JP2004528901A - 経皮で薬物送達と被検体抽出を行うための手持ち式装置と方法 - Google Patents
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Abstract
Description
【0001】
技術分野
本発明は、一般に、薬物送達と被検体抽出用の方法と装置に関し、具体的に述べると、生体皮膚の外層を穿刺するための医療方法と装置及び経皮で薬物送達と被検体抽出を行うための方法と装置に関する。
【0002】
発明の背景
経皮で薬物送達及び被検体抽出を実施する多数の異なる方法が開発されている。それは、イオン導入法、ソノフォレーシス(sonophoresis)、電気穿孔法及び化学的強化拡散法などの有効な方法のみならずスキンパッチ(skin patch)と皮膚の間の薬物又は被検体の受動拡散を含む。これらの方法は、厚さが10〜50ミクロンであり皮膚の最も外側の層である表面角質層を通過する、主として小分子の経皮移動を生じさせるために使用されるが、一般に、大分子の移動は促進しない。
【0003】
論文「Micromachined needles for the transdermal delivery of drugs」(IEEE 11th Annual International Workshop on Micro-Electro-Mechanical Systems 1998年、494〜498頁)でHenryらは、皮膚の試験薬物に対する透過性を高めるために皮膚を顕微針で機械的に穿刺する方法について考察している。なおこの論文は本願に援用するものである。この論文には、シリコン中で針のアレイをエッチングする微細加工技術が記載され、死体の皮膚に前記針のアレイで実施した実験が、皮膚を穿刺した後、透過性が増大することを示した。これらの針は、予め定められた長さで製造されているので、角質層の局所の厚さのいかんにかかわらず、皮膚表面から同じ深さまで突きさされる。これらの針は、局所の厚さより長いと、下側の表皮組織をいため、一方、これらの針が短すぎると、角質層をとおる通路形成が不完全になることがわかっている。
【0004】
米国特許第4,775,361号、同第5,165,418号及び同第5,423,803号並びにPCT特許願公開第WO97/07734号には、大分子が通過できる単一の孔を角質層に生成させるため、レーザパルスを使って角質層を約120℃まで局所加熱して局所除去(local ablation)を起こさせる方法が記載されている(これらの特許及び特許願の開示していることは本願に援用するものである)。レーザパルスの波長を変えることによってある程度選択的な除去深さが得られるが、必要な損傷が角質層に生成されたときにレーザパルスが止められるといったフィードバック機構が全く開示されていない。
【0005】
またPCT特許願公開第WO97/07734号には、電気抵抗素子を角質層と接触させて使用することによる角質層の熱除去法が開示されている。その方法は、その素子を通る大電流がその近くの組織、とりわけ角質層を全体的に加熱するというものである。前記のように、角質層が充分に破壊されたときに電流を停止する手段が全く開示されていない。その上に、被検者集団の全体にわたって、痛みを起こすことなく必要な除去を起こす最適の熱量付加を行うことは非常に困難であるのみならず皮膚の熱的特性は、個体の皮膚の領域が異なると大きく変動する。最後に、角質層の透過性を大きくすることによる分子の経皮流量の増進は、顕微針、レーザエネルギー又は組織の抵抗加熱を利用するかどうかに関係なく、本質的に2つのステップである。(a)通孔を生成する装置を配置する。そして、(b)パッチを当てがい、そのパッチを通って分子が流動する。
【0006】
電気穿孔法も、電界を加えることによって細孔の大きさを大きくする方法として、当該技術分野でよく知られている。この方法は、Chizmadzhevらの標題が「Electrical properties of skin at moderate voltages」の論文、Biophysics Journal, 74(2), 843〜856頁1998年2月に記載されている。なおこの論文は本願に援用するものである。電気穿孔法は、電界を印加して既存の細孔の大きさを大きくすることによって、角質層の電気抵抗を一時的に低下させて小分子の経皮流量を増やす手段として開示されている。電気穿孔法は、一般に、大分子が通過するのに充分な直径の細孔を生成しない。さらに、必要な細孔の拡大が達成されたことを示すための正確なフィードバック機構が欠けているだけでなく、前記のような自然に発生する変動があるので、最適の電圧プロフィールを決定することが難しい。過大な電圧を印加すると、不可逆の絶縁破壊(breakdown)が起こって、皮膚が損傷して痛みを生じることがある。
【0007】
Weaverらの米国特許第5,019,034号は、その開示事項は本願に援用されるが、皮膚に高電圧で短時間の電気パルスを加えて電気穿孔を起こす装置を記載し、かつ「組織の透過性が高まるとともに……可逆的電気的破壊が起こることが電気穿孔法の特徴的作用である。」と述べている。
【0008】
発明の概要
本発明のいくつかの態様の目的は、活性物質を経皮送達する改良された装置と方法を提供することである。
【0009】
本発明のいくつかの態様のさらなる目的は、被検体を経皮抽出する改良された装置を方法を提供することである。
【0010】
本発明のいくつかの態様のさらにもう一つの目的は、穿刺によって、生体皮膚の角質層を貫通する細い通路をつくる改良された装置と方法を提供することである。
【0011】
本発明のいくつかの態様のさらにもう一つの目的は、通路をつくっている間、角質層の下の皮膚に対する感覚を減らし損傷を最小限にする改良された装置と方法を提供することである。
【0012】
本発明のいくつかの態様の更なる目的は、通路をつくるタイミングを制御する改良された装置と方法を提供することである。
【0013】
本発明のいくつかの態様のもう一つの更なる目的は、皮膚の特性に応答して通路の生成を調節する改良された装置と方法を提供することである。
【0014】
本発明のいくつかの態様の別の目的は、ごく小型の自給式装置を使って、皮膚を穿刺し及び/改良された装置と方法を提供することである。
【0015】
本発明のいくつかの態様のもう一つの別の目的は、標準の医療スキンパッチを使って、活性物質を経皮送達する改良された装置と方法を提供することである。
【0016】
本発明の好ましい実施態様の、物質の経皮移動を高める装置は、(a)被検者の皮膚と接触する少なくとも一つの電極を備えたスキンパッチ、及び(b)前記パッチに連結された制御ユニットであって、物質の経皮移動を可能にするか又は増大する少なくとも一つのマイクロチャネルを角質層内に生成させるため、電流を、角質層表皮を通って電極間を流れさせる制御ユニットを備えている。前記制御ユニットは、好ましくは、前記電極の電界の大きさ及び/又はその電界をかける期間を制御するための切換え回路系を備えている。
【0017】
本特許願の文脈及び請求項で使用される用語「マイクロチャネル」は、一般に角質層のすべて又はかなりの部分を通って皮膚の表面から延びる通路を意味し、この通路を通って分子が拡散することができる。好ましくは、マイクロチャネルは、大きい分子を、その同じ分子が電気穿孔法で生成した細孔を通って拡散する速度より速い速度で拡散させる。このようなマイクロチャネルは、かなりの強さの電界が、前記電極と接触している小面積の皮膚に、一定の期間加えられると、角質層の除去をもたらす局所での電力消費によって生成すると考えられる。イオン導入法及び電気穿孔法などの当該技術分野で知られている電気的に促進された薬物送達方法と異なり、本発明は、活性物質の大きい分子でさえ、その分子をイオン化又は分極する必要なしに、迅速に通過させることができる比較的大きい通路を形成することができる。
【0018】
前記電極間の電流の流れは、以下の二つの成分を有しているといえる。すなわち(a)皮膚表面に対しほぼ垂直であり(そして関連する電界が充分に大きいと、電流を、角質層を通って、下側の表皮組織と真皮中に進ませることができる)垂直成分;及び(b)一般に皮膚表面にほぼ平行で、角質層内に存続する横方向成分である。一方の電極で生成した実質的にすべての電流は結局、皮膚から出て、隣の電極に吸収される。
【0019】
本発明の好ましい実施態様では、前記横方向成分の垂直成分に対する相対値を増大する方法及び/又は装置が採用される。一般に、表皮角質層(表皮の表層)は、下側の表皮組織より、分子の通過に対する抵抗が充分に高い、したがって、本発明のこれら好ましい実施態様の目的は、角質層を除去することによって、角質層にマイクロチャネルを形成してそれを通過する物質の導電性を増大し、また一般に、角質層の下側や神経が分布している真皮(innervated dermis)中の表皮組織に直接影響したり又は損傷しないようにすることである。さらに、特に当該技術分野の他の方法と比べて、本発明を使用することによって、電気の流れを神経が分布していない角質層に実質的に限定すると、被検者の感覚、不快感又は痛みが減少するか又はなくなると考えられる。
【0020】
皮膚上の2つの電極間に印加される電圧は、それら電極の付近の容積に大きく拘束される電界を生成する。したがって、間隔を広くとっている電極は、それに対応した電界と電流を生成し、その電流は皮膚内に比較的深く延びる。逆に、間隔を狭くとっている電極は、より深い層に大きな電流を発生しない。したがって本発明のいくつかの好ましい実施態様では、前記装置の電極は、角質層の大部分又はすべてを含む薄い層にほとんど限定される電流を生成するため、約100ミクロンより短い距離(しかし、いくつかの用途では約500ミクロンまでの距離)をとって隔てられている。これによって、前記のように、垂直成分に対する横方向成分の比率の所望よりも大きな値が効果的に得られる。
【0021】
本発明のこれら好ましい実施態様のいくつかでは、角質層内に横方向の容量性電流を発生させて、角質層内に絶縁破壊を起こしてマイクロチャネルを形成させるために、任意のDC電流を付加した高周波数AC電流を、狭い間隔の電極間に流す。
【0022】
本発明のいくつかの好ましい実施態様では、パッチは、電極のアレイ、好ましくは狭い間隔の電極のアレイを有し、これらの電極は、ともに作動して、パッチの下の皮膚の領域に高い密度のマイクロチャネルを生成する。好ましくは、制御ユニット及び/又は関連する回路系は、1又は2以上のマイクロチャネルが加えられた電界に応答していつ形成されたかを確認するため、各電極又はその電極のサブセットを流れる電流を順次又は同時に測定する。これらに応答して、制御ユニットは、電界の印加を停止する。マイクロチャネルの形成は、一般に皮膚の電気抵抗の局所的降下によって標示されるので、制御ユニットは、例えば電流がしきい値を超えたところで電極に加えられている電圧又は電流を低下させることができる。マイクロチャネルが形成されたとき又は形成してから短時間経過後、電流を低下させることによって、皮膚の火傷又は痛みの感覚が起こる可能性は最小限になる。
【0023】
いくつかの本発明の好ましい実施態様において、皮膚を貫通するマイクロチャネルの生成を促すため、最初に、比較的高い電圧を電極に印加する。その電流の特性を検出して、その特性が予め定められたしきい値に到達したとき、その電流を低下させるか又は停止する。好ましくは、検出される電流の特性は、角質層を貫通する1又はそれ以上のマイクロチャネルの生成に対応した皮膚の導電性変化に付随する特性である。
【0024】
あるいは、若しくは更に、例えば式V(t)=V0+ktnで表される時間的に変化する電圧V(t)を、停止信号が発せられるまで、スキンパッチの第一電極と第二電極の間に印加する(前記式中の定数kとnは負ではない)。他の形態のV(t)は、正弦曲線、指数項及びパルス列を含んでいてもよい。加えられた電界に応答して流れる電流I(t)は、前記のように、制御ユニットによって測定される。∫I(t)dt、dI/dt及び/又はd2I/dt2の値の計算は高い頻度で実行される。I及び/又は∫I(t)dt及び/又はdI/dt及び/又はd2I/dt2とそれぞれのしきい値との比較結果を、マイクロチャネルが生成した指標として利用し及び/又は電極に対する停止信号をいつ発信すべきかを決めるのに利用する。
【0025】
さらに、それに代えて若しくはその上に、V(t)が正弦曲線である実施態様で、制御ユニットは好ましくは電界を加えている間のV(t)とI(t)の間の位相シフトの変化を計算し、そしてこれらの変化に対応して電界を制御する。角質層内の細胞は、前記位相シフトを起こすキャパシタンスを示し、その角質層の除去は、キャパシタンスを低下させ、そして位相シフトの減少によって証明される。
【0026】
さらに、それに代えて若しくはその上に、皮膚を流れる全電荷はコンデンサ、インダクタ又は他のエネルギー蓄積装置によって限定される。これら要素の値を適切に選択して、皮膚を通過できる絶対最大量の電荷を設定して、これによって起こりうる損傷を制限する。
【0027】
