JP2004528921A - ノイズの多い超音波データにおけるコヒーレント反射体の検出 - Google Patents
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Abstract
本発明は、媒体の領域の内容の関数として領域にラベル付けするために、媒体を解析する方法に係り、媒体は、超音波信号が照射される。方法は、素子のセットにより超音波検査用の超音波信号を受信して、受信信号のセットを画成する段階と、素子のセットのうちの2つの素子により受信され、媒体の少なくとも1つの領域から発生する受信信号の少なくとも1対を相関させる段階と、相関される信号を受信する2つの素子間の距離の関数として最大相関値を解析し、解析することにより、媒体の領域におけるコヒーレント反射体の存在の検出を可能にする、段階と、解析段階の結果に従って領域にラベルを付ける段階を含む。本発明は、ノイズの多いデータが得られる媒体のバイナリ画像が形成されることを可能にする。バイナリ値は、コヒーレント反射体の検出の関数として画像に帰せられる。
Description
【0001】
本発明は、媒体の領域の内容の関数として領域にラベル付けするために媒体を解析する方法に係り、この媒体には、超音波信号が照射される。
【0002】
このような種類の方法は、WO00/07035から公知である。公知の方法は、画像自体の画素の輝度を調べながら、超音波信号が照射される媒体の画像のラベル付けを可能にする。従って、おそらく血液に対応する強いノイズを有する領域は、組織に対応する弱いノイズを有する領域から分けられる。
【0003】
引用したWO00/07035に開示される方法は、画像の形式で提示されるデータに基づいて、異なるノイズを有する画像領域に分けることを提案する。媒体の解析は、画像画素の分解能によって制限されることが問題である。従って、公知の方法は、ノイズの多い領域における、例えば、規則的な反射体といったコヒーレントな反射体の場所を突き止めることはできない。
【0004】
本発明は、ノイズの多い超音波データを生成する媒体の解析を可能にし、それにより、その内部にあるコヒーレント反射体を検出する方法を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の目的は、冒頭部分に記載したような解析方法によって達成されるが、本発明の方法は、以下の段階を含むことを特徴とする。
−素子のセットにより超音波検査用の超音波信号を受信して、受信信号のセットを画成する段階と、
‐素子のセットのうちの2つの素子により受信され、媒体の少なくとも1つの領域から発生する信号の少なくとも1対を相関させる段階と、
‐相関される信号を受信する上述の2つの素子間の距離の関数として最大相関値を解析し、解析することにより媒体の領域におけるコヒーレント反射体の存在の検出を可能にする、段階と、
‐解析段階の結果に従って上記領域にラベルを付ける段階。
【0006】
コヒーレント反射体は、近隣の超音波検査用信号間に、通常は大きい最大相関値をもたらす。この最大値は、互いに離れている受信素子から発生する信号についても観察される。逆に、ノイズの多いデータ(スペックル領域)に対応する信号の最大相関値は、受信素子間の距離の関数として線形に減少し、最終的には消滅する。これは、ファンシッター・ゼルニケ(van Cittert Zernike)定理の教示内容である。本発明は、ノイズの多いデータを生成する媒体におけるコヒーレント反射体の検出のための最大相関値の解析を提案する。従って、本発明の方法は、従来通りに得られる超音波画像の特性であるノイズの多い領域(スペックル領域)の精緻な解析を可能にする。従って、本発明の方法は、最終的に得られる画像の後の段階における解析ではなく、受信信号の相関を用いることにより、超音波検査用の超音波方法により得られるデータをよりよく活用することを可能にする。
【0007】
本発明の1つの有利な実施例によると、解析段階は、最大相関値を所与の値と比較することにある。所与の値は、達成されるべき検出精度に従って選択される基準である。所与の値との比較は、所与の距離より大きい素子間の距離について、つまり、以下に説明するようなやり方に従って、行われる。
【0008】
本発明の1つの好適な実施例によると、ラベル付け段階は、媒体のバイナリ画像の形成をもたらし、値1は、コヒーレント反射体の存在が検出される領域に割当てられ、一方、値0は、ノイズの多いデータ(スペックル)だけを示す領域に割当てられる。この実施例は、本発明の方法により生成される情報の視覚化を可能にすることを目的とし、特に、例えば、この情報を用いて、媒体の超音波照射を適応して、コヒーレント反射体が検出される領域の異なる取り扱いを実現できるようにする。
【0009】
本発明によると、ノイズの多いデータを生成する媒体におけるコヒーレント反射体を検出する手段は、任意の超音波装置内に含まれることが可能である。従って、本発明は、医療撮像の分野、特に、得られる画像が一般的にノイズの多い超音波撮像の分野に有利に用いることができる。
