JP2004527798A - 消去(オフ)及び像化(オン)用光源を用いて画面に像を生じるための装置及び方法 - Google Patents

消去(オフ)及び像化(オン)用光源を用いて画面に像を生じるための装置及び方法 Download PDF

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Abstract

【課題】像全体の明るさが減少する又は別の手法により像が劣化することを防止する。
【解決手段】像化装置は、ビーム形成器と、調整可能の明るさを備える領域を有する画面とを含む。ビーム形成器は、電磁的な第1及び第2のビームを領域に向ける。第1のビームは第1の極性に従って領域の明るさを変化させ、第2のビームは第2の極性に従って領域の明るさを変化させる。そのような像化装置は、他の画素の時間と同じ又はほぼ同じ量の時間においてビデオフレームの各画素が「オン」であるように、ビデオフレームを投射画面に形成することができる。この技術は、像の部分が他の部分より視認可能に薄く出現することを防止する。これは、また、画面領域の存続が比較的長いこと、例えば、フレームレートより長いことを可能にし、これにより、比較的に高い品質のビデオフレームを画面が表示/投射することを可能にする。
【選択図】図2

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、像化装置に関し、特に、複数のエネルギービームで表示/投射用の画面を走査する像化装置に関する。例えば、像化装置は、まず、画面中のある領域の明るさ(brightness)を予め決められた消去水準に設定する消去ビームで前記領域を走査することができる。次いで、像化装置は、前記領域の明るさを前記領域に対応する被走査像の領域の明るさの水準に設定する像化ビームで画面の前記領域を走査することができる。
【背景技術】
【0002】
図絵的な像又はビデオ像(しばしばビデオフレームと呼ばれる。)を鑑賞者又は見る人に視覚的に表示/投射するために、種々の像表示/像投射器及びその技術を利用することができる。典型的には、図絵的な像はゆっくり変化する像であるか又は全然変化しない像である。例えば、飛行計器の図絵は操縦士の視野に重なる操縦室計器の像である。この図絵は、彼/彼女の視線方向にかかわらず飛行計器が彼/彼女の目に入るように、フロントガラス又は防風ガラスのような視野領域又は表示領域(viewing area)に投射されてもよいし、操縦士の目に直接投射されてもよい。計器の指針の運動又は計器に表示される数の変化とは異なり、この図絵には典型的にはほとんど変化がない。逆に、ビデオフレームは、典型的には頻繁に変化して物体の運動を表す一連の像である。
【0003】
テレビ受像装置やコンピュータ用モニター装置で用いられるようなブラウン管(CRT)型表示装置は、一般的な像化表示/像化投射器であり、不都合なことにいくつかの制限を有する。例えば、CRTは、典型的には、大きな寸法を有すると共に相当な量の電力を消費し、このことが、CRT型表示装置を携帯用に応用し又は頭部装着用に応用するためには望ましくないものとさせている。
【0004】
液晶表示装置(LCD)、有機LED、プラズマ表示装置及び電界放射型表示装置(FED)のようなフラットパネル型表示装置は、同等の表示面積又は表示領域を有するCRTと比べて、典型的には、寸法がより小さいと共に電力消費もより少ない。しかし、フラットパネル型表示装置は、しばしば、多くの頭部装着用への応用のためには、十分な輝度(luminance)、十分な色純度及び/又は解像度を欠いている。
【0005】
CRT型表示装置とフラットパネル型表示装置とに共通の問題は、表示/投射された像が、像の取込み、処理又は表示の間に像に導入される視認可能の又は目に見える人工物(アーチファクト)を含むことである。典型的には、ビディコン管や電荷結合素子(CCD)のような像取込み器は、物体によって反射された光を電気信号に変換することによって物体の像を取り込む。前記した表示/投射器の一つを含む表示/投射装置は、前記電気信号を受け、受けた電気信号を処理する。表示/投射器はこれらの処理された電気信号をアレイ状の画素に変換し、鑑賞者又は見る人は物体の像として受ける。不都合なことに、しばしば人工物(アーチファクト)と呼ばれる視認可能の誤差および劣化が、反射光を電気信号に変換する間、電気信号を処理する間又は電気信号を画素に変換する間、像に導入されることがある。
【0006】
最近、技術者は、像を表示するか又は像を表示画面に投射することができる像増幅器を開発した。像増幅器は、典型的に、複雑さが少なく、高価の度合いが少なく、また、CRT型又はフラットパネル型表示装置より小型に製造することができる。また、像増幅器を用いた表示装置では、典型的には、用いられる電力がCRT型又はフラットパネル型表示装置より著しく少ない。さらに、像増幅器では光を電気信号に変換して再び光に戻すことの必要性がないので、像増幅器を用いた装置では、典型的には、像に導入される人工物がほとんどない。
【0007】
図1に、像増幅器22と、照明器24と、像形成器26とを含む従来の像増幅器表示装置20の概略的な斜視図を示す。例えば、像増幅器22は、米国アイダホ州ボイジー市にあるシマック社(Simac Company)によって開発されたライト・スミス(Light Smith)とすることができる。前記したように、装置20は、しばしば、複雑さが少なく、安価で、また、CRT型又はフラットパネル型表示装置より小型であるが、比較的明るく高品質の像28を表示/投射することができる。
【0008】
装置20の像増幅器22は、透過性の前および後の電極30および32と、表示/投射面36および走査面38を有する表示/投射画面34とを含む。電界発生器(図示せず)が、電極30および32に接続され、画面34を横切る電界を発生する。この電界は、形成器26が像の明るい画素および暗い画素を形成することができるように像形成器26が表示/投射面36の領域の明るさのレベル(ここでは反射レベル)を設定することを可能にする。例えば、領域44が照明器24からの入射光の比較的高いパーセンテージ(割合)を反射するように、形成器26は面36の領域44の反射性又は反射率を比較的に高いレベルに設定することができる。したがって、この例において、領域44に対応する像28の画素は、相対的に明るい画素である。
【0009】
照明器24は、典型的には、白熱球(図示せず)のような非干渉性光源を含み、画面34の表示/投射面36を照明する。面36は、像28を表示する、すなわち、像28を鑑賞者又は見る人(図示せず)の眼に直接投射するために又はレンズによって表された光学縦列47を通して像28を表示画面46に投射するために各領域44の反射性に従って照明器24からの光を反射する。
【0010】
像形成器26は、電磁気的消去バースト40で面36の像を消去し、次いで、走査面38にわたって像化ビーム42を走査することによって、画面34の表示/投射面36に像28を形成する。
【0011】
さらに特に、画面34の面36の像を消去することは、消去バースト40で予め決められた反射性レベルと同じ又はほぼ同じレベルに面36のすべての領域40を同時に設定することを必要とする。典型的に、この予め決められた反射性レベルは、他のすべての望ましい反射性レベルとすることができるが、黒と表される低反射性レベルである。消去バースト40は、典型的には、電磁スペクトルの可視、紫外又は赤外の範囲の第1の波長を有するエネルギーバーストであり、全走査面38を同時に入射するために十分に広い。消去レベルが黒であるとき、画面34は、典型的には、走査面38をこの第1の波長に曝すことにより領域44の反射性レベルが減少するように構成されている。消去周期の前はこれらの反射性レベルが互いに異なるので、形成器26は、すべての領域44の反射性レベルを、それらの予めの消去の反射性レベルにかかわらず黒レベルに減少させるために十分に長いバースト40を形成する。さらに、バースト40は、典型的には、領域44の反射性を「不作動」にするので、バースト40は、ときには、「オフ」バーストと呼ばれる。
【0012】
像28を画面34に形成するためには、反射性レベルが像28の各画素の明るさのレベルに対応するように領域44の反射性レベルを設定するために像化ビーム42を走査面38にわたって走査することが必要である。ビーム42は、典型的には、電磁スペクトルの可視、紫外又は赤外の範囲の第2の波長を有するエネルギービームであり、領域44の直径に等しいか又はほぼ等しい直径を有する。典型的には、像増幅器22が高解像度かつ高品質の像28を供給するようにビーム42の直径(及び各領域44の直径)を十分に小さい設定することができる。消去レベルが黒であるとき、画面34は、典型的には、走査面38をこの第2の波長に曝すことによって領域44の反射性レベルが増加するように構成される。像形成器26は、領域44に対応する走査面38の領域に像化ビーム42が入射する時間を変えること、面38内の対応する領域にビーム42が入射したときのビーム42の強度を変えること、及び、前記強度及び時間の両方を変えることのいずれかによって、領域44の反射性レベルを設定する。形成器26は、ビーム源(図示せず。)への電力を変えることによって又はビーム42の経路における音響光学変調水晶(図示せず。)によってビーム42の強度を変えることができる。領域44の反射性レベルが既知のレベル(例えば黒)で始まるので、形成器26は、領域44を望ましい反射性レベルに設定する入射時間又は入射強度を決定するためにルークアップテーブル又は他の方法を用いることができる。さらに、それは領域44の反射性を有効に「生じる」ので、ビーム42は、時々、「オン」ビームと呼ばれる。
【0013】
図1をさらに参照するに、さらなる像のための作動において、像形成器26は、画面34の面36を消去するために消去バースト40を形成し、像28を面36上に走査する。具体的に、形成器26は、像28を面36に形成するために表示画面34の走査面38にわたって像化ビーム42を走査する。一実施例において、面36の存続は、ビーム42が像28を走査したとき画面34が像を「維持する」ように相対的に長い。図1を参照して用いられるように「存続」は、ビーム42によって設定された反射性レベルを面36の領域44が維持する合計時間である。したがって、存続が相対的に長いとき、何時間もの間、形成器26は、像28を再走査する必要がない又は相対的に長い間隔で像28を再走査してもよい。形成器26は、米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲の補正を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)」(本願において参考文献として組み入れる。)に示された技術のような従来の多くの走査技術に従ってビーム42を走査するようにしてもよい。
【0014】
作動において、一連のビデオフレームのために、像形成器26は、各フレームの前に消去バースト40を形成し、次いで、表示/投射面36にフレームを形成するために面38にわたって像化ビーム42を走査する。形成器26は、次いで、このひと続き(消去バースト40を形成し、次いで、ビーム42で面38を走査すること)を各フレームのために繰り返す。
【0015】
不都合なことに、存続の長い画面34にビデオフレームを形成することに関する課題は、フレーム内の不均一な明るさの制御である。具体的に、全領域が消去されたとき、像化ビーム42によって走査された第1の領域44は、望ましい反射性レベルを、後続の走査領域での時間より長い時間において有し、また、最後の第2の領域での時間より著しく長い時間において有する。したがって、第1の走査領域44は、最後の走査領域より概して明るく見えよう。例えば、像形成器26は、各T秒毎に消去バースト40を形成し、消去バースト40を形成した後の実質的にすぐに第1の領域44を像化ビーム42で走査し、最後の領域44を走査した後に次の消去バースト40を形成すると仮定する。したがって、第1の走査領域44は、ほぼT秒のために該領域の「オン」反射性を有し、他方、最後の走査領域44は、t秒のみのための該領域の「オン」反射性を有する。その結果、第1の走査領域44は最後の走査領域44より長い「オン」を有する傾向があるので、第1の走査領域は、人の眼には最後の走査領域44より概して明るく見える傾向がある。したがって、このことによって、像28は不均一な明るさを有する。
【0016】
