JP2004537388A5 - - Google Patents

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菓子等の販売装置
本発明は食品の販売装置に関するものであって、具体的には、ナッツ、その他類似食品の用途としても利用できる、菓子類の容器または販売容器に関するものである。
多くの食品、特に菓子類は、個別の小さな断片、即ち、ばら売りの形態を成している。この様なバラ売り食品は、予めパックされていることが多いものの、販売時点において取り出す必要がある場合も多い。例えば、商店において、個別包装および包装してない小さな砂糖菓子が容器に収められ、顧客が幾つかの容器から取り出して袋に入れ、中央のサービス・ポイントにおいて支払いをする場合がある。前記容器には小シャベルが用意されており必要な量を取り出すことができる。ナッツやその他類似食品の販売にも同様の方法が採られていることが多い。
前記のような販売方法においては、衛生上の問題が益々大きな問題になっている。容器に収められているバラ売り食品および小シャベルは顧客が手で触れることが多く、時には故意に悪戯されることもある。前記のような問題に対する小売店主や当局の懸念が増大しつつある。
別の問題として、バラ売り食品を前記のような容器に収容することは、鮮度を保持する上において、あまり良い方法ではないことがあげられる。バラ売り食品が容器の上部から常に取り出され、次いで補充されると、底にあるバラ売り食品の鮮度が失われてしまう。一群の陳列バラ売り食品が全部販売された後に、新しい別の一群のバラ売り食品を用意する方法が望ましい。また、できるだけ鮮度を保持し、盗難および悪戯される機会をできるだけ少なくするため、バラ売り食品が実際に販売されるまで密封容器に収められて小売店に供給されることが有利である。
更に別の問題として、顧客による盗難があげられる。バラ売り食品が蓋付き、または蓋の付いていない容器に収容されて陳列されていると、購入はしないが試食したいとの衝動に駆られる。意図的かつ目に見える行動によってバラ売り食品を取り出す必要がある販売装置は、前記問題の影響を受ける度合いが少ない。
更に別の問題として、特定のバラ売り食品は本質的に“粘着質”であって、大きな塊になり易いということがあげられる。個別に包装されていない特定の砂糖菓子は、一定の温度および/または湿度条件下において大きな塊になり易い。定期的に、例えば、取出しが行われる度に、内容物を“崩落させる”か、または攪拌する販売装置が望ましい。
過去、それぞれの商品および目的に応じて多くの販売装置が開発され使用されている。最も一般的なものは、貯蔵容器またはホッパーに販売品を入れ、販売品を放出する何らかの手段が容器の底に設けられている。
特許文献1には貯蔵されている砂糖が回転式計量カップに落下しカップから放出される前記のような装置が記載されている。
特許文献2には貯蔵容器の底に回転式箆を備えた同様のホッパー式装置が記載されている。
特許文献3には上部貯蔵容器から下部放出口に砂糖菓子を搬送する供給スクリューを備えた砂糖菓子販売装置が記載されている。
特許文献4にも貯蔵容器の底に砂糖菓子を放出するためのスルース・システムを設けた砂糖菓子販売装置が記載されている。特に、水平方向に移動するスライディング・フレームによって一定量の砂糖菓子が捕捉され放出穴に搬送される。
前記のような販売装置における問題は、貯蔵商品が“粘着質”である場合、塊になり易いことである。
特許文献5には1回に1つの錠剤を放出するのに大変適した錠剤販売装置が開示されている。1つの錠剤がそれぞれ収まる凹部を有するフランジを容器の底に備え、フランジを回転させると1つに錠剤が凹部から放出口に運搬され放出される。
本明細書に述べる方法および装置は、少なくとも前記問題を軽減するものであり、特に正確な重量または数量のバラ売り食品を取り出す必要がない用途、および別に支払場所がある用途に適している。しかし、本発明は、基本的には、硬貨やトークン等による自動販売機にも適用可能である。
