JP2004524108A - 閉ループ薬剤デリバリシステムおよびその遠隔管理 - Google Patents
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Abstract
少なくとも1つのIMD(12)と通信する経皮的薬剤デリバリシステム(20)は、外部に取り付けられて、ペーサ、ディフィブリレータ、および同様の治療デバイスに関連するショックの前に、またはショックと同時に、痛みの鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を送出する。薬剤デリバリシステム(20)は、薬物用の格納部を有する取り付け可能なストリップを含み、表皮に取り付けられる。薬物は、IMD(12)がショックを送出しようとしているという表示に応答して血流内に放出される。薬剤デリバリデバイスは種々の薬剤と共に使用する。さらに、薬剤の送出は、患者によって制御されて、半自動使用を提供し、かつ/または、遅延放出を終了させる。経皮的薬剤デリバリシステム(20)およびIMD(12)は、システムステータス指示器を含んで、薬剤デリバリデバイスおよびIMDのリアルタイム動作データを個別にまた組み合わせて提供する。薬剤デリバリデバイスはまた、CHF患者を処置するためのCHFモニタと共に実装する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明は包括的には医療デバイスに関する。具体的には、本発明は、無線データ通信での埋め込み医療デバイスと外部の薬剤デリバリデバイスとの間の通信に関する。より具体的には、本発明は、肺高血圧症のための心臓ショックの印加または薬剤送出の前に、たとえば、RV圧力を用いて、鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を自動的に送出するシステムに関する。薬剤の吐出は、無線通信システムによって埋め込みデバイスと外部デバイスとの間で調整される。本発明はまた、患者の遠隔管理を可能にし、遠隔管理において、外部デバイスからの薬剤送出データおよび埋め込みデバイスからの治療情報が、データ転送の種々の方法を用いて遠隔の場所に転送されて、医師および介護者が、必要に応じて患者を遠隔で観察および監視することを可能にする。本発明の一態様において、薬剤送出量および処置の頻度は、パラメータの修正および埋め込こみ医療デバイスの調整によって制御されるのが好ましい。別の実施形態において、外部の薬剤デリバリデバイスは、薬剤送出を始動および要求する埋め込み医療デバイスからの通信信号をオーバライドするように直接プログラムされる。
【背景技術】
【0002】
埋め込み可能な薬剤ポンプと一緒に、心臓ペースメーカ、ディフィブリレータなどの治療用医療デバイスを埋め込む現行のやり方は、管理するのが面倒でかつ費用がかかる。さらに、たとえば、ディフィブリレータおよび埋め込み薬剤デリバリデバイスを用いる場合、ディフィブリレータ用のリード線に加えて、薬剤を送出するためにカテーテルを操作する必要があるであろう。当技術分野で知られているほとんどの埋め込み薬剤デリバリデバイスは、血流内に直接薬剤を送出しない。
【0003】
カーディオバージョンショックによる痛みの緩和は、従来技術において種々の患者の問題となってきた。心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出と共に行なわれる痛み緩和治療のほとんどは、当技術分野ではよく知られている。さらに、体の部位にボーラスの痛み緩和薬剤を自動的かつ周期的に送出する埋め込み可能な薬剤分配器の操作を通した痛みの緩和もまた当技術分野ではよく知られている。たとえば、Elsberry他に付与された米国特許第5,662,689号および第5,817,131号は、カーディオバージョンショックの痛みを緩和する方法および装置を開示している。その開示は、カーディオバージョンが必要な時に、患者の心臓の少なくとも1つのチャンバにカーディオバージョン電気エネルギーを供給し、心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出の前に、または、送出と共に患者の体の適切な部位に痛み緩和治療を適用して、患者が知覚する伝搬性の痛みを緩和するようにする埋め込み可能なカーディオバータを含む。組み合わされたカーディオバージョンおよび痛み緩和治療は、埋め込み可能でマルチプログラミング可能な単一の医療デバイス、または患者の体を通してデバイス間での動作コマンドおよびステータスコマンドを通信する手段を有する個別の埋め込み可能なカーディオバージョンおよび痛み制御デバイスにおいて実現されるのが好ましい。
【0004】
Elsberry他に付与された米国特許第5,893,881号は、ボーラスの鎮痛薬を送出することによってカーディオバージョンショックの痛みを緩和する方法および装置を開示している。具体的には、本発明は、カーディオバージョンが必要な時に、患者の心臓の少なくとも1つのチャンバにカーディオバージョン電気エネルギーを供給し、心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出の前に、または、送出と共に患者の体の適切な部位に痛み緩和治療を適用して、患者が知覚する伝搬性の痛みを緩和するようにする埋め込み可能なカーディオバータを開示している。組み合わされたカーディオバージョンおよび痛み緩和治療は、埋め込み可能でマルチプログラミング可能な単一の医療デバイス、または患者の体を通してデバイス間での動作コマンドおよびステータスコマンドを通信する手段を有する個別の埋め込み可能なカーディオバージョンおよび痛み制御デバイスにおいて実現されるのが好ましい。
【0005】
Avitallに付与された米国特許第5,087,243号は、心筋イオン導入デバイスを開示している。埋め込みディフィブリレータと共に、特定の関心皮下組織部位に薬効物質(medicinal material)を迅速に提供する時に使用する埋め込み可能なイオン導入デリバリシステムが開示されており、このデリバリシステムは、電源に接続した一対のディフィブリレーション電極と共に、薬物の供給用の皮下に位置するパウチを使用する。電極の1つは、関心組織に関して近位に配置され、制御された電気パルスを利用して、関心薬物を分配するように設計される。パウチは、ポンプ機構によって、電極システムの投与電極に接続される。
【0006】
Valcke他に付与された米国特許第5,733,259号は、閉ループ薬剤送出の方法および装置を開示している。具体的には、閉ループ薬剤デリバリシステムは、患者の応答とルールベース意思決定法を使用して、診断のために術者指定の応答を達成するようにする。好ましい実施形態において、心臓診断は、運動をシミュレートする作用薬剤(agent drug)を投与することで薬理学的に心臓にストレスをかけることによって行なわれる。好ましい方法において、好ましくは、心拍数などの生理的変数に対する目標およびその目標値を達成する方策を含む、プロトコルが定義される。方策は、1分当たりの心拍数の増加率などの、その変数の所望の増加率の指定を含むことが好ましい。方策は、時間の関数としての生理的変数の所望の変化を含む。
【0007】
Kroll他に付与された米国特許第5,925,066号は、薬剤および電気治療制御装置を有する心房性不整脈センサを開示している。その発明は心房性不整脈センサに関しており、薬剤分配装置が開示されている。この装置は、心房細動を監視し、処置するための、マルチフェーズ、マルチステージインテリジェントシステムを備える。この装置は、心房レート検知手段、心臓ペーシングおよび抗頻拍ペーシング手段、好ましくは2重ポンプ構成とイオン導入デバイスを用いて動作する、複数薬剤分配機能を有する自己清掃カテーテルラインを含む薬剤デリバリ手段を含む。薬剤デリバリシステムはまた、薬剤を心房に放出するための多孔性カテーテルを含んでもよい。インテリジェントシステムは、メモリに実装された論理(ソフトウェア)を含んで、連続して心房レートを監視し、事前設定された心臓活動パラメータに基づいて、心臓ペーシング、抗頻拍ペーシングまたは薬剤分配のいずれかの応答を始動させるようにする。このシステムは、病歴記録機能も含む。
【0008】
Arzbaecher他に付与された米国特許第5,527,344号は、薬理学的な心房のディフィブリレータおよび方法を開示している。この発明において、心房細動の開始を検出した時に、患者にディフィブリレーション薬剤を自動的に送出する方法および埋め込み可能な装置が開示されている。心臓の心房活動が検出され、監視される。送出時間は連続して計算され、送出信号は心房活動の監視されたレベルの関数として送られる。送出信号が送られると、注入ポンプは、ディフィブリレーション薬剤を患者の血流内に放出する。心房活動はまた、連続して監視されて、ペーシング信号が心房活動の監視されたレベルの第2の関数として送られるペーシング時間が計算される。ペーシング信号が送られると、ペーサ(pacer)は心臓の心房を整調する。
【0009】
Banon他に付与された米国特許第5,135,480号は、経皮的薬剤デリバリデバイスを開示している。より具体的には、その発明は、着脱可能に取り付けられた電極を有する経皮的デバイスに関しており、このデバイスは、人間の皮膚に接触するようになっており、そこを通して、電極に含まれる薬剤物質が、イオン導入力または電気浸透力の影響下で皮膚に渡される第1表面、および導電性のある第2表面を有しており、電極は、使用時に、0.1〜30cmの範囲の皮膚との接触表面積、および親水性媒体に対して0.1〜15重量/容量%の範囲の濃度で親水性媒体に溶解または分散した薬剤を有する。
【0010】
Swerdlow他に付与された米国特許第6,091,989号は、電気ショック治療からの痛みを軽減する方法および装置を開示している。その発明は、痛みのある治療刺激の適用の前に患者に痛み抑制刺激を適用することを含む、痛みのある治療刺激の前に患者を事前に処置するための方法および装置を開示している。痛み抑制刺激を適用することは、痛みのある治療刺激の必要性を検知するステップと、痛みのある治療刺激を適用する前に患者に痛み抑制刺激を送出するように準備をするステップと、痛みのある治療刺激を適用する前に患者に痛み抑制刺激を送出するステップとを含む。この方法および装置は、全自動式の、完璧に埋め込み可能な、シングルまたはデュアルチャンバの心房または心室カーディオバータ−ディフィブリレータにおいて具体化される。痛み抑圧事前パルス法は、主に、意識のある患者での使用を意図しているが、寝ている患者に使用してもよい。
【0011】
先に引用した従来技術からわかるように、カーディオバージョンショックの痛みの緩和は、心臓治療における重要な考慮事項である。しかし、心房ディフィブリレーションショックあるいは不快または痛みを伴なう可能性のある他の薬剤治療の前に、または、それと同時に、痛み鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を自動的に送出する閉ループ制御システムが必要とされている。
[発明の概要]
本発明は、概して、好ましくは治療の送出前に埋め込みデバイスによって経皮的に薬剤を供給する、埋め込み医療デバイスと無線通信を行う薬剤デリバリシステムに関する。本システムは、テレメトリまたは無線通信を使用して、埋め込みデバイスとデータを交換し、それによって、ショック弱化(attenuation)薬剤が心房ディフィブリレーションショックの前に送出されるように、ショック前イベントを特定する。より具体的には、イオン導入薬剤デリバリデバイスが、患者の体の外部に取り付けられ、患者の中の埋め込み医療デバイスと通信伝送チャネルによって相互接続される。外部デバイスおよび埋め込み医療デバイスは、それらの間でのテレメトリおよび等価な無線通信システムを用いて、双方向にデータ交換する。
【0012】
さらに、外部イオン導入薬剤デリバリデバイスおよび埋め込み医療デバイスは、必要に応じて、問い掛けおよびパラメータの再プログラムを行うために、プログラマまたは独立遠隔監視(IRM)外部デバイスに独立してアクセス可能である。さらに、IRMまたはプログラマのいずれかを通して、医師または介護者が観察するためにデータをPCに送信することができる。同様に、データはサーバに転送され、サーバは、解析、フォローアップ、または調査および開発のために、データの複数のユーザがアクセス可能であってよい。
【0013】
さらに、遠隔で患者をフォローアップし、必要に応じて調整または治療の勧告を提供するために、インターネット、イントラネット、エクストラネットまたはワールドワイドウェッブ(World Wide Web)を通して、サーバからのデータが第3者によってアクセス可能であってよい。
【0014】
本発明の一態様は、身体に対して1つまたは複数の治療方式を提供することに関しており、治療方式は、2つ以上の個別の医療デバイスを含み、その医療デバイスのうちの少なくとも1つは生体内に埋め込まれ、他のデバイスは、外部に取り付けられ、埋め込みデバイスと双方向データ通信を行い、埋め込みデバイスとデータ交換する。
【0015】
