JP2004528879A - 使い捨てアンダーパンツ及び該アンダーパンツを構成する方法 - Google Patents

使い捨てアンダーパンツ及び該アンダーパンツを構成する方法 Download PDF

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Abstract

0.10より小さいファクタだけ前方に歪められた吸収体コアを有する三次元の使い捨てアンダーパンツが開示される。吸収体コアは、背部区域における吸収体コアの長さを前部区域と中央区域における吸収体コアの長さで割ったものが0.10より小さくなり、前部区域における吸収体コアの長さが背部区域における吸収体コアの長さより大きくなるように使い捨てアンダーパンツの前部区域、中央区域、及び背部区域に配置される。1つの態様においては、使い捨てアンダーパンツは、弾性を付与された脚及びウエスト開口部を含み、その結果としてアンダーパンツは、使用者の腰及び腹の周りで伸縮可能となる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、使い捨てアンダーパンツに関する。1つの態様においては、本発明は、歪吸収体コアを有する使い捨てアンダーパンツに関する。1つの態様においては、本発明は、液体不透過性部分と、身体排出物及び排泄物を収容し及び吸収するために前方にシフトされた吸収体コアとを有する使い捨て失禁用アンダーパンツに関する。
【0002】
(背景技術)
人体の排出物を吸収するためのアンダーパンツ吸収性衣類は、使い捨てでないアンダーパンツ、失禁用物品又は吸収性物品と組み合わされた使い捨てでないアンダーパンツ、及び使い捨てアンダーパンツ又は使い捨て吸収性下着を含む。
使い捨て吸収性下着は、水性液体透過性上面シート層と、人体の排出物を受け入れ、及び吸収するための1つ又はそれ以上の層を含む吸収体コアと、排出物を収容するための水性液体不透過性の液体障壁とを含む構造を有する。
【0003】
使い捨てアンダーパンツは、液体透過性の身体側の内側ライナと、表面シート層と、液体不透過性の外側カバーと、液体障壁と、内側ライナと外側カバーとの間に挟み込まれた吸収体バットとを含む三層の複合構造体である。通常の吸収性バットは、前ウエストバンドと背ウエストバンドとの間に対称に配置される。使い捨てアンダーパンツの3つの主要な要素の材料は、身体側の内側ライナ及び表面シート層用の不織布と、外側カバー及び液体障壁用の薄い熱可塑性フィルムと、吸収性バット用のセルロース性フラフとを含む。
使い捨てアンダーパンツは、成人の失禁のケア及び幼児のケアを与える。
【0004】
幾つかの吸収性衣類は、それらの意図されている目的を満足に果たすが、好ましい吸収特性、好ましい吸収性材料の使用、及び着用者に与える不快感が最小の好ましい排出物閉じ込め特性を有するもっと個別のアンダーパンツを与える必要性が存在する。アンダーパンツは、吸収体層の遠位端を含む吸収体層の表面積全体への水性液体の移動を容易にするように働くものではない。排出物の吸収は、吸収体層における小さな領域に集中し、それにより、下着の吸収能力の多くが十分に利用されない。
小さな子供と成人の身体の間の差と、小さな子供と成人との活動性及び移動性の差により、使い捨てトレーニングパンツの寸法を成人サイズに増加させても、成人ユーザの多くの必要性に見合わない。
【0005】
吸収性下着は、「J」字形の構成で着用される。「J」字形の構成においては、下着の前部領域は、下着の背部領域より着用者の身体において下側に着用される。
吸収性アンダーパンツは、着用者の身体において、下着の中央が放出点と一致しない状態で着用される。放出点は、下着の前部領域に向けて生じる。したがって、現在入手可能なアンダーパンツは、放出点において適切な吸収性材料を与えるものではない。
中央に配置された捕集区域を含む吸収性パッドを有する吸収性アンダーパンツは、好ましい吸収性をもたらすものではなく、その結果として製品の不具合がもたらされる。
人体排出物を吸収し及び収容するための幾つかのアンダーパンツは、嵩高く、あまり効果的なものではない。吸収体コアは、特に中央部分と背部領域において、嵩高い構成では十分に利用されない吸収能力の位置をもって配置される。こうした下着は、特に着用者が活発な成人である場合に、着用するのに快適なものではない。こうした下着は、高価であり、使用されないむしろ無駄な背部領域に吸収性材料が配置されるので効果的なものではない。
したがって、好ましい吸収特性と好ましい閉じ込め特性をもつ一方で依然として着用するのに快適である吸収性アンダーパンツに対する必要性が存在している。本発明のさらなる目的は、以下の詳細な説明から明らかとなるであろう。
【0006】
(発明の開示)
本発明の物品及び方法は、縦方向及び横方向軸線、縦方向軸線上に相対して配置される前部区域及び背部区域、並びに前部区域と背部区域との間に配置された中央区域を有する最初に広げられた形状を定める使い捨てアンダーパンツを提供するものであり、区域の各々は、アンダーパンツの長さの3分の1の長さ方向軸線に沿う長さを有する。前身頃部分と後身頃部分とを有する外側カバーは、股部分によって接続され、前身頃部分及び後身頃部分は、互いに接続されてウエスト開口部と2つの脚開口部を形成し、吸収性障壁複合材は、液体不透過性層と、透過性層と、液体不透過性層と透過性層との間に配置され前端縁と後端縁とを有する矩形の吸収体コアと、に関連する。吸収体コアは、背部区域における吸収体コアの長さを前部区域と中央区域における吸収体コアの長さで割ったものが0.10より小さくなり、前部区域における吸収体コアの長さが背部区域における吸収体コアの長さより大きくなるように上記区域内に配置される。1つの態様においては、外側カバーはさらに、脚開口部の各々の周りに配置されて該脚開口部の各々の周りにギャザーを形成する脚弾性体と、前身頃部及び後身頃部の周りに配置されて前身頃部及び後身頃部のギャザーを形成するウエスト部弾性体とを含む。
【0007】
(発明を実施するための最良の形態)
本発明による物品及び方法は、腰部及び腹部の周囲に周方向に伸長可能であり失禁の防護を与える弾性を付与された脚開口部と胴部を含む、3次元の使い捨ての個別のアンダーパンツを有する吸収性アンダーパンツを提供する。
本発明は、アンダーパンツの股部に関連する可撓性の吸収体コアによって得られる防護を提供する吸収性アンダーパンツを含み、ここで該吸収体コアは、各脚開口部を囲む弾性体システムによって、失禁による放出に対し適切な位置に保持される。吸収体コアはアンダーパンツの股部からアンダーパンツの本体の前身頃部分と後身頃部分に延びる。本発明のアンダーパンツは失禁による放出を捕捉し吸収することができ、また液体が外側の衣服及びベッドリネンに透過することを防ぐことができる。
【0008】
本発明は、好ましい吸収力、閉じ込め性、及び快適性を有する吸収性アンダーパンツを提供する。本発明のアンダーパンツは、衣類の縦方向の寸法において非対称に設置されるように前部区域と中央区域に配置された吸収体コアを提供する。吸収性パッドを衣類の縦方向の寸法において非対称に設置することは、平坦な状態から解剖学的に合致する形状へと変形されたときに、衣類が妥当且つ快適に形成されることを容易にする。
背部区域における吸収体コアの長さを、アンダーパンツの中央区域の吸収体コアの長さに前部区域の吸収体コアの長さを足したもので割った比例歪係数は、約0.10より小さい。1つの態様においては、本発明の比例歪係数は0.095より小さく、好ましくは0.085より小さく、最も好ましくは0.07より小さい。使い捨てアンダーパンツは、中央区域において袋構造を形成することを容易にする弾性を付与された物品を提供し、使い捨てアンダーパンツと着用者との間の効果的なシールを提供する。本発明の使い捨てアンダーパンツは快適に着用でき、好ましい閉じ込め特性を有する。
【0009】
本発明の1つの好ましい実施形態は、吸収体コアの全寸法にわたる繊維及び超吸収体のCD方向及びMD方向における連続的かつ一定の比率により、水性液体がX、Y、及びZ方向へ急速に移動することを容易にする吸収体コアを提供する。1つの態様では、吸収体コアは、該吸収体コアの全寸法にわたるCD方向及びMD方向において、繊維又は超吸収体の密度と区域に差異を有する。
本発明は、1つの態様において、上面シート層と吸収体コアとの間の大量に奔出した水性液体を収容するための取り込み材料でできたサージ層を含む、ヒトの排泄物の吸収と収容に使用する使い捨てアンダーパンツを提供する。
本発明は、1つの態様において、吸収体コアと、上面シート層と吸収体コアとの間の大量に奔出した水性液体を収容するための取り込み材料でできた液体障壁サージ層との間に設置された綿撒糸を含む、ヒトの排泄物の吸収と収容に使用する使い捨てアンダーパンツを提供する。
【0010】
本発明は、1つの実施形態において、綿撒糸と、取り込み材料でできたサージ層との両方を含む、使い捨てアンダーパンツを提供する。
1つの実施形態において、綿撒糸と、取り込み材料でできたサージ層は、使い捨てアンダーパンツの前部区域及び中央区域の中に歪まされ、背部区域には存在しない。
「水性−液体不透過性」とは、尿のような水性液体を収容し、通常の使用条件下では水性液体との接触点において層又はラミネートの平面に垂直な方向に該水性液体を透過させない層又はラミネートを意味する。
ヒトの解剖学的構造に関連する背部、背部側、又は背部分という語は、図1を参照して定義される。図3は、図示されたアンダーパンツの中心を通ってこれを前半分と後ろ半分に分割する横断軸線又は横断平面を図示する。着用者の「背部」又は「背部側」或いは「背部分」は、着用者の一方の側の中心線から背中を回って着用者の他方の側の同様の箇所までの部分を含む。
背部区域とは、着用者の身体の後方側で着用される、衣類の全長の背部側3分の1の区域である。
【0011】
障壁布又は障壁とは、水性液体の透過に対して比較的不透過性である布を意味し、即ちASTM試験法22による血液透過率が1.0又はそれより低い布を意味する。
障壁布とは、水性液体及び/又は微粒子による浸透に対し有用なレベルの抵抗性を有する布を指す。水性液体の浸透に対する抵抗性は、静水頭試験、透過試験、及び水噴霧浸透試験により測定される。特に指定のない限り、水性液体の浸透に対する抵抗性をもつ材料は、標準静水圧試験AATCCTM第127−1977号による判定に従い、少なくとも約20センチメートルの静水頭を有する材料を指す。そうした耐水性液体材料は、例えば、60センチメートル又はそれ以上の静水頭を有することができる。微粒子による浸透に対する抵抗性は、空気フィルタの乾燥粒子保持力を判定することによって測定され、粒子抵抗効率として表すことができる。具体的には、粒子抵抗効率は、材料を通る或る範囲の寸法の粒子の通過を防止する効率を指す。粒子抵抗効率は、例えばミシガン州グラス・レイク所在のInterBasic Resources Inc.社によって実施されるIBR試験法第E−217号改訂G(1991年1月15日)といった試験を用いて、空気フィルタの乾燥粒子保持力を判定することによって測定される。障壁布のためには、高い粒子抵抗効率が好ましい。好ましくは、障壁布は、少なくとも約20cmの水道水の柱による浸透に対して抵抗すべきであり、及び/又は、約0.1ミクロンより大きい直径を有する粒子に対し少なくとも約40パーセントの粒子抵抗効率を有するべきである。
【0012】
配合物とは、2つ又はそれ以上のポリマーの混合物を意味し、それに対し「アロイ」という用語は、その成分は非混和性であるが相溶化されたものである配合物のサブクラスを意味する。「混和性」は、混合の自由エネルギーに対して負の値を有する配合物として定義され、「非混和性」は正の値を有する配合物として定義される。更に、「相溶化」は、合成物を製造するために非混和性ポリマー配合物の界面特性を修正する工程として定義される。
結合されるとは、2つの要素を接合する、接着する、接続する、取り付けること等を指す。各々が介在する要素に直接結合される場合のように、互いに直接に又は互いに間接的に結合される場合に、2つの要素が互いに結合されると考えられる。
【0013】
ボンデッドカーデッドウェブは、ステープル繊維を機械方向に細分し整列させて機械方向に配向された繊維質の不織ウェブを形成する梳き又は梳毛ユニットを通して送り出されたステープル繊維から作られたウェブを指す。そうした繊維は通常、梳毛ユニットに先立って繊維を分離するピッカに入れられるベールの形で購入される。ウェブが形成され、次いで幾つかの公知の結合方法のうちの1つ又はそれ以上の方法によって結合される。そうした結合方法の1つは、粉末状の接着剤がウェブを通して撒布され、次いで通常はウェブと接着剤を高温の空気で加熱することで活性化される粉体結合である。別の好適な結合方法は、加熱したカレンダー・ロール又は超音波結合装置を用いて、通常は局所化された結合パターンで繊維が互いに結合されるが、必要であれば全表面にわたってウェブを結合することができるパターン結合である。特に2成分ステープル繊維を使用するときに好適な別の結合方法は、通気結合である。
【0014】
嵩とは、ニューヨーク州アミティヴィル所在のTMI(Testing Machines Incorporated)社から入手可能なモデル49−70厚さ試験機を用いて測定されたサンプルの厚さを指す。厚さ試験機には直径2インチの円形足部1個が装備され、測定は約0.2ポンド毎平方インチ(psi)の圧力をかけて行われた。ほぼ乾燥した、即ち従来の方法によって求めた際に、重量の約10パーセントより低い水分量を有すると判定されたサンプルの嵩測定値を、乾燥嵩と呼ぶ。
「機械横方向」又はCDという用語は、布の幅即ち「機械方向」又はMDに対して直角をなす方向を指す。
CD方向は製品の横方向又は短い方の方向であり、一般にMD又は機械方向に対して直角をなす。
【0015】
セルロース繊維とは、セルロース、即ち直線状の水湿潤性多糖類からなる繊維を指し、木材パルプ、バガス、又は綿リンターといったより大きな天然の集合体の単一の構成要素として存在するか、又はアルファ・パルプ或いはビスコース・レーヨンといった天然の集合体の誘導体として存在する。
中央区域とは、着用者の身体上における製品の前部領域と背部領域との間にある、衣類の全長の中央の3分の1の区域である。
近接する、とは、1つの要素が、他の近傍の構造、製造上の制限、快適性、又はフィット性の考慮に起因して可能な限り、別の要素の付近に配置されることを意味する。
【0016】
コフォームとは、シュートの近くに少なくとも1つのメルトブロー金型ヘッドが配置され、該シュートを通して他の材料が形成中のウェブに添加されるような製法を意味する。そうした他の材料とは、パルプ、超吸収性粒子、セルロース、又はステープル繊維である。コフォーム法は、ラウに付与され、本出願人に譲渡された米国特許第4,818,464号及びアンダーソン他に付与された第4,100,324号に示されている。コフォーム法により形成されたウェブはコフォーム材料と呼ばれる。
本質的に含む、とは、所与の組成又は製品の所望の特徴に顕著な影響を与えない追加の材料の存在を除外するものではない。この種の例示的な材料には、これらに限定されることなく、顔料、酸化防止剤、安定剤、界面活性剤、ワックス、流動促進剤、微粒子、及び組成物の加工可能性を増強するために添加される材料を含むことができる。
連続的な、とは、記載された構造体が閉ループ構造であることを意味する。連続的構造体は、単一の即ち1部品の構造体であるか、又は適切に接合されて閉ループを形成した個々の要素から成る。
【0017】
使い捨てとは、記載された衣類又は物品が、排尿、排便、又はその他によって汚れるまで使用され、次いで、洗って再び再利用されるのではなく廃棄されるように設計されていることを意味する。使い捨てとは、1回の使用又は1回の限定された使用に限定されず、消費者にとって非常に安価なため、たった1回の使用又はわずかな回数の使用の後で汚れるなどして使用不可能になった場合に廃棄してしまえる物品のことも指す。
配置される、〜の上に配置される、〜と共に配置される、〜に配置される、又は〜の近くに配置される、とは、1つの要素が別の要素と一体化されるか又は単一化され得ることを意味するように意図され、又は1つの要素が別の要素に接合された、又は接続された、又はそれと共に設置された、又はその付近に設置されたことを意味するように意図されている。
【0018】
繊維、フィルム、又は布を指す際の弾性又はエラストマー性の、とは、バイアス力を付与されたときに、弛緩し伸長されていない長さの少なくとも約150パーセント又は1.5倍に伸長されたバイアス長さにまで引き伸ばし可能であり、伸長させるバイアス力が解除されると、その伸びの少なくとも50パーセントまで回復する材料を意味する。
弾性、弾性的、又は弾性を付与された、とは、%で表され、変形を生じさせる力を除いた後に、元の寸法及び形状の少なくとも一部を材料又は複合弾性材に取り戻させる、材料又は複合弾性材の特性を指す。
弾性化可能な、とは、活性化させてその弾性を回復させることのできる、一時的に弾性の付与又は弾性が抑制された部材部材を表す。
弾性を付与された、とは、材料が本来非弾性であり、それが弾性材料に接合されることで弾性をもたされたことを意味する。
【0019】
伸びとは、パーセントで表され、引き伸ばされる前の材料の長さに対する材料の引き伸ばしの比率を意味し、式1(Eq.1)で示される。
(Eq.1)引き伸ばされた長さ−元の長さ/元の長さ×100
引き伸ばし可能な、伸ばせる、伸長する、伸長可能性、又は伸長性とは、長さの単位で表され、材料がその長さを増すことができることを意味する。
引き伸ばし、引き伸ばす、又は引き伸ばされた、とは、伸ばされることにより、材料の長さが増大する変化を指し、長さの単位で表される。
布は、織成ウェブ、編成ウェブ、及び不織ウェブの全てを指すのに用いられる。
【0020】
フィラメントは、直径又は幅に対する長さの比率が高い要素を指し、繊維、糸、ストランド、ヤーン、又はこれらの要素の組み合わせを含む。
完成品は、意図された目的に合わせて製造された製品を意味する。
可撓性とは、応従性があり、人体の全体的な形及び輪郭に容易に適合する材料を指す。
前部、前部側、又は前部分は、「背部」、「背部側」、又は「背部分」と相補的である、物品又は衣類の前方部分を含む。
前部又は背部は、本記載の全体を通じて、着用者に位置されたときに衣類がとる位置ではなく、衣類自体に対する関係を指すために用いられる。
前部区域とは、着用者の身体の前方側で着用される、衣類の全長の前方3分の1である。
例えば開口部又は縁部に関連する完全にギャザー寄せされた、とは、開口部又は縁部の辺りの材料がその全周に沿ってギャザー寄せされることを意味する。
【0021】
衣類とは、着用可能な医療向けでないどんな形式の衣料品をも意味し、工業用作業着及びカバーオール、アンダーパンツ、パンツ、シャツ、ジャケット、手袋、又は靴下を含む。衣類とは、着用可能などんな形式の衣料品をも意味し、工業用作業着及びカバーオール、アンダーパンツ、パンツ、シャツ、ジャケット、手袋、靴下などを含む。