不均一な明るさを処理するために一手法として、画面34の存続を短くすることがある。例えば、前記した例を参照するに、各領域44が像化ビーム42によっていつ走査されるかにかかわらず、各領域44がほぼ同時に該領域の「オン」反射性を有するようなほぼt秒の存続を各領域が有するように画面34を構成することができる。
【0017】
この解決法により不均一な明るさの発現は減少するが、像28全体の明るさが減少する、又は別の手法により像28が劣化する。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明の一面において、像化装置は、ビーム発生器と、調整可能の明るさを備える領域を有する画面とを含む。前記ビーム発生器は、電磁的な第1及び第2のビームを前記領域に向ける。前記第1のビームは第1の極性に従って前記領域の明るさを変化させ、前記第2のビームは第2の極性に従って前記領域の明るさを変化させる。
【発明の効果】
【0019】
そのような像化装置は、ビデオフレームの各画素が他の画素の各合計時間と同じ又はほぼ同じ合計時間のために「オン」であるように表示/投射画面に前記ビデオフレームを形成することができる。この技術により、像の部分が他の部分より概して薄暗く見えることが防止される。また、この技術により、前記画面の領域の存続が相対的に長い、例えば、フレームレートより長いことが可能になり、したがって、相対的に高品質のビデオフレームを前記画面で表示/投射することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
図2に、本発明の一実施例に係る像増幅器表示/投射装置48の斜視図を示す。以下に説明するように、装置48は、領域44を消去するために消去バースト40を用いる代わりに消去バースト52を用いることを除いて、図1に示す装置20と同様である。装置20と装置48とが同様であるので、装置20及び48に共通の部品(component)を同じ番号で示す。
【0021】
装置48は、像化ビーム42と消去ビーム52とを発生する像形成器53を含む。一実施例において、消去ビーム52は図1に示す消去バースト40と同じ波長を有し、このことから、消去ビーム52は、表示/投射面36の各領域44の個別レベルを、黒のような予め決められた消去レベルに設定する。しかし、すべての領域44を消去バースト40で同時に消去する代わりに、形成器53は、像化ビーム42の前に走査面38にわたって消去ビーム52を走査する。したがっって、消去バースト40とは異なり、消去ビーム52は、一度に1つの領域44を消去する。ビーム52の強度は、典型的には、領域の予備消去反射性レベルにかかわらずビーム52が領域に入射する時間において領域44を消去するために十分な程度に高い。この入射時間が水平走査速度に比例するので、消去ビーム52の強度は、領域44に入射する全エネルギーが高走査速度であっても所望の又は望ましい消去レベルに達するように高走査速度のために、一般的にはさらに高い。さらに、距離dは、像化ビーム42を消去ビーム52から走査方向に離す。典型的には、dは、表示/投射画面34上におけるビーム42とビーム52との互いの干渉を防止するために十分な程度に広い。さらに、隣接走査線間の分離は、消去ビーム52が先行書込線のいかなる部分を消去しないように十分である。図12を参照して以下に説明するように、消去ビームは、選択的に、像化ビーム42より1以上の走査線だけ先行してもよい。
【0022】
作動において、像形成器53は、消去ビーム52が像化ビーム42より先行するように、像化ビーム42及び消去ビーム52の両方を画面34の走査面38にわたって走査する。形成器53は、領域44間でビームを停止させることによってデジタル手法でビーム42及びビーム52を走査してもよい。選択的に、形成器53は、領域44間でビームを作動させるように維持することによってアナログ手法でビーム42及びビーム52を走査してもよい。
【0023】
したがって、消去ビーム52は領域44を消去し、そのちょっと後に、像化ビーム42は、領域44の反射性を望ましいレベルに設定する。したがって、ビデオフレームについて、画面34の存続がフレームレートより長いとすると、全領域44はほぼ同じ量の時間において「オン」である。これは、図1に示す装置20とは異なり、最後に走査された領域44は、最初に走査された領域より著しく短い時間において「オン」である。例えば、像化ビーム42による領域44の連続的な走査間の時間であるフレームレートがT秒であるとすると、各領域44の存続はTより大きい。消去ビーム52は像化ビーム42より比較的小さい距離dだけ先行するので、各領域44は、像化ビーム42によって「オン」にされた後のほぼT秒後に消去される。したがって、装置48は、図1を参照して説明した装置20が達成することができる明るさの均一性よりもさらに均一な明るさを長い存続時間において達成することができる。
【0024】
像形成器53は距離dだけ離された像化ビーム42及び消去ビーム52を同時に形成し、走査するとして説明したが、他の実施例では、形成器53は、像化ビーム波長と消去ビーム波長との間で切り替わる単一のビーム(図示せず)を走査する。すなわち、形成器53は、この単一のビームを特定の領域44に向ける。ビームが領域44に入射する第1の時限においてビームは消去ビーム波長を有し、ビームが領域44に入射する第2の時限においてビームは像化ビーム波長を有する。形成器53は、次いで、次の領域44を単一のビームで走査する。
【0025】
さらに、走査面38にわたってビーム42及び52を走査するための技術を、図5から図12を参照して、以下に説明する。
【0026】
図3に、光学的に結合された像化装置54の斜視図を示す。像化装置54は、本発明の一実施例に係る一対の像表示/像取込装置55a及び55bを含む。望ましい実施例における装置54は全面的に光学的である、すなわち、光学的信号を電子的信号に変換すること及び元に戻すことをしないので、従来の非光学的像化装置のいくつかの利点を除去することになろう。従来の光学的結合型像化装置は、公開された米国特許出願第09/129,739号明細書「結合走査型像化装置及び方法(Linked Scanner Imaging System And Method)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明される。
【0027】
装置55a及び55bの像表示/投射性能は、図2に示す装置48の性能と同様であるが、装置55a及び55bのそれぞれは単一の像又は一連の像を取り込むか、又は、装置55a及び55bは一般に増幅器22a及び22bから離れた位置からの光を取り込むことができる。装置55aは、光ファイバケーブル58を通して装置55bからの像56を受け、像56を、光学縦列47aを経て表示画面46aに像56を表示する又は投射する像増幅器22aに走査する。装置55aは、また、物体60(物体60は木のような物体や木の写真又は同様のものであろう。)の像59に対応するような光を取り込み、ケーブル58を通して像59を装置55bに転送する。同様に、装置55bは、ケーブル58を通して装置55aからの像59を受け、像59を、光学縦列47bを経て表示画面46bに像59を表示する又は投射する像増幅器22bに走査する。装置55bは、また、物体61の像56を取り込み、ケーブル58を通して像56を装置55aに転送する。
【0028】
装置55aは、図2に示す像増幅器22、照明器24及び表示画面46と同様の像増幅器22a、照明器24a及び表示画面46aに加え、像形成器/取込器62aを含む。図2を参照して説明した前記方法と同様の方法で像56を表示/投射面36aに形成するために、形成器/取込器62aは、画面34aの走査面38にわたって像化ビーム42及び消去ビーム52を走査する。形成器/取込器62aは、また、図4A及び図4Bを参照して以下に説明するように、物体60からの反射された光線を走査することによって、連続光ビーム、例えば、光学的信号としてケーブル58内に像59を取り込む。すなわち、形成器/取込器62aは、物体60からの反射された可視光線をケーブル58を伝わる光学的信号に変換する。形成器/取込器62aは、反射光線を光学的信号として直接ケーブル58に結合する(入射させる)ものとしてもよい。これに代えて、形成器/取込器62aは、従来の方法で反射光線の波長組を別の波長組に変換し、この別の波長組を光学的信号としてケーブル58に結合するものとしてもよい。選択的に、ケーブル58は、反射光線の波長組を別の波長組に変換するものであってもよい。光学的信号は、消去ビーム52bに加え、像59を形成するために形成器/取込器62bが画面34bにわたって走査する像化ビーム42になる。光学的信号が像化ビーム42とは異なる別の波長組を有するとき、形成器/取込器62bは、光学的信号を望ましい波長組に変換し、変換後の光学的信号から像化ビーム42を形成する。形成器/取込器62bは、該形成器/取込器が適切なときに画面34bの適切な領域44bに像化ビーム42bを向けるように、形成器/取込器62aとの同期がされている。そのような同期を実行するための技術については、公開された米国特許出願第09/129,739号明細書「結合走査型像化装置及び方法(Linked Scanner Imaging System And Method)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明される。
【0029】
装置55bは、装置55aと同様であり、図2を参照して説明した前記方法と同じ方法で像59を形成するために画像34aにわたって消去ビーム52b及び像化ビーム42bを走査する像形成器/取込器62bを含む。前記したように、像形成器/取込器62aは、ケーブル58を通して形成器/取込器62bに伝わる像化ビーム42bを形成するために物体60を走査する。形成器/取込器62bは、また、物体61からの反射された光線を走査することによって、前記したように光学的信号としてケーブル58内に像56を取り込む。この光学的信号は、消去ビーム52aに加え、像56を形成するために形成器/取込器62aが画面34aにわたって走査する像化ビーム42になる。
【0030】
さらに、図3を参照するに、光学的結合型像化装置54の作動において、像形成器/取込器62aは、像59を取り込むこと及び画面34aに像56を形成することを同時に行う。さらに具体的に、形成器/取込器62aは、物体60の像59をケーブル58内へと走査すること及び消去ビーム52aとケーブル58からの像化ビーム42aとを画面34aにわたって走査することを同時に行う。照明器24aは、画面34aが像56を表示/投射するように、図1を参照して前記説明のように画面34aを照明する。同様に、像形成器/取込器62bは、物体61の像56を取り込むこと及び像56を画面34bにわたって形成することを同時に行う。さらに具体的に、形成器/取込器62bは、物体61の像56をケーブル58内へと走査すること及び消去ビーム52とケーブル58からの像化ビーム42bとを画面34bにわたって走査することを同時に行う。照明器24bは、画面34bが像59を表示/投射するように、図1を参照して前記説明のように画面34bを照明する。電磁波についての既知の特性及び作用により、取り込まれた像56を表す光学的信号及び取り込まれた像59を表す光学的信号はケーブル58を通って互いに反対方向に伝わるので、これらの光学的信号は互いに著しい干渉をしない。
【0031】
信号強度を像化させるめに、ケーブル58を伝わるときに光学的信号を増幅させてもよい。例えば、一方又は両方の光学的信号を増幅させるために1以上のエルビウムをドープしたファイバ増幅器(図示せず)を用いてもよい。エルビウムをドープしたファイバ増幅器の例については、米国特許第5,027,079号明細書「エルビウムドープ型ファイバ増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier)及び米国特許第6,094,298号明細書「自動ゲイン制御を備えるエルビウムドープ型ファイバ増幅器(Erbium Doped Fiber Amplifier With Automatic Gain Control)(本願において参考文献として組み入れる。)において説明される。
【0032】
図4Aに、本発明の一実施例に係る、図3に示す像形成器/取込器62aの詳細図を示し、係る像形成器/取込器は、また、図3に示す像増幅器22aと物体60を含む。形成器/取込器62aのみについて詳しく説明しているが、形成器/取込器62bが形成器/取込器62aと同様であることが理解される。
【0033】
