JP2004529670A - 増大した内腔を有する人工心臓弁 - Google Patents
増大した内腔を有する人工心臓弁 Download PDFInfo
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Abstract
生体心臓弁と交換するための人工心臓弁10であって、血流を通すよう構成された内腔16を定める内壁14を有する概ね環状の心臓弁本体12を備えている。オクルダー40、42は、開位置と閉位置との間で対向したオクルダー端部の回りを回転するよう構成されている。本体12の副半径円弧24は、オクルダー40、42と共働して、閉位置の時にはオクルダー40、42が内腔を通る血流を阻止できるようにするが、オクルダー40、42が開位置の時には増大した内腔16を提供する。
Description
【0001】
(発明の技術分野)
本発明は、人工心臓弁に関するものである。特に、本発明は、血行動態性能を向上させるために人工心臓弁の弁内腔を増大させたものに関するものである。
【0002】
(発明の背景)
人工心臓弁は、患者の生体心臓弁と交換するのに使用される。標準の移植可能な機械的心臓弁は、一般に、血流を通す内腔又は通路を提供するための、環状の、弁ハウジング又は弁本体(しばしば「オリフィス」と呼ばれる)を備えている。弁に取り付けられた1つ以上のオクルダーが、血流を通す開位置と血流を阻止する閉位置との間で、移動可能である。多くの機械的弁では、オクルダーは、本質的には、「リーフレット」と呼ばれる板状部材である。代表的な構造は、弁本体中に、1つ、2つ、又は3つのリーフレットを備えている。
【0003】
人工心臓弁の性能を向上させるための努力が続けられている。心臓弁の性能における1つの重要な因子は、リーフレットが完全な開位置にある時に弁を通る流れ特性である。生体弁と比較して、機械的心臓弁は、高いピーク速度と弁を横切る大きな速度変化とを示す流れ特性を有しており、それは、高い剪断応力と荒れた流れ構造をもたらしている。結果として、人工心臓弁は、生体弁よりも、弁を横切るエネルギー損失が大きく且つ差圧も対応して高い。弁の前進流れ特性は、リーフレットを流れ方向に完全に並べることができるように弁内腔面積を増大させることによって、及び、他の技術で内腔弁の形状を改善することによって、変えることができる。
【0004】
機械的心臓弁と関連付けられる別の問題は、血栓及び血栓塞栓症の形成に関するものである。血栓及び血栓塞栓症は、機械的心臓弁の合併症として知られており、重篤な障害や死をもたらす。これらの合併症の防止を助けるために、一般的治療は、終生の抗凝固薬療法を伴っている。しかしながら、抗凝固薬療法自身は、抗凝固薬関連出血の危険を増す。
【0005】
機械的心臓弁の患者にとって、血栓及び血栓塞栓症のリスクに影響する因子としては、機械的弁によって導入された非生理学的表面及び血流がある。しかも、代表的な機械的心臓弁は、主としてそのような弁が高速度変化及び荒れた流れ構造を作る傾向にあるので、血液を高い剪断応力に晒す。高い剪断応力は、血小板を活性化し、赤血球を傷付けることが、知られている。活性化された血小板は、弁の上や弁の下流に沈殿し、血栓中に集合する、という可能性を有している。従って、平均前進流れ速度及びピーク剪断応力が従来の弁より低い弁は、患者に取って有益である。
【0006】
(発明の概要)
心臓の生体弁と交換するための人工心臓弁であって、概ね環状の心臓弁本体を備えており、該弁本体はオリフィスを定める内壁を有しており、該オリフィスは血流を通すよう構成されている。オリフィス中の少なくとも1つのオクルダーは、開位置と閉位置との間で対向したオクルダー端部の回りを回転するよう構成されている。オクルダーは、閉位置で、オリフィスを通る血流を実質的に阻止するよう構成されている。ある態様では、オクルダーの副半径円弧を受けるために、心臓弁本体の内径に副半径円弧が形成されている。副半径円弧を有する曲面は、オリフィスの全長を延ばして閉位置のオクルダーをシールしており、オクルダーが完全な開位置へ障害無く回転できるようにしている。
【0007】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明は、心臓の生体組織弁を交換するのに使用するタイプの機械的人工心臓弁に関するものである。本発明は、血流特性を改善し且つその流れの障害を低減するために、心臓弁を通る内腔の面積を増大させるためのデザインを提供する。