親水性とは、繊維に接触する水性液体によって湿潤される繊維又は繊維の表面を表す。材料の湿潤度は、関係する液体と材料の接触角及び表面張力によって説明することができる。特定の繊維材料又は繊維材料の配合物の湿潤性を測定するのに適した装置及び技術は、Cahn SFA−222表面張力分析器システムによって与えられる。Cahnシステムで測定する場合には、90度より小さい接触角を有する繊維は「湿潤性」即ち「親水性」を示し、90度より大きい接触角を有する繊維は「非湿潤性」即ち「疎水性」を示す。
【0022】
取り込み層、取り込み材料、又はサージ層は、吸収パッドに導入された水性液体の放出を減速させ、拡散させるように設計された材料を指す。こうした材料の実例は、D. Proxmire他に付与された1993年3月9日付の米国特許第5,192,606号、Ellis他に付与された1996年1月23日付の米国特許第5,486,166号、Ellis他に付与された1996年2月13日付の米国特許第5,490,846号、Hanson他に付与された1996年4月23日付の米国特許第5,509,915号に記載され、それらの開示は引用によりここに組み入れられる。
【0023】
一体の、とは、互いに結合されるか、共に設置されるか、又は互いに接近して設置された別個の構造体を指すのではなく、単一の単位要素の種々の部分を指すのに用いられる。
内側、又は外側は、吸収性衣類の中心に対する位置を指し、具体的には、吸収性衣類の縦方向中心及び横方向中心に対して、横方向及び/又は縦方向に近い又は遠い位置を指す。
接合、接合する、接合された、又はその変形物は、2つ又はそれ以上の要素の間の関係を表すのに用いられたときには、その要素が、熱シール、超音波結合、熱結合、接着剤、ステッチといった好適な手法のいずれかを用いて互いに接続することができることを意味する。更に要素は、互いに直接に接続するか、或いはそれらの間に1つ又はそれ以上の要素を介在させてそれら全てを互いに接続することができる。
層は、単数形で用いられる場合には、単一の要素又は複数の要素の両方の意味を持ちうる。
液体は、流動し、且つそれが注入又は入れられる容器の内部の形状を取ることのできる物質及び/又は材料を意味する。本明細書においては、水性液体は水性の流体材料を意味する。
【0024】
液体連通又は液体移入とは、水性液体が2つの構造体の間を又は該構造体に沿って移動するのを防止する水性液体不透過性の障壁が存在しないときに、水性液体が2つの構造体を通して、又はそれらの間を、或いはそれらに沿って移動可能であることをいう。
少なくとも1つの水性液体不透過性フィルム又は水性液体不透過性層を含む層又はラミネートの説明に用いられる場合の液体不透過性とは、通常の使用条件では水性液体が液体接触点においてラミネートの平面にほぼ垂直な方向にラミネートを通過しないことを意味する。液体は、水性液体不透過性のフィルム又は層の平面に平行に広がる即ち移送されるが、これはラミネートに関して使用される場合の「水性液体不透過性」の意味に含まれるとは考えない。
機械方向又はMDは、布が製造される方向の長さを意味する。「機械横方向」又はCDという用語は、布の幅即ちMDに対してほぼ直角をなす方向を意味する。
MD方向は製品の縦方向又は長い方の方向であり、典型的には製品が製造される方向である。
部材は、単数形で用いられる場合には、単一の要素又は複数の要素の両方の意味を持ちうる。
【0025】
マイクロファイバーは、例えば約0.5ミクロンから約50ミクロンまでの平均直径を有する繊維といった、平均直径が約75ミクロンを越えない小直径の繊維を意味し、より具体的には、マイクロファイバーは、約2ミクロンから約40ミクロンまでの平均直径を有することができる。別の頻繁に使用される繊維直径の呼び方は、デニールであり、これは繊維9000メートル当たりのグラム数として定義され、平方ミクロン単位の繊維直径にグラム/cc単位の密度を乗じ、0.00707を掛けたものとして算出される。デニールが低いほど繊維が細いことを示し、デニールが高いほど繊維が厚い又は重いことを示す。例えばポリプロピレン繊維の直径を15ミクロンとすると、デニールに換算するには、これを平方し、得られた答えに0.89g/ccを掛け、0.00707を掛ける。このようにして、15ミクロンのポリプロピレン繊維は、約1.42のデニールを有する(152×0.89×.00707=1.415)。米国以外では、測定の単位は「テックス」がより一般的であり、これは繊維1キロメートル当たりのグラム数として定義される。テックスはデニール/9として算出される。
【0026】
単成分繊維は1つ又はそれ以上の押出機からただ1つのポリマーのみを用いて形成された繊維を指すが、1つのポリマーから形成され、着色、帯電防止特性、減摩、又は親水性をもたせるための少量の添加物を添加された繊維を除外するものではない。こうした添加物、例えば着色のための二酸化チタンは、一般的に5重量パーセントより少ない量で存在し、より典型的には約2重量パーセントより少ない量で存在する。
多層ラミネートは、スパンボンド/メルトブロー/スパンボンド(SMS)ラミネートといった、幾つかの層がスパンボンドであり、また幾つかがメルトブローンであるようなラミネートを指し、またBrock他に付与された米国特許第4,041,203号、Collier他に付与された米国特許第5,169,706号、Potts他に付与された米国特許第5,145,727号、Perkins他に付与された米国特許第5,178,931号、及びTimmons他に付与された米国特許第5,188,885号に開示されたその他のラミネートを指す。そうしたラミネートは、動く形成ベルト上にまずスパンボンド布層、次にメルトブロー布層、そして最後にまた別のスパンボンド層を逐次的に堆積し、次にこのラミネートを後で説明する手法で結合することによって製造される。代替的に、布層は個別に製造されてロールに集められ、別個の結合段階を踏んで組み合わされる。そうした布は、通常、約0.1osyから12osy(6gsmから400gsm)までの秤量を有し、より具体的には約0.75osyから約3osyまでの秤量を有する。多層ラミネートはまた、例えばSMMS、SM、SFS、などのように、種々の数のメルトブロー層又は多数のスパンボンド層を多くの異なった構成で備えることができ、またフィルム(F)又はコフォーム材料のような他の材料を含むことができる。
【0027】
非弾性体は、「弾性体」の定義に含まれない材料のいずれをも指す。
不織布又は不織ウェブは、編成された布のようには識別できない形で互いに重なり合わされた個別の繊維又は糸からなる構造体を有するウェブを意味する。不織布又は不織ウェブは、例えばメルトブロー法、スパンボンド法、及びボンデッドカーデッドウェブ法といった多くの工程から形成されてきた。不織布の秤量は、1平方ヤード当たりの材料のオンス数(osy)で表されるか、又は1平方メートル当たりの材料のグラム数(gsm)で表され、繊維直径はミクロンで表される。osyからgsmへ換算するには、osyを33.91倍する。
【0028】
不織ウェブとは、織物の製織工程又は編成工程の援助なしに形成される材料のウェブ、即ち識別できる繰り返しパターンのいずれにもよらずに互いに重なり合わされた個々の繊維又は糸からなる構造体を有するウェブを意味する。不織ウェブは、例えばメルトブロー法、スパンボンド法、及びボンデッドカーデッドウェブ法といった種々の工程から形成されてきた。不織ウェブとは、織物の製織工程又は編成工程の援助なしに形成される材料のウェブを意味する。不織ウェブは、例えばメルトブロー法、スパンボンド法、及びボンデッドカーデッドウェブ法といった種々の工程から形成されてきた。不織布の秤量は、1平方ヤード当たりの材料のオンス数(osy)で表されるか、又は1平方メートル当たりの材料のグラム数(gsm)で表され、繊維直径はミクロンで表される。
【0029】
作動的に取り付けられる、弾性的に関連付けられる、又は関連付けられる、とは、弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、弾性部材が要素に取り付けられた又は共に設置された又は要素から形成されたときに該要素に弾性特性が与えられることを意味する。非弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、該部材と該要素が、意図された即ち記載された機能を果たすのを許す又は許容する一方、個々の要素の特性を完全に抑制することのない好適な手法のいずれかによって互いに取り付けられる又は共に設置できることを意味する。接合又は設置は、いずれかの部材を要素に直接取り付ける又は設置する場合のように直接的に行われるか、又は第1部材と第1要素との間に配置された別の部材又は要素により間接的に行われる。弾性部材の非弾性部材への接合において、接合された2つの部材は弾性即ち弾性特性を呈することができる。作動的に取り付けられる、とは、弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、弾性部材が要素に取り付けられた又は接続されたとき、或いは熱又は化学物質で処理されたときに、伸長することなどによって、該要素に弾性特性が与えられることを意味し、非弾性部材の別の要素への取り付けに関しては、該部材と該要素が、意図された即ち記載された接合機能を果たすのを許す又は許容する好適な手法のいずれかによって取り付けられることを意味する。接合、取り付け、接続などは、いずれかの部材を要素に直接接合する場合のように直接的に行われるか、又は第1部材と第1要素との間に配置された別の部材により間接的に行われる。
【0030】
外側は、吸収性衣類の中心に対する位置を指し、具体的には、吸収体の縦方向中心及び横方向中心に対して、横方向及び/又は縦方向に遠い位置を指す。
部分的に弾性の、とは、少なくとも1つの弾性部分を有する基体、衣類、衣類の一部などを指す。
SAP又はSAMにおける粒子とは、これらに限定されないが、球形の粒、円筒形の繊維又はストランド、平坦な又は粗い表面、シート、リボン、ひも、ストランド等といった幾何学的形状又は非幾何学的形状のいずれかを意味する。吸収性構造体に使用されたときには、粒子はゆるくまとめて形付けされた構造体にするか、又は圧縮して形付けされた形態にすることができる。
透過性の、又は透過性、或いは透過性の、とは、例えばガスのような水性液体が特定の多孔性材料を通過する能力を指す。透過性は、単位面積毎単位時間当たりの容積の単位で表され、例えばft3/分/ft2のように、材料の平方フィート毎分毎立方フィートで表される。透過性は、Frazier Precision Instrument Company社から入手可能なFrazier通気性試験器を用いて判定され、サンプル寸法を7インチ×7インチではなく8インチ×8インチにしたことを除き、連邦試験方法550標準No.191Aに従って測定された。透過性は、空気又は他の気体が透過性シートを通過する能力として表されるが、十分なレベルの気体透過性は、本発明の実施を可能にする水性液体透過性のレベルに対応させることができる。例えば気体透過性のレベルが十分であると、例えば真空圧の付加又は気体圧の付加といった駆動力の援助を伴い又はそうした援助なしに、水性液体が妥当なレベルで透過性シートを通過できる。
【0031】
パーソナルケア製品は、おむつ、トレーニングパンツ、吸収性アンダーパンツ、成人の失禁用製品、及び婦人用衛生製品を意味する。
ポリマーは、これらに限定されないが、単独重合体、及び例えばブロック共重合体、グラフト共重合体、ランダム共重合体、及び交互共重合体といった共重合体、及び三元共重合体、及びその配合物と変成物を含む。特に指定のない限り、「ポリマー」という用語は分子のあらゆる幾何学的構成を含む。構成には、これらに限定されないが、アイソタクチック対称、シンジオタクチック対称、及びランダム対称が含まれる。
パルプは、木本植物及び非木本植物といった天然資源に由来する繊維を含有するパルプを指す。木本植物は、例えば落葉樹及び針葉樹を含む。非木本植物は、例えば綿、亜麻、アフリカハネガヤ、トウワタ、藁、ジュート麻、及びバガスを含む。
【0032】
「取り外し可能に取り付けられる」、「取り外し可能に結合される」、「取り外し可能に係合される」、及びこれらに類する用語は、要素の一方又は両方にかかる分離力のないときは該要素が接続された状態のまま維持される傾向があり、実質的な永久変形又は破断を生じることなく該要素を分離することができるように2つの要素が接続される即ち接続可能であることを指す。分離に必要な力は通常、吸収性衣類の着用中に直面する力以上のものである。
収縮は、引き伸ばしを生じさせる力が解除された際に、引き伸ばされた材料の長さが減少する変化を指す。
側部は、身体の側部が支持面に対向する位置を指す。
【0033】
スパンボンド繊維は、溶融した熱可塑性材料を、紡糸口金の複数の微細な、通常は円形の毛管からフィラメントとして押し出し、押し出されたフィラメントの直径を、例えばアッペル他に付与された米国特許第4,340,563号、ドーシュナー他に付与された米国特許第3,692,618号、マツキ他に付与された米国特許第3,802,817号、キニーに付与された米国特許第3,338,992号ならびに第3,341,394号、ハートマンに付与された米国特許第3,502,763号、及びドーボー他に付与された米国特許第3,542,615号におけるような形で、その後急速に縮小することにより形成される小直径の繊維を指す。スパンボンド繊維は、一般に集積面上に堆積される際に粘着性がない。スパンボンド繊維は一般に連続的であり、その平均直径(少なくとも10個のサンプルによる)は7ミクロンより大きく、より具体的には約10ミクロンから20ミクロンの間である。
【0034】
ステープル繊維は、天然繊維又は例えば製造されたフィラメントから或る長さに切断されたものを指す。ステープル繊維は、典型的には約3ミリメートルから約7.5ミリメートルまでの間の長さを有する。
伸長する、伸長可能性、又は伸長特性は、長さの単位で表され、材料がその長さを増すことができることを意味する。引き伸ばし可能な、も参照されたい。
ストレッチ結合は、弾性部材のみが、弛緩した状態での長さの少なくとも約25パーセント引き伸ばされた状態で別の部材に結合される工程を指す。「ストレッチ結合ラミネート」は、ストレッチ結合工程、即ち弾性層のみが引き伸ばされた状態で互いに接合され、これにより層が弛緩したときに非弾性層にギャザーが寄る工程によって製造された複合弾性材を指す。そうしたラミネートは通常、機械方向に伸長特性を有し、結合箇所の間にギャザー寄せされた非弾性材料が弾性材料に許す程度の伸びまで伸長される。ストレッチ結合ラミネートの1つの形式は、例えばVander Wielen他に付与された米国特許第4,720,415号に開示されており、該特許においては押出機の多くのバンクから形成された同一のポリマーからなる多層の層が用いられている。他の複合弾性材は、Kieffer他に付与された米国特許第4,789,699号、Taylorに付与された米国特許第4,781,966号、及びMormanに付与された米国特許第4,657,802号ならびに第4,652,487号、及びMorman他に付与された米国特許第4,655,760号に開示されている。
【0035】
基体、表面、又はシートは、空気、気体及び/又は水性液体に対して透過性又は不透過性のフィルム又は織成ウェブもしくは不織ウェブである層又はラミネートか、或いは、例えば上面シートと、背面シートと、該上面シートと該背面シートの間の吸収媒体と、を備えた複合材構造体を意味する。
超吸収体は、例えば蒸留水といった水性液体に4時間漬けられる間に吸収性材料1グラムにつき少なくとも10グラムの液体を吸収し、最大約1.5psiまでの圧縮力の下で、実質的に吸収した水性液体の全てを保持することのできる吸収性材料を指す。
表面は、空気、気体及び/又は水性液体に対して透過性であるか又は不透過性であるかに関わらず、あらゆる層、フィルム、織布、不織布、ラミネート、複合材等を含む。
サージ層は、吸収パッドに導入された水性液体の放出の減速と拡散を助けるように設計された材料を指す。サージ材料の実例は、D.Proxmire他に付与された1993年3月9日付の米国特許第5,192,606号、Ellis他に付与された1996年1月23日付の米国特許第5,486,166号、Ellis他に付与された1996年2月13日付の米国特許第5,490,846号、Hanson他に付与された1996年4月23日付の米国特許第5,509,915号に記載され、それらの開示は引用によりここに組み入れられる。
【0036】
張力は、物体の引き伸ばしを生じさせる力か、又はその物体内部の引き伸ばしに抵抗する釣り合い力を指す。張力はグラム単位で表される。
熱可塑性は、熱に曝されたときには軟化し、室温まで冷やされたときには軟化していない状態に実質的に戻る材料を意味する。
通気結合即ちTABは、不織の2成分繊維ウェブを結合する工程を意味し、該工程において、ウェブの繊維のポリマーの1つを溶融させるのに十分なほど高温の空気がウェブを通過させられる。空気の速度は分速100フィートから500フィートまでの間であり、滞留時間は6秒程度である。ポリマーの溶融と再固化が結合をもたらす。通気結合の多様性は比較的限られる。通気結合TABは、結合を達成するのに少なくとも1つの成分が溶融することを必要とし、共役繊維のような2つの成分を有するウェブ又は接着剤を含むウェブに限られる。通気結合装置において、一方の成分の融点より高く他方の成分の融点より低い空気が周囲のフードから導かれ、ウェブを通過して、ウェブを支持する有孔ローラに入る。代替的な構成では、通気結合装置は平坦な配置であり、空気はウェブに対し垂直方向下向きに導かれる。2つの構成の作動条件は似通っており、主たる違いは結合の間のウェブの幾何学的配置である。高温の空気は融点の低い方のポリマー成分を溶融し、そのことにより、フィラメント間に結合が形成されてウェブが一体化される。
【0037】
2次元的とは、おむつのように、その構造のいずれかを破壊的に引き裂くことなく開いて平坦な状態に広げることができる衣類を指す。2次元的衣類は、開いて平坦に広げられたとき、連続的な脚開口部及びウエスト開口部を持たず、着用者の周りに取り付けるのに接着テープといった再締結装置を必要とする。
下着は、製品のウエスト領域に取り付けられたストラップにより着用者から吊り下げられる、実質的に長方形の成人の失禁用吸収性製品を指す。実例は、市販のDEPEND(登録商標)Elastic Leg Underpants製品である。
ウエストバンドは、アンダーパンツのウエスト開口部周りの縁部を指し、材料の1つ又はそれ以上の層から形成される。
【0038】
ここで図1aを参照すると、使い捨てアンダーパンツ12は組み立てる前の平坦な構成で示されて、本発明による物品の好ましい実施形態を図示する。
