JP2004528404A - 方法、物質および物品 - Google Patents

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Abstract

組合わされた清浄化作用および含浸作用を有する界面活性剤を製造するための、長鎖非フッ素化シランと過フッ素化シランとを含有する組成物。この場合、この2種のシラン化合物から加水分解および縮合により形成され得るオリゴマー/ポリマーは、自由で3次元架橋可能である反応箇所を有する、直鎖状に架橋されたポリシロキサン網状体を形成することが意図されている。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求の範囲の記載、ひいては組成物、その使用法、並びに、この組成物を用いておよび/または記載された方法で変性されている物品に関する。従って本発明は一般に、殊に印刷工業のための機械および機械部品における、汚染付着防止性表面および/または別の変性された表面および/またはその製造に関する。
【0002】
主に、有機変性された無機ポリ縮合物に基づく被覆物、殊にSi、Al、TiおよびZrに基づく被覆物として適用するために公知である組成物は既に多数存在する。
【0003】
例えばドイツ連邦共和国特許出願公開第3836815号明細書には、引掻抵抗性を有する材料、殊に改善された弾性および付着性を有する被覆物を製造するための方法および組成物が開示されている。この目的のために、加水分解によるポリ縮合により、少なくとも1種の無機化合物から得られたポリ縮合物と、活性化可能な官能基を有する少なくとも1種のポリ官能性有機化合物とからなる組成物が支持体上に施与され、この支持体上でこの組成物は硬化され、例えば加熱により有機化合物の官能基は活性化される。
【0004】
欧州特許第0587667号明細書には、周期律表の第III主族〜第V主族および第II副族〜第IV副族の元素Mの1種以上の加水分解可能な化合物のポリ縮合物をベースとする被覆組成物が記載されており、その際、少なくともこの化合物の一部は、加水分解可能な基Aに加え、加水分解不可能であり炭素原子を含有する基Bを含有し、ベースとなるモノマーの出発化合物中の基A対基Bの全モル比は10:1〜1:2であり、その際、基Bの0.1〜100モル%は基B’であり、この場合この基B’は平均して5〜30個のフッ素原子を有しており、この場合このフッ素原子は1個以上の脂肪族炭素原子に結合しており、この場合この脂肪族炭素原子は少なくとも2個の原子を介してMと分離されている。
【0005】
これらの方法は多くの特性、例えば引掻抵抗性および透明性に関して極めて満足のいく結果をもたらすという結果を導くが、それにもかかわらずこれらの組成物は一連の適用のためになお改善が必要とされる。例えば、物品をその表面上でのみ変性するのではなく、物品を清浄化することもしばしば所望される。
【0006】
本発明の目的は、工業的に適用するための新規の物質を提供することである。本発明の視点によれば、公知技術水準の性質に対して改善された性質を有する、殊に組成物およびその製造法が提供されるはずである。
【0007】
従って本発明は第1に清浄化流体中のシラン化合物に関し、しかもここでは清浄化流体として、殊に膨潤可能な汚染物を膨潤させることのできる物質、一般に殊に有機溶剤、殊に易揮発性溶剤(例えば清浄化ベンジン、エチルアセテート、エステル、ケトン等)が該当し、一方でシランとして、高度にフッ素化されたシランが該当する。モノマー、オリゴマーまたはポリマーの形の長鎖の高度にフッ素化されたシランは好ましく、その際、長鎖の高度にフッ素化された、とは、ここでは、その都度少なくとも1個のフッ素原子が配置している、しかし好ましくは全てフッ素化されている少なくとも5個のC原子がモノマー上に存在することを意味し;オリゴマーまたはポリマーのシランにおいて1%または1%未満、好ましくは200ppm未満の量の作用物質含量が使用される場合、モノマーにおいても同様に、相応する僅かな量の作用物質は好ましいことが十分に明らかとなった。
【0008】
この種の清浄化剤は、殊に頑固な汚染物、例えば印刷機またはその部品、例えば網目スクリーンローラ(Rasterwalze)等の上に存在する印刷インキ残留物に対して高い清浄化力を有する。なぜ被覆された組成物が殊にその好ましい形でそのように良好な結果をもたらすのかはまだ完全に解明されているわけではない。しかしながら、汚染はまず膨潤され、この場合硬化された汚染粒子はまず毛管状物を形成し、過フッ素化シランを含有する清浄化流体はこの毛管状物中にいわばクリープするように浸透し、その後、毛管状物表面を疎水化および/または親油化することにより流体のさらなる浸透が容易になると考えられる。
【0009】
本発明による変法においてポリマー/オリゴマーのシランが使用されるが、このシランは同時に界面活性剤および含浸剤として特別な清浄化系における表面のために利用されてよい。このシランはポリシロキサン網状体から形成されており、この場合このポリシロキサン網状体は有利に直鎖状に架橋されており、なお他の3次元架橋可能な箇所を有する。ポリマーは、珪素原子に結合している有機側鎖がある特定の官能性を有しており、特別な割合で相互に生じることが殊に顕著である。
【0010】
