JP2004524509A - ゲル操作装置 - Google Patents
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Abstract
自動コンピュータ制御装置は、電気泳動ゲルを捕捉してゲルを一連の処理ステージへ移送するためのロボットアセンブリを含む。ロボットアセンブリは、ゲルを捕捉し、ゲルを選択されたワークステーションに移動するための関節式アームアセンブリを有する。ゲルは、磁気的に偏倚される締付けジョーを有するキャリアによって支持される。ロボットアームアセンブリは、キャリアを捕捉してゲルを操作するように構成される。ゲルはキャリアによって、ゲルの引き裂きや延伸を防止するように懸架される。ゲル処理ステーションは、ゲルがタンクの壁に接着するのを阻止する表面を持つタンクを有する。一般的に、壁の表面は、ゲルと壁面との間の液体の流動を可能し、かつゲルを含む壁の表面積を低減するように、突起によって形成された複数の溝を有する。撹拌アセンブリはタンク内でゲルを往復運動させて処理液を撹拌する。一実施形態では、撹拌板がタンク内で往復運動し、かつゲルの像を選択された時間間隔で捕捉することができるように、選択された間隔でゲルをタンクの透明な壁に押しつけることができる。
Description
(関連出願の相互参照)
本願は、「Robotic Staining System for Processing Gels」について2001年1月9日に出願した暫定出願第60/260,216号の35U.S.C.§119(e)に基づく特典を主張し、これを参照によって全面的にここに組み込む。本願はまた、「Electrophoresis Gel Clamp for Handling and Transport」について2000年2月15日に出願した米国出願第09/504,494号、「Agitator for Electrophoresis Processing Tank」について2000年2月15日に出願した第09/504,492号、及び「Slab Gel Processing Tank」について2000年2月15日に出願した第09/504,493号の一部継続出願でもあり、これらの出願を参照によって全面的にここに組み込む。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動ゲルを操作するための方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、ゲルを処理するための様々なワークステーションの間で電気泳動ゲルを移送するための自動化されたコンピュータ制御ロボットアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
等電点電気泳動(IEF)は、様々な生体物質及び特に蛋白質の分析、分離、及び精製に一般的に使用される電気泳動技術である。生物学的関心の高い複合分子の多くは本質的に両性であるので、それらは一般的にIEF分離になじみ易い。ゲル電気泳動は、蛋白質及びDNAの分析に一般的に用いられるプロセスである。
【0003】
巨大分子の分離、及び特に蛋白質の分離は、二次元電気泳動分離によって行われることが多い。二次元電気泳動分離は、一般的に、ゲル管内のサンプルの等電集束及びそれに続くスラブゲル電気泳動による逐次分離を含んでいる。ゲル管での等電集束プロセスはしばしば第1次元分離と呼ばれる。
第1次元分離では、アクリルアミドなどの等電集束ゲルが管内に配置されるか、あるいは管内で重合される。管の開口端は、管の各端に緩衝液を有する状態でタンク内に配置される。管の一端は、水酸化ナトリウム溶液などの緩衝液の浴中に配置される。管の他端は、リン酸溶液などの第2緩衝液の浴中に配置される。2つの緩衝液に電流が印加される。電流は、ゲル成分に取り入れられた両性電解質またはゲルに組み込まれた滴定可能なゲル単量体と共に、管の長さに沿ってゲル中にpH勾配をもたらす。分析されるサンプルが管内のゲルの一端に加えられ、各々の緩衝液中の電極に電流が印加される。サンプル内の分子は、電位の影響下で、それらがそれぞれの等電点に到達するまでゲル内を泳動する。
【0004】
しばしば第2次元分離と呼ばれるスラブゲル電気泳動は、2つのガラス板の間に成形された電気泳動ゲルを利用する。第1次元等電点電気泳動によって内部で蛋白質サンプルが分解されたゲルのストリップまたはシリンダが、スラブゲルの一縁に沿って配置される。ゲルスラブの端は緩衝液中に配置され、ゲルの各端に電流が印加される。次いで、印加電圧の下で蛋白質はゲルスラブ中を泳動することができる。
【0005】
スラブゲルに含まれるドデシル硫酸ナトリウムなどの荷電された洗浄剤は、蛋白質分子に結合する。該洗浄剤は蛋白質分子を展開して、ポリペプチド鎖の長さに比例しかつしたがってポリペプチドの分子量に比例する長さを持つ桿状体にする傾向がある。荷電された洗浄剤と複合された蛋白質は高度に帯電され、そのため蛋白質−洗浄剤複合体は印加された電界内を移動する。ポリアクリルアミドゲルなどのスラブゲルが篩として機能する場合、より長くかつより高い分子量の分子の移動は、より短くかつより低い分子量の分子に比べて遅れる。
【0006】
電気泳動分離は、多数のサンプルが同時に実行されるので、概して労働集約的である。一般的にゲル管は、適切な緩衝液のタンク内に準備され、配置される。次いで蛋白質サンプルがゲル管の端に手動で配置される。毎日何百もの蛋白質サンプルが等電点電気泳動のために作成される場合、手作業では、第1次元分離を行うための時間が大幅に増大する。
【0007】
該分離方法の分離度は、混合物から少なくとも150の蛋白質を分離するのに充分である。第1次元等電集束分離及びそれに続く第2次元SDS電気泳動分離により、結果的に、単一のサンプルから22,000もの蛋白質の分離度を達成することができる。分離度の高い二次元電気泳動を得る上での重要なステップは、第1次元分離と第2次元分離を調和させることである。
【0008】
ゲルスラブはガラス板から取り外され、様々な染色剤を含む一連の浴に浸漬される。一般的に、ゲルスラブは染色浴から様々な定着液及び洗浄液へ手動で移送される。第2次元電気泳動分離の後、ゲルは展開されて、蛋白質が染色されゲル上にスポットとして現れる。その後、ゲルのスポットを識別し、スラブから取り出して分析することができる。
【0009】
蛋白質及びDNAの様々な分析プロセスを実行するための様々な自動装置が知られている。一例がビショップの米国特許第5,865,975号に開示されている。開示されたシステムは、蛋白質の一次元の電気泳動を引き起こすために電気泳動セルがロボットにより電気泳動ハウジング内に挿入される、自動化された蛋白質及びDNA遺伝子断片分析機を使用する。ロボットアセンブリはセルを90°回転して、第2次元で断片を垂直方向に分離することを可能にする。
【0010】
ゲルスラブは可撓性ゲルから作られており、ゲルの損傷または損耗を防止するために注意を払わなければならない。処理中及び操作中に、ゲルスラブはそれが接触する表面に接着する。ゲルがその表面から引き離されるときに、ゲルは引き裂かれたり延伸することがある。ゲルスラブを取扱いかつ操作するために様々な装置が提案されてきた。しかし、これらの装置は限定された成功を経験しただけであった。したがって、当業界では電気泳動ゲルを取り扱うための改良された方法及び装置が引き続き必要とされている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気泳動ゲルを操作するための方法及び装置に向けられる。より特定的には、本発明は、ゲルを処理するための様々なワークステーションの間で電気泳動ゲルを移送するための自動化されたコンピュータ制御ロボットアセンブリに向けられる。
【0012】
したがって、本発明の主たる態様では、電気泳動ゲルを操作し、ゲルを貯蔵タンクからゲル処理タンクへ移送するための自動装置を提供する。
本発明の別の態様では、電気泳動ゲルをワークステーション間で選択的に移送するためにコンピュータによって制御されるロボットアームを有する自動装置を提供する。
【0013】
本発明のさらなる態様では、ゲルを三次元で移動することができるように電気泳動ゲルを3つの座標に沿って操作するためのコンピュータ制御装置を提供する。
本発明の別の態様では、装置の寸法に対して長手方向、横方向、及び垂直方向に電気泳動ゲルを移送することができる、コンピュータ制御ロボット装置を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様では、水平方向及び垂直方向に移動することができるブーム上を移動可能なコンピュータ制御関節式アームを提供する。
本発明のさらなる態様では、選択された位置に移動し、キャリアに取り付けられた電気泳動ゲルを捕捉し、ゲルを選択された位置へ移送して、捕捉されたゲルを解放することができる関節式ロボットアームを有する、自動化されたコンピュータ制御装置を提供する。
【0015】
本発明の別の態様では、ゲルを選択された位置へ移送する間、ゲルを損傷することなくゲルをキャリアから懸架することができる、電気泳動ゲルに取り付けることのできる運搬装置を提供する。
本発明のさらに別の態様では、電気泳動ゲルを捕捉し、ゲルを損傷することなくゲルを懸架することができるクランプ装置を提供する。
【0016】
本発明の別の態様では、磁石によって一緒に偏倚される1対のジョーを有するクランプ装置を提供する。
本発明のさらなる態様では、タンク内のゲルを撹拌することができる撹拌アセンブリを有する、電気泳動ゲル用の染色タンクを提供する。
本発明の別の態様は、電気泳動ゲル染色タンク用の撹拌装置であって、ゲルを実質的に垂直方向の往復運動で移動させる撹拌装置を提供する。
【0017】
本発明のさらに別の態様では、電気泳動ゲルを処理するためのタンクであって、ゲルが壁に接着することに抵抗または阻止する表面を有する少なくとも1つの壁を持つタンクを提供する。
本発明のさらなる態様では、電気泳動ゲルを処理するためのタンクであって、実質的に水平方向に運動して、ゲルを損傷することなく処理液を撹拌する撹拌器を含むタンクを提供する。
【0018】
本発明のさらなる態様では、ゲルをタンクの側壁に押しつけて、選択された時間間隔でゲルの像を捕捉することができる電気泳動タンク用の自動撹拌装置を提供する。
本発明の装置は基本的に、装置の動きを制御するためにコンピュータまたは中央処理装置によって制御されるロボットアセンブリを備えている。該装置は、電気泳動ゲルを選択された処理ステーションの間で捕捉し、かつ操作することのできるロボットアームを含む。コンピュータは、予め定められた期間ゲルを選択されたステーションへ選択的に移送するようにプログラムされる。同時に、コンピュータはゲルの位置及び各ステージのプロセスの進捗を記録する。ロボットアセンブリは、装置内の無限数の位置に移動することのできる関節式アームを持つ。本発明の1実施形態では、ロボットアセンブリは、アセンブリの平面に対して水平方向及び垂直方向に移動することのできるブームを持つ。同時に、関節式アームはブームの長さに沿って選択された位置へ移動することができる。
【0019】
当該装置は主として、電気泳動ゲルの染色プロセスの逐次染色ステップのために染色タンクと共に使用することを目的とする。該染色タンクは、ゲルを垂直方向に動かして染色液を連続的に撹拌させるための撹拌器を含む。ゲルはレール部材から懸架され、レールは垂直方向に往復運動して液体を撹拌する。
本発明のキャリアは、ゲルをクランプによって懸架することができるように、一縁に沿ってゲルを捕捉することができるクランプ部材である。クランプは、磁石によって一緒に保持される2つのジョーを持つ。好ましくは、各ジョーは互いに引き合うように置かれた磁石を持つ。磁石は一般的に、ジョーの把持縁に取り付けられた一片の磁性体である。
【0020】
本発明の様々な態様は基本的に、電気泳動ゲルスラブを保持し運搬するためのクランプであって、操作端及び把持端を有する第1ジョーと、第1ジョーに連結されかつそれに対して可動である第2ジョーとを備えたクランプを設けることによって達成される。第2ジョーは、操作端及び把持端を有する。第1及び第2ジョーの把持端は、ゲルスラブを把持して支持する寸法を持つ。第2ジョーの把持端は、ゲルスラブを把持するために第1ジョーの把持端の方向に偏倚する。
【0021】
本発明の態様は、電気泳動ゲルスラブを操作する方法であって、操作端及び把持端を持つ第1ジョーと操作端及び把持端を持つ第2ジョーとを有するクランプを設けるステップを含み、把持端が相互の方向に偏倚するように構成された方法を提供することによっても達成される。長さ、幅、及び側縁を有するゲルスラブは、ジョーの把持端間に側縁を配置し、ゲルスラブを把持するのに充分な圧力で把持端をゲルスラブの方向に偏倚させる。クランプは、ゲルスラブを実質的に破ることなくゲルスラブの側縁を把持するのに充分な力でジョーの把持端を一緒に偏倚させた状態で、ゲルスラブを垂直方向に懸架するように持ち上げられる。
【0022】
本発明の態様はさらに、電気泳動ゲルスラブを操作するための自動装置であって、複数のワークステーションの間で第1実質的水平方向、第2実質的水平方向、及び垂直方向に可動であるロボットアームを備えた装置を提供することによって達成される。ゲルを把持するためにキャリアアセンブリがロボットアームに連結される。キャリアアセンブリは取外し可能に電気泳動ゲルスラブに連結するために少なくとも1つの連結アームを有し、かつ連結位置と解放位置との間で可動である。ワークステーション間でゲルスラブを操作するために、ロボットアーム及びキャリアアセンブリにマイクロプロセッサが作動的に連結される。
【0023】
本発明の態様はまた、電気泳動ゲルを処理するための処理容器を提供することによっても達成される。該容器は、内面及び外面を有する側壁を備えている。内面は、容器の内部領域に向かって内向きに伸長する複数の間隔配置された突起を有する。該突起は、隣接する突起間に溝または凹所を画定する距離で間隔配置される。溝はゲルと容器の側壁との間に液体を流すことが可能な寸法を有する。突起は、ゲルスラブを支持するのに充分、かつ容器に液体が含まれるときにゲルスラブが側壁に接着するのを防止するのに充分な表面積の外面を有する。
【0024】
本発明の目的、利点、及び顕著な特徴は、この独創的な開示の一部を形成する添付の図面と共に、本発明についての以下の詳細な説明を考慮すれば、当業者には明らかになるであろう。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、様々なワークステーションの間で工作物を移送しかつ操作するための自動装置に向けられる。特に、本発明は、様々なワークステーション間で電気泳動ゲルを操作するためのコンピュータ制御自動アセンブリに向けられる。
図面を参照すると、装置10は、電気泳動ゲル14を操作するために構成されたコンピュータ制御ロボットアセンブリ12を含む。図示する実施形態では、装置10は、以下でより詳細に述べる通り、電気泳動ゲル14を処理し加工するための様々なワークステーションを画定する幾つかのタンク16を含む。
【0026】
図示した実施形態では、ロボットアセンブリ12は、複数の電気泳動ゲルを逐次加工ステージへ、特に一連の染色及び展開ステップを介して選択的に移送するために構成される。自動アセンブリは、本書で述べる通りアセンブリ全体及びアセンブリの構成部品を監視するコンピュータまたはマイクロプロセッサによって制御される。ここで開示する様々な実施形態は概して単一電気泳動ゲルを示す。実際には、当該アセンブリは、処理タンク内を連続的に運搬される多数のゲルを受容するように構成される。処理されたゲルは最終的に、ゲル中の蛋白質及び他の巨大分子のその後の識別及び分析のために、貯蔵容器へ移送される。
【0027】
図1〜10を参照すると、ロボットアセンブリ12は、ロボットアームアセンブリ20を支持するための主支持枠18を含む。枠18は、実質的に装置10の全長に伸長する長さを持つことが好ましい。枠18はアセンブリ10の各端に直立支持部材22を含む。底部レール24、中間レール26、及び頂部レール28が垂直支持体22の間に伸長する。図示する実施形態では、レール24、26及び28は実質的に垂直に方向付けられ、アセンブリ10の長さだけ伸長する。直立支持体22は実質的に垂直方向に向けられる。
【0028】
ロボットアームアセンブリ20は垂直レール30及びブーム32を含む。垂直レール30は、底部レール24に対して実質的に垂直方向に向けられ、底部レール24と頂部レール28との間に伸長する。垂直レール30は、案内車38を支持するブラケット36のある底端34を有する。ブラケット36及び案内車38は、底部レール24の頂縁40に沿って摺動するように配置される。垂直レール30の頂端42もまた案内車46を有するブラケット44を含む。案内車46及びブラケット44は、頂部レール28の頂面48に沿って摺動するように配置される。案内車38及び46をそれぞれ持つブラケット36及び44は、垂直レール30を頂部レール28及び底部レール24に効果的に連結する。案内車38及び46は、枠18の垂直支持体22の間でレール24及び28の全長に沿って垂直レール30を案内することができる。本発明の一実施形態では、頂部レール28及び底部レール24は、それぞれのレールに沿って案内車46及び38を受容し案内するトラックを有する。