米国特許第1277406号明細書 仏国特許発明第2696330号明細書 国際公開第97/08977号パンフレット 欧州特許出願公開第0286194号明細書 独国特許発明第2822581号明細書
ここでは、本発明の概要を述べる。詳細な態様および好ましい特徴は、明示的に本発明の開示の一部を構成する特許請求の範囲に記載されている。
本発明によれば、粒状食品を販売する装置が提供される。前記装置は、第1および第2端部壁、前記第1および第2端部壁間を長手方向に連続して延びる側壁、前記側壁に設けられた放出開口部、および前記放出開口部の近傍に設けられた押上げ体を備えた複数の粒状食品を収容するための回転容器、および
前記容器を回転可能に収容するキャビティー、および該容器の側壁に対向する該キャビティーのガイド壁がそこで終結し、該キャビティーに連絡している放出ゾーンを備えたハウジング
を有して成る装置であって、
前記容器の放出前の位置において、前記容器に収容されている前記粒状食品の一部が前記放出開口部に蓄積され前記キャビティーのガイド壁上に保持され、前記容器を放出位置に向けて回転すると前記一部の粒状食品が前記押上げ体によって前記ガイド壁に沿って前記放出ゾーンに向けて搬送され、前記放出位置において前記一部の粒状食品が前記放出ゾーンに押し上げられ、重力の作用によって該放出ゾーンから放出されるよう前記放出開口部、押上げ体、ガイド壁、および放出ゾーンが構成および配置されていることを特徴とする装置である。
前記容器を前記ハウジングに回転可能に取り付けることにより、食品を崩落させることが可能となり、それによって食品の塊化、および装置の詰まりを防止できる。また、側壁の長手方向全体に亘って開口部を設けることにより、より大きな穴を備えることができ、放出可能な食品の量を増大することができると共に、装置の詰まりを更に防止することができる。
放出される食品の数を調整するための補助手段として、本発明の販売装置は、前記容器の開口部の第1または第2端部の近傍に(内部に向いている)少なくとも1つの構造体を備えている。
本発明の好ましい態様において、本発明の販売装置に使用される容器は、長手方向の軸が略水平になるようにして前記ハウジングに収容される。また、前記容器は略円筒形を成していることが好ましい。
また、前記少なくとも1つの内部に向いている構造体が、前記容器を回転させたとき、対応する前記ハウジングの面、例えば、ガイド壁と協働して前記食品を前記容器から前記ハウジングの放出ゾーン、次いで消費者に流出させるよう角度を成していることが好ましい。
前記容器の任意の詰替えまたは製造途上における充填を容易にするため、本発明の販売装置に使用される前記容器の端部壁の少なくとも1つが前記食品を前記容器に充填することができる開口部を覆う蓋であるか、または蓋を備えていることが好ましい。
特に前記食品が粘着質である場合には、更に攪拌するための別の内部構造体を備えることができる。
本発明の販売装置は、手動または駆動手段によって回転するよう構成された容器を使用することができる。前記駆動手段には電動モーターが含まれる。前記販売装置は、ユーザーが何もしなくても、前記容器が前記放出位置から停止位置に戻る戻し手段を備えていることが好ましい。前記戻し手段が、前記容器が前記停止位置から放出位置に回転する間に、前記容器を前記停止位置に戻すトルクが前記容器に加わるよう弾性変形する要素を備えていることが特に好ましい。
前記食品に対する悪戯および前記容器の不正な取外しを防止するため、前記容器を前記ハウジング内に捕縛することができる。
本発明により、使い捨て容器を前記容器として任意に使用することができる。この場合、前記容器は前記食品の製造者によって充填および封止される。これにより、食品の鮮度が維持され、小売業者による食品の展示および販売が促進される。個々の容器の再使用を防止するための鍵機構が設けられ、容器をハウジングに収容する際に、前記容器側の鍵要素が損傷される。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。しかし、本発明は前記実施の形態に限定されるものではない。