以下の詳細な記載は、使用中のしかるべき位置に吸収体コアが配置された使い捨てアンダーパンツ12を含む物品10についてなされる。本発明は、成人用、小児用、及び乳児用製品において、失禁、おりもの、発汗性排出物などに対して使用される。
図1aにおいて、外側カバー13を有するアンダーパンツ12が示され、該アンダーパンツは、前身頃部14、後身頃部15、前ウエスト縁部44、背ウエスト縁部45、股部18、図5及び図7において随意的に示されたウエストライナ26、図5及び図7において随意的に示された脚ライナ38、及び身体ライナ80を含む。外側カバー13は、前身頃部14、後身頃部15、前ウエスト縁部44、背ウエスト縁部45、及び股部18を含み、ここで股部18は前身頃部14と後身頃部15の間に介在する。
【0039】
外側カバー13は応従性があり、着用者に軟質な感触を与える。外側カバー13は軟質で可撓性のある多孔質のシートであり、液体透過性であって液体がその厚みに容易に浸透することを許容するか、又は液体不透過性であってその厚みへの液体の浸透に対し抵抗力を持つ。好適な外側カバー13は、例えば木材繊維又は綿繊維などの天然繊維、或いは例えばポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維などの合成繊維といった多種様々な材料から製造されるか、又は天然繊維と合成繊維の組み合わせ又は網状発泡体及び穿孔されたプラスチックフィルムから製造される。
【0040】
1つの態様において、外側カバー13は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成ポリマーフィラメントで構成されたスパンボンドウェブ、メルトブローウェブ、又はボンデッドカーデッドウェブといった織成又は不織ウェブ又はシートであるか、或いはレーヨン又は綿といった天然ポリマーフィラメントのウェブである。1つの態様において、ボンデッドカーデッドウェブは熱結合されるか、又はバインダを噴霧される。適切には、外側カバー13は不織スパンボンドである。好適には、外側カバー13は、ワイヤ織り結合パターンをもつスパンボンド・ポリプロピレンの不織物である。スパンボンド材料は、ジョージア州ロズウェル所在のキンバリークラーク・コーポレーションから入手可能である。外側カバー13は、約0.3オンス毎平方ヤード(osy)から約2.0osyまでの範囲の坪量を有し、好ましくは約0.6osyまでの坪量を有する。アンダーパンツの外側カバー13には、印刷加工、着色加工、又は装飾的なエンボス加工を行うことができる。外側カバー13は、材料の通気性により空気、汗、又は発汗を直ちに通過可能にする寸法の小孔を有する。1つの態様において、外側カバー13は選択的にエンボス加工されるか又は該カバー13を貫通して延びる個別のスリット或いは穴によって穴開けされる。
【0041】
ここで図1a、図2a、及び図3を参照すると、前身頃部14の縁60は、後身頃部15の縁62と共に組み立てられて、シール即ち側部シーム64を形成する。前身頃部14の縁66は、後身頃部15の縁68と共に組み立てられてシール即ち側部シーム70を形成する。組み立てられた前身頃部14と後身頃部15は、アンダーパンツ12を着脱するためのウエスト開口部20を形成する。ウエスト開口部20は、弾性材料からなる1本から40本までの弾性ストランド、糸、リボン、又はバンドを含むウエスト部弾性体22によって少なくともその一部を囲い込まれる。ウエスト部弾性体22は身頃部14及び15に伸長した状態で取り付けられる。1つの態様において、ウエスト部弾性体22は、前ウエスト縁部44及び背ウエスト縁部45に設置される。別の実施形態においては、ウエスト部弾性体22は前身頃部14のみに含まれるか、又は後身頃部15のみに含まれる。ウエスト部弾性体22は、取り付けの後に解除されて、ウエスト開口部20が広がるためのウエスト部ひだ、ウエスト部ギャザー、又はウエスト部プリーツ24(図4及び図5に示す)を作り出し、それによりアンダーパンツ12は様々な寸法の個人にフィットできるようになる。
【0042】
使用者はブリーフ様式のアンダーパンツの方を好むため、アンダーパンツ12の前ウエスト縁部44はへそに達するか又は着用者の胴部の周りまで達することが好ましい。アンダーパンツ12をブリーフ様式の高さにおき、次に前身頃部14と後身頃部15のいずれか又は両方を、ウエスト部弾性体22を用いて引き付けることは、快適なフィット性を与える。代替的なアンダーパンツの様式は、例えばレギュラー・レッグカット及びフレンチ・レッグカットのビキニ、及び例えばレギュラー・レッグカット及びフレンチ・レッグカットのヒップハングを含む。
1つの実施形態において、ウエスト開口部20は、前ウエスト縁部44及び/又は背ウエスト縁部45に伸長した状態で取り付けられた1本から10本までの弾性材料からなるストランド、リボン、又はバンドを含むウエスト弾性体21によって囲い込まれる(図5及び図7参照)。別の実施形態においては、ウエスト弾性体21は、前ウエスト縁部44か又は背ウエスト縁部45にのみ含まれる。ウエスト弾性体21は取り付けの後解除されて、ウエスト開口部20が広がるためのウエスト部ひだ、ウエスト部ギャザー、又はウエスト部プリーツ24(図4及び図5に示す)を作り出し、それによりアンダーパンツ12が様々な寸法の個人にフィットできるようになる。ウエスト部弾性体22で使われる張力又は伸びとは異なる張力又は伸びを有するウエスト弾性体21を用いることで、より良好にフィットするアンダーパンツ12が提供される。
【0043】
図1aに戻って参照すると、前身頃部14及び後身頃部15は股部18と共に脚開口部28及び30を形成し、該脚開口部の形状は楕円形又は円形である。脚開口部28は脚弾性体32と35によって、脚開口部30は脚弾性体33と34によって、各々少なくともその一部を囲い込まれる。前部脚弾性体32及び33は前身頃部14に伸長した状態で取り付けられる。背部脚弾性体34及び35は後身頃部15に伸長した状態で取り付けられる。股弾性体37及び39は股部18に伸長した状態で取り付けられる。脚弾性体32、33、34、35と股弾性体37、39は取り付けの後解除されて、脚開口部28及び30が広がるための、ひだ又はプリーツ36とも呼ばれる脚ギャザーを作り出して、様々な寸法の脚にフィットできるようにする。
【0044】
前身頃部14は、前身頃上側部40と前身頃下側部42とに分割される。(図1a、図2a、及び図3参照。)後身頃部15は、後身頃上側部41と後身頃下側部43とに分割される。前身頃上側部40と後身頃上側部41は、好ましくは、伸長して着用者がアンダーパンツを着用できるようにし、次に容易に収縮して着用者の身体に適合することが可能なウエスト部弾性体22を含む。ウエスト部弾性体22は、異なる身体形状及び身体寸法に対し、緊密な即ちぴったりとしたフィット性を与える。ウエスト部弾性体22は、ウエスト開口部20と脚開口部28及び30との間の位置において前身頃上側部40と後身頃上側部41との両方に配置され、そのことによりアンダーパンツ12はとりわけ身体の周りでより良好に着用者にフィットする。前身頃下側部42と後身頃下側部43は必ずしもウエスト部弾性体22を必要としない。外側カバー13、身体側ライナ80、及びウエスト部弾性体22を形成するラミネートの秤量は、5osyほどである。
【0045】
アンダーパンツ12の股部18は吸収性障壁複合材46を含む。吸収性障壁複合材46は前身頃部14及び/又は後身頃部15の中まで延びる。(図1a参照。)吸収性障壁複合材46は更に、液体障壁48と、実質的に液体透過性の上面シート層49と、液体障壁48と上面シート層49との間に挟持された吸収体コア50と、を含む。液体障壁48と上面シート層49は吸収体コア50より長く幅広く、そのことにより、液体障壁48及び上面シート層49の外周は、超音波結合、熱結合、又は接着剤を用いて互いにシールされる縁部を形成する。シールされた領域において、股弾性体37及び39は液体障壁48と上面シート層49の間に組み込まれる。吸収体コア50は超音波結合又は接着剤を用いて液体障壁48及び/又は上面シート層49に取り付けられる。(図1a、図8、及び図9参照。)
【0046】
吸収性障壁複合材46は身体排出物の取り入れ、拡散、及び貯蔵を援助するための追加の構成材を含む。吸収性障壁複合材46は、例えば、Meyer他に付与された1989年1月17日付の米国特許第4,798,603号に記載されているような移送層か、又は1993年5月5日付欧州特許出願番号EP 0 539 703 A1に記載されているようなサージ管理層を含み、これらの特許及び特許出願は引用によりここに組み込まれる。このような層は取り入れ/拡散層と呼ばれる。
吸収性障壁複合材46は、上面シート層49の材料と液体障壁48の材料を供給し、個々の吸収体コア50を液体障壁48と上面シート層49の間に挟持することによって形成される。吸収体コア50の外方にある液体障壁48及び上面シート層49の側部外周と端部外周とは、股部18、前身頃部14、及び後身頃部15と共に接合されて、互いにシールされる。吸収性障壁複合材46及び/又は吸収体コア50は随意的に、T字形状、I字形状、楕円形状、砂時計形状、長方形形状、又は不規則形状をとる。吸収性障壁複合材46及び/又は吸収体コア50は、吸収性障壁複合材46の縦方向側縁87及び89、吸収体コア50の縦方向側縁59及び61、及び/又は使い捨てアンダーパンツ12の縦方向側縁104及び106の両側の凹部である脚カットアウト29及び31を含む。着用者の脚の間の嵩を減らすことで隙間の発生が減少するか又は防止され、それにより漏れが防止されるばかりでなく快適性が向上されることから、脚カットアウト29及び31は、使い捨てアンダーパンツ12の好ましいフィット性を与える。これらに限定されないが、上面シート層49、液体障壁48、及び外側カバー13を含む、使い捨てアンダーパンツ12に使用される他の材料は、脚カットアウト29及び31を含むように成形加工される。一実施形態においては、吸収体コア50は、脚カットアウト29及び31を含むように成形加工され、上面シート層49、液体障壁48、及び外側カバー13は、脚カットアウト29及び31を含むように成形加工されない。吸収性障壁複合材46及び/又は吸収体コア50において、脚カットアウト29及び31は使い捨てアンダーパンツ12に対称には配置されず、使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103に向かって歪まされる。
1つの態様において、幾何学的形状は、長方形パターン、楕円パターン、又は競走路パターン、砂時計構成、2突部形状、及び長さが幅より大きいか又は少ない形状のいずれかである。
【0047】
ここで図1a、図1b、図1c、図2a、図2b、図3、図10、図11、及び図12を参照すると、吸収体コア50は長方形形状であり、側縁59及び61と、前部端縁55と、背部端縁57と、を有する外周縁67を含む。吸収体コア50は着用者とは反対向きの外表面63と、着用者の方を向いた内表面65を有する。
吸収体コア50の多孔質で繊維質の母材は、フラフ及び高吸収性材料の空気堆積バットを例えば米国特許第4,381,782号に示されたMazurak及びFriesの教示に従って形成したものであることが好ましく、その開示の全体が引用によりここに組み込まれる。
ここで図13a、図13b、図14、図15a、図15b、及び図15cを参照すると、吸収体コア50は高吸収性材料(SAP)110と、好ましくはフラフ・パルプである繊維112との空気形成された混合物を含む。最も好ましくは、図13a、図13b、及び図14に示すように、フラフ繊維112と高吸収性材料110が均一に混合されるのがよい。他の実施形態においては、図15a、図15b、及び図15cに示すように、混合物が層を成す(図15a)か、高吸収性材料が機械方向の指定の位置に来るように段階付けされる(図15b)か、又は高吸収性材料が機械横方向に細い帯状にして置かれる(図15c)。1つの態様において、化学的に硬化処理されたパルプ及びサーモメカニカルパルプといった、フラフ・パルプ以外の繊維が使用される。1つの態様において、吸収体コア50は空気形成フラフとSAP以外の吸収性材料を含む。例えば、ラウに付与された米国特許第4,818,464号及びアンダーソンに付与された第4,100,324号に引用されているコフォーム材料は、それらがやはり高吸収性材料を含む限りにおいて、吸収体を作るのに用いられる。1つの態様において、アンダーソン他に付与された米国特許第5,651,862号に開示されているような繊維と高吸収材料の組み合わせを含む、湿潤形成された複合材が用いられる。1つの態様において、吸収性材料として、繊維と、バインダ繊維と、高吸収性材料との混合物をラテックス結合するか又は通気結合することによって互いに結合したものを含む、安定化空気堆積材料が用いられる。
【0048】
ヒドロゲルポリマーは十分に架橋されて、材料を実質的に水不溶性にする。架橋は、照射によるか、又は共有結合、イオン結合、ファンデルワールス結合、又は水素結合によるものである。好適な材料は、ダウ・ケミカル・カンパニー(Drytech 2035 LD)、ヘキスト・セラニーズ・コーポレーション、及びアライド・コロイド社から入手可能である。高吸収性材料は自重の少なくとも約15倍の水を吸収する能力があり、好ましくは自重の約25倍より多くの水を吸収できるのがよい。
高吸収性材料は、吸収体コア50の中に分散されるか又は他の手法で組み込まれる。図13a、図13b、図14、図15a、図15b、及び図15cに図示するように、高吸収性材料は吸収体コア50の繊維の間に実質的に均一に分散される。1つの態様において、材料は、吸収体コア50の繊維の内部に不均一に分散されて、液体障壁48から内方に移動する濃度の観察により判断したときに、高吸収性材料の濃度が増大するか又は減少する連続的な勾配を形成する。1つの態様において、高吸収性材料は、吸収体コア50の繊維質材料から分離された個別の層を含むか、又は吸収体コア50と一体化された個別の層を含む。
【0049】
1つの態様において、吸収パッド50は繊維質のコアの一体性を維持するためのラップ層100を含む。(図8参照。)ラップ層100は、セルロース・ティシュー、或いは、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルといった合成ポリマーフィラメントか又はレーヨン及び綿といった天然ポリマーフィラメントで構成されたスパンボンド・ウェブ材料、メルトブロー・ウェブ材料、又はボンデッドカーデッドウェブ材料を含む。
吸収体コア50は、好ましくは、約10グラムから約1500グラムの排出物を吸収するのに十分なほど大きい水性液体収容力を有する。吸収体コア50は、好ましくは収容力と、好ましくは約25mmより少ない厚さとを有し、そのことにより、嵩張らず可撓性のあるフィット性を提供する。吸収体コア50の収容能力は、約200グラムから約1300グラムまでの総収容力を有する。好ましくは、吸収体コア50の収容能力は、少なくとも約300グラムで、かつ約1200グラムより少ない。より好ましくは、吸収体コア50の総収容力は約400グラムから約800グラムまでである。
【0050】
吸収体コア50の総収容力は、アンダーパンツ12の吸収性障壁複合材46と外側カバー13を使って判断される。飽和保持容量は、この場合は使い捨てアンダーパンツ12である吸収性物品10の全吸収力の尺度である。飽和保持容量は以下のようにして求められる。試験される約7重量パーセントより少ない水分含量を有する使い捨てアンダーパンツ12を計量し、後述する過剰量の室温(約23℃)の食塩水に浸す。材料は、20分間浸したままにする。20分後、使い捨てアンダーパンツ12を食塩水から取り出し、テフロン(登録商標)でコートされた0.25インチの開口部を有するファイバーグラス・スクリーン(ニューヨーク州ピーターズバーグ所在のタコニック・プラスチック・インク社から市販されている)上に置き、次に該スクリーンを真空ボックスの上に置き、可撓性のラバーダム材料で覆う。真空ボックスの中に3.5キロパスカル(1平方インチ当たり0.5ポンド)の真空を5分間引く。使い捨てアンダーパンツ12を計量する。試験されている材料によって保持された水性液体の量は、真空を適用した後の使い捨てアンダーパンツ12の湿潤重量から該使い捨てアンダーパンツ12の乾燥重量を引くことによって求められ、保持された水性液体のグラム数で表される飽和保持容量として報告される。
食塩水は約0.9重量パーセントの塩化ナトリウムの水溶液である。好適な製品は、イリノイ州マックゴー所在のバクスター・ダイアグノスティックス社から市販されているS/P(登録商標)Certified Blood Salineである。
【0051】
吸収体コア50は、尿、月経血、血液、又は他の身体排出物を吸収し保持するように適合された材料を含む。吸収体コア50は、セルロース繊維、界面活性剤で処理されたメルトブロー繊維、木材パルプ繊維、再生セルロース繊維又は再生綿繊維、或いはパルプと他の繊維との配合物といった様々な天然又は合成の吸収性材料を含む。そうした材料の1つはセルロース繊維と合成ポリマー繊維の混合物で構成されたコフォーム材料である。1つの態様において、吸収体コア50は、その吸収性を増大させる化合物を含み、例えば少なくとも自重の約15倍で最大25倍より多い水を吸収する能力のある有機質又は無機質の高吸収性材料を0−95重量パーセント含む。
【0052】
有機質の高吸収性材料は、ペクチン、グァーガム、及びピートモスといった天然材料と、合成ヒドロゲルポリマーといった合成材料を含む。そのようなヒドロゲルポリマーには、例えばカルボキシメチルセルロース、ポリアクリル酸のアルカリ金属塩、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール、エチレン無水マレイン酸コポリマー、ポリビニルエーテル、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルモルフォリノン、及び、ビニルスルホン酸、ポリアクリレート、ポリアクリルアミド又はポリビニルピリジンのポリマー及びコポリマーが含まれる。他の好適なポリマーは、加水分解アクリロニトリル・グラフトでんぷん、アクリル酸グラフトでんぷん、及びイソブチレン無水マレイン酸コポリマー、及び加水分解アクリロニトリル・グラフトでんぷんとアクリル酸グラフトでんぷんとイソブチレン無水マレイン酸コポリマーとの混合物を含む。
【0053】
好適な高吸収性材料は、Kellenberger他に付与された1987年10月13日付の米国特許第4,699,823号に記載されている。またKellenbergerに付与された1992年9月15日付の米国特許第5,147,343号に記載され、これらは引用によりここに組み込まれる。高吸収性材料は、ダウ・ケミカル・カンパニー、ストックハウゼン・インク社、ヘキスト・セラニーズ・コーポレーション、及びアライド・コロイド・インク社といった様々な業者から入手可能である。1つの態様において、吸収体コア50は、繊維質吸収体の一体性を維持するため又は水性液体を移送するために、ティシュー層或いは取り入れ層又は拡散層を含む。