【0010】
本発明の1つの応用は、複合画像による撮像(合成撮像)に有利に関連する。合成撮像は、媒体を異なる方向で超音波照射し、結果を組合わせ、それにより、より完全な且つノイズの少ない画像を得る。コヒーレント反射体の場所を突き止めることを可能にすることにより、可能でない場合には複合画像ではコヒーレント反射体は見えないので、本発明は、撮像結果の精緻化に寄与し、特に、医療撮像の場合には、より正確でより正しい診断を行うことを可能にする。
【0011】
本発明を、添付図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0012】
以下に与える説明は、当業者が本発明を実行し且つ使用することを可能にすることを目的とする。好適な実施例に対する様々な代替案は、当業者には明らかであり、また、本願に開示する発明の一般原理は、他の実施例にも適用可能である。従って、本発明は、本願に記載する実施例に制限されると考えるものではなく、以下に説明する原理及び特徴に従う最大の範囲を有するものである。
【0013】
図1は、本発明に基づいた超音波検査用の超音波信号の受信を説明する。超音波的に励起される媒体MIDは、エコーSIGを放射する。これらのエコーは、均質な構造を有し、ノイズの多い信号(スペックル領域)をもたらす媒体から発生するか、又は、Zに等しい平均深度DEPにある領域に位置するコヒーレント反射体COHからの超音波の反射の結果生じる場合がある。解決すべき課題は、ノイズの多い信号(スペックル)を発生する媒体からの反射と、コヒーレント反射体から発生する反射とを区別することにある。コヒーレント反射体の信号はノイズ(スペックル)に埋もれる。信号は、一般的に、素子アレイREC状に存在する所与の数Nの素子によって受信される。一般的に、同じアレイRECが、放射のためにも機能する。通常、アレイRECの有限数の素子(Nと同じでも異なってもよい)について励起が発生する。励起は、超音波をビームにフォーカスするよう行われる。この場合、媒体は、1つの線に沿って励起される。図1では、この線は、素子の中心に位置する素子P上に中心が合わせられ、それにより、励起が実現する。本発明の方法は、そのような線上にあるコヒーレント反射体の場所を突き止めることを目的とする。コヒーレント反射体が、本発明の方法によって決められるように、上述した深度にて上述した線上で検出されると、コヒーレント反射体の場所は完全に突き止められる。そのような反射体の反射は、媒体内の反射信号SIGの伝搬に変えられ、この信号は、素子ELのセットにより受信される。この反射信号は、素子アレイRECの各素子に、異なる瞬間に到着する。各信号は、この場合では、S[1]乃至S[N]である受信信号のセットS[i]を形成し、S[1]乃至S[N]というのは、つまり、受信モードでアクティブな素子の数である。図1では、N個の素子ELが、受信のために実際に活性化される。この信号セットの従来の解析は、この受信信号のセットに逆フォーカシング演算を適用して、続けて画像を形成することにある。この演算は、2つの段階を含む。即ち、反射体に対して受信素子の位置が異なるので必要となる、異なる瞬間において受信される信号の時間をシフトする段階と、エコー信号を再構成することができるよう隣接する素子により受信した信号を合計する段階とを含む。本発明は、コヒーレント反射体がある場合には、そのコヒーレント反射体の存在を検出するために、信号S[1]乃至S[N]が素子上に到着するときに、その信号S[1]乃至S[N]を使うことを提案する。本発明は、信号S[Z,i]を互いに相関させることを提案する。本発明の方法は、時間シフトされた、即ち、上述した逆演算の第1の段階後の信号S[1]乃至S[N]を有利に用いる。信号S[i]は、所与の時間の間に受信され、これらの信号の一部S[Z,i]のみが、平均深度Zに位置する領域によって反射されるエコーに対応する。従って、信号を時間的にシフトすることは、信号部S[Z,i]をマークすることを容易にする。
【0014】
図2は、本発明による媒体の解析方法の有利なバージョンの機能図を示す。素子により受信される信号S[1]乃至S[N]は、第1の選択段階SEL[Z]において処理される。第1の選択段階SEL[Z]では、信号のうち平均深度Zに位置する領域に対応する部分を選択する。選択された信号S[Z,1]乃至S[Z,N]は、次に、段階COR[Z,i,j]において二つずつ相関される。段階COR[Z,i,j]は、素子iとjからの信号の相関を実現する。素子i及びjにより受信される信号間で行われる各相関COR[Z,i,j]について、最大相関値DC[Z,i,j]が得られる。この最大相関値は、次に、段階ANAにおいて解析され、それにより、線上のコヒーレント反射体の存在を検出する。この解析段階の結果に依存して、例えば、コヒーレント反射体が検出されると(Yの場合)、この情報の起源である領域には、段階LABにおいてラベルが付けられる。段階LABの後、処理は、段階INCRにおいて増分される平均深度Z=Z+zに対応する別の領域を解析する。解析段階ANAにおいてコヒーレント反射体が全く検出されないと(Nの場合)、処理は、増分段階INCRにおいて深度Zをそのまま増分する。この増分は、媒体をより微細に又は大まかに調べることができるよう、大きくしたり小さくしたりしてもよい。解析は続いて、次の深度において行われる。従って、処理は、媒体の全ての深度について行うことができる。即ち、媒体の一断面全体の解析が行われる。