図1aおよび1bは、本発明による回転式販売装置の基本原理を示す図である。販売容器1は固定部(ハウジング)2および可動部(回転容器)3を備えている。可動部3は軸方向に端部壁(図示せず)まで延びる略円筒形を成し、販売される粒状のバラ売り食品4が内部空間5に収容されている。可動部3は、断面がアーチ形を成す固定部2の内側に向いている壁(ガイド壁)6に密着しており、図1aの第1位置、即ち停止位置から図1bの第2位置、即ち放出位置まで自由回転する。
可動部3は、(販売容器1の軸方向に延びる)開口部9の内側両端部間に、内側に向いている2つの構造体7および8を備えている。第1位置(図1a)において、一部のバラ売り食品4が、(重力の作用によって)前記構造体7と8との間の壁6に面した空間10の周辺部に集められる。
可動部3が(図1aおよび1bに示すように)時計方向に回転するに従い、空間10に集められたバラ売り食品4が、周辺部に沿って構造体8の前を搬送されるか、または掃くように押し上げられる。可動部3が第2位置(図1b)に到達するまでに、空間10内のバラ売り食品は、固定部2の傾斜路11に落下しているか、または落下位置に配されている。(前記食品4が構造体8によってガイド壁6に沿って押し上げられ、傾斜路11の開始端を越えて放出される区域を放出ゾーンと呼ぶ。)構造体8は、前記第2位置において、バラ売り食品4が傾斜路11に転落または滑落するのに充分な傾斜が得られる角度を有している。前記第2位置において、構造体8の上面12と傾斜路11とが直線状に並ぶ。
構造体7の役割は、前記のようにして取り出されるバラ売り食品4の数を限定すること、並びに、一般に、図1bの矢印13で示す方法によって、空間5内のバラ売り食品を崩落させることである。前記バラ売り食品4を崩落させることは、特に、バラ売り食品4が互いに粘着して塊になり易い種類のバラ売り食品である場合に有益である。例えば、特定の砂糖菓子は高温および/または高湿度条件下において塊になり易い。
可動部3が前記第2位置に到達し、既にバラ売り食品4が空間10から全部落下した後、即ち、取り出された後、可動部3は再び第1位置に回転して戻される。好ましい動作態様において、前記回転は反対方向、即ち、反時計方向であるが、継続して時計方向に回転させることもできる。いずれの場合も、空間5内のバラ売り食品は更に攪拌され、可動部が再び第1位置(図1a)に戻ったとき、または戻るまでには、多くのバラ売り食品が重力の作用により空間10に集められている。
空間5内に突出する更に多くの構造体(図示せず)を設け、前記崩落動作を強化することもできる。
可動部3が第1位置から第2位置に移動する度に、空間10に集められたバラ売り食品4を越える数のバラ売り食品4が取り出されないようにするためには、空間5に収容できる数に一定の限度がある。図2a〜2eに概略を示す改良を加えることにより、更に多くのバラ売り食品4を空間5に収容することができる。
図2aは改良型販売容器21を示す図である。販売容器1同様、固定部22および可動部23を備え、可動部23は図2Aの第1位置から時計方向に回転することができる。バラ売り食品24は可動部23の内部空間25に収容されている。内側に向いている壁26、および可動部23に開口部および空間30を画成する構造体27および28が備えられている。図2aの第1位置において、一定量のバラ売り食品24が重力の作用によって空間30に集められる。
傾斜路31が壁26の上端部32から下方に延びている。傾斜路31は図1aの販売容器1の対応する傾斜路11より高い位置にある。壁26はアーチ形部33およびそれに接する上方延長部34を有している。図2aの第1位置において、アーチ形部33は構造体28の近傍に位置している。
図2bは、可動部23が図2aの第1位置から、構造体28が壁26のアーチ形部33の端部に到達し、空間30内のバラ売り食品34が構造体28の前に押し上げられている中間位置まで時計方向に回転した状態を示している。構造体27によって、空間25内のバラ売り食品24が崩落している。
