JP2004535565A - 予め注型された水和可能分離媒体を電気泳動するための方法および装置 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、予め注型された水和可能分離媒体の電気泳動のための方法および装置に関する。詳細には、本発明は、固定化pH勾配(IPG)細片を用いて等電集束法を実施するために有用な方法、カセット、緩衝コア、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
(本発明の背景)
30年以上にわたり、等電集束法(IEF)は、複雑な混合物中に存在するタンパク質(例えば、生物学的サンプル中に存在するタンパク質)を分析するための第一の手段としての役割を果たしてきた。
【0003】
等電集束法において、タンパク質は、代表的には、支持マトリクス(例えば、ゲル)中に確立されるpH勾配を通じた電場を適用されることによって駆動される。タンパク質は、局所的なpHと一致するタンパク質の等電点(pI)まで移動する;その点で、このタンパク質は、もはや正味の電荷を保有せず、移動をやめ、このタンパク質に特徴的な点に集束されるようになる。
【0004】
最初に記載されたように、IEFのためのpH勾配は、移動性キャリア両性電解質(CA)によりゲルマトリクス中に確立および維持されていた。ゲルは、代表的には、一定の範囲の荷電特徴を有するCAの集団存在下で重合化された;電圧勾配の適用の際に、種々の種のCAがマトリクス内に整列して、ゲルを横切るpH勾配を確立した。
【0005】
CAを用いるIEFが、非常に有用であることは、証明されたが、CAにより生成されるpH勾配が大気中の二酸化炭素による滴定に対して敏感であり、それによりカソードにCAが移動し、そして経時的にpH勾配が崩壊すること(この現象は、カソーディックドリフト(cathodic drift)と称される)がすぐに明らかになった。
【0006】
カソーディックドリフトは、収容されるチューブ中にIEFゲルを注型し、これにより大気中のCO2への曝露を限定することによって軽減され得る。しかし、このチューブは、重合の間に、マトリクス内の分離を妨害するプレポリマー成分の不純物を、捕捉する。さらに、このチューブフォーマットは、二次元の分離(例えば、サイズによる分画)が必要とされる場合、困難性を示す。
【0007】
カソーディックドリフトの問題に対する異なるアプローチにおいて、Bjellqvist等は、支持マトリクス中のpH勾配を固定化した(現在、固定化pH勾配(IPG)等電集束法と称されるアプローチ)。Bjellqvistら、J.Biochem.Biophys.Methods 6(4):317−39(1982);Righettiら、Trends Biochem.Sci.13(9)335−8(1988);Righettiら、Methods Enzymol.270:235−55(1996);米国特許第4,130,470号;およびRighetti、Immobilized pH Gradient:Theory and Methodology、(Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology、Vol.20)、Elsevier Biomedical Press、LTD;Netherlands(ASIN:0444813012)を参照のこと。IPG IEFを用いた二次元電気泳動と、続くサイズ分画が、その直後に行われた(Gorgら、Electrophoresis 9(9):531−46(1988))。
【0008】
IPGは、カソーディックドリフトの問題を軽減するだけでなく、プレポリマー成分の不純物による妨害を軽減するのに有用であることを証明した。なぜなら、IPG細片のプラスチックバッキングが、そのゲルが使用前に洗浄され得るのに十分な構造的弾性をそのゲルに与えるからである。増加した弾性はまた、そのゲルを、使用前に、脱水された形態で保存することを可能にする。種々のpH範囲および種々の分離長の脱水されたIPG細片は、今日、多数の販売者(例えば、Immobiline DryStrip Gels、Amersham Pharmacia Biotech、Piscataway、NJ、USA;ReadyStrip IPG、Bio−Rad Laboratories、Hercules、CA、USA)により販売されている。
【0009】
しかし、問題は残っている。
【0010】
勾配形成両性電解質の固定化は、カソーディックドリフトを回避するが、この電荷を保有する固定化部分(インモビリン(immobiline))は、大気中のCO2による滴定に対して敏感であるままである。CO2滴定は、IPG細片の分離媒体が少なくとも一方の側面上で空気に直接曝されるという事実により悪化する。空気への直接の曝露はまた、電気泳動の間の、可能な塩の結晶化を伴う、マトリクスの可能な脱水を導く。
【0011】
これらの問題は、(構造的解決ではなく)以下の方法論的解決法:
プラスチックバッキング付IPG細片が、代表的に、空気を排除し、そして蒸発を遅延させる閉塞した油層下で電気泳動されること、
により一部で取り組まれている。
【0012】
しかし、閉塞液体油層の使用は、それ自体の困難さを示す。それらの困難さの間にある原理は、電気泳動が、IPG細片を水平方向に維持して実施される必要性があることである。水平方向付けが必須であることは、SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS−PAGE)のために代表的に用いられる、より小さいフットプリントの、垂直方向の電気泳動デバイスの使用(例えば、Tippinsら、米国特許第5,888,369号に記載されるデバイスの使用)を排除する。さらに、油状物の使用は、手際の良い手動の技術を必要とし、かつ時間集約的(time−intensive)であることを証明する。
【0013】
Wiktorowiczら、米国特許第6,013,165号は、固定化pH勾配等電集束法が、液体油層を使用することなく実施され得る装置を記載している。連続的なpKa勾配が、2枚のプレート間に形成される空洞の主要な対向する表面の少なくとも一方に固定化される。次いで、平行なチャネルへとさらに区分され得る空洞は、流動可能な分離媒体で充填される。好ましくは、電気泳動は、流動可能な分離媒体中の対流を最小限にするように水平に方向付けられたアセンブリを用いて実施される。この装置には、予め注型された水和可能な分離媒体(例えば、市販のIPG細片)が容易には挿入されず、垂直方向の電気泳動も容易ではない。
【0014】
従って、当該分野において、IPG細片、および他の予め注型された水和可能分離媒体を、閉塞液体油層との接触を必要とせずに電気泳動させ得る方法および装置の必要性が存在する。さらに当該分野において、IPG細片、および他の予め注型された水和可能分離媒体を、垂直方向に電気泳動させ得る方法および装置の必要性が存在する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0015】
(発明の要旨)
本発明は、閉塞性油層の使用を排除する予め注型された水和可能分離媒体を電気泳動するための方法、装置、およびキットを提供し、これにより電気泳動が水平方向に実施される必要性を排除することによって、当該分野におけるこれらの必要性および他の必要性を解決する。
【0016】
本発明は、予め注型された水和可能分離媒体の再水和に伴う膨張が用いられて、収容された媒体との間隔の開いた電気連絡を可能にする収容物にそのような媒体を留めることを補助し得るという発見に一部基づく。この間隔の開いた電気連絡は、予め注型された水和可能分離媒体が別の状態で収容されている状態で、その媒体への電圧勾配の適用を可能にし、このことにより、カセット内での電気泳動が実施され得る。
【0017】
収容された、分離媒体の空気との接触は、実質的に軽減される。この予め注型された水和可能分離媒体がIPG細片である場合、空気との接触の軽減は、従来技術で必要とされた、固定化pH勾配等電集束の間の液体油層との閉塞接触を不要にする。
【0018】
収容され、かつ付随する液体油層を欠く、先行技術の分離媒体が、任意の物理的方向で電気泳動され得る。予め注型された水和可能な分離媒体がIPG細片である場合、先行技術における水平方向の電気泳動に対する必要性の緩和は、現在SDS−PAGEを実施するために用いられている、広範に分配される、小フットプリントの垂直方向電気泳動ゲルボックスを用いたIPG電気泳動の実施を新規に可能とする。
【0019】
従って、第一の局面において、本発明は、電気泳動を実施するための方法を提供し、この方法は、以下:予め注型された水和電気泳動分離媒体を、収容部材内に水和的に留める工程であって、この収容部材が、この収容された媒体との間隔の開いた電気的連絡を可能とする、工程;次いで、この間隔の開いた電気的連絡を用いて、この媒体中の分析物の電気泳動分離をもたらすのに十分な電圧勾配を該媒体中に確立する工程、を包含する。
【0020】
1つの実施形態において、この方法は、収容部材内に、予め注型された水和可能な電気泳動分離媒体をその脱水状態で挿入する先行工程をさらに包含する。別の実施形態において、この方法は、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を、収容部材から取り出す、後工程を包含する。一旦取り出された媒体は、例えば、1次元的に分画されたサンプルをゲルに適用するために用いられて、二次元の分離をもたらし得る。
【0021】
いくつかの実施形態において、水和的に留める工程は、脱水された予め注型された水和可能電気泳動分離媒体と、水溶液(しばしば分画されるサンプルを含む水溶液である)とを接触させることを含む。
【0022】
本発明の方法は、固定化pH勾配細片を用いる等電集束法の実施において特に有用である。従って、本発明の実施において使用される先行技術の予め注型された水和可能電気泳動分離媒体は、有用な固定化pH勾配を有する。
【0023】
上記のように、本発明の方法は、収容部材の使用を包含し、この収容部材は、(i)その中に、予め注型された電気泳動分離媒体を水和的に留めるための手段、および(ii)収容された分離媒体との間隔の開いた電気連絡のための手段であって、この間隔の開いた電気連絡手段が用いられて、この収容された媒体に、その中に存在する分析物の電気泳動分離をもたらすのに十分な電圧勾配を適用し得る。
【0024】
従って、別の局面において、本発明は、電気泳動を実施するためのカセットを提供し、このカセットは、以下:予め注型された電気泳動分離媒体を、収容部材内に水和的に留めるための手段;および該収容された媒体との間隔の開いた電気連絡のための手段を備え、ここでこの間隔の開いた電気連絡手段が用いられて、この媒体中の分析物の電気泳動分離をもたらすのに十分な電圧勾配をこの分離媒体中に確立し得る。
【0025】
特定の実施形態において、本発明のカセットは、以下:形状保持状部材、および少なくとも1つのチャネルを備え、ここでこの形状保持部材が、このチャネルに寸法完全性を与える。特定の実施形態において、このカセットは、複数のそのようなチャネルを備える。
【0026】
このカセット内に存在しかつ本発明の方法の実施に有用な各々のチャネルは、第一のチャネル入口部、第二のチャネル入口部、および第一のチャネル入口部と第二のチャネル入口部との間の空洞を有し、このチャネル空洞は、水和可能な予め注型された電気泳動分離媒体のその脱水された状態での挿入を可能にし、細片をその中にその再水和状態で収容するように寸法決めされている。この第一のチャネル入口および第二のチャネル入口は、このチャネル空洞との間隔の開いた電気連絡を可能にし;この間隔の開いた電気連絡により、電流がこのチャネル空洞を通り得る。
