JPH0362418B2 - - Google Patents

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JPH0362418B2
JPH0362418B2 JP56171954A JP17195481A JPH0362418B2 JP H0362418 B2 JPH0362418 B2 JP H0362418B2 JP 56171954 A JP56171954 A JP 56171954A JP 17195481 A JP17195481 A JP 17195481A JP H0362418 B2 JPH0362418 B2 JP H0362418B2
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JP
Japan
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valve
valve body
closure member
heart valve
artificial heart
Prior art date
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JP56171954A
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English (en)
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JPS57103641A (en
Inventor
Jon Kuroitsutaa Jeroomu
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Baxter International Inc
Original Assignee
Baxter International Inc
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Publication date
Application filed by Baxter International Inc filed Critical Baxter International Inc
Publication of JPS57103641A publication Critical patent/JPS57103641A/ja
Publication of JPH0362418B2 publication Critical patent/JPH0362418B2/ja
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Description

【発明の詳細な説明】 心臓の圧送作用の結果として血流力学的に作動
する各種の形式の人工心臓弁が開発されている。
開発された人工心臓弁の形式の中には、米国特許
第3825957号明細書に記載されたような人工心臓
弁を開閉するため偏心軸線に沿つて回転する単一
の円盤形の閉塞部材を有する人工心臓弁と、米国
特許第4178639号明細書に記載されたような2個
の弁部材を有する人工心臓弁とがある。人工心臓
弁には多数の構造のものが提案されたが、人間の
心臓に永久に移植することを意図した人工心臓弁
を連続的に改良していく必要がある。
人工心臓弁はその開位置において血液が最小の
抵抗および渦流で自由に流動するように大きく且
つ良好な流量特性を有する中央通路を備えねばな
らない。人工心臓弁は心臓の圧送行程中には迅速
に開放するように血流に応答しなければならず、
又心臓が弛緩したときには血液の逆流を防止する
ために迅速に閉鎖しなければならない。人工心臓
弁はもちろん生体適合性のある且つ血栓抵抗性を
有さなければならず、この関係において、凝固作
用が生じる危険のある血液の停滞を防止するため
全ての面が血液により良く洗浄されることが重要
である。弁の開閉作動は溶血(血液の破壊)を生
じないように十分に穏やかにしなければならな
い。人工心臓弁は無数の回数の開閉に耐えねばな
らず、回動部分及び停止部のような荷重を支持す
る面が患者の身体中で摩耗しないように特別な注
意が払わねばならない。上記の特徴は、製造を簡
単にするだけでなく、有効な血流に対する多量の
障害を減少し、血液が停滞するところの奥まつた
所や割れ目を減少し、更に複雑さの故に問題とな
る品質管理の問題を低減するように達成されるこ
とが望ましい。
弁部材が弁本体に取付けられることにより互い
に係合する構造は、血液が非常に凝固し且つ停滞
するような部分を形成する。人工心臓弁の或る構
造、例えば米国特許第3953898号のものは弁本体
から弁部材に伸びるピン又はシヤフトを使用する
が、このような構成は取り付け部材のまわりに簡
単に血液の停滞と凝固を生じさせてしまう結果と
なる。米国特許第4123805号明細書に記載された
ような他の形式の人工心臓弁は非常に露出する取
付け部材を使用し、取付け部材が心臓を通る血液
の流線上に存在していないかぎり、取付け部材の
まわりに凝固作用が生じ且つ人工心臓弁の作動に
有害な影響を及ぼすような可能性が残る。
本発明によれば、血流を特定の方向へ流動させ
るための人工心臓弁であつて、血流が通過するた
めの中央通路を画成する内壁を有する環状の弁本
体と、上流面および下流面を有し中央通路を通る
血流を閉止する閉塞部材と、前記閉塞部材の周縁
の相対向する側に形成され前記上流面から下流面
まで伸びている切込部と、前記弁本体の内壁から
前記中央通路に向かつて半径方向内方に伸びると
ともに前記切込部に嵌合する寸法を有し前記閉塞
部材がその開位置と閉位置との間で運動するとき
にこの閉塞部材が回動および移動の両方の運動を
行うような経路に沿つて閉塞部材を案内する形状
を有する突起と、前記弁本体の内壁から半径方向
内方に伸びる上方支持部と、前記弁本体の内壁か
ら半径方向内方に伸びるとともに前記上方支持部
