JP2004521582A - ビットストリーム内の定義済みコードの検索 - Google Patents
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Abstract
ビットストリーム内の定義済みコードを検索する方法であって、本方法は、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって互いに異なる第1の複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと該ビットストリームとの相関を得るための第1の検索を開始するステップを含む。次に、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために、互いに異なる第2の複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと該ビットストリームとの相関を得るための第2の検索が開始され、第1の複数の時刻とは異なる時刻においてこの参照コードがビットストリームに適用されるように、この参照コードは第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされている。その後、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に使用するための最大相関値が、第1および第2のセットの中から選択される。
Description
【0001】
(発明の背景)
本発明は、一般に多元接続(多重アクセス)ディジタル通信の分野に関し、より詳細にはビットストリーム内の定義済みコードを検索するための方法、装置、媒体および信号、並びに、これらを組み入れたシステムに関する。
【0002】
通信の分野では、共用された伝送媒体へ同時に送信するために多数の送信器が必要とされることが多い。一つの媒体へのこのような共用アクセスを容易にするためには、別ユーザの伝送間での干渉を回避する方法を提供することが必要である。時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)といった多元接続を容易にするための多数の方法が当業界において公知である。しかしながら、符号分割多元接続(CDMA)といったダイレクトシーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)技術は、TDMAやFDMAに対して重要な幾つもの利点を持っている。
【0003】
ダイレクトシーケンス符号化拡散スペクトラム通信技術は、本質的に、非常に高いビットレートのディジタル擬似ランダムシーケンス(以下、「定義済みコード」)を用いてディジタルデータ信号を符号化して第3の信号を生成する(時々「拡散」と呼ばれるプロセスである)。この定義済みコードの個々のビットはチップと呼ばれる。
【0004】
この第3の信号は、無線周波数キャリアに変調されてアンテナから送信され得る。受信器において、この無線周波数キャリアは、復調されて第3の信号を再生する。受信器は、受信信号と同じ形式のディジタル擬似ランダムシーケンス(以下、「参照コード」)を生成し、そのデータを再生するためにその位相を受信信号の位相と同期させようとする。DS−SS通信システムは典型的には、パイロット信号とも呼ばれるこのような定義済みコードを送信して、ユーザが送信器を同期させ、その送信器から情報を受信することを可能にする。しかしながら、大気状態と環境条件による様々な振幅および位相で、受信された定義済みコードの別個のインスタンスであるマルチパス、すなわち定義済みコードの「エコー」も受信され得る。
【0005】
受信信号を参照コードと相関させようとする試みによって受信信号を表すビットストリーム内の定義済みコードを検索することは、しばしば「同期捕捉(acquisition)」と呼ばれる。一般に、同期捕捉は、一般的に各々が定義済みコードの形式に類似しているが定義済みコードとは異なる位置(例えば、位相)にある複数の参照コードと受信されたビットストリーム内の定義済みコードとを相関させる試みによって、受信されたビットストリーム内の定義済みコードの位置(例えば、位相)を検索することを必要とする。それを実行するときには、同期捕捉は、所与の検索パラメータに関して最も可能性の高い前記位置の推測を見出すために、可能性のある定義済みコード位置(例えば、位相)の多数の推測を効果的にテストする。
【0006】
