JP2004522754A - 月経困難症の治療および予防のための組み合わせ治療としてシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドを使用する方法 - Google Patents
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Abstract
本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドの組み合わせを使用した、女性における月経困難症の治療および予防のための方法を提供する。
Description
【技術分野】
【0001】
本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドを使用した、女性の月経困難症の治療および予防のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
女性において、月経周期は連続した複雑なホルモン変化を含む。これらのホルモン変化の結果、子宮内層(内膜と呼ばれる)が増殖する。妊娠しない場合、内膜は月経と呼ばれる過程において剥落する。この過程はプロスタグランジンの遊離を含み、それが子宮平滑筋の収縮を引き起こす。一部の女性では、これらの収縮がかなりの疼痛、月経困難症を引き起こし、それが彼女らの日常活動を妨げる。
【0003】
月経が起こる時期は変動し、どんな女性でも確実に予言することはできない。月経周期開始の変動性は、個々の女性、女性の年齢および潜在的医学的および心理社会的状態を含む、多くの変数に依存する。このことが月経開始を予言することを困難にする。プロスタグランジン合成を阻害する非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は月経困難症を緩和するために効果的である(Lundstrom,V.,et al.Acta Obstet.Gynecol.Scand.Suppl.,113,83−85(1983))。それらは月経痛開始の24〜48時間前に投与すると最も効果的である。月経の正確なタイミングを予言することが困難であるため、月経の前に治療を開始することにより効果を最大にする試みにより、数日間の不必要な投薬をすることになる。
【0004】
エストロゲンおよびプロゲスチン成分からなる経口的に活性な避妊薬の使用が月経困難症の疼痛の強さを緩和することが報告されている(Nabrink,M.et al.Contraception,42,275−283(1990))。経口避妊薬の大部分はプロゲスチン性ステロイドおよびエストロゲン性ステロイドの組み合わせからなる。それぞれの28日間の周期において、これらの性ステロイドは同時に21日間投与し、その後7日間投与を休むか、または7日間プラセボの投与を行う。プロゲスチン/エストロゲンの組み合わせが固定された投与量の組み合わせ(単相性)としてか、または組み合わせの投与量が月経周期中に1回または2回のいずれかで変化する、二相性もしくは三相性処方としてのいずれかで投与される、多数の処方が開発されている。Kuhlはホルモン避妊法の現況について総説している(Handb.Exp.Pharmacol.,135/II,363−407(1999))。WO98/04265は各種経口避妊薬組み合わせを記載する。現在の多くの経口避妊薬は適切に月経周期を制御する(Thorneycroft,I.Am.J.Obstet.Gynecol.,180(2,Pt.2),S280−287(1999))。
【0005】
月経困難症が経口避妊薬の使用により適切に緩和されない場合、非ステロイド性抗炎症薬を処置として添加してもよい(Deligeoroglou,E.Annals of the New York Academy of Science,900,237−244(2000))。
【0006】
プロスタグランジンは炎症過程において重要な役割を果たし、プロスタグランジン産生、とりわけPGG2、PGH2およびPGE2の産生阻害が抗炎症薬発見の共通標的になっている。しかし、炎症過程に関連したプロスタグランジン誘発疼痛および腫脹を緩和するために効果的な、一般的な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)はまた、プロスタグランジンにより調節される、炎症過程に関連しない他の過程にも効果的である。したがって、大部分の一般的なNSAIDsの高用量の使用は、致死的な潰瘍を含む強い副作用を引き起こすことが可能であり、このことがそれらの治療的可能性を限定する。NSAIDsの代わりとなるものはコルチコステロイドの使用であり、それらはとりわけ長期治療に関与する場合、さらに強力な副作用を生じる。
【0007】
以前のNSAIDsは、酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)を含むヒトアラキドン酸/プロスタグランジン経路における酵素を阻害することにより、プロスタグランジン産生を阻害することが見出されてきた。炎症に関連する誘導酵素(“シクロオキシゲナーゼ II(COX II)”または“プロスタグランジン G/Hシンターゼ II”と呼ばれる)の最近の発見は、より効果的に炎症を緩和し、強力な副作用を軽減する、実行可能な阻害の標的を提供する。
【0008】
米国特許第5,466,823号は、炎症および月経痙攣を含む炎症に関連した疾患の治療に有用なピラゾリルシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤を開示する。
米国特許第5,932,598号は、炎症および月経痙攣を含む炎症に関連した疾患の治療に有用なピラゾリルシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤のプロドラッグを開示する。
【0009】
Morrison et al.はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤、原発月経困難症を治療するためにロフェコキシブを使用する研究について記載する(Obstet.Gynecol.,94(4),504−508(1999))。
【0010】
選択的にシクロオキシゲナーゼ‐2を阻害し、月経痙攣の治療に有用な化合物はまた、以下の個々の公開広報に記載されている。
【0011】
米国特許第5,521,207号。
米国特許第5,633,272号。
【0012】
シクロオキシゲナーゼ‐2の選択的阻害剤である各種クラスの化合物はJ.TalleyのProg.Med.Chem.,36,201−234(1999)に総説されている。選択的にシクロオキシゲナーゼ‐2を阻害する化合物はまた、以下の個々の公開広報に記載されている。
【0013】
米国特許第5,380,738号。
米国特許第5,344,991号。
米国特許第5,393,790号。
米国特許第5,434,178号。
米国特許第5,474,995号。
米国特許第5,510,368号。
【0014】
WO96/06840。
WO96/03388。
WO96/03387。
WO96/19469。
WO96/25405。
WO95/15316。
WO94/15932。
WO94/27980。
WO95/00501。
WO94/13635。
WO94/20480。
WO94/26731。
【0015】
NSAIDsおよび経口避妊薬の組み合わせは、原発月経困難症治療においていずれか単独の治療では効果が見られない場合に使用されてきた(Coco,A.,American Family Physician,60(2),489−496(1999))。
【0016】
米国特許第5,811,416号は、月経困難症を含む月経疾患の治療のための、プロゲスチン、エストロゲン、プロゲスチンおよびエストロゲンの組み合わせ、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、一酸化窒素ドナーまたは一酸化窒素基質の少なくとも一つと、エンドセリンアンタゴニストおよび/またはエンドセリンシンターゼ阻害剤の組み合わせを開示する。
【0017】
米国特許第5,912,006号は、月経の開始に関連した子宮または膣の疼痛の軽減または緩和のためのオメガ脂肪酸およびシクロオキシゲナーゼ阻害剤の組み合わせを開示する。
【0018】
しかし、COX‐2阻害剤および性ステロイドを含む、月経困難症の治療および予防のための組み合わせ治療法は以前には記載されていない。
【発明の開示】
【0019】
発明の概要
月経困難症の予防および治療のための、安全で効果的な薬物を見出すための継続的な必要性を扱う治療薬の組み合わせ治療についてここで報告する。
【0020】
本発明のいくつかの態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源および性ステロイド化合物の所定量の治療的組み合わせを提供し、ここで化合物は合せて化合物の月経困難症に有効な量を成す。
【0021】
別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物である。
さらに別の態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物の所定量および性ステロイド化合物の所定量を含む、月経困難症の治療または予防が必要な患者におけるかかる疾患の治療および予防のための組み合わせ治療法を提供し、ここでCOX‐2阻害剤化合物源の量および性ステロイド化合物の量は合せて化合物の月経困難症に有効な量を成す。
【0022】
本発明は、女性における痛みを伴う子宮痙攣、月経困難症の予防的処置を含む。既存の技術に優る重要な改良点は、処置により中等度から重度までの疼痛を経験せずに、それを回避し、より満足のいく予後を提供できることである。別の利点は、この処方を使用することにより、鎮痛薬の投薬量をより少なくできることである。また、既存の処置に比べ、血液の損失が軽減されるという利点もある。
【0023】
本発明のさらなる適応の範囲は以下に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、以下の詳細な説明および実施例は本発明の好ましい態様を示すものであるが、説明のためだけに提供されたものであり、本発明の意図および範囲内の各種の変更および改変はこの詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。
【0024】
発明の詳細な説明
以下の詳細な説明は、当業者が本発明を実行しやすくするために提供される。たとえそうでも、この詳細な説明は本発明を過度に限定するものと解釈すべきではなく、本発明の意図および範囲から逸脱することなく、当業者は本明細書に記載される態様の改変および変更を行うことができる。
【0025】
本明細書に引用された参考文献のそれぞれの内容は、これらの主要な参考文献内に引用された参考文献の内容と共に本明細書に参照として引用される。
【0026】
定義
以下の定義は読者が本発明の詳細な説明を理解しやすくするために提供される。
“シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤”または“COX‐2阻害剤”または“シクロオキシゲナーゼ‐II阻害剤”という句は、あるクラスの酵素、シクロオキシゲナーゼ‐2を特異的に阻害し、シクロオキシゲナーゼ‐1をそれほど有意に阻害しない薬剤を含む。
【0027】
好ましくは、それは約0.2μMより少ないシクロオキシゲナーゼ‐2 IC50を有する化合物を含み、また少なくとも50、そしてより好ましくは少なくとも100のシクロオキシゲナーゼ‐2阻害対シクロオキシゲナーゼ‐1阻害の選択比を有する。さらにより好ましくは、約1μMより大きく、そしてより好ましくは10μMより大きいシクロオキシゲナーゼ‐1 IC50を有する。
【0028】
“性ステロイド”という句は、エストロゲンおよびプロゲスチン性ステロイド化合物を共に含む。
【0029】
“組み合わせ治療”(または“共治療”)という句は、具体的な処方計画の一部としてシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドの投与を包含し、これらの治療薬の相互作用に由来する有益な作用を提供することを意図する。組み合わせの有益な作用は、治療薬の組み合わせから生じる薬物動態学的および薬力学的相互作用を含むが、それらに限定されない。これらの組み合わせた治療薬の投与は、一般に定められた期間にわたり行われる(通常選択した組み合わせに依存して数分、数時間、数日または数週間)。“組み合わせ治療”は一般に、偶発的および任意に本発明の組み合わせを生じる個々の単独治療計画の一部として、2以上のこれらの治療薬の投与を包含することを意図しない。“組み合わせ治療”は逐次的、すなわち、それぞれの治療薬が異なる時期に投与される様式でのこれらの治療薬の投与、およびこれらの治療薬、または少なくとも2つの治療薬の実質的な同時投与を包含することを意図する。実質的な同時投与は、たとえば、固定された比のそれぞれの治療薬を有する単独のカプセル、またはそれぞれの治療薬の単独のカプセルを複数で対象に投与することにより行うことができる。それぞれの治療薬の逐次的または実質的な同時投与は、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、および粘膜組織からの直接吸収を含むがそれらに限定されない、任意の適切な経路により行うことができる。治療薬は同じ経路、または異なる経路により投与することができる。たとえば、選択された組み合わせの第1の治療薬は静脈内注射により投与されるが、組み合わせの他の治療薬は経口的に投与されてもよい。そのかわり、たとえば、すべての治療薬が経口的に投与されるか、またはすべての治療薬が静脈内投与されてもよい。治療薬が投与される順序はあまり重要ではない。“組み合わせ治療”はまた、上記のように他の生理活性成分および非薬物治療とさらに組み合わせた治療薬の投与を包含する。
【0030】
“治療的に有効”という句は、組み合わせ治療において組み合わせた阻害剤の量を適切にすることを意図する。この組み合わせた量が、月経困難症を軽減するか、または緩和する目的を達成するであろう。
【0031】
“治療用化合物”は、月経困難症の予防または治療に有用な化合物を意味する。
“含む”という用語は、“以下の要素を含むが他を排除しないこと”を意味する。
【0032】
“ヒドリド”という用語は、単独の水素原子(H)を示す。このヒドリド基は、たとえば酸素原子に結合してヒドロキシル基を形成してもよく、または2つのヒドリド基が炭素原子に結合してメチレン(−CH2−)基を形成してもよい。“アルキル”という用語が、単独かまたは、“ハロアルキル”、“アルキルスルホニル”、“アルコキシアルキル”および“ヒドロキシアルキル”のような他の用語のなかで使用される場合、かかる用語は1から約20までの炭素原子、または好ましくは1から約12までの炭素原子を有する線状または分枝した基を包含する。より好ましいアルキル基は、1から約10までの炭素原子を有する“低級アルキル”基である。もっとも好ましいものは、1から約6までの炭素原子を有する低級アルキル基である。そのような基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ−アミル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0033】
“アルケニル”という用語は、2から約20までの炭素原子、または好ましくは2から12までの炭素原子の少なくとも1炭素‐炭素二重結合を有する、線状または分枝した基を包含する。より好ましいアルケニル基は2から約6までの炭素原子を有する“低級アルケニル”基である。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4−メチルブテニルが挙げられる。
【0034】
“アルキニル”という用語は2から約20まで、または好ましくは2から12炭素原子までを有する線状または分枝した基を示す。より好ましいアルキニル基は、2から約10までの炭素原子を有する“低級アルキニル”基である。2から約6までの炭素原子を有する低級アルキニル基がより好ましい。そのような基の例としては、プロパルギル、ブチニルなどが挙げられる。
【0035】
“アルケニル”、“低級アルケニル”という用語は、“シス”および“トランス”配向、またはかわりに、“E”、“Z”配向を有する基を包含する。
【0036】
“シクロアルキル”という用語は、3から12までの炭素原子を有する飽和炭素環基を包含する。より好ましいシクロアルキル基は、3から約8までの炭素原子を有する“低級シクロアルキル”基である。そのような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。“シクロアルケニル”という用語は、3から12までの炭素原子を有する部分的に不飽和の炭素環基を包含する。より好ましいシクロアルケニル基は、4から約8までの炭素原子を有する“低級シクロアルケニル”基である。そのような基の例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0037】
“ハロ”という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のようなハロゲンを意味する。“ハロアルキル”という用語は、任意の1以上のアルキル炭素原子が上記のハロにより置換された基を包含する。とりわけ、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびポリハロアルキルが包含される。一例として、モノハロアルキル基は、基内にヨウ素、臭素、塩素またはフッ素のいずれを持っていてもよい。ジハロおよびポリハロアルキル基は2以上の同じハロ原子、または異なるハロ基の組み合わせを有していてもよい。“低級ハロアルキル”は1から6までの炭素原子を有する基を包含する。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。
【0038】
“ヒドロキシアルキル”という用語は、1から約10までの炭素原子を有する線状または分枝したアルキル基を包含し、それらの任意の一つは1以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい。より好ましいヒドロキシアルキル基は、1から6までの炭素原子および1以上のヒドロキシル基を有する“低級ヒドロキシアルキル”基である。そのような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルおよびヒドロキシヘキシルが挙げられる。
【0039】
“アルコキシ”および“アルキルオキシ”という用語は、それぞれが1から約10までの炭素原子のアルキル部分を有する、線状または分枝したオキシ含有基を包含する。より好ましいアルコキシ基は、1から6までの炭素原子を有する“低級アルコキシ”基である。そのような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert−ブトキシが挙げられる。“アルコキシアルキル”という用語は、アルキル基に結合した1以上のアルコキシ基を有する、すなわちモノアルコキシアルキルおよびジアルコキシアルキル基を形成するためのアルキル基を包含する。“アルコキシ基”はフッ素、塩素または臭素のような、1以上のハロ原子によりさらに置換され、ハロアルコキシ基を提供してもよい。より好ましいハロアルコキシ基は、1から6までの炭素原子および1以上のハロ基を有する“低級ハロアルコキシ”基である。そのような基の例としては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが挙げられる。
【0040】
“アリール”という用語は、単独または組み合わせて、1、2または3環を含む炭素環式芳香族系を意味し、そのような環はペンダント様式で一緒に結合してもよく、または融合してもよい。“アリール”という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルのような芳香族の基を包含する。アリール部分はまた、アルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アルコキシ、アラルコキシ、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、ニトロ、アルキルアミノ、アシル、シアノ、カルボニル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルおよびアラルコキシカルボニルから独立して選択される1以上の置換基により、置換可能な位置で置換されていてもよい。
【0041】
“ヘテロシクロ”という用語は、飽和、部分的に不飽和および不飽和のヘテロ原子含有環状基を包含し、ここでヘテロ原子は窒素、硫黄および酸素から選択することができる。飽和ヘテロシクロ基の例としては、1から4までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど);1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、モルホリニルなど);1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、チアゾリジニルなど)が挙げられる。部分的に不飽和のヘテロシクロ基の例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。
【0042】
“ヘテロアリール”という用語は、不飽和のヘテロシクロ基を包含する。不飽和のヘテロシクロ基は“ヘテロアリール”基とも呼ばれ、例としては、1から4までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(たとえば、4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(たとえば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)など;1から5までの窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクロ基、たとえば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(たとえば、テトラゾロ[1,5−b]ピリダジニルなど)など;酸素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、ピラニル、フリルなど;硫黄原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、チエニルなど;1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル(たとえば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)など;1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和縮合3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリルなど);1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、チアゾリル、チアジアゾリル(たとえば、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)など;1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和縮合ヘテロシクロ基(たとえば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)などが挙げられる。用語はまた、ヘテロシクロ基がアリール基と融合した基を包含する。そのような融合二環式基の例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾピランなどが挙げられる。ベンゾピランおよびクロメンという用語は、互換性がある。上記の“ヘテロシクロ基”は、アルキル、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、オキソ、アミノおよびアルキルアミノのような1から3までの置換基を有していてもよい。