【0015】
図3は、本発明の解析段階の特定の実施を示す図である。媒体は、図1を参照して説明したように放射素子のうち中心に位置する素子P上に中心が合わされる線に沿って照射される。相関段階は、様々な素子の全ての可能な組合せに対し行うことができる。最大相関値の平均値が、2つの素子間の全ての実現可能な距離に対し計算される。このアプローチは、多数の計算を必要とする。
【0016】
図1を参照して与えられる1つの有利な実施例では、相関段階は、1とNの間にある素子iと、受信素子の中心に位置する素子Pとの間で行われ、従って、同じ素子、この場合では、素子Pが、全ての相関に用いられる。この実施例は、素子1乃至Nの全ての可能な組合せに対応する所与の計算回数に関し、計算回数を省く。
【0017】
更に有利な実施例では、既知の距離に位置する素子によって受信される2つの信号間で、1つの相関が行われる。この相関は、単純に閾値と比較される。このバージョンは、計算作業に関して非常に経済的である。
【0018】
次に、解析段階は、得られた最大相関値DCの全ての値に対し行うことができる。図3は、素子Pと、その信号が素子Pの信号と相関される素子iとの間の距離の関数として、最大相関値曲線DCの2つの特定のケースを示す。
【0019】
曲線DC[Z,P,i]及びDC[Z’,P,i]は、図1に示す媒体の2つの深度に対応する。ここでは、曲線は、素子Pが各相関に用いられる有利な実施例のコンテキストで示され、従って、素子Pは、曲線の始点に位置する。深度Zは、コヒーレント反射体COHに対応し、深度Z’は、ノイズの多い信号(スペックル)を結果として生じる媒体に対応する。ファンシッター・ゼルニケの定理に従って、近接素子によるノイズの多い領域(スペックル領域)から受信される超音波信号の相関は、距離ゼロ(同じ素子との相関)では大きく、放射に用いるアパーチャに対応する2つの素子間の距離では、相関が理想的に消えるまで線形で減少する。従って、この場合、曲線は、放射モードに活性化される素子間の幅に等しい2つの素子間の距離では、消える。例えば、図3に示すように、M個の素子が、放射モードに活性化される場合、最大相関値が消える2つの素子間の距離は、Mであることが理想的である。この2つの最大相関値間の減少は、図3に示す線VCZに従って線形である。実際には、信号のノイズレベルと相関を実行する方法に依存して、素子の距離の関数としての最大相関値の減少は、上述の理想の線VCZに幾分正確に近づく(曲線DC[Z’,P,i]を参照)。
【0020】
一方、深度Zに位置するコヒーレント反射体については、その受信信号が相関される素子間の距離の関数としての最大相関値に関する曲線DC[Z,P,i]は、受信信号とそれ自体との相関に対し得られる最大相関値の最大値MAXの付近にあり続ける。これらの観察に基づき、解析段階の特に有利な実施は、これらの曲線を、信号が相関される2つの素子間のアパーチャの幅より大きい距離についての閾値THREと比較することにある。曲線が閾値を超えると、解析段階は、反射体が検出されるものと考え、反対に、曲線が閾値より下であると、その関心の深度では、コヒーレント反射体は検出されないものと考えられる。別の特に単純で且つ有利な実施例は、例えば、M個の素子分離れているといったように、既知の距離間隔に位置する任意の2つの受信素子間の1つの相関の計算にある。Mは、放射モードに活性化される素子の数である。更に、別の特に単純で且つ有利な実施例は、得られた最大相関値の値MAXを、ファンシッター・ゼルニケの定理により考えられる理想の値と比較することにある。最大相関値が、最大相関値に可能な最大値に近い場合に、コヒーレント反射体が検出される。最大相関値が、理想の曲線VCZに近い場合に、その領域は、ノイズの多い領域と考えられる。この場合、得られた相関最大値が比較される閾値も導入することも可能である。つまり、この閾値は、相関信号が受信される受信素子の位置の関数として制御される。例えば、閾値は、素子間の距離が、解析されるケースが、線形部VCZに位置するか、又は、最大相関値の曲線のゼロ部に位置するときに異なる。検出は、曲線から始まる任意の計算(曲線より下の三角形の表面面積の計算…;この表面面積の値は意義があり、これも閾値と比較され得る)に基づいて行われることも可能である。そして、コヒーレント反射体が検出される深度Zには、ラベルが与えられる。1つの好適なバージョンでは、このことは、ノイズの多い信号を生成する媒体に対応する領域と、コヒーレント反射体が検出される領域との間のバイナリ画像の形成をもたらし得る。このバイナリ画像は、単純に情報を与えるか、又は、媒体の超音波照射に関して修正を行うために機能し得る。実際には、媒体のある領域に小さな反射体が存在することが知られるという事実は、例えば、当てられる超音波のフォーカシング又は形状を特殊化することによって、この反射体により生成されるエコーの視認性を増加するために、ビームを適応することを可能にする。