本発明の別の態様は、連続して生体の状態を監視することであって、それによって、カーディオバージョン電気エネルギーが患者の心臓の少なくとも1つのチャンバに加えられる前にショック弱化治療を供給する、監視することを含む。外部デバイスと内部デバイスの間の連続監視および通信は、埋め込み医療デバイスがショックを送出する前に外部デバイスからの薬剤の送出を調整する。本発明のこの態様において、外部デバイスおよび内部デバイスは、通信し、カーディオバージョンが顕著であることを示すショック前の状態を特定する。
【0016】
本発明の別の態様は、遠隔通信システムを含み、遠隔通信システムにおいて、外部薬剤デリバリデバイスが監視され、埋め込み医療デバイスによる治療をトリガするであろうイベントの表示に応答するように作動する。外部デバイスは、遠隔でプログラムされて、治療の直前に、または治療と同時に経皮的に薬剤を送出することができる。同様に、通信システムは、埋め込みデバイスの遠隔観察およびプログラミングを可能にするであろう。さらに、送出される痛み軽減薬剤の量が遠隔で調整されて、カーディオバージョン治療の変化を補うことができる。
[好ましい実施形態の詳細な説明]
図1は、外部に取り付けられた薬剤デリバリデバイスと通信するために使用されるようになっている埋め込み可能な医療デバイス、たとえばIMDの図である。患者10に埋め込まれたIMDはIMD12を含む。当技術分野の従来のやり方によれば、IMD12は、密封された生物学的に不活性な外部ケーシング内に収容され、外部ケーシングは、IMDのペーシングカーディオバージョン/検知回路内の不関電極として役立つようにそれ自体伝導性があってもよい。参照数字14でまとめて示される1つまたは複数のペースメーカのリード線は、従来の方法で、IMD10に電気的に結合し、静脈18を介して患者の心臓16内に延びる。リード線14の遠位端の近くには、電気心臓信号を受信するための、かつ/または、心臓16に電気ペーシング刺激および/またはカーディオバージョン/ディフィブリレーション刺激を送出するための、1つまたは複数の露出した伝導性電極が一般に配置される。当業者は理解するように、リード線14を、その遠位端が心臓16の心房および/または心室にある状態で埋め込むことができる。
【0017】
本発明は、埋め込み医療デバイスを含む一実施形態において本明細書で述べられるが、本発明の開示の恩恵を受ける当業者は、本発明を、多くの他のタイプの埋め込み可能な医療デバイスシステムと共に実施することができることを理解するであろう。全ての要素について、全ての要素は、無数の等価の代替物(そのうちのいくつかのみが本明細書に記載される)のうちの任意の1つによって置き換えられることができる。
【0018】
図1に示すように、外部薬剤デリバリデバイス20は、テレメトリ伝送21によってIMD12にリンクしている。
図2は、図1の変形形態であって、プログラマ22が埋め込み医療デバイス12と外部薬剤デリバリシステム20と通信している状態が示されている。具体的には、プログラミングユニット22は、アップリンクおよびダウンリンク通信チャネル23および23’によって、それぞれ、埋め込み医療デバイス12および外部薬剤デリバリデバイス20とテレメトリまたは無線通信を行う。図2を参照して本明細書に記載されるプログラマ22は、「Portable Computer Apparatus with Articulating Display Panel」と題するThomas J. Winklerに付与された米国特許第5,345,362号(この特許はその全体が参照によって本明細書に援用される)により詳細に開示されている。同様に、ホームモニタなどの、IMD12および薬剤デリバリデバイス20のプログラミングを可能にする他の遠隔デバイスは、それぞれ、「Information Remote Monitor (IRM) Medical Device」および「Heart Failure Quick Look Summary for Patient Management Systems」と題する米国特許出願第09/776,265号および第60/190,272号に開示されており、これらの特許は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0019】
図3は、データが種々の媒体を用いて伝えられて、プログラマ、IRMまたは等価なデバイス22によって、IMD12および薬剤デリバリデバイス20からの情報を転送するようにする本発明の別の実施形態である。先に述べたように、IMD12および薬剤デリバリデバイス20からのデータは、デバイス22へアップリンクされ、デバイスから、たとえば、モデム、ISDNライン、光ファイバ、ケーブル、赤外線、ブルートゥースを使用する通信システム、すなわち、等価な直接通信システムまたは無線通信システムを用いて、PC24またはサーバ26に送られることができる。サーバ26はまた、局28において資格のあるユーザが直接アクセス可能である。さらに、サーバ26は、インターネット30によって、遠隔ユーザ32がアクセス可能であってよい。
【0020】
この例示的な通信ネットワークによって、介護者、医師、および他の資格のある職員は、IMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作を遠隔でアクセスし、観察または再プログラムすることができる。たとえば、ユーザ28は、LAN1または他のセキュアなラインを使用してサーバ26にアクセスすることができ、サーバからは、評価および調整、または遠隔患者監視のために、IMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作に関連する現在のデータか、または格納されたデータのいずれかを得ることができる。同様に、局32の遠隔ユーザは、インターネット30によってIMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作および機能データにアクセスすることができてよい。
【0021】
本発明の重要な態様の一つは、経皮的に操作可能な薬剤デリバリデバイス20を使用することである。このデバイスは、Lattin他に付与された意匠特許第384,745号に開示されている電気輸送薬剤デリバリシステムと似ている。さらに、同様のデバイスがCormier他に付与された米国特許第5,995,869号に開示されている。その上、電圧ブースト回路を有する電気輸送薬剤デリバリデバイスは、Riddle他に付与された米国特許第6,035,234号に開示されている。また、同じ薬剤デリバリデバイスを用いて出力を設定する電気輸送デバイスおよび方法は、Johnson他に付与された米国特許第6,086,572号に開示されており、その特許は、その全体が参照によって本明細書に援用される。
【0022】
本発明は、従来技術で開示された、埋め込みデバイスと薬剤デリバリデバイスとの間の適用性の高い通信リンクを実施する。限定することなく先に示した通信システムは、米国特許第5,683,432号および第5,843,139号におおむね記載されているテレメトリまたはFunkeに付与された米国特許第4,987,897号(その特許はその全体が参照によって本明細書に援用される)に開示されているシステムなどの等価な医療デバイス通信システムであるであろう。したがって、本発明は、IMD治療から生ずるショックの衝撃および他の不快を弱めるための、埋め込みデバイスとデータ通信を行なうように動作する閉ループ薬剤デリバリデバイスを提供する。
【0023】
ここで、図4を参照すると、心房細動の監視および心房216、218の可能性のあるカーディオバージョンが必要な時に、概略的に示した人の心臓16に関して本発明を具体化する完璧に埋め込み可能な心房カーディオバージョンシステム12および外部プログラマ22が示される。心房カーディオバージョンシステム12は、治療レベルの痛み緩和用の鎮痛薬の送出と、それに続く十分な振幅および持続期間の心房カーディオバージョン電気エネルギーパルスまたはショックの送出を順次始動して、心房細動時に心臓16を効果的にカーディオバージョンすることができる。図4に示す心臓16の部分は、右心室(RV)212、左心室214、右心房(RA)216、左心房218、SVC220、CS口(ostium)すなわち開口224を含むCS221、左心室自由壁、および下大静脈227である。
【0024】
システム30は、一般に、内部回路要素、電池、テレメトリアンテナ、バイポーラRVリード線234、およびRA−CSリード線236を密封するための封入器232を含む。封入器232ならびにリード線234および236は、患者の皮膚の下に埋め込まれるようになっており、心房カーディオバータシステム30を完璧に埋め込み可能にする。
【0025】
RVリード線234は、心臓16の右心室212との電気接触を確立するようになっている電極238および240を有する心内膜バイポーラリード線を備えるのが好ましい。電極238および240によって、心室脱分極または右心室212のR波のバイポーラ検知が可能になる。図示するように、リード線234は、SVC220を通って、右心房216に送られ、次に右心室212に入って、電極238、240を、図示するように右心室の心尖に留まらせる。
【0026】
RA−CSリード線236は、たとえば、米国特許第5,165,403号に示されるように、一般に、チップすなわちCSカーディオバージョン電極244および近位リングすなわちRAカーディオバージョン電極246を含む。図示するように、RA−CSリード線236は、柔軟性があり、上大静脈220を下方に通り、右心房216に入り、冠状静脈洞口224に入るようになっている。CS電極244は、心臓の左側の近傍で冠状静脈洞チャネル221内を進み、第1電極すなわちチップ電極222が、左心室214に隣接しかつ左心房218の下にある冠状静脈洞222内か、最も好ましくは、左心室214に隣接しかつ左心房218の下にある大心臓静脈223内のいずれかの冠状静脈洞チャネル221内にあるようにする。電極244および246は、CS電極244が上述したように位置すると、RA電極246が右心房216内にあるように離間して配置される。RA電極246と共にCS電極244は、心房216および218において心臓活動のバイポ−ラ検知を可能にする。
【0027】
CS電極244およびRA電極246はまた、心房へのディフィブリレーション電気エネルギーの送出を可能にする。CS電極244が左心房218の下の左心室214の近傍に位置し、RA電極246が右心房216内にあるため、カーディオバージョン電気エネルギーは、これらの電極間に加えられると、心臓16の心房216および218にほぼ限定されるであろう。結果として、心房がカーディオバージョンまたはディフィブリレーションされる時に右心室212および左心室214に加えられる電気エネルギーは、最小になるであろう。これにより、心臓の心房にカーディオバージョン電気エネルギーを加えた結果として、心臓の心室細動が誘導される可能性が大幅に減るであろう。
【0028】
他の電極システムおよびカーディオバージョン経路が開示されており、それらは本発明を実施する時に使用するのに適している。こうした1つの心房カーディオバージョン電極システムは、Gomezにより編集され、Cardiac Pacingに公表された、Blanc等による論文「Safety and Feasibility of Transvenous Cardioversion in Atrial Tachycardia」 Future Pub. Co., 1985, pp1526-1529に開示されている。この電極システムは、電極を右心房と肺動脈に位置させる単一リード線を使用する。RV電極と皮下電極の間での心房カーディオバージョンショクの送出は、米国特許第5,292,338号に開示されている。冠状静脈洞電極と皮下電極の間での心房ディフィブリレーションパルスの送出もまた米国特許第5,314,430号に開示されている。
【0029】
さらなる適当な心房カーディオバージョン電極システムは、その全体が参照により本明細書に援用される米国特許第5,549,642号に開示されている。その特許に開示されている電極システムは、RA/SVC電極(単独で、または任意選択で皮下電極に結合される)およびCS電極を含む。細長いRA/SVC電極は、患者母集団の大部分について、およそ1.0ジュール以下の範囲の心房ディフィブリレーションしきい値を供給するらしく、それらの患者は、先に参照した米国特許第5,314,430号で使用するRAまたはSVCからCS/大静脈電極システムにわたって大幅な改善を示す。
【0030】
上述した心房カーディオバージョン電極システムおよび関連する心房および/または心室リード線のいずれもが、本発明を実施する時に使用されることができる。しかし、約1.0ジュールのカーディオバージョンショクでさえも、母集団の大部分にとっては苦痛である可能性がある。これは特に、心房細動エピソードが頻繁に繰り返され、カーディオバージョンを頻繁に必要とするためである。
【0031】
封入器232内で、システム30は、RVリード線234に結合し、バイポーラ電極対238、240にわたる心室の電気信号を受信する心室検知増幅器250および増幅器からのR波を検出するR波検出器252を含む。心室検知増幅器250およびR波検出器252は、RVリード線234によって心室検知増幅器に送られた電位図のR波を検知する第1検出手段を形成する。R波検出器252は、当技術分野ではよく知られているタイプであり、R波の発生が心臓の心周期中に検知されると出力パルスを供給する。心房ディフィブリレーションショックまたはパルスの送出は、以下に述べるように、心室タイマ264を使用してR波からタイミングをとられる。
