JP2004531706A - 印をつけたスカベンジャー分子を備えた少なくとも1つの固定化ユニットを用いることによって高分子バイオポリマーを検出するための方法 - Google Patents

印をつけたスカベンジャー分子を備えた少なくとも1つの固定化ユニットを用いることによって高分子バイオポリマーを検出するための方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2004531706A
JP2004531706A JP2002569938A JP2002569938A JP2004531706A JP 2004531706 A JP2004531706 A JP 2004531706A JP 2002569938 A JP2002569938 A JP 2002569938A JP 2002569938 A JP2002569938 A JP 2002569938A JP 2004531706 A JP2004531706 A JP 2004531706A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
biopolymer
molecule
unit
high molecular
dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2002569938A
Other languages
English (en)
Inventor
ヨハネス エル. ルイケン,
フランツ ホフマン,
Original Assignee
インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト filed Critical インフィネオン テクノロジーズ アクチェンゲゼルシャフト
Publication of JP2004531706A publication Critical patent/JP2004531706A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6816Hybridisation assays characterised by the detection means
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12QMEASURING OR TESTING PROCESSES INVOLVING ENZYMES, NUCLEIC ACIDS OR MICROORGANISMS; COMPOSITIONS OR TEST PAPERS THEREFOR; PROCESSES OF PREPARING SUCH COMPOSITIONS; CONDITION-RESPONSIVE CONTROL IN MICROBIOLOGICAL OR ENZYMOLOGICAL PROCESSES
    • C12Q1/00Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions
    • C12Q1/68Measuring or testing processes involving enzymes, nucleic acids or microorganisms; Compositions therefor; Processes of preparing such compositions involving nucleic acids
    • C12Q1/6813Hybridisation assays
    • C12Q1/6834Enzymatic or biochemical coupling of nucleic acids to a solid phase

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)
  • Investigating Or Analysing Materials By The Use Of Chemical Reactions (AREA)