検索ウィンドウ全体は非常に大きいが、定義済みコードの位置は、定義済みコードのマルチパスからのエネルギーの大部分が存在する狭い領域(「関心領域」)に亘っていることが認められる。例えば、定義済みコードに関する検索空間全体は何千チップにも亘るかもしれないが、定義済みコードのマルチパスのエネルギーの大部分は、例えば、13マイクロ秒あるいは16チップに亘る狭い関心領域内に限定できる。理想的には検索を関心領域内に集中したいが、何が関心領域であり得るかについての予備知識なしではこのような検索は実行不可能である。
【0007】
より大きな有効検索時間(ドエルタイムとして知られる)において第2の検索を実行することによって定義済みコードの位相の検索の精度が向上され得る、ということは当業界において公知である。このような手法は、二つの検索を実行する二重ドエルシステムによって実行される。典型的には二重ドエルシステムは、第1の解像度での第1の粗い検索によって関心領域の位置の特定を試み、それから一旦十分な相関が見出されると、システムは、関心領域に亘る小さなウィンドウ上でのドエルタイムを増加させることによって同じ解像度での検索をこの関心領域に集中し、これがその領域におけるパイロット信号の存在についてのより良好な予測を生み出す(すなわち、より長い第2のドエルは、エネルギー予測の統計的変動の減少をもたらす)。この手法の代償は、検索精度を向上させるために第2のドエルがより長時間を必要とすることである。第2のドエルの時間を短縮する手法が必要とされている。
【0008】
受信信号がアナログであって、その性質上帯域幅が限定されることが更に認められる。したがって、受信したアナログ信号がディジタルのビットストリームに変換されるとき、結果として得られた信号は、送信前の送信器内におけるもとのディジタル・ビットストリームの単なる近似である擬似ディジタルパルスを含むであろう。パイロット信号自体のマルチパスを含む様々な他の無線周波数信号は、更に受信信号と干渉する。したがって、同期捕捉の方法、手段、コード、装置またはシステムは、参照コードの特定の位置あるいは位相で相関を見出すかもしれないが、この位置あるいは位相は、到来したビットストリーム内の定義済みコードのビットのエッジで見出される可能性があるので、最適に及ばない(次善である(sub−optimal))可能性がある。
【0009】
不都合なことに、受信器の参照コードの次善の配列は、その受信信号内の不拡散データの不正確さを招く。更にIS−95CDMAシステムでは、パイロット信号の位相の正確な決定は、基地局間のセルラ電話通信チャネルのハンドオフのタイミングを改善する。このように、到来するビットストリーム内の定義済みコードの位置あるいは位相と参照コードの位置あるいは位相とが正確に整合し得ることを保証するためには、パルス目標設定の精度を向上させる必要がある。
【0010】
(発明の概要)
本発明は、本発明の一態様にしたがってビットストリーム内の定義済みコードを検索する方法を提供することによって上記の要求に対処するものである。本方法は、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって定義済みコードを含む受信したビットストリームに多数の時刻あるいは位相で参照コードを適用することによってその位置に関する第1の検索を開始するステップを含む。次に、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために、同じ解像度ではあるがより小さなウィンドウサイズの第2の類似の検索が開始される。この第2の検索は、第1のセットの相関値の最大相関値から時間的に定義済みの間隔だけオフセットされており、また、参照コードは、第1の検索で検索された時刻とは別の時刻に適用される。最大相関値は、最も可能性のある位置あるいは位相において受信ビットストリーム内で検索された定義済みコードの強度を計算する際に用いられるデータの第1および第2のセットの中から選択される。
【0011】
上記の方法に従うことによって、関心領域全体に亘って解像度が増加するため、検索全体の精度は向上する。
【0012】
更に、より高解像度の検索に通常関連する検索時間要件またはメモリ要件は、第1の検索の結果が少数の最大値に限定されるので、さほど増大しない。例えば、一実施形態においては、本方法は、関心領域に亘って1/2チップから1/4チップへ検索解像度を2倍にできるが、1/2チップ解像度検索の検索コストにほぼ匹敵する検索コストを維持している。更に、1/2チップ解像度検索に関連するピーク信号強度損失は1.2dB以上(想定されるベースバンド・フィルタリングに依存する)であり得るが、1/4チップ解像度検索はこの損失を四分の一だけ削減でき、それによって検索精度を向上させることができる。