【0021】
図4は、その内部で本発明の方法が実行される装置を示す図である。この装置は、受信素子ELを含み、また、従来の手段により、従来のデータ処理装置PROCに接続されるプローブPROBを含む。更に、従来のデータ処理手段DATが設けられ、上述のデータ処理装置PROCは、プローブPROBの素子ELにより受信される信号S[1]乃至S[N]を時間的にシフトさせる、信号の前処理モジュールPREPを含むことが有利である。一般的に、この段階は、任意の超音波装置にて行われ、この段階の後に、媒体のエコーが再構成される。この段階の後には、一般的に、信号を合計する段階が続く。この信号合計段階は、従来のデータ処理手段DATにより行われ、媒体の超音波照射のフォーカシングを逆にすることを目的とする。本発明によると、データ処理手段は、選択手段SELを含み、その機能は、図2を参照して説明した。この選択手段は、媒体の所与の平均深度の領域に対応する信号の一部の選択を可能にする。最後に、装置PROCは、信号の相関のための手段CORと、最大相関値の解析のための手段ANAと、ラベル付け手段LABを含む。装置PROCは更に、記憶手段MEMも含む。この記憶手段は、特に、計算演算に用いられる。装置PROCは、表示モジュールDISに接続する。表示モジュールDISは、従来の表示機能を用いて、本発明により信号S[1]乃至S[N]に含まれる情報に基づいて構成できる画像の表示を可能にするが、これは、超音波装置によって得られる従来の画像に追加して表示する。実際に、従来の表示手段によって構成されるバイナリ画像を表示するよう処理が表示モジュールに接続されることが可能であり、バイナリ画像は、ラベル付けされた領域に基づいて形成される。従って、本発明は、ノイズの多いデータを生成する媒体からバイナリ画像を得ることを可能にし、このバイナリ値は、コヒーレント反射体の検出の関数として画像に帰せられる。ユーザインタフェースUIFが装置PROCに有利に接続され、それにより、この装置及び装置のパラメータを制御する。例えば、ユーザが修正できるよう提示される閾値、及び、本発明が追求するように検出の精度を決定する深度の増分値の修正が挙げられる。
【0022】
本発明は、ノイズの多い信号(スペックル)が得られる均質な媒体におけるコヒーレント反射体の検出を高めることを可能にする。ノイズの多い信号では、一般的に、既知の手段ではコヒーレント反射体を検出することが困難である。
【0023】
本発明の方法の段階において開示される機能を実行する上述したモジュールは、従来の超音波装置の追加のアプリケーションとして一体にされても、又は、本発明の機能を実行するよう従来の超音波装置に接続されることを目的とする独立型の装置としても実現され得る。本発明の方法の段階に示す機能を実行する方法は多数あり、つまり、当業者が入手可能であるソフトウェア及び/又はハードウェア手段によって行われ得る。従って、示した図は単に説明的に過ぎない。従って、図では、様々な機能が様々なブロックにより実現されるものとして示すが、単一のソフトウェア及び/又はハードウェア手段が、行われる幾つかの機能を可能にすることを排除するものではない。このことは、1つの機能を実行可能にするソフトウェア及び/又はハードウェア手段の組合せを排除するものでもない。本発明は、上述の実施例を参照して説明したが、当業者は、示した実施例以外にも様々な代替案があり、これらの実施例は、本発明の技術的思想及び範囲にあることを認識するであろう。従って、特許請求の範囲から逸脱することなく多数の修正が当業者により実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による媒体からの信号の受信を説明する図である。
【図2】本発明による媒体の解析のための方法の有利な実施例を示す機能図である。
【図3】本発明による解析段階の特定の実施を説明する図である。
【図4】本発明の装置を示す概略図である。
本発明は、媒体の領域の内容の関数として領域にラベル付けするために媒体を解析する方法に係り、この媒体には、超音波信号が照射される。
【0002】
このような種類の方法は、WO00/07035から公知である。公知の方法は、画像自体の画素の輝度を調べながら、超音波信号が照射される媒体の画像のラベル付けを可能にする。従って、おそらく血液に対応する強いノイズを有する領域は、組織に対応する弱いノイズを有する領域から分けられる。
【0003】
