンが化学的単層の分子単位として示されている点を除き図2に示したものに類似する分子電子結合素子の化学的に結合している有機単層14との、組み合わされた分子軌道の略図を示している。図4は、組み合わされていない金属膜14の軌道配列も示している。
図5は、カーボンPPF13、化学的に結合している有機単層14、および図4に示した分子電子結合素子の金属膜15の、組み合わされた分子軌道の略図を示している。この図は、分子軌道がさらに金属の軌道と混合することと、その結合素子の電子特性が、カーボンと金属に結合することにより変更された単層の分子軌道により決定されることを、示している。この図は、電子結合素子によって完成される外部回路16も示している。
図6は、本発明の一態様に従って用いることができる、リソグラフ的に生産されたカーボン膜の顕微鏡写真の平面図および挿入された横断図を示している。PPF膜17(例えば、熱分解AZ4330フォトレジスト)は、シリコンウェハ18上に設置されている。フォトレジストは、任意の数の多種多様な形状または幾何学的配列をとって、1種以上の回路の作成を可能にすることができる1以上の領域を提供することができる。単層19は、パターニングされているカーボン膜と、場合によってはこれに対応してパターニングされている上部接触材料、例えば金属接触層20との間に、位置決めされる。これを用いて、ディスクリートにインタロゲートすることができる結合素子のアレイを生産することができる。図6において、例えば、フォトレジストの互いにかみ合った部分(図6の右側)を、1種以上のタイプの化学的単層によって接続すると、フォトレジストの導線部分(図6の左側から延長している)を介して提供される回路を完成させることができる。示した態様におけるフォトレジストの互いにかみ合った部分は、幅約25μm、間隙15μmであるが、公知のフォトレジストプロセスの適用に従ったより小さな形体も可能である。図6に示すデバイスを、ポジ型フォトレジストを用いて生産した。しかしながら、同様の構造を、ネガ型フォトレジストを用いて生産してもよい。
図7は、本発明の他の態様に従った化学センサ(すなわち、金属センサ)を示している。図7は、PPFカーボン膜21と(1種以上のタイプの)分子単位22を示しており、多くの分子単位により化学的単層が形成される。金属膜23も示されている。導線24および25によって外部回路が完成する。金属イオン27(すなわちM2+)などの化学種が存在し、分子単位22は、それと共に適合させると錯体化するか結合し、あるいは、分子単位(1以上)22は、それにより電気的に影響を受けることができる。金属イオンまたは他の種の存在は、このようにして、所望により確認し、定量することができる。
複数の有機および/または無機種に敏感であることができる(ディスクリートまたは非ディスクリートに)類似のデバイス、例えば、イオン自体に敏感であるか、または例えばマグネシウムおよび鉄の両方に敏感であることができるものを、生産することもできる。
好ましい態様の比較的重要な特性の一部には、以下が含まれる:
1.熱分解フォトレジスト(PPF)は非常に平坦であり、約5オングストロームのrms粗さである(Ranganathan et al.(2000)。
2.単層はPPF表面に共有結合しており、非常に規則正しいと思われる。ジアゾニウムイオン還元による結合化学が、十分に立証されている(LiuおよびMcCreery,1995,Pinson,et al.,1992,Allongue,et al.1991)。
3.0.2A-1の小さなトンネリング係数が、単層を通る電子トンネリングについて観察されており(YangおよびMcCreery,1999)、PPFと単層の間の独特な電子的連結を示している。
4.単層の厚さは、ジアゾニウム試薬の構造を変動させることにより、幅広い範囲で変動させることができる。
図8〜10は、本発明の一態様に従った単層(すなわち、図1に示す化学的単層を示す)の段階的構成を示している。図8は、ガラス状カーボンまたはシリコン基板28などの基板を示している。この場合、基板28の幅は約1cmで、厚さは約3mmである。基板は、約0.05μmの粗さに研磨されている。
図9は、続いて基板28にポジ型フォトレジスト29(すなわち、Hoechst Chemicalsから市販されているAZ4330)を与えて、熱分解フォトレジスト膜30を提供することを示している。
図10は、分子単位31をカーボンPPF32に付着させることができる化学的方法を示している。この反応により、分子単位31はπ軌道系に共役される。典型的な被覆量は、1cm2あたり6×10-10モルのオーダーである。分子単位31は、優先的にカーボンPPF32の表面に垂直に配向しているようになる。
分光学的研究は、有機層のラマン横断面は溶液中での場合の約1000倍であり、化学的単層を通る電子トンネリング速度は脂肪族(非共役)膜の場合に比べて約105倍速い
ことを示した。
図11は、カーボンPPF34のグラファイト面に結合しているニトロアゾベンゼン33のモデル化合物を示し、sp2混成グラファイト部分中の芳香環数に対するエネルギー