本発明のいくつかの好ましい実施態様では、1又は2以上の電極が、導電性の溶解性素子を備えているか又はこの素子に連結されており、その溶解性素子の溶解速度は、その電極を流れる電流にほぼ比例している。充分な量の電荷が前記溶解性素子を流れると、前記電極は電気を通すのを停止する。したがって、最大全電荷すなわちQtotalは電極と関連があり、その結果、その電流は、q(t)≡∫I(t)dt<Qtotalである限り、溶解性素子を流れる。これは安全特性として働き、電界を加えた後に皮膚が火傷を負う可能性が低くなる。あるいは、若しくは更に、前記溶解性素子は、角質層を除去するのに充分な量の電化が通過した後、非導電性になるように構築されている。
【0028】
本発明のいくつかのさらに好ましい実施態様で、電極は、好ましくは、導電性物質(例えば銀粒子を含有する導電性インキなど)の移送パッチをスタンプするか又は利用することによって皮膚の上に直接「プリント」される。薬物の経皮送達を行う本発明のこのような実施態様の用途では、前記導電性物質は好ましくは、被検者に投与すべき薬物を担持するマトリックスを含んでいる。
【0029】
前記プリント電極は、好ましくは、加えられた電界に応答して角質層が除去すると、導電性を実質的に完全に失う。さらに好ましくは、各プリント電極は、流れる電流がしきい値より低いままであるときのみ導電性である物質を含んでいる。その電流がしきい値を超えると、その物質は熱融解してほとんど非導電性になる。すなわちその物質はヒューズとして作動する。さらに好ましくは、電流は、他方の電極がしきい値電流に到達するまで、他方の電極に流れ続け、先に述べたように、その時点は一般に角質層の除去に必要な時間と関連がある。これらの実施態様のいくつかで、制御ユニットは、他の実施態様について先に記述したよりかなり単純につくることができ、一般に、停止信号を発すべきかどうかを決定するための別の回路を必要としない。
【0030】
本発明のさらに別の好ましい実施態様で、パッチの二つの電極が、同軸電極対(concentric electrode pair)を形成し、その電極対のなかの内側の電極は、角質層を通ってその内側電極を囲む外側電極に流れる電流を生成する。前記内側電極と外側電極の間の距離は、電流の横方向成分対垂直成分の比率を先に述べたように高い値に保持するため、約50〜約200ミクロンであることが好ましい。
【0031】
本発明のいくつかの好ましい実施態様で、好ましくは導電性のクリーム又はインキを含む導電性増大物質が、電流の横方向成分対垂直成分の比率を高めるため皮膚に塗布される。あるいは、若しくは更に、前記導電性増大物質は拡散係数の高い組成物を含有し、その組成物は、下側の組織を実質的にほとんど損傷せずに角質層を除去するため、角質層の脂質層中に拡散しさらにその中での選択的電力消費を高める。いくつかの用途で、その物質は、電荷を伴っているので、小さい横方向の電界が加えられると、その物質の角質層内の横方向の拡散が促進される(すなわちその物質のイオン導入)。
【0032】
導電性増大物質を利用するこれらの好ましい実施態様のいくつかで、その物質はさらに、活性物質、例えばその中に溶解されているか又は混合されている医薬製品を含有している。角質層の絶縁破壊は、導電性増大物質によってもたらされた導電性が増大された通路の除去に関連することが多いので、これら実施態様の多くでは、実質的に一定の電圧源を使用して、電極に電流を流すことが好ましい。導電性が増大した通路を除去すると、電圧は一定のままで抵抗が増大するので、角質層内の電力消費(P=V2/R)は所望どおりに低下する。
【0033】
本発明の他の好ましい実施態様では、角質層の除去は、電極に電力を送るのに限流電源(current limited source)を使用することによって達成される。角質層は一般に高い電気抵抗を示すが、一方、角質層の下の表皮組織の電気抵抗は充分に低い。したがって、角質層の除去(すなわち電気抵抗の高い組織の除去)は、電極間の電気抵抗の正味の減少と関連があるので、電気的破壊によって表皮内で消費される電力は減少し、一般に抵抗の変化に比例している(P=I2R)。
【0034】
制御ユニットの各電極の電圧、電流及び/又は位相の変化を監視するには、特定の処理系に、かなりの大きさの回路系が必要になることがある。したがって、本発明のいくつかの好ましい実施態様では、制御ユニットは、電極の群を1又はそれ以上備え、その監視と制御は、制御ユニット中の個々の電極ではなくて、各群に対して行われる。前記群は、好ましくは、例えば約1mm2〜約100mm2の比較的小面積の皮膚の上に位置しており、その面積内の皮膚の特性は実質的に一定であるとみなされる。
【0035】
本発明のいくつかの好ましい実施態様では、前記装置は単独型の装置であり、活性物質を経皮送達することができ又は被検体の経皮運動を高める。あるいは、この装置は、後に皮膚上に配置される市販のスキンパッチの中へ又はそのパッチからの物質の経皮送達を高めるため、前記のようにマイクロチャネルをつくり、次に皮膚から取られる。本発明の他の好ましい実施態様で、前記装置は、市販されている経皮薬物送達/被検体抽出装置に対する取付け装置(add-on)であり、主として角質層にマイクロチャネルをつくり、そして任意に、物質が通過できる媒体として働く。
【0036】
本発明のいくつかの好ましい実施態様で、薬物の経皮送達及び/又は被検体の経皮抽出を行う手持ち式装置は、ハンドルもしくは他のハウジング、制御ユニット、電極及び除去面を備えている。この装置は、使用者が皮膚の選択された領域の上を通過させ、その結果、除去面上の電極が角質層を除去する。好ましくは、前記除去面は、皮膚を横断して移動するとき回転するホイールに結合され、電極を、繰返し皮膚に接触させ次に離れさせる。あるいは、除去面は、ホイールを使用せずに皮膚を横断して滑動し、その結果、その除去面が皮膚にそって移動するとき、いくつかの電極が皮膚との接触を実質的に連続して維持している。
【0037】
好ましくは、前記手持ち式装置は機械的配置センサを備えており、このセンサは装置の移動に応答して制御ユニットに配置感知信号を送るために連結されている。好ましい実施態様で、前記機械的配置センサは、直線加速度計又は角加速度計を備えている。好ましくは、制御ユニットは、前記除去面の位置又は移動を含む情報に少なくとも一部分基づいて、1対又は2対以上の電極への電気の流れを制御する。いくつかの用途の場合、制御ユニットは、前記配置センサによって測定された手持ち式装置の速度を評価して、現在の速度が、装置が適正に作動するのに適切であるかどうかを使用者に知らせる。
【0038】
あるいは、若しくは更に、前記機械的配置センサは直線位置又は角度位置のセンサ(linear or angular position sensor)を備えている。除去面が自由に回転するホイールに連結されている用途の場合、好ましくは、角度位置センサの出力を使用して、電極が皮膚に接触する前、一般に所望の時間間隔をとって、電極に電流を送る1又はそれ以上のコンデンサにいつプリチャージすべきかを制御ユニットに示す。この技法をうまく利用して装置の電池の利用を最適化することによって手持ち式装置の効率を改善できる。
【0039】
好ましい実施態様で、手持ち式装置は、制御ユニットが関連情報を使用者に通信できるように、制御ユニットに連結された出力ユニットを備えている。その情報は、好ましくは、以下の情報のいくつか又はすべてを含んでいる。
【0040】
・装置の操作状態
・1対又は2対以上の電極によって角質層の除去が成功した後の標示
・装置が電流を加えた際に生成したマイクロチャネルの数、及び
・装置で処置された皮膚表面の大きさ
【0041】
好ましい実施態様で、前記出力ユニットは、LCDなどのディスプレイを備えている。あるいは、若しくは更に、その出力ユニットは好ましくはいくつかの情報を伝えることができるスピーカーを備えている。
【0042】
いくつかの好ましい実施態様で、前記手持ち式装置は、薬物の送達又は被検体の抽出を別個の薬物送達ユニット又は被検体抽出ユニットによって行うために皮膚を整えるべく、角質層を除去する。例えば、薬物を含有する標準のスキンパッチを、手持ち式装置で除去された皮膚の領域に当てがうことができる。これらの実施態様で行われるような角質層の除去は一般に、ほぼ感覚を生じないので、手持ち式装置は好ましくは、その装置が調整した皮膚の領域を区分する手段を備えている。その区分によって、使用者は、薬物送達ユニット又は被検体抽出ユニットを皮膚の正しい領域に配置することができるようになる。例えば、装置は、インキ又は染料の貯槽、及び装置が処置した皮膚領域の表面にインキ又は染料を送達する手段を備えていてもよい。
【0043】
他の好ましい実施態様で、手持ち式装置は、薬物送達のために皮膚を調整するため及び前記調整された皮膚の表面に薬物を送達するために使用される。好ましくは、手持ち式装置は、薬物貯槽及び薬物を皮膚の表面に送達する手段を備えている。例えば、多孔質材料を隣接する電極の間の配置して前記薬物貯槽に導管で連結してもよく、そうすると、薬物は貯槽から流出して多孔質材料を通過し皮膚に至る。一般に多孔質材料の多孔度は、薬物を皮膚に向けて所望の速度で移動させるように選択される。
【0044】
あるいは、若しくは更に、前記薬物貯槽は、圧力センサ、貯槽内の薬物の量を測定するセンサ、及び制御ユニットに連結されたポンプを備えている。一般に、制御ユニットは、ポンプを、圧力センサからの信号に応答しかつ予めプログラムされたパラメータに応答して駆動して、皮膚の除去された部分に移送される薬物の速度及び/又は量を制御する。いくつかの好ましい実施態様で、制御ユニットは、このプロセスに関するメッセージ、例えば「薬物送達中」、「送達完了」及び「貯槽が空なので補充されたい」を示すようにディスプレイを作動させる。
【0045】
別の好ましい実施態様で、必要量の薬物を含有する予め濡らしたパッチを、使用する前に前記除去面に固定する。例えば、標準の医療パッチを、電極をパッチを貫通して突出させる方式で除去面に付着させることができる。一般的にそのパッチは、一回使用した後、廃棄される。
【0046】
好ましい実施態様で、薬物を塗布するための塗布面が手持ち式装置のハンドルに連結されている。好ましくはその塗布面は、手持ち式装置が皮膚の上を通過するとき、前記除去面のうしろに位置しているので、塗布面内又は塗布面の近くに貯蔵されている薬物が、手持ち式装置が移動中、除去された皮膚に運ばれる。例えば、前記塗布面は薬物貯蔵、導管及び多孔質材料を備え、手持ち式装置に固定して、前記多孔質材料は除去面のうしろで皮膚と接触して保持することができる。この方式では、装置が皮膚の上を通過すると、多孔質材料が薬物を前記除去された領域に送達する。好ましくは、塗布面が皮膚と接触して保持されていて、多孔質材料が皮膚を横断して滑動するようになっている。あるいは塗布面がホイールに連結されていて、多孔質材料が皮膚を横断して転動するようになっている。
【0047】
好ましい実施態様で、薬物が粘着帯に予め塗布され、その帯は、手持ち式装置のハンドルに取り付けられた巻き枠(spool)に数回巻きとられることもある。好ましくは、その巻き枠は除去面のうしろに位置していて、手持ち式装置は皮膚を横断して移動しその粘着帯はほどけてちょうど除去された皮膚の領域に接着する。このようにして、帯上の薬物は皮膚の除去された領域と接触する。好ましくは、必要量の薬物が前記粘着帯に均一に塗布される。あるいは、薬物は、粘着帯上の分離した場所に塗布され、次いでその粘着帯は、薬物が角質層の個々の除去された領域の直上に配置されるように巻き枠上に並べられる。薬物送達巻き枠を除去面と整合させる好ましい技法は、整合ピン及び/又は整合ノッチを使って巻き枠と除去面とをハンドルに取り付けて、薬物が粘着帯上に現れる離散的な領域が角質層の除去部分上で自動的にほどけるようになっている。
【0048】
従って、本発明の好ましい実施態様に従って、
皮膚と接触するように置かれた後、皮膚と電気的接触を保ちながら皮膚上を横断して移動するように構成される複数の電極と、
皮膚上を横断して移動する際に2またはそれ以上の前記複数の電極間に同時に電流が流れるようにする電源とを含み、被検者の体の皮膚を処置する装置が提供される。
【0049】
主として、前記電源は、皮膚の表皮角質層下の皮膚層が実質的に除去されないように電流を流すように構成される。
さらに、前記電源は、主として皮膚の表皮角質層を除去するように電流を流すように構成される。いくつかの用途では、前記電源は、皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層よりも深い皮膚層とを剥離させるような電流を設定するように構成される。
【0050】
好ましい実施態様では、前記装置は、電流が流れる皮膚の領域を区分するために、物質を皮膚に塗布するように構成されるマーキング・ユニットを含む。あるいは、若しくは更に、前記装置は、電流が流れる皮膚の領域を区分するために皮膚を押圧するように構成される1あるいはそれ以上の突起要素を含む。
【0051】
好ましくは、少なくとも1つの前記電極は、皮膚と接触して約10〜100μmの特徴的な長さを有する接触領域を作るように構成される。
【0052】
好ましい実施態様では、少なくとも1つの電極は、双極式電極を含む。 あるいは、若しくは更に、前記2またはそれ以上の電極が、一つの戻り電極(return electrode)と2またはそれ以上の電流駆動電極を含み、電源は、各電流駆動電極と戻り電極との間にぞれぞれ電流を流すように構成される。