【0054】
吸収性使い捨てアンダーパンツ12は、身体排出物の取り入れ、拡散、及び貯蔵を援助するための追加の構成材を含む。1つの態様において、吸収性使い捨てアンダーパンツ12は、例えば、Meyer他に付与された1989年1月17日付の米国特許第4,798,603号に記載されているような移送層即ちサージ層取り込み材料114か、又はBishop他に付与された1996年1月23日付の米国特許第5,486,166号、Latimer他に付与された1994年11月15日付の米国特許第5,364,382号、Ellis他に付与された米国特許第5,490,846号、Latimer他に付与された米国特許第5,429,629号、Hanson他に付与された米国特許第5,509,915号、Proxmire他に付与された米国特許第5,192,606号、及び1993年5月5日付欧州特許出願番号EP 0 539 703 A1に記載されているようなサージ管理層を含み、これらの特許及び特許出願は引用によりここに組み込まれる。このような層は取り入れ/拡散層と呼ばれる。サージ層取り込み材料114は吸収体コア50の前部端縁55から約0インチ(0cm)から約4インチ(10.2cm)までの範囲内に配置され、吸収体コア50の前部端縁55から約0インチ(0cm)から約2インチ(5.1cm)まで、より好ましくは吸収体コア50の前部端縁55から約0インチ(0cm)から約1インチ(2.5cm)までの範囲内に配置される。
【0055】
サージ層(取り込み材料)114の長さは、約5インチ(12.7cm)から約19インチ(48.3cm)の間であり、好ましくは約8インチ(20.3cm)から約16インチ(40.6cm)の間であり、より好ましくは約10インチ(25.4cm)から約14インチ(35.6cm)の間である。サージ層取り込み材料114の長さは約12センチ(30.5cm)である。
取り入れ/拡散層52は、水性液体貯蔵層51の上に、吸収体コア50の身体対向面16を向いて配置され、吸収体コア50に導入された水性液体の放出を減速させ拡散させる。取り入れ/拡散層52は、ヘキスト・セラニーズ・コーポレーションから入手可能な6デニールのポリエステル繊維40パーセントと、チッソ株式会社から入手可能な3デニールのポリプロピレン/ポリエチレン鞘芯2成分繊維60パーセントとの配合物から構成され、全体の秤量が約50gsmから約120gsmである通気結合ボンデッドカーデッドウェブを含む。
【0056】
代替的な取り入れ/拡散材料は、D. Proxmire他に付与された1993年3月9日付の米国特許第5,192,606号、Ellis他に付与された1996年1月23日付の米国特許第5,486,166号、Ellis他に付与された1996年2月13日付の米国特許第5,490,846号、Hanson他に付与された1996年4月23日付の米国特許第5,509,915号に記載され、それらの開示は引用によりここに組み入れられる。図示された取り入れ/拡散層52は長方形で、長さは約191mmである。また幅は約45mmである。1つの態様において、取り入れ/拡散層52は吸収体コア50及び使い捨てアンダーパンツ12について開示した形状と寸法を有する。
【0057】
好ましい吸収体コア50は水性液体貯蔵層52を含み、該層においてフラフ、パルプ、及び超吸収体(SAP)といった吸収性構成材の秤量は吸収体コア50のMD長さを通じて連続的である。吸収性構成材の分布は、少なくともY軸方向において、好ましくはX軸方向及びY軸方向において均質であり、1つの態様においては吸収体コア50内部のZ軸方向において均質である。吸収体コア50の秤量は約80gsmから約1000gsmまでの範囲にわたる。より好ましくは、取り入れ/拡散層52は水性液体貯蔵層51に配置され、該水性液体貯蔵層51上を前方に移動させられる。フラフ・パルプ/SAPの比率は約100:0から約40:60までの範囲にわたり、好ましくは約80:20から約50:50までの範囲にわたる。
【0058】
綿撒糸140は、前部縁144と、背部縁146と、側縁148及び150とを含む外周縁142を有する(図12参照)。綿撒糸140は着用者と反対向きの外表面152と、着用者の方を向いた内表面154を有する。綿撒糸140は吸収体コア50に対し、吸収体コア50の幅及び長さの各々が、吸収体コア50の幅及び長さよりそれぞれ少なくなるような寸法を有する。この点に関し、綿撒糸140の長さは該綿撒糸140の前部縁144及び背部縁146に沿って測定され、綿撒糸140の幅は該綿撒糸140の側縁148及び150に沿って測定される。吸収体コア50の長さは前部端縁55から背部端縁57の間で測定され、吸収体コア50の幅は側縁59と側縁61の間で測定される。
綿撒糸140は、約15重量パーセントから約30重量パーセントのポリプロピレン繊維又はポリエチレン繊維と、約85重量パーセントから約70重量パーセントの木材パルプ・フラフ繊維とを含む繊維の配合物から製造され、約100gsmから約525gsmの秤量を有することが好ましい。加えて、約10gsmから約300gsmの量の超吸収体が追加される。綿撒糸140はティシュー即ちスパンボンド担体シート上に形成されるか、又は担体シートなしで形成される。
【0059】
綿撒糸140は図面において、吸収体コア50の乾燥厚にほぼ等しい乾燥厚を有するものとして図示されている。1つの態様において、綿撒糸140及び吸収体コア50は異なる厚さを有することができる。1つの態様において、綿撒糸140は吸収体コア50の厚さの約2分の1から約4倍とすることができる。
綿撒糸140は使い捨てアンダーパンツ12の中心縦方向軸線A−A、B−Bに関して対称になるように配置することができる。この位置関係にあるとき、綿撒糸140の前部縁144は上面シート層49の前部縁90から、綿撒糸140の背部縁146は上面シート層49の背部縁92から、それぞれ等距離にあり、綿撒糸140の側縁148は上面シート層49の側縁94から、綿撒糸140の側縁150は上面シート層49の側縁96から、それぞれ等距離にある。更に、この位置関係にあるとき、吸収体コア50は綿撒糸140の外周縁142を越えて延びる。
図12に示すように、綿撒糸140は、その前部縁144又は背部縁146のいずれかが上面シート層49の前部縁90及び背部縁92のそれぞれから2インチ(5.1cm)以上離れるように配置することができ、なおかつ中心縦方向軸線A−Aに関して対称とすることができる。言い換えれば、綿撒糸140は横方向軸線B−Bに関して非対称とすることができる。
【0060】
本発明の他の実施形態において、使い捨てアンダーパンツ12は単層の吸収体コア50を含む。吸収体コア50は、尿、月経血、血液、又は他の身体排出物を吸収し保持するように適合された材料を含む。吸収体コア50は、セルロース繊維、界面活性剤で処理されたメルトブロー繊維、木材パルプ繊維、再生セルロース繊維又は再生綿繊維、又はパルプと他の繊維との配合物といった様々な天然又は合成の吸収性材料を含む。そうした材料の1つはセルロース繊維と合成ポリマー繊維の混合物で構成されたコフォーム材料である。1つの態様において、吸収体コア50は、その吸収性を増大させる化合物を含み、例えば少なくとも自重の約15倍で最大25倍より多い水を吸収する能力のある有機質又は無機質の高吸収性材料を0−95重量パーセント含む。好適な高吸収性材料は、Kellenberger他に付与された1987年10月13日付の米国特許第4,699,823号、及びKellenbergerに付与された1992年9月15日付の米国特許第5,147,343号に記載され、これらは引用によりここに組み込まれる。高吸収性材料は、ダウ・ケミカル・カンパニー、ヘキスト・セラニーズ・コーポレーション、及びアライド・コロイド・インク社といった様々な業者から入手可能である。
【0061】
吸収体コア50は、X軸及びY軸方向とZ軸方向において特徴付けられるような水性液体を移送することができるという特徴を与える。Z軸方向への水性液体の移送は、吸い上げ特性による移動であり、重力による流れであって、このとき水性液体は着用者の身体から遠ざかっていく。X軸及びY軸方向への水性液体の移送は、吸収体コア50の長さ及び幅に沿った水性液体の移動及び/又は吸い上げである。着用者から遠ざかり且つ吸収体コア50の長さ及び幅に沿う水性液体の移動は、該水性液体が吸収体コア50の遠位縁に向かって移動することから、吸収体コア50の使用面積の増大をもたらし、その結果、吸収体コア50の吸収量の増大がもたらされる。
【0062】
図1a、図1b、図1c、図2a、図2b、図3、図10、図11、及び図12に示すように、吸収体コア50は、該吸収体コア50の側縁59と側縁61の間で測定された幅を有する。吸収体コア50は、該吸収体コア50の前部端縁55と背部端縁57の間で測定された長さを有する。吸収体コア50の幅と長さは、各々対応する液体障壁48の収容部73及び水性液体不透過性上面シート層49の幅及び長さより少ない。収容部73の幅は、収容部73の側縁79と側縁81の間で測定され、収容部73の長さは、前部縁75と背部縁77の間で測定される。1つの態様において、吸収体コア50の幅は、アンダーパンツ製品の収容部73の幅を超える。
吸収体コア50の全体の長さは、寝ているときや座っているときの水性液体の透過を防止する。
【0063】
ここで図10、図11、及び図12を参照すると、中央区域56は、本発明における製品全長の3分の1の区域であり、線4−4と線5−5との間にある。前部区域54は使い捨てアンダーパンツ12の製品全長の3分の1の区域であり、線4−4と使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103の間にあり、着用者の身体の前方側で着用される。使い捨てアンダーパンツ12の背部区域58は使い捨てアンダーパンツ12の長さの3分の1の区域であり、線5−5と使い捨てアンダーパンツ12の背部端縁105の間にあり、着用者の身体の背部側で着用される。全体の長さは少なくとも約10インチ(254mm)であり、従って、使い捨てアンダーパンツ12の縦方向中心線A−Aに沿って中央区域56を越えて延びる。代替的に、長さは約12インチ(305mm)から約30インチ(762mm)の範囲内とすべきであり、好ましくは約15インチ(381mm)から約23インチ(584mm)の範囲に亘り、より好ましくは約15インチ(381mm)から約21インチ(533mm)の範囲に亘り、最も好ましくは約17インチ(432mm)から約20インチ(508mm)の範囲に亘る。1つの態様において、吸収体コア50の長さは約19インチ(483mm)である。
【0064】
股部18を越えて延びる部分の吸収体コア50の幅は少なくとも股部18の幅と同じくらいである。吸収体コア50の幅は股部18を越えた部分では狭めることができるが、これは漏れの収容力を危うくすることがある。ある場合、特に使い捨てアンダーパンツ12が中央区域56に脚カットアウト29及び31を含む場合には、吸収体コア50の幅は股部18を越えた部分で広くされる。吸収体コア50は、主として前部区域54、中央区域56に配置され、背部区域58にはより少なく配置され、使い捨てアンダーパンツ12の縦方向に沿って前方にシフトされた位置関係であることから、脚カットアウト29及び31もまた使い捨てアンダーパンツ12の縦方向に沿って前方にシフトされて、着用者の身体に対する使い捨てアンダーパンツ12の位置関係に適応する。股部18を越えて延びる部分の吸収体コア50の幅は約2.5インチ(64mm)から約12インチ(305mm)であり、好ましくは約4.0インチ(102mm)から約10インチ(254mm)であり、より好ましくは、約5インチ(127mm)から約9インチ(229mm)である。
【0065】
本発明は吸収体コア50の様々な形状を考慮している。1つの好ましい複合材は、砂時計形状の吸収体コア50又はI型梁形状の吸収体コア50というように、長方形ではない形状を有する。別の好ましい吸収体コア50の実施形態は円形の端部をもつ長方形形状である。本質的に長方形の吸収体コア50、即ち砂時計形状の方がより好ましく、それは、端部のところで四角に区切られて、使い捨てアンダーパンツ12の背部においてより円滑な外観を与える一方で、より快適な身体外形へのフィット性を与えるからである。
吸収体コア50は、アンダーパンツ12の中心縦方向軸線A−Aに関して対称になるように配置され、アンダーパンツ12の中央横軸B−Bに沿って前方に歪められる。吸収体コア50の側縁59は水性液体不透過性上面シート層49の側縁94から、吸収体コア50の側縁61は水性液体不透過性上面シート層49の側縁96から、それぞれ等距離にある。吸収体コア50の前部端縁55は水性液体不透過性上面シート層49の前部端縁103から、吸収体コア50の背部端縁57は水性液体不透過性上面シート層49の背部端縁105から、それぞれ等距離ではない。吸収体コア50は、前部区域54と、中央区域56と、背部区域58とに配置される。吸収体コア50の前部端縁103は使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103から、約10インチ(254mm)から約1インチ(25mm)のところにあり、好ましくは約9インチ(229mm)から約2インチ(51mm)のところにあり、より好ましくは約8インチ(203mm)から約3インチ(76mm)のところにある。1つの好ましい実施形態において、この距離は約3インチ(76mm)である。吸収体コア50の背部端縁105は使い捨てアンダーパンツ12の背部端縁105から、約3インチ(76mm)から約13インチ(330mm)のところにあり、好ましくは約5インチ(127mm)から約12インチ(305mm)のところにあり、より好ましくは約6インチ(152mm)から約11インチ(279mm)のところにある。
【0066】
ここで図1a、図1b、図1c、図2a、図2b、図3、図10、図11、及び図12を参照して、中央横軸方向に沿って前方に歪んだ吸収体コア50を説明する。本発明を説明するには吸収体コア50の「歪係数」の定義が必要である。「歪係数」は、背部区域58における長さより前部区域54における長さの方が長い吸収体コア50と組み合わされたものである。吸収体コア50は縦方向に対称に置かれず、使い捨てアンダーパンツ12の前方に歪められ、この「歪係数」が本発明を定める。本発明の目的において、「対称に置かれない」は、吸収体コア50が背部区域58に比べて、前部区域54の方が約20mm又はそれ以上長いことを意味する。
歪係数は以下の段階を用いて算出される。
1.使い捨てアンダーパンツ12の長さを同じ長さの3つの部分、即ち前部区域54、中央区域56、及び背部区域58に分割する。
2.各区域において、図10、図11、及び図12の線A−Aに沿った吸収体コア50の縦方向即ちMD方向の長さがどれくらいかを求める。
3.背部区域58における吸収体コア50の長さを、前部区域54における吸収体コア50の長さと中央区域56における吸収体コア50の長さの合計で割ることによって、歪係数を算出する。
【0067】
図1a、図1b、図1c、図2a、図2b、図3、図10、図11、及び図12を参照すると、吸収性使い捨てアンダーパンツ12は幼児から成人までの人々に適合させるために広い範囲の製品長さを有することから、吸収体コア50が背部区域58より前部区域54の方に多く存在することに伴う歪係数は、吸収体コア50の前方への歪みの量を、いかなる製品長さについても定める。歪係数は、吸収体コア50の全長の関数であり、またそれが使い捨てアンダーパンツ12にどのように置かれているかについての関数である。使い捨てアンダーパンツ12の全長が、吸収体コア50のどれくらいが前部区域54、中央区域56、及び背部区域58にくるかに影響することから、歪係数は使い捨てアンダーパンツ12の長さの関数でもある。使い捨てアンダーパンツ12の製品形状及び製品寸法の或る範囲内での吸収体コア50の置き方は、その特定の使い捨てアンダーパンツ12が着用者の身体に適合させるためにどのように裁断されるかということと、使い捨てアンダーパンツ12内の吸収体コア50の置き方を制御する製造工程の能力に従う。本発明の目的のためには、歪係数は約0.10より小さい値である。歪係数は0より大きく約0.10までの範囲に亘り、好ましくは0より大きく約0.095までの範囲に亘り、より好ましくは0より大きく約0.085までの範囲に亘る。1つの態様において、歪係数は0より大きく約0.07までの範囲に亘る。
【0068】
ここで図10、図13a、及び図14を参照すると、別の実施形態において、使い捨てアンダーパンツ12は長さ845mmであり、線9−9に沿った端部において幅715mmであり、線8−8に沿った中央区域56において最小幅120mmであり、438mmのMD長さと、端部における153mmのCD幅と、脚カットアウト29及び31の中央における線8−8に沿った89mmの幅と、を有する吸収体コア50を含む。吸収体コア50は水性液体不透過性障壁48上に配置される。吸収体コア50はまた、高秤量ポケット領域141を有し、該ポケット領域は長さ279mm、線8−8に沿った幅89mm、端部における幅102mmを有する。
【0069】
ここで図13aと図14を参照すると、吸収体コア50は、端部領域700及び701において、ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能なDOW 2035高吸収性材料129gsm(グラム毎平方メートル)と、Alliance CR1654フラフ・パルプ繊維215gsmとの均質な混合物を含む。ポケット領域141において、高吸収性材料の秤量は261gsmであり、フラフ・パルプの秤量は435gsmである。使い捨てアンダーパンツ12のカーデッド・ウェブ取り込み材料114は長さ330mm、幅76mmであり、秤量は85gsmで、ヘキスト・セラニーズ社から入手可能な6デニールのポリエステル繊維40重量%と日本のチッソ株式会社から入手可能な3デニールの鞘芯ポリエチレン/ポリプロピレン捲縮繊維60重量%との混合物からなる。取り込み材料114は、上面シート層49と吸収体コア50の間に配置される。吸収体コア50は、0.9%の塩化ナトリウム水溶液約500グラムを保持する能力を有する。重要なことであるが、吸収体コア50は、該吸収体コア50の前部端縁55が使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103から163mm離れるようにして、使い捨てアンダーパンツ12に設置される。更に、ポケット領域141の前部端縁103は、使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103から222mm離れたところに設置される。最後に、長さ寸法279mm、幅寸法64mmのサージ材料取り込み材料85gsmが、ポケット領域141と長さ寸法において同一の広がりをもち、かつ吸収体コア50の内表面65上の幅寸法において中心に来るように、設置される。吸収体コア50は、0.9%の塩化ナトリウム水溶液約500グラムを保持する能力を有する。吸収体コア50の機械方向の長さの27.1%の部分は使い捨てアンダーパンツ12の前部区域54に設置され、吸収体コア50の長さの64.2%は使い捨てアンダーパンツ12の中央区域56に設置され、吸収体コア50の長さの8.7%は使い捨てアンダーパンツ12の背部区域58に設置される。吸収体コア50の歪係数は0.095である。付加的に、ポケット領域141の長さの21.5%は前部区域54にあり、ポケット領域141の長さの78.5%は中央区域56にあり、ポケット領域141の長さの0.0%は背部区域58にある。吸収体コア50及び取り込み材料114の置き方は、図11の中央長軸A‐Aに沿った使い捨てアンダーパンツ12のCD寸法において対称である。着用者の身体上に置かれたときには、この好ましい構成の結果により、吸収体コア50は、より多くの使用が見込まれる着用者の前方側においてより大きな割合を占める。