(eV)のグラフを示している。グラフは、カーボンPPFのグラファイト面の環数が5を超えると、バンドギャップが約6eVから約3eVに減少することを示している。基板への共役により分子軌道エネルギーが変更されることにより、分子(すなわち有機)半導体の生産が可能になる。この点に関し、HOMO/LUMOギャップは、半導体中のバンドギャップに類似している。
LUMO中に電子を注入する能力により、本発明の電子結合素子がシュミットトリガ型メモリデバイスとして働く能力に基づくデバイスの生産が可能になる。例えば、ディスクドライブ、フラッシュメモリカードなどのようなメモリデバイスを作り出すことができる。これらのデバイスは、比較的高い電位により励起された化学的単層の部分を有することにより作動して、電子を、これが比較的長期間(すなわち、数分または数時間のオーダー)にわたり残留することができるLUMO中に注入する。例えば、本発明に従った化学的単層を用いて、読み取り−書き込みヘッドが、選択的に書き込み、読み取り、書き換えるために必要とされる電位を、メモリセクタとして用いてもよい化学的単層セグメントに提供することができるような、ディスクドライブを作り出すことができる。同様にして、本発明の化学的単層を、フラッシュメモリセグメントとして用いてもよい。双安定メモリスイッチを数モルほどの大きさで作成することができるので、考え得るデータ密度は、公知のメモリデバイスと比較して非常に高い可能性がある。この点に関し、このタイプのデバ
イスを作動させうるメカニズムの一つは、化学的単層のLUMO中への電子の注入によるものである。
図12は、本発明の化学的単層の構成要素として用いることができる有機分子単位のさまざまなタイプを示している(ここで基部からの延長部は、それらが化学的に結合している基板層を表していることを示す)。これらは、順次、第2の導電性層に化学的に結合するか、上記のように第2の導電性構成要素との電気的接触中に設置されることができる(示していない)。それらはまた、上記のような多層デバイスに用いてもよい。したがって、化学構造を非常に幅広い範囲の分子形状、官能性、バンドギャップ、共役の程度および大きさにより変動させることができ、単層の厚さも、分子単位の大きさおよび形状に応じて変動させてもよいことが、理解されるであろう。
図13は、本発明の一態様に従った多層電子デバイスの例を示している。図13は、第1の接触表面36を含む第1の導電性構成要素35;第1および第2の末端を有する第1の複数の実質的に平行な第1の分子単位の単層37、ここでその平行な第1の分子単位のそれぞれは、実質的に同じ長さを有し、その第1の末端を介して第1の接触表面36に共役結合により付着している;第1および第2の側面39および40をそれぞれ有する第2の導電性構成要素、を示している。第1の側面39は、平行な第1の分子単位の第2の末端と電気的に接触しており、第2の側面40は第2の接触表面を有し;単層41は、第1および第2の末端を有する第2の複数の実質的に平行な第2の分子単位を有し、ここでその平行な第2の分子単位のそれぞれは、それらの第1の末端を介して第2の側面40の第2の接触表面に共役結合により付着しており;そして、第3の導電性構成要素42は、第1および第2の側面43および44をそれぞれ有する。第1の側面43は、平行な第2の分子単位の第2の末端と電気的に接触している。図13はまた、単層37および41が、それぞれ電気回路45および46の一部になってもよいことを示している。あるいは、本発明の多重単層構成体を一連に連接して、それに応じて電子結合素子において異なる結果を実現させてもよい(すなわち、一連の類似または異なる化学的単層のそれぞれの相加効果を活かす)。
図14および15は、図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフを示している。図14は印加電圧に対する電流の指数関数的依存性を実証するもので、その依存性は低い印加電圧(約1ボルト未満)で観察されている。図15は“ブレークダウン”の例を示しており、ブレークダウンでは、十分に高い電圧(この場合、約1.2V)で電流が突然増大する。
図16は、ブレークダウンが回避されたときに、図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフを示している。図16は、正電位および負電位の両方における見かけ上の抵抗の低下を示す、双極性電流/電圧曲線を示している。図17は、図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/時間プロットのグラフを示している。図17は、+1.5V〜−1.5Vのサイクル中の分子結合素子の長期安定性を実証するものである。100000サイクルにわたる14時間の期間中、電流電圧挙動において小さな変化のみが起こった。
図18は、図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフを示している。図19は、図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流の自然対数対V1/2のグラフを示している。図18は図19の基礎で
あり、図19は電流の自然対数対電圧の平方根のプロットである。図19で実証されている直線性は、ショットキー放出が単層膜を通る電子伝達の主要メカニズムであることを、強く示している。