【0053】
好ましくは、電源は、物質が皮膚を通過できるように電流を流すように構成される。 例えば、電源は、物質が被検者の皮膚を透過して体内へ入れるように電流を流すよう構成されていてもよい。 あるいは、若しくは更に、電源は、物質が被検者の体内から皮膚を通過できるように電流を流すよう構成されていてもよい。
【0054】
好ましくは、装置は、電流を流す部位の皮膚に物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを含む。
【0055】
好ましい実施態様では、物質塗布ユニットは、
装置が皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、装置が皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれ、電流が流れる皮膚の領域を覆うように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを含む。
【0056】
主として、前記物質塗布帯は、前記帯が皮膚への接触を保つようにする粘着剤を含む。
【0057】
あるいは、若しくは更に、物質塗布ユニットは、
物質の一回分の投与量を収容するように構成されるタンクと、
物質を前記領域に移送するようにタンクに接続される導管とを含む。
【0058】
いくつかの用途では、導管は、物質の所望の流速が得られるように構成される。 あるいは、若しくは更に、物質塗布ユニットは、所望の流速が得られるように物質が皮膚への移送中に通過する多孔性材料を含む。
【0059】
好ましい実施態様では、物質塗布ユニットは、タンクに接続され、物質の所望の流速が得られるように構成されたポンプを含む。
【0060】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらに、
皮膚を横断して移動するときに回転するように構成されたローラと、
ローラの表面上に配置され、ローラが皮膚上を横断して移動するときに皮膚と接触するように連なって配置された複数の電極と、
皮膚と接触したときに各電極を通る電流を駆動するように構成された電源とを含み、被検者の体の皮膚を処置する装置が提供される。
【0061】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらに、
ハウジングと、
ハウジングの表面上に皮膚と接触するように配置された複数の電極と、
ハウジングの動きに感応したセンサ信号を発生するように構成されたモーション・センサと、
信号を受信してそれに応答して装置の物理的配置を特定し、その物理的配置の特定に応答して前記複数の電極へ流れる電流を制御するように構成された制御ユニットと含み、被検者の体の皮膚を処置する装置が提供される。
【0062】
好ましくは、制御ユニットは、装置の速度を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される。 好ましい実施態様では、制御ユニットは、速度が規定の動作範囲を超えた場合に電流を停止させるように構成される。
【0063】
あるいは、若しくは更に、制御ユニットは、装置が移動した距離を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される。 好ましい実施態様では、制御ユニットは、装置が規定の距離を移動した後に電流を停止させるように構成される。
【0064】
さらに、それに代えて若しくはその上に、制御ユニットは、装置の加速度を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される。 好ましい実施態様では、制御ユニットは、加速度が規定の動作範囲を超えた場合に電流を停止させるように構成される。
【0065】
好ましくは、装置は、制御ユニットに接続される出力ユニットを備え、制御ユニットは出力ユニットを作動させて被検者に装置の物理的配置を示す出力信号を発生するように構成される。 好ましい実施態様では、出力ユニットはスピーカーを備え、制御ユニットは物理的配置に応答してスピーカーを作動させるように構成される。 あるいは、若しくは更に、出力ユニットはディスプレイを備え、制御ユニットは物理的配置に応答してディスプレイを作動させるように構成される。
【0066】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらにまた、
ハウジングと、
ハウジングの表面上に皮膚と接触するように配置され皮膚に電流を流すように構成された複数の電極と、
ハウジングの動きに感応したセンサ信号を発生するように構成されたモーション・センサと、
出力ユニットと、
センサ信号を受信してそれに応答して装置の物理的配置を特定し、出力ユニットを作動させて装置の物理的配置を被検者に示すための出力信号を発生するように構成された制御ユニットとを含み、被検者の体の皮膚を処置する装置が提供される。
【0067】
好ましい実施態様では、制御ユニットは、装置の加速度を特定し、出力ユニットを作動させて装置の加速度に応答する出力信号を発生するように構成される。 あるいは、若しくは更に、制御ユニットは、装置が移動した距離を特定し、出力ユニットを作動させて装置が移動した距離に応答する出力信号を発生するように構成される。
【0068】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらに、
ハウジングと、
ハウジングに連結されハウジングが皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、ハウジングが皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれて皮膚の領域を覆い、医薬物質が皮膚を通過して血流に入るように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを含み、被検者の皮膚の領域から医薬物質を被検者の血流に入れる装置が提供される。
【0069】
好ましくは、装置は、皮膚の領域へ電流を流すように構成される複数の電極を備え、物質塗布帯は、前記皮膚領域に対応する帯の離散的な領域に塗布される物質を有するように構成される。
【0070】
好ましい実施態様では、物質塗布帯は、区画に分割され、各区画は塗布する物質の一回分の投与量を有し、各区画は巻き枠から区画が解かれるにしたがって帯から外れるように配置される。
【0071】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらに、
皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
皮膚との電気的接触を保ったままで電極を皮膚を横断して移動させ、
電極が皮膚を横断して移動するのと同時に2またはそれ以上の前記電極に電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法が提供される。
【0072】
好ましくは、電流の駆動が、表皮角質層下の皮膚層が実質的に剥離されないような電流のパラメータの設定を含む。 あるいは、若しくは更に、電流の駆動は、表皮角質層が実質的に剥離されるような電流のパラメータの設定を含む。
【0073】
好ましい実施態様では、前記方法は、電流が流れる皮膚の領域を区分するために、マーキング物質を皮膚にさらに塗布する。
【0074】
電流の駆動は、双極性モードの電流駆動を含む。あるいは、若しくは更に、電流の駆動は、単極性モードの電流駆動を含む。
【0075】
好ましくは、電流を駆動する工程が物質が皮膚を通過できるような電流のパラメータの設定を含む。 さらに好ましくは、前記方法は、電流が流れる皮膚の領域で物質の皮膚の内部への送達を含む。 あるいは、若しくは更に、前記方法は、電流が流れる皮膚の領域で物質の皮膚を介した抽出を含む。
【0076】
好ましくは、前記方法は、電流が流れる皮膚の領域で活性物質の皮膚へ塗布を含む。 前記物質の塗布は、主として、例えば物質の能動的ポンピングによる物質の流速の調節を含む。
本発明の好ましい実施態様に従って、さらに、
皮膚と接触させて複数の電極を順次配置し、
それぞれの電極が皮膚に接触するときに各電極を通る電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法が提供される。
【0077】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらにまた、
皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
電極の物理的配置を特定し、
電極の配置に応答して2またはそれ以上の複数の電極間の電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法が提供される。
【0078】
好ましくは、電流の駆動は、電極の移動速度に応答する電流駆動を含む。あるいは、若しくは更に、電流の駆動が、電極が移動した距離に応答する電流駆動を含む。
好ましくは、電流は、電極が規定の距離を移動したのに応答して停止する。
【0079】
好ましい実施態様では、前記方法は、電極の物理的配置の音響又は視覚標示の被検者への発生を含む。
【0080】
前記方法は、好ましくは、電流が流れる皮膚の領域で医薬物質の皮膚へ塗布を含む。
【0081】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらにまた、
皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
2またはそれ以上の電極の間の電流を駆動し、
電極の物理的配置を特定し、
被検者に電極の物理的配置を示す出力信号を発生する被検者の体の皮膚を処置する方法が提供される。
【0082】
好ましくは、出力信号の発生は、電極の速度又は加速度に応答する信号の発生を含む。 あるいは、若しくは更に、出力信号の発生は、電極が移動した距離に応答する信号の発生を含む。
【0083】
好ましくは、出力信号の発生は、音響又は視覚信号の発生を含む。
【0084】
本発明の好ましい実施態様に従って、さらにまた、
皮膚との電気的接触を得るために皮膚と接触するように配置される複数の受電電極と、
前記受電電極のうちの第2電極と電気的接触を生成するのに先立って、前記受電電極のうちの第1電極と電気的接触を生成するように戻り電極を横断して通過するように構成される駆動電極と、
駆動電極を駆動して駆動電極が第1受電電極とと電気的に接触するときに第1受電電極へ第1電流を流し、駆動電極が第2受電電極と電気的に接触するときに第2受電電極へ第2電流を流すように構成される電源とを備え、被検者の体の皮膚を処理する装置が提供される。
【0085】
好ましくは、前記装置は、皮膚に当てるように構成され、受電電極に付けられたパッチを備える。
【0086】
好ましい実施態様では、少なくとも1つの前記電極は、単極式電極を含む。
【0087】
主として、電源は、駆動電極を駆動して皮膚の角質層を剥離するのに十分な大きさで第1電流を流すように構成される。
【0088】
電源は、さらに主として駆動電極を駆動して第1受電電極を通って皮膚の領域に流れる第1電流を流すように構成され、装置は、前記領域に皮膚へ物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを含む。
【0089】
本発明は、図面と合わせて、本発明の好ましい実施態様の以下の詳細な説明からより充分に理解されるであろう。
【0090】
好ましい実施態様の詳細な説明
図1Aは、本発明の好ましい実施態様にしたがって、活性物質の経皮送達及び/又は被検体の経皮抽出を行う皮膚穿刺装置20の概略部分断面図である。装置20は、スキンパッチ40に取り付けた制御ユニット30を備えており、そしてそのスキンパッチは好ましくは被検者の皮膚22の適切な領域に固定される。装置20は、好ましくは、制御された電流を流して角質層を除去し、活性物質が通過できるマイクロチャネルを生成させることによって、通常は実質的に不透過性の皮膚角質層を通して活性物質を投与する。あるいは、若しくは更に、装置20は、一般に診断を行うために、下の組織からパッチ40に分子を移動させるため角質層にマイクロチャネルをつくるのに使用される。
【0091】
装置20が角質層に電流を流すと、この組織は抵抗で加熱され、その結果、充分な量のエネルギーが短時間に流されると、その組織は内部で消費される全エネルギーによって除去される。この除去が、所望のマイクロチャネルすなわち組織中に物理的間隙を生成する。電流を皮膚の小領域に加えると、このようなマイクロチャネルが生成し、その通路を通じて、大きい分子さえ、その分子をイオン化又は分極する必要なしにかつ角質層の下の真皮及び表皮組織に痛みや実質的な損傷を起こすことなく、比較的自由に通過できることが分かった。
【0092】
