JP2004528911A - ショック症状および蘇生法のための血流量モニタ - Google Patents

ショック症状および蘇生法のための血流量モニタ Download PDF

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Abstract

ショック症状の指標となる生理学的状態を測定するための1つまたは複数のプローブ、および血流量値をショック症状の状態の指標として計算するための制御器を含むショック症状モニタが開示される。プローブは入力信号を導入するために使用され、かつプローブと連絡している組織のショック症状の状態を表わす出力信号を供給する。出力信号は血流量値を計算するのに使用される。

Description

【技術分野】
【0001】
本出願は、その開示をここで参考資料で取り入れる2001年5月17日に出願した係属中の米国仮出願番号60/291,698号から優先権を主張するものである。
【0002】
本発明は、ショック症状の指標として生理学的状態をモニタすることに関する。さらに特定すると、本発明はショック症状の指標として組織内の血流量をモニタすることに関する。
【背景技術】
【0003】
ショック症状は毛細血管床(灌流)への血流量が減少する臨床的症候群である。ショック症状は米国内で年間に約100万人の患者で発生し、年間で合計約300万人がその危険に置かれている。動脈圧およびその結果として組織の血流量が低下して酸素供給量が組織の代謝必要量に合致するのに不充分な程度まで下がるとショック症状が生じる。
【0004】
ショック症状の間では、身体はしばしば肝臓、皮膚、筋肉および消化管といった「犠牲的な」器官を代償にして心臓および脳へと血液を導く。長引くショック症状は消化管への血流量を消滅させ、それにより、正常な腸管のバリヤ機能が崩壊し、消化管由来のバクテリアおよび内毒素が血液を介して他の器官へと転移する。これが、今度は、菌血症、敗血症、炎症反応および多臓器障害(患者の死亡の主な一因)につながる可能性がある。
【0005】
ショック症状の従来の治療法には蘇生法が含まれる。蘇生法治療は、酸素が患者に供給され、それが循環系を通じて器官へと輸送されることで生命を支えるのを先ず第1に確実化することを指向している。循環系の窮迫は輸液および薬剤(筋収縮関連)の注入で処理され、心拍出量を増加させる。通常では治療は点滴することで、それによって目標の心拍数(HR)、最高血圧(BP)、平均動脈血圧(MAP)、尿排泄量、および正常な動脈pHを達成する。心拍出量(CO)もやはりモニタされる可能性がある。これらの常套的なパラメータは組織の酸素付帯の間接的な指標を与えると考えられ、それらは危篤状態の疾病の患者の生存とわずかに相関する(AstizとRackow、1993年、Shoemakerら、1993年)。
【0006】
全体的で系統的なパラメータ(HR、BP、COなど)は容易に利用することが可能であるが、これら非特異的な変数は1つまたは複数の組織床もしくは器官で酸素の喪失が生じているかどうかを区別することができない。全体的なモニタリングの限界が与えられると、ショック症状の始まりを検知し、かつ最適の「終点」を提供して完全な蘇生に治療を導くためにいくつかの局部的組織をモニタする技術が提案されてきた。低灌流、低酸素、虚血に弱い犠牲的組織内のパラメータ(pO、pH、pCO、乳酸塩レベルなど)をモニタすることで蘇生療法を導くための最適な「終点」を提供するために複数の技術が提案されてきた。これらのパラメータは局部的組織の血流量を評価し、それによって酸素供給を評価することを意図するものであるが、これらのパラメータもやはり代謝およびそれらそれぞれの動脈血液濃度に依存性がある。ショック症状の間ではしばしば肝臓、皮膚、筋肉および消化管を代償にして血液供給は心臓と脳へと向けられるので、これら「犠牲的な」器官はショック症状の始まりと蘇生法の終点をモニタする部位を提供すると考えられる。犠牲的となる器官はショック症状の始まりで先ず最初に低灌流を生じ、最後に蘇生の後に再生される。
【0007】
しかしながら、これら先行技術の方法は患者の生存と転帰結果の間の有効相関を明らかにしておらず、臨床状況の中で迅速かつ単純な使用を行うのに良好に適してはいない。したがって、消化管の虚血に関する信頼性のあるモニタ法が必要であり、なぜならば、そのような測定法はショック症状の患者の管理に大きな影響を与えることができるからである。
【0008】
以下の特許はここでは背景情報として、かつ本発明を充分かつ完全に理解するのに必要な範囲で引用され、これらの特許をここでは参照によって本願明細書に組み入れる。
【0009】
米国特許第4,059,982号、第4,852,027号、第6,2221,025号、第6,010,455号、第5,792,070号、第5,771,261号、第5,769,784号、第5,404,881号、第5,335,669号、第5,205,293号、第4,859,078号、第4,413,633号、第4,392,005号、第4,306,569号、第3,818,895号、第3,623,473号、および米国意匠特許第384,412号。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、ショック症状のモニタリング装置を提供することである。直腸壁の血流量を消化管虚血の代用として測定することを通じてショック症状をモニタするためのショック症状モニタリング装置を使用することが或る態様の特定の目的である。
【課題を解決するための手段】
【0011】
第1の態様によると、ショック症状モニタリング装置はプローブと制御器を含む。場合によっては、この装置は1つまたは複数の追加的なプローブもしくはセンサを含む。通常では、プローブは直腸内の組織のような対象の領域に対して入力刺激を与えるように機能する。すなわち、プローブは入力信号、例えば熱をプローブと接触した組織領域に伝送する。入力信号は組織に摂動を与えるように機能する。組織はそのような摂動に対して関数的な応答を示し、この関数的な応答が患者のショック症状の状態(SOS)の指標として組織の生理学的状態、例えば組織への低血流量などと相関付けられることが可能である。或る実施形態では、組織温度の基線の変動の補償に基準プローブが使用される。このシステムは組織の関数的な応答を測定し、出力信号を制御器へと伝送する。その後、制御器は通常では信号に1つまたは複数の操作、例えば記録、加算、減算、比較などを実行する。ここに述べる或る実施形態では、出力信号は判っている血流量値に基づいて血流量値を算出するために制御器内に含まれる一覧表にした値と比較される。
【0012】
好ましい実施形態によると、ショック症状をモニタするためのシステムは、組織に熱を供給し、組織の生理学的状況、例えば組織内の血流量に関数的に関連する組織の熱応答を測定するための装置、および血流量値を算出するための装置を含む。場合によっては、このシステムは1つまたは複数の追加的なプローブまたは他のセンサを含む。組織に熱を供給するためのそのような装置は当業者によく知られており、限定はされないが、サーミスタ、熱電対、電線などを含む。
【0013】
追加的な態様によると、装置および/またはプローブの温度を上げるために加熱装置が電気的にエネルギー活性化される(energized)か、事情によっては磁気的にエネルギー活性化される可能性がある。好ましい実施形態では、組織と接触しているプローブの部分だけが加熱されるように加熱装置が設計される。
【0014】
血流量値は、限定はされないが組織内の血流量、組織内の酸素レベル、pHなどを含むショック症状のいくつかの指標の代表である可能性がある。或る実施形態では、患者の状態の迅速な臨床的評価を容易にするために血流量値はショック症状状態(SOS)値に変換される。例えば、もしも血流量値が非ショック症状血流量値、例えばショック症状の無いときの血流量値の95〜100%の間にある場合、SOS値「1」が割り当てられることが可能である。もしも血流量が85〜95%である場合にはSOS値「2」を割り当てることができる、等々である。必須ではないが、SOS値は「1〜5」の段階にあって、そこではSOS値「1」はショック症状が僅かであるかもしくは無いことを表わし、SOS値「5」は深刻なショック症状を表わすことが好ましい。血流量値の段階設定が「1〜5」の段階に限定されないこと、あるいは血流量値のパーセンテージが必ずしもここで述べる段階設定に限定される必要がないことを当業者は認識するであろう。
【0015】
方法の態様によると、ショック症状モニタリング装置は組織に刺激を入力し、その刺激に対する組織の応答を測定し、出力信号中の組織の応答を伝送および記録し、患者の生理学的状態の評価の測定結果を出力もしくは表示するために使用される。この刺激には熱、電流、電圧、または組織の血流量を表わす生理学的状態、例えば組織の温度に摂動を与えることが可能な他のいかなる信号も含む可能性がある。組織の応答は、通常、プローブ自体を使用して測定される。他の実施形態では、組織の応答は、Thermal Technologies Inc(Cambridge,MA)およびDiametrics Medical,Inc.(St.Paul,MN)製のセンサ等の当業者によく知られているセンサのいずれかを使用して測定される。
【0016】