【0008】
代表的な機械的心臓弁は、オクルダーを回転させるためのピボット機構を保持する平行な平面部分を、弁本体の内壁上に有している。これらは、本質的には、弁本体の内直径上の平坦部分であり、血流に利用できる全内腔面積を低減する傾向にある。本発明の一実施形態では、これらの平坦な平面部分は、血流に利用できる内腔面積を増大させる副半径円弧と交換され、弁を通る流れ障害を最小限にする。他の実施形態では、平坦部分は、副半径円弧の中心線の間に維持されている。
【0009】
図1は本発明の一実施形態を示す。図1は人工心臓弁10の平面図であり、人工心臓弁10は、それを通る内腔16を形成する内壁14を備えたオリフィス又は弁本体12を有している。ピボット機構60(図3に示す)が、弁本体12の両側に配置されており、軸20及び軸22の回りを回転する第1及び第2のオクルダー(図1に示さず)を保持している。図1は軸20及び軸22に対する弁本体12上のオリフィス副半径円弧24の配置及び構成を示している。副半径円弧24は、オクルダーと共働して、オクルダーが閉位置にある時は内腔16を通る血流を阻止するが、オクルダーが開位置にある時は増大した内腔を提供する。図1に示される実施形態では、副半径円弧24の半径30は、内腔16の主半径32に接することができ、主半径32の長さの約半分の長さを有している。他の実施形態では、副半径円弧24の半径30は、オリフィスが完全な円筒形であるよう、内腔16の主半径32の長さと、実施的に同じである。図1に示されるように、軸20、22は、オクルダーが閉位置となるまで軸20、22の回りに回転する時、副半径円弧24とオクルダーの副半径円弧(図4参照)とが結合するように、副半径円弧24の中心と一致している。
【0010】
図2は、ピボット機構によって保持されたオクルダー40、42を備えた心臓代用弁10を示している。オクルダー40、42は、弁本体副半径円弧24と結合する副半径円弧43を有している。図2に示されるように、領域44、48は領域46より大きい。全ての構成において、軸間の間隔は、弁を通る均一な流れを最適化するために調節できる。軸間の間隔が増大する時、領域44、46、48の間の面積分布は、より均一になる。軸間の間隔が内腔直径の約28%であるとき、3つの領域44、46、48は略等しい。3つの領域間のこの均一分布は、内腔を通る流れをより一様に分布させる傾向があり、それは、弁を通るより均一な速度プロフィールを生じさせる。軸20、22間の間隔は、それらの間の距離が内腔の直径の約10%と約40%との間、好ましくは約15%と約25%との間であるように、最適化できる。
【0011】
図3は、弁10の斜視図であり、副半径円弧24をより詳細に示している。ピボット機構60は、副半径円弧24中に示されており、ピボット機構を提供するためにオクルダー40、42からオクルダー端部45(図4)を受けている。しかしながら、ピボット機構のどのタイプも、他の構成や、突出部が本体12の内壁14に設けられている構成を、備えて、使用できる。端部45は、突出形態や受入形態を提供するために凹状でも凸状でもよく、ピーク50はリーフレット上にある。
【0012】
図3は縫合カフのような取付機構を取り付けるのに使用できる外形窪み64も示している。もちろん、どんな取付機構でも使用できる。図3は副半径円弧24に隣接したテーパー領域70、72も示している。弁10の入口、出口のテーパー領域70、72は、副半径円弧24のピーク延長部50から内腔16の全直径への変化を提供する。領域70、72は、ピーク延長部50から流入エッジ47及び流出エッジへ向けて外側に傾斜している。この構成は、弁10の入口及び出口が概ね環状であるようになっている。
【0013】
副半径直径円弧24の軸の間隔が変わると、テーパー部分70、72の角度51、53も適当に変化するが、概ね、図5に示す約0から45度の範囲に入る。半径30と半径32とが同じである場合(図8A)、テーパー部分70、72の角度51、53は0であり、テーパー表面は取り除かれる。流入、流出のテーパー70、72の間に形成された図3のピーク延長部50の長さは、閉位置にある時、オクルダー40、42に対するシール表面を提供する。
【0014】