【0013】
更に、第1の検索の位置から1/4チップだけオフセットされた位置で1/2チップ解像度で第2の検索を実施し、その結果を第1の検索の結果と組み合わせることは、所定の許容検索コストに関して同じ時間内で2倍の大きさの検索ウィンドウが効果的に検索され得るので、1/4チップ解像度で第2の検索を実行するよりも効率的である。
【0014】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するためのコードを供給するコンピュータ読取り可能な媒体が提供される。これらのコードは、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって多数の時刻において定義済みコードを含む受信ビットストリームに参照コードを適用することによって、前記定義済みコードの位置を検索するための第1の検索を開始するようにプロセッサ回路に指示する。その後、このプロセッサ回路は、相関値とそれらに関連の時刻との第2のセットを生成するために、同じ解像度で第2の検索を開始するように指示されるが、この第2の検索の開始点は第1のセットの相関値の最大相関値から時間的に定義済み間隔だけオフセットされており、また、参照コードは第1の検索で検索された時刻とは別の時刻に適用される。このプロセッサ回路は、また、最も可能性のある位置における受信ビットストリーム内の検索された定義済みコードの強度を計算する際に使用する最大相関値を、第1および第2セットのデータの中から選択するように指示される。
【0015】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するためのコンピュータ読取り可能な命令により符号化された信号が提供される。この信号は、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻においてビットストリームに適用される参照コードとビットストリームとの相関のための第1の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示する第1のコードセグメントを有する。この信号は、また、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために第2の複数の異なる時刻にビットストリームに適用される前記参照コードとビットストリームとの相関のための第2の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示する第2のコードセグメントを有し、参照コードは、該参照コードが第1の複数の時刻とは別の時刻においてビットストリームに適用されるように、第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされている。これらのコードセグメントによって、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる第1および第2のセットから最大相関値が選択される。
【0016】
本発明の他の態様によれば、検索器と検索器制御部とからなる装置が提供される。この検索器は、相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻においてビットストリームに参照コードを適用することによって、ビットストリームと参照コードとの相関を検索するように動作することができる。検索器制御部は、前述のような第1の検索と前述のようなオフセットされた第2の検索とを開始するように動作可能であり、それによって、第1および第2の検索からのデータが関連時刻におけるビットストリーム内の定義済みコードの強度の大きさを決定するように動作可能となる。
【0017】
この制御部は、第1および第2のセットからの時刻を共通時刻と参照するように動作可能である。制御部は、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を第1および第2のセットのうちから選択するように動作することができる。
【0018】
制御部は、第1のセットの最大相関値が、あるしきい値を超えたときに第2の検索を開始させることができ、また検索器は、第2の検索を選択的に開始するようにプログラムできる。
【0019】
制御部は、相関値の第1および第2のセットを定義済み数の相関値に限定するように動作可能である。
【0020】