よりも下流側に位置する下方支持部と、前記弁本
体の内壁から半径方向内方に伸びるとともに前記
上方支持部とは周方向において隔置された停止部
と、を備えて成り、前記上方支持部及び前記停止
部が前記閉塞部材の閉位置において閉塞部材の上
流面と係合して閉塞部材を閉位置に維持する閉位
置係合部を構成し、また、前記上方支持部及び下
方支持部が前記閉塞部材の開位置において閉塞部
材の上流面および下流面とそれぞれ係合して閉塞
部材を開位置に維持する開位置係合部を構成する
ようになされ人工心臓弁が提供される。
また、本発明によれば、血流を特定の方向へ流
動させるための人工心臓弁であつて、血流が通過
するための中央通路を画成する内壁を有する環状
の弁本体と、凹形の下流面と凸形の上流面とを有
する単一の閉塞部材と、前記閉塞部材の外周の相
対向する位置に形成した1対の切込部と、前記弁
本体の内壁から前記中央通路に伸びるとともに前
記閉塞部材を開位置および閉位置の間で回動させ
るために前記切込部に嵌合する寸法を有し前記閉
塞部材がその開位置と閉位置との間で運動すると
きにこの閉塞部材が回動および移動の両方の運動
を行うような経路に沿つて閉塞部材を案内する形
状を有する1対の突起と、前記弁本体の内壁から
半径方向内方に伸びる上方支持部と、前記弁本体
の内壁から半径方向内方に伸びるとともに前記上
方支持部よりも下流側に位置する下方支持部と、
前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びるとと
もに前記上方支持部とは周方向において隔置され
た停止部と、を備えて成り、前記上方支持部及び
前記停止部が前記閉塞部材の閉位置において閉塞
部材の上流面と係合して閉塞部材を閉位置に維持
する閉位置係合部を構成し、また、前記上方支持
部及び下方支持部が前記閉塞部材の開位置におい
て閉塞部材の上流面および下流面とそれぞれ係合
して閉塞部材を開位置に維持する開位置係合部を
構成するようになされた人工心臓弁が提供され
る。
本発明を例示した実施並びに図面について説明
する。
第1図に示した人工心臓弁11は、血流を閉止
するための閉塞部材として作用する一対の弁部材
15を支持する環状の弁本体13を有する。弁部
材15は矢印18(第2図)で示す下流側に向か
つて中央通路17を通る血流を制御するために回
動して中央通路を開閉する。人工心臓弁11はど
んな姿勢でも作動し、重力の影響はほとんどな
い。しかし、説明のため、その下流側を下方に向
けた場合の人工心臓弁11について図示して説明
する。弁本体13を通る中央通路17のほぼ円形
の形状は、直径方向において相対向する一対の平
坦面19と以下に説明する複数の内側の突起とに
より多少変形されている。
弁本体13は均一な高さを有しており、その外
壁のまわりには円周溝23が形成されている。円
周溝23には縫合用リングを収容するがその縫合
用リングは公知のどんな形式のものでもよい。縫
合用リングは人工心臓弁11を心臓の組織に縫合
するのを容易にする。弁部材15は平らで、第3
図に示した通り全体的に均一な厚さを有してい
る。弁部材15はそれぞれ円盤の半分の形状を有
し、人工心臓弁11の閉位置において互いに接触
する直線状の合せ縁25と円弧状の周縁27とを
備え、周縁27は閉位置において内壁29に密着
して中央通路17を閉鎖するために中央通路17
の半径よりも少し小さい半径を有し、自由に回動
するために円弧状の周縁と内壁との間に十分な間
〓を置いてある。各弁部材15の両側部には、周
縁27と合せ縁25との接合部付近の直線部31
が形成されている。直線部31は内壁29の相対
向する平坦面19間の距離よりも僅かに短い距離
で隔置され、弁部材15がその開位置と閉位置と
の間を回動する際の軸受け面として作用する。各
弁部材15の直線部31には一対の相対向する切
込部33が弁部材を横断してその上流面51から
その下流面47まで伸び、一対の対向する突起3
5と互いに係合する。対向する突起35は平坦面
19から直径方向内方に伸び、弁部材がその開位
置と閉位置との間を移動する時に、弁部材の回転
及び移動の両方の運動を発生させるように円弧又
は湾曲した経路に沿つてに切込部を案内する形状
になつている。切込部33の深さは、平坦面19
から突起35までの高さよりも多少大きくなつて
いるので、突起よりもむしろ平坦面が弁本体13
内における弁部材15の横方向の位置を決定す
る。各突起35の上端37は人工心臓弁11の閉
位置において切込部を埋め且つ血流の流通を防止
するため切込部33の矩形の形状にほぼ合致した
水平方向の寸法を有している。上端37から下端
39に向かつて各突起35の幅が除々に減少し、
下端39において突起の湾曲した外側41と直線
状の内側43とが交わる。この幅の減少は切込部
33と突起35との間に〓間を提供するので、血
液は、弁部材15がその非閉位置にある時にその
〓間を流れ、切込部を画成する面も血流により洗
浄される。突起35は細長い形状を有していて、
弁部材15と弁本体13の協働面が互いに摺動す
るので、これら協働面は血流で洗浄され、血流が
そのまわりで停滞するのを阻止する。弁本体13
の外方へ向かう弁本体15の下流側への並進運動
は中央通路17を通る血流の流量特性を改善す
る。各々の弁部材15は、第3図に示す閉位置に
おいては切込部33にすぐ隣接した部分が上方支
持部45と係合し、また第2図に示す開位置にお
いては、合せ縁25にすぐ隣接した部分が上方支
持部と係合する。
互いに係合する切込部33と突起35は、弁本
体13の中心軸線に接近して位置付けされている
ので、各弁部材15の大部分は弁部材の回転軸線
の直径方向外方に位置する。大動脈に人工心臓弁
11を設けた場合には、心室の収縮により各弁部
材15の直径方向外方に位置する大部分に対して
多量の力が発生し、円弧状の周縁27に大きな弧
を描かせながら弁部材を回動させる。
平坦面19から直径方向内方に伸びる上方支持
部45は、各突起35の上流側でかつ弁本体の中