図20は、本発明の一態様に従ったメモリデバイスの略図を示している。図20は、硬質支持体47(例えば、回転ディスク);硬質支持体上に配置され、接触表面を有する基板(すなわち、析出させたPPF基板48);ならびに、第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層49であって、それらの第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しているもの、ここで第2の末端は走査表面を規定している;を含むメモリデバイスを示している。その分子単位は、第1のメモリ状態と第2のメモリ状態の間で変化するように適合されている。少なくとも1種の読み取り−書き込みデバイス50(1以上)は、単層の走査表面に沿って動くように適合されており、第1および第2のメモリ状態の間での分子単位の変化を刺激するように、かつ走査表面上の領域のメモリ状態状況を決定するように、適合されている。
図21は、本発明の一態様に従ったフィールドエミッタデバイスの略図を示している。図21は、平面型硬質支持体52;硬質支持体上に配置され、接触表面を有し、硬質支持体から延長している複数の延長部53を規定している基板;ならびに、第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層54であって、それらの第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しているもの、ここで、第2の末端は放出表面を規定しており、その分子単位は印加電位に応答して電子を放出するように適合されている;を含むフィールドエミッタデバイス51を示している。そのデバイスは、分子単位を刺激して電子を放出させるように適合されている印加電位源と、複数の延長部に面して配置され、入射電子によって刺激されると発光するように適合されている材料を含む平面型エミッタ材料55(例えば、発蛍光団)も含まれる。
本発明には、化学的単層および電子結合素子の作成方法も含まれる。
化学的単層構成体の生産方法は、接触表面を有する基板(好ましくは導電性カーボン)を提供すること;および、分子単位を有する化学的前駆体をその基板と反応させて、その基板の接触表面に付着している複数の実質的に平行な分子単位の単層を形成させること、ここで、その分子単位は、その基板に電子的に強く連結するようにその基板に付着しており、その分子単位は平均長さを有し、その基板の接触表面は、実質的にその分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有する;を含む。分子単位が共役結合により基板に付着しているようになることが好ましい。
電子結合素子の構成方法は、以下を含む:(a)第1の導電性構成要素を提供すること、ここでその第1の導電性構成要素は、(i)接触表面を有する基板;および(ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、それらの第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しているもの;を含む;ならびに(b)第2の導電性構成要素を、実質的に平行な分子単位の第2の末端と電気的に接触させて設置すること。第2の導電性構成要素が、実質的に平行な分子単位の第2の末端に化学的に結合していることが好ましい。第2の導電性構成要素が、実質的に平行な分子単位の第2の末端に共有結合していることも好ましい。
産業上の利用可能性
本発明は、以下の産業的および商業的適用に用いることができる:
1.マイクロ電子工学
既存のマイクロ電子工学産業は、ケイ素および金属酸化物などの半導体を、半導体間のさまざまな接合に加工して、P/N接合、ダイオード、トランジスタなどを作成することに基づいている。本明細書中に開示されている単層結合素子は、従来の半導体結合素子と比較して、まったく異なったより多様な特性を有することができる。単層の分子軌道を化学構造の改変により変動させることができるので、多種多様な伝達機能が可能である。PPFまたは同様の平滑基板をフォトリソグラフィーにより複雑なパターンに加工することができるので、単層結合素子を従来の半導体マイクロ回路と組み合わせることが可能であることができる。単層結合素子に基づく考え得る新規マイクロデバイスには、コンデンサ
、多状況(multistate)記憶素子、および光学的に敏感なスイッチが含まれる。分子電子結合素子は、従来の電子回路に比べはるかに少ない電力しか消費せず、携帯性を向上させ、出熱を低下させることができる。
2.光検出器およびイメージングデバイス
その単層は、所望の光子エネルギーに対応するHOMO/LUMOギャップを有する分子を選択することにより、感光性にすることができる。薄い金属層は部分的に透明であり、単層に光子が到着するとフォトダイオードの場合と同様に導電性を向上させる。HOMO/LUMOギャップは変動しうるので、デバイスを波長特異的に作成することができる。そのような結合素子のアレイは、多色が可能な(multicolor-capable)画素の作成により色の分解を可能にし、画像収集装置として役立つことができる。これに加えて、光検出器を光ファイバ回路およびフォトニック回路と組み合わせると、高速の光学的/電子的変換器を得ることができる。