【0027】
いくつかの実施形態において、形状保持部材は、チャネルの空洞の円周方向壁全体に寄与する。他の多層薄板の実施形態において、カセットはさらに積層カバーを備え;この積層カバーは直接的または間接的に形状保持部材と付着し、少なくとも、上記チャネルの円周方向壁の一部に寄与する。これらの後者の実施形態において、形状保持部材への積層カバーの付着は、代表的に可逆的である。
【0028】
他の実施形態において、カセットはさらに、直接的または間接的に形状保持部材に付着し、複数の第一チャネル入口部で流体レザバを規定する、第一ウェル形成部材を含む。有用に、カセットはさらに、第二ウェル形成部材を含み得、第二ウェル形成部材は、形状保持部材に直接的または間接的に付着し、複数の第二チャネル入口部で流体レザバを規定する。ウェル形成部材は、存在する場合、有用に可逆的に形状保持部材に付着し得る。
【0029】
一連の関連する実施形態において、それぞれのチャネルの第一および第二チャネル入口部は、カセットの共通表面を通し、介在チャネル空洞との電気連絡を可能とする。別の一連の関連する実施形態においては、第一および第二チャネル入口部は、カセットの別々の表面を通し、それらの介在空洞との電気連絡を可能にする。これら2つの相互に排他的な幾何学は、異なる電極幾何学を必要とし、従って電気泳動に要求される回路を完成させるために異なる電気泳動緩衝コアを必要とする。
【0030】
予め注型された水和可能(prior−cast hydratable)電気泳動分離媒体は、使用者によって提供され得るか、その使用者が挿入する必要なしで、カセットの1以上のチャネル内に含まれ得るか、もしくはキット内のカセットで別々に包装されて提供され得る。
【0031】
後者に関して、本発明の別の局面は、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体の電気泳動を容易にするためのキットを提供することである。キットは代表的に、本発明のカセット、および上記カセット中に水和的に留まり得るように適切に寸法がとられた予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を少なくとも1つ含む。
【0032】
いくつかの実施形態において、キットは、カセットおよびさらにそのカセットとの使用のための少なくとも1つの伝導性ウィックを含み;しばしばそのようなキットにおいて、十分な数のウィックが、カセットとのアノードおよびカソードの接続を容易にするために提供される。
【0033】
通常、SDS−PAGE電気泳動のために緩衝コアと共に垂直な一般的に使用される、緩衝液貯蔵槽中において有用に、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体の垂直な電気泳動をもたらすために、本発明のカセットが使用され得る。第一および第二チャネル入口部が、カセットの別々の表面に開く、カセットの実施形態において、現在SDS−PAGE電気泳動に使用される緩衝コアが使用され得る。第一および第二チャネル入口部が、カセットの同じ表面に開く、カセットの実施形態において、代替の緩衝コア幾何学が必要とされる。
【0034】
従って、本発明の別の局面は、実質的に柔軟性のない枠組み、アノード、およびアノードと空間を空けた関係であるカソード、を含む、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体の垂直な電気泳動のための緩衝コアを提供することである。緩衝コア枠組みは、第一カセット係合面および第二カセット係合面を有する。第一および第二カセットのそれぞれの第一および第二枠組み係合面への作動的係合は、5つの面で封着される、枠組みに内部となるチャンバーを作製する。カソードおよびアノードは、それぞれ内部チャンバーの内部と電気連絡していて、第一および第二カセットの第一および第二枠組み係合面のそれぞれへの作動的係合は、枠組み係合表面に係合する、少なくとも1つのカセットの表面へのアノードとカソードの空間的接触を生じ、内部チャンバーに収容される予め注型された水和可能分離媒体の電気泳動を可能にする。
【0035】
(詳細な説明)
予め注型された水和可能分離媒体の再水和に伴う膨張が、収容された分離媒体を用いて間隔を空けた電気連絡を可能にする収容物中に、そのような媒体を留めることを助長するために利用され得るという発見に、本発明は、一部、基づいている。間隔を空けた電気連絡は、媒体が、収容部材内に留まる間、予め注型された水和可能分離媒体に電圧勾配を適用することを可能にする。
【0036】
収容された、分離媒体の空気との接触は実質的に減少される。予め注型された水和可能分離媒体はIPG細片である場合、空気接触の減少は、固定化pH勾配等電点電気泳動法中に流動性油層と密封接触する従来技術の必要を取り除く。
【0037】
収容された、付随流動性油層を欠く、予め注型され分離媒体は、任意の物理的方向に電気泳動され得る。予め注型された水和可能分離媒体がIPG細片である場合、水平な電気泳動についての従来技術の必要の緩和は、幅広く分配される、小さいフットプリントの、垂直な電気泳動ゲルボックス(現在、SDS−PAGEを行なうために使用される)を使用する、IPG電気泳動を行なうことを新規に可能にする。
【0038】
従って、第一局面として、本発明は、電気泳動を行なうための方法、特に予め注型された水和可能分離媒体を使用する電気泳動を行うための方法を提供する。本明細書に使用される場合、用語「電気泳動」は、明らかに等電点電気泳動法を含む。
【0039】
第一工程において、この方法は、収容された媒体を用いて間隔を空けた電気連絡を可能にする収容部材内で、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を水和して留めることを含む。第二工程において、間隔を空けた電気連絡は、収容された媒体に、分析物の電気泳動分離をもたらすために十分な電圧勾配を適用するために使用される。
【0040】
本明細書にて使用される場合、語句「予め注型された電気泳動分離媒体」(同等に、「予め注型された分離媒体」)は、電気泳動分離媒体をいい、代表的に、電気泳動がなされるべき収容部材以外の場所で、初めて固体化またはゲル状化される重合体ゲルをいう。
【0041】
電気泳動分離媒体および、電気泳動媒体の調整方法、注型方法、およびそれを使用する電気泳動を行なう方法は、分析分野において周知であり、ここで詳述される必要はない。例えば、Rabilloud(編)、Proteome Research:Two−Dimensional Gel Electrophoresis and Identification Methods、Springer Verlag、2000(ISBN:3540657924);Westermeier、Electrophoresis in Practice、第2版、John Wiley&Sons、2000(ISBN 3527300708);B.D.Hamesら(編)、Gel Electrophoresis of Proteins、第3版、Oxford University Press、1998)(ISBN 0199636419);およびJones、Gel Electrophoresis:Nucleic Acids:Essential Techniques、(John Wiley&Son Ltd.1996)(ISBN 0471960438)(これらの開示はその全体が本明細書に参考として援用される)を参照のこと。
【0042】
ポリアクリルアミド(すなわち、N,N’−メチレンビスアクリルアミドで架橋されたアクリルアミド単量体の重合生成物)およびアガロースは、今日、電気泳動にて最も一般的に使用される2つの重合体ゲルであるが、本発明は、さらに幅広い様々な重合体ゲルを電気泳動するときに有用であることを証明する。
【0043】
電気泳動が行なわれるべき収容部材以外の場所で、ゲルは初めて固体化またはゲル状化されるため、本発明で使用される「予め注型された電気泳動分離媒体」は、鋳型から移されるか、または解放され、その後、本発明の収容物内に留まるために十分な構造的弾力性を有しなければならない。
【0044】
代表的に、そのような構造的弾力性は、プラスチックのような他の材料の層または薄板、の分離媒体への付着または取り込みによって分離媒体に与えられる。そのような層は、当該分野にて公知であり、例えば、市販のIPG細片に見出される、ポリエステルフィルム基材、およびポリエステルメッシュ繊維を含み、これらは、分離媒体に取り込まれ得る。
【0045】
本発明に使用される「予め注型された電気泳動分離媒体」は、代表的に、細片(すなわち、第1寸法が実質的に第2寸法よりも大きい)として構築されるが、そのような寸法は、本発明の実施に必要とされない。それにもかかわらず、説明を簡略化するために、本発明の実施に有用である、予め注型された電気泳動分離媒体の全ては、代替的に「細片」として本明細書中にいわれる。
【0046】
「予め注型された水和可能電気泳動分離媒体」は、脱水され得る予め注型された電気泳動媒体であり、再水和後、それはその中で分析物の電気泳動分離を可能にするために十分な構造的一体性を保持している。
【0047】
脱水中の完全な水分除去および再水和中の液体での完全な飽和はいずれも、要求されないか、もしくは意図されない。予め注型された水和可能電気泳動分離媒体が、脱水された状態での水溶液(「水溶性緩衝液」、「緩衝液」)との接触後、検出可能な程に膨張することが、本発明の実施に十分である。
【0048】
代表的に、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体は、水溶性緩衝液と接触するとき、体積が少なくとも約5%、しばしば少なくとも約10%、約15%、約20%、さらに少なくとも約25%、約30%、約40%またはそれより多く体積が膨張する。体積増加は、3次元方向全てに顕著であり得、そうでなければ、分離媒体が非伸張性の層で支持される場合、主に、1次または2次方向に顕著である。体積増加は数分間にわたって起こり得るか、もしくはIPG細片の場合、より代表的に数時間にわたって起こり得る。
【0049】
予め注型された水和可能電気泳動分離媒体が、収容部材内で水和して留まるために、水溶液(「水溶性緩衝液」、「緩衝液」)に接触して十分膨張する場合、膨張の程度は十分である。
【0050】
「水和的に留まる」とは、予め注型された水和可能分離媒体が、脱水された状態で、収容部材内に挿入可能であり、それが再水和された状態で収容部材内に留まることを意味する。
【0051】
細片は、脱水された状態で「挿入可能」でなければならないが、細片は、脱水された状態で収容部材から、必ずしも取り外し可能である必要はない。
【0052】
再水和された予め注型された水和可能分離媒体は、収容部材中に「留まる」(同等に、ここで「留まるように収容された」)(2つの条件を満たすとき)と言われる。第一に、細片は、収容部材が垂直方向にされるとき、収容部材内に留まる。第二に、収容部材が垂直方向にされるとき、分離媒体の少なくとも50%が周囲空気との直接連絡から妨げられる。さらに、再水和された分離媒体と収容部材の間の摩擦力および界面張力は、細片がここに留まることに寄与し得るが、そのような摩擦力または界面張力はそれ自体で、収容部材内に細片が留まることを達成するために十分であることを意味しない。
【0053】
収容部材は、膨張している予め注型された水和可能分離媒体と接触し維持されるとき、寸法一体性を維持し得るために十分形態維持する。以下に詳細に記載される特定の実施形態において、収容部材は、予め注型された水和可能分離媒体が係合する、形状保持チャネル空洞を有するカセットである。