心軸線に向かつて位置しており、各上方支持部4
5は弁部材がその開位置と閉位置との間を回動す
る時に、対応する弁部材に対する支持面を提供す
る。各弁部材15が開位置に回動すると、その下
流面47が突起35の直線的な内側縁43の近く
に位置しかつ各平坦面19から直径方向内方に伸
びている長円形状の下方支持部49上を摺動す
る。従つて、弁部材の開位置への運動中には、下
方支持部49と弁部材の下流面との間の接触部に
より各弁部材15の移動する偏心した枢動軸線が
形成される。第2図に示した通り、各弁部材15
は中心軸線から約10度から約25度までの角度でそ
の開位置をとるために、最終的には上方支持部4
5と下方支持部49の端部との間に位置するよう
になる。
上記上方支持部45および下方支持部49は、
弁部材を閉位置および開位置で停止させる閉位置
係合部および開位置係合部の役割をそれぞれ果た
す。
人体の心臓のストロークの終わりに心室が弛緩
して心房から多量の血液を吸収し大動脈からの血
液の逆流により各弁部材15は迅速にその閉位置
に回動する。その際、各弁部材15の上流面51
は各上方支持部に圧接しながらこれらの間の接触
部によつて移動する偏心した枢動軸線を形成す
る。第3図に示した通り、閉位置において、上流
面51の合せ縁25付近は上方突起45と接触
し、ストツパ55が周縁27のほぼ中間地点にお
いて弁部材15を支持する。突起35の上流側に
位置している各上方支持部45はストツパ55と
ほぼ同一平面に位置しているので、弁部材15は
その閉位置において弁本体のの中心軸線に対して
ほぼ直交する面に位置する。
血液の流路に位置する切込部は、弁部材が開位
置と閉位置との間を移動する際に、連続的に洗浄
される。切込部の端部は開閉中に突起上を摺動
し、一端は開放中に内側縁43に接触し、他端は
閉鎖中に外側縁41に接触しながら摺動する。こ
の摺動は切込部又は突起のまわりに停滞し始める
血液を連続的に掻き取る。
弁部材15の周縁27に接触するストツパ55
を変形することができる。ストツパ55は小塊と
して第4図に示してあるが、弁部材に作用する閉
鎖力を広い範囲にわたつて分散させるために、細
長い舌片とすることができる。また、同じ目的の
ため、複数の一定間隔に配置した突出部として形
成することができる。
内壁29の平坦面19から伸びる突起35と上
方および下方の支持部45,49は弁部材15を
案内し且つ停止させるだけでなく、弁部材15を
弁本体13に堅固に保持する作用をなす。弁部材
が開位置から閉位置へ回動する間、突起35と切
込部33の互いの係合により各弁部材の円弧状の
経路に沿つた運動が規定される。人工心臓弁を組
み立てる際に、切込部33と突起35を互いに嵌
合させることができるように、本体13あるいは
弁部材15を弾性変形可能な材料で形成すること
が必要である。しかしながら、その材料は、人工
心臓弁の心臓への挿入中又は挿入後に、弁部材が
弁本体から外れてしまわないように、変形に十分
に耐え得ることが必要である。
閉位置にある弁部材15は弁本体の中心軸線と
直交する平面上にあり且つ弁本体上方及び下方端
部は平坦であるから、人工心臓弁は高さを非常に
低くできる。このような低い形状は血流の非常に
圧縮された領域における抵抗を減少し、それによ
り人工心臓弁を通る際の圧力損失を減少するので
良好な流量特性を得るために望ましい。
弁本体13は、生体適合性及び血栓抵抗性のあ
る適宜な強度を有する材料から形成するか、又は
材料に適宜な被覆を施して形成できる。弁本体は
商標名POCOとして販売されているようなグラフ
アイトから形成した後、商標名PYROLITEとし
て販売されているような熱分解炭素で被覆させて
形成できる。弁部材は無数の開閉作用に耐えるに
十分な強度と耐摩耗性を有する薄い敏感なものと
するためにその全体を熱分解炭素から形成でき
る。弁部材は被覆した材料から形成することもで
きる。
一例として、弁本体は約27mmの外形を有し約25
mmの直径で約5mmの高さの中央通路を提供する。
弁部材15の円弧状の周縁は12mmの半径を有し、
各弁部材の直線状の合せ縁は約4mmの長さであ
る。弁部材の厚さは1mmであり、切込部の深さは
約1mmで2.5mmの長さである。突起、上方及び下
方支持部あるいはストツパは約1mmだけ中央通路
17内に伸びている。
第6図には、本発明の円盤状の単一の閉塞部材
の実施例を示し、この実施例において、環状の弁
本体113を有する人工心臓弁111は閉塞部材
115を支持し、閉塞部材115は中央通路11
7を通つて矢印118(第8図)の方向に流れる
血流を制御するため血流力学的に開閉する。閉塞
部材115は開位置と閉位置との間で運動するよ
う弁本体113内に取付けられている。説明のた
め、下流面147を上方に向けた状態の閉塞部材
115を図示し且つ説明する。
上記一対の弁部材から成る人工心臓弁11と同
様に、人工心臓弁111は、縫合用リングを収容
する円周溝123と、直径方向において相対向す
る平坦面119と、ほぼ円形状の中央通路117
とを有している。
閉塞部材115は第8図に示したように平らで
全体的に均一な厚さを有し、また第7図に示した
ように対向する直線部131を除き円形状の円周
縁を有し、直線部131は、人工心臓弁111が
開放している際に下流側に位置する周縁124、
また人工心臓弁111が開放している場合に上流
側に位置する周縁126を除いて、弁本体113
の平坦面119に密着して着座する。直線部13
1は中央通路117の内壁129の平坦面119
の1つに交互に接触し、閉塞部材が開閉する場合
に閉塞部材115用の軸受け面として作用する。
補完形状の細長い突起135と互いに係合させる
ため閉塞部材115の各直線部131には矩形状
の切込部113が形成されている。突起135は
平坦面119から中央通路117内に伸び、切込
部内に嵌合するような形状になされている。図示
の実施例において、切込部133は多少下流縁
(第8図及び第9図において上側)に配設してあ