【0043】
“アルキルチオ”という用語は、2価の硫黄原子に結合した1から約10までの炭素原子の、線状または分枝したアルキル基を含む基を包含する。より好ましいアルキルチオ基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルチオ基”である。そのような低級アルキルチオ基の例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオが挙げられる。“アルキルチオアルキル”という用語は、2価の硫黄原子により1から約10炭素原子のアルキル基に結合したアルキルチオ基を含む基を包含する。より好ましいアルキルチオアルキル基は、1から6炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルチオアルキル”基である。そのような低級アルキルチオアルキル基の例としては、メチルチオメチルが挙げられる。
【0044】
“アルキルスルフィニル”という用語は、2価の−S(=O)−基に結合した1から10までの炭素原子の線状または分枝したアルキル基を含む基を包含する。より好ましいアルキルスルフィニル基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルスルフィニル”基である。そのような低級アルキルスルフィニル基の例としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニルおよびヘキシルスルフィニルが挙げられる。
【0045】
“スルホニル”という用語は、単独でも、またはアルキルスルホニルのように他の用語と一緒に使用しても、それぞれ2価の基−SO2−を意味する。“アルキルスルホニル”はスルホニル基に結合したアルキル基を包含し、ここでアルキルは先のように定義される。より好ましいアルキルスルホニル基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルスルホニル”基である。そのような低級アルキルスルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニルが挙げられる。“アルキルスルホニル”基はフッ素、塩素または臭素のような1以上のハロ原子でさらに置換され、ハロアルキルスルホニル基を提供してもよい。
【0046】
“スルファミル”、“アミノスルホニル”および“スルホンアミジル”という用語は、NH2O2S−を意味する。
【0047】
“アシル”という用語は、有機酸からヒドロキシルを除去した後の残基により提供される基を意味する。そのようなアシル基の例としては、アルカノイルおよびアロイル基が挙げられる。そのような低級アルカノイル基の例としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、トリフルオロアセチルが挙げられる。
【0048】
“カルボニル”という用語は、単独でも、または“アルコキシカルボニル”のように、他の用語と一緒に使用しても、−(C=O)−を意味する。“アロイル”という用語は上記のようなカルボニル基を持つアリール基を包含する。アロイルの例としては、ベンゾイル、ナフトイルなどが挙げられ、そして上記のアロイルにおけるアリールはさらに置換されていてもよい。
【0049】
“カルボキシ”または“カルボキシル”という用語は、単独でも、または“カルボキシアルキル”のように、他の用語と一緒に使用しても、−CO2H−を意味する。“カルボキシアルキル”という用語は、カルボキシ基により置換されたアルキル基を包含する。上記のような低級アルキル基を包含する“低級カルボキシアルキル”がより好ましく、それらもアルキル基上でハロにより付加的に置換されていてもよい。そのような低級カルボキシアルキル基の例としては、カルボキシメチル、カルボキシエチルおよびカルボキシプロピルが挙げられる。“アルコキシカルボニル”という用語は、酸素原子によりカルボニル基に結合した、上記のような、アルコキシ基を含む基を意味する。1から6までの炭素原子を有するアルキル部分を持つ“低級アルコキシカルボニル”基がより好ましい。そのような低級アルコキシカルボニル(エステル)基の例としては、飽和された、または不飽和のメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
【0050】
“アルキルカルボニル”、“アリールカルボニル”および“アラルキルカルボニル”という用語は、カルボニル基に結合した、上記のようなアリールおよびアラルキル基を有する基を包含する。そのような基の例としては、飽和された、または不飽和のメチルカルボニル、エチルカルボニル、フェニルカルボニルおよびベンジルカルボニルが挙げられる。
【0051】
“アラルキル”という用語は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、およびジフェニルエチルのようなアリール置換アルキル基を包含する。上記アラルキルにおけるアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシにより付加的に置換されてもよい。
【0052】
ベンジルおよびフェニルメチルという用語は互換性がある。
“ヘテロシクロアルキル”という用語は、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクロ置換アルキル基、たとえばピロリジニルメチル、およびヘテロアリール置換アルキル基、たとえばピリジルメチル、キノリルメチル、チエニルメチル、フリルエチル、およびキノリルエチルを包含する。上記ヘテロアラルキルにおけるヘテロアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハルコアルキルおよびハロアルコキシにより付加的に置換されてもよい。
【0053】
“アラルコキシ”という用語は、酸素原子により他の基に結合したアラルキル基を包含する。“アラルコキシアルキル”という用語は、酸素原子によりアルキル基に結合したアラルキル基を包含する。“アラルキルチオ”という用語は、硫黄原子に結合したアラルキル基を包含する。“アラルキルチオアルキル”という用語は、硫黄原子によりアルキル基に結合したアラルキルチオ基を包含する。
【0054】
“アミノアルキル”という用語は、1以上のアミノ基により置換されたアルキル基を包含する。“低級アミノアルキル”がより好ましい。そのような基の例としては、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。“アルキルアミノ”という用語は、1または2アルキル基で置換されているアミノ基を意味する。1から6までの炭素原子を有するアルキル部分を有する“低級N−アルキルアミノ”基が好ましい。適切な低級アルキルアミノはN−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノなどのようなモノまたはジアルキルアミノであってもよい。“アリールアミノ”という用語は、1または2アリール基で置換されているN−フェニルアミノのようなアミノ基を意味する。“アリールアミノ”基は、基のアリール環部分がさらに置換されていてもよい。“アラルキルアミノ”という用語は、アミノ窒素原子により他の基に結合したアラルキル基を包含する。“N−アリールアミノアルキル”および“N−アリール−N−アルキルアミノアルキル”という用語は、それぞれ1アリール基、または1アリールおよび1アルキル基で置換されていて、アルキル基に結合したアミノ基を有するアミノ基を意味する。そのような基の例としては、N−フェニルアミノメチルおよびN−フェニル−N−メチルアミノメチルが挙げられる。
【0055】
“アミノカルボニル”という用語は、式−C(O=)NH2のアミド基を意味する。“アルキルアミノカルボニル”という用語は、アミノ窒素原子上が1または2アルキル基で置換されているアミノカルボニル基を意味する。“N−アルキルアミノカルボニル”および“N,N−ジアルキルアミノカルボニル”基が好ましい。上記のような低級アルキル部分を持つ“低級N−アルキルアミノカルボニル”および“低級N,N−ジアルキルアミノカルボニル”基が好ましい。“アミノカルボニルアルキル”という用語は、カルボニル炭素原子がアミノ基で置換されているカルボニルアルキル基を意味する。
【0056】
“アルキルアミノアルキル”という用語は、アミノアルキル基に結合した1以上のアルキル基を有する基を包含する。“アリールオキシアルキル”という用語は、2価の酸素原子によりアルキル基に結合したアリール基を有する基を包含する。“アリールチオアルキル”という用語は、2価の硫黄原子によりアルキル基に結合したアリール基を有する基を包含する。
【0057】
組み合わせ
本発明の方法および組み合わせは1以上の利点を提供する。COX−2阻害剤と本発明の化合物、組成物、作用物質および治療法の組み合わせは、月経困難症を治療すること、および予防することにおいて有用である。好ましくは、COX−2阻害剤および本発明の化合物、組成物、作用物質および治療法は低用量で、すなわち、臨床場面で慣用的に使用されているより低い用量で投与される。
【0058】
本発明の組み合わせは、多数の用途を有するであろう。たとえば、投与量調節および医療モニタリングにより、本発明の組み合わせで使用される治療用化合物の個々の投与量は、単独療法で使用される場合の治療用化合物の投与量として一般的な量より低いであろう。投与量の減少は、単独療法に比較した場合の個々の治療用化合物の副作用の軽減を含む利点を提供するであろう。さらに、単独療法より組み合わせ治療では副作用が少ないことは、患者に治療計画を受け入れやすくさせるであろう。
【0059】
あるいは、本発明の方法および組み合わせはまた、より高用量における治療効果を最大にすることができる。
組み合わせとして投与する場合、治療薬は同時、または異なる時期に投与される別々の組成物として製剤してもよく、または治療薬を単一組成物として投与してもよい。
【0060】
中等度から重度の月経困難症に対する治療の、この新しい方法は、以下の特徴を有することにより、既存の治療より優れている。それは、月経周期に特徴的な複雑な一連のホルモン変化により誘発される、増大したプロスタグランジン産生を阻害する。プロスタグランジン合成の阻害は、月経開始の24から48時間前に再生的に起こる。安全性の理由から、それは月経の直前に起こる、増大したプロスタグランジン産生だけを標的にし、腎機能のような他の過程に負の影響を与えるかもしれない構成的なプロスタグランジン合成を標的にしない。
【0061】
プロスタグランジン合成に関与するCOX−2酵素は、女性の子宮内膜および子宮筋層で示されている。内膜におけるCOX−2の組織分布はCOX−1と著しく異なる。したがって、COX−1阻害剤と比較したCOX−2阻害剤の作用の違いが期待されるであろう。
【0062】
いくつかの態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源と性ステロイド化合物の治療用組み合わせを提供し、ここでこれらの化合物は合せて化合物の月経困難症‐有効量を成す。
【0063】
別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源は、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物である。
さらに別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源はCOX−2阻害剤のプロドラッグである。
【0064】
本発明で使用することができるCOX−2阻害剤の限定的でない例を、以下の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
以下の表2に示した参考文献は、本明細書に記載の本発明の使用に適切な各種COX−2阻害剤およびそれらの製造のための手順について記載し、ここにそれぞれ参照として引用する。
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
3種のシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤:メタンスルホンアニリド、三環式および構造的に改変された非選択的シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、J.CarterによるExp.Opin.Ther.Patents,8(1),21−29(1997)に総説される。メタンスルホンアニリドは選択的シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の一種であり、NS−398、フロスリドおよびニメスリドはそれらの代表例である。
【0072】
三環式シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の好ましいクラスは式(1)の化合物:
【0073】
【化1】
【0074】
ここでAは部分的に不飽和であるか、または不飽和のヘテロシクリルおよび部分的に不飽和であるか、または不飽和の炭素環から選択される置換基であり;
nは0または1であり;
Xは0またはSであり;
ここでR1は少なくともヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびアリールから選択される1置換基であり、ここでR1は置換可能な位置で、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシおよびアルキルチオから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
ここでR2はメチル、アミノまたはアミノカルボニルアルキルであり;
そして
ここでR3はヒドリド、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N−アリールアミノカルボニル、N−アルキル−N−アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N−アリールアミノ、N−アラルキルアミノ、N−アルキル−N−アラルキルアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N−アリールアミノアルキル、N−アラルキルアミノアルキル、N−アルキル−N−アラルキルアミノアルキル、N−アルキル−N−アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N−アリールアミノスルホニル、アリールスルホニルおよびN−アルキル−N−アラルキルアミノスルホニルから選択される1以上の基であり、ここでR3はアルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシおよびアルキルチオから選択される1以上の基で置換可能な位置において置換されていてもよい;または薬剤的に受容できるその塩を含む。
【0075】
好ましいCOX−阻害剤は三環式COX−阻害剤であり、ここでA環はピラゾール、フラノニル、イソキサゾリル、ピリジニルおよびピリダジノニルであるヘテロシクリル基から選択される。
【0076】
本発明で使用してもよい、より好ましいCOX−阻害剤は以下のものを含むが、それらに限定されない:
【0077】
【化2】
【0078】
JTE−522、4−(4−シクロヘキシル−2−メチルオキサゾール−5−イル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
【0079】
【化3】
【0080】
5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン;
【0081】
【化4】
【0082】
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−シクロペンテン−1−オン;
【0083】
【化5】
【0084】
セレコキシブ、4−[5−(4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
【0085】
【化6】
【0086】
ロフェコキシブ、4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−フェニル−2(5H)−フラノン;
【0087】
【化7】
【0088】
バルデコキシブ、4−(5−メチル−3−フェニルイソキサゾール−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;
【0089】
【化8】
【0090】
パレコキシブ、N−[[4−(5−メチル−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]フェニル]スルホニル]プロパンアミド;
【0091】
【化9】
【0092】
4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0093】
【化10】
【0094】
N−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−6−フェノキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−5−イル)メタンスルホンアミド;
【0095】
【化11】
【0096】
6−[[5−(4−クロロベンゾイル)−1,4−ジメチル−1H−ピロール−2−イル]メチル]−3(2H)−ピリダジノン;
【0097】
【化12】
【0098】
N−(4−ニトロ−2−フェノキシフェニル)メタンスルホンアミド;
【0099】
【化13】
【0100】
3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5,5−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(5H)−フラノン;
【0101】
【化14】
【0102】
N−[6−[(2,4−ジフルオロフェニル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1−オキソ−1H−インデン−5−イル]メタンスルホンアミド;
【0103】
【化15】
【0104】
3−(4−クロロフェニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(3H)−オキサゾロン;
【0105】
【化16】
【0106】
4−[3−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−4−オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド;
【0107】
【化17】
【0108】
3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−フェニル−2−シクロペンテン−1−オン;
【0109】
【化18】
【0110】
4−(2−メチル−4−フェニル−5−オキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド;
【0111】
【化19】
【0112】
3−(4−フルオロフェニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(3H)−オキサゾロン;
【0113】
【化20】
【0114】
5−(4−フルオロフェニル)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール;
【0115】
【化21】
【0116】
4−[5−フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド;
【0117】
【化22】
【0118】
4−[1−フェニル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0119】
【化23】
【0120】
4−[5−(4−フルオロフェニル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0121】
【化24】
【0122】
NS−398、N−[2−(シクロヘキシルオキシ)−4−ニトロフェニル]メタンスルホンアミド;
【0123】
【化25】
【0124】
N−[6−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−2,3−ジヒドロ−1−オキソ−1H−インデン−5−イル]メタンスルホンアミド;
【0125】
【化26】
【0126】
3−(4−クロロフェノキシ)−4−[(メタンスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0127】
【化27】
【0128】
3−(4−フルオロフェノキシ)−4−[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0129】
【化28】
【0130】
3−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)チオ]−4[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0131】
【化29】
【0132】
5,5−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−フェノキシ−2(5H)−フラノン;
【0133】
【化30】
【0134】
N−[6−[(4−エチル−2−チアゾリル)チオ)−1,3−ジヒドロ−1−オキソ−5−イソベンゾフラニル]メタンスルホンアミド;
【0135】
【化31】
【0136】
3−[(2,4−ジクロロフェニル)チオ]−4−[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0137】
【化32】
【0138】
1−フルオロ−4−[2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]シクロペンテン−1−イル]ベンゼン;
【0139】
【化33】
【0140】
4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0141】
【化34】
【0142】
3−[1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン;
【0143】
【化35】
【0144】
4−[2−(3−ピリジニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0145】
【化36】
【0146】
4−[5−(ヒドロキシメチル)−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0147】
【化37】
【0148】
4−[3−(4−クロロフェニル)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−4−オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド;
【0149】
【化38】
【0150】
4−[5−(ジフルオロメチル)−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0151】
【化39】
【0152】
[1,1′:2,1″−テルフェニル]−4−スルホンアミド;
【0153】
【化40】
【0154】
4−(メチルスルホニル)−1,1′,2],1″−テルフェニル;