図4はオクルダー40の側面図である。図4は、オクルダー40の主半径80と、副半径円弧43を形成する副半径82と、を示している。副半径円弧43は、閉位置でシールを形成するために弁本体の副半径円弧24に結合するよう構成されている。図4は、ピボット機構60と結合するよう構成された耳半径84も示している。
【0015】
比較として、図6は、弁本体100中にピボット機構104、106が形成されている従来の弁本体100の部分平面図である。図6に示されるように、弁本体100は、概ね平坦な面108を備えており、該面108は、本体100を通る内腔の面積を低減する傾向にある。
【0016】
図7A、8A、9A、10Aは、本発明の種々の実施形態を示しており、図6の従来のデザインに比較した内腔面積の増大を示している。図7A、8A、9A、10Aでは、図6の平坦面108は、破線で示されている。
【0017】
図7Aは、ピボット機構120が図6に比較して外側に移動しており、副円弧が加えられている、本発明の実施形態を示している。図7Aでは、ピボット機構120は、副半径円弧24上に完全に位置している。副円弧は、改善されたリーフレット/オクルダー保持を提供する。図7Bは、図7Aの弁本体102に使用するための対応するオクルダー122を示している。
【0018】
図8Aでは、弁本体130の実施形態が示されており、それにおいては、本体の外周132が、ピボット機構136用の追加の場所を提供するための突出部134を備えている。ピボット機構136は、円筒状内壁径14上に完全に位置している。この構成は、最大の内腔面積と、弁を通る流れに対する最小の抵抗と、を有している。弁本体130に使用するための対応するオクルダー138は図8に示されている。
【0019】
図9Aでは、弁本体150の実施形態が示されており、それにおいては、小さな平坦領域152がピボット機構154の中心線間に配置されている。ピボット機構154は、平坦領域152上に部分的に且つ曲がった副半径円弧24上に部分的に、位置している。ピーク延長部50は、内腔面積が増大するように、一般には取り除かれている。図9Bは、図9Aの弁本体150に使用するためのオクルダー156を示している。
【0020】
図10Aは、他の実施形態を示しており、それにおいては、弁本体162の平坦部分160が弁本体の主半径まで延びている。対応するオクルダー164が図10Bに示されている。ピボット機構200は、平坦部分160上に部分的に且つ内壁直径14上に部分的に、位置している。この構成は、副半径円弧を有していない。
【0021】
本発明によれば、幾つかの構成において、弁を通る内腔面積が3%から23%以上まで増大する。本発明の弁は、どんな技術や材料を用いて製作してもよい。しかしながら、パイロライトカーボン又はチタニウムのような他の生体適合材料、ダイアモンド様カーボンで被覆された材料、又は、硬質ポリマーや強化ポリマーを含む他の材料、が好ましい。本発明は、3枚リーフレットや中央開口の弁デザインを含むどんな弁構成にも適用できる。
【0022】
本発明は、従来の構成を越える多くの利点を提供する。試験管内テストの結果は、本発明が、従来の機械的心臓代用弁デザインに比較して、向上した流体力学流れを提供すること、を示している。試験管内の安定した前進流れテスト機構における測定は、2枚リーフレットデザインをリードする産業に比較して、次の通り、現在の発明のプロトタイプを越える低い圧力損失を示している。
【0023】
図6の弁と比較した図3、図7の弁の生理学的流量での弁を横切る圧力差の減少。
【0024】
【表1】
【0025】
弁は、多くの測定技術を用いて特徴付けることができる。弁能力の従来の測定法は、生理学的ピーク前進流量での弁を横切る圧力差を測定することを含んでいる。更なる流れ特徴付けは、流れの可視化技術や、レーザドップラー流速計(LDV)やデジタル粒子画像流速計(DPIV)のような速度プロフィールマッピング技術によって、行うことができる。速度マッピング技術は、流れに存在する拡散や混乱の全体概観を提供するのはもちろん、流れの剪断応力を計算するのにも、使用できる。
【0026】
図11は、従来の弁と、図3及び図7の実施形態の弁と、についての速度プロフィールのグラフである。プロフィールは、DPIV技術を用いる弁の4mm下流の平面で得る。図11の速度プロフィールは、流れプロフィールを横切る流れ分布が代表的な従来デザインよりもより均一であるのはもちろん、本発明にとって遅い前進流れ速度(略30cm/秒遅いピーク速度)があることを示している。本発明の増大した内腔面積及びリーフレットの完全90度開口は、より遅くより均一な速度分布を生じさせる。弁を横切るより均一な流れ分布は、従来の弁よりも低い剪断応力を生じさせる。