引用したWO00/07035に開示される方法は、画像の形式で提示されるデータに基づいて、異なるノイズを有する画像領域に分けることを提案する。媒体の解析は、画像画素の分解能によって制限されることが問題である。従って、公知の方法は、ノイズの多い領域における、例えば、規則的な反射体といったコヒーレントな反射体の場所を突き止めることはできない。
【0004】
本発明は、ノイズの多い超音波データを生成する媒体の解析を可能にし、それにより、その内部にあるコヒーレント反射体を検出する方法を提供することを目的とする。
【0005】
本発明の目的は、冒頭部分に記載したような解析方法によって達成されるが、本発明の方法は、以下の段階を含むことを特徴とする。
−素子のセットにより超音波検査用の超音波信号を受信して、受信信号のセットを画成する段階と、
‐素子のセットのうちの2つの素子により受信され、媒体の少なくとも1つの領域から発生する信号の少なくとも1対を相関させる段階と、
‐相関される信号を受信する上述の2つの素子間の距離の関数として最大相関値を解析し、解析することにより媒体の領域におけるコヒーレント反射体の存在の検出を可能にする、段階と、
‐解析段階の結果に従って上記領域にラベルを付ける段階。
【0006】
コヒーレント反射体は、近隣の超音波検査用信号間に、通常は大きい最大相関値をもたらす。この最大値は、互いに離れている受信素子から発生する信号についても観察される。逆に、ノイズの多いデータ(スペックル領域)に対応する信号の最大相関値は、受信素子間の距離の関数として線形に減少し、最終的には消滅する。これは、ファンシッター・ゼルニケ(van Cittert Zernike)定理の教示内容である。本発明は、ノイズの多いデータを生成する媒体におけるコヒーレント反射体の検出のための最大相関値の解析を提案する。従って、本発明の方法は、従来通りに得られる超音波画像の特性であるノイズの多い領域(スペックル領域)の精緻な解析を可能にする。従って、本発明の方法は、最終的に得られる画像の後の段階における解析ではなく、受信信号の相関を用いることにより、超音波検査用の超音波方法により得られるデータをよりよく活用することを可能にする。
【0007】
本発明の1つの有利な実施例によると、解析段階は、最大相関値を所与の値と比較することにある。所与の値は、達成されるべき検出精度に従って選択される基準である。所与の値との比較は、所与の距離より大きい素子間の距離について、つまり、以下に説明するようなやり方に従って、行われる。
【0008】
本発明の1つの好適な実施例によると、ラベル付け段階は、媒体のバイナリ画像の形成をもたらし、値1は、コヒーレント反射体の存在が検出される領域に割当てられ、一方、値0は、ノイズの多いデータ(スペックル)だけを示す領域に割当てられる。この実施例は、本発明の方法により生成される情報の視覚化を可能にすることを目的とし、特に、例えば、この情報を用いて、媒体の超音波照射を適応して、コヒーレント反射体が検出される領域の異なる取り扱いを実現できるようにする。
【0009】
本発明によると、ノイズの多いデータを生成する媒体におけるコヒーレント反射体を検出する手段は、任意の超音波装置内に含まれることが可能である。従って、本発明は、医療撮像の分野、特に、得られる画像が一般的にノイズの多い超音波撮像の分野に有利に用いることができる。
【0010】
本発明の1つの応用は、複合画像による撮像(合成撮像)に有利に関連する。合成撮像は、媒体を異なる方向で超音波照射し、結果を組合わせ、それにより、より完全な且つノイズの少ない画像を得る。コヒーレント反射体の場所を突き止めることを可能にすることにより、可能でない場合には複合画像ではコヒーレント反射体は見えないので、本発明は、撮像結果の精緻化に寄与し、特に、医療撮像の場合には、より正確でより正しい診断を行うことを可能にする。
【0011】
本発明を、添付図面を参照しながら以下に詳細に説明する。
【0012】
以下に与える説明は、当業者が本発明を実行し且つ使用することを可能にすることを目的とする。好適な実施例に対する様々な代替案は、当業者には明らかであり、また、本願に開示する発明の一般原理は、他の実施例にも適用可能である。従って、本発明は、本願に記載する実施例に制限されると考えるものではなく、以下に説明する原理及び特徴に従う最大の範囲を有するものである。
【0013】