【0155】
【化41】
【0156】
4−(2−フェニル−3−ピリジニル)ベンゼンスルホンアミド;
【0157】
【化42】
【0158】
N−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−6−フェノキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−5−イル)メタンスルホンアミド;および
【0159】
【化43】
【0160】
N−[3−(ホルミルアミノ)−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−7−イル]メタンスルホンアミド;
【0161】
【化44】
【0162】
4−[4−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−1H−ピロール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0163】
【化45】
【0164】
4−[2−(4−エトキシフェニル)−4−メチル−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0165】
【化46】
【0166】
デラコキシブ、4−[3−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1―イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0167】
【化47】
【0168】
MK−663、エトリコキシブ、5−クロロ−6′−メチル−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2,3′−ビピリジン;
【0169】
【化48】
【0170】
Dup 697,5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]チオフェン;
【0171】
【化49】
【0172】
ABT−963、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3(2H)−ピリダジノン;
【0173】
【化50】
【0174】
6−ニトロ−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0175】
【化51】
【0176】
6−クロロ−8−メチル−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0177】
【化52】
【0178】
(2S)−6−クロロ−7−(1,1−ジメチルエチル)−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0179】
【化53】
【0180】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0181】
【化54】
【0182】
2−トリフルオロメチル−2H−ナフト[2,3−b]ピラン−3−カルボン酸;
【0183】
【化55】
【0184】
6−クロロ−7−(4−ニトロフェノキシ)−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0185】
【化56】
【0186】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、エチルエステル;
【0187】
【化57】
【0188】
6−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸
【0189】
【化58】
【0190】
6−(4−ヒドロキシベンゾイル)−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0191】
【化59】
【0192】
2−(トリフルオロメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0193】
【化60】
【0194】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、ナトリウム塩;
【0195】
【化61】
【0196】
6,8−ジクロロ−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0197】
【化62】
【0198】
6−(1,1−ジメチルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0199】
【化63】
【0200】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド;
【0201】
【化64】
【0202】
6,7−ジフルオロ−1,2−ジヒドロ−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
【0203】
【化65】
【0204】
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
【0205】
【化66】
【0206】
6−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸;
【0207】
【化67】
【0208】
6,8−ジクロロ−7−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、エチルエステル;
【0209】
【化68】
【0210】
(2S)−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
本発明のさらに好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式Vの一般構造により表される、フェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤のクラスから選択することができる:
【0211】
【化69】
【0212】
ここでR16はメチルまたはエチルであり;
R17は塩素またはフッ素であり;
R18は水素またはフッ素であり;
R19は水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシであり;
R20は水素またはフッ素であり;そして
R21は塩素、フッ素、トリフルオロメチルまたはメチルである:ただしR17、R18、R19およびR20は、R16がエチルでR19がHの場合、すべてフッ素ではない。
【0213】
WO99/11605に記載のとりわけ好ましいフェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は、COX189(CAS RN 346670−74−4)の名称を有し、そして式Vで示される構造を有する化合物であり、
ここでR16はエチルであり;
R17およびR19はクロロであり;
R18およびR20は水素であり;そしてR21はメチルである。
【0214】
本発明で使用することができる他の好ましいシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は式VIに示す一般構造を有し、ここでJ基は炭素環式またはヘテロ環式である。とりわけ好ましい態様は構造
【0215】
【化70】
【0216】
を有する:
ここで:
XはOであり;Jは1−フェニルであり;R21は2−NHSO2CH3であり;R22は4−NO2であり;そしてR23基はなく、(ニメスリド)、そして
XはOであり;Jは1−オキソ−インデン−5−イルであり;R21は2−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23基は6−NHSO2CH3であり、(フロスリド)、そして
XはOであり;Jはシクロヘキシルであり;R21は2−NHSO2CH3であり;R22は5−NO2であり;そしてR23基はなく、(NS−398)、そして
XはSであり;Jは1−オキソ−インデン−5−イルであり;R21は2−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23基は6−N-HSO2CH3・Na+であり、(L−745337)、そして
XはSであり;Jはチオフェン−2−イルであり;R21は2−Fであり;R22基はなく;そしてR23は5−NHSO2CH3であり、(RWJ−63556);そして
XはOであり;Jは2−オキソ−5(R)−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロメチル)フラン−(5H)−3−イルであり;R21は3−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23は4−(p−SO2CH3)C6H4である、(L−784512)。
【0217】
式B−26に示した構造を有する、N−(2−シクロヘキシルニトロフェニル)メタンスルホンアミド(NS−398、CAS RN 123653−11−2)の適用に関する別の情報は、たとえば、Yoshimi,N.et al.,のJapanese J.Cancer Res.,90(4):406−412(1999);
【0218】
【化71】
【0219】
【化72】
【0220】
(06/06/2001)で得られるFalgueyret,J.−P.et al.のScience Spectra;およびIwata K. et al.のJpn.J.Pharmacol.75(2):191−194(1997)に記載されている。
【0221】
炎症のイヌモデルにおけるシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤、RWJ 63556の抗炎症活性の評価は、Kirchner et al.,J.Pharmacol Exp Ther 282,1094−1101(1997)に記載された。
【0222】
本発明のシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤として有用な他の化合物は、ジアリールメチリデンフラン誘導体、たとえば米国特許弟6,180,651号に記載されたものが挙げられる。そのようなジアリールメチリデンフラン誘導体または異性体もしくはそのプロドラッグは、以下の式VIIに示す一般式を有する:
【0223】
【化73】
【0224】
ここで:
環TおよびMは独立して:
フェニル基、
ナフチル基、
5から6員を含み、そして1から4までのヘテロ原子を有するヘテロ環に由来する基、または
3から7までの炭素原子を有する飽和炭化水素に由来する基であり;
置換基Q1、Q2、L1またはL2の少なくとも一つは:
−−S(O)n−−R基(ここでnは0、1または2に等しい整数であり、そしてRは1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基または1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基である)または
−SO2NH2基であり;
そしてパラ位に位置し、
他は独立して:
水素原子、
ハロゲン原子、
1から6までの炭素原子を有する低級アルキル基、
トリフルオロメチル基、または
1から6までの炭素原子を有する低級O−アルキル基であるか、
または
Q1およびQ2またはL1およびL2はメチレンジオキシ基であり;そして
R24、R25、R26およびR27は独立して:
水素原子、
ハロゲン原子、
1から6までの炭素原子を有する低級アルキル基、
1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基、または
フェニル、ナフチル、チエニル、フリルおよびピリジルからなる群から選択される芳香族基であるか;または
R24、R25、またはR26、R27は酸素原子であるか、または
R24、R25、またはR26、R27はそれらが結合する炭素原子と一緒に3から7までの炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成する。
【0225】
この化合物ファミリーに含まれ、そして本発明のシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤として作用することができる具体的な物質は、N−(2−シクロヘキシルオキシニトロフェニル)メタンスルホンアミド、および(E)−4−[(4−メチルフェニル)(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニリデン)メチル]ベンゼンスルホンアミドを含む。
【0226】
本発明で有用な、好ましいシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は以下のそれぞれの化合物を含む;ダルブフェロン(Pfizer)、CS−502(Sankyo)、LAS 34475(Almirall Profesfarma)、LAS 34555(Almirall Profesfarma)、S−33516(Servier)、SD 8381(Pharmacia、米国特許弟6,034,256号に記載)、BMS−347070(Bristol Myers Squibb、米国特許弟6,180,651号に記載)、MK−966(Merck)、L−783003(Merck)、T−614(Toyama)、D−1367(Chiroscience)、L−748731(Merck)、CT3(Atlantic Pharmaceutical)、CGP−28238(Novartis)、BF−389(Biofor/Scherer)、GR−253035(Glaxo Wellcome)、6−ジオキソ−9H−プリン−8−イル−桂皮酸(Glaxo Wellcome)、およびS−2474(Shionogi)。
【0227】
本発明の別の好ましい態様において、化合物BMS−347070は式:
【0228】
【化74】
【0229】
を有する
上記のS−33516についての情報は、
【0230】
【化75】
【0231】
10/04/2001におけるCurrent Drugs Headline Newsに見られ、ここでS−33516はシクロオキシゲナーゼ‐1およびシクロオキシゲナーゼ‐2に対するIC50値がそれぞれ0.1および0.001mMであるテトラヒドロイソインデ誘導体であると報告された。ヒト全血において、S−33516はED50=0.39mg/kgを有すると報告された。
【0232】
COX−2阻害剤の限定的でない例のCAS照合番号を以下の表3に示す。
【0233】
【表6】
【0234】
【表7】
【0235】
【表8】
【0236】
より好ましくは、本発明で使用することができるCOX−2阻害剤は、セレコキシブ、バルデコキシブ、パラコキシブ、ロフェコキシブ、NS−398、デラコキシブ、Merck−663およびABT−963を含むが、それらに限定されない。
【0237】
シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の種々のクラスは以下のように製造することができる。ピラゾールはWO95/15316に記載の方法により製造することができる。ピラゾールはさらに、WO95/15315に記載の方法により製造することができる。ピラゾールはまた、WO96/03385に記載の方法により製造することができる。チオフェン類似体は、WO95/00501に記載の方法により製造することができる。チオフェン類似体の製造はまた、WO94/15932に記載される。オキサゾールはWO95/00501に記載の方法により製造することができる。オキサゾールの製造はまたWO94/27980に記載される。イソキサゾールは、WO96/25405に記載の方法により製造することができる。イミダゾールはWO96/03388に記載の方法により製造することができる。イミダゾールの製造はまたWO96/03387に記載される。
【0238】
シクロペンテンシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤は、米国特許第5,344,991号に記載の方法により製造することができる。シクロペンテンCOX−2阻害剤の製造はまたWO95/00501に記載される。テルフェニル化合物は、WO96/16934に記載の方法により製造することができる。チアゾール化合物はWO96/03,392に記載の方法により製造することができる。ピリジン化合物は、WO96/03392に記載の方法により製造することができる。ピリジン化合物の製造はまたWO96/24,585に記載される。ベンゾピラノピラゾリル化合物はWO96/09304に記載の方法により製造することができる。ベンゾピラン化合物はWO98/47890に記載の方法により製造することができる。ベンゾピランの製造はまたWO00/23433に記載される。ベンゾピラン化合物はさらに米国特許第6,077,850号に記載の方法により製造することができる。ベンゾピラン化合物の製造はさらに米国特許第6,034,256号に記載される。アリールピリダジノンはWO00/24719に記載の方法により製造することができる。
【0239】
本発明の治療的組み合わせで使用されるセレコキシブは、米国特許第5,466,823号に記載の方法で製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用されるバルデコキシブは、米国特許第5,633,272号に記載の方法で製造することができる。
【0240】
本発明の治療的組み合わせで使用されるパレコキシブは、米国特許第5,932,598号に記載の方法で製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用されるロフェコキシブは、米国特許第5、474,995号に記載の方法で製造することができる。
【0241】
本発明の治療的組み合わせで使用されるデラコキシブは米国特許第5,521,207号に記載の方法により製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用される化合物MK−663はWO98/03484に記載の方法で製造することができる。
【0242】
本発明の治療的組み合わせで使用される化合物NS−398は米国特許第4,885,367号に記載の方法で製造することができる
本発明の治療的組み合わせで使用されるABT−963はWO00/24719に記載の方法で製造することができる。
【0243】
エストロゲン性ステロイドは好ましくは、エチニルエストラジオール、17β−エストラジオールおよびメストラノールからなる群から選択されるが、それらに限定されない。
さらにより好ましいエストロゲン性ステロイドはエチニルエストラジオールである。
【0244】
プロゲスチン性ステロイドは好ましくは、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレル、ゲストデン、3−ケトデソゲストレル、Org 30659、ジエノゲスト、トリメゲストンおよびノルエチンドロンからなる群から選択されるが、それらに限定されない。
【0245】
より好ましくは、プロゲスチン性ステロイドは、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレルおよびノルエチンドロンからなる群から選択される。
【0246】
さらにより好ましくは、プロゲスチン性ステロイドはレボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸およびノルエチンドロンからなる群から選択される。
好ましいエストロゲンおよびプロゲスチン性ステロイドの構造およびCAS登録番号を以下の表4に示す。
【0247】
【表9】
【0248】
【表10】
【0249】
【表11】
【0250】
【表12】
【0251】
以下の表5に示す参考文献は、本明細書に記載の本発明の用途に適切な各種性ステロイド、およびそれらの製造の手順を記載し、それによってそれぞれ参照として援用する。
【0252】
【表13】
【0253】
【表14】
【0254】
本発明で有用な化合物は不斉炭素を持たなくてもよいか、またはそのかわり、有用な化合物が1以上の不斉炭素を有していてもよい。有用な化合物が1以上の不斉炭素を有する場合、それらはしたがってラセミ体および立体異性体、たとえばジアステレオマーおよびエナンチオマーを、共に純粋な形状で、および混合して含む。そのような立体異性体は慣用の技術を使用して、エナンチオマー出発物質を反応させることによるか、本発明の化合物の異性体を分離することのいずれかにより、製造することができる。
【0255】
異性体は幾何異性体、たとえば二重結合に対するシス‐異性体またはトランス‐異性体を含んでいてもよい。そのような異性体はすべて本発明において有用な化合物として企図する。
【0256】
本発明において有用な化合物はまた互変異性体を含む。
本発明において有用な化合物はまたそれらの塩、溶媒和物およびプロドラッグを含む。
【0257】
投与量、製剤および投与経路
上記の状態の予防または治療のために、本発明の組み合わせおよび方法において有用な複数の化合物を化合物それ自体として使用することができる。薬剤的に受容できる塩は、それらの親化合物に比べて水溶性が高いため、医学的適用にとりわけ適する。そのような塩は明確に、薬剤的に受容できるアニオンまたはカチオンを有していなければならない。本発明の化合物の適切な薬剤的に受容できる酸付加塩は、可能な場合、無機酸、たとえば塩化水素酸、臭化水素酸、ホスホン酸、メタホスホン酸、硝酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(パモ)酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸、b−ヒドロキシブチル酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸に由来するものを含む。
【0258】
本発明の化合物の適切な薬剤的に受容できる塩基付加塩は、金属イオン塩および有機イオン塩を含む。より好ましい金属イオン塩は適切なアルカリ金属(Ia群)塩、アルカリ土類金属(IIa群)塩および他の生理的に受容できる金属イオンを含むが、それらに限定されない。そのような塩はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛のイオンから作成することができる。好ましい有機塩は、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、塩素、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインを部分的に含む、3級アミンおよび4級アンモニウム塩から作成することができる。当業者は慣用の方法により、上記の塩のすべてを本発明の対応する化合物から製造することができる。
【0259】
本発明において有用な化合物は、受容可能なキャリアと共に医薬組成物の形状で提示することができる。キャリアはもちろん、組成物の他の成分と適合するという意味において受容可能でなければならず、受容者に有害であってはならない。キャリアは固体もしくは液体、または両方であってもよく、そして好ましくは単位服用量、たとえば活性化合物の重量で0.05%から95%まで含むことができる錠剤として、化合物と共に製剤される。また、本発明の他の化合物を含む、他の薬理学的に活性な物質が含まれていてもよい。本発明の医薬組成物は、本質的に成分を混合することによる、調剤の公知の技術のいずれかにより製造することができる。
【0260】
場合により、本発明の組み合わせはシクロオキシゲナーゼ‐2阻害化合物および性ステロイド化合物を含む組成物を含むことができる。そのような組成物において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害化合物および性ステロイドは単位剤形、たとえば丸剤、カプセル剤、または両化合物を含む液体として存在することができる。