出力信号は、通常、入力信号に対する組織の応答に関数的に関連する値を表わす。例えば、出力信号は、組織の温度を一定量上げるのに必要とされる熱の量、組織の温度を一定量上げるのに必要とされる電流の量、組織の温度を一定量上げるのに必要とされる電力の量、プローブから組織へもしくは組織からプローブへと移される熱の量、組織の固有の熱伝導度、灌流値、一定温度を維持するのに必要とされる熱の量などを反映する可能性がある。
【0017】
好ましい実施形態によると、組織に接触している加熱装置の温度は組織の基線温度よりも上に上げられる。そのような加熱は、通常では電流の導入、例えば組織と接触している電気ヒータへの電気信号によって実行される。加熱装置の温度を上げるのに必要となるエネルギーの量および装置から出る熱が組織へと移される速度を表わす電気信号が作り出される。得られた値に基づいて血流量値を算出することが可能である。いかなる科学理論で縛りつけることも考えないが、ショック症状を表わす値は非ショック症状を表わす血流量信号と組織の現在の状態から由来する信号の間の差異であり、例えば差異ゼロはショック症状がないことを表わすであろう。したがって、血流量値の相対的変化は組織の関数的変化の指標としてモニタされることが可能である。出力信号の測定の後、加熱装置の温度は組織の基線温度に戻して下げられる。温度を上げ、信号を記録し、基線まで温度を下げるステップは患者の血流量値をオンラインでモニタするために連続的に(または場合によっては周期の間に遅延を伴って、周期的に)繰り返される。基底状態の血流量値、例えばショック症状の無いときの血流量値から低下することはショック症状の発生の尤度を表わす。したがって、患者を連続的にモニタしている間の患者の血流量値の変化は、医者がショック症状の始まりを阻止するため、または何も介入しない場合に生じるであろう病理学的および生理学的損傷を軽減するための措置に着手することを可能にする。
【0018】
好ましい実施形態によると、ショック症状モニタリング装置は血流量値を繰り返し算出するために使用されることが可能である。通常、そのようなシステムは、組織と接触しているプローブ、例えばサーミスタを含み、組織に摂動を与えるために入力信号をプローブに導入するための制御器、例えばサーミスタの温度を周期的に上昇および下降させ、エネルギー活性化(energizing)とエネルギー不活化(deenergizing)の各周期内の初期時間区間に上昇する温度の速度が実質的にはサーミスタと熱的に接触している組織の固有の熱伝導度の関数となる制御器を含む。制御器はまた、組織の血流量値を判定するために繰り返して値を算出するのに使用されることが可能な出力信号を伝送することが可能である。そのような計算は制御器自体を使用して実行されることが可能であり、あるいはコンピュータのような外部の計算装置を使用して実行されることも可能である。多くの計算および操作が出力信号に実行される可能性がある。好ましい実施形態によると、出力信号は固有の熱伝導度を算出するのに使用される。いかなる科学理論で縛りつけることも考えないが、固有の熱伝導度は、通常、初期時間区間の温度上昇によって表わされる。この固有の熱伝導度は所定の値までプローブの温度を上げるためにプローブに供給される電力の関数であり、なぜならば、通常、電力が増すにつれて一層高い熱を導入するからである。固有の熱伝導度の値はショック症状を表わす血流量(灌流)の値を算出するのに使用される。
【0019】
好ましい実施形態によると、算出された血流量(灌流値)の値は算出された熱伝導度の値を再計算するのに使用されることが可能である。再計算された伝導度の値は算出された血流量(灌流)の値を再計算するのに使用される。熱伝導度を算出し、血流量値を算出し、熱伝導度を再計算し、血流量値を再計算するそのようなステップは、通常、血流量の値が実質的に変わらなくなるまで繰り返される。すなわち、約5%以上、好ましくは約1%以上、最も好ましくは約0.1%以上灌流値が変わらなくなるまで繰り返しの計算が実行されることが可能である。例えば、連続的な熱伝導度値と血流量値が約0.05%未満の差異になると計算が停止する。そのような値をここでは実質的収束血流量値と称する。実質的収束血流量値の計算後に、SOS値が算出されてショック症状の指標として使用されることが可能である。ショック症状に対する患者の感受性をモニタするために、算出された血流量値(またはSOS値)が表示もしくは記録されることが可能である。そのような値の変化とばらつきがショック症状の尤度と相関付けられることが可能である。患者のSOS値がSOS値の許容範囲から外れると臨床職員に警報を出す、自動化されたモニタリングシステムが設計される可能性がある。こうして、ここに述べたショック症状モニタリング装置を含むシステムは臨床状況にある患者の連続的かつ自動化されたモニタリングを提供する。
【0020】
ここで開示したショック症状モニタリング装置(およびショック症状モニタリング装置を含むシステム)は、ショック症状の始まりの可能性に関して患者をモニタする能力のある医療設備を提供する。そのような装置はショック症状に由来する死亡率の低下を補助することが可能であり、かつ患者の臨床的状態を評価するための追加的モニタリング技術として使用されることもやはり可能である。
【0021】
本発明の或る特別に好ましい態様は以下の通りに要約されることが可能である。
【0022】
本発明の一態様は、ショック症状をモニタするためのシステムであって、
直腸の内壁で組織に熱を供給するための手段、
組織内の血液灌流に関数的に関連する熱的応答を組織中でセンシングするための手段、および
前記熱的応答の関数としてショック症状の指標となる値を算出するための手段を含むシステムを指向している。組織に熱を供給するための手段はサーミスタを含むことが好ましい。センサは熱拡散プローブを含むことが好都合である。場合によっては、センサは管腔内プローブを含む。
【0023】
本発明の別の好ましい態様は、ショック症状のモニタであって、
直腸の内壁の一部位で組織と熱的に接触するためのサーミスタ、
前記サーミスタの温度を前記部位の組織の基線温度よりも上に上げるために前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化するための手段、
前記サーミスタに供給される電気的エネルギーおよび前記サーミスタから出る熱が前記組織中に移る速度に関数的に関連する値を有する電気信号を発生させるための手段、
ショック症状の指標となる信号を前記電気信号の関数として発生させるための手段を含むショック症状のモニタを指向している。
【0024】
本発明のまた別の好ましい態様は、ショック症状のモニタであって、
直腸の内壁の一部位で生きている組織に熱的に接触するためのサーミスタ手段、
周期的に前記サーミスタ手段を電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで前記組織の温度を周期的に上昇および下降させるための手段、
各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、
各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記組織内の灌流の関数として信号を発生する前記発生手段からの電力関連信号に応答する手段、および
各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間でショック症状の指標となる前記組織中の血流量の値を灌流に関連する信号の関数として計算するための手段を含むモニタを指向している。値を計算するための手段はマイクロプロセッサを含むことが好ましい。値を計算するための手段は埋め込まれたマイクロデバイスを含むことが好都合である。
【0025】
本発明のまた別の好ましい態様は、ショック症状の指標となる信号を発生させるためのシステムであって、
直腸の内壁の一部位で組織との熱的接触を確立するために直腸の内壁に接触するためのサーミスタ、
周期的に前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで、各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の初期時間区間の温度上昇速度が実質的には前記サーミスタと熱的に接触している組織の固有の熱伝導度の関数である状況で前記サーミスタの温度を周期的に上昇および下降させるための制御手段、
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、および
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の初期時間区間で固有の熱伝導度を初期時間区間の温度上昇と前記発生手段によって生じる電力関連信号の関数として計算し、
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で引き続く時間区間の灌流を固有熱伝導度の計算値の関数として計算し、
灌流の計算値を使用して最初の時間区間の固有熱伝導度を再計算し、
固有熱伝導度の再計算値を使用して引き続く時間区間の灌流を再計算し、
灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の再計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の再計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するための繰り返し計算手段を含むシステムを指向している。
【0026】
