JP2004535008A - 製造決定の影響を判断する方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、好ましくは許容差計画においてまたは締付けおよび固定概念を判断するための、物理オブジェクトのコンピュータ支援製造の際に使用される方法に関する。前記方法によれば、物理オブジェクトの第1の部分オブジェクトに対する第1の基準オブジェクトのための決定の影響が自動的に判断される。本発明による方法は、具体的には、物理オブジェクトの第1の部分オブジェクト上の第1の基準要素のターゲットオブジェクトの自動探索によって特徴付けられる。ターゲットオブジェクトは、組立て順序において第1の部分オブジェクトの後に生じ、第1の基準要素内に第1の部分オブジェクトを収容し、および/または固定する部分オブジェクトである。本発明の実施形態では、異なる基準要素の比較、またはさらなる基準要素の自動生成が提供される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、物理オブジェクトの第1の部分オブジェクト上にある第1の基準要素の定義によって、その設計が影響される物理オブジェクトのさらなる部分オブジェクトを選択する方法に関する。好ましい適用分野に、自動車の車体を製造するデバイスの許容差計画を含む、自動車の車体の許容差計画や、製品を生産するプロセスの複数の段階を含む計画がある。
【背景技術】
【0002】
以下、「部分オブジェクト」とは、構築される構成部品、モジュール、ユニット、組み立て品、及び装置の総称である。他の部分オブジェクトを製造しまたは組み合わせるためには、ジオステーションとも呼ばれる装置が必要である。これらのすべての部分オブジェクトが、共に「物理オブジェクト」を形成する。「基準要素」とは、特に、「基準面」および「基準点」のための総称であり、「基準点」とは、「位置決め点」、「測定点」、「保持点」のための総称である。それぞれの基準要素が、正確に1つの部分オブジェクトに関連付けられている。
【0003】
複数の部分オブジェクトからなる物理オブジェクトのコンピュータサポート設計中に、これらの部分オブジェクトの許容差を定義しなければならない。この課業は許容差モデリングと呼ばれ、許容差計画の重要な一部である。それぞれの部分オブジェクトの許容差が、他の部分オブジェクトの、最終的には物理オブジェクトの許容差にどのように影響を及ぼすかを判断することが必要である。ここでは、許容差計画中に、部分オブジェクトの許容差に応じて、物理オブジェクトがどのような許容差を有するかに関する疑問を考察することが必要である。
【0004】
たとえば、部分オブジェクトの許容差についての統計的仮定を使用して、物理オブジェクトの許容差が判断され、あるいはすべての部分オブジェクトがそれらの許容差を使い果たすかどうかが判断される。ここでは、部分オブジェクトの製作および組立て中に使用される装置に対する許容差の影響を考慮に入れることも必要である。
【0005】
許容差計画の適用分野に、自動車のシェルボディの製造がある。
【0006】
「許容差」とは、定義済みの値からの許容偏差の大きさとして理解されている。国際規格ISO 1101およびドイツ規格DIN 1101は、要素の用語「設計および位置許容差」を、この要素(エリア、軸、中心面)がなければならない領域と定義している。
【0007】
許容差は、基準面に関係している。基準面は、基準点によって定義される。基準点とは、特に、構成部品および組み立て品が固定される締付け装置上の点、および、ある装置内に構成部品を保持する目的を有する、この構成部品内の穴および細長い穴である。
【0008】
複雑な物理オブジェクトが多数の要員により平行して構築され、特定の要員が特定の部分オブジェクトを担当する。許容差計画について、これらの要員には許容差についての情報が提供される。それぞれの要員に、「自分の」部分オブジェクトについての情報、並びに外部からの及び外部に対する影響についての情報を提供することが必要である。
【0009】
許容差計画中には、通常、部分オブジェクトのCAD(コンピュータ支援設計)モデルが形成される。許容差についての情報が、CADモデル内に含まれる。次いで、組立て順序が定義される。次いで、通常許容差シミュレーションを用いて、許容差分析が実施される。これらのステップについては、商用ツールが使用可能である。しかし、それぞれのステップについては、人的要員による多量の作業が必要となる。
【0010】
結果は、シミュレーションの実行結果を含む広範囲なレコードとなる。特定の構成部品のために必要な情報、および他の構成部品に対するまたは装置に対する影響についての必要な情報を得るためには、多量の人的作業が必要である。このため、レコードを調べることが必要であり、人的要員は、結果をまとめて、それらをCADモデルおよび組立て順序と比較しなければならない。
【0011】
非特許文献1では、人的要員が許容差関連変数を識別し、許容差を定義する手順について開示している。これらの定義は、製品を生産するプロセスの複数の段階を通じて連続して行われる。許容差シミュレーションが実施され、人的要員が前記シミュレーションの結果を評価する手順が記載される。他方、どの他の部分オブジェクトが特定の部分オブジェクトの定義によって影響されるかを、どのように自動的に判断するかの記載はない。
【0012】
コンピュータサポート設計中に、物理オブジェクトの締付けおよび固定概念も定義しなければならない。「締付けおよび固定概念」には、しばしば、「保持概念」、「方位概念」、「基準要素概念」、および/または「位置決め点概念」が含まれる。特に、締付けおよび固定概念が、どのようにかつどの装置を用いて、部分オブジェクトが組立て中に締付けられ固定されるかを判断する。
【0013】
非特許文献2では、統計的に製品の組立性を判断する方法について記載している。製品は部品からなる。部品は、基準要素(「機能」)を有する。基準要素は、幾何または位置許容差を有し得る。組立性は、すべての許容差が適合されるような方式で部品が製作されている場合に、部品をうまく組み合わせて製品を形成する確率と定義される。
【0014】
個々の基準要素については、制限を定義することが可能であり、2つの隣接した基準要素間の従属性(「結合機能」)が定義できる。これらの制限および従属性は「制約」と呼ばれる。「幾何学的制約」、「機能抑制」、及び「組立て順序制約」が区別される。多くの許容差は、2つの隣接した基準要素間の隙間によって補正できる。2つの隣接した基準要素間で許容される隙間および機能従属により、それらの間の調整可能距離(「調整可能変位量」)が定義される。調整可能距離により組立性が大きくなり、許容差により組立性が小さくなる。
【0015】
基準要素間の従属性は、スカン リーおよびチュンスキー イーの無指向性従属グラフ(「機能グラフ」)によって表されている。このグラフの1つのノードが、部品または基準要素およびその空間位置(「座標フレーム」)を表し、1つのエッジが、2つの隣接した基準要素の、または部品および基準要素の空間位置間の従属を表す。サイクル(「平行チェーン」)とは、その始点および終点が対応しているグラフ内の経路(「チェーン」)である。従属グラフに一貫性があり、少なくとも2つのサイクル(「マルチチェーン」)を含む場合を取り扱う。調整可能距離が、3次元の車体、好ましくは楕円体によって表される。一つのサイクルの部品および基準要素を組み立てることができるかどうかを試験するために、そのサイクルは、ノードN_Gの仮想方式で切り取られ、2つの経路(「シリアルチェーン」)が作られる。許容差および調整可能距離は、両方の経路に沿って伝播される。それぞれの経路の基準要素の空間位置のための楕円体が決まる。2つの経路に基づいて基準要素のために決められた2つの楕円体が重なっているかどうかが試験される。サイクルのすべてのノードについて、それらが重なっている場合は、サイクルの部品および基準要素を組み立てることができ、そうでない場合は組み立てることはできない。
【0016】
許容差および調整可能距離は、正規分布を有する確率変数として扱われる。車体形状の計算は、確率分布に従ってランダムな許容差の値を生成し、「伝播」することにより、モンテカルロシミュレーションを用いて近似的に行われる。「マルチチェーン」について0と1との間の数で組立性を判断するアルゴリズムが提案されている。起こり得るさまざまな組立て順序がそれぞれの結果として生じる組立性によって評価される良い組立て順序を見つけるために、または許容差が定義済みの値を評価するために、組立性は使用され得る。
【0017】
スカン リーおよびチュンスキー イーは、どのように従属グラフが生成されるかについて開示していない。さらに、2つの基準要素がいつ隣接するか、かつ互いに影響しあう(「結合機能」)かに関する決定に、どのように到達するのかの開示がない。スカン リーおよびチュンスキー イーが述べていることはせいぜい、本分野の専門家が従属グラフを手作業で作成するということである。したがって、結果は、そのひとの経験と直感に依存し、再現性がない。一つの部分のさらなる部分オブジェクトに対するオブジェクト影響が、従属グラフ内で考慮に入れられていないという意味において、エラーが生じたり、または結果が不完全なものとなる危険性がある。自動車の車体の場合にあり得るように、製品が何百または何千もの部品および基準要素からなる場合に、この危険性が特に高くなる。
【0018】
http://www.mvd.chalmers.se/〜lali/3dtm/dac5633.pdf(2002年3月27日に探索)で入手可能な非特許文献3では、頑強な設計を生成するための、かつ許容差を基準要素に割り当てるための方法について説明している。製品の機能は、製品特性変数(「製品キー特性」)によって決定的に影響される。これらの製品特性変数、たとえば2つの測定点間の測定は、しばしば、製品の個々の部品または設計要素の幾何特性変数に依存する。たとえば、車のドアの隙間の製品特性変数は、ドア、フレーム、サスペンション、シェルボディ全体の複数の独立特性変数(「入力パラメータ」)に依存する。頑強な設計の目的が、ソーダーベルクにおいて要約されており、そこでは、製品特性変数はできる限り少ない独立特性変数に依存すべきであり、かつ特性変数間にはできる限り少ない相互作用しか生じるべきでないという趣旨である。一例を使用して、広さ全体にわたる製品特性変数が3つの独立特性変数ではなく1つの独立特性変数に依存するという趣旨で、どのように設計者が3構成部品の車両基礎の設計および製作を変更するかを説明する。3次元設計のための許容差計画の複雑さを減少させるために、3−2−1位置決め点モデル(「3−2−1モデル」)が提示されている。ここでは、6つの位置決め点(「ロケータ」)、具体的にはまず平面内の3つの点、次いでこの平面外の2つのさらなる点、次いで第6の点が定義される。これらの6つの位置決め点が、6自由度(3変換、3回転)を制限する。
【0019】
ソーダーベルクは、許容差計画(「コンピュータ支援許容差解析」)のための商用ソフトウェアツールを使用して、基準要素のどの独立特性変数(「ばらつき機能」)が、それぞれの場合における1つの製品特性変数に対して、どのような相対的な影響を有するかを判断する(「寄与分析」)かを提案している。このために、モンテカルロシミュレーションが実施され、その間、それぞれの場合において、定義済みの許容差内の調査される1つの独立特性変数が変化し、他のすべての独立特性変数は変化しないままである。これには、製品のすべての部品を完全に設計する必要はなく、部品と基準要素との間の境界面の形状、特に位置決め点のばらつきの空間位置および方向と、部品の空間範囲のみの設計で良い。
【0020】
独立特性変数の影響を判断するという目的で、許容差シミュレーションが実施される。次いで、位置決め点および境界面形状について、製品特性変数に対してかなりの程度の影響を有する独立特性変数が、修正後は以前より少なくなるように、要員によって修正される。この修正には、要員の側の創造力を必要とする。すなわち、図式化や自動化については言及されていない。
【0021】
ソーダーベルクにおいて提示された許容差シミュレーションは、どの基準要素が他のどの基準要素に影響を及ぼすか、または他のどの基準要素と互換性があるかに関する情報を必要とする。どのようにこの情報が生成されるかの開示はない。
【0022】
http://www.mvd.chalmers.se/〜lali/3dtm/riedhjrs.pdf(2002年3月27日に探索)で入手可能な(非特許文献4)では、3−2−1位置決め点モデルをより詳細に提示している。それぞれの部品が、製品内に部品の位置出しをする、許容差を有さない位置決め点のせいぜい1つのシステム(「マスタ位置決めシステム、↑P−フレーム」)を有する。部品は、その部品が他の部品の位置出しをする複数の位置出し点(「↓P−フレーム」)を有することがある。製品のための幾何学的従属性は、個々の位置出し点のための幾何学的従属性に分解できる。剛性行列Aは、位置決め点の固有のベクトルを、=A*の式により、位置のステートメントを表すベクトルに結びつける。剛性行列を使用して、さまざまな特性変数間の結合の程度および頑強性を調べることができる。
【0023】