る。上方に細長い突起を形成するために、対向す
る支柱を弁本体の上方に形成する。下流方向に伸
びる支柱は閉塞部材を弁本体の外方に運動させ血
流に対する抵抗を減少させる。
突起135は切込部133を案内する形状にし
てある。切込部133は閉塞部材115の厚み全
体にわたつて形成され、閉塞部材がその開位置と
閉位置との間で回動する際に円弧状の経路に沿つ
て運動し、これにより回動と並進運動の両方を行
うような形状になされている。突起135は下端
137(第9図)を有し、下端137は閉塞部材
115の閉位置において血流を閉塞するため切込
部133の形状とほぼ整合し且つ切込部を埋める
ような形状になされている。各突起の下端137
から、細長い部分140が弁本体の中心軸線に沿
つてほぼ下流側に伸び、弁本体113の中心軸線
を通り平坦面119に対して直交する中心面を横
断して湾曲する上方端部139で終端となつてい
る。下端137から下流側において突起135は
その幅を狭くし、切込部を完全に埋めることがな
く、それにより切込部133と突起135の表面
は閉塞部材115が閉位置以外にある場合に血流
により良好に洗浄される。突起の縦長の形状は突
起に沿う切込部の摺動を生じさせるので、切込部
の表面に付着しようとする血液をきれいに連続的
にこすり取る。
第8図及び第9図に示した通り、下流側の下方
支持部149と上流側の上方支持部145は内壁
の平坦面の各々から外側に伸び、閉塞部材115
が開放する際の支持面を提供する。開放する際の
閉塞部材115の運動は、突起135に沿う切込
部133の追従と閉塞部材の下流面147と下方
支持部149との接触により決定され、閉止する
際の閉塞部材の運動は突起に沿う切込部の追従と
上方支持部145に対する閉塞部材の上流面15
1の接触とにより決定される。下方支持部149
は総て弁本体の上記中心面の片側(第8図におい
て左側)に配設され、上方支持部145は閉塞部
材115の上流面151が閉鎖中に回動する偏心
軸線を形成し、下方支持部149は閉塞部材の下
流面147が開放中に回動する偏心軸線を形成す
る。しかし、突起135の形状が円弧状でないた
め、閉塞部材115は各支持部149,145に
対して単純に回動するのではなく、開閉中に各支
持部に沿つて摺動しながら回動する。開放中に突
起135の縦長の形状は閉塞部材115を下流側
かつ弁本体の外方に向けて並進運動させ、また閉
鎖中には閉塞部材を上流側に並進運動させる。そ
のため閉塞部材115の回動軸線は開閉中に連続
的に変化する。上方および下方の支持部145,
149は上記中心面の片側に全て配設されている
ため、閉塞部材115の大部分はいつでも変化す
る偏心した回動軸線の片側(第8図において右
側)にあり、残りの小部分は回動軸線の反対側
(第8図において左側)にある。
血流が閉塞部材(変化する回動軸線に関して)
の大部分及び小部分に及ぼす力の大きさの差が閉
塞部材をその開位置と閉位置との間で運動させ
る。大動脈に設けた人工心臓弁111にとつて
は、心臓の圧送行程中に心室が収縮すると、閉塞
部材の上記大部分に作用する力がこの大部分を下
流側に移動させるので、閉塞部材は下方支持部1
49に圧接しながら回動し、切込部133は突起
135により導かれる経路に追従する。
各心室が心房から多量の血液を吸引するよう弛
緩した場合に、大動脈からの背圧が人工心臓弁を
通して血液を上流側に流動させようとし、閉塞部
材115の上記大部分に作用する血流の力が閉塞
部材を閉位置に向かつて移動させる。
閉塞部材に対する変化する回動軸線の形成に加
えて、上方及び下方の支持部145,149は閉
塞部材115をその開位置に停止させる作用をな
し、上方支持部145は弁本体に設けられる補助
支持部と協働して閉塞部材をその閉位置に停止さ
せる。開放中、閉塞部材115は下方支持部14
9に対して押圧され、上方支持部145との接触
から離れる。閉塞部材115は閉塞部材の上流面
151が上方支持部145に再度接触して停止す
るまで、その下流面147を下方支持部149と
連続的に接触させた状態で中央通路117を開放
するような運動を行う。上方及び下方支持部14
5,149は上記中心面に対して約25度までの角
度で閉塞部材をその開位置に停止させるように互
いに関して位置付けされている。
図示の実施例においては、閉塞部材115をそ
の閉位置に停止させるため上方支持部145と協
働する補助支持部は、上方支持部145とは上記
中心面に関して反対側において平坦面119から
伸びる一対の停止部156と、上方支持部から離
れている弁本体の円弧面の中間地点に配置された
ストツパ155とを含んでいる。閉塞部材115
は上方支持部、停止部及びストツパ145,15
6,155によりその下流側に画成される平面に
その上流面151を接した状態で停止する。図示
の実施例において、上方支持部、停止部及びスト
ツパ145,156,155は上方支持部145
に沿つて上記中心面に直交する平面で閉塞部材を
その閉位置に停止させるように位置付けされてい
るが、上記中心面に直交する平面に対して最大約
25度の角度をなしてその下流側の端部124を下
流側に向けた状態で閉塞部材閉位置に停止させる
ように構成することもできる。閉塞部材がそのよ
うな傾斜した状態で着座する人工心臓弁におい
て、閉塞部材115の形状はその円弧状の周縁が
弁本体113の円弧状の内壁に密着し着座するた
めに多少楕円形である。閉塞部材の停止力を広範
囲に分配する縦長の舌片を設けるなど、適宜な構
成を用いることができる。
切込部133と突起135と間の係合は、他の
支持部、停止部、ストツパとの係合とともに、弁
本体113内に閉塞部材115を保持する作用も
なす。閉塞部材115の並進運動は切込部133
と突起135の間の係合により常に拘束され、閉
塞部材が弁本体の外側に滑り出ることを防止す
る。開位置に向けての移動は切込部133が突起
135の下流側の端部を通過する前に上方及び下