例えば、ポリマーはフルオロアルキルトリエトキシシランとオクチルトリエトキシシランとから製造されたものであり、このポリマーは適当な有機溶剤(例えば清浄化ベンジン、エチルアセテート、エステル、ケトン等)中で可溶性であり、極めて特別な清浄化力が顕著である。このことは殊に、印刷工業で使用されている清浄化ベンジン中にこの界面活性剤を溶解させた際に確認することができる。ポリマーを溶解させる際、場合により適当な共溶剤が使用されてもよい(例えば清浄化ベンジンを含有するエチルアセテート)。さて、界面活性剤と混合された清浄化ベンジンを汚染された金属部品に施与し、数時間作用させた場合、例えば、以前は不溶性であった汚染物(例えば着色剤残留物)および別の有機汚染物および無機汚染物は既に短時間(約2時間)の経過後に浸潤されており、容易に清浄化され得ることが観察できる。この効果は作用物質含量が明らかに1%未満(例えば200ppm未満)である極めて僅かな添加物の場合にも既に観察される。さらに、処理された面を清浄化した後、金属表面は、持続的に水および汚染の付着防止性が付与されるように含浸されたことが確認される。
【0011】
清浄化剤で含浸された吸収性材料、例えば繊維布地、フリース、スポンジ等を表面上に施与し、殊に表面をこの材料で被覆することにより、清浄化剤が汚染された表面上で易揮発性溶剤とより長く作用することが保証されている場合、清浄化は殊に効果的となる。
【0012】
同様に、なぜ特別な添加物がその観察された作用を示すのかは完全に解明されているわけではない。現在その作用機序に関しては、いわゆるブロック両親媒性ポリマーが形成され、この場合このポリマー中に領域が存在し、この領域中にポリマーの個々の成分が蓄積されることに由来している。フルオロアルキルトリエトキシシラン−オクチルトリエトキシシランポリマーの場合、これは、ポリマーがフッ素の豊富な領域とフッ素の欠乏した領域とに分離するいうことを意味するものであろう。これにより界面活性剤に類似した構造が生じ、これは清浄化効果を説明するものであろう。さらに、上記ポリマーは含浸剤としても作用し得り、それというのも長鎖基によって完全な3次元架橋は立体的に阻害されているからである。ポリマー中には遊離SiOH基またはSiOR基がなおも存在し、これらの基は金属表面または別の表面との相互作用を生じ得る。従って、汚染物を清浄化した後、界面活性剤は表面金属水酸基に到達し、部分的に極めて堅固な(共有)結合を形成し得る。この作用機序により、後清浄化が著しく容易なものとなる。ポリマーがそのクリープ性を得るためには、ポリマーは低い油性粘度を有さねばならない。溶剤、例えばベンジンは汚染物の湿潤および溶解を促進し、理想的には、この溶剤が界面活性剤のクリープ特性を促進するように構成される。
【0013】
上記の、および十分に研究されたフルオロアルキルシランおよびオクチルシランからなるコポリマーに加え、親水基、疎水基(アルキル、シクロアルキル)および疎油基(フッ素含有)からなる別のコポリマーが比較可能な界面活性剤的作用を有し、例えば疎水−疎油性、親水−親油性、親水−疎油性であることも考え得る。疎水−疎油−親油性の混合された低分子ポリマーが特別な作用を有することも考えられる。
【0014】
一般に、親水性シランとしてアルキルシラン、シクロアルキルシランおよびアリールシランが使用されてよく、これらは有利に他の官能基(ハロゲン、アミン、アルコール、エポキシ、メルカプト、スルホニル、第4級アンモニウム、ホスホニウム等)で置換されていてよい。グリシドキシプロピル変性シラン(ジアルコールへと開環されてもいる)およびアミノプロピル変性シランおよびポリエーテル変性シランも使用されてよい。
【0015】
疎水−親油性シランとして、同様にアルキルシラン、シクロアルキルシランおよびアリールシランが該当する。上記シランも、場合により他の官能基、例えばハロゲン、アミン、アルコール、エポキシ、メルカプト、スルホニル、第4級アンモニウム、ホスホニウム等で置換されていてよい。オクチルシラン、メチルシラン、ジメチルシラン、プロピルシランおよびトリメチルシランは好ましい。
【0016】
疎水−疎油性シラン、即ちフッ素化シランとして、一般に、場合により鎖中または側鎖中にヘテロ原子(N、O、S、・・・)を有する(部分的に)フッ素化されたアルキル、シクロアルキル、アリールが使用可能である。フルオロアルキルとSi原子との間には少なくとも2個のC原子の間隔が存在すべきであろう。ここで好ましい基は、トリフルオロプロピル、トリデカフルオロオクチル、トリフルオロプロピルメチルおよびトリデカフルオロオクチルメチルである。
【0017】
加水分解可能な脱離基として、ハロゲン、アルコキシ(好ましくはエトキシ、メトキシ)、アシルオキシ、−OHおよびオキシムが該当する。
【0018】
2種のシランの等しい物質量比(50:50)は好ましい。一般に、所定の溶剤中で、除去すべき汚染物に対して所望のクリープ作用および界面活性剤作用をもたらす全ての比が適用可能である。
【0019】
上記シランはこの方法によりモノマーとして使用するために、例えばオリゴマー/ポリマーのためにも開示されている。
【0020】
同様に、種々の親水−親油バランス値(HLB)を有する種々の界面活性剤の混合物は適用可能である、
そのような界面活性剤を適当な溶剤および共溶剤と一緒に、例えば自動車の清浄化または殊に印刷機部品の清浄化のための低温清浄化剤として、電子機器清浄化剤として、または一般に汚染物および油状物が負荷された領域のための清浄化剤として適用されてよい。この場合、溶剤は易揮発性であってもよく、この場合それにより迅速な清浄化が保証され、または殊に難揮発性であってもよく、この場合それにより作用物質は汚染物を浸潤するための長い時間を有する。
【0021】
