JP2004527580A - アルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物を製造するための統合された方法 - Google Patents
アルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物を製造するための統合された方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
(技術分野)
本発明は、アルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物を製造するための統合された方法に関する。
より具体的には、本発明は、ベンゼンのような芳香族誘導体とエタン又はプロパンのようなアルカンから(クメン法によって)、エチルベンゼンのようなアルキル置換芳香族化合物と、スチレン及びα−メチルスチレンのようなアルケニル置換芳香族化合物を製造するための統合された方法に関する。
さらに具体的には、本発明は、エチルベンゼンとスチレンを製造するための統合された方法に関し、同時発生的な脱水素化によってエチルベンゼンからスチレンが与えられ、エタンからエチルベンゼンの合成のための試薬として必要なエチレンが与えられる。
【0002】
(背景技術)
周知のように、スチレンとα−メチルスチレンは、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー、スチレン−アクリロニトリル樹脂、スチレン−ブタジエン・エラストマー性コポリマーのような熱可塑性ポリマーの製造に、及び不飽和ポリエステル樹脂の形成に用いられる製品である。
スチレンは、通常は、断熱系又は等温系を用いて、金属酸化物か又はその混合物から選ばれる触媒の存在下でエチルベンゼンの触媒による脱水素化によって製造されるが、エチルベンゼンは、製油所製品として入手可能なベンゼンと、エタンのクラッキングから又は脱水素化から得られたエチレンとのアルキル化によって製造される。
アルキル化反応は、蒸気相で触媒としてSiO2/Al2O3の高い比率をもつゼオライト、例えばZSM−5ゼオライトを用いるか、又は液相でルイス酸を用いて行うことができる。エチルベンゼンの合成と、スチレンを製造するためのエチルベンゼンの脱水素化の詳細は、スタンフォード・リサーチ・インスティテュート(SRIインターナショナル)リポートにおいて与えられている。
【0003】
米国特許第6,031,143号は、エチルベンゼンとスチレンの製造のための統合された方法を説明しており、それは以下の作動工程、すなわち、
−ベンゼンの流れとエチレンを含有する再循環流れをアルキル化ユニットに供給し、
−アルキル化ユニットを出ていくエチルベンゼンを含有する流れに、エタンからなる流れを混合し、
−このようにして得られた混合物を、エタンとエチルベンゼンを同時に脱水素化してエチレンとスチレンとをそれぞれ与えることができる触媒を含有する脱水素化ユニットに供給し、
−脱水素化ユニットを出て行く生成物を分離区域に送って、実質的にスチレンからなる流れとエチレンを含有する流れとを製造し、
−エチレンを含有する流れをアルキル化ユニットへ再循環させる、
工程を含む。
【0004】
脱水素化ユニットは、第1流動床脱水素化反応器と、消耗した触媒の第2再生反応器とを備える。消耗した触媒は、第1反応器の底部から連続的に除去されて、第2反応器の頭部に供給され、そこで上向きに流れる予め加熱された空気によって流動状態に維持される。この過程において、消耗した固体は、上昇する高温空気に対して向流式にゆっくりと下向きに降下し、この降下中に、触媒毒になる炭化残渣が燃えるのに伴って再生される。一方の反応器から他方への触媒の通過は、空気又は窒素のようなキャリアガスによって保証される。
【0005】
しかしながらエタンとエチルベンゼンの同時発生的な脱水素化は、これらの2つの生成物が、同じ作動条件下において、受容可能な転化を得るのを困難にする特性と、エチレン及びスチレンに対する選択性とをもつので、欠点を生じる。例えば、大気圧におけるエチルベンゼンとスチレンの50%平衡転化を得るには、約615℃の温度で作動することが必要とされるのに対して、同じ条件下では、エタンとエチレンの平衡転化は約20%にすぎない。エタンとエチレンの50%平衡転化を得るには、最低でも720℃で作動することが必要とされ、この温度ではエチルベンゼンとスチレンとの両方の熱的劣化を招く。より詳細には、Paul H.Emmett著、「Catalysis−Hydrogenation and Dehydrogenation」、第3巻、453−471、1995年、Reinhold出版社、を参照されたい。
したがって、上記の米国特許に記載された方法を具体化する作動条件は、むしろ制限され、脱水素化反応器の特定的に制御された作動を要求する。
【0006】