【0054】
収容部材はさらに、収容された予め注型された水和可能分離媒体で間隔を空けた電気連絡を可能にする。以下でさらに論議されように、連絡は、アノード電極とカソード電極を通る通過によるように直接的であり得るか、中間重合体層またはウィックを通る電流の通過によるように間接的であり得る。
【0055】
予め注型された水和可能電気泳動分離媒体が、収容部材で留まった後、間隔を空けた電気連絡は、ここで分析物の電気泳動分離を達成するために十分な圧力勾配を適用するために使用される。
【0056】
分離媒体への圧力勾配の適用として特に本明細書中に記載されるが、電流は、この適用によって起こり、分離媒体を通して流れること、およびこの方法は、分離媒体を通して流れる電流として同等に記載され得ることが理解される。
【0057】
使用されるべき電気的パラメータは、収容された電気泳動媒体の組成および寸法、試料の組成、再水和溶液の組成、ならびに所望の分離の型に依存し、従って、電気泳動の分野において周知である要素を使用し決定される。
【0058】
例えば、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体が、4〜7のpH範囲を有する70mm Immobiline DryStripゲル(Amersham Pharmacia Biotech、Piscataway、NJ、USA)である場合、代表的なプロトコールは、200Vを1分間、1時間半にわたって3500Vまで上昇させ、その後、3500Vを55分から1時間半適用することであり、すべての電流限界は2mAである。他のプロトコールは、例えば、2−D Electrophoresis Using Immobilized pH Gradients:Principles and Methods、Amersham Pharmacia Biotech (part 80−6429−60;Rev.A、September 1998)(この開示はその全体が本明細書中に参考として援用される)に見出され得る。
【0059】
より詳細な説明に戻って、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体は、代表的に、使用者によって、収容部材におけるその脱水状態に挿入される。
【0060】
例として、以下にさらに記載される実施形態において、予め注型された水和可能分離媒体(例えば、IPG細片)は、収容部材内に存在するチャネル空洞内へ、手動で移動可能に挿入される。別の例として、収容部材がヒンジで動かされるか、そうでなければ、可逆的に分離可能である場合、予め注型された水和可能分離媒体(例えば、IPG細片)は、陥凹へ手動で移動可能に挿入され、その後、チャネル空洞は、この部材を閉じることによって完成される。
【0061】
代表的にもかかわらず、脱水細片の収容部材への移動可能な挿入は、常に必要とされるわけではない。例えば、脱水細片は、収容部材の製造中により早く挿入され得、使用者による予め注型された分離媒体の収容部材への挿入を可能にする。
【0062】
次いで、脱水分離媒体は、水溶液と接触される。
【0063】
再水和溶液の組成物は、サンプルおよび分離媒体の組成ならびに意図される電気泳動手順に依存して、従って、その選択は、電気泳動の当業者に周知の要因に依存する。
【0064】
例えば、予め注型された水和可能分離媒体が、市販のIPG細片(例えば、Immobiline DryStrip(Amersham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ,USA))である場合、再水和溶液としては、有用に、尿素、非イオン性界面活性剤もしくは双性イオン性界面活性剤、ジチオスレイトール(DTT)、色素およびIPG細片のpH範囲に適応されるキャリア両性電解質混合物が挙げられる。このような再水和溶液における使用のためのキャリア両性電解質混合物は、市販されている(例えば、IPG Buffer pH3.5〜5.0、カタログ番号17−6002−02;IPG Buffer pH4.5〜5.5、カタログ番号17−6002−04;IPG Buffer pH5.0〜6.0、カタログ番号17−6002−05;IPG Buffer pH5.5〜6.7、カタログ番号17−6002−06;IPG Buffer pH4〜7、カタログ番号17−6002−86;IPG Buffer pH6〜11、カタログ番号17−6002−78;IPG Buffer pH3〜10NL、カタログ番号17−6002−88;IPG Buffer pH3〜10、カタログ番号17−6002−87、全て、Amercham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ,USAから提供される)。
【0065】
再水和溶液はまた、予め注型された水和可能分離媒体中で分離されることが意図されるサンプルを、有利に含み得る。
【0066】
例えば、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体がIPG細片である場合、分離されるべきサンプルは、タンパク質の混合物(例えば、生物学的サンプル由来のタンパク質混合物)であり得、そして、例えば、カチオトロピック剤、還元剤、および界面活性剤によって、有用に変成され得るか、または、変成されている。分離媒体が、固定化pH勾配細片以外である場合、サンプルは、他の型の高分子(例えば、核酸)を含み得る。
【0067】
本発明の方法は、電気泳動後に、収容部材から予め注型された水和可能分離媒体を除去する、後者の工程を包含し得る。除去方法は、以下にさらに記載されるように、収容部材の構造に依存する。除去の代替として、本発明の方法の特定の実施形態における分離媒体は、さらに、例えば、染色および乾燥によって、収容部材内で分析され得る。
【0068】
上記したように、本発明の方法は、(i)その内に予め注型された塩基泳動分離媒体を水和化的に充填するための手段、ならびに(ii)収容された分離媒体との間隔のある電気連絡のための手段、を備える収容部材の使用を包含し、ここで、この間隔のある電気連絡手段を使用して、その内に存在する電解質の電気泳動分離をもたらすのに十分な収容された分離媒体に、電圧勾配を印加し得る。
【0069】
従って、本発明の方法の実施において有用な収容部材を提供する、本発明の別の局面において、収容部材は、本明細書中では、この後、「カセット」と呼ばれる。
【0070】
図1は、本発明のカセットの実施形態の正面透視図である。
【0071】
カセット100は、形状保持部材10および少なくとも1のチャネル12を備える(図1中に示される実施形態において、カセット100は、6個の実質的に平行なチャネル12を備える(より少数またはより多数の部材が存在し得る))。形状保持部材10は、形成前のチャネル12に寸法統合性を与える。
【0072】
図1を再び参照して、チャネル12は、第1のチャネル入口部14および第2のチャネル入口部16、ならびにその間に空洞18を備える。チャネル12の空洞18は、予め注型された水和可能電気泳動媒体(「細片」)(例えば、IPG細片)が、その脱水状態で移動可能に係合されるように、そして、その水和後に、この細片が留まるように(lodgingly)収容されるように、寸法決めされる。
【0073】
第1のチャネル入口部14および第2のチャネル入口部16は、空洞18との電気連絡を可能にして、従って、空洞18を通るチャネル電流フロー軸を規定する。先行技術の緩衝コアを用いた使用のために特に設計されたカセット100の特定の実施形態において(以下を参照のこと)、チャネル電流フロー軸は、形状保持部材10の実質的に平面の第1の表面と実質的に平行な平面上にある。
【0074】
本発明の方法においてカセット100を使用するために、再水和電気泳動細片20(例えば、IPG細片)は、その脱水状態において、代表的には、入口部14または入口部16を通って、チャネル12へ挿入される。代替の実施形態において、細片20は、使用者によってか、または、製造者によってかのいずれかで、カセット100へ事前に挿入されている。
【0075】
細片20は、再水和溶液(必要に応じて、分画されるべきサンプルを含む)の適用によって、チャネル12内で再水和される。
【0076】
再水和溶液は、細片20のチャネル12への挿入が、チャネル12の内部の湿潤によって容易になるので、代表的に、細片20の挿入の前に、チャネル12へ施される。しかし、細片20は、チャネル12に事前に挿入され得、再水和溶液は、その後、入口部14および入口部16のいずれかか、またはそれらの両方にて提供される。長時間の再水和を必要とするサンプルについて、入口部14、入口部16またはその両方は、再水和溶液の蒸発および偶発的漏出を防ぐために、例えば、テープまたはカバークリップを使用して、シールされ得る。
【0077】
再水和の際に、細片20は、分離媒体の膨潤に少なくとも部分的に起因して、チャネル12の空洞18中に留められる。細片20は、その後、以下にさらに記載されるように、空洞18の膨張なしでは、チャネル12から容易に除去されない。
【0078】
電気泳動的に分画されるべきサンプルが、再水和溶液中に含まれない場合、次いで、サンプルは、入口部14、入口部16またはその両方にて、サンプルを保持するように水平方向に方向付けられたカセットを用いて適用され、分離媒体への流入を可能にする。あるいは、サンプルは、ウィックに事前に吸収され得、このウィックは、次いで、入口部14、入口部16またはその両方に挿入され、このウィックから、サンプルは、次いで、分離媒体に流入する。以下にさらに記載するように、サンプル流入は、電流の印加によって容易になり得る。
【0079】
次いで、電気泳動は、細片20に電圧勾配を印加することによって実施され、電流を、チャネル電流フロー軸に沿って流れさせる。
【0080】
その後、細片20は、代表的に、さらなるプロセス(例えば,染色)および/または、細片20(または、その一部)のゲルへの接触のために、チャネル12から除去されて、第2の次元に沿う分離に影響を与える。除去は、代表的に、カセット100の組成に適切な方法を使用して、空洞18の膨張によってもたらされ(例えば、カセット100の実施形態において、1つ以上の薄層は、空洞18の円周方向壁に寄与する)、除去は、薄膜の剥離によってもたらされ得る。特定の目的のために、さらなるプロセスが、チャネル12内でもたらされ得る。
【0081】
図1に戻って、形状保持部材10は、形状保持非液性材料から構成される。好ましい材料は、容易に機械加工されるか、モールドされるか、またはエッチングされる材料であり、これらは、電気泳動緩衝液システムと化学的に適合して(すなわち、接触の際に実質的な分解を受けない)、収容されたゲルを通る電解質の輸送体に、感知できる程度に結合または妨害せず、そして、揮発性ガスバリアを提供する。有用なことに、形状保持部材10は、半透明材料または透明材料(光学質の透明材料を含む)から構築され得、従って、細片20が空洞18中に係合される間に可視化されるのを可能にする。代表的に、形状保持部材10は、実質的に電気非伝導性である材料から構築され、従って、空洞18を通るチャネル電流フロー軸に沿う電場以外の電場の細片20上の同時作用を削減するか、または、排除する。
【0082】
代表的な実施形態において、形状保持部材10は、セラミック、石英、ガラス、シリコンおよびその誘導体、プラスチックまたはこれらの混合物から構成される。形状保持部材10の構築において有用なプラスチックは、以下である:ポリメチルアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカルボネート、ポリアセタール、ポリスルホン、セルロースアセテート、セルロースニトレート、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアニリン、ポリエステル、およびこれらの混合物またはコポリマー。