3.化学センサ
単層分子の分子軌道は、化学的環境に敏感であることができる。例えば、ビピリジルスペーサ(図7)は金属イオンと相互作用し、導電性に変化をもたらすことができる。単層への到達はその縁部で起こるので、結合素子のパターンが必要である。気体、液体および溶液の分析をこのアプローチで容易に行うことができ、臨床分析、環境モニタリングおよびプロセス解析化学における適用が可能である。
4.発光
発光ダイオードの場合から類推して、提案されている単層結合素子を横断する電位は、単層の高エネルギー軌道に電子を注入すべきである。その後、電子はより低いエネルギー軌道に移動し、発光することができる。そのようなデバイスのアレイは単層のエネルギー準位によって色が制御され、フラットパネルディスプレイまたは面発光ダイオードアレイに用いることができる。発光から増幅およびレージングへの拡張が考えられる。
5.反射率の電圧変調
薄い金属保護被覆の場合、金属表面の光学特性は、単層の識別点(identity)および印加電位の両方に依存することができる。金属の反射率対波長曲線は電圧依存性であり、場合によっては急速な時間的尺度で変調することができる。カラービデオ映写および天然または人工的白色光を用いるパネルディスプレイも可能である。
マイクロ電子工学、フォトニクス、およびディスプレイ産業への単層結合素子の他の適用が、当分野の技術者に明らかになりうる。分子を回路素子として活用するデバイスに固有の多様性は、現代の電子工学のすべてをもたらした半導体結合素子と同程度の重要な前進であることができる。
Figure 2004537422
前記参考文献を、本明細書中で参考として援用する。
本明細書中で開示した好ましい態様は、網羅的なものではなく、本発明の範囲を不必要に限定するものではない。好ましい態様は、当分野の他の技術者が本発明を実行できるように、本発明の原理を説明するために選択して記載した。本発明の好ましい態様を示し記載したが、本発明を、添付する請求項、本文、および本明細書中で参考として援用されている教示に反映されているその範囲から逸脱することなく実行することができるように、
例えば、同等の材料もしくは構造配列の置き換えによるか、または同等のプロセス工程を用いることにより、本発明に変更または修正を加えることは、当分野の一技術者の能力の範囲内であろう。したがって、本発明を、請求項およびその等価物の範囲によって示されているようにのみ限定することは、意図するところである。
化学的単層およびマイクロ電子結合素子ならびにそれらを含有するデバイスに関して提出された特許出願の請求項。
特許請求の範囲の請求項1〜7は基本的な化学的単層構成体/“強い電子的連結”に基づくものであり、請求項8〜18は基本的な化学的単層構成体/共役結合に基づくものであり、請求項19〜34は基本的な電子結合素子に関するものであり、請求項35〜36は画素アレイ/デジタルカメラ/ディスプレーに関するものであり、請求項37〜38は画素アレイに関するものであり、請求項39〜41は多層/二層電子結合素子に関するものであり、請求項42はメモリデバイスに関するものであり、請求項43はフィールドエミッターデバイスに関するものであり、請求項44〜46は化学的単層の構成方法に関し、請求項47〜49は電子結合素子の構成方法に関する。
本発明の一態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図である。試験電子回路装置に組み込まれている、本発明の一態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図である。 本発明の一態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図である。水銀滴および温度調節器を備えた本発明のマイクロ電子結合素子の略図である。 本発明の他の態様に従ったマイクロ電子結合素子の略図である。 図2に示した分子電子結合素子の構成部分の分子軌道の略図である。 カーボンPPFと、図2に示した分子電子結合素子の化学的に結合している有機単層との、組み合わされた分子軌道の略図である。 カーボンPPF、化学的に結合している有機単層、および図2に示した分子電子結合素子の金属膜の、組み合わされた分子軌道の略図である。 本発明の一態様に従って用いることができる、リソグラフ的に生産されたカーボン膜の顕微鏡写真の平面図および挿入された横断図である。 本発明の他の態様に従った化学センサ(すなわち、金属センサ)を示す図である。 本発明の一態様に従った単層(すなわち、図1に示す化学的単層を示す)の段階的構成を示す図である。 本発明の一態様に従った単層(すなわち、図1に示す化学的単層を示す)の段階的構成を示す図である。 本発明の一態様に従った単層(すなわち、図1に示す化学的単層を示す)の段階的構成を示す図である。 カーボンPPFのグラファイト面に結合しているニトロアゾベンゼンのモデル化合物と、本発明の一態様に従ったエネルギー(eV)対芳香環の数のグラフを示す図である。 本発明のいくつかの追加的態様に従った、化学的単層の構成要素として用いることができる有機分子単位のさまざまなタイプを示す図である。 