図1は、本発明に基づいた超音波検査用の超音波信号の受信を説明する。超音波的に励起される媒体MIDは、エコーSIGを放射する。これらのエコーは、均質な構造を有し、ノイズの多い信号(スペックル領域)をもたらす媒体から発生するか、又は、Zに等しい平均深度DEPにある領域に位置するコヒーレント反射体COHからの超音波の反射の結果生じる場合がある。解決すべき課題は、ノイズの多い信号(スペックル)を発生する媒体からの反射と、コヒーレント反射体から発生する反射とを区別することにある。コヒーレント反射体の信号はノイズ(スペックル)に埋もれる。信号は、一般的に、素子アレイREC状に存在する所与の数Nの素子によって受信される。一般的に、同じアレイRECが、放射のためにも機能する。通常、アレイRECの有限数の素子(Nと同じでも異なってもよい)について励起が発生する。励起は、超音波をビームにフォーカスするよう行われる。この場合、媒体は、1つの線に沿って励起される。図1では、この線は、素子の中心に位置する素子P上に中心が合わせられ、それにより、励起が実現する。本発明の方法は、そのような線上にあるコヒーレント反射体の場所を突き止めることを目的とする。コヒーレント反射体が、本発明の方法によって決められるように、上述した深度にて上述した線上で検出されると、コヒーレント反射体の場所は完全に突き止められる。そのような反射体の反射は、媒体内の反射信号SIGの伝搬に変えられ、この信号は、素子ELのセットにより受信される。この反射信号は、素子アレイRECの各素子に、異なる瞬間に到着する。各信号は、この場合では、S[1]乃至S[N]である受信信号のセットS[i]を形成し、S[1]乃至S[N]というのは、つまり、受信モードでアクティブな素子の数である。図1では、N個の素子ELが、受信のために実際に活性化される。この信号セットの従来の解析は、この受信信号のセットに逆フォーカシング演算を適用して、続けて画像を形成することにある。この演算は、2つの段階を含む。即ち、反射体に対して受信素子の位置が異なるので必要となる、異なる瞬間において受信される信号の時間をシフトする段階と、エコー信号を再構成することができるよう隣接する素子により受信した信号を合計する段階とを含む。本発明は、コヒーレント反射体がある場合には、そのコヒーレント反射体の存在を検出するために、信号S[1]乃至S[N]が素子上に到着するときに、その信号S[1]乃至S[N]を使うことを提案する。本発明は、信号S[Z,i]を互いに相関させることを提案する。本発明の方法は、時間シフトされた、即ち、上述した逆演算の第1の段階後の信号S[1]乃至S[N]を有利に用いる。信号S[i]は、所与の時間の間に受信され、これらの信号の一部S[Z,i]のみが、平均深度Zに位置する領域によって反射されるエコーに対応する。従って、信号を時間的にシフトすることは、信号部S[Z,i]をマークすることを容易にする。
【0014】
図2は、本発明による媒体の解析方法の有利なバージョンの機能図を示す。素子により受信される信号S[1]乃至S[N]は、第1の選択段階SEL[Z]において処理される。第1の選択段階SEL[Z]では、信号のうち平均深度Zに位置する領域に対応する部分を選択する。選択された信号S[Z,1]乃至S[Z,N]は、次に、段階COR[Z,i,j]において二つずつ相関される。段階COR[Z,i,j]は、素子iとjからの信号の相関を実現する。素子i及びjにより受信される信号間で行われる各相関COR[Z,i,j]について、最大相関値DC[Z,i,j]が得られる。この最大相関値は、次に、段階ANAにおいて解析され、それにより、線上のコヒーレント反射体の存在を検出する。この解析段階の結果に依存して、例えば、コヒーレント反射体が検出されると(Yの場合)、この情報の起源である領域には、段階LABにおいてラベルが付けられる。段階LABの後、処理は、段階INCRにおいて増分される平均深度Z=Z+zに対応する別の領域を解析する。解析段階ANAにおいてコヒーレント反射体が全く検出されないと(Nの場合)、処理は、増分段階INCRにおいて深度Zをそのまま増分する。この増分は、媒体をより微細に又は大まかに調べることができるよう、大きくしたり小さくしたりしてもよい。解析は続いて、次の深度において行われる。従って、処理は、媒体の全ての深度について行うことができる。即ち、媒体の一断面全体の解析が行われる。
【0015】
図3は、本発明の解析段階の特定の実施を示す図である。媒体は、図1を参照して説明したように放射素子のうち中心に位置する素子P上に中心が合わされる線に沿って照射される。相関段階は、様々な素子の全ての可能な組合せに対し行うことができる。最大相関値の平均値が、2つの素子間の全ての実現可能な距離に対し計算される。このアプローチは、多数の計算を必要とする。
【0016】
図1を参照して与えられる1つの有利な実施例では、相関段階は、1とNの間にある素子iと、受信素子の中心に位置する素子Pとの間で行われ、従って、同じ素子、この場合では、素子Pが、全ての相関に用いられる。この実施例は、素子1乃至Nの全ての可能な組合せに対応する所与の計算回数に関し、計算回数を省く。
【0017】
更に有利な実施例では、既知の距離に位置する素子によって受信される2つの信号間で、1つの相関が行われる。この相関は、単純に閾値と比較される。このバージョンは、計算作業に関して非常に経済的である。
【0018】
次に、解析段階は、得られた最大相関値DCの全ての値に対し行うことができる。図3は、素子Pと、その信号が素子Pの信号と相関される素子iとの間の距離の関数として、最大相関値曲線DCの2つの特定のケースを示す。
【0019】