【0032】
先に参照した米国特許第5,292,338号、第5,165,403号、第5,314,430号、および第5,549,642号の所定の実施形態におけるリード線および電極システムは、右心室内に挿入されたRVリード線上にあるRVディフィブリレーション電極および一対の心室検知電極を含む。別法として、図4に示す心房カーディオバージョンシステムにおいて、このタイプのバイポーラねじ込み式心室電極を有する共通心室ペーシングリード線を、ペーシング(pace)/検知電極238、240として使用することができる。
【0033】
心房検知増幅器254は、RA−CSリード線236に結合して、右心房216にわたる電気信号すなわちP波を受信するようにする。心房検知増幅器254は、RA−CSリード線236のCS電極244とRA電極246によって採取される心臓のP波心房活動を検出する第2検出手段を形成する。心房検知増幅器254のP波出力信号は、アナログ−デジタル変換器260に結合し、アナログ−デジタル変換器は、心臓の心房活動を表すアナログ信号をデジタルサンプルに変換し、心房細動が存在するかどうか、また心房カーディオバージョンショックが、心房を正常な心房レートに変えるのに効果があるかどうかを判断するためにさらに処理されるようにする。
【0034】
心房カーディオバージョンシステム30の封入器232はさらに、好ましくは、先に参照した米国特許第5,292,338号に開示されている方法で、またさらに、図7のフロー図に関して以下で述べるように実施されるマイクロコンピュータ262を含む。本発明のこの実施形態によるマイクロコンピュータ262の実施態様によって、複数の機能ステージ、および後で外部プログラマ22にテレメトリで出力するために、オペレーティングアルゴリズムおよびプログラム可能なパラメータならびに蓄積されたオペレーティングデータを格納するRAM/ROM282をもたらす。
【0035】
回路は、各QRST周期において再発生する種々の間隔ならびにR波同期時間間隔のタイミングをとる心室タイマ264、心室タイマ264においてタイムアウトさせる時間間隔を選択する間隔設定ステージ266、痛み緩和治療を送出するために、間隔設定ステージ266で設定したさらなる遅延時間を計時する遅延タイマ265、任意選択の患者警告デバイス267と警告設定レジスタ263、カーディオバージョンエネルギーレベル設定ステージ269、心房細動検出器270、電荷送出制御ステージ272、鎮痛薬送出制御ステージ290、および計算ステージ280を含む。
【0036】
マイクロコンピュータ262は、RAM/ROMメモリ282と連携して動作するようになっており、メモリは、マルチビットアドレスバスおよび双方向マルチビットデータバスによってマイクロコンピュータ262に結合し得る。これによって、マイクロコンピュータ262が、書き込みまたは読み出し動作を実行するためにメモリ内の所望のメモリロケーションをアドレス指定することが可能である。書き込み動作中、マイクロコンピュータ262は、マルチビットデータバスによって決まるアドレスにあるメモリ282に時間間隔または動作パラメータなどのデータを格納する。読み出し動作中、マイクロコンピュータ262は、アドレスバスにわたって設けられたマルチビットアドレスによって特定された格納ロケーションにあるメモリからデータを得て、双方向データバスにわたってメモリ282からデータを受け取る。心房細動の検出および治療の送出に関するデータは、当技術分野ではよく知られている方法で、外部プログラマ22に問い掛け、テレメトリで出力するために、RAMメモリ282に記録されることができる。
【0037】
マイクロコンピュータ262の、計算ステージ280と連携する心房細動検出器270において、当技術分野で知られている種々の心房細動検出方法のうちの任意の方法を用いて、心房検知増幅器254が検出したデジタル化されたP波から、心房細動の検出を行うことができる。一般に、心房細動は、長い系列の高いレート(たとえば、240BPM以上)の心房脱分極またはP波に応答して検出されることができる。心房細動に対してより大きな特異性が望まれる場合、レート波形形状の規則性についての解析を使用することもできる。
【0038】
心房細動の終了は、心房脱分極のレートの減少および/またはその規則性の増加に応答して検出されることができる。
適切な検出方法は、PACE, Vol. 7, May-June 1984, part II,pp541-547で公表された、Arzbaecher等による「Automatic Tachycardia Recognition」に、また、Adams他によるPCT出願番号US92/02829号、国際公開番号WO92/18198号に開示されており、どちらも、その全体が参照により本明細書に援用される。PCT出願において、心室頻拍または細動の誘導を回避するために、高電圧心房ディフィブリレーションパルスを心室に慎重に同期させることもまた論じられている。
【0039】
さらに、心房細動の発生を自動的に検出する装置の状況において、患者は、任意選択で、心房細動の検出を警告されて、警告デバイス267の動作を通して心房カーディオバージョンショックの送出の準備をするようにすることができる。本発明の実施形態のこの別の変形形態において、心房細動を診断したことおよび痛み緩和薬剤治療の送出を開始したことの警告を、患者に提供することができる。警告は、米国特許第5,332,400号(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載される方法で行なうことができるが、必要であれば患者がそれを聞いて予防処置をとるのに十分な大きさの可聴周波数で発振する圧電結晶発振器を駆動することによって行なうのが好ましい。患者はまた、任意選択で、マイクロンピュータ262にコマンドを伝える時に使用するための制限された機能のプログラマ22を備えてもよく、それによって、患者が、痛み緩和治療の効果を感ずるまで、カーディオバージョンショックの送出を止め、効果を感じた時に、患者は、心房細動の存在を再確認して、プログラマ22を使用してカーディオバージョンショックの送出を可能にする。
【0040】
この点について、システム30はまた、心房が細動状態にあることを心房細動検出器270が判断した時に患者に警告アラームを生成するのに利用される、警告設定レジスタ263、遅延タイマ265、および警告デバイス267を含む。警告デバイス267は、心房細動が検出されたこと、および、カーディオバージョン電気エネルギーが患者の心房に加えられるであろうことを患者に警告する可聴アラーム音発生圧電結晶発振器を構成する。
【0041】
プログラマ22が設けられる場合、システムはまた、任意選択で、症候性心房細動に応答して痛み緩和およびカーディオバージョン治療の送出を始動するための、患者始動コマンド信号を含む。この状況においても、患者が痛み緩和治療の効果を感ずるまで、プログラマ22を使用してカーディオバージョンパルスの送出を遅延させることができることが有用であると信じられている。
【0042】
細動検出警告が患者に送出された後、または、患者がプログラマ22によってカーディオバージョン治療を要求した後、レジスタ263は、患者が、細動検出警告を受取ったか、または、治療を要求したことを示すように設定される。その直後に、遅延タイマ265は、警告遅延期間のタイミングとりを始め、RF送信器292とアンテナ294によって薬剤デリバリシステム20への通信を始動する。遅延期間は、患者が警告を受け取るか、または治療を要求した時から、患者がカーディオバージョン電気エネルギーを最初に受け取るのを期待すべき時までの時間間隔を決める。遅延時間は、痛み緩和治療が効果を現すことを可能にし、患者が心房カーディオバージョン電気エネルギーを受け取る準備ができるようにするのに十分な時間をもたらすように、1分から20分の間でプログラム可能であることが好ましい。望まれる場合、任意選択で、カーディオバージョンパルスを送出する少し前に第2の警告を与えてもよい。患者が、警告遅延中に、痛み緩和治療の鎮痛薬の効果を認めない場合、患者は、プログラマ22を使用して、遅延タイマ265をリセットし、タイマ265が終了するまでカーディオバージョンパルスの送出を遅延させるようにすることができる。別法として、プログラマは、その代わりに、患者が鎮痛薬の効果を認めるまで、患者がパルスの送出を遅延させることを可能にし、埋め込みデバイスに対する、治療が送出されてよいということを示す、患者が始動するイネーブル信号に従ってだけカーディオバージョン治療の送出を可能にすることができる。さらなる代替方法として、プログラマを使用して、警告遅延中に治療を単に中断することができ、これは、治療が患者によって初めて要求された場合、および、患者の症候がおさまった場合に特に役立つ可能性がある。
【0043】
警告の提供を専用に行なう装置を含む上述した警告システムは、患者が、鎮痛薬が効果を現したことを自主的に感ずることができる場合には必要がない場合がある。
図5は、本発明と共に使用することができる代表的な電気輸送デリバリシステムを示す。デバイス20は、上部ハウジング46、回路板アセンブリ48、下部ハウジング56、陽極電極57、陰極電極59、陽極リザーバ62、陰極リザーバ64、および皮膚適合接着剤67を備える。上部ハウジング46は、デバイス20を患者の皮膚の上に保持するのに役立つ横突き出し部45を有する。上部ハウジング46は、射出成形可能なエラストマ(すなわち、エチレン酢酸ビニル)でできているのが好ましい。プリント回路板アセンブリ48は、ディスクリート部品52に結合した集積回路49、アンテナ54、および電池50を備える。回路板アセンブリ48は、開口43aおよび43bを通過する柱(図5には示さず)によってハウジング46に取り付けられ、柱の端部は、加熱/溶解されて、回路板アセンブリ48をハウジング46に熱ステーキングされる(heat stake)。下部ハウジング56は、接着剤67によって上部ハウジング46に取り付けられ、接着剤67の上部表面72は、下部ハウジング56および突き出し部45の底部表面を含む上部ハウジング46の両方に接着される。
【0044】
回路板アセンブリ48の下側には、ボタン電池50が(部分的に)示されている。他のタイプの電池もまた、デバイス20を駆動するのに使用されることができる。
デバイス20は、一般に、電池50、電子回路49、52、54、電極57、59、および水素薬剤リザーバ62、64で構成され、それらの全ては、内蔵ユニットに一体化される。回路板アセンブリ48の出力(図5には示さず)は、下部ハウジング56内に形成された窪み60、60’内の開口58、58’を通して、導電性接着剤ストリップ66、66’によって電極59および59と電気接触する。電極57および59は、次に、薬剤リザーバ62および64の上側68、68’と直接に機械的接触し、かつ電気接触する。薬剤リザーバ62、64の底側70、70’は、接着テープ67の開口65、65’を通して患者の皮膚に接触する。
【0045】
デバイス20は、任意選択で、患者が電気輸送によって薬剤の用量を自己投与することを可能にする特徴を有する。プッシュボタンスイッチ42を押し下げることによって、回路板アセンブリ48上の電子回路は、所定の長さの送出間隔の間、所定のDC電流を電極/リザーバ57、62および59、64に送出する。プッシュボタンスイッチ42は、好都合には、デバイス20の上側に配置され、カバーを通して容易に作動される。好ましくは、短時間以内、たとえば、3秒以内でのプッシュボタンスイッチ42の2重押しを使用して、薬剤送出用のデバイスを始動させ、それによって、デバイス20を不注意に始動させる可能性を最小にする。デバイスは、LED44が点灯すること、電極57および59によるTEN様刺激、および/または、たとえば「警笛発生装置(beeper)」からの可聴音信号による薬剤デリバリ間隔開始の視覚的、触覚的かつ/または可聴の確認をユーザに送信するのが好ましい。薬剤は、所定の送出間隔にわたって、たとえば腕または体上を、電気輸送によって患者の皮膚を通して送出される。
【0046】
陽極電極57は銀でできているのが好ましく、陰極電極59は塩化銀でできているのが好ましい。リザーバ62および64のどちらもが、高分子ゲル材料でできているのが好ましい。電極57、59およびリザーバ62、64は、下部ハウジング56によって保持される。
【0047】
液体薬剤溶液または懸濁液は、リザーバ62および64の少なくとも1つの中に含まれる。約1×10−4M〜1.0M以上の範囲にある薬剤濃度を使用することができ、その範囲の下の部分にある薬剤濃度が好ましい。通常、薬剤を含むリザーバはまた、皮膚または粘膜の敏感化を減らすかまたは妨げるのに必要なフラックスを供給するのに効果のある量および濃度の選択された非敏感化物質を含む。
【0048】