【0083】
形状保持部材10はまた、電気泳動の間に、熱が細片20から離れて伝導されるのを可能にする材料から、有用に構成される。その点において、形状保持部材10は、図3A中に、および、詳細には図3B中に示されるように、陥凹領域27を含むように、有用に成形され得、チャネル12に近位領域における形状保持部材10の厚さを削減して、以下でさらに記載されるように、細片20とヒートシンク(有用には、流体で充填されたチャンバ)との間の熱耐性を削減する。
【0084】
形状保持部材10は、チャネル12に寸法統合性を付与する。寸法統合性は、(必要に応じて分画されるべきサンプルと共に)再水和溶液のチャネル12への分配を可能にするため、細片20がチャネル20に挿入されるのを可能にするため、そして、再水和の再に、チャネル12において細片20の水和可能な留まり(lodging)をもたらすのに重要である。
【0085】
形状保持部材10は、チャネル12の空洞18の円周方向壁の少なくとも一部に寄与することによって、チャネル12上に寸法統合性を付与し得る。
【0086】
例えば、チャネル12の空洞18は、形状保持部材10内に、トンネル、穴または導管として構築され得る。このような実施形態において、形状保持部材10は、空洞18の円周方向壁の全体に寄与する。
【0087】
あるいは、空洞18は、形状保持部材10内に部分的に収容され得、空洞18の周囲の空洞の壁の一部のみが、部材10によって寄与される。これらの後者の実施形態において、チャネル12は、形状保持部材10に機械化され得るか、または、形状保持部材10の組成に依存して、形状保持部材10にリトグラフされ、彫りこまれ、等方性もしくは異方性にエッチングされ、製粉化され、機械的もしくは化学的に研磨され、または、モールドされる。あるいは、これらの後者の実施形態において、チャネル12は、シリコン沈着物もしくは樹脂沈着物またはスラブから、形状保持部材10上で加工され得る。
【0088】
空洞18が柔軟性のない部材10によって完全に閉められないような実施形態において、チャネル12は、1つ以上のさらなる薄膜の形状保持部材10への物理的装着によって空洞18に沿って流体的に収容するように付与される。
【0089】
図4は、本発明のカセット100の多層薄板の実施形態の分解側面透視図である。
【0090】
図4中に示される実施形態において、形状保持部材10は、陥凹13を備える。積層カバー42は、複数の入口部50を備える。積層カバー42の形状保持部材10への装着の際に、陥凹13は、空洞18に沿って流体的に収容され、従って、チャネル入口部14および16に寄与する入口部50をチャネル12に備えさせる。
【0091】
形状保持部材10と同様に、積層カバー42は、有用に、必要に応じて半透明または透明であり、そして、有用に、実質的に電気絶縁である。
【0092】
形状保持部材10と同様に、積層カバー42は、セラミック、石英、ガラス、シリコンおよびその誘導体、アルミナ、ポリマー、プラスチック、またはこれらの混合物から構成され得る。積層カバー42の構築において有用なプラスチックは、以下である:ポリメチルアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリビニルクロリド、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルホン、セルロースアセテート、セルロースニトレート、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアニリン、ポリエステル、ならびにこれらの混合物およびコポリマー。
【0093】
積層カバー42は、有用に可撓性があり得、そして、しばしば好ましくは、可撓性がある。積層カバー42は、任意の厚さであり得るが、可撓性を与えるために、積層カバー42は、有用に、フィルムであり得る。
【0094】
積層カバー42は、マイクロ加工の当該分野で公知の結合手段によって、形状保持部材10に装着され得、この手段は、熱溶接、超音波溶接、および接着剤または接着層の適用を含む。
【0095】
例えば、米国特許第5,800,690号および同第5,699,157号(それらの全体が本明細書中に参考として援用される)は、熱結合、接着剤の適用、または、2つの構成要素の間の自然接着によって、平面カバーエレメントをマイクロマシン化基材に装着することによりチャネルを完成するための方法を記載する。米国特許第5,593,838号(本明細書中に参考として援用される)は、電場の局所的適用が、シリコンのフロー温度(約1400℃)またはCorning 7059ガラスのフロー温度(約844℃)より十分低い、約700℃でのカバーエレメントの融解可能な装着を可能にすることを教示する。WO96/04547(Lockheed Martin Energy Systems)(本明細書中にその全体が参考として援用される)は、カバープレートが、希釈NH4OH/H2O2中での処置後、続く、シリコンベースの基材のフロー温度より十分低い約500℃でのアニーリングによって、ガラス基材に直接的に結合され得ることを教示する。WO98/45693(Aclara Biosciences)(その全体が本明細書中で参考として援用される)は、ポリマー性基材、特にプラスチック性基材における収容されたマイクロチャネル構造物を加工するための熱結合方法、接着剤が2μm厚よりも薄いフィルムで適用される接着方法、および、流体硬化性接着剤が被接着面の付加の前に部分的に硬化されることによって、非流動性を付与される方法を開示する。
【0096】
積層カバー42は、有用に、可逆的結合手段によって形状保持部材10に装着されて、従って、使用者が、電気泳動の完了後に形状保持部材10から積層カバー42を分離することが可能となり、このことは、同様に、細片20がさらなるプロセスのためにチャネル12から除去されるのを可能にする。積層カバー42を可撓性フィルムとして構築することによって、形状保持部材10からの積層カバー42のこのような使用者媒介分離に利点を提供する。
【0097】
図4に示された実施形態において、積層カバー42は、両側性(double−sided)薄層接着層46を使用して、形状保持部材10に接着的に装着される。
【0098】
示されるように、両側性薄層接着層46は、陥凹13と合同であるスロット48を延びる。このようなスロット48は、細片20が移動可能にチャネル12に挿入される場合、両側性接着層46と細片20との間の接触を予防して、接着剤との接触は、カセット100への細片20の移動可能な挿入を干渉し得る。
【0099】
積層カバー42が両側性接着層46に装着される、カセット100の多層薄板の実施形態において、接着層46の厚さは、チャネル12の空洞18の内径を変化するように調整され得、従って、異なる厚さの水和可能細片媒体を適応させる。
【0100】
カセット100の代替の多層薄板の実施形態において、積層カバー42は、それ自身が、形状保持部材として作製され、代表的に、上記の可撓性フィルムよりも厚い。これらの実施形態のいくつかにおいて、積層カバー42は、不連続構造として作製される。他の実施形態において、形状保持積層カバー42および形状保持部材10は、それらの間に存在する1つのヒンジ、または複数のヒンジによって互いに移動可能に装着される。このヒンジは、別個の媒介性構造として、それ自身が作製される必要はないが、その代わりに、形状保持部材10と積層カバー42との間の開閉シームとして作製され得る。このようなシームは、共通して、例えばドリルビットを保持するように設計された、プラスチックケースの中にある。
【0101】
積層カバー42が形成を保持するような場合において、この積層カバー42は、例えば、薄層42を形状保持部材10にスナップすることによって、形状保持部材10に構築され得る。形状保持部材10および/または積層カバー42上の圧力準拠表面は、2つの層のシーリングを容易にして、電気泳動に適した収容部材を形成する。積層カバー42の形状保持部材10へのスナップによる構築が詳細に記載されているが、任意の他の機械的係合アプローチ(例えば、溝形の結合、タブのスロットへの挿入など)がまた、類似の効果のために使用される。
【0102】
カセット100の多層薄板の実施形態(可撓性のある多層薄板の実施形態および形態保持積層カバーを有する多層薄板の実施形態の両方)において、空洞18の内径は、チャネル12の形状保持部材10の侵入の深さを調整することによって、調整され得る。積層カバー42がフィルムより厚い、カセット100の多層薄板の実施形態において、空洞18の内径は、さらに、積層カバー42へのチャネル12の侵入の深さを調整することによって、調整され得る。
【0103】
チャネル12は、その脱水状態における予め注型された水和可能細片ベースの電気泳動媒体(例えば、IPG細片)の挿入を可能にするように、そして、水和後にこの細片を留めるように収容するように、カセット100の多層薄板の実施形態および単一の実施形態の両方において、寸法決めされる。
【0104】
Immobiline DryStrip IPG細片(現在は、Amersham Pharmacia Biotech,(Piscataway,NJ,USA)から市販される)は、3mmの適切な幅および0.5mmの適切な深さを有する。従って、これらの市販のIPG細片の電気泳動を可能にするために、カセット100のチャネル12は、その脱水状態におけるこのようなスプリットを移動的に係合して、そして、再水和の場合にこのスプリットを留めるように収容できるように、少なくとも、約3.0mm、3.1mm、3.2mm、3.3mm、3.4mm、およびさらに、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、およびさらに、4.1mmの幅を有し、そして、少なくとも、約0.5mm、0.6mm、0.61mm、0.62mm、0.63mm、0.64mm、0.65mm、0.66mm、0.67mm、0.68mm、0.69mm、およびさらに、0.7mm、0.71mm、0.72mm、0.73mm、0.74mm、0.75mm、0.76mm、およびさらに、0.77mmの深さを有する。
【0105】
ReayStrip IPG細片(現在は、Bio−Rad(Hercules,CA,USA)から市販される)は、3.3mmの細片幅および0.5mmのゲル厚を有する。従って、これらの市販のIPG細片の電気泳動を可能にするために、カセット100のチャネル12は、その脱水状態におけるこのようなスプリットを移動的に係合して、そして、再水和の場合にこのスプリットを留めるように収容できるように、少なくとも、約3.3mm、3.4mm、およびさらに、およびさらに、3.5mm、3.6mm、3.7mm、3.8mm、3.9mm、4.0mm、およびさらに、4.1mmの幅を有し、そして、少なくとも、0.5mm、0.6mm、0.61mm、0.62mm、0.63mm、0.64mm、0.65mm、0.66mm、0.67mm、0.68mm、0.69mm、およびさらに、0.7mmの深さを有する。
【0106】
両製造業者からの細片の電気泳動に適切な現状で好ましい実施形態において、チャネル12は幅3.7mmおよび深さ0.64mmを有することである。
【0107】
予想される通り、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体は、現在使用される媒体とは異なる寸法で製造され得、そしてその可能性がある。従って、本発明のカセット100は、上記の細片を用いる使用のための媒体の寸法に制限されない。