Abstract

高分子バイオポリマーを検出するための方法に従って、高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットが使用される。このユニットは、スカベンジャー分子を備え、スカベンジャー分子は、一方において、高分子バイオポリマーに結合し得、そして他方において、検出可能なシグナルを生成し得る標識を有し得る。本発明の方法に従って、試験されるサンプルは、高分子バイオポリマーを固定化するために使用される少なくとも1つのユニットと接触されて、試験されるサンプルが、検出されるべき高分子バイオポリマーを含み得る。次いで、試験されるサンプル中に含まれる高分子バイオポリマーは、スカベンジャー分子に結合される。その後、検出されるべき高分子バイオポリマーが結合していないスカベンジャー分子は、除去され、そして高分子バイオポリマーがこの標識を使用することによって検出される。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットを用いることによって、高分子バイオポリマーを検出するためのデバイスおよび方法に関する。
【0002】
[1]〜[4]は、電極の配置に基づくバイオセンサが検出のために使用される、DNA分子を検出するための方法を開示する。
【0003】
図2aおよび図2bは、[1]および[4]に記載される種類のセンサを示す。センサ200は、金製の2つの電極201、202を有し、これらの電極は、絶縁材料で作られた絶縁層203中に埋め込まれている。電極端子204、205は、電極201、202に接続され、電極201、202に供給される電位が、これらの電極端子に対して伝えられ得る。電極201、202は、平面電極として配置される。DNAプローブ分子206は、各電極201、202に固定される(図2aを参照のこと)。この固定は、いわゆる金−硫黄カップリングに従って実行される。試験される分析物(例えば、電解質207)は、電極201、202に適用される。
【0004】
電解質207が、DNAプローブ分子206の配列に相補的な配列を有するDNA鎖208を含む場合、これらの鎖208は、DNAプローブ分子206とハイブリダイズする(図2bを参照のこと)。
【0005】
DNAプローブ分子206とDNA鎖208のハイブリダイゼーションは、特定のDNAプローブ分子206の配列および対応するDNA鎖208の配列が、互いに相補的である場合にのみ生じる。こうでない場合、ハイブリダイゼーションは生じない。従って、予め決定された配列を有するDNAプローブ分子は、各場合において、特定のDNA鎖(すなわち、各々の相補配列を有する鎖)に対してのみ結合(すなわち、ハイブリダイズ)し得る。
【0006】
ハイブリダイゼーションが生じる場合、図2bから理解され得るように、電極間のキャパシタンスは変化する。キャパシタンスにおけるこの変化は、DNA分子を検出するための測定変数として使用され得る。
【0007】
[5]は、予め決定された配列を有するDNA鎖の存在について電解質を研究するための別の手順を開示する。この手順において、所望の配列のDNA鎖は、蛍光色素で標識され、そしてそれらの存在は、標識された分子の反射特性に基づいて決定される。この目的のために、電解質は、可視波長範囲の光で照射され、そして電解質によって反射された光(特に、検出される標識DNA鎖による)が、検出される。反射挙動に起因して(すなわち、特に検出される反射された光ビームに起因して)、相応して予め決定された配列を有するDNA鎖(これが、検出される)がその電解質中に存在するか否かが決定される。
【0008】
この手順は、非常に複雑である。なぜなら、この手順は、対応するDNA鎖の反射挙動に関する非常に正確な知識を要求し、さらに、このプロセスの前にDNA鎖の標識を必要とするからである。さらに、反射光のビームを検出する手段は、反射光のビームを少しでも検出し得るために、非常に正確に調整される必要がある。
【0009】
従って、上記の手順は、高価であり、複雑であり、そして妨害作用に対して非常に感受性であり、そしてその結果として、測定結果を非常に容易に歪めてしまう可能性がある。
【0010】
分析物中のペプチドおよびタンパク質(例えば、酵素)を特異的に結合するために、固定された低分子量分子(特に、高い特異性および高い親和性のリガンド)を使用することは、アフィニティークロマトグラフィー([6]を参照のこと)からさらに知られている。
【0011】
固相系に基づく抗原または抗体についての検出方法(例えば、「ELISA」試験)において、2つの反応パートナーのうちの一方が、固相(例えば、マイクロタイタープレート)に結合されることもまた、さらに知られている。抗体−抗原反応が生じた後、それは標識された反応パートナーによって検出される([7]を参照のこと)。より正確には、このような抗体捕捉アッセイは、第1に、抗原を固体支持体に結合させる工程を包含する。第2に、溶液中に存在する標識された抗体が、抗原と反応する。未結合の抗体を洗い落とした後、定性的な応答または定量的な応答は、結合した抗体上の標識を測定することによって得られる([8]および[9]を参照のこと)。
【0012】
[2]および[3]はさらに、高分子バイオポリマーを検出するための還元/酸化再循環方法を開示する。
【0013】
還元/酸化再循環方法(本明細書の以後では、レドックス再循環方法とも称する)は、本明細書の以後の図4a〜図4cに基づいて、より詳細に例示される。
【0014】
図4aは、絶縁層としての基材403に適用される第1電極401および第2電極402を有する、バイオセンサ400を示す。
【0015】
保持領域(保持層404として形成される)は、金製の第1電極401に適用される。この保持領域は、DNAプローブ分子405を第1電極401上に固定するように作用する。
【0016】
このような保持領域は、第2電極上には提供されない。
【0017】
DNAプローブ分子405の配列に相補的である配列を有するDNA鎖がバイオセンサ400によって検出される場合、このセンサ400は、調査される溶液406中に存在し得かつDNAプローブ分子405の配列に相補的な配列を有する任意のDNA鎖がハイブリダイズし得るような様式で、調査される溶液406(例えば、電解質)と接触される。
【0018】
図4bは、調査される溶液406が、DNAプローブ分子405にハイブリダイズした検出されるDNA鎖407を含む場合を示す。
【0019】
調査される溶液中のDNA鎖407は、酵素408で標識され、この酵素408は、以下に記載される分子を部分分子に切断することを可能にする。
【0020】
提供されるDNAプローブ分子405の数は、通常、決定されるDNA鎖407(これは、調査される溶液406中に存在する)の数よりもかなり多い。
【0021】
調べられる溶液406中に存在し得かつ酵素408を有するDNA鎖407が固定されたDNAプローブ分子とハイブリダイズした後、バイオセンサ400はリンスされ、それによってハイブリダイズしていないDNA鎖を除去し、そして調べられる溶液406のバイオセンサ400を清澄する。
【0022】
ハイブリダイズしたDNA鎖407上の酵素によって、負の第1電荷の第1部分分子および正の第2電荷の第2部分分子へと切断され得る分子を含む電気的に非荷電の物質は、リンスのために使用されるリンス溶液に添加されるか、またはさらなる相においてこの目的のために特に供給されるさらなる溶液412に添加される。
【0023】
図4cに示されるように、負に荷電された部分分子は、図4cにおいて矢印411によって示されるように、正に荷電されたアノードに誘引される。
【0024】
負に荷電された第1部分分子410は、正の電気ポテンシャルを有する第1電極401(アノードとして)において酸化され、そして(酸化された部分分子413として)負に荷電されたカソード(すなわち、第2電極402)に誘引され、これらはここで、再度還元される。
【0025】
還元された部分分子414は、次に、第1電極401(すなわち、アノード)に向かって移動する。
【0026】
このようにして、電流サイクルが発生し、これは、酵素408によって各場合において生成される荷電した電荷担体の数に比例する。
【0027】
本方法において評価される電気パラメーターは、図5において図解500において示されるように、時間tの関数としての電流dI/dtにおいて変化する。
【0028】
高分子バイオポリマーを検出するための上記の方法は、共通して、検出される高分子バイオポリマーが実際の検出方法を実行する前に標識されるということを有する。これは、複雑であり、そして例えば、(例えば、調べられるサンプルの一部または定量的でない標識プロセスの一部を)もしかすると損失する危険性と関連するだけでなく、他の不都合も有し得る。例を挙げれば、例えば、蛍光色素で標識されるDNA分子の場合、その蛍光標識は、DNA分子の移動性を低下させ得、ゆえに、検出プロセスを減速させる。
【0029】
[15]は、さらに、リガンドの化学ライブラリーを使用することによる、標的−リガンド相互作用をスクリーニングするための方法を開示する。この方法は、その標的の添加前または添加後に、固相上に固定されたリガンドの化学ライブラリーの少なくとも1つの蛍光特性を、各リガンドに結合されている分子蛍光センサを用いて、測定する工程を包含する。
【0030】
さらに、[16]は、その骨マトリックスのタンパク質の転写産物が、マウス組織細胞において検出された、インサイチュハイブリダイゼーション法を開示する。
【0031】
[17]は、さらに、自己位置決定可能な微小電子デバイスを開示し、このデバイスは、分子生物学的な多段階反応を能動的に導き得、そして顕微鏡形式で反応を多重化し得る様式で、設計されている。
【0032】
[18]は、最終的に、検出系を開示し、この系は、例えば、生化学的研究または薬学的研究において使用され得、そして固定された少なくとも1つの結合成分Aと、この結合成分Aに結合し得る少なくとも1つの検出種Bとを有し、この成分Aは、この検出種Bについての少なくとも1つの結合部位を備える。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0033】
本発明の目的は、高分子バイオポリマーを検出するための、代替的な方法およびデバイスを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0034】
この課題は、独立特許請求項に従う特徴を有する、方法およびデバイスにより解決される。
【0035】
高分子バイオポリマーを記録するためのこのような方法は、高分子バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットを使用する。
【0036】
これに関して、高分子バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットは、(まず)スカベンジャー(scavenger)分子を備え、このスカベンジャー分子は、まず、高分子バイオポリマーに結合し得、次いで、標識を有し得る。この標識は、検出可能なシグナルを生成し得る。この方法において、研究されるべきサンプルは、その後、高分子バイオポリマーを固定するためのこの少なくとも1つのユニットと接触される。研究されるべき上記サンプルが、検出されるべき高分子バイオポリマーを含むことが可能である。この後、研究されるべきサンプル中に存在する高分子ポリマーが、そのスカベンジャー分子に結合する。その後、検出されるべき高分子バイオポリマーが結合しなかったスカベンジャー分子が除去され、そして高分子バイオポリマーが、標識を使用することにより検出される。