H.ヨハネッソンおよびR.ソーダーベルクは、トップダウン機能要求から形状まで、たとえば設計パラメータを有する構成部品の位置までつなぐためのアプローチを提案している。要員が、どの機能要求がどの設計パラメータによって満たされるかをモデル化し、製品たとえば車両を、仮想的にサブシステムおよび構成部品に分解する。要員は、1つの平面の設計パラメータを次の平面の機能要求にリンクする、機能および設計のための指向性グラフ(「機能手段階層」)を作成する。さまざまな構成部品間、構成部品と周辺条件との間、異なる周辺条件間の従属性を示す許容差チェーンが、指向性グラフから導出できる。次いで、許容差シミュレーションを使用して、どの設計パラメータが製品からなる機能要求に対してどのような影響を有するかを自動的に判断する。
【0024】
H.ヨハネッソンおよびR.ソーダーベルクは、どのように「機能手段階層」が生成されるかについて記載していない。機能要求と設計パラメータとの間の従属性が手作業で作成される方法が示されているだけである。特にここでは、特定の基準要素が影響を及ぼす他の基準要素を手作業で判断することが必要である。これは、特に広範囲な製品について障害の影響を受けやすく、隙間および見過ごされる関係が容易に生じ、経済的に実施できるものではない。
【0025】
【非特許文献1】
マーチン ボーン(Martin Bohn)「開発工程における許容差処理(Toleranzmanagement im Entwicklungsprozess)」学位論文、カールスルーエ大学、機械工学部,1998年
【非特許文献2】
スカン リー(Sukan Lee)およびチュンスキー イー(Chunski Yi): 「シーケンスと機能制約によるマルチチェーン組み立て品のための許容差解析(Tolerance Analysis for Multi−Chain Assemblies with Sequence and Functionality Constraints)」, 予稿集. 1997年 IEEE Int. ロボット工学とオートメーション会議(Conf. on Robotic and Automation)、1997年4月、927〜932ページ
【非特許文献3】
R.ソーダーベルク(R.Soederberg): 「CATツールのサポートによる頑強な設計」(Robust Design by Support of CAT Tools)」, 予稿集. 1998年 ASME 設計工学技術会議(Design Engineering Technical Conferences),1998年9月 13〜16日、アトランタ(Atlanta)1〜11ページ
【非特許文献4】
H.ヨハネッソン(H.Johannesson),R.ソーダーベルク(R.Soederberg): 「配置から詳細設計までの許容差解析のための構造とマトリックスモデル(Structure and Matrix Models for Tolerance Analysis from Configuration to Detail Design)」, 工学設計におけるジャーナル研究 (Accepted for publication Journal Research in Engineering Design)Vol. 12 、 2000年、 112〜125ページ
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0026】
本発明は、物理オブジェクトの第1の部分オブジェクトに対する第1の基準要素の定義によって、その設計が影響される前記物理オブジェクトのさらなる部分オブジェクトを選択するために、自動的に実施できる方法を提供する目的に基づくものである。この方法は、第1の基準要素の修正がなされる場合に、部分オブジェクトの設計間の、したがって物理オブジェクトの設計の整合性が失われるという危険性を減少させることを目的とする。さらに、本発明の方法を実施するための装置も提供される。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明の目的は、請求項1または請求項2に記載の方法を用いて、及び、請求項12または請求項13に記載の装置を用いて達成される。有利な改良形態は、従属項にに記載されている。
【0028】
第1の部分オブジェクトと少なくとも1つのさらなる部分オブジェクトとからなる物理オブジェクトは定義済みであり、第1の部分オブジェクトは、以前に選択された部分オブジェクトとして定義済みであり、第1の部分オブジェクトの設計に関連付けられている第1の基準要素は、以前に選択された基準要素として定義済みである。前記物理オブジェクトのそれぞれの部分オブジェクトは、第1の部分オブジェクトとして選択でき、前記第1の部分オブジェクト上のそれぞれの基準要素は、第1の基準要素として選択できる。さらに、前記物理オブジェクトの設計は定義済みである。この設計は、前記第1の部分オブジェクトの設計およびさらなる部分オブジェクトの設計を含み、これらの部分オブジェクトのそれぞれの設計は、前記部分オブジェクトの空間範囲および空間位置を含むことが好ましい。前記第1の部分オブジェクトの前記設計はまた、それの第1の基準要素およびその空間位置を含む。この設計は、前記第1の部分オブジェクトに対する、前記第1の基準要素の空間位置を指定することが好ましい。さらに、組立て順序が定義済みであり、前記順序は、物理オブジェクトのどの部分オブジェクトが、他のどの部分オブジェクトを使用してどの順序で組み合わせられるかを定義する。
【0029】
本発明による方法では、前記第1の基準要素について、ターゲットオブジェクトが、組立て順序において前記第1の部分オブジェクトの後に生じるさらなる部分オブジェクトの中で探索されることが提供される。次いで、組立て順序において前記第1の部分オブジェクトの後に生じるさらなる部分オブジェクトが、前記第1の基準要素内に前記第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定する場合には、このさらなる部分オブジェクトが第1の基準要素のターゲットオブジェクトとなる。
【0030】
この方法では、1つ以上のターゲットオブジェクトを、または、判断するために考慮に入れられている設計状態における第1の基準要素のターゲットオブジェクトがないという結果を提供できる。
【0031】
請求項1に記載の方法においては、第1の基準要素の空間位置は、組立て順序において第1の部分オブジェクトの後に生じるさらなる部分オブジェクトの空間範囲および空間位置と比較される。その上、第1の基準要素によって制限される方向は、さらなる部分オブジェクトの空間方位と比較される。表面の空間方位は、表面に垂直なベクトルである法線ベクトルの方向に関係すると理解されている。どの比較においても予め定義された限界より大きい差が提供されなかった場合には、さらなる部分オブジェクトがターゲットオブジェクトである、すなわち第1の基準要素内に第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定すると判断される。
【0032】
請求項2に記載の方法では、ターゲットオブジェクトを判断する際に考慮に入れられ、かつ第1の基準要素と比較される少なくとも1つのさらなる部分オブジェクトの設計の基準要素が提供される。第1の基準要素がさらなる基準要素と互換性があるかどうかが試験される。この試験から、基準要素が互いに互換性があることが明らかになると、その設計にさらなる基準要素が含まれる部分オブジェクトが、第1の基準要素のターゲットオブジェクトであると判定される。
【0033】
第1の基準要素が、製造中に少なくとも一時的に第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定する部分オブジェクトに一致することを確実にするためには、並びに第1の部分オブジェクトが、着脱可能なまたは着脱不可能なように接続されているさらなる部分オブジェクトに一致することを確実にするためには、ターゲットオブジェクトの知識が必要である。この知識により、2つの部分オブジェクトの設計が互いに一致しないという危険性が減少する。さまざまな部分オブジェクトの設計間のこのような非互換性が、設計が完了した後まで、または進行中の作業中、たとえば部分オブジェクトの製造および組立て中になって初めて発見された場合や、または作業中でさえも発見されなかった場合には、一般に大きな時間的プレッシャの下で修正設計を実施しなければならず、または既に製造した部分オブジェクトを後に改造し組み込むことさえしなければならなくなり、このことにより、かなりのコストがかかる場合がある。
【0034】
本発明による方法は、たとえ物理オブジェクトが何百または何千もの部分オブジェクトからなる場合においても、またはこれらの部分オブジェクトの設計が多数の異なる要員によって行われたり修正されたりする場合においても、設計決定の影響を、信頼性が高く反復可能で系統立った素早い方式で、したがって短時間で費用対効果の高い方式で実施でき、特に効率的な方式で判断する方法を示している。部分オブジェクトに取り組んでいる要員が空間的に分散されており、かつ時系列的に平行な方式で操作する場合に、特に大きな利点が得られる。この場合においてさえも、多数の部分オブジェクトの設計は互いに素早く一致しなければならず、また同時にそれぞれの要員は、少数の部分オブジェクトの設計についてだけしか精通していない。本発明による方法は、部分オブジェクトそれぞれの比較的大きな修正後に実施されること、及び/または物理オブジェクトの設計について新しい設計状態になった時に、再び実施されることが好ましい。
【0035】
本発明による方法のさらなる利点に、製品を生産するプロセスの初期に適用できることがある。この方法が適用される前に、物理オブジェクトのそれぞれの部分オブジェクトのための設計が既にできあがっている必要はない。ターゲットオブジェクトの設計を含み、組立て順序において後続する部分オブジェクトの設計が存在することで十分である。これらの設計は、必ずしも既に完全にできあがっている必要はなく、どれがターゲットオブジェクトであるかを判断することが可能であるという程度であって、改良によって提供される比較および試験が実施できるという程度で良い。
【0036】
基準要素とは、基準点または基準面のいずれかである。それぞれの基準点は位置決め点または保持点であり、それぞれの基準面は位置決め面または保持面であることが好ましい。
【0037】
物理オブジェクトは、2つのタイプの部分オブジェクト、すなわち、一方ではさらなる物理オブジェクトに関連付けられている部分オブジェクトと、他方ではさらなる物理オブジェクトを形成するために第1のタイプの部分オブジェクトの製造および組立ての際に装置として使用される部分オブジェクトとを含むことが好ましい。第1のタイプの部分オブジェクトは、さらなる物理オブジェクトが使用される時間中に組み立てられ、第2のタイプ(第2のタイプの部分オブジェクト)は、さらなる物理オブジェクトが製造される時間中に第1のタイプの部分オブジェクトとの相互作用をする。2つのタイプの部分オブジェクトは、それらが一致することを初期の時点で確実にするために、共に設計されることが好ましい。
【0038】
さらなる物理オブジェクトは、たとえば自動車の車体である。さらなる部分オブジェクトは、第1の部分オブジェクトが第1の基準要素において、車体の製造中に少なくとも一時的に接触している装置または装置の構成部品である。次いで、物理オブジェクトは、車体と車体を製造するための装置とからなる。物理オブジェクトは、一般に、共に適合していなければならない何百もの部分オブジェクトを含む。
【0039】
本発明による方法は、特に好ましくは物理オブジェクトのコンピュータサポート設計中に、許容差計画のために、及び/または締付けおよび固定概念、及び/または保持概念、及び/または方位概念、及び/または基準要素概念、及び/または位置決め点概念を定義するために使用されることが好ましい。
【0040】
さらなる部分オブジェクトがターゲットオブジェクトであるかどうかに関する試験は、組立て順序において第1の部分オブジェクトの後に生じるそれぞれの部分オブジェクトについて実施されることが好ましい。別の改良形態では、少なくとも1つのターゲットオブジェクトが決定されるまで、または組立て順序において第1の部分オブジェクトの後に生じるさらなる部分オブジェクトの中に第1の基準要素のターゲットオブジェクトがないことが明らかとなるまで、ステップb)の試験が繰り返されることが実現される。
【0041】
好ましくは、2つのタイプのターゲットオブジェクト、つまり直接ターゲットオブジェクトと間接ターゲットオブジェクトとが区別される。ここでは、第1の基準要素のさらなるターゲットオブジェクトは、組立て順序において第1の部分オブジェクトと直接ターゲットオブジェクトとの間では生じないが、第1の基準要素の少なくとも1つのさらなるターゲットオブジェクトは、第1の部分オブジェクトと間接ターゲットオブジェクトとの間で生じる。この特性を用いて、直接ターゲットオブジェクトと間接ターゲットオブジェクトとが互いに区別される。第1の部分オブジェクトは、直接ターゲットオブジェクトを用いて、直接保持され、及び/または固定される。それと反対に、間接ターゲットオブジェクトは、直接ターゲットオブジェクトを保持し、したがって第1の部分オブジェクトを間接的に保持し、及び/またはそれを固定する。好ましくは、少なくとも1つのターゲットオブジェクトに加えて、第1の基準要素についての直接ターゲットオブジェクトかまたは間接ターゲットオブジェクトかに関する決定がなされる。
【0042】