【0029】
垂直レール30は、枠18の長さに沿って垂直レール30を動かすための適切な駆動アセンブリを含む。駆動アセンブリは、以下でより詳しく述べる通り、アセンブリ10に対する垂直レール30の動き及び位置を選択的に制御するために、コンピュータまたはマイクロプロセッサなどの制御装置に動作的に接続することが好ましい。図示する実施形態では、駆動アセンブリ50は、モータ52の主軸に連結された駆動歯車54を有するモータ52を含む。この実施形態では、モータ52は中間レール26上に取り付けられる。駆動ベルト56は駆動歯車54と遊び歯車58との間に伸長する。図1及び図2に示す通り、モータ52及び遊び歯車58は、枠18の両端で中間レール26上に取り付けられる。駆動ベルト56は、垂直レール30に連結される連続ベルトであることが好ましい。モータ52は起動すると、駆動ベルト56を作動させて垂直レール30を枠18の長手方向の長さに沿って選択された位置まで動かす。モータ52は、小さい増分で垂直レール30を動かすように制御することができる可逆モータであることが好ましい。一般的に、駆動ベルト54は、駆動ベルト56が外れるのを防止するために、駆動歯車54の歯と係合するために複数の歯を持つ。駆動ベルト56は両端の間で枠18に沿って垂直レール30を効果的に動かすために、延伸が限定され充分な強度を持つ可撓性ベルトである。
【0030】
ブーム32は、垂直レール30に連結された支持ハウジング60を含む。垂直レール30は、垂直レール30の長さに沿ってブーム32を上昇及び下降させるために、操作アセンブリ62を含む。図2を参照すると、操作アセンブリ62は、外部ねじを有するロッド66に連結された駆動モータ64を含む。ねじ切りロッド66の各面に案内ロッド68が設けられ、ねじ切りロッド66に実質的に平行に伸長する。ブーム32の支持ハウジング60は、ねじ切りロッド66に連結されたねじ切り部材と、案内ロッド68を受容するための1対の軸方向通路とを含む。モータ64は、ねじ切りロッド66をその軸を中心に回転させて、ハウジング60をねじ切りロッド66の長さに沿って垂直方向に動かすように作動する。案内ロッド68は垂直レール30の頂端42及び底端に連結され、ハウジングを安定させかつ垂直レール30の長さに沿って案内する。モータ64は、ハウジング60及びブーム32を所望の位置まで上昇及び下降させるように制御することのできる可逆モータであることが好ましい。一般的に、ねじ切りロッド66及び案内ロッド68は垂直軸30の全長にわたって伸長する。
【0031】
図示した実施形態では、ブーム32は実質的に水平であり、ハウジング60から外向きに伸長する。ブーム32は枠18に対して実質的に垂直であることが好ましい。代替実施形態では、ブーム32は、ワークステーションの配置及びアセンブリ全体の構成によって、枠18に対して斜めに方向付けることができる。ブーム32は、ブーム32の長さに沿って可動である関節式アーム70を支持する。
【0032】
関節式アーム70は、ブーム32の長さに沿って関節式アーム70を選択的に動かすための適切な駆動アセンブリを含む。図3を参照すると、一実施形態ではブーム32は、ハウジング60に連結された案内レール72を含む。関節式アーム70は、案内レール72を受容するための軸方向通路を有する支持ハウジング74を含む。案内レール72は支持体74の軸方向通路内に伸長するので、支持体74及び関節式アーム70は、案内レール72の長さに沿って摺動することができる。
【0033】
図3に示す通り、モータ76は案内レール72に連結され、案内レール72に平行に伸長するねじ切り駆動ロッド78を含む。ねじ切りロッド78は、ロッド78の外端80を支持するために軸受82に受容される外端80を含む。軸受82は案内レール72の遠端に連結される。支持ハウジング74は、ねじ切り駆動ロッド78の外ねじを補完する内ねじを有する軸方向通路84を含む。図3に示す通り、ねじ切り駆動ロッド78は支持ハウジング74の軸方向通路84内を伸長する。モータ76は起動すると、支持ハウジング74及び関節式アーム70を案内レール72の長さに沿って動かすために、ねじ切り駆動ロッド78を回転させる。好適な実施形態では、モータ76は、案内レール72の長手方向の長さに沿った関節式アームの各方向の動きを選択的に制御するために、制御回路に作動的に接続される可逆電動機である。
【0034】
関節式アーム70は、支持ハウジング74に連結され案内レール72及びねじ切り駆動ロッド78の下に配置された本体86を含む。本体86は、図示した実施形態では案内レール72に実質的に平行に方向付けられた長手方向の寸法を有する。可動連結アーム88は本体86の各端に枢着される。連結アーム86は、枢軸ピン90によって本体86に連結された頂端を有する。連結アーム88は頂端に対向する底端92を有し、連結ピン94を含む。図3に示す通り、連結アーム88を作動させるために、アクチュエータ96が本体86に設けられる。アクチュエータ96は、図4に示す後退位置から図5に示す延長位置まで連結アーム88を本体86に対して内向き及び外向きに回動させるために、各連結アーム88に連結された接続ロッド98を備える。本発明の一実施形態では、アクチュエータ96は、連結アーム88を動かすために接続ロッド98を後退位置と延長位置との間で同時に移動させることができる、空気圧で作動するピストンアセンブリである。代替実施形態では、アクチュエータ96は、ロッド98を作動させることができる、電磁式装置、電動機、またはその他の装置とすることができる。
【0035】
今、図4〜7を参照すると、ロボットアセンブリ12は工作物を三次元または三座標で動かし操作することができる。垂直レール30は、装置10の長手方向の次元に方向付けられた枠18に沿って動くように作動させることができる。ブーム32は装置10に対して実質的に垂直方向に動き、関節式アーム70は装置10に対して横方向に、ブーム32の長さに沿って動く。この方法で、関節式アーム70は基本的に装置10のどの場所でも工作物を様々なワークステーションの間で操作することができる。
【0036】
本発明の装置10は特に、技術的に周知の二次元電気泳動分離プロセスから得られる電気泳動ゲルを操作するために適用される。図6及び7を参照すると、タンク16は、蒸留水または緩衝液などの液体及び複数の電気泳動ゲルスラブを含むような大きさを有する。タンク16には、複数の間隔配置された切欠き102を有する長手方向側縁100が形成される。電気泳動ゲルスラブ104は、以下でさらに詳しく述べるように、キャリア106によって支持される。キャリア106はタンク16の切欠き102内に嵌まる長さを持つので、ゲル104はタンク16内に含まれる液体中に懸架される。ロボットアセンブリ12は、図1に示すようにゲル104を染色ステーション108に順次移送するように作動する。図6を参照すると、キャリア106はタンク16の切欠き102に懸架され、関節式アーム70は図示する位置に下降される。この位置で連結アーム88は後退位置にあるので、連結ピン94をキャリア106の開口110内に挿入することができる。
【0037】
図8〜10を参照すると、連結ピン94は主軸112及び保持ヘッド114を有する。ヘッド114は、図8〜10に示すようにキャリア106の開口110を通過する寸法を有し、かつキャリア106を主軸112上に保持する寸法を有する。関節式アーム70は連結ピン94をキャリア106の開口110内に挿通させるように操縦され、連結アーム88は、キャリア106に連結するために図7に示す連結位置まで外向きに回動される。次いでロボットアセンブリ12が作動して、ゲル104及びキャリア106をタンク16から取り出し、ゲル104を染色ステーション108に移送する。
【0038】
アセンブリ10は、ロボットアセンブリ12の完全な自動化を達成するために適切なコンピュータを含む。コンピュータはモータ52、64、76及びアクチュエータ96に接続され、各構成要素の動作を制御し、アセンブリの動きを調整する。コンピュータは、各々のモータの動作を個別に制御することができるので、ゲルを選択された位置へ移動させることができる。コンピュータはロボットアセンブリの動き及び連結アームの作動を調整して、アセンブリがある位置からゲルを捕捉して、該ゲルを別の位置へ移送することを可能にする。
【0039】
キャリア106は、ゲルを損傷することなく電気泳動ゲルスラブを支持することのできる任意の適切な装置とすることができる。電気泳動ゲル104は、技術的に周知の二次元電気泳動分離で使用される従来のゲルである。一般的に、電気泳動ゲルはアクリルアミド材から作られ、それは2枚の板ガラスの間に配置され、重合されてゲルを形成する。生物学的サンプルは、技術上周知の等電点電気泳動を受ける。第1次元分離からのゲルは、ガラス板の間のゲルの端部に沿って配置される。ゲルの両端に電位が印加され、蛋白質及び他の巨大分子をゲル内に泳動させる。次いでゲルは、分離された蛋白質を回収することができるように、ガラス板から切り離される。結果的に得られるゲルは薄く柔軟であり、取扱いが難しいことがある。一般的にゲルは約2mmの厚さである。ゲルは引き裂かれたり、延伸したり、それが接触するほとんどの表面に固着することがある。ゲルの手動による取扱いは通常、ゲルの約10%が損傷する結果となる。したがって、ゲルを様々なプロセスステップで操作するために、ゲルスラブはキャリア106によって支持される。
【0040】
図11〜14を参照すると、本発明の好適な実施形態におけるキャリア106は、第1ジョー122及び第2ジョー124を有するクランプ120の形を取る。第1ジョー122は、操作端126及び把持縁128を有する実質的に長手方向の寸法を有する。把持縁128は実質的に直線的な縁であり、ゲル104の長さに実質的に一致する長さを有する。第1ジョー122は実質的に平面状の形状を持ち、ゲルスラブを支持するのに充分な剛性のシート材から形成される。一般的にクランプ120は、ゲルまたはゲルの処理に使用される様々な溶液と反応しない硬質プラスチック材から作られる。代替実施形態では、クランプ120は金属またはその他の不活性材料から作ることができる。
【0041】
図11に示す通り、第1ジョー122の操作端126は把持縁128よりわずかに大きい長さを有する。第1ジョー122には、関節式アーム88を連結するための開口129が含まれる。第1ジョー122は、把持縁128に収束し、クランプ120を支持しゲル104をタンク16に含まれる液体中に懸架させるためにタンク16の切欠き102と係合するように各側部に沿って段部分133を形成する側縁132を含む。図示した実施形態では、リブ134が第1ジョー122の頂面136に連結される。リブ134は把持縁128から間隔を置いて配置され、把持縁128に実質的に平行に伸長し、かつ実質的に第1ジョー122の長さだけ伸長する。
【0042】
第2ジョー124は、把持縁138及び操作端140を持つ長手方向の寸法を有する。第2ジョー124の把持縁138は、第1ジョーの把持縁128を補完する実質的に直線的な縁であり、第1ジョー122の把持縁128の長さと一致する長さを有する。図示した実施形態では、第2ジョー124は、第1ジョー122の幅より短い幅を有する。代替実施形態では、第2ジョー124は、第1ジョー122の幅と実質的に同じか、またはそれより大きい幅を持つことができる。第2ジョー124は第1ジョー122に連結され、それぞれ第1ジョー122及び第2ジョー124の把持縁128及び138を開閉させるためにリブ134を中心に回動自在である。図12及び13に示す通り、リブ134は、支点を形成し第1ジョー122に対する第2ジョー124の回動支点を画定するように寸法を決定され、位置付けられる。
【0043】
第1ジョー122及び第2ジョー124は、ゲル104を引き裂いたり延伸することなく、ゲル104を把持し懸架することができるような長手方向の長さを有する。ゲルスラブの縁の実質的に一部分に伸長するクランプの連続把持面は、ゆがみや引き裂きをほとんどまたは全く生じることなく、ゲルを懸架することができることが明らかになった。把持縁の長さに沿って均等な締付け圧力は、ゲルのゆがみ及び延伸を最小にする。
【0044】
第1ジョー122及び第2ジョー124は、把持端128と138の間に充分な把持圧を加えて、電気泳動ゲルスラブを支持するのに充分な力でゲル104を把持するために、適切な偏倚装置によって偏倚される。ジョーは、把持面の長さに沿って実質的に均等な圧力を加えるように偏倚することが好ましい。
本発明の好適な形態では、第1ジョー122及び第2ジョー124は、把持縁128及び138が偏倚し合うように配置された磁石142及び144をそれぞれ含む。図11〜13の実施形態に示す通り、磁石142及び144は、把持縁がゲルスラブ104を係合することができるように、把持縁128及び138からわずかに離して配置される。好適な実施形態における磁石142及び144は、把持縁128及び138の実質的な長さに伸長する長さを有する長いストリップである。一般的に、磁石142及び144は、技術上周知の可撓性磁気プラスチックストリップである。磁石142及び144は、適切な接着剤によって第1ジョー122及び第2ジョー124にそれぞれ連結される。
【0045】
磁石142及び144は、相互に引き合って把持縁128及び138の間に充分な把持圧を加えるように方向付けられる。第1ジョー122及び第2ジョー124に接着された磁気ストリップはジョーを効果的に連結させ、他の機械的連結装置無しでゲルを支持するのに充分な締付け力を提供することが明らかになった。磁石142及び144は、ジョーの把持縁に沿って実質的に均等な把持力をもたらすことが好ましい。本発明の代替実施形態では、ジョーの一方に単一の磁石を設け、他方のジョーに金属ストリップを設けて磁石を引きつけることができる。
【0046】
好適な実施形態では、ジョー122及び124の把持縁128及び138はそれぞれ、ゲル104の把持を助けるために弾性部材146を含む。一般的に、弾性部材146は把持縁128及び138の長さに伸長する弾性ストリップである。好適な実施形態では、弾性部材146は、ゲル104の寸法に一致する長さ、及びゲルを損傷することなくゲル104を把持するのに充分な幅を有する。弾性部材146は一般的に、把持圧が加えられたときに、ゲル104の表面に応従することができる可撓性の弾性材料である。本発明の一実施形態では、弾性部材146は、第1ジョー122及び第2ジョー124の把持縁128及び138にそれぞれ接着されるポリマー材から作られた圧縮可能な発泡体である。接着剤は、ゲルを処理するために使用される様々な試薬と反応しない耐水性接着剤であることが好ましい。
【0047】
弾性部材146は、ゲル104を把持できる把持面のある外面を有する。弾性部材146は滑り止め面を持つことが好ましい。図示した実施形態では、把持面148は研磨剤によって形成される。研磨剤は一般的に微細粒子状材料から生産され、把持面148に接着される。代替実施形態では、片面に研磨材を持つテープなどの適切な基質を弾性部材146に接着する。別の実施形態では、弾性部材146は、ゲル104の把持を促進するために弾性部材146の表面に成形された複数の隆起または突起により形成することができる。別の実施形態では、耐水性サンドペーパ材を使用することができる。
【0048】
クランプ120は、図11及び12に示すように、磁石の磁力によって第2ジョー124を第1ジョー122に連結することによって使用される。磁石142及び144は、第2ジョー124を第1ジョー122に連結し、電気泳動ゲルを締め付けるのに充分な締付け力で把持縁128及び138を締め付けるのに充分な引力を有する。第2ジョー124の操作縁140は第1ジョー122の方向に手動で圧迫されると、第2ジョー124はリブ134を中心に回動して把持縁128及び138が開く。ゲル104は弾性部材146の把持面148の間に配置され、磁石142及び144は、図13に示すようにゲル104に対して締付け圧力を加えることができる。
【0049】
磁石142及び144は可撓性プラスチック磁気ストリップから作られ、それをジョーの対向する内面に取り付けることが好ましい。代替実施形態では、磁石はジョーの外面に取り付けることができる。磁石の磁力は、磁石の配置及び所望の把持力によって選択することができる。
図14〜17は、クランプ150の代替実施形態を示す。クランプ150は、第1ジョー152及び第2ジョー154から形成される。第1ジョー152は、操作端156及び把持端158を持つ実質的に矩形の形状である。前の実施形態と同様に、把持端158は、ゲルスラブの寸法に一致する長さ及びゲルを把持し支持するのに充分な長さを持つ、実質的に直線的な縁である。操作端156は、ロボットアセンブリ12の関節式アームアセンブリ70を係合するために1対の開口160を含む。リブ162は把持縁158と平行に伸長し、把持端158と操作端156との間に離して配置される。リブ162は、第2ジョー154を第1ジョー152に対して回動させるための支点を形成するような高さ及び幅を有する。