【0037】
簡単に述べると、本発明の方法は、検出されるべき高分子バイオポリマーが、以前のようには標識を備えていないが、スカベンジャー分子が固定前に標識を備えるという知見に基づく。このことは、研究されるべきサンプルが、そのサンプルの一部またはおそらくサンプル全体が失われ得るかまたは標識が完全ではない標識反応に、もはや供される必要がないという利点を有する。
【0038】
本明細書中に開示される高分子バイオポリマーを検出するためのデバイスは、高分子バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットと、検出ユニットとを有する。このデバイスにおいて、高分子バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットは、スカベンジャー分子を備え、このスカベンジャー分子は、高分子バイオポリマーに結合し得、かつ検出可能なシグナルを生成可能な標識を有する。このデバイス中の検出ユニットは、スカベンジャー分子に結合した標識高分子バイオポリマーによって検出するような様式で、構成されている。
【0039】
1つの実施形態において、このデバイスは、高分子バイオポリマーを固定するための複数のユニットを、規則正しい配置(アレイ)状態で有する。このデバイスにおいて、固定するための少なくとも1つのユニットまたはそのユニットの規則正しい配置は、好ましくは、CMOSカメラまたはCCDに適用される。
【0040】
本明細書中に記載される方法において、その標識は、シグナルを生成する。1つの構成において、そのようなシグナルは、電子回路である。別の構成において、そのシグナルは、可視光またはUV光である。そのシグナルはまた、放射線またはX線からなり得る。
【0041】
このことから、以下の本明細書中でレポーター基とも呼ばれる種々の型の標識をこの方法において使用することが可能であることが、明らかである。
【0042】
最後に、その標識は、高分子バイオポリマーを検出するために使用され得るシグナルを直接生成可能である、(化学)化合物または基であり得る。そのシグナルの生成は、外部から誘導され得るが、この標識が、外部刺激を伴わずにシグナルを出すこともまた、可能である。第1の場合、その標識は、例えば、蛍光色素(発蛍光団)または化学発光色素であり、第2の場合、その標識は、例えば、放射性同位体である。
【0043】
第2に、その標識は、高分子バイオポリマーを記録するためのシグナルを間接的にしか発生しない物質(すなわち、そのシグナルの発生を引き起こす物質)であり得る。そのようなレポーター基は、例えば、化学反応を触媒する酵素であり得、その酵素は、その後、上記バイオポリマーを検出するために使用される。そのような酵素の例は、アルカリホスファターゼ、グルタチオンS−トランスフェラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、西洋ワサビペルオキシダーゼ、α−ガラクトシダーゼ、およびβ−ガラクトシダーゼである。これらの酵素は、有色最終産物を生じる適切な基質を切断可能であるか、または、例えば、上記の還元/酸化リサイクル法において使用され得る化合物を切断可能である。高分子バイオポリマーを検出するために使用され得るシグナルを間接的にしか発生しない標識の基は、さらに、タンパク質に結合するためのリガンドおよび酵素の基質を含む。その標識は、一般的に、本明細書中で酵素リガンドと呼ばれる。標識として使用され得るそのような酵素リガンドの例は、ビオチン、ジゴキシゲニン、および上記の酵素の基質である。
【0044】
本発明に従う検出すること(工程)とは、研究されるべき分析物における高分子バイオポリマーの定性的検出および定量的検出の両方を意味する。このことは、用語「検出すること(工程)」はまた、その分析物中の高分子バイオポリマーの非存在を決定することも包含することを、意味する。
【0045】
本発明に従う「固定のため(固定するため)のユニット」とは、スカベンジャー分子が固定され得る表面(すなわち、物理的相互作用または化学的相互作用によってスカベンジャー分子が結合し得る、表面)を有する配置を意味する。これらの相互作用としては、疎水性相互作用またはイオン性(静電性)相互作用、および共有結合が挙げられる。固定のための少なくとも1つのユニットのために使用され得る適切な表面材料の例は、金属(例えば、金または銀)、プラスチック(例えば、ポリエチレンまたはポリプロピレン)および無機物質(例えば、二酸化ケイ素(例えば、ガラス形態))である。
【0046】
スカベンジャー分子の固定を生じる物理的相互作用の例は、表面への吸着である。この型の固定は、例えば、固定手段が、マイクロタイタープレートの作製のために使用されるプラスチック材料(例えば、ポリプロピレン)である場合に、生じ得る。しかし、スカベンジャー分子を、固定するためのユニットに共有結合することが、優先される。なぜなら、これによって、スカベンジャー分子の方向を制御することが可能であるからである。その共有結合は、適切な任意のリンカー化学を介してもたらされ得る。
【0047】
この方法の1つの実施形態において、固定するための少なくとも1つのユニットは、電極またはフォトダイオードに適用される。
【0048】
別の実施形態において、高分子バイオポリマーを固定するための少なくとも1つのユニットは、ナノ粒子である。
【0049】
本発明に従うナノ粒子は、「ナノ構造生成法」によって入手され得る粒子を意味する。適切な基材上にそのようなナノ粒子を生成するために使用され得るナノ構造生成法は、例えば、[12]および「13]に記載される、構造化(structurization)マスクとしてのブロックコポリマーミクロエマルジョンの使用、ならびに[14]に記載される、構造化(structurization)マスクとしてのコロイド状粒子の使用である。[14]に記載される方法は、原理的には、基材構造化(structurization)の領域で一般的に使用され得るリソグラフ法と類似する。従って、本発明に従うナノ粒子は、本明細書中に例として記載される方法のいずれかによって得られる粒子に、結果的には限定されないことが、ここで強調されるべきである。むしろこのようなナノ粒子は、直径がナノメートル範囲(すなわち、通常は、2〜50nmの範囲、好ましくは、5〜20nmの範囲、特に好ましくは5〜10nmの範囲)である、任意の粒子である。
【0050】
従って、以下の本明細書中でナノ粒子形状ユニットとも呼ばれる「ナノ粒子である、固定のためのユニット」は、スカベンジャー分子が固定され得る表面を有する(すなわち、その表面の性質が、物理的相互作用または化学的相互作用によって、スカベンジャー分子がその表面に結合し得るようである)、上記のナノ粒子である。これらの相互作用としては、疎水性相互作用またはイオン性(静電性)相互作用、および共有結合が、挙げられる。
【0051】
固定のための少なくとも1つのナノ粒子様ユニットのために使用され得る適切な表面材料の例は、金属(例えば、金または銀)、半導体材料(例えば、ケイ素)、プラスチック(例えば、ポリエチレンまたはポリスチレン)、または二酸化ケイ素(例えば、ガラス形態)である。プラスチックおよび二酸化ケイ素から作製されたナノ粒子様ユニットは、[14]に記載されるコロイド状マスク法を使用することによって得られる。半導体材料(例えば、ケイ素)から作製されたナノ粒子様ユニットはまた、例えば、Stranski−Kranstanov法によっても作製され得る。さらに、ケイ素から作製されたそのようなナノ粒子の酸化によって二酸化ケイ素から作製されたナノ粒子様ユニットを得ることが、可能である。
【0052】
上記の調製方法により、固定化のためのナノ粒子様ユニット(適切な基板表面(保持領域)(例えば、フォトダイオードまたは電極)に適用される)は、規則的な方法で基板上に配置され、互いの距離は、数十ナノメートル(例えば、約10〜30nm)の範囲である。配置の型、およびナノ粒子間の距離、ならびにナノ粒子のサイズは、上記ナノ粒子を形成する特定の方法に依存する。
【0053】
固定化のためのナノ粒子形ユニットを使用する場合の1つの利点は、上記ナノ粒子上に正確に規定された数のスカベンジャー分子を固定化する可能性である。これは、本発明の方法により高分子バイオポリマーを定量的に検出するために特に有利である。固定化のためのユニットとしてナノ粒子を使用する場合の別の利点は、以下の事実により提供される:ナノ粒子間の距離(すなわち、スカベンジャー分子の空間的分離)が、ナノ粒子に結合している高分子バイオポリマーへのこのスカベンジャー分子のより良好な空間的接近可能性を提供し、従って相互作用の可能性を増大させる。さらに、このナノ粒子設計は、有効表面積を増加させる。
【0054】
本明細書において、高分子バイオポリマーとは、DNA分子およびRNA分子のような核酸、または10〜20塩基対(bp)を有するオリゴヌクレオチドのようなより短い核酸を意味する。核酸は、二本鎖であり得るか、少なくとも一本鎖領域を有し得るか、もしくは、例えばそれらの検出のための先行する熱変性(鎖分離)に起因して、一本鎖として存在し得る。この点について、検出されるべき核酸の配列は、少なくとも部分的かまたは完全に、予め決定され得る(すなわち既知であり得る)。他の高分子バイオポリマーは、タンパク質またはペプチドである。これらは、通常タンパク質に見出される20種のアミノ酸から構成され得るが、非天然のアミノ酸もまた含み得、または例えば、糖残基(オリゴサッカリド)により改変され得るか、または翻訳後修飾を含み得る。さらに、いくつかの異なる高分子バイオポリマーの複合体(例えば、核酸およびタンパク質の複合体)を検出することも可能である。
【0055】
検出されるべき高分子バイオポリマーがタンパク質またはペプチドである場合、使用される好ましいスカベンジャー分子は、その検出されるタンパク質またはペプチドに特異的に結合し得るリガンドである。このスカベンジャー分子/リガンドは、好ましくは、共有結合により固定化のための手段に連結される。
【0056】
タンパク質およびペプチドのための適切なリガンドは、低分子量の酵素アゴニストまたは酵素アンタゴニスト、薬物、糖もしくは抗体またはタンパク質またはペプチドに特異的に結合し得る任意の分子である。
【0057】
所定のヌクレオチド配列のDNA分子(核酸またはオリゴヌクレオチド)は、本明細書に記載される方法により検出され、これらは、好ましくは一本鎖形態で検出され、すなわち、これらのDNA分子は、適切な場合、検出の前に、上述のように変性により一本鎖へと変換される。この場合、次いで、使用されるスカベンジャー分子は、好ましくはこの一本鎖領域に相補的な配列を有するDNAプローブ分子である。このDNAプローブ分子が、今度は、オリゴヌクレオチド、または(より長いヌクレオチド配列が保護されるべき核酸分子とのプローブ分子のハイブリダイゼーションを妨げるどんな分子間構造も形成しないかぎり)より長いヌクレオチド配列を有し得る。しかし、スカベンジャー分子としてDNA結合タンパク質または因子を使用することも可能である。