第1の部分オブジェクトの設計は、ターゲットオブジェクトが、第1の基準要素から、最小または最大どのぐらい離れることができるかの定義を含むことが好ましい。組立て順序において第1の部分オブジェクトの後に生じるさらなる部分オブジェクトについて、このさらなる部分オブジェクトと第1の基準要素との間の距離が判断される。判断された距離は、定義された距離と比較される。
【0043】
第1の基準要素のターゲットオブジェクトを判断するための1つの基準が、請求項1、3、及び4に規定されている。さらなる部分オブジェクトに対する基準点の空間方位、つまり第1の基準点において部分オブジェクトの表面への法線ベクトルの方向が判断される。ベクトルは、x成分、y成分、及びz成分を指定することによって指定されることが好ましく、ベクトルは1の長さを有する。この空間方位は、第1の基準点によって制限される方向と比較される。基準点について、実施形態では、第1の基準点はさらなる部分オブジェクトの表面上に置かれておらず、したがって第1の基準点を通る、異なる法線ベクトルがあるという可能性を考慮に入れている。
【0044】
第1の基準点が、さらなる部分オブジェクトの表面上にまたはその近くに置かれている場合に、比較が行われることが好ましい。請求項1に記載の方法において、法線ベクトルの方向が、予め定義された限界より大きいことによって、制限される方向と異なる場合には、選択された部分オブジェクトは、第1の基準点のターゲットオブジェクトではない。
【0045】
以下に記載する請求項2に記載の方法の実施形態では、ステップb)において試験された時に、第1の基準要素がさらなる基準要素と互換性があるかどうかを定義する。ここで、実施形態では、互換性のために必要な基準を定義する。基準が破られている場合には、基準要素は互いに互換性がない。
− 2つの基準要素は、少なくともそれらの空間位置が互いに対応していない場合に、互換性がないと評価される。x座標、y座標、及びz座標を通る空間位置が記載されることが好ましい。たとえば、丸め誤差および計算精度を考慮に入れることが必要であるので、いつ2つの空間位置が互いに対応すると評価されるかの定義がなされる。
− 請求項4では、両方の基準要素は、それぞれについて法線ベクトルが決定される基準点であるという可能性を考慮に入れている。第1の基準点では、1つの法線ベクトルは、第1の部分オブジェクトの表面に垂直である。さらなる基準点では、他の法線ベクトルは、さらなる部分オブジェクトの表面に垂直である。第1の部分オブジェクトのまたはさらなる部分オブジェクトの設計は法線ベクトルを含む、あるいはそれらは、必要な場合に設計から決定される。ベクトルは、x成分、y成分、及びz成分を指定することによって指定されることが好ましく、ベクトルは1の長さを有する。2つの基準点は、少なくともこれらの法線ベクトルが対応していない場合には、互換性がないと評価される。空間位置の比較についてと全く同様に、ベクトルの比較について、いつ2つのベクトルが互いに対応するものと評価されるかの定義もある。
− 請求項4は、両方の基準要素が基準面である可能性を考慮に入れている。両方の基準面について、基準面への法線ベクトルの形の空間方位が、それぞれの場合において判断される。2つの基準面は、少なくともこれらの法線ベクトルが対応していない場合には、互換性がないものと評価される。
− 請求項3によれば、第1の基準要素が、第1の部分オブジェクトの空間運動を制限するという方向の定義がある場合がある。さらなる基準要素が、さらなる部分オブジェクトの空間運動を制限するという方向の定義もある。それぞれの制限は、x方向に1つ、y方向に1つ、またはz方向に1つであることが好ましい。2つの基準面は、少なくとも制限される方向が対応していない場合には、互換性がないものと評価される。
− 請求項3もまた、第1の基準要素のタイプおよびさらなる基準要素のタイプを定義することが可能であることを提供する。基準要素の4つの可能なタイプに、位置決め点、保持点、位置決め面、及び保持面がある。2つの基準要素は、少なくともこれらのタイプが対応していない場合には、互換性がないものと評価される。
− 第1の部分オブジェクトの設計は、第1の基準要素について設計許容差または位置許容差を含むことがあり、さらなる部分オブジェクトの設計は、さらなる基準要素について設計許容差または位置許容差を含むことがある。2つの基準要素は、少なくとも2つの許容差が対応していない場合には、互換性がないものと評価される(請求項3)。
− 第1の部分オブジェクトの設計は、ターゲットオブジェクトが、第1の基準要素から、最小または最大どのぐらい離れることができるかの定義を含み得る。その結果、下限または上限が予め定義される。2つの基準要素は、少なくとも、それらの互いからの距離が、定義された最大距離より大きいかまたは定義された最小距離より小さい場合には、互換性がないものと評価される。
− 両方の基準要素が基準点である場合には、さらなる基準が適用できる。第1の基準点が、第1の部分オブジェクトの空間運動を制限するという方向の定義がなされる。さらなる基準点の空間方位、つまりさらなる基準点においてさらなる部分オブジェクトの表面への法線ベクトルが定義される。たとえば、このような法線ベクトルが、第1の部分オブジェクトの設計の際に定義される。この法線ベクトルの方向は、第1の基準点によって制限される方向と比較される。
【0046】
その前提条件が満たされている、上述した個々の試験の定義は、連続して実施されることが好ましい。個々の試験から、2つの基準要素が互いに互換性がないことが明らかとなった場合には、次の個々の試験は実施されない。すべての6つの比較において対応することが定義されている場合、または対応する幾何情報がないために個々の試験が実施できない場合には、2つの基準要素は互いに互換性がある。
【0047】
部分オブジェクトの完全な設計は、非常に多数の情報項目からなる。設計の比較には、多くの実行時間および計算容量を必要とすることがある。この費用を減少させるために、1つの改良形態では、まず基準要素を部分オブジェクトの設計から抽出し、次いで記録することが提供される。プロセスにおいては、特に基準要素についての幾何情報、および基準要素が関連付けられている部分オブジェクトへの参照についての幾何情報が抽出される。抽出された基準要素は、ステップb)における試験のためにのみ使用される。
【0048】
1つの好ましい実施形態では、少なくとも3つの個々の識別子からなる基準要素の全域識別子が提供され、具体的には、
基準要素がその設計に関連付けられている部分オブジェクトの識別子と、
基準要素が同じ部分オブジェクト上の他の基準要素から区別されるのに用いられる識別子と、
基準要素のタイプについての識別子と、からなる。
【0049】
部分オブジェクトに使用される識別子は、たとえば、それの通し番号、並びに、構成部品、組み立て品、ユニット、及び装置を互いに区別する文字である。
【0050】
全域識別子は、非常に有益な情報を有する。次いで、要員が、たとえばプリントアウトした紙上に出された前記基準要素の全域識別子から基準要素の位置および重要性を結論づけることが特に可能となる。要員は、別の要員が作成した設計を、より容易に理解できる。その上、適切な定義を用いて、全域識別子から基準要素についての情報を自動的に導出できる。
【0051】
本発明による全域識別子が、基準要素についてだけではなくどのような設計要素についても割り当てられることが好ましい。「設計要素」とは、「基準要素」のための総称であり、特に、位置決め点、保持点、測定、測定点、及び寸法を含む。全域識別子は、特に異なるタイプの設計要素を区別する。
【0052】
すべての設計要素に、このような全域識別子が提供され、その結果、一貫した命名法に従って命名されることが好ましい。その結果、設計要素は、一貫した命名法による名前が非常に有益な情報を有するので、たとえば許容差シミュレーションの結果の中に、再び容易に見つけることができる。設計要素のすべての全域識別子は、自動的に生成できる。
【0053】
本発明に従って生成され、第1の設計要素がさらなる設計要素と互換性があることを示す情報は、第1の設計要素のおよび/またはさらなる設計要素の全域識別子内に符号化される。請求項6によれば、さらなる基準要素について、それが、第1の部分オブジェクトの識別子と、第1の部分オブジェクトの設計のさらなる基準要素から第1の基準要素を区別する識別子と、第1の基準要素のタイプの識別子とを含むという点について、第1の基準要素を参照する全域識別子が生成される。逆に、請求項5によれば、さらなる基準要素を参照する全域識別子が、第1の基準要素のために生成される。
【0054】
請求項8によれば、第1の基準要素のこのような全域識別子が、さらなる部分オブジェクトの識別子を追加することによって拡大される。直接ターゲットオブジェクトが発見された場合には、第1の基準要素の全域識別子は、この直接ターゲットオブジェクトの識別子を追加することによって拡大される。
【0055】
請求項5または請求項6または請求項8に記載の実施形態は、本発明による方法が複数回実施される場合に、特に有利である。請求項9によれば、この方法が実施される場合には、請求項5または請求項8に記載されるように、第1の設計要素の全域識別子が生成される。この方法が、今回またはさらなる回、実施される場合には、さらなる部分オブジェクトが、第1の基準要素の全域識別子に応じて、ステップb)において選択される。好ましくは、その識別子が第1の基準要素の全域識別子に含まれる部分オブジェクトのみが選択される。
【0056】
請求項7は、第1の基準要素ではなく、さらなる基準要素の全域識別子を提供する。請求項7に記載の方法が実施される場合には、さらなる基準要素の全域識別子が生成される。この方法が、今回またはさらなる回、実施される場合には、全域識別子は、さらなる部分オブジェクトの試験の際に考慮に入れられる。さらなる基準要素は、さらなる基準要素の全域識別子が、第1の部分オブジェクトのための識別子と、第1の部分オブジェクト上の他の基準要素から第1の基準要素を区別する識別子と、第1の基準要素のタイプについての識別子とを含む場合にのみ、第1の基準要素との互換性のために試験されることが好ましい。
【0057】
これまでに記載してきた本発明の実施形態では、ターゲットオブジェクトを決定するときに、既存の基準要素のみが比較されることが提供される。このためには、本発明による方法が適用される前に、基準要素が生成されていることが必要である。そうではなく、部分オブジェクトの設計が、本発明による方法の展開形態を用いて互換性がある基準要素を追加することによって拡大される場合に、エラーの危険性が減少する。請求項10に記載の方法は、このような基準要素がどのように自動的に生成されるかを示している。第1の基準要素のターゲットオブジェクトが選択される場合には、このターゲットオブジェクトの設計に関連付けられているさらなる基準要素が、自動的に生成される。それは、第1の部分オブジェクトの設計の第1の基準要素と互換性があるような方式で生成される。自動的に生成されたさらなる基準要素は、識別子と選択されたターゲットオブジェクトに対する空間位置とを含む。この実施形態において起こりうる1つの結果は、ターゲットオブジェクトに関連付けられ、第1の基準要素と互換性があるさらなる基準要素を生成することが不可能であることである。
【0058】
自動的に生成された基準要素は、直接ターゲットオブジェクトの設計に関連付けられ、請求項3または請求項4によって定義された基準に従って第1の基準要素と互換性があることが好ましい。請求項11では、第1の基準要素およびさらなる基準要素が、両方とも基準点であるかまたは両方とも基準面であるかのいずれかを提供する。その上、さらなる基準要素が生成されると、法線ベクトルの方向、制限される方向、及び第1の基準要素のタイプが転送されて(請求項11)、その結果、第1の基準要素およびさらなる基準要素は、
それらの空間位置と、
各部分オブジェクトの表面への、または各基準面への法線ベクトルと、
各部分オブジェクトの空間運動が制限される方向と、
基準要素のタイプと、について、対応している。
【0059】
ここでは、第1の基準要素と互換性があり、直接ターゲットオブジェクトの設計に関連付けられているさらなる基準要素を生成することが、全く可能であるかどうかが試験される。
【0060】
文書が作成される前に、その文書のための再使用可能テンプレートが作成されることが好ましい。文書は、このテンプレートのコピーが記入されるという事によって作成される。本発明による方法が複数回実施される場合に、再使用可能テンプレートを使用することが特に有利であり、そうすることにより、たとえばさまざまな部分オブジェクトまたは基準要素のための、または部分オブジェクトの設計のさまざまな設計状態のための、複数の文書項目が作成される。
【0061】
本発明による方法は、物理オブジェクトが、その設計が多数の要員により平行して生成されかつ修正される多数の部分オブジェクトを含む場合に、特に有利である。したがって、部分オブジェクトの設計は互いに一致し、その設計が修正によって影響される要員には、修正について知らされることが好ましい。この理由により、1つの実施形態では、判断される少なくとも1つのターゲットオブジェクトについて、そのターゲットオブジェクトがアドレスにリンクされているかどうかが試験される。本発明によって判断された影響を含むメッセージが、このアドレスに送信される。
【0062】
このメッセージの受信者は、たとえば、ターゲットオブジェクトの設計を担当する要員である。メッセージは、第1の基準要素の識別と、判断されたターゲットオブジェクトの1つの識別とを含む。請求項5〜9のいずれか一項に記載の全域識別子をこのために使用することが好ましい。複数のターゲットオブジェクトが判断された場合には、複数のメッセージが生成され、さまざまなアドレスに送信されることが好ましい。