像形成器/取込器62aは、正弦波共振ミラー70と、光学組立体72(レンズとして表す。)と、消去ビーム形成器74と、従来のビームスプリッタ75及び77とを含む。ミラー70のような共振ミラーは、例えば、公開された米国特許出願第09/129,739号明細書「結合走査型像化装置及び方法(Linked Scanner Imaging System And Method)及び米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲補正を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されており、また、公開された米国特許出願第09/128,927号明細書「実時間ミリメートル波走査型像化器(Real Time Millimeter Wave Scanning Imager)、米国特許出願第09/128,954号明細書「視覚追従を備える個人用表示装置(Personal Display With Vision Tracking)」、米国特許出願第09/129,619号明細書「像シミュレーションを備える弱光視覚器(Low Light Viewer With Image Simulation)」及び米国特許出願第09/144,400号明細書「走査ビーム表示装置(Scanned Beam Display)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。
【0034】
ミラー70は、像化ビーム42a及び消去ビーム52aを画面34aにわたって走査するために、また、物体60からの反射された光線76(ただ1つの光線76で示す。)を連続取込ビームとして組立体72を通してケーブル58に向けるために、予め決められた水平速度で共振し、予め決められた垂直速度で振動する。組立体72及びビームスプリッタ77は、それぞれ、入出点79及び形成器74からの像化ビーム42a及び消去ビーム52aをミラー70の入射点78(好ましくは中心点)に向ける。ミラーが水平及び垂直に運動するので、ビーム42a及び52aとミラー70との間の入射角度は、ビーム42a及び52aが画面34aにわたって水平方向及び垂直方向に運動して像56を画面34aに走査するように変化する。さらに、組立体72は、光線76を、入射点78からの反射による単一のビームとして受ける。ミラー70が水平及び垂直に運動したとき、入射光線76とミラー70との間の入射角度は変化する。したがって、光線76は種々の時間に物体60の種々の点から発するが、これらの光線は、組立体72の常に同じ又はほぼ同じ入出点79に入射する。したがって、ミラー70は、物体60の像59(図3)を入出点79へと走査する。
【0035】
ビームスプリッタ75は、単一のミラー70が、ケーブル58からの像化ビーム42aを画面34aに走査し、同時に、物体60からの光線76をケーブル58内へと走査することを可能にする。図3に示す装置55aのほとんどの実施例において、像増幅器22aと物体60とは反射器70に関して異なる角度である。したがって、ビームスプリッタ75は、像化ビーム42a及び光線76の両方がミラー70の共有点(ここでは中心点78)と一致する、すなわち、ケーブル58の端部で一致することを可能にする。選択的に、複数の光ビームのための共通の焦点を設けるための従来の技術に従って、ビーム42a及び光線76をケーブル58の端部で一致させることができる。例えば、そのような技術は、米国特許第5,907,425号及び第6,007,208号の各明細書「小型走査型共焦点顕微鏡(Miniature Scanning Confocal Microscope)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。
【0036】
消去ビーム形成器74がケーブル58の端部から比較的遠く離れていることにかかわらず、ビームスプリッタ77は、画面34aのビーム42aの比較的近くにビーム52aを配置することを可能にする。選択的に、ビーム42a及び52aが相対的に互いに近くにあるようにケーブル58の端部の比較的近くに形成器74を配置することによってスプリッタ77を省略することができる。しかし、ビームの直径が比較的小さく、また、ケーブル58及び形成器74が比較的大きいことから、そのような比較的近い配置、すなわち、スプリッタ77の省略は、しばしば、非実用的であるか又は不可能である。
【0037】
作動において、像形成器/取込器62aは、像56を画面34aに形成すること及び物体60の像59(図3)を取り込むことを同時に行う。図3を参照して説明したように組立体55bが形成する像化ビーム42aは、ケーブル58から光学組立体72に入射し、消去ビーム形成器74は消去ビーム52aを形成する。組立体72及びビームスプリッタ77は、それぞれ、ビーム42a及び52aを、画面34aにわたってビーム42a及び52aを走査するミラー70の入射点78に向ける。加えて、光線76は、ビーム42aと同じ又はほぼ同じ経路に沿って組立体72の入射点79に光線76を向けるミラー70の入射点78に入射する。組立体72は光線76をケーブル58に向ける。前記したように、ビーム42a及び光線76(組立体55bでは、像化ビーム42bとして光線76によって形成された連続ビームが用いられる。)は、これらがケーブル58を反対方向に伝わるとき互いに著しく干渉することはない。
【0038】
さらに図4Aを参照するに、単一のミラー70を有するものとして示したが、像形成器/取込器62aは複数のミラーを含むものとしてよい。例えば、形成器/取込器62aは一対のミラーを含むとしてよく、一方のミラーは像化ビーム42a及び消去ビーム52aのためであり、他方のミラーは光線76のためである。そのような実施例において、形成器/取込器62aからビームスプリッタ75を省略することができるように、ミラーを配置することができる。さらに、形成器/取込器62a及び62bに単一のミラー70a及び70bのみを含むことにより、ミラー70a及び70bが両光学的信号(一方の信号は形成器/取込器62aから形成器/取込器62bに伝わり、他方の信号はその逆である。)のために同期されることが防止される。前記したように、光学的信号の伝送遅延が非常に長いとき(これは、典型的には、ケーブル58が数百フィートを越えたときに起こる。)、この遅延を補償するために、すなわち、各走査出力像の破損(corruption)を低減又は除去するために、ミラー70a及び70bの走査角度を互いに関して相殺する(オフセットする)ことができる。しかし、1つの走査出力像の遅延補償は、しばしば、他の像の遅延破損についての悪化を生じる。例えば、走査出力像56の遅延補償は、走査出力像59(図3)の破損を増加させる。そのような破損を防止するための1つの技術として、像56又は59の水平線を走査するために必要とする時間の整数倍に伝送遅延が等しくなるように伝送遅延(例えば、ミラー70aからケーブル58を通ってミラー70bに至り、ミラー70bからケーブル58を通ってミラー70aに戻ること。)を調整する手法がある。他の技術では、前記したように複数のミラーが用いられる。これは、他の方向における伝送遅延とは無関係に1つの方向における伝送遅延を補償することを可能にする。
【0039】
図4Bに、本発明の他の実施例に係る、図3に示す像形成器/取込器62aの詳細図を示し、係る像形成器/取込器は、また、図4Aに示す場合と同様に、図3に示す像増幅22a及び物体60を含む。図4Bに示す像形成器/取込器62aは、ビームスプリッタ77が従来の光学的信号結合器80及び従来のビームスプリッタ81と有効に置き換えられていること以外は、図4Aに示す形成器/取込器62aと同様である。形成器/取込器62aのみを詳しく説明するが、形成器/取込器62bが形成器/取込器62aと同様であることが理解される。
【0040】
信号結合器80及びビームスプリッタ81は、ビームスプリッタ77を用いることなく像化ビーム42aに関して消去ビーム52aの配置を可能にする。共線状ビームのようにビーム42a及び52aが結合器80の端部82から出てビーム分離器81に入るように、結合器80は、光学的信号(像化ビーム42aになる。)と、消去ビーム形成器74からの消去ビーム52aとを結合する。この実施例において、ビーム42a及び52aは、分離器81に対するこれらのビームの各屈折角が異なるように、異なる波長を有する。これらの異なる屈折角は前記2つのビームを距離dだけ離し、距離dは、ビーム42a及び52aの波長、分離器81の厚さ及び屈折率、並びに、共線状ビーム42a及び52aに対する分離器81の角度に依存する。図示の実施例では、光学組立体72はこの分離距離dを維持するように構成されているが、他の実施例では、組立体72をdを増加又は減少させるように構成することができる。
【0041】
作動において、像形成器/取込器62aは、像56を画面34aに形成すること及び物体60の像59(図3)を取り込むことを同時に行う。消去ビーム形成器74は消去ビームを形成し、結合器80は消去ビーム52aと像化ビーム42aとを結合する。ビーム42a及び52aは端部82から出て、共線状に分離器81に入る。分離器81はビーム42a及び52aを分離する。光学組立体72は、ビーム42a及び52aをそれぞれミラー70の入射点78a及び78bに向ける。ミラー70は、ビームスプリッタ75を通して画面34aにわたってビーム42a及び52aを走査する。作動において、光線76はミラー70の入射点78aに入射し、ミラー70は、光線76を、ビーム42aと同じ又はほぼ同じ経路に沿って組立体72の入射点79aに向ける。組立体72は、光線76を、分離器81及び結合器80を通してケーブル58に向ける。
【0042】
さらに図4Bを参照するに、図4Aを参照して説明したように、形成器/取込器62aは一対のミラーを含むものとしてよく、一方のミラーは像化ビーム42a及び消去ビーム52aのためであり、他方のミラーは光線76のためである。
【0043】
図5から図12に、形成器52(図2)又は形成器/取込器62a及び62b(図3及ぶ図4)のような像形成器又は像形成器/取込器に統合することができる消去ビーム/像化ビーム/取込ビーム走査組立体の実施例を示す。説明の簡潔さのために、図5から図12においては、図4に示す少なくとも1つの取込ビームを形成する光線76は省略されており、また、像増幅器22の一部は、図5から図12においては含まれている。これらの走査組立体は、ケーブル58(図3及び図4)のような光ファイバケーブルから像化ビーム42を受けるとしてもよし、又は、電子的像データから又は他の技術によって像化ビーム42を形成してもよい。さらに、複数の像化ビーム42を形成及び走査する走査組立体は、これらの複数のビームを基本(マスター)像化ビームから形成するために時分割多重又は他の電子的技術を用いたものであってもよい。これに代えて、これらの走査組立体は、複数の像化ビームを他の発生源から受けてもよいし、又は電子的像データから形成してもよい。
【0044】
図5に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによる単一指向性の単一消去ビーム/単一像化ビーム走査組立体82を示す。組立体82は、像化ビーム42及び消去ビーム52を形成するための像形成器84を含み、また、ビーム42及び52を画面34にわたって折曲状走査パターン88で走査するためのミラー組立体86を含む。水平(H)方向における左から右への走査の間、形成器は、図2を参照して説明した像化ビーム42より消去ビーム52が先行するように、像化ビーム42及び消去ビーム52の両方を作動させる。消去ビーム52が像化ビーム42より遅れないように、形成器84は右から左への走査の間はビーム42及び52を作動させず、これはフライバック走査と呼ばれる。前記した技術と同様の正弦波走査技術として、米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲調整を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)」、公開された米国特許出願第09/128,927号明細書「実時間ミリメートル波走査型像化器(Real Time Millimeter Wave Scanning Imager)」、同第09/129,739号明細書「結合走査型像化装置及び方法(Linked Scanner Imaging System And Method)」、同第09/128,954号明細書「視覚追従を備える個人用表示装置(Personal Display With Vision Tracking)」、同第09/129,619号明細書「像シミュレーションを備える弱光視覚器(Low Light Viewer With Image Simulation)」及び同第09/144,400号明細書「走査ビーム型表示装置(Scanned Beam Display)」(本願において参考文献として組み入れる。)がある。