【0058】
本発明の方法により、単一セットの測定において単一の種類のバイオポリマーだけでなく、複数の高分子バイオポリマーを同時かまたは連続して検出することも当然可能であることに留意すべきである。この目的のために、いくつかの型のスカベンジャー分子(これらの各々は、検出されるべき特定のバイオポリマーについての(特異的)結合親和性を有する)がユニット上に結合され得、そして/または固定化のためのいくつかのユニットが使用され得、この固定化のためのユニットの各々には、ただ一つの型のスカベンジャー分子が固定されている。これらの多重決定において、他の標識と区別可能である標識は、好ましくは、検出されるべき高分子バイオポリマーの各々について使用される。例えば、標識として、各々特定の励起波長および発光波長を好ましくは有する2つ以上の発蛍光団を使用することが可能である。
【0059】
方法の最初の工程において、固定化のための少なくとも1つのユニットに、検出可能なシグナルを生成し得る標識を有するスカベンジャー分子が提供される。
【0060】
研究されるサンプル(好ましくは電解質のような液体媒体)を、次いで、固定化のためのユニットと接触させる。これは、高分子バイオポリマーがスカベンジャー分子に結合し得るような方法で実行される。媒体が、複数の検出されるべき高分子バイオポリマーを含有する場合、その条件は、このバイオポリマーが、各場合において、その対応するスカベンジャー分子に同時かまたは連続して結合し得るような様式で選択される。
【0061】
高分子バイオポリマーが、対応するスカベンジャー分子(単数または複数)に結合し得るために適切な時間の間待った後、結合していないスカベンジャー分子を、それらが位置している固定化のためのユニット(単数または複数)から除去する。
【0062】
検出される高分子バイオポリマーがタンパク質またはペプチドである場合、スカベンジャー分子として使用される結合していないリガンドは、少なくとも1つの固定化のためのユニットと、リガンドと固定化のためのユニットとの間の化学結合を加水分解し得る物質とを接触させることにより、少なくとも1つの固定化のためのユニットから除去される。
【0063】
スカベンジャー分子が低分子量リガンドである場合もまた、結合していない場合は、酵素により除去され得る。
【0064】
この目的のために、リガンドは、酵素により切断可能な連結を介して(例えば、エステル結合を介して)、固定化のためのユニットに共有結合で連結される。
【0065】
この場合、未結合のリガンド分子を除去するために、例えば、カルボン酸エステル化水分解酵素(エステラーゼ)を使用することが可能である。この酵素は、固定化のためのユニットと、ペプチドまたはタンパク質により結合されていない特定のリガンド分子との間の特定のエステル結合を加水分解する。対照的に、固定化のためのユニットと、ペプチドまたはタンパク質と結合相互作用した分子との間のエステル結合は、その結合したペプチドまたはタンパク質の空間占有から生じる減少した立体的接近可能性に起因してインタクトなままである。
【0066】
スカベンジャー分子がDNA鎖である場合、未結合のプローブ分子は、酵素により(例えば、ヌクレアーゼ活性を有する酵素の補助により)除去される。使用されるヌクレアーゼ活性を有する酵素は、好ましくは一本鎖DNAを選択的に分解する酵素である。この点について、一本鎖DNAに対する分解酵素の選択性は、考慮に入れなければならない。ハイブリダイズしていないDNA一本鎖を分解するために選択される酵素がこのような選択性を有していない場合、プローブ分子との二本鎖ハイブリッドの形態で存在する検出されるべきDNAは、おそらく、そして望ましくなく、また同様に分解され得る。
【0067】
未結合のDNAプローブ分子をそれぞれの電極から除去するために、DNAヌクレアーゼ(例えば、リョクトウ(mung bean)由来のヌクレアーゼ、ヌクレアーゼP1またはヌクレアーゼS1)を使用することは、特に可能である。同様に、その5’→3’エキソヌクレアーゼ活性またはその3’→5’エキソヌクレアーゼ活性に起因して、一本鎖DNAを分解し得るDNAポリメラーゼを使用することが可能である。
【0068】
未結合のスカベンジャー分子を除去した後、高分子バイオポリマーは、標識を使用して検出される。この目的のために、標識により自発的に放出されるシグナル(例えば、放射線放射)、または外部刺激により生じたシグナル(例えば、発光した蛍光放射)のいずれかが測定される。
【0069】
測定されたシグナルが、発光した蛍光放射である場合、例えば、固定化のためのユニットを、測定のために使用されるフォトセルに直接適用し、そしてこのフォトセルを対応する評価ユニットへと接続することにより、直接センサ上で空間分解様式で測定を行うような様式でバイオセンサを設計し得る。このことの利点は、単純化された測定構成である。このような測定構成は、例えば、従来のCMOSカメラまたはCCDを使用して作製され得る。しかし、もちろん、発光した蛍光放射を検出するための外部ユニットを使用することも可能である。
【0070】
使用される標識および測定方法に依存して、スカベンジャー分子を含有する高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットを提供する前または後にシグナルを測定することもまた可能である。この場合、シグナルの2回の測定から決定される値が互いに比較される。測定された値のシグナル強度が、決定された値の間の差異が所定の閾値より大きい様式において異なる場合、高分子バイオポリマーがスカベンジャー分子に結合し、それによりレシーバーにより受け取られたシグナルの強度を変化させたと仮定される。
【0071】
図1は、本明細書中に記載の方法の第1の例示的実施形態を行うために使用され得るバイオセンサ100の断面図を示す。
【0072】
図1aは、絶縁材料から作成された絶縁層103に配置された第1のフォトダイオード101および第2のフォトダイオード102を有するバイオセンサ100を示す。
【0073】
第1のフォトダイオード101および第2のフォトダイオード102は、それぞれ、第1の電子端子104および第2の電子端子105を介して、評価ユニット(示されず)に接続される。2つのフォトダイオード101、102は、それぞれ、酸化物層106ならびに高分子バイオセンサを固定化するための第1のユニット107、および高分子バイオポリマーを固定化するための第2のユニット108がさらに設けられる。固定化するためのユニット107および108は、金から調製される。
【0074】
あるいは、固定化するためのユニット107、108は、シリコン酸化物から調製され、スカベンジャー分子を固定化するために適切な材料でコーティングされる。
【0075】
例えば、以下のような公知のアルコキシシラン誘導体を使用することが可能である:
・3−グリシドキシプロピルメトキシシラン
・3−アセトキシプロピルトリメトキシシラン
・3−アミノプロピルトリエトキシシラン
・4−(ヒドロキシブチルアミド)プロピルトリエトキシシラン
・3−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン
またはそれらの一端とシリコン酸化物の表面と共有結合を形成し、反応のためのエポキシ、アセトキシ、アミンまたはヒドロキシラジカルのような化学的反応性基と固定化されるプローブ分子を提供し得る他の関連する材料。
【0076】
固定化されるスカベンジャー分子がこの種の活性化された基と反応する場合、このスカベンジャー分子は、共有結合リンカーとして選択された材料を介して、固定化するためのユニット上のコーティングの表面に結合される。
【0077】
DNAプローブ分子109、110は、107および108を固定化するためのユニットにスカベンジャー分子として適用される。
【0078】
この関係において、所定の第1のDMA配列に相補的な配列を有する第1のDNAプローブ分子109は、ユニット107により第1のフォトダイオード101に適用される。このDNAプローブ分子109は、各場合において、第1の発蛍光団111で標識される。
【0079】
使用される発蛍光団は、例えば、フルオレセインであり得る。スカベンジャー分子109は、適切に標識されたヌクレオチド(例えば、ChromaTide Fluorescein−12−dUTP)(Molecular Probes,Inc.,Eugene,Oregon,USA,製品番号C−7604)をオリゴヌクレオチド(スカベンジャー分子)109に酵素的に組み込むことにより(すなわち、DNAポリメラーゼまたはクレノウポリメラーゼのような適切なポリメラーゼにより)標識され得る([10]を参照のこと)。
【0080】
所定の第2のDNA配列に相補的な配列を有する第2のDNAプローブ分子110は、第2のフォトダイオード102に適用される。このDNAプローブ分子110は、各場合において、第2の発蛍光団112で標識される。使用される標識112は、例えば、発蛍光団「Oregon GreenTM488」であり得、これは、DNA分子110に酵素的に組み込まれるdUTP(Molecular Probes,Inc.,Eugene,Oregon,USA,製品番号C−7630)のようなヌクレオチドに同様に結合される。
【0081】
DNA鎖の配列(これは、各場合に、プローブ分子の配列に相補的である)は、上記の標識の場合において、ピリミジン塩基アデニン(A)、グアニン(G)、チミン(T)もしくはウラシル(U)に、またはシトシン(C)に、通常の様式にて、すなわち、AとT(またはU)との間およびCとGとの間の水素結合による塩基対合によりハイブリダイズし得る。
【0082】
図1aは、フォトダイオード101、102およびDNAプローブ分子108、109と接触する電解質113を示す。
【0083】
図1bは、バイオセンサ100を示す。この場合に、電解質113は、第1のDNAプローブ分子109の配列に相補的な所定の第1のヌクレオチド配列を有するDNA鎖114を含む。
【0084】
この場合に、第1のDNAプローブ分子109に相補的なDNA分子114は、第1のフォトダイオード101に適用されている第1のDNAプローブ分子109とハイブリダイズする。
【0085】
DNA鎖の配列は、各場合に特異的な相補配列とのみハイブリダイズするので、第1のDNAプローブ分子に相補的なDNA鎖は、第2のDNAプローブ分子110とハイブリダイズしない。
【0086】
図1bから見られ得るように、ハイブリダイゼーションが生じた後の結果は、ハイブリダイズした分子が位置する、すなわち、二本鎖DNA分子が、第1のフォトダイオード101上に固定化されることである。第2のDNAプローブ分子110のみが、なお一本鎖分子として、第2のフォトダイオード102上に存在する。
【0087】
さらなる工程において、第2のフォトダイオード102上での一本鎖DNAプローブ分子110の加水分解が、生化学的方法により(例えば、電解質113にDNAヌクレアーゼを添加することにより)もたらされる。
【0088】
ここで、一本鎖DNAに対する分解酵素の選択性が考慮に入れられなければならない。ハイブリダイズしなかったDNA一本鎖を破壊するために選択された酵素がこの選択性を有さない場合、検出される核酸(これは、二本鎖DNAとして存在する)は、おそらく、同様に(望ましくないことに)破壊され、このことは、測定の結果のひずみを引き起こす。