【0063】
ここでの前提条件は、少なくとも1つのさらなる部分オブジェクトがアドレスにリンクされていることである。少なくとも1つのターゲットオブジェクトについて、そのターゲットオブジェクトがアドレスにリンクされているかどうかが試験される。リンクされている場合には、第1の基準要素の識別子とターゲットオブジェクトの識別子とを含むメッセージが生成される。直前に記載したように、まず文書が作成されることが好ましい。次いで、この文書を含むメッセージが作成され、ターゲットオブジェクトにリンクされているアドレスに送信される。
【0064】
このようなメッセージが送信されるアドレスを見つけ出すために、物理オブジェクトの部分オブジェクトが、アドレスにリンクされている。このアドレスは電子メールアドレスであり、メッセージは、メッセージネットワーク、たとえばイントラネットを介して電子形式で送信されることが好ましい。部分オブジェクトのアドレスへのリンクは、互いに、
その設計を生成しかつ変更することを担当する要員にそれぞれの部分オブジェクトを接続する表と、
電子メールアドレスにそれぞれの要員を接続するさらなる表との、2つの表を自動的にリンクすることによって生成されることが好ましい。
【0065】
本発明による方法では、物理オブジェクトの部分オブジェクトが第1の部分オブジェクトの役割を引き受け、第1の部分オブジェクトの基準要素が第1の基準要素の役割を引き受けることが提供される。本発明によれば、この第1の基準要素のターゲットオブジェクトが決定される。系統立った手順により、すべての基準要素について、この方法が実施される。本発明による方法は繰り返して実施され、具体的には、物理オブジェクトのそれぞれの部分オブジェクトについて少なくとも1回、かつ部分オブジェクトのそれぞれの基準要素について1回実施され、それぞれの部分オブジェクトが、第1の部分オブジェクトの役割を少なくとも1回引き受け、それぞれの基準要素が、第1の基準要素の役割を少なくとも1回引き受けることが好ましい。
【0066】
実施形態の1つの展開形態を用いて、ターゲットオブジェクトが判断されなかったすべての基準要素が列挙される。これらの基準要素の名称により、物理オブジェクトの部分オブジェクトの設計がなお不完全であるかまたは矛盾する場所に関する情報が提供される。
【0067】
本発明の先の実施形態では、与えられた第1の基準要素のターゲットオブジェクトを決定する。さらに、特に許容差計画については、物理オブジェクトに対するどの測定がどのような方法で第1の基準要素によって影響されるかを知ることが重要である。1つの実施形態では、どのようにこの情報が生成されるかを示している。さらなる基準要素のために、設計許容差、位置許容差、または寸法許容差が定義される。物理オブジェクトの設計は、その物理オブジェクトに対する少なくとも1つの測定についての情報を含む。第1の基準要素がさらなる基準要素と互換性がある場合には、以下の後続ステップが実施される。
− さらなる基準要素および測定を考慮に入れた許容差シミュレーションが実施される。
− その上、この許容差シミュレーションの結果が記録される。
− 物理オブジェクトに対するどの測定がさらなる基準要素によって影響されるかが、記録された結果から判断される。
− 物理オブジェクトに対するどの測定が第1の基準要素によって影響されるかが、記録された結果から導出される。
【0068】
製造計画のための方法は、一連の連続プロセスを実施する本発明による方法を使用する。特にここでは、以下のステップが実施される。
− 部品リストが、物理オブジェクトのために作成される(ステップi)。
− 部分オブジェクトの設計を含む設計が、物理オブジェクトのために作成される(ステップii)。
− 部分オブジェクトの設計要素が、部分オブジェクトの設計の一部として生成され、少なくとも1つの第1の基準要素が生成される(ステップiii)。
− 他のどの部分オブジェクトを使用して、どの順序でどの部分オブジェクトが組み立てられるかを定義する組立て順序が作成される(ステップiv)。
− 本発明による方法は、少なくとも1回実施される。第1の基準要素のターゲットオブジェクトが、設計が現存する部分オブジェクトの中から探索される(ステップv)。
【0069】
直前に記載した方法は、物理オブジェクトの許容差計画のために使用することが好ましい。ステップiiiでは、特に設計要素のための基準要素、測定点、測定、及び許容差が生成される。物理オブジェクトのための許容差シミュレーションが、ステップivとvとの間で実施される。ステップvでは、さらに、第1の基準要素がどの部分オブジェクトに対してどのような影響を有するかの判断がある。
【0070】
本発明による方法は、基準要素を比較することを可能にする部分オブジェクトについての幾何情報を比較する手段を有する装置を用いて実施されることが好ましい。
【0071】
本発明による方法はまた、コンピュータの内部メモリに直接ロードできるコンピュータプログラム製品であって、その製品がコンピュータ上で動作する場合に、それを用いて請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法が実施できるソフトウェアの区分を含むコンピュータプログラム製品を使用して実施できる(請求項12)。特に、このコンピュータプログラム製品は、ウェブサーバに格納でき、インターネットを介してまたはイントラネットを介してコンピュータの内部メモリに直接転送でき、そのコンピュータはクライアントである。
【0072】
本発明による方法はまた、コンピュータ読取り可能媒体に格納され、コンピュータに、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法を実施させるコンピュータ読取り可能プログラム手段を有するコンピュータプログラム製品を使用して実施できる(請求項13)。その媒体は、たとえば、ディスケットの、CDの、ミニディスクまたはテープの1組、もしくはインターフェース、たとえばUSBポートやSCSIインターフェースを用いてPCに接続された記憶装置ユニットである。
【0073】
以下、図面に示された例示的実施形態を用いて、本発明について説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0074】
図1は、本発明による方法の例示的実施形態の流れ図を示している。許容差計画または締付けおよび固定概念の定義が、適用分野の例である。以下に、個々のステップについて説明する。
【0075】
さらなる部分オブジェクトを選択する法としては、データ処理システム上のコンピュータプログラムを用いて実施されることが有利である。本発明による方法が適用される場合は、入力情報を用いて、部分オブジェクトが選択される。この入力情報は、前もって生成され、データ記憶装置内に格納される。
【0076】
本発明の実施形態では、この入力情報の特定の形状構成について示している。この入力情報、具体的には部分オブジェクトのCADモデル、組立て順序、基準要素の定義が、以下のデータ記憶装置内に格納される。
− 第1のデータ記憶装置には、どの部分オブジェクトから物理オブジェクトが作られるかに関する情報、および部分オブジェクトについての管理情報が含まれる。これには、たとえば、どの部分オブジェクトがさらなる物理オブジェクトを形成するか、およびどの部分オブジェクトが装置であるかの定義が含まれる。物理オブジェクトの部分オブジェクトを、それらの管理情報と共に列挙する部品リストが、第1のデータ記憶装置内に格納されることが好ましい。
− 第2のデータ記憶装置は、物理オブジェクトおよび部品リスト内で指定されている部分オブジェクトのCADモデルからなる。このようなCADモデルには、部分オブジェクトについての幾何情報が含まれ、その情報は、部分オブジェクトの空間範囲および空間位置を含む。
− 第3のデータ記憶装置には、部分オブジェクトの基準要素についての幾何情報が含まれる。特に、この第3のデータ記憶装置は、識別子およびそれぞれの基準要素の空間位置、さらにそれぞれの基準面の空間方位を含む。表面の空間方位は、たとえば、表面と直角のベクトルである法線ベクトルを用いて指定される。
− 組立て順序のための木構造が、第4のデータ記憶装置内に格納される。この組立て順序が、他のどの部分オブジェクト使用して、どの順序でどの部分オブジェクトが組み立てられるかを指定する。
− 第5のデータ記憶装置には、許容差シミュレーションの結果が含まれる。
− 本発明に従って生成される、特に部分オブジェクトの選択についての情報は、第6のデータ記憶装置内に格納される。
【0077】
データ処理システムは、第1の5つのデータ記憶装置への少なくとも一時読出しアクセスと、第6のデータ記憶装置への書込みアクセスとを有する。
【0078】
データ記憶装置システムは、特に、データ処理システムの永久データメモリまたはメインメモリであり得る。それらは、たとえばすべてが同じコンピュータに、またはローカルコンピュータネットワークまたはイントラネット内に接続された異なるコンピュータに関連付けられている場合がある。データ処理システムは、第1の5つのデータ記憶装置への連続および/または一時読出しアクセスと、第6のデータ記憶装置への連続または一時書込みアクセスとを有する。
【0079】
以下の文において、まず、どの情報が第1の5つのデータ記憶装置を満たすか、そしてこの情報がどのように生成されるかの記載がある。
【0080】
エンジニアリングデータ管理(EDM)とも呼ばれる製品データ管理(PDM)を実施するシステムにおいて、物理オブジェクトがそれからなる部分オブジェクトを示す情報を含む部品リストが入力される。その上、物理オブジェクトおよびその部分オブジェクトについての管理情報が入力される。
【0081】
物理オブジェクトおよびその部分オブジェクトの設計が行われる。このことは、それぞれの部分オブジェクト、具体的には、さらなる物理オブジェクトと装置およびそれらの構成部品との両方の部分オブジェクトのCADモデルを作成する設計者によって行われる。その部分オブジェクトのCADモデルがその中に関連付けられてインポートされるCADモデルもまた、さらなる物理オブジェクト全体からなる。許容差計画のために必要な設計要素は、これらのCADモデル内で記載される。「設計要素」とは、特に、物理オブジェクトおよびその部分オブジェクト上の基準点、基準面、測定点、寸法、測定の総称である。
【0082】
設計の一部として、部分オブジェクトのために基準要素が定義される。基準要素は、基準点および基準面、つまり特に、さらなる物理オブジェクトが製造されている間、このさらなる物理オブジェクトの部分オブジェクトAが、このさらなる物理オブジェクトの装置、またはこのさらなる物理オブジェクトの別の部分Aによって、固定される及び/または保持される、点または表面である。部分オブジェクトAは構成部品であり、他の部分オブジェクトBは組み立て品または装置であることが好ましい。
【0083】
統計的に判断されるやり方で、空間内で強固な車体の6自由度を制限するためには、6つの基準点が必要である。第1の3つの基準点は、一次面をカバーする。次の2つの基準点は、一次面に直角の二次面を定義する。最後の基準点は、他の2つの平面に直角の三次面を定義する。一次面、二次面、及び三次面は、対になって互いに直角に交わる。3つの平面は、平行軸を有する、すなわち、一次面は、x軸またはy軸またはz軸のいずれかに直角であることが好ましい。二次面および三次面も同様である。しかし、一次面、二次面、及び三次面は、平行でない軸を有して配向されている場合もある。
【0084】
図2は、3−2−1の原理による6つの基準点および3つの平面を示している。一次面は10で、二次面は20で、三次面は30で表されている。基準点11、12、13は一次面10をカバーし、基準点21、22は二次面20をカバーし、基準点31は三次面30をカバーする。
【0085】
どのさらなる部分が、特定の基準点内で部分オブジェクトAを固定するかを定義する必要はない。そうではなく、この情報は、ターゲットオブジェクトを選択することにより、本発明による方法によって自動的に判断される。このさらなる部分オブジェクトは、部分オブジェクトAのための直接部分オブジェクトであり、そして定義済みの基準要素に対する直接部分オブジェクトである。本方法はまた、間接ターゲットオブジェクト、つまりそれ自体が直接ターゲットオブジェクトを保持する部分オブジェクトを見つけることが好ましい。
【0086】
許容差特定アプリケーションである「機能寸法および許容差解析(functional dimensioning and tolerancing)」と合わせて、CATIAなどの市販されているCADツールにより、ユーザは、許容差計画のための設計要素をCADモデル内に集積しこれらの設計要素のための許容差およびそのさらなる特性を定義することができる。特に、基準点および基準面をこのようにしてモデル化できる。許容差を有するこのような基準点の例に、座標系のx方向の位置許容差を有する位置決め点と、構成部品の許容差を有する寸法とがある。
【0087】
図3は、(左側の)表面40の外形の許容差、および(右側の)位置41の許容差の通常の例示である。実表面の外形は、1mmの間隔を有する2つの理想的な平行面内になければならない。点の位置は、x、y、z方向の、それぞれの場合において±0.2mm、つまり全部で0.4mmの許容差を有する。