【0027】
改善された弁における、低減された速度及び低減された剪断応力は、弁を通過する赤血球や血小板に対してダメージを殆ど与えない、と期待される。血行動態性能(即ち、弁を横切る圧力損失)についての従来の全体測定は、代表的な機械的心臓弁を越える約20%の向上を示す。しかしながら、血液ダメージ及び血小板活性のより高感度な測定は、より層状の流れと、改善された弁の流れプロフィール中の低減された速度勾配と、の故に、向上された改善も示すことができる。
【0028】
本発明は、人工機械的心臓弁において、オリフィス内腔を増大させ且つ内腔形状を流線形にするためのデザインを提供する。増大した内腔は、殆ど制限の無い改善された血流を提供する。更に、増大した開口は、人工心臓弁の全体サイズを大きくすることなく、又は、製造上の大きな変化を必要とすることなく、達成される。
【0029】
本発明は、好ましい実施形態に基づいて述べられてきたが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形態及び詳細を変化させることができることを、理解するであろう。例えば、本発明は、ツーピース弁を備えているオクルダーを使用する、どんな心臓弁構成にも、適用できる。更に、弁は、どんな技術によっても、生体組織に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態の人工心臓弁の平面図である。
【図2】中に位置しているオクルダーを示す図1の人工心臓弁の平面図である。
【図3】図1の人工心臓弁の斜視図である。
【図4】本発明のオクルダーの側面図である。
【図5】図3の人工心臓弁の側断面図である。
【図6】従来の弁本体の一部の平面図である。
【図7A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図7B】図7Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図8A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図8B】図8Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図9A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図9B】図9Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図10A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図10B】図10Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図11】従来の心臓弁と、図3及び図7に示す実施形態の心臓弁と、の速度プロフィールのグラフである。
(発明の技術分野)
本発明は、人工心臓弁に関するものである。特に、本発明は、血行動態性能を向上させるために人工心臓弁の弁内腔を増大させたものに関するものである。
【0002】
(発明の背景)
人工心臓弁は、患者の生体心臓弁と交換するのに使用される。標準の移植可能な機械的心臓弁は、一般に、血流を通す内腔又は通路を提供するための、環状の、弁ハウジング又は弁本体(しばしば「オリフィス」と呼ばれる)を備えている。弁に取り付けられた1つ以上のオクルダーが、血流を通す開位置と血流を阻止する閉位置との間で、移動可能である。多くの機械的弁では、オクルダーは、本質的には、「リーフレット」と呼ばれる板状部材である。代表的な構造は、弁本体中に、1つ、2つ、又は3つのリーフレットを備えている。
【0003】
人工心臓弁の性能を向上させるための努力が続けられている。心臓弁の性能における1つの重要な因子は、リーフレットが完全な開位置にある時に弁を通る流れ特性である。生体弁と比較して、機械的心臓弁は、高いピーク速度と弁を横切る大きな速度変化とを示す流れ特性を有しており、それは、高い剪断応力と荒れた流れ構造をもたらしている。結果として、人工心臓弁は、生体弁よりも、弁を横切るエネルギー損失が大きく且つ差圧も対応して高い。弁の前進流れ特性は、リーフレットを流れ方向に完全に並べることができるように弁内腔面積を増大させることによって、及び、他の技術で内腔弁の形状を改善することによって、変えることができる。