図2cは可動部の別の中間位置を示している。図2eが最もよく示しているように、可動部23は略円筒形を成す壁部35および端部37が壁部35に固定されている(可動部23の軸方向に延びている)弾性フラップ36を備えている。フラップ36は、壁部35から壁部35の略接線方向前方の前縁部38まで延び、構造体28を担持している。縁部38は、壁26の延長部34を滑上する際を含め、壁26に付勢されているため、第1位置(図2a)において構造体28の前に集められたバラ売り食品24は引き続き傾斜路31に向けて上昇する。
図2dは可動部23が、図1bに示す可動部3の第2位置に対応する最終第2位置に到達したときの状態を示している。可動部23がこの第2位置に到達するまでに、空間30内のバラ売り食品は既に固定部22の傾斜路31に落下しているか、または落下位置に配されている。構造体28は、前記第2位置において、バラ売り食品24が傾斜路31に転落または滑落するのに充分な傾斜が得られる角度を有している。この様にして傾斜路31に落下したバラ売り食品24が取り出される。
次に、可動部23を回転して図2aの第1位置に戻すことができ、必要に応じ、前記プロセスを繰り返すことにより更にバラ売り食品24を取り出すことができる。フラップ36の効果は、図1aおよび1bの配置と比較して、傾斜路31を高くすることができ、空間5より多くのバラ売り食品を空間25に収容できることである。
図3は、図1aおよび1bの原理を具体化した実用的販売容器40の斜視図である。図2a〜2dに示す原理に基づいて、前記と同様の構成を成す販売容器を作成できることは明白である。販売容器40は、小売店において、砂糖菓子、ナッツ等のバラ売り食品を販売するのに非常に適している。販売容器40は、顧客がバラ売り食品を選択して袋に入れ、中央のサービス・ポイントにおいて重量によって支払いを行う“ピック・アンド・ミックス”環境下での利用を対象としているため、硬貨、またはトークンで動作する機構を有していない。しかし、販売容器40は、硬貨、またはトークンで動作する自動販売機としても可能であり、本発明の範囲に含まれるものである。
販売容器40は、ヒンジ付き前扉42を有する箱型フレーム41を備えている。フレーム41は、図1aおよび1bに概略的に示した販売容器1の壁6に対応する内側に向いた壁44を有する内部空間43を備えている。販売プロセスの間において、取り出されるバラ売り食品(図示せず)が通過する傾斜路11に対応する傾斜路45がフレーム41内の前面から背面に向けて延びている。前記傾斜路の下方に、取り出されたバラ売り食品を滑落または回転して扉42の開口部47を通過させ、顧客に届けるための別の傾斜路46が配されている。
販売容器40は、図1aおよび1bの可動部3に対応する、販売されるバラ売り食品を収容する基部49、および基部49に固定可能な蓋50を有する容器48を備えている。基部49は側壁52を有し、若干テーパーが付いている略円筒形状を成し、軸方向に延びる開口部51を備えている。面53および54は、図1aおよび1bの構造体7および8の面に対応し、開口部51が開口部9に対応している。壁44は、壁6が可動部3の形状に厳密に一致しているのと同様に、基部49の側壁52の形状に厳密に一致している。
基部49が、フレーム41の背面壁60のスピンドル56(図示ぜす)に支持される形状を成す床55、側面部56、扉42のフランジ58と協働する蓋50のフランジ57を有し、販売容器48をフレーム41内に収容して扉42を閉じたとき、容器48がフレーム41に捕捉されかつ自由に回転することができる。
基部49は、空になったとき取り出して開口部51または取外し可能な蓋50を取り外して詰め替え、再度フレーム41内に戻すようにすることができる。別の方法として、基部49をフレーム41内に固定するようにすることもできる。しかし、販売容器40の好ましい使用態様において、販売されるバラ売り食品が予め充填されている使い捨て容器48を製造業者が提供する。容器48が空になったとき、(例えば)店主が扉42を開き、空容器48を取り出し、バラ売り食品が充填されている新しい容器と交換する。扉42を閉じ、新しい容器48から販売を開始することができる。