制御ユニット30は、好ましくは切換えユニット50、電池52(例えばリチウムコインセルバッテリー)、及びボタン54と感応式信号発生器(sensible signal generator)56を備える任意のユーザ・インタフェースを備え、またディスプレイ及び/又はブザーを備えていてもよい。最も簡単な実施態様では、ボタン54が被検体の抽出又は活性物質の送達を開始し及び停止するが、ボタン54は好ましくは抽出又は投与の速度と期間をプログラム可能に制御する。
【0093】
パッチ40は、2以上の電極60好ましくは電極のアレイ75を備え、そのアレイは電流を皮膚中に及び皮膚の外へ送る。経皮薬物送達を行うため装置20を利用する場合に、マイクロチャネルが前記電極間の電流に応答して形成されたとき、パッチ40内に貯蔵された活性物質がパッチを通って流動する。パッチ内の活性物質は好ましくは電極間の領域68に貯蔵されているか又は塗布されていて、その領域から、皮膚につくられた前記マイクロチャネル中に流入する。
【0094】
切換えユニット50と電池52が入っている制御ユニット30が、好ましくは繰返し使用するように設計され、使い捨てスキンパッチ40に着脱自在に取り付けられている。使用する前、制御ユニット30をパッチ40に取り付け、次いでパッチ40の下面上の保護タブ(図示せず)を好ましくは取り外し、1又は2以上の電極60及び薬物送達システム中の活性物質を露出させる。1又は2以上の任意の位置合わせピン32が好ましくは制御ユニット30及び/又はスキンパッチ40に実装されて前記ユニットとパッチの位置を維持する。また、制御ユニット30をパッチ40に取り付けると、制御ユニット30の下面の電気接点62とスキンパッチ70の上面の電気接点58とが結合する。本発明のいくつかの他の実施態様(図示せず)では、制御ユニット30とスキンパッチ40は一体化されたユニットとして構築される。
【0095】
図1Bは、本発明の好ましい実施態様の、物質を経皮輸送するもう一つの装置21の概略部分の断面図である。装置21は前記装置20と実質に同じ方式で作動するが、装置21は、好ましくは市販されている医療用パッチを使う取付け装置構成(add-on configuration)で使用される。一般に、医療用パッチ74が、多孔性で薄くフレキシブルな使い捨て電極パッチ70に合わせられ、その電極パッチ70は、医療用パッチ74内に貯蔵されている活性物質が電極パッチ70を通過して皮膚に流入するのを高めることができるように皮膚22にマイクロチャネルをつくるために使用される。
【0096】
電極パッチ70は、好ましくは、その電気接点58が制御ユニット30の電気接点62に連結されて、電荷を、パッチ70の中のフレキシブルリード線76と78を通して運び、皮膚22の表面に当てて配置されている電極120の間に電界をつくるように構築されている。使用する前に、医療用パッチ74が、電極パッチ70上、主として電極120に対してパッチ70の反対側に配置される。医療用パッチ74の裏面上の粘着剤が好ましくはこれら二つのパッチをともに固定する。続いて、電極パッチ70を図1Bに示すように折りかぶせて、パッチ74の上面を粘着剤72によって電極パッチ70に取り付ける。装置21が作動中、好ましくは活性物質が、パッチ74の下面から、拡散してパッチ70に入り、次にこれを通過して皮膚22中に入る。したがって、装置21は、現在市販されている広範囲の能動性又は受動性の医療用パッチと互換性があるが、これらの市販のパッチ類は一般に全体構造が同じである(薄いシェル、活性物質の内部貯槽、多孔質で粘着剤をコートされた下面)。
【0097】
勿論、前記装置21は、本発明のいくつかの態様を実施する多くの手段の中の一つに過ぎないと解される。あるいは、例えば電極パッチ70は、折りかぶせず、代わりに制御ユニット30が、電極パッチ70の上の医療用パッチ74の隣に配置される。あるいはさらに、制御ユニット30は、その上面に、電気パッチの電気接点が連結される電気接点をもっている。
【0098】
図2は図1Aに示すスキンパッチ40の概略底面図であり、本発明の好ましい実施態様の電極60のアレイ75を示す。図2に示すアレイ75は16個の電極で構成されているが、いくつかの実施態様では前記アレイはより小さくてもよいが、他の実施態様では前記アレイは、より多量の活性物質を送達し又はより多量の被検体を抽出することができるようにより大きく例えば50×50又はそれ以上であってもよい。この実施態様の電極60は好ましくは8個の電極セット77に編成され、その結果、1セットの一方の電極から出る電荷の大部分はそのセットの他方の電極に流れて、一般に隣のセットの電極に進まない。電極セット77は、さらに好ましくは、経皮位相速度を最大限にするため、高密度でパックされる。図のように、そしてそれに限定されないが、その密度は、4〜100電極セット/cm2の範囲内であってもよい。各電極セットは、本願に記載されているように、電流すなわち全電荷移動のしきい値が流れる前に少なくとも一つのマイクロチャネルを生成するが、このしきい値が流れると、それに応答して切換えユニット50が好ましくはその電極セットへの電流を停止又は低下させる。
【0099】
図3は、本発明の好ましい実施態様にしたがって、図2に示すような4×4アレイの電極60を制御するように配置構成されている図1Aに示す装置20の切換えユニット50の概略図である。切換えユニット50は、好ましくは、電極60に至る16本の導線90に印加される電圧V(t)を積極的に制御するCPU80を備えている。CPU80は、電気(例えば時間的に変化する電流I、dI/dt、d2/dt2)の特性値が、マイクロチャネルが生成したことを示すしきい値を超えたかどうかを確認するため、電極60に至る各導線90を通じて電流の流れI(t)を監視する。このCPUは、前記しきい値を超えたどの電極への電気の流れも停止する。あるいは、若しくは更に、いくつかの用途では、電極60のいくつかは、一般に通路の形成を開始するのに使用されないが、主として、CPU80及び/又は他の回路系に、皮膚22の電気特性を監視させる働きをする。
【0100】
CPU80は、発振器92からクロック信号を受信するが、好ましくは、A/D−D/A変換器82に至る8本のデータ線81と4本の制御線85を通じかつ多重化ユニット88に至る5本のアドレス線84と4本の制御線86によって、電極60と連通して電極60を制御する。複数の導線を通じて電流を監視し制御する多くの方法があり、そして本願に記載されているようなCPU、A/D−D/A変換器及び多重化ユニットを使用する方法はこれらの方法のなかの一つに過ぎないということは当業技術者には分かるであろう。一般に、データ線81は、低バイトと高バイトのデータを、CPUとA/D−D/A変換器82の間で、交互にはこぶ。一般に、前記16個の電極のうちの一つに対する必要電圧を表す10ビットのデータは、A/D−D/A変換器82でアナログ電圧に変換され、そしてこの電圧は、多重化ユニット88によって適当な電極に送られる。なおこの電極の選択はアドレス線84に示される2進値によって決定される。多くの用途でそれぞれの電極に対する電圧を規定するのに10ビット未満しか必要とせず、切換えユニット50の中の回路系はより単純になる。
【0101】
CPU80は間欠的に電流感知モードに入り、このモードでは、切換えユニット50は導線90を通じて電流を流し続けるが、そのCPUは導線90を流れる電流の流れを測定するため、制御線85と86の状態を変える。制御線86の前記変化に応答して、多重化ユニット88は、導線90のうちの一つを流れる電流を測定し、この測定値を電圧n変換し、次にその電圧をA/D−D/A変換器82に送り、そして、この変換器82は、前記電流を表すディジタル値を前記CPUに送る。好ましくは、CPU80は前記16個の電極各々を走査し、現在の電流値を検出し、この値を任意のメモリユニット89に記憶し、∫I(t)dt、dI/dt及び/又はd2I/dt2を計算するため前記値を同じ電極に対する前の値と任意に比較し、次に、前記電流測定値及び/又は任意の計算値に応答して、その電極の電位を調節する。CPU80、発振器92及びメモリ89は、おおむね同じ機能を実行できる他の回路系で代替できることは、当業技術者には分かるであろう。
【0102】
図4は複数の電極120を含む電極アセンブリ94の概略図であり、これらの電極は、本発明の好ましい実施態様にしたがって、角質層100にマイクロチャネルを生成させるため皮膚22の上に配置されている。アセンブリ94の電極120は、往々にして2またはそれ以上の電極の一部が重なり合うセットにグループ分けされて、複数の電極セット124を形成する。その中の一つは、図4に破線で示されている。切換えユニット50からの電流は、一般に、各電極セット内の一方の電極からそのセットの他方の電極に流れる。セット124の二つの電極間を仲立ちしている矢印は好ましい電流の流れを示す。
【0103】
好ましくは、各電極セットの電極間の間隔は、約0.1mmより小さいが、いくつかの用途の場合、(図のように、そしてそれに限定されないが)0.1mm〜約0.3mmの範囲内である。一般に、その距離は、角質層の厚さと実質的に同じ大きさの電界浸透深さが達成されて、電流が角質層の下の表皮組織にほとんど入らないように設定される。実験結果は、最も深い除去の深さが前記電極の間隔にほぼ等しいので、その間隔を約0.01mm〜約0.1mmに維持すると、神経が分布している真皮及び角質層の下の表皮組織の損傷、感覚、及び/又は痛みを実質的に減らしながらマイクロチャネルの生成が最適化されることを示した。
【0104】
皮膚の上に配置された二つの電極の近くの皮膚のいずれの場所でも、それら電極間に生成した電界は、基本的に以下の二つの成分をもっていることを観察することができる。すなわち、皮膚に対して垂直の電流の流れを起こす皮膚に垂直の成分、及び皮膚に平行の電流の流れを一般に起こす横方向の成分である。それら電極のうち一方の下のごく近くの皮膚の場所において、前記垂直成分は一般に大きくそして/あるいは前記横方向の成分より大きい。本発明は、一般に、角質層の最も深い部分と表皮の残りの部分の最も外側の部分との間の界面に一致する深さにおける垂直方向成分に対する前記横方向成分の比率を最大にしようとするものである。比較的大きい横方向成分を有する角質層のベースにおける電流は、主として角質層に電流の流れを生成し、下の表皮組織中には比較的小さい電流の流れを生成する。したがって、本発明の方法及び装置を使用すると、組織の除去は、要求どおりに、大部分角質層に起こり、そしてその下の組織にはほとんど起こらない。
【0105】
図4に示す実施態様のいくつかの用途では、一般に(a)電極を皮膚22の上にスタンプする;(b)導電性物質の移送パッチを利用する;及び/又は(c)当該技術分野で知られている他の方法によって電極120を、直接、皮膚22にプリントすることが好ましい。切換えユニット50は、好ましくは、前記電極の上面のプリントされるポート(図示せず)を経由して、前記プリント電極に電流を送る。本発明を、薬物の経皮送達に使用する場合、前記導電性物質は好ましくは、一般にその中に溶解又は懸濁された活性物質を含有している。あるいは、若しくは更に、前記プリント電極は、角質層の除去が完了するのと実質的に同時に、切換えユニット又は電源から切断することが望ましい。前記プリント電極の「自己消失(self-quenching)」特性は、一般に、電極の製作を制御することによって、特に電極の厚さ及び/又は化学組成を調整することによって達成される。銀ベースのエマルジョンインキを含むプリント電極は好ましくは、高電流に応答してそのインキ中で熱融合されて、その導電性が低下する。
【0106】
図3を参照して先に考察したように、切換えユニット50は、電極60(又は図1B及び図1Bに続く図に示す電極120)に対する電流を監視して、角質層100の除去が起こったことを確認したとき、1又は2以上の電極への電流を選択して停止する。図4を参照すると、電極の群96は電極120をグループ分けしたものであり、これらの電極は一般に極めて密に相互に近接しているので、一般に均一な特性を有する皮膚の領域の上に重なっているとみなされる。群の大きさは、例えば限定されないが一般に約4mm2〜約100mm2の範囲内の大きさである。切換えユニット50は、好ましくは、群96内の電極を流れる電流の流れを集合的に(すなわち、各電極について個々にではなくてすべての電極について)監視して停止する。あるいは、若しくは更に、群96内の電極120を流れる電流は、これら電極のサブセットだけの電流を監視して、それから得られる値が他の各電極を流れる電流を一般に表すとみなすことによって確認される。群96の下の角質層100が除去されたということを切換えユニット50が確認すると、群96内のすべての電極に対する電流の流れは実質的に停止される。電極の群を監視すると、本発明に関連する制御回路系は簡単になるがその機能は実質的に低下しない。
【0107】
切換えユニット50及び電極120の間に直列に連結された任意の抵抗素子98は、角質層の除去に対応して表皮の導電性が大きく増大することによって皮膚の電力消費を制限する。抵抗素子98の典型的な抵抗値1キロオーム〜100キロオームの範囲内であるが、いくつかの用途ではこの範囲外の値でもよい。
【0108】