【0045】
さらに図5を参照するに、一実施例において、ミラー組立体86はミラー90を有する小型化電気機械式(MEM)ミラー組立体であり、ミラー90は、ビーム42及び52を走査するために、ねじり腕部92a及び92bで水平方向に、また、ねじり腕部94a及び94bで垂直(V)方向に前進及び後退をするように枢動又は旋回する。典型的に、ビーム42及び52はミラー90の中心点96に入射するが、これらのビームは、ミラー90の他の点に入射してもよい。電極(図示せず)にそれぞれ作用された電子的信号は、ミラーの寸法、ねじり腕部(92a及び92b)の寸法及びミラー組立体86の他のパラメータの関数である水平共振走査周波数でミラー90の水平枢動を維持する。選択的に、水平走査周波数は共振水平走査周波数でなくてもよい。磁石(図示せず)によって発生した定常状態磁界とジンバルの電流通過コイル(図示せず)によって発生した交番磁界とによりミラー90の垂直枢動が垂直走査周波数で維持される。垂直走査周波数が相対的に低いので、垂直走査周波数はミラー組立体86の共振垂直周波数でなくてもよい。選択的に、ミラー90は、電磁的に水平方向に駆動されてもよいし、又は、静電的に水平方向駆動されてもよい。ミラー90を水平又は垂直に駆動するために、圧電又はバイモルフの技術のような他の技術を用いてもよい。組立体86のようなMEMミラー組立体は、米国特許第5,629,790号明細書「小型機械化ねじり型走査器(Micromachined Torsional Scanner)」(ノイカーマンス(Neukermans)ら)、同第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲調整を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)」、公開された米国特許出願第09/128,927号明細書「実時間ミリメートル波走査型像化器(Real Time Millimeter Wave Scanning Imager)」、同第09/128,954号明細書「視覚追従を備える個人用表示装置(Personal Display With Vision Tracking)」、同第09/129,619号明細書「像シミュレーションを備える弱光視覚器(Low Light Viewer With Image Simulation)」及び同第09/144,440号明細書「走査ビーム型表示装置(Scanned Beam Display)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。他の実施例において、ミラー組立体86は、公開された米国特許出願第09/129,739号明細書「結合走査型像化装置及び方法(Linked Scanner Imaging System And Method)」(本願において参考文献として組み入れる。)に開示された機械式組立体のような機械式組立体である。
【0046】
作動において、ミラー組立体のミラー90は、有効なビーム42及び52を画面34にわたって左から右へと走査し、無効なビーム42及び52を画面34にわたって右から左へと走査する。左から右への走査の間、像形成器84は、ビーム42及び52を有効にし(作動させ)、これらのビームを入射点96に向ける。ミラー90は、有効なビーム42及び52を画面34にわたって走査して像(図示せず)を形成するために左から右へ枢動する。図示の実施例において、ミラー90は、ビーム42及び52を画面34の右端を越えて走査する。この超過走査はラスターピンチを回避することを促進する。ラスターピンチは、米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲調整を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)」(本願において参考文献として組み入れる。)に開示された正弦波走査の望ましくない結果である。単一指向性の書込み(例えば、ビーム42がフライバック走査の間、無効であるとき。)については、ラスターピンチは典型的には問題ではない。したがって、他の実施例においては、ミラー90はビーム42及び52を超過走査しなくてもよい。ミラー90が該ミラーの最も右の位置(又は、画面34の右端に到達するビーム42のような他の予め決められた右方位置)に枢動したとき、形成器84は、フライバック走査のために、ビーム42及び52を不作動(無効)にする。一実施例において、腕部92a及び92bは、ミラー90の水平枢動位置に比例する電圧を発生する。そのような電圧を発生するねじり腕部は、米国特許第5,648,618号明細書「統合型ねじれ感知器を有する小型機械化ヒンジ(Micromachined Hinge Having An Integral Torsion Sensor)」(ノイカーマンス(Neukermans)ら)(本願において参考文献として組み入れる。)に開示されている。これらの電圧をモニタ(監視)することによって、電気回路(図示せず)により、形成器84は、ビーム42及び52を望ましい時間において不作動にすることができる。ミラー90は、次いで、無効のビーム42及び52を画面34にわたって右から左へ走査する。ミラー90が望ましい左方回転位置に到達したとき、形成器84は、次の左から右への走査のために、ビーム42及び52を有効にする。
【0047】
水平走査の間、ミラー90は、また、画面34を上部から下部へと垂直方向に走査するためにジンバル環によって腕部94a及び94bで枢動している。ミラー90が該ミラーの最も下部の位置に達すると、ミラーは該ミラーの上部位置の方への枢動を開始する。この上方枢動の間、ミラー90は、前記したようにビーム42及び52を水平方向に走査することを継続してもよい。これに代えて、像形成器84は、ミラー90が該ミラーの最も上部の位置に到達するまでビーム42及び52を無効にし、ミラーの上部から下部への枢動の間、像を走査するために前記したようにビームを有効にしてもよい。選択的に、ミラー90は、ミラーの下部から上部への枢動の間のみにおいて像を走査してもよい。
【0048】
走査組立体82の代替の実施例も考慮される。例えば、ビーム42及び52は、単一の像形成器84を用いる代わりに別々の像形成器によって形成されてもよい。加えて、形成器84は、像化ビーム42で走査された線間の画面34を消去するためにフライバック走査の間においてビーム52を有効にするようにしてもよい。さらに、組立体82は、2つの反射器86を含み、一方は像化ビーム42を走査するために、他方は消去ビーム52を走査するために設けられてもよい。さらに、組立体82は、折曲状パターン88とは異なるパターンでビーム42及び52を走査してもよい。
【0049】
図6に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによる単一指向性の複数消去ビーム/複数像化ビーム走査組立体98を示す。走査組立体82(図5)と走査組立体98との1つの違いは、組立体98が一対よりも多い数(図示の実施例では2対)の像化及び消去のビーム42及び52を走査することである。したがって、組立体98は、与えられた水平走査速度(ミラー90の水平枢動速度)について走査像の解像度を増加させることができる。
【0050】
走査組立体98は、像化ビーム42a及び消去ビーム52aを形成するための第1の像形成器100を含み、また、像化ビーム42a及び消去ビーム52aを形成するための第2の像形成器102を含む。一実施例において、形成器100及び102は、像形成器84(図5)と同様である。組立体98の残りの要素は、走査組立体82(図5)の要素と同じ又は同様である。水平方向における左から右への走査の間、図2を参照して説明したように消去ビーム52a及び52bがそれぞれ像化ビーム42a及び42bより先行するように、形成器100及び102は、それぞれ、像化及び消去のビーム42a、52a、42b、52bを有効にする。消去ビーム52a及び52が像化ビーム42a及び42bより遅れないように、形成器100及び102は、右から左へのフライバック走査の間、ビーム42a、52a、42b、52bを無効にする。
【0051】
さらに図6を参照するに、走査組立体98は、走査組立体82(図5)が作動する仕方と同様の仕方で作動する。具体的に、ミラー90は、有効なビーム42a、52a、42b、52bを画面34にわたって左から右へ走査し、無効なビーム42a、52a、42b、52bを画面34にわたって右から左へ走査する。左から右への走査の間、ビーム形成器100及び102は、ビーム42a、52a、42b、52bを有効にし、これらのビームを入射点96に向ける。ミラー90は、有効なビーム42a、52a、42b、52bを画面34にわたって走査して像(図示せず)を形成するために左から右へ枢動する。ミラー90が該ミラーの最も右の位置(又は、画面34の右端に到達するビーム42a及び42bのような他の予め決められた右方位置)に枢動したとき、ビーム形成器100及び102はビーム42a、52a、42b、52bをフライバック走査のために無効にする。ミラー90は、次いで、無効なビーム42a、52a、42b、52bを画面34にわたって右から左へ走査する。ミラー90が望ましい左方回転位置に達したとき、形成器100及び102は、次の左から右への走査のために、ビーム42a、52a、42b、52bを有効にする。
【0052】
水平走査手順の間、ミラー90は、また、画面34を上部から下部へ垂直に走査するために、ジンバル環97によって腕部94a及び94bで枢動している。ミラー90がその最も下部の位置に達すると、ミラーはその上部位置の方への枢動を開始する。上方枢動の間、ミラー90は、前記したようにビーム42a、52a、42b及び52bを水平方向に走査することを継続してもよい。これに代えて、形成器100及び102は、それぞれ、ミラー90がその最も上部の位置に達するまでビーム42a、52a、42b、52bを無効にし、次いで、ミラーの上部から下部への枢動の間において像を走査するために前記したようにこれらのビームを有効にしてもよい。選択的に、ミラー90は、ミラーの下部から上部への枢動の間のみにおいて像を走査してもよい。
【0053】
走査組立体98の代替の実施例も考慮される。例えば、ビーム42a、52a、42b、52bは、別々の像形成器によって又は単一の像形成器によって形成されてもよい。これに代えて、ビーム42a及び42bは1つの形成器によって形成され、ビーム52a及び52bは他の形成器によって形成されてもよい。加えて、組立体98は、2対より多い数の像化及び消去ビームを形成及び走査するようにしてもよい。さらに、図5を参照して説明した例と同様の代替の実施例が可能であれば考慮される。
【0054】
図7に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによる単一指向性の広い消去ビーム/複数像化ビーム走査組立体104を示す。走査組立体98(図6)と走査組立体104との1つの違いは、組立体104が、複数の狭い消去ビームを走査する代わりに単一の広い消去ビーム52を走査することである。したがって、組立体104は、しばしば、組立体98と比べて複雑ではなく、また、安価である。
【0055】
走査組立体104は、広い消去ビーム52を形成するための第1のビーム形成器106を含み、また、複数(ここでは2つ)の像化ビーム42a及び42bを形成するための第2のビーム形成器108を含む。広い光学的ビームを形成するための技術として結合光学部品に関係づけられたレーザのような従来の技術があるので、簡潔さのために、広い消去ビーム52の形成についての詳細な説明を省略する。組立体104の残りの要素は、走査組立体98(図6)の要素と同じ又はほぼ同じである。水平方向における左から右への走査の間、図2を参照して説明したように消去ビーム52が像化ビーム42a及び42bより先行するように、形成器106及び108は、それぞれ、広い消去ビーム52及び像化ビーム42a、42bを有効にする。消去ビーム52は、像化ビーム42a及び42bが走査する経路を同時に消去するために十分な程度に広い。消去ビーム52が像化ビーム42a及び42bより遅れないように、形成器106及び108は、それぞれ、右から左へのフライバック走査の間において消去ビーム52及び像化ビーム42a、42bを無効にする。