本発明者は、流動床脱水素化反応器の使用を含み、作動上のより大きな融通性と触媒のより幅広い選択性をもって、エチルベンゼンのようなアルキル置換芳香族化合物と、スチレンのようなアルケニル置換芳香族化合物とを製造するための統合された方法であって、固体の循環に伴って流動床反応器/再生器系内には異なる温度域が存在するという事実を利用して、アルカン(エタン)の供給が、後述するように、エチルベンゼンの供給に対して少なくとも部分的に区別されるようになった方法を見出した。事実、反応器/再生器系の流動床ユニットにおいては、脱水素化に必要な熱は、高温で作動する再生器から脱水素化反応器までの特定の輸送ラインを用いて連続的に運ばれる高温再生触媒によって供給される。
【0007】
(発明の開示)
したがって、本発明の目的は、
a)C6−C12芳香族炭化水素からなる流れと、C2−C5アルケニル炭化水素を含有する再循環流れをアルキル化ユニットに供給し、
b)アルキル化ユニットを出て行くアルキル芳香族化合物を含有する流れに、C2−C5アルキル炭化水素からなる流れを任意的に混合し、
c)工程(b)の流れを、アルキル芳香族化合物脱及び任意的に存在するアルキル炭化水素を同時に脱水素化することができる触媒を含有する流動床脱水素化/再生ユニットに供給し、
d)脱水素化反応器の底部に蓄積する消耗した触媒を連続的に排出し、それを再生反応器の頭部に送り、
e)再生反応器の底部に蓄積する再生された触媒を連続的に排出し、それを脱水素化反応器の頭部に送り、
f)脱水素化反応器を出て行く炭化水素の流れを分離区域に送って、実質的にアルケニル置換芳香族化合物からなる流れと、アルケニル炭化水素を含有する流れを製造し、
g)アルケニル炭化水素を含有する流れをアルキル化ユニットに再循環させること、
を含む、エチルベンゼン及びスチレンのようなアルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物の製造のための統合された方法であって、650〜800℃の温度で再生器の底部に堆積した触媒を脱水素化反応器に輸送するための流体が、C2−C5アルキル炭化水素からなることを特徴とする方法に関する。
【0008】
本発明によれば、芳香族炭化水素からなる第1の流れ、例えば新鮮な製油所等級で、したがって95重量%に等しいか又はそれより高い純度をもつベンゼンのチャージからなる流れが、アルキル化ユニットに供給され、第2の循環される流れが、実質的にエチレンのようなアルケニル炭化水素と、エタンのような転化されなかったアルキル炭化水素からなる。より具体的には、この第2の流れは、それぞれ、モル比20〜95%、好ましくは40〜85%のエタンと、モル比5〜80%、好ましくは15〜60%のエチレンからなる。
循環される流れにおいては、0.1〜2重量%(エチレン+エタンの総重量に対して算出される)の他の軽量生成物、例えば両方共にアルキル化相と脱水素化相で生成されるメタンと水素も存在する。
2つの流れはアルキル化ユニットに供給され、現在の技術に要求される典型的には1.8から50まで、好ましくは2から10までの間のベンゼン/エチレンのモル比をもつようになる。アルキル化反応は、通常のシステム、例えば欧州特許第432,814号に記載される方法に従って行われる。
【0009】
本発明の目的である方法においては、固定床又は流動床反応器、キャリア床反応器及び触媒蒸留反応器といった、どんなアルキル化反応器を用いることもできる。例えば、米国特許第5,476,978号に記載され国際特許出願WO98/09929において説明された気−液混合相で作動する触媒蒸留反応器を用いることができる。触媒蒸留反応器においては、試薬と触媒反応生成物、この場合には試薬とアルキル化反応生成物が、蒸留カラムとして触媒反応器を用いて蒸留することによって、同時に分離される。
好ましいアルキル化触媒は、ケイ素/アルミニウムの原子比率が5/1から200/1までの範囲である酸性ゼオライトのような合成及び天然多孔質結晶性固体を含む。特に、Y、ベータゼオライト、モルデン沸石、オメガ、A、X及びLゼオライト、又は多孔質結晶性固体MCM−22、MCM−36、MCM−49、MCM−56、及びERS−10が好ましい。
【0010】
本発明の別の実施形態においては、アルキル化反応は、例えば米国特許第4,409,412号及び第5,517,184号に記載されるような気相で機能する連続固定床反応器を用いて行うことができる。この場合には、触媒は、ケイ素/アルミニウムの原子比率が20/1から200/1までの範囲であるZSMのグループのゼオライトから選ばれる。ZSM型ゼオライトの例は、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−38、及びZSM−48ゼオライトである。ZSM−5が特に好ましい。