【0261】
これらの化合物は、個々の治療用化合物として、または治療用化合物の組み合わせとしてのいずれかで、薬剤に関連した用途に利用できる任意の慣用の手順により投与することができる。
【0262】
所望する生物学的作用を得るために必要な化合物の量は、もちろん多数の因子、たとえば選択された具体的な化合物、意図する用途、投与様式、および受容者の臨床状態に依存するであろう。
【0263】
投与量
約0.1mgから約10,000mgまでの活性成分化合物を含むCOX−2阻害剤の投与量レベルが上記の状態の治療に有用であり、約0.1mgから約1,000mgまでが好ましいレベルであり、そして約5mgから約500mgまでがさらに好ましいレベルである。活性成分の量は、治療される受容者および具体的な投与様式に依存して変化するであろう。
【0264】
しかし、いずれか特定の患者の具体的な用量は、使用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性、飲食物、投与時期、排泄速度、薬物の組み合わせ、および治療する特定の疾患の重症度、および投与形式を含む、種々の因子に依存するであろうということを理解すべきである。
【0265】
投与量は一般に安全性および効力を最適化するように決定することができる。一般に、初期のin vitroでの用量−作用関係が、患者への投与のための適切な量に関する有用な指針を提供することができる。動物モデルにおける研究はまた、本発明に従った癌の治療のための効果的な投与量に関する指針として使用することができる。治療プロトコルに関しては、投与される量は、投与される具体的な薬剤、投与経路、具体的な患者の状態などを含むいくつかの因子に依存するであろうということを理解すべきである。一般的に、in vitroで効果的であることが見いだされた濃度に対応する血清レベルを得るために有効な化合物の量を投与することが所望される。したがって、化合物がたとえば10μMでin vitroでの活性を示すことが見いだされている場合、in vivoで約10μMの濃度を提供するために有効な量の薬物を投与することが所望される。これらのパラメータの決定は、好都合には当技術分野の技術の範囲内である。これらの検討事項、ならびに有効な製剤および投与手順は当技術分野で公知であり、標準的な教科書に記載されている。
【0266】
エストロゲン活性が約5〜75μgエチニルエストラジオールに相当する1日投与量のエストロゲン性ステロイドが上記の状態の治療に有用であり、好ましいレベルは約10μgから約50μgまで、さらにより好ましいレベルは約15μgから約35μgまでである。他のエストロゲン性ステロイドの実際の投与量レベルは、エチニルエストラジオールに関して記載されたレベルに関連して変化してもよい。プロゲスチン活性が約10〜600μgレボノルゲストレルに相当する1日投与量のプロゲスチン性ステロイドが上記の状態の治療に有用であり、好ましいレベルは約25μgから約400μgまでであり、さらにより好ましいレベルは約50μgから約200μgまでである。他のプロゲスチン性ステロイドの実際の投与量レベルは、レボノルゲストレルに関して記載されたレベルに関連して変化してもよい。
【0267】
本発明の化合物は、医薬組成物として製剤することができる。そのような組成物はしたがって、慣用の薬剤的に受容できる非毒性のキャリア、アジュバント、およびベヒクルを適宜含む投与量単位製剤として、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、直腸内に、または局所的に投与することができる。薬物の製剤は、たとえば、Hoover,John E.,Remington′s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975に記載される。薬物製剤についての他の記載はLiberman,H.A.and Lachman,L.編、Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York.,1980に見いだすことができる。
【0268】
経口投与のための固体剤形としてはカプセル剤、錠剤、丸剤、粉末剤、および顆粒剤を挙げることができる。そのような固体剤形では、本発明の化合物は通常、指示された投与経路に適切な、1以上のアジュバントと結合する。経口的に投与する場合、企図した阻害剤化合物は乳糖、ショ糖、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、ゼラチン、アカシアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールと混合してもよく、その後都合のよい投与のために錠剤化またはカプセル化される。そのような錠剤またはカプセル剤は、ヒドロキシメチルセルロース中に活性化合物を分散させることにより提供できるような、徐放剤を含むことができる。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形はまた、クエン酸ナトリウム、炭酸または炭酸水素マグネシウムまたはカルシウムのような緩衝薬を含むことができる。錠剤および丸剤はさらに腸溶コーティングをして製造することができる。
【0269】
経口投与のための液体剤形は、当技術分野で通常使用する水のような不活性な希釈剤を含む、薬剤的に受容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルを含むことができる。そのような組成物はまた、湿潤剤、乳濁化および懸濁化剤、ならびに甘味、着香、および芳香剤のようなアジュバントを含むことができる。
【0270】
本明細書で使用する非経口的という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、鎖骨内注射、または注入技術を含む。注射可能な製剤、たとえば滅菌した注射可能な水性または油性懸濁液は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤することができる。滅菌した注射可能な製剤はまた、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌した注射可能な溶液または懸濁液、たとえば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用することができる、受容可能なベヒクルおよび溶媒には水、リンゲル液、および等張食塩水が挙げられる。さらに、滅菌した不揮発性油が溶媒または懸濁媒質として慣用的に使用される。この目的には、合成モノ−またはジグリセリドを含む、任意の刺激の少ない不揮発性油を使用することができる。さらに、注射用製剤にはオレイン酸のような脂肪酸が使用される。ジメチルアセタミド、イオン性および非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤、ポリエチレングリコールを使用してもよい。上記のような溶媒および湿潤剤の混合物も有用である。
【0271】
治療目的には、非経口的投与のための製剤は、水性または非水性等張滅菌注射溶液または懸濁液の形状であってもよい。これらの溶液および懸濁液は、滅菌した粉末または顆粒から製造してもよく、経口投与のための製剤での使用のために記載された1以上のキャリアまたは希釈剤を有する。企図した治療用化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、コーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、および/または各種緩衝液に溶解することができる。他のアジュバントおよび投与様式は、薬剤技術分野で公知である。
【0272】
薬物の直腸内投与のための座剤は、ココアバター、合成モノ−、ジ−またはトリグリセリド、脂肪酸およびポリエチレングリコールのような適切で非刺激性の賦形剤と薬物を混合することにより製造してもよく、それらは通常の温度では固体であるが、直腸内温度では液体であり、したがって直腸内で溶解し、薬物を放出する。
【0273】
局所投与には、経皮パッチやイオン浸透療法装置のような経皮投与法の使用も包含される。
キャリヤ物質と組合わせて単一の投与形態を製造することのできる活性成分の量は、治療される哺乳類受容者および具体的な投与方式によって変化する。
【0274】
治療計画
本発明の化合物および/または組成物により、疾患の要素として月経困難を有する疾患状態を予防する、緩和する、もしくは改善するための、または別の月経困難症に関連した疾患から保護するか、もしくはそれを治療するための投与計画は、各種因子に従って選択される。これらは、患者の型、年齢、体重、飲食物、および医学的状態、疾患の重症度、投与経路、使用する具体的な化合物の活性、効力、薬物動態学的および毒性学的特徴のような薬理学的に考慮すべき事柄、薬物送達系を使用するかどうか、ならびに化合物を薬物組合せの一部として投与するかどうかを含む。したがって、実際に使用する投与計画は、広範に変化し、そして上記の好ましい投与計画から逸脱してもよい。
【0275】
再生可能な月経期間を生み出すために、経口的に活性な性ステロイドの毎日投与の具体的な組合せを使用して、短期間(24〜48時間)内での月経の開始を薬理学的に調節することになる。これらのステロイドは、卵胞ホルモン成分および黄体ホルモン成分を含み、後者の作用が優勢である。そのような処方計画の使用はまた、月経時の血液損失を軽減し、子宮内膜増殖を抑制する。
【0276】
子宮内膜増殖を調節するための経口的に活性な性ステロイドの毎日の使用は、それらの中断時から48〜72時間以内に月経を開始するであろう。性ステロイドの中断後24時間目に開始するセレコキシブのようなシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤の添加は、事象を同調させ、ステロイドホルモン使用中止により引き起こされる増大したプロスタグランジン合成の開始時にシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が再び投与されるであろう。シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤は、各種処方計画により、月経の終わりまで投与してもよい。たとえば、シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤は毎日(od)、1日2回(bid)または1日3回(tid)投与することができる。したがって、本発明は毎日の経口的に活性な性ステロイド、その後の選択的COX−2阻害剤の逐次的投与を表す。これは規則的スケジュール(28日毎)で投与され、性ステロイドは21日間、その後シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が2から7日間投与される。より好ましくは、性ステロイドは21日間、その後シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が4〜7日間投与される。
【0277】
本明細書で開示された化合物または組成物による治療を受ける患者は、組合せ治療の有効性を確認するために定期的にモニターされてもよい。そのようなデータの継続的な解析が治療中の治療計画の改変を可能にし、その結果治療用化合物のそれぞれの型の最適有効量が期間内の任意の時期に投与され、その結果治療期間も決定することができる。このようにして、治療計画/投与計画を治療経過にわたり合理的に改変し、最低量であると当時に十分な有効性を示す治療化合物を投与し、そして月経困難に関連した状態を首尾よく治療するために必要な期間だけ投与を継続することができる。
【0278】
本明細書に開示された組合せ治療の潜在的な利点が、月経困難に関連した状態を治療するために効果的な任意の個々の治療用化合物、またはすべての治療用化合物の減少した投与量であってもよい。投与量減少は単独療法に比べた場合、個々の治療用化合物の副作用の緩和を含む利点を提供するであろう。
【0279】
本発明のいくつかの態様の一つは、月経困難症の予防または治療に有用な第1の量のCOX−2阻害剤および第2の量の性ステロイドを含む組合せ治療を提供し、ここで上記の第1および第2の量は、合せて上記化合物の月経困難症‐有効量となる。たとえば、本発明の多くの態様の一つは、ピラゾールCOX−2阻害剤、エチニルエストラジオールおよびレボノルゲストレルの治療量を含む、組合せ治療計画である。
【0280】
以下の限定的でない実施例は本発明の各種の側面を説明するのに役立つ。
【0281】
実施例
表6は本発明のいくつかの組合せの実施例を説明し、ここで組合せは第1の量のCOX−2阻害剤源、第2の量のエストロゲン性ステロイドおよび第3の量のプロゲスチン性ステロイドを含み、ここでそれらの量は合せて化合物の月経困難症‐有効量を成す。
【0282】
【表15】
【0283】
【表16】
【0284】
【表17】
【0285】
【表18】
【0286】
【表19】
【0287】
【表20】
【0288】
【表21】
【0289】
【表22】
【0290】
【表23】
【0291】
【表24】
【0292】
【表25】
【0293】
【表26】
【0294】
【表27】
【0295】
【表28】
【0296】
【表29】
【0297】
【表30】
【0298】
【表31】
【0299】
【表32】
【0300】
【表33】
【0301】
【表34】
【0302】
【表35】
【0303】
【表36】
【0304】
【表37】
【0305】
【表38】
【0306】
【表39】
【0307】
【表40】
【0308】
生物学的アッセイ
本発明の化合物の有用性は、以下のアッセイにより示すことができる。これらのアッセイは、本質的に本発明の有用性を示すために認められた手順を使用して、in vitroおよび動物モデルにおいて行われる。
【0309】
ラットカラゲナン足浮腫試験
カラゲニン足浮腫試験は、本質的にWinter,et al.,(Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,111,544(1962))に記載の材料、試薬および手順により行われる。雄Sprague−Dawleyラットは平均体重ができるだけ近くなるようにそれぞれの群において選択する。ラットは試験前、16時間以上水だけを自由に与えて絶食させる。ラットは0.5%メチルセルロースおよび0.25%界面活性剤を含むベヒクル中に懸濁した化合物またはベヒクルのみを経口的に(1mL)投与される。1時間後カラゲナン/滅菌0.9%生理食塩水の1%溶液、0.1mLを足底下に注射し、注射された足部の容積をデジタル表示器の付いた圧力変換器に接続した変位プレチスモメータで測定する。カラゲナン注射3時間後に、足部の容積を再び測定する。薬物処置動物群の平均足部腫脹をプラセボ処置動物群のものと比較し、浮腫の阻害割合を測定する(Otterness and Bliven,Laboratory Models for Testing NSAIDS,in Non−steroidal Anti−inflammatory Drugs,(J.Lombardino編、1985))。%阻害はこの手順において測定された対照の足部容積からの%減少を示す。
【0310】
ラットカラゲナン−誘発鎮痛試験
ラットカラゲナンを使用した鎮痛試験は、本質的にHargreaves,et al.,(Pain,32,77(1988))に記載の材料、試薬および手順により行われる。雄Sprague−Dawleyラットは、カラゲナン−足浮腫試験に関して先に記載されたように処置する。カラゲナン注射3時間後に、床の下に配置可能な、放射熱源としての高輝度ランプの付いた透明な床を持つ特殊なプレキシガラス容器にラットを入れる。初めの20分間後、注射した足部、または反対側の注射しない足部のいずれかに熱刺激を与える。足部を引っ込めること(withdrawal)により光が遮断されると、光電セルがランプおよびタイマーを消す。その後、ラットが足を引っ込めるまでの時間を測定する。対照および薬物処理群の足部を引っ込めるまでの潜伏時間を秒で測定し、足部を引っ込める痛覚過敏の阻害割合を測定する。
【0311】
in vitroでのCOX−1およびCOX−2活性の評価
本発明の化合物はCOX−2のin vitroにおける阻害を示す。実施例で説明する本発明の化合物のCOX−2阻害活性は以下の方法により測定する。
【0312】
a.組換えバキュロウイルスの作製
ヒトもしくはマウスCOX−1またはヒトもしくはマウスCOX−2のいずれかのコーディング領域を含む2.0kbフラグメントは、D.R.O′Reilly et al(Baculovirus Expression Vectors:A Laboratory Manual(1992))の方法に類似した方法で、バキュロウイルストランスファーベクターpVL1393(Invitrogen)のBamH1部位にクローニングし、COX−1およびCOX−2のトランスファーベクターを作製する。組換えバキュロウイルスは、リン酸カルシウム法により、線状化バキュロウイルスプラスミドDNA200ngと共にバキュロウイルストランスファーベクターDNA4μgをSF9昆虫細胞(2x10e8)にトランスフェクトすることにより単離する。M.D.Summers and G.E.Smith,A Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures,Texas Agric.Exp.Station Bull.1555(1987)を参照されたい。組換えウイルスは3回のプラーク精製により精製し、高力価(10E7−10E8pfu/ml)のウイルスストックを調製する。大規模な生産には、10リットル発酵装置中で、SF9昆虫細胞(0.5x106/ml)に感染多重度が0.1になるように組換えバキュロウイルスストックを感染させる。72時間後に、細胞を遠心分離し、1% 3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)を含むTris/ショ糖(50mM:25%、pH8.0)中で細胞ペレットをホモゲナイズする。ホモジネートは10,000xGで30分間遠心分離し、得られた上清はCOX活性をアッセイするまで80℃で保存する。
【0313】
b.COX−1およびCOX活性のアッセイ
COX活性は、ELISAを使用して、形成されたPGE2/μg蛋白質/時間としてアッセイし、遊離したプロスタグランジンを検出する。適切なCOX酵素を含むCHAPS‐可溶化昆虫細胞膜は、エピネフリン、フェノール、およびヘムを含むリン酸カリウムバッファー(50mM、pH8.0)中で、アラキドン酸(10μM)を添加してインキュベートする。化合物は、アラキドン酸添加前、10〜20分間酵素と共にインキュベートする。アラキドン酸と酵素間の任意の反応は、40μl 反応混合物を37℃/室温に10分間置いた後、160μl ELISAバッファーおよび25μM インドメタシン中に加えることにより停止する。形成されたPGE2は標準ELISA技術(Cayman Chemical)により測定する。
【0314】
本明細書の実施例は、先行する実施例に使用された反応物質および/または操作条件を本発明の包括的、または具体的に記載されたそれらと置き換えることにより行うことができる。
【0315】
本発明は上記のように記載されるが、同じことが多くの手段により変化してもよい。そのような変化は本発明の意図および範囲から逸脱すると見なされないことは明らかであり、そのような改変のすべておよび当業者に明らかな等価なものは以下の請求項の範囲内に含まれることを意図する。
【0001】
本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドを使用した、女性の月経困難症の治療および予防のための方法に関する。
【背景技術】
【0002】
女性において、月経周期は連続した複雑なホルモン変化を含む。これらのホルモン変化の結果、子宮内層(内膜と呼ばれる)が増殖する。妊娠しない場合、内膜は月経と呼ばれる過程において剥落する。この過程はプロスタグランジンの遊離を含み、それが子宮平滑筋の収縮を引き起こす。一部の女性では、これらの収縮がかなりの疼痛、月経困難症を引き起こし、それが彼女らの日常活動を妨げる。
【0003】
月経が起こる時期は変動し、どんな女性でも確実に予言することはできない。月経周期開始の変動性は、個々の女性、女性の年齢および潜在的医学的および心理社会的状態を含む、多くの変数に依存する。このことが月経開始を予言することを困難にする。プロスタグランジン合成を阻害する非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)は月経困難症を緩和するために効果的である(Lundstrom,V.,et al.Acta Obstet.Gynecol.Scand.Suppl.,113,83−85(1983))。それらは月経痛開始の24〜48時間前に投与すると最も効果的である。月経の正確なタイミングを予言することが困難であるため、月経の前に治療を開始することにより効果を最大にする試みにより、数日間の不必要な投薬をすることになる。
【0004】
エストロゲンおよびプロゲスチン成分からなる経口的に活性な避妊薬の使用が月経困難症の疼痛の強さを緩和することが報告されている(Nabrink,M.et al.Contraception,42,275−283(1990))。経口避妊薬の大部分はプロゲスチン性ステロイドおよびエストロゲン性ステロイドの組み合わせからなる。それぞれの28日間の周期において、これらの性ステロイドは同時に21日間投与し、その後7日間投与を休むか、または7日間プラセボの投与を行う。プロゲスチン/エストロゲンの組み合わせが固定された投与量の組み合わせ(単相性)としてか、または組み合わせの投与量が月経周期中に1回または2回のいずれかで変化する、二相性もしくは三相性処方としてのいずれかで投与される、多数の処方が開発されている。Kuhlはホルモン避妊法の現況について総説している(Handb.Exp.Pharmacol.,135/II,363−407(1999))。WO98/04265は各種経口避妊薬組み合わせを記載する。現在の多くの経口避妊薬は適切に月経周期を制御する(Thorneycroft,I.Am.J.Obstet.Gynecol.,180(2,Pt.2),S280−287(1999))。
【0005】
月経困難症が経口避妊薬の使用により適切に緩和されない場合、非ステロイド性抗炎症薬を処置として添加してもよい(Deligeoroglou,E.Annals of the New York Academy of Science,900,237−244(2000))。
【0006】
プロスタグランジンは炎症過程において重要な役割を果たし、プロスタグランジン産生、とりわけPGG2、PGH2およびPGE2の産生阻害が抗炎症薬発見の共通標的になっている。しかし、炎症過程に関連したプロスタグランジン誘発疼痛および腫脹を緩和するために効果的な、一般的な非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)はまた、プロスタグランジンにより調節される、炎症過程に関連しない他の過程にも効果的である。したがって、大部分の一般的なNSAIDsの高用量の使用は、致死的な潰瘍を含む強い副作用を引き起こすことが可能であり、このことがそれらの治療的可能性を限定する。NSAIDsの代わりとなるものはコルチコステロイドの使用であり、それらはとりわけ長期治療に関与する場合、さらに強力な副作用を生じる。
【0007】
以前のNSAIDsは、酵素シクロオキシゲナーゼ(COX)を含むヒトアラキドン酸/プロスタグランジン経路における酵素を阻害することにより、プロスタグランジン産生を阻害することが見出されてきた。炎症に関連する誘導酵素(“シクロオキシゲナーゼ II(COX II)”または“プロスタグランジン G/Hシンターゼ II”と呼ばれる)の最近の発見は、より効果的に炎症を緩和し、強力な副作用を軽減する、実行可能な阻害の標的を提供する。