図5は、本発明の好ましい実施態様にしたがって、電極120を通じて皮膚22に電荷を導くために連結された電流源114を含む別の電極アセンブリ110の概略図である。電流源114は、好ましくは、誘導素子と直列に接続された電力源(例えば電池)を含み、その電力源は、パルスチャージングによって電流源の特性を示すので、角質層100が実質的に完全に除去されるのに対応して表皮の抵抗が下がることによって下側の表皮組織における電力消費を制限する。あるいは、若しくは更に、電流制限電源(current limited source)114は、トランジスタ、OP−アンプ、市販の「理想」電流源などの能動部品(active component)を備え、その能動部品は、皮膚を流れる電流を、角質層が除去した後、ほぼ一定に維持し、その結果、角質層100の電気的破壊(electrical breakdown)で皮膚の抵抗が低下することによって消費電力(P=I2R)が減少する。
【0109】
絶縁破壊が起こる前は、これら電極120間のインピーダンスが高く、一般にそれら電極間の電圧降下が大きいので、皮膚内で消費されるエネルギー(P=VI)は所望の高い値である。そのエネルギー消費速度は好ましくは、一般に50ミリ秒より短い短時間で角質層100の電気的破壊を起こすのに充分な速度であるが、約1〜約1000ミリ秒の範囲内でもよい。角質層100を絶縁破壊するのに必要な電圧の報告された値は、約5〜1000ボルトの範囲にわたって広がっている。本発明の目的を達成するためには、約100ボルトという電極間電圧が、下側の組織102を著しい損傷を生ずることなく、角質層100をおおむね除去することが分かった。しかし、いくつかの用途又は被検者/患者のタイプによっては、より低いか又はより高い電極間電圧がより適切な場合があると解される。
【0110】
皮膚22に電界をかけている間に、任意の電圧感知ユニット112は間欠的に又は連続的に、電極間の電圧を測定してその電圧に対応する信号を、切換えユニット50内のCPU80又は他の回路系に送り、そして切換えユニット50は電流源114が生成した電圧を、前記信号に応答して調整する。あるいは、若しくは更に、電圧感知ユニット112は、電極間電圧と予め定められたしきい値を間欠的に又は連続して比較して、電極間電圧がしきい値より低いと、電流源114に信号を送る比較器を備えている。いずれの場合も、CPU、回路系及び/又は比較器は、好ましくは電流源114を制御して、電極間電圧がしきい値より低く降下したことに応答して電流の流れを低下させるか又は停止する。
【0111】
図6は、本発明の好ましい実施態様にしたがって、皮膚22の表面上の二つの電極120に、任意の抵抗素子134によって直列に連結された電圧源136を備えた別の電極アセンブリ130の概略図である。任意の電圧感知ユニット112が、抵抗素子134を流れる電流を測定するため抵抗素子134による電圧降下を測定する。図5を参照して先に述べたのと実質的に類似の方式で、切換えユニット50内のユニット112及び/又はCPU80及び/又は他の回路系が、ユニット112が行う測定に応答して、電圧源136の出力を調整する。素子134による電圧降下が予め定められたしきい値を超えると、好ましくは、これは、角質層が除去したことの表示として利用され、電圧源136によって生成する電圧を、前記のことに応答して低下又は停止させる。
【0112】
図6に示す実施態様の用途において、任意の抵抗素子134及び任意の電圧感知ユニット112が使用されない場合、マイクロチャネルが生成した後、電極120を流れる電流を充分に減らす他の手段を採用することが好ましい。これは、図4を参照して先に述べたように「自己消失」プリント電極を使用して行うことが好ましい。
【0113】
あるいは、若しくは更に、導電性を高める物質132を、皮膚22の上に電極120を配置する前に、皮膚22に塗布する。物質132は、一般に、電極120と皮膚22の間の界面の電気抵抗を減らすことによって、皮膚22中への電流の流れを改善する。実験結果は、物質132を使用すると、電界の横方向の成分/電界の垂直成分の前記比率を増大する更なる望ましい効果があることを示す。特に、物質132は角質層100中に拡散して、角質層の横方向の抵抗と横方向の絶縁破壊力を低下させると考えられる。物質132の存在によって、角質層の導電性が増大すると(角質層が絶縁破壊される前に)、関係式:P=V2/Rによって、角質層に、比較的速い速度でエネルギー消費が起こる。しかし、除去が起こると、物質132による導電性増大の経路が実質的に除かれ、その結果、抵抗が増大しこれに伴い所望する皮膚内のエネルギー消費の低下が起こる。
【0114】
物質132は一般に、導電性のクリーム、ゲル及び/又はインキを含んでいる。この実施態様のいくつかの用途で、物質132は、皮膚への拡散係数が高くかつ先に述べたように電界の横方向の成分を垂直方向の成分に比べて増大するよう助長する材料をさらに含有している。あるいは、若しくは更に、比較的弱い電界を使用する「プレ」−イオン導入法(“pre”−iontophoresis)を使用して、マイクロチャネルを生成するより強力な電界をかける前に、皮膚の外側の層中への物質132の流入を高める。プレイオン導入法の後、皮膚内に導電性物質が存在すると、マイクロチャネルが生成する速度が増大すると考えられる。プレイオン導入法は、物質132を皮膚内に導入するため、例えば3ボルトのDC電界を30秒間、電極間に加えることによって一般に実施される。あるいは、若しくは更に、マイクロチャネルを生成するより大きいAC電流は、物質132のイオン導入法を維持してマイクロチャネルの生成を高める小さなDC電流を同時に加えることによって補助される。
【0115】
いくつかの用途で、マイクロチャネルが活性物質の経皮送達を高めるためにつくられる場合、その活性物質は物質132に組こむことが好ましい。
【0116】
図7は、本発明の好ましい実施態様による、電極120と皮膚22に電流を流すため、任意の抵抗素子152と直列に連結したAC電流源154を有する別の電極アセンブリ150の概略図である。皮膚を流れる電流の駆動周波数は被検者が経験する感覚又は痛みに著しい作用がある(例えば、L. Geddes及びL. Baker著「Principles of Applied Biomedical Instrumentation」、John Wiley & Sons、1989年参照。なおこの文献は本願に援用するものである)。本発明の目的を達成するため、10kHzの駆動周波数によって良好な結果が得られることが分かったが、約100Hzと約10MHzの間のどの周波数も大部分の用途に適している。被検者の皮膚の特性によっては、前記範囲外の駆動周波数を使用することが最適である場合がある。任意に、駆動周波数は、電界を加えている間、二つのエンドポイント(例えば2kHzと15kHz)の間を周期的に変調されて、周波数対時間の関係を表すグラフ(図示せず)は一般に特性が正弦曲線形又は三角形である。
【0117】
角質層100は、DC電流にさらされると、一般に単純な絶縁体の特性を示すが、ACによる刺激下、特に駆動周波数が1kHzより高いとき有意なキャパシタンスを示す。これらの周波数では、角質層を流れる電流は角質層内でエネルギーを消費して、角質層の加熱と最終的な除去に寄与する。そのプレ除去キャパシタンス(pre ablation capacitance)は、電極間の電圧と電極間を流れる電流との間に測定可能な位相シフトを生成し、その位相シフトは、角質層の除去が始まって完了すると充分に低下することが観察される。一般に、感知ユニット112を使用して、前記のように電極間電圧を測定し次いで電極120を流れる電流の流れを測定し、好ましくは任意の抵抗素子152による電圧降下を測定することによって前記位相シフトを検出する。この位相シフトのベースラインからの変化は、好ましくは、切換えユニット50の感知ユニット112及び/又はCPU80及び/又は他の回路系に利用されて角質層の絶縁破壊を示し、これに応答してこのような変化を示す電極120への電流は低下させるか又は停止させることが好ましい。
【0118】
前記のように、いくつかの用途では、物質132を皮膚に塗布し、そしてマイクロチャネルをつくりながら物質132のイオン導入を行うためDC電流をAC電流に重畳する。
【0119】
あるいは、若しくは更に、図5、6及び7に示すようなAC電流及び/又はDC電流の送出を使用する用途では、電荷送出の期間は任意の通常のタイマー回路(図示せず)によって限定される。さらに、あるいは、若しくは更に、送達される全電荷(すなわちAC操作モードにおける実効電荷)は当該技術分野で知られている方法を使用して限定される。例えば、コンデンサ及び/又はインダクタのようなエネルギー蓄積要素は、電荷送出を調整するのに使用できる。
【0120】
図5、6及び7に示す実施態様において、電流又は電圧のしきい値を超えることが皮膚に加えられる電流を低下させるべきときの指標として利用されるが、導関数、時間積分及び/又は電力などの電流及び/又は電圧の他の関数も、電流をいつ低下すべきかを決定するために計算される。
【0121】
図8Aは、本発明の好ましい実施態様による、電源172と電極120の間に直列に接続された電解槽180を含む有限電荷電極アセンブリ170の概略図である。電解槽180はアノード174とカソード176を備え、両者は電解溶液178中に浸漬され、その電解溶液はアノード174からカソード176へ電流が流れる媒体として作用する。電流が電解槽180を流れるにつれて、カソード176は、電解槽180が実質的に非導電性になるまで、電気分解反応によって着実に消耗する。この場合、カソード176の消耗は、そのカソードを流れる電流にほぼ比例する速度で進行する。カソード176の最初の質量を修正することによって、電解槽180は、電荷の流量が予め定められた値を実質的に超えないようにつくることができる。
【0122】
図8Bは、本発明の好ましい実施態様による別の有限電荷電極アセンブリ190の概略図であり、このアセンブリは大面積のアノード194に電流を送る電源192を備えており、そのアノード194から電流が電解溶液196を通って複数のカソード202に流れる。一般に、アセンブリ190で実行される有限電荷機能は、図8Aに示す実施態様について記述した機能に類似している。アノード194は紙などの繊維材料で構成されており、この材料は、ほぼ垂直方向に、すなわち皮膚22の表面にほぼ垂直に並べられた繊維を有している。あるいは、若しくは更に、電解溶液内の横方向の導電を減らすことによって、カソード202に連結された電極198を流れる電流の独立した停止を促進するため、アノード194は、カソード202のごく近くに、一般に約0.1mm〜約2mmの距離をおいて位置している。
【0123】
図9は、本発明の好ましい実施態様による、制御スイッチ(controlled switch)214と直列の電源212を有する、さらに別の有限電荷電極アセンブリ210の概略図である。電源212とスイッチ214は、皮膚に当てがう電極120間のコンデンサ216と直列に接続されている。電極120によって送達される全電荷を、一般に、式q=CV(式中、Cはコンデンサのキャパシタンスである)によって表される電源212の生成する指定電圧にてコンデンサ216の電荷保持容量以下に限定するために、コンデンサ216を利用することが好ましい。図のようにしかし、それに限定されないが、50ボルトの電圧を印加する場合、キャパシタンスが約1nF〜約0.2μFの範囲内のコンデンサが適切である。
【0124】
この好ましい実施態様の典型的な操作順は以下のとおりである。すなわち、(a)電源212をターンオンする;(b)スイッチ214を閉じて、電源212からの電流の実質的すべてを低インピーダンスコンデンサ216に流して充電する;(c)スイッチ214を開いて電源212をターンオフする;(d)コンデンサ216から放電して角質層を除去させる;次いで(e)コンデンサ216の完全放電に応答して受動的にこのプロセスを停止する;ことを含む操作手順である。
【0125】
図10は、本発明の好ましい実施態様による、電解槽230に直列凍結されたAC電源222、電極120及び皮膚22を含むさらに別の有限電荷電極アセンブリ220の概略図である。電解槽230は、好ましくは、二つの交流ノード(alternating node)226と236及び共通ノード240を備え、これらノードはすべて電解溶液232内に浸漬されている。以下に記述することを除いて、電解槽230の機能は、図8Aと8Bを参照して先に述べた電解式有限電荷装置の機能と類似している。
【0126】
AC電源222は電極120間に電圧差を生じ(電極は一つだけ図示してある)、その電圧差は、皮膚22の角質層100を除去するエネルギーを提供するため、正相と逆相の間を予め定められた周波数でサイクル進行する。正相中、電解槽230内のダイオード224が電流を送って、交流ノード226をアノードとして作用させそして共通ノード240をカソードとして作用させ、その結果共通ノード240は、各正相中、その電気分解反応によって消耗する。逆に逆相中はダイオード224が交流ノード226による導電を遮断して、正相に関連する共通ノード240の消耗を停止する。同様に、逆相中第二ダイオード234が、交流ノード236をカソード(消耗する)として作用させかつ共通アノード240をアノードとして作用させる電流を送る。充分な量の電荷が電解槽230を通ったとき、共通ノード240は完全に消耗して、電解槽230は実質的に非導電性になる。電解槽230の特性は、角質層の絶縁破壊に関連する多量の電荷を送った後、電解槽が非道電性になるように決定される。