方支持部145,149に接触することにより停
止され、閉位置に向けての移動は切込部が突起の
上流側の端部を通過する前に上方支持部145,
停止部156及びストツパ155によつて停止さ
れる。
人工心臓弁111の大きさは人工心臓弁11の
大きさとほぼ一致する。直立する支柱136は、
下流側への閉塞部材115の並進運動を許容する
ため弁本体113の下流側の端部を越えて約5mm
突出する。支柱136は弁本体113から僅かに
伸びるので血流に対する抵抗をもたらさない。
第12図には単一の閉塞部材を有する人工心臓
弁211の変形例を示し、人工心臓弁211にお
いて、閉塞部材215はその横断面を円弧状と
し、ほぼ均一の厚さを有している。閉塞部材21
5は円形又は楕円形の中空の円筒のような管の一
部の形状を有している。好適な閉塞部材の形状は
その短径軸210(第14図)が閉塞部材の中心
線212(第13図)と交差する中空の正楕円形
の円筒の一部であり、閉塞部材は凹面251を上
流側に対面させて弁本体213内に配設されてい
る。楕円形の横断面の形状は、第14図に示した
通り、縁部領域221に比較してかなり平坦であ
る中心線212に沿う領域220を提供する。閉
塞部材の長径228の長さは、中央通路の直径の
約120%と約200%との間が好適であり、その短径
210の長さは中央通路の直径の約50%と約170
%の間である。閉塞部材の中心線からその底部ま
で測定した凹面の深さX(第14図)は中央通路
の直径の約15%から約30%までの間である。
閉塞部材215は、閉塞部材が弁本体の中心軸
線線218に直交する平面にあるか、又は下流側
の円弧状の縁部224を下流側に位置させた状態
で中心線212が中心軸線に対して約25度までの
傾斜角度をなすように、弁本体213内に配置す
ることができる。下流側の縁部224と上流側の
縁部226は閉塞部材215の形状を画成する円
筒と弁本体213の内壁227を画成する真円形
の円筒との間の交差点の形状を有する。
閉塞部材215には平坦な側縁231を形成
し、この側縁231は弁本体の内壁上で直径方向
において相対向する平坦面219接近して位置
し、閉塞部材が多少側方に移動すると平坦面を支
持する。突起235と上方及び下方の支持部24
5,249は弁本体の内壁から内側に向かつて半
径方向に伸び、対向する突起235と互いに係合
するため閉塞部材を通つて伸びかつ各平坦面23
1に隣接する矩形状の切込部233が形成されて
いる。
閉塞部材215の作動は、第6図乃至第11図
に示す人工心臓弁111の閉塞部材115の作動
と同様である。切込部を有する閉塞部材215は
開閉中に回動及び並進運動を行うため縦長の突起
235により案内される。閉塞部材は上流面25
1を上方支持部245に接触させてその閉位置に
停止し、円弧状の内壁から内方に突出する補助舌
片252(第12図)は中心線218に関して上
方支持部とは反対側に配置されている。舌片25
2は平坦面219間の内壁の一部又は全体にわた
つて設けることができる。閉塞部材215は、下
流面247を下方支持部249に接触し且つ上流
面251を上方支持部245に接触してその開位
置に停止し、その中心線212は弁本体の中心軸
線218に対して約10度から約20度までの角度を
なす。
閉塞部材が開位置にある場合に、閉塞部材はそ
の凸形の下流面247に沿つて(第12図の左
側)小さな通路部分254を画成し、その凹形の
上流面251に沿つて大きな通路部分256を形
成する。閉塞部材215の凹形の上流面251は
大きな通路部分256に突出し、それに対して凸
形の下流面247は小さな通路部分254を拡大
する。従つて閉塞部材215の円弧状の横断面は
通路部分254,256の寸法をほぼ均等にする
作用をなす。通路部分254,256を均等にす
る作用によつて、閉塞部材は小さい通路部分が血
液の自由な流動を実質的に制限しないことを確実
にし、従つて人工心臓弁211の性能を増大させ
る。通路部分254,256の寸法を均等にする
作用をなすように閉塞部材を形成したために、上
方及び下方の支持部245,249を、平らな閉
塞部材を用いた場合に比べて、中心線218から
より離して配置させてほぼ同一の流量特性を得る
ことができる。その結果、血液の背圧により人工
心臓弁211をより迅速に閉鎖する作用をなすよ
り大きな差圧力が形成される。第12図に示した
通り、上方及び下方の支持部245,249は平
坦面の縁部に密接して配設され、これら支持部と
突起235は総て弁本体の中心軸線の片側に配置
されている。
血液を効率良く流動させるため、血液が停滞し
且つ凝固作用をなす恐れのある鋭角的な凹部を減
じかつ洗浄流をもたらすために、突起235及び
支持部245,249の非軸受面270は通路部
分に露出するようになされている。
第16図には単一の閉塞部材を有する人工心臓
弁311の更に別の変形例を示してある。閉塞部
材315は、人工心臓弁の閉位置において凸面3
51を上流側に対面させた中空の球体の一部とほ
ぼ同じ凹凸形状を有するドーム形にしてある。第
18図に示した通り、ドーム形の閉塞部材315
はほぼ均一な厚さを有する。弁本体313の閉塞
部材315の形状によつて必要とされる上方及び
下方の支持部345,349、及び突起335の
構成に関しては、第12図乃至第15図に関して
記載した人工心臓弁211の弁本体213に類似
している。閉塞部材315の円弧状の周縁32
4,326は、閉塞部材315が弁本体の中心軸
線に直交する平面にあるか又はその直交する面か
ら約20度までの角度においてその底部361で閉
位置に位置するかどうかにより、円形の一部又は
楕円形の一部のいずれかの形状とする。閉塞部材
315は、突起335から離れた位置において、
弁本体313の内壁371に形成した舌片370
にその下流側の周縁324を係合することにより
その閉位置に位置する。
その開位置において、閉塞部材315はその下
流面347に沿つて小さい通路部分354を形成
し、その上流面351に沿つて大きい通路部分を