【0008】
米国特許第5,466,823号は、炎症および月経痙攣を含む炎症に関連した疾患の治療に有用なピラゾリルシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤を開示する。
米国特許第5,932,598号は、炎症および月経痙攣を含む炎症に関連した疾患の治療に有用なピラゾリルシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤のプロドラッグを開示する。
【0009】
Morrison et al.はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤、原発月経困難症を治療するためにロフェコキシブを使用する研究について記載する(Obstet.Gynecol.,94(4),504−508(1999))。
【0010】
選択的にシクロオキシゲナーゼ‐2を阻害し、月経痙攣の治療に有用な化合物はまた、以下の個々の公開広報に記載されている。
【0011】
米国特許第5,521,207号。
米国特許第5,633,272号。
【0012】
シクロオキシゲナーゼ‐2の選択的阻害剤である各種クラスの化合物はJ.TalleyのProg.Med.Chem.,36,201−234(1999)に総説されている。選択的にシクロオキシゲナーゼ‐2を阻害する化合物はまた、以下の個々の公開広報に記載されている。
【0013】
米国特許第5,380,738号。
米国特許第5,344,991号。
米国特許第5,393,790号。
米国特許第5,434,178号。
米国特許第5,474,995号。
米国特許第5,510,368号。
【0014】
WO96/06840。
WO96/03388。
WO96/03387。
WO96/19469。
WO96/25405。
WO95/15316。
WO94/15932。
WO94/27980。
WO95/00501。
WO94/13635。
WO94/20480。
WO94/26731。
【0015】
NSAIDsおよび経口避妊薬の組み合わせは、原発月経困難症治療においていずれか単独の治療では効果が見られない場合に使用されてきた(Coco,A.,American Family Physician,60(2),489−496(1999))。
【0016】
米国特許第5,811,416号は、月経困難症を含む月経疾患の治療のための、プロゲスチン、エストロゲン、プロゲスチンおよびエストロゲンの組み合わせ、シクロオキシゲナーゼ阻害剤、一酸化窒素ドナーまたは一酸化窒素基質の少なくとも一つと、エンドセリンアンタゴニストおよび/またはエンドセリンシンターゼ阻害剤の組み合わせを開示する。
【0017】
米国特許第5,912,006号は、月経の開始に関連した子宮または膣の疼痛の軽減または緩和のためのオメガ脂肪酸およびシクロオキシゲナーゼ阻害剤の組み合わせを開示する。
【0018】
しかし、COX‐2阻害剤および性ステロイドを含む、月経困難症の治療および予防のための組み合わせ治療法は以前には記載されていない。
【発明の開示】
【0019】
発明の概要
月経困難症の予防および治療のための、安全で効果的な薬物を見出すための継続的な必要性を扱う治療薬の組み合わせ治療についてここで報告する。
【0020】
本発明のいくつかの態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源および性ステロイド化合物の所定量の治療的組み合わせを提供し、ここで化合物は合せて化合物の月経困難症に有効な量を成す。
【0021】
別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物である。
さらに別の態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物の所定量および性ステロイド化合物の所定量を含む、月経困難症の治療または予防が必要な患者におけるかかる疾患の治療および予防のための組み合わせ治療法を提供し、ここでCOX‐2阻害剤化合物源の量および性ステロイド化合物の量は合せて化合物の月経困難症に有効な量を成す。
【0022】
本発明は、女性における痛みを伴う子宮痙攣、月経困難症の予防的処置を含む。既存の技術に優る重要な改良点は、処置により中等度から重度までの疼痛を経験せずに、それを回避し、より満足のいく予後を提供できることである。別の利点は、この処方を使用することにより、鎮痛薬の投薬量をより少なくできることである。また、既存の処置に比べ、血液の損失が軽減されるという利点もある。
【0023】
本発明のさらなる適応の範囲は以下に提供される詳細な説明から明らかになるであろう。しかし、以下の詳細な説明および実施例は本発明の好ましい態様を示すものであるが、説明のためだけに提供されたものであり、本発明の意図および範囲内の各種の変更および改変はこの詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。
【0024】
発明の詳細な説明
以下の詳細な説明は、当業者が本発明を実行しやすくするために提供される。たとえそうでも、この詳細な説明は本発明を過度に限定するものと解釈すべきではなく、本発明の意図および範囲から逸脱することなく、当業者は本明細書に記載される態様の改変および変更を行うことができる。
【0025】
本明細書に引用された参考文献のそれぞれの内容は、これらの主要な参考文献内に引用された参考文献の内容と共に本明細書に参照として引用される。
【0026】
定義
以下の定義は読者が本発明の詳細な説明を理解しやすくするために提供される。
“シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤”または“COX‐2阻害剤”または“シクロオキシゲナーゼ‐II阻害剤”という句は、あるクラスの酵素、シクロオキシゲナーゼ‐2を特異的に阻害し、シクロオキシゲナーゼ‐1をそれほど有意に阻害しない薬剤を含む。
【0027】
好ましくは、それは約0.2μMより少ないシクロオキシゲナーゼ‐2 IC50を有する化合物を含み、また少なくとも50、そしてより好ましくは少なくとも100のシクロオキシゲナーゼ‐2阻害対シクロオキシゲナーゼ‐1阻害の選択比を有する。さらにより好ましくは、約1μMより大きく、そしてより好ましくは10μMより大きいシクロオキシゲナーゼ‐1 IC50を有する。
【0028】
“性ステロイド”という句は、エストロゲンおよびプロゲスチン性ステロイド化合物を共に含む。
【0029】
“組み合わせ治療”(または“共治療”)という句は、具体的な処方計画の一部としてシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤および性ステロイドの投与を包含し、これらの治療薬の相互作用に由来する有益な作用を提供することを意図する。組み合わせの有益な作用は、治療薬の組み合わせから生じる薬物動態学的および薬力学的相互作用を含むが、それらに限定されない。これらの組み合わせた治療薬の投与は、一般に定められた期間にわたり行われる(通常選択した組み合わせに依存して数分、数時間、数日または数週間)。“組み合わせ治療”は一般に、偶発的および任意に本発明の組み合わせを生じる個々の単独治療計画の一部として、2以上のこれらの治療薬の投与を包含することを意図しない。“組み合わせ治療”は逐次的、すなわち、それぞれの治療薬が異なる時期に投与される様式でのこれらの治療薬の投与、およびこれらの治療薬、または少なくとも2つの治療薬の実質的な同時投与を包含することを意図する。実質的な同時投与は、たとえば、固定された比のそれぞれの治療薬を有する単独のカプセル、またはそれぞれの治療薬の単独のカプセルを複数で対象に投与することにより行うことができる。それぞれの治療薬の逐次的または実質的な同時投与は、経口経路、静脈内経路、筋肉内経路、および粘膜組織からの直接吸収を含むがそれらに限定されない、任意の適切な経路により行うことができる。治療薬は同じ経路、または異なる経路により投与することができる。たとえば、選択された組み合わせの第1の治療薬は静脈内注射により投与されるが、組み合わせの他の治療薬は経口的に投与されてもよい。そのかわり、たとえば、すべての治療薬が経口的に投与されるか、またはすべての治療薬が静脈内投与されてもよい。治療薬が投与される順序はあまり重要ではない。“組み合わせ治療”はまた、上記のように他の生理活性成分および非薬物治療とさらに組み合わせた治療薬の投与を包含する。
【0030】
“治療的に有効”という句は、組み合わせ治療において組み合わせた阻害剤の量を適切にすることを意図する。この組み合わせた量が、月経困難症を軽減するか、または緩和する目的を達成するであろう。
【0031】
“治療用化合物”は、月経困難症の予防または治療に有用な化合物を意味する。
“含む”という用語は、“以下の要素を含むが他を排除しないこと”を意味する。
【0032】
“ヒドリド”という用語は、単独の水素原子(H)を示す。このヒドリド基は、たとえば酸素原子に結合してヒドロキシル基を形成してもよく、または2つのヒドリド基が炭素原子に結合してメチレン(−CH2−)基を形成してもよい。“アルキル”という用語が、単独かまたは、“ハロアルキル”、“アルキルスルホニル”、“アルコキシアルキル”および“ヒドロキシアルキル”のような他の用語のなかで使用される場合、かかる用語は1から約20までの炭素原子、または好ましくは1から約12までの炭素原子を有する線状または分枝した基を包含する。より好ましいアルキル基は、1から約10までの炭素原子を有する“低級アルキル”基である。もっとも好ましいものは、1から約6までの炭素原子を有する低級アルキル基である。そのような基の例としては、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソ−アミル、ヘキシルなどが挙げられる。
【0033】
“アルケニル”という用語は、2から約20までの炭素原子、または好ましくは2から12までの炭素原子の少なくとも1炭素‐炭素二重結合を有する、線状または分枝した基を包含する。より好ましいアルケニル基は2から約6までの炭素原子を有する“低級アルケニル”基である。アルケニル基の例としては、エテニル、プロペニル、アリル、プロペニル、ブテニルおよび4−メチルブテニルが挙げられる。
【0034】
“アルキニル”という用語は2から約20まで、または好ましくは2から12炭素原子までを有する線状または分枝した基を示す。より好ましいアルキニル基は、2から約10までの炭素原子を有する“低級アルキニル”基である。2から約6までの炭素原子を有する低級アルキニル基がより好ましい。そのような基の例としては、プロパルギル、ブチニルなどが挙げられる。
【0035】
“アルケニル”、“低級アルケニル”という用語は、“シス”および“トランス”配向、またはかわりに、“E”、“Z”配向を有する基を包含する。
【0036】
“シクロアルキル”という用語は、3から12までの炭素原子を有する飽和炭素環基を包含する。より好ましいシクロアルキル基は、3から約8までの炭素原子を有する“低級シクロアルキル”基である。そのような基の例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルおよびシクロヘキシルが挙げられる。“シクロアルケニル”という用語は、3から12までの炭素原子を有する部分的に不飽和の炭素環基を包含する。より好ましいシクロアルケニル基は、4から約8までの炭素原子を有する“低級シクロアルケニル”基である。そのような基の例としては、シクロブテニル、シクロペンテニル、シクロペンタジエニルおよびシクロヘキセニルが挙げられる。
【0037】
“ハロ”という用語は、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素のようなハロゲンを意味する。“ハロアルキル”という用語は、任意の1以上のアルキル炭素原子が上記のハロにより置換された基を包含する。とりわけ、モノハロアルキル、ジハロアルキル、およびポリハロアルキルが包含される。一例として、モノハロアルキル基は、基内にヨウ素、臭素、塩素またはフッ素のいずれを持っていてもよい。ジハロおよびポリハロアルキル基は2以上の同じハロ原子、または異なるハロ基の組み合わせを有していてもよい。“低級ハロアルキル”は1から6までの炭素原子を有する基を包含する。ハロアルキル基の例としては、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、ペンタフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ジフルオロクロロメチル、ジクロロフルオロメチル、ジフルオロエチル、ジフルオロプロピル、ジクロロエチルおよびジクロロプロピルが挙げられる。
【0038】
“ヒドロキシアルキル”という用語は、1から約10までの炭素原子を有する線状または分枝したアルキル基を包含し、それらの任意の一つは1以上のヒドロキシル基で置換されていてもよい。より好ましいヒドロキシアルキル基は、1から6までの炭素原子および1以上のヒドロキシル基を有する“低級ヒドロキシアルキル”基である。そのような基の例としては、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ヒドロキシブチルおよびヒドロキシヘキシルが挙げられる。
【0039】
“アルコキシ”および“アルキルオキシ”という用語は、それぞれが1から約10までの炭素原子のアルキル部分を有する、線状または分枝したオキシ含有基を包含する。より好ましいアルコキシ基は、1から6までの炭素原子を有する“低級アルコキシ”基である。そのような基の例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシおよびtert−ブトキシが挙げられる。“アルコキシアルキル”という用語は、アルキル基に結合した1以上のアルコキシ基を有する、すなわちモノアルコキシアルキルおよびジアルコキシアルキル基を形成するためのアルキル基を包含する。“アルコキシ基”はフッ素、塩素または臭素のような、1以上のハロ原子によりさらに置換され、ハロアルコキシ基を提供してもよい。より好ましいハロアルコキシ基は、1から6までの炭素原子および1以上のハロ基を有する“低級ハロアルコキシ”基である。そのような基の例としては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、トリフルオロメトキシ、トリフルオロエトキシ、フルオロエトキシおよびフルオロプロポキシが挙げられる。
【0040】
“アリール”という用語は、単独または組み合わせて、1、2または3環を含む炭素環式芳香族系を意味し、そのような環はペンダント様式で一緒に結合してもよく、または融合してもよい。“アリール”という用語は、フェニル、ナフチル、テトラヒドロナフチル、インダンおよびビフェニルのような芳香族の基を包含する。アリール部分はまた、アルキル、アルコキシアルキル、アルキルアミノアルキル、カルボキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニルアルキル、アルコキシ、アラルコキシ、ヒドロキシル、アミノ、ハロ、ニトロ、アルキルアミノ、アシル、シアノ、カルボニル、アミノカルボニル、アルコキシカルボニルおよびアラルコキシカルボニルから独立して選択される1以上の置換基により、置換可能な位置で置換されていてもよい。
【0041】
“ヘテロシクロ”という用語は、飽和、部分的に不飽和および不飽和のヘテロ原子含有環状基を包含し、ここでヘテロ原子は窒素、硫黄および酸素から選択することができる。飽和ヘテロシクロ基の例としては、1から4までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、ピロリジニル、イミダゾリジニル、ピペリジノ、ピペラジニルなど);1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、モルホリニルなど);1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、飽和した3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、チアゾリジニルなど)が挙げられる。部分的に不飽和のヘテロシクロ基の例としては、ジヒドロチオフェン、ジヒドロピラン、ジヒドロフランおよびジヒドロチアゾールが挙げられる。
【0042】
“ヘテロアリール”という用語は、不飽和のヘテロシクロ基を包含する。不飽和のヘテロシクロ基は“ヘテロアリール”基とも呼ばれ、例としては、1から4までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、ピロリル、ピロリニル、イミダゾニル、ピラゾリル、ピリジル、ピリミジル、ピラジニル、ピリダジニル、トリアゾリル(たとえば、4H−1,2,4−トリアゾリル、1H−1,2,3−トリアゾリル、2H−1,2,3−トリアゾリルなど)、テトラゾリル(たとえば、1H−テトラゾリル、2H−テトラゾリルなど)など;1から5までの窒素原子を含む不飽和縮合ヘテロシクロ基、たとえば、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、ベンズイミダゾリル、キノリル、イソキノリル、インダゾリル、ベンゾトリアゾリル、テトラゾロピリダジニル(たとえば、テトラゾロ[1,5−b]ピリダジニルなど)など;酸素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、ピラニル、フリルなど;硫黄原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、チエニルなど;1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、オキサゾリル、イソキサゾリル、オキサジアゾリル(たとえば、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、1,2,5−オキサジアゾリルなど)など;1から2までの酸素原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和縮合3から6員ヘテロ単環式基(たとえば、ベンズオキサゾリル、ベンズオキサジアゾリルなど);1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和の3から6員ヘテロ単環式基、たとえば、チアゾリル、チアジアゾリル(たとえば、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,5−チアジアゾリルなど)など;1から2までの硫黄原子および1から3までの窒素原子を含む、不飽和縮合ヘテロシクロ基(たとえば、ベンゾチアゾリル、ベンゾチアジアゾリルなど)などが挙げられる。用語はまた、ヘテロシクロ基がアリール基と融合した基を包含する。そのような融合二環式基の例としては、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾピランなどが挙げられる。ベンゾピランおよびクロメンという用語は、互換性がある。上記の“ヘテロシクロ基”は、アルキル、ヒドロキシル、ハロ、アルコキシ、オキソ、アミノおよびアルキルアミノのような1から3までの置換基を有していてもよい。
【0043】
“アルキルチオ”という用語は、2価の硫黄原子に結合した1から約10までの炭素原子の、線状または分枝したアルキル基を含む基を包含する。より好ましいアルキルチオ基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルチオ基”である。そのような低級アルキルチオ基の例としては、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、ブチルチオおよびヘキシルチオが挙げられる。“アルキルチオアルキル”という用語は、2価の硫黄原子により1から約10炭素原子のアルキル基に結合したアルキルチオ基を含む基を包含する。より好ましいアルキルチオアルキル基は、1から6炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルチオアルキル”基である。そのような低級アルキルチオアルキル基の例としては、メチルチオメチルが挙げられる。
【0044】
“アルキルスルフィニル”という用語は、2価の−S(=O)−基に結合した1から10までの炭素原子の線状または分枝したアルキル基を含む基を包含する。より好ましいアルキルスルフィニル基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルスルフィニル”基である。そのような低級アルキルスルフィニル基の例としては、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、ブチルスルフィニルおよびヘキシルスルフィニルが挙げられる。
【0045】
“スルホニル”という用語は、単独でも、またはアルキルスルホニルのように他の用語と一緒に使用しても、それぞれ2価の基−SO2−を意味する。“アルキルスルホニル”はスルホニル基に結合したアルキル基を包含し、ここでアルキルは先のように定義される。より好ましいアルキルスルホニル基は、1から6までの炭素原子のアルキル基を有する“低級アルキルスルホニル”基である。そのような低級アルキルスルホニル基の例としては、メチルスルホニル、エチルスルホニルおよびプロピルスルホニルが挙げられる。“アルキルスルホニル”基はフッ素、塩素または臭素のような1以上のハロ原子でさらに置換され、ハロアルキルスルホニル基を提供してもよい。
【0046】
“スルファミル”、“アミノスルホニル”および“スルホンアミジル”という用語は、NH2O2S−を意味する。
【0047】
“アシル”という用語は、有機酸からヒドロキシルを除去した後の残基により提供される基を意味する。そのようなアシル基の例としては、アルカノイルおよびアロイル基が挙げられる。そのような低級アルカノイル基の例としては、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、トリフルオロアセチルが挙げられる。
【0048】
“カルボニル”という用語は、単独でも、または“アルコキシカルボニル”のように、他の用語と一緒に使用しても、−(C=O)−を意味する。“アロイル”という用語は上記のようなカルボニル基を持つアリール基を包含する。アロイルの例としては、ベンゾイル、ナフトイルなどが挙げられ、そして上記のアロイルにおけるアリールはさらに置換されていてもよい。
【0049】
“カルボキシ”または“カルボキシル”という用語は、単独でも、または“カルボキシアルキル”のように、他の用語と一緒に使用しても、−CO2H−を意味する。“カルボキシアルキル”という用語は、カルボキシ基により置換されたアルキル基を包含する。上記のような低級アルキル基を包含する“低級カルボキシアルキル”がより好ましく、それらもアルキル基上でハロにより付加的に置換されていてもよい。そのような低級カルボキシアルキル基の例としては、カルボキシメチル、カルボキシエチルおよびカルボキシプロピルが挙げられる。“アルコキシカルボニル”という用語は、酸素原子によりカルボニル基に結合した、上記のような、アルコキシ基を含む基を意味する。1から6までの炭素原子を有するアルキル部分を持つ“低級アルコキシカルボニル”基がより好ましい。そのような低級アルコキシカルボニル(エステル)基の例としては、飽和された、または不飽和のメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、ブトキシカルボニルおよびヘキシルオキシカルボニルが挙げられる。
【0050】
“アルキルカルボニル”、“アリールカルボニル”および“アラルキルカルボニル”という用語は、カルボニル基に結合した、上記のようなアリールおよびアラルキル基を有する基を包含する。そのような基の例としては、飽和された、または不飽和のメチルカルボニル、エチルカルボニル、フェニルカルボニルおよびベンジルカルボニルが挙げられる。