【0127】
本発明の好ましい実施態様による同軸電極アセンブリ250の概略側面図である図11Aと同アセンブリ250の共通電極層252の概略平面図である図11Bをここで参照する。実質的に非導電性の基板260が共通電極層252を覆っている。電極262は、槽252の穿孔254を通過することができ、電荷を、基板260を覆う充電バス264から任意の抵抗部材256を通って受け取る。電極262は、好ましくは、複数の導電性繊維を含み、皮膚22に電気的に接続され、そして、角質層100を除去するため、電荷を皮膚内に送りこみ次に皮膚22から共通電極層252を通じて電荷を放出する。
【0128】
いくつかの好ましい用途では、基板20を横断する1又は2以上の細孔266によって、活性物質/被検体が基板260を通って基板260の上の著槽(図示せず)から/その著槽へ流れることができる。同軸電極アセンブリ250の製造法は、当該技術分野で公知のフレキシブルプリント回路の製造法に実質的に類似していることがわかる。
【0129】
図12は、本発明の好ましい実施態様による、活性物質の皮膚への送達及び/又は被検体の皮膚からの抽出を行う前に、角質層100を除去するため使用する手持ち式装置400の概略部分断面図である。装置400は、好ましくは、制御ユニット308、ディスプレイ304、スピーカー306及び除去ヘッド402が取り付けられているハンドル302を備えている。調整操作中、使用者は、一般に前記技法を使って、除去ヘッド402を皮膚22の表面にそって滑動させ、そして除去ヘッド上の電極320を制御ユニット308によって駆動して、角質層100内にマイクロチャネルをつくる。例えば、制御ユニット308は、マイクロチャネルを生成するのに充分であると確認された電流を流すため(すなわち開ループフィードバック)、指定の時間、二つの電極320の間に1,500ボルトを印加できる。代わりに、制御ユニット308は、当該技術分野で知られているすなわち先に述べた閉ループフィードバック法を利用して、電流をいつ停止すべきかを決定することができる。
【0130】
いくつかの用途の場合、各電極の皮膚22と接触する領域は直径が約10〜100ミクロンの円形である。本発明の発明者らは、この範囲が、本発明のいくつかの実施態様で要求されるごく局部的な除去を生じさせるのに特に適切であると考えている。この大きさの範囲は、電極の皮膚に対する接触面積が例えば2cm2であることがあるイオン導入法なその他の薬物送達法とは著しく異なることが分かる。
【0131】
好ましくは、除去ヘッド402は、制御ユニット398が装置400の走行速度や走行距離を計算できるように、前記制御ユニットに連結された加速度計などの機械的配置センサ312を備えている。適切な場合、速度の読取り値は、例えば以下のメッセージ「遅過ぎる」、「速度OK」及び「速すぎる」のうちの一つとともに、使用者に対してディスプレイ304に表示し及び/又はスピーカー306によって出力される。あるいは、若しくは更に、機械的配置センサ312は、力変換器を備え、そして、制御ユニット308は、装置400と皮膚22の間の力が最小のしきい値を超えた場合のみ電極320に電流を流すように構成されている。
【0132】
いくつかの用途では、既知の大きさの予め湿らせた医療用パッチを、装置400が皮膚を除去した後、皮膚に当てがうことになっている。このような用途の場合、制御ユニット308は、装置400が、皮膚上の使用者が指定した距離を除去した後、電流が電極320を流れるのを阻止するモードで作動することが好ましい。追加して又は代わりに、装置400が走行する距離は、使用者に対しディスプレイ304上に表示されるので、使用者は、装置400に所要距離を通過させ、指定の長さの皮膚を処置し、次に、所要の距離が処置されたとき、停止させることができる。
【0133】
除去ヘッド402は好ましくは、インキ導管328によって除去ヘッドの表面に連結されたインキ貯槽326を備え、その結果、マイクロチャネルが形成される皮膚22の領域は、インキの付着によって区分けされる。別の好ましい実施態様では、予め湿らせたインキパッド(図示せず)を除去ヘッド402に固定する。いずれの場合も、続いて活性物質を塗布するか又は被検体を抽出するため皮膚22の領域を準備するために手持ち式装置400を使うことによって、皮膚22の処置された領域は、使用者が明確に識別できる。あるいは、若しくは更に、装置400が皮膚の上を通過するとき、除去ヘッド402上の突出素子によって、目視可能なディンプルが、皮膚22の上に一時的に形成される。適切な場合、電極320は前記突出素子を形成するように成形できる。代わりに、その突出素子は、除去ヘッド402の外面と一体にするか又は装置400の他の場所に設ける。好ましい実施態様では、装置400が皮膚に加える力が、しきい値より大きくて、前記のような目視可能なディンプルを生成すると予想される場合のみ、装置400は皮膚22に電流を流す。
【0134】
図13は、本発明の好ましい実施態様による、活性物質の経皮送達及び/又は被検体の経皮抽出を行うための手持ち式装置300の概略部分断面図である。装置300は、好ましくは、制御ユニット308、ディスプレイ304、スピーカー306及び除去ヘッド342が取り付けられているハンドル302を備えている。以下に述べる差異を除いて、装置300は一般に、装置400と実質的に類似の方法で構築される。除去ヘッド342は、好ましくは、皮膚22を横断して移動するとき回転して、一対又は二対以上の隣接電極320に、皮膚に対する接触と脱接触を繰返し行わせる。好ましくは、電極320は、制御ユニット308によって駆動されて、除去ヘッドが皮膚22にそって移動するにつれて、マイクロチャネルを角質層100内に形成する。
【0135】
好ましくは、しかし必然ではないが、多孔質材料322が隣接する電極320の間又は近くに取り付けられる。多孔質材料322は、電極320がつくるマイクロチャネルの領域の皮膚22の表面に活性物質を送達するために一般に用いられる。あるいは、若しくは更に、多孔質材料322は、新しく形成されたマイクロチャネルを通過する分子を、一般に診断を目的として、下側組織から抽出するのに使用される。多孔性材料322は、活性物質もしくは被検体の分子の大きさもしくは他の特性、及び活性物質もしくは被検体の所望の移動速度などの基準を利用して一般に選択される。
【0136】
好ましい実施態様では、除去ヘッド342が薬物貯槽314を備えており、その貯槽は好ましくは再使用可能であり、次の処置に使う活性物質を再充填することができる。あるいは、一定量の活性物質の入っている使い捨てカートリッジを、除去ヘッド342中に、使用前に挿入する。薬物貯槽314は、好ましくは、その貯槽314内に残っている活性物質の量を測定するための貯槽ゲージ346を備えている。好ましい実施態様では、ゲージ346の出力は、例えば貯槽の窓を通じて非発光式で表示される。あるいは、若しくは更に、ゲージ出力信号が制御ユニット308に送られ、次いでその信号を、制御ユニットの論理が処理して、薬物貯槽314内に残っている活性物質の量及び/又は装置300が電流を流す際に投与される活性物質の量を確認する。この情報は、好ましくは、使用者に対して、ディスプレイ304に提示される。あるいは、若しくは更に、スピーカー306からの音声信号が、薬物貯槽が空になったときを使用者に知らせ、必要量の活性物質が皮膚22に投与されたときを示し、又は装置300の状態に関する他の関連情報を運ぶ。
【0137】
薬物貯槽314は好ましくは貯槽ポンプ344を備え、そのポンプは、活性物質の多孔質材料322に対する流量を調整するため制御ユニット308によって駆動される。あるいは、若しくは更に、貯槽ポンプ344が生成する活性物質の流れが、貯槽から出る薬物導管316の出口で活性物質のスプレーを形成する。そのスプレーは、次に、皮膚22の除去された領域を活性物質でコートする。その結果、この実施態様では、多孔質材料322を省くことができる。代わりに、多孔質材料322の通孔は前記スプレーを通過させるが、まわりの多孔質材料が、皮膚22に最初吸収されなかった活性物質を吸収して、その物質を、その後に吸収させるため皮膚と接触させて保持する。
【0138】
液体の形態の薬物の経皮投与い関する本発明のいくつかの好ましい実施態様を本願で記述しているが、本発明の他の好ましい実施態様では、薬物が、別の形態、例えば電極のまわりに予め塗布される粉末又はゲルなどで投与されると解すべきである。
【0139】
除去ヘッド342は一般に位置センサ310を備えているが、このセンサは、除去ヘッドの角位置を測定し、それに応答して信号を制御ユニット308に送る。その制御ユニットは、先に述べたように、好ましくは、装置300の速度と位置を測定して、それら測定値に基づいて使用者に命令を出力する。あるいは、若しくは更に、前記除去ヘッドの角位置は、制御ユニットが、電流を電極320に加えるタイミングを調整する際に利用される。さらに、あるいは、若しくは更に、多孔質材料322は、皮膚と接触する前に適切な大きさの時間と距離をとって、活性物質で積極的に濡らす。このことは、活性物質の蒸発速度が高い場合、及び/又は活性物質が噴霧液として塗布される場合に特に有用である。
【0140】
図14は、本発明の別の好ましい実施態様による、活性物質を経皮送達するか又は被検体を経皮抽出する装置380の概略部分断面図である。装置380は、好ましくは、図13について先に述べた装置300と実質的に同じ方式で作動するが、異なる装置を使って活性物質を皮膚22の表面に送達する。装置300では、活性物質を送達する手段が除去ヘッド342と一体になっているが、装置380は、活性物質を皮膚22に送達する分離した装置を備えている。
【0141】
装置380は、好ましくは、除去ヘッド366と薬物送達巻き枠360の間に連結されたロッカアーム362を備えている。好ましくは、除去ヘッド366は、装置380が皮膚の表面を横断して移動するとき自由に回転して、さきに述べたように、電極320を繰返し、皮膚に接触させ次に離れさせてマイクロチャネルを角質層に形成する。この実施態様の薬物送達巻き枠360は、装置380が皮膚22を横断して移動するにつれて自由に回転するようにロッカアーム362に連結されている。好ましくは、活性物質は、活性物質を予め塗布された(例えば製造時に)薬物送達帯358によって、皮膚の除去された領域に送達される。帯358上の粘着剤コーティング368が好ましくは、前記帯を、皮膚の除去された領域上の定位置に保持する。好ましい実施態様では、帯358と巻き枠360は単一の使い捨てユニットとして組み合わせて、使用する前に、使用者が、その予め巻き取られた巻き枠をロッカアーム362に取り付ける。あるいは、薬物送達帯358は使用者が薬物送達巻き枠360のまわりに巻きつけ、その帯358は使い捨てであるが巻き枠360は再使用することができる。さらに代わりに、帯358が、個々のパッチに対応して、各々1回の投与量の薬物を含む複数の部分に分割され、その結果、使用者が装置380を、皮膚22上を通過させると、一つのパッチが皮膚上に配置される。その後、前記パッチは好ましくは通孔の列(図示せず)の位置で、帯から分離される。
【0142】
好ましい実施態様で、活性物質は薬物送達帯358に均一に塗布される。あるいは、活性物質は、薬物送達帯358上の離散的な領域356に塗布される。この場合、送達帯は好ましくは、領域356を除去ヘッド366が引き起こした皮膚22の除去部位354と整合させる方式で、皮膚22の除去された領域に当てがわれる。
【0143】
図14は、装置380が皮膚を横断して移動するとき、除去ヘッド366が薬物送達巻き枠360の前を進む配置構成の装置380を示すことが分かる。しかし、別の実施態様は、装置が皮膚の上を移動するとき、除去ヘッド342の前を進む薬物送達巻き枠を備えていることもあると解すべきである。このような場合、電極320は、一般に、皮膚22を除去する前に、薬物送達帯358を穿刺するか又は送達帯中の予め形成された通孔(図示せず)を通って突出する。さらに代わりに、帯358はそれ自体、除去ヘッド366のまわりに巻き取られ、それによって、除去ヘッドが皮膚22上を転がって行く作動は、帯の通孔を通って突出する電極がマイクロチャネルを生成し、そしてさらに帯が除去ヘッドからほどけて皮膚と接触した状態で残存するきっかけとなる。これらの実施態様では、活性物質は、電極320が皮膚内にマイクロチャネルを形成するとき、皮膚と接触し、このことは特定の用途には好ましいであろう。
【0144】
図15は、本発明の好ましい実施態様による、活性物質の経皮送達又は被検体の経皮抽出を行う装置390の概略部分断面図である。装置390は、好ましくは、図14を参照して先に述べた装置380と実質的に同じ方式で作動するが、活性物質を皮膚22の表面に送達する異なる手段を備えている。好ましくは、装置390は、ハンドル302に連結された、活性物質を皮膚の表面に送達する薬物送達ヘッド348を備えている。
【0145】