形成する。凸形の上流面は大きな通路部分に突出
し、凹形の下流面347は閉塞部材の両側に沿う
血流を均等にする作用をなすため小さい通路部分
を拡大する。このためには、その底部361から
その下流面347の頂点363まで測定したドー
ムの深さY(第18図)を中央通路の直径の約15
から約30%までとすることが好適である。
第19図には、2個の弁部材を有する人工心臓
弁411の別の変形例を示し、人工心臓弁411
において、弁部材415の各々は中空の球体の扇
形の半分と同じ凹凸形状を有している。弁部材の
各々の凸形の上流面415は上流側に面してお
り、弁部材はその開位置において凹形の下流面4
47の間の円形の中央領域に良好な流量特性を有
する。
弁本体413の直径方向において相対向する平
坦面419から伸びる突起435は、半径方向内
方に突出し、そして弁部材がその開位置と閉位置
との間を移動する時に弁部材を湾曲した経路に沿
つて案内するように、平坦な外周縁431に隣接
する上流面から下流面まで伸びる切込部433と
互いに係合する。突起435は弁本体413の下
流側に突出する直径方向において相対向する直立
した支柱436内に伸び、弁部材はその開位置へ
の運動の際に下流側に変位して中央通路の開口の
外方へ移動して血液の流量特性を改善する。
弁部材415の各々は、その凸形の上流面45
1を突起435と協働する一対の相対向する上方
支持部445に接触させ、且つその凹形の下流面
447を人工心臓弁の各側の突起の間に設けた一
対の直径方向において相対向する下方支持部44
9に接触させることによりその開位置に停止す
る。弁部材の各々は、その上流面451を上方支
持部445に接触させ、且つその周縁424を弁
本体の内壁454のまわりに延伸する舌状縁45
2に接触させることによりその閉位置に停止され
る。弁部材の各々は、周縁424を約10度と約25
度との間の角度で弁本体の中心軸線に交差する平
面上に位置することによりその開位置に停止さ
れ、弁部材の各々は周縁424を約65度と約90度
との間の角度で弁本体の中心軸線に交差する平面
に位置することによりその閉位置に停止する。図
示した通り、弁部材415が中心軸線に直交する
平面から多少傾斜したその閉位置に配置される
と、各弁部材の周縁424は周縁の平面と弁本体
の円筒状の内壁との交差により形成される通り、
楕円形の形状を画成する。
第20図には、2個の弁部材を有する人工心臓
弁511の更に別の変形例を示し、人工心臓弁5
11において、弁部材515の各々は中空の正円
筒形の管の扇形とほぼ同一の凹凸形状を有してい
る。弁部材515は平坦縁531を有し、平坦縁
531に隣接してその中心線518の対向する側
部には、切込部533が形成されている。切込部
は弁本体の内側の対向する平坦面519から伸び
る突起535と互いに係合する。突起535はそ
の開位置及び閉位置に変位するよう弁部材を案内
し、弁本体513の上流側から突出する垂直な支
柱536中の中に収容されている。
弁部材515は、その凸形の上流面551を突
起535と協働する上方支持部545に接触さ
せ、且つその下流面547を平坦面519の各々
の突起の間に配設した相対向する下方支持部54
9に接触させることにより開位置に停止される。
その閉位置において、弁部材はその上流面551
上方支持部545に接触させ且つ周縁542を弁
本体の内側の円弧状の内壁554に接触させて停
止される。
弁部材515の凹凸形状は、開位置において弁
部材の対向する凹面547を越えた楕円形の中央
通路に良好な血流特性を備える。上流方向に突出
する支柱536は、弁部材を下流側に完全に鋭角
的に向けるまで周縁524によりその閉位置に位
置できる。弁本体に対して鋭角でその閉位置に位
置する弁部材にとつては、その周縁524が円弧
状の内壁に支持するため補助支持部が省略でき
る。上流側に伸びる支柱を有する人工心臓弁にお
ける弁部材は、その中心線518を約65度と約70
度との間の角度で弁本体の中心軸線に合致させる
ことによりその閉位置に位置することが好適であ
る。開位置において、弁部材の中心線は約10度と
約25度との間の角度で弁本体の中心軸線に合うた
め、弁部材がその開位置と閉位置との間に変位す
ることが必要な距離はそれにより短く、即ち約45
度と約60度との間の距離だけである。弁511を
閉鎖するために必要な弁部材の小さな変位運動は
閉鎖を早め、人工心臓弁を通る逆流を減じる。
第21図には、単一の閉塞部材615を有する
人工心臓弁611の更に変形例を示し、閉塞部材
615はその凹面651を上流側に対面させた中
空の球体の扇形のものとほぼ同じ凹凸形状を有す
る。切込部633と内側に伸びる縦長の突起63
5との互いの係合は、閉塞部材をその開位置と閉
位置との間に変化させるのを案内する作用をな
す。閉塞部材615は上方及び下方の支持部64
9,645とに接触させてその開位置に停止され
る。閉位置において、閉塞部材は上方支持部64
9と接触し、その下流側外周縁626は上方及び
下方の支持部から離れている位置における弁本体
613の内壁656から内側に向つて半径方向に
伸びる舌片652に沿つて位置する。閉位置にお
いて、図示の閉塞部材615は弁本体の中心軸線
と垂直な面から鋭角に分離して出ているその外周
の平面により弁本体613内に位置している。
図示の人工心臓弁は非常に多くの利点がある。
人工心臓弁の低い寸法と、妨害のない大きな通路
と、開位置において弁本体の外方に向う弁部材の
並進運動が優れた流量特性に寄与する。ほとんど
全ての面が血流に十分に触れ、血流がその面を洗
浄し、血流の停滞と凝固作用を防止する。突起の
減少した横方向の寸法は血流が非常に制限された
区域、即ち切込部と突起との間の区域を洗浄で
き、この関係において、弁部材の並進運動を生じ
させる突起の形状は突起面に沿う切込み面の摺動
をも生じさせ、これらの面を連続的に洗浄する。
回動する弁部材は少なくとも一組の突起において