【0004】
機械的心臓弁と関連付けられる別の問題は、血栓及び血栓塞栓症の形成に関するものである。血栓及び血栓塞栓症は、機械的心臓弁の合併症として知られており、重篤な障害や死をもたらす。これらの合併症の防止を助けるために、一般的治療は、終生の抗凝固薬療法を伴っている。しかしながら、抗凝固薬療法自身は、抗凝固薬関連出血の危険を増す。
【0005】
機械的心臓弁の患者にとって、血栓及び血栓塞栓症のリスクに影響する因子としては、機械的弁によって導入された非生理学的表面及び血流がある。しかも、代表的な機械的心臓弁は、主としてそのような弁が高速度変化及び荒れた流れ構造を作る傾向にあるので、血液を高い剪断応力に晒す。高い剪断応力は、血小板を活性化し、赤血球を傷付けることが、知られている。活性化された血小板は、弁の上や弁の下流に沈殿し、血栓中に集合する、という可能性を有している。従って、平均前進流れ速度及びピーク剪断応力が従来の弁より低い弁は、患者に取って有益である。
【0006】
(発明の概要)
心臓の生体弁と交換するための人工心臓弁であって、概ね環状の心臓弁本体を備えており、該弁本体はオリフィスを定める内壁を有しており、該オリフィスは血流を通すよう構成されている。オリフィス中の少なくとも1つのオクルダーは、開位置と閉位置との間で対向したオクルダー端部の回りを回転するよう構成されている。オクルダーは、閉位置で、オリフィスを通る血流を実質的に阻止するよう構成されている。ある態様では、オクルダーの副半径円弧を受けるために、心臓弁本体の内径に副半径円弧が形成されている。副半径円弧を有する曲面は、オリフィスの全長を延ばして閉位置のオクルダーをシールしており、オクルダーが完全な開位置へ障害無く回転できるようにしている。
【0007】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明は、心臓の生体組織弁を交換するのに使用するタイプの機械的人工心臓弁に関するものである。本発明は、血流特性を改善し且つその流れの障害を低減するために、心臓弁を通る内腔の面積を増大させるためのデザインを提供する。
【0008】
代表的な機械的心臓弁は、オクルダーを回転させるためのピボット機構を保持する平行な平面部分を、弁本体の内壁上に有している。これらは、本質的には、弁本体の内直径上の平坦部分であり、血流に利用できる全内腔面積を低減する傾向にある。本発明の一実施形態では、これらの平坦な平面部分は、血流に利用できる内腔面積を増大させる副半径円弧と交換され、弁を通る流れ障害を最小限にする。他の実施形態では、平坦部分は、副半径円弧の中心線の間に維持されている。
【0009】
図1は本発明の一実施形態を示す。図1は人工心臓弁10の平面図であり、人工心臓弁10は、それを通る内腔16を形成する内壁14を備えたオリフィス又は弁本体12を有している。ピボット機構60(図3に示す)が、弁本体12の両側に配置されており、軸20及び軸22の回りを回転する第1及び第2のオクルダー(図1に示さず)を保持している。図1は軸20及び軸22に対する弁本体12上のオリフィス副半径円弧24の配置及び構成を示している。副半径円弧24は、オクルダーと共働して、オクルダーが閉位置にある時は内腔16を通る血流を阻止するが、オクルダーが開位置にある時は増大した内腔を提供する。図1に示される実施形態では、副半径円弧24の半径30は、内腔16の主半径32に接することができ、主半径32の長さの約半分の長さを有している。他の実施形態では、副半径円弧24の半径30は、オリフィスが完全な円筒形であるよう、内腔16の主半径32の長さと、実施的に同じである。図1に示されるように、軸20、22は、オクルダーが閉位置となるまで軸20、22の回りに回転する時、副半径円弧24とオクルダーの副半径円弧(図4参照)とが結合するように、副半径円弧24の中心と一致している。
【0010】