【0050】
第2ジョー154は、第1ジョー152の長手方向の長さと実質的に同一長さの実質的に矩形の形状を有する。図示した実施形態では、第2ジョー154は第1ジョー152の幅より短い幅を有するが、代替実施形態では、第2ジョー154は第1ジョー152と実質的に同一サイズ及び形状を持つことができる。第2ジョー154は操作端164及び把持端166を有する。把持端166は、第1ジョー152の把持端158の縁を補完する実質的に直線的な縁を形成する。
【0051】
図14及び15の実施形態では、磁気ストリップ168は第1ジョー152及び第2ジョー154の各把持端158及び166にそれぞれ連結される。この実施形態では、磁気ストリップ168は、図17に示すようにゲルスラブを把持するために第1ジョー152及び第2ジョー154の縁に沿って方向付けられる。磁気ストリップ168は、ジョー152及び154に接着剤で結合される可撓性磁気プラスチックストリップから形成することが好ましい。磁気ストリップ168は、電気泳動ゲルを係合する把持面を形成する外面170を有する。本発明の実施形態では、外面170には、磁気ストリップ168が電気泳動ゲルを把持し保持する能力を高めるために、研磨材などの滑り止め材を設けることができる。研磨材は、接着剤によって外面170に直接塗布することができる微細粒子状材料とすることができる。代替的に、サンドペーパ様材料など、研磨粒子を接着した基質を磁気ストリップ168の外面に連結することができる。
【0052】
図18及び19に示すさらなる実施形態では、クランプ172は、ジョー178の把持縁176から間隔を置いて配置された磁気ストリップ174を含む。ジョー178の把持縁176は、研磨材などの滑り止め面または図19に示すように電気泳動ゲルの把持を促進する表面を持つことができる。
図20及び21は、クランプ180の代替実施形態を示す。クランプ180は第1ジョー182及び第2ジョー184を含む。前の実施形態と同様に、第1ジョー182は操作端186及び把持端188を有する。第2ジョー184は操作端190及び把持端192を有する。把持端188及び192は各々それぞれのジョー中を横方向に伸長する間隔配置された複数のアパーチャを有する。円筒形磁石194が把持端の各々のアパーチャ内に配置される。磁石194は任意の適切な磁性体から作成することができる。磁石194は、把持端188及び192を相互の方向に偏倚させて、電気泳動ゲルスラブを支持するのに必要な把持力を提供するために、引き合う磁極が相互に向き合うように方向付けることが好ましい。図示した実施形態では、保護膜材料196がジョーの把持端に巻き付けられ、適切な接着剤によってそこに結合される。膜196は、磁石194の腐食を防止するために耐水性材料であることが好ましい。膜196は、ポリエステルまたはポリエチレンなど適切なポリマー膜とすることができる。電気泳動ゲルの把持を向上するために、各把持端188及び192に弾性ストリップ198が設けられる。ゲルの把持をさらに促進するために、研磨ストリップ200が弾性ストリップ198の外面に施される。
【0053】
本発明の好適な実施形態では、締付けジョーは、電気泳動ゲルを把持するための締付け力を与えるために適切な磁石を含む。図示した実施形態では、磁石はジョーの把持端に隣接して磁力を提供し、ジョーの把持端が偏倚し合うように方向付けられる。代替実施形態では、締付けジョーは、適切な蝶番によって固定枢支点を中心に蝶着することができる。ジョーは、板ばねまたはコイルばねによってばね偏倚して、ゲルに必要な締付け力を与えることができる。代替的に、把持端の締付け力を提供するために相互に反発するように方向付けられた磁極を持つ磁石を、ジョーの操作端に含めることができる。
【0054】
クランプの寸法は、ゲル及びロボットアセンブリの寸法によって変化することができる。クランプは、ゲルがクランプによって懸架されたときに引裂きまたは歪みを防止するために、ゲルの長さに沿って締付け力を分配するのに充分な長さの把持縁を持つことが好ましい。さらなる実施形態では、クランプは、必要な締付け力を提供するためにゲルの長さに沿って間隔をおいて配置された間隔配置把持面を持つことができる。クランプの把持面は、ゲルの長さに沿って連続把持面を形成するような大きさにすることが好ましい。
【0055】
染色ステーション108は、図23に示すように複数の隣接染色タンク202を含むことが好ましい。各々の染色タンク202は、適切な染色試薬及び電気泳動ゲルを包含するような大きさにする。染色タンク202は、装置10の長手方向の寸法に対して直角な方向に向けられる。様々な試薬は、着色剤、展開試薬、固定試薬、及び洗浄液など、技術的に周知の標準染色試薬である。一般的に、染色タンク202は、使用順に配列された様々な試薬を包含する。ゲル104を各タンク202にゲルを処理するのに充分な時間順次移送するために、ロボットアセンブリ12が設けられる。予め定められた処理時間後、ロボットアセンブリ12はゲル104を各タンク202から取り出し、次の処理ステップのためにゲル104を次のタンク202に移送する。
【0056】
図23を参照すると、染色ステップ108は、染色タンク202の上に配置された撹拌アセンブリ204を含む。図23に示す通り、染色タンク202は一体的ユニットとして組み立てられ、長手方向側壁206及び端壁208を形成する。染色タンク202は、様々な試薬をそれらの使用順に包含するように順次配列される。例えばこの実施形態では、染色タンク202はステーション108の上流端203から下流端205まで配列される。上流タンク202は染色液を包含することが好ましい。展開試薬、固定試薬、及び他の試薬は下流タンク202に提供される。ロボットアセンブリ12は、染色プロセスのプロトコルに従ってゲル104を1つのタンク202から別のタンクへ移送するようにプログラムされる。好適な実施形態では、下流端205には洗浄タンクが設けられる。ロボットアセンブリ12は、染色プロセスの最後に染色タンク202から洗浄タンク207へ、ゲルから試薬を洗浄するのに充分な時間、ゲル104を移送するようにプログラムされる。本発明の実施形態では、ゲルにおける先行試薬の残留物による後続試薬の汚染を最小限にするために、ロボットアセンブリ12は、各処理ステップの間にゲル104を洗浄タンク207へ移送して、次の試薬へ移送する前にゲル104から試薬を洗浄するようにプログラムされる。
【0057】
撹拌アセンブリ204は、側壁206の上縁の上に配置され、ステーション108の長手方向に伸長する支持レール210を含む。支持レール210は、染色タンク202の両端で側壁206に沿って方向付けられる。支持レール210は頂面212、内面214、及び外面216を有する。複数の間隔配置された切欠き218が内面214に形成され、頂面212まで伸長する。切欠き218は、切欠き208の底端に向かって収束する斜切頂面220を有する。図23に示す通り、支持レール210は染色タンク202及び洗浄タンク207の両側に配置され、切欠き218はそれぞれ染色タンク202及び洗浄タンク207の中心に整列される。切欠き218は、図6に示すのと同様の方法でそれぞれの染色タンク202中にゲル104を懸架するためにゲル104を支持するキャリア106を受容しかつ支持する大きさである。
【0058】
支持レール210は、ゲル104を試薬内で動かすために垂直方向に連続往復運動を行い、それによって染色タンク202内の試薬を連続的に撹拌するために取り付けられる。この実施形態では、支持レール210は垂直方向に連続的に往復運動するが、代替実施形態では、支持レール210は試薬を連続的に撹拌するために水平方向に振動することができる。染色タンク202内の試薬の連続撹拌は、染色ステップ中のゲル104の表面全体における試薬の均等な配分及び実質的に均等な温度を提供する。ロボットアセンブリ12は、処理タンク202のレール210の選択された位置にゲル104を移送するようにプログラムされる。
【0059】
図24及び25を参照すると、各支持レール210は、前方ブラケット222及び随行ブラケット224に連結される。ブラケット222は、本体226に対して実質的に垂直に伸長する頂脚228を有する本体部226を含む。脚228は外端230を有する。脚228の外端230は、枢支ピン232によって支持レール210の前方端に回動自在に連結される。本体226の頂端234は固定支持体236に回動自在に連結される。図23に示す通り、固定支持体236はそれぞれの側壁206に連結される。図示した実施形態では、底脚238は本体226の底端240から頂脚228と実質的に平行な方向に伸長する。
【0060】
ブラケット224はブラケット222と同様であり、それぞれの支持レール210の反対側の端を支持するために配置される。ブラケット224は、枢支ピン248によって固定支持体246に回動自在に連結された頂端244を有する本体部242を含む。頂脚250は本体242の頂端244から外端252まで伸長する。脚250の外端252は、枢支ピン254によってそれぞれの支持レール210の後方端に回動自在に連結される。ブラケット224はまた、本体242から頂脚250と実質的に平行な方向に伸長する底脚256をも含む。接続ロッド258は、枢支ピン260及び262によってそれぞれ底脚238及び256に回動自在に連結される。図24及び25に示す通り、接続ロッド258は、ブラケット222及び224が同時に回動して支持レール210の実質的に垂直方向の往復運動を生じることを可能にする。
【0061】
それぞれの支持レール210に連結されたブラケット224は、ブラケット224間に伸長するブレース266によって接続される。この方法で、回動ブラケットは一つに接続され、同調して運動するので、各支持レール210は同時に往復運動する。ブラケット222の少なくとも一方が駆動モータ268に接続される。駆動モータ268は固定支持体270に取り付けられ、偏心的に装架されたクランク272を含む。クランク272は枢支ピン276によって接続アーム274に連結される。接続アーム274は前方ブラケット222の底脚238まで伸長し、枢支ピン278によってそこに連結される。図24及び25に示す通り、モータ268はクランク272を回転するように作動し、枢支ピン232及び248をそれぞれ中心とするブラケット222及び224の回動を生み出す。ブラケット222及び224の回動は結果的に、支持レール210の実質的に垂直方向の往復運動を生じる。モータ268は適切な動力源に接続され、タイミング、モータ268の速度、及びそれぞれのゲル及び試薬の撹拌の所望のシーケンシングを制御するためにマイクロプロセッサによって制御される。
【0062】
図26〜29は、撹拌アセンブリの代替実施形態を示す。この実施形態では、2つの実質的に同一タンク280が、図26に示すように並行関係に配置される。タンク280は、電気泳動ゲルスラブを処理するための液体試薬または緩衝液を包含する大きさである。支持枠282はタンク280の上に配置される。枠282は側部レール284及び中央レール286を含む。端レール288は側レール284と中央レール286との間に伸長して、実質的に剛性の枠を画定する。側部レール284は、前実施形態と同様にキャリア及びゲルスラブを支持するために複数の間隔配置された切欠き290が形成された内面を有する。中央レール286は、側レール284のそれぞれの切欠き290と整列した切欠き290を両面に含む。
【0063】
固定支持体292がタンク280の端壁294に連結される。実質的にL形のブラケット296が、枢支ピン298によって各支持体292に回動自在に連結される。ブラケット296は、枠282に接続された第1脚300を含む。ブラケット296は、第1脚300に対して実質的に垂直に伸長する第2脚204を含む。図28に示す通り、枠282の各端のブラケット296の第2脚204は、接続ロッド306によって一つに接続される。接続ロッド306は枢支連結器308によって各脚304に連結される。
【0064】
駆動モータ310は、接続ロッド306を作動させて枢支ピン298を中心に枢支ブラケット296を回動させるように配置される。1実施形態では、駆動モータ310は、接続ロッド306の端と係合する偏心的に架設されたカム314を有する駆動軸312に接続される。駆動軸312及びカム314の回転は接続ロッド306の連続往復運動を生じ、それはブラケット296を回動させ、実質的に垂直方向の枠282の連続往復運動を生じる。
【0065】
代替実施形態では、接続ロッド306は、枠282の反対端でブラケット296を一つに接続するために共通バーの接続される。バーを係合し、バー及び接続ロッド306に連続往復運動を生じるカムまたは他の駆動システムを有する駆動モータを含めることができる。
染色タンク202は、試薬中にゲルスラブを懸架することによって、試薬及び電気泳動ゲルスラブを包含する大きさである。図30〜36に示す通り、染色タンク202は側壁318、端壁320、及び底壁322を有する。図示した実施形態の側壁318は、実質的に垂直に、かつ相互に平行に方向付けられる。側壁318は、染色タンク202の中心から外側に傾斜して傾斜面326を形成する頂端324を含む。傾斜面326は外側に開き、ゲルがロボットアセンブリ12によって下降されるときに、ゲルをそれぞれの染色タンク202内に向き付ける案内面を形成する。
【0066】
図30に示す通り、ゲル104はキャリア106に連結され、レール210によってそれぞれの染色タンク202内に懸架される。ゲル104は実質的に上下の往復運動で動かされて、液体試薬328中で撹拌を行う。ゲル104は可撓性であり、側壁318に膠着または接着し得る。ゲル104が側壁318に接着するのを防止するために、側壁318は凹凸付き表面を備えて、ゲル106と接触する側壁318の表面積を制限する。本発明の好適な実施形態では、側壁318には、側壁318から外向きに伸長する複数の突起330が形成される。一般的に突起330は、図31に示す通り、行と列の実質的に均等な配列に配置される。
【0067】
本発明の一実施形態の突起330は実質的にピラミッド形を持ち、面332が頂点334に向かって収束する。頂点334は、隣接頂点間で溝336を形成する。溝336は、ゲル106が側壁318と接触したときに溝336内に液体を流すことができる深さ及び幅を有する。好ましくは、溝336は、充分な量の液体をゲル106と側壁318との間に流すことができ、ゲル106が側壁381から引き離されるときに生じる吸引効果を解放し、それによってゲル106を解放し、ゲル106が延伸したり損傷する危険性を軽減する。
【0068】
図32に示す通り、突起330は実質的に均等な形状及び寸法を有する。代替実施形態では、突起は行及び列が千鳥配列され、異なる長さまたは幅を持つことができる。さらなる実施形態では、突起は、図33及び図34に示すように、概してドームまたは泡形を有する円形凸状表面を持つことができる。図35に示す別の実施形態では、突起は、凹所342によって分離される平坦な頂面340を持つことができる。図35に示す凹所342は概して、直線的な辺を持つV字形である。代替的に、凹所は湾曲した面を持つことができる。さらに別の実施形態では、突起は、図36に示すように隣接する突条との間に溝346を有する実質的に平行な突条344とすることができる。図36の実施形態では、突条344は、先端348に収束する面を持つ実質的に三角形の断面を有する。さらなる実施形態では、突条344は丸みを付けた凸面を持つことができる。突条344は、側壁318上に垂直または水平に方向付けることができる。
【0069】
突起及び凹所は、ゲルが表面に接着するのをゲルと側壁318の表面との間の液体に阻止させる溝を形成する。突起及び溝の実際の形状、寸法、及び数は、ゲルを解放する非固着表面が得られるように変化させることができることは理解されるであろう。
電気泳動ゲルの染色プロセス中に、蛋白質及び巨大分子は染色されて、分子が目に見えるようになる。本発明の実施形態では、染色プロセスの記録を提供するために、展開プロセス中にゲルの幾つかの像が得られる。特定の蛋白質及び巨大分子は染色プロセス中の異なる時点に現れるので、一連の写真を使用して、蛋白質及び巨大分子を識別し区別することができる。
【0070】
図37〜40を参照すると、展開及び撮像タンク362に撹拌アセンブリ360が装備される。展開タンク362は側壁364、端壁366、及び底壁368を含む。側壁364は実質的に平行かつ垂直であることが好ましい。図37に示すように、タンク362は、展開試薬370及びゲルスラブ372を包含する大きさである。ロボットアセンブリは、選択されたゲル及びそのそれぞれのキャリアを染色タンク202と展開タンク362との間で移送するようにプログラムされる。本発明の一実施形態では、ロボットアセンブリ12は、選択されたゲルを染色タンク202から洗浄タンク207へ移動し、次いで展開タンク362へ移動するようにプログラムされる。
【0071】