【0056】
さらに図7を参照するに、走査組立体104は、走査組立体98(図6)が作動する仕方と同様の仕方で作動する。具体的に、ミラー90は、画面34にわたって有効なビーム42a、42b、52を左から右へ走査し、次いで、画面34にわたって無効なビーム42a、42b、52を右から左へ走査する。左から右への走査の間、ビーム形成器106及び108は、それぞれ、消去ビーム52及び像化ビーム42a、42bを有効にし、これらのビームを入射点96に向ける。ミラー90は、有効なビーム42a、42b及び52を画面34にわたって走査して像(図示せず)を形成するために左から右へ枢動する。ミラー90がその最も右の位置(又は画面34の右端に到達するビーム42a及び42bのように他の予め決められた右方位置)に枢動したとき、ビーム形成器106及び108は、それぞれ、フライバック走査のために、消去ビーム52及び像化ビーム42a、42bを無効にする。ミラー90は、次いで、画面34にわたって無効のビーム42a、42b及び52を右から左へ走査する。ミラー90が望ましい左方回転位置に到達したとき、形成器106及び108は、それぞれ、次の左から右への走査のために、ビーム42a、42b、52を有効にする。
【0057】
水平走査手順の間、ミラー90は、また、画面34をその上部から下部へ垂直に走査するために腕部94a及び94bで枢動する。ミラー90がその最も下部の位置に到達したとき、ミラー90はその上部位置の方への枢動を開始する。この上方枢動の間、ミラー90は、前記したようにビーム42a、42b、52を水平方向に走査することを継続してもよい。これに代えて、形成器106及び108は、それぞれ、ミラー90がその最も上部の位置に到達するまで消去ビーム52及び像化ビーム42a、42bを無効にし、次いで、ミラーの上部から下部への枢動の間において像を走査するために前記したようにビームを有効にしてもよい。選択的に、組立体104は、ミラーの下部から上部への枢動の間のみにおいて像の走査を実行するようにしてもよい。
【0058】
走査組立体104の代替の実施例が考慮される。例えば、ビーム42a及び42bは別々の像形成器によって形成されてもよい。これに代えて、単一の形成器がビーム42a、42b及び52を形成してもよい。加えて、図5、図6を参照して説明した例と同様の代替の実施例も可能であれば考慮される。図8に、本発明の一実施例に係る、複数のミラーによる単一指向性のタイル化された複数の消去ビーム/複数の像化ビーム走査組立体110を示す。組立体110は、複数の走査組立体98a〜98d(簡潔さのために98a及び98bのみを示す。)を含み、各組立体は走査組立体98(図6)と同様であり、また、各組立体は、像(図示せず)の一部を各セクション、例えば、画面34のタイル112a〜112dに走査する。像の一部を各画面タイルに走査することは、しばしば、「タイル化」と呼ばれる。タイル化は、典型的には、複数の画面タイルを同時に走査することを含むが、いくつかの応用においては、単一のタイルを走査するか又は複数のタイルを一度に走査してもよい。複数のタイルを同時に走査することによって、組立体110は、ミラー90a〜90dの与えられた水平走査速度について走査像の解像度を像化させることができる。さらに、ラスターピンチが低減されるように水平方向の超過走査を可能にするために、間隙114が画面34の水平方向の隣接タイル112間に含まれてもよい。間隙114は、典型的には、水平方向の隣接タイル112を操作することなく1つのタイル112の超過走査を可能にするために十分な程度に広い。例えば、間隙114は、典型的には、タイル112dに入射することなく像化ビーム42aa及び42baがタイル112aを超過走査することができる程度に十分に広い。選択的に、間隙114を含む代わりに、画面は、間隙114と同じ広さを有する「デッド(無効)」帯を含んでもよい。デッド帯は、像の部分が走査されることがない一部の画面であってもよい。
【0059】
さらに図8を参照するに、画面タイル112a〜112dに関して、走査組立体98a〜98dのそれぞれは、走査組立体98(図6)が前記したように作動する仕方と同様の仕方で作動する。しかし、作動における可能性のある1つの違いは次のとおりである。すなわち、間隙114の幅に依存して、また、ミラー90a及び90bがそれぞれ像化ビーム42aa、42ba、42ab、42bbをいかに遠くから右へ走査するかということに依存して、消去ビーム52aa、52ba、52ab、52bbがそれぞれタイル112d及び112cに入射することを防止するためにビーム42aa、42ab、42ba、42bbを無効にする前に、形成器100a、102a、100b及び102bが消去ビーム52aa、52ba、52ab、52bbを無効にすることである。
【0060】
走査組立体110の代替の実施例が考慮される。例えば、画面34は、4つのタイル112より多い又は少ない数のタイルに分割されてもよい。加えて、各走査組立体98は、複数のタイルを同時に走査してもよい。さらに、組立体110は、走査組立体98に加えて又は走査組立体98の代わりに、1以上の走査組立体82(図5)又は走査組立体104(図7)を含んでもよい(さらには、これらの組立体に関係する走査技術を実行してもよい)。さらに、図5〜図7を参照して説明したものと同様の代替の実施例が可能であれば考慮される。加えて、間隙114は被走査像に人工物を生じさせるので、間隙114を除去し、像化及び消去のビーム42及び52をこれらのビームがタイル112の端部に到達したときに不作動にさせてもよい。したがって、ビーム42及び52がタイル112を超過走査した場合であっても、これらのビームは、隣接のタイル12に走査された像を低下させない。選択的に、これらのビームが、典型的には、タイル112の同一の領域に像の同一部分を走査するので、ビーム42は、被走査像に人工物を生じさせることなく、隣接のタイル112の端部を超過走査してもよい。しかし、これらの超過走査領域の画素は垂直走査当たり複数回走査されるので、非超過走査領域に比べて超過走査領域において像が著しく明るくならないように、これらの超過走査領域のビーム42の強度を調整してもよい。さらに、超過走査領域での消去ビーム52の不作動を回避するために、図12を参照して説明したように個々の消去ビーム52が1以上の水平線だけ各像化ビーム42より先行するように、組立体110を構成することができる。図9に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによるタイル化された単一指向性の複数の消去ビーム/複数の像化ビーム走査組立体116を示す。組立体116は、走査組立体98(図6)の変更による走査組立体118を含むことを除いて、組立体110(図8)と同様である。具体的に、組立体118は、すべてのビーム42及び52をすべてのタイル112a〜112dにわたって走査するための単一のミラー組立体86を含む(簡潔さのために、タイル112c〜112dを走査するビーム42及び52が省略されている。)。したがって、この組立体は、ミラー組立体86をほとんど含まないので、組立体116は、組立体110と比べて、しばしば、複雑でなく、また、安価である。走査組立体86のミラー組立体86及び他のコンポーネントについての特定の幾何学的形状は、応用に依存して変化する。しかし、単一の走査器でタイル化するためのいくつかの形状は、公開された米国特許出願第09/369,673号明細書「変動補償を備える走査型表示装置(Scanned Display With Variation Compensation)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。
【0061】
走査組立体116の代替の実施例が考慮される。例えば、組立体116は、すべてのビーム42及び52を形成するために単一の像形成器を含んでいてもよいし、又は、複数の像形成器であって各像形成器は一対のビーム42及び52よりは多くかつすべての対のビーム42及び52よりは少ない対のビーム42及び52を形成する複数の像形成器を含んでもよい。加えて、組立体116は、走査組立体118に加えて又は走査組立体118の代わりに、(望ましい数のビーム42及び52を形成するために)走査組立体82(図5)又は走査組立体104(図7)を変更したものを含んでもよい(さらに、これらの組立体に関係づけられた走査技術を実行してもよい。)。さらに、図5〜図8を参照して説明したものと同様の代替の実施例が可能であれば考慮される。
【0062】
図10に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによるタイル化された両方向性の複数の消去ビーム/複数の像化ビーム走査組立体120を示す。図5〜図9に示す走査組立体とは異なり、組立体120は、像を水平方向に左から右へ及び右から左へ画面34に走査するために両方向性正弦波走査パターン122を実行する。簡潔さのために、正弦波パターン122は直線走査経路を有するものとして示され、また、フライバック走査が省略されている。同様の両方向性走査技術は、公開された米国特許出願第09/370,790号明細書「切換供給を備える走査型像化装置(Scanned Imaging Apparatus With Switched Feeds)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。
【0063】
組立体120は、複数の対の像及び消去ビーム41及び52を画面34の複数のタイル112にわたって両方向に走査するための単一のミラー組立体86を含み、また、これらのビーム対を個々に形成するためのビーム形成器100a、102a、100b、102bを含む。さらに具体的に、ミラー90は、該ミラーが左から右へ水平に枢動する間において有効なビーム42aa、52aa、42ab、52abをタイル112aにわたって走査し、ミラーが右から左へ水平に枢動する間において有効なビーム42ba、52ba、42bb、52bbをタイル112bにわたって走査する。これらのビーム52aa、52ab、52ba、52bbは、これらが、タイル112a及び112bにわたって像化ビーム42aa、42ab、42ba、42bbより個々に先行するように配置されている付加的な間隙又はデッド帯114は、隣接のタイル112の望ましくない走査をすることなく超過走査することを可能にする。例えば、間隙114は、ビーム42aa、52aa、42ab、52abがタイル112bに入射することなく、ミラー90が、タイル112aの右端を通ってビーム42aa、52aa、42ab、52abを走査することを可能にする。選択的に、タイル112a及び112bの超過走査がないようにミラー90を正確に調整することによって間隙14の幅を減少させる又は間隙14を除去することができる。
【0064】
作動において、ミラー90は、有効なビーム42aa、42ab、52aa、52abをタイル112aにわたって左から右へ走査し、有効なビーム42ba、42bb、52ba、52bbをタイル112bにわたって右から左へ走査する。左から右への走査の間、ビーム形成器100a及び102aは、ビーム42aa、52aa、42ab、52bbを個々に有効にしてこれらのビームを入射点9に向け、ビーム形成器100b及び102bは、ビーム42ba、52ba、42bb、52bbを個々に無効にする。ミラー90がその最も右の位置(又は、タイル112aの右端に到達するビーム42aa及び42abのように他の予め決められた右方の位置)に到達したとき、形成器100a及び102aは、ビーム42aa、52aa、42ab、52abを個々に無効にし、形成器100b及び102bは、右から左への走査のために、ビーム42ba、52ba、42bb、52bbを個々に有効にする。間隙114の幅に依存して、また、ミラー90が像化ビーム42aa及び42baをいかに遠くから右へ走査するかに依存して、形成器100a及び102aは、ビーム52aa及び52baがタイル112bに入射することを防止するために、ビーム42aa及び42baを無効にする前に消去ビーム52aa及び52baを無効にしてもよい。ミラー90は、ついで、有効なビーム42ba、52ba、42bb、52bbをタイル112bにわたって右から左へ走査する。ミラー90が望ましい左方回転位置に到達したとき、形成器100a及び102aはビーム42aa、52aa、42ab、52abを個々に有効にし、形成器100b及び102bは、次の左から右へのタイル112aの走査のために、ビーム42ba、52ba、42bb、52bbを個々に無効にする。間隙114の幅に依存して、また、ミラー90が像化ビーム42ba及び42bbをいかに遠くから左へ走査するかに依存して、形成器100b及び102bは、ビーム52ba及び52bbがタイル112aに入射することを防止するために、ビーム42ba及び42bbを無効にする前に消去ビーム52ba及び52bbを無効にしてもよい。