本発明の一態様に従った多層電子デバイスの例を示す図である。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフである。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフであり、ブレークダウン領域の回避を示す図である。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧プロットのグラフである。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/時間特性のグラフである。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た電流/電圧特性のグラフである。 図1および1Aに記載されている単層上で実施した実験から得た、電流の自然対数対V1/2のグラフである。 本発明の一態様に従ったメモリデバイスの略図である。 本発明の一態様に従ったフィールドエミッタデバイスの略図である。

Claims (45)

  1. 化学的単層構成体であって、
    (a)接触表面を有する、導電性カーボンを含む基板;および、
    (b)複数の実質的に平行な分子単位の単層、ここで、前記分子単位は平均長さを有し、前記分子単位は前記基板の接触表面に共役結合により付着しており、前記基板の前記接触表面は、実質的に前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有する、
    を含む前記構成体。
  2. 前記実質的に平行な分子単位が実質的に同じ長さを有する、請求項1に記載の化学的単層構成体。
  3. 前記実質的に平行な分子単位が、異なる長さを有する少なくとも2種のタイプの分子単位を含む、請求項1に記載の化学的単層構成体。
  4. 前記基板が熱分解導電性カーボンである、請求項1に記載の化学的単層構成体。
  5. 追加的に、前記基板に供給される電気電流源を、前記複数の実質的に平行な分子単位によって導電されるように含む、請求項1に記載の化学的単層構成体。
  6. 化学的単層構成体であって、
    (a)接触表面を有する、導電性カーボンの基板;および、
    (b)前記基板の前記接触表面に共役結合により付着している複数の実質的に平行な分子単位の単層、ここで、前記分子単位は平均長さを有し、前記基板の接触表面は、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有する、
    を含む前記構成体。
  7. 前記基板が熱分解導電性カーボンである、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  8. 前記実質的に平行な分子単位が実質的に同じ長さを有する、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  9. 前記実質的に平行な分子単位が、異なる長さの少なくとも2種のタイプの分子単位を含む、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  10. 前記粗さ値が200オングストローム未満である、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  11. 前記粗さ値が20オングストローム未満である、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  12. 前記粗さ値が5オングストローム未満である、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  13. 追加的に、前記基板に供給される電気電流源を、前記複数の実質的に平行な分子単位によって導電されるように含む、請求項6に記載の化学的単層構成体。
  14. 電子結合素子であって、
    (a)第1の導電性構成要素、ここで前記第1の導電性構成要素は、
    (i)接触表面を有する基板;および
    (ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、それらの第1の末端を介して前記接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有するもの、
    を含む;ならびに
    (b)前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端と電気的に接触している第2の導電性構成要素;
    を含む、前記電子結合素子。
  15. 前記第1の導電性構成要素が電気的導電性カーボンを含む、請求項14に記載の電子結合素子。
  16. 前記実質的に平行な分子単位が実質的に同じ長さを有する、請求項14に記載の電子結合素子。
  17. 第2の導電性構成要素が、前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端に化学的に結合している、請求項14に記載の電子結合素子。