撹拌アセンブリ360は、展開試薬370中に懸架される撹拌板374を含む。好適な実施形態の板374は、タンク362の内部寸法を補完する大きさを持ち、ゲル372の大きさに少なくとも等しい寸法を持つ。図示した実施形態の撹拌板374は、透明なガラスまたはプラスチックで作ることができる、実質的に平面形状を持つ固体平板である。一般的に板374は金属で作られる。代替実施形態では、撹拌板374は、撹拌中に液体が穴を通って流れることを可能にするために穴を持つことができる。さらなる実施形態では、撹拌板374は、試薬370を撹拌する充分な強度を有する剛性メッシュ材とすることができる。
【0072】
撹拌板374は、撹拌アーム378に接続される側縁376を有する。アーム378は底端380を有し、枢支ピン382によって撹拌板374の側縁376に接続される。枢支ピン382は、図38に示すように側縁376の中間部に接続することが好ましい。
撹拌アーム378は、枢支ピン388によって固定支持体386に回動自在に連結される上端384を有する。図示した実施形態では、支持体386はタンク362の端壁366に連結される。
【0073】
駆動アセンブリ390は作動的に撹拌アーム378に接続されて、枢支ピン388を中心にするアーム378の連続往復運動を生じる。図示した実施形態では、撹拌アーム378は、上端384から撹拌アーム378の長手軸に対して実質的に垂直方向に伸長する脚292を含む。脚392は、図39に示すように接続バー394によって一つに接続される。この実施形態の駆動アセンブリ390は、カム部材398を有するモータ396を包含する。モータ396はカム398を回転させて脚392を係合させ、枢支ピン388を中心にして撹拌アーム378を回動させるように作動する。図37及び38に示すように、カム398は、側壁364に対して垂直な実質的に直線方向の撹拌板374の連続往復運動を生じる。撹拌板374は、撹拌運動中に撹拌板374が側壁364に平行に維持することができるように、撹拌アーム378に回動自在に連結される。
【0074】
ゲルの展開ステージ中に、モータ396は連続的に作動して、板374の連続撹拌運動を生じる。本発明の好適な実施形態では、側壁364は透明であり、適切な撮像装置400が透明な側壁364に隣接して配置される。撮像装置400は、タンク362内でゲル372の像を捕獲し記録することのできるカメラ、ビデオ装置、またはCCD撮像装置とすることができる。図40に示すように、駆動アセンブリ390は制御装置402に接続される。展開ステージ中に、選択された時間間隔で、制御装置402は駆動アセンブリ390を作動させて、撹拌板374がゲル372を透明な側壁364に押しつけるように撹拌アーム378を図40に示す位置まで回動させる。そのときに、制御装置402は撮像装置400を作動させて、ゲル372の像を捕獲する。この方法で、逐次像を捕獲して、展開プロセス中の様々なステージを記録することができる。
【0075】
本発明の実施形態では、ロボットアセンブリ12は、染色タンク202からゲルを選択し、ゲルを予め定められた時間だけ洗浄タンク207に移送し、次いでゲルを展開タンク362に移送するようにプログラムされる。ゲルの1つまたはそれ以上の像が捕獲された後、ロボットアセンブリ12は、さらなる処理のためにゲルを染色タンク202に戻す。ゲルは、さらなる処理の後に再び展開タンク362に移送されて、染色プロセス中のゲルの一連の像を得る。ロボットアセンブリ12は、幾つかのゲルの逐次像を捕獲するために様々なタンクの間で幾つかのゲルを逐次移送することができる。ロボットアセンブリ12のコンピュータ制御システムは、処理される各ゲルの位置、各ゲルのプロセスの段階の記録を維持し、捕獲された像を特定のゲルと調和させる。
【0076】
図41は、展開タンク406における撹拌アセンブリ404の代替実施形態を示す。撹拌アセンブリ404は、撹拌アーム410に接続された撹拌板408を含む。撹拌アーム410は、枢支ピン414によって支持体412に枢着される。この実施形態ではアーム410は支持体412の中間点で枢着される。アーム410は枢支ピン414から間隔を置いて配置された頂端416を有する。駆動アセンブリ418は、回転クランク422を有するモータ420を含む。接続ロッド424はクランク422から撹拌アーム410の頂端416まで伸長する。モータ420はクランク422を回転させて、ピン414を中心とするアーム410の回動を生じ、それが撹拌板408をタンク406の側壁に向かって往復運動させる。
【0077】
本発明の自動装置は、コンピュータまたは中央処理装置によって制御され操作される。図42は、ブロック430によって示される中央処理装置を含む装置用の制御システムを表す。中央処理装置は、ブロック432によって示される枠18に沿ったロボットアセンブリの運動を制御するための駆動モータ52、ブロック434によって示されるブーム32を上昇及び下降させるためのモータ64、及びブロック436によって示されるブーム32の長さに沿って関節式アームを動かすためのモータ、ならびにブロック438によって示される関節式アームを操作するための作動装置に動作的に接続される。中央処理装置はまた、ブロック440によって示されるアセンブリ360を撹拌するための駆動アセンブリ、及びブロック442によって示される撹拌アセンブリ404、ならびにブロック444によって示される撮像装置400にも動作的に接続される。
【0078】
本発明のコンピュータ制御による操作システムは、複数の電気泳動ゲルを処理するための様々な処理ステップを調整する。本発明の好適な実施形態では、コンピュータ操作システムは、装置中で複数のゲルを連続的に操作し、各ゲルがそれぞれのステージを通過するときにゲルの進捗の記録を維持する。貯蔵タンクからゲルを捕捉し、ゲルを様々な処理タンクに移送するためのロボットアセンブリ12の動作及び運動、ならびにゲルが様々なタンク内に維持される時間の長さは、メインコンピュータによって制御され記録される。コンピュータはまた、選択されたゲルの識別コードを記録し、処理ステップ全体を通してゲルの位置を監視することもできる。コンピュータシステムはまた、撹拌をゲルの移動及び移送と調和させるように、撹拌装置の動作及びシーケンシングをも制御する。
【0079】
本発明の様々な実施形態を選択して本発明を説明したが、請求の範囲で定義する本発明の範囲から逸脱することなく、追加及び変形を施すことができることを当業者は理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施形態における電気泳動ゲルを操作し処理するための装置の斜視図である。
【図2】
図1の装置の正面図である。
【図3】
上昇位置のブームを示す、本発明の一実施形態におけるロボットアセンブリの部分端面図である。
【図4】
下降位置のブームを示すロボットアセンブリの部分端面図である。
【図5】
延長位置の関節式アームを示す部分端面図である。
【図6】
後退位置の関節式アームの部分端面図である。
【図7】
連結位置の関節式アームを示す部分端面図である。
【図8】
電気泳動ゲル用のキャリアと整列した関節式アームを示す部分側面図である。
【図9】
図8のキャリアの開口内を伸長する関節式アームの部分側面図である。
【図10】
図8のキャリアに連結された関節式アームの部分側面図である。
【図11】
本発明の好適な実施形態における電気泳動ゲル用のキャリアの正面図である。
【図12】
図11のキャリアの端面図である。
【図13】
キャリアに連結されたゲルを示す図11のキャリアの端面図である。
【図14】
弾性連結端及び滑り止め面を示すキャリアのジョーの部分斜視図である。
【図15】
本発明の第2実施形態におけるキャリアの斜視図である。
【図16】
図15のキャリアの組立分解斜視図である。
【図17】
図15のキャリアの端面図である。
【図18】
ゲルに連結された把持端を示す図15のキャリアの端面図である。
【図19】
本発明のさらなる実施形態におけるキャリアの端面図である。
【図20】
ゲルに連結された把持端を示す図19のキャリアの端面図である。
【図21】
本発明の別の実施形態におけるキャリアの斜視図である。
【図22】
図21のキャリアの端面図である。
【図23】
本発明の一実施形態における撹拌アセンブリの斜視図である。
【図24】
下降位置のゲル支持体を示す、図23の撹拌アセンブリの部分側面図である。
【図25】
上昇位置のゲル支持体を示す、図23の撹拌アセンブリの部分側面図である。
【図26】
本発明の別の実施形態における撹拌アセンブリの斜視図である。
【図27】
上昇位置のゲル支持枠を示す図26の撹拌アセンブリの斜視図である。
【図28】
図27の撹拌アセンブリの部分端面断面図である。
【図29】
図27の撹拌アセンブリの部分端面断面図である。
【図30】
タンクの表面を示す電気泳動ゲル用処理タンクの部分側面断面図である。
【図31】
図30の処理タンクの表面の拡大部分正面図である。
【図32】
図30の処理タンクの表面の部分断面端面図である。
【図33】
本発明の第2実施形態における処理タンクの表面の部分断面図である。
【図34】
本発明の第3実施形態における処理タンクの側壁の表面の断面図である。
【図35】
本発明の第4実施形態における処理タンクの側壁の断面端面図である。
【図36】
本発明の第5実施形態における処理タンクの端壁の部分斜視図である。
【図37】
撹拌器が後退位置にある、撹拌アセンブリを持つゲル用処理タンクの部分端面断面図である。
【図38】
延長位置の撹拌器を示す、図37の処理タンクの部分断面端面図である。
【図39】
図37の処理タンクの部分断面正面図である。
【図40】
タンクの側壁にゲルを押しつける撹拌器を示す、図37のタンクの部分端面断面図である。
【図41】
本発明の別の実施形態における撹拌アセンブリを持つ処理タンクの部分端面断面図である。
【図42】
本発明の装置のコンピュータ制御システムの略図である。
本願は、「Robotic Staining System for Processing Gels」について2001年1月9日に出願した暫定出願第60/260,216号の35U.S.C.§119(e)に基づく特典を主張し、これを参照によって全面的にここに組み込む。本願はまた、「Electrophoresis Gel Clamp for Handling and Transport」について2000年2月15日に出願した米国出願第09/504,494号、「Agitator for Electrophoresis Processing Tank」について2000年2月15日に出願した第09/504,492号、及び「Slab Gel Processing Tank」について2000年2月15日に出願した第09/504,493号の一部継続出願でもあり、これらの出願を参照によって全面的にここに組み込む。
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気泳動ゲルを操作するための方法及び装置に関する。より詳しくは、本発明は、ゲルを処理するための様々なワークステーションの間で電気泳動ゲルを移送するための自動化されたコンピュータ制御ロボットアセンブリに関する。
【0002】
【従来の技術】
等電点電気泳動(IEF)は、様々な生体物質及び特に蛋白質の分析、分離、及び精製に一般的に使用される電気泳動技術である。生物学的関心の高い複合分子の多くは本質的に両性であるので、それらは一般的にIEF分離になじみ易い。ゲル電気泳動は、蛋白質及びDNAの分析に一般的に用いられるプロセスである。
【0003】
巨大分子の分離、及び特に蛋白質の分離は、二次元電気泳動分離によって行われることが多い。二次元電気泳動分離は、一般的に、ゲル管内のサンプルの等電集束及びそれに続くスラブゲル電気泳動による逐次分離を含んでいる。ゲル管での等電集束プロセスはしばしば第1次元分離と呼ばれる。
第1次元分離では、アクリルアミドなどの等電集束ゲルが管内に配置されるか、あるいは管内で重合される。管の開口端は、管の各端に緩衝液を有する状態でタンク内に配置される。管の一端は、水酸化ナトリウム溶液などの緩衝液の浴中に配置される。管の他端は、リン酸溶液などの第2緩衝液の浴中に配置される。2つの緩衝液に電流が印加される。電流は、ゲル成分に取り入れられた両性電解質またはゲルに組み込まれた滴定可能なゲル単量体と共に、管の長さに沿ってゲル中にpH勾配をもたらす。分析されるサンプルが管内のゲルの一端に加えられ、各々の緩衝液中の電極に電流が印加される。サンプル内の分子は、電位の影響下で、それらがそれぞれの等電点に到達するまでゲル内を泳動する。
【0004】
しばしば第2次元分離と呼ばれるスラブゲル電気泳動は、2つのガラス板の間に成形された電気泳動ゲルを利用する。第1次元等電点電気泳動によって内部で蛋白質サンプルが分解されたゲルのストリップまたはシリンダが、スラブゲルの一縁に沿って配置される。ゲルスラブの端は緩衝液中に配置され、ゲルの各端に電流が印加される。次いで、印加電圧の下で蛋白質はゲルスラブ中を泳動することができる。
【0005】
スラブゲルに含まれるドデシル硫酸ナトリウムなどの荷電された洗浄剤は、蛋白質分子に結合する。該洗浄剤は蛋白質分子を展開して、ポリペプチド鎖の長さに比例しかつしたがってポリペプチドの分子量に比例する長さを持つ桿状体にする傾向がある。荷電された洗浄剤と複合された蛋白質は高度に帯電され、そのため蛋白質−洗浄剤複合体は印加された電界内を移動する。ポリアクリルアミドゲルなどのスラブゲルが篩として機能する場合、より長くかつより高い分子量の分子の移動は、より短くかつより低い分子量の分子に比べて遅れる。
【0006】
電気泳動分離は、多数のサンプルが同時に実行されるので、概して労働集約的である。一般的にゲル管は、適切な緩衝液のタンク内に準備され、配置される。次いで蛋白質サンプルがゲル管の端に手動で配置される。毎日何百もの蛋白質サンプルが等電点電気泳動のために作成される場合、手作業では、第1次元分離を行うための時間が大幅に増大する。
【0007】
該分離方法の分離度は、混合物から少なくとも150の蛋白質を分離するのに充分である。第1次元等電集束分離及びそれに続く第2次元SDS電気泳動分離により、結果的に、単一のサンプルから22,000もの蛋白質の分離度を達成することができる。分離度の高い二次元電気泳動を得る上での重要なステップは、第1次元分離と第2次元分離を調和させることである。
【0008】
ゲルスラブはガラス板から取り外され、様々な染色剤を含む一連の浴に浸漬される。一般的に、ゲルスラブは染色浴から様々な定着液及び洗浄液へ手動で移送される。第2次元電気泳動分離の後、ゲルは展開されて、蛋白質が染色されゲル上にスポットとして現れる。その後、ゲルのスポットを識別し、スラブから取り出して分析することができる。
【0009】
蛋白質及びDNAの様々な分析プロセスを実行するための様々な自動装置が知られている。一例がビショップの米国特許第5,865,975号に開示されている。開示されたシステムは、蛋白質の一次元の電気泳動を引き起こすために電気泳動セルがロボットにより電気泳動ハウジング内に挿入される、自動化された蛋白質及びDNA遺伝子断片分析機を使用する。ロボットアセンブリはセルを90°回転して、第2次元で断片を垂直方向に分離することを可能にする。
【0010】
ゲルスラブは可撓性ゲルから作られており、ゲルの損傷または損耗を防止するために注意を払わなければならない。処理中及び操作中に、ゲルスラブはそれが接触する表面に接着する。ゲルがその表面から引き離されるときに、ゲルは引き裂かれたり延伸することがある。ゲルスラブを取扱いかつ操作するために様々な装置が提案されてきた。しかし、これらの装置は限定された成功を経験しただけであった。したがって、当業界では電気泳動ゲルを取り扱うための改良された方法及び装置が引き続き必要とされている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電気泳動ゲルを操作するための方法及び装置に向けられる。より特定的には、本発明は、ゲルを処理するための様々なワークステーションの間で電気泳動ゲルを移送するための自動化されたコンピュータ制御ロボットアセンブリに向けられる。
【0012】
したがって、本発明の主たる態様では、電気泳動ゲルを操作し、ゲルを貯蔵タンクからゲル処理タンクへ移送するための自動装置を提供する。
本発明の別の態様では、電気泳動ゲルをワークステーション間で選択的に移送するためにコンピュータによって制御されるロボットアームを有する自動装置を提供する。
【0013】
本発明のさらなる態様では、ゲルを三次元で移動することができるように電気泳動ゲルを3つの座標に沿って操作するためのコンピュータ制御装置を提供する。
本発明の別の態様では、装置の寸法に対して長手方向、横方向、及び垂直方向に電気泳動ゲルを移送することができる、コンピュータ制御ロボット装置を提供する。
【0014】
本発明のさらに別の態様では、水平方向及び垂直方向に移動することができるブーム上を移動可能なコンピュータ制御関節式アームを提供する。