【0088】
その上、測定の定義がCADモデル内に集積される。測定は、特に、x方向、y方向、及びz方向の点測定、隙間測定、角度測定、オフセット測定、及び距離測定を含む。それぞれの測定について、どの測定点がこの測定に関連付けられるかの定義がなされる。
【0089】
組立て順序が次に定義される。組立て順序は、さらなる物理オブジェクトが、部分オブジェクトから、特に構成部品および組み立て品から組み立てられる順序、およびどの装置がいつ使用されるかを示す木構造である。一般的に、組み立て品が構成部品から製造され、他の組み立て品がこれらの組み立て品から製造され、最後にさらなる物理オブジェクトがこれらの他の組み立て品から製造されるので、組立て順序は多段である。図4は、このような組立て順序を示している。この例では、構成部品52、次いで構成部品51が、まず保持装置50内で固定され、次いで2つの構成部品51および52が永続的に組み立てられて、組み立て品 53を形成する。
【0090】
許容差シミュレーションのための商用ツールにより、要員は、このような組立て順序を作成することができる。組立て順序を作成するツールは、物理オブジェクトのすべての部分オブジェクトの部品リストまたは他のいくつかの一覧表を含む、データ記憶装置への読出しアクセスを有することが好ましい。この一覧表は、PDMのためのシステムまたはCADモデルから自動的に生成できる。
【0091】
設計要素および測定と共にCADモデルが生成され、組立て順序が定義された後、次のステップは、許容差シミュレーションを実施することを含む。当業者なら、許容差シミュレーションのための商用ツール、たとえばエンジニアリングアニメーション社(Engineering Animation,Inc.)(http://www.eai.com/products/visvsa/classic vsa.html、2001年6月13日に探索)製の「変形システム分析(VSA)」や、Tecnomatix(http://www.valisys.com/marketing/product−desc.html、2001年6月13日に探索)製の「Valisys」に精通しているであろう。それぞれの許容差関連設計要素について、許容差を必要とする変数内の揺らぎが他の変数に対して有する影響についての判断がある。これは、一般に、多数のシミュレーション実行を伴うモンテカルロシミュレーションを使用して、行われる。
【0092】
許容差を必要とし、かつ設計要素の他の変数に依存しない、部分オブジェクトの設計要素のすべての変数は、統計におけるランダム変数と考えられる。ランダム変数の確率分布によれば、乱数発生器が、変数のばらつきの許容範囲内における数値を生成する。他のどの従属変数がこれらの独立変数によって影響されるかが、部分オブジェクトのおよび組立て順序のCADモデルによって定義される。少なくとも平均値、ばらつきまたは標準偏差、変数の値の範囲全体にわたる測定のばらつきのためのヒストグラム、影響要因の重み付けされた一覧表、並びに、cp値およびcpk値が、許容差シミュレーションの結果として、それぞれの測定MES_1に提供されることが好ましい。影響要因は、独立変数、たとえば装置上の基準点の許容差、または構成部品の寸法、または他のいくつかの従属変数、たとえば別の測定の許容差であり得る。パーセンテージ、具体的には測定MES_1の結果のばらつき内における影響要因の起こりうる最大のパーセンテージが、重み付け因子である。
【0093】
このような許容差シミュレーションが実施できるためには、一方では物理オブジェクト、部分オブジェクト、及び設計要素についての情報が必要であり、他方では組立て順序についての情報が必要である。物理オブジェクト、すべての部分オブジェクト、及びすべての設計要素のCADモデルが読み込まれ、許容差シミュレーションのために使用可能となる手順に、当業者は精通しているであろう。その結果、許容差シミュレーションのために必要でない多数の情報項目、特に幾何情報項目が読み込まれる。1つの有利な実施形態では、特定の設計要素についての必要な情報が、まずCADモデルから抽出され、この抽出された情報のみが読み込まれ、ターゲットオブジェクトの本発明による判断のために、かつ許容差シミュレーションのために使用されることが実現される。
【0094】
本発明による方法においては、入力情報は、5つのデータ記憶装置から得られる。部分オブジェクトの選択は、構成部品の例を使用して記載される。そのためにターゲットオブジェクトが選択される構成部品の通し番号を1234567とする。したがって、この例における構成部品1234567は、本発明の方法の第1の部分オブジェクトである。1234567についての管理情報が、第1のデータ記憶装置から得られる。
【0095】
本発明による方法では、さらなる部分オブジェクトを選択することにより、構成部品1234567の6つの基準点それぞれのための少なくとも1つのターゲットオブジェクトを判断する、またはターゲットオブジェクトがないことを判断する。基準点REFのためのターゲットオブジェクトという用語は、基準点REF内に構成部品1234567を固定する、及び/または締め付ける、さらなる部分オブジェクト(特に組み立て品または装置)であると理解されている。組立て順序内の第1の部分オブジェクトの後の第1のターゲットオブジェクトである直接ターゲットオブジェクト、および間接ターゲットオブジェクトが、判断されることが好ましい。構成部品1234567が、異なる部分オブジェクトによりそのさまざまな基準点内に固定される可能性を考慮に入れることが必要である。この理由により、(構成部品)1234567のそれぞれの基準点について、各ターゲットオブジェクトを別個に判断することが必要である。この判断中に、それぞれの基準点が第1の基準要素の役割を引き受ける。
【0096】
第3のデータ記憶装置への読出しアクセスは、どの基準点が構成部品1234567に関連付けられているかを自動的に判断する。
設計要素のタイプ、特には、それが位置決め点、保持点、位置決め面、または保持面であるかどうか(たとえば保持点については、直接保持であるかまたは間接保持であるかの保持のタイプも判断される)と、
好ましくはx、y、z座標を用いて指定される、基準点の空間位置と、
好ましくは基準点内の構成部品1234567の表面の法線ベクトル(x、y、z座標)を用いて指定される、基準点内の構成部品1234567の空間方位と、
基準点が構成部品1234567を制限する方向、およびそれが一次面、二次面、または三次面に関連付けられているかどうかの定義である、制限される方向と、(制限は、好ましくはx方向に1つ、x方向に1つ、またはz方向に1つの制限である。)
構成部品1234567についての基準点の許容差と、についての情報が、その設計要素を有するCADモデルから、これらの基準点それぞれのために抽出される。
【0097】
基準点によって制限される方向は、基準点内の構成部品の空間方位と異なる場合がある。
【0098】
基準点REFのためのターゲットオブジェクトとして、ただ1つの部分オブジェクトが可能であり、前記部分オブジェクトは、組立て順序において(構成部品)1234567の後に生じる。したがって、組立て順序は、どの部分オブジェクトが基準点REF内に(構成部品)1234567を固定するために可能であるかを定義する。部分オブジェクトは、組立て順序において構成部品1234567の直後に来る部分オブジェクトで開始する、基準点REFの空間位置と、組立て順序によって指定された順序で連続して比較される
【0099】
組立て順序において(構成部品)1234567の後に生じる装置を7777777とする。まず(基準点)REFの空間位置が、装置7777777の空間位置および空間範囲と比較される。(基準点)REFの空間位置は、座標系のx、y、z座標を用いて記載されることが好ましい。それぞれの部分オブジェクトの空間範囲および空間位置の記載は、CADモデルによって定義済みである。当業者なら、部分オブジェクトの形状を記載するさまざまな方法を知っているであろう。1つのタイプの記載に、部分オブジェクトは正方形や円筒形などの基本形状の車体から構築され、他の基本形状の車体は取り去られるという事実がある。
【0100】
ターゲットオブジェクトの探索において、たとえば、基準点REFがこれらの部分オブジェクトのそれぞれの中か外のどちらにあるかが試験される。その上、基準点と部分オブジェクトの表面との間の距離が定義済みの限界以下であるかどうかが試験される。基準点REFが装置7777777の表面の外またはその上にあり、(装置)7777777の表面からの距離が定義済みの限界より小さいかまたはそれと等しい場合は、(装置)7777777は、REFのためのターゲットオブジェクトとなる候補である。
【0101】
(基準点)REFが最も近い(装置)7777777の表面上の点をPKTとする。以下のさらなる試験が、(装置)7777777のために、たとえば、(装置)7777777が実際に(基準点)REFのためのターゲットオブジェクトであるかどうかを判断するために実施される。
− 点PKT内の(装置)7777777の表面への空間方位、つまり法線ベクトルが判断される。(基準点)REFについて、(構成部品)1234567の空間方位が、(構成部品)1234567が別の部分オブジェクトにより(基準点)REF内で保持されるまたは固定されるという事実によって制限される方向の定義がある。法線ベクトルの方向は、制限される方向と比較される。2つの方向間の差が定義済みの限界より下である場合は、比較により肯定的な結果が出される。この限界は、たとえば、材料の厚さまたは壁の厚さである。
− (基準点)REFのための許容差は定義済みである。前記許容差は、(点)PKTにおける(装置)7777777の許容差と比較される。
− (基準点)REFについて、(基準点)REF内に(構成部品)1234567を保持するまたは固定する部分オブジェクトのタイプの定義がある。たとえば、(構成部品)1234567が(基準点)REF内に直接保持されるという定義がある。この定義は、部分オブジェクト7777777のタイプと比較される。7777777は装置であるので、部分オブジェクトを直接保持する。
【0102】
両方の追加試験で肯定的な結果が出された場合には、(装置)7777777は(基準点)REFのためのターゲットオブジェクトであり、そうでない場合はターゲットオブジェクトではない。
【0103】
(基準点)REFについてこのようにして判断されたそれぞれのターゲットオブジェクトを試験して、それが(基準点)REFのための直接ターゲットオブジェクトであるか間接ターゲットオブジェクトであるかどうかも判断する。(装置)7777777を試験している間に、さらなるターゲットオブジェクトが、第1の部分オブジェクトとしての(構成部品)1234567とターゲットオブジェクト(装置)7777777との間の組立て順序内に生じるかどうかが試験される。何も生じなかった場合には、(装置)7777777は、(構成部品)1234567のための直接ターゲットオブジェクトである。
【0104】
多くの状況において、本発明の特定の実施形態を用いて、空間位置および空間範囲の比較を消去することが可能であり、このことにより特にコンピュータの時間が削減される。その実施形態は、組立て順序の詳細を示す図5を使用した例を用いて示されている。
【0105】
その例では、REFは、第1の基準要素の役割を引き受ける構成部品230上の基準点である。基準点についての情報から、REFがy方向(一次面の第2の点)で構成部品230の運動を制限し、間接保持のための基準点であることが推論される。間接保持とは、構成部品230が、別の構成部品を用いて保持され、装置200を用いて直接保持されるのではないという意味である。構成部品210、220、230は、組み立てられて、組み立て品240を形成する。この情報と組立て順序とから、構成部品210、220のみが、(基準点)REFのための直接ターゲットオブジェクトとして可能であるという結論が自動的に出される。したがって、(基準点)REFの空間位置は、構成部品210の空間位置および空間範囲と、構成部品220の空間位置および空間範囲とのみ比較される。
【0106】
本発明の1つの展開形態では、まず(基準点)REFが、さらなる部分オブジェクト上のさらなる定義済みの基準要素と比較されることが実現される。これらのさらなる基準要素は、第3のデータ記憶装置内に格納される。たとえば、組立て順序内で第1の部分オブジェクト(構成部品)1234567の後に生じるすべてのさらなる部分オブジェクトの基準要素が、連続して判断される。これらのさらなる基準要素のそれぞれが、互換性について、第1の基準要素REFと比較される。さらなる互換性がある、さらなる基準要素が発見された場合はいつでも、互換性があるさらなる基準要素がその設計に関連付けられているさらなる部分オブジェクトは、(基準点)REFのためのターゲットオブジェクトとして印が付けられる。
【0107】
組立て順序内で構成部品1234567の後に生じる装置を7777777とする。7777777の設計のさらなる基準点をREF_2とする。以下の個々の試験を使用して、たとえば、(基準点)REF_2が第1の基準要素(基準点)REFと互換性があるかどうかを試験する。
− (基準点)REFがどのタイプであるか、かつ(基準点)REF_2がどのタイプであるかの定義がある。特に、(基準点)REFが、直接または間接保持のための、位置決め点、保持点、位置決め面、または保持面であるかどうかの定義があり、(基準点)REF_2について同様のことが定義される。2つのタイプが対応している場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が出される。