好ましくは、薬物送達ヘッド348は、活性物質が入っている薬物貯槽392、及び装置390が作動中、活性物質が通過して流れる多孔質材料322で構成されている。活性物質の所望の流量は、一般に、重力の作用及び/又は多孔質材料322内の毛細管作用によって達成される。あるいは、若しくは更に、薬物貯槽392は、先に述べたように活性物質の流量を積極的に制御させるため、制御ユニット308に連結された貯槽ポンプ394を備えている。いずれの場合も、多孔質材料322は、装置390が皮膚の上を移動するとき、一般に皮膚22にそって滑動する。あるいは、薬物送達ヘッド348は、装置390が皮膚にそって移動するとき、回転するように連結される。
【0146】
図16は、本発明の好ましい実施態様による、活性物質の経皮送達又は被検体の経皮抽出を行う装置500の概略描写図である。装置500は、好ましくは、以下に述べることを除いて図12〜15を参照して、先に述べたのとおおむね類似の方式で作動する。装置500は、好ましくは、多数の小さい「単極(monopolar)」電極512を設置された除去ヘッド510を備えている。その上に、1又は2以上のより大きい戻り電極514が除去ヘッド510に配置されて、電極512によって、皮膚を通って流される電流の戻り導管(return conduit)として働く。
【0147】
前記の薬物送達装置又は被検体抽出装置はいずれも、同様に、複数の電流駆動電極及び1又は2以上の戻り電極を備えていてもよいと解すべきである。一般に、単極装置は、各電流駆動電極の部位の真下とすぐ隣の角質層の除去を起こす傾向がある。一般に戻り電極の方が大きさが大きいので、通常、その下の皮膚を実質的に加熱することは全くない。
【0148】
図17Aと17Bは、本発明の好ましい実施態様による、物質を経皮移動させることができる装置600の概略図である。以下に述べる差異を除いて、装置600は、好ましくは、本願で述べた角質層を除去する方法のいくつか又はすべてにほぼしたがって作動するように配置構成されている。
【0149】
好ましくは、少なくとも一つの高電圧駆動電極650、戻り電極652及び電源(図示せず)を含む手持ち式ユニットを、使用者が、一般に一組の単極受容電極(monopolar receiving electrode)610と戻り帯614を含むパッチ602の上を通過させる。電極610と戻り帯614は、パッチ620が皮膚の上に配置された時、皮膚22に接触するように、好ましくは、そのパッチを、その上面(図17A)からその底面(図17B)まで貫通する。あるいは、これら電極は、パッチ620の上面と底面を電気的に接続する他の方法によって配置構成される。この方法では、手持ち式ユニットがパッチの上を通過するとき、駆動電極650は好ましくは、各受容電極610と接触して、これらの電極を通じて皮膚22中に電流を流す。同時に戻り電極652は、パッチ602上の戻り帯614と接触して、皮膚22に注入された電流を前記手持ち式ユニットに戻させる。好ましくは、その電流は、各電極610と皮膚22の接触部位に局所除去を起こすように配置構成されている。前記帯は好ましくは、各電極610の全接触面積より充分に大きい接触面積をもっているので、一般に、戻り帯614が皮膚に接触している部分の実質的な加熱は全くない。
【0150】
いくつかの用途で、パッチ602上の各電極610の領域は、手持ち式ユニットがパッチの上を通過するとき、駆動電極650が所望の数の電極612と同時に接触した後、次の1又は2以上の電極613からなるグループと接触するように配置されている。したがって、適切な場合、電極610は、一つだけの電極を一度に接触させるため、(a)千鳥グリッド(図17Aと17B)、(b)各寸法の1又は2以上の電極を有する長方形グリッド、又は(c)戻り帯614に平行なラインに、配列することができる。あるいは、若しくは更に、与えられた時点に、1又は2以上の電極610と駆動電極650を接触させるために他の形態が使用される。
【0151】
好ましくは、パッチ602の表面の形態は、手持ち式ユニットの必要な運動にしたがって配置構成される。例えば、戻り帯614は、手持ち式ユニットとパッチの所望の接触を容易に行える方式で、パッチの表層中に埋めこんでもよい。
【0152】
適切な場合、手持ち式ユニットがパッチ上を2回以上通過すると、角質層が所望の程度除去するように、電源は電流を流すように配置構成されている。手持ち式ユニットは手動操作用に配置構成されていると図17Aと17Bに示されているが、自動化の手段を、パッチ602上の各電極610の上を駆動電極650を移動させるために設置することもできることが分かる。
【0153】
本発明は、先に詳しく示したり述べたことに限定されないことは、当業技術者であれば分かるであろう。むしろ本発明の範囲は、本願で述べたさまざまな特徴の組み合わせと副次的組み合わせ、及び前記説明を読んだときに当業技術者の心に浮かぶであろう、従来技術にはない本願特徴の変形と修正とを含んでいる。
【図面の簡単な説明】
【0154】
【図1A】本発明の好ましい実施態様による物質を経皮輸送する装置の概略部分断面図である。
【図1B】本発明の好ましい実施態様による物質を経皮輸送する別の装置の概略部分断面図である。
【図2】本発明の好ましい実施態様による、図1Aに示す装置の概略底面図である。
【図3】本発明の好ましい実施態様による、図1Aに示す切換えユニットの概略図である。
【図4】本発明の好ましい実施態様による電極アセンブリの概略図である。
【図5】本発明の好ましい実施態様による別の電極アセンブリの概略図である。
【図6】本発明の好ましい実施態様によるさらに別の電極アセンブリの概略図である。
【図7】本発明の好ましい実施態様によるさらに別の電極アセンブリの概略図である。
【図8A】本発明の好ましい実施態様による有限電荷電極アセンブリの概略図である。
【図8B】本発明の好ましい実施態様による有限電荷電極アセンブリの概略図である。
【図9】本発明の好ましい実施態様による別の有限電荷電極アセンブリの概略図である。
【図10】本発明の好ましい実施態様によるさらに別の有限電荷電極アセンブリの概略図である。
【図11A】本発明の好ましい実施態様による同軸電極アセンブリの概略図である。
【図11B】本発明の好ましい実施態様による、図11Aに示す同軸電極アセンブリ内の共通電極層の概略平面図である。
【図12】本発明の好ましい実施態様による、物質を経皮輸送するため皮膚を調整する手持ち式装置の概略部分断面図である。
【図13】本発明の別の好ましい実施態様による物質の経皮輸送を行う手持ち式装置の概略部分断面図である。
【図14】本発明のさらに別の実施態様による、物質の経皮輸送を行う手持ち式装置の概略部分断面図である。
【図15】本発明のさらに別の好ましい実施態様による、物質を経皮輸送する手持ち式装置の概略部分断面図である。
【図16】本発明の更なる好ましい実施態様による、物質を経皮輸送する手持ち式装置の概略描写図である。
【図17A】本発明の更なる好ましい実施態様による、物質を経皮輸送できるようにする手持ち式装置の概略図である。
【図17B】本発明の更なる好ましい実施態様による、物質を経皮輸送できるようにする手持ち式装置の概略図である。
Claims (111)
- 皮膚と接触するように置かれた後、皮膚と電気的接触を保ちながら皮膚上を横断して移動するように構成される複数の電極と、
皮膚上を横断して移動する際に2またはそれ以上の前記複数の電極間に同時に電流が流れるようにする電源とを備え、被検者の体の皮膚を処置する装置。 - 電源が、皮膚の表皮角質層下の皮膚層が実質的に除去されないように電流を流すよう構成される請求項1記載の装置。
- 電源が、皮膚の表皮角質層を除去するために電流を流すように構成される請求項1記載の装置。
- 電源が、電流が流れる皮膚の領域を区分するために、物質を皮膚に塗布するように構成されるマーキング・ユニットを備える請求項1記載の装置。
- 電流が流れる皮膚の領域を区分するために皮膚を押圧するように構成される1あるいはそれ以上の突起要素を備える請求項1記載の装置。
- 少なくとも1つの電極は、皮膚と接触して約10〜100μmの特徴的な長さを有する接触領域を作るように構成される請求項1記載の装置。
- 少なくとも1つの電極は、双極式電極を備える請求項1記載の装置。
- 前記2またはそれ以上の電極が、一つの戻り電極と2またはそれ以上の電流駆動電極を備え、電源が、各電流駆動電極と戻り電極との間にぞれぞれ電流を流すように構成される請求項1記載の装置。
- 電源は、物質が皮膚を通過できるように電流を流すよう構成される請求項1〜8の何れか1つに記載の装置。
- 電源は、物質が被検者の皮膚を通過して体内へ入れるように電流を流すよう構成される請求項9記載の装置。
- 電源は、物質が被検者の体内から皮膚を通過できるように電流を流すよう構成される請求項9記載の装置。
- 電流を流す皮膚の部位に物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを備える請求項1〜8の何れか1つに記載の装置。
- 物質塗布ユニットが、
装置が皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、装置が皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれ、電流が流れる皮膚の領域を覆うように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを備える請求項12記載の装置。 - 物質塗布帯は、前記帯が皮膚への接触を保つようにする粘着剤を備える請求項13記載の装置。
- 物質塗布ユニットが、
物質の一回分の投与量を収容するように構成されるタンクと、
物質を前記領域に移送するようにタンクに接続される導管とを備える請求項12記載の装置。 - 導管は、前記物質の所望の流速が得られるように構成される請求項15記載の装置。
- 物質塗布ユニットは、所望の流速が得られるように物質が皮膚への移送中に通る多孔性材料を備える請求項15記載の装置。
- 物質塗布ユニットは、タンクに接続され、物質の所望の流速が得られるように構成されたポンプを備える請求項15記載の装置。
- 皮膚を横断して移動するときに回転するように構成されたローラと、
ローラの表面上に配置され、ローラが皮膚上を横断して移動するときに皮膚と接触するように連なって配置された複数の電極と、
皮膚と接触したときに各電極を通る電流を駆動するように構成された電源とを備え、被検者の体の皮膚を処置する装置。 - 電源が、皮膚の表皮角質層下の皮膚層が実質的に除去されないように電流を流すように構成される請求項19記載の装置。
- 電源が、皮膚の表皮角質層を除去するように電流を流すように構成される請求項19記載の装置。
- 電源が、電流が流れる皮膚の領域を区分するために、マーキング物質を皮膚に塗布するように構成されるマーキング・ユニットを備える請求項19記載の装置。
- 電流が流れる皮膚の領域を区分するために皮膚を押圧するように構成される1あるいはそれ以上の突起要素を備える請求項19記載の装置。
- 少なくとも1つの電極は、皮膚と接触して約10〜100μmの特徴的な長さを有する接触領域を作るように構成される請求項19記載の装置。
- 少なくとも1つの電極は、双極式電極を備える請求項19記載の装置。
- 複数の電極が、一つの戻り電極と2またはそれ以上の電流駆動電極とを備え、電源が、各電流駆動電極と戻り電極との間にぞれぞれ電流を流すように構成される請求項19記載の装置。
- 電源は、物質が皮膚を通過できるように電流を流すよう構成される請求項19〜26の何れか1つに記載の装置。
- 電源は、物質が被検者の皮膚を通過して体内へ入れるように電流を流すよう構成される請求項27記載の装置。
- 電源は、物質が被検者の体内から皮膚を通過できるように電流を流すよう構成される請求項27記載の装置。
- 電流を流す皮膚の部位に活性物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを備える請求項19〜26の何れか1つに記載の装置。
- 物質塗布ユニットが、
装置が皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、巻き枠が皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれ、電流が流れる皮膚の領域を覆うように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを備える請求項30記載の装置。 - 物質塗布帯は、前記帯が皮膚への接触を保つようにする粘着剤を備える請求項31記載の装置。
- 物質塗布ユニットが、
物質の一回分の投与量を収容するように構成されるタンクと、
物質を前記領域に移送するようにタンクに接続される導管とを備える請求項30記載の装置。 - 導管は、前記物質の所望の流速が得られるように構成される請求項33記載の装置。
- 物質塗布ユニットは、所望の流速が得られるように物質が皮膚への移送中に通る多孔性材料を備える請求項33記載の装置。
- 物質塗布ユニットは、タンクに接続され、物質の所望の流速が得られるように構成されたポンプを備える請求項33記載の装置。
- ハウジングと、