本発明のさらなる態様では、選択された位置に移動し、キャリアに取り付けられた電気泳動ゲルを捕捉し、ゲルを選択された位置へ移送して、捕捉されたゲルを解放することができる関節式ロボットアームを有する、自動化されたコンピュータ制御装置を提供する。
【0015】
本発明の別の態様では、ゲルを選択された位置へ移送する間、ゲルを損傷することなくゲルをキャリアから懸架することができる、電気泳動ゲルに取り付けることのできる運搬装置を提供する。
本発明のさらに別の態様では、電気泳動ゲルを捕捉し、ゲルを損傷することなくゲルを懸架することができるクランプ装置を提供する。
【0016】
本発明の別の態様では、磁石によって一緒に偏倚される1対のジョーを有するクランプ装置を提供する。
本発明のさらなる態様では、タンク内のゲルを撹拌することができる撹拌アセンブリを有する、電気泳動ゲル用の染色タンクを提供する。
本発明の別の態様は、電気泳動ゲル染色タンク用の撹拌装置であって、ゲルを実質的に垂直方向の往復運動で移動させる撹拌装置を提供する。
【0017】
本発明のさらに別の態様では、電気泳動ゲルを処理するためのタンクであって、ゲルが壁に接着することに抵抗または阻止する表面を有する少なくとも1つの壁を持つタンクを提供する。
本発明のさらなる態様では、電気泳動ゲルを処理するためのタンクであって、実質的に水平方向に運動して、ゲルを損傷することなく処理液を撹拌する撹拌器を含むタンクを提供する。
【0018】
本発明のさらなる態様では、ゲルをタンクの側壁に押しつけて、選択された時間間隔でゲルの像を捕捉することができる電気泳動タンク用の自動撹拌装置を提供する。
本発明の装置は基本的に、装置の動きを制御するためにコンピュータまたは中央処理装置によって制御されるロボットアセンブリを備えている。該装置は、電気泳動ゲルを選択された処理ステーションの間で捕捉し、かつ操作することのできるロボットアームを含む。コンピュータは、予め定められた期間ゲルを選択されたステーションへ選択的に移送するようにプログラムされる。同時に、コンピュータはゲルの位置及び各ステージのプロセスの進捗を記録する。ロボットアセンブリは、装置内の無限数の位置に移動することのできる関節式アームを持つ。本発明の1実施形態では、ロボットアセンブリは、アセンブリの平面に対して水平方向及び垂直方向に移動することのできるブームを持つ。同時に、関節式アームはブームの長さに沿って選択された位置へ移動することができる。
【0019】
当該装置は主として、電気泳動ゲルの染色プロセスの逐次染色ステップのために染色タンクと共に使用することを目的とする。該染色タンクは、ゲルを垂直方向に動かして染色液を連続的に撹拌させるための撹拌器を含む。ゲルはレール部材から懸架され、レールは垂直方向に往復運動して液体を撹拌する。
本発明のキャリアは、ゲルをクランプによって懸架することができるように、一縁に沿ってゲルを捕捉することができるクランプ部材である。クランプは、磁石によって一緒に保持される2つのジョーを持つ。好ましくは、各ジョーは互いに引き合うように置かれた磁石を持つ。磁石は一般的に、ジョーの把持縁に取り付けられた一片の磁性体である。
【0020】
本発明の様々な態様は基本的に、電気泳動ゲルスラブを保持し運搬するためのクランプであって、操作端及び把持端を有する第1ジョーと、第1ジョーに連結されかつそれに対して可動である第2ジョーとを備えたクランプを設けることによって達成される。第2ジョーは、操作端及び把持端を有する。第1及び第2ジョーの把持端は、ゲルスラブを把持して支持する寸法を持つ。第2ジョーの把持端は、ゲルスラブを把持するために第1ジョーの把持端の方向に偏倚する。
【0021】
本発明の態様は、電気泳動ゲルスラブを操作する方法であって、操作端及び把持端を持つ第1ジョーと操作端及び把持端を持つ第2ジョーとを有するクランプを設けるステップを含み、把持端が相互の方向に偏倚するように構成された方法を提供することによっても達成される。長さ、幅、及び側縁を有するゲルスラブは、ジョーの把持端間に側縁を配置し、ゲルスラブを把持するのに充分な圧力で把持端をゲルスラブの方向に偏倚させる。クランプは、ゲルスラブを実質的に破ることなくゲルスラブの側縁を把持するのに充分な力でジョーの把持端を一緒に偏倚させた状態で、ゲルスラブを垂直方向に懸架するように持ち上げられる。
【0022】
本発明の態様はさらに、電気泳動ゲルスラブを操作するための自動装置であって、複数のワークステーションの間で第1実質的水平方向、第2実質的水平方向、及び垂直方向に可動であるロボットアームを備えた装置を提供することによって達成される。ゲルを把持するためにキャリアアセンブリがロボットアームに連結される。キャリアアセンブリは取外し可能に電気泳動ゲルスラブに連結するために少なくとも1つの連結アームを有し、かつ連結位置と解放位置との間で可動である。ワークステーション間でゲルスラブを操作するために、ロボットアーム及びキャリアアセンブリにマイクロプロセッサが作動的に連結される。
【0023】
本発明の態様はまた、電気泳動ゲルを処理するための処理容器を提供することによっても達成される。該容器は、内面及び外面を有する側壁を備えている。内面は、容器の内部領域に向かって内向きに伸長する複数の間隔配置された突起を有する。該突起は、隣接する突起間に溝または凹所を画定する距離で間隔配置される。溝はゲルと容器の側壁との間に液体を流すことが可能な寸法を有する。突起は、ゲルスラブを支持するのに充分、かつ容器に液体が含まれるときにゲルスラブが側壁に接着するのを防止するのに充分な表面積の外面を有する。
【0024】
本発明の目的、利点、及び顕著な特徴は、この独創的な開示の一部を形成する添付の図面と共に、本発明についての以下の詳細な説明を考慮すれば、当業者には明らかになるであろう。
【0025】
【発明の実施の形態】
本発明は、様々なワークステーションの間で工作物を移送しかつ操作するための自動装置に向けられる。特に、本発明は、様々なワークステーション間で電気泳動ゲルを操作するためのコンピュータ制御自動アセンブリに向けられる。
図面を参照すると、装置10は、電気泳動ゲル14を操作するために構成されたコンピュータ制御ロボットアセンブリ12を含む。図示する実施形態では、装置10は、以下でより詳細に述べる通り、電気泳動ゲル14を処理し加工するための様々なワークステーションを画定する幾つかのタンク16を含む。
【0026】
図示した実施形態では、ロボットアセンブリ12は、複数の電気泳動ゲルを逐次加工ステージへ、特に一連の染色及び展開ステップを介して選択的に移送するために構成される。自動アセンブリは、本書で述べる通りアセンブリ全体及びアセンブリの構成部品を監視するコンピュータまたはマイクロプロセッサによって制御される。ここで開示する様々な実施形態は概して単一電気泳動ゲルを示す。実際には、当該アセンブリは、処理タンク内を連続的に運搬される多数のゲルを受容するように構成される。処理されたゲルは最終的に、ゲル中の蛋白質及び他の巨大分子のその後の識別及び分析のために、貯蔵容器へ移送される。
【0027】
図1〜10を参照すると、ロボットアセンブリ12は、ロボットアームアセンブリ20を支持するための主支持枠18を含む。枠18は、実質的に装置10の全長に伸長する長さを持つことが好ましい。枠18はアセンブリ10の各端に直立支持部材22を含む。底部レール24、中間レール26、及び頂部レール28が垂直支持体22の間に伸長する。図示する実施形態では、レール24、26及び28は実質的に垂直に方向付けられ、アセンブリ10の長さだけ伸長する。直立支持体22は実質的に垂直方向に向けられる。
【0028】
ロボットアームアセンブリ20は垂直レール30及びブーム32を含む。垂直レール30は、底部レール24に対して実質的に垂直方向に向けられ、底部レール24と頂部レール28との間に伸長する。垂直レール30は、案内車38を支持するブラケット36のある底端34を有する。ブラケット36及び案内車38は、底部レール24の頂縁40に沿って摺動するように配置される。垂直レール30の頂端42もまた案内車46を有するブラケット44を含む。案内車46及びブラケット44は、頂部レール28の頂面48に沿って摺動するように配置される。案内車38及び46をそれぞれ持つブラケット36及び44は、垂直レール30を頂部レール28及び底部レール24に効果的に連結する。案内車38及び46は、枠18の垂直支持体22の間でレール24及び28の全長に沿って垂直レール30を案内することができる。本発明の一実施形態では、頂部レール28及び底部レール24は、それぞれのレールに沿って案内車46及び38を受容し案内するトラックを有する。
【0029】
垂直レール30は、枠18の長さに沿って垂直レール30を動かすための適切な駆動アセンブリを含む。駆動アセンブリは、以下でより詳しく述べる通り、アセンブリ10に対する垂直レール30の動き及び位置を選択的に制御するために、コンピュータまたはマイクロプロセッサなどの制御装置に動作的に接続することが好ましい。図示する実施形態では、駆動アセンブリ50は、モータ52の主軸に連結された駆動歯車54を有するモータ52を含む。この実施形態では、モータ52は中間レール26上に取り付けられる。駆動ベルト56は駆動歯車54と遊び歯車58との間に伸長する。図1及び図2に示す通り、モータ52及び遊び歯車58は、枠18の両端で中間レール26上に取り付けられる。駆動ベルト56は、垂直レール30に連結される連続ベルトであることが好ましい。モータ52は起動すると、駆動ベルト56を作動させて垂直レール30を枠18の長手方向の長さに沿って選択された位置まで動かす。モータ52は、小さい増分で垂直レール30を動かすように制御することができる可逆モータであることが好ましい。一般的に、駆動ベルト54は、駆動ベルト56が外れるのを防止するために、駆動歯車54の歯と係合するために複数の歯を持つ。駆動ベルト56は両端の間で枠18に沿って垂直レール30を効果的に動かすために、延伸が限定され充分な強度を持つ可撓性ベルトである。
【0030】
ブーム32は、垂直レール30に連結された支持ハウジング60を含む。垂直レール30は、垂直レール30の長さに沿ってブーム32を上昇及び下降させるために、操作アセンブリ62を含む。図2を参照すると、操作アセンブリ62は、外部ねじを有するロッド66に連結された駆動モータ64を含む。ねじ切りロッド66の各面に案内ロッド68が設けられ、ねじ切りロッド66に実質的に平行に伸長する。ブーム32の支持ハウジング60は、ねじ切りロッド66に連結されたねじ切り部材と、案内ロッド68を受容するための1対の軸方向通路とを含む。モータ64は、ねじ切りロッド66をその軸を中心に回転させて、ハウジング60をねじ切りロッド66の長さに沿って垂直方向に動かすように作動する。案内ロッド68は垂直レール30の頂端42及び底端に連結され、ハウジングを安定させかつ垂直レール30の長さに沿って案内する。モータ64は、ハウジング60及びブーム32を所望の位置まで上昇及び下降させるように制御することのできる可逆モータであることが好ましい。一般的に、ねじ切りロッド66及び案内ロッド68は垂直軸30の全長にわたって伸長する。
【0031】
図示した実施形態では、ブーム32は実質的に水平であり、ハウジング60から外向きに伸長する。ブーム32は枠18に対して実質的に垂直であることが好ましい。代替実施形態では、ブーム32は、ワークステーションの配置及びアセンブリ全体の構成によって、枠18に対して斜めに方向付けることができる。ブーム32は、ブーム32の長さに沿って可動である関節式アーム70を支持する。
【0032】
関節式アーム70は、ブーム32の長さに沿って関節式アーム70を選択的に動かすための適切な駆動アセンブリを含む。図3を参照すると、一実施形態ではブーム32は、ハウジング60に連結された案内レール72を含む。関節式アーム70は、案内レール72を受容するための軸方向通路を有する支持ハウジング74を含む。案内レール72は支持体74の軸方向通路内に伸長するので、支持体74及び関節式アーム70は、案内レール72の長さに沿って摺動することができる。
【0033】
図3に示す通り、モータ76は案内レール72に連結され、案内レール72に平行に伸長するねじ切り駆動ロッド78を含む。ねじ切りロッド78は、ロッド78の外端80を支持するために軸受82に受容される外端80を含む。軸受82は案内レール72の遠端に連結される。支持ハウジング74は、ねじ切り駆動ロッド78の外ねじを補完する内ねじを有する軸方向通路84を含む。図3に示す通り、ねじ切り駆動ロッド78は支持ハウジング74の軸方向通路84内を伸長する。モータ76は起動すると、支持ハウジング74及び関節式アーム70を案内レール72の長さに沿って動かすために、ねじ切り駆動ロッド78を回転させる。好適な実施形態では、モータ76は、案内レール72の長手方向の長さに沿った関節式アームの各方向の動きを選択的に制御するために、制御回路に作動的に接続される可逆電動機である。
【0034】
関節式アーム70は、支持ハウジング74に連結され案内レール72及びねじ切り駆動ロッド78の下に配置された本体86を含む。本体86は、図示した実施形態では案内レール72に実質的に平行に方向付けられた長手方向の寸法を有する。可動連結アーム88は本体86の各端に枢着される。連結アーム86は、枢軸ピン90によって本体86に連結された頂端を有する。連結アーム88は頂端に対向する底端92を有し、連結ピン94を含む。図3に示す通り、連結アーム88を作動させるために、アクチュエータ96が本体86に設けられる。アクチュエータ96は、図4に示す後退位置から図5に示す延長位置まで連結アーム88を本体86に対して内向き及び外向きに回動させるために、各連結アーム88に連結された接続ロッド98を備える。本発明の一実施形態では、アクチュエータ96は、連結アーム88を動かすために接続ロッド98を後退位置と延長位置との間で同時に移動させることができる、空気圧で作動するピストンアセンブリである。代替実施形態では、アクチュエータ96は、ロッド98を作動させることができる、電磁式装置、電動機、またはその他の装置とすることができる。
【0035】
今、図4〜7を参照すると、ロボットアセンブリ12は工作物を三次元または三座標で動かし操作することができる。垂直レール30は、装置10の長手方向の次元に方向付けられた枠18に沿って動くように作動させることができる。ブーム32は装置10に対して実質的に垂直方向に動き、関節式アーム70は装置10に対して横方向に、ブーム32の長さに沿って動く。この方法で、関節式アーム70は基本的に装置10のどの場所でも工作物を様々なワークステーションの間で操作することができる。
【0036】
本発明の装置10は特に、技術的に周知の二次元電気泳動分離プロセスから得られる電気泳動ゲルを操作するために適用される。図6及び7を参照すると、タンク16は、蒸留水または緩衝液などの液体及び複数の電気泳動ゲルスラブを含むような大きさを有する。タンク16には、複数の間隔配置された切欠き102を有する長手方向側縁100が形成される。電気泳動ゲルスラブ104は、以下でさらに詳しく述べるように、キャリア106によって支持される。キャリア106はタンク16の切欠き102内に嵌まる長さを持つので、ゲル104はタンク16内に含まれる液体中に懸架される。ロボットアセンブリ12は、図1に示すようにゲル104を染色ステーション108に順次移送するように作動する。図6を参照すると、キャリア106はタンク16の切欠き102に懸架され、関節式アーム70は図示する位置に下降される。この位置で連結アーム88は後退位置にあるので、連結ピン94をキャリア106の開口110内に挿入することができる。
【0037】
図8〜10を参照すると、連結ピン94は主軸112及び保持ヘッド114を有する。ヘッド114は、図8〜10に示すようにキャリア106の開口110を通過する寸法を有し、かつキャリア106を主軸112上に保持する寸法を有する。関節式アーム70は連結ピン94をキャリア106の開口110内に挿通させるように操縦され、連結アーム88は、キャリア106に連結するために図7に示す連結位置まで外向きに回動される。次いでロボットアセンブリ12が作動して、ゲル104及びキャリア106をタンク16から取り出し、ゲル104を染色ステーション108に移送する。
【0038】
アセンブリ10は、ロボットアセンブリ12の完全な自動化を達成するために適切なコンピュータを含む。コンピュータはモータ52、64、76及びアクチュエータ96に接続され、各構成要素の動作を制御し、アセンブリの動きを調整する。コンピュータは、各々のモータの動作を個別に制御することができるので、ゲルを選択された位置へ移動させることができる。コンピュータはロボットアセンブリの動き及び連結アームの作動を調整して、アセンブリがある位置からゲルを捕捉して、該ゲルを別の位置へ移送することを可能にする。
【0039】