【0089】
一本鎖DNAプローブ分子、すなわち、第2のフォトダイオード102上の第2のDNAプローブ分子110を除去した後、検出されるDNA分子114およびこれに相補的な第1のDNAプローブ分子109のハイブリッドのみが存在する(図1cを参照のこと)。
【0090】
第2のフォトダイオード102(すなわち、固定のための第2のユニット)上の未結合一本鎖DNAプローブ分子110を除去するために、以下の基質のうちの1つが添加され得、例えば:
・リョクトウ由来のヌクレアーゼ、
・ヌクレアーゼP1、または
・ヌクレアーゼS1。
【0091】
この目的で、5’→3’エキソヌクレアーゼ活性または3’→5’エキソヌクレアーゼ活性に起因して、一本鎖DNAを分解し得るDNAポリメラーゼを使用することが、同様に可能である。
【0092】
一本鎖プローブ分子の分解の後に、電解質が、適切である場合、フォトダイオード101および102から除去され得る。これによって、引き続く蛍光測定についてのコントラストが増加する(すなわち、バックグラウンドが低下する)。
【0093】
次いで、レーザー(図示せず)を使用して、矢印115によって印される、第1の発蛍光団111および第2の発蛍光団112に蛍光を発生させるために適切な波長を有する光を照射する。発蛍光団の型に依存して、異なる波長を、同時にかまたは連続してのいずれかで使用することもまた可能である。
【0094】
この照射される光は、第1のDNAプローブ分子109に位置する発蛍光団111のみを発光させる。なぜなら、発蛍光団112を含む未結合の第2のDNAプローブ分子110は、ヌクレアーゼ処理によって、第2のフォトダイオード102から除去されているからである(図1cを参照のこと)。矢印116によって印される蛍光の放射(これは、発蛍光団111によって発光される)は、第1のフォトダイオード101によって検出される。しかし、第2のフォトダイオード102は、いずれの蛍光放射をも検出しない。
【0095】
この様式で、DNA分子114の存在が決定される。本明細書中に記載される、バイオセンサ100の使用は、空間的に分解された検出を可能にし、そして測定装置全体の明らかな単純化を与える。なぜなら、蛍光放射を検出するための外部ユニットに対する必要性がないからである。
【0096】
図3は、ナノ粒子の形態での固定のための少なくとも1つのユニットを備えて構成され、そして本明細書中に記載される方法の別の実施形態を実施するために使用され得る、バイオセンサ300の断面を示す。
【0097】
バイオセンサ300は、第1のフォトダイオード301および第2のフォトダイオード302を有し、これらのダイオードは、シリコンのような絶縁材料から作製される絶縁層303に配置される。バイオセンサ300は、酸化物層304およびその上の第2の層305をさらに有する。第2の層305は、高分子バイオポリマーの固定に適切ではない金属からなる。層305は、例えば、白金から構成され得る。層305の上に、高分子バイオポリマーを固定するためのユニット(これは、ナノ粒子の形態を有する)が、以下の方法によって製造される。
【0098】
0.5重量%のブロックコポリマー(一般式PS(x)−b−P2VP(y)のポリスチレン(PS)−ブロック−ポリ(2−ビニルピリジン)(P2VP))の溶液を、[12]および[13]に記載されるように、ピリジン1ユニットあたり0.5当量のHAuCl・HOと混合して、単分散(ミセル状に溶解した)金粒子を形成する。この式において、xおよびyは、単量体と開始剤との間の比に従う塩基単位の数を示す。
【0099】
均一なミセルの形成後、金で作製されたナノ粒子の単分子層を、[12]および[13]に記載されるように、この溶液から層305上へと、ヒドラジンでの還元によって、沈澱させる。続いて、沈澱したミセルの有機成分(すなわち、ブロックポリマー)が、プラズマエッチングによって、酸素プラズマによって、層305から除去される([13]を参照のこと)。高分子バイオポリマーを固定するためのユニットとして働く金粒子306は、このプラズマでの処理の間インタクトなままであり、そして図3bの断面図および図3cの上面図に示されるように、層305の上に規則的な配置を形成する([12]を参照のこと)。金ナノ粒子306間の距離は、通常、数10nmであり、例えば、約20〜30nmである。これらのナノ粒子の大きさは、好ましくは、約5〜10nmの範囲である。
【0100】
もちろん、ナノ粒子を形成するために、上述のブロックコポリマーとは別に、他のブロックコポリマーを使用することもまた可能である。
【0101】
あるいは、ナノ粒子の形態で固定するためのユニット306は、[14]に記載されるように、コロイド粒子からナノ構造を作製するためのマスクを、まず層305の上に形成し、次いで金粒子を、例えば真空蒸着によって蒸着させることによって、バイオセンサ上に作製され得る。
【0102】
金で作製されたナノ粒子306を適用した後に、センサ300は、白金で作製された層305(固定のためのユニット306を含む)が、図3dの断面図および図3eの上面図が示すように、フォトダイオード301、302の上に位置する領域のみに残るような様式で、構成される。この構成は、例えば、任意の適切な馴染み深い化学エッチング法の補助によって、可能である。
【0103】
この様式で設計されたバイオセンサ300の補助によって、第1の例示的な実施形態に記載される、高分子バイオポリマーを検出するための方法を実施することが可能である。図3fは、金−硫黄カップリングによって金ナノ粒子306上に固定された、DNAスカベンジャー分子307を示す。
【0104】
バイオセンサ300を使用することにより、ユニット305が固定し、ナノ粒子の形態で存在し、正確に規定された数のスカベンジャー分子を固定することを可能にする利点を提供する。従って、高分子バイオポリマーの定量的検出のためにバイオセンサ300を使用することに対して、優先が与えられる。
【0105】
図6は、本発明の方法の別の例示的な実施形態に従う、酸化還元リサイクルプロセスを実施するために使用され得る、バイオセンサ600を示す。
【0106】
バイオセンサ600は、3つの電極(第1の電極601、第2の電極602、および第3の電極603)を有する。
【0107】
電極601、602、603は、絶縁層604のような絶縁材料によって、互いから電気的に絶縁されている。
【0108】
高分子バイオポリマーを結合し得る、プローブ分子を保持するための保持領域605が、第1の電極601に提供される。この保持領域は、固定のための均一なユニットとして構成され得るが、この保持領域を、ナノ粒子の形態で固定するためのユニットで設計することもまた可能である。
【0109】
この例示的な実施形態によるプローブ分子(スカベンジャー分子)606(これは、保持領域に固定されている)は、DNAプローブ分子であり、これに、このDNAプローブ分子の配列に相補的な配列を有するDNA鎖がハイブリダイズし得る。プローブ分子606は、それらの5’末端において、標識607としてビオチン基を有し、このビオチン基は、例えば、Molecular Probes,Eugene,Oregon,USAからの「FluoReporter Biotin−X−C5 Oligonucleotide Labeling Kit」(製品番号F−6095)(11を参照のこと)を使用することによって、この位置に結合され得る。
【0110】
DNAプローブ分子606は、金で作製された第1の電極601に、公知の金−硫黄カップリングによって固定される。プローブ分子を結合するために異なる材料を使用する場合、この材料は、適切なコーティング材料を備え、このコーティング材料の上に、このプローブ分子が固定され得る。
【0111】
第1の電極601へのDNAプローブ分子の固定の間に、異なる電位が電極に印加され、その結果、DNAプローブ分子の固定が第1の電極601においてのみに可能であり、そして第2の電極602および/または第3の電極603においては防止されるような様式で、電極間の電場が発生する。
【0112】
先行技術による方法に類似して、上記のように(図4を参照のこと)、さらなる工程において、研究されるべき溶液609(例えば、電解質であり、検出されることが可能な高分子バイオポリマー(すなわち、DNAプローブ分子とハイブリダイズし得るDNA鎖)を含む)が、バイオセンサ600(すなわち、特に、第1の電極601およびその上に位置する標識されたDNAプローブ分子606)と接触される。このことは、研究されるべき溶液中に存在し得るDNA鎖608が、DNAプローブ分子606とハイブリダイズし得るような様式で、実施される。
【0113】
続いて、検出されるべきDNA鎖がハイブリダイズしなかったスカベンジャー分子606が除去される。このことは、電解質606についての上記第1の例示的な実施形態において言及された、DNAヌクレアーゼを添加することによって、実施され得る。この場合もまた、一本鎖DNAプローブ分子606を加水分解するために、以下の基質のいずれかが使用され得る:
・リョクトウ由来のヌクレアーゼ、
・ヌクレアーゼP1、
・ヌクレアーゼS1、または
・5’→3’エキソヌクレアーゼ活性もしくは
3’→5’エキソヌクレアーゼ活性
に起因して、一本鎖DNAを分解し得るDNAポリメラーゼ。
【0114】
ヌクレアーゼ処理の後、検出されるべき標識スカベンジャー分子606とDNA分子608とのハイブリッドのみが、バイオセンサ上に存在する。この段階は、図6aに示される。
【0115】
この段階において、バイオセンサ600は、リンス溶液によってリンスされ(図示せず)、すなわち、ハイブリダイズしていないDNA鎖のフラグメントおよび研究すべき溶液が、除去される。
【0116】
次の工程において、別の溶液(図示せず)が、バイオセンサ600、特に第1電極601と接触される。
【0117】
上記他の溶液は、酵素610を含み、この酵素は、ハイブリダイズしたDNAプローブ分子606を標識607に結合し、そして別の溶液611に添加される、以下に例示した分子を切断し得る。
【0118】
この例示的な実施形態に従って使用され得る酵素610の例は、以下である:
α−ガラクトシダーゼ、
β−ガラクトシダーゼ、
β−グルコシダーゼ、
α−マンノシダーゼ、
アルカリホスファターゼ、
酸性ホスファターゼ、
オリゴサッカリドデヒドロゲナーゼ
グルコースデヒドロゲナーゼ、
ラッカーゼ、
チロシナーゼ、または、
関連酵素。
【0119】
本発明において、酵素610は、アビジン結合体の形態で使用される。この理由は、アビジンは、例によって本明細書中で使用されるビオチン標識607と、特異的な結合を形成するからである(図6b)。
【0120】
ここで、低分子量の酵素は、最も高い変換効率を確実にし得、それによって、酸化還元の循環に作用する酵素として使用される場合、最も高い感受性もまた確実にすることに留意すべきである。
【0121】
他の溶液611は、分子612を含み、この分子は、酵素610によって、負電荷を有する第1部分分子613と正電荷を有する第2部分分子とに切断され得る(図6bを参照のこと)。
【0122】
使用され得る、切断可能な分子612の例は、特に以下である:
p−アミノフェニルヘキシルピラノシド、
p−アミノフェニルホスフェート、
p−ニトロフェニルヘキソピラノシド、
p−ニトロフェニルホスフェート、または、
以下の適切な誘導体:
ジアミン、
カテコールアミン、
Fe(CN) 4−
フェロセン、
ジカルボン酸、
フェロセンリジン、
オスミウムビピリジル−NH、もしくは、
PEG−フェロセン2。
【0123】
この実施形態において、次いで、各場合において、電極601、602、603に電位を印加する。
【0124】
第1電位V(E1)を、第1電極601に印加し、第2電位V(E2)を、第2電極602に印加し、そして第3電位V(E3)を、第3電極603に印加する。
【0125】
上記のように、先行技術の手順と類似の様式の原理で生じる、実際に測定した位相間で、引く続きこの電位の電位勾配(この電位勾配は、電荷の符号に依存する)を、各場合において、以下のような方法で電極601、602、603に印加する:
V(E3)>V(E1)>V(E2)。
【0126】
例えば、第3電極603が正電位V(E3)を有する場合、この第3電極603は、バイオセンサ600の電極601、602、603のうちで最も高い電位を有する。
【0127】
これは、負電荷を有する第1部分分子613が、正に荷電された第3電極603に付着して生じ、先行技術に従った場合、もはや第1電極601には付着しない(これは、第3電極603に印加されたこの最も高い電位V(E3)に起因する)ことに起因する。
【0128】
結果的に、この第1電極601は、プローブ分子を保持するために電極を保持する場合にも、特定の部分分子を酸化または還元するために電極を測定する場合にも、この例示的な実施形態においてもはや使用されない。むしろ電極601は、このプローブ分子またはプローブ分子の複合体および高分子バイオポリマーを固定化して、検出するためのみに作用する。
【0129】
ここで、第3電極603は、生成した部分分子の酸化または還元を起こす電極の機能を担う。
【0130】
このことは、例示によって、第1電極601は、第3電極603によって、切断された部分分子から保護されることを意味する。
【0131】
この方法において、およびこの実施形態の別の利点として、DNAプローブ分子606での第1電極の被覆は、かなり増加され得る。
【0132】
負に荷電された部分分子613は、第3電極603にて酸化され、そしてこの酸化された第1部分分子614は、第2電極602に付着される。なぜなら、後者が、バイオセンサ600の全ての電極601、602、603のうちで最も低い電位V(E2)を有するからである。
【0133】
この酸化された部分分子は、第2電極602にて還元され、そしてこの還元された部分分子615は、次いで、第3電極603に付着され、ここで、これらは再度酸化される。
【0134】
この方法において、先行技術で既知の様式と類似して、本発明は、既知の様式で同様に検出される回路電流を生じる。従って、ここで得られる信号はまた、この回路電流の時間経過でもある。このことから、次いで、(標識607を介して結合した酵素610によって)ハイブリダイズしたDNA鎖606の数、従って検出されるべきDNA分子608の数を算出することが可能であり、これは、酵素610によって生成される荷電キャリアの数に比例する回路電流に起因する。
【0135】
しかしながら、ここで、本発明に従うこの酸化還元の循環方法はまた、図4に従う既知の「2−電極配置」を使用しても行われ得ることに留意すべきである。しかしながら、この場合において、固定化電極としての電極601の配置に起因して、先行技術による既知の配置よりも高い被覆密度を可能にする、本明細書中に記載されるバイオセンサ600の利点を使用することは不可能である。
【0136】
以下の刊行物は、本明細書中で引用される:
[1] R.Hintscheら、Microbiosensors Using Electrodes Made in Si−Technology,Frontiers in Biosensorics,Fundamental Aspects、F.W.Schellerら編、Dirk Hauser Verlag,Basel,267−283頁,1997
[2] R.Hintscheら、Microbiosensors using electrodes made in Si−Technology,Frontiers in Biosensorics,Fundamental Aspects、F.W.Schellerら編、Birkhauser Verlag,Basel,Schweiz,1997
[3] M.Paeschkeら、Voltammetric Multichannel Measurements Using Silicon Fabricated Microelectrode Arrays,Electroanalysis、第7巻、第1号、1−8頁、1996
[4] P.van Gerwen,Nanoscaled Interdigitated Electrode Arrays for Biochemical Sensors,IEEE,International Conference on Solid−State Sensors and Actuators,Chicago、907−910頁、1997年6月16日−19日
[5] N.L.Thompson,B.C.Lagerholm,Total Internal Reflection Fluorescence:Applications in Cellular Biophysics,Current Opinion in Biotechnology、第8巻、58−64頁、1997P.
[6] Cuatrecasas,Affinity Chromatography of Macromolecules,Advances in Enzymology,第36巻,29−89頁,1972
[7] Rompp−Lexikon Biotechnologie,Gentechnik,280頁,1999 Thieme Verlag,Stuttgart,Germany,第2版。
[8] Rompp−Lexikon Biotechnologie,Gentechnik,397頁,1999 Thieme Verlag, Stuttgart,Germany,第2版。
[9] J.Dodtら、Script for biochemical practical course IId(Immunochemistry),ELISA,p.1,Institut fur Biochemie,Technische Hochschule Darmstadt,1992年2月10日−28日。
[10] Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,157−160頁,Molecular Probes,Inc,1996
[11] Handbook of Fluorescent Probes and Research Chemicals,83−84頁,Molecular Probes,Inc,1996
[12] J.P.Spatzら、Mineralization of Gold Nanoparticles in a Block Gold Copolymer Microemulsion,Chem.Eur.J.,第2巻,1552−1555頁,1996
[13] J.P.Spatzら、Ordered Deposition of Inorganic Cluster from Micellar Block Copolymer Films,Langmuir,第16巻,407−415頁,2000
[14] F.Burmeisterら、Mit Kapillarkraften zu Nanostrukturen,Physikalische Blatter,第36巻,49−51頁,2000
[15] DE 199 25 402 A1
[16] Medline Abstract,Kitazawa,Sらに対する、DN 99128068。In situ hybridization with polymerase chain−reaction derived single−stranded DNA probe and Sl nuclease;Histchem.Cell Biol.111(1),7−12頁,1999
[17] US 6,017,696
[18] DE 197 41 716 A1
本発明の例示的実施形態は、以下に詳細に例示され、図面に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0137】
【図1】図1a〜1cは、例示される本発明の例示的実施形態に従う方法に基づいて異なる方法段階におけるバイオセンサを示す。
【図2】図2aおよび2bは、2つの平坦電極の略図を示す。これらの電極は、電解質(図2a)または電解質が存在しないもの(図2b)において検出されるDNA鎖の存在を検出するために使用され得る。
【図3】図3a〜3fは、本明細書中に記載される方法の別の実施形態を行うために使用され得るバイオセンサを示す。
【図4】図4a〜4cは、先行技術に従うバイオセンサの略図であり、先行技術に基づいて、酸化還元再循環プロセスの一部として個々の状態が説明される。
【図5】図5は、酸化還元再循環プロセスの一部として、先行技術に従う回路電流の関数曲線を示す。
【図6】図6aおよび6bは、この方法のさらなる実施形態として、酸化還元再循環プロセスを行うために使用され得るバイオセンサを示す。
【符号の説明】
【0138】
100 バイオセンサ
101 フォトダイオード
102 フォトダイオード
103 絶縁体
104 電気的端子
105 電気的端子
106 酸化物層
107 固定化のためのユニット
108 固定化のためのユニット
109 DNAプローブ分子
110 DNAプローブ分子
111 標識
112 標識
113 電解質
114 DNA鎖
115 矢印
116 矢印
200 センサ
201 電極
202 電極
203 絶縁体
204 電極端子
205 電極端子
206 DNAプローブ分子
207 電解質
208 DNA鎖
300 バイオセンサ
301 フォトダイオード
302 フォトダイオード
303 絶縁体
304 酸化物層
305 高分子バイオポリマーを固定するのに適切ではない材料の層
306 固定化のためのナノ粒子様ユニット
307 DNAスカベンジャー分子
400 バイオセンサ
401 第1電極
402 第2電極
403 絶縁体層
404 第1電極の保持領域
405 DNAプローブ分子
406 電解質
407 DNA鎖
408 酵素
409 切断可能分子
410 負に荷電された第1部分分子
411 矢印
412 他の溶液
413 酸化された第1部分分子
414 還元された第1部分分子
500 図
501 電流
502 時間
503 電流 対 時間の過程
504 この電流のオフセットなプロフィール
600 バイオセンサ
601 第1電極
602 第2電極
603 第3電極
604 絶縁体層
605 保持領域
606 DNAプローブ分子
607 標識
608 DNA鎖
609 電解質
610 酵素
611 他の溶液
612 切断可能な分子
613 負に荷電された第1部分分子
614 酸化された第1部分分子
615 還元された第1部分分子