ハウジングの表面上に皮膚と接触するように配置された複数の電極と、
ハウジングの動きに感応するセンサ信号を発生するように構成されたモーション・センサと、
信号を受信してそれに応答して装置の物理的配置を特定し、その物理的配置の特定に応答して前記複数の電極へ流れる電流を制御するように構成された制御ユニットとを備え、被検者の体の皮膚を処置する装置。 - 制御ユニットは、装置の速度を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される請求項37記載の装置。
- 制御ユニットは、速度が規定の動作範囲を超えた場合に電流を停止させるように構成される請求項38記載の装置。
- 制御ユニットは、装置が移動した距離を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される請求項37記載の装置。
- 制御ユニットは、装置が規定の距離を移動した後に電流を停止させるように構成される請求項40記載の装置。
- 制御ユニットは、装置の加速度を特定し、それに応答して電極への電流を制御するように構成される請求項37記載の装置。
- 制御ユニットは、加速度が規定の動作範囲を超えた場合に電流を停止させるように構成される請求項42記載の装置。
- 制御ユニットに接続される出力ユニットを備え、制御ユニットは出力ユニットを作動させて被検者に装置の物理的配置を示す出力信号を発生するように構成される請求項37記載の装置。
- 出力ユニットがスピーカーを備え、制御ユニットは物理的配置に応答してスピーカーを作動させるように構成される請求項44記載の装置。
- 出力ユニットがディスプレイを備え、制御ユニットは物理的配置に応答してディスプレイを作動させるように構成される請求項44記載の装置。
- 電源が、電流が流れる皮膚の領域を区分するために、マーキング物質を皮膚に塗布するように構成されるマーキング・ユニットを備える請求項37記載の装置。
- 電流を流す皮膚の部位に活性物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを備える請求項37記載の装置。
- 物質塗布ユニットが、
装置が皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、巻き枠が皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれ、電流が流れる皮膚の領域を覆うように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを備える請求項48記載の装置。 - 物質塗布ユニットが、
物質の一回分の投与量を収容するように構成されるタンクと、
物質を前記領域に移送するようにタンクに接続される導管とを備える請求項48記載の装置。 - 導管は、前記物質の所望の流速が得られるように構成される請求項50記載の装置。
- 物質塗布ユニットは、タンクに接続され、物質の所望の流速が得られるように構成されたポンプを備える請求項50記載の装置。
- ハウジングと、
ハウジングの表面上に皮膚と接触するように配置され皮膚に電流を流すように構成された複数の電極と、
ハウジングの動きに感応するセンサ信号を発生するように構成されたモーション・センサと、
出力ユニットと、
センサ信号を受信してそれに応答して装置の物理的配置を特定し、出力ユニットを作動させて装置の物理的配置を被検者に示すための出力信号を発生するように構成された制御ユニットとを備え、被検者の体の皮膚を処置する装置。 - 制御ユニットは、装置の速度を特定し、出力ユニットを作動させて装置の速度に応答する出力信号を発生するように構成される請求項53記載の装置。
- 制御ユニットは、装置の加速度を特定し、出力ユニットを作動させて装置の加速度に応答する出力信号を発生するように構成される請求項53記載の装置。
- 制御ユニットは、装置が移動した距離を特定し、出力ユニットを作動させて装置が移動した距離に応答する出力信号を発生するように構成される請求項53記載の装置。
- 出力ユニットがスピーカーを備え、制御ユニットは前記配置に応答してスピーカーを作動させるように構成される請求項53記載の装置。
- 出力ユニットがディスプレイを備え、制御ユニットは前記配置に応答してディスプレイを作動させるように構成される請求項53記載の装置。
- 電流を流す皮膚の部位に活性物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを備える請求項53〜58の何れか1つに記載の装置。
- ハウジングと、
ハウジングに連結されハウジングが皮膚を横断して移動するときに回転するように構成される巻き枠と、
塗布される物質を有し、ハウジングが皮膚を横断して移動するときに巻き枠から解かれて皮膚の領域を覆い、医薬物質が皮膚を通って血流に入るように巻き枠の周囲に配置されて構成される物質塗布帯とを備え、被検者の皮膚の領域から医薬物質を被検者の血流に入れる装置。 - 皮膚の領域へ電流を流すように構成される複数の電極を備え、物質塗布帯は、前記皮膚領域に対応する帯の離散的な領域に塗布される物質を有するように構成される請求項60記載の装置。
- 物質塗布帯は、区画に分割され、各区画は塗布する物質の一回分の投与量を有し、各区画は巻き枠から区画が解かれるにしたがって帯から外れるように配置される請求項60〜61のいずれか1つに記載の装置。
- 皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
皮膚との電気的接触を保ったままで電極を皮膚を横断して移動させ、
電極が皮膚を横断して移動するのと同時に2またはそれ以上の前記電極に電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法。 - 電流の駆動が、表皮角質層下の皮膚層が実質的に除去されないような電流のパラメータの設定を備える請求項63記載の方法。
- 電流の駆動が、表皮角質層が実質的に除去されるような電流のパラメータの設定を備える請求項63記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域を区分するために、マーキング物質を皮膚にさらに塗布する請求項63記載の方法。
- 電流の駆動が、双極性モードの電流駆動を備える請求項63の方法。
- 電流の駆動が、単極性モードの電流駆動を備える請求項63の方法。
- 電流の駆動が、物質が皮膚を通過できるような電流のパラメータの設定を備える請求項63〜68の何れか1つに記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で物質を皮膚の内部へさらに送達する請求項69記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で物質を皮膚を介してさらに抽出する請求項69記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で活性物質を皮膚へさらに塗布する請求項63〜68の何れか1つに記載の方法。
- 物質の塗布が、物質の流速の調節を備える請求項72記載の方法。
- 物質の塗布が、物質の能動的ポンピングを備える請求項72記載の方法。
- 皮膚と接触させて複数の電極を順次配置し、
それぞれの電極が皮膚に接触するときに各電極を通る電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法。 - 電流の駆動が、表皮角質層下の皮膚層が実質的に除去されないような電流のパラメータの設定を備える請求項75記載の方法。
- 電流の駆動が、表皮角質層が実質的に除去されるような電流のパラメータの設定を備える請求項75記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域を区分するために、マーキング物質を皮膚にさらに塗布する請求項75記載の方法。
- 電流の駆動が、双極性モードの電流駆動を備える請求項75の方法。
- 電流の駆動が、単極性モードの電流駆動を備える請求項75の方法。
- 電流を駆動する工程が物質が皮膚を通過できるような電流のパラメータの設定を備える請求項75〜80の何れか1つに記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で物質を皮膚の内部へさらに送達する請求項81記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で物質を皮膚を介してさらに抽出する請求項81記載の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で活性物質を皮膚へさらに塗布する請求項75〜80の何れか1つに記載の方法。
- 物質の塗布が、物質の流速の調節を備える請求項84記載の方法。
- 物質の塗布が、物質の能動的ポンピングを備える請求項84記載の方法。
- 皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
電極の物理的配置を特定し、
電極の配置に応答して2またはそれ以上の複数の電極間の電流を駆動し、被検者の体の皮膚を処置する方法。 - 電流の駆動が、電極の移動速度に応答する電流駆動を備える請求項87の方法。
- 電流の駆動が、電極が移動した距離に応答する電流駆動を備える請求項87〜88の何れか1つに記載の方法。
- 電極が規定の距離を移動したのに応答してさらに電流を停止させる請求項89記載の方法。
- 電流の駆動が、電極の加速度に応答する電流駆動を備える請求項87〜88の何れか1つに記載の方法。
- 被検者に装置の物理的配置をさらに標示する請求項87〜88の何れか1つに記載の方法。
- 配置の標示が、音響標示を発生させる請求項92の方法。
- 配置の標示が、視覚標示を発生させる請求項92の方法。
- 電流が流れる皮膚の領域で医薬物質を皮膚へさらに塗布する請求項87〜88の何れか1つに記載の方法。
- 皮膚と接触させて複数の電極を配置し、
2またはそれ以上の電極の間の電流を駆動し、
電極の物理的配置を特定し、
被検者に電極の物理的配置を示す出力信号を発生する被検者の体の皮膚を処置する方法。 - 出力信号の発生が、電極の移動速度に応答する信号を発生する請求項96の方法。
- 出力信号の発生が、電極の加速度に応答する信号を発生する請求項96の方法。
- 出力信号の発生が、電極が移動した距離に応答する信号を発生する請求項96の方法。
- 出力信号の発生が、音響信号を発生させる請求項96の方法。
- 出力信号の発生が、視覚信号を発生させる請求項96〜100の方法。
- 皮膚との電気的接触を得るように皮膚と接触するように配置される複数の受電電極と、
前記受電電極のうちの第2電極と電気的接触を生成するのに先立って、前記受電電極のうちの第1電極と電気的接触を生成するように戻り電極を横断して通過するように構成される駆動電極と、
駆動電極を駆動して駆動電極が第1受電電極とと電気的に接触するときに第1受電電極へ第1電流を流し、駆動電極が第2受電電極と電気的に接触するときに第2受電電極へ第2電流を流すように構成される電源とを備える被検者の体の皮膚を処理する装置。 - 皮膚に当てるように構成され、受電電極に付けられたパッチを備える請求項102記載の装置。
- 少なくとも1つの受電電極は、単極式電極を備える請求項102記載の装置。
- 電源は、駆動電極を駆動して皮膚の角質層を除去するのに十分な大きさで第1電流を流すように構成される請求項102記載の装置。
- 電源が、駆動電極を駆動して第1受電電極を通って皮膚の領域に流れる第1電流を流すように構成され、装置が前記領域に皮膚へ物質を塗布するように構成される物質塗布ユニットを備える請求項102〜105の何れか1つに記載の装置。
- 電源が、皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層下の皮膚層とを除去させるような電流を流すように構成される請求項1〜8の何れか1つに記載の装置。
- 電源が、皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層下の皮膚層とを除去させるような電流を駆動するように構成される請求項19〜26の何れか1つに記載の装置。
- 電流の駆動が、電流が皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層下の皮膚層とを除去させるような電流のパラメータの設定を備える請求項63〜68の何れか1つに記載の方法。
- 電流の駆動が、電流が皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層下の皮膚層とを除去させるような電流のパラメータの設定を備える請求項75〜80の何れか1つに記載の方法。
- 電源が、駆動電極を駆動して少なくとも1つの電流が皮膚の表皮角質層と、少なくとも部分的に、表皮角質層下の皮膚層を除去させるのに十分な大きさで電流を流すように構成される請求項102〜105の何れか1つに記載の装置。
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