そして突起に沿つて弁本体に接触し、接触点は連
続的に変化するので、弁部材と弁本体との間の圧
力が良好に分配され、人工心臓弁上の摩耗が最小
化される。同様に複数の面にわたる開放及び閉鎖
力の分配は、重大な血液の破壊が生じないように
衝撃を緩和する。人工心臓弁の構成は、長い寿命
で故障のない使用を保証するため正確な規格によ
つて容易に製造でき且つ再加工できるように簡単
である。
本発明は好適な実施例について説明したが、本
発明範囲から逸脱することなく各種の変形を行う
ことができる。例えば切込部は長方形ではなく弧
状とすることができ、突起はこれに対応して円み
を付けることができる。
本発明の人工心臓弁について代表的な複数の実
施例を図示して説明した。これらの実施例は患者
の用件によつて取り入れられ且つ各種の変形又は
変換を考慮して製造される各種の特徴を包含す
る。図示の実施例に関して記載した各種の特徴を
再調整することから生じる各種の変換は本発明の
範囲である。
【図面の簡単な説明】
第1図は開位置で示した本発明に係る2個の弁
部材を有する人工心臓弁の斜視図、第2は第1図
の2−2線に沿う拡大断面図、第3図は閉位置に
おける弁部材を示す第2図と同様の断面図、第4
図は閉位置で示した第1図の平面図、第5図は第
2図の5−5線に沿う断面図、第6図は開位置で
示した単一の閉塞部材を有する人工心臓弁の変形
例の斜視図、第7図は閉位置で示した第6図の拡
大断面図、第8図は第7図の8−8線に沿う断面
図、第9図は実線で完全に開放した閉塞部材を一
点鎖線で部分的に閉鎖した閉塞部材をそれぞれ示
す第8図と同様の斜視図、第10図は第8図の1
0−10線に沿う断面図、第11図は第9図の1
1−11線に沿う部分断面図、第12図は単一の
閉塞部材を有する人工心臓弁の他の実施例を弁本
体の断面を実線で示すとともに閉位置にある閉塞
部材を実線でまた開位置にある閉塞部材を鎖線で
それぞれ示す側面図、第13図は完全に開放した
位置の閉塞部材を有する第12図の縮小斜視図、
第14図は第12図の14−14線に沿う閉塞部
材の縮小断面図、第15図は閉塞部材の上流側の
平面図、第16図は単一の閉塞部材を有する人工
心臓弁の更に他の実施例を弁本体の断面を実線で
示すとともに閉位置にある閉塞部材を実線でまた
開位置にある閉塞部材を鎖線でそれぞれ示す側面
図、第17図は第16図に示した閉塞部材の上流
側を示す縮小平面図、第18図は第17図の18
−18線に沿う断面図、第19図は弁本体の断面
図と閉位置にある弁本体の弁部材の正面図とを合
せて2個の弁部材からなる人工心臓弁の変形例を
示す図、第20図は弁本体の断面図と閉位置にあ
る弁本体の弁部材の正面図とを合せて2個の弁部
材からなる人工心臓弁の変形例を示す図、第21
図は弁本体の断面図と閉位置にある弁本体の閉塞
部材の正面図とを合せて単一の閉塞部材からなる
人工心臓弁の変形例を示す図である。 11:人工心臓弁、13:弁本体、15:閉塞
部材、17:中央通路、33:切込部、35:突
起、45:上方支持部、47:下流面、49:下
方支持部、51:上流面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 血流を特定の方向へ流動させるための人工心
    臓弁であつて、 血流が通過するための中央通路を画成する内壁
    を有する環状の弁本体と、 上流面および下流面を有し中央通路を通る血流
    を閉止する閉塞部材と、 前記閉塞部材の周縁の相対向する側に形成され
    前記上流面から下流面まで伸びている切込部と、 前記弁本体の内壁から前記中央通路に向かつて
    半径方向内方に伸びるとともに前記切込部に嵌合
    する寸法を有し前記閉塞部材がその開位置と閉位
    置との間で運動するときにこの閉塞部材が回動お
    よび移動の両方の運動を行うような経路に沿つて
    閉塞部材を案内する形状を有する突起と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びる上
    方支持部と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びると
    ともに前記上方支持部よりも下流側に位置する下
    方支持部と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びると
    ともに前記上方支持部とは周方向において隔置さ
    れた停止部と、を備えて成り、 前記上方支持部及び前記停止部が前記閉塞部材
    の閉位置において閉塞部材の上流面と係合して閉
    塞部材を閉位置に維持する閉位置係合部を構成
    し、 また、前記上方支持部及び下方支持部が前記閉
    塞部材の開位置において閉塞部材の上流面および
    下流面とそれぞれ係合して閉塞部材を開位置に維
    持する開位置係合部を構成するようになされたこ
    とを特徴とする人工心臓弁。 2 前記突起を弁本体の内壁の直径方向において
    相対向する位置に形成された平坦面に設け、また
    前記切込部を閉塞部材の前記周縁に形成した直線
    部に設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    項に記載の人工心臓弁。 3 前記突起には閉塞部材の閉位置で停止する時
    に前記切込部に嵌合する端部が形成され、この切
    込部を画成する面を血流によつて洗浄させるため
    に閉塞部材が開位置に運動する時に切込部が移動
    する方向に突起の横方向寸法を減少させたことを
    特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の人工心
    臓弁。 4 前記弁本体の高さを均一にしたことを特徴と
    する特許請求の範囲第1項に記載の人工心臓弁。 5 前記弁本体には突起の1部分が伸びる1対の
    相対向する垂直な支柱を備えたことを特徴とする