図6は、薬剤デリバリシステム20の集積回路49の単純化した概略ブロック図を示す。RAM/ROM74(双方向バス79によって内部接続された)内に収容したプログラムの制御下にあるマイクロプロセッサ72は、受信器78およびアンテナ54を通してIMD12からコマンドを受信する。薬剤送出を始動させるコマンドによって、マイクロプロセッサ72は、薬剤デリバリ制御ブロック80を通して薬剤送出を始動させ、薬剤デリバリ制御ブロックは、2つの電極(図示せず)を通してイオン導入薬剤送出を始動させる。タイマ77は、以前にプロブラマ22(図6には図示せず)を介してプログラムされた、RAM/ROM74に格納された間隔の制御の下で薬剤送出のための時間の長さを計る。タイマ77がタイムアウトすると、上述した同じテレメトリシステムを用いて、送信器ブロック76およびアンテナ54からIMD12に信号が送られる。
【0049】
アヘン剤(すなわち、硫酸モルヒネ、ヒドロモルホン)および非アヘン剤(すなわち、α2アドレナリンアゴニストおよび神経特異的カルシウムチャネル遮断物質(neuron specific calcium channel blocking agents))を含む種々の鎮痛薬剤または物質(または、単に「鎮痛薬」)の注入は、投与後の迅速かつ効果的な痛覚消失を実証した。投与した特定の鎮痛薬に依存して、痛み抑圧の開始は、数分〜1時間以内に起こり、痛覚消失の持続期間は、4〜24時間の範囲にあることが報告されている。心室細動とは対照的に心房細動には急速なカーディオバージョンが必要ないため、痛覚消失開始の遅延は問題とならない。痛覚消失までの時間はシステム30によって利用されて、心臓細動の継続が再確認され、カーディオバージョンショックを送出するために蓄電コンデンサが充電され、カーディオバージョンショックを心周期のR波と同期させることが可能になるように心室検知を確保することができる。
【0050】
本発明の第1の代替の実施形態は、上述した痛み緩和治療の送出の代替として、または、それと共に、D−ソタロール、プロカインアミド、またはキニジンなどのカーディオバージョンまたはディフィブリレーションしきい値低減物質を送出するために、薬剤デリバリシステム20を使用してもよい。こうした場合のディフィブリレーションしきい値の低減は、振幅を下げ、カーディオバージョンパルスの痛みを減らす可能性を与えるであろう。したがって、しきい値低減物質の送出は、痛み緩和治療として、または、痛み緩和治療の一部として使用することができる。より複雑な実施形態において、2つの個別の薬剤デリバリシステムを使用して、しきい値低減物質のみの、または、鎮痛薬と共にしきい値低減物質の送出が可能になるであろう。
【0051】
本発明の第2の代替の実施形態は、通常、軽い心不全に適しているチアジド系利尿薬(ヒドロクロロチアジド、クロルサリドン)、厳しい容積過負荷または抗チアジド浮腫に使用されるループ系利尿薬(フロセミド、ブメタニド、エタクリル酸)などの利尿および血圧調整薬を送出するために、薬剤デリバリシステム20を使用してもよい。さらに、ACE阻害薬は、症候性および無症候性左心室機能不全を有する患者の心不全の進行を妨げるかまたは遅らせることが示された。現在、4つの物質、すなわち、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、およびキナプリルがCHF(うっ血性心不全)の処置に対して使用されている。本実施形態のIMD12の実施態様は、その全体が参照による本明細書に組み込まれる、米国特許第5,535,752号および第6,155,267号に記載されるような、Medtronic Chronicle(商標)CHF監視システムを使用するであろう。米国特許第6,155,267号に記載されるIMD12は、少なくとも1つの生理的パラメータを表す長期データを監視するであろう。長期データを監視して、少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化が検出される。検出された状態変化に関連するデータは、IMD12内に格納される。少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化の検出は、ベースライン(たとえば中心基準ラインならびにコントロールの上限と下限)を確定し、その後、少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化を示す監視中の長期データが、所定の事前プログラムした状態(たとえば、中心基準ラインならびにコントロールの上限と下限に基づいた状態)を満足しているかどうかを判断することによって行われる。データがこれらの所定の限度外で発生する場合、IMD12は、テレメトリ信号を薬剤デリバリシステム20に送って、上述したように、適切な薬剤の送出が始動される。
【0052】
第3の代替の実施形態は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,987,356号に記載された特徴および機能を組み込むことによって、患者始動器/プログラマ22として、薬剤デリバリシステム20を利用してもよい。
【0053】
図7は、本発明による、図4に示すシステムの動作のフローチャートを示す。常に(心房カーディオバージョンショックの送出中以外)続くステップS100にて、心臓の心房活動が検知される。ステップS102にて、心房細動検出器270において、心房細動検出アルゴリズムが呼び出される。心房細動が検出されると、ステップS104にて、IMD30は、薬剤デリバリ制御部290、RF送信器292、およびアンテナ294を介して薬剤デリバリシステム20に信号を送信して、薬剤分配器20からのプログラムされたボーラスの痛み緩和薬剤の、S105での送出が始動される。
【0054】
電荷デリバリ制御部272は、蓄電コンデンサの充電を開始するように指令されるが、鎮痛薬の効果が現れる遅延時間の終わりまでコンデンサの充電を遅らせ、痛覚消失過程中に、すなわち、痛覚消失の効果が継続すると期待される期間中に、コンデンサが充電を開始するのが好ましい。S107にて、薬剤デリバリシステム20は、薬剤送出の終了の確認をIMD12に返信する。患者が、検出ステータス、薬剤送出およびカーディオバージョンステータスを示す、任意選択の警告ステップを含んでもよいが、図7のフローチャートには示されていない。
【0055】
遅延タイマ265は、ステップS106およびS108にて鎮静薬の効果が現れる遅延でタイムアウトするように、ロードされ、イネーブルされる。この遅延中に、心房細動エピソードの継続が、ステップS100およびS102にて確認され、任意選択で、アルゴリズムがその時点で停止されてもよい。しかし、心房細動期間(bout)が再発生するため、また、ボーラスの痛み緩和薬剤がすでに送出されているため、遅延時間の終わりに再確認することは、カーディオバージョンショック治療を送出すべきかどうかを判断するのに十分である。
【0056】
遅延タイマ265がステップS108にてタイムアウトする時、遅延タイマ265は、痛覚消失の間リセットされ、ステップS110にて始まる。心房細動検出は、痛覚消失過程で、ステップS112にて確認される。心房細動検出が、痛覚消失過程がタイムアウトした後に再確認されただけの場合、心房細動検出が痛覚消失過程中に再確認されるまで、ステップS104〜S114を繰り返す必要がある。
【0057】
次に、ステップS116にて、電荷デリバリ制御部272は、蓄電コンデンサ充電回路274が、高電圧出力コンデンサをレベルステージ269で設定したカーディオバージョンエネルギーまで充電することを可能にするよう指令される。次に、マイクロコンピュータ262は、R波検出器252が検出したR波によって、間隔設定ステージ266において同期時間間隔を設定する。次に、心室タイマ264は、心室および心房検知増幅器250および254にブランキング信号を供給する。両方の動作はステップS118にて行われてもよい。継続した心房細動の再確認はまた、ステップS116とステップS118の間に行われてもよい。
【0058】
心室タイマ264の同期時間間隔が終了すると、電極244および246を介して心房カーディオバージョンショックを放出するように放出回路276を動作させる命令が、電荷デリバリ制御部を通して与えられる。心房カーディオバージョンショックが送出された後、心房および心室検知増幅器は再びイネーブルされ、心房細動の有無が再びステップS112にてテストされる。エピソードが終了している場合、アルゴリズムはループしてステップS100に戻る。
【0059】
エピソードが終了していない場合、図7のステップが繰り返される。一定回数試みた後、利用できる治療が使い尽くされる可能性がある。治療が成功してもしなくても、患者は、担当医師に相談するように助言されるであろう。エピソードの事象履歴および送出された治療をRAM282に記録して、後でテレメトリで出力し、当技術分野でよく知られている方法で医師が解析して、治療を再プログラムするのに役立つようにする。
このように、心房カーディオバージョンエネルギーの送出によって引き起こされる痛みに対抗する痛み緩和治療を供給する方法のシーケンスは、心房細動の初期検出、任意選択の患者への警告、痛覚消失を生じる薬剤注入治療、鎮痛薬の効果が現れ、蓄電コンデンサが充電されることを可能にするタイムアウト、心房細動の再確認、カーディオバージョンエネルギーの送出、および首尾よい心房ディフィブリレーションが行われたことの確認を含む。首尾よい心房カーディオバージョンが行われなかった場合、図7のステップが再始動されるであろう。ただし、薬剤が過度の量になるのを防止するために、痛覚消失過程時間がタイムアウトするまでは、鎮痛薬剤送出は繰り返されないであろう。
【0060】
使用する鎮痛薬に依存して、薬剤が過度の量になるのを防止するためのさらなる時間遅延の間、前の送出から計時したさらなる鎮痛薬のボーラスの送出を禁じる他のタイマを含むことも望ましい。こうしたタイマは、設定された期間にわたって送出された鎮痛薬の蓄積量を考慮してもよい。
【0061】
さらに、永久不変にプログラムされた設定では望ましい痛覚消失効果が達成されない場合、プログラマ22を用いて、増やした量の鎮痛薬の送出を一時的にプログラムするオプションを患者に提供することが望ましい。患者がプログラムしたこうした増加量の日時記録は、医師による見直しのためにシステムメモリに保持され、プログラマの繰り返し使用を禁止することができる。
【0062】
前述の特定の実施形態は本発明のやり方を例示する。したがって、本発明から、または添付の特許請求項の範囲から逸脱することなく、当業者に知られているかまたは本明細書に開示されている他の手段を使用することができることが理解されるべきである。したがって、添付の特許請求項の中で理解されるはずである。すなわち、本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく、特に述べた以外の方法で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】埋め込み医療デバイスと双方向通信する外部に取り付けられた薬剤デリバリデバイスを示す図である。
【図2】外部薬剤デリバリデバイスと埋め込み医療デバイスのいずれもとデータをアップリンクおよびダウンリンクするのに使用されるような、外部プログラマまたは遠隔ホームデバイスを示す図である。
【図3】本発明の遠隔通信および監視システムの一態様を示す図である。
【図4】痛み緩和薬剤治療の自動遠隔送出を使用する、本発明の自動心房カーディオバータおよび痛み緩和システムのブロック略図である。
【図5】代表的な薬剤デリバリデバイスを示す図である。
【図6】薬剤デリバリシステムのブロック略図である。
【図7】本発明の高レベル論理フロー図である。
【0001】
本発明は包括的には医療デバイスに関する。具体的には、本発明は、無線データ通信での埋め込み医療デバイスと外部の薬剤デリバリデバイスとの間の通信に関する。より具体的には、本発明は、肺高血圧症のための心臓ショックの印加または薬剤送出の前に、たとえば、RV圧力を用いて、鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を自動的に送出するシステムに関する。薬剤の吐出は、無線通信システムによって埋め込みデバイスと外部デバイスとの間で調整される。本発明はまた、患者の遠隔管理を可能にし、遠隔管理において、外部デバイスからの薬剤送出データおよび埋め込みデバイスからの治療情報が、データ転送の種々の方法を用いて遠隔の場所に転送されて、医師および介護者が、必要に応じて患者を遠隔で観察および監視することを可能にする。本発明の一態様において、薬剤送出量および処置の頻度は、パラメータの修正および埋め込こみ医療デバイスの調整によって制御されるのが好ましい。別の実施形態において、外部の薬剤デリバリデバイスは、薬剤送出を始動および要求する埋め込み医療デバイスからの通信信号をオーバライドするように直接プログラムされる。
【背景技術】
【0002】
埋め込み可能な薬剤ポンプと一緒に、心臓ペースメーカ、ディフィブリレータなどの治療用医療デバイスを埋め込む現行のやり方は、管理するのが面倒でかつ費用がかかる。さらに、たとえば、ディフィブリレータおよび埋め込み薬剤デリバリデバイスを用いる場合、ディフィブリレータ用のリード線に加えて、薬剤を送出するためにカテーテルを操作する必要があるであろう。当技術分野で知られているほとんどの埋め込み薬剤デリバリデバイスは、血流内に直接薬剤を送出しない。
【0003】