上記ポリマー/オリゴマーは、通常ゾル−ゲル法により製造される。この場合、相応するシランのアルコキシドは加水分解およびポリ縮合により適当なポリマー/オリゴマーへと処理される。この場合、相応するアルコールは溶剤として利用されてもよいし共溶剤として利用されてもよく、このアルコールが不利である場合には除去されてもよい。引き続き、ポリマーは適当な溶剤または溶剤混合物で抽出されてよい。これに関して、ポリマー/オリゴマーの可溶性/分散性を生じさせるかまたは改善する目的で、適当な有機助剤または無機助剤または安定剤を添加することは有利であり得る。
【0022】
このような安定剤は、例えば第4級アンモニウム化合物、例えば水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)、ホスホニウム化合物、無機塩/無機水酸化物(NaOH、AlCl等)並びにベタインであってよい。
【0023】
汚染物か、または溶液中の金属イオンを捕捉する目的で、界面活性剤(アニオン性、カチオン性、非イオン性)、着色剤および香料、酸(例えばグリコール酸、クエン酸または酢酸)、塩基(アンモニア、アミン、エタノールアミン)および錯化剤(例えばエチレンジアミン四酢酸、EDTA)が添加されてよい。
【0024】
上記ポリマー/オリゴマーの製造のもう1つの殊に好ましい変法はいわゆる無水ゾル−ゲル法であり、この場合、無水カルボン酸をシランに施与し、溶剤としてのエステルが生じる。既に数回上記された、フルオロアルキルシランとオクチルシランとからなるコポリマーの場合、例えば無水酢酸が反応のために使用された。相応する酢酸エチルエステルは相応するポリマー/オリゴマーのための卓越した溶剤であり、適当な清浄化剤、例えばベンジンフラクション中でのポリマー/オリゴマーの可溶性を付与する。別の製造法には、適当な不活性溶剤、例えば直接ベンジン中でのクロロシランからのポリマー/オリゴマーの製造も含まれ、その際、塩酸の分解下で重合を可能にするため、定義された水量が(例えば含水空気の導通により)添加される。しかしながらこの方法は、分解された塩酸が腐食作用を有し、従って幾つかの適用においては使用不可能であるか、または除去/中和が必要であるという欠点を有する。
【0025】
本発明は以下の例により説明される:
例1:
フルオロアルキルトリエトキシシラン25.5g(Degussa-Huels社)をオクチルトリエトキシシラン13.6gと混合する。これと同時に、別個の容器中で酢酸883gと濃縮塩酸0.026gとを混合する。
【0026】
2種の混合物を撹拌しながらまとめ、室温で20日間変性させる。
【0027】
バッチ50gをベンジン(沸点留分50〜80℃)950g中に溶解させる。
【0028】
油状に汚染された鋼表面を、まず純粋なベンジンを用いて大まかに前清浄化し、引き続き、変性されたベンジンおよび糸くずの出ない布片を用いて強力に汚染物を除去する。有効な清浄化を行った後、表面を、糸くずの出ない乾燥した布地を用いて後摩擦する。水および汚染物の付着防止性を有する表面が得られる。
例2:
フルオロアルキルトリエトキシシラン(Sivento製)25.5gをオクチルトリエトキシシラン13.8gと混合する。この混合物中に、順にイソプロパノール15g、水2.5gおよび濃縮塩酸0.03gを添加する。6時間および12時間撹拌した後、再度水2.5gを供給する。24時間撹拌した後、水50gを添加することにより相分離が生じる。ここで、高度にフッ素化されたシラン生成物を分離するためのこのような方法、またはこのように得られた生成物は、すでに単独で、他の方法および/または分離された物質の他の使用とは無関係に本質的かつ重要であると理解されることが指摘されるであろう。従ってこれについて別々に方向付けられた特許を取得しようとする願望は明らかに継続して追求される。
【0029】
シラン相を分離し、酢酸エチルエステル50gで抽出し、ベンジン190g(沸点留分50〜80℃)と混合する。
【0030】
油状に汚染された鋼表面を、まず純粋なベンジンで大まかに前清浄化し、引き続き、変性されたベンジンと糸くずの出ない布片とを用いて強力に汚染物を除去する。有効な清浄化を行った後、表面を糸くずの出ない乾燥した布地を用いて後摩擦する。水および汚染物の付着防止性を有する表面が得られる。
例3:
混合物を例1の通りに製造し、2%エアロシル(Aerosil) R972と混合する。添加した粉末の研磨作用に基づき、この混合物の清浄化作用は例1よりも良好である。
【0031】
選択的に、研磨剤として2%の疎水シラン化されたノイブルガー(Neuburger)珪土が分散されてもよい。
【0032】
さて、殊に強力に汚染された装置か、または殊に頑固な汚染物が付着したおよび/またはこの汚染物により機能、耐久性および/または外観等が損なわれる物品を、本発明による手段を用いて良好に清浄化可能にする目的で、さらに本発明は一般的な清浄化液体および特別な上記清浄化流体の他の施与法に関する。
【0033】
これに関して、物品、例えば印刷用ローラ等の清浄化は大きな問題であることに留意すべきである。従って、表面に易清浄化特性を付与する物質を表面に施与することが提案された。その場合、汚染された物品において、施与前に清浄化を行うこと、または易清浄化物質を殊に被覆すべき表面上に施与することが問題である。
【0034】
従って本発明のもう1つの本質的な観点は、清浄化流体が、一方で、表面に易清浄化特性を付与する物質を含有し、他方でこの清浄化流体が、汚染物に浸透しているキャリヤー媒体またはキャリヤー流体中に含有されていることである。