制御部は、ある解像度で、尚且つ、タイミング信号に対するあるウィンドウ開始時刻オフセットにおいて、あるドエルタイムに亘って検索ウィンドウ内に相関結果を生成するように動作可能であり、この開始時間オフセットはチップ解像度のほんのわずか(a fraction of chip resolution)である。制御部は、第1および第2の検索のパラメータを定義するために、検索器に検索ウィンドウとドエルタイムと解像度と開始時刻オフセット変数とを供給するように動作可能である。制御部は、最大相関値に関して、前記解像度の半分の倍数で開始時刻を指定する開始時刻オフセット変数を供給するように動作可能である。この開始時刻は、例えば、参照コードのビットタイムの5/4だけ第1のセットの最大相関値に関連する時刻より早くてもよい。
【0021】
制御部は、隣接する相関値より小さく、定義済み期間より時間的に近い相関値を第1および/または第2のセットから消去するように動作可能である。
【0022】
検索器は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)内に実現可能であり、制御部は、例えば、ディジタル信号プロセッサに実現可能である。
【0023】
好都合にも本装置は、本装置が使用されるシステムのよりハイレベルな中央処理装置(CPU)によって実行される通常の保守アルゴリズムに負担をかけずに、ローレベルのDSPベース検索エンジン内で二重検索処理の全体を実行できる。このような二重検索は、DSPとCPUとの間のインタフェースにトラヒックを追加することはない。更に、DSPが二重検索を実行するか否かは、DSPへの初期の検索要求にフラグを単にセットするかクリアするかによって、その検索要求全体のうちの一部としてCPUを用いて決定することができる。
【0024】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するための装置が提供される。本装置は、集積回路とプロセッサ回路とを含む。本集積回路は、相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻にビットストリームに適用される参照コードとビットストリームとの相関を検索するように構成される。本プロセッサ回路は、前記集積回路と通信し、並びに、第1の検索と第2の検索とを開始するように構成され、さらに、ビットストリーム内の定義済みコードの強度の大きさを決定するために用いられるように動作可能な相関値の組合せセットを生成するために、相関値とそれらの関連時刻との組合せセットを生成するように構成される。
【0025】
本発明の他の態様によれば、上述の装置を組み入れていて、更に、IおよびQビットストリームを生成するために直交符号化入力信号を復調するための復調器を含むシステムであって、前記検索器は、参照コードをIおよびQビットストリームに相関させるための相関器を含んでいる。本システムは、更に、ダイレクトシーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)システム内で直交符号化パイロット信号を受信するための受信器を含み、組合せセットの相関値を用いて受信パイロット信号の強度を計算するように動作することができる。
【0026】
本発明の他の態様と特徴は、添付図面と共に本発明による下記の特定の実施形態の説明を参照すれば、当業者に明らかになる。添付図面は、本発明の実施形態を図示している。
【0027】
(詳細な説明)
図1を参照すると、本発明の一態様によるダイレクトシーケンス拡散スペクトラム(DS−SS)システムに用いられる通信機器は、代表的に10で示されている。本実施形態では、システムは、直交符号化パイロット信号とそのマルチパスとを(DS−SS)システムの基地局から受信するための受信器14を含む。典型的には、このような信号は、擬似ランダムビットシーケンスであって、定義済みコードとみなされ得る。
【0028】
受信器14は、受信したパイロット信号の同相(I)成分ビットストリーム18と直交(Q)成分ビットストリーム20とを生成するベースバンド・ダウン変換器16に信号を供給する。本発明の他の態様による装置12は、同相(I)および直交(Q)成分内の定義済みコードを検索して、ある大きさのパイロット信号強度を生成する。
【0029】