本発明のまた別の好ましい態様は、生きている被検体でショック症状をモニタする方法であって、
直腸の内壁で組織に熱を供給するステップ、
組織内の血液の灌流に関数的に関連する熱的応答を組織中でセンシングするステップ、および
ショック症状の指標となる血流量値を前記熱的応答の関数として計算するステップを含む方法を指向している。熱はサーミスタを使用して供給されることが好ましい。血流量値は熱的応答を熱的応答値の一覧表と比較することによって計算されることが好都合である。
【0027】
本発明のまた別の好ましい態様は、ショック症状をモニタする方法であって、
直腸の内壁を電気的にエネルギー活性化可能なサーミスタ手段と接触させることで前記サーミスタ手段と直腸の内壁に沿った部位の組織の間の熱転移経路を確立するステップ、
前記サーミスタ手段をエネルギー活性化することで前記サーミスタ手段の温度を前記組織の基線温度よりも上に上げるステップ、
前記サーミスタ手段から出る熱の印加に対する前記組織の熱的応答をセンシングするステップ、および
ショック症状の指標となる血流量値を前記センシングステップでセンシングされた前記組織の熱的応答の関数として計算するステップを含む方法を指向している。血流量値は熱的応答を熱的応答値の一覧表と比較することによって計算されることが好ましい。前記計算ステップは、
前記エネルギー活性化ステップの間の最初の時間区間の固有熱伝導度を計算するステップ、
固有熱伝導度の計算値を使用して前記エネルギー活性化ステップの間の引き続く時間区間の灌流を計算するステップ、
灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するステップ、および
ショック症状の指標となる血流量値を灌流の収束値の関数として計算するステップを含むことが好ましい。
【0028】
本発明のまた別の好ましい態様は、ショック症状をモニタする方法であって、
直腸の内壁をサーミスタと接触させることで直腸の内壁の一部位で組織との熱転移経路を確立するステップ、
周期的に前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで、各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の初期時間区間の温度上昇速度が実質的には前記サーミスタと熱的に接触している組織の固有の熱伝導度の関数である状況で前記サーミスタと熱的に接触している組織の温度を周期的に上昇および下降させるステップ、
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるステップ、
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の初期時間区間の前記部位で組織の固有熱伝導度をエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期内の温度上昇と前記電力関連信号の関数として計算するステップ、
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の引き続く時間区間で灌流を固有熱伝導度の計算値の関数として計算するステップ、
灌流の計算値を使用して前記最初の時間区間の固有熱伝導度を再計算するステップ、
固有熱伝導度の再計算値を使用して前記引き続く時間区間の灌流を再計算するステップ、
灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の再計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の再計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するステップ、および
各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の前記実質的に不変の灌流値を処理することでショック症状の指標となる血流量信号を与えるステップを含む方法を指向している。
【0029】
本発明のまた別の好ましい態様は、ショック症状の指標となる信号を発生させるためのシステムであって、
生きている組織に熱的に接触するためのサーミスタ手段、
周期的に前記サーミスタ手段を電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで前記組織の温度を周期的に上昇および下降させるための手段、
各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、および各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間でショック症状の指標となる信号を発生させるための前記発生手段から出る電力関連信号に応答する手段を含むシステムを指向している。このシステムは血流量モデルをさらに含むことが好ましく、そこではショック症状の指標となる前記信号は前記血流量モデルに対する前記電力関連信号の関係の関数である。このシステムは温度と電力を組織の血流量に関係付けるモデルをさらに含むことが好都合であり、そこではショック症状の指標となる前記信号は、前記モデルによって決定される血流量値に対する、前記電力関連信号と前記エネルギー活性化およびエネルギー不活化の手段によって生じる温度変化の関係の関数である。付け加えると、このシステムは、前記電力関連信号と前記エネルギー活性化およびエネルギー不活化の手段によって生じる温度変化の関係が前記温度変化に対する前記電力関連信号の比率であることを利用するであろう。そのようなシステムでは、サーミスタ手段は直腸の内壁の一部位に熱的に接触するための手段を含む可能性がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
以上から、ここで開示したショック症状モニタリング装置が無数のプローブ、センサ、および制御器を使用して組み立てられ作り上げられることが可能なことは認識されるであろう。プローブとセンサの材料と特性の選択、ショック症状モニタリング装置の設計なども含めて、正確なサイズ、構造、およびプローブ、センサ、制御器のタイプは意図される特定の用途に大きく依存するであろう。便宜上、或る好ましい実施形態のさらに詳細なこの説明では、ショック症状モニタリング装置は一般的に直腸内壁の生理学的状態のモニタリングと測定に使用するのに適したタイプであろう。しかしながら、この開示の恩恵を前提とすると、これらおよびその他のタイプの応用に適した本発明の原理によるショック症状モニタリング装置の製造と使用のために適切な材料と設計ならびに製造技術を選択することは当業者の能力範囲内であろう。
【0031】
ここに開示したショック症状モニタリング装置の或る好ましい実施形態は組織に接触して加熱するためのプローブ、組織の応答を測定するための制御装置、および測定装置から受けたあらゆる信号を記録、計算、出力するための制御器を含む。場合によっては、装置は1つまたは複数の追加的なプローブまたはセンサを含む。プローブは、通常、カテーテル、腹腔鏡などを導入するための当業者に知られているいずれかの標準的な技術を使用して患者に導入される。
【0032】
或る実施形態では、プローブの導入を容易にするために導入装置が使用され、例えばシースもしくは中空チューブが直腸に挿入されることでシースを通って直腸に入るプローブの導入を容易にする。プローブ、あるいは場合によってはプローブの本体は、長期間体内に移植することが可能でかつ好ましくは周囲の組織からいかなる免疫応答またはいかなる有害な局部反応も誘発しない材料を含むことが好ましい。適切な生体整合性材料は当業者によく知られており、限定はされないがテフロン(登録商標)、ポリビニルプロリドン、ポリエチレングリコール、または非免疫原性もしくは低アレルギー誘発性の他の材料を含む。
【0033】
プローブは、プローブに接触している組織もしくは器官に摂動または信号を導入するための無数の装置を含むことが可能である。そのような装置には、限定はされないが、熱を導入するためのサーミスタもしくはクライストロン、磁場を導入するための磁気コイル、局所電流の導入もしくは測定のための電極、超音波力の導入のための装置などが含まれる。入力信号は、通常、プローブとつながった1本または複数のワイヤもしくはリード線によって搬送される。入力信号はサーミスタのケースではプローブの加熱、磁気コイルのケースでは磁場の発生、等々を誘発することが可能である。入力信号による結果、例えば局所温度の上昇は、通常、プローブに接触している組織に摂動を与えるのに使用される。或る好ましい実施形態は、その上にサーミスタを有しておりそこにサーミスタを加熱するための電力が加えられ、それにより、サーミスタに接触している組織を加熱する非侵襲性のプローブの使用を指向している。侵襲性の実施形態を含むその他の実施形態は可能であり、この開示の恩恵を前提とすると、当業者によって容易に認識されるであろう。
【0034】
非侵襲性の用途に適したプローブの範例は、その全開示をここに参考資料で取り入れている米国特許第4,859,078号明細書に示されている。これらのようなプローブは皮膚表面上、あるいは手術時には内部の器官の表面上で、プローブで皮膚もしくは器官を突き刺すことなく使用されることが可能である。測定領域内にある分量の組織は、組織の基線温度よりも上に加熱される分量の組織となる。いかなる科学理論で縛りつけることも考えないが、プローブによって導入された信号に応答した組織の機能的応答が組織のショック症状の状態を反映していると現在考えられている。この開示の恩恵を前提とすると、当業者はショック症状モニタリング装置の意図する使用法に応じて入力信号を組織に導入するために適切なプローブを選択することが可能であろう。