図2は、ピボット機構によって保持されたオクルダー40、42を備えた心臓代用弁10を示している。オクルダー40、42は、弁本体副半径円弧24と結合する副半径円弧43を有している。図2に示されるように、領域44、48は領域46より大きい。全ての構成において、軸間の間隔は、弁を通る均一な流れを最適化するために調節できる。軸間の間隔が増大する時、領域44、46、48の間の面積分布は、より均一になる。軸間の間隔が内腔直径の約28%であるとき、3つの領域44、46、48は略等しい。3つの領域間のこの均一分布は、内腔を通る流れをより一様に分布させる傾向があり、それは、弁を通るより均一な速度プロフィールを生じさせる。軸20、22間の間隔は、それらの間の距離が内腔の直径の約10%と約40%との間、好ましくは約15%と約25%との間であるように、最適化できる。
【0011】
図3は、弁10の斜視図であり、副半径円弧24をより詳細に示している。ピボット機構60は、副半径円弧24中に示されており、ピボット機構を提供するためにオクルダー40、42からオクルダー端部45(図4)を受けている。しかしながら、ピボット機構のどのタイプも、他の構成や、突出部が本体12の内壁14に設けられている構成を、備えて、使用できる。端部45は、突出形態や受入形態を提供するために凹状でも凸状でもよく、ピーク50はリーフレット上にある。
【0012】
図3は縫合カフのような取付機構を取り付けるのに使用できる外形窪み64も示している。もちろん、どんな取付機構でも使用できる。図3は副半径円弧24に隣接したテーパー領域70、72も示している。弁10の入口、出口のテーパー領域70、72は、副半径円弧24のピーク延長部50から内腔16の全直径への変化を提供する。領域70、72は、ピーク延長部50から流入エッジ47及び流出エッジへ向けて外側に傾斜している。この構成は、弁10の入口及び出口が概ね環状であるようになっている。
【0013】
副半径直径円弧24の軸の間隔が変わると、テーパー部分70、72の角度51、53も適当に変化するが、概ね、図5に示す約0から45度の範囲に入る。半径30と半径32とが同じである場合(図8A)、テーパー部分70、72の角度51、53は0であり、テーパー表面は取り除かれる。流入、流出のテーパー70、72の間に形成された図3のピーク延長部50の長さは、閉位置にある時、オクルダー40、42に対するシール表面を提供する。
【0014】
図4はオクルダー40の側面図である。図4は、オクルダー40の主半径80と、副半径円弧43を形成する副半径82と、を示している。副半径円弧43は、閉位置でシールを形成するために弁本体の副半径円弧24に結合するよう構成されている。図4は、ピボット機構60と結合するよう構成された耳半径84も示している。
【0015】
比較として、図6は、弁本体100中にピボット機構104、106が形成されている従来の弁本体100の部分平面図である。図6に示されるように、弁本体100は、概ね平坦な面108を備えており、該面108は、本体100を通る内腔の面積を低減する傾向にある。
【0016】
図7A、8A、9A、10Aは、本発明の種々の実施形態を示しており、図6の従来のデザインに比較した内腔面積の増大を示している。図7A、8A、9A、10Aでは、図6の平坦面108は、破線で示されている。
【0017】
図7Aは、ピボット機構120が図6に比較して外側に移動しており、副円弧が加えられている、本発明の実施形態を示している。図7Aでは、ピボット機構120は、副半径円弧24上に完全に位置している。副円弧は、改善されたリーフレット/オクルダー保持を提供する。図7Bは、図7Aの弁本体102に使用するための対応するオクルダー122を示している。
【0018】
図8Aでは、弁本体130の実施形態が示されており、それにおいては、本体の外周132が、ピボット機構136用の追加の場所を提供するための突出部134を備えている。ピボット機構136は、円筒状内壁径14上に完全に位置している。この構成は、最大の内腔面積と、弁を通る流れに対する最小の抵抗と、を有している。弁本体130に使用するための対応するオクルダー138は図8に示されている。
【0019】
図9Aでは、弁本体150の実施形態が示されており、それにおいては、小さな平坦領域152がピボット機構154の中心線間に配置されている。ピボット機構154は、平坦領域152上に部分的に且つ曲がった副半径円弧24上に部分的に、位置している。ピーク延長部50は、内腔面積が増大するように、一般には取り除かれている。図9Bは、図9Aの弁本体150に使用するためのオクルダー156を示している。
【0020】