曲線DC[Z,P,i]及びDC[Z’,P,i]は、図1に示す媒体の2つの深度に対応する。ここでは、曲線は、素子Pが各相関に用いられる有利な実施例のコンテキストで示され、従って、素子Pは、曲線の始点に位置する。深度Zは、コヒーレント反射体COHに対応し、深度Z’は、ノイズの多い信号(スペックル)を結果として生じる媒体に対応する。ファンシッター・ゼルニケの定理に従って、近接素子によるノイズの多い領域(スペックル領域)から受信される超音波信号の相関は、距離ゼロ(同じ素子との相関)では大きく、放射に用いるアパーチャに対応する2つの素子間の距離では、相関が理想的に消えるまで線形で減少する。従って、この場合、曲線は、放射モードに活性化される素子間の幅に等しい2つの素子間の距離では、消える。例えば、図3に示すように、M個の素子が、放射モードに活性化される場合、最大相関値が消える2つの素子間の距離は、Mであることが理想的である。この2つの最大相関値間の減少は、図3に示す線VCZに従って線形である。実際には、信号のノイズレベルと相関を実行する方法に依存して、素子の距離の関数としての最大相関値の減少は、上述の理想の線VCZに幾分正確に近づく(曲線DC[Z’,P,i]を参照)。
【0020】
一方、深度Zに位置するコヒーレント反射体については、その受信信号が相関される素子間の距離の関数としての最大相関値に関する曲線DC[Z,P,i]は、受信信号とそれ自体との相関に対し得られる最大相関値の最大値MAXの付近にあり続ける。これらの観察に基づき、解析段階の特に有利な実施は、これらの曲線を、信号が相関される2つの素子間のアパーチャの幅より大きい距離についての閾値THREと比較することにある。曲線が閾値を超えると、解析段階は、反射体が検出されるものと考え、反対に、曲線が閾値より下であると、その関心の深度では、コヒーレント反射体は検出されないものと考えられる。別の特に単純で且つ有利な実施例は、例えば、M個の素子分離れているといったように、既知の距離間隔に位置する任意の2つの受信素子間の1つの相関の計算にある。Mは、放射モードに活性化される素子の数である。更に、別の特に単純で且つ有利な実施例は、得られた最大相関値の値MAXを、ファンシッター・ゼルニケの定理により考えられる理想の値と比較することにある。最大相関値が、最大相関値に可能な最大値に近い場合に、コヒーレント反射体が検出される。最大相関値が、理想の曲線VCZに近い場合に、その領域は、ノイズの多い領域と考えられる。この場合、得られた相関最大値が比較される閾値も導入することも可能である。つまり、この閾値は、相関信号が受信される受信素子の位置の関数として制御される。例えば、閾値は、素子間の距離が、解析されるケースが、線形部VCZに位置するか、又は、最大相関値の曲線のゼロ部に位置するときに異なる。検出は、曲線から始まる任意の計算(曲線より下の三角形の表面面積の計算…;この表面面積の値は意義があり、これも閾値と比較され得る)に基づいて行われることも可能である。そして、コヒーレント反射体が検出される深度Zには、ラベルが与えられる。1つの好適なバージョンでは、このことは、ノイズの多い信号を生成する媒体に対応する領域と、コヒーレント反射体が検出される領域との間のバイナリ画像の形成をもたらし得る。このバイナリ画像は、単純に情報を与えるか、又は、媒体の超音波照射に関して修正を行うために機能し得る。実際には、媒体のある領域に小さな反射体が存在することが知られるという事実は、例えば、当てられる超音波のフォーカシング又は形状を特殊化することによって、この反射体により生成されるエコーの視認性を増加するために、ビームを適応することを可能にする。
【0021】
図4は、その内部で本発明の方法が実行される装置を示す図である。この装置は、受信素子ELを含み、また、従来の手段により、従来のデータ処理装置PROCに接続されるプローブPROBを含む。更に、従来のデータ処理手段DATが設けられ、上述のデータ処理装置PROCは、プローブPROBの素子ELにより受信される信号S[1]乃至S[N]を時間的にシフトさせる、信号の前処理モジュールPREPを含むことが有利である。一般的に、この段階は、任意の超音波装置にて行われ、この段階の後に、媒体のエコーが再構成される。この段階の後には、一般的に、信号を合計する段階が続く。この信号合計段階は、従来のデータ処理手段DATにより行われ、媒体の超音波照射のフォーカシングを逆にすることを目的とする。本発明によると、データ処理手段は、選択手段SELを含み、その機能は、図2を参照して説明した。この選択手段は、媒体の所与の平均深度の領域に対応する信号の一部の選択を可能にする。最後に、装置PROCは、信号の相関のための手段CORと、最大相関値の解析のための手段ANAと、ラベル付け手段LABを含む。装置PROCは更に、記憶手段MEMも含む。この記憶手段は、特に、計算演算に用いられる。装置PROCは、表示モジュールDISに接続する。