【0035】
ショック症状モニタリングシステムのヒータは、通常、プローブの近辺および/またはプローブと同じハウジング内に配置される。すなわち、組織、例えば直腸の内壁にプローブを導入すると、通常、ヒータをもやはり導入する。或る実施形態では、ヒータとプローブが同じ装置である。例えば、プローブがサーミスタを含む実施形態で、被検体の組織を加熱するためにサーミスタがエネルギー活性化される。サーミスタを加熱するのに必要な電力は組織の熱的応答、例えば組織内の血液灌流に関数的に関連する熱的応答の目安を与える(この熱的応答を別個に測定するのに適した装置は当業者によく知られており、限定はされないが、検温器、熱電対、追加的サーミスタなどを含む)。測定した熱的応答を電流、電圧などのような所望の信号に変換するための1つまたは複数の電気部品もしくは回路によって電力信号が作り出されることが可能である。この開示の恩恵を前提とすると、当業者は、電力信号をプローブに導入し、かつ導入した信号に応答する組織の関数的応答を測定するために適切なプローブ、ヒータ、および/またはセンサを選択および設計することができるであろう。
【0036】
信号もしくは複数の信号が制御器へと伝送される。そのような伝送は、通常、プローブと制御器の間を連絡するワイヤを通じて生じる。他の実施形態では、プローブから制御器に向かう伝送は、当業者に知られているIEEE802.11bのプロトコル、ハードウェアなどのような標準的な無線通信方法を使用して無線で生じる。制御器は、プローブから受けた信号を収集するための1つまたは複数の装置を含むことが可能である。付け加えると、通常では制御器は受信信号に1つまたは複数の数学的演算を実行することが可能であり、信号を記憶することが可能である。制御器は、プローブ用のインターフェース、例えばRS−232インターフェースもしくは他の類似するインターフェース、マイクロプロセッサ、読み出し/書き込み可能なメモリ、およびデータを記憶するための1つまたは複数の装置、例えばフロッピー(登録商標)ディスク、ハードドライブ、または他の磁気的もしくは光学的媒体を含むことが好ましい。
【0037】
好ましい実施形態によると、ショック症状をモニタするためのシステムは熱プローブ10を有し、それがプローブ10と接触している組織と熱的に連絡する(図1参照)。このプローブは制御器30と電気的に連絡している。或る実施形態ではプローブは内蔵サーミスタを組み入れており、例えば小口径カテーテル(直径1mm)の先端に埋め込まれる先端サーミスタである。カテーテルは挿入されて直腸内壁と熱接触状態になり、組織との熱的接触を達成する。組織との熱的接触に適したサーミスタは組織温度の基線よりも上に少しの増分で加熱される。(例えばサーミスタ表面の温度は組織温度の基線よりも約2〜5℃上の所定の温度に上げられることが可能である。)基準プローブもしくはサーミスタである第2のプローブは、組織の基線温度をモニタし、かつ基線温度のばらつきを補償するためにカテーテルに埋め込まれることが可能である。先端サーミスタはサーミスタと電気的に連絡している制御器内の電力源によって間欠的に加熱される。ひとつの時間間隔内に温度を上げるために要求される電力は、サーミスタの場所の組織で選択した熱的特性、例えば熱伝導度および/または熱拡散率の値の指標となる。使用される電力は、加熱に対する組織の熱的応答に関数的に関連する電力源からの出力信号に結果的につながる。この出力信号は、通常、プローブの部位の熱伝導度および/または血流量の指標となる値を計算するのに使用される。
【0038】
いかなる科学理論で縛りつけることも考えないが、血流量評価対象の部位でサーミスタが生きている組織と熱的に連絡しているとき、加熱されたサーミスタによって消費される電力(通常0.005〜0.01Wの範囲内)は組織内の熱伝導と組織の血流量に起因する対流の両方によって組織が熱を運ぶ能力の目安を与える。動作時では、サーミスタがエネルギー活性化され、熱領域がサーミスタを取り巻いて接触する組織内に伝播する。この領域の初期の伝播は実質的に組織固有の伝導性(熱伝導度)に起因する。この領域のその後の伝播は組織の対流(血流量または灌流)によって一層大きく影響される。制御器、例えばモニタもしくはデータプロセッサがプローブを制御し、データを記録し、組織の固有熱伝導特性の効果と組織血流量に起因する対流性の熱輸送の間の識別を行う。サーミスタの部位の組織の固有もしくは内在性の熱伝導度は組織内の熱領域の伝播の初速度から決定され、対流性の熱輸送の効果から分けられる。
【0039】
或る実施形態では、制御器によって受信された信号は、1つまたは複数のデータ処理機能、例えばマイクロプロセッサとアルゴリズムを使用して処理されることで加熱されたサーミスタの熱伝導効果を識別および分離する。組織内に生じる温度変化は選択されるいかなる任意の経時的方式で変えることも可能である。組織を加熱するのに要した電力とその結果生じる温度変化が記録される。初期の時間区間で得られたデータを使用して内在性の熱伝導度値が算出される。この伝導度値は組織の血流量(灌流)をプローブの部位で評価するのに使用される。計算は一連の加熱サイクルと各サイクル内の2回以上の選択される回数の測定を必要とする熱モデルに基づくことが可能である。これらの測定は、選択された部位で組織の温度が未摂動時の第1の値から第2の値へと上げられ、緩和されて未摂動時の値に戻る温度変化サイクルの間に起きる。
【0040】
好ましい実施形態によると、熱モデルおよび関連する数学的式は、その全開示をここに参考資料で取り入れているBowmanらの米国特許第4,852,027号明細書に述べられている。組織の灌流を評価するのに使用されるデータが温度変化サイクル全体の中の少なくとも2つの選択された時間区間で為される測定を含むとき、プローブの部位の組織の灌流に関する最終の解に相対的に速く収束させるようにデータ処理は双方向または反復の演算で起きる。一実施形態では、選択された部位で未摂動時の温度値からそれよりも高い第2の温度値へと組織を加熱するためにサーミスタがエネルギー活性化され、その後、減衰、すなわち未摂動時の値まで冷却することが可能になる。サーミスタを取り巻く組織の体積平均温度で任意に選択される変化が時間の関数として生じるいずれの適切な方式でも、サーミスタをエネルギー活性化するために電力が加えられる。測定は加熱と冷却のサイクルの間の少なくとも2つの選択された時間区間で為される。
【0041】
他の実施形態によると、灌流の直接的な計算が受容可能に正確な血流量の算出に結びつかないとき、血流量計算の精度を最適化するために反復処理が使用されることが可能である。反復計算では、各加熱サイクルを開始するためにサーミスタの温度が上げられ、各サイクルの終わりに緩和される。内在性の熱伝導性(または熱拡散性)に関する値の初期判定は初期の加熱サイクルおよびその後の各加熱サイクル内で最初の時間区間の間に計算される。この最初の時間区間の計算は各加熱サイクルの初期ステージで為される。組織の血流量もしくは灌流に起因する組織内の対流性熱輸送効果の計算は、初期時間区間に得られた伝導度値と第2の時間区間に得られた灌流データを使用して加熱サイクル内で後にくる第2の時間区間に別個に計算され、第2の時間区間の間の対流性熱輸送の効果は最初の時間区間の間の対流性熱輸送効果よりも大きい。第2の時間区間で得られた灌流の値は、最初の時間区間の熱伝導度の2回目のさらに正確な値を再計算するのに使用される。伝導度の再計算値は灌流の2回目のさらに正確な値を再計算するのに使用される。この処理は必要なだけ多数回繰り返される可能性がある。灌流の各計算では前の計算で得られた伝導度の値が使用される。同様に、熱伝導度の各々の連なった計算では、灌流の前回の値が使用される。この反復処理は連続的な計算の中で灌流の同じ値が得られる収束へと結びつくであろう。この値はプローブの場所における組織の血流量値である。連続した値が約5%、好ましくは約1%、さらに好ましくは約0.1%以上異ならなくなるとこの反復処理が停止されることが好ましい。上述の実施形態の血流量の計算は、組織の灌流によって生じる対流性の熱輸送効果と組織の内在性の熱伝導の加算である被検体の組織の実効熱伝導度を考慮に入れており、内在性の熱伝導度から対流性の熱輸送効果を分離する。
【0042】
好ましい実施形態によると、例えば図2に示したようなシステム、および図3に示したタイプのサーミスタを含むプローブは、直腸内壁の血流量をモニタするのに使用されることが可能である。図2を参照すると、プローブ50が直腸内壁にある組織のような組織と連絡して配置されることが可能である。プローブ50に装着された自己発熱性先端サーミスタ(図3参照)が、制御器60内に配置された電力源と制御回路65(図2参照)から入る電力によって加熱される。図2で電力源と制御回路65によって供給される電圧はV(t)で示される。プローブ50は周囲の所定量の組織を加熱するためにエネルギー活性化される。プローブ50のサーミスタの平均温度は、電力源と制御回路65によって、その初期平衡温度よりも上、または組織の基線温度よりも上の所定のレベルへと迅速に上げられる。通常の熱分布パターンは、サーミスタの平均温度に中心があるガウス分布を有する。したがって、最高温度はサーミスタビードの中心で生じ、そこから全方向で基準温度へと減少する。すなわち、サーミスタの部位を取り巻く未摂動の組織の基線温度へと低下する。サーミスタを取り巻く分量の組織であって、加熱されたサーミスタによっていかなる実質量でも組織の温度が上げられるものを測定領域と称する。