アルキル化反応は、当業者には公知のように、反応器のタイプと試薬の選択に応じた温度及び圧力で行うことができる。ベンゼンとエチレンのアルキル化の場合には、反応温度は、通常は、50℃から450℃までの範囲である。より具体的には、気相の工程においては、温度が好ましくは325℃から450℃までの範囲であるが、気−液混合相で作動する触媒蒸留反応器の場合には、触媒床に沿って変化する反応温度は140℃から350℃までの範囲であり、好ましくは200℃から300℃までである。
アルキル化反応器の内部の圧力は、0.5MPaから6MPaまで、好ましくは2MPaから4.5MPaまでの範囲の値に維持される。
【0011】
アルキル化反応器を出て行く芳香族の流れは、例えばベンゼンである非転化芳香族生成物の実質的に純粋な流れと、例えばエチルベンゼンであるアルキル置換芳香族化合物の実質的に純粋な流れと、例えばジ−又はポリエチルベンゼンである実質的にジ−又はポリアルキル置換芳香族化合物からなる重い生成物の流れをそれぞれ得るために、通常の手段で処理することができる。
分離システムは、好ましくは一連の蒸留カラムからなり、その第1カラムから未反応ベンゼンが回収されて、アルキル化反応器か又は後述するアルキル交換反応ユニットへ再循環される。エチルベンゼンが、第2蒸留カラムから回収されて、脱水素化反応器に供給され、ジエチルベンゼン及びトリエチルベンゼンといったポリエチルベンゼンが、第3カラムから回収される。
【0012】
ポリエチルベンゼンといったポリアルキル置換芳香族化合物は、該当するケースではベンゼンであるC6−C12芳香族炭化水素とアルキル交換反応させて、エチルベンゼンのような対応するモノアルキル置換芳香族化合物を製造し、アルキル化反応の収率を上げるために、アルキル交換反応器に供給される。
アルキル交換反応器は、液相で機能する固定床反応器からなり、該固定床反応器内には、Yゼオライト、ベータゼオライト、又はモルデナイトのようなアルキル交換反応触媒、好ましくはYゼオライトか又はベータゼオライトが存在する。アルキル交換反応は、米国特許第5,476,978号に記載されたものに従って行うことができる。
ポリエチルベンゼンとベンゼンとのアルキル交換反応の場合には、それ自体で及びポリエチルベンゼンとして存在するベンゼンの全モル数、及びポリエチルベンゼン中の置換基として存在するエチレンの全モル数、に関して算出されたベンゼン/エチレンのモル比は、1.8/1から17/1まで、好ましくは2.4/1から10/1までの範囲である。アルキル交換反応器内の温度が、50℃から300℃まで、好ましくは120℃から250℃に維持されるのに対して、圧力は0.02MPaから5.5MPaまで、好ましくは0.7MPaから4.5MPaに維持される。
【0013】
C2−C5アルキル炭化水素、すなわち好ましいケースでは、任意的にアルキル化生成物と混合可能なエタンは、精製器から得られる新鮮なチャージの流れであり、それによりベンゼンと同様に利用可能であり、95重量%に等しいか又はそれより高い純度をもつ。
任意的にエタンが混合されたアルキル化生成物を含有する流れは、気相状態で脱水素化反応器の底部に供給され、該脱水素化反応器は、450℃から650℃までの範囲の温度と、0.1ata.から3ata.までの範囲の、好ましくは大気圧か又はそれより僅かに高い圧力と、100から10,000h-1まで、好ましくは100から1,000h-1までの範囲の、時間単位の触媒1リットル当りの試薬の体積流量(時間単位の気体空間速度すなわちGHSV)として表わされる試薬流速と、5から30分間まで、好ましくは10から15分間までの範囲の流動床域内の触媒滞留時間で作動する。
【0014】
最適な脱水素化を得るために、触媒は、反応器の上側部分に充填され、底部に供給された炭化水素の流れによって流動状態に維持され、上昇する気体相に対して向流式に底部に向けてゆっくりと降下するようにされる。この降下中に、触媒は徐々に不活化し、実質的に消耗したものとして底部に溜まる。
消耗した触媒は、水素化反応器の底部から連続的に除去され、空気又は窒素といったキャリア流体を用いて再生反応器に供給される。再生反応器は、脱水素化反応器と実質的に同じ方法で作動する。消耗した固体は、反応器の上側部分に充填され、予め加熱され任意的に酸素で濃縮された空気によって流動状態に維持され、上昇する高温空気に対して向流式に底部に向けてゆっくり降下するようにされる。この降下中に、触媒に存在する炭化残渣が徐々に燃えて、それにより実質的に再生された触媒が再生器の底部に溜まる。脱水素化反応の高い選択性により、燃焼によって系の熱バランスを完成させるのに必要な熱を供給するために、燃料ガスを再生器に送ることも可能である。
【0015】
再生器においては、大気圧か又はそれより僅かに高い値で、100から1,000h-1の範囲の空間速度で作動し、5から60分間まで、好ましくは20から40分間までの範囲の固体の滞留時間をもつことが好ましい。再生反応器内の温度分布は、実質的に600℃から800℃までの範囲である。