販売されるバラ売り食品の状態を最適に維持するため、開口部51に密閉カバーを取り付けることができる。例えば、ホイルまたはプラスチック・カバーを接着剤またはヒートシールによって取り付けることができる。前記のようなカバーは、容器48をフレーム41に収容する直前に取り外す(例えば、剥ぎ取る)ことができる。製造業者の便宜上、基部48は蓋50を取り付けることができる開口部(図示せず)を通して充填し、その後蓋50を所定の場所に取り付けることができる。
基部49または基部49および蓋50のいずれも、適切なプラスチックを射出成形する等、周知の方法によって成形することができる。蓋50は、バラ売り食品を選択して取り出す前に、顧客が容器48内のバラ売り食品を見ることができるようにするため、透明であることが好ましい。蓋50は、容器48を手動で回転するための一体成形されたハンドル59を有している。基部49の側壁52は、容器48を強化すると共に内容物の崩落を促進する長手方向に延びる一体成形された条線160を有している。
使い捨て容器を使用して販売されるバラ売り食品を供給する方法は、出来るだけ新鮮で悪戯を防止した最も衛生的なバラ売り食品を消費者に提供する機会が得られるという大きな効果がある。販売容器40を充填した後、キー操作による適切なラッチまたはロックによって扉40を所定の場所に保持することにより、消費者による悪戯を防止することができる。
容器48が使い捨て用の場合、再使用を防止するため、使用によって容器48に一定の変化が起きることが好ましい。そうしないと、製造業者によって空容器48が詰め替えられ、質の劣る製品が供給され使用されることになりかねない。前記を防止するための好ましい方法は後で述べる。
フレーム41が、バラ売り食品が取り出された後、容器48が停止位置(第1位置)に戻る手段を備えていることが勿論好ましい。容器48が手動回転されるのに適した非常に簡単な構造体が図4に示してある。フレーム41の背面壁60を突き抜けて延びている軸62にスピンドル61が取り付けられており、使用時、協働する容器48の床のリセス(図示ぜす)に嵌合する。非円形のスピンドル61は容器48の回転につれて回転する。バネ63は、一方がフレーム41に取り付けられているピンに固定され、他方が可塑性糸状体(例えば紐)63に固定されている。糸状体63は軸62のドラム65に巻装(および固定)されている。容器48が回転するにつれ、糸状体64がドラム65に巻装され、バネ63が伸張する。容器48からの取出しが終了した後、容器48を解放すると、バネ63によって糸状体64が引き寄せられ、容器48が停止位置に戻され適切な止め具(図示せず)によって停止する。別の簡単なスプリング機構は当業者にとって自明である。
図5〜11は、基部49の再利用防止機能を有する図4に示す機構に代わる別の機構を示している。前記機構において、基部49が床55のリセス71の外部キー70と一体成形されている。キー70は回転軸上に円形ピン72および放射状に延びるウェブ73を有している。容器48の基部49をフレーム41内に収容すると、基部49は、ピン72およびウェブ73がスピンドル62の協働開口部に嵌合し、各々がそれぞれスピンドル62に摺動可能に取り付けられている中央ピン74およびロックピン75を押下するまでスピンドル62に向けて押圧され回転する。キー70がスピンドル62内を進むにつれ、バネ76および77が圧縮される。
当初、スピンドル62は、スピンドル62から側面に向けて延び、壁60の協働ソケット79に収容されるピン78によって、壁60内部での回転が阻止されている。ピン78は、ピン75に固定されているピン82が滑落する傾斜スロット81を有する部材80に固定されている。前記構成により、ロックピン75が押下されたとき、ピン78がスピンドル62内に後退する。ロックピン75と一体になっているのが、ピン75および74の動作中に部材80によってピン74の協働リセスに嵌合されるロックキャッチ83であり、これによりピン74および75がロックされる。