【0035】
この種の清浄化流体の場合、汚染物はまず湿潤され、その後過フッ素化物質の一部により被覆され、その際同時に、高度にフッ素化された化合物により表面も被覆される。キャリヤー流体が蒸発され、気化され、または別の方法で除去される場合、場合により再度堆積された汚染物はもはや支持体と堅固に結合することは不可能である。
【0036】
高度にフッ素化された好ましい化合物はシラン含有易清浄化成分により実現され、この場合この成分はモノマー、オリゴマーまたはポリマーの形で存在し得る。僅かではあるがしかしそれでも架橋が行われ得るようにこの化合物が選択される場合好ましい。この種の架橋が行われない場合、汚染物の被覆および高度にフッ素化された化合物の支持体上への付着は損なわれる。架橋が迅速過ぎるおよび/または強力過ぎる場合、架橋は汚染物を介して行われ、その後、汚染物は軟化および/または溶解される。殊に非円形の物品の場合、被覆の代わりに部分的な被覆が行われてよい。好ましくは、上記の清浄化剤が使用可能である。
【0037】
好ましくは清浄化流体は機械的に消耗されるのではなく、例えば殊に30〜45分間の作用時間で、物品の周囲または物品の上の吸収性材料中に配置される。その後、汚染物は十分に軟化されるおよび/または取り込まれる(unterkrochden)および/または剥離および被覆され、物品は簡単に拭き取られた後に少なくとも極めて十分に清浄化され、他の使用へともたらされてよい。
【0038】
本発明のこの部分は、以下において単に例示的に、図と関連付けることなしに記載される。
【0039】
好ましい変法において、シランをベースとする高度にフッ素化された化合物は洗浄用ベンジンで抽出される。シラン化合物は、シラン化合物が、除去すべき汚染物、存在するフレキソ印刷用インキと、その硬化および堆積後にも良好に反応可能であるように選択されている。適当な物質は上記されている。
【0040】
その後、印刷用ローラはペーパータオルで被覆され、ペーパータオルは清浄化流体で含浸される。含浸されたタオルは、印刷用ローラの周囲に30〜45分間放置される。その後、この含浸されたタオルは、印刷用ローラから擦り落とすように動かしながら除去される。
【0041】
結果的に、徹底的に清浄化された印刷用ローラがもたらされる。
【0042】
処理は時間的に間隔をあけて数回繰り返され、その際、処理の間に使用することも可能であり、このようにして清浄化作用は改善される。この種の方法は印刷版、印刷板等のためにも可能であることに言及されるであろう。
【0043】
本発明によれば、良好に清浄化可能なこの種の印刷用ローラはさらに特別な方法で構成されていてよい。本発明はさらに別の物品およびその表面に関する。即ち、親水性または一般に親流体性(fluidphil)または親液体性(fluessigkeitsliebend)の表面を有する物品を設けることがしばしば所望される。これは例えば、流体が表面上の第1の箇所から第2の箇所へと移動されるべき場合に言えることである。
【0044】
典型的な場合、ここではインクが転写されねばならない印刷機において実現される。
【0045】
このような移動する物品の表面上に、突燃、スパッタリングまたは同様の方法で施与された、例えばCrOからなる層を備えることが提案された。このような層の場合、機序が解明されている限りにおいて、表面の構造化から親水性がもたらされる。
【0046】
この場合、例えば走査電子吸収において棒状平面状に作用する領域が生じ得る。この場合、棒状平面の粗い輪郭はそれ自体が微細構造を決定するが、しかしながらこの微細構造は2つ以上の棒状平面が重なり合って存在している領域内でより微細に構造化されており、即ち棒状平面がこの下部構造細孔に接して緻密には詰め込まれていない微細な下部構造体細孔を有している。さて、細孔中に流体が浸透し、それにより流体吸収性が高められるものと推測される限りにおいて、親水性はスポンジ状表面および/または細孔状表面、しかしながらいずれにせよ構造化された表面に起因するものであると見なされる。
しかしながら例えば印刷機の領域において、完全に溶解され得る純粋な溶剤および/または純粋な流体が施与されず、しばしば顔料等が存在していることは問題である。顔料は細孔の中または前方で沈殿し、より悪化する親流体性を招くのみならず、全体の汚染をも招く。
【0047】
従ってさらに、微細構造が下部構造を有し、下部構造封止物が設けられていることにより特徴付けられる、その流体担持性および/または流体吸収性および/または流体移動性を高めるために微細構造化されて拡張されている表面を有する物品が提案される。
【0048】
従って本質的に、流体担持性および/または流体吸収性および/または流体移動性を微細構造化により増大させるために構造化が行われたが、繰り返された移動の際の流体量は封止により高められ得るということは、それ自体は逆説的であると思われる認識である。しかしながらこの場合、下部構造封止物を達成することにより利点が達成される。確かに極めて微小な毛管状物の開口部は閉鎖されるかもしれないが、しかしながらそれにもかかわらず封止物が適当に形成された場合、毛管状物の入口領域内では、場合によりおよび理想的な場合には単に極めて微小および最小の細孔を封止している封止物上に流体が十分に固定され得ることが判明し、その際、微小および最小の細孔は、殊にマクロ構造化物の殊に2分の1、殊に5分の1、殊に好ましくはマクロ構造化物よりも1等級小さくてよいが、しかしこの場合このマクロ構造化物は細孔の側で封止されていてよい。