【0065】
この両方向性の水平走査手順の間、ミラー90は、また、タイル112a及び112bを上部から下部に走査するために垂直に枢動している。ミラー90がその最も下部の位置に到達すると、ミラーはその上部位置の方への枢動を開始する。この上方枢動の間、ミラー90は、前記したようにビーム42aa、52aa、42ab、52ab、42ba、52ba、42bb、52bbを水平方向に走査することを継続してもよい。これに代えて、形成器100a、102a、100b、102bは、ミラー90がその最も上部位置に到達するまでビームを無効にし、ミラーの上部から下部への枢動の間において像を走査するために前記したようにビームを有効にする。選択的に、ミラー90は、その下部から上部への枢動の間のみにおいて像を走査するようにしてもよい。
【0066】
走査組立体120の代替の実施例が考慮される。例えば、組立体120を、2対より多い又は少なく数の対の像及び消去ビームを走査するように変更すること、図7に示す広い消去ビーム技術を実行するように変更すること、又は、図8に示す複数のミラー又は無間隙技術を実行するように変更することができる。
【0067】
図11に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによる両方向性の複数の消去ビーム/複数の像化ビーム走査組立体124を示す。組立体124は、左から右へ及び右から左への走査の間において画面34の同じセクションに像を走査することを除いて、図10に示す走査組立体120と同様である。したがって、同じ水平走査速度について、組立体124は、しばしば、組立体120又は図5〜図9に示す走査組立体と比べて、より高い解像度の像を形成する。両水平走査方向において消去ビーム52が像化ビーム42より先行することを確実にするために、ビーム形成器126a及び126bのそれぞれは1つの像化ビーム42当たり2つの消去ビーム52を形成し、一方の消去ビームは左から右への走査のためであり、他方の消去ビームは右から左への走査のためである。
【0068】
組立体124は、複数の三つ組の像及び消去ビーム42a、52aa、52ab及び42b、52ba、52bbを画面34にわたって両方向に走査するための単一のミラー組立体86を含み、また、これらの三つ組のビームを個々に形成するためのビーム形成器126a及び126bを含む。さらに具体的に、ミラー90は、ミラー90が左から右へ水平に枢動する間において有効なビーム42a、52ab、42b、52bbを画面34にわたって走査し(形成器126a及び126bは、左から右への走査の間において消去ビーム52aa及び52baを無効にする。)、ミラー90は、ミラー90が右から左へ水平に枢動する間において有効なビーム42b、52aa、52baを画面34にわたって走査する(形成器126a及び126bは、右から左への走査の間において消去ビーム52ab及び52bbを無効にする。)。ミラー90は、像を画面34にわたって両水平方向に走査するので、米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲補正を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)」(本願に組み入れられる。)において説明された望ましくないことであるラスターピンチが問題となる。したがって、ラスターピンチに関係する問題を低減又は回避するために、図示の実施例において、ミラー90は、画面34の左端及び右端の両方を通って像化ビーム42a及び42bを超過走査する。米国特許第6,140,979号明細書「ピンチ、タイミング及び歪曲補正を備える走査型表示装置(Scanned Display With Pinch, Timing, And Distortion Correction)においてもまた、ラスターピンチの影響を低減又は除去するための他の技術の説明がされている。これらの1以上の技術を実行するために組立体124を変更することができる。
【0069】
さらに図11を参照するに、作動において、ミラー90は、有効なビーム42a、42b、52ab、52bbを画面34にわたって左から右へと走査し、有効なビーム42a、42b、52aa、52baを画面34にわたって右から左へと走査する。左から右への走査の間、像形成器126a及び126bは、ビーム42a、52ab、42b、52bbを個々に有効にしこれらのビームを入射点96に向け、ビーム52aa及び52baを個々に無効(不作動)にする。ミラー90が該ミラーの最も右の位置(又は、画面34の右端に到達する無効なビーム52aa及び52baのような他の予め決められた右方位置)に枢動したとき、形成器126a及び126bは、フライバック走査のために、ビーム52ab及び52bbを個々に無効にし、ビーム42a、52aa、42b、52baを個々に有効にする。ミラー90は、次いで、有効のビーム42a、52aa、42b、52baを画面34にわたって右から左へ走査する。ミラー90が望ましい左方回転位置に到達したとき、形成器126a及び126bは、次の左から右への走査のために、ビーム42a、52ab、42b、52bbを個々に有効にし、ビーム52aa及び52baを個々に無効にする。
【0070】
この両方向性水平走査手順の間、ミラー90は、また、画面34を上部から下部へ走査するために垂直に枢動している。ミラー90がその最も下部の位置に到達すると、ミラーはその上部位置の方への枢動を開始する。この上方枢動の間、ミラー90は、前記したようにビーム42a、42b、52aa、52ab、52ba、52bbを水平方向に走査することを継続する。これに代えて、形成器126a及び126bは、ミラー90がその最も上部の位置に到達するまでビームを無効にし、ミラーの上部から下部への枢動の間において像を走査するために、前記したようにビームを有効にしてもよい。選択的に、ミラー90はその下部から上部への枢動の間のみにおいて像を走査するようにしてもよい。
【0071】
走査組立体124の代替の実施例が考慮される。例えば、組立体124を、2つの三つ組の像及び消去ビームより多い又は少ない像及び消去ビームを走査するように変更すること、図8に示す複数のミラー技術を実行するように変更すること、図8及び図9に示すタイル化技術を実行するように変更すること、又は、図10に示す切換式走査技術を実行するように変更することができる。加えて、ビーム52aa及び52baを第1の広い消去ビームで置き換えること及びビーム52ba及び52bbを第2の広い消去ビームで置き換えることによって、図7に示す技術に従って組立体124を変更することができる。
【0072】
図11に示す両方向性の複数のビーム走査技術による可能性のある1つの問題は、ビーム52aa及び52abが交差して像化ビーム42bによって走査された線の一部を消去することである。これらの交差点は、典型的には、画面34の端部に近い。例えば、左から右への走査の開始の近くで、ビーム52abは、画面34の左端の近くでビーム42bによって走査された先行の線の点と交差するであろう。同様に、右から左への走査の開始の近くで、ビーム52aaは、画面34の右端の近くでビーム42bによって走査された先行の線の点と交差するであろう。これらの消去された交差点は、走査された像の品質を低下させる人工物(artifact)を形成する可能性がある。
【0073】
この変換の問題の1つの解決方法は、交差点が画面34の端部を越えて生じるようにビーム42及び52が画面34の右端及び左端を超過して走査する距離を増加させることである。他の解決方法は、ビーム52aa及び52bbを除去し、ビーム42aが通過する走査経路を消去するために十分な程度にビーム52ba及び52bbを広くすることである。さらに他の解決方法は、図12を参照して説明したように、1以上の水平走査線だけビーム42bより先行する消去ビーム52を用いることである。
【0074】
図12に、本発明の一実施例に係る、単一のミラーによる両方向性の単一の消去ビーム/複数の像化ビーム走査組立体128を示す。同一の水平走査経路のいくつかの領域44の距離d(図2)だけ消去ビームが像化ビームより先行する、図5から図11に示す走査組立体とは異なり、組立体128の消去ビーム52は、像化ビーム又は複数の像化ビームより少なくとも1つの水平走査線だけ先行する。したがって、組立体128は、両方向性の組立体120及び124(図10及び図11)と同じように各水平走査の後に消去ビーム52を有効又は無効にする必要がない。
【0075】
走査組立体128は、1以上の像化ビーム(図示の実施例では2つの像化ビーム42a及び42b)及び消去ビーム52とを両方向に走査するための単一の走査組立体86を含み、また、これらのビームを形成するためのビーム形成器130を含む。消去ビーム52は、最も近い像化ビーム42bより前の少なくとも1つの水平走査線であり、典型的には、消去ビームは該ビームがビーム42bと干渉しないようにビーム42より十分に離れた前方にある。さらに具体的に、ミラー90が左から右へ及び右から左へ枢動する間、ミラー90はビーム42a、42b、52を画面34にわたって走査する。ミラー90が両水平方向に像を画面34に走査するので、例えば図11を参照して説明したラスターピンチが問題となろう。したがって、ラスターピンチに関係する問題を低減又は除去するために、図示の実施例においては、ミラー90は、画面34の左端及び右端の両方を通って像化ビーム42a及び42bを超過走査する。
【0076】
さらに図12を参照するに、ミラー90は、1つの又は複数の第1の水平走査線を消去するために画面34の上部でビーム52を捜査することを開始し、次いで、ビーム42a、42b、52を下方に走査し、画面34にわたって左から右へ及び右から左へ走査することを継続する。ビーム形成器130は、ビーム42a、42b、52を有効にし、左から右へ及び右から左への走査の間においてこれらのビームを入射点96に向ける。ミラー90がその最も下部の位置に到達すると、ミラーはその上部位置の方への枢動を開始する。この上方枢動の間、形成器130は、ビーム42a、42b、52を無効にし、下方枢動の間において再びこれらのビームを有効にする。これに代えて、形成器130は、上方枢動の間において前記したように反射器36が像を両方向に走査することができるように、ビーム42a及び42bの上部でビーム52を無効にして他の消去ビーム52(図示せず)を形成してもよい。これは、上部から下部へ及び下部から上部への枢動の間においてミラー90が像を走査することを可能にする。選択的に、ミラー90は、その下部から上部への枢動の間のみにおいて像を走査してもよい。
【0077】
走査組立体128の代替の実施例が考慮される。例えば、組立体128を、2つの像化ビーム42よりも多い又は少ない像化ビームを有するように変更することができる。付加的な像化ビーム42を付加することによって、ミラー90の水平走査速度を増加させることなく、組立体128によって形成された像の解像度を像化させることができる。さらに、組立体128が、図8及び図9に示すタイル化技術を実行する又は図10に示す走査技術を実行するように変更することもできる。加えて、狭い消去ビーム52を広い消去ビームと置き換えることによって、図7に示す技術に従って組立体128を変更することができる。さらに、消去ビーム52を用いる代わりに、有機発光装置(OLED)のような消去エネルギー発生器アレイによって画面34の1つの線の全部また全線を同時に消去することができる。例えば、前記アレイは複数列のOLEDを有することができ、各列は、画面34の各線と整列されている。線を消去するために、予め決められた時間において、対応する複数列のOLEDを有効にする(作動させる)ことができる。OLEDは、ケンブリッジ表示技術社(Cambridge Display Technology Ltd.)保有の米国特許第5,929,562号明細書「有機発光装置(Organic Light−Emitting Devices)」(本願において参考文献として組み入れる。)において説明されている。
【0078】