位置合わせ突起85が屈曲アーム86に取り付けられており、キー70がスピンドル62に嵌合している間押下されている。基部49が完全に押し込まれ所定の位置に達したときの前記それぞれの構成要素の位置を図8および9に示す。基部49は、図11に示すように、突起85が跳ね戻り、床55の協働リセス87に嵌合するまで回転する。前記回転の間、スピンドル62の回転は、スピンドル62および壁60の構造体89に接続されているトーションバネ88によって阻止されている。また、前記回転の間、ウェブ73は、図10に示すように、リセス71の底面との交線において剪断されピン72に巻装される。図10および11は、前記プロセスが終了したときの前記各々の構成要素の位置を示している。キー70をスピンドル62内の所定の位置に完全に押し込んだ後、扉42を閉めて容器48を捕捉することができる。
次に、突起85がリセス87に嵌合している状態で、容器48からバラ売り食品を取り出すために容器48を更に回転すると、バネ88にねじれ偏倚が生じるため、ユーザーが前記取出しを終了して容器48を解放すると、バネ88によって停止位置に戻される。ウェブ73が剪断されるということは、基部49が再使用できないことを意味する。何故なら基部49がスピンドル62に挿入されなくなるからである。ウェブ73を基部49から完全に除去しないのは、切断されたウェブが偶然に取り出されたバラ売り食品に混入し不都合が生じる可能性を排除する安全上の対策である。
販売容器40は単純な箱形を成し、取出しおよび補充のいずれも前面から行われる。突起68の隅部にネジ穴またはその他の締め具を備えることができる。このようにして、販売容器40を都合よく横および縦列に積み重ねることにより、人目を引くことができると共に、沢山の種類のバラ売り食品の中から選択して取り出すことができる。
図12〜14は、本発明による更に別の販売装置101を示す図である。販売装置101も、貯蔵販売されるバラ売り食品を手に触れて扱う必要がまったくない、装置101に取り付けることができる密封容器に収容して(例えば)小売店に供給できるという利点を有している。装置101は固定部102および可動部103を備えている。固定部102は(図12においてハンドル部分だけが見える)使用時略垂直に配される稼動部103がスライドして取り付けられる第1部分104を有している。また、固定部102は、第1部分104から取り外し可能な第2部分106を有している。第2部分106は装置101が販売するバラ売り食品107を収容し、スライド108にスライドさせて第1部分104に取り付けられる。前記のようにして第2部分106をスライドさせて取り付けたとき、第2部分106のスライド・パネル109が除去され、バラ売り食品107が重力によって第1部分104の空間110に流入する。第1部分104は前面壁111を有し、ユーザーがハンドル105を用いて可動部103を壁111に沿って自由に上下にスライドさせることができる。可動部103が最下部の位置にあるとき、傾斜路113に一致する斜面112が可動部103の上端に形成されている。
可動部103が上方にスライドするにつれ、斜面112の上部と壁111との間に集められた幾つかのバラ売り食品が上方に運ばれる。一定のバラ売り食品は空間110に落下して戻される。図14の時点において、可動部103が壁111の上端113に達し、可動部103によって上方に運ばれたバラ売り食品107は、既に面112に落下しているか、または落下する位置に配され、次に滑降傾斜路115の一部を構成する傾斜路114に落下することによりユーザーに販売される。傾斜路114および面112の傾斜角度は取り出されるバラ売り食品107の“応答角度”より大きい。
回転式販売容器40の対応部48同様、第2部分106は基部116および蓋117を備える容器とすることができる。購入を希望しているユーザーに対し、購入することができるバラ売り食品が見えるようにするため、基部116および蓋117の何れかまたは両方を透明にすることができる。また、容器48同様、第2部分106を使い捨て容器とし、製造業者がバラ売り食品107を収容して供給し、空になったとき別の容器と交換できるようにすることができる。