− (基準点)REFの空間位置が、(基準点)REF_2の空間位置と比較される。そのユークリッド距離が定義済みの限界以下である場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が提供される。その上、個々の試験において考慮に入れられる最小距離を予め定義することが可能である。
− (基準点)REFでは構成部品1234567の表面に直角である法線ベクトルの方向の判断がある。さらに、(基準点)REF_2では装置7777777の表面に直角の法線ベクトルの方向の判断がある。2つの法線ベクトルは、長さ1に標準化されている。それらは、(基準点)REFで(構成部品)1234567の、及び、(基準点)REF_2で(装置)7777777の方位を指定する。2つの法線ベクトルが互いに、定義済みの限界より大きく異なっていない場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が出される。
− (構成部品)1234567の空間運動は、(構成部品)1234567が別の部分オブジェクトにより(基準点)REFで保持されるまたは固定されるという事実により制限されるという、方向の定義がある。さらに、装置7777777は、(装置)7777777が(基準点)REF_2で保持するまたは固定する部分オブジェクトの方向を制限するという、方向の定義がある。ここでは、x方向、y方向、及びz方向のみが区別される。(基準点)REFおよび(基準点)REF_2のために定義される2つの方向は、互いに比較される。それらが対応している場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が出される。
− (基準点)REFでの(構成部品)1234567の表面への法線ベクトルは、(装置)7777777が、(基準点)REF_2で保持されている部分オブジェクトの空間運動を制限する方向と比較される。制限される方向が定義済みの限界より大きく法線ベクトルと異なっていない場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が出される。
− (基準点)REF_2での(装置)7777777の表面への法線ベクトルは、(構成部品)1234567がさらなる部分オブジェクトにより(基準点)REFで保持されるという事実により、(構成部品)1234567の空間運動が制限される方向と比較される。制限される方向が法線ベクトルと余り異なっていない場合には、この個々の試験から、肯定的な結果が出される。
【0108】
すべての個々の試験が実施されて肯定的な結果が出される、すなわち2つの基準要素が互いに互換性を有するまで、または個々の試験から否定的な結果が出される、すなわち2つの基準要素が互いに互換性を有さなくなるまで、個々の試験が連続して実施され、これらの部分オブジェクト上のこれらの2つの基準要素のためのさらなる個々の試験は実施されない。
【0109】
上述した試験において、1つ以上の互換性がある基準要素を見つけることができる。しかし、互換性がある基準要素が全く発見されないことも起こり得る。この場合においては、互換性がある基準要素が、自動的に生成されるか、またはこのことが不可能であると判断されることが好ましい。このためにまず、上述したように、直接ターゲットオブジェクトがまず判断され、次いで第1の基準要素(基準点)REFに最も近い直接ターゲットオブジェクトの表面上の点PKTが判断される。その空間位置が、(点)PKTの空間位置に対応し、かつ(基準点)REFと同じタイプであるか、または互換性があるタイプである基準要素(基準点)REF_2が、試験的に生成される。上述した個々の試験が、(基準点)REFおよび(基準点)REF_2について実施される。それらがすべて肯定的な結果を有した場合には、互換性がある基準要素が自動的に生成される。個々の試験から否定的な結果が提供された場合には、(基準点)REFと互換性がある基準要素が生成できないと判断される。
【0110】
本発明の1つの改良形態(請求項5〜8)では、設計要素に、したがって基準要素に、明白な全域識別子がどのように提供されるかを示している。その実施形態では、設計要素のための命名法が提供される。許容差計画のためにまたは締付けおよび固定概念の定義のために必要とされる情報を、素早くかつ効率的に生成できるように、部分オブジェクトおよび設計要素に、本発明に従って全域識別子が提供される。これらの全域識別子は、部分オブジェクトおよび設計要素を明白に特徴付ける。それらは、部分オブジェクトおよび設計要素についての情報を生成するために、自動的に評価される。
【0111】
部分オブジェクトの全域識別子は、一意的に定義された識別、好ましくは通し番号と、それが構成部品、組み立て品、装置、または他のいくつかの部分オブジェクトであるかどうかを示す識別要素とからなる。たとえば、Aは構成部品、Zは組み立て品、Vは装置を表す。
【0112】
設計要素の、したがって基準要素の全域識別子は、
その設計に設計要素が関連付けられている部分オブジェクトの識別子と、
設計要素のタイプを示す識別要素とからなり、その結果、特に基準点、基準面、測定点、測定、及び寸法が区別され、
さらに、必要な場合には、同じ部分オブジェクトの設計の際に同じタイプの設計要素からその設計要素を区別するための、つまりたとえば、同じ構成部品の異なる基準点または寸法を区別するための識別要素との情報からなる。
【0113】
したがって、基準点の全域識別子はまた、
それが構成部品の空間運動を制限する方向 (x方向、y方向、またはz方向)と、
それが一次面、二次面、または三次面に関連付けられているかどうかと、
基準点のタイプ、たとえば、構成部品または組み立て品を保持するための穴、細長い穴、他の点、方向付け、または平均化のための点とを指定する。識別子(全域識別子)はまた、基準点が直接または間接的に部分オブジェクトを保持するためのものであるかどうかを区別する。構成部品の直接保持は、装置内に保持することであり、間接保持は、他のいくつかの構成部品を用いてまたは組み立て品を用いて保持することである。
【0114】
全域識別子の2つの例を、以下に記載する。
− 通し番号1234567を有する構成部品上の穴に、全域識別子A1234567_L_I_X4Z6が提供され、その穴は、基準点であり、そして、x方向(二次面の第1の点、したがって第4の制限)およびz方向(三次面)に構成部品の空間運動を制限する。ここでは、Aは構成部品のための識別要素であり、Lは穴のための識別要素であり、Iは間接保持のための識別要素である。
− y方向(一次面の第1の点、したがって第1の制限)に保持されている構成部品の空間運動を制限する締付け装置V1212121上の基準点に、全域識別子V1212121_F_S_Y1が提供される。ここでは、Fは保持点を識別し、Sは直接保持を識別する。
【0115】
図6は、表示A2345678を有する立方形の6つの基準点、具体的には、1つの位置決め点を有する細長い穴と、2つの位置決め点および3つのさらなる位置決め点を有する穴の例を示している。LLは細長い穴を、Lは穴を、BPは他のいくつかの位置決め点を識別する。一次面はz面であり、二次面はx面であり、三次面はy面である。実線により位置決め点に接続されている円は、位置決め点のための定義を示し、点線は、位置決め点から本発明による全域識別子へとつないでいる。
【0116】
測定点の全域識別子は、以下のように判断される。
部分オブジェクトTO_1の設計の測定点をMP_1とする。(測定点)MP_1は、2つの測定点MP_1および測定点MP_2を有する測定MESに関連付けられていると見なされる。部分オブジェクトTO_2の設計の測定点をMP_2とし、TO_2=TO_1が可能である。(測定点)MP_1の全域識別子は、
1 (部分オブジェクト)TO_1の識別子と、
2 MP_1が測定点であることを識別する要素、および測定MESのタイプと、
3 (部分オブジェクト)TO_1の設計が複数の測定点を含む場合には、
(部分オブジェクト)TO_1の設計の他の測定点から(測定点)MP_1を区別するローカル識別要素、たとえば(部分オブジェクト)TO_1の設計のすべての測定点のための通し番号と、
4 (部分オブジェクト)TO_2の識別子と、
5 (部分オブジェクト)TO_2の設計が複数の測定点を含む場合には、
(部分オブジェクト)TO_2上の他の測定点から(測定点)MP_2を区別するローカル識別要素との情報からなる。
【0117】
第3のおよび第5の識別要素は、それらのみが(部分オブジェクト)TO_1または(部分オブジェクト)TO_2内に一意的に定義されているので、2つのローカル識別要素である。
【0118】
測定点MP_1がまたさらなる測定に関連付けられている場合には、(測定点)MP_1の全域識別子は、それに応じて、さらなる部分オブジェクトTO_3の識別子、および(部分オブジェクト)TO_3の設計の測定点のためのローカル識別要素を追加することによって拡大される。
【0119】
ただ1つの測定点MP_1が(側定)MESに関連付けられている場合には、(測定点)MP_1のための全域識別子は、第1の3つの情報項目のみからなる。y方向の点測定が、ただ1つの測定点を有する測定の例である。
【0120】
現在市販されているCADツールの機能により、製品の設計者は、測定をCADモデル内に手作業により集積できる。製品の設計および製造に関係するさまざまなエリア、たとえば品質管理、生産計画、プレス設備、シェルボディ構築、及び修理により、どの点がこの測定に関連付けられているかが指定される。しかし、本発明のさらなる改良形態では、測定のための設計要素が自動的に生成されることが実現される。このため、測定点についての情報、特に測定点の全域識別子、および組立て順序についての情報が評価される。このことについて、以下により詳細に記載する。
【0121】
測定MESの2つの測定点をMP_1およびMP_2とする。上述したように、部分オブジェクトTO_1の設計の測定点MP_1の全域識別子は、部分オブジェクトTO_2の識別子と、(部分オブジェクト)TO_2の設計の他の測定点から(測定点)MP_2を区別するローカル識別要素とを含む。その上、(測定点)MP_1の全域識別子から、測定MESのタイプを自動的に判断する、特に、(測定)MESが、x方向、y方向、及びz方向の点測定、隙間測定、角度測定、オフセット測定、または距離測定であるかどうかを判断することが可能である。
【0122】
(測定点)MP_1の全域識別子が評価される。測定MESのための設計要素が自動的に生成される。(部分オブジェクト)TO_2の設計の測定点から、(測定点)MP_2が選択される。次に、測定MESが実施される部分オブジェクトが自動的に判断され、したがって、(測定)MESのための設計要素が、前記部分オブジェクトの設計に割り当てられる。このため、組立て順序のための木構造において、(部分オブジェクト)TO_1および(部分オブジェクト)TO_2のノードが識別され、(部分オブジェクト)TO_1の後かつ(部分オブジェクト)TO_2の後に来る、したがって(部分オブジェクト)TO_1および(部分オブジェクト)TO_2が共に生じる組立て順序において第1の部分オブジェクトTOを表す組立て順序内の第1のノードが捜される。(測定)MESのために自動的に生成された設計要素が、部分オブジェクトTOの設計に割り当てられる。(測定)MESの全域識別子は、
(第1の部分オブジェクト)TOの識別子と、
測定MESのタイプを示す識別要素と、
(部分オブジェクト)TO_1の識別子と、
(測定点)MP_1のローカル識別要素と、
(部分オブジェクト)TO_2の識別子と、
(測定点)MP_2のローカル識別要素との情報からなる。
【0123】
一例を示す。通し番号1234567および通し番号7654321を有する2つの構成部品を(部分オブジェクト)TO_1および(部分オブジェクト)TO_2とする。それぞれ、(部分オブジェクト)TO_1での(測定点)MP_1のための、かつ(部分オブジェクト)TO_2での(測定点)MP_2のための、2つのローカル識別要素を1および3とする。隙間測定のための識別要素をSとする。その設計に測定が割り当てられる組み立て品の通し番号を1425364とする。(測定点)MP_1と(測定点)MP_2との間の隙間測定のための設計要素には、全域識別子Z1425364_S_A1234567_1_A7654321_3が提供される。
【0124】
測定のための設計要素が生成されると、矛盾がない(整合性)かどうかの複数の試験が自動的に実施される。これらの試験を、以下に具体的に記載する。
− (測定点)MP_1の全域識別子は、(部分オブジェクト)TO_2の識別子と、(部分オブジェクト)TO_2の設計の他の測定点から(測定点)MP_2を区別するローカル識別要素とを含む。逆に、(測定点)MP_2の全域識別子は、(部分オブジェクト)TO_1の識別子と、(測定点)MP_1のローカル識別要素とを含むか?
− 逆に、測定のタイプのための同じタイプの識別要素は、(測定点)MP_2の全域識別子に関連付けられているか?一例を示す。(測定点)MP_1の全域識別子内に、(測定点)MP_1が隙間測定の測定点であるという注記を付けることとする。(測定点)MP_2の全域識別子内に、(測定点)MP_2も隙間測定に関連付けられているという注記があるか?