キャリア106は、ゲルを損傷することなく電気泳動ゲルスラブを支持することのできる任意の適切な装置とすることができる。電気泳動ゲル104は、技術的に周知の二次元電気泳動分離で使用される従来のゲルである。一般的に、電気泳動ゲルはアクリルアミド材から作られ、それは2枚の板ガラスの間に配置され、重合されてゲルを形成する。生物学的サンプルは、技術上周知の等電点電気泳動を受ける。第1次元分離からのゲルは、ガラス板の間のゲルの端部に沿って配置される。ゲルの両端に電位が印加され、蛋白質及び他の巨大分子をゲル内に泳動させる。次いでゲルは、分離された蛋白質を回収することができるように、ガラス板から切り離される。結果的に得られるゲルは薄く柔軟であり、取扱いが難しいことがある。一般的にゲルは約2mmの厚さである。ゲルは引き裂かれたり、延伸したり、それが接触するほとんどの表面に固着することがある。ゲルの手動による取扱いは通常、ゲルの約10%が損傷する結果となる。したがって、ゲルを様々なプロセスステップで操作するために、ゲルスラブはキャリア106によって支持される。
【0040】
図11〜14を参照すると、本発明の好適な実施形態におけるキャリア106は、第1ジョー122及び第2ジョー124を有するクランプ120の形を取る。第1ジョー122は、操作端126及び把持縁128を有する実質的に長手方向の寸法を有する。把持縁128は実質的に直線的な縁であり、ゲル104の長さに実質的に一致する長さを有する。第1ジョー122は実質的に平面状の形状を持ち、ゲルスラブを支持するのに充分な剛性のシート材から形成される。一般的にクランプ120は、ゲルまたはゲルの処理に使用される様々な溶液と反応しない硬質プラスチック材から作られる。代替実施形態では、クランプ120は金属またはその他の不活性材料から作ることができる。
【0041】
図11に示す通り、第1ジョー122の操作端126は把持縁128よりわずかに大きい長さを有する。第1ジョー122には、関節式アーム88を連結するための開口129が含まれる。第1ジョー122は、把持縁128に収束し、クランプ120を支持しゲル104をタンク16に含まれる液体中に懸架させるためにタンク16の切欠き102と係合するように各側部に沿って段部分133を形成する側縁132を含む。図示した実施形態では、リブ134が第1ジョー122の頂面136に連結される。リブ134は把持縁128から間隔を置いて配置され、把持縁128に実質的に平行に伸長し、かつ実質的に第1ジョー122の長さだけ伸長する。
【0042】
第2ジョー124は、把持縁138及び操作端140を持つ長手方向の寸法を有する。第2ジョー124の把持縁138は、第1ジョーの把持縁128を補完する実質的に直線的な縁であり、第1ジョー122の把持縁128の長さと一致する長さを有する。図示した実施形態では、第2ジョー124は、第1ジョー122の幅より短い幅を有する。代替実施形態では、第2ジョー124は、第1ジョー122の幅と実質的に同じか、またはそれより大きい幅を持つことができる。第2ジョー124は第1ジョー122に連結され、それぞれ第1ジョー122及び第2ジョー124の把持縁128及び138を開閉させるためにリブ134を中心に回動自在である。図12及び13に示す通り、リブ134は、支点を形成し第1ジョー122に対する第2ジョー124の回動支点を画定するように寸法を決定され、位置付けられる。
【0043】
第1ジョー122及び第2ジョー124は、ゲル104を引き裂いたり延伸することなく、ゲル104を把持し懸架することができるような長手方向の長さを有する。ゲルスラブの縁の実質的に一部分に伸長するクランプの連続把持面は、ゆがみや引き裂きをほとんどまたは全く生じることなく、ゲルを懸架することができることが明らかになった。把持縁の長さに沿って均等な締付け圧力は、ゲルのゆがみ及び延伸を最小にする。
【0044】
第1ジョー122及び第2ジョー124は、把持端128と138の間に充分な把持圧を加えて、電気泳動ゲルスラブを支持するのに充分な力でゲル104を把持するために、適切な偏倚装置によって偏倚される。ジョーは、把持面の長さに沿って実質的に均等な圧力を加えるように偏倚することが好ましい。
本発明の好適な形態では、第1ジョー122及び第2ジョー124は、把持縁128及び138が偏倚し合うように配置された磁石142及び144をそれぞれ含む。図11〜13の実施形態に示す通り、磁石142及び144は、把持縁がゲルスラブ104を係合することができるように、把持縁128及び138からわずかに離して配置される。好適な実施形態における磁石142及び144は、把持縁128及び138の実質的な長さに伸長する長さを有する長いストリップである。一般的に、磁石142及び144は、技術上周知の可撓性磁気プラスチックストリップである。磁石142及び144は、適切な接着剤によって第1ジョー122及び第2ジョー124にそれぞれ連結される。
【0045】
磁石142及び144は、相互に引き合って把持縁128及び138の間に充分な把持圧を加えるように方向付けられる。第1ジョー122及び第2ジョー124に接着された磁気ストリップはジョーを効果的に連結させ、他の機械的連結装置無しでゲルを支持するのに充分な締付け力を提供することが明らかになった。磁石142及び144は、ジョーの把持縁に沿って実質的に均等な把持力をもたらすことが好ましい。本発明の代替実施形態では、ジョーの一方に単一の磁石を設け、他方のジョーに金属ストリップを設けて磁石を引きつけることができる。
【0046】
好適な実施形態では、ジョー122及び124の把持縁128及び138はそれぞれ、ゲル104の把持を助けるために弾性部材146を含む。一般的に、弾性部材146は把持縁128及び138の長さに伸長する弾性ストリップである。好適な実施形態では、弾性部材146は、ゲル104の寸法に一致する長さ、及びゲルを損傷することなくゲル104を把持するのに充分な幅を有する。弾性部材146は一般的に、把持圧が加えられたときに、ゲル104の表面に応従することができる可撓性の弾性材料である。本発明の一実施形態では、弾性部材146は、第1ジョー122及び第2ジョー124の把持縁128及び138にそれぞれ接着されるポリマー材から作られた圧縮可能な発泡体である。接着剤は、ゲルを処理するために使用される様々な試薬と反応しない耐水性接着剤であることが好ましい。
【0047】
弾性部材146は、ゲル104を把持できる把持面のある外面を有する。弾性部材146は滑り止め面を持つことが好ましい。図示した実施形態では、把持面148は研磨剤によって形成される。研磨剤は一般的に微細粒子状材料から生産され、把持面148に接着される。代替実施形態では、片面に研磨材を持つテープなどの適切な基質を弾性部材146に接着する。別の実施形態では、弾性部材146は、ゲル104の把持を促進するために弾性部材146の表面に成形された複数の隆起または突起により形成することができる。別の実施形態では、耐水性サンドペーパ材を使用することができる。
【0048】
クランプ120は、図11及び12に示すように、磁石の磁力によって第2ジョー124を第1ジョー122に連結することによって使用される。磁石142及び144は、第2ジョー124を第1ジョー122に連結し、電気泳動ゲルを締め付けるのに充分な締付け力で把持縁128及び138を締め付けるのに充分な引力を有する。第2ジョー124の操作縁140は第1ジョー122の方向に手動で圧迫されると、第2ジョー124はリブ134を中心に回動して把持縁128及び138が開く。ゲル104は弾性部材146の把持面148の間に配置され、磁石142及び144は、図13に示すようにゲル104に対して締付け圧力を加えることができる。
【0049】
磁石142及び144は可撓性プラスチック磁気ストリップから作られ、それをジョーの対向する内面に取り付けることが好ましい。代替実施形態では、磁石はジョーの外面に取り付けることができる。磁石の磁力は、磁石の配置及び所望の把持力によって選択することができる。
図14〜17は、クランプ150の代替実施形態を示す。クランプ150は、第1ジョー152及び第2ジョー154から形成される。第1ジョー152は、操作端156及び把持端158を持つ実質的に矩形の形状である。前の実施形態と同様に、把持端158は、ゲルスラブの寸法に一致する長さ及びゲルを把持し支持するのに充分な長さを持つ、実質的に直線的な縁である。操作端156は、ロボットアセンブリ12の関節式アームアセンブリ70を係合するために1対の開口160を含む。リブ162は把持縁158と平行に伸長し、把持端158と操作端156との間に離して配置される。リブ162は、第2ジョー154を第1ジョー152に対して回動させるための支点を形成するような高さ及び幅を有する。
【0050】
第2ジョー154は、第1ジョー152の長手方向の長さと実質的に同一長さの実質的に矩形の形状を有する。図示した実施形態では、第2ジョー154は第1ジョー152の幅より短い幅を有するが、代替実施形態では、第2ジョー154は第1ジョー152と実質的に同一サイズ及び形状を持つことができる。第2ジョー154は操作端164及び把持端166を有する。把持端166は、第1ジョー152の把持端158の縁を補完する実質的に直線的な縁を形成する。
【0051】
図14及び15の実施形態では、磁気ストリップ168は第1ジョー152及び第2ジョー154の各把持端158及び166にそれぞれ連結される。この実施形態では、磁気ストリップ168は、図17に示すようにゲルスラブを把持するために第1ジョー152及び第2ジョー154の縁に沿って方向付けられる。磁気ストリップ168は、ジョー152及び154に接着剤で結合される可撓性磁気プラスチックストリップから形成することが好ましい。磁気ストリップ168は、電気泳動ゲルを係合する把持面を形成する外面170を有する。本発明の実施形態では、外面170には、磁気ストリップ168が電気泳動ゲルを把持し保持する能力を高めるために、研磨材などの滑り止め材を設けることができる。研磨材は、接着剤によって外面170に直接塗布することができる微細粒子状材料とすることができる。代替的に、サンドペーパ様材料など、研磨粒子を接着した基質を磁気ストリップ168の外面に連結することができる。
【0052】
図18及び19に示すさらなる実施形態では、クランプ172は、ジョー178の把持縁176から間隔を置いて配置された磁気ストリップ174を含む。ジョー178の把持縁176は、研磨材などの滑り止め面または図19に示すように電気泳動ゲルの把持を促進する表面を持つことができる。
図20及び21は、クランプ180の代替実施形態を示す。クランプ180は第1ジョー182及び第2ジョー184を含む。前の実施形態と同様に、第1ジョー182は操作端186及び把持端188を有する。第2ジョー184は操作端190及び把持端192を有する。把持端188及び192は各々それぞれのジョー中を横方向に伸長する間隔配置された複数のアパーチャを有する。円筒形磁石194が把持端の各々のアパーチャ内に配置される。磁石194は任意の適切な磁性体から作成することができる。磁石194は、把持端188及び192を相互の方向に偏倚させて、電気泳動ゲルスラブを支持するのに必要な把持力を提供するために、引き合う磁極が相互に向き合うように方向付けることが好ましい。図示した実施形態では、保護膜材料196がジョーの把持端に巻き付けられ、適切な接着剤によってそこに結合される。膜196は、磁石194の腐食を防止するために耐水性材料であることが好ましい。膜196は、ポリエステルまたはポリエチレンなど適切なポリマー膜とすることができる。電気泳動ゲルの把持を向上するために、各把持端188及び192に弾性ストリップ198が設けられる。ゲルの把持をさらに促進するために、研磨ストリップ200が弾性ストリップ198の外面に施される。
【0053】
本発明の好適な実施形態では、締付けジョーは、電気泳動ゲルを把持するための締付け力を与えるために適切な磁石を含む。図示した実施形態では、磁石はジョーの把持端に隣接して磁力を提供し、ジョーの把持端が偏倚し合うように方向付けられる。代替実施形態では、締付けジョーは、適切な蝶番によって固定枢支点を中心に蝶着することができる。ジョーは、板ばねまたはコイルばねによってばね偏倚して、ゲルに必要な締付け力を与えることができる。代替的に、把持端の締付け力を提供するために相互に反発するように方向付けられた磁極を持つ磁石を、ジョーの操作端に含めることができる。
【0054】
クランプの寸法は、ゲル及びロボットアセンブリの寸法によって変化することができる。クランプは、ゲルがクランプによって懸架されたときに引裂きまたは歪みを防止するために、ゲルの長さに沿って締付け力を分配するのに充分な長さの把持縁を持つことが好ましい。さらなる実施形態では、クランプは、必要な締付け力を提供するためにゲルの長さに沿って間隔をおいて配置された間隔配置把持面を持つことができる。クランプの把持面は、ゲルの長さに沿って連続把持面を形成するような大きさにすることが好ましい。
【0055】
染色ステーション108は、図23に示すように複数の隣接染色タンク202を含むことが好ましい。各々の染色タンク202は、適切な染色試薬及び電気泳動ゲルを包含するような大きさにする。染色タンク202は、装置10の長手方向の寸法に対して直角な方向に向けられる。様々な試薬は、着色剤、展開試薬、固定試薬、及び洗浄液など、技術的に周知の標準染色試薬である。一般的に、染色タンク202は、使用順に配列された様々な試薬を包含する。ゲル104を各タンク202にゲルを処理するのに充分な時間順次移送するために、ロボットアセンブリ12が設けられる。予め定められた処理時間後、ロボットアセンブリ12はゲル104を各タンク202から取り出し、次の処理ステップのためにゲル104を次のタンク202に移送する。
【0056】
図23を参照すると、染色ステップ108は、染色タンク202の上に配置された撹拌アセンブリ204を含む。図23に示す通り、染色タンク202は一体的ユニットとして組み立てられ、長手方向側壁206及び端壁208を形成する。染色タンク202は、様々な試薬をそれらの使用順に包含するように順次配列される。例えばこの実施形態では、染色タンク202はステーション108の上流端203から下流端205まで配列される。上流タンク202は染色液を包含することが好ましい。展開試薬、固定試薬、及び他の試薬は下流タンク202に提供される。ロボットアセンブリ12は、染色プロセスのプロトコルに従ってゲル104を1つのタンク202から別のタンクへ移送するようにプログラムされる。好適な実施形態では、下流端205には洗浄タンクが設けられる。ロボットアセンブリ12は、染色プロセスの最後に染色タンク202から洗浄タンク207へ、ゲルから試薬を洗浄するのに充分な時間、ゲル104を移送するようにプログラムされる。本発明の実施形態では、ゲルにおける先行試薬の残留物による後続試薬の汚染を最小限にするために、ロボットアセンブリ12は、各処理ステップの間にゲル104を洗浄タンク207へ移送して、次の試薬へ移送する前にゲル104から試薬を洗浄するようにプログラムされる。
【0057】
撹拌アセンブリ204は、側壁206の上縁の上に配置され、ステーション108の長手方向に伸長する支持レール210を含む。支持レール210は、染色タンク202の両端で側壁206に沿って方向付けられる。支持レール210は頂面212、内面214、及び外面216を有する。複数の間隔配置された切欠き218が内面214に形成され、頂面212まで伸長する。切欠き218は、切欠き208の底端に向かって収束する斜切頂面220を有する。図23に示す通り、支持レール210は染色タンク202及び洗浄タンク207の両側に配置され、切欠き218はそれぞれ染色タンク202及び洗浄タンク207の中心に整列される。切欠き218は、図6に示すのと同様の方法でそれぞれの染色タンク202中にゲル104を懸架するためにゲル104を支持するキャリア106を受容しかつ支持する大きさである。
【0058】
支持レール210は、ゲル104を試薬内で動かすために垂直方向に連続往復運動を行い、それによって染色タンク202内の試薬を連続的に撹拌するために取り付けられる。この実施形態では、支持レール210は垂直方向に連続的に往復運動するが、代替実施形態では、支持レール210は試薬を連続的に撹拌するために水平方向に振動することができる。染色タンク202内の試薬の連続撹拌は、染色ステップ中のゲル104の表面全体における試薬の均等な配分及び実質的に均等な温度を提供する。ロボットアセンブリ12は、処理タンク202のレール210の選択された位置にゲル104を移送するようにプログラムされる。
【0059】
図24及び25を参照すると、各支持レール210は、前方ブラケット222及び随行ブラケット224に連結される。ブラケット222は、本体226に対して実質的に垂直に伸長する頂脚228を有する本体部226を含む。脚228は外端230を有する。脚228の外端230は、枢支ピン232によって支持レール210の前方端に回動自在に連結される。本体226の頂端234は固定支持体236に回動自在に連結される。図23に示す通り、固定支持体236はそれぞれの側壁206に連結される。図示した実施形態では、底脚238は本体226の底端240から頂脚228と実質的に平行な方向に伸長する。
【0060】