【0049】
微細構造は周期的ではなく、確率的および/またはほぼ確率的に形成されていなければならない。殊にまず、殊により高い振幅とより低い空間周波数との基本構造を有する非平滑平面が設けられていてよく、この非平滑表面上に、より低い振幅とより高い空間周波数とを有する微細構造が形成されているおよび/または形成される。
【0050】
微細構造が、平面状および/または棒状平面状で重なり合って存在している材料の領域により形成されていることは可能でありかつ好ましい。これは、微細構造が、製造の際に表面に衝突する材料により形成されている場合に達成され得る。この場合、微細構造は材料の噴射および/または突燃により、殊に金属酸化物、殊にCrOにより形成されていてよい。
【0051】
下部構造封止物は疎油性特性を有してよく、および/または完全に疎油性であってよい。同時に、封止物は親水性であってもよいし、および/または疎水性であってもよい。ここでは意外にも、封止されていない表面よりも、殊に疎水性封止物の方が親水性構造に持続的により良好な結果をもたらし得る。
【0052】
物品の表面エネルギーを、流体、および、そこからもしくはそこへ移動される、隣に位置する物品に適合させることも可能である。殊に、この表面エネルギーの調節は、関与している、例えば運転中に互いに接している部分を被覆することにより達成され得る。極めて低い表面エネルギーを有する被覆組成物は、例えば欧州特許(EP−B1)第0587667号明細書の記載から公知である。この早期に開示された刊行物の独立請求項には、平均で5〜30個のフッ素原子で過フッ素化された基を有する金属有機被覆組成物が記載されており、この場合このフッ素原子は1個以上の脂肪族炭素原子に結合しており、この場合この脂肪族炭素原子は少なくとも2個の原子を介してMと離れている。このような被覆組成物は低い表面エネルギーを有する。若干または全てのフッ素原子の代わりに例えばアルキル基が組み込まれた場合、得られる組成物の表面エネルギー、または組成物を用いて処理された表面の表面エネルギーは上昇し、しかもフッ素原子が交換されなければされないほどさらにこの表面エネルギーは上昇する。表面エネルギーは典型的には10mJ/m〜80mJ/m、好ましくは15mJ/m〜70mJ/mに調節される。この場合好ましくは、被覆のために使用された組成物は殊に低粘度であり、従って細孔中へと良好に流動し、かつ、所望の箇所、即ち下部構造領域内でこのように最も重要な作用を生じ得ることに留意される。
【0053】
これに加え、組成物は好ましくは大いに希釈されて構造化された表面上に施与される。封止すべき下部構造には、この下部構造は単に僅かに研磨負荷をかけられているに過ぎないため単に僅かな層厚のみが必要とされ、同時に薄層により最小の細孔の封止および/または下部構造が可能となるが、しかしながらこの場合その大きさに基づき、顔料の堆積等自体によりそれほど容易に汚染されることがないような細孔もそれゆえ封止物を必要とせず、それというのもこのような細孔は持続的に物品の親流体性に貢献するからである。
【0054】
封止は、フッ素化物質、殊に多重フッ素化物質を用いて行われてよい。このようなものは被覆組成物であってよく、周期律表の第III主族〜第V主族および第II副族〜第IV副族からの少なくとも1種の元素Mの、1種以上の加水分解可能な化合物のポリ縮合物をベースとし、その際、これらの化合物の少なくとも一部は、加水分解可能な基Aに加え、加水分解不可能であり炭素原子を含有する基Bをも含有し、ベースとなるモノマーの出発化合物中の基A対基Bの全モル比は10:1〜1:2であり、その際、前記の組成比の場合には基Bは基B’であり、この場合この基B’は平均して5〜30個のフッ素原子を有しており、この場合このフッ素原子は1個以上の脂肪族炭素原子に結合しており、この場合この脂肪族炭素原子は少なくとも2個の原子を介してMと分離されており、さらに、第2の組成比の場合には基Bは基Bのために25mJ/m、殊に60mJ/mを上回るより高い表面エネルギーをもたらすように選択されている基B’’である。25mJ/mという下方値は、高度にフッ素化された組成比の下方値と比較的低い程度で異なっており、このことは精確な調整を可能にし、その一方で第2のより高い値は調整可能性に関してより広い多様性をもたらす。また殊に、第2の割合の表面エネルギーはさらに高く、例えば70または80mJ/mである。第2の組成比を選択した場合、とりわけまず第一に、一方では必要とされる高い表面エネルギーがもたらされ、他方では過フッ素化された第1の含分との混合において、なお十分に安定な、従って殊に支持体上で良好に架橋する組成物が生じることが重要であることに言及されるであろう。
【0055】
封止物が殊に帯電防止特性を有することが意図されていてよく、これにより移動の際の顔料除去は殊に促進され、および/または引掻抵抗性が高められる。これは、適当なナノ粒子を封止物組成物中で使用することにより生じ得る。
【0056】
封止物中に − 殊に高周波流動流により加熱可能な − 粒子、有利に、被覆物中に残存するナノ粒子が導入され得ることに言及されるであろう。粒子が高周波電磁交流電界により加熱される場合、全ての層も一緒に加熱される。このようにして全ての物品の加熱を必要とすることなく組成物の硬化が達成され得る。選択的に、被覆物は、十分に高性能でかつ十分に高い温度を達成するように設計された熱風送風機および/または赤外線源を用いて加熱されてよい。
【0057】