【0125】
MESが2つの測定点を有する測定である場合には、どのように設計要素が測定のために生成されるかを示す上記の手順が必要である。ただ1つの測定点がMESに関連付けられている場合(たとえば、x方向の点測定の場合)には、(測定点)MP_1の全域識別子は、
(部分オブジェクト)TO_1の識別子と、
(測定点)MP_1のローカル識別要素と、
測定MESのタイプを示す識別要素との情報のみからなる。
【0126】
(測定)MESのための設計要素は、この情報から生成され、部分オブジェクトTO_1の設計に割り当てられる。
【0127】
さらなる情報が、測定のために自動的に生成された設計要素に割り当てられる。それぞれの測定のセットポイント値は、たとえば、2つの測定点間の距離として、または測定点のセットポイント値として、測定の測定点を有するCADモデルから自動的に得られる。要員は、測定のための許容差を定義する。
【0128】
上述した実施形態では、基準点REFの空間位置は、さらなる部分オブジェクトの空間位置および空間範囲と比較された。さらなる実施形態は、第3のデータ記憶装置内に、さらなる部分オブジェクトの空間位置および空間範囲だけでなく、これらのさらなる部分オブジェクト上の定義済みのさらなる基準要素も格納することを含む。第1の基準点REFは、さらなる基準要素と比較される。この状況において、基準点REFと互換性がある基準要素REF_2が発見された場合には、その設計が基準要素REF_2を含むさらなる部分オブジェクトが、ターゲットオブジェクトと判断される。
【0129】
実施形態を図5によって示されている例に適用した場合には、(基準点)REFおよび組立て順序についての情報から、(基準点)REFが、構成部品210または構成部品220上の、さらなる基準要素とだけ互換性があり得ると推論される。したがって、探索は、y方向に保持されている構成部品の運動を制限し、かつ間接保持である構成部品210および構成部品220上の、基準点に制限される。最も好ましい場合においては、直接ターゲットオブジェクトおよび互換性がある基準点を見つけるために、空間位置、空間方位、または空間範囲を、1回のみ考慮に入れなければならない。
【0130】
直前に記載した実施形態では、さらなる部分オブジェクト上の基準要素が定義済みである。本発明による方法のこの実施形態を用いて、ターゲットオブジェクト上に互換性がある基準要素が見つけられるか、またはこのような基準要素が存在しないことが定義される。あるいは、第1の基準要素のためのターゲットオブジェクトが判断された場合には、さらなる部分オブジェクトの設計の一部として、自動的に基準要素を生成することが可能である(請求項10)。
【0131】
このことを、図5を用いて示されている例を使用して説明する。REFは、間接保持のための構成部品230上の基準点である。たとえば、幾何学的な位置および範囲を比較することにより、構成部品210が(基準点)REFのためのターゲットオブジェクトであることが判断される。(基準点)REFと互換性がある構成部品210の設計の基準点REF_1が、自動的に生成される。(基準点)REFの空間位置、および(基準点)REFによって制限される方向は、構成部品230の設計から得られる。(基準点)REF_1の空間位置、および(基準点)REF_1によって制限される方向は、これから導出される。(基準点)REFおよび(基準点)REF_1の空間方位、すなわち構成部品230および構成部品210の表面への法線ベクトルの方向が対応しているかどうかをチェックすることも好ましい。それと反対に、REFが直接保持のための基準点である場合には、(基準点)REFと互換性がある基準点が生成され、装置200の設計に割り当てられる。
【0132】
本発明のさらなる実施形態は、基準要素のための全域識別子を割り当てることを含み、その全域識別子は、第1の基準要素がどのさらなる基準要素と互換性があるかを示す(請求項8)。とりわけ保持装置を用いて固定されている構成部品の例を用いて、この実施形態について説明する。
【0133】
第1の部分オブジェクトは、通し番号1234567を有する構成部品である。第1の基準要素は、構成部品1234567の設計の基準点REF_1である。さらなる部分オブジェクトは、通し番号1010101を有する締付け装置である。さらなる基準要素は、装置(締付け装置)1010101の設計の基準点REF_2である。
【0134】
本発明によれば、装置(締付け装置)1010101が、構成部品1234567のための、かつ基準要素REFに対する直接ターゲットオブジェクトであると判断される。第1の基準点REFは、これも本発明に従って判断される、さらなる基準点REF_2と互換性がある。
【0135】
以下に示すように、これらの基準要素のために、全域識別子が割り当てられる。
− 構成部品1234567のCADモデルは、請求項5または請求項8に記載の実施形態による全域識別子A1234567_F_S_Y4を有する第1の基準点REFを含む。この識別子(全域識別子)は、基準点が、構成部品1234567の設計に関連付けられているが、この基準点が有するターゲットオブジェクトではないことを示す。
− CADモデル、したがって締付け装置1010101の設計は、最初に全域識別子V1010101_F_S_Y4を有するさらなる基準点REF_2を含む。
− 請求項6による実施形態では、さらなる基準点REF_2の全域識別子は、新しい全域識別子から、その設計に保持点が関連付けられている装置(具体的にはV1010101)、どの構成部品が保持されているか(具体的にはA1234567)、及び、どのように構成部品A1234567の空間運動が保持点によって制限されるかを推論することが可能であるという結論を有して拡大される。したがって、新しい全域識別子は、V1010101_F_S_Y4_A1234567である。
【0136】
どの部分オブジェクトが特定の保持点で構成部品1234567を保持しかつ固定するかに関する情報は、基準点の座標を再び部分オブジェクトの形状と比較する必要がなく、第1の基準点およびさらなる基準点の本発明による全域識別子から自動的に回収できる。設計要素の識別子をA1234567_F_S_Y4とする。その識別子から、それが構成部品A1234567の設計の基準点であることを推論することが可能である。さらなる設計要素の識別子をV1010101_F_S_Y4_A1234567とする。この識別子から、設計要素が、
装置1010101の設計の保持点であり、
構成部品1234567を保持し、
構成部品1234567の設計の基準点_4に対応し、
y方向にその空間運動を制限することが自動的に推論できる。
【0137】
したがって、本発明による全域識別子を用いるこの実施形態では、ターゲットオブジェクトを判断する方法が繰り返して実施される場合には、計算時間が節減され、少しの計算機能力しか必要としない。本発明の方法が第1回目に実施される場合にのみ、幾何情報を比較する必要があり、それ以外に本発明の方法が実施される場合には、全域識別子が比較される。好ましくは、それが再び実施される場合に、請求項19又は20に記載の全域識別子による第1の基準要素と互換性がある基準要素が、実際に互換性があるか、あるいはたとえば本方法が実施された第1回目と比べて、空間位置、空間方位、または制限される方向を修正したことにより、もはや互換性がなくなったかどうかを検証するプロセスが実施される。
【0138】
直前に記載した実施形態では、部分オブジェクトと設計要素との間の関係についての情報が、識別子を使用して、コンピュータで使用可能となった。この形式により、情報が簡潔な方式で提示され、追加費用をかけることなく、CAD、PDM、及び許容差シミュレーション用のシステムによって、情報が読み込まれ、処理できる。当業者なら、このような関係をデータ処理システムで使用可能にするためのさらなる技術、たとえば、構造化解析、意味ネットワーク、エンティティ関連モデル、拡張可能なマークアップ言語、統一モデリング言語などのオブジェクト指向システム解析の技術、およびJava(登録商標)やC++などのプログラミング言語におけるソフトウェアオブジェクト間の分岐などのオブジェクト指向プログラミングの技術について認識されているであろう。
【0139】
本発明によれば、どのさらなる部分オブジェクトが、その基準点で特定の第1の部分オブジェクトを固定するかの自動判断がある。保持している部分オブジェクトの設計の関連付けられている基準点は、自動的に見つけられる。本発明はまた、どの測定が、第1の部分オブジェクトの設計のそれぞれの基準点、特に、空間位置、空間方位、及び許容差のための定義によって影響されるかに関する情報が、この基準点についてどのように判断されるかを示している。構成部品1234567での基準点_4によって影響される測定が、自動的に判断される。許容差シミュレーションの結果が読み込まれ、このために第5のデータ記憶装置から評価される。その事象は、影響要因を列挙することと、影響要因の重み付けを識別することとを含む。設計要素A1234567_F_Y4または設計要素Z1010101_F_Y4_A1234567が影響要因として生じる測定は、自動的に濾過して除去される。その結果、基準点_4の定義によって影響されるすべての測定が判断される。影響される測定は、基準点_4が測定に対して有する影響の程度を重み付けすることによって評価されることが好都合である。基準点_4が定義済みの限界値、たとえば50%を超える影響を有する測定は、濾過して除去することができる。
【0140】
次いで、どの部分オブジェクトが、構成部品1234567の関係している測定に対してどのような影響を有するかの判断がある。
【0141】
設計要素の識別子から、どの設計要素が、構成部品1234567の設計に関連付けられているか、かつ同時に測定点であるかの判断がなされる。(構成部品)1234567の設計の少なくとも1つの測定点が関連付けられている測定が、すべての測定の識別子から、これらの測定点のそれぞれについて判断される。その上、(構成部品)1234567の設計のどの測定が実施されるかが、すべての測定の識別子から判断される。その識別子が(構成部品)1234567のための識別子を含むすべての測定が判断される。
【0142】
どの設計要素が、このようにして識別された測定に影響を及ぼすかを判断するために、許容差シミュレーションの結果が評価される。その上、それぞれの場合において、影響の程度についての1つの識別要素、たとえば上述した重み付け因子が判断される。設計要素は、(構成部品)1234567上の測定に対する影響の大きさに従って、降順に分類されることが有利である。その設計に設計要素が関連付けられている部分オブジェクトを自動的に判断するために、これらの設計要素の識別子が評価される。このようにして、どの部分オブジェクト上のどの設計要素が、(構成部品)1234567上の、したがって(構成部品)1234567自体の測定に対してどのような影響を有するかが判断される。
【0143】
それぞれの測定MESについて、さらなる情報が生成される。測定についての平均値、ばらつき、そしてさらなる統計情報を得るために、許容差シミュレーションの結果が評価される。この統計情報は、(測定)MESについて処理の信頼性の特性づけを含むが、当業者ならCp値およびCpk値について知っているであろう。どの部分オブジェクトに(測定)MESの測定点が関連付けられているかに関する情報は、(測定)MESの識別子から得られる。組立て順序においてどこでこれらの部分オブジェクトが生じるかに関する情報、したがっていつこの測定が実施されるかに関する情報は、組立て順序における木構造から得られる。部分オブジェクトおよび設計要素のグラフィック表示が、これらの部分オブジェクトのCADモデルから得られる。
【0144】
本発明のさらなる実施形態では、部分オブジェクトについて生成された情報の簡潔な表示、および生成され自動的に使用可能となる設計要素のための簡潔な表示が提供される。構成部品については図7を参照しながら、測定については図8を参照しながら、このことを説明する。文書項目のために、再使用可能テンプレートを前もって生成することが好ましい。このテンプレートは、本発明に従って生成される情報、および必要な場合には、第1の基準要素を含む第1の構成部品についてのさらなる情報が記入されることが好ましい。すべての部分オブジェクトおよび設計要素が、本発明による全域識別子を用いて、これらの文書項目内に表されることが好ましい。
【0145】
図7は、通し番号1234567を有する構成部品のための情報の表示100を示している。構成部品の識別子110は右上に表され、構成部品のための管理情報120は左上に表されている。この管理情報は、構成部品、機能グループの名称、担当者および日付の表示を含む。
【0146】
たとえば締付けおよび固定概念を生成するために使用される(構成部品)1234567の位置決め点についての情報が、ブロック130、140、150内に表される。3つのブロックはそれぞれ、6つのラインに分割され、位置決め点毎に1つにされる。ブロック130には、(構成部品)1234567の空間運動のどの方向が位置決め点によって制限されるかの表示があり、さらに、位置決め点のx、y、z座標の表示、位置決め点での(構成部品)1234567の表面への法線ベクトルの表示、(構成部品)1234567に対する位置決め点の許容差の表示がある。ブロック140には、位置決め点について判断されたターゲットオブジェクトの表示、およびターゲットオブジェクトが位置決め点に対して有する許容差の表示がある。ブロック150には、位置決め点の定義によって影響される測定の表示、およびこの影響の重み付けを識別する要素の表示がある。位置決め点が重大な影響を有する測定のみ、たとえば1より大きい重み付けを有する定義済みの閾値が、ブロック150で指定される。
【0147】
(構成部品)1234567で測定点が関連付けられている測定についての情報が、ブロック160、170、180内に表される。(構成部品)1234567での測定点の識別子、測定の識別子、そして、もし測定が2つの測定点を有する場合には、第2の測定点の識別子が、ブロック160内に表される。測定についての統計情報、特に平均値、ばらつき、Cp値およびCpk値が、ブロック170内に表される。測定に対する最も大きい影響要因は、ブロック180内に表され、設計要素の識別子、および影響の大きさを識別する要素を用いて記載される。
【0148】
ブロック190は、全域システム内の構成部品の設計の現在の状態についての評価を表示する灯火信号システム(交通信号灯機能)の形式である。許容差シミュレーションの結果が、評価内に含まれる。赤に切り換えられた交通信号灯は、この構成部品がたびたび不必要なシミュレーション結果の原因となる主因子であることを示し、したがって物理オブジェクト全体の設計に対して重大な影響を有することを示す。
【0149】
図8は、識別子Z1425364_S_A1234567_1_A7654321_3を有する測定についての情報の表示300を示している。
【0150】
測定についての管理情報が、ブロック305内に表示される。これには、測定に関連付けられている測定点と、その設計にこれらの測定点が関連付けられている部分オブジェクトの識別子(ここでは、A1234567およびA7654321)と、その設計に測定が関連付けられている部分オブジェクト(ここでは、Z1425364)とが含まれる。さらに、測定の文章による記載が表示される。
【0151】
測定Z1425364_S_A1234567_A_A7654321_3に関係する許容差シミュレーションの結果が、ブロック310内に表される。値の範囲全体にわたる測定のばらつきについてのヒストグラム320、および測定についての統計情報、たとえば平均値、中央値、標準偏差、cp値およびcpk値、並びに定義済みの許容差内にある測定の比率についての信頼区間を有する部分ブロック330が示される。
【0152】
測定Z1425364_S_A1234567_1_A7654321_3に対する影響要因は、部分ブロック340内に、特に好ましくは、測定に対する影響の程度に従って降順で示される。それぞれの影響要因は、本発明による全域識別子によって表される設計要素である。この全域識別子は、設計要素のタイプと、関連付けられている部分オブジェクトと、存在する場合には、互換性がある設計要素への参照とを含む。その上、影響の大きさ(たとえば、ばらつきに対して起こり得る最大の影響の形のもの)、および、定義済みの場合には、許容差が指定される。これらの影響の値は、バーを用いて示される。
【0153】
組立て順序の詳細が、ブロック350内に示される。この詳細は、その設計に測定の測定点が関連付けられている部分オブジェクト(ここでは、A1234567およびA7654321)の識別子を含む。測定の測定点が関連付けられている部分オブジェクト(ここでは、A1234567およびA7654321)の設計のグラフィック表示が、ブロック360内に示される。
【0154】
ブロック370は、測定に影響を及ぼす許容差シミュレーションの結果が、どの程度、その測定のための定義済みの値に対応しているかを示す灯火信号表示(交通信号灯機能)の形式である。
【0155】
さらなる実施形態によれば、自動的に判断される差違および影響は、構成部品1234567の設計に関連付けられている設計要素のばらつきが、許容差のための定義済みの値を超えた場合に、他の構成部品について設計者に知らせるために使用できるメッセージを生成し、送信するという目的で評価される。前もって定義されている決定規準が、このために評価される。決定規準の実施形態では、構成部品7654321の設計者には、そのばらつき、標準偏差、または(測定)MESのためのシミュレーション結果のばらつきの他のいくつかの測定値が、定義済みの許容差より大きい(構成部品)7654321の設計の設計要素が、(測定)MESに関連付けられているかどうかが知らされる。(構成部品)1234567の設計者には、自動的に生成され送信されたメッセージを用いて、(測定)MESのばらつきが定義済みの許容差を超えており、かつ(構成部品)7654321の設計者にこのことが既に知らされているということが知らされる。
【0156】
これらのメッセージは、恐らく電子メールとして送信される。データ処理システムは、本発明に従って判断される違いおよび影響への読み出しアクセス、およびそれぞれの構成部品について、この構成部品を担当する設計者の電子メールアドレスを含む電子テーブルへの読出しアクセスを有する。
【図面の簡単な説明】
【0157】
【図1】本発明による方法の例示的実施形態の流れ図である。
【図2】3−2−1の原理による部分オブジェクトの一次面、二次面、三次面の例示である(先行技術)。
【図3】許容差の表示の例示である(先行技術)。
【図4】組立て順序の例示である。
【図5】ターゲットオブジェクトの決定の例示である。
【図6】部分オブジェクトの6つの位置決め点の定義を示している。
【図7】本発明に従って生成される構成部品についての情報、および構成部品についてのさらなる情報の例示である。
【図8】本発明に従って生成される測定についての情報、および測定についてのさらなる情報の例示である。
【符号の説明】
【0158】
参照番号のリスト
10 一次面(第1の位置決め面)
11、12、13 一次面の3つの基準点
20 二次面(第2の位置決め面)
21、22 二次面の2つの基準点
30 三次面
31 三次面の基準点
40 許容差を有する表面の外形
41 許容差を有する位置
50 装置
51、52 2つの構成部品
53 組み立て品
100 構成部品A1234567についての情報の表示
110 構成部品の識別子の表示
120 構成部品のための管理情報
130 位置決め点によって制限される空間運動の表示
140 基準点のためのターゲットオブジェクト
150 位置決め点によって影響される測定
160 構成部品上の測定点の識別子および管理情報
170 測定についての統計情報
180 測定に対する影響要因
190 構成部品を評価するための交通信号灯機能
200 装置
210、220 2つの保持構成部品
230 1つの保持されている構成部品
240 210、220、230の組み立て品
300 測定Z1425364_S_A1234567_1_A7654321_3のための情報の表示
305 測定のための管理情報
310 測定のための許容差シミュレーションの結果の表示
320 測定のばらつきのためのヒストグラム
330 測定に対する統計情報を有するブロック
340 測定に対する影響要因
350 組立て順序の詳細
360 測定の測定点が関連付けられている部分オブジェクトの設計のグラフィック表示
370 測定を評価するための交通信号灯機能

Claims (13)

  1. 物理オブジェクトの第1の部分オブジェクト上にある第1の基準要素の定義によって、その設計が影響される前記物理オブジェクトのさらなる部分オブジェクトを選択する方法であって、
    前記選択が、データ処理システムによって自動的に実施され、
    前記物理オブジェクトの設計が、前記第1の部分オブジェクトおよび少なくとも1つのさらなる部分オブジェクトの設計を含み、
    これらの部分オブジェクトそれぞれの設計が、前記部分オブジェクトの空間範囲および空間位置を含み、
    前記第1の部分オブジェクトの設計が、前記第1の基準要素を含み、
    前記第1の基準要素について、前記基準要素が前記第1の部分オブジェクトの空間運動を制限する空間位置および方向が定義され、
    前記第1の部分オブジェクトを含む組立て順序が定義され、
    a)前記組立て順序において前記第1の部分オブジェクトの後に生じるそれぞれのさらなる部分オブジェクトについて、
    b)前記さらなる部分オブジェクトが、前記第1の基準要素において前記第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定するかどうかを判断する試験がされ、その場合において、前記試験中に、
    前記第1の基準要素の前記空間位置が、前記さらなる部分オブジェクトの空間範囲および位置と比較され、
    前記第1の基準要素によって制限される方向が、前記さらなる部分オブジェクトの空間方位と比較されるステップb)と、
    c)比較により、予め定義された限界より大きい差が出ない場合には、前記さらなる部分オブジェクトが選択されるステップc)と、を含む方法。
  2. 物理オブジェクトの第1の部分オブジェクト上にある第1の基準要素の定義によって、その設計か影響される前記物理オブジェクトのさらなる部分オブジェクトを選択する方法であって、
    前記選択が、データ処理システムによって自動的に実施され、
    前記物理オブジェクトの設計が、前記第1の部分オブジェクトおよび少なくとも1つのさらなる部分オブジェクトの設計を含み、
    これらの部分オブジェクトそれぞれの設計が、前記部分オブジェクトの空間範囲および空間位置を含み、
    前記部分オブジェクトそれぞれの前記設計が、少なくとも1つの設計要素を含むか、または少なくとも1つの設計要素を追加することによって拡大でき、
    前記第1の部分オブジェクトの設計が、前記第1の基準要素を含み、
    それぞれの基準要素について、前記基準要素の空間位置を含む幾何情報が定義され、
    前記第1の部分オブジェクトを含む組立て順序が定義され、
    a)前記組立て順序において前記第1の部分オブジェクトの後に生じるそれぞれのさらなる部分オブジェクトについて、
    b)前記さらなる部分オブジェクトが、前記第1の基準要素において前記第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定するかどうかを判断する試験がされ、その場合において、前記試験中に、
    前記さらなる部分オブジェクトの設計が、前記第1の基準要素と互換性がある基準要素を含むかどうかが試験され、
    前記第1の基準要素の幾何情報が、前記さらなる部分オブジェクト上の少なくとも1つのさらなる基準要素の幾何情報と比較され、前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との間に互換性があるかどうかに関する決定がなされるステップb)と、
    c)互換性がある基準要素が前記さらなる部分オブジェクト上で発見された場合には、前記さらなる部分オブジェクトを選択するステップc)と、を含む方法。
  3. それぞれの基準要素について、試験のために使用される幾何特性は、
    前記設計要素が、
    部分オブジェクトの位置決め点および/または
    部分オブジェクトの保持点および/または
    部分オブジェクトの位置決め面および/または
    部分オブジェクトの保持面であるかどうかと、
    前記基準要素が、その設計に前記基準要素が関連付けられている部分オブジェクトの空間運動を制限する方向と、
    前記基準要素のための設計許容差、位置許容差、または寸法許容差と、の情報項目のうち少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項2に記載の方法。
  4. 前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との両方が基準点である場合には、
    前記第1の基準点における前記第1の部分オブジェクトの表面への法線ベクトル、および前記さらなる基準点における前記さらなる部分オブジェクトの表面への法線ベクトルが決定され、
    次いで、前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との両方が基準面である場合には、
    前記第1の基準面への法線ベクトル、および前記さらなる基準面への法線ベクトルが決定され、
    次いで、前記2つの法線ベクトルが対応していない場合には、前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との間に互換性がないとの決定がなされることを特徴とする請求項2または3に記載の方法。
  5. 前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との間に互換性がある場合には、
    前記第1の基準要素が、
    前記さらなる部分オブジェクトを特徴付ける識別子と、
    前記さらなる部分オブジェクトの他の基準要素から前記さらなる基準要素を区別する識別子と、
    前記さらなる基準要素のタイプについての識別子と、を含む全域識別子によって特徴付けられることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 前記第1の基準要素と前記さらなる基準要素との間に互換性がある場合には、
    前記さらなる基準要素が、
    前記第1の部分オブジェクトを特徴付ける識別子と、
    前記第1の部分オブジェクトの他の基準要素から前記第1の基準要素を区別する識別子と、
    前記第1の基準要素のタイプについての識別子と、を含む全域識別子によって特徴付けられることを特徴とする請求項2〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記方法が繰り返して実施され、
    前記方法が実施されると、前記さらなる基準要素の前記全域識別子が生成され、
    前記方法が今回および/または次回実施されると、前記さらなる基準要素の前記全域識別子が、
    前記第1の部分オブジェクトの識別子と、
    前記第1の部分オブジェクトの設計の他の基準要素から前記第1の基準要素を区別する識別子と、
    前記第1の基準要素のタイプについての識別子と、を含む場合にのみ、前記第1の基準要素とのさらなる基準要素の互換性が試験されることを特徴とする請求項6に記載の方法。
  8. 前記第1の基準要素が、
    前記第1の部分オブジェクトの識別子と、
    前記第1の部分オブジェクトの設計の他の基準要素から前記第1の基準要素を区別する識別子と、
    前記第1の基準要素のタイプについての識別子とを含む全域識別子と、によって特徴付けられ、
    次いで、さらなる部分オブジェクトが選択されており、かつ他の選択された部分オブジェクトが、前記第1の部分オブジェクトと前記さらなる部分オブジェクトとの間の組立て順序において生じない場合には、前記第1の基準要素の前記全域識別子が、前記選択されたさらなる部分オブジェクトを特徴付ける識別子を追加することによって拡大されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記方法が繰り返して実施され、
    前記方法が実施されると、前記第1の基準要素の前記全域識別子が生成され、
    前記方法が今回および/または次回実施されると、前記さらなる部分オブジェクトが前記第1の基準要素において前記第1の部分オブジェクトを保持し及び/または固定するかどうかに関する試験は、識別子が前記第1の基準要素の前記全域識別子に含まれるさらなる部分オブジェクトについてのみ実施されることを特徴とする請求項5または8に記載の方法。
  10. さらなる部分オブジェクトが選択されている場合には、
    前記選択された部分オブジェクトの設計に関連付けられており、前記第1の基準要素と互換性があるさらなる基準要素が生成され、前記さらなる基準要素が、前記選択された部分オブジェクトに関係する識別子および前記空間位置を含むか、
    または、互換性があるさらなる基準要素を生成できないと判断されることを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記第1の基準要素および前記さらなる基準要素が、両方とも基準点または両方とも基準面のいずれかであり、
    前記第1の基準要素および前記さらなる基準要素が、
    それらの空間位置、
    前記各部分オブジェクトの表面または前記各基準面への法線ベクトル、
    前記各部分オブジェクトの空間運動が制限される方向、
    および/または前記基準要素のタイプについて対応していることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. コンピュータの内部メモリ内に直接ロードできるコンピュータプログラム製品であって、前記製品がコンピュータ上で動作する場合に、それを用いて請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法が実施できるソフトウェア区分を含むコンピュータプログラム製品。
  13. コンピュータ読取り可能媒体に格納されているコンピュータプログラム製品であって、前記コンピュータに、請求項1〜11のいずれか一項に記載の方法を実施させるコンピュータ読取り可能プログラム手段を有するコンピュータプログラム製品。
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