約650〜800℃の温度の再生触媒は、再生反応器の底部から連続的に除去され、使用される全重量に対して30〜100重量%まで、好ましくは50%から70%の範囲の量のC2−C5アルキル炭化水素すなわちエタンをキャリア流体として用いて、脱水素化反応器に供給される。再生器から脱水素化反応器への移動中に、エタンはエチレンに転化され、触媒を冷却し、この触媒が脱水素化反応器に供給されて、反応器内にエチルベンゼンからスチレンへの転化に最適な温度プロフィールを形成する。
【0016】
脱水素化することができるどんな触媒を、またエタンのようなパラフィンとエチルベンゼンのようなアルキル芳香族炭化水素も同時に、本発明の目的である方法に用いることができる。例えば、特に適した触媒は、国際特許出願PCT/EP 00/9196に記載され、鉄と、アルカリ又はアルカリ土類金属とランタニドから選ばれる1つ又はそれ以上のプロモータをベースとするものか、或いは、ケイ素で修飾されたデルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相の、BET法で求められた好ましくは150m2/gより小さい表面積をもつアルミナをベースとするものである。より特定的には、それは、
1〜60重量%、好ましくは1〜20重量%の酸化鉄と、
0.1〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%の少なくとも1つのアルカリ又はアルカリ土類金属酸化物、例えばカリウムと、
例えばセリウム、ランタン、又はプラセオジムといった酸化ランタニドから選ばれる0〜15重量%、好ましくは0.1〜7重量%の第2プロモータと、
100に対する補数相当部分としての0.08〜5重量%のケイ素で修飾されたアルミナと、
からなる触媒である。
【0017】
触媒のさらなる例は、欧州特許第637,578号に記載されたガリウム及び白金をベースとするものか、又は欧州特許第894,781号に記載されたクロムとスズをベースとするものである。パラフィン及び/又はアルキル芳香族炭化水素のための他の脱水素化触媒は、欧州特許第400,448号及び第335,130号、並びに国際特許公開WO96/34843号に記載される。
【0018】
ガリウム及び白金をベースとする触媒は、
0.1〜34重量%、好ましくは0.2〜3.8重量%のGa2O3と、
1〜99ppm(重量比)、好ましくは3〜80ppmの白金と、
0.05〜5重量%、好ましくは0.1〜3重量%のアルカリ及び/又はアルカリ土類酸化物、例えばカリウムと、
0.08〜3重量%のシリカと、
からなり、100に対する補数相当部分が、デルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相のBET法で求められた150m2/gより小さい表面積をもつアルミナであるものから選択することができる。
【0019】
クロムとスズをベースとする触媒は、
6〜30重量%、好ましくは13〜25重量%のCr2O3と、
0.1〜3.5重量%、好ましくは0.2〜2.8重量%のSnOと、
0.4〜3重量%、好ましくは0.5〜2.5重量%のアルカリ酸化物、例えばカリウムと、
0.08〜3重量%のケイ素と、
からなり、100に対する補数相当部分が、デルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相の、BET法で求められた150m2/gより小さい表面積をもつアルミナであるものから選択することができる。
【0020】
脱水素化の終了時に、実質的にエチレンとスチレンからなる脱水素化された流れが回収される。より具体的には、この流れは、15〜30重量%のスチレンと、7〜15重量%のエチレンと、10〜50重量%の未反応エチルベンゼンと、15〜55重量%の未反応エタンに加えて、アルキル化相の間と脱水素化相の間の両方において生成された水素、メタン、トルエン、ベンゼンといった他の生成物から構成される。
脱水素化された流れは、冷却され、濾過され、蒸留区分に供給されて、スチレンと、未反応エチルベンゼンとが回収され、未反応エチルベンゼンは脱水素化反応器へ再循環され、エチレンを含有する流れの回収物は、供給としてアルキル化ユニットへ再循環される。
【0021】
利用可能な脱水素化触媒が、特に活性であるもの、すなわち脱水素化反応をもたらすのに必要な反応ガスと触媒との接触時間が短いものである場合には、脱水素化反応器は、等流(equicurrent)の反応器となり、該反応器内で、固体が気体によって空気圧式に完全に上向きに運ばれる(ライザ型反応器)。この場合には、気体の見掛け速度は、流動床に存在する最大粒子の終端速度より高いに違いない。したがって、気相の見掛け速度は、少なくとも数m/sのオーダーである。この反応器の空間速度(GHSV)は、500h-1より大きく、好ましくは1000h-1より大きい。この場合には、アルキル炭化水素は、ライザの底部に供給され、その中に入って最大反応温度で触媒と接触する。一方、アルキル芳香族化合物を含有する流れは、アルキル炭化水素の脱水素化のほとんどが既に行われ、アルキル芳香族化合物の傾向である正しい脱水素化反応に適合するレベルまで温度が降下したときに、ライザに沿って適切な高さのところに注入される。