封止はフルオロシラン不含の溶液を用いて行われてよく、これは細孔中の局所的なミセル結合が確実に回避され、封止が改善されるという利点を有する。その代わりに、本発明によるナノ粒子および活性結合相が含有されていてよい。
【0058】
本発明によれば、封止物溶液として、以下の成分:シリカゾル、珪酸エステルを含有する溶液が提案され、この場合上記成分は無水分解されている(anhydrolisiert)かまたは部分的に加水分解されており、および/または縮合されており、および/または表面特性を達成するために有機変性された珪酸エステルであり、その際、有機変性は後に施与されるモノマーの結合を可能にする基により生じる。珪酸化合物の加水分解、縮合等により、結果としてまず第一に細孔は良好に閉塞され得り、第二に支持体への化学的に安定な化合物、例えば印刷機のクロム化された表面上に存在する二酸化クロムを得ることが可能となる。
【0059】
封止物溶液中に同様に含有されていてよいナノ粒子として、イットリウム塩またはナノ粒子ITO、ATO、FTOまたはナノサイズの金属粒子が使用されてよい。それに加え、別のナノ粒子も使用可能である。ナノ粒子を使用する理由は、バルク成分が乾燥の際に収縮することにあり、これは結果的に、閉塞すべき細孔中に浸透後に新しい亀裂をもたらすであろう。ナノ粒子は封止物溶液の収縮の際の亀裂の形成を回避し、従って充填材料として利用される。それに加え、このナノ粒子は典型的に閉塞される細孔の約1/10の直径を有し、従ってこのナノ粒子が細孔中に良好に浸透され得る場合好ましい。
【0060】
モノマー、殊にフッ素化モノマーをベースとなる封止物中に施与するのではなく、直接、例えば印刷機中に存在する物品、殊にローラ、網目スクリーンローラ等に施与することも可能である。この場合、ローラの多くが金属表面を有しているが、それにもかかわらずこのモノマーの施与は可能である。このモノマーの施与が可能であることに基づき、金属表面が、この金属が貴金属でない限り、規則的に表面的に酸化されており、従って酸化物/水酸化物等を有することは事実である。縮合を生じさせるため、施与すべき物質および/または被覆すべき表面を運動活性化させる(加熱)際、十分なエネルギーが提供される。縮合の際、一方では金属表面とモノマーとの間に結合が形成され、他方ではモノマー分子の縮合下に結合が形成され、従って少なくとも部分的な架橋が表面上に生じ、これにより、モノマーにより製造された層から形成された被覆物の安定性が高められる。この場合、表面をまず清浄化、殊に脱脂することは好ましく、これは、油脂に可溶な慣用の溶剤および/または方法を用いて達成され得る。
【0061】
モノマーは活性化されて使用されてもよいし、不活性化されて使用されてもよい。活性化は反応基の組み込み/変換により行われてよく、これは例えば水等をモノマーに添加することにより行われてよい。モノマーとしてここでは殊に以下:2個のC原子の空間的距離を有し、珪素に結合した過フッ素化基であるという特性を有するフッ素化合物が考えられ、その際、フッ素化Si化合物の使用は殊に維持可能な被覆物をもたらし、しかも状況に基づき、Siと表面的に存在する金属水酸化物との間に結合が形成され、この結合を介してモノマーの極めて良好な3次元架橋が行われるという利点を有する。フッ素化有機化合物を使用することも可能であるが、しかしながらその際より少ない程度で維持可能な化合物が生じ、従ってより頻繁な被覆および被覆物の交換が必要とされるが;この場合、有機フッ素化化合物は場合により廉価で製造可能であり、それにより個々の被覆がより廉価で実施されることが利点であり、これは全体的にコスト的な利点を導き得る。
【0062】
フッ素化化合物の場合、脂肪族長鎖化合物、または脂環式化合物または芳香族化合物を使用することは好ましい。CF基を化合物中で使用することは好ましく、それというのもCFH基等は毒性が高いからである。
【0063】
本発明はフレキソ印刷の際にも使用可能である。
【0064】
帯電防止性被覆物は、殊に紙埃に弱く、紙埃が存在する際により劣悪な印刷画像をもたらすゴムローラが被覆される場合に殊に重要である。しかしながら、耐電防止特性を有する被覆物の使用は印刷機の別の部分に対してもプラスの効果を有する。これは、殊にセラミック材料からなるかまたはセラミック材料を有するローラにも同様に言えることである。さらに、1次封止層の静電被覆を行い、従って被覆物を静電的に噴霧し、それにより殊に良好な浸透を行うことは可能である。この際、単におよび専ら下部構造が封止された場合、静電被覆は物品の特性をもプラスに改善する。
【0065】
被覆物の必要とされる静電特性は、解離性基、殊にOH基を有するナノ粒子/ナノ粒子構造により形成され、達成されることができ、その際、解離により、電荷分離および充電可能性が生じる。
【0066】
多孔質ローラは好ましくは湿潤された状態で被覆されてよい。この場合、湿潤は殊に同一の溶剤を用いて行われてよく、例えばこの溶剤は被覆組成物のために使用される。湿潤された結果、溶剤は多孔質構造の毛管状物、例えば重ねられた材料の平円形塊物中に浸透される。さて、被覆物が乾燥される際、溶剤は被覆物表面から蒸発により除去される。微細構造の毛管状物中に溶剤が残存することは回避不可能であり、それというのも毛管力は溶剤の蒸気圧より高いからである。被覆物が硬化等の目的で加熱される場合、毛管状物中に残留している溶剤の蒸気圧は著しく上昇し、従って蒸気が形成される。慣用的な被覆物の場合、これは場合により回避することができず、それというのも表面的な乾燥は蒸気が密であるからである。これに対して、ナノ構造および/またはナノ粒子と共に使用された被覆物の場合、既に硬化されたか、または少なくとも硬化し始めている被覆物材料の表面に亀裂が生じることも、封止物が妨害されることもなく毛管状物から溶剤残留物が蒸発することを可能にするために、蒸発の際には必ず、構造の内部になお十分な多孔性が与えられる。