  18. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが、少なくとも1種の化学種を結合することができる部分を含んでいて、前記分子単位のうちの少なくともいくつかの電子特性を改変する、請求項14に記載の電子結合素子。
  19. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが、金属イオンを結合することができる部分を含んでいて、前記分子単位のうちの少なくともいくつかの電子特性を改変する、請求項14に記載の電子結合素子。
  20. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが、前記分子単位のうちの少なくともいくつかの電子特性を改変することができる入射電磁波に対し敏感である、請求項14に記載の電子結合素子。
  21. 前記第1および第2の導電性構成要素の少なくとも一方が半透明である、請求項20に記載の電子結合素子。
  22. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが分子軌道を形成し、これにより前記分子単位のうちの少なくともいくつかを通る電流の通過が、前記分子単位のうちの少なくともいくつかからの電磁波の放出をもたらす、請求項14に記載の電子結合素子。
  23. 前記電磁波が可視光である、請求項22に記載の電子結合素子。
  24. 前記電磁波が赤外光である、請求項22に記載の電子結合素子。
  25. 前記電磁波が増幅されている、請求項22に記載の電子結合素子。
  26. 前記第1および第2の導電性構成要素の少なくとも一方が半透明である、請求項22に記載の電子結合素子。
  27. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが電流の通過に対し敏感であり、これにより前記分子単位のうちの少なくともいくつかを通る電流の通過が、前記単層の反射率または伝達率に変化をもたらす、請求項14に記載の電子結合素子。
  28. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが電磁波の入射に対し敏感であり、これにより前記分子単位のうちの少なくともいくつかの上での電磁波の入射が、前記単層の反射率または伝達率に変化をもたらす、請求項14に記載の電子結合素子。
  29. 前記分子単位のうちの少なくともいくつかが分子軌道の配列を形成し、これにより前記電子結合素子が半導体として機能することができる、請求項14に記載の電子結合素子。
  30. 前記基板が導電性カーボンである、請求項14に記載の電子結合素子。
  31. 前記基板が熱分解導電性カーボンである、請求項14に記載の電子結合素子。
  32. 複数の画素を含む画素アレイであって、各画素が、
    (a)第1の導電性構成要素、ここで前記第1の導電性構成要素は、
    (i)接触表面を有する基板;および
    (ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、その第1の末端を介して前記接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有するもの、
    を含む;ならびに
    (b)前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端と電気的に接触している第2の導電性構成要素;ここで、前記分子単位のうちの少なくともいくつかは分子軌道を形成し、これにより入射電磁波は前記分子単位のうちの少なくともいくつかの電子特性を改変することができる、
    を含む、前記画素アレイ。
  33. 前記第1および第2の導電性構成要素の少なくとも一方が半透明である、請求項32に記載の画素アレイ。
  34. 複数の画素を含む画素アレイであって、各画素が、
    (a)第1の導電性構成要素、ここで前記第1の導電性構成要素は、
    (i)接触表面を有する基板;および
    (ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、その第1の末端を介して前記接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有するもの、
    を含む;ならびに
    (b)前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端と電気的に接触している第2の導電性構成要素;ここで、前記分子単位のうちの少なくともいくつかは分子軌道を形成し、これにより前記分子単位のうちの少なくともいくつかを通る電流の通過は、前記いくつかの分子単位からの電磁波の放出をもたらす、
    を含む、前記画素アレイ。
  35. 前記第1および第2の導電性構成要素が半透明である、請求項37に記載の画素アレイ。
  36. 電子結合素子であって、
    (a)第1の導電性構成要素、ここで前記第1の導電性構成要素は第1の接触表面を含む;
    (b)第1および第2の末端を有する第1の複数の実質的に平行な第1の分子単位の単層