図13に、本発明の実施例に係るカラー像投射装置140の平面図を示す。装置140は、しばしば、高品質の像を形成し、従来の投写型テレビ一式のような従来の像投射装置と比べて、安価であり、複雑でなく、また、エネルギー効率がよい。さらに、装置140をビデオフレームを受けて表示するものとして説明したが、装置140は、さらに、静止像を受けて表示することができる。
【0079】
装置140は、カラー像を表示するための従来の表示装置142と、赤、緑、青の像投射器144、144、144と、像の赤、緑、青の部分を走査するための走査組立体150と、電子的ビデオ信号を赤、緑、青の光学的信号154、154、154に個々に変換するための電子/光学変換器152とを含む。
【0080】
赤、緑、青の像投射器144、144、144は、それぞれ、個々の像増幅器22、22、22と、個々のカラー化された照明源160、160、160と、個々の光学組立体162、162、162とを含む。像増幅器22、22、22は、それぞれ、投射画面34、34、34を含み、その他においては、図1から図12に示す像増幅器22と同様である。照明源160、160、160は、それぞれ、画面34、34、34を赤、緑、青で照明し、その他においては、図1から図3に示す照明源24と同様である。光学組立体162、162、162は、それぞれ、画面34、34、34からの投射された赤、緑、青の像部分を受け、カラー像を形成するために、これらの投射された像部分を画面142に向ける。一実施例において、光学組立体162、162、162は、表示された像が望ましい寸法を有するように、赤、緑、青の像部分を拡大する。従来の技術に従って光学組立体162、162、162を構成することができるので、これらの構造及び作動の詳細については、簡潔さのために省略する。
【0081】
走査組立体150は、個々に、図5〜図12を参照して説明した走査技術及び組立体のいずれか1つ又はそれらの組合せに従って、像の赤、緑、青の部分を画面34、34、34に走査する。簡潔さのために、組立体150の前記実施例は、図5を参照して説明した単一指向性走査技術に従って、像化ビーム42、42、42及び消去ビーム52、52、52を走査する。例えば、組立体150は、赤の成分を有する像画素を画面34Rに形成するためにビーム42及び52を走査する。同様に、組立体150は、緑の成分を有する像画素を画面34Rに形成するためにビーム42及び52を走査し、青の成分を有する像画素を画面34Rに形成するためにビーム42及び52を走査する。一実施例において、組立体150は、光学的信号154、154及び154を像化ビーム42、42、42として個々に用いる。他の実施例において、組立体150は、従来の方法で、信号154、154及び154を像化ビーム42、42、42にそれぞれ変換する。
【0082】
変換器152は、従来のコンポジットビデオ信号を、赤、緑、青の光学的信号154、154、154に変換するための従来の回路である。例えば、回路152は、ビデオ信号を赤、緑、青の成分に分離し、次いで、レーザ又はレーザダイオードを用いて、赤、緑、青の成分を、赤、緑、青の光学的信号154、154、154に変換する。像増幅器22、22、22が、それぞれ、赤、緑、青の光で照明される単色増幅器であるので、光学的信号154、154、154及び像化ビーム42、42、42のいずれもがカラー化される必要がない。
【0083】
さらに図13を参照するに、投射装置140の作動において、電気/光学信号変換器152は、受けたビデオ信号を、赤、緑、青の光学的信号154、154、154に変換する。走査組立体150は、これらの光学的信号を各像化ビーム42、42、42に変換し、消去ビーム52、52、52を形成し、及び、像の個々の赤、緑、青の部分を形成するために画面34、34、34にわたってこれらのビームを走査する。これらの画面に赤、緑、青の像部分がこれらの個々の色で投射されるように、照明源160、160、160は、それぞれ、赤、緑、青で画面34、34、34を照明する。光学組立体162r、162g、162bは、それぞれ、これらの投射されたカラー像部分を受け、これらを、表示画面142に整列されてカラー像を形成するように向ける。見る人(図示せず)は、画面142のカラー像を見ることができる。一実施例において、見る人は、画面142の前側(光学組立体162から離れた面する側)からカラー像を見ることができる。
【0084】
投射装置140の代替の実施例が考慮される。例えば、装置140は、見る人が画面142の後側(光学組立体162に面する側)から見るように構成することができる。選択的に、照明源160、光学組立体162及び画面142は、像増幅器22において走査組立体150と同じ側に配置されてもよく、また、見る人は、画面142の他の側から像を見てもよい。さらに、像増幅器22、22、22は互いに分離され横方向に離れて配置されるものとして示したが、これらは互いに分離されるが連続するものとしてもよい。これに代えて、像増幅器22、22、22のそれぞれが、単一部品の個々の部分を含むとしてもよい。例えば、像増幅器22、22、22は、単一の像増幅器(図示せず)の個々の部分を含むとしてもよい。
【0085】
図14に、本発明の一実施例に係るカラー像投射装置170の平面図を示す。装置170は、(1)像増幅器144及び144がより画面142の方へ傾けられており、(2)別個の走査組立体150、150、150がそれぞれ赤、緑、青の像部分を画面34、34、34に走査することを除いて、図13に示す装置140と同様である。選択的に、装置170は、装置140のように作動する中央走査組立体150を含んでもよい。さらに、装置170の画面34及び34上は、装置140の画面34及び34と比べて表示画面142に関して異なった角度を有するので、装置170の光学組立体162及び162は、装置150の光学組立体162及び162とは異なってもよい。
【0086】
作動において、投射装置170は、図13に示す投射装置140について説明した方法と同様の方法で作動する。
【0087】
投射装置170の他の実施例について考える。例えば、見る人が画面142の後側(光学組立体162に面する側)から像を見るように装置170を構成することができる。選択的に、照明源160、光学組立体162及び画面142を光学組立体150として像増幅器22の同じ側に配置してもよいし、また、見る人が画面142の各側から像を見るようにしてもよい。さらに、像増幅器22、22、22は、それぞれが別個であって互いに離れて側面に配置されるとしたが、それぞれが別個ではあるが互いに隣接するようにしてもよい。これに代えて、像増幅器22、22、22のそれぞれが、単一の部品の各部分を含んでもよい。例えば、像増幅器22、22、22は、単一の像増幅器(図示せず。)の各部分を含んでもよい。
【0088】
図13及び図14を参照するに、見る人が画面142上の像を見るのではなく像を直接見ることができるように投射装置140及び170を変更することができる。例えば、光学組立体162の構造及び位置を変更し、組立体162と見る人の眼(図示せず。)との間にX立方体(図示せず。)を挿入することができる。X立方体は、一般に、立方体を形成するように配置された従来の4つのプリズムであり、組立体162からのカラー像部分を結合して視認可能のカラー像にし、像を見る人の眼に向ける。直接視覚装置のような装置から画面142を省いてもよい。投射装置140及び170を直接視覚装置に変換するために他の選択肢がある。投射装置140及び170を直接視覚装置に変換するための詳細については既知である。したがって、そのような詳細は、簡潔さのために省略する。
【0089】
前記したことから、実例を示すために本願明細書では本発明の特定の実施例について説明したが、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく種々の変更が可能であることが理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】従来の像増幅器型表示装置の斜視図。
【図2】本発明の実施例に係る像増幅器型表示装置の斜視図。
【図3】図1に示す像増幅型表示装置及び本発明の実施例に係る図2に示す像増幅型表示装置の少なくとも1つの像増幅型表示装置を含む連結された像化装置の斜視図。
【図4A】本発明の一実施例に従う図3に示す像取込/形成器及び像増幅器を示す図。
【図4B】本発明の他の実施例に従う図3に示す像取込/形成器及び像増幅器を示す図。
【図5】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、単方向の単一の消去ビーム/単一の像化ビームの走査技術を示す図。
【図6】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、単方向の複数の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図7】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、単方向の幅広の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図8】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、単方向の複数の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図9】本発明の他の実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、単方向の複数の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図10】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、切換式送りの複数の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図11】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、両方向の複数の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図12】本発明の一実施例に従って図2及び図3に示す装置が用いることができる、両方向の単一の消去ビーム/複数の像化ビームの走査技術を示す図。
【図13】本発明の一実施例に係るカラー像投射装置の平面図。
【図14】本発明の他の実施例に係るカラー像投射装置の平面図。
【符号の説明】
【0091】
22a、22b 像増幅器
24 照明器
34 画面
36 表示/投射面
38 走査面
42 像化ビーム
44 領域
46a 表示画面
47a、47b 光学縦列
48 像増幅器表示/投射装置
52 消去ビーム
53 像形成器
54 像化装置
55a、55b 像表示/像取込装置
56、59 像
58 光ファイバケーブル
60 物体
62a 像形成器/取込器
70 正弦波共振ミラー
72 光学組立体
74 消去ビーム形成器
75、77 ビームスプリッタ
76 光線
78 入射点
79 入出点
80 光学的信号結合器
81 分離器

Claims (57)

  1. 走査面と調整可能の明るさの領域を有する投射面とを含む投射画面と、
    前記投射面の領域の明るさを選択されたオフ状態に変化させるように作動可能の電磁的なオフビームと前記投射面の領域の明るさを前記選択されたオフ状態から望ましい明るさのレベルに変化させるように作動可能の電磁的なオンビームとを前記走査面に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、像化装置。
  2. 前記走査面は前記投射面に平行であり、
    前記ビーム発生器は、前記投射面の領域と垂直に又は実質的に垂直に整列された前記走査面の領域に前記オフビームと前記オンビームとを向けるように作動可能である、請求項1に記載の装置。
  3. 前記ビーム発生器は前記オンビームと前記オフビームとを同時に発生するように作動可能である、請求項1に記載の装置。
  4. 前記ビーム発生器は、重なりをもたない時限の間において前記オンビーム及び前記オフビームを発生するように作動可能である、請求項1に記載の装置。
  5. さらに、前記投射画面の前記投射面に面する表示画面を含み、
    前記投射画面は前記表示画面に像を投射するように作動可能である、請求項1に記載の装置。
  6. 前記投射面は明るさの調整が可能の複数の領域を有し、
    前記オフビームは、前記投射面の各領域の明るさを前記選択されたオフ状態に変化させるように作動可能であり、