【0067】
本発明は単に例示的に記載される:
いぼ状のクロム構造を有する印刷機のローラを、欧州特許(EP−B1)第0587667号明細書記載の被覆物を用いて被覆する。これにより、初めの14運転日は全く清浄化されなくてもよく、引き続き約半年、油性布片(Oellappen)で容易に清浄化可能である印刷用ローラがもたらされる。これは、変更された表面エネルギーに基づく、色の良好な応用可能性に起因するものである。
【0068】
平滑なローラ、従っていぼ状に被覆されていないローラの場合、効果は比較的速く消失することが指摘されるであろう。例えば、1700個の印刷サンプルによれば、効果はもはや確認され得なかった。砂状物または球状物が噴射されたが、その他は平滑であるローラの場合、効果が消失するまでに11000個までのサンプルを印刷することが可能であった。これら双方は、クロムいぼ状物構造と比較して、平滑またはほぼ平滑なローラにおける被覆物の極めて高い耐摩耗性に起因するものであるかもしれないが、しかしながら完全に解明されているわけではない。
【0069】
未使用のローラが被覆されるのではなく、例えば予め被覆した後、長らく既に運転しているローラが被覆される場合、これらのローラは清浄化されねばならない。この清浄化は公知技術水準において自体公知である、これは、砂、ベーキングパウダー、球状噴射物、低温噴射物(Cryostrahlen)、コロナ噴射物(Coronastrahlen)、超音波等を噴射することによっても可能である。さらに、飛行機用脱塗料から公知であるレーザスキャナが使用されてよい。網目スクリーンローラのためには、微細な小鉢状構造に基づき、殊に少なくともほぼ閉鎖されている循環内で導くことのできるナノ粉末を噴射することにより清浄化も可能となる。その後、清浄化されたローラは被覆されてよい。
【0070】
ここで、本発明は印刷機と転写すべき塗料とをもとにして記載された一方で、別の連続式および/または循環運転式機械の場合にも、清浄化がほぼ不必要であるという相応する利点が存在し、このような機械の場合、良好に付着し、除去が困難である材料が移動または引き渡されるべきであることに言及されるであろう。このための1つの例はPVC箔製造用機械であり、現在この機械の場合、PVC材料の移動を保証するために出発流体により導かれた加熱ローラ上に大量のシリコーン油が施与されねばならない。ここでも本発明による被覆物は有利である。さらに本発明による被覆物は、そこで使用されたベルト状篩(Bandsieb)等において有利である。

Claims (50)

  1. 組合わされた清浄化作用および含浸作用を有する界面活性剤を製造するための組成物において、該組成物が長鎖非フッ素化シランと過フッ素化シランとを含有し、その際、この2種のシラン化合物から加水分解および縮合により形成され得るオリゴマー/ポリマーは、自由で3次元架橋可能である反応箇所を有する、直鎖状に架橋されたポリシロキサン網状体を形成することを特徴とする組成物。
  2. 非フッ素化シランが親水性シランまたは疎水性シランである、請求項1記載の組成物。
  3. フッ素化シランが疎油性シランである、請求項1記載の組成物。
  4. 非フッ素化シランがオクチルトリエトキシシランである、請求項2記載の組成物。
  5. フッ素化シランがフルオロアルキルトリエトキシシランである、請求項3記載の組成物。
  6. 2種のシラン化合物から形成され得るオリゴマー/ポリマーが有機溶剤中で可溶性である、請求項1記載の組成物。
  7. 溶剤が、エステル、ケトン、アルカン、芳香族化合物、シクロアルカン、エーテル、アルコールおよびこれらからの混合物からなる群から選択されている、請求項6記載の組成物。
  8. シラン化合物が同じ物質量比で存在している、請求項1から7までのいずれか1項記載の組成物。
  9. 汚染物および油状物が負荷された領域、殊に鋼表面を清浄化および含浸させる方法において、請求項10および11記載の方法を特徴とする方法。
  10. 長鎖シランと過フッ素化シランとからオリゴマー/ポリマーを製造する方法。
  11. オリゴマー/ポリマーを、処理すべき表面上に施与する方法。
  12. オリゴマー/ポリマーを、処理すべき表面上に施与する前に適当な溶剤中に溶解させる、請求項9記載の方法。
  13. ゾル−ゲル法を用いて、相応するシランのアルコキシドを加水分解およびポリ縮合により処理することによってオリゴマー/ポリマーを製造する、請求項9または10記載の方法。
  14. オリゴマー/ポリマーを水不含のゾル−ゲル法を用いて製造し、その際、無水カルボン酸を出発シランに添加する、請求項9または10記載の方法。
  15. カルボン酸として無水酢酸を使用する、請求項12記載の方法。
  16. 溶液に適当な有機助剤または無機助剤および/または安定剤を添加する、請求項10記載の方法。
  17. 助剤を、第4級アンモニウム化合物、ホスホニウム化合物、無機塩、水酸化物およびベタインからなる群から選択する、請求項14記載の方法。
  18. 水酸化テトラメチルアンモニウム(TMAH)を使用する、請求項15記載の方法。