ブラケット224はブラケット222と同様であり、それぞれの支持レール210の反対側の端を支持するために配置される。ブラケット224は、枢支ピン248によって固定支持体246に回動自在に連結された頂端244を有する本体部242を含む。頂脚250は本体242の頂端244から外端252まで伸長する。脚250の外端252は、枢支ピン254によってそれぞれの支持レール210の後方端に回動自在に連結される。ブラケット224はまた、本体242から頂脚250と実質的に平行な方向に伸長する底脚256をも含む。接続ロッド258は、枢支ピン260及び262によってそれぞれ底脚238及び256に回動自在に連結される。図24及び25に示す通り、接続ロッド258は、ブラケット222及び224が同時に回動して支持レール210の実質的に垂直方向の往復運動を生じることを可能にする。
【0061】
それぞれの支持レール210に連結されたブラケット224は、ブラケット224間に伸長するブレース266によって接続される。この方法で、回動ブラケットは一つに接続され、同調して運動するので、各支持レール210は同時に往復運動する。ブラケット222の少なくとも一方が駆動モータ268に接続される。駆動モータ268は固定支持体270に取り付けられ、偏心的に装架されたクランク272を含む。クランク272は枢支ピン276によって接続アーム274に連結される。接続アーム274は前方ブラケット222の底脚238まで伸長し、枢支ピン278によってそこに連結される。図24及び25に示す通り、モータ268はクランク272を回転するように作動し、枢支ピン232及び248をそれぞれ中心とするブラケット222及び224の回動を生み出す。ブラケット222及び224の回動は結果的に、支持レール210の実質的に垂直方向の往復運動を生じる。モータ268は適切な動力源に接続され、タイミング、モータ268の速度、及びそれぞれのゲル及び試薬の撹拌の所望のシーケンシングを制御するためにマイクロプロセッサによって制御される。
【0062】
図26〜29は、撹拌アセンブリの代替実施形態を示す。この実施形態では、2つの実質的に同一タンク280が、図26に示すように並行関係に配置される。タンク280は、電気泳動ゲルスラブを処理するための液体試薬または緩衝液を包含する大きさである。支持枠282はタンク280の上に配置される。枠282は側部レール284及び中央レール286を含む。端レール288は側レール284と中央レール286との間に伸長して、実質的に剛性の枠を画定する。側部レール284は、前実施形態と同様にキャリア及びゲルスラブを支持するために複数の間隔配置された切欠き290が形成された内面を有する。中央レール286は、側レール284のそれぞれの切欠き290と整列した切欠き290を両面に含む。
【0063】
固定支持体292がタンク280の端壁294に連結される。実質的にL形のブラケット296が、枢支ピン298によって各支持体292に回動自在に連結される。ブラケット296は、枠282に接続された第1脚300を含む。ブラケット296は、第1脚300に対して実質的に垂直に伸長する第2脚204を含む。図28に示す通り、枠282の各端のブラケット296の第2脚204は、接続ロッド306によって一つに接続される。接続ロッド306は枢支連結器308によって各脚304に連結される。
【0064】
駆動モータ310は、接続ロッド306を作動させて枢支ピン298を中心に枢支ブラケット296を回動させるように配置される。1実施形態では、駆動モータ310は、接続ロッド306の端と係合する偏心的に架設されたカム314を有する駆動軸312に接続される。駆動軸312及びカム314の回転は接続ロッド306の連続往復運動を生じ、それはブラケット296を回動させ、実質的に垂直方向の枠282の連続往復運動を生じる。
【0065】
代替実施形態では、接続ロッド306は、枠282の反対端でブラケット296を一つに接続するために共通バーの接続される。バーを係合し、バー及び接続ロッド306に連続往復運動を生じるカムまたは他の駆動システムを有する駆動モータを含めることができる。
染色タンク202は、試薬中にゲルスラブを懸架することによって、試薬及び電気泳動ゲルスラブを包含する大きさである。図30〜36に示す通り、染色タンク202は側壁318、端壁320、及び底壁322を有する。図示した実施形態の側壁318は、実質的に垂直に、かつ相互に平行に方向付けられる。側壁318は、染色タンク202の中心から外側に傾斜して傾斜面326を形成する頂端324を含む。傾斜面326は外側に開き、ゲルがロボットアセンブリ12によって下降されるときに、ゲルをそれぞれの染色タンク202内に向き付ける案内面を形成する。
【0066】
図30に示す通り、ゲル104はキャリア106に連結され、レール210によってそれぞれの染色タンク202内に懸架される。ゲル104は実質的に上下の往復運動で動かされて、液体試薬328中で撹拌を行う。ゲル104は可撓性であり、側壁318に膠着または接着し得る。ゲル104が側壁318に接着するのを防止するために、側壁318は凹凸付き表面を備えて、ゲル106と接触する側壁318の表面積を制限する。本発明の好適な実施形態では、側壁318には、側壁318から外向きに伸長する複数の突起330が形成される。一般的に突起330は、図31に示す通り、行と列の実質的に均等な配列に配置される。
【0067】
本発明の一実施形態の突起330は実質的にピラミッド形を持ち、面332が頂点334に向かって収束する。頂点334は、隣接頂点間で溝336を形成する。溝336は、ゲル106が側壁318と接触したときに溝336内に液体を流すことができる深さ及び幅を有する。好ましくは、溝336は、充分な量の液体をゲル106と側壁318との間に流すことができ、ゲル106が側壁381から引き離されるときに生じる吸引効果を解放し、それによってゲル106を解放し、ゲル106が延伸したり損傷する危険性を軽減する。
【0068】
図32に示す通り、突起330は実質的に均等な形状及び寸法を有する。代替実施形態では、突起は行及び列が千鳥配列され、異なる長さまたは幅を持つことができる。さらなる実施形態では、突起は、図33及び図34に示すように、概してドームまたは泡形を有する円形凸状表面を持つことができる。図35に示す別の実施形態では、突起は、凹所342によって分離される平坦な頂面340を持つことができる。図35に示す凹所342は概して、直線的な辺を持つV字形である。代替的に、凹所は湾曲した面を持つことができる。さらに別の実施形態では、突起は、図36に示すように隣接する突条との間に溝346を有する実質的に平行な突条344とすることができる。図36の実施形態では、突条344は、先端348に収束する面を持つ実質的に三角形の断面を有する。さらなる実施形態では、突条344は丸みを付けた凸面を持つことができる。突条344は、側壁318上に垂直または水平に方向付けることができる。
【0069】
突起及び凹所は、ゲルが表面に接着するのをゲルと側壁318の表面との間の液体に阻止させる溝を形成する。突起及び溝の実際の形状、寸法、及び数は、ゲルを解放する非固着表面が得られるように変化させることができることは理解されるであろう。
電気泳動ゲルの染色プロセス中に、蛋白質及び巨大分子は染色されて、分子が目に見えるようになる。本発明の実施形態では、染色プロセスの記録を提供するために、展開プロセス中にゲルの幾つかの像が得られる。特定の蛋白質及び巨大分子は染色プロセス中の異なる時点に現れるので、一連の写真を使用して、蛋白質及び巨大分子を識別し区別することができる。
【0070】
図37〜40を参照すると、展開及び撮像タンク362に撹拌アセンブリ360が装備される。展開タンク362は側壁364、端壁366、及び底壁368を含む。側壁364は実質的に平行かつ垂直であることが好ましい。図37に示すように、タンク362は、展開試薬370及びゲルスラブ372を包含する大きさである。ロボットアセンブリは、選択されたゲル及びそのそれぞれのキャリアを染色タンク202と展開タンク362との間で移送するようにプログラムされる。本発明の一実施形態では、ロボットアセンブリ12は、選択されたゲルを染色タンク202から洗浄タンク207へ移動し、次いで展開タンク362へ移動するようにプログラムされる。
【0071】
撹拌アセンブリ360は、展開試薬370中に懸架される撹拌板374を含む。好適な実施形態の板374は、タンク362の内部寸法を補完する大きさを持ち、ゲル372の大きさに少なくとも等しい寸法を持つ。図示した実施形態の撹拌板374は、透明なガラスまたはプラスチックで作ることができる、実質的に平面形状を持つ固体平板である。一般的に板374は金属で作られる。代替実施形態では、撹拌板374は、撹拌中に液体が穴を通って流れることを可能にするために穴を持つことができる。さらなる実施形態では、撹拌板374は、試薬370を撹拌する充分な強度を有する剛性メッシュ材とすることができる。
【0072】
撹拌板374は、撹拌アーム378に接続される側縁376を有する。アーム378は底端380を有し、枢支ピン382によって撹拌板374の側縁376に接続される。枢支ピン382は、図38に示すように側縁376の中間部に接続することが好ましい。
撹拌アーム378は、枢支ピン388によって固定支持体386に回動自在に連結される上端384を有する。図示した実施形態では、支持体386はタンク362の端壁366に連結される。
【0073】
駆動アセンブリ390は作動的に撹拌アーム378に接続されて、枢支ピン388を中心にするアーム378の連続往復運動を生じる。図示した実施形態では、撹拌アーム378は、上端384から撹拌アーム378の長手軸に対して実質的に垂直方向に伸長する脚292を含む。脚392は、図39に示すように接続バー394によって一つに接続される。この実施形態の駆動アセンブリ390は、カム部材398を有するモータ396を包含する。モータ396はカム398を回転させて脚392を係合させ、枢支ピン388を中心にして撹拌アーム378を回動させるように作動する。図37及び38に示すように、カム398は、側壁364に対して垂直な実質的に直線方向の撹拌板374の連続往復運動を生じる。撹拌板374は、撹拌運動中に撹拌板374が側壁364に平行に維持することができるように、撹拌アーム378に回動自在に連結される。
【0074】
ゲルの展開ステージ中に、モータ396は連続的に作動して、板374の連続撹拌運動を生じる。本発明の好適な実施形態では、側壁364は透明であり、適切な撮像装置400が透明な側壁364に隣接して配置される。撮像装置400は、タンク362内でゲル372の像を捕獲し記録することのできるカメラ、ビデオ装置、またはCCD撮像装置とすることができる。図40に示すように、駆動アセンブリ390は制御装置402に接続される。展開ステージ中に、選択された時間間隔で、制御装置402は駆動アセンブリ390を作動させて、撹拌板374がゲル372を透明な側壁364に押しつけるように撹拌アーム378を図40に示す位置まで回動させる。そのときに、制御装置402は撮像装置400を作動させて、ゲル372の像を捕獲する。この方法で、逐次像を捕獲して、展開プロセス中の様々なステージを記録することができる。
【0075】
本発明の実施形態では、ロボットアセンブリ12は、染色タンク202からゲルを選択し、ゲルを予め定められた時間だけ洗浄タンク207に移送し、次いでゲルを展開タンク362に移送するようにプログラムされる。ゲルの1つまたはそれ以上の像が捕獲された後、ロボットアセンブリ12は、さらなる処理のためにゲルを染色タンク202に戻す。ゲルは、さらなる処理の後に再び展開タンク362に移送されて、染色プロセス中のゲルの一連の像を得る。ロボットアセンブリ12は、幾つかのゲルの逐次像を捕獲するために様々なタンクの間で幾つかのゲルを逐次移送することができる。ロボットアセンブリ12のコンピュータ制御システムは、処理される各ゲルの位置、各ゲルのプロセスの段階の記録を維持し、捕獲された像を特定のゲルと調和させる。
【0076】
図41は、展開タンク406における撹拌アセンブリ404の代替実施形態を示す。撹拌アセンブリ404は、撹拌アーム410に接続された撹拌板408を含む。撹拌アーム410は、枢支ピン414によって支持体412に枢着される。この実施形態ではアーム410は支持体412の中間点で枢着される。アーム410は枢支ピン414から間隔を置いて配置された頂端416を有する。駆動アセンブリ418は、回転クランク422を有するモータ420を含む。接続ロッド424はクランク422から撹拌アーム410の頂端416まで伸長する。モータ420はクランク422を回転させて、ピン414を中心とするアーム410の回動を生じ、それが撹拌板408をタンク406の側壁に向かって往復運動させる。
【0077】
本発明の自動装置は、コンピュータまたは中央処理装置によって制御され操作される。図42は、ブロック430によって示される中央処理装置を含む装置用の制御システムを表す。中央処理装置は、ブロック432によって示される枠18に沿ったロボットアセンブリの運動を制御するための駆動モータ52、ブロック434によって示されるブーム32を上昇及び下降させるためのモータ64、及びブロック436によって示されるブーム32の長さに沿って関節式アームを動かすためのモータ、ならびにブロック438によって示される関節式アームを操作するための作動装置に動作的に接続される。中央処理装置はまた、ブロック440によって示されるアセンブリ360を撹拌するための駆動アセンブリ、及びブロック442によって示される撹拌アセンブリ404、ならびにブロック444によって示される撮像装置400にも動作的に接続される。
【0078】
本発明のコンピュータ制御による操作システムは、複数の電気泳動ゲルを処理するための様々な処理ステップを調整する。本発明の好適な実施形態では、コンピュータ操作システムは、装置中で複数のゲルを連続的に操作し、各ゲルがそれぞれのステージを通過するときにゲルの進捗の記録を維持する。貯蔵タンクからゲルを捕捉し、ゲルを様々な処理タンクに移送するためのロボットアセンブリ12の動作及び運動、ならびにゲルが様々なタンク内に維持される時間の長さは、メインコンピュータによって制御され記録される。コンピュータはまた、選択されたゲルの識別コードを記録し、処理ステップ全体を通してゲルの位置を監視することもできる。コンピュータシステムはまた、撹拌をゲルの移動及び移送と調和させるように、撹拌装置の動作及びシーケンシングをも制御する。
【0079】
本発明の様々な実施形態を選択して本発明を説明したが、請求の範囲で定義する本発明の範囲から逸脱することなく、追加及び変形を施すことができることを当業者は理解されるであろう。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の一実施形態における電気泳動ゲルを操作し処理するための装置の斜視図である。
【図2】
図1の装置の正面図である。
【図3】
上昇位置のブームを示す、本発明の一実施形態におけるロボットアセンブリの部分端面図である。
【図4】
下降位置のブームを示すロボットアセンブリの部分端面図である。
【図5】
延長位置の関節式アームを示す部分端面図である。
【図6】
後退位置の関節式アームの部分端面図である。
【図7】
連結位置の関節式アームを示す部分端面図である。
【図8】
電気泳動ゲル用のキャリアと整列した関節式アームを示す部分側面図である。
【図9】
図8のキャリアの開口内を伸長する関節式アームの部分側面図である。
【図10】
図8のキャリアに連結された関節式アームの部分側面図である。
【図11】
本発明の好適な実施形態における電気泳動ゲル用のキャリアの正面図である。
【図12】
図11のキャリアの端面図である。
【図13】
キャリアに連結されたゲルを示す図11のキャリアの端面図である。
【図14】
弾性連結端及び滑り止め面を示すキャリアのジョーの部分斜視図である。
【図15】
本発明の第2実施形態におけるキャリアの斜視図である。
【図16】
図15のキャリアの組立分解斜視図である。
【図17】
図15のキャリアの端面図である。
【図18】
ゲルに連結された把持端を示す図15のキャリアの端面図である。
【図19】
本発明のさらなる実施形態におけるキャリアの端面図である。
【図20】
ゲルに連結された把持端を示す図19のキャリアの端面図である。
【図21】
本発明の別の実施形態におけるキャリアの斜視図である。
【図22】
図21のキャリアの端面図である。
【図23】
本発明の一実施形態における撹拌アセンブリの斜視図である。
【図24】
下降位置のゲル支持体を示す、図23の撹拌アセンブリの部分側面図である。
【図25】
上昇位置のゲル支持体を示す、図23の撹拌アセンブリの部分側面図である。
【図26】
本発明の別の実施形態における撹拌アセンブリの斜視図である。
【図27】
上昇位置のゲル支持枠を示す図26の撹拌アセンブリの斜視図である。
【図28】
図27の撹拌アセンブリの部分端面断面図である。
【図29】
図27の撹拌アセンブリの部分端面断面図である。
【図30】
タンクの表面を示す電気泳動ゲル用処理タンクの部分側面断面図である。