本発明の目的であるエチルベンゼンとスチレンの製造のための統合された方法は、例示的なものであって制限的なものではない実施形態を示す添付の図面のブロック図を参照することによって、より良く理解することができる。
【0022】
(発明を実施するための最良の形態)
図面を参照すると、(A)は、アルキル化ユニットを表わし、(D)は脱水素化反応器、(R)は触媒再生ユニット、(C)は水凝縮器、(S)はスクラバー、(SP)は直列の蒸留を用いる分離区域、(F)はろ過ユニットであり、(G1)及び(G2)は2つのガス−ガス熱交換器を表わし、(K1)及び(K2)は圧縮器であり、(V)は気−液分離器、(LT)は膜分離ユニット、(T1)及び(T2)は反応器と再生器との間の触媒の空気圧式輸送ラインであり、(ST)はガスを大気中に排出するための煙突である。
【0023】
したがって、本発明は、付属の図面とこれまでの説明に基づいて明白に例示される。事実、ベンゼンからなる流れ(1)と、実質的にエチレンとエタンからなる再循環流れ(14)に加えて、微量の水素及びメタンが、試薬としてアルキル化ユニット(A)に供給される。そうでなければ製造サイクルに蓄積する不活性生成物(3)が、アルキル化ユニットから流出される。
実質的にエチルベンゼンとエタンからなるアルキル化された流れ(4)が、蒸留区域(S)から発生したエチルベンゼンを含有する第2の再循環流れ(16)に混合される。本発明の目的である統合された方法に必要なエタンの一部を、ライン(2)を用いて流れ(4)に混合することができる。
このようにして得られた混合物(5)が、(G1)で予め加熱された後に、ライン(7)を用いて脱水素化反応器(D)に供給される。反応器(D)は、触媒再生ユニット(R)と共に作動する。特に、(D)の底部に蓄積する消耗した触媒が、ライン(T1)を通して連続的に除去され空気圧で運ばれ、例えば空気又は窒素といったキャリアガスの導入と共に再生器(R)の上部に運ばれる。大気(19)から採られた空気の流れ(21)が、(K2)で圧縮されて流れ(20)を与え、これは(G2)で予め加熱され、再生器に供給される。図示されていない適切な分配器を用いて底部に供給された空気(21)は、触媒の表面に堆積した炭質堆積物(コーク)を燃やし、向流式に上昇して、固体を流動状態に維持する。再生器からの排出ガス(22)が、(G2)で冷却され、(F)で濾過され、(ST)から排出される。
【0024】
同じように、(R)の底部に蓄積する再生された触媒は、ライン(T2)を通して連続的に除去され空気圧で運ばれ、キャリアガスとしてエタン(6)を用いて脱水素化反応器(D)の上部に運ばれる。移動相の間に、エタンは高温の触媒と十分に混合され、部分的にエチレンに転化され、エチルベンゼンの脱水素に適合する値まで触媒の温度を下げる。
実質的にスチレン、エチレン、転化されなかったエチルベンゼン及びエタン、メタン、水素、並びにトルエン及びベンゼンのような他の生成物からなる脱水素化生成物(8)が、(G1)で冷却され、(S)で連行パウダーから洗浄され、凝縮器(C)でさらに冷却され、分離器(V)に供給される。実質的にスチレン、エチルベンゼン、及び他の副生成物(ベンゼン、トルエン)からなる凝縮可能生成物の流れ(12)は、(V)の底部から回収され、それに対して、実質的にエチレン、エタン、メタン及び水素からなる軽量の生成物の流れ(11)は、頭部で回収される。
【0025】
流れ(12)は、例えば、1つ又はそれ以上の蒸留カラムからなるユニットである蒸留ユニット(S)に進み、そこから高純度(>99.5%)のスチレン(18)が、脱水素化反応器へ再循環されるエチルベンゼン(16)と、その後の処理のために供給される副生成物(17)と共に回収される。
流れ(11)は、(K1)でアルキル化ユニットの作動圧力にされ、膜除去システム(LT)において水素(15)から分離され、ライン(14)を用いて一次供給として(A)へ再循環される。
本発明の及びその実施形態のより良い理解のために、例示的なものであって制限するものではない実施例を以下に提示する。
【0026】
(実施例)
3,500トンのスチレン通常年間製造量をもつ8,400時間/年で作動するスチレン製造用の統合プラントを説明する。