本発明の意図および範囲を逸脱することなく、これまで説明してきた各種装置および装置の配列方法に改良を加えることができる。例えば、衛生面を更に強化するため、それぞれの装置を補充する際、壁(6、26、44、111)および傾斜路(11、31、45、114)にカバーを施して、装置固定部の表面がバラ売り食品を取り出す際に、販売されるバラ売り食品に一切接触しないようにすることができる。前記のようなカバーの準備、およびかかるカバーを備える装置はすべて本発明の範囲に含まれるものである。
図1aおよび1bは、本明細書に述べる本発明の回転式販売装置の2つの異なる状態を示す概略断面図。 本明細書に述べる本発明の別の回転式販売装置を示す概略断面図。 本明細書に述べる本発明の別の回転式販売装置を示す概略断面図。 本明細書に述べる本発明の別の回転式販売装置を示す概略断面図。 本明細書に述べる本発明の別の回転式販売装置を示す概略断面図。 図2a〜2dに示す装置の部分斜視図。 図1aおよび1bに示す本発明の回転式販売装置の分解斜視図。 図3に示す装置に使用できる機構の斜視図。 図3に示す容器の部分側断面図。 図3に示す装置の一部を構成する機構の側断面図。 図6のY−Y線断面図。 図5の容器が最初に図6の機構に嵌合するときの状態を示す側断面図。 図8のY−Y線断面図。 図8の局面より後の局面における容器および機構の状態を示す側断面図。 図10のY−Y線断面図。 本明細書に述べる本発明の別の販売装置の部分分解斜視図。 図12に示す装置の第1状態における断面図。 図12に示す装置の第2状態における断面図。
符号の説明
1、21、40 販売容器
2、22、 固定部
3、23 可動部
4、24 バラ売り食品
5、25 内部空間
6、26、44 壁
7、8、27、28 構造体
9、29、51 開口部
11、31 傾斜路
41 フレーム
48 容器
50 蓋
59 ハンドル
62 スピンドル
70 キー
73 ウェブ
74 中央ピン
75 ロックピン

Claims (22)

  1. 第1および第2端部壁、該第1および第2端部壁間を長手方向に連続して延びる側壁、該側壁に設けられた放出開口部、および該放出開口部の近傍に設けられた押上げ体を備えた複数の粒状食品を収容するための回転容器、および
    前記容器を回転可能に収容するキャビティー、および該容器の側壁に対向する該キャビティーのガイド壁がそこで終結し、該キャビティーに連絡している放出ゾーンを備えたハウジング
    を有して成る粒状食品を販売する装置であって、
    前記容器の放出前の位置において、該容器に収容されている前記粒状食品の一部が前記放出開口部に蓄積され前記キャビティーのガイド壁上に保持され、前記容器を放出位置に向けて回転すると前記一部の粒状食品が前記押上げ体によって前記ガイド壁に沿って前記放出ゾーンに向けて搬送され、前記放出位置において該一部の粒状食品が前記放出ゾーンに押し上げられ、重力の作用によって該放出ゾーンから放出されるよう前記放出開口部、押上げ体、ガイド壁、および放出ゾーンが構成および配置されていることを特徴とする装置。
  2. 前記容器の放出開口部が前記側壁に沿って長手方向に延びていることを特徴とする請求項1記載の装置。
  3. 前記放出開口部が第1および第2端部を有し、該端部の1つに前記容器の内部に突出している前記押上げ体が設けられていることを特徴とする請求項2記載の装置
  4. 前記押上げ体が前記容器内部に向けて一定の長さを有し、該容器を回転する際に押し上げることができる前記食品の数を調整できると共に、後に前記ハウジングから放出される該食品を前記放出開口部に保持するよう形成されていることを特徴とする請求項3記載の装置。
  5. 前記容器が、回転軸である長手方向の軸が略水平になるようにして前記ハウジングに収容されていることを特徴とする請求項1〜4いずれか1項記載の装置。