    、ここで前記平行な第1の分子単位のそれぞれは、実質的に同じ長さを有し、その第1の末端を介して前記第1の接触表面に共役結合により付着しており、前記第1の分子単位は平均長さを有し、前記第1の接触表面は、前記第1分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有する;
    (c)第1および第2の側面を有する第2の導電性構成要素、ここで前記第1の側面は、前記平行な第1の分子単位の前記第2の末端と電気的に接触しており、前記第2の側面は、第2の接触表面を有する;
    (d)第1および第2の末端を有する第2の複数の実質的に平行な第2の分子単位の単層、ここで前記平行な第2の分子単位のそれぞれは、それらの第1の末端を介して前記第2の接触表面に共役結合により付着している;ならびに
    (e)第1および第2の側面を有する第3の導電性構成要素、ここで前記第1の側面は、前記平行な第2の分子単位の前記第2の末端と電気的に接触している;
    を含む、前記電子結合素子。
  37. 前記第2の導電性構成要素の前記第1の側面が、前記平行な第1の分子単位の前記第2の末端に共有結合している、請求項36に記載の電子結合素子。
  38. 前記第3の導電性構成要素の前記第1の側面が、前記平行な第2の分子単位の前記第2の末端に共有結合している、請求項36に記載の電子結合素子。
  39. メモリデバイスであって、
    (a)硬質支持体;
    (b)前記硬質支持体上に配置され、接触表面を有する基板;ならびに、
    (c)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、それらの第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等である粗さ値を有し、前記第2の末端が走査表面を規定しており、前記分子単位が、第1のメモリ状態と第2のメモリ状態の間で変化するように適合されているもの;ならびに
    (d)前記走査表面に沿って動くように適合されている読み取り−書き込みデバイスであって、前記第1および第2のメモリ状態の間での前記分子単位の変化を刺激するように、かつ前記走査表面上の領域のメモリ状態状況を決定するように、適合されているもの;
    を含む、前記メモリデバイス。
  40. フィールドエミッタデバイスであって、
    (a)平面型硬質支持体;
    (b)前記硬質支持体上に配置され、接触表面を有し、前記硬質支持体から延長している複数の延長部を規定している基板;ならびに
    (c)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、それらの第1の末端を介して接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有し、前記第2の末端が放出表面を規定しており、前記分子単位が、印加電位に応答して電子を放出するように適合されているもの;
    (d)前記分子単位を刺激して電子を放出させるように適合されている印加電位源;ならびに
    (e)前記複数の延長部に面して配置され、入射電子によって刺激されると発光するように適合されている材料を含む、平面型エミッタ材料;
    を含む前記デバイス。
  41. 化学的単層構成体の生産方法であって、
    (a)接触表面を有する基板を提供すること;および
    (b)分子単位を有する化学的前駆体を前記基板と反応させて、前記基板の前記接触表面に付着している複数の実質的に平行な分子単位の単層を形成させること、ここで、前記分子単位は、共役結合により前記基板に付着しており、前記分子単位は平均長さを有し、前記基板の前記接触表面は、実質的に前記分子単位の前記平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有する;
    を含む前記方法。
  42. 前記基板が導電性カーボンを含む、請求項41に記載の化学的単層構成体の生産方法。
  43. 電子結合素子の生産方法であって、
    (a)第1の導電性構成要素を提供すること、ここで前記第1の導電性構成要素は、
    (i)接触表面を有する基板;および
    (ii)第1および第2の末端を有する複数の実質的に平行な分子単位の単層であって、前記分子単位が、それらの第1の末端を介して前記接触表面に共役結合により付着しており、前記分子単位が平均長さを有し、前記接触表面が、前記分子単位の平均長さに満たないかそれと同等の粗さ値を有するもの、
    を含む;ならびに
    (iii)第2の導電性構成要素を、前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端と電気的に接触させて設置すること;
    を含む前記方法。
  44. 前記第2の導電性構成要素が、前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端に化学的に結合している、請求項43に記載の電子結合素子の生産方法。
  45. 前記第2の導電性構成要素が、前記実質的に平行な分子単位の前記第2の末端に共有結合している、請求項43に記載の電子結合素子の生産方法。
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