【0043】
いかなる科学理論で縛りつけることも考えないが、サーミスタから熱が輸送される速度は組織の実効熱伝導度の関数である。したがって、所定の高い温度レベルを維持するためにサーミスタで使用される(もしくは消費される)電力もやはり周囲組織の実効熱伝導度の関数である。生きている組織の実効熱伝導度は2つの主要な成分、すなわち組織の内在性の熱伝導度および組織の灌流(例えば組織内の血流量)を有する。サーミスタ(アクティブモードで加熱され、センスモードで非加熱である電気抵抗性のサーミスタビード)を横切る電圧は、実効熱伝導度の判定が為されるパラメータを与える。このシステムのデータプロセッサ75は内在性の熱伝導度の熱的効果から灌流の熱的効果を分離する。灌流の値はショック症状の指標であり、したがって組織のSOS値を計算するのに使用されることが可能である。電力源と制御回路65から出る信号V(t)は制御回路65によってサーミスタに供給される電力もしくは熱エネルギーの指標である。この値はまた、加熱から結果的に生じる組織の熱応答の関数である。組織の実効熱伝導度に関数的に関連する信号V(t)は適切なアナログ/デジタル変換器70を経由してデジタル形式で、デジタルデータプロセッサのようなデータプロセッサ75へと供給され、それが内在性の熱伝導度を算出する。プローブ50上に配置され、かつ組織に熱を供給するサーミスタの熱範囲もしくは測定領域の外側に配置された基準サーミスタ(図示せず)が基線温度をモニタし、基線温度の変位を調節する信号V(t)を供給する。すなわち、測定された信号V(t)があらゆる値から差し引かれることで内在性の熱伝導度を計算するのに使用される補正値を得ることが可能となる。
【0044】
基線温度の変位が有効なモニタリングを妨害するのに実質的に充分である(もしくはそう予期される)場合に基準サーミスタがしばしば使用される。安定した熱環境では、基準サーミスタによって供給される補償は不要である。好ましい実施形態によると、データプロセッサ75は制御回路65から入る電力関連信号および(もしも使用される場合の)基準サーミスタから入るいかなる基線信号も処理し、表示装置80に信号を出力する。この出力信号は組織内の血流量の指標であり、したがって、組織のショック症状の状態を表わし、例えば低下した血流量がショック症状の指標として使用されることが可能である。
【0045】
或る実施形態では、血流量値を計算するのに1つまたは複数のアルゴリズムが使用される。他の実施形態では、通常では制御器に埋め込まれたアルゴリズムである、あるいはディスクもしくはその他の磁気的または光学的媒体からデータプロセッサによって読み出し可能なアルゴリズムである血流量モデルが使用されることでプローブから受信した信号を処理する。
【0046】
熱特性モデルは、(制御回路65によって供給される信号V(t)によって)サーミスタに供給された電力、および基線調節が必要な実施形態の基線信号の関数として内在性の熱伝導度(k)を判定する。血流量のアルゴリズムもしくはモデルを使用することにより、データプロセッサは組織の血流量値を算出する。
【0047】
好ましい実施形態によると、ショック症状の間に血流量が減少するので、この変化は伝導度および拡散性といった組織の熱特性値の対応する変化に反映される。例えばショック症状の間に、通常、血流量は器官および直腸内壁の組織のような組織で減少する。好ましい実施形態では、少なくとも1つの組織の血液依存性の熱特性、例えば熱伝導度の目安が作り出され、組織の血流量を定量化する(例えばショック症状を定量化する)のに使用される。場合によっては、表示もしくは印刷するために血流量値はSOS値に変換される可能性がある。この処理の概要は図4に示されている。
【0048】
好ましい実施形態によると、実効熱伝導度、熱拡散性および内在性の熱伝導度を判定するための熱特性モデルおよび数学は、各々の全開示をここに参考資料で取り入れている米国特許第4,059,982号明細書および米国特許第4,852,027号明細書に述べられている。そこに教示されているように、様々な加熱プロトコルがサーミスタを加熱するのに使用されることが可能である。サーミスタが一定もしくは所定の温度に加熱される可能性があり、あるいはサーミスタ温度が一定もしくは所定の電力で加熱されている間で測定される可能性があり、あるいはその他の加熱プロトコルが使用される可能性がある。
【0049】
すべてのプロトコルで、同じ原理を使用する手法がデータを分析するのに使用される。サーミスタを加熱するのに使用された電力およびサーミスタの温度上昇は組織の血流量の計算に対する関数的入力であり、血流量の計算では値のうちの1つは予め決定される。
【0050】
好ましい実施形態によると、図5は、両方共に時間の関数である平均ビード温度Tと加熱電力Pをグラフで表わしたものである。例示した特定の手法では、サーミスタビードの温度Tが選択されたレベルTまで時間tで迅速に上がるような方式で電力Pが加えられて所定量の組織が加熱され、選択された時間区間(例えば時間tまで)についてそのレベルに維持され、その時間に図示したような一般的な方式で電力がゼロに下げられ(遮断され)て温度が基線温度Tまで低下し、1回のエネルギー活性化とエネルギー不活化周期が完結する。以下で検討するような近似アルゴリズムが、加熱/冷却サイクルすべてにわたっての様々な時間、例えば図5の「A」で例示された加熱部分の初期の、および加熱部分の末期の「B」の、時間範囲もしくは時間ウィンドウの間にとられた測定値から派生するデータで使用される可能性がある。時間ウィンドウ「A」の間にとられたデータは組織の状態(すなわち伝導度)によって支配され、組織内の血流量(灌流)の影響は相対的に低い。すなわち、ウィンドウ「A」の間にとられたデータは組織の熱伝導度にほぼ等しい。加熱が続いて時間的に遅く生じる、時間ウィンドウ「B」でとられたデータは灌流によってはるかに大きく影響される(すなわち組織内の血流量の影響は時間ウィンドウ「A」においてよりもはるかに大きい)。すなわちウィンドウ「B」の間にとられたデータは血流量値によって支配される。
【0051】
時間ウィンドウ「A」および「B」に使用可能な範例となるデータ分析アルゴリズムは図6のフローチャートで例示される。記述したように、時間ウィンドウ「B」の間の媒質の血流量の影響は時間ウィンドウ「A」の間よりも大きい。時間ウィンドウ「A」および「B」に関する計算は以下のように為されることが可能である。
(a)熱サイクルを開始するためにサーミスタの温度を基線温度のTから第1の温度Tに上げ、その間で温度または温度変化をもたらすのに必要となる電力のいずれかを所定の方式で制御し、
(b)加熱サイクルの終わりに温度を基線温度Tに戻るように放置し、
(c)温度と電力を測定し、
(d)灌流に関する値をゼロと仮定して時間ウィンドウ「A」の間の内在性の熱伝導度および/または拡散性の値を計算し、
(e)ステップ(d)から得られた値を使用して組織の血流量を計算し、
(f)算出したSOS血流量値(またはSOS値)を表示する。
【0052】
場合によっては、もしも上記のステップ(e)で得られるそれよりも小さい誤差限界が要求される場合、続くステップ(d)で以下のように反復の計算が実行される。
(g)上記のステップ(d)から算出された内在性の熱伝導度および/または拡散性の値を使用して時間ウィンドウ「B」の間の灌流に関する値を計算し、
(h)時間ウィンドウ「A」の間で算出されたような熱伝導度および/または拡散性および時間ウィンドウ「B」の間で算出されたような灌流値の計算を使用して時間ウィンドウ「A」の間の熱伝導度および/または拡散性を再計算し、
(i)内在性の熱伝導度および/または拡散性に関するそのような再計算を使用して時間ウィンドウ「B」の間の灌流の値を再計算し、
(j)そのような再計算された灌流および再計算された内在性の熱伝導度および/または拡散性の値を使用して再び熱伝導度および/または拡散性を再計算し、実質的に不変の熱伝導度および/または拡散性の値へと収束が達成されるまでステップ(g)から(i)を繰り返し、
(k)収束した値を使用して組織の血流量値を定量化するために計算し、
(l)算出された組織の血流量値(またはSOS値)を表示する。
【0053】
好ましい実施形態で、図7はさらなる実施形態を例示しており、そこでは血流量は、熱特性値を計算することなく組織の伝導度およびその他の熱特性によって影響される様々なパラメータから判定される。温度、電力およびそれら両方(P/dT)を組織の血流量に関連付けるモデルが血流量の直接計算に使用される。このモデルは経験的または理論的な基礎に立つことが可能である。通常、そのステップは以下の通りである。
(a)熱サイクルを開始するためにサーミスタの温度を基線温度のTから第1の温度Tに変え、その間で温度または温度変化をもたらすのに必要となる電力のいずれかを制御し、
(b)加熱サイクルの終わりに温度を2番目の温度から最終温度(T)に緩和するように放置し、
(c)温度(T)と電力(P)を測定し、
(d)温度変化に対する電力の比率(P/dT)を判定し、
(e)複合モデルを使用してステップ(d)から結果的に得られるP/dTの値に対応する血流量値を判定し、
(f)血流量値(またはSOS値)を表示する。