  6. 前記容器が略円筒形を成していることを特徴とする請求項1〜5いずれか1項記載の装置。
  7. 前記ガイド壁がアーチ形を成し、前記放出ゾーンが前記ハウジングの開口部の一部を成し、該開口部から放出傾斜路が、前記ガイド壁と角度を成し、前記キャビティーから離間する方向に延びていることを特徴とする請求項6記載の装置。
  8. 前記押上げ体が配されている前記容器の側壁の一部が弾性体から成り、それによって該側壁の一部が前記ハウジング・キャビティーのガイド壁に付勢されていることを特徴とする請求項4〜7いずれか1項記載の装置。
  9. 前記容器を回転させたとき、前記ハウジング・キャビティーのガイド壁と協働して前記食品を該容器から該ハウジングの放出ゾーンに流出させるよう前記内側に向いた押上げ体が傾斜を成していることを特徴とする請求項4〜8いずれか1項記載の装置
  10. 前記容器が、回転している間、該容器に収容されている食品を攪拌するための少なくとも1つの別の内部構造体を有していることを特徴とする請求項1〜9いずれか1項記載の装置。
  11. 前記別の構造体の1つが、前記放出開口部の前記押上げ体が配されている端部に対向する端部に配されていることを特徴とする請求項3または10記載の装置。
  12. 前記容器の端部壁の少なくとも1つが前記粒状食品を該容器に充填することができる開口部を覆う蓋であるか、または蓋を備えていることを特徴とする請求項1〜11いずれか1項記載の装置。
  13. 前記容器が手動回転によって前記食品を放出するよう構成されていることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項記載の装置。
  14. 前記容器を回転させるための電動モーターおよび駆動機構を更に有して成ることを特徴とする請求項1〜12いずれか1項記載の装置。
  15. ユーザーの介入を必要とせず、前記容器を前記放出位置から停止位置に自動的に戻すよう構成された非放出位置戻し機構を更に有して成ることを特徴とする請求項1〜14いずれか1項記載の装置。
  16. 前記戻し機構が、前記容器が前記停止位置から放出位置に回転する間に、該容器を該停止位置に戻すトルクが該容器に加わるよう弾性変形する弾性部材を備えていることを特徴とする請求項15記載の装置。
  17. 前記容器が使い捨て容器であることを特徴とする請求項1〜16いずれか1項記載の装置。
  18. 前記容器およびハウジングが、該容器を該ハウジングに収容する際に嵌合するよう構成された協働鍵要素を更に備え、同じ容器が前記ハウジングのキャビティーに正常に再挿入されるのを防止するため、少なくとも前記容器の鍵要素が、該容器を該ハウジングのキャビティーから取り外した際に損傷されているよう構成されていることを特徴とする請求項16記載の装置。
  19. 前記鍵要素が前記端部壁の1つに前記容器の回転軸スピンドル部および該軸から外に放射状に延びる変形または切断可能なキー・ウェブを有すると共に、前記ハウジング・キャビティーに前記スピンドルおよびキー・ウェブを収容するよう構成されたソケットを有して成り、前記容器を前記キャビティーに正しく挿入するためには、前記容器が、前記ウェブが無傷の場合に限り可能である前記スピンドルの軸を前記ソケットに挿入する第1作動ステージ、および前記キー・ウェブを損傷させる第2作動ステージの2つの作動ステージを必要とすることを特徴とする請求項18記載の装置。
  20. 前記容器が前記ハウジングから不正に取り外されるのを防止するよう構成された施錠機構を更に有して成ることを特徴とする請求項1〜19いずれか1項記載の装置。
  21. 前記容器が前記側壁の放出開口部を覆う取り外し可能なクロージャーを備えていることを特徴とする請求項1〜20いずれか1項記載の装置。
  22. 請求項1〜21いずれか1項記載の装置に適応する食品を収容するための容器。
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