DS−SSシステムにおいて、基地局(図示せず)または遠隔の移動局は、基地局または他の送信局から送信された情報を復号化するために、この基地局または他の送信局とそれらとの同期化を可能とする遠隔の通信機器に用いられるパイロット信号として、疑似ランダムビットシーケンスを送信することを認識されたい。一般に、パイロット信号は、複数のトランシーバから同時に送信される可能性があり、また、一般に元の信号と同じ形式ではあるが振幅と位相が変化したマルチパス・パイロット信号を発生させる大気条件あるいは環境条件による歪みを受ける可能性があることを認識されたい。これは、しばしば、通信機器が受信パイロット信号間を識別することと、移動システムがどのパイロット信号と同期すべきかを決定することとを困難にする。装置12は、無線通信機器のマイクロプロセッサ22が同期すべきパイロット信号を決定するのを可能にするためにこの装置が受信する様々なパイロット信号の信号強度の表示(representation)を生成するように機能する。
【0030】
この実施形態では定義済みコードは、パイロット信号が一定に保持される時間(すなわちパイロット信号のビット期間)として定義される「チップ」から構成される。典型的には、CDMAシステムでは、これらのチップは、1.2288メガチップ/秒のチッピング・レートに対して約0.81マイクロ秒の期間を有する。
【0031】
(装置)
ある大きさの信号強度を生成するために、装置12は、代表的に24で示される検索器と代表的に26で示される制御部とを含む。この実施形態では、検索器24は、例えば検索器24に加えてこのシステムの他の通信機能を含み得る特定用途向け集積回路(ASIC)として実現される。
【0032】
本実施形態の制御部26は、本実施形態において、プログラム可能なプロセッサ回路によって実現される。このプロセッサ回路は、例えば、ディジタル信号プロセッサを含んでいてもよく、例えば、ASIC上に実現可能である。本システムのCPUもまたこのASIC上に組み込むことができる。
【0033】
本実施形態の制御部26は、本実施形態でプログラム可能なプロセッサ回路によって実現される。このプロセッサ回路は、例えばディジタル信号プロセッサを含むことができ、また例えばASIC上に実現可能である。このシステムのCPUもこのASICに組み込むことができる。
【0034】
効果的なことに、検索器24は、I成分ビットストリーム18およびQ成分ビットストリーム20によって表される定義済みコードと参照コードとの相関を検索するように動作することができる。これを行うために検索器24は、ある時間基準からの様々なタイムオフセットにおいてI成分およびQ成分ビットストリーム18および20に参照コードを適用し、タイムオフセットでの参照コードの相関を表す相関値をタイムオフセット毎に生成する。各タイムオフセットは、インデックスによって識別され、各検索の結果は、相関値とそれらの関連インデックスとの1セットとなる。これらのインデックスは、ここでは検索解像度と称する期間だけ時間的に順にオフセットされている。代表的には検索解像度は、例えば1/2チップであってもよい。これにより、各タイムオフセットは、チップ期間の1/2に等しくなる。
【0035】
制御部26は、相関値とそれらの関連インデックスとの第1のセットを生成するために、参照コードに対する受信信号の相関を検索する第1の検索を開始するように検索部24と通信可能であり、また相関値とそれらの関連インデックスとの第2のセットを生成するために、参照コードに対する受信信号の相関を検索する第2の検索を選択的に開始するように動作可能である。第2の検索では時間基準は、第1の検索によって生成された相関値のインデックス間にあるインデックスにおいて、相関値を効果的に与えるために検索解像度のほんのわずかだけ第1の検索の時間基準からオフセットされている。これは、検索の解像度を効果的に増加させて、位相的にずれた(skewed)信号エネルギーに対して相関値が生成されることを可能にする。これにより、パイロット信号強度の測定精度が向上する。
【0036】
図2を参照すると、検索器24は、更に詳細に示されている。検索器24は、相関器制御部32と複数の並列相関器(その1つが34で示されている)とを含んでいる。本実施形態には32個の相関器が存在する。各相関器は、同じ制御部32によって制御される。
【0037】
各相関器は、同じI成分およびQ成分ビットストリーム18および20を受信し、それぞれIPN28およびQPN30とラベル付けされた参照ビットストリームのI成分およびQ成分を更に受信する。
【0038】