【0108】
予め注型された水和可能細片を基にした媒体の水和状態での挿入を許容し、そして再水和化される場合にこの細片を囲んで収容することを許容するようなチャネル12の内部の寸法の設計は、当該分野の技量内で十分である。
【0109】
任意の所定の深さおよび幅の予め注型された水和可能電気泳動分離媒体20についてのチャネル12の内部寸法の適合性のための単純な試験は、以下のようである:
(1)カセットを水平に配置して、そしてチャネル12を水で満たす;
(2)入口部14または入口部16を介して、チャネル12内に細片20を挿入し、そして可能な限り手で進める;
(3)8時間後、カセット100を目視可能な標識入口部が上側となる垂直位置に移動させ、そして観察する。
工程(2)において、細片20の1cm未満が、挿入のために選択された入口部の外部に依然として残る位置まで、細片20をチャネル12中に進め得る場合、および工程(3)において空気が収容された分離媒体の50%よりも多くと直接は接触しない場合、チャネル12の寸法は適切である。
【0110】
チャネルの寸法の使用可能な範囲の一端で、分離媒体の膨張は、実質的に全てのチャネル空洞に沿うチャネルの内部壁との、分離媒体の直接的で閉塞性の接触を生じる。この場合、上側のチャネル入口部に適用された、目視可能な標識された溶液(例えば、水中の0.2% w/vのブロムフェノールブルー)が、実質的にチャネル空洞から排除される。つまり、典型的に目視可能な標識された溶液が、チャネル入口部を越えてチャネル空洞内へと約0.25cmを越えて伸びることはない。チャネルの寸法の使用可能な範囲の他端では、分離媒体の膨張が不十分で、実質的に全てのチャネル空洞に沿うチャネルの内部壁との分離媒体の閉塞性の接触を生じる。この後者の場合、目視可能に標識された溶液(例えば、水中の0.2% w/vのブロムフェノールブルー)は、カセットが垂直に置かれる場合、上側入口部からチャネル空洞に侵入する。しかし何れの場合であっても、空気は収容された分離媒体の50%よりも多くには接触しない。
【0111】
所定の寸法の予め注型された水和可能電気泳動分離媒体に対するチャネル12の内部の寸法の適合性についてのさらなる機能性試験は、上記に示される工程(3)を、実際の電気泳動実験に置き換えることであり;工程(2)において、細片20の1cm未満が挿入のために選択された入口部の外部に依然として残る位置まで細片20をチャネル12中へと進め得る場合、および工程(3)において適切な電気泳動分離を達成する場合、チャネル12の寸法は適切である。
【0112】
細片20がIPG細片である場合、この後者の試験は、以下のように有用に実施され得る。
【0113】
5.0μLのServa IEF標準(カタログ番号39212−01、Serva Electrophoresis GmbH、Heidelberg、Germany)を、120.0μLの以下の組成の再水和緩衝液(8.0M 尿素、0.5% 両性電解質3−10 IPG緩衝液、カタログ番号17−6001−11、Amersham Pharmacia Biotech)、2.0%(w/v) CHAPS、20mM DTT、0.0025%(w/v)ブロモフェノールブルー)と混合する。カセットを水平においたまま、この溶液をカセットのチャネル中にピペットを用いて入れる。細片を、約3mmがチャネル入口部を拡大するようにチャネル中に挿入する。チャネル入口部をカバーテープで塞いで、そしてこの細片を8時間再水和させる。カバーテープおよび存在する場合は装填ウェルを取り外す。細片のアノード端およびカソード端に電極を接触させる。以下のプロトコルに従って、電圧を3段階で印加する:250Vで15分間、250〜3500Vに1時間30分の傾斜(ramp)、および3500Vで1時間。3つの工程すべてにおいて、電流を1mAに、そして電力を4Wに制限する。不連続のマーカーのバンドが観察可能である場合、チャネルの寸法は適切である。
【0114】
チャネル入口部14および16は、チャネル12が実質的に細片20の全長に係合するように、例えば図2に示されるように、典型的に、しかし不変的ではなく、空間が開けられる。
【0115】
IPG細片は、現在、種々の長さで市販される。例えば、Immobiline Drystrip IPG細片は、現在、Amersham Pharmacia Biotech(Piscataway、NJ、USA)から市販され、70mm、110mm、130mm、180mmおよび240mmの長さのゲルで利用可能である。ReadyStrip IPG細片は、現在Bio−Rad(Hercules、CA、USA)から市販されており、70mm、110mmおよび170mmの長さのゲルで利用可能である。
【0116】
従って、本発明のカセット100の特定の現在の好ましい実施形態において、チャネル12は、70mm、110mm、170mm、180mmおよび240mmの長さのゲル長と、細片の全長を実質的に合わせるように形成される。
【0117】
このような市販のIPG細片において、ポリエステル裏材は、いずれかの末端でのゲルを越えていくらかの距離まで典型的に延長する。従って、チャネル12は、典型的に、定められたゲル長と少なくとも同程度の長さ(70mm、100mm、170mm、180mmまたは240mm)を有し、典型的には両末端で1mm、2mm、3mm、4mm、5mmまたはさらに6mmの延長を備える。従って、名目上70mmのゲル長のIPG細片については、チャネル12は少なくとも約70mmの長さ、72mmの長さ、74mmの長さ、76mmの長さ、78mmの長さ、そしてさらに80mmまたは82mmの長さである。70mmの定まったゲル長のIPG細片についての現在好ましい実施形態において、チャネル12は80mmの長さである。
【0118】
再水和可能な細片を基にした分離媒体が、上記のように、種々の幅および深さで利用可能であることがすぐ予想されるように、将来的に種々の長さで利用可能であることが予想される。従って、任意の選択される長さの予め注型された水和可能電気泳動分離媒体に係合するよう寸法決めされたチャネル12を備えるカセット100を提供することは、本発明の1つの局面である。
【0119】
上記に示唆されるように、細片20によるチャネル12の有意な過剰延長または延長不足は所望されない。
【0120】
例えば、細片20は実質的に入口部14、入口部16またはその両方を越えて延びる場合、細片20の過剰延長部分は大気中のCO2に曝され、本発明の重要な利点を防いでしまう。さらに、細片20のこの過剰延長部分は、細片からの両性電解質および/またはタンパク質の漏れを許容し得る。さらに、電気的な接続の間隙の間に存在する分離媒体のその部分のみが、機能的に分離に利用可能であり、このことはゲルの機能性部分を低減させる。結局、過剰延長部分は、電気泳動に必要とされる適切な電気的連絡の構築を機構的に妨げ得る。そして、細片20がチャネル12に対して延長不足の場合、閉塞された細片との効果的な電気的連絡を構築することが困難であると示し得る。
【0121】
最適でない長さのチャネルを有するカセットにおけるこれらの困難を適応させるために、細片20がチャネル12に対して過剰延長する場合、余剰分をハサミまたはナイフで取り除き得;典型的に分離媒体を欠いた細片20のこの余剰部分のみがそのように取り除かれる。細片20がチャネル12に対して延長不足の場合、導電性のチャネル充填材料を用いて陥凹の末端を充填することによって、陥凹の末端にチャネル12の外部との効果的な電気的連絡を導き得る。
【0122】
細片20の延長不足の末端に、カセット100の入口部14または16との電気的連絡を導くために有用に使用される材料の中には、液体状態または半液体状態で適用され得る材料があり、その状態でこれら材料はチャネル内部で形状を構成し得、その後ポリマー化またはゲル化して形状保持相となる。
【0123】
有用的には、この材料はポリマー性ゲル(例えば、アガロース)であり得る。そのように使用される場合、このアガロースは、入口部14、入口部16またはその両方に対して融解溶液として適用される、電解質を含む緩衝液(例えば、再水和溶液)の存在下で融解され得、そしてその後、温度の低下を伴い自発的なゲル化が可能である。ポリアクリルアミドもまた使用され得るが、この後者の場合、当該分野で周知であるように、単量体のポリマー化および架橋が触媒の添加によってもたらされねばならない。
【0124】
有用的には、カセット100は複数のチャネル12を備える。カセット100は複数のチャネル12を備える場合、複数のチャネル12の電流軸は、実用上、実質的に互いに平行であり、そして複数のチャネル12の空洞18は、チャネル入口部14および16の位置を除いて、液体的には互いに連絡不通である。
【0125】
このような実施形態において、チャネル12は、空洞18の同一の寸法を有する必要はなく、従って単一のカセット100は異なる寸法の細片20に収容する。しかし、典型的には、複数のチャネル12の空洞18は、全て同一の内部の寸法を有する。
【0126】
カセット100は、チャネル12中に細片20の使用者の指示による挿入を許容するように上に記載されるが、上記のように、細片20が製造中に既に挿入されているカセットを提供することは、本発明の別の局面である。このようなカセット100は、有用的には、使い捨てであり得る。
【0127】
サンプルの適用を容易にするために、そして特に複数のチャネル12の間のような相互汚染無しにサンプル適用を容易にするために、カセット100は、有用的には、装填ウェルを備え得る。図1は、このような装填ウェルの1つの実施形態を示す。
【0128】
図1を参照すると、カセット100は、2つのウェル形成部材22を有することが示される。この2つのウェル形成部材は、各6つの入口部14および各6つの入口部16のそれぞれの位置に、別個のレザバ(装填ウェルと称する)を規定する。カセット100が、形状保持部材10の上側にウェル形成部材22を有して水平位置にある場合、各装填ウェルは、隣接の入口部との交差的な流体接触なしに、入口部14(または入口部16)と接触する、規定される最大容量の流体を保持し得る。
【0129】
分画されるサンプルが細片20の挿入後に適用される場合、この装填ウェルは、最大のレザバ容量未満の容量のサンプルが交差的汚染なしに個々のウェル14(および/またはウェル16)に対して別個に適用されることを許容する。サンプルが、細片20のチャネル12中への挿入前に再水和緩衝液中に適用される場合、この装填ウェルは細片の挿入の間にチャネル12から外れたサンプルによる交差的汚染を防止する。
【0130】
分画されるサンプル(例えば、IPG細片上で等電点集束法のためのタンパク質サンプル)が細片20の分離媒体に侵入した後は、入口部14がその後、互いに流体連絡して配置され、そして入口部16がその後、互いに流体連絡して配置される場合であっても、チャネル12間の交差的コンタミネーションは通常は除外される。従って、ウェル形成部材22は、取り外し可能であり得る。このような取り外しは、図3Aに示され、そしてさらに以下に記載されるように、導電性ウィック24のその後の適用を容易にし得る。
【0131】
ウェル形成部材22は典型的に電気泳動前に取り外されるので、形状保持部材10に対してよりも、そしてカセット100多層薄板の実施形態においては積層カバー42に対してよりも、ウェル形成部材22が構築され得る材料に対して少ない制限が存在する。実際に、ウェル形成部材22は、再水和緩衝液とは実質的に化学的反応性のない任意の材料(例えば、セラミック、石英、ガラス、シリコンおよびその誘導体、プラスチック、天然ゴムもしくは合成ゴム、ポリマー、またはそれらの混合物)から構築され得る。ウェル形成部材22の構築に有用なプラスチックの中には、ポリメチルアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルフォン、セルロールアセテート、セルロースニトレート、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアニリン、およびそれらの混合物がある。シリコーンおよびその誘導体もまた、有用である。