【図31】
図30の処理タンクの表面の拡大部分正面図である。
【図32】
図30の処理タンクの表面の部分断面端面図である。
【図33】
本発明の第2実施形態における処理タンクの表面の部分断面図である。
【図34】
本発明の第3実施形態における処理タンクの側壁の表面の断面図である。
【図35】
本発明の第4実施形態における処理タンクの側壁の断面端面図である。
【図36】
本発明の第5実施形態における処理タンクの端壁の部分斜視図である。
【図37】
撹拌器が後退位置にある、撹拌アセンブリを持つゲル用処理タンクの部分端面断面図である。
【図38】
延長位置の撹拌器を示す、図37の処理タンクの部分断面端面図である。
【図39】
図37の処理タンクの部分断面正面図である。
【図40】
タンクの側壁にゲルを押しつける撹拌器を示す、図37のタンクの部分端面断面図である。
【図41】
本発明の別の実施形態における撹拌アセンブリを持つ処理タンクの部分端面断面図である。
【図42】
本発明の装置のコンピュータ制御システムの略図である。
Claims (76)
- 電気泳動ゲルスラブを保持し移送するためのクランプであって、
操作端及び把持端を有する第1ジョーと、
前記第1ジョーに連結され、前記第1ジョーに対して可動である第2ジョーとを備え、
前記第1ジョーが操作端及び把持端を有し、前記第1及び第2ジョーの前記把持端がゲルスラブを損傷することなく前記ゲルスラブを把持し懸架する長手方向寸法を有し、前記第2ジョーの前記把持端がゲルスラブを把持するために前記第1ジョーの前記把持端の方向に偏倚するように構成されている
クランプ。 - 前記クランプが前記第1及び第2ジョーの前記把持端を一緒に偏倚させるために少なくとも1つの磁石を備える、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2ジョーの把持端を一緒に偏倚させるために、前記第1ジョーの前記把持端が第1磁石を含み、前記第2ジョーの前記把持端が第2磁石を含む、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2磁石が磁気プラスチックストリップである、請求項3に記載のクランプ。
- 前記ジョーの前記把持端を開閉するために前記第2ジョーが前記第1ジョーに対して回動自在である、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1ジョーが前記第2ジョーを前記第1ジョーに対して回動自在にするための支点を含む、請求項5に記載のクランプ。
- 前記支点が前記第1ジョーの前記把持端と前記操作端との間に位置し、前記把持端に実質的に平行に伸長する、請求項6に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2ジョーの前記把持端が前記ゲルスラブを把持するための滑り止め面を有する、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1ジョーが前記操作端と前記把持端との間の距離によって画定される高さを有し、前記第2ジョーが前記操作端と前記把持端との間の距離によって画定される高さを有し、前記第1ジョーの前記高さが前記第2ジョーの前記高さより大きい、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1ジョーの前記操作端が、前記クランプを操作するためにキャリアアセンブリを受容するような寸法を有する少なくとも1つの開口を含む、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1ジョーの前記操作端が前記第2ジョーの長手方向の長さより大きい長手方向の長さより大きい、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1ジョーの前記操作端が両端にショルダを有し、各々の前記ショルダが支持体を係合してゲルを実質的に垂直方向に懸架するような寸法を有する、請求項11に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2ジョーが実質的に平面状のシート材から形成される、請求項1に記載のクランプ。
- 前記シート材が金属、ガラス、及びプラスチックから成るグループから選択される、請求項13に記載のクランプ。
- 前記クランプが前記第1及び第2ジョーに連結された蝶番をさらに備え、前記第2ジョーが前記第1ジョーに対して回動自在である、請求項1に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2ジョーの前記把持端が弾性緩衝部材を含む、請求項1に記載のクランプ。
- 前記弾性緩衝部材が滑り止め面を有する、請求項15に記載のクランプ。
- 前記緩衝部材が弾性ポリマーフォームである、請求項17に記載のクランプ。
- 前記第1及び第2ジョーの前記把持端が凹凸付き把持面を形成する複数の粒子を含む、請求項1に記載のクランプ。
- 電気泳動ゲルスラブを操作する方法であって、
操作端及び把持端を持つ第1ジョーと、操作端及び把持端を持つ第2ジョーとを有し、前記把持端が相互に向かって偏倚されるクランプを設けるステップと、
長さ、幅、及び側縁を有するゲルスラブを設けるステップと、
前記側縁を前記ジョーの前記把持端の間に配置し、前記ゲルスラブを把持するのに充分な圧力で前記把持端を前記ゲルスラブに向かって偏倚させるステップと、
前記ゲルスラブを実質的に引き裂くことなく前記ゲルスラブの前記側縁を把持するのに充分な力で前記ジョーの前記把持端を一緒に偏倚させた状態で、前記クランプを上昇させ、前記ゲルスラブを垂直方向に懸架させるステップと
を含む方法。 - 染色液を含むゲル染色タンクの上の位置に前記キャリアを移動させ、前記ゲルを染色するのに充分な時間だけ前記ゲルスラブを前記染色液中に下降させるステップを含む、請求項20に記載の方法。
- 前記クランプの前記第1及び第2ジョーが前記把持端を一緒に偏倚させるために磁石を含む、請求項20に記載の方法。
- 前記磁石が前記第1及び第2ジョーの前記把持端に連結される、請求項20に記載の方法。
- 前記第2ジョーが開口位置と把持位置との間で軸を中心に回動し、前記方法が、前記ゲルスラブの前記側縁を前記把持端の間に配置する間、前記第2ジョーを前記開口位置に維持し、その後、前記第2ジョーを解放して前記ゲルスラブを把持するステップを含むように構成されている、請求項20に記載の方法。
- 電気泳動ゲルスラブを操作するための自動装置であって、
複数のワークステーションの間で第1実質的水平方向、第2実質的水平方向及び垂直方向に可動であるロボットアームと、
前記ロボットアームに連結されたキャリアアセンブリであって、前記電気泳動ゲルスラブに取外し可能に連結するために少なくとも1つの連結アームを有し、連結位置と解放位置との間で可動であるキャリアアセンブリと、
ゲルスラブを前記ワークステーションの間で操作するために前記ロボットアーム及び前記キャリアアセンブリに動作的に連結されたマイクロプロセッサと
を含む装置。 - 前記ワークステーションの間に伸長する実質的に直線状の案内支持体と、
前記直線状案内支持体に連結され、前記直線状案内支持体の長手方向の長さに沿って前記第1方向に可動である垂直支持体と、
前記垂直支持体に連結される長手方向寸法を有するブームとをさらに備え、
前記キャリアアセンブリが前記ブームに連結され、前記ブームの前記長手方向寸法に沿って前記第2方向に移動可能である、
請求項25に記載の装置。 - 前記ブームが前記垂直支持体に連結された第1端と、前記垂直支持体から外向きに間隔をおいて配置された第2端とを有し、前記ブームが前記垂直支持体に沿って前記実質的に垂直方向に可動である、請求項26に記載の装置。
- 複数の前記電気泳動ゲルスラブを貯蔵するための寸法を有する貯蔵容器と、
前記ゲルスラブを処理するための少なくとも1つの処理タンクとをさらに備え、
前記ロボットアーム及びキャリアアセンブリが前記ゲルスラブを前記貯蔵容器と前記処理タンクとの間で移動させる、
請求項25に記載の装置。 - 複数の前記処理タンクを備え、前記ロボットアーム及びキャリアアセンブリが前記ゲルスラブを前記処理タンクの各々に順次移動させることができる、請求項28に記載の装置。
- 前記処理タンクが第1及び第2側壁ならびに前記側壁の間に伸長する端壁を有して、処理液を包含するためのキャビティを画定する、請求項28に記載の装置。
- 前記側壁の少なくとも一方が、前記電気泳動ゲルスラブが前記側壁に接着するのを阻止する内面を有する、請求項30に記載の装置。
- 前記少なくとも一方の側壁の前記内面が、前記ゲルスラブの前記側壁との接触を制限するために外向きに伸長する複数の突起を有する、請求項31に記載の装置。
- 前記突起が隣接する突起間に液体溝を画定する距離だけ間隔を置いて配置される、請求項32に記載の装置。
- 前記突起が実質的にピラミッド形である、請求項32に記載の装置。
- 前記突起が前記側壁から間隔を置いて配置される頂点を有し、前記頂点が前記ゲルスラブの前記側壁との接触を制限する表面積を有する、請求項32に記載の装置。
- 前記突起が実質的に均等な配列に構成される、請求項32に記載の装置。
- 前記処理液を撹拌するための撹拌器をさらに備えた、請求項30に記載の装置。
- 前記撹拌器が、前記処理液内に垂直方向に配置された平板と、前記平板を前記第2側壁の方向に往復運動させるための操作アセンブリとを備えた、請求項37に記載の装置。
- 前記撹拌器が前記平板の対向する側縁に回動可能に連結された1対の操作アームを備え、前記操作アームが前記操作アセンブリに作動的に連結される、請求項38に記載の装置。
- 前記操作アームの各々が、固定支持体に回動可能に連結された上端と、前記平板に連結された下端とを有する、請求項39に記載の装置。
- 前記処理タンクが、前記処理タンクに含まれる処理液中で前記電気泳動ゲルを撹拌するためのゲル撹拌器を備えた、請求項28に記載の装置。
- 前記ゲル撹拌器が前記ゲルスラブを実質的に垂直方向に往復運動させる、請求項41に記載の装置。
- 前記ゲル撹拌器が前記ゲルスラブを前記処理液中に懸架させるための枠を備え、前記装置が前記枠及び懸架ゲルスラブを前記垂直方向に往復運動させるための駆動アセンブリをさらに備えた、請求項42に記載の装置。
- 前記駆動アセンブリが、前記枠に回動可能に連結された第1端と固定支持体に回動可能に連結された第2端とを有する少なくとも1つのアームを備えた、請求項43に記載の装置。
- 前記アームを、前記固定支持体を中心に回動させるために前記アームに作動的に連結された駆動アセンブリをさらに備えた、請求項44に記載の装置。
- 前記アームが前記第2端から伸長する脚を含み、前記駆動アセンブリが前記固定支持体を中心に前記アームを回動させるために前記脚に作動的に連結された、請求項45に記載の装置。
- 前記駆動アセンブリが、クランク部材と前記クランク部材を前記アームの前記脚に作動的に接続する接続部材とを有するモータを備えた、請求項46に記載の装置。
- 前記駆動アセンブリがカム部材を有するモータを備え、前記カム部材が前記脚に作動的に接続される、請求項46に記載の装置。
- 処理液で電気泳動ゲルを処理するためのタンクアセンブリであって、
側壁を有し、液浴を包含するような寸法を有する処理タンクと、
前記タンク内に配置された可動撹拌部材を含み、前記側壁の方向に可動である撹拌器と、
前記撹拌器を動かし、前記タンク内に含まれる液体を撹拌させるために、前記撹拌器に連結された駆動部材と
を備えたタンクアセンブリ。 - 前記撹拌部材が前記側壁に対して実質的に垂直な平面に沿って往復運動して前記液体を撹拌させる、請求項49に記載のアセンブリ。
- 前記撹拌部材が電気泳動ゲルの寸法を補完する寸法を有する平面状部材である、請求項49に記載のアセンブリ。
- 前記撹拌部材が前記側壁の寸法を補完する寸法を有する平板であり、前記平板が前記側壁に対して実質的に垂直に方向付けられる、請求項49に記載のアセンブリ。
- 前記側壁が実質的に垂直である、請求項52に記載のアセンブリ。
- 前記平板が前記側壁に対して実質的に水平方向に動く、請求項52に記載のアセンブリ。
- 前記撹拌部材が頂縁、底縁、及び対向する側縁を有し、前記撹拌器が前記駆動部材及び各々の前記対向する側縁に連結された1対のアームを含む、請求項49に記載のアセンブリ。
- 前記アームが前記撹拌部材の前記側縁に回動可能に連結される、請求項55に記載のアセンブリ。
- 前記アームが前記撹拌部材の前記側縁の中間部分に回動可能に連結される、請求項56に記載のアセンブリ。
- 前記アームが頂端及び底端を有し、前記アームの前記頂端が支持体に回動可能に連結され、前記底端が前記撹拌部材の前記側縁に回動可能に連結される、請求項56に記載のアセンブリ。
- 前記支持体が固定支持体であり、前記アームが前記固定支持体に対して回動軸を中心に回動する、請求項58に記載のアセンブリ。
- 前記アームの前記頂端から伸長する脚をさらに備え、前記アームを前記支持体に対して回動させるために前記駆動部材が前記脚に作動的に接続された、請求項59に記載のアセンブリ。
- 電気泳動ゲルを予め定められた期間前記側壁に当てて配置させるために、前記撹拌器が前記側壁に向かって可動である、請求項52に記載のアセンブリ。
- 前記側壁が透明であり、前記アセンブリが、前記ゲルが前記側壁に押しつけられたときに前記側壁を通して電気泳動ゲルの像を記録するための撮像装置を含む、請求項61に記載のアセンブリ。
- 電気泳動ゲルを前記タンクに移送するためのコンピュータ制御自動ロボットアームをさらに備えた、請求項62に記載のアセンブリ。
- 前記電気泳動ゲルを染色するための少なくとも1つの染色タンクと、前記電気泳動ゲルを洗浄するための洗浄タンクとをさらに備え、前記自動ロボットアームが前記染色タンクと前記洗浄タンクとの間、及び前記洗浄タンクと前記処理タンクとの間で前記電気泳動ゲルを移動させるようにプログラムされる、請求項63に記載のアセンブリ。
- 前記ロボットアームが前記電気泳動ゲルを前記処理タンクから前記染色タンクに移動させるようにプログラムされる、請求項64に記載のアセンブリ。
- 電気泳動ゲルを処理するための処理容器であって、前記処理容器が、
内面及び外面を有する側壁を備え、
前記内面が前記容器の内部領域の方向に内向きに伸長する複数の間隔配置された突起を有し、前記突起が隣接する突起の間に凹所を画定する距離だけ間隔を置いて配置され、前記突起が、ゲルスラブを支持しかつ前記容器が液体を含むときに前記ゲルスラブが前記側壁に接着するのを防止するのに充分な表面積を持つ外面を持つように構成された、
容器。 - 前記容器が前記容器の前記内部領域を画定する2つの対向する側壁を備え、前記側壁の各々が、前記容器に対して内向きに伸長し、前記ゲルスラブが前記側壁に接着するのを防止するような寸法を有する突起を持つ、請求項66に記載の容器。
- 前記突起間の前記凹所が、前記ゲルスラブが前記側壁に接着するのを防止するのに充分な量の液体を前記突起の間に流すことを可能にする寸法を持つ、請求項66に記載の容器。
- 前記突起が実質的に均等な配列に配置された、請求項66に記載の容器。
- 前記突起が実質的にピラミッド形を有する、請求項69に記載の容器。
- 染色アセンブリで電気泳動ゲルを染色する方法であって、
複数の電気泳動ゲルを保持するために保持タンクを設けるステップと、
前記電気泳動ゲルを染色するために少なくとも1つの染色タンクを設けるステップと、
前記電気泳動ゲルを操作するためにコンピュータ制御ロボットアセンブリを設けるステップと、
前記電気泳動ゲルを染色するのに充分な時間だけ前記電気泳動ゲルを前記少なくとも1つの染色タンクに順次移送するステップと、
前記電気泳動ゲルを前記少なくとも1つの染色タンクから前記保持タンクを移送するステップと
を含む方法。 - 前記染色アセンブリが試薬を含む複数の染色タンクを備え、前記方法が前記電気泳動ゲルを前記染色タンクに順次移送するステップを含む、請求項71に記載の方法。
- 前記染色アセンブリが撮像装置を有する撮像タンクを備え、前記方法が、前記電気泳動ゲルを前記染色タンクから前記撮像タンクへ移送し、前記電気泳動ゲルの像を捕捉するステップをさらに含む、請求項72に記載の方法。
- 前記染色アセンブリが少なくとも1つの洗浄タンクをさらに含み、前記方法が、前記電気泳動ゲルから試薬を洗浄するのに充分な時間だけ前記電気泳動ゲルを前記染色タンクから前記洗浄タンクへ移送し、その後前記電気泳動ゲルを前記撮像タンクへ移送するステップを含む、請求項73に記載の方法。
- 前記画像を捕捉した後、前記電気泳動ゲルを前記撮像タンクからそれぞれの染色タンクへ移送するステップを含む、請求項74に記載の方法。
- 前記撮像タンクが透明な側壁及び撹拌器を含み、前記方法が、前記撹拌器を動かして前記電気泳動ゲルを前記透明な側壁に押しつけ、その後前記像を捕捉するステップを含む、請求項74に記載の方法。
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