Claims (14)

  1. 高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットを使用することによって高分子バイオポリマーを検出するための方法であって、該方法は、以下:
    高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットに、スカベンジャー分子を提供する工程であって、該スカベンジャー分子が、高分子バイオポリマーに結合することが可能であり、そして該スカベンジャー分子が、検出可能なシグナルを生成し得る標識を有する、工程、
    研究されるサンプルを、高分子バイオポリマーを固定化するための少なくとも1つのユニットと接触させる工程であって、該研究されるサンプルが、検出されるべき高分子バイオポリマーを含み得る、工程、
    研究されるサンプル中に存在する高分子バイオポリマーを、該スカベンジャー分子に結合する工程、
    検出されるべき高分子バイオポリマーが結合してないスカベンジャー分子を除去する工程、
    該標識を使用することによって該高分子バイオポリマーを検出する工程、
    を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の方法であって、
    ここで、前記標識が、シグナルを生成する、
    方法。
  3. 請求項2に記載の方法であって、
    ここで、前記標識が、蛍光色素、化学発光色素、放射性同位体、酵素および酵素リガンドからなる群より選択される、
    方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法であって、
    ここで、前記検出される高分子バイオポリマーが、核酸、オリゴヌクレオチド、タンパク質、または核酸およびタンパク質の複合体である、
    方法。
  5. 請求項4に記載の方法であって、
    ここで、前記検出される高分子バイオポリマーが、タンパク質またはペプチドであり、
    ここで、前記使用されるスカベンジャー分子が、該タンパク質またはペプチドに特異的に結合し得るリガンドである、
    方法。
  6. 請求項5に記載の方法であって、
    ここで、未結合リガンドが、材料と前記固定化のための少なくとも1つのユニットとを接触させることによって、該固定化のための少なくとも1つのユニットから除去され、該材料が、該リガンドと該固体化のためのユニットとの間の化学結合を加水分解し得る、
    方法。
  7. 請求項6に記載の方法であって、
    ここで、前記固定化のための少なくとも1つのユニットと接触する材料が、酵素である、
    方法。
  8. 請求項7に記載の方法であって、
    ここで、前記固定化のための少なくとも1つのユニットと接触する酵素が、カルボン酸エステル加水分解酵素(エステラーゼ)である、
    方法。
  9. 請求項4に記載の方法であって、
    ここで、前記検出される高分子バイオポリマーが、DNA分子またはRNA分子である、
    方法。
  10. 請求項9に記載の方法であって、
    ここで、前記検出される高分子バイオポリマーが、所定のヌクレオチド配列を有するDNA1本鎖であり、
    ここで、前記使用されるスカベンジャー分子が、該所定のヌクレオチド配列に相補的なヌクレオチド配列を有するDNAプローブ分子である、
    方法。
  11. 請求項10に記載の方法であって、
    ここで、未結合DNAプローブ分子が、ヌクレアーゼ活性を有する酵素と前記固定化のためのユニットとを接触させることによって、該固定化のための少なくとも1つのユニットから除去される、
    方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    ここで、前記使用されるヌクレアーゼ活性を有する酵素が、以下の物質:
    リョクトウ由来のヌクレアーゼ、
    ヌクレアーゼP1、
    ヌクレアーゼS1、
    5’→3’エキソヌクレアーゼ活性または3’→5’エキソヌクレアーゼ活性に起因して、1本鎖DNAを切断し得るDNAポリメラーゼ、
    のうちの少なくとも1つである、
    方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法であって、
    ここで、前記固定化のための少なくとも1つのユニットが、電極またはフォトダイオードに適用される、
    方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法であって、
    ここで、前記固定化のためのユニットが、ナノ粒子の配列である、
    方法。
JP2002569938A 2001-03-01 2002-03-01 印をつけたスカベンジャー分子を備えた少なくとも1つの固定化ユニットを用いることによって高分子バイオポリマーを検出するための方法 Withdrawn JP2004531706A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
DE10109779A DE10109779A1 (de) 2001-03-01 2001-03-01 Vorrichtung und Verfahren zum Erfassen von makromolekularen Biopolymeren mittels mindestens einer Einheit zum Immobilisieren von makromolekularen Biopolymeren
PCT/DE2002/000760 WO2002071068A1 (de) 2001-03-01 2002-03-01 Verfahren zum erfassen von makromolekularen biopolymeren mittels mindestens einer mit einem fängermolekül versehenen immobilisierungseinheit