【0132】
特定の実施形態において、ウェル形成部材22は、導電性材料から構成され得;このことは、細片20の「能動的再水和」を容易にする。「能動的再水和」において、細片20は、入口部14と入口部16との間の細片20のチャネル電流軸に沿って構築される低電圧勾配(約100V)の存在下で再水和される。
【0133】
能動的再水和が所望される場合、ウェル形成部材22は、導電性ポリマー(例えば、炭素で含浸またはドープされたポリマー)のような導電性材料から構成され得る。細片20および再水和溶液の両方がチャネル12に(いずれかの順番で)適用された後、カソードを第1導電性ウェル形成部材22に接触させ、そしてアノードを第2導電性ウェル形成部材22に接触させ、そして再水和の期間の間、電圧を印加する。このアノードおよびカソードは、例えば、MultiPhorデバイス(Amersham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ)またはBlue Horizonデバイス(Serva,Heidelberg,Germany)に見られるような、電極棒であり得る。
【0134】
カセット100が単一である(つまり、完全に形状保持部材10内で形成されたチャネル12を有する)場合、ウェル形成部材22は、形状保持部材10に取り付けられ得る。カセット100がそれにもかかわらず多層薄板(例えば、チャネル12が積層カバー42によって部分的に形成される状態)である場合、ウェル形成部材22は、図5に示されるように、積層カバー42に取り付けられ得る。
【0135】
図5は、両側のウェル形成部材付着層54を使用して、積層カバー42に付着して取り付けられたウェル形成部材22を示す分解側面図である。しかし、積層カバー42の形状保持部材10への取り付けに関して上記のように(この考察は本明細書中で参考として援用される)、ウェル形成部材22は、微細製造技術の分野で周知の種々の結合性手段(熱溶接、超音波溶接、および液体または部分的に硬化した接着剤の適用を含む)ならびに接着層の手段によって積層カバー42に取り付けられ得る。
【0136】
代替的に、ウェル形成部材22は、対向する整合表面との係合によって即座に、または溝を備える舌(tongue)との係合によって、またはスロットを備えるタブとの係合によって、積層カバー42に取り付けられ得る。
【0137】
どのように接着されていても、ウェル形成部材22は、有用的には、カセット100に可逆的に取り付けられ、従って電気泳動前にウェル形成部材の除去を許容する。取り付けが、両面性ウェル形成部材の接着層54による接着の場合、この接着層は、有用的には、ウェル形成部材22よりも形状保持部材10(または多層薄板の実施形態においては、積層カバー42)に対してより強力に接着するように設計され;このような接着性に偏った実施形態において、ウェル形成部材22の取り外しは典型的に、以下にさらに記載されるように、電導性ウィックの適用を容易にするために、形状保持部材10(または積層カバー42)上に付着層54を残す。
【0138】
複数のチャネル12の間のようなサンプル間の相互汚染が典型的に、細片20の分離媒体中へのサンプルの侵入によって排除され、従って電気泳動中のウェル形成部材22の継続した存在の必要性を取り除くが、それにもかかわらず、サンプルの適用後に入口部14および/または16をさらにシーリングすることは、利点であり得る。
【0139】
この後者の実施形態において、シーリングは、電導性である材料の入口部14および/または16への適用によって達成され、この材料はシーリングが入口部および/または充填ウェルと形状を適合する状態で適用され得、そしてその後ポリマー化またはゲル化して形状保持層となる。上記のように、このような材料は有用的にはポリマーゲル(例えば、アガロースまたはアクリルアミド)であり得る。
【0140】
特に有用なアプローチにおいて、入口部14および/または16は、形状保持部材10の表面と同一平面のレベルまで、チャネル12ならびに入口部14(および/または入口部16)を充填するのに十分な量の材料でシーリングされる。このような相対位置は、細片20のアノード端およびカソード端の、アノード極およびカソード極との直接的または間接的な電気的接触を容易にする。
【0141】
図1に戻ると、カセット100は、必要に応じて、そして有用的には、リブ40を備え得る。
【0142】
リブ40は、カセット100の組み立て中に積層カバー42およびウェル形成部材22の整列を容易にする。リブ40はまた、以下にさらに記載されるように、電気泳動チャンバーまたは緩衝コアによってカセット100との適切な操作的な係合を容易にし得る。
【0143】
リブ40は、形状保持部材10から直接的に機械加工され得るかもしくはモールド成形され得るか、または個別に構築されて形状保持部材10に固定され得る。個別に構築される場合、リブ40は実用上は、容易に機械加工、モールド形成、またはエッチング処理され、そして電気泳動緩衝系と化学的に適合性の(つまり、接触の際に実質的な分解を受けない)固体または半固体の材料から構築される。有用的には、リブ40は実質的に電気的に絶縁性である材料から構築され得、この材料としては、セラミック、石英、ガラス、シリコンおよびその誘導体、もしくはプラスチック、またはそれらの混合物が挙げられる。リブ40の構築において有用なプラスチックの中には、ポリメチルアクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリスルホン、セルロースアセテート、セルロースニトレート、ニトロセルロース、ポリスチレン、ポリアクリロニトリル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリアニリン、ポリエステル、ならびにこれらの混合物およびコポリマーがある。
【0144】
上記のように、細片20中へのサンプルの再水和および導入の後、細片20はチャネル12の空洞18中に装填して収容されるようになる。細片20がそのように収容されると、次いで、カセット100中での分析物の電気泳動分離に十分な電流を、チャネル電流軸に沿って細片20を通して流すように、電圧勾配を適用することによって、カセット100から細片20を取り除くことなく電気泳動を実施し得る。
【0145】
図3Aは、カセットに収容された細片20が、必要な電気回路を完備するようにカソード極およびアノード極によって接触可能にされる、1つの有用なアプローチ(しかし、これに限定されない)を図示する。
【0146】
図3Aは、6つのチャネル12を備える本発明のカセットの前面斜視図である。示されるように、第1導電性ウィック24は入口部14で細片20(利用可能なチャネル12の6つのうちの3つに存在する)に接触し;第2導電性ウィック24は入口部16で細片20に接触する。
【0147】
ウィック24は、電導性材料を備える。この材料は、恒常的に導電性である必要はない;ウィック24が実用上は湿潤時に導電性であることで十分であり、そしてこれは実際に典型的な場合である。この後者の場合、ウィック24は、吸収剤材料(例えば、紙、ニトロセルロース、フェルト、ナイロン、またはそれらの誘導体1から構成され得る。
【0148】
上記の様に、ウィック24の代替として、またはウィック24の存在に加えて、細片20は、アガロースのような電導性のポリマーの媒介によりカソード極およびアノード極と電気的に接続され得る。
【0149】
図3Aに示されるように、第1導電性ウィック24は、有用的には、複数の入口部14のそれぞれに接触し得、そして第2導電性ウィック24は、有用的には 、複数の入口部16のそれぞれに接触し得、このことは複数のチャネル12に対して平行した電流の適用を容易にする。有用であるが、このような配置は必要とはされない。
【0150】
次いで、第1の導電ウィック24を電極と接続させ、カソードまたはアノードのいずれかとして提供する。ウィック24へのカソードまたはアノードの適用間のような選択は、示される電気泳動技術、サンプルアプライの位置、および電気泳動の当業者に周知の他の条件に依存する。例えば、IPG細片を用いる等電電気泳動について、細片の1端が酸性および他の塩基性である場合、細片の塩基性端部は、好ましくはカソードと電気連絡して配置される。
【0151】
次いで、第2の導電ウィック24は、電極(第1のウィック24がカソードと接続する場合のアノード、第1のウィック24がアノードと接続する場合のカソード)と接続される。
【0152】
有効な電気連絡が確立される限り、電極をウィック24に接触させる任意の手段が、使用され得る。
【0153】
導電ウィック24の使用の代わりに、収用された細片20を有する間隔された電気連絡が、細片20をアノードおよびカソードの電極と直接接触させることによって影響され得る。接触は、入口部14または16を介したアノードおよびカソードの電極の通路によるか、あるいは入口部14および/もしくは16での形状保持部材10または積層カバー42を介する電極経路によって達成され得る。後者のアプローチの例として、ブレードの形状の電極が、実施形態において積層カバー42に貫通させるために使用され得、ここで積層カバー42は可撓性膜であり、これによって間のあけられた間隔で収用細片20を接触させる。
【0154】
その後、電気泳動は、任意の物理学的方向でカセット100を用いて実施され得る。特に有用なアプローチにおいて、電極の接触は、垂直に維持されたカセット100を用いて電気泳動の実施を可能にするアダプターを使用することに影響され;上述のように、たとえカセット100が垂直に保たれていても、所望のとおりカセット100のチャネル12は、水平または垂直であり得る。
【0155】
故に、図3Aに戻って、本発明のカセット100を可能にするアダプターを提供することは、本発明の別の局面であり、カセット100内には、垂直方向で電気泳動される、長手軸の収用細片20がある。たとえ、カセット100が、それ自体垂直に方向づけられるとしても、チャネル12はなお水平に方向づけられ得;このような方向において、複数存在する場合、カセット100のチャネル12は、互いに垂直のオフセットで間隔されることが示されるべきである。それ故、明らかにするために、用語「垂直」は、カセットの方向をいい、チャネルの方向ではないことが意図される。
【0156】
垂直の次元でのカセット100の電気泳動は、電気泳動デバイスのベンチフットプリント(bench footprint)を減少する有意な利点を有し、他の装備または使用について価値のあるベンチ間隔を開放する。
【0157】
さらに、垂直の次元でスラブゲル電気泳動を実行するためのモジュラー電気泳動システムが周知であり(例えば、米国特許第5,888,369号および同第6,001,233号を参照のこと)そして市販されている(Invitrogen,Carlsbad,CA,USA;Bio−Rad,Hercules,CA,USA)。好ましい実施形態において、本発明のアダプターは、本発明のカセット100が、このような既存のモジュラー電気泳動システムで電気泳動されることを可能にし、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体(例えば、IPG細片)の電気泳動についての予め購入された装置の効果的な使用を可能にする。
【0158】