各相関器は、1対のデシメータ29、31と、直交デスプレッダ33と、1対のアキュームレータ35、37と、二乗器(aquarers)39、41と、加算器43と、積分器45とを有する。Iビットストリーム18およびQビットストリーム20は、約8×1.2288MHz=9.8304MHzのビットレートでそれぞれのデシメータ29、31にサンプルとして受信される。これらのデシメータは、所望の検索解像度(本実施形態では1/2チップである)にしたがってサンプル数を削減する。このようにして、1チップ期間当たり2個のIサンプルおよびQサンプルが直交デスプレッダ33に供給される。しかしながら、各相関器34におけるデシメータ29、31によって与えられるサンプル、あるいは参照コードのIPN成分およびQPN成分は、各相関器が異なるタイムオフセットに関連付けられるように、それぞれの相関器と関連するタイムオフセットに対応するそれぞれ異なる量だけ遅延させられる。各相関器の残りの機能は、同じであって、アキュームレータ35、37と積分器45が所与のドエルタイムの間、到来するIおよびQ成分上で動作可能になった後に、各相関器がそれぞれの相関値を生成するという従来のものである。所与のドエルタイムは、例えば当業界で公知のとおり、コヒーレント累積期間Nおよび非コヒーレント累積期間Mの生成によって表され得る。相関値とこれらに対応するインデックスは、検索の完了時に相関バッファ64に格納される。
【0039】
相関器制御部32は、参照コードの位相を示すマスタ・タイミング信号MTを受信し、また、検索ごとに異なる時間基準を与えるために参照コードの位相に対してプログラム可能な量だけ検索の開始を遅らせるように動作可能である。本実施形態では、この遅延は、1/8チップの解像度を有する。
【0040】
相関器制御部32は、ウィンスタート・レジスタ56と、ウィンサイズ・レジスタ58と、ドエルタイム・レジスタ60と、解像度レジスタ62と、に格納されている変数に応じて相関器の不拡散機能と、アキュームレーション機能と、二乗機能と、加算機能と、積分機能とを制御する。ウィンスタート・レジスタ56は、検索全体に適用される時間基準遅延(すなわち位相シフト)を表すオフセット値OTを保持する。ウィンサイズ・レジスタ58は、検索時に活性状態にされる相関器34の数を示す値を保持する。ドエルタイム・レジスタ60は、相関が計算される期間あるいはチップ数を表す値を保持する。解像度レジスタ62は、各相関器のデシメータ29、31からそれらに対応する直交デスプレッダ33に与えられるべき検索解像度、すなわち1チップ当たりのサンプル数を表す値を保持する。
【0041】
図1を参照すると、本実施形態では検索器24と制御部26は、データバス50を介し、また、開始(go)信号52と検索完了信号54とを含む制御信号を介して通信する。開始信号52は、制御部26から検索器24に送信され、検索を開始させるために用いられる。検索完了信号54は、検索器24から制御部26に送信され、検索が完了したことを示すために用いられる。データバス50は、検索器24内のレジスタと制御部26内のレジスタとの間でデータを転送するために使用される。
【0042】
制御部26は、検索器24のウィンスタート・レジスタ56とウィンサイズ・レジスタ58とドエルタイム・レジスタ60と解像度レジスタ62とで使用されるために、マイクロプロセッサ22から制御部26に送信される変数を保持するためのバッチ・バッファ66を含む。更に、制御部は検索器24の相関バッファ64から相関値とインデックス値とを受信して累積するための検索出力バッファ68を更に含む。制御部26は、更に、以下詳細に説明するように、検索出力バッファ68内に格納された累積値とインデックス値とのサブセットを保持する最大データ/インデックス・バッファ70を含む。制御部26は、更に、第2の検索の実行が可能であるかどうかを示すために、マイクロプロセッサ22によってロードされるように動作可能な二重ドエルフラグ・レジスタ72を含む。
【0043】
最後に、制御部26は、検索器24と相互作用して制御部26のレジスタ内のデータを操作するように制御部26のプロセッサ回路76に指示するプログラムを受信して保持するためのプログラムメモリ74を有する。
【0044】
このプログラムメモリ74は、前述の第1、第2の検索を開始するようにプロセッサ回路に指示するためのプロセッサ読取り可能な命令により符号化された信号を受信することができる。これらの命令は更に、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を第1、第2のセットから選択するようにプロセッサ回路76に指示する。本実施形態ではこれらの命令は、パイロット信号の信号強度を実際に計算してこの信号強度をマイクロプロセッサ22に供給するようにプロセッサ回路76に指示するための命令を更に含む。
【0045】
プロセッサ読取り可能な命令を制御部26に供給する信号は、例えば通信インタフェース(図示せず)から受信されてもよく、あるいは、例えば、第1および第2の検索を開始するように、またビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を選択するようにプロセッサ回路に指示するためのコードが格納された80で示されたコンピュータ読み取り可能な媒体を読み取る78で示された媒体読取り器とマイクロプロセッサ22とが通信する場合には、マイクロプロセッサ22から受信してもよい。