エタンとエチルベンゼンの同時脱水素化は、米国特許第6,031,143号に記載された手順と同様に作用する。スチレンの製造に必要なエチルベンゼンは、エタンと予め混合されて、反応器への供給物がモル比30%のエチルベンゼンとモル比70%のエタンからなるようにされる。反応は、流動床において1.5気圧の平均圧力と、反応器の底部における550℃から上端の触媒床における600℃までの温度で行われ、反応器から出てくる高温の再生触媒が供給される。空間速度(GHSV)は、触媒1リットル当りガス300Nl/hである。脱水素化触媒は、酸化ガリウム(2.33重量%)、酸化カリウム(0.6重量%)、白金(75ppm)、シリカ(1.56重量%)で、100に対する補数相当部分はアルミナであり、反応器内の固体の残留時間は12分間に等しい。エチルベンゼン転化は52重量%であり、スチレンへの選択性は92重量%である。エタン転化は10重量%であり、エチレンへの選択性は90重量%である。この場合には、反応したエチルベンゼンと生成したエチレンとの間のモル比は、2.5に等しい。
【0027】
エチルベンゼンと予め混合されたものの60%に等しい別の量のエタンが、輸送ラインの底部に供給され、これが、再生された触媒を、再生器から反応器まで平均温度650℃、平均圧力2バールにする。
エタンは、キャリアガスとして働くが、また部分的に反応してエチレンを生成する。エチレンの収率は20重量%であり、その結果として、反応器の流動床からの排出ガスが再生器から反応器へのキャリアガスと混合された後の、反応したエチルベンゼンと生成したエチレンとの間のモル比は、0.99に等しい。したがって、エタンの脱水素化によって多量のエチレンが製造され、これはアルキル化区域における試薬として用いられるのに十分であり、脱水素化反応器で反応する全てのエチルベンゼンを製造する。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態を示すブロック図である。
Claims (36)
- アルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物の製造のための統合された方法であって、以下の工程:
a)C6−C12芳香族炭化水素からなる流れと、C2−C5アルケニル炭化水素を含有する再循環流れをアルキル化ユニットに供給し、
b)前記アルキル化ユニットを出て行くアルキル芳香族化合物を含有する流れに、C2−C5アルキル炭化水素からなる流れを任意的に混合し、
c)前記工程(b)の流れを、アルキル芳香族化合物及び任意的に存在するアルキル炭化水素を同時に脱水素化することができる触媒を含有する流動床脱水素化/再生ユニットに供給し、
d)前記脱水素化反応器の底部に蓄積する消耗した触媒を連続的に排出し、これを再生反応器の頭部に送り、
e)前記再生反応器の底部に蓄積する再生された触媒を連続的に排出し、これを脱水素化反応器の頭部に送り、
f)前記脱水素化反応器を出て行く炭化水素の流れを分離区域に送って、実質的にアルケニル置換芳香族化合物からなる流れと、アルケニル炭化水素を含有する流れを製造し、
g)アルケニル炭化水素を含有する流れを前記アルキル化ユニットに再循環させる、
各工程を含み、
650〜800℃の温度で前記再生器の底部に堆積した触媒を前記脱水素化反応器に輸送するための流体が、C2−C5アルキル炭化水素からなることを特徴とする、前記統合された方法。 - 前記C6−C12芳香族炭化水素がベンゼンであることを特徴とする請求項1に記載の統合された方法。
- 前記C2−C5アルキル/アルケニル炭化水素がエタン/エチレンであることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の統合された方法。
- 前記再循環された流れは、それぞれモル比20〜95%のエタンとモル比5〜80%のエチレンからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記流れは、1.8〜50の範囲のベンゼン/エチレンのモル比をもつようにアルキル化ユニットに供給されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化ユニットは、気液混合相で作動する触媒蒸留反応器を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化ユニットは、気相で機能する連続固定床反応器を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化触媒は、ケイ素/アルミニウムの原子比率が5/1〜200/1の範囲である、酸性ゼオライト等の合成及び天然多孔質結晶性固体から選ばれることを特徴とする請求項6に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化触媒は、Y、ベータゼオライト、モルデン沸石、オメガ、A、X及びLゼオライト、又は多孔質結晶性固体MCM−22、MCM−36、MCM−49、MCM−56、及びERS−10から選ばれることを特徴とする請求項8に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化触媒は、ケイ素/アルミニウムの原子比率が20/1〜200/1の範囲であるZSMのグループのゼオライトから選ばれることを特徴とする請求項7に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化触媒は、ZSM−5、ZSM−11、ZSM−12、ZSM−23、ZSM−35、ZSM−38、及びZSM−48ゼオライトから選ばれることを特徴とする請求項10に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化触媒はZSM−5であることを特徴とする請求項11に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化反応は、50〜450℃の範囲の温度で行われることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化温度は触媒床に沿って変化し、140〜350℃の範囲であることを特徴とする請求項6に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化温度は、325〜450℃の範囲であることを特徴とする請求項7に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化反応器の内部の圧力は、0.5〜6MPaの範囲の値に維持されることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化ユニットは、分離システムを備え、非転化芳香族生成物(ベンゼン)の実質的に純粋な流れと、アルキル置換芳香族化合物(エチルベンゼン)の実質的に純粋な流れと、実質的にジ−又はポリアルキル置換芳香族化合物(ジ−又はポリエチルベンゼン)からなる重い生成物の流れをそれぞれ得ることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記分離システムは、一連の蒸留カラムからなり、その第1カラムから未反応ベンゼンが回収されて、アルキル化反応器又はアルキル交換反応ユニットへ再循環され、第2蒸留カラムからエチルベンゼンが回収されて脱水素化反応器に供給され、実質的にジエチルベンゼン及びトリエチルベンゼンであるポリエチルベンゼンが、第3カラムから回収されることを特徴とする請求項17に記載の統合された方法。
- 前記ポリアルキル置換芳香族化合物は、アルキル交換反応器に供給され、C6−C12芳香族炭化水素とアルキル交換反応して、対応するモノアルキル置換芳香族化合物が製造されることを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル交換反応は、液相で機能する固定床反応器内で行われ、該固定床反応器内には、Yゼオライト、ベータゼオライト、又はモルデン沸石から選ばれるアルキル交換反応触媒が存在することを特徴とする請求項1〜19のいずれか1項に記載の統合された方法。
- ポリエチルベンゼンとベンゼンとのアルキル交換反応の場合には、ベンゼンとして存在するベンゼン及びポリエチルベンゼンとして存在するベンゼンの全モル数、及びポリエチルベンゼン中の置換基として存在するエチレンの全モル数、に関して算出されたベンゼン/エチレンのモル比が、1.8/1〜17/1の範囲であることを特徴とする請求項1〜20のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル交換反応器内の温度が50〜300℃に維持されるのに対して、圧力は0.02〜5.5MPaに維持されることを特徴とする請求項21に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化ユニットを出て行く流れに供給される前記C2−C5アルキル炭化水素は、合計重量の0〜70%に等しいことを特徴とする請求項1〜22のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記アルキル化生成物を含有する流れは、気相状態で脱水素化反応器の底部に供給され、該脱水素化反応器は、450〜650℃の範囲の温度、及び0.1〜3ataの範囲の圧力で作動することを特徴とする請求項1〜23のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記再生反応器には、予め加熱された空気が供給され、また任意的に燃料ガスが供給されて、燃焼による熱が供給されることを特徴とする請求項1〜24のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記再生反応器内の前記温度分布は、実質的に600〜800℃の範囲であることを特徴とする請求項1〜25のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記再生された触媒は、前記再生反応器の底部から連続的に除去されて、使用される全重量に対して30〜100重量%の