図6Aは、アダプターの前方の投射図であり、これは本発明のカセット(背面)と作動可能に並べられるが、未だ接触していない本発明の緩衝コア(前方)をいい;操作上の接触は図6Bに示される。見出され得るように、緩衝コア26は、カセット100のカソードウィック24とカソード電極線31を、およびカセット100のアノードウィック24とアノード電極線32を実質的に整列されるように設計される。
【0159】
示される実施形態において、カソードワイヤ31は、第1端でカソード接触プロング38に装着され;同様に、アノードワイヤ32は、第1端でアノード接触プロング36に装着される。接触プロング38および36は、通常の雌型プラグを有するワイヤが取り外し可能に装着することを可能にし;電気泳動の分野において周知のように、このようなワイヤの他の末端は、代表的に調節可能な電源に接続される。
【0160】
また示されるように、カソードワイヤ31は、カソード接触プロング38から鋸歯状支持リッジ28へと延び、第2端で終結し、そしてアノードワイヤ32は、その後アノード接触プロング36から鋸歯状支持リッジ30へと延び第2端で終結する。アノードワイヤ、カソードワイヤおよび本発明のカセットのそれぞれのウィック24の間の接触は、鋸歯状支持リッジを横切って示される実施形態でもたらされ、このリッジは、電極線と導電ウィックとの間の堅密な接触を容易にする。このような実施形態において、鋸歯状支持リッジ28および30は、実質的に電気的に絶縁し、そして電気泳動実行緩衝液に実質的に不活性な材料(例えば、プラスチック)から代表的に構成される。
【0161】
図6Aまたは図6Bのいずれにも示されていないが、代表的に緩衝コア26は、第2カセット100と作動可能に整列され、そして同時に接触され得、ここで図6Aおよび6Bにおいて、緩衝コア26の前方にさらに位置付けられる。整列および接触されたように、緩衝コア26およびカセット100は、内部チャンバ62を規定し、頂上のみを開放し、シールし、外部の液体から上記を除く。電気泳動に必要とされる細片の数が単一のカセット中で調節され得る場合、カセット100に同様に寸法されるがチャネル12を欠損する「緩衝液ダム」が、緩衝コア内部チャンバ62を完全にするために使用され得る。
【0162】
本発明のカセットおよび緩衝コアを用いて電気泳動を実施するために、カセット100(または単一のカセット100および緩衝液ダム)は、緩衝コア26に整列および接触される。次いで、アセンブリは、電気泳動緩衝液チャンバ34にそれ自体、またはさらなるデバイスと共に係合され、カセット100(および/または緩衝液ダム)を緩衝コア26と封入可能に接触させる。このようなさらなる作用デバイスは、本明細書中でその全体を参考として援用される、米国特許第6,001,233号にさらに記載されるようなカム作動クランプであり得る。あるいは、緩衝コア26は、電気泳動緩衝液チャンバ34とまず緩く係合され、そしてその後カセットが整列され、接触され、次いでさらに緩衝コア26に対して作用される。
【0163】
緩衝コア26とカセット100(および/または緩衝液ダム)との間の液体堅密な接触は、代表的に、必要に応じてガスケット(例えば、緩衝コア26の溝70に適合されるシリコンガスケット)によってさらに容易にされる。
【0164】
上述のように、シールされた係合中の緩衝コア26およびカセット100(または特異カセット100および緩衝液ダム)は、内部チャンバ62を規定する。このチャンバは、電気泳動チャンバ60中の液体レベルがカセット100の頂上を越えない程度まで、電気泳動チャンバ34(チャンバ60)において緩衝コア26の外側に存在する液体からカソードワイヤ31およびアノードワイヤ32を隔離する。
【0165】
従って、電気泳動チャンバ34は、電気回路に影響せずに、カセット100の頂上を越えないレベルまで任意の選択された液体溶液で満たされ得る。従って、このような液体は、通常熱だめとして働き得、カセット100中の電流に供されるように細片20の温度を低下させる。
【0166】
電気泳動は、接触プロング36および38を介して、アノードおよびカソードを調節可能な電源に装着させること、ならびに細片20を介して電流が流れるのに十分な電圧勾配を提供することによって実施され、細片20の分離媒体内での分析物の分離をもたらすのに十分である。細片20がIPG細片である場合、電圧勾配によって影響されたタンパク質は、タンパク質のpIが固定された勾配上のpHと一致(この点で集束されたタンパク質は移動を終える)するまで移動し始める。
【0167】
電気泳動が完結する際、細片20は、さらなるプロセスのために空胴18から回収され得る。初めに記載されたように、細片20は、時折、チャネル入口部14および16を介する乾燥の際に除去され得るが、細片20は、代表的にチャネル12の空洞18の寸法を延長することによって除去され;カセット100の複数の薄層実施形態において、これは積層カバー42を形状保持部材10から分離させることによって達成される。
【0168】
上記の緩衝コア実施形態は、カセットの電気泳動を容易にするように設計され、ここで本明細書中にあるそれぞれのチャネルについて、チャネル入口部14および16は、例えば、図1〜3に示されるように、カセット100の共通の表面を介してそれらの間のチャネル空洞18との電気連絡を可能にする。
【0169】
しかし、このような幾何学は必要とされない。従って、本発明は、入口部14および16が形状保持部材10の同じ表面および、このようなカセットの電気泳動に適合された緩衝コアを介して開かないカセットをさらに提供する。このような幾何学の本質的な利点は、カセットをスラブゲルSDS−ポリアクリルアミドゲル電気泳動について現在販売されている緩衝コアと互換性をもたせ得る点である。
【0170】
図7Aは、本発明のカセット1000の前方図であり、そして図7Bは、本発明のカセット1000の側面図であり、ここでチャネル112の入口部114および116は、それぞれカセット1000の反対表面を介して開く。
【0171】
カセット100のチャネル12と同様に、カセット1000のチャネル112は、脱水状態にある予め注型された水和可能電気泳動分離媒体に移動して係合するように寸法され、そして再水和後に細片を一度収用する。
【0172】
明らかなように、カセット1000を収用部材として使用する電気泳動を実施するために、カソードおよびアノードは、カセット1000の対面からの細片20と電気連絡を確立しなければならない。
【0173】
入口部14および16がチャネル12をカセット100の同じ表面に対して開放する場合、入口部114および116を介したチャネル112の電気連絡は、それぞれの入口部を介する電極の通路によるように直接的でもよいし、ポリマーゲルおよび/または導電ウィックによる媒介によるように間接的でもよい。しかし、さらに、入口部114および116がカセット1000の対面を開放する場合、電気連絡は、第1および第2の緩衝液レザバへアノードおよびカソードの電極が別々に接触させられることによって、確立され得、次にこのレザバは入口部114および116と別々に接触させられる。
【0174】
後者の場合において、第1および第2の緩衝液レザバは、細片20の分離媒体を介して完結される回路を除いて、互いからの電気的単離を維持しなければならない。
【0175】
このような幾何学は、カセット1000、または単一のカセット1000および緩衝液ダムを緩衝コア126にシールして接触させることによって容易に影響され得、これは、本明細書中でその全体を参考として援用される共同に係る米国特許第5,888,369号にさらに記載され、そしてInvitorogen Corp.から市販されている(XCell IITM Buffer Core with Electrodes,カタログ番号EI9014X,Invitrogen Corp.,Carlsbad,CA)。
【0176】
このような系を用いて電気泳動を実施するために、2つのカセット1000(または単一のカセット1000および緩衝液ダム)は、図7Cおよび7Dに示されるように、緩衝コア126と作動可能に整列させて一旦係合される。
【0177】
次いで、緩衝コアおよびカセットのアセンブリは、電気泳動緩衝液チャンバ34に係合され、それ自体、またはさらなるデバイスと共にカセット1000(および/または緩衝液ダム)を緩衝コア126と封入可能に接触させる。このようなさらなるデバイスは、本明細書中でその全体を参考として援用される、米国特許第6,001,233号にさらに記載されるような、カム活性化クランプであり得る。あるいは、緩衝コア126は、まず電気泳動緩衝液チャンバ34で緩く係合され、そしてその後カセットは整列され、接触させられ、次いで緩衝コア126に対してさらに作用される。
【0178】
緩衝コア126とカセット1000(および/または緩衝液ダム)との間の液体堅密な接触は、代表的だが、必要に応じてガスケット(例えば、緩衝コア126の溝170中に適合されるシリコンガスケット)によってさらに容易にされる。
【0179】
シールされ係合された緩衝コア126およびカセット1000(または単一のカセット1000および緩衝液ダム)は、内部チャンバ162を規定し、カセット1000が頂上を越えない場合、これは電気泳動緩衝液チャンバ34と液体連絡しない。次いで、導電溶液が、以下のレベルまで内部チャンバ162に添加される:(i)チャンバ162に開放するカセット入口部114(または、場合によって116)を接触させるレベル、ならびに(ii)カセット1000の頂上を越えないレベル。導電溶液はまた、以下のレベルまで電気泳動緩衝液チャンバ34を添加される:(i)チャンバ34に開放されるカセット入口部116(または、場合によって114)に接触させるレベル、ならびに(ii)カセット1000の頂上を越えないレベル。
【0180】
共同に係る米国特許第5,888,369号にさらに記載され、そしてXCellTM SureLockシステムのユーザーに周知のように、緩衝コア126の電極幾何学は、アノードを内部チャンバ126に接触させること、およびカソードをチャンバ34中で形成される外部レザバ60に接触させることをもたらし、従って細片20を横切って適用される不可欠な電圧勾配が電気泳動に影響することを可能にする。
【0181】
チャネル112および細片20と液体レザバとの直接的な接触の潜在的な欠点は、分離媒体からの検体および/またはサンプル漏出が増加する傾向があることであることに注意するべきである。
【0182】
本発明のカセットは、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を水和的に留めることを可能にするような十分な寸法の統合性を有する、少なくとも1つの予め成形されたチャネルを有するとして、特に上記されており、予め成形されたチャネルは、このような媒体を収用部材内に水和して留めるための唯一のアプローチである。
【0183】
例示の目的のみで、可鍛性でなお形状保持する場合、この収用部材は、その脱水形態で細片の周りを囲み得、デノボチャネルを形成し、細片が水和する際、再水和された細片を一旦収用する。
【0184】
さらなる局面において、本発明は、本発明の方法の実施を容易にするキットを提供する。
【0185】
本発明のキットは、本発明の少なくとも1つの収用部材(カセット)を備え、利便性のために、予め注型された水和可能電気泳動分離媒体、導電ウィック、コンテナに詰められた緩衝液−さらなる希釈のために(1×)濃度またはより高い濃度での使用する液体形状、あるいは適切な品質の水で再構成される乾燥形状のいずれか−、緩衝コア、および電気泳動緩衝液槽の少なくとも1つをさらに備える。
【実施例】
【0186】
(実施例1)
(チャネル許容の決定)