図10Aは、他の実施形態を示しており、それにおいては、弁本体162の平坦部分160が弁本体の主半径まで延びている。対応するオクルダー164が図10Bに示されている。ピボット機構200は、平坦部分160上に部分的に且つ内壁直径14上に部分的に、位置している。この構成は、副半径円弧を有していない。
【0021】
本発明によれば、幾つかの構成において、弁を通る内腔面積が3%から23%以上まで増大する。本発明の弁は、どんな技術や材料を用いて製作してもよい。しかしながら、パイロライトカーボン又はチタニウムのような他の生体適合材料、ダイアモンド様カーボンで被覆された材料、又は、硬質ポリマーや強化ポリマーを含む他の材料、が好ましい。本発明は、3枚リーフレットや中央開口の弁デザインを含むどんな弁構成にも適用できる。
【0022】
本発明は、従来の構成を越える多くの利点を提供する。試験管内テストの結果は、本発明が、従来の機械的心臓代用弁デザインに比較して、向上した流体力学流れを提供すること、を示している。試験管内の安定した前進流れテスト機構における測定は、2枚リーフレットデザインをリードする産業に比較して、次の通り、現在の発明のプロトタイプを越える低い圧力損失を示している。
【0023】
図6の弁と比較した図3、図7の弁の生理学的流量での弁を横切る圧力差の減少。
【0024】
【表1】
【0025】
弁は、多くの測定技術を用いて特徴付けることができる。弁能力の従来の測定法は、生理学的ピーク前進流量での弁を横切る圧力差を測定することを含んでいる。更なる流れ特徴付けは、流れの可視化技術や、レーザドップラー流速計(LDV)やデジタル粒子画像流速計(DPIV)のような速度プロフィールマッピング技術によって、行うことができる。速度マッピング技術は、流れに存在する拡散や混乱の全体概観を提供するのはもちろん、流れの剪断応力を計算するのにも、使用できる。
【0026】
図11は、従来の弁と、図3及び図7の実施形態の弁と、についての速度プロフィールのグラフである。プロフィールは、DPIV技術を用いる弁の4mm下流の平面で得る。図11の速度プロフィールは、流れプロフィールを横切る流れ分布が代表的な従来デザインよりもより均一であるのはもちろん、本発明にとって遅い前進流れ速度(略30cm/秒遅いピーク速度)があることを示している。本発明の増大した内腔面積及びリーフレットの完全90度開口は、より遅くより均一な速度分布を生じさせる。弁を横切るより均一な流れ分布は、従来の弁よりも低い剪断応力を生じさせる。
【0027】
改善された弁における、低減された速度及び低減された剪断応力は、弁を通過する赤血球や血小板に対してダメージを殆ど与えない、と期待される。血行動態性能(即ち、弁を横切る圧力損失)についての従来の全体測定は、代表的な機械的心臓弁を越える約20%の向上を示す。しかしながら、血液ダメージ及び血小板活性のより高感度な測定は、より層状の流れと、改善された弁の流れプロフィール中の低減された速度勾配と、の故に、向上された改善も示すことができる。
【0028】
本発明は、人工機械的心臓弁において、オリフィス内腔を増大させ且つ内腔形状を流線形にするためのデザインを提供する。増大した内腔は、殆ど制限の無い改善された血流を提供する。更に、増大した開口は、人工心臓弁の全体サイズを大きくすることなく、又は、製造上の大きな変化を必要とすることなく、達成される。
【0029】
本発明は、好ましい実施形態に基づいて述べられてきたが、当業者は、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく形態及び詳細を変化させることができることを、理解するであろう。例えば、本発明は、ツーピース弁を備えているオクルダーを使用する、どんな心臓弁構成にも、適用できる。更に、弁は、どんな技術によっても、生体組織に取り付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の一実施形態の人工心臓弁の平面図である。
【図2】中に位置しているオクルダーを示す図1の人工心臓弁の平面図である。
【図3】図1の人工心臓弁の斜視図である。
【図4】本発明のオクルダーの側面図である。
【図5】図3の人工心臓弁の側断面図である。
【図6】従来の弁本体の一部の平面図である。