表示モジュールDISは、従来の表示機能を用いて、本発明により信号S[1]乃至S[N]に含まれる情報に基づいて構成できる画像の表示を可能にするが、これは、超音波装置によって得られる従来の画像に追加して表示する。実際に、従来の表示手段によって構成されるバイナリ画像を表示するよう処理が表示モジュールに接続されることが可能であり、バイナリ画像は、ラベル付けされた領域に基づいて形成される。従って、本発明は、ノイズの多いデータを生成する媒体からバイナリ画像を得ることを可能にし、このバイナリ値は、コヒーレント反射体の検出の関数として画像に帰せられる。ユーザインタフェースUIFが装置PROCに有利に接続され、それにより、この装置及び装置のパラメータを制御する。例えば、ユーザが修正できるよう提示される閾値、及び、本発明が追求するように検出の精度を決定する深度の増分値の修正が挙げられる。
【0022】
本発明は、ノイズの多い信号(スペックル)が得られる均質な媒体におけるコヒーレント反射体の検出を高めることを可能にする。ノイズの多い信号では、一般的に、既知の手段ではコヒーレント反射体を検出することが困難である。
【0023】
本発明の方法の段階において開示される機能を実行する上述したモジュールは、従来の超音波装置の追加のアプリケーションとして一体にされても、又は、本発明の機能を実行するよう従来の超音波装置に接続されることを目的とする独立型の装置としても実現され得る。本発明の方法の段階に示す機能を実行する方法は多数あり、つまり、当業者が入手可能であるソフトウェア及び/又はハードウェア手段によって行われ得る。従って、示した図は単に説明的に過ぎない。従って、図では、様々な機能が様々なブロックにより実現されるものとして示すが、単一のソフトウェア及び/又はハードウェア手段が、行われる幾つかの機能を可能にすることを排除するものではない。このことは、1つの機能を実行可能にするソフトウェア及び/又はハードウェア手段の組合せを排除するものでもない。本発明は、上述の実施例を参照して説明したが、当業者は、示した実施例以外にも様々な代替案があり、これらの実施例は、本発明の技術的思想及び範囲にあることを認識するであろう。従って、特許請求の範囲から逸脱することなく多数の修正が当業者により実現可能である。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】本発明による媒体からの信号の受信を説明する図である。
【図2】本発明による媒体の解析のための方法の有利な実施例を示す機能図である。
【図3】本発明による解析段階の特定の実施を説明する図である。
【図4】本発明の装置を示す概略図である。
Claims (6)
- 媒体の領域の内容の関数として上記領域にラベル付けるために上記媒体を解析する方法において、上記媒体は、超音波信号により励起される、解析方法であって、
素子のセットにより超音波検査用の超音波信号を受信して、受信信号のセットを画成する段階と、
上記素子のセットのうちの2つの素子により受信され、上記媒体の少なくとも1つの領域から発生する受信信号の少なくとも1対を相関させる段階と、
上記相関される信号を受信する上記2つの素子間の距離の関数として最大相関値を解析し、解析することにより上記媒体の上記領域におけるコヒーレント反射体の存在の検出を可能にする、段階と、
上記解析段階の結果に従って上記領域にラベルを付ける段階と、を含むことを特徴とする方法。 - 上記最大相関値を解析する段階は、上記最大相関値を所与の値と比較することを特徴とする請求項1記載の解析方法。
- 上記ラベル付け段階は、ノイズの多い信号をもたらす上記媒体のバイナリ画像の形成をもたらし、第1の値は、コヒーレント反射体が検出される上記領域に割当てられ、一方、第2の値は、上記媒体の他の領域に割当てられることを特徴とする請求項1又は2記載の解析方法。
- 媒体の領域の内容の関数として上記領域にラベル付けすることにより上記媒体の解析をするための装置において、上記媒体は、超音波信号により励起される、装置であって、
素子のセットにより上記超音波信号を受信して、受信信号のセットを画成する手段と、
上記媒体の少なくとも1つの領域からの受信信号のセットのうちの少なくとも1対の信号を相関させる手段と、
上記相関される信号を受信する上記2つの素子間の距離の関数として最大相関値を解析し、解析することにより上記媒体の上記領域におけるコヒーレント反射体の存在の検出を可能にする手段と、
上記解析の結果に従って上記領域にラベルを付ける手段と、を含むことを特徴とする装置。 - 上記媒体の上記解析の結果の関数として上記媒体の超音波照射を適応する手段を更に含む請求項4記載の装置。
- 請求項4又は5に記載される装置に組み込まれるプロセッサにより実行されるコンピュータプログラムであって、
請求項1乃至3のうちいずれか一項記載の解析処理の段階を実行する命令のセットを含むことを特徴とするコンピュータプログラム。
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