カーディオバージョンショックによる痛みの緩和は、従来技術において種々の患者の問題となってきた。心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出と共に行なわれる痛み緩和治療のほとんどは、当技術分野ではよく知られている。さらに、体の部位にボーラスの痛み緩和薬剤を自動的かつ周期的に送出する埋め込み可能な薬剤分配器の操作を通した痛みの緩和もまた当技術分野ではよく知られている。たとえば、Elsberry他に付与された米国特許第5,662,689号および第5,817,131号は、カーディオバージョンショックの痛みを緩和する方法および装置を開示している。その開示は、カーディオバージョンが必要な時に、患者の心臓の少なくとも1つのチャンバにカーディオバージョン電気エネルギーを供給し、心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出の前に、または、送出と共に患者の体の適切な部位に痛み緩和治療を適用して、患者が知覚する伝搬性の痛みを緩和するようにする埋め込み可能なカーディオバータを含む。組み合わされたカーディオバージョンおよび痛み緩和治療は、埋め込み可能でマルチプログラミング可能な単一の医療デバイス、または患者の体を通してデバイス間での動作コマンドおよびステータスコマンドを通信する手段を有する個別の埋め込み可能なカーディオバージョンおよび痛み制御デバイスにおいて実現されるのが好ましい。
【0004】
Elsberry他に付与された米国特許第5,893,881号は、ボーラスの鎮痛薬を送出することによってカーディオバージョンショックの痛みを緩和する方法および装置を開示している。具体的には、本発明は、カーディオバージョンが必要な時に、患者の心臓の少なくとも1つのチャンバにカーディオバージョン電気エネルギーを供給し、心臓チャンバへのカーディオバージョンエネルギーの送出の前に、または、送出と共に患者の体の適切な部位に痛み緩和治療を適用して、患者が知覚する伝搬性の痛みを緩和するようにする埋め込み可能なカーディオバータを開示している。組み合わされたカーディオバージョンおよび痛み緩和治療は、埋め込み可能でマルチプログラミング可能な単一の医療デバイス、または患者の体を通してデバイス間での動作コマンドおよびステータスコマンドを通信する手段を有する個別の埋め込み可能なカーディオバージョンおよび痛み制御デバイスにおいて実現されるのが好ましい。
【0005】
Avitallに付与された米国特許第5,087,243号は、心筋イオン導入デバイスを開示している。埋め込みディフィブリレータと共に、特定の関心皮下組織部位に薬効物質(medicinal material)を迅速に提供する時に使用する埋め込み可能なイオン導入デリバリシステムが開示されており、このデリバリシステムは、電源に接続した一対のディフィブリレーション電極と共に、薬物の供給用の皮下に位置するパウチを使用する。電極の1つは、関心組織に関して近位に配置され、制御された電気パルスを利用して、関心薬物を分配するように設計される。パウチは、ポンプ機構によって、電極システムの投与電極に接続される。
【0006】
Valcke他に付与された米国特許第5,733,259号は、閉ループ薬剤送出の方法および装置を開示している。具体的には、閉ループ薬剤デリバリシステムは、患者の応答とルールベース意思決定法を使用して、診断のために術者指定の応答を達成するようにする。好ましい実施形態において、心臓診断は、運動をシミュレートする作用薬剤(agent drug)を投与することで薬理学的に心臓にストレスをかけることによって行なわれる。好ましい方法において、好ましくは、心拍数などの生理的変数に対する目標およびその目標値を達成する方策を含む、プロトコルが定義される。方策は、1分当たりの心拍数の増加率などの、その変数の所望の増加率の指定を含むことが好ましい。方策は、時間の関数としての生理的変数の所望の変化を含む。
【0007】
Kroll他に付与された米国特許第5,925,066号は、薬剤および電気治療制御装置を有する心房性不整脈センサを開示している。その発明は心房性不整脈センサに関しており、薬剤分配装置が開示されている。この装置は、心房細動を監視し、処置するための、マルチフェーズ、マルチステージインテリジェントシステムを備える。この装置は、心房レート検知手段、心臓ペーシングおよび抗頻拍ペーシング手段、好ましくは2重ポンプ構成とイオン導入デバイスを用いて動作する、複数薬剤分配機能を有する自己清掃カテーテルラインを含む薬剤デリバリ手段を含む。薬剤デリバリシステムはまた、薬剤を心房に放出するための多孔性カテーテルを含んでもよい。インテリジェントシステムは、メモリに実装された論理(ソフトウェア)を含んで、連続して心房レートを監視し、事前設定された心臓活動パラメータに基づいて、心臓ペーシング、抗頻拍ペーシングまたは薬剤分配のいずれかの応答を始動させるようにする。このシステムは、病歴記録機能も含む。
【0008】
Arzbaecher他に付与された米国特許第5,527,344号は、薬理学的な心房のディフィブリレータおよび方法を開示している。この発明において、心房細動の開始を検出した時に、患者にディフィブリレーション薬剤を自動的に送出する方法および埋め込み可能な装置が開示されている。心臓の心房活動が検出され、監視される。送出時間は連続して計算され、送出信号は心房活動の監視されたレベルの関数として送られる。送出信号が送られると、注入ポンプは、ディフィブリレーション薬剤を患者の血流内に放出する。心房活動はまた、連続して監視されて、ペーシング信号が心房活動の監視されたレベルの第2の関数として送られるペーシング時間が計算される。ペーシング信号が送られると、ペーサ(pacer)は心臓の心房を整調する。
【0009】
Banon他に付与された米国特許第5,135,480号は、経皮的薬剤デリバリデバイスを開示している。より具体的には、その発明は、着脱可能に取り付けられた電極を有する経皮的デバイスに関しており、このデバイスは、人間の皮膚に接触するようになっており、そこを通して、電極に含まれる薬剤物質が、イオン導入力または電気浸透力の影響下で皮膚に渡される第1表面、および導電性のある第2表面を有しており、電極は、使用時に、0.1〜30cmの範囲の皮膚との接触表面積、および親水性媒体に対して0.1〜15重量/容量%の範囲の濃度で親水性媒体に溶解または分散した薬剤を有する。
【0010】
Swerdlow他に付与された米国特許第6,091,989号は、電気ショック治療からの痛みを軽減する方法および装置を開示している。その発明は、痛みのある治療刺激の適用の前に患者に痛み抑制刺激を適用することを含む、痛みのある治療刺激の前に患者を事前に処置するための方法および装置を開示している。痛み抑制刺激を適用することは、痛みのある治療刺激の必要性を検知するステップと、痛みのある治療刺激を適用する前に患者に痛み抑制刺激を送出するように準備をするステップと、痛みのある治療刺激を適用する前に患者に痛み抑制刺激を送出するステップとを含む。この方法および装置は、全自動式の、完璧に埋め込み可能な、シングルまたはデュアルチャンバの心房または心室カーディオバータ−ディフィブリレータにおいて具体化される。痛み抑圧事前パルス法は、主に、意識のある患者での使用を意図しているが、寝ている患者に使用してもよい。
【0011】
先に引用した従来技術からわかるように、カーディオバージョンショックの痛みの緩和は、心臓治療における重要な考慮事項である。しかし、心房ディフィブリレーションショックあるいは不快または痛みを伴なう可能性のある他の薬剤治療の前に、または、それと同時に、痛み鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を自動的に送出する閉ループ制御システムが必要とされている。
[発明の概要]
本発明は、概して、好ましくは治療の送出前に埋め込みデバイスによって経皮的に薬剤を供給する、埋め込み医療デバイスと無線通信を行う薬剤デリバリシステムに関する。本システムは、テレメトリまたは無線通信を使用して、埋め込みデバイスとデータを交換し、それによって、ショック弱化(attenuation)薬剤が心房ディフィブリレーションショックの前に送出されるように、ショック前イベントを特定する。より具体的には、イオン導入薬剤デリバリデバイスが、患者の体の外部に取り付けられ、患者の中の埋め込み医療デバイスと通信伝送チャネルによって相互接続される。外部デバイスおよび埋め込み医療デバイスは、それらの間でのテレメトリおよび等価な無線通信システムを用いて、双方向にデータ交換する。
【0012】
さらに、外部イオン導入薬剤デリバリデバイスおよび埋め込み医療デバイスは、必要に応じて、問い掛けおよびパラメータの再プログラムを行うために、プログラマまたは独立遠隔監視(IRM)外部デバイスに独立してアクセス可能である。さらに、IRMまたはプログラマのいずれかを通して、医師または介護者が観察するためにデータをPCに送信することができる。同様に、データはサーバに転送され、サーバは、解析、フォローアップ、または調査および開発のために、データの複数のユーザがアクセス可能であってよい。
【0013】
さらに、遠隔で患者をフォローアップし、必要に応じて調整または治療の勧告を提供するために、インターネット、イントラネット、エクストラネットまたはワールドワイドウェッブ(World Wide Web)を通して、サーバからのデータが第3者によってアクセス可能であってよい。
【0014】
本発明の一態様は、身体に対して1つまたは複数の治療方式を提供することに関しており、治療方式は、2つ以上の個別の医療デバイスを含み、その医療デバイスのうちの少なくとも1つは生体内に埋め込まれ、他のデバイスは、外部に取り付けられ、埋め込みデバイスと双方向データ通信を行い、埋め込みデバイスとデータ交換する。
【0015】
本発明の別の態様は、連続して生体の状態を監視することであって、それによって、カーディオバージョン電気エネルギーが患者の心臓の少なくとも1つのチャンバに加えられる前にショック弱化治療を供給する、監視することを含む。外部デバイスと内部デバイスの間の連続監視および通信は、埋め込み医療デバイスがショックを送出する前に外部デバイスからの薬剤の送出を調整する。本発明のこの態様において、外部デバイスおよび内部デバイスは、通信し、カーディオバージョンが顕著であることを示すショック前の状態を特定する。
【0016】
本発明の別の態様は、遠隔通信システムを含み、遠隔通信システムにおいて、外部薬剤デリバリデバイスが監視され、埋め込み医療デバイスによる治療をトリガするであろうイベントの表示に応答するように作動する。外部デバイスは、遠隔でプログラムされて、治療の直前に、または治療と同時に経皮的に薬剤を送出することができる。同様に、通信システムは、埋め込みデバイスの遠隔観察およびプログラミングを可能にするであろう。さらに、送出される痛み軽減薬剤の量が遠隔で調整されて、カーディオバージョン治療の変化を補うことができる。
[好ましい実施形態の詳細な説明]
図1は、外部に取り付けられた薬剤デリバリデバイスと通信するために使用されるようになっている埋め込み可能な医療デバイス、たとえばIMDの図である。患者10に埋め込まれたIMDはIMD12を含む。当技術分野の従来のやり方によれば、IMD12は、密封された生物学的に不活性な外部ケーシング内に収容され、外部ケーシングは、IMDのペーシングカーディオバージョン/検知回路内の不関電極として役立つようにそれ自体伝導性があってもよい。参照数字14でまとめて示される1つまたは複数のペースメーカのリード線は、従来の方法で、IMD10に電気的に結合し、静脈18を介して患者の心臓16内に延びる。リード線14の遠位端の近くには、電気心臓信号を受信するための、かつ/または、心臓16に電気ペーシング刺激および/またはカーディオバージョン/ディフィブリレーション刺激を送出するための、1つまたは複数の露出した伝導性電極が一般に配置される。当業者は理解するように、リード線14を、その遠位端が心臓16の心房および/または心室にある状態で埋め込むことができる。
【0017】
本発明は、埋め込み医療デバイスを含む一実施形態において本明細書で述べられるが、本発明の開示の恩恵を受ける当業者は、本発明を、多くの他のタイプの埋め込み可能な医療デバイスシステムと共に実施することができることを理解するであろう。全ての要素について、全ての要素は、無数の等価の代替物(そのうちのいくつかのみが本明細書に記載される)のうちの任意の1つによって置き換えられることができる。
【0018】
図1に示すように、外部薬剤デリバリデバイス20は、テレメトリ伝送21によってIMD12にリンクしている。