【0070】
吸収パッド即ち吸収体コアを使い捨てアンダーパンツのMD長さに関して対称に設置することにより、そうした使い捨てアンダーパンツの前方部分と後方部分に吸収パッド即ち吸収体コアが均等に設置されることに比べて、前方に歪められた構成は、吸収体コア50の利用度を高くし、使い捨てアンダーパンツ12の背部区域58における見苦しく不快な嵩を防止する。
ここで図11、図13a、及び図14を参照すると、更に別の実施形態において、使い捨てアンダーパンツ12は長さ845mmであり、線9−9に沿った端部において幅715mmであり、線8−8に沿った中央区域56において最小幅120mmである。吸収体コア50は489mmのMD長さと、端部における153mmのCD幅と、脚カットアウト29及び31の中央における線8−8に沿った89mmの幅と、を有する。吸収体コア50は水性液体不透過性障壁48上に設置される。吸収体コア50は高秤量ポケット領域143を有し、該ポケット領域は吸収体コア50の全長である長さ489mm、線8−8に沿った幅89mm、端部における幅102mmを有する。
【0071】
ここで図13b及び図14を参照すると、吸収体コア50は、側端部領域721及び722において、ミシガン州ミッドランド所在のダウ・ケミカル・カンパニーから入手可能なDOW 2035高吸収性材料114gsm(1平方メートル当たりのグラム数)と、Alliance CR1654フラフ・パルプ繊維232gsmとの均質な混合物を含む。ポケット領域143において、高吸収性材料の秤量は282gsmであり、フラフ・パルプの秤量は591gsmである。吸収体コア50は、0.9%の塩化ナトリウム水溶液約800グラムを保持する能力を有する。重要なことであるが、吸収体コア50は、該吸収体コア50の前部端縁55が使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103から112mm離れるようにして、使い捨てアンダーパンツ12に設置される。最後に、279mmの長さ寸法と64mmの幅寸法をもつ85gsmのサージ材料取り込み材料が、使い捨てアンダーパンツ12の前部端縁103から187mm離れたところに設置され、また吸収体コア50の内表面65上の中心縦方向軸線A−Aに沿った幅寸法の中心に設置される。
【0072】
吸収体コア50の機械方向の長さの34.7%の部分は使い捨てアンダーパンツ12の前部区域54に設置される。吸収体コア50の長さの57.6%の部分は使い捨てアンダーパンツ12の中央区域56にあり、吸収体コア50の長さの7.7%は使い捨てアンダーパンツ12の背部区域58にある。吸収体コア50の歪係数は0.082である。吸収体コア50及び取り込み材料114の置き方は、中央長軸A−Aに沿った使い捨てアンダーパンツ12のCD寸法において対称である。着用者の身体上に置かれたときには、この好ましい構成の結果により、吸収体コア50は、より多くの使用が見込まれる着用者の前方側においてより大きな割合を占める。
吸収パッド即ち吸収体コアを使い捨てアンダーパンツのMD長さに関して対称に設置することにより、そうした使い捨てアンダーパンツの前方部分と後方部分に吸収パッド即ち吸収体コアが均等に設置されることに比べて、前方に歪められた構成は、吸収体コア50の利用度を高くし、使い捨てアンダーパンツ12の背部区域58における見苦しく不快な嵩を防止する。
【0073】
(実施例)
2個の使い捨て吸収性アンダーパンツ製品が漏れ防護性能について試験された。使い捨てアンダーパンツは72名の失禁症パネリスト(女性44名、男性28名)に送られ、パネリストは通常の使用条件下でこれらを使用した。予め質問が書き込まれた日記シートが全ての個々の製品について与えられ、パネリストは漏れに関係する情報をそれに記録した。使用された製品は全て返却され、収容した尿量を判定するため計量された。
組み合わされたデータから、ロジスティック回帰分析のステップワイズ法を用いて、漏れデータの最適なモデルが判断された。ロジスティック回帰分析の目標は、漏れと、コード、尿のグラム数、性別、活動性、及びパネリストの腰部寸法の説明変数との間の関連性を説明することである。
【0074】
試験された使い捨てアンダーパンツ製品は、使い捨てアンダーパンツ試作品、及びジョージア州マリエッタ所在のインブランド・コーポレーションが製造したシュアケア(登録商標)スリップ−オン・アンダーガーメントであった。スリップ−オン製品は製品シャーシに吸収体コアを対称に設置した従来型のパンツである一方、使い捨てアンダーパンツ試作品は、高度に前方に歪められた吸収体コアを有し、シュアケア製品より収容力が低かった。
シュアケア製品は長さ660mmであり、本質的に長方形の吸収体コアを有し、該吸収体コアは長さ550mm、幅127mmであった。吸収体コアは90gsmの高吸収性材料と、1062gsmのフラフ・パルプを有していた。吸収体コアは、この衣類の前部端縁及び背部端縁から55mm離して設置された。
【0075】
使い捨てアンダーパンツ試作品は、図10を参照すると、781mmの製品長さを有していた。吸収体コアは長さ400mmであり、端部の幅は165mm、中央の幅は90mmであった。吸収体コアは、使い捨てアンダーパンツ試作品の前部端縁から160mm離し、且つ使い捨てアンダーパンツ試作品の背部端縁から221mm離して設置された。吸収体コアは110gsmの高吸収性材料と、165gsmのフラフ繊維を含んでいた。
使い捨てアンダーパンツ試作品は綿撒糸を有し、該綿撒糸は長さ292mm、幅90mmであり、使い捨てアンダーパンツ試作品の前部端縁から185mm離し、且つ使い捨てアンダーパンツ試作品の背部端縁から304mm離して、吸収体コアと液体障壁の間に設置された。綿撒糸は180gsmの高吸収性材料と、270gsmのフラフ繊維を含んでいた。吸収体コアと綿撒糸の密度は約0.160gm/ccであった。
【0076】
使い捨てアンダーパンツ試作品は、幅64mm及び長さ203mmの、100gsmの取り込み材料を有するものであった。取り込み材料の前部端縁は、使い捨てアンダーパンツ試作品の前部端縁から216mmで、使い捨てアンダーパンツ試作品の背部端縁から362mmであった。
使い捨てアンダーパンツ試作品の前部区域、中央区域、及び背部区域における吸収体コアと綿撒糸の比率を表Iに示す。表IIは、使い捨てアンダーパンツ試作品の吸収体コア、綿撒糸、及び取り込み材料が使い捨てアンダーパンツ試作品の前部に向かって歪められ、前部における吸収体コアの比率が高いことを示し、一方シュアケア製品は、その吸収体コアが対称に配置されるものであった。
【0077】
Figure 2004528879
【0078】
表Iのシュアケア製品は、吸収体コアの置き方が対称であったので、歪係数を持たなかった。一方、使い捨てアンダーパンツ試作品の吸収体コアの歪係数は0.111であり、該吸収体コアが前方に向かって高度に歪められていたことを示す。
【0079】
20%(LD20)及び50%(LD50)の製品漏れにおける尿荷重のグラム数で表される表IIの漏れ情報は、20%及び50%の製品漏れを起こすにはより高い尿荷重を必要とすることから、前方に歪められた吸収体コアを有する使い捨てアンダーパンツ試作品が好ましい漏れ防護を与えることを明らかに示している。
Figure 2004528879
【0080】
使い捨てアンダーパンツ12の詳細な実施形態が図に示されるが、いかなる使い捨てアンダーパンツ製品も、開示され特許請求された本発明の物品及び方法によって指定される歪係数をもつように配置される吸収体コア50を組み込むことができるように考慮されていると理解される。
吸収体コア50の厚さは約45mmより少ないことが好ましい。吸収体コア50の厚さは約4mmから約40mmまでの範囲に亘る。好ましくは、厚さは約5mmから約30mmまでの範囲に亘り、より好ましい厚さの範囲は約6mmから約20mmである。厚さは、弾性体を除去した、縮められていない平滑な4インチ(102mm)平方のサンプルについて、ミツトヨ・デジマティック・インジケータを使用し、0.05psiの圧力を生じさせるための直径3インチ(76mm)のアクリル・プラテン及び組立体を用いて測定される。
【0081】
吸収性障壁複合材46の形成において、液体障壁48は、該液体障壁48に着用条件下で通常直面する浸透に対する抵抗性を持たせることによって、吸収性障壁複合材46を透過する液体の移動を遅滞させねばならない。吸収性障壁複合材46は、吸収体コア50をコーティングすることにより、又は別個の液体不透過性材料を吸収体コア50に取り付けることにより、液体不透過性にされる。
液体障壁48は、着用者と反対向きの外表面99と、着用者の方を向いた内表面98とを有する。液体障壁48は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、又は類似の材料などのプラスチックフィルムでできた液体不透過性の薄いウェブ又はシートを含む。1つの実施形態において、液体障壁48は、低い液体透過性をもつように構築され配置された不織繊維質ウェブを含む。1つの実施形態において、液体障壁48は熱結合プラスチックフィルムと不織ウェブの複合材といった層状の材料即ちラミネート材料を含む。1つの実施形態において、液体障壁48は、通常の着用条件下では水蒸気に対し透過性である液体不透過性フィルム又は発泡体を含む。液体障壁48は好ましくは、ASTM E96−92による測定で少なくとも約1000グラム/m2/1日の水蒸気透過率を有する。好適なフィルムの1つの実例は、三井が製造し、Consolidated Thermoplastics(CT)からESPOIR(登録商標)N−TAF−CTの商標名で販売されている39.4グラム毎平方メートルの微孔性フィルムである。
【0082】
液体障壁48は、流体不透過性となるように形成されるか又は処理された材料を含む。1つの態様において、液体障壁48は、流体透過性材料及び、吸収性障壁複合材46又は吸収体コア50と関連付けられた流体不透過層といった、吸収性障壁複合材46又は吸収体コア50から遠ざかる流体の移動を妨げるように設けられる他の手段を含む。液体障壁48は材料の単一層を含むか、或いは、2つ又はそれ以上の別個の材料の層のラミネートを含む。好ましい材料は、単一のスパンボンド層、スパンボンド材料とメルトブロー材料の2層、又はスパンボンド材料−メルトブロー材料−スパンボンド材料の3層を含む。
【0083】
液体障壁48のための材料は、熱可塑性フィルム、織布、不織布、又はフィルム、ラミネート、及び/又は不織布のラミネート、或いは発泡体を含む。液体障壁48は、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、又は類似の材料などのプラスチックフィルムでできた実質的に流体不透過性の薄いウェブ又はシートを含む。液体障壁48のための1つの材料は、体系的マット・エンボス加工パターンを有する0.028ミリメートル(mm)厚さのポリエチレンフィルムであり、両面にコロナ処理を施したものである。
液体障壁48は、アンダーパンツ12の吸収性障壁複合材46に放出が起こったときに、液体が外側の衣類へ透過することを防止する。液体障壁48は少なくとも股部18における外側カバー13の内側に配置され、ポリエチレンといった液体不透過性フィルムを含む。外側カバー13なしにフィルムのみを使用することは暑く不快であり、長期にわたる着用に対する十分な耐久性に欠ける。吸収体コア50は液体障壁48と関連付けられ、該液体障壁は弾性特徴を含んでもよく、含まなくともよい。
【0084】
吸収性障壁複合材46は、実質的に流体不透過性の液体障壁48と、外側カバー13に重ね合わされた流体(又は液体)透過性の上面シート層49を含む。(図1a、図8、及び図9参照。)吸収体コア50は液体障壁48と上面シート層49の間に挟持される。(図1a、図8、及び図9参照。)液体障壁48と上面シート層49は吸収体コア50より長く、幅広い。上面シート層49は着用者の方を向いて配設され、身体対向面16と呼ばれる。逆に、液体障壁48は外側カバー13及び着用者の外側の衣類の方を向いて配置され、衣類対向面23と呼ばれる。
上面シート層49は着用者と反対向きの外表面109と、着用者の方を向いた内表面108を有する。上面シート層49は、着用者の皮膚に接触するための不織布又は他の柔軟な材料を含む。上面シート層49は、柔軟で可撓性の多孔性水性液体透過性材料から形成され、そのことにより、水性液体排出物と、恐らくは半固形排出物とが吸収体コア50へと通過し、吸収性障壁複合材46又は吸収体コア50によって吸収される。好適な上面シート層49は、不織ウェブ、又はポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成ポリマーフィラメント又は合成ポリマー繊維で構成されたスパンボンド・ウェブ、メルトブロー・ウェブ又はボンデッドカーデッドウェブ、或いは有孔フィルム、網状発泡体、拡張されたプラスチック・ウェブ材料、スクリム材料、又は木材、レーヨン、或いは綿といったウェブ又は天然ポリマーフィラメント又は天然ポリマー繊維を含む。上面シート層49は、材料の通気性によって空気、汗、又は発汗の通過を可能にする寸法の孔を有する。
【0085】
上面シート層49は不織スパンボンドである。そうしたスパンボンド材料はジョージア州ロズウェルに位置するキンバリークラーク・コーポレーションから入手可能である。上面シート層49は、約0.3osyから約2.0osyまでの坪量を有し、或いは約0.5osyの坪量を有する。アンダーパンツの上面シート層49は、印刷されるか、着色されるか、エンボス装飾されるか、又は個別のスリット或いは穴によって穴開けされる。
加えて、上面シート層49は、流体の移動を助けるために界面活性剤を用いて処理される。1つの実施形態において、上面シート層49は、約20グラム毎平方メートル(gsm)の秤量を有する、ポリエチレン50%とポリプロピレン50%の鞘芯2成分フィラメントの不織スパンボンド・ウェブを含む。布地は米国コネチカット州ダンベリー所在のユニオン・カーバイド・ケミカル・アンド・プラスチック・カンパニー・インクからTRITON X−102の商品名で入手可能な界面活性剤を用いて表面処理される。
【0086】
股部弾性体37及び39の間の股部18の幅は、吸収体コア50が股部弾性体37及び29を妨げて最終的に脚部弾性体32、33、34、及び35を妨げることなしに、股部18の側縁17及び19の間に吸収体コア50を収容するのに十分なだけ広い。股部18の幅は、股部弾性体37及び39が股部の側面を収縮させ引っ張り上げ、上面シート層49及び液体障壁48の壁にバケットを形成して、製品から身体排出物が漏れ出さないようにし、より多くの個人の寸法に適応可能にする。1つの実施形態において、股部弾性体37及び39は吸収体コア50の少なくとも一部によって覆われる。
【0087】
股部18の幅は、嵩張って見えるか或いは不快に見えるほど広くはないが、好適な幅は、股部弾性体37及び39の間で少なくとも約2.5インチ(64mm)である。幅は、約2.5インチ(64mm)から約6.0インチ(152mm)までの範囲に亘る。股部弾性体37及び39の間における股部18の幅は、約3.5インチ(89mm)から約5インチ(127mm)の範囲に亘る。好ましくは、定義された幅は約4.25インチ(108mm)である。
股部18は吸収体コア50の幅より少なくとも約0.25インチ(6mm)広い。股部18は吸収体コア50より約0.25インチ(6mm)から約4インチ(102mm)幅広い。股部18は吸収体コア50より約0.5インチ(13mm)から約3インチ(76mm)広く、好ましくは約0.5インチ(13mm)から約2インチ(51mm)広い。好ましくは、股部弾性体37及び39の各々は、幅が約0.2インチ(5mm)から約0.8インチ(20mm)である。より好ましくは、股部弾性体37及び39の各々の幅は、約0.2インチ(5mm)から約0.4インチ(10mm)である。股部18の全体の幅は、股部弾性体37及び39の間の幅と、股部弾性体37及び39の幅と、股部弾性体37及び39の外側から脚開口部28及び30の縁部までのフリル材料とを含む。本発明の1つの実施形態において、吸収体コア50は股部18より約0インチ(0mm)から約1インチ(25mm)広い。
【0088】
好ましくは、脚弾性体32、33、34、及び35と股部弾性体37及び39の外側にあって脚開口部28及び30の縁部にあるひだ材料は、約0.5インチ(13mm)より小さい。より好ましくは、ひだ材料は約0.125インチ(3mm)より小さい。脚開口部28及び30の縁部からはひだ材料を除去することが望ましい。
吸収性障壁複合材46の幅は、股部18の幅に関係した寸法にされる。複合材46の幅は、少なくとも股部18の、股部弾性体37及び39の間の幅である。この幅は股部18の幅と等しいことが好ましい。
【0089】
吸収性障壁複合材46の全体の長さは、吸収体コア50の端部を越えて延びて、寝ているときや座っているときにこれらの位置における液体の通過防止を助けるのに妥当な長さである。この全体の長さは、少なくとも約12インチ(305mm)であり、従って、アンダーパンツ12の縦方向中心線A−Aに沿って股部18を越えて延びる。或いは、この長さは、約12インチ(305mm)から約30インチ(762mm)までの範囲にあり、好ましくは約15インチ(381mm)から約23インチ(584mm)までの範囲に亘る。長さの一般的な範囲は約17インチ(432mm)から約21インチ(533mm)である。最適には、複合材46の長さは約19インチ(483mm)である。