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004531706A true JP2004531706A (ja) 2004-10-14

Family

ID=7675882

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002569938A Withdrawn JP2004531706A (ja) 2001-03-01 2002-03-01 印をつけたスカベンジャー分子を備えた少なくとも1つの固定化ユニットを用いることによって高分子バイオポリマーを検出するための方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US20040072223A1 (ja)
EP (1) EP1364211A1 (ja)
JP (1) JP2004531706A (ja)
DE (1) DE10109779A1 (ja)
WO (1) WO2002071068A1 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004031370B4 (de) * 2004-06-29 2022-03-24 Siemens Aktiengesellschaft Vorrichtung und Verfahren zur Emulation einer Gegenelektrode in einem monolithisch integrierten elektrochemischen Analysesystem
DE102004031371A1 (de) * 2004-06-29 2006-01-26 Infineon Technologies Ag Monolithisch integrierte Sensor-Anordnung, Sensor-Array und Verfahren zum Herstellen einer monolithisch integrierten Sensor-Anordnung
DE102004050032A1 (de) * 2004-10-13 2006-04-27 Micronas Gmbh Verfahren zum Nachweisen und/oder zum Bestimmen der Konzentration mindestens eines Liganden

Family Cites Families (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4576912A (en) * 1978-11-30 1986-03-18 Technicon Instruments Corporation Fluoroimmunoassaying
US5998135A (en) * 1989-02-24 1999-12-07 Enzo Diagnostics, Inc. Energy transfer hybridization assay using intercalators and lanthanide metals
US6017696A (en) * 1993-11-01 2000-01-25 Nanogen, Inc. Methods for electronic stringency control for molecular biological analysis and diagnostics
US6027890A (en) * 1996-01-23 2000-02-22 Rapigene, Inc. Methods and compositions for enhancing sensitivity in the analysis of biological-based assays
US5770370A (en) * 1996-06-14 1998-06-23 David Sarnoff Research Center, Inc. Nuclease protection assays
GB9621256D0 (en) * 1996-10-11 1996-11-27 Xenova Ltd Assay
DE19741716A1 (de) * 1997-09-22 1999-03-25 Hoechst Ag Adressierbares modulares Erkennungssystem, seine Herstellung und Verwendung
DE19925402C2 (de) * 1999-06-02 2001-12-20 Molecular Machines & Ind Gmbh Screening von Target-Ligand-Wechselwirkungen

Also Published As

Publication number Publication date
WO2002071068A1 (de) 2002-09-12
DE10109779A1 (de) 2002-09-19
US20040072223A1 (en) 2004-04-15
EP1364211A1 (de) 2003-11-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4618886B2 (ja) サンプル中の標的の検出
US7829275B2 (en) Light addressable electrochemical detection of duplex structures
JP2002542794A (ja) 標識担持標的を検出するための単層および電極ならびにその使用方法
US20040096866A1 (en) Method of detecting macromolecular biopolymers by means of an electrode arrangement
Ferreira Electrochemical nano (bio) sensors: advances, diagnosis and monitoring of diseases Rodrigo Michelin Iost1, Welter Cantanhede da Silva2, Joao Marcos Madurro3, Ana Graci Brito Madurro4, Lucas Franco
US6387625B1 (en) Monolayer and electrode for detecting a label-bearing target and method of use thereof
Nguyet et al. Highly sensitive DNA sensors based on cerium oxide nanorods
US20040157263A1 (en) Method for impedimetric detection of one or more analytes in a sample, and device for use therin
JP2002531100A (ja) 試料中のオリゴヌクレオチドの検出のための方法およびシステム
JP4625547B2 (ja) 生体分子検出のための方法と装置
US20240044833A1 (en) Electrochemical biosensor for target analyte detection
TW200936767A (en) Method and device for detection of nucleic acids and/or polypeptides
US20030203394A1 (en) Detection of a target in a sample
Nunes Kirchner et al. Scanning electrochemical microscopy (SECM) based detection of oligonucleotide hybridization and simultaneous determination of the surface concentration of immobilized oligonucleotides on gold
US20040175742A1 (en) Biosensor and method for detecting macromolecular biopolymers using at least one unit for immobilizing macromolecular biopolymers
JP3934609B2 (ja) 高分子量バイオポリマーを検出するための方法およびバイオセンサ
JP2004531706A (ja) 印をつけたスカベンジャー分子を備えた少なくとも1つの固定化ユニットを用いることによって高分子バイオポリマーを検出するための方法
Roberts et al. Scanning electrochemical microscopy of genomic DNA microarrays—Study of adsorption and subsequent interactions
Mattioli et al. Expanding the application of graphene vertical devices to dual femtomolar detection of SARS-CoV-2 receptor binding domain in serum and saliva
JP2005037376A (ja) 被検体を定量的に電気的に検出する方法及びデバイス
JP2001013103A (ja) 走査型電気化学顕微鏡による試料核酸断片の検出方法および定量方法
US20040096859A1 (en) Method for detecting and/or quantifying an analyte
WO2002070733A1 (de) Verfahren zum erfassen von makromolekularen biopolymeren mittels mindenstens einer mit einem fängermolekül versehenen nanopartikel
Takenaka Genosensors Based on Metal Complexes
Lakshmanakumar et al. Electrochemical DNA Biosensors for Cervical Cancers

Legal Events

Date Code Title Description
A761 Written withdrawal of application

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A761

Effective date: 20050706