【0051】
“アラルキル”という用語は、ベンジル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、フェニルエチル、およびジフェニルエチルのようなアリール置換アルキル基を包含する。上記アラルキルにおけるアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハロアルキルおよびハロアルコキシにより付加的に置換されてもよい。
【0052】
ベンジルおよびフェニルメチルという用語は互換性がある。
“ヘテロシクロアルキル”という用語は、飽和および部分的に不飽和のヘテロシクロ置換アルキル基、たとえばピロリジニルメチル、およびヘテロアリール置換アルキル基、たとえばピリジルメチル、キノリルメチル、チエニルメチル、フリルエチル、およびキノリルエチルを包含する。上記ヘテロアラルキルにおけるヘテロアリールは、ハロ、アルキル、アルコキシ、ハルコアルキルおよびハロアルコキシにより付加的に置換されてもよい。
【0053】
“アラルコキシ”という用語は、酸素原子により他の基に結合したアラルキル基を包含する。“アラルコキシアルキル”という用語は、酸素原子によりアルキル基に結合したアラルキル基を包含する。“アラルキルチオ”という用語は、硫黄原子に結合したアラルキル基を包含する。“アラルキルチオアルキル”という用語は、硫黄原子によりアルキル基に結合したアラルキルチオ基を包含する。
【0054】
“アミノアルキル”という用語は、1以上のアミノ基により置換されたアルキル基を包含する。“低級アミノアルキル”がより好ましい。そのような基の例としては、アミノメチル、アミノエチルなどが挙げられる。“アルキルアミノ”という用語は、1または2アルキル基で置換されているアミノ基を意味する。1から6までの炭素原子を有するアルキル部分を有する“低級N−アルキルアミノ”基が好ましい。適切な低級アルキルアミノはN−メチルアミノ、N−エチルアミノ、N,N−ジメチルアミノ、N,N−ジエチルアミノなどのようなモノまたはジアルキルアミノであってもよい。“アリールアミノ”という用語は、1または2アリール基で置換されているN−フェニルアミノのようなアミノ基を意味する。“アリールアミノ”基は、基のアリール環部分がさらに置換されていてもよい。“アラルキルアミノ”という用語は、アミノ窒素原子により他の基に結合したアラルキル基を包含する。“N−アリールアミノアルキル”および“N−アリール−N−アルキルアミノアルキル”という用語は、それぞれ1アリール基、または1アリールおよび1アルキル基で置換されていて、アルキル基に結合したアミノ基を有するアミノ基を意味する。そのような基の例としては、N−フェニルアミノメチルおよびN−フェニル−N−メチルアミノメチルが挙げられる。
【0055】
“アミノカルボニル”という用語は、式−C(O=)NH2のアミド基を意味する。“アルキルアミノカルボニル”という用語は、アミノ窒素原子上が1または2アルキル基で置換されているアミノカルボニル基を意味する。“N−アルキルアミノカルボニル”および“N,N−ジアルキルアミノカルボニル”基が好ましい。上記のような低級アルキル部分を持つ“低級N−アルキルアミノカルボニル”および“低級N,N−ジアルキルアミノカルボニル”基が好ましい。“アミノカルボニルアルキル”という用語は、カルボニル炭素原子がアミノ基で置換されているカルボニルアルキル基を意味する。
【0056】
“アルキルアミノアルキル”という用語は、アミノアルキル基に結合した1以上のアルキル基を有する基を包含する。“アリールオキシアルキル”という用語は、2価の酸素原子によりアルキル基に結合したアリール基を有する基を包含する。“アリールチオアルキル”という用語は、2価の硫黄原子によりアルキル基に結合したアリール基を有する基を包含する。
【0057】
組み合わせ
本発明の方法および組み合わせは1以上の利点を提供する。COX−2阻害剤と本発明の化合物、組成物、作用物質および治療法の組み合わせは、月経困難症を治療すること、および予防することにおいて有用である。好ましくは、COX−2阻害剤および本発明の化合物、組成物、作用物質および治療法は低用量で、すなわち、臨床場面で慣用的に使用されているより低い用量で投与される。
【0058】
本発明の組み合わせは、多数の用途を有するであろう。たとえば、投与量調節および医療モニタリングにより、本発明の組み合わせで使用される治療用化合物の個々の投与量は、単独療法で使用される場合の治療用化合物の投与量として一般的な量より低いであろう。投与量の減少は、単独療法に比較した場合の個々の治療用化合物の副作用の軽減を含む利点を提供するであろう。さらに、単独療法より組み合わせ治療では副作用が少ないことは、患者に治療計画を受け入れやすくさせるであろう。
【0059】
あるいは、本発明の方法および組み合わせはまた、より高用量における治療効果を最大にすることができる。
組み合わせとして投与する場合、治療薬は同時、または異なる時期に投与される別々の組成物として製剤してもよく、または治療薬を単一組成物として投与してもよい。
【0060】
中等度から重度の月経困難症に対する治療の、この新しい方法は、以下の特徴を有することにより、既存の治療より優れている。それは、月経周期に特徴的な複雑な一連のホルモン変化により誘発される、増大したプロスタグランジン産生を阻害する。プロスタグランジン合成の阻害は、月経開始の24から48時間前に再生的に起こる。安全性の理由から、それは月経の直前に起こる、増大したプロスタグランジン産生だけを標的にし、腎機能のような他の過程に負の影響を与えるかもしれない構成的なプロスタグランジン合成を標的にしない。
【0061】
プロスタグランジン合成に関与するCOX−2酵素は、女性の子宮内膜および子宮筋層で示されている。内膜におけるCOX−2の組織分布はCOX−1と著しく異なる。したがって、COX−1阻害剤と比較したCOX−2阻害剤の作用の違いが期待されるであろう。
【0062】
いくつかの態様において、本発明はシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源と性ステロイド化合物の治療用組み合わせを提供し、ここでこれらの化合物は合せて化合物の月経困難症‐有効量を成す。
【0063】
別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源は、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物である。
さらに別の態様において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤化合物源はCOX−2阻害剤のプロドラッグである。
【0064】
本発明で使用することができるCOX−2阻害剤の限定的でない例を、以下の表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
【表3】
【0068】
以下の表2に示した参考文献は、本明細書に記載の本発明の使用に適切な各種COX−2阻害剤およびそれらの製造のための手順について記載し、ここにそれぞれ参照として引用する。
【0069】
【表4】
【0070】
【表5】
【0071】
3種のシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤:メタンスルホンアニリド、三環式および構造的に改変された非選択的シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、J.CarterによるExp.Opin.Ther.Patents,8(1),21−29(1997)に総説される。メタンスルホンアニリドは選択的シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の一種であり、NS−398、フロスリドおよびニメスリドはそれらの代表例である。
【0072】
三環式シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の好ましいクラスは式(1)の化合物:
【0073】
【化1】
【0074】
ここでAは部分的に不飽和であるか、または不飽和のヘテロシクリルおよび部分的に不飽和であるか、または不飽和の炭素環から選択される置換基であり;
nは0または1であり;
Xは0またはSであり;
ここでR1は少なくともヘテロシクリル、シクロアルキル、シクロアルケニルおよびアリールから選択される1置換基であり、ここでR1は置換可能な位置で、アルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシおよびアルキルチオから選択される1以上の基で置換されていてもよく;
ここでR2はメチル、アミノまたはアミノカルボニルアルキルであり;
そして
ここでR3はヒドリド、ハロ、アルキル、アルケニル、アルキニル、オキソ、シアノ、カルボキシル、シアノアルキル、ヘテロシクリルオキシ、アルキルオキシ、アルキルチオ、アルキルカルボニル、シクロアルキル、アリール、ハロアルキル、ヘテロシクリル、シクロアルケニル、アラルキル、ヘテロシクリルアルキル、アシル、アルキルチオアルキル、ヒドロキシアルキル、アルコキシカルボニル、アリールカルボニル、アラルキルカルボニル、アラルケニル、アルコキシアルキル、アリールチオアルキル、アリールオキシアルキル、アラルキルチオアルキル、アラルコキシアルキル、アルコキシアラルコキシアルキル、アルコキシカルボニルアルキル、アミノカルボニル、アミノカルボニルアルキル、アルキルアミノカルボニル、N−アリールアミノカルボニル、N−アルキル−N−アリールアミノカルボニル、アルキルアミノカルボニルアルキル、カルボキシアルキル、アルキルアミノ、N−アリールアミノ、N−アラルキルアミノ、N−アルキル−N−アラルキルアミノ、N−アルキル−N−アリールアミノ、アミノアルキル、アルキルアミノアルキル、N−アリールアミノアルキル、N−アラルキルアミノアルキル、N−アルキル−N−アラルキルアミノアルキル、N−アルキル−N−アリールアミノアルキル、アリールオキシ、アラルコキシ、アリールチオ、アラルキルチオ、アルキルスルフィニル、アルキルスルホニル、アミノスルホニル、アルキルアミノスルホニル、N−アリールアミノスルホニル、アリールスルホニルおよびN−アルキル−N−アラルキルアミノスルホニルから選択される1以上の基であり、ここでR3はアルキル、ハロアルキル、シアノ、カルボキシル、アルコキシカルボニル、ヒドロキシル、ヒドロキシアルキル、ハロアルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、アリールアミノ、ニトロ、アルコキシアルキル、アルキルスルフィニル、ハロ、アルコキシおよびアルキルチオから選択される1以上の基で置換可能な位置において置換されていてもよい;または薬剤的に受容できるその塩を含む。
【0075】
好ましいCOX−阻害剤は三環式COX−阻害剤であり、ここでA環はピラゾール、フラノニル、イソキサゾリル、ピリジニルおよびピリダジノニルであるヘテロシクリル基から選択される。
【0076】
本発明で使用してもよい、より好ましいCOX−阻害剤は以下のものを含むが、それらに限定されない:
【0077】
【化2】
【0078】
JTE−522、4−(4−シクロヘキシル−2−メチルオキサゾール−5−イル)−2−フルオロベンゼンスルホンアミド;
【0079】
【化3】
【0080】
5−クロロ−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−(2−メチル−5−ピリジニル)ピリジン;
【0081】
【化4】
【0082】
2−(3,5−ジフルオロフェニル)−3−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−2−シクロペンテン−1−オン;
【0083】
【化5】
【0084】
セレコキシブ、4−[5−(4−メチルフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]−ベンゼンスルホンアミド;
【0085】
【化6】
【0086】
ロフェコキシブ、4−(4−(メチルスルホニル)フェニル)−3−フェニル−2(5H)−フラノン;
【0087】
【化7】
【0088】
バルデコキシブ、4−(5−メチル−3−フェニルイソキサゾール−4−イル)ベンゼンスルホンアミド;
【0089】
【化8】
【0090】
パレコキシブ、N−[[4−(5−メチル−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]フェニル]スルホニル]プロパンアミド;
【0091】
【化9】
【0092】
4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0093】
【化10】
【0094】
N−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−6−フェノキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−5−イル)メタンスルホンアミド;
【0095】
【化11】
【0096】
6−[[5−(4−クロロベンゾイル)−1,4−ジメチル−1H−ピロール−2−イル]メチル]−3(2H)−ピリダジノン;
【0097】
【化12】
【0098】
N−(4−ニトロ−2−フェノキシフェニル)メタンスルホンアミド;
【0099】
【化13】
【0100】
3−(3,4−ジフルオロフェノキシ)−5,5−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(5H)−フラノン;
【0101】
【化14】
【0102】
N−[6−[(2,4−ジフルオロフェニル)チオ]−2,3−ジヒドロ−1−オキソ−1H−インデン−5−イル]メタンスルホンアミド;
【0103】
【化15】
【0104】
3−(4−クロロフェニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(3H)−オキサゾロン;
【0105】
【化16】
【0106】
4−[3−(4−フルオロフェニル)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−4−オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド;
【0107】
【化17】
【0108】
3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2−フェニル−2−シクロペンテン−1−オン;
【0109】
【化18】
【0110】
4−(2−メチル−4−フェニル−5−オキサゾリル)ベンゼンスルホンアミド;
【0111】
【化19】
【0112】
3−(4−フルオロフェニル)−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2(3H)−オキサゾロン;
【0113】
【化20】
【0114】
5−(4−フルオロフェニル)−1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール;
【0115】
【化21】
【0116】
4−[5−フェニル]−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル)ベンゼンスルホンアミド;
【0117】
【化22】
【0118】
4−[1−フェニル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−5−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0119】
【化23】
【0120】
4−[5−(4−フルオロフェニル−3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0121】
【化24】
【0122】
NS−398、N−[2−(シクロヘキシルオキシ)−4−ニトロフェニル]メタンスルホンアミド;
【0123】
【化25】
【0124】
N−[6−(2,4−ジフルオロフェノキシ)−2,3−ジヒドロ−1−オキソ−1H−インデン−5−イル]メタンスルホンアミド;
【0125】
【化26】
【0126】
3−(4−クロロフェノキシ)−4−[(メタンスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0127】
【化27】
【0128】
3−(4−フルオロフェノキシ)−4−[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0129】
【化28】
【0130】
3−[(1−メチル−1H−イミダゾール−2−イル)チオ]−4[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0131】
【化29】
【0132】
5,5−ジメチル−4−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3−フェノキシ−2(5H)−フラノン;
【0133】
【化30】
【0134】
N−[6−[(4−エチル−2−チアゾリル)チオ)−1,3−ジヒドロ−1−オキソ−5−イソベンゾフラニル]メタンスルホンアミド;
【0135】
【化31】
【0136】
3−[(2,4−ジクロロフェニル)チオ]−4−[(メチルスルホニル)アミノ]ベンゼンスルホンアミド;
【0137】
【化32】
【0138】
1−フルオロ−4−[2−[4−(メチルスルホニル)フェニル]シクロペンテン−1−イル]ベンゼン;
【0139】
【化33】
【0140】
4−[5−(4−クロロフェニル)−3−(ジフルオロメチル)−1H−ピラゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0141】
【化34】
【0142】
3−[1−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−2−イル]ピリジン;
【0143】
【化35】
【0144】
4−[2−(3−ピリジニル)−4−(トリフルオロメチル)−1H−イミダゾール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0145】
【化36】
【0146】
4−[5−(ヒドロキシメチル)−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0147】
【化37】
【0148】
4−[3−(4−クロロフェニル)−2,3−ジヒドロ−2−オキソ−4−オキサゾリル]ベンゼンスルホンアミド;
【0149】
【化38】
【0150】
4−[5−(ジフルオロメチル)−3−フェニルイソキサゾール−4−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0151】
【化39】
【0152】
[1,1′:2,1″−テルフェニル]−4−スルホンアミド;
【0153】
【化40】
【0154】
4−(メチルスルホニル)−1,1′,2],1″−テルフェニル;
【0155】
【化41】
【0156】
4−(2−フェニル−3−ピリジニル)ベンゼンスルホンアミド;
【0157】
【化42】
【0158】
N−(2,3−ジヒドロ−1,1−ジオキシド−6−フェノキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−5−イル)メタンスルホンアミド;および
【0159】
【化43】
【0160】
N−[3−(ホルミルアミノ)−4−オキソ−6−フェノキシ−4H−1−ベンゾピラン−7−イル]メタンスルホンアミド;
【0161】
【化44】
【0162】
4−[4−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−1H−ピロール−2−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0163】
【化45】
【0164】
4−[2−(4−エトキシフェニル)−4−メチル−1H−ピロール−1−イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0165】
【化46】
【0166】
デラコキシブ、4−[3−(ジフルオロメチル)−5−(3−フルオロ−4−メトキシフェニル)−1H−ピラゾール−1―イル]ベンゼンスルホンアミド;
【0167】
【化47】
【0168】
MK−663、エトリコキシブ、5−クロロ−6′−メチル−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2,3′−ビピリジン;
【0169】
【化48】
【0170】
Dup 697,5−ブロモ−2−(4−フルオロフェニル)−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]チオフェン;
【0171】
【化49】
【0172】
ABT−963、2−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3(2H)−ピリダジノン;
【0173】
【化50】
【0174】
6−ニトロ−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0175】
【化51】
【0176】
6−クロロ−8−メチル−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0177】
【化52】
【0178】
(2S)−6−クロロ−7−(1,1−ジメチルエチル)−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0179】
【化53】
【0180】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0181】
【化54】
【0182】
2−トリフルオロメチル−2H−ナフト[2,3−b]ピラン−3−カルボン酸;
【0183】
【化55】
【0184】
6−クロロ−7−(4−ニトロフェノキシ)−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0185】
【化56】
【0186】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、エチルエステル;
【0187】
【化57】
【0188】
6−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−4−フェニル−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸
【0189】
【化58】
【0190】
6−(4−ヒドロキシベンゾイル)−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸;
【0191】
【化59】
【0192】
2−(トリフルオロメチル)−6−[(トリフルオロメチル)チオ]−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0193】
【化60】
【0194】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、ナトリウム塩;
【0195】
【化61】
【0196】
6,8−ジクロロ−2−トリフルオロメチル−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0197】
【化62】
【0198】
6−(1,1−ジメチルエチル)−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾチオピラン−3−カルボン酸;
【0199】
【化63】
【0200】