股部18を越えて延びる吸収性障壁複合材46の幅は、少なくとも股部18の幅と同じである。吸収性障壁複合材46の幅は股部18を越えた部分では狭めることができるが、それは漏れの閉じ込め性を危うくすることがある。吸収性障壁複合材46の幅は股部18を越えた部分で広くすることができる。股部18を越えて延びる吸収性障壁複合材46の幅は、約2.5インチ(64mm)から約12インチ(305mm)であり、好ましくは約4.0インチ(102mm)から約10インチ(254mm)である。好ましい範囲は約7インチ(178mm)から約9インチ(229mm)である。好ましい幅は約8インチ(203mm)である。
【0090】
本発明は異なる形状の吸収性障壁複合材46を含む。1つの好ましい複合材は、砂時計形状又はI型梁形状の吸収性障壁複合材46のような長方形ではない形状を有し、該複合材は完成したアンダーパンツ12の座面において、広い被覆状態を提供する。別の好ましい吸収性障壁複合材46は円形の端部をもつ長方形形状である。本質的には長方形の形状、すなわち砂時計形状の吸収性障壁複合材46がより好ましく、それは端部のところで四角に区切られて、アンダーパンツ12の背部においてより円滑な外観を提供する一方で、より快適な身体外形へのフィット性を与えるからである。
【0091】
図1a−図1c、図2a−図2b、図3、及び図6を参照すると、ウエスト部弾性体22は身体側ライナ80で覆われた状態で図示されている。身体側ライナ80は、着用者の皮膚に接触するための不織布又は他の軟質材料を含む。身体側ライナ80は以下でより詳細に説明される。他の実施形態において、ウエスト部弾性体22の少なくとも一部が吸収性障壁複合材46によって被覆される。図3及び図4を参照すると、脚弾性体32、33、34、及び35は身体側ライナ80に覆われた状態で図示されている。図1bにおいて、股部弾性体37及び39は上面シート層49と液体障壁48の間に挟持された状態で図示されている。代替的な実施形態において、股部弾性体37及び39は外側カバー13と液体障壁48の間に挟持することができる。吸収性障壁複合材46の寸法及び形状に従い、脚弾性体32、33、34、及び35の少なくとも一部が吸収性障壁複合材46によって覆われる。
【0092】
図5及び図7を参照すると、ウエスト弾性体21は、別の実施形態において、ウエストライナ26で覆われたものとして図示されている。ウエスト弾性体21はまた、身体側ライナ80で覆うこともできる。図5及び図7を参照すると、脚弾性体32及び34は脚ライナ38で覆われた状態で図示されている。吸収性障壁複合材46の寸法及び形状に従い、脚弾性体32、33、34、及び35の少なくとも一部が吸収性障壁複合材46によって覆われる。図1aにおいて、股部弾性体37及び39は吸収性障壁複合材46で覆われた状態で図示され、該股部弾性体37及び39は外側カバー13と吸収性障壁複合材46の間に挟持される。図7を参照すると、ウエスト部弾性体22は身体側ライナ80で覆われた状態で図示されている。身体側ライナ80は、着用者の皮膚に接触するための不織布又は他の軟質材料を含む。1つの実施形態において、ウエスト部弾性体22の少なくとも一部が吸収性障壁複合材46によって覆われる。
【0093】
身体側ライナ80は応従性があり、着用者に軟質な感触を与える。身体側ライナ80は軟質で可撓性のある多孔質のシートであり、液体透過性であって液体がその厚みに容易に浸透することを許容するか、又は液体不透過性であってその厚みへの液体の浸透に対し抵抗力を持つ。身体側ライナ80は、例えば木材又は綿繊維などの天然繊維、又は例えばポリエステル繊維又はポリプロピレン繊維などの合成繊維といった材料から製造されるか、或いは天然繊維と合成繊維の組み合わせ又は網状発泡体及び穿孔されたプラスチックフィルムから製造される。
身体側ライナ80は、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルなどの合成ポリマーフィラメントで構成されたスパンボンド・ウェブ、メルトブロー・ウェブ、又はボンデッドカーデッドウェブといった織成又は不織ウェブ又はシートであるか、或いはレーヨン又は綿といった天然ポリマーフィラメントのウェブである。ボンデッドカーデッドウェブは熱結合されるか、又はバインダを噴霧される。身体側ライナ80は不織スパンボンドである。身体側ライナ80はスパンボンド・ポリプロピレンの不織布に針金織り結合パターンを施したものである。スパンボンド材料は、ジョージア州ロズウェル所在のキンバリークラーク・コーポレーションから入手可能である。身体側ライナ80は、約0.3オンス毎平方ヤード(osy)から約2.0osyまでの坪量を有し、代替的に約0.6osyの坪量を有する。アンダーパンツの身体側ライナ80には、印刷加工、着色加工、又は装飾的なエンボス加工を行うことができる。身体側ライナ80は、材料の通気性により空気、汗、又は発汗を直ちに通過可能にする寸法の小孔を有する。身体側ライナ80は選択的にエンボス加工されるか又は個別のスリット或いは穴によって穴開けされる。
【0094】
脚開口部28及び30の位置関係と形状は、着用者の股領域及び鼠径部領域における締め付けを避けるために、また臀部の妥当な被覆状態を得るために、またアンダーパンツ12が前方に傾くこと即ち前ウエスト縁部が背ウエスト縁部に対して下に下がる形で傾くことを防止するために、重要である。図1aは脚部のフィット性と臀部の被覆状態に関して最も好ましい設計を図示する。脚開口部28及び30の前部縁72及び74を横切る曲線の形状は、アンダーパンツ12のフィット性に影響を及ぼす。曲線が深すぎるとアンダーパンツ12は下方及び背方にずれ、前部ウエストを短くすることになり、背部の長さを増大させ、アンダーパンツ12の座面のだぶつきを増大させることになる。このずれにより、アンダーパンツ12は、着用されたときに着用者の胴部周りが不均等になることからわかるように、傾いて見えることになり、その結果、脚開口部28及び30の前部縁72及び74に沿って締め付けがもたらされ、フィット性の快適さが減少する。
【0095】
脚開口部28及び30の構造は、アンダーパンツ12が正しい機能を果たすために重要である。図1aのようにアンダーパンツ12を平坦に広げると、脚開口部28の背部分82の背部縁76と、脚開口部30の背部分84の背部縁78の大部分即ち少なくとも51%は、好ましくは実質的に直線を形成する。より好ましくは、脚開口部28の背部分82の背部縁76と、脚開口部30の背部分84の背部縁78とは、背部分82及び84の全体の長さの少なくとも約70%の長さθだけ実質的に直線状である。脚開口部28及び30の背部分82及び84の背部縁76及び78の直線区域θは、アンダーパンツ12の縦方向中心線A−Aと鋭角をなす。好ましくは、線θはアンダーパンツ12の縦方向中心線A−Aと角度αをなし、この角度は約45度から約89度の間であり、より好ましくは約55度から約87度の間であり、最も好ましくは約61度から約76度の間である。浅い曲線即ち少なくとも6インチの半径を有する曲線が、脚開口部28の背部分82の背部縁76と、脚開口部30の背部分84の背部縁78を定める場合は、この曲線に沿って2つの点が選択され、一方の点は該曲線の長さの少なくとも約25%のところに位置決めされ、もう一方の点は該曲線の長さの少なくとも約75%のところに位置決めされる。この2点の間に引かれた線を使って、アンダーパンツ12の中心線A−Aに対して形成される角度αが判定される。開示されたように縦方向中心線と鋭角をなす背部縁76及び78は、使用中の吸収体コア50の盛り上がり及びずれを低減し、身体に対するより良好な外形合わせを保証し、より心地よいフィット性を保証する。そうした角度はアンダーパンツ12が臀部の下に入り込む助けとなり、フィット性を向上し、漏れを低減する。脚弾性体34及び35は背部縁78及び76にほぼ従うことから、背部縁78及び76への言及は脚弾性体34及び35の説明として読むことができる。
【0096】
脚開口部28及び30の前部分86及び88の前部縁72及び74の大部分即ち少なくとも51%は、好ましくは直線を形成する長さβを含む。より好ましくは、脚開口部28及び30の前部縁72及び74の長さ(β)は、脚開口部28及び30の前部分86及び88の前部縁74の長さ(β)は、脚開口部28の前部分86及び脚開口部30の前部分88の長さの少なくとも70%に亘って直線状である。脚開口部28及び30の前部分の前部縁72及び74の直線区域βはアンダーパンツ12の中心線と角度Xをなし、この角度は約62度から約99度の間であり、より好ましくは約74度から約91度であり、最も好ましくは約85度である。開示されたように中心線とある角度を形成する前部縁72及び74は、使用中の吸収体コア50の盛り上がり及びずれを低減し、身体に対するより良好な外形合わせを保証し、より心地よいフィット性を保証する。浅い曲線即ち少なくとも6インチの半径を有する曲線が、脚開口部28及び30の前部分86及び88の前部縁72及び74を定める場合は、この曲線に沿って2つの点が選択され、一方の点は該曲線の長さの少なくとも約25%のところに位置決めされ、もう一方の点は該曲線の長さの少なくとも約75%のところに位置決めされる。この2点の間に引かれた線を使って、アンダーパンツ12の中心線A−Aに対して形成される角度Xが判定される。90度をなす前部縁72及び74も使用できるが、90度より少なくとも僅かに大きいか又は僅かに小さい角度は、運動中の心地よいフィット性を有するアンダーパンツ12を提供する。脚弾性体32及び33は前部縁72及び74にほぼ従うことから、前部縁72及び74への言及は脚弾性体32及び33の説明として読むことができる。
【0097】
股部18における曲線の形状は重要である。股部18の側縁17及び19の大部分は、好ましくは弓状の曲線を形成する長さΣを含む。曲線がとりわけ股部弾性体37及び39の端部において浅すぎる即ち直線状である場合、アンダーパンツ12は着用者の脚の外形に添わないので、内側鼠径部領域において締め付けが経験され、アンダーパンツ12のフィット性に間隙が経験され、漏れがもたらされる。浅い曲線を有する好ましい狭い股部幅はまた、臀部の被覆状態を減少させる。そうした減少を相殺するために、背部分82の背部脚縁部76及び背部分84の背部脚縁部78を下方に調整し、角度αを増大させることが好ましい。股部18の側縁17及び19と、脚開口部28及び30の背部分82及び84との間の曲線は、アンダーパンツ12の中心線B−Bの少し前から始まるのがよく、図1aを参照されたい。これにより、背部脚弾性体34及び35は臀部の低い方の縁より下に配設され、アンダーパンツ12が歩行時にずり上がるのを防止する。脚開口部28及び30の曲線状の股部Σは、全体がアンダーパンツ12の中心線B−Bの前方にある。股部弾性体37及び39は縁部17及び19にほぼ従うことから、縁部17及び19への言及は脚弾性体37及び39の説明として読むことができる。
脚弾性体32、33、34、及び35は、股部18の外側で吸収体コア50の縁部にほぼ従い、脚弾性体32、33、34、及び35が吸収体コア50から遠ざけられる一方、吸収体コア50は脚弾性体32、33、34、及び35の機能をあまり妨害せず、脚開口部28及び30の周りにより良好なガスケットを与える。吸収体コア50は身体排出物を吸収するにつれて膨潤するが、脚弾性体32、33、34、及び35は着用者の身体と接触を保ち、身体に適合するように配設される。
【0098】
好ましい実施形態においては、またウエスト弾性体21を含む実施形態においては、ウエスト部弾性体22及び脚弾性体32、33、34及び35は、伸長された状態でアンダーパンツ12に超音波結合、熱/圧力結合又は接着剤結合によって取り付けられ、外側カバー13と身体側ライナ80の間に挟持される。股部弾性体37及び39は、液体障壁48と、吸収性障壁複合材46の上面シート層49との間に挟持される。股部弾性体37及び39は伸長された状態で、超音波結合、熱/圧力結合又は接着剤結合により取り付けられる。弾性体のための材料は、弾性ストランド、ヤーン・ラバー、フラット・ラバー、弾性テープ、フィルム型ラバー、ポリウレタン及びエラストマー材、テープ状エラストマー材、又は発泡ポリウレタン或いは成形弾性体スクリム若しくは成形非弾性体スクリムを含む。好適な材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン・カンパニーからライクラ(登録商標)の名で販売されている。アンダーパンツ12と一体化される前の各弾性体の構成は、単一部品、多部品、又は複合材である。
【0099】
代替的な実施形態において、またウエスト弾性体21を含む実施形態において、ウエスト部弾性体22、脚弾性体32、33、34、及び35、股部弾性体37及び39は、伸長された状態でアンダーパンツ12に超音波結合、熱/圧力結合又は接着剤結合によって取り付けられ、外側カバー13と身体側ライナ80の間に挟持される。弾性体のための材料は、弾性ストランド、ヤーン・ラバー、フラット・ラバー、弾性テープ、フィルム型ラバー、ポリウレタン及びエラストマー材、テープ状エラストマー材、又は発泡ポリウレタン或いは成形弾性体スクリム若しくは成形非弾性体スクリムを含む。好適な材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン・カンパニーからライクラ(登録商標)の名で販売されている。アンダーパンツ12と一体化される前の各弾性体の構成は、単一部品、多部品、又は複合材である。
【0100】
前身頃部14と後身頃部15のウエスト部弾性体22を有する部分は、(図1aのA−Aと直交する)幅が、約1インチ(25mm)から約10インチ(254mm)である。好ましくは、前身頃部14と後身頃部15のウエスト部弾性体22を有する部分は、幅約3インチ(76mm)から約8インチ(203mm)である。好ましくは、幅は約6インチ(152mm)から約7.5インチ(191mm)の範囲に亘る。1つの実施形態において、ウエスト部弾性体22の幅は、前身頃部14と後身頃部15の間で様々に変わる。前身頃部14と後身頃部15の一方が、より狭いウエスト部弾性体22を有する場合は、幅は約1インチ(25mm)から約8インチ(203mm)の範囲に亘り、好ましくは約3インチ(76mm)から約6インチ(152mm)の範囲に亘り、より好ましくは約4インチ(102mm)から約5.5インチ(140mm)の範囲に亘る。ウエスト部弾性体22は約100%から約400%の伸びをもって付与され、好ましくは約150%から約300%の伸びをもって付与され、より好ましくは約200%から約275%の伸びをもって付与される。アンダーパンツ12は、前身頃部14におけるウエスト部弾性体22の張力が、後身頃部15におけるウエスト部弾性体22の張力と比較して異なる値を持つように構成される。
【0101】
ウエスト部弾性体22は、糸、ストランド、リボン、バンド、フィルム、弾性不織布、又は複合材を含む。糸、ストランド、リボン、又はバンドは多数であり、複合材として付与される。ウエスト部弾性体22を構成する弾性材料の部品の数は、約1本から約100本までの範囲に亘り、好ましくは約10本から約40本までの範囲に亘り、より好ましくは約15本から約35本までの範囲に亘る。ウエスト部弾性体22が糸であるときには、15本から40本の糸がウエスト部弾性体22として用いられることが好ましく、該糸は約0.0625インチ(1.6mm)から約2インチ(51mm)離間され、より好ましくは約0.0625インチ(1.6mm)から約0.5インチ(13mm)離間され、最も好ましくは約0.25インチ(6mm)離間される。アンダーパンツ12の外観は、ウエスト部弾性体22において糸などの弾性材料を近接させ均等に間隔をおいて配置することで増強されるが、弾性材料の部品間の間隔は様々に変えられる。前ウエスト縁部44及び背ウエスト縁部45におけるそうした変動が、ウエストバンドの外観を与える。
【0102】
好ましい実施形態において、弾性糸はエラストマー材料から製造される。1つの材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン社から入手可能なライクラ(登録商標)糸などのスパンデックスである。ウエスト部弾性体22は、約15本から約35本の糸からなるウエスト部弾性体22として、約100から約1200デシテックス(g/10000m)を有する糸を含み、好ましくは約470から約940デシテックスを有する糸を含み、より好ましくは約620から約740デシテックスを有する糸を含む。ウエスト部弾性体22を外側カバー13と身体側ライナ80に結合するために、メルトブローパターン又はスワールパターンで適用される接着剤71が用いられる。接着剤71はウエスト部弾性体22のみに塗布されることが好ましい。好適な接着剤は、例えばウィスコンシン州ミルウォーキーに位置するAto Findley Adhesive社から入手可能なFindley H2096ホットメルト接着剤を含む。
【0103】
ウエスト弾性体21を含む実施形態において、ウエスト弾性体21は、幅約0.0625インチ(1.6mm)から約2インチ(51mm)である。好ましくは、前身頃部14の前ウエスト縁部44と後身頃部15の背ウエスト縁部45は、幅約0.25インチ(6mm)から約1.5インチ(38mm)のウエスト弾性体21を有する。好ましくは、幅は約0.5インチ(13mm)から約1インチ(25mm)の範囲に亘るのがよい。ウエスト弾性体21は約150%から約300%の伸びをもって付与され、好ましくは約175%から約275%の伸びをもって付与され、より好ましくは約200%から約250%の伸びをもって付与される。
【0104】
ウエスト弾性体21は、糸、ストランド、リボン、フィルム、弾性不織布、又は複合材を含む。糸、ストランド、リボン、又はバンドは多数であり、複合材として付与される。ウエスト弾性体21を構成する弾性材料の部品の数は、約1本から約20本までの範囲に亘り、好ましくは約2本から約10本までの範囲に亘り、より好ましくは2本から約8本までの範囲に亘り、最も好ましくは約2本から約6本までの範囲に亘る。好ましくは、ウエスト弾性体21が糸であるときには、3本から6本の糸がウエスト弾性体21として用いられるのがよく、該糸は約0.0625インチ(1.6mm)から約1.5インチ(38mm)離間され、より好ましくは約0.0625インチ(1.6mm)から約0.25インチ(6mm)離間され、最も好ましくは約0.125インチ(3mm)離間されるのがよい。
【0105】
糸はエラストマー材料から製造される。1つの好適な材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン社から入手可能なライクラ(登録商標)糸といったスパンデックスである。好適なウエスト弾性体21は、約5本から約10本の糸からなるウエスト弾性体21として、約100から約1200デシテックス(g/10000m)を有する糸を含み、好ましくは約470から約940デシテックスを有する糸を含み、より好ましくは約620から約940デシテックスを有する糸を含む。ウエスト弾性体21を外側カバー13と身体側ライナ80又はウエストライナ26に結合するために、メルトブローパターン又はスワールパターンで適用される接着剤71が用いられる。接着剤71はウエスト弾性体21のみに適用されることが好ましい。好適な接着剤は、例えばウィスコンシン州ミルウォーキーに位置するAto Findley Adhesive社から入手可能なFindley H2096ホットメルト接着剤を含む。