図2は、図1の変形形態であって、プログラマ22が埋め込み医療デバイス12と外部薬剤デリバリシステム20と通信している状態が示されている。具体的には、プログラミングユニット22は、アップリンクおよびダウンリンク通信チャネル23および23’によって、それぞれ、埋め込み医療デバイス12および外部薬剤デリバリデバイス20とテレメトリまたは無線通信を行う。図2を参照して本明細書に記載されるプログラマ22は、「Portable Computer Apparatus with Articulating Display Panel」と題するThomas J. Winklerに付与された米国特許第5,345,362号(この特許はその全体が参照によって本明細書に援用される)により詳細に開示されている。同様に、ホームモニタなどの、IMD12および薬剤デリバリデバイス20のプログラミングを可能にする他の遠隔デバイスは、それぞれ、「Information Remote Monitor (IRM) Medical Device」および「Heart Failure Quick Look Summary for Patient Management Systems」と題する米国特許出願第09/776,265号および第60/190,272号に開示されており、これらの特許は、その全体が参照により本明細書に援用される。
【0019】
図3は、データが種々の媒体を用いて伝えられて、プログラマ、IRMまたは等価なデバイス22によって、IMD12および薬剤デリバリデバイス20からの情報を転送するようにする本発明の別の実施形態である。先に述べたように、IMD12および薬剤デリバリデバイス20からのデータは、デバイス22へアップリンクされ、デバイスから、たとえば、モデム、ISDNライン、光ファイバ、ケーブル、赤外線、ブルートゥースを使用する通信システム、すなわち、等価な直接通信システムまたは無線通信システムを用いて、PC24またはサーバ26に送られることができる。サーバ26はまた、局28において資格のあるユーザが直接アクセス可能である。さらに、サーバ26は、インターネット30によって、遠隔ユーザ32がアクセス可能であってよい。
【0020】
この例示的な通信ネットワークによって、介護者、医師、および他の資格のある職員は、IMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作を遠隔でアクセスし、観察または再プログラムすることができる。たとえば、ユーザ28は、LAN1または他のセキュアなラインを使用してサーバ26にアクセスすることができ、サーバからは、評価および調整、または遠隔患者監視のために、IMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作に関連する現在のデータか、または格納されたデータのいずれかを得ることができる。同様に、局32の遠隔ユーザは、インターネット30によってIMD12および薬剤デリバリデバイス20の動作および機能データにアクセスすることができてよい。
【0021】
本発明の重要な態様の一つは、経皮的に操作可能な薬剤デリバリデバイス20を使用することである。このデバイスは、Lattin他に付与された意匠特許第384,745号に開示されている電気輸送薬剤デリバリシステムと似ている。さらに、同様のデバイスがCormier他に付与された米国特許第5,995,869号に開示されている。その上、電圧ブースト回路を有する電気輸送薬剤デリバリデバイスは、Riddle他に付与された米国特許第6,035,234号に開示されている。また、同じ薬剤デリバリデバイスを用いて出力を設定する電気輸送デバイスおよび方法は、Johnson他に付与された米国特許第6,086,572号に開示されており、その特許は、その全体が参照によって本明細書に援用される。
【0022】
本発明は、従来技術で開示された、埋め込みデバイスと薬剤デリバリデバイスとの間の適用性の高い通信リンクを実施する。限定することなく先に示した通信システムは、米国特許第5,683,432号および第5,843,139号におおむね記載されているテレメトリまたはFunkeに付与された米国特許第4,987,897号(その特許はその全体が参照によって本明細書に援用される)に開示されているシステムなどの等価な医療デバイス通信システムであるであろう。したがって、本発明は、IMD治療から生ずるショックの衝撃および他の不快を弱めるための、埋め込みデバイスとデータ通信を行なうように動作する閉ループ薬剤デリバリデバイスを提供する。
【0023】
ここで、図4を参照すると、心房細動の監視および心房216、218の可能性のあるカーディオバージョンが必要な時に、概略的に示した人の心臓16に関して本発明を具体化する完璧に埋め込み可能な心房カーディオバージョンシステム12および外部プログラマ22が示される。心房カーディオバージョンシステム12は、治療レベルの痛み緩和用の鎮痛薬の送出と、それに続く十分な振幅および持続期間の心房カーディオバージョン電気エネルギーパルスまたはショックの送出を順次始動して、心房細動時に心臓16を効果的にカーディオバージョンすることができる。図4に示す心臓16の部分は、右心室(RV)212、左心室214、右心房(RA)216、左心房218、SVC220、CS口(ostium)すなわち開口224を含むCS221、左心室自由壁、および下大静脈227である。
【0024】
システム30は、一般に、内部回路要素、電池、テレメトリアンテナ、バイポーラRVリード線234、およびRA−CSリード線236を密封するための封入器232を含む。封入器232ならびにリード線234および236は、患者の皮膚の下に埋め込まれるようになっており、心房カーディオバータシステム30を完璧に埋め込み可能にする。
【0025】
RVリード線234は、心臓16の右心室212との電気接触を確立するようになっている電極238および240を有する心内膜バイポーラリード線を備えるのが好ましい。電極238および240によって、心室脱分極または右心室212のR波のバイポーラ検知が可能になる。図示するように、リード線234は、SVC220を通って、右心房216に送られ、次に右心室212に入って、電極238、240を、図示するように右心室の心尖に留まらせる。
【0026】
RA−CSリード線236は、たとえば、米国特許第5,165,403号に示されるように、一般に、チップすなわちCSカーディオバージョン電極244および近位リングすなわちRAカーディオバージョン電極246を含む。図示するように、RA−CSリード線236は、柔軟性があり、上大静脈220を下方に通り、右心房216に入り、冠状静脈洞口224に入るようになっている。CS電極244は、心臓の左側の近傍で冠状静脈洞チャネル221内を進み、第1電極すなわちチップ電極222が、左心室214に隣接しかつ左心房218の下にある冠状静脈洞222内か、最も好ましくは、左心室214に隣接しかつ左心房218の下にある大心臓静脈223内のいずれかの冠状静脈洞チャネル221内にあるようにする。電極244および246は、CS電極244が上述したように位置すると、RA電極246が右心房216内にあるように離間して配置される。RA電極246と共にCS電極244は、心房216および218において心臓活動のバイポ−ラ検知を可能にする。
【0027】
CS電極244およびRA電極246はまた、心房へのディフィブリレーション電気エネルギーの送出を可能にする。CS電極244が左心房218の下の左心室214の近傍に位置し、RA電極246が右心房216内にあるため、カーディオバージョン電気エネルギーは、これらの電極間に加えられると、心臓16の心房216および218にほぼ限定されるであろう。結果として、心房がカーディオバージョンまたはディフィブリレーションされる時に右心室212および左心室214に加えられる電気エネルギーは、最小になるであろう。これにより、心臓の心房にカーディオバージョン電気エネルギーを加えた結果として、心臓の心室細動が誘導される可能性が大幅に減るであろう。
【0028】
他の電極システムおよびカーディオバージョン経路が開示されており、それらは本発明を実施する時に使用するのに適している。こうした1つの心房カーディオバージョン電極システムは、Gomezにより編集され、Cardiac Pacingに公表された、Blanc等による論文「Safety and Feasibility of Transvenous Cardioversion in Atrial Tachycardia」 Future Pub. Co., 1985, pp1526-1529に開示されている。この電極システムは、電極を右心房と肺動脈に位置させる単一リード線を使用する。RV電極と皮下電極の間での心房カーディオバージョンショクの送出は、米国特許第5,292,338号に開示されている。冠状静脈洞電極と皮下電極の間での心房ディフィブリレーションパルスの送出もまた米国特許第5,314,430号に開示されている。
【0029】
さらなる適当な心房カーディオバージョン電極システムは、その全体が参照により本明細書に援用される米国特許第5,549,642号に開示されている。その特許に開示されている電極システムは、RA/SVC電極(単独で、または任意選択で皮下電極に結合される)およびCS電極を含む。細長いRA/SVC電極は、患者母集団の大部分について、およそ1.0ジュール以下の範囲の心房ディフィブリレーションしきい値を供給するらしく、それらの患者は、先に参照した米国特許第5,314,430号で使用するRAまたはSVCからCS/大静脈電極システムにわたって大幅な改善を示す。
【0030】
上述した心房カーディオバージョン電極システムおよび関連する心房および/または心室リード線のいずれもが、本発明を実施する時に使用されることができる。しかし、約1.0ジュールのカーディオバージョンショクでさえも、母集団の大部分にとっては苦痛である可能性がある。これは特に、心房細動エピソードが頻繁に繰り返され、カーディオバージョンを頻繁に必要とするためである。
【0031】
封入器232内で、システム30は、RVリード線234に結合し、バイポーラ電極対238、240にわたる心室の電気信号を受信する心室検知増幅器250および増幅器からのR波を検出するR波検出器252を含む。心室検知増幅器250およびR波検出器252は、RVリード線234によって心室検知増幅器に送られた電位図のR波を検知する第1検出手段を形成する。R波検出器252は、当技術分野ではよく知られているタイプであり、R波の発生が心臓の心周期中に検知されると出力パルスを供給する。心房ディフィブリレーションショックまたはパルスの送出は、以下に述べるように、心室タイマ264を使用してR波からタイミングをとられる。
【0032】
先に参照した米国特許第5,292,338号、第5,165,403号、第5,314,430号、および第5,549,642号の所定の実施形態におけるリード線および電極システムは、右心室内に挿入されたRVリード線上にあるRVディフィブリレーション電極および一対の心室検知電極を含む。別法として、図4に示す心房カーディオバージョンシステムにおいて、このタイプのバイポーラねじ込み式心室電極を有する共通心室ペーシングリード線を、ペーシング(pace)/検知電極238、240として使用することができる。
【0033】
心房検知増幅器254は、RA−CSリード線236に結合して、右心房216にわたる電気信号すなわちP波を受信するようにする。心房検知増幅器254は、RA−CSリード線236のCS電極244とRA電極246によって採取される心臓のP波心房活動を検出する第2検出手段を形成する。心房検知増幅器254のP波出力信号は、アナログ−デジタル変換器260に結合し、アナログ−デジタル変換器は、心臓の心房活動を表すアナログ信号をデジタルサンプルに変換し、心房細動が存在するかどうか、また心房カーディオバージョンショックが、心房を正常な心房レートに変えるのに効果があるかどうかを判断するためにさらに処理されるようにする。
【0034】
心房カーディオバージョンシステム30の封入器232はさらに、好ましくは、先に参照した米国特許第5,292,338号に開示されている方法で、またさらに、図7のフロー図に関して以下で述べるように実施されるマイクロコンピュータ262を含む。本発明のこの実施形態によるマイクロコンピュータ262の実施態様によって、複数の機能ステージ、および後で外部プログラマ22にテレメトリで出力するために、オペレーティングアルゴリズムおよびプログラム可能なパラメータならびに蓄積されたオペレーティングデータを格納するRAM/ROM282をもたらす。
【0035】
回路は、各QRST周期において再発生する種々の間隔ならびにR波同期時間間隔のタイミングをとる心室タイマ264、心室タイマ264においてタイムアウトさせる時間間隔を選択する間隔設定ステージ266、痛み緩和治療を送出するために、間隔設定ステージ266で設定したさらなる遅延時間を計時する遅延タイマ265、任意選択の患者警告デバイス267と警告設定レジスタ263、カーディオバージョンエネルギーレベル設定ステージ269、心房細動検出器270、電荷送出制御ステージ272、鎮痛薬送出制御ステージ290、および計算ステージ280を含む。
【0036】
マイクロコンピュータ262は、RAM/ROMメモリ282と連携して動作するようになっており、メモリは、マルチビットアドレスバスおよび双方向マルチビットデータバスによってマイクロコンピュータ262に結合し得る。これによって、マイクロコンピュータ262が、書き込みまたは読み出し動作を実行するためにメモリ内の所望のメモリロケーションをアドレス指定することが可能である。書き込み動作中、マイクロコンピュータ262は、マルチビットデータバスによって決まるアドレスにあるメモリ282に時間間隔または動作パラメータなどのデータを格納する。読み出し動作中、マイクロコンピュータ262は、アドレスバスにわたって設けられたマルチビットアドレスによって特定された格納ロケーションにあるメモリからデータを得て、双方向データバスにわたってメモリ282からデータを受け取る。心房細動の検出および治療の送出に関するデータは、当技術分野ではよく知られている方法で、外部プログラマ22に問い掛け、テレメトリで出力するために、RAMメモリ282に記録されることができる。