    前記オンビームは、前記投射面の少なくとも1つの領域の明るさを前記オフ状態とは異なる第1の明るさのレベルに変化させ、また、前記投射面の他の領域の明るさを前記第1の明るさのレベル及び反対方向の前記オフ状態のいずれとも異なる第2の明るさのレベルに変化させるように作動可能である、請求項1に記載の装置。
  7. 前記走査面は、前記投射面とは異なり、また、前記投射面に該投射面から離れて面する、請求項1に記載の装置。
  8. 前記走査面と前記投射面とは同一面である、請求項1に記載の装置。
  9. 調整可能の明るさを生じるように電磁エネルギーに応答する領域を有する画面と、
    前記領域の明るさを第1の極性に従って変化させるように作動可能の電磁的な第1のビームと前記領域の明るさを第2の極性に従って変化させるように作動可能の電磁的な第2のビームとを前記領域に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、像化装置。
  10. 前記ビーム発生器は、前記第2のビームを前記領域に向ける前に前記第1のビームを前記領域に向けるように作動可能である、請求項9に記載の装置。
  11. 前記第1のビームは前記第2のビームとは異なる、請求項9に記載の装置。
  12. 前記第2のビームは強度を有し、
    前記第2のビームは、前記領域の明るさを前記強度に関係づけられた明るさのレベルに変化させるように作動可能である、請求項9に記載の装置。
  13. 前記第2のビームは存続時間を有し、
    前記第2のビームは、前記領域の明るさを、前記存続時間に関係づけられた明るさのレベルに変化させるように作動可能である、請求項9に記載の装置。
  14. 前記第1のビームは前記第2のビームとは異なる波長を有する、請求項9に記載の装置。
  15. 前記第1のビームは前記領域の明るさを減少させるように作動可能であり、
    前記第2のビームは前記領域の明るさを増加させるように作動可能である、請求項9に記載の装置。
  16. 前記画面は複数の調整可能の明るさの領域を有し、
    前記ビーム発生器は前記第1及び第2のビームを前記領域に向けるように作動可能であり、
    前記第1のビームは、前記画面の領域の各明るさを前記第1の方向に変化させるように作動可能であり、
    前記第2のビームは、前記画面の少なくとも1つの領域の明るさを前記第2の方向に変化させるように作動可能である、請求項9に記載の装置。
  17. さらに、前記画面を照明するように作動可能の照明器を含む、請求項9に記載の装置。
  18. 調整可能の反射性を備える領域を有する画面と、
    前記領域の反射性をある方向に変化させるように作動可能の第1のビームと前記領域の反射性を他の方向に変化させるように作動可能の第2のビームとを前記領域に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、像化装置。
  19. 前記第2のビームは強度を有し、
    前記第2のビームは、前記領域の反射性を、前記強度に関係づけられた反射性レベルに変化させるように作動可能である、請求項18に記載の装置。
  20. 前記第2のビームは存続期間を有し、
    前記第2のビームは、前記領域の反射性を、前記存続期間に関係づけられた反射性レベルに変化させるように作動可能である、請求項18に記載の装置。
  21. さらに、前記画面を照明するように作動可能の照明器を含む、請求項18に記載の装置。
  22. 前記方向は、前記領域の反射性を増加させることに対応し、
    前記反対方向は、前記反射性を減少させることに対応する、請求項18に記載の装置。
  23. 前記投射画面は複数の調整可能の反射性の領域を有し、
    前記ビーム発生器は、前記第1および第2のビームを前記領域に向けるように作動可能であり、
    前記第1のビームは、前記投射画面の領域の各反射性を前記方向に変化させるように作動可能であり、
    前記第2のビームは、前記投射画面の少なくとも1つの領域の反射性を前記反対方向に変化させるように作動可能である、請求項18に記載の装置。
  24. 走査面と該走査面に該走査面から離れて面する投射面とを有し、調整可能の領域を有する投射画面と、
    前記投射面の領域の反射性を第1の方向に変化させるように作動可能の電磁的なオフビームと前記投射面の領域の反射性を反対方向に変化させるように作動可能の電磁的なオンビームとを前記走査面に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、像化装置。
  25. 前記走査面は前記投射面に平行であり、
    前記ビーム発生器は、前記投射面の領域と垂直に整列された走査面の領域に前記オフビームと前記オンビームと向けるように作動可能である、請求項24に記載の装置。
  26. さらに、
    前記投射画面の前記投射面を照明するように作動可能の照明器と、
    前記投射画面の前記走査面に面する表示画面とを含み、
    前記投射画面は、前記表示画面に像を投射するように作動可能である、請求項24に記載の装置。
  27. 前記投射面は調整可能の反射性の領域を有し、
    前記オフビームは、前記投射面の各領域の反射性を第1の方向に変化させるように作動可能であり、
    前記オンビームは、前記投射面の少なくとも1つの領域の反射性を第2の方向に変化させるように作動可能である、請求項24に記載の装置。
  28. 調整可能の輝度を備える領域を有する画面と、
    予め決められたレベルに前記領域の輝度を設定するように作動可能の電磁的な消去ビームと、前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記領域の輝度を変化させるように作動可能の電磁的な像化ビームとを、前記領域に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、表示装置。
  29. 前記ビーム発生器は、前記像化ビームを前記領域に向ける前に前記消去ビームを前記領域に向けるように作動可能である、請求項28に記載の装置。
  30. 前記像化ビームは強度を有し、
    前記像化ビームは、前記強度に関係づけられたレベルに前記領域の輝度に変化させるように作動可能である、請求項28に記載の装置。
  31. 前記像化ビームは存続時間を有し、
    前記像化ビームは、前記存続時間に関係づけられたレベルに前記領域の輝度を変化させるように作動可能である、請求項28に記載の装置。
  32. 前記投射画面は輝度の調整が可能の複数の領域を有し、
    前記ビーム発生器は、前記消去ビームと前記像化ビームとを前記領域に向けるように作動可能であり、
    前記消去ビームは、前記予め決められたレベルに前記投射画面の各領域の輝度を設定するように作動可能であり、
    前記像化ビームは、前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記投射画面の少なくとも1つの領域の輝度を変化させるように作動可能である、請求項28に記載の装置。
  33. さらに、前記投射画面を照明するように作動可能の照明器を含む、請求項28に記載の装置。
  34. 走査面と該走査面に該走査面から離れて面する投射面とを有し、調整可能の輝度の領域を有する投射画面と、
    予め決められたレベルに前記投射面の領域の輝度を設定するように作動可能の電磁的な消去ビームと前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記投射面の領域の輝度を変化させるように作動可能の電磁的な消去ビームとを前記走査面に向けるように作動可能のビーム発生器とを含む、請求項28に記載の装置。
  35. 前記走査面は前記投射面と平行であり、
    前記ビーム発生器は、前記投射面の領域と垂直に整列された前記走査面の領域に前記消去ビームと前記像化ビームとを向けるように作動可能である、請求項34に記載の装置。
  36. 前記投射面は輝度の調整が可能の複数の領域を有し、
    前記消去ビームは、前記予め決められたレベルに前記投射面の各領域の輝度を設定するように作動可能であり、
    前記像化ビームは、前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記投射面の少なくとも1つの領域の輝度を変化させるように作動可能である、請求項34に記載の装置。
  37. 調整可能の輝度を備える領域を有する画面と、
    予め決められたレベルに前記領域の輝度を設定するように作動可能の消去光と前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記領域の輝度を変化させるように作動可能の書込光とを前記領域に向けるように作動可能の発光器とを含む、像化装置。
  38. 前記消去光及び前記書込光は可視である、請求項37に記載の装置。
  39. 前記消去光及び前記書込光は不可視である、請求項37に記載の装置。
  40. 前記発光器は、前記消去光を発生するように作動可能の有機発光装置を含む、請求項37に記載の装置。
  41. 前記領域は前記画面の行を含み、
    前記発光器は、前記消去光を発生するように作動可能の一列の装置を含む、請求項37に記載の装置。
  42. 前記領域は前記画面の行を含み、
    前記発光器は、前記消去光を発生するように作動可能の一列の有機発光装置を含む、請求項37に記載の装置。
  43. 調整可能の輝度を備える領域を有する画面と、
    予め決められたレベルに前記領域の輝度を設定するように作動可能の消去波長の第1の光と前記予め決められたレベルとは異なるレベルに前記領域の輝度を変化させるように作動可能の書込波長の第2の光とを前記領域に向けるように作動可能の発光器とを含む、像化装置。
  44. 前記消去波長及び前記書込波長は電磁スペクトルの可視部分にある、請求項43に記載の装置。
  45. 前記消去波長及び前記書込波長は、電磁スペクトルの不可視部分にある、請求項43に記載の装置。
  46. 像画面の領域の明るさを第1の電磁的なビームで第1の方向に変化させること、及び
    前記領域の明るさを第2の電磁的なビームで第2の方向に変化させることを含む、方法
  47. さらに、前記領域の明るさを前記第2のビームで変化させる前に前記像の前記領域の明るさを変化させることを含む、請求項46に記載の方法。
  48. さらに、前記第1のビームと前記第2のビームとを同時に発生することを含む、請求項46に記載の装置。
  49. 前記第1のビームは前記第2のビームの特性とは異なる特性を有する、請求項46に記載の装置。
  50. 前記領域の明るさを前記第1の方向に変化させることは、前記領域の明るさを減少させることを含み、
    前記領域の明るさを前記第2の方向に変化させることは、前記領域の明るさを増加させることを含む、請求項46に記載の装置。
  51. 前記領域の明るさを前記第2の方向に変化させることは、前記第2のビームの強度に比例するレベルに前記領域の明るさを設定することを含む、請求項46に記載の方法。
  52. 前記領域の明るさを前記第2の方向に変化させることは、前記第2のビームの存続時間に比例するレベルに前記領域の明るさを設定することを含む、請求項46に記載の方法。
  53. さらに、前記画面の領域を照明することを含む、請求項46に記載の方法。
  54. 前記領域の明るさを前記第1の方向に変化させることは、予め決められたレベルに前記領域の明るさを設定することを含む、請求項46に記載の方法。
  55. 前記領域の明るさを前記第1の方向に変化させることは、前記像画面の走査面を前記第1のビームで走査することを含み、
    前記領域の明るさを前記第2の方向に変化させることは、前記像画面の走査面を前記第2のビームで走査することを含む、請求項46に記載の方法。
  56. さらに、異なる時限の間に前記第1のビームと前記第2のビームとを発生することを含む、請求項46に記載の方法。
  57. 前記像画面の領域の明るさを前記第1の方向に変化させることは、前記領域の反射性を前記第1の方向に前記第1のビームで変化させることを含み、
    前記領域の明るさを前記第2の方向に変化させることは、前記領域の反射性を前記第2の方向に前記第2のビームで変化させることを含む、請求項46に記載の方法。
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