【0106】
脚弾性体32、33、34、及び35は、幅約0.0625インチ(1.6mm)から約1インチ(25mm)であり、好ましくは幅約0.25インチ(6mm)から約1インチ(25mm)であり、より好ましくは幅約0.25インチ(6mm)から約0.75インチ(18mm)である。脚弾性体32、33、34、及び35は約100%から約300%の伸びをもって付与され、好ましくは約175%から約275%の伸びをもって付与され、より好ましくは約200%から約250%の伸びをもって付与される。
脚弾性体32、33、34、及び35は、糸、ストランド、バンド、リボン、フィルム、弾性不織布、又は複合材を含む。糸、ストランド、リボン、又はバンドは多数であり、複合材として付与される。脚弾性体32、33、34、及び35を構成する弾性材料の部品の数は、約1本から約6本までの範囲に亘り、好ましくは約2本から約5本までの範囲に亘り、より好ましくは約3本から約4本までの範囲に亘る。好ましくは、脚弾性体32、33、34、及び35が糸であるときには、1本から6本の糸が脚弾性体32、33、34、及び35として用いられるのがよく、該糸は約0.0625インチ(1.6mm)から約0.5インチ(13mm)離間され、より好ましくは約0.0625インチ(1.6mm)から約0.25インチ(6mm)離間され、最も好ましくは約0.125インチ(3mm)離間される。
【0107】
糸はエラストマー材料から製造される。1つの好適な材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン・カンパニーから入手可能なライクラ(登録商標)糸といったスパンデックスである。好適な脚弾性体32、33、34、及び35は、約3本から約6本の糸からなる脚弾性体32、33、34、及び35として、約470から約1200デシテックス(g/10000m)を有する糸を含み、好ましくは約620から約1000デシテックスを有する糸を含み、より好ましくは約740から約940デシテックスを有する糸を含む。脚弾性体32、33、34、及び35を、外側カバー13に結合し、身体側ライナ80、吸収性障壁複合材46又は脚ライナ38に結合するために、メルトブローパターン又はスワールパターンで適用される接着剤71が用いられる。接着剤71は、脚弾性体32、33、34、及び35のみに適用されることが好ましい。好適な接着剤は、例えばウィスコンシン州ミルウォーキーに位置するAto Findley Adhesive社から入手可能なFindley H2096ホットメルト接着剤を含む。
【0108】
股部弾性体37及び39は、幅約0.0625インチ(1.6mm)から約1インチ(25mm)であり、好ましくは幅約0.25インチ(6mm)から約1インチ(25mm)であり、より好ましくは幅約0.25インチ(6mm)から約0.75インチ(18mm)であって、例えば0.5インチ(13mm)などである。股部弾性体37及び39は約100%から約300%の伸びをもって付与され、好ましくは約150%から約275%の伸びをもって付与され、より好ましくは約200%から約250%の伸びをもって付与される。
股部弾性体37及び39は、糸、ストランド、リボン、バンド、フィルム、弾性不織布、又は複合材を含む。糸、ストランド、リボン、又はバンドは多数であり、複合材として付与される。股部弾性体37及び39を構成する弾性材料の部品の数は、約1本から約6本までの範囲に亘り、好ましくは約2本から約5本までの範囲に亘り、より好ましくは約3本から約4本までの範囲に亘る。好ましくは、股部弾性体37及び39が糸であるときには、1本から6本の糸が股部弾性体37及び39として用いられるのがよく、該糸は約0.0625インチ(1.6mm)から約0.5インチ(13mm)離間され、より好ましくは約0.0625インチ(1.6mm)から約0.25インチ(6mm)離間され、最も好ましくは約0.125インチ(3mm)離間される。
【0109】
糸はエラストマー材料から製造される。1つの好適な材料は、デラウェア州ウィルミントンに位置するデュポン・カンパニーから入手可能なライクラ(登録商標)糸といったスパンデックスである。好適な股部弾性体37及び39は、約3本から約6本の糸からなる股部弾性体37及び39として、約470から約1200デシテックス(g/10000m)を有する糸を含み、好ましくは約620から約1000デシテックスを有する糸を含み、より好ましくは約740から約940デシテックスを有する糸を含む。股部弾性体37及び39を外側カバー13に結合し、吸収性障壁複合材46又は脚ライナ38に結合するために、メルトブローパターン又はスワールパターンで適用される接着剤71が用いられる。接着剤71は股部弾性体37及び39のみに適用されることが好ましい。好適な接着剤は、例えばウィスコンシン州ミルウォーキーに位置するAto Findley Adhesive社から入手可能なFindley H2096ホットメルト接着剤を含む。
【0110】
1つの実施形態において、吸収体コア50の周りにクレードル構造が形成されて、脚開口部28及び30の周りに快適なフィット性が与えられ、股部18の側面が引き上げられる。脚弾性体32、33、34、及び35は、約200%から約250%の伸びをもって外側カバー13に付与される。股部弾性体37及び39は、約200%の伸びをもって液体障壁48と上面シート層49の間に挟持される。好ましくは、弾性体を付与する間、前部脚弾性体32及び33と背部脚弾性体34及び35は異なった程度に伸ばされて、外側カバー13に付与されるのがよい。1つの実施形態において、前部脚弾性体32及び33は背部脚弾性体34及び35より少なく伸ばされる。
脚開口部28及び30の周りに快適なフィット性を与え、股部18を引き上げて吸収体コア50の周りにクレードル構造を形成する別の実施形態において、脚弾性体32、33、34、及び35と、股部弾性体37及び39とは、約200%から約250%の伸びをもって外側カバー13に付与される。好ましくは、弾性体を付与する間、前部脚弾性体32及び33と背部脚弾性体34及び35は異なった程度に伸ばされて、外側カバー13に付与されるのがよい。1つの実施形態において、前部脚弾性体32及び33は背部脚弾性体34及び35より少なく伸ばされる。
【0111】
脚開口部28及び30の各々を取り囲む3セグメントの弾性体を有する実施形態においては、前部脚弾性体32及び33と、股部弾性体37及び39とは、背部脚弾性体34及び35より少なく伸ばされる。3セグメントの弾性体は、前部脚弾性体32及び33と、背部脚弾性体34及び35と、股部弾性体37及び39と、を含む。前部脚弾性体32及び33と股部弾性体37及び39は、約200%まで伸ばされ、背部脚弾性体34及び35は約250%まで伸ばされることが好ましい。3セグメントの弾性体のシステムと、張力に差をつけることとによって、フィット性がより良好になり、鼠径部領域において締め付けがより少なくされ、脚弾性体の高度な収縮から生じる股部18の盛り上がりがより少なくされる。背部脚弾性体34及び35は、使用中の動きに伴いアンダーパンツ12の座面がずり上がらないようにし、アンダーパンツ12の漏れ及び不快なフィット性の原因となる盛り上がりに対して吸収体コア50を安定化させるために、より高度に伸ばされた状態にされる。
脚開口部28及び30の各々を取り囲む3セグメントの弾性体を有する実施形態において、股部弾性体39と脚弾性体32及び35を有するそうした構成を図示した図1aに示すように、股部弾性体37及び39の活性部分は、脚弾性体32、33、34、及び35の活性部分と重なる。股部弾性体37及び39と、脚弾性体32、33、34、及び35と、ウエスト弾性体21と、ウエスト部弾性体22の活性部分とは、物品10に収縮力を及ぼす弾性体の部分である。
【0112】
図1aにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む3セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで股部弾性体37の活性部分は、脚弾性体34の活性部分に重なるが、脚弾性体33の活性部分には重ならない。この構成は、前身頃部14の脚開口部30を取り囲む弾性体に間隙107を形成する。間隙107は、寸法が、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲に亘り、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲に亘り、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲に亘る。
間隙107は、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を与える。ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体32及び33と股部弾性体37及び39から拘束又は摩擦が低減される。前身頃下側部42は平滑にされ、より個別のアンダーパンツ12を与える。
【0113】
図1bにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む3セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで股部弾性体39の活性部分は、脚弾性体32の活性部分に重なるが、脚弾性体35の活性部分には重ならない。この構成は、後身頃部15の脚開口部28を取り囲む弾性体に間隙111を形成する。間隙111は、寸法が、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲に亘り、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲に亘り、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲に亘る。
間隙111は、ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体34及び35と股部弾性体37及び39とからもたらされうる拘束及び摩擦が低減されるという点で、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を与える。加えて、後身頃下側部43は平滑にされ、より個別のアンダーパンツ12を与える。
【0114】
図1bにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む3セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで股部弾性体37の活性部分は、脚弾性体33及び34の活性部分に重ならない。この構成は、前身頃部14及び後身頃部15の脚開口部28及び30を取り囲む弾性体にそれぞれ間隙107及び111を形成する。間隙107及び111の各々は、寸法が、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲に亘り、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲に亘り、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲に亘る。
間隙107及び111は、ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体32、33、34、及び35と、股部弾性体37及び39とからもたらされうる拘束又は摩擦が低減されるという点で、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を与える。加えて、後身頃下側部43は平滑にされ、より個別のアンダーパンツ12を与える。
【0115】
脚開口部28及び30の各々を取り囲む2セグメントの弾性体を有する実施形態において、(図2a参照)前部脚弾性体32及び33は、背部脚弾性体34及び35より少なく伸ばされる。2セグメントの弾性体は、前部脚弾性体32及び33と、背部脚弾性体34及び35を含む。好ましくは、前部脚弾性体32及び33は約200%まで伸ばされ、背部脚弾性体34及び35は約250%まで伸ばされるのがよい。2セグメントの弾性体のシステムと、張力に差をつけることとによって、フィット性がより良好になり、鼠径部領域において締め付けがより少なくされ、脚弾性体の高度な収縮から生じる股部18の盛り上がりがより少なくされる。背部脚弾性体34及び35は、使用中の動きに伴いアンダーパンツ12の座面がずり上がらないようにし、アンダーパンツ12の漏れ及び不快なフィット性の原因となる盛り上がりに対して吸収体コア50を安定化させるために、より高度に伸ばされた状態にされる。
【0116】
図1cにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む2セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで脚弾性体32の活性部分は、脚弾性体35の活性部分に重ならない。この構成は、前身頃部14、後身頃部15、又は前身頃部14と後身頃部15との両方において、脚開口部28の上部で該脚開口部28を取り囲む弾性体に間隙107を形成する。間隙107は、寸法が、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲に亘り、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲に亘り、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲に亘る。間隙107は、ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体32、33、34、及び35からもたらされうる拘束又は摩擦が低減されるという点で、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を提供する。加えて、着用者の両足の上部における「パンティーライン」が解消されるため、間隙107はより個別のアンダーパンツ12を与える。
脚開口部28及び30の各々を取り囲む2セグメントの弾性体を有する実施形態において、脚弾性体32及び脚弾性体35を伴うそうした構成を図示した図2aに示すように、脚弾性体32及び33の活性部分は、脚弾性体34及び35の活性部分に重なる。
【0117】
図2aにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む2セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで脚弾性体33の活性部分は、脚弾性体34の活性部分に重ならない。この構成は、前身頃部14において、脚開口部30を取り囲む弾性体に間隙113を形成する。間隙113は、寸法を、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲とし、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲とし、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲とすることができる。
間隙113は、ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体32、33、34、及び35からもたらされうる拘束又は摩擦が低減されるという点で、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を与える。
【0118】
図2aにおいて、脚開口部28及び30の各々を取り囲む2セグメントの弾性体の別の構成が示され、ここで脚弾性体32の活性部分は、脚弾性体35の活性部分に重ならない。この構成は、前身頃部14、後身頃部15、又は前身頃部14と後身頃部15との両方において、脚開口部28の上部で該脚開口部28を取り囲む弾性体に間隙113を形成する。間隙113は、寸法を、約3インチ(76mm)から約0.125インチ(3mm)までの範囲とし、好ましくは約2インチ(51mm)から約0.25インチ(6mm)までの範囲とし、より好ましくは約1インチ(25mm)から約0.5インチ(13mm)までの範囲とすることができる。間隙113は、ある種の身体形状と寸法及び身体活動を伴う使用中に、脚弾性体32、33、34、及び35からもたらされうる拘束又は摩擦が低減されるという点で、アンダーパンツ12のより心地よいフィット性を与える。加えて、着用者の両足の上部における「パンティーライン」が解消されるため、間隙113はより個別のアンダーパンツ12を与える。
【0119】
脚開口部28及び30を取り囲む(図3参照)単一セグメントの弾性体を有する実施形態において(単一セグメントの弾性体は脚弾性体96及び98を含む)、脚弾性体96及び98は約100%から約300%までの伸びをもって付与され、好ましくは約175%から約275%までの伸びをもって付与され、より好ましくは約200%から約250%までの伸びをもって付与される。
アンダーパンツ12の身頃部14及び15の周辺を取り囲むウエスト部弾性体22は独立的に機能して、様々な身体形式及び体格の外形に適合し、所与の腰部寸法の範囲内で、平滑で快適且つ心地よいフィット性を与える。ウエスト弾性体21を有する実施形態において、ウエスト部弾性体22より高い伸び、より近接した間隔、及びより高い断面積のウエスト弾性体21を用いることは、丸みのある形状と、腰部対胴部の比率が直面する広い範囲にわたって胴部への良好なフィット性を有するアンダーパンツ12をもたらす。ウエスト部弾性体22の伸びは、前身頃部14と後身頃部15とで異ならせることができる。
【0120】
好ましくは、前身頃部14において、ウエスト部弾性体22は前部脚弾性体32及び33から離間される。後身頃部15のウエスト部弾性体22は、背部脚弾性体34及び35から離間される。ウエスト部弾性体22と脚弾性体32、33、34、及び35との間の距離は、約0.125インチ(3mm)から約3インチ(76mm)までの範囲に亘り、好ましくは約0.25インチ(6mm)から約2インチ(51mm)までの範囲に亘り、より好ましくは約0.25インチ(6mm)から約1.5インチ(38mm)までの範囲に亘る。前身頃部14と後身頃部15における間隔は、同じ寸法とする必要はない。しかしながら、前身頃部と後身頃部の一方又は両方のウエスト部弾性体22は、前部脚弾性体32及び33又は背部脚弾性体34及び35に隣接する。ウエスト弾性体21が存在する実施形態においては、ウエスト部弾性体22は、ウエスト弾性体21と、脚弾性体32、33、34、及び35とから離間されることが好ましい。