(2S)−6,8−ジクロロ−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボキサミド;
【0201】
【化64】
【0202】
6,7−ジフルオロ−1,2−ジヒドロ−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
【0203】
【化65】
【0204】
6−クロロ−1,2−ジヒドロ−1−メチル−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
【0205】
【化66】
【0206】
6−クロロ−2−(トリフルオロメチル)−1,2−ジヒドロ[1,8]ナフチリジン−3−カルボン酸;
【0207】
【化67】
【0208】
6,8−ジクロロ−7−メチル−2−(トリフルオロメチル)−2H−1−ベンゾピラン−3−カルボン酸、エチルエステル;
【0209】
【化68】
【0210】
(2S)−6−クロロ−1,2−ジヒドロ−2−(トリフルオロメチル)−3−キノリンカルボン酸;
本発明のさらに好ましい態様において、シクロオキシゲナーゼ阻害剤は、式Vの一般構造により表される、フェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤のクラスから選択することができる:
【0211】
【化69】
【0212】
ここでR16はメチルまたはエチルであり;
R17は塩素またはフッ素であり;
R18は水素またはフッ素であり;
R19は水素、フッ素、塩素、メチル、エチル、メトキシ、エトキシまたはヒドロキシであり;
R20は水素またはフッ素であり;そして
R21は塩素、フッ素、トリフルオロメチルまたはメチルである:ただしR17、R18、R19およびR20は、R16がエチルでR19がHの場合、すべてフッ素ではない。
【0213】
WO99/11605に記載のとりわけ好ましいフェニル酢酸誘導体シクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は、COX189(CAS RN 346670−74−4)の名称を有し、そして式Vで示される構造を有する化合物であり、
ここでR16はエチルであり;
R17およびR19はクロロであり;
R18およびR20は水素であり;そしてR21はメチルである。
【0214】
本発明で使用することができる他の好ましいシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は式VIに示す一般構造を有し、ここでJ基は炭素環式またはヘテロ環式である。とりわけ好ましい態様は構造
【0215】
【化70】
【0216】
を有する:
ここで:
XはOであり;Jは1−フェニルであり;R21は2−NHSO2CH3であり;R22は4−NO2であり;そしてR23基はなく、(ニメスリド)、そして
XはOであり;Jは1−オキソ−インデン−5−イルであり;R21は2−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23基は6−NHSO2CH3であり、(フロスリド)、そして
XはOであり;Jはシクロヘキシルであり;R21は2−NHSO2CH3であり;R22は5−NO2であり;そしてR23基はなく、(NS−398)、そして
XはSであり;Jは1−オキソ−インデン−5−イルであり;R21は2−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23基は6−N-HSO2CH3・Na+であり、(L−745337)、そして
XはSであり;Jはチオフェン−2−イルであり;R21は2−Fであり;R22基はなく;そしてR23は5−NHSO2CH3であり、(RWJ−63556);そして
XはOであり;Jは2−オキソ−5(R)−メチル−5−(2,2,2−トリフルオロメチル)フラン−(5H)−3−イルであり;R21は3−Fであり;R22は4−Fであり;そしてR23は4−(p−SO2CH3)C6H4である、(L−784512)。
【0217】
式B−26に示した構造を有する、N−(2−シクロヘキシルニトロフェニル)メタンスルホンアミド(NS−398、CAS RN 123653−11−2)の適用に関する別の情報は、たとえば、Yoshimi,N.et al.,のJapanese J.Cancer Res.,90(4):406−412(1999);
【0218】
【化71】
【0219】
【化72】
【0220】
(06/06/2001)で得られるFalgueyret,J.−P.et al.のScience Spectra;およびIwata K. et al.のJpn.J.Pharmacol.75(2):191−194(1997)に記載されている。
【0221】
炎症のイヌモデルにおけるシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤、RWJ 63556の抗炎症活性の評価は、Kirchner et al.,J.Pharmacol Exp Ther 282,1094−1101(1997)に記載された。
【0222】
本発明のシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤として有用な他の化合物は、ジアリールメチリデンフラン誘導体、たとえば米国特許弟6,180,651号に記載されたものが挙げられる。そのようなジアリールメチリデンフラン誘導体または異性体もしくはそのプロドラッグは、以下の式VIIに示す一般式を有する:
【0223】
【化73】
【0224】
ここで:
環TおよびMは独立して:
フェニル基、
ナフチル基、
5から6員を含み、そして1から4までのヘテロ原子を有するヘテロ環に由来する基、または
3から7までの炭素原子を有する飽和炭化水素に由来する基であり;
置換基Q1、Q2、L1またはL2の少なくとも一つは:
−−S(O)n−−R基(ここでnは0、1または2に等しい整数であり、そしてRは1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基または1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基である)または
−SO2NH2基であり;
そしてパラ位に位置し、
他は独立して:
水素原子、
ハロゲン原子、
1から6までの炭素原子を有する低級アルキル基、
トリフルオロメチル基、または
1から6までの炭素原子を有する低級O−アルキル基であるか、
または
Q1およびQ2またはL1およびL2はメチレンジオキシ基であり;そして
R24、R25、R26およびR27は独立して:
水素原子、
ハロゲン原子、
1から6までの炭素原子を有する低級アルキル基、
1から6までの炭素原子を有する低級ハロアルキル基、または
フェニル、ナフチル、チエニル、フリルおよびピリジルからなる群から選択される芳香族基であるか;または
R24、R25、またはR26、R27は酸素原子であるか、または
R24、R25、またはR26、R27はそれらが結合する炭素原子と一緒に3から7までの炭素原子を有する飽和炭化水素環を形成する。
【0225】
この化合物ファミリーに含まれ、そして本発明のシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤として作用することができる具体的な物質は、N−(2−シクロヘキシルオキシニトロフェニル)メタンスルホンアミド、および(E)−4−[(4−メチルフェニル)(テトラヒドロ−2−オキソ−3−フラニリデン)メチル]ベンゼンスルホンアミドを含む。
【0226】
本発明で有用な、好ましいシクロオキシゲナーゼ‐2選択的阻害剤は以下のそれぞれの化合物を含む;ダルブフェロン(Pfizer)、CS−502(Sankyo)、LAS 34475(Almirall Profesfarma)、LAS 34555(Almirall Profesfarma)、S−33516(Servier)、SD 8381(Pharmacia、米国特許弟6,034,256号に記載)、BMS−347070(Bristol Myers Squibb、米国特許弟6,180,651号に記載)、MK−966(Merck)、L−783003(Merck)、T−614(Toyama)、D−1367(Chiroscience)、L−748731(Merck)、CT3(Atlantic Pharmaceutical)、CGP−28238(Novartis)、BF−389(Biofor/Scherer)、GR−253035(Glaxo Wellcome)、6−ジオキソ−9H−プリン−8−イル−桂皮酸(Glaxo Wellcome)、およびS−2474(Shionogi)。
【0227】
本発明の別の好ましい態様において、化合物BMS−347070は式:
【0228】
【化74】
【0229】
を有する
上記のS−33516についての情報は、
【0230】
【化75】
【0231】
10/04/2001におけるCurrent Drugs Headline Newsに見られ、ここでS−33516はシクロオキシゲナーゼ‐1およびシクロオキシゲナーゼ‐2に対するIC50値がそれぞれ0.1および0.001mMであるテトラヒドロイソインデ誘導体であると報告された。ヒト全血において、S−33516はED50=0.39mg/kgを有すると報告された。
【0232】
COX−2阻害剤の限定的でない例のCAS照合番号を以下の表3に示す。
【0233】
【表6】
【0234】
【表7】
【0235】
【表8】
【0236】
より好ましくは、本発明で使用することができるCOX−2阻害剤は、セレコキシブ、バルデコキシブ、パラコキシブ、ロフェコキシブ、NS−398、デラコキシブ、Merck−663およびABT−963を含むが、それらに限定されない。
【0237】
シクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤の種々のクラスは以下のように製造することができる。ピラゾールはWO95/15316に記載の方法により製造することができる。ピラゾールはさらに、WO95/15315に記載の方法により製造することができる。ピラゾールはまた、WO96/03385に記載の方法により製造することができる。チオフェン類似体は、WO95/00501に記載の方法により製造することができる。チオフェン類似体の製造はまた、WO94/15932に記載される。オキサゾールはWO95/00501に記載の方法により製造することができる。オキサゾールの製造はまたWO94/27980に記載される。イソキサゾールは、WO96/25405に記載の方法により製造することができる。イミダゾールはWO96/03388に記載の方法により製造することができる。イミダゾールの製造はまたWO96/03387に記載される。
【0238】
シクロペンテンシクロオキシゲナーゼ‐2阻害剤は、米国特許第5,344,991号に記載の方法により製造することができる。シクロペンテンCOX−2阻害剤の製造はまたWO95/00501に記載される。テルフェニル化合物は、WO96/16934に記載の方法により製造することができる。チアゾール化合物はWO96/03,392に記載の方法により製造することができる。ピリジン化合物は、WO96/03392に記載の方法により製造することができる。ピリジン化合物の製造はまたWO96/24,585に記載される。ベンゾピラノピラゾリル化合物はWO96/09304に記載の方法により製造することができる。ベンゾピラン化合物はWO98/47890に記載の方法により製造することができる。ベンゾピランの製造はまたWO00/23433に記載される。ベンゾピラン化合物はさらに米国特許第6,077,850号に記載の方法により製造することができる。ベンゾピラン化合物の製造はさらに米国特許第6,034,256号に記載される。アリールピリダジノンはWO00/24719に記載の方法により製造することができる。
【0239】
本発明の治療的組み合わせで使用されるセレコキシブは、米国特許第5,466,823号に記載の方法で製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用されるバルデコキシブは、米国特許第5,633,272号に記載の方法で製造することができる。
【0240】
本発明の治療的組み合わせで使用されるパレコキシブは、米国特許第5,932,598号に記載の方法で製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用されるロフェコキシブは、米国特許第5、474,995号に記載の方法で製造することができる。
【0241】
本発明の治療的組み合わせで使用されるデラコキシブは米国特許第5,521,207号に記載の方法により製造することができる。
本発明の治療的組み合わせで使用される化合物MK−663はWO98/03484に記載の方法で製造することができる。
【0242】
本発明の治療的組み合わせで使用される化合物NS−398は米国特許第4,885,367号に記載の方法で製造することができる
本発明の治療的組み合わせで使用されるABT−963はWO00/24719に記載の方法で製造することができる。
【0243】
エストロゲン性ステロイドは好ましくは、エチニルエストラジオール、17β−エストラジオールおよびメストラノールからなる群から選択されるが、それらに限定されない。
さらにより好ましいエストロゲン性ステロイドはエチニルエストラジオールである。
【0244】
プロゲスチン性ステロイドは好ましくは、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレル、ゲストデン、3−ケトデソゲストレル、Org 30659、ジエノゲスト、トリメゲストンおよびノルエチンドロンからなる群から選択されるが、それらに限定されない。
【0245】
より好ましくは、プロゲスチン性ステロイドは、レボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレルおよびノルエチンドロンからなる群から選択される。
【0246】
さらにより好ましくは、プロゲスチン性ステロイドはレボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸およびノルエチンドロンからなる群から選択される。
好ましいエストロゲンおよびプロゲスチン性ステロイドの構造およびCAS登録番号を以下の表4に示す。
【0247】
【表9】
【0248】
【表10】
【0249】
【表11】
【0250】
【表12】
【0251】
以下の表5に示す参考文献は、本明細書に記載の本発明の用途に適切な各種性ステロイド、およびそれらの製造の手順を記載し、それによってそれぞれ参照として援用する。
【0252】
【表13】
【0253】
【表14】
【0254】
本発明で有用な化合物は不斉炭素を持たなくてもよいか、またはそのかわり、有用な化合物が1以上の不斉炭素を有していてもよい。有用な化合物が1以上の不斉炭素を有する場合、それらはしたがってラセミ体および立体異性体、たとえばジアステレオマーおよびエナンチオマーを、共に純粋な形状で、および混合して含む。そのような立体異性体は慣用の技術を使用して、エナンチオマー出発物質を反応させることによるか、本発明の化合物の異性体を分離することのいずれかにより、製造することができる。
【0255】
異性体は幾何異性体、たとえば二重結合に対するシス‐異性体またはトランス‐異性体を含んでいてもよい。そのような異性体はすべて本発明において有用な化合物として企図する。
【0256】
本発明において有用な化合物はまた互変異性体を含む。
本発明において有用な化合物はまたそれらの塩、溶媒和物およびプロドラッグを含む。
【0257】
投与量、製剤および投与経路
上記の状態の予防または治療のために、本発明の組み合わせおよび方法において有用な複数の化合物を化合物それ自体として使用することができる。薬剤的に受容できる塩は、それらの親化合物に比べて水溶性が高いため、医学的適用にとりわけ適する。そのような塩は明確に、薬剤的に受容できるアニオンまたはカチオンを有していなければならない。本発明の化合物の適切な薬剤的に受容できる酸付加塩は、可能な場合、無機酸、たとえば塩化水素酸、臭化水素酸、ホスホン酸、メタホスホン酸、硝酸、スルホン酸、および硫酸、ならびに有機酸、たとえば蟻酸、酢酸、プロピオン酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、アスコルビン酸、グルクロン酸、マレイン酸、フマル酸、ピルビン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、安息香酸、アントラニル酸、メシル酸、ステアリン酸、サリチル酸、p−ヒドロキシ安息香酸、フェニル酢酸、マンデル酸、エンボン(パモ)酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、パントテン酸、トルエンスルホン酸、2−ヒドロキシエタンスルホン酸、スルファニル酸、シクロヘキシルアミノスルホン酸、アルゲン酸、b−ヒドロキシブチル酸、ガラクタル酸およびガラクツロン酸に由来するものを含む。
【0258】
本発明の化合物の適切な薬剤的に受容できる塩基付加塩は、金属イオン塩および有機イオン塩を含む。より好ましい金属イオン塩は適切なアルカリ金属(Ia群)塩、アルカリ土類金属(IIa群)塩および他の生理的に受容できる金属イオンを含むが、それらに限定されない。そのような塩はアルミニウム、カルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウム、ナトリウムおよび亜鉛のイオンから作成することができる。好ましい有機塩は、トリメチルアミン、ジエチルアミン、N,N−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、塩素、ジエタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカミン)およびプロカインを部分的に含む、3級アミンおよび4級アンモニウム塩から作成することができる。当業者は慣用の方法により、上記の塩のすべてを本発明の対応する化合物から製造することができる。
【0259】
本発明において有用な化合物は、受容可能なキャリアと共に医薬組成物の形状で提示することができる。キャリアはもちろん、組成物の他の成分と適合するという意味において受容可能でなければならず、受容者に有害であってはならない。キャリアは固体もしくは液体、または両方であってもよく、そして好ましくは単位服用量、たとえば活性化合物の重量で0.05%から95%まで含むことができる錠剤として、化合物と共に製剤される。また、本発明の他の化合物を含む、他の薬理学的に活性な物質が含まれていてもよい。本発明の医薬組成物は、本質的に成分を混合することによる、調剤の公知の技術のいずれかにより製造することができる。
【0260】
場合により、本発明の組み合わせはシクロオキシゲナーゼ‐2阻害化合物および性ステロイド化合物を含む組成物を含むことができる。そのような組成物において、シクロオキシゲナーゼ‐2阻害化合物および性ステロイドは単位剤形、たとえば丸剤、カプセル剤、または両化合物を含む液体として存在することができる。
【0261】
これらの化合物は、個々の治療用化合物として、または治療用化合物の組み合わせとしてのいずれかで、薬剤に関連した用途に利用できる任意の慣用の手順により投与することができる。
【0262】
所望する生物学的作用を得るために必要な化合物の量は、もちろん多数の因子、たとえば選択された具体的な化合物、意図する用途、投与様式、および受容者の臨床状態に依存するであろう。
【0263】
投与量
約0.1mgから約10,000mgまでの活性成分化合物を含むCOX−2阻害剤の投与量レベルが上記の状態の治療に有用であり、約0.1mgから約1,000mgまでが好ましいレベルであり、そして約5mgから約500mgまでがさらに好ましいレベルである。活性成分の量は、治療される受容者および具体的な投与様式に依存して変化するであろう。
【0264】
しかし、いずれか特定の患者の具体的な用量は、使用する具体的な化合物の活性、年齢、体重、全身の健康状態、性、飲食物、投与時期、排泄速度、薬物の組み合わせ、および治療する特定の疾患の重症度、および投与形式を含む、種々の因子に依存するであろうということを理解すべきである。
【0265】
投与量は一般に安全性および効力を最適化するように決定することができる。一般に、初期のin vitroでの用量−作用関係が、患者への投与のための適切な量に関する有用な指針を提供することができる。動物モデルにおける研究はまた、本発明に従った癌の治療のための効果的な投与量に関する指針として使用することができる。治療プロトコルに関しては、投与される量は、投与される具体的な薬剤、投与経路、具体的な患者の状態などを含むいくつかの因子に依存するであろうということを理解すべきである。一般的に、in vitroで効果的であることが見いだされた濃度に対応する血清レベルを得るために有効な化合物の量を投与することが所望される。したがって、化合物がたとえば10μMでin vitroでの活性を示すことが見いだされている場合、in vivoで約10μMの濃度を提供するために有効な量の薬物を投与することが所望される。これらのパラメータの決定は、好都合には当技術分野の技術の範囲内である。これらの検討事項、ならびに有効な製剤および投与手順は当技術分野で公知であり、標準的な教科書に記載されている。
【0266】
エストロゲン活性が約5〜75μgエチニルエストラジオールに相当する1日投与量のエストロゲン性ステロイドが上記の状態の治療に有用であり、好ましいレベルは約10μgから約50μgまで、さらにより好ましいレベルは約15μgから約35μgまでである。他のエストロゲン性ステロイドの実際の投与量レベルは、エチニルエストラジオールに関して記載されたレベルに関連して変化してもよい。プロゲスチン活性が約10〜600μgレボノルゲストレルに相当する1日投与量のプロゲスチン性ステロイドが上記の状態の治療に有用であり、好ましいレベルは約25μgから約400μgまでであり、さらにより好ましいレベルは約50μgから約200μgまでである。他のプロゲスチン性ステロイドの実際の投与量レベルは、レボノルゲストレルに関して記載されたレベルに関連して変化してもよい。
【0267】
本発明の化合物は、医薬組成物として製剤することができる。そのような組成物はしたがって、慣用の薬剤的に受容できる非毒性のキャリア、アジュバント、およびベヒクルを適宜含む投与量単位製剤として、経口的に、非経口的に、吸入スプレーにより、直腸内に、または局所的に投与することができる。薬物の製剤は、たとえば、Hoover,John E.,Remington′s Pharmaceutical Sciences,Mack Publishing Co.,Easton,Pennsylvania 1975に記載される。薬物製剤についての他の記載はLiberman,H.A.and Lachman,L.編、Pharmaceutical Dosage Forms,Marcel Decker,New York.,1980に見いだすことができる。
【0268】
経口投与のための固体剤形としてはカプセル剤、錠剤、丸剤、粉末剤、および顆粒剤を挙げることができる。そのような固体剤形では、本発明の化合物は通常、指示された投与経路に適切な、1以上のアジュバントと結合する。経口的に投与する場合、企図した阻害剤化合物は乳糖、ショ糖、デンプン粉末、アルカン酸のセルロースエステル、セルロースアルキルエステル、タルク、ステアリン酸、ステアリン酸マグネシウム、酸化マグネシウム、リン酸および硫酸のナトリウムおよびカルシウム塩、ゼラチン、アカシアゴム、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドン、および/またはポリビニルアルコールと混合してもよく、その後都合のよい投与のために錠剤化またはカプセル化される。そのような錠剤またはカプセル剤は、ヒドロキシメチルセルロース中に活性化合物を分散させることにより提供できるような、徐放剤を含むことができる。カプセル剤、錠剤、および丸剤の場合、剤形はまた、クエン酸ナトリウム、炭酸または炭酸水素マグネシウムまたはカルシウムのような緩衝薬を含むことができる。錠剤および丸剤はさらに腸溶コーティングをして製造することができる。
【0269】
経口投与のための液体剤形は、当技術分野で通常使用する水のような不活性な希釈剤を含む、薬剤的に受容できる乳濁液、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルを含むことができる。そのような組成物はまた、湿潤剤、乳濁化および懸濁化剤、ならびに甘味、着香、および芳香剤のようなアジュバントを含むことができる。
【0270】
本明細書で使用する非経口的という用語は、皮下注射、静脈内、筋肉内、鎖骨内注射、または注入技術を含む。注射可能な製剤、たとえば滅菌した注射可能な水性または油性懸濁液は、適切な分散または湿潤剤および懸濁化剤を使用して、公知の技術に従って製剤することができる。滅菌した注射可能な製剤はまた、非毒性の非経口的に受容可能な希釈剤または溶媒中の滅菌した注射可能な溶液または懸濁液、たとえば、1,3−ブタンジオール中の溶液であってもよい。使用することができる、受容可能なベヒクルおよび溶媒には水、リンゲル液、および等張食塩水が挙げられる。さらに、滅菌した不揮発性油が溶媒または懸濁媒質として慣用的に使用される。この目的には、合成モノ−またはジグリセリドを含む、任意の刺激の少ない不揮発性油を使用することができる。さらに、注射用製剤にはオレイン酸のような脂肪酸が使用される。ジメチルアセタミド、イオン性および非イオン性界面活性剤を含む界面活性剤、ポリエチレングリコールを使用してもよい。上記のような溶媒および湿潤剤の混合物も有用である。
【0271】
治療目的には、非経口的投与のための製剤は、水性または非水性等張滅菌注射溶液または懸濁液の形状であってもよい。これらの溶液および懸濁液は、滅菌した粉末または顆粒から製造してもよく、経口投与のための製剤での使用のために記載された1以上のキャリアまたは希釈剤を有する。企図した治療用化合物は、水、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、エタノール、コーン油、綿実油、落花生油、ゴマ油、ベンジルアルコール、塩化ナトリウム、および/または各種緩衝液に溶解することができる。他のアジュバントおよび投与様式は、薬剤技術分野で公知である。
【0272】
薬物の直腸内投与のための座剤は、ココアバター、合成モノ−、ジ−またはトリグリセリド、脂肪酸およびポリエチレングリコールのような適切で非刺激性の賦形剤と薬物を混合することにより製造してもよく、それらは通常の温度では固体であるが、直腸内温度では液体であり、したがって直腸内で溶解し、薬物を放出する。
【0273】
局所投与には、経皮パッチやイオン浸透療法装置のような経皮投与法の使用も包含される。
キャリヤ物質と組合わせて単一の投与形態を製造することのできる活性成分の量は、治療される哺乳類受容者および具体的な投与方式によって変化する。
【0274】
治療計画
本発明の化合物および/または組成物により、疾患の要素として月経困難を有する疾患状態を予防する、緩和する、もしくは改善するための、または別の月経困難症に関連した疾患から保護するか、もしくはそれを治療するための投与計画は、各種因子に従って選択される。これらは、患者の型、年齢、体重、飲食物、および医学的状態、疾患の重症度、投与経路、使用する具体的な化合物の活性、効力、薬物動態学的および毒性学的特徴のような薬理学的に考慮すべき事柄、薬物送達系を使用するかどうか、ならびに化合物を薬物組合せの一部として投与するかどうかを含む。したがって、実際に使用する投与計画は、広範に変化し、そして上記の好ましい投与計画から逸脱してもよい。
【0275】
再生可能な月経期間を生み出すために、経口的に活性な性ステロイドの毎日投与の具体的な組合せを使用して、短期間(24〜48時間)内での月経の開始を薬理学的に調節することになる。これらのステロイドは、卵胞ホルモン成分および黄体ホルモン成分を含み、後者の作用が優勢である。そのような処方計画の使用はまた、月経時の血液損失を軽減し、子宮内膜増殖を抑制する。
【0276】
子宮内膜増殖を調節するための経口的に活性な性ステロイドの毎日の使用は、それらの中断時から48〜72時間以内に月経を開始するであろう。性ステロイドの中断後24時間目に開始するセレコキシブのようなシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤の添加は、事象を同調させ、ステロイドホルモン使用中止により引き起こされる増大したプロスタグランジン合成の開始時にシクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が再び投与されるであろう。シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤は、各種処方計画により、月経の終わりまで投与してもよい。たとえば、シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤は毎日(od)、1日2回(bid)または1日3回(tid)投与することができる。したがって、本発明は毎日の経口的に活性な性ステロイド、その後の選択的COX−2阻害剤の逐次的投与を表す。これは規則的スケジュール(28日毎)で投与され、性ステロイドは21日間、その後シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が2から7日間投与される。より好ましくは、性ステロイドは21日間、その後シクロオキシゲナーゼ−2阻害剤が4〜7日間投与される。
【0277】
本明細書で開示された化合物または組成物による治療を受ける患者は、組合せ治療の有効性を確認するために定期的にモニターされてもよい。そのようなデータの継続的な解析が治療中の治療計画の改変を可能にし、その結果治療用化合物のそれぞれの型の最適有効量が期間内の任意の時期に投与され、その結果治療期間も決定することができる。このようにして、治療計画/投与計画を治療経過にわたり合理的に改変し、最低量であると当時に十分な有効性を示す治療化合物を投与し、そして月経困難に関連した状態を首尾よく治療するために必要な期間だけ投与を継続することができる。
【0278】
本明細書に開示された組合せ治療の潜在的な利点が、月経困難に関連した状態を治療するために効果的な任意の個々の治療用化合物、またはすべての治療用化合物の減少した投与量であってもよい。投与量減少は単独療法に比べた場合、個々の治療用化合物の副作用の緩和を含む利点を提供するであろう。
【0279】
本発明のいくつかの態様の一つは、月経困難症の予防または治療に有用な第1の量のCOX−2阻害剤および第2の量の性ステロイドを含む組合せ治療を提供し、ここで上記の第1および第2の量は、合せて上記化合物の月経困難症‐有効量となる。たとえば、本発明の多くの態様の一つは、ピラゾールCOX−2阻害剤、エチニルエストラジオールおよびレボノルゲストレルの治療量を含む、組合せ治療計画である。
【0280】
以下の限定的でない実施例は本発明の各種の側面を説明するのに役立つ。
【0281】
実施例
表6は本発明のいくつかの組合せの実施例を説明し、ここで組合せは第1の量のCOX−2阻害剤源、第2の量のエストロゲン性ステロイドおよび第3の量のプロゲスチン性ステロイドを含み、ここでそれらの量は合せて化合物の月経困難症‐有効量を成す。
【0282】
【表15】
【0283】
【表16】
【0284】
【表17】
【0285】
【表18】
【0286】
【表19】
【0287】
【表20】
【0288】
【表21】
【0289】
【表22】
【0290】
【表23】
【0291】
【表24】
【0292】
【表25】
【0293】
【表26】
【0294】
【表27】
【0295】
【表28】
【0296】
【表29】
【0297】
【表30】
【0298】
【表31】
【0299】
【表32】
【0300】
【表33】
【0301】
【表34】
【0302】
【表35】
【0303】
【表36】
【0304】
【表37】
【0305】
【表38】
【0306】
【表39】
【0307】
【表40】
【0308】
生物学的アッセイ
本発明の化合物の有用性は、以下のアッセイにより示すことができる。これらのアッセイは、本質的に本発明の有用性を示すために認められた手順を使用して、in vitroおよび動物モデルにおいて行われる。
【0309】
ラットカラゲナン足浮腫試験
カラゲニン足浮腫試験は、本質的にWinter,et al.,(Proc.Soc.Exp.Biol.Med.,111,544(1962))に記載の材料、試薬および手順により行われる。雄Sprague−Dawleyラットは平均体重ができるだけ近くなるようにそれぞれの群において選択する。ラットは試験前、16時間以上水だけを自由に与えて絶食させる。ラットは0.5%メチルセルロースおよび0.25%界面活性剤を含むベヒクル中に懸濁した化合物またはベヒクルのみを経口的に(1mL)投与される。1時間後カラゲナン/滅菌0.9%生理食塩水の1%溶液、0.1mLを足底下に注射し、注射された足部の容積をデジタル表示器の付いた圧力変換器に接続した変位プレチスモメータで測定する。カラゲナン注射3時間後に、足部の容積を再び測定する。薬物処置動物群の平均足部腫脹をプラセボ処置動物群のものと比較し、浮腫の阻害割合を測定する(Otterness and Bliven,Laboratory Models for Testing NSAIDS,in Non−steroidal Anti−inflammatory Drugs,(J.Lombardino編、1985))。%阻害はこの手順において測定された対照の足部容積からの%減少を示す。
【0310】
ラットカラゲナン−誘発鎮痛試験
ラットカラゲナンを使用した鎮痛試験は、本質的にHargreaves,et al.,(Pain,32,77(1988))に記載の材料、試薬および手順により行われる。雄Sprague−Dawleyラットは、カラゲナン−足浮腫試験に関して先に記載されたように処置する。カラゲナン注射3時間後に、床の下に配置可能な、放射熱源としての高輝度ランプの付いた透明な床を持つ特殊なプレキシガラス容器にラットを入れる。初めの20分間後、注射した足部、または反対側の注射しない足部のいずれかに熱刺激を与える。足部を引っ込めること(withdrawal)により光が遮断されると、光電セルがランプおよびタイマーを消す。その後、ラットが足を引っ込めるまでの時間を測定する。対照および薬物処理群の足部を引っ込めるまでの潜伏時間を秒で測定し、足部を引っ込める痛覚過敏の阻害割合を測定する。
【0311】
in vitroでのCOX−1およびCOX−2活性の評価
本発明の化合物はCOX−2のin vitroにおける阻害を示す。実施例で説明する本発明の化合物のCOX−2阻害活性は以下の方法により測定する。
【0312】
a.組換えバキュロウイルスの作製
ヒトもしくはマウスCOX−1またはヒトもしくはマウスCOX−2のいずれかのコーディング領域を含む2.0kbフラグメントは、D.R.O′Reilly et al(Baculovirus Expression Vectors:A Laboratory Manual(1992))の方法に類似した方法で、バキュロウイルストランスファーベクターpVL1393(Invitrogen)のBamH1部位にクローニングし、COX−1およびCOX−2のトランスファーベクターを作製する。組換えバキュロウイルスは、リン酸カルシウム法により、線状化バキュロウイルスプラスミドDNA200ngと共にバキュロウイルストランスファーベクターDNA4μgをSF9昆虫細胞(2x10e8)にトランスフェクトすることにより単離する。M.D.Summers and G.E.Smith,A Manual of Methods for Baculovirus Vectors and Insect Cell Culture Procedures,Texas Agric.Exp.Station Bull.1555(1987)を参照されたい。組換えウイルスは3回のプラーク精製により精製し、高力価(10E7−10E8pfu/ml)のウイルスストックを調製する。大規模な生産には、10リットル発酵装置中で、SF9昆虫細胞(0.5x106/ml)に感染多重度が0.1になるように組換えバキュロウイルスストックを感染させる。72時間後に、細胞を遠心分離し、1% 3−[(3−コールアミドプロピル)ジメチルアンモニオ]−1−プロパンスルホネート(CHAPS)を含むTris/ショ糖(50mM:25%、pH8.0)中で細胞ペレットをホモゲナイズする。ホモジネートは10,000xGで30分間遠心分離し、得られた上清はCOX活性をアッセイするまで80℃で保存する。
【0313】
b.COX−1およびCOX活性のアッセイ
COX活性は、ELISAを使用して、形成されたPGE2/μg蛋白質/時間としてアッセイし、遊離したプロスタグランジンを検出する。適切なCOX酵素を含むCHAPS‐可溶化昆虫細胞膜は、エピネフリン、フェノール、およびヘムを含むリン酸カリウムバッファー(50mM、pH8.0)中で、アラキドン酸(10μM)を添加してインキュベートする。化合物は、アラキドン酸添加前、10〜20分間酵素と共にインキュベートする。アラキドン酸と酵素間の任意の反応は、40μl 反応混合物を37℃/室温に10分間置いた後、160μl ELISAバッファーおよび25μM インドメタシン中に加えることにより停止する。形成されたPGE2は標準ELISA技術(Cayman Chemical)により測定する。
【0314】
本明細書の実施例は、先行する実施例に使用された反応物質および/または操作条件を本発明の包括的、または具体的に記載されたそれらと置き換えることにより行うことができる。
【0315】
本発明は上記のように記載されるが、同じことが多くの手段により変化してもよい。そのような変化は本発明の意図および範囲から逸脱すると見なされないことは明らかであり、そのような改変のすべておよび当業者に明らかな等価なものは以下の請求項の範囲内に含まれることを意図する。
Claims (55)
- COX‐2阻害剤化合物源の所定量および性ステロイド化合物の所定量を含む治療的組み合わせであって、COX‐2阻害剤化合物源の量および性ステロイド化合物の量を合せて、月経困難症に有効な化合物の量を成す、前記組み合わせ。
- COX‐2阻害剤源がCOX‐2阻害剤である、請求項1の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤が三環式COX‐2阻害剤である、請求項2の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がピラゾールCOX‐2阻害剤、フラノンCOX‐2阻害剤、イソキサゾールCOX‐2阻害剤、ピリジンCOX‐2阻害剤、およびピリダジノンCOX‐2阻害剤からなる群から選択される、請求項3の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がピラゾールCOX‐2阻害剤である、請求項4の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がセレコキシブである、請求項5の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がデラコキシブである、請求項5の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がフラノンCOX‐2阻害剤である、請求項4の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がロフェコキシブである、請求項8の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がイソキサゾールCOX‐2阻害剤である、請求項4の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がバルデコキシブである、請求項10の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がピリジンCOX‐2阻害剤である、請求項4の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤が5−クロロ−6′−メチル−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2,3′−ビピリジンである、請求項12の組み合わせ。
- 三環式COX‐2阻害剤がピリダジノンCOX‐2阻害剤である、請求項4の組み合わせ。
- ピリダジノンCOX‐2阻害剤が2−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3(2H)−ピリジダジノンである、請求項14の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤がベンゾピランCOX‐2阻害剤である、請求項2の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤がメタンスルホンアニリドCOX‐2阻害剤である、請求項2の組み合わせ。
- メタンスルホンアニリドCOX‐2阻害剤がN−(4−ニトロ−2−シクロヘキシルオキシフェニル)メタンスルホンアミドである、請求項17の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤源がCOX‐2阻害剤のプロドラッグである、請求項1の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤のプロドラッグがパレコキシブである、請求項19の組み合わせ。
- 性ステロイド化合物がプロゲスチン性ステロイドである、請求項1の組み合わせ。
- 性ステロイド化合物がエストロゲン性ステロイドである、請求項1の組み合わせ。
- 性ステロイド化合物がさらにプロゲスチン性ステロイドを含む、請求項22の組み合わせ。
- 性ステロイド化合物がエストロゲン性ステロイドの所定量およびプロゲスチン性ステロイドの所定量を含み、エストロゲン性ステロイドの量およびプロゲスチン性ステロイドの量を合せて、月経周期を制御するための化合物の有効量を成す、請求項23の組み合わせ。
- エストロゲン性ステロイドがエチニルエストラジオールである、請求項24の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがレボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレルおよびノルエチンドロンからなる群から選択される、請求項24の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがレボノルゲストレルである、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがノルエチンドロン酢酸である、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがノルゲスチメートである、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがエチノジオール酢酸である、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがデソゲストレルである、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがノルゲストレルである、請求項26の組み合わせ。
- プロゲスチン性ステロイドがノルエチンドロンである、請求項26の組み合わせ。
- COX‐2阻害剤化合物源および性ステロイド化合物が単一組成物中に存在する請求項1の組み合わせ。
- 以下のことを含む、月経困難症の治療または予防が必要な患者におけるかかる疾患の治療および予防のための組み合わせ治療法:
患者にCOX‐2阻害剤化合物源の所定量を投与すること、および患者に性ステロイド化合物の所定量を投与すること[ここでCOX‐2阻害剤化合物源の量および性ステロイド化合物の量を合せて、月経困難症に有効な化合物量を成す]。 - COX‐2阻害剤源がCOX‐2阻害剤である、請求項35の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物がセレコキシブである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物がロフェコキシブである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物がバルデコキシブである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物がデラコキシブである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物が5−クロロ−6′−メチル−3−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−2,3′−ビピリジンである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物がN−(4−ニトロ−2−フェノキシフェニル)メタンスルホンアミドである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤化合物が2−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−(3−ヒドロキシ−3−メチルブトキシ)−5−[4−(メチルスルホニル)フェニル]−3(2H)−ピリダジノンである、請求項36の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤源がCOX‐2阻害剤のプロドラッグである、請求項35の組み合わせ治療法。
- COX‐2阻害剤のプロドラッグがパレコキシブである、請求項44の組み合わせ治療法。
- 性ステロイド化合物がエストロゲン性ステロイドの所定量およびプロゲスチン性ステロイドの所定量を含む、請求項35の組み合わせ治療法であって、エストロゲン性ステロイドの量およびプロゲスチン性ステロイドの量を合せて、月経周期を制御するための化合物の有効量を成す、前記治療法。
- エストロゲン性ステロイドがエチニルエストラジオールである、請求項46の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがレボノルゲストレル、ノルエチンドロン酢酸、ノルゲスチメート、エチノジオール酢酸、デソゲストレル、ノルゲストレルおよびノルエチンドロンからなる群から選択される、請求項46の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがレボノルゲストレルである、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがノルエチンドロン酢酸である、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがノルゲスチメートである、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがエチノジオール酢酸である、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがデソゲストレルである、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがノルゲストレルである、請求項48の組み合わせ治療法。
- プロゲスチン性ステロイドがノルエチンドロンである、請求項48の組み合わせ治療法。
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