【0037】
マイクロコンピュータ262の、計算ステージ280と連携する心房細動検出器270において、当技術分野で知られている種々の心房細動検出方法のうちの任意の方法を用いて、心房検知増幅器254が検出したデジタル化されたP波から、心房細動の検出を行うことができる。一般に、心房細動は、長い系列の高いレート(たとえば、240BPM以上)の心房脱分極またはP波に応答して検出されることができる。心房細動に対してより大きな特異性が望まれる場合、レート波形形状の規則性についての解析を使用することもできる。
【0038】
心房細動の終了は、心房脱分極のレートの減少および/またはその規則性の増加に応答して検出されることができる。
適切な検出方法は、PACE, Vol. 7, May-June 1984, part II,pp541-547で公表された、Arzbaecher等による「Automatic Tachycardia Recognition」に、また、Adams他によるPCT出願番号US92/02829号、国際公開番号WO92/18198号に開示されており、どちらも、その全体が参照により本明細書に援用される。PCT出願において、心室頻拍または細動の誘導を回避するために、高電圧心房ディフィブリレーションパルスを心室に慎重に同期させることもまた論じられている。
【0039】
さらに、心房細動の発生を自動的に検出する装置の状況において、患者は、任意選択で、心房細動の検出を警告されて、警告デバイス267の動作を通して心房カーディオバージョンショックの送出の準備をするようにすることができる。本発明の実施形態のこの別の変形形態において、心房細動を診断したことおよび痛み緩和薬剤治療の送出を開始したことの警告を、患者に提供することができる。警告は、米国特許第5,332,400号(その全体が参照により本明細書に援用される)に記載される方法で行なうことができるが、必要であれば患者がそれを聞いて予防処置をとるのに十分な大きさの可聴周波数で発振する圧電結晶発振器を駆動することによって行なうのが好ましい。患者はまた、任意選択で、マイクロンピュータ262にコマンドを伝える時に使用するための制限された機能のプログラマ22を備えてもよく、それによって、患者が、痛み緩和治療の効果を感ずるまで、カーディオバージョンショックの送出を止め、効果を感じた時に、患者は、心房細動の存在を再確認して、プログラマ22を使用してカーディオバージョンショックの送出を可能にする。
【0040】
この点について、システム30はまた、心房が細動状態にあることを心房細動検出器270が判断した時に患者に警告アラームを生成するのに利用される、警告設定レジスタ263、遅延タイマ265、および警告デバイス267を含む。警告デバイス267は、心房細動が検出されたこと、および、カーディオバージョン電気エネルギーが患者の心房に加えられるであろうことを患者に警告する可聴アラーム音発生圧電結晶発振器を構成する。
【0041】
プログラマ22が設けられる場合、システムはまた、任意選択で、症候性心房細動に応答して痛み緩和およびカーディオバージョン治療の送出を始動するための、患者始動コマンド信号を含む。この状況においても、患者が痛み緩和治療の効果を感ずるまで、プログラマ22を使用してカーディオバージョンパルスの送出を遅延させることができることが有用であると信じられている。
【0042】
細動検出警告が患者に送出された後、または、患者がプログラマ22によってカーディオバージョン治療を要求した後、レジスタ263は、患者が、細動検出警告を受取ったか、または、治療を要求したことを示すように設定される。その直後に、遅延タイマ265は、警告遅延期間のタイミングとりを始め、RF送信器292とアンテナ294によって薬剤デリバリシステム20への通信を始動する。遅延期間は、患者が警告を受け取るか、または治療を要求した時から、患者がカーディオバージョン電気エネルギーを最初に受け取るのを期待すべき時までの時間間隔を決める。遅延時間は、痛み緩和治療が効果を現すことを可能にし、患者が心房カーディオバージョン電気エネルギーを受け取る準備ができるようにするのに十分な時間をもたらすように、1分から20分の間でプログラム可能であることが好ましい。望まれる場合、任意選択で、カーディオバージョンパルスを送出する少し前に第2の警告を与えてもよい。患者が、警告遅延中に、痛み緩和治療の鎮痛薬の効果を認めない場合、患者は、プログラマ22を使用して、遅延タイマ265をリセットし、タイマ265が終了するまでカーディオバージョンパルスの送出を遅延させるようにすることができる。別法として、プログラマは、その代わりに、患者が鎮痛薬の効果を認めるまで、患者がパルスの送出を遅延させることを可能にし、埋め込みデバイスに対する、治療が送出されてよいということを示す、患者が始動するイネーブル信号に従ってだけカーディオバージョン治療の送出を可能にすることができる。さらなる代替方法として、プログラマを使用して、警告遅延中に治療を単に中断することができ、これは、治療が患者によって初めて要求された場合、および、患者の症候がおさまった場合に特に役立つ可能性がある。
【0043】
警告の提供を専用に行なう装置を含む上述した警告システムは、患者が、鎮痛薬が効果を現したことを自主的に感ずることができる場合には必要がない場合がある。
図5は、本発明と共に使用することができる代表的な電気輸送デリバリシステムを示す。デバイス20は、上部ハウジング46、回路板アセンブリ48、下部ハウジング56、陽極電極57、陰極電極59、陽極リザーバ62、陰極リザーバ64、および皮膚適合接着剤67を備える。上部ハウジング46は、デバイス20を患者の皮膚の上に保持するのに役立つ横突き出し部45を有する。上部ハウジング46は、射出成形可能なエラストマ(すなわち、エチレン酢酸ビニル)でできているのが好ましい。プリント回路板アセンブリ48は、ディスクリート部品52に結合した集積回路49、アンテナ54、および電池50を備える。回路板アセンブリ48は、開口43aおよび43bを通過する柱(図5には示さず)によってハウジング46に取り付けられ、柱の端部は、加熱/溶解されて、回路板アセンブリ48をハウジング46に熱ステーキングされる(heat stake)。下部ハウジング56は、接着剤67によって上部ハウジング46に取り付けられ、接着剤67の上部表面72は、下部ハウジング56および突き出し部45の底部表面を含む上部ハウジング46の両方に接着される。
【0044】
回路板アセンブリ48の下側には、ボタン電池50が(部分的に)示されている。他のタイプの電池もまた、デバイス20を駆動するのに使用されることができる。
デバイス20は、一般に、電池50、電子回路49、52、54、電極57、59、および水素薬剤リザーバ62、64で構成され、それらの全ては、内蔵ユニットに一体化される。回路板アセンブリ48の出力(図5には示さず)は、下部ハウジング56内に形成された窪み60、60’内の開口58、58’を通して、導電性接着剤ストリップ66、66’によって電極59および59と電気接触する。電極57および59は、次に、薬剤リザーバ62および64の上側68、68’と直接に機械的接触し、かつ電気接触する。薬剤リザーバ62、64の底側70、70’は、接着テープ67の開口65、65’を通して患者の皮膚に接触する。
【0045】
デバイス20は、任意選択で、患者が電気輸送によって薬剤の用量を自己投与することを可能にする特徴を有する。プッシュボタンスイッチ42を押し下げることによって、回路板アセンブリ48上の電子回路は、所定の長さの送出間隔の間、所定のDC電流を電極/リザーバ57、62および59、64に送出する。プッシュボタンスイッチ42は、好都合には、デバイス20の上側に配置され、カバーを通して容易に作動される。好ましくは、短時間以内、たとえば、3秒以内でのプッシュボタンスイッチ42の2重押しを使用して、薬剤送出用のデバイスを始動させ、それによって、デバイス20を不注意に始動させる可能性を最小にする。デバイスは、LED44が点灯すること、電極57および59によるTEN様刺激、および/または、たとえば「警笛発生装置(beeper)」からの可聴音信号による薬剤デリバリ間隔開始の視覚的、触覚的かつ/または可聴の確認をユーザに送信するのが好ましい。薬剤は、所定の送出間隔にわたって、たとえば腕または体上を、電気輸送によって患者の皮膚を通して送出される。
【0046】
陽極電極57は銀でできているのが好ましく、陰極電極59は塩化銀でできているのが好ましい。リザーバ62および64のどちらもが、高分子ゲル材料でできているのが好ましい。電極57、59およびリザーバ62、64は、下部ハウジング56によって保持される。
【0047】
液体薬剤溶液または懸濁液は、リザーバ62および64の少なくとも1つの中に含まれる。約1×10−4M〜1.0M以上の範囲にある薬剤濃度を使用することができ、その範囲の下の部分にある薬剤濃度が好ましい。通常、薬剤を含むリザーバはまた、皮膚または粘膜の敏感化を減らすかまたは妨げるのに必要なフラックスを供給するのに効果のある量および濃度の選択された非敏感化物質を含む。
【0048】
図6は、薬剤デリバリシステム20の集積回路49の単純化した概略ブロック図を示す。RAM/ROM74(双方向バス79によって内部接続された)内に収容したプログラムの制御下にあるマイクロプロセッサ72は、受信器78およびアンテナ54を通してIMD12からコマンドを受信する。薬剤送出を始動させるコマンドによって、マイクロプロセッサ72は、薬剤デリバリ制御ブロック80を通して薬剤送出を始動させ、薬剤デリバリ制御ブロックは、2つの電極(図示せず)を通してイオン導入薬剤送出を始動させる。タイマ77は、以前にプロブラマ22(図6には図示せず)を介してプログラムされた、RAM/ROM74に格納された間隔の制御の下で薬剤送出のための時間の長さを計る。タイマ77がタイムアウトすると、上述した同じテレメトリシステムを用いて、送信器ブロック76およびアンテナ54からIMD12に信号が送られる。
【0049】
アヘン剤(すなわち、硫酸モルヒネ、ヒドロモルホン)および非アヘン剤(すなわち、α2アドレナリンアゴニストおよび神経特異的カルシウムチャネル遮断物質(neuron specific calcium channel blocking agents))を含む種々の鎮痛薬剤または物質(または、単に「鎮痛薬」)の注入は、投与後の迅速かつ効果的な痛覚消失を実証した。投与した特定の鎮痛薬に依存して、痛み抑圧の開始は、数分〜1時間以内に起こり、痛覚消失の持続期間は、4〜24時間の範囲にあることが報告されている。心室細動とは対照的に心房細動には急速なカーディオバージョンが必要ないため、痛覚消失開始の遅延は問題とならない。痛覚消失までの時間はシステム30によって利用されて、心臓細動の継続が再確認され、カーディオバージョンショックを送出するために蓄電コンデンサが充電され、カーディオバージョンショックを心周期のR波と同期させることが可能になるように心室検知を確保することができる。
【0050】
本発明の第1の代替の実施形態は、上述した痛み緩和治療の送出の代替として、または、それと共に、D−ソタロール、プロカインアミド、またはキニジンなどのカーディオバージョンまたはディフィブリレーションしきい値低減物質を送出するために、薬剤デリバリシステム20を使用してもよい。こうした場合のディフィブリレーションしきい値の低減は、振幅を下げ、カーディオバージョンパルスの痛みを減らす可能性を与えるであろう。したがって、しきい値低減物質の送出は、痛み緩和治療として、または、痛み緩和治療の一部として使用することができる。より複雑な実施形態において、2つの個別の薬剤デリバリシステムを使用して、しきい値低減物質のみの、または、鎮痛薬と共にしきい値低減物質の送出が可能になるであろう。
【0051】
本発明の第2の代替の実施形態は、通常、軽い心不全に適しているチアジド系利尿薬(ヒドロクロロチアジド、クロルサリドン)、厳しい容積過負荷または抗チアジド浮腫に使用されるループ系利尿薬(フロセミド、ブメタニド、エタクリル酸)などの利尿および血圧調整薬を送出するために、薬剤デリバリシステム20を使用してもよい。さらに、ACE阻害薬は、症候性および無症候性左心室機能不全を有する患者の心不全の進行を妨げるかまたは遅らせることが示された。現在、4つの物質、すなわち、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、およびキナプリルがCHF(うっ血性心不全)の処置に対して使用されている。本実施形態のIMD12の実施態様は、その全体が参照による本明細書に組み込まれる、米国特許第5,535,752号および第6,155,267号に記載されるような、Medtronic Chronicle(商標)CHF監視システムを使用するであろう。米国特許第6,155,267号に記載されるIMD12は、少なくとも1つの生理的パラメータを表す長期データを監視するであろう。長期データを監視して、少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化が検出される。検出された状態変化に関連するデータは、IMD12内に格納される。少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化の検出は、ベースライン(たとえば中心基準ラインならびにコントロールの上限と下限)を確定し、その後、少なくとも1つの生理的パラメータの状態変化を示す監視中の長期データが、所定の事前プログラムした状態(たとえば、中心基準ラインならびにコントロールの上限と下限に基づいた状態)を満足しているかどうかを判断することによって行われる。データがこれらの所定の限度外で発生する場合、IMD12は、テレメトリ信号を薬剤デリバリシステム20に送って、上述したように、適切な薬剤の送出が始動される。