【0121】
前身頃部と後身頃部の一方又は両方のウエスト部弾性体22は、ウエスト弾性体21及び、脚弾性体32、33、34、及び35のどちらか又は両方に隣接することができ、そのときウエスト部弾性体22は、脚弾性体32、33、34、及び35の少なくとも一部に隣接する。約36インチ(914mm)から約45インチ(1143mm)までの範囲の腰部に心地よく適合する寸法にされたアンダーパンツ12において、ウエスト部弾性体22は、前身頃部14において幅約4インチ(102mm)であり、後身頃部15において幅約6.25インチ(159mm)である。ウエスト部弾性体22は約0.0625インチ(1.6mm)から約0.5インチ(13mm)だけ離間される。好ましくは、ウエスト部弾性体22は約0.0625インチ(1.6mm)から約0.25インチ(6mm)だけ離間される。最も好ましくは、ウエスト部弾性体22は0.125インチ(3mm)だけ離間される。
【0122】
前身頃部14及び/又は後身頃部15の上方に延びてウエスト開口部20に向かう吸収性障壁複合材46は、ウエスト部弾性体22が及ぼす力によって、着用者の身体に適合される。前身頃下側部42から前身頃上側部40までと、後身頃下側部43から後身頃上側部41までの移行は円滑にされる。
ウエスト弾性体21を有する実施形態において、ウエスト弾性体21は好ましくは、上側身頃部40及び41のウエスト部弾性体22より大きな単位幅当たりの張力を及ぼされて、多様な身体形状の腰部対胴部の比率に広い範囲にわたって適合する快適な胴部へのフィット感を与える。好ましい実施形態において、ウエスト弾性体21にかかる張力は、ウエスト部弾性体22にかかる張力と協働して、ウエスト開口部20の周りに快適なフィットを形成する一方で、上側身頃部40から前ウエスト縁部分44までと、上側身頃部41から背ウエスト縁部分45までの円滑な移行を与える。しかしながら、ウエスト弾性体21の張力及びライクラ(登録商標)総数と、ウエスト部弾性体22の張力及びライクラ(登録商標)の総数とは、異なるものとすることができる。
【0123】
前身頃部14と後身頃部15において、脚ライナ38、ウエストライナ26、及び/又は上面シート層49は、広げられて身頃部14及び15の内部を覆う。別の実施形態において、脚ライナ38、ウエストライナ26、及び/又は上面シート層49は、吸収性障壁複合材46の付与により被覆された中央股部18を除外する。吸収性障壁複合材46がライナ80と重なる身頃部14及び15においては、複合材46は、存在するどのライナ80の上部にも該複合材が着用者に接触するように付与される。しかしながら、吸収性障壁複合材46の重なり部分は、外側カバー13と身体側ライナ80の間に挟持される。
【0124】
ウエスト部弾性体22と、脚弾性体32、33、34、及び35と、股部弾性体37及び39と、を有する実施形態においては、弾性体22、32、33、34、35、37、及び39の張力についての以下の範囲が下記の表3に与えられる。
Figure 2004528879
【0125】
ウエスト弾性体21と、ウエスト部弾性体22と、脚弾性体32、33、34、及び35と、股部弾性体37及び39と、を有する実施形態において、弾性体21、22、32、33、34、35、37、及び39の張力についての以下の範囲が、下記の表IVに与えられる。
Figure 2004528879
【0126】
ウエスト弾性体21、ウエスト部弾性体22、股部弾性体37及び39、並びに脚弾性体32、33、34、及び35の張力は、以下のようにして判定された。弾性体21、22、32、33、34、及び35の各々について、幅10mm、長さ51mmの寸法を有するサンプルが試験された。
表IIIと表IVに記された張力は、幅10mm当たりのグラム数で与えられている。試験されたサンプルの寸法が幅10mmと異なる場合、数値は幅10mmに正規化されなければならない。
張力は、室温及び室内湿度において、100%の伸びのときの第1サイクル引き伸ばしの間に測定された。
【0127】
側部シーム64及び70は、アンダーパンツ12の内側又は外側に作られるか、又は、より完成された見た目をアンダーパンツ12に与え、側部シーム64及び70が衣服を通して外に見えることを防止するために、アンダーパンツ12に対し平坦に形成される。随意的に、前身頃部の横方向縁部60及び66と、後身頃部の横方向縁部62及び68は重ならず、平坦に形成されて横方向に突出する。側部シーム64及び70は最小幅を有する一方で、24時間の着用期間にわたって、裂けたり破れたりすることなしに何度も引き上げられたり引き下ろされたりするのに十分なほどの強度を与える。好適な側部シーム及び側部シールは、Strohbeen他に付与された1986年9月9日付の米国特許第4,610,681号、Heran他に付与された1987年2月10日付の米国特許第4,641,381号、及びHeran他に付与された1987年3月3日付の米国特許第4,646,362号に記載され、これらは引用によりここに組み込まれる。加えて、側部シーム64及び70は再締結可能とすることもできる。使い捨てアンダーパンツ12を着用者の周りに固定する様々な手段は、メカニカルタイプ・ファスナを含む。これらは、ボタン及びボタン穴、スナップ、バックル、クラスプ、フック・ループ、延長端部、タブ、接着テープを含み、相補的装置か又は衣類の外側カバーと相互鎖錠する又は係合する。加えて、使い捨てアンダーパンツ12のより良好なフィット性を確保するために、弾性を付与されたファスナが用いられる。
【0128】
外側カバー13の側部シーム64及び70は、超音波結合、ステッチ熱/圧力結合、又は接着剤結合によりシールされる。達成可能な最大のシーム強度は、使用された材料、結合パターン、結合幅、並びに、滞留時間、パワー、及び圧力の工程設定に従う。好適な側部シームは、側部シーム64及び70が使用中に裂けない又は開かないようなシーム強度を達成するために、超音波結合を用いる。
側部シーム64及び70は、側部シーム64及び70の各々にやわらかな縁部を与えるために、結合域より外に非結合部分を有する。非結合部分は幅約0mmから約13mmまでの範囲に亘り、好ましくは幅約1mmから約6mmまでの範囲に亘り、より好ましくは幅約2mmから約3mmまでの範囲に亘る。代替的に、結合部分と非結合部分を足したシーム全体の幅は、約0.6インチ(15mm)より小さい。シームがトリムされる、即ち結合域の外縁付近が切断される場合には、シーム縁部に沿って鋭い縁部が作り出され、衣服に引っかかるか、或いは着用者の皮膚に刺激を与えることがある。
ここまで本発明を詳細に説明してきたが、本発明の精神から逸脱することなく様々な変更及び変形を行えることが容易に明らかとなるであろう。そうした変更及び変形は全て、下記の請求項により定義される本発明の特許請求の範囲内にあると考慮される。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1a】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図1b】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図1c】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図2a】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図2b】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図3】予め組み立てられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の平面図である。
【図4】本発明のフルサイズの使い捨てアンダーパンツの斜視図である。
【図5】本発明のフルサイズの使い捨てアンダーパンツの斜視図である。
【図6】図1aの線6−6に沿って見た断面図であり、外側カバーライナ上面シート層及び弾性体を示す。
【図7】図2bの線6−6に沿って見た断面図であり、外側カバーライナ上面シート層及び弾性体を示す。
【図8】図1aの線4−4に沿って見た分解断面図であり、吸収体層、障壁、及び外側カバーを示す。
【図9】図2aの線4−4に沿って見た分解断面図であり、吸収体層、障壁、及び外側カバーを示す。
【図10】予め組み付けられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の拡大平面図であり、吸収体パッドの前方歪み配置を示す。
【図11】予め組み付けられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の拡大平面図であり、吸収体パッドの前方歪み配置を示す。
【図12】予め組み付けられた平らな構成の本発明の使い捨てアンダーパンツ物品の拡大平面図であり、プロファイル吸収体パッドの前方歪み配置を示す。
【図13a】図1aの断面線4−4に沿って見た吸収体パッドの断面図であり、繊維性及び高吸収性材料の均一な分布を示す。
【図13b】図1bの断面線4−4に沿って見た吸収体パッドの断面図であり、プロファイルされた坪量分布を有する繊維性及び高吸収性材料の均一な分布を示す。
【図14】図1aの断面線A−Aに沿って見た吸収体パッドの断面図であり、繊維性及び高吸収性材料の均一な分布を示す。
【図15a】図1aの断面線4−4に沿って見た吸収体パッドの断面図であり、繊維性及び高吸収性材料の層状分布を示す。
【図15b】図1aの断面線A−Aに沿って見た吸収体パッドの断面図であり、端部に僅かに高い吸収性の材料を備えた繊維性及び高吸収性材料のパルス状分布を示す。
【図15c】図1aの断面線4−4に沿って見た吸収体パッドの断面図であり、吸収体パッドの横方向における繊維性及び高吸収性材料の非均一分布を示す。

Claims (20)

  1. 縦方向及び横方向軸線、前記縦方向軸線上に相対して配置された前部区域及び背部区域、並びに前記前部区域と前記背部区域との間に配置された中央区域を有し、前記区域の各々がアンダーパンツの長さの3分の1の縦方向軸線に沿う長さを有する、最初に広げられた形状を定める使い捨てアンダーパンツであって、
    a)股部分によって接続された前身頃部分と後身頃部分とを有し、前記前身頃部分及び後身頃部分が互いに接続されてウエスト開口部と2つの脚開口部を形成する外側カバーと、
    b)液体不透過性層と、透過性層と、前記液体不透過性層と透過性層との間に配置され前端縁と後端縁とを有する矩形の吸収体コアと、に関連する吸収性障壁複合材と、
    によって特徴付けられ、前記吸収体コアは、前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものが0.10より小さくなり、前記前部区域における前記吸収体コアの前記長さが前記背部区域における吸収体コアの前記長さより大きくなるように前記区域内に配置されることを特徴とする使い捨てアンダーパンツ。
  2. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.095より小さいことを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  3. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.085より小さいことを特徴とする請求項2に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  4. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.07より小さいことを特徴とする請求項3に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  5. 前記外側カバーはさらに、前記脚開口部の各々の周りに配置されて前記脚開口部の各々の周りにギャザーを形成する脚弾性体と、前記前身頃部分及び後身頃部分の周りに配置されて前記前身頃部分及び後身頃部分のギャザーを形成するウエスト部弾性体とを備えることを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  6. 前記外側カバーはさらに、前記脚開口部の各々の周りに配置されて前記脚開口部の各々の周りにギャザーを形成する脚弾性体と、前記前身頃部分及び後身頃部分の周りに配置されて前記前身頃部分及び後身頃部分のギャザーを形成するウエスト部弾性体とを備えることを特徴とする請求項2に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  7. 前記外側カバーはさらに、前記ウエスト開口部の周りに配置されて前記ウエスト開口部の周りにギャザーを形成するウエスト弾性体を備えることを特徴とする請求項1に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  8. 前記外側カバーはさらに、前記ウエスト開口部の各々の周りに配置されて前記ウエスト開口部の各々の周りにギャザーを形成するウエスト弾性体を備えることを特徴とする請求項7に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  9. 縦方向及び横方向軸線、前記縦方向軸線上に相対して配置された前部区域及び背部区域、並びに前記前部区域と前記背部区域との間に配置された中央区域を有し、前記区域の各々がアンダーパンツの長さの3分の1の縦方向軸線に沿う長さを有する、最初に広げられた形状を定める使い捨てアンダーパンツであって、
    a)股部分によって接続された前身頃部分と後身頃部分とを有し、前記前身頃部分及び後身頃部分が互いに接続されてウエスト開口と2つの脚開口を形成する外側カバーと、
    b)液体不透過性層と、透過性層と、前記液体不透過性層と透過性層との間に配置され前端縁と後端縁とを有する矩形の吸収体コアと、に関連する吸収性障壁複合材と、
    c)前記外側カバーはさらに、前記脚開口部の各々の周りに配置されて前記脚開口部の各々の周りにギャザーを形成する脚弾性体と、前記前身頃部及び後身頃部の周りに配置されて前記前身頃部及び後身頃部のギャザーを形成するウエスト部弾性体とによって特徴付けられ、
    前記吸収体コアは、前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものが0.10より小さくなり、前記前部区域における前記吸収体コアの前記長さが前記背部区域における吸収体コアの前記長さより大きくなるように前記区域内に配置されることを特徴とする使い捨てアンダーパンツ。
  10. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.095より小さいことを特徴とする請求項9に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  11. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.085より小さいことを特徴とする請求項10に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  12. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.07より小さいことを特徴とする請求項11に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  13. 前記外側カバーはさらに、前記ウエスト開口部の周りに配置されて前記ウエスト開口部の周りにギャザーを形成するウエスト弾性体を備えることを特徴とする請求項9に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  14. 前記外側カバーはさらに、前記ウエスト開口部の周りに配置されて前記ウエスト開口部の周りにギャザーを形成するウエスト弾性体を備えることを特徴とする請求項10に記載の使い捨てアンダーパンツ。
  15. 縦方向及び横方向軸線、前記縦方向軸線上に相対して配置された前部区域及び背部区域、並びに前記前部区域と前記背部区域との間に配置された中央区域を有し、前記区域の各々がアンダーパンツの長さの3分の1の縦方向軸線に沿う長さを有する、最初に広げられた形状を定める使い捨てアンダーパンツであって、
    a)股部分によって接続された前身頃部分と後身頃部分とを有し、前記前身頃部分及び後身頃部分が互いに接続されてウエスト開口部と2つの脚開口部を形成する外側カバーを設け、
    b)液体不透過性層と、透過性層と、前記液体不透過性層と透過性層との間に配置され前端縁と後端縁とを有する矩形の吸収体コアと、に関連する吸収性障壁複合材を設けること、
    によって特徴付けられ、前記吸収体コアは、前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものが0.10より小さくなり、前記前部区域における前記吸収体コアの前記長さが前記背部区域における吸収体コアの前記長さより大きくなるように前記区域内に配置されることを特徴とする使い捨てアンダーパンツ。
  16. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.095より小さいことを特徴とする請求項15に記載の使い捨てアンダーパンツを形成する方法。
  17. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.085より小さいことを特徴とする請求項16に記載の使い捨てアンダーパンツを形成する方法。
  18. 前記背部区域における前記吸収体コアの前記長さを、前記前部区域と前記中央区域における前記吸収体コアの長さで割ったものは、0.07より小さいことを特徴とする請求項17に記載の使い捨てアンダーパンツを形成する方法。
  19. ウエスト弾性体を前記ウエスト開口部の周りに配置して前記ウエスト開口部の周りにギャザーを形成することをさらに含む請求項15に記載の使い捨てアンダーパンツを形成する方法。
  20. ウエスト弾性体を前記ウエスト開口部の周りに配置して前記ウエスト開口部の周りにギャザーを形成することを含む請求項8に記載の使い捨てアンダーパンツを形成する方法。
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