3つのカセットを、6つの並行チャネルを図1に基本的に示されるような幾何学を有する形状保持プラスチックスラブにそれぞれ機械加工することによって製造した。第1のカセットの6つのチャネル全ては、0.77mmの深さであり、2つのチャネルは4.09mmの幅、2つのチャネルは0.65mmの幅、そして2つのチャネルは3.35mmの幅であった。第2のカセットの6つのチャネル全ては、0.65mmの深さであり、2つのチャネルは4.09mmの幅であり、2つのチャネルは0.65mmの幅であり、そして2つのチャネルは3.35mmの幅であった。第3のカセットの6つのチャネル全ては、0.57mmの深さ、2つのチャネルは4.09mmの幅、2つのチャネルは0.65mmの幅、そして2つのチャネルは3.35mmの幅であった。このチャネルを、3つのカセットの各々に可撓性薄版を適用することにより末端入口部を除いて流動的に収用させた。
【0187】
Serva IEFスタンダード、5μL(カタログ番号39212−01、Serva Electrophoresis GmbH、Heidelberg,Germany)を以下の組成の120μLの再水和緩衝液と混合した:8.0M 尿素、0.5% 両性電解質(3−10 IPG緩衝液、カタログ番号17−6001−11、Amersham Pharmacia Biotech)、2.0%(w/v)CHAPS,20mM DTT,0.0025%(w/v)ブロモフェノールブルー。この溶液を、カセットを水平に位置させたまま、3つのカセットの各チャネル中にピペッティングした。
【0188】
Immobiline DryStrip 3−10 7cmゲル(Amercham Pharmacia Biotech,Piscataway,NJ,USA)を各チャネルに挿入した。このチャネル入口部を、カバーテープで塞ぎ、そして細片を8時間再水和させた。ローディングウェルが存在する場合、カバーテープを除いた。
【0189】
水で湿らせたろ紙ウィックを、末端入口部で細片のゲル位置の最端にて接触させておいた。
【0190】
電極を、カセットのアノードおよびカソードの端部でウィックに接触させ、そして以下のプロトコルに従って3つの工程で電圧を印加した:250Vで15分間、250〜3500Vの勾配で1時間および30分間、そして3500Vで1時間。電流を、全ての3工程で1mAおよび4ワットの電力に制限した。
【0191】
細片を除き、クマジーブルー染色で染色し、整列し、そして写真撮影した。
【0192】
図8に示される結果は、最も大きいチャネル(4.09mmの幅、および0.77mmの深さ)でさえも、名目上3mmの幅および0.5mmの深さを有する細片においてServa IEFスタンダード(一番左のレーン)の集束に十分であった。
【0193】
本明細書中で引用された全ての特許文献および刊行物は、あたかもそれぞれ本明細書中で詳細かつ独立して援用されるように本明細書中で参考として援用される。前述の発明は、例示および例の目的で幾分詳細に記載されているが、本明細書中での技術を考慮して、特定の変更および改変が、添付の特許請求の範囲(その同じ全ての範囲に従い、単独で発明の範囲を規定する)の精神および範囲から逸脱することなくなされ得ることが、当業者に容易に理解される。
【図面の簡単な説明】
【0194】
本発明の上記および他の目的および利点は、全体にわたって同様の文字が同様の部分を表す付随する図と併せてなされる、上記の詳細な説明の考慮に基づいて明らかであり、ここで:
【図1】図1は、本発明のカセットの正面斜視図である;
【図2】図2は、6つの利用可能なチャネルの1つに挿入されたIPG細片を有する、本発明のカセットの正面斜視図である;
【図3A】図3Aは、6つの利用可能なチャネルのうち3つに存在するIPG細片のアノード末端に接触する第一伝導性ウィック、およびこれらの3つのIPG細片のカソード末端に接触する第二伝導性ウィックを有する、本発明のカセットの正面斜視図である;
【図3B】図3Bは、本発明のカセットの背面斜視図であり、特に電気泳動中に熱放出を容易にする陥凹領域を示している;
【図4】図4は、本発明の多層薄板のカセットの分解側面斜視図である;
【図5】図5は、本発明のカセットの装填ウェルアセンブリの分解側面斜視図である;
【図6A】図6Aは、アノードおよびカソード電極を、本発明のカセット(奥)のアノードおよびカソードウィックにそれぞれ接触するように作動的に直線に並べられた、本発明の緩衝コア(手前)の正面斜視図である;
【図6B】図6Bは、作動的に相互に接触する、図6Aの緩衝コアおよびカセットの正面斜視図である;
【図6C】図6Cは、さらに本発明のカセットが作動的に係合し、さらに電気泳動チャンバーが係合する、本発明の緩衝コアを示す;
【図7A】図7Aは、チャンバー入口部がカセットの反対表面を貫いて開いている、本発明のカセットの正面図である;
【図7B】図7Bは、図7Aのカセットの側面図である;
【図7C】図7Cは、図7Aおよび図7Bに示すような、2つのカセットの分解斜視図であり、従来技術の緩衝コアとの作動的な関係を示す;
【図7D】図7Dは、従来技術の緩衝コアと作動的に接触する、図7Aおよび7Bのカセットの斜視図であり;および
【図8】図8は、上記の内法のチャネルでの電気泳動後のIPG細片を示す。
Claims (22)
- 電気泳動を実施するための方法であって、以下:
予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を、収容部材内に水和的に留める工程であって、該収容部材は、該収容された媒体との間隔の開いた電気的連絡を可能とする、工程;および続く
該間隔の開いた電気的連絡を用いて、該媒体中の分析物の電気泳動分離をもたらすのに十分な電圧勾配を該媒体中に確立する工程、
を包含する方法。 - 前記収容部材中に、前記予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を、その脱水された状態で挿入する先行工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 請求項2に記載の方法であって、前記水和的に留める工程が、
前記収容部材内に、前記分離媒体を留めるのに十分な時間にわたり、前記収容された脱水された予め注型された水和可能電気泳動分離媒体と、水溶液とを接触させる工程、
を包含する工程。 - 前記水溶液が、前記予め注型された水和可能電気泳動分離媒体中で分離されるサンプルを含む、請求項3に記載の方法。
- 前記予め注型された水和可能電気泳動分離媒体中を、前記収容部材から取り出す後工程をさらに包含する、請求項1に記載の方法。
- 前記予め注型された水和可能電気泳動分離媒体が、固定化されたpH勾配を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- 電気泳動を実施するためのカセットであって、以下:
予め注型された水和電気泳動分離媒体を、収容部材内に水和的に留めるための手段;および
該収容された媒体との間隔の開いた電気連絡のための手段、を備え、
該間隔の開いた電気連絡手段が用いられて、該媒体中の分析物の電気泳動分離をもたらすのに十分な電圧勾配を該収容された分離媒体中に確立し得る、カセット。 - 電気泳動を実施するためのカセットであって、以下:
形状保持状部材;および
少なくとも1つのチャネル、を備え、
ここで、該形状保持部材が、該少なくとも1つのチャネルに寸法完全性を与え;
該少なくとも1つのチャネルが、第一のチャネル入口部、第二のチャネル入口部、および該第一のチャネル入口部と該第二のチャネル入口部との間の空洞を有し、該チャネル空洞は、水和可能な予め注型された電気泳動分離媒体のその脱水された状態での挿入を可能にし、該水和可能な予め注型された電気泳動分離媒体をその再水和状態で収容するように寸法決めされており;そして
該第一のチャネル入口および第二のチャネル入口が、該チャネル空洞との間隔の開いた電気連絡を可能にする、カセット。 - 請求項8に記載のカセットであって、該カセットが、複数のチャネルを備える、カセット。
- 前記形状保持部材が、前記少なくとも1つのチャネルの各々の空洞の円周壁全体に寄与する、請求項8に記載のカセット。
- 積層カバーをさらに備える請求項8に記載のカセットであって、
該積層カバーが、前記形状保持部材に直接的にか、または間接的に付着し、そして前記少なくとも1つのチャネルの各々の前記円周壁の少なくとも一部に寄与する、カセット。 - 前記形状保持部材への前記積層カバーの付着が可逆的である、請求項11に記載のカセット。
- 第一のウェル形成部材をさらに備える請求項8に記載のカセットであって、
該第一のウェル形成部材が、前記形状保持部材に、直接的にか、または間接的に付着し、そして前記少なくとも1つのチャネルの各々の前記第一のチャネル入口部で別々の流体レザバを規定する、カセット。 - 第二のウェル形成部材をさらに備える請求項13に記載のカセットであって、
該第二のウェル形成部材が、前記形状保持部材に、直接的にか、または間接的に付着し、そして前記少なくとも1つのチャネルの各々の前記第二のチャネル入口部で別々の流体レザバを規定する、カセット。 - 前記形状保持部材への前記ウェル形成部材の付着が、可逆的である、請求項14に記載のカセット。
- 請求項8に記載のカセットであって、前記少なくとも1つのチャネルの各々について、前記第一のチャネル入口部および前記第二のチャネル入口部が、該カセットの共通の表面を介する、該第一のチャネル入口部と該第二のチャネル入口部との間の空洞との電気連絡を可能にする、カセット。
- 請求項8に記載のカセットであって、前記少なくとも1つのチャネルの各々について、前記第一のチャネル入口部および前記第二のチャネル入口部が、該カセットの別々の表面を介する、該第一のチャネル入口部と該第二のチャネル入口部との間の空洞との電気連絡を可能にする、カセット。
- 少なくとも1つの予め注型された水和可能電気泳動分離媒体をさらに備える請求項8〜17のいずれか1項に記載のカセットであって、
該少なくとも1つの予め注型された分離媒体の各々が、該カセットの別々のチャネルに係合される、カセット。 - 予め注型された水和可能電気泳動分離媒体を電気泳動するためのキットであって、以下:
請求項9に記載のカセット;および
該カセットに水和的に留めることができるように適切に寸法決めされた少なくとも1つの予め注型された水和可能電気泳動分離媒体、
を備える、キット。 - 予め注型された水和可能分離媒体を電気泳動するためのキットであって、以下:
請求項9に記載のカセット;および
少なくとも1つの導電性ウィック、
を備える、キット。 - 予め注型された水和可能電気泳動分離媒体の垂直方向の電気泳動のための緩衝コアであって、以下:
実質的に不撓性の枠組みであって、該枠組みが第一のカセット係合面を有する、枠組み;
アノード;および
カソード、を備え、
該アノードおよびカソードが、同時に、該第一のカセット係合面に作動可能に接触しているカセットの共通の表面との間隔の開いた接触をもたらすように配置される、緩衝コア。 - 第二のカセット係合面をさらに備える請求項21に記載の緩衝コアであって、
前記第一の枠組み係合面および第二の枠組み係合面への第一のカセットおよび第二のカセットの各々の作動可能な係合により、該枠組みの内側にチャンバーが作製され、該チャンバーは、5つの側面を密封されており;
ここで、前記カソードおよび前記アノードの各々は、該内部チャンバの内側と電気連絡し;そして
前記第一の枠組み係合面および第二の枠組み係合面の各々への第一のカセットおよび第二のカセットの作動可能な接触により、該カセットのうちの少なくとも1つの共通の表面に該アノードおよび該カソードが接触する、緩衝コア。
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