【0054】
好ましい実施形態によると、データの外挿法によって熱伝導度(または熱拡散性)の値を計算するために別の範例となる代替のアルゴリズムが使用されることが可能である。図8によって例示されるこのアルゴリズムは以下のステップを含む。
(a)灌流の値ゼロを仮定し、nをウィンドウの合計数とし(図8A参照)、XをX、X、X、...Xとする場合の複数の時間ウィンドウXの間の複数の実効熱伝導度(および/または熱拡散性)を計算し、
(b)上記のステップ(a)で得られた熱伝導度値を時間t、すなわち加熱開始の時間的瞬間に外挿して内在性の熱伝導度の値を得て(図8B参照)、
(c)ステップ(b)から得た値を使用して組織の血流量値を計算し、
(d)算出した組織の血流量値(またはSOS値)を表示する。
【0055】
以下のステップに従って計算処理を続けることによって実質的な誤差限界のない組織血流量の値を得ることが可能である。
(e)灌流の影響が生じる選択された時間、例えば時間ウィンドウ「Y」(図8A参照)で灌流を計算するために上記のステップ(b)から外挿された内在性熱伝導度または拡散性の値を使用し、
(f)選択された時間ウィンドウ「Y」について算出された灌流の値を使用して前記複数の時間ウィンドウXの内在性の熱伝導度または拡散性を再計算し、
(g)ステップ(f)で得られた熱伝導度または拡散性の値を時間tに外挿し、
(h)内在性の熱伝導度または熱拡散性の値が実質的に不変の値に収束するまでステップ(f)と(g)を繰り返し、
(i)ステップ(h)から得た値を使用して組織の血流量を計算し、
(j)算出した組織の血流量値(またはSOS値)を表示する。
【0056】
外挿された値は、通常、灌流のないときの内在性の熱伝導度(k)の値を表わす。それは、プローブから入る摂動信号がないときの熱伝導度である。単に具体的な提示だけを目的とし、かつ限定されることなく、この新規性のある技術の範例を以下に述べる。
【0057】
好ましい実施形態では、Qflow400機器(Thermal Technologies Inc.,Cambridge,MA)を使用することが可能である。この機器はデータを記憶および表示する動作のためにホストコンピュータを必要とする。しかしながら、日常的な臨床使用法に関すると、機器の或る実施形態は外部のコンピュータを必要としない独立型のシステムとして機能するように構成される。場合によって、機器は表示スクリーンとストリップチャートレコーダを含む。或る実施形態では、機器は内蔵されたx86もしくはRISCアーキテクチャマイクロプロセッサを含む。
【0058】
好ましい実施形態では、直腸壁の灌流を測定するために独立型の灌流モニタが使用される。図9に示したプローブのようなプローブが直腸に挿入される。このプローブは、通常、標準的な18口径Foleyカテーテルに準拠しており、バルーンの赤道にエポキシ樹脂接着された灌流センサを有する。このプローブが挿入されて直腸の内壁といった組織と接触し、組織内の血流量がモニタされる。限定はされないが、管腔内プローブを含むその他のプローブも使用に適している。図9は可能性のある管腔内プローブの概略図を示している。この管腔内プローブの設計は30ccのバルーンを備えた標準的な18口径Foleyカテーテルを利用している。灌流センサがバルーンの赤道でエポキシ樹脂接着され、カテーテル配管の中心付近がFoleyカテーテルのシャフトに沿って取り付けられる。使用時は、バルーンはセンサと粘膜の間の良好な熱的接触が維持され、なおかつ下にある脈管構造の毛細血管破壊を引き起こすほど圧力が高くならないような最適の膨張圧力に膨張させられる。
【0059】
ショック症状の間では、心臓と脳のために末梢組織に対する血流量が犠牲にされる。減少した直腸壁血流量は減少した内臓血流量と相関するであろう。直腸壁は、そこでショック症状モニタリングのための灌流測定を行い、蘇生治療を手引きするのに容易に利用可能な組織である。ショック症状モデルで、直腸壁血流量の応答はショック症状の指標である小腸の血流量に近い。
【0060】
自己発熱サーミスタで測定を行うために、測定手順を通じて一定の温度が維持される。単一ホストPCのコンピュータがサーミスタ温度を制御し、その結果を記録および表示する。熱サーミスタは組織の基線よりも僅かに高い一定温度へと励起される(0.001℃の安定度を備えて約2℃で選択可能)。熱サーミスタで消費される電力に関するデータが収集され、加熱領域の外側に配置された受動サーミスタ(例えば基準サーミスタ)を使用して組織の基線温度が定常的にモニタされる。データ収集の制御、A/D変換、およびホストコンピュータとの通信は内蔵されたマイクロプロセッサ(Intel 8052系)を使用して実行されることが可能である。
【0061】
検証調査の例
直腸壁血液とショック症状の状態の相関
Qflow400機器(Thermal Technologies Inc.,Cambridge,MA)が使用され、多チャネルの灌流モニタとして改造される。この機器はデータを記憶および表示する動作のためのホストコンピュータを必要とする。しかしながら、日常的な臨床使用法に関すると、機器の或る実施形態は外部のコンピュータを必要としない独立型のシステムとして機能するように構成される。場合によって、機器は表示スクリーンとストリップチャートレコーダを含む。或る実施形態では、機器は内蔵されたx86もしくはRISCアーキテクチャマイクロプロセッサを含む。
【0062】
好ましい実施形態によると、ショック症状の状態および蘇生の間で直腸壁の血流量が腸の流量と相関する程度を判定するためにインヴィーヴォの調査が実施される。この灌流モニタリング技術の真の価値は標準的なショック症状発作からの回復転帰結果を向上させる能力にある。追加的な実施形態によると、ショック症状/蘇生のモデルの間で直腸壁の灌流を測定するのに独立型の灌流モニタが使用される。直腸壁の灌流によって蘇生法が手引きされる動物の急性症状の生存度が、標準的なモニタパラメータによって蘇生法が手引きされる対照グループの生存度と比較される。
【0063】
好ましい実施形態によると、図9に示したプローブのようなプローブが直腸の内壁に挿入される。このプローブは、通常、標準的な18口径Foleyカテーテルに準拠しており、バルーンの赤道にエポキシ樹脂接着された灌流センサを有する。このプローブが挿入されて直腸の内壁といった組織と接触し、組織内の血流量がモニタされる。限定はされないが、管腔内プローブを含むその他のプローブも使用に適している。図9は可能性のある管腔内プローブの概略図を示している。この管腔内プローブの設計は30ccのバルーンを備えた標準的な18口径Foleyカテーテルを利用している。灌流センサがバルーンの赤道でエポキシ樹脂接着され、カテーテル配管の中心付近がFoleyカテーテルのシャフトに沿って取り付けられる。使用時は、バルーンはセンサと粘膜の間の良好な熱的接触が維持され、なおかつ下にある脈管構造の毛細血管破壊を引き起こすほど圧力が高くならないような最適の膨張圧力に膨張させられる。最適の接触圧力は、皮膚に取り付けられるプローブの最適接触圧力を判定するために前に行った実験のような日常的な実験を通じて決定される。
【0064】
好ましい実施形態によると、小腸内の血流量を測定するために、手術時にプローブが小腸内に設置される(図10および11参照)。そのような設置は腸と直腸の血流量の同時測定を可能にする。通常、プローブは小腸の粘膜下組織内に約1.5cmトンネル挿入され、組織に入るとプローブは平滑筋に縫い合わされる(図10参照)。代替の実施形態では、プローブは小腸の表面に設置される(図11参照)。
【0065】
小腸の表面上にプローブを設置することによって、小腸内の血流量の測定は、やはり組織の表面に灌流センサが付着される直腸壁の流量の管腔内測定に直接的に類似する。表面付着については、プローブが腸の表面に直接縫い付けられることも可能であり、あるいはプローブを小腸の壁の外側に付着させるように設計された特別なホルダを使用して定位置に保たれることも可能である。直腸プローブと同様に、良好な熱的接触を維持し、かつ血流量と正常な器官の機能を妨げないために腸プローブのホルダは最適量の圧力をセンサと腸壁に加えるように設計される。
【0066】
ショック症状の間では、心臓と脳のために末梢組織に対する血流が犠牲にされる。したがって、減少した直腸壁血流は減少した内臓神経血流と相関するであろう。直腸壁は、そこでショック症状モニタリングのための灌流測定を行い、蘇生治療を手引きするのに容易に利用可能な組織である。ショック症状モデルで、直腸壁の血流量の応答は直腸壁の血流量を小腸の血流量と比較することによって調べられる。通常、直腸壁および小腸の血流量測定が単一の機器によって同時に記録可能になるように、2チャネルの灌流測定が行われる。こうして、小腸プローブの目的は、直腸の流量との相関のために腸の流量の独立した評価を供給することで、腸の虚血の代用測定として直腸の流量値を判定することである。腸が虚血の危険にあるとき、大動脈再建およびクランプ締めといった処置の間でやはりそのようなプローブとホルダが流量の定量化に用途を見出されることはあり得る。
【0067】
ブタの出血ショック症状モデルでこの機器(ハードウェア、ソフトウェア、およびファームウェア)が使用される。直腸壁および小腸の血流量がショック症状の全体的なパラメータ(心拍数、心係数、血圧など)ならびに虚血の局所組織の指標(pO、pCO、およびpH)と相関付けられる。ショック症状および回復の間で直腸壁の灌流測定値が小腸の灌流と相関する程度が判定される。