  19. 助剤がアニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤または非イオン性界面活性剤または界面活性剤混合物である、請求項14記載の方法。
  20. 溶液に他の物質、例えば着色剤および香料、酸、塩基または錯化剤を添加する、請求項10から12までのいずれか1項記載の方法。
  21. 溶剤中のオリゴマー/ポリマーの量が1体積%未満である、請求項10記載の方法。
  22. 汚染物および油状物が負荷された領域、殊に鋼表面を清浄化および含浸させるための、請求項1から8までのいずれか1項記載の組成物の使用。
  23. 自動車の低温清浄化、並びに印刷機および電子部品の清浄化のための、請求項1から8までのいずれか1項記載の組成物の使用。
  24. 高度にフッ素化された成分とこの成分を含有する基礎流体とを含有する清浄化流体において、基礎流体が配置されており、汚染物は膨潤され、および/または溶解もしくは剥離されることができ、殊に長鎖状の、殊に過フッ素化された化合物は、高度にフッ素化された成分を球状の汚染物に付着させることを可能にする官能基を有していることを特徴とする清浄化流体。
  25. フッ素化化合物が高度にフッ素化されたシランである、請求項1から24までのいずれか1項記載の清浄化流体。
  26. 高度にフッ素化された化合物が、フッ素含有無機ポリ縮合物をベースとする被覆組成物に関する欧州特許第0587667号明細書記載の化合物である清浄化流体。
  27. キャリヤー流体が殊に易揮発性有機溶剤である、請求項22から24までのいずれか1項記載の清浄化流体。
  28. キャリヤー流体が石油留分であり、殊に易揮発性である清浄化流体。
  29. 物品の清浄化法において、物品を吸収性材料で被覆し、および/またはそのようなものを物品上に施与し、その際、溶剤の緩慢な蒸発を保証することは適当であり、吸収性材料に、殊に請求項1から28までのいずれか1項記載の清浄化流体を、施与または被覆の前または後に含浸させ、吸収性材料を清浄化すべき物品の周囲に少なくとも3分間、好ましくは少なくとも30分間、殊に好ましくは45分間放置し、その後物品から除去することを特徴とする、物品の清浄化法。
  30. 物品を、含浸された吸収性材料を用いて所定の作用時間後に摩擦する、請求項1から29までのいずれか1項記載の方法。
  31. 吸収性材料として、繊維状吸収性材料、殊にセルロース含有布地を選択する、請求項1から30までのいずれか1項記載の方法。
  32. その流体担持性および/または流体吸収性を高めるために、微細構造化され、拡張された表面を有する物品において、微細構造が下部構造を有し、下部構造封止物が設けられていることを特徴とする物品。
  33. 下部構造が微細構造よりも少なくとも5分の1の大きさである、請求項1から32までのいずれか1項記載の物品。
  34. 微細構造が確率的および/またはほぼ確率的に形成されている、請求項1から33までのいずれか1項記載の物品。
  35. まず、殊により高い振幅とより低い空間周波数との基本構造を有する非平滑表面が設けられており、この非平滑表面上に、より低い振幅とより高い空間周波数を有する微細構造が形成されているおよび/または形成される、請求項1から34までのいずれか1項記載の物品。
  36. 微細構造が、平面状および/または棒状平面状で重なり合って存在する材料の領域により形成されている、請求項1から35までのいずれか1項記載の物品。
  37. 微細構造が、製造の際に表面に衝突する材料により形成されている、請求項1から36までのいずれか1項記載の物品。
  38. 微細構造が材料の噴射および/または突燃により形成されている、請求項1から37までのいずれか1項記載の物品。
  39. 微細構造が、金属酸化物、殊にCrOにより形成されている、請求項1から38までのいずれか1項記載の物品。
  40. 下部構造封止物が疎油性封止物である、請求項1から39までのいずれか1項記載の物品。
  41. 下部構造封止物が親水性封止物である、請求項1から40までのいずれか1項記載の物品。
  42. 下部構造封止物が疎水性封止物である、請求項1から41までのいずれか1項記載の物品。
  43. 流体移動剤が移動すべき流体に関して所定の表面エネルギーを有する、流体を物品上へ移行させ、および/または流体を物品から受容するための、請求項1から42までのいずれか1項記載の物品および流体移動剤を少なくとも1種有する装置において、下部構造封止物が所望の流体移動剤に有利な表面エネルギーを有していることを特徴とする装置。
  44. 下部構造がフッ素化物質で封止されている、請求項1から43までのいずれか1項記載の物品。
  45. 下部構造が多重フッ素化物質で封止されている、請求項1から44までのいずれか1項記載の物品。
  46. 封止物質が帯電防止特性を有している、請求項1から45までのいずれか1項記載の物品。
  47. 封止物質が引掻抵抗性を高めている、請求項1から46までのいずれか1項記載の物品。
  48. 印刷機、殊にローラ、殊に網目スクリーンローラの一部を成す、請求項1から47までのいずれか1項記載の物品。
  49. 封止物が、殊に60℃、好ましくは80℃を上回るまでの高温安定性を有する、請求項1から48までのいずれか1項記載の物品。
  50. 封止物が熱硬化されている、請求項1から49までのいずれか1項記載の物品。
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