範囲の量のC2−C5アルキル炭化水素をキャリア流体として用いて脱水素化反応器に供給されることを特徴とする請求項1〜26のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記脱水素化触媒は、鉄と、アルカリ又はアルカリ土類金属とランタニドから選ばれる1つ又はそれ以上のプロモータをベースとするものか、或いは、ケイ素で修飾されたデルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相のアルミナをベースとするものであって、BET法で求められた好ましくは150m2/gより小さい表面積をもつものであることを特徴とする請求項1〜27のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記脱水素化触媒は、
1〜60重量%の酸化鉄と、
0.1〜20重量%の少なくとも1つのアルカリ又はアルカリ土類金属酸化物と、
0〜15重量%の酸化ランタニドから選ばれる第2のプロモータと、
100に対する補数相当部分にあたる0.08〜5重量%のケイ素で修飾されたアルミナと、
を含むことを特徴とする請求項28に記載の統合された方法。 - 前記脱水素化触媒は、ガリウム及び白金をベースとするものか又はクロムとスズをベースとするものから選ばれることを特徴とする請求項1〜27のいずれか1項に記載の統合された方法。
- 前記ガリウム及び白金をベースとする触媒は、
0.1〜34重量%のGa2O3と、
1〜99重量ppm(重量比)の白金と、
0.05〜5重量%のアルカリ及び/又はアルカリ土類酸化物と、
0.08〜3重量%のシリカと、
からなり、100に対する補数相当部分は、デルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相のアルミナであって、BET法で求められた150m2/gより小さい表面積をもつものであることを特徴とする請求項30に記載の統合された方法。 - 前記クロムとスズをベースとする触媒は、
6〜30重量%のCr2O3と、
0.1〜3.5重量%のSnOと、
0.4〜3重量%のアルカリ酸化物と、
0.08〜3重量%のケイ素と、
からなり、100に対する補数相当部分は、デルタ又はシータ相、もしくはデルタ+シータ、シータ+アルファ、又はデルタ+シータ+アルファ相の混合相のアルミナであって、BET法で求められた150m2/gより小さい表面積をもつものであることを特徴とする請求項30に記載の統合された方法。 - 脱水素化の終了時に、脱水素化された流れが回収され、この流れは、15〜30重量%のスチレンと、7〜15重量%のエチレンと、10〜50重量%の未反応エチルベンゼンと、15〜55重量%の未反応エタンを含むことを特徴とする請求項1〜32のいずれか1項に記載の統合された方法。
- アルキル置換芳香族化合物及びアルケニル置換芳香族化合物の製造のための統合された方法であって、以下の工程:
a)C6−C12芳香族炭化水素からなる流れと、C2−C5アルケニル炭化水素を含有する再循環流れをアルキル化ユニットに供給し、
b)前記アルキル化ユニットを出て行くアルキル芳香族化合物を含有する流れに、C2−C5アルキル炭化水素からなる流れを任意的に混合し、
c)前記工程(b)の流れを、アルキル芳香族化合物及び任意的に存在するアルキル炭化水素を同時に脱水素化することができる触媒を含有する流動床脱水素化/再生ユニットに供給し、
d)前記脱水素化反応器の底部に蓄積する消耗した触媒を連続的に排出し、それを再生反応器の頭部に送り、
e)前記再生反応器の底部に蓄積する再生された触媒を連続的に排出し、それを脱水素化反応器の頭部に送り、
f)前記脱水素化反応器を出て行く炭化水素の流れを分離区域に送って、実質的にアルケニル置換芳香族化合物からなる流れと、アルケニル炭化水素を含有する流れを製造し、
g)アルケニル炭化水素を含有する流れをアルキル化ユニットに再循環させる、
各工程を含み、
650〜800℃の温度において前記再生器の底部に堆積する触媒を脱水素化反応器に輸送するための流体がC2−C5アルキル炭化水素からなり、前記脱水素化反応器は等流のライザ反応器であり、その内部で前記固体が気体によって気体圧で完全に上向きに運ばれることを特徴とする、前記統合された方法。 - 前記気体の空間速度は、500h-1より大きく、好ましくは1000h-1より大きいことを特徴とする請求項34に記載の統合された方法。
- 前記アルキル炭化水素が、前記ライザの底部に供給され、最大反応温度で触媒と接触し、一方、前記アルキル芳香族化合物を含有する流れは、前記ライザの中間の高さのところに供給され、そこで対応する脱水素化に適合したレベルまで温度が降下されることを特徴とする請求項34又は請求項35に記載の統合された方法。
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