【0068】
2つの部位で同時に灌流の測定を行うために、通常では別々の機器モジュールが2つの測定チャネルの各々について使用される。灌流センサを用いて、先端サーミスタの自己発熱は測定手順を通じて継続的に維持される。次のセンサで灌流を測定するためにこの機器モジュールを一時的にセンサから切り離すことはできない。各々の測定チャネルは同時通知を行うために専用のモジュールを必要とする。多数のモジュールは、チャネルを制御して結果を記録および表示する単一ホストPCのコンピュータの制御下にある。各々のモジュールは組織の基線よりも僅かに高い一定温度(0.001℃の安定度を備えて約2℃で選択可能)へと熱サーミスタを励起し、熱サーミスタで消費される電力に関するデータを収集し、加熱領域の外側に配置された受動サーミスタ(例えば基準サーミスタ)を使用して組織の基線温度を定常的にモニタする。データ収集の制御、A/D変換、およびホストコンピュータとの通信は、通常、内蔵されたマイクロプロセッサ(Intel8052系)を使用して実行される。壁地盤からの機器の電気的隔離はUL554 Medical Grade Power Supplyを使用して供給され、コンピュータからの隔離は光学的に隔てられた通信ポートで達成される。この機器はCardiac Floating(タイプCE)Equipmentに関するIEC−601−1に規定された患者安全規格に合致する。QFlow400に関する「Patient Risk Sink Current」(Zero−Fault Leakage)は規格の最大10μAに対して6μAであり、「Patient Risk Source Current」(Single−Fault Leakage)は規格の最大10μAに対して6.3μAである。この機器はまた、「Dielectric Strength」試験(ブレークダウン電圧)3000Vをパスする。
【0069】
QFlow400の基板はRS−485プロトコルを通じてシリアル式でホストコンピュータと通信するように構成される。RS−485プロトコルは、極めて多くの受信部とドライバがコンピュータバスのような同じ物理的ラインを共有できるように設計されている。RS−485は高速度の差動電圧信号で通信して10メガビット/秒の高い速度で送信可能であり、ケーブルの長さは1200メートルの長さが可能である(しかし通常は両方同時に可能ではない)。
【0070】
QFlow400では、RS−232シリアル通信はMAX232チップ(Maxim Technologies,Inc.,Sunnyvale,CA)によって媒介される。多数モジュールでは、RS−485通信を可能にするために新型のチップセット(MAX487,Maxim)が装備される。代替の実施形態では、プローブと連絡している送信部と機器と連絡している受信部の間の無線通信が使用される。
【0071】
QFlow400の各々の単一チャネル灌流モニタは、A/D変換器からデータを収集し、増幅器を正しく調整し、ホストPCとの通信を制御する内蔵マイクロプロセッサ(Dallas Semiconductorから得られるDS87C520、Intel8052系)を含む。マイクロプロセッサを走らせるマシンコードのファームウェアはコンパイル済みのベーシック(SystronixのBC15ベーシックコンパイラ)で作成される。その後、マシンコードは16KBのオンボードEPROM(Electrically Programmable Read Only Memory)にダウンロードされる。多チャネルの機器では、ファームウェアはホストコンピュータから出る命令の指定受信対象を識別する性能を伴って変更される。ファームウェアは、アドレスタグをチェックおよび確認してその命令を実行すべきかどうか判定する。同様に、モジュールからホストコンピュータにデータが送られるとき、出て行くデータはモジュール識別子でタグを付けられる。やはり、シリアルラインはすべてのモジュールで共有されるので、モジュールは状態表示行の準備が整っているかどうかチェックしなければならず、状態表示行を外し、それからデータを送る。
【0072】
直腸血流量のモニタリングの測定を遂行するために、ブタの出血ショック症状モデルが使用される(この調査では6頭のヨークシャーブタ、30kg、が使用される)。各々のブタはケタミン/キシラジン(2.2/0.21mg/kg)および硫酸アトロピン(0.05mg/kg)で前もって麻酔され、挿管される。胃圧力計が胃の中に設置され、30分毎にpHiが記録される。イソフルオラン(1〜1.5%イソフルオラン、4〜6リットル/mn)を使用する通気、耳静脈カニューレ挿入、および生理食塩水点滴の開始が遂行される。1つまたは複数の浣腸剤を使用して各々のブタの腸管が調製される。血圧モニタリングのための頸動脈切開および動脈血液ガス回収が遂行される。出血のための大腿部動脈と静脈の切開、および静脈血液ガスの測定が遂行される。
【0073】
心拍出量測定のための頸静脈カニューレ挿入およびSwan−Ganzカテーテルの挿入が遂行される。開腹切開術が施され、血液ガス測定のために肝臓静脈内にカテーテルが設置される。1つまたは複数のDiametricsのpH、pO、pCOおよび温度プローブを小腸の壁(回腸)に挿入する。1つまたは複数のDiametricsのpH、pO、pCOおよび温度プローブを直腸に挿入する。1つまたは複数の熱拡散プローブ(TDP)を小腸の壁(回腸)に挿入する。1つまたは複数のTDPを直腸(肛門から10cm)で壁に対して挿入する。すべてのプローブの挿入の後に連続モニタリングが始まる。動脈および静脈の血液ガスが30分毎に記録される。プローブにどのような信号も導入する前に、動物は30分間安静に放置される。
【0074】
ショック症状を誘導するために、結果的に最高血圧が45mmHgに低下するように、15分間にわたって50ml等分で血液が引き出される。このショック症状の状態は60分間維持される。ABGおよび心拍出量が記録される。動物が血液と生理食塩水で蘇生されて平均動脈血圧(MAP)が基線へと回復する。60mmHgを超えるMAPが維持され、動物の回復が120分間についてモニタされる。
【0075】
図12は1回目のブタの実験の出血ショック症状の間の肝臓の灌流および最高血圧を示す。出血は11:30に始まり、ショック症状が12:25まで維持され、その時間に血液が再注入された。40ml/分・100gの基線の肝臓灌流が計測され、ショック症状の間にそれが約半分の20ml/分・100gに減少した。血液の再注入の後、120ml/分・100gへと過渡的に肝臓灌流が増大しながら充血が観察され、後に約30ml/分・100gへと着実に減少した。灌流データに現れる途切れは、データが入手不可能である原位置での調整の瞬間に相当し、このケースでは30分に1回である。ショック症状の始まりは腸への血流量を大幅に低下させた。肝臓内の灌流はその基線値の約半分に低下した。再注入で見受けられた充血もやはり、ショック症状の時間で肝臓組織内に蓄積した酸素負債および減少した肝臓灌流が原因であると予想される。
【0076】
特定の実施形態の観点で上記に本発明を説明してきたが、本開示の恩恵を前提とすると、他の使用法、その代替および変形は当業者に対して明らかになるであろう。そのような代替および変形が本発明の真の精神と範囲内に入るように網羅していると添付の特許請求項が読まれることを意図する。
【図面の簡単な説明】
【0077】
【図1】ショック症状をモニタするための、第1の実施形態によるシステムを示す図である。
【図2】ショック症状をモニタするための、第2の実施形態によるシステムを示す図である。
【図3】ショック症状をモニタするための、第1の実施形態によるシステムで使用するためのプローブを示す図である。
【図4】好ましい実施形態による、血流量値をモニタするための連続的処理工程を示す図である。
【図5A】平均ビード温度をグラフで表わす図である。
【図5B】加熱電力をグラフで表わす図である。
【図6】好ましい実施形態によって血流量値を計算するのに使用されるアルゴリズムを示す図である。
【図7】好ましい実施形態によって血流量値を計算するための処理工程を示す図である。
【図8A】血流量値を計算するのに有用な実施形態を示す図である。
【図8B】血流量値を計算するのに有用な実施形態を示す図である。
【図9】ショック症状をモニタするためのシステムで使用に適したプローブを示す図である。
【図10】プローブの設置に関する第1の実施形態を示す図である。
【図11】プローブの設置に関する第2の実施形態を示す図である。
【図12】ブタのショック症状モデルに関する血流量応答をグラフで表わした図である。

Claims (21)

  1. ショック症状をモニタするためのシステムであって、
    直腸内壁の組織に熱を供給するための手段、
    前記組織内の血液の灌流に関数的に関連する熱的応答を前記組織内でセンシングするための手段、および
    ショック症状の指標となる値を前記熱的応答の関数として計算するための手段を含むシステム。
  2. 組織に熱を供給するための前記手段がサーミスタを含む請求項1に記載の前記システム。
  3. 前記センサが熱拡散プローブを含む請求項1に記載の前記システム。
  4. 前記センサが管腔内プローブを含む請求項1に記載の前記システム。
  5. 直腸の内壁上の一部位で組織と熱的に接触するためのサーミスタ、