    特許請求の範囲第1項に記載の人工心臓弁。 6 前記支柱を弁本体から上流側に伸ばしたこと
    を特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の人工
    心臓弁。 7 前記支柱を前記弁本体から下流側に伸ばした
    ことを特徴とする特許請求の範囲第5項に記載の
    人工心臓弁。 8 前記閉塞部材が上流面を凸面にした湾曲形状
    を有する特許請求の範囲第1項に記載の人工心臓
    弁。 9 前記閉塞部材が上流面を凹面にした湾曲形状
    を有する特許請求の範囲第1項に記載の人工心臓
    弁。 10 前記閉塞部材が中空の球形体の一部から形
    成されることを特徴とする特許請求の範囲第1項
    に記載の人工心臓弁。 11 上流面と下流面が平坦である特許請求の範
    囲第1項に記載の人工心臓弁。 12 閉塞部材を1対の弁部材から構成し、該弁
    部材には円弧状の周縁と、閉位置においてそれぞ
    れ他方の弁部材と密接に接触する合せ縁と、周縁
    の対向位置に形成した1対の切込部とを設けたこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の人
    工心臓弁。 13 前記閉位置係合部が前記周縁を約65度と約
    90度との間の角度で弁本体の中心軸線と交わる平
    面に横たえることにより弁部材を閉位置に停止さ
    せるようになされたことを特徴とする特許請求の
    範囲第12項に記載の人工心臓弁。 14 閉位置において前記周縁の中間地点で弁部
    材と接触させるため弁本体の直径方向において対
    向する位置に1対のストツパを設けたことを特徴
    とする特許請求の範囲第12項に記載の人工心臓
    弁。 15 各弁部材を湾曲断面の管の一部から形成
    し、各弁部材の直線状の中心線の両側に切込部を
    設けたことを特徴とする特許請求の範囲第12項
    に記載の人工心臓弁。 16 前記閉位置係合が弁部材の中心線を約65度
    と約90度の間の角度で弁本体の中心軸線と交わつ
    た状態で弁部材をその閉位置に停止させるように
    なされたことを特徴とする特許請求の範囲第15
    項に記載の人工心臓弁。 17 閉塞部材を単一の弁部材から構成したこと
    を特徴とする特許請求の範囲第1項に記載の人工
    心臓弁。 18 前記弁部材は外周縁を備え、その外周縁を
    約65度と約90度との間の角度で弁本体の中心軸線
    に交わる面に位置させた状態で前記閉位置係合部
    が閉塞部材をその閉位置に停止させるようになさ
    れたことを特徴とする特許請求の範囲第17項に
    記載の人工心臓弁。 19 血流を特定の方向へ流動させるための人工
    心臓弁であつて、 血流が通過するための中央通路を画成する内壁
    を有する環状の弁本体と、 凹形の下流面と凸形の上流面とを有する単一の
    閉塞部材と、 前記閉塞部材の外周の相対向する位置に形成し
    た1対の切込部と、 前記弁本体の内壁から前記中央通路に伸びると
    ともに前記閉塞部材を開位置および閉位置の間で
    回動させるために前記切込部に嵌合する寸法を有
    し前記閉塞部材がその開位置と閉位置との間で運
    動するときにこの閉塞部材が回動および移動の両
    方の運動を行うような経路に沿つて閉塞部材を案
    内する形状を有する1対の突起と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びる上
    方支持部と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びると
    ともに前記上方支持部よりも下流側に位置する下
    方支持部と、 前記弁本体の内壁から半径方向内方に伸びると
    ともに前記上方支持部とは周方向において隔置さ
    れた停止部と、を備えて成り、 前記上方支持部及び前記停止部が前記閉塞部材
    の閉位置において閉塞部材の上流面と係合して閉
    塞部材を閉位置に維持する閉位置係合部を構成
    し、 また、前記上方支持部及び下方支持部が前記閉
    塞部材の開位置において閉塞部材の上流面および
    下流面とそれぞれ係合して閉塞部材を開位置に維
    持する開位置係合部を構成するようになされたこ
    とを特徴とする人工心臓弁。 20 閉塞部材を湾曲横断面の管の一部から形成
    し、この閉塞部材の直線状の中心線の両側に切込
    部を設けたことを特徴とする特許請求の範囲第1
    9項に記載の人工心臓弁。 21 閉塞部材を横断面が正楕円形状の管の一部
    から形成し、楕円形の長径の長さを中央通路の直
    径の長さの約120%から約200%の間にし、楕円形
    の短径の長さを通路の直径の長さの約50%から約
    170%にしたことを特徴とする特許請求の範囲第
    20項に記載の人工心臓弁。 22 凹面の深さを中央通路の直径の約15%から
    約30%にしたことを特徴とする特許請求の範囲第
    21項に記載の人工心臓弁。 23 閉塞部材がドーム形状になされたことを特
    徴とする特許請求の範囲第19項に記載の人工心
    臓弁。 24 底部から凹面の頂部までのドームの高さを
    中央通路の直径の約15%から30%までの間になし
    たことを特徴とするとする特許請求の範囲第23
    項に記載の人工心臓弁。
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JPS57103641A (en) 1982-06-28
BR8106895A (pt) 1982-07-13

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