【0052】
第3の代替の実施形態は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,987,356号に記載された特徴および機能を組み込むことによって、患者始動器/プログラマ22として、薬剤デリバリシステム20を利用してもよい。
【0053】
図7は、本発明による、図4に示すシステムの動作のフローチャートを示す。常に(心房カーディオバージョンショックの送出中以外)続くステップS100にて、心臓の心房活動が検知される。ステップS102にて、心房細動検出器270において、心房細動検出アルゴリズムが呼び出される。心房細動が検出されると、ステップS104にて、IMD30は、薬剤デリバリ制御部290、RF送信器292、およびアンテナ294を介して薬剤デリバリシステム20に信号を送信して、薬剤分配器20からのプログラムされたボーラスの痛み緩和薬剤の、S105での送出が始動される。
【0054】
電荷デリバリ制御部272は、蓄電コンデンサの充電を開始するように指令されるが、鎮痛薬の効果が現れる遅延時間の終わりまでコンデンサの充電を遅らせ、痛覚消失過程中に、すなわち、痛覚消失の効果が継続すると期待される期間中に、コンデンサが充電を開始するのが好ましい。S107にて、薬剤デリバリシステム20は、薬剤送出の終了の確認をIMD12に返信する。患者が、検出ステータス、薬剤送出およびカーディオバージョンステータスを示す、任意選択の警告ステップを含んでもよいが、図7のフローチャートには示されていない。
【0055】
遅延タイマ265は、ステップS106およびS108にて鎮静薬の効果が現れる遅延でタイムアウトするように、ロードされ、イネーブルされる。この遅延中に、心房細動エピソードの継続が、ステップS100およびS102にて確認され、任意選択で、アルゴリズムがその時点で停止されてもよい。しかし、心房細動期間(bout)が再発生するため、また、ボーラスの痛み緩和薬剤がすでに送出されているため、遅延時間の終わりに再確認することは、カーディオバージョンショック治療を送出すべきかどうかを判断するのに十分である。
【0056】
遅延タイマ265がステップS108にてタイムアウトする時、遅延タイマ265は、痛覚消失の間リセットされ、ステップS110にて始まる。心房細動検出は、痛覚消失過程で、ステップS112にて確認される。心房細動検出が、痛覚消失過程がタイムアウトした後に再確認されただけの場合、心房細動検出が痛覚消失過程中に再確認されるまで、ステップS104〜S114を繰り返す必要がある。
【0057】
次に、ステップS116にて、電荷デリバリ制御部272は、蓄電コンデンサ充電回路274が、高電圧出力コンデンサをレベルステージ269で設定したカーディオバージョンエネルギーまで充電することを可能にするよう指令される。次に、マイクロコンピュータ262は、R波検出器252が検出したR波によって、間隔設定ステージ266において同期時間間隔を設定する。次に、心室タイマ264は、心室および心房検知増幅器250および254にブランキング信号を供給する。両方の動作はステップS118にて行われてもよい。継続した心房細動の再確認はまた、ステップS116とステップS118の間に行われてもよい。
【0058】
心室タイマ264の同期時間間隔が終了すると、電極244および246を介して心房カーディオバージョンショックを放出するように放出回路276を動作させる命令が、電荷デリバリ制御部を通して与えられる。心房カーディオバージョンショックが送出された後、心房および心室検知増幅器は再びイネーブルされ、心房細動の有無が再びステップS112にてテストされる。エピソードが終了している場合、アルゴリズムはループしてステップS100に戻る。
【0059】
エピソードが終了していない場合、図7のステップが繰り返される。一定回数試みた後、利用できる治療が使い尽くされる可能性がある。治療が成功してもしなくても、患者は、担当医師に相談するように助言されるであろう。エピソードの事象履歴および送出された治療をRAM282に記録して、後でテレメトリで出力し、当技術分野でよく知られている方法で医師が解析して、治療を再プログラムするのに役立つようにする。
このように、心房カーディオバージョンエネルギーの送出によって引き起こされる痛みに対抗する痛み緩和治療を供給する方法のシーケンスは、心房細動の初期検出、任意選択の患者への警告、痛覚消失を生じる薬剤注入治療、鎮痛薬の効果が現れ、蓄電コンデンサが充電されることを可能にするタイムアウト、心房細動の再確認、カーディオバージョンエネルギーの送出、および首尾よい心房ディフィブリレーションが行われたことの確認を含む。首尾よい心房カーディオバージョンが行われなかった場合、図7のステップが再始動されるであろう。ただし、薬剤が過度の量になるのを防止するために、痛覚消失過程時間がタイムアウトするまでは、鎮痛薬剤送出は繰り返されないであろう。
【0060】
使用する鎮痛薬に依存して、薬剤が過度の量になるのを防止するためのさらなる時間遅延の間、前の送出から計時したさらなる鎮痛薬のボーラスの送出を禁じる他のタイマを含むことも望ましい。こうしたタイマは、設定された期間にわたって送出された鎮痛薬の蓄積量を考慮してもよい。
【0061】
さらに、永久不変にプログラムされた設定では望ましい痛覚消失効果が達成されない場合、プログラマ22を用いて、増やした量の鎮痛薬の送出を一時的にプログラムするオプションを患者に提供することが望ましい。患者がプログラムしたこうした増加量の日時記録は、医師による見直しのためにシステムメモリに保持され、プログラマの繰り返し使用を禁止することができる。
【0062】
前述の特定の実施形態は本発明のやり方を例示する。したがって、本発明から、または添付の特許請求項の範囲から逸脱することなく、当業者に知られているかまたは本明細書に開示されている他の手段を使用することができることが理解されるべきである。したがって、添付の特許請求項の中で理解されるはずである。すなわち、本発明は、本発明の範囲から逸脱することなく、特に述べた以外の方法で行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0063】
【図1】埋め込み医療デバイスと双方向通信する外部に取り付けられた薬剤デリバリデバイスを示す図である。
【図2】外部薬剤デリバリデバイスと埋め込み医療デバイスのいずれもとデータをアップリンクおよびダウンリンクするのに使用されるような、外部プログラマまたは遠隔ホームデバイスを示す図である。
【図3】本発明の遠隔通信および監視システムの一態様を示す図である。
【図4】痛み緩和薬剤治療の自動遠隔送出を使用する、本発明の自動心房カーディオバータおよび痛み緩和システムのブロック略図である。
【図5】代表的な薬剤デリバリデバイスを示す図である。
【図6】薬剤デリバリシステムのブロック略図である。
【図7】本発明の高レベル論理フロー図である。
Claims (23)
- 埋め込み医療デバイス(IMD)と通信する薬剤デリバリストリップ、すなわち、その組み合わせであって、
前記埋め込み医療デバイス(IMD)における少なくとも1つの治療前イベントを監視する手段と、
前記少なくとも1つの治療前イベントが顕著であることを前記薬剤デリバリストリップに伝える手段と、
前記少なくとも1つの治療前イベントによって生ずる治療の前に、または、該治療と同時に、前記薬剤デリバリストリップから薬剤の送出を行なう手段とを備える組み合わせ。 - 前記治療イベントは、カーディオバージョン・ディフィブリレーションエネルギーの送出を含む請求項1に記載の組み合わせ。
- 前記治療イベントは、心臓へのエネルギーショックの送出を含む請求項1に記載の組み合わせ。
- 少なくとも1つの埋め込み医療デバイス(IMD)と無線通信を行う経皮的薬剤デリバリデバイスであって、薬剤デリバリデバイスは、外部に取り付けられて、ペーサ、ディフィブリレータ、および同様な治療デバイスに関連するショックの前に、痛みの鎮痛薬および/またはしきい値低減薬物を送出し、
薬物を格納する手段と、
患者の表皮に取り付ける手段と、
少なくとも1つのIMDと通信する手段と、
前記少なくとも1つのIMDが前記ショックを送出しようとしているという少なくとも1つの表示に応答して、経皮的に前記薬物を吐出する手段とを備える経皮的薬剤デリバリデバイス。 - CHF患者に薬物を送出するための、IMDと組み合わされた経皮的薬剤デリバリデバイス、すなわち、その組み合わせであって、
外部で患者に取り付けられた前記薬剤デリバリデバイスと、
CHF監視デバイスである前記IMDと、
前記薬剤デリバリデバイスと前記IMDとの間の通信システムであって、前記IMDからのCHF信号の前に、またはCHF信号と同時に前記薬物の送出を可能にする、通信システムとを備える組み合わせ。 - 前記信号は、心臓イベントの事前に選択した範囲の外にあるパラメータを含む請求項5に記載の組み合わせ。
- 心臓の状態および/または治療に関連する、前記IMDからの信号に応答して専門薬剤を送出するための、IMDと通信する薬剤デリバリデバイスであって、薬剤デリバリデバイスは前記専門薬剤用の格納部を有しており、前記薬剤は、
アヘン剤と、
非アヘン剤と、
ディフィブリレーションしきい値低減物質と、
CHFの処置用の物質とを含む薬剤デリバリデバイス。 - 前記アヘン剤は、硫酸モルヒネおよびヒドロモルヒネを含む請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- 前記非アヘン剤は、α2アドレナリンアゴニストおよび神経特異的カルシウムチャネル遮断物質を含む請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- 前記ディフィブリレーションしきい値低減物質は、代替物としてD−ソタロール、プロカインアミドまたはキニジンを含むか、または、前記アヘン剤と前記非アヘン剤のうちの一方または両方と組み合わされる請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- CHFの処置用の前記物質は、カプトプリル、エナラプリル、リシノプリル、およびキナプリルを含む請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- 前記専門薬剤は、心臓ショックに関連する痛みおよびしきい値を克服するように設計された薬剤を含む請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- 前記専門薬剤は、CHF状態を処置するように設計された薬剤タイプを含む請求項7に記載の薬剤デリバリデバイス。
- 前記薬剤タイプは、前記薬剤タイプと組み合わせて、痛み、しきい値、およびCHF状態を処置するのに適している請求項13に記載の薬剤デリバリデバイス。
- IMDと協働する薬剤デリバリデバイスが形成するシステムであって、1つまたは複数の薬剤が、前記IMDから受信した信号に基づいて患者の中に放出され、システムは、
前記薬剤デリバリデバイスと前記IMDの間の通信リンクと、
前記通信リンクを介して前記信号が前記IMDから受信された時に、患者に前記1つまたは複数の薬剤を放出する自動手段と、
前記1つまたは複数の薬剤の前記放出を終了させる自動手段とを備えるシステム。 - 放出用の半自動手段が、患者が必要のあるたびに前記薬剤放出を始動することを可能にするように実施される請求項15に記載のシステム。
- 前記放出を終了させる半自動手段が、患者が必要のあるたびに前記薬剤放出を終了させることを可能にするように実施される請求項15に記載のシステム。
- 前記通信リンクはシステムステータス指示器を含む請求項15に記載のシステム。
- 前記システムステータス指示器は視覚表示を含む請求項15に記載のシステム。
- 前記システムステータス指示器は可聴信号を含む請求項15に記載のシステム。
- 前記システムステータス指示器は触覚インタフェースを含む請求項15に記載のシステム。
- 前記通信リンクは、患者が、制御器として前記薬剤デリバリデバイスを用いてショックを終了または遅延させることを可能にするオーバライド手段を含む請求項15に記載のシステム。
- 前記通信リンクは、遠隔患者管理を可能にする遠隔監視およびプログラミング手段を含む請求項15に記載のシステム。
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