    前記サーミスタの温度を前記部位の組織の基線温度よりも上に上げるために前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化するための手段、および
    前記サーミスタに供給される電気的エネルギーと前記サーミスタから出る熱が前記組織内に転移される速度に関数的に関連する値を有する電気信号を発生させるための手段、
    ショック症状の指標となる信号を前記電気信号の関数として発生させるための手段を有するショック症状モニタ。
  6. 直腸の内壁上の一部位で生きている組織と熱的に接触するためのサーミスタ手段、
    周期的に前記サーミスタ手段を電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで前記組織の温度を周期的に上昇および下降させるための手段、
    各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、
    前記組織内の温度変化、および各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記組織内の灌流の関数として信号を発生させるための前記発生手段から入る前記電力関連信号に応答する手段、および
    各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間でショック症状の指標となる前記組織中の血流量の値を灌流に関連する信号の関数として計算するための手段を含むショック症状モニタ。
  7. 値を計算するための前記手段がマイクロプロセッサを含む請求項6に記載の前記ショック症状モニタ。
  8. 値を計算するための前記手段が内蔵マイクロデバイスを含む請求項6に記載の前記ショック症状モニタ。
  9. ショック症状の指標となる信号を発生させるためのシステムであって、
    直腸の内壁の一部位で組織との熱的接触を確立するために直腸の内壁に接触するためのサーミスタ、
    周期的に前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで、各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の初期時間区間の温度上昇速度が実質的には前記サーミスタと熱的に接触している組織の固有の熱伝導度の関数である状況で前記サーミスタの温度を周期的に上昇および下降させるための制御手段、
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、および
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の初期時間区間で固有の熱伝導度を初期時間区間の温度上昇と前記発生手段によって生じる電力関連信号の関数として計算し、
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で引き続く時間区間の灌流を固有熱伝導度の計算値の関数として計算し、
    灌流の計算値を使用して最初の時間区間の固有熱伝導度を再計算し、
    固有熱伝導度の再計算値を使用して引き続く時間区間の灌流を再計算し、
    灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の再計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の再計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するための繰り返し計算手段を含むシステム。
  10. 生きている被検体でショック症状をモニタする方法であって、
    直腸の内壁で組織に熱を供給するステップ、
    組織内の血液の灌流に関数的に関連する熱的応答を組織中でセンシングするステップ、および
    ショック症状の指標となる血流量値を前記熱的応答の関数として計算するステップを含む方法。
  11. 前記熱がサーミスタを使用して供給される請求項10に記載の前記方法。
  12. 前記血流量値が、前記熱的応答を熱的応答値の一覧表と比較することによって算出される請求項10に記載の前記方法。
  13. ショック症状をモニタする方法であって、
    直腸の内壁を電気的にエネルギー活性化可能なサーミスタ手段と接触させることで前記サーミスタ手段と直腸の内壁に沿った部位の組織の間の熱転移経路を確立するステップ、
    前記サーミスタ手段をエネルギー活性化することで前記サーミスタ手段の温度を前記組織の基線温度よりも上に上げるステップ、
    前記サーミスタ手段から出る熱の印加に対する前記組織の熱的応答をセンシングするステップ、および
    ショック症状の指標となる血流量値を前記センシングステップで感知された前記組織の熱的応答の関数として計算するステップを含む方法。
  14. 前記血流量値が、前記熱的応答を熱的応答値の一覧表と比較することによって算出される請求項13に記載の前記方法。
  15. 前記計算ステップが、
    前記エネルギー活性化ステップの間の最初の時間区間の固有熱伝導度を計算するステップ、
    固有熱伝導度の計算値を使用して前記エネルギー活性化ステップの間の引き続く時間区間の灌流を計算するステップ、
    灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するステップ、および
    ショック症状の指標となる血流量値を灌流の収束値の関数として計算するステップを含む請求項13に記載の前記方法。
  16. ショック症状をモニタする方法であって、
    直腸の内壁をサーミスタと接触させることで直腸の内壁の一部位で組織との熱転移経路を確立するステップ、
    周期的に前記サーミスタを電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで、各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の初期時間区間の温度上昇速度が実質的には前記サーミスタと熱的に接触している組織の固有の熱伝導度の関数である状況で前記サーミスタと接触している組織の温度を周期的に上昇および下降させるステップ、
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるステップ、
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の初期時間区間の前記部位で組織の固有熱伝導度をエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期内の温度上昇と前記電力関連信号の関数として計算するステップ、
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の引き続く時間区間で灌流を固有熱伝導度の計算値の関数として計算するステップ、
    灌流の計算値を使用して前記最初の時間区間の固有熱伝導度を再計算するステップ、
    固有熱伝導度の再計算値を使用して前記引き続く時間区間の灌流を再計算するステップ、
    灌流の各再計算における固有熱伝導度の前の再計算値と固有熱伝導度の各再計算における灌流の前の再計算値を使用して、灌流の再計算値が実質的に不変の値に収束するまで、交互の様式で固有熱伝導度と灌流の値を再計算するステップ、および
    各々のエネルギー活性化およびエネルギー不活化周期の間の前記実質的に不変の灌流値を処理することでショック症状の指標となる血流量信号を与えるステップを含む方法。
  17. ショック症状の指標となる信号を発生させるためのシステムであって、
    直腸内壁の一部位で生きている組織に熱的に接触するためのサーミスタ手段、
    周期的に前記サーミスタ手段を電気的にエネルギー活性化およびエネルギー不活化することで前記組織の温度を周期的に上昇および下降させるための手段、
    各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で前記サーミスタをエネルギー活性化するのに使用される電力に関数的に関連する信号を発生させるための手段、および
    各々のエネルギー活性化とエネルギー不活化の周期の間で、血流量に関数的に関連し、かつショック症状の指標となる信号を前記組織中の灌流の関数として発生させるための前記発生手段から出る電力関連信号に応答する手段を含むシステム。
  18. 血流量モデルをさらに含み、そこではショック症状の指標となる前記信号が前記血流量モデルに対する前記電力関連信号の関係の関数である請求項17に記載のシステム。
  19. 温度と電力を組織の血流量に関連付けるモデルをさらに含み、そこではショック症状の指標となる前記信号が、前記モデルによって判定される血流量値に対する、前記電力関連信号および前記エネルギー活性化とエネルギー不活化の手段によって生じる温度変化の関係の関数である請求項17に記載のシステム。
  20. 前記電力関連信号および前記エネルギー活性化とエネルギー不活化の手段によって生じる温度変化の関係が前記温度変化に対する前記電力関連信号の比率である請求項19に記載のシステム。
  21. 前記サーミスタ手段が直腸の内壁の一部位に熱的に接触するための手段を含む請求項17、18、19または20に記載のシステム。
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