【図7A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図7B】図7Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図8A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図8B】図8Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図9A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図9B】図9Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図10A】本発明の種々の実施形態の一つの弁本体の部分の平面図である。
【図10B】図10Aに示される弁本体に使用するためのオクルダーの平面図である。
【図11】従来の心臓弁と、図3及び図7に示す実施形態の心臓弁と、の速度プロフィールのグラフである。
Claims (17)
- 心臓の生体弁と交換するための人工心臓弁において、
血流を通すよう構成された内腔を定める内壁を有する概ね環状の心臓弁本体と、
開位置と閉位置との間で対向するオクルダー端部の回りを回転するよう構成され、副半径円弧を備えている、内腔中の少なくとも1つのオクルダーと、
オクルダーの副半径円弧を受けるために心臓弁本体の内直径に形成されており、曲面を有している、心臓弁本体の副半径円弧と、からなっている人工心臓弁。 - 心臓弁本体の副半径円弧に近接した流入テーパーを備えている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 心臓弁本体の副半径円弧に近接した流出テーパーを備えている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の半径が、心臓弁本体の内腔を横切る主半径に概ね接している、請求項1記載の人工心臓弁。
- 主半径の長さが、副半径円弧の半径の長さの略2倍である、請求項4記載の人工心臓弁。
- 主半径の長さが、副半径円弧の半径の長さと同じであり、それによって、心臓弁本体の内壁が概ね円筒状である、請求項4記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の軸間の間隔が、内腔の直径の略15〜25%である、請求項4記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の半径が、心臓弁本体の内腔を横切る主半径に概ね接している、請求項2記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の半径が、心臓弁本体の内腔を横切る主半径に概ね接している、請求項3記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧に近接したピーク延長部を備えている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 内壁に形成され且つ内壁の曲面上に保持されたピボット機構を備えている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 曲面が副半径円弧によって形成されている、請求項11記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の曲面間に配置された平坦部分を備えている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧が弁本体の外周上に突出部を生じさせている、請求項1記載の人工心臓弁。
- 少なくとも1つのオクルダーの副半径円弧が、心臓弁本体の副半径円弧に結合する、請求項1記載の人工心臓弁。
- 副半径円弧の中心が、オクルダーピボット軸と一致している、請求項1記載の人工心臓弁。
- 心臓の生体弁と交換するための人工心臓弁において、
血流を通すよう構成され、2つの概ね対向した平坦部分を備え、部分的に曲がっている、内壁、を有する概ね環状の心臓弁本体と、
開位置と閉位置との間で対向するオクルダー端部の回りを回転するよう構成された、内腔中の少なくとも1つのオクルダーと、
2つの概ね対向した平坦部分上に部分的に保持され、内壁の曲部分中に延びている、対向したピボット機構と、からなっている人工心臓弁。
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