【0046】
再び図1を参照し、制御部26は、相関値とインデックスによって表されるそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の複数の異なる時刻に、すなわち異なるタイムオフセットで、受信信号ビットストリームに適用される参照コードとのこの受信信号ビットストリームの相関を検索するための第1の検索を効果的に開始する。
【0047】
次に、プロセッサは、この第1のセットの相関値から最大相関値を決定し、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために第2の検索を開始するが、この第2の検索は、第2の検索で考慮されるビットストリーム・サンプルが効果的にも第1の検索のサンプルの間に存在するサンプルになるように、第1の検索からの最大相関値と関連するインデックスから、したがって第1の検索の時間基準から、時間的にオフセットされている。このように、効果的なことに、第2の検索で使われるオフセット・インデックスは、第2の検索が第1の検索の連続したインデックス間の1期間中に実行されるように、第1の検索の同じオフセット・インデックスに対して時間的にシフトされている。両検索は、同じサンプル解像度で実行されるが、第2の検索は、増加した解像度によってより大きなデータセットを生成するために、第1の検索のサンプル間の期間中に検索するように効果的に時間シフトしている。これは、受信したI、Q成分内の信号エネルギーを検出する際に、より高い精度をもたらす。
【0048】
図3を参照すると、図1で示されたプログラムメモリ74内に格納されたコードによって実現されるパイロットルーチンを記述する流れ図が、代表的に100で示されている。このパイロットルーチンが前述の方法ステップのある特定の実施形態であって、本発明の目的を達成するためには必ずしも必要でない追加の改良点を含むことを認識されたい。単純化された手順で十分である。それにもかかわらず本パイロットルーチンは、ここに説明する方法を実現する実際的な方法を示している。
【0049】
図3を参照するとパイロットルーチン100は、図1に示すマイクロプロセッサ22から検索要求SRQを受信したときに呼び出される。
【0050】
検索要求SRQを受信すると、ブロック102は、検索器24に検索を開始させるために、バッチ・バッファ66からハードウエア・レジスタ56、58、60および62に検索パラメータを転送し、続いて、開始信号52をアクティブにするように制御部26に指示する。
【0051】
この例では最初に、第1の検索に関して検索ウィンドウは、60チップにセットされる。相互に1/2チップだけオフセットされた32個の相関器が存在するため、検索が開始される毎に16チップ・ウィンドウが効果的に検索される。従って、60チップ・ウィンドウ全体を検索するためには、4つの検索手順が必要となる。
【0052】
ブロック104は、図1に示す検索完了信号54で受信されるべき検索割込みを待機するように制御部26に指示する。検索割り込みが受信されたときには、ブロック106は、検索結果を、即ち、検索器24の相関バッファ64からの相関値およびそれに対応するインデックス値を正規化して、制御部26の検索出力バッファ68へ転送するように制御部26に指示する。次に、それぞれ内側ドエルタイムと外側ドエルタイムであるN2とMとで除算することによって正規化が完了する。次に、ブロック108は、検索出力バッファ68内の最大相関値とその関連インデックスとを検索出力バッファ68の末尾に転送するように制御部26に指示する。言い換えれば、このブロックにおいて分類が行われる。
【0053】
次に、ブロック110は、検索出力バッファ68内の最大相関値とそれに対応するインデックスとを最大データ/インデックス・バッファ70に転送するようにプロセッサに指示する。次に、ブロック112は、相関値とそれらの関連インデックスとを消去するように制御部26に指示するが、これらの関連インデックスは隣接相関と最小しきい値(本実施形態では1チップである)より小さなインデックス値との間の時間分離を示すインデックス値を有している。次に、ブロック114は、最大データ/インデックス・バッファ70内に、定義済み数(本実施形態では4である)のエントリがあるか否かを決定するように制御部26に指示する。もし、4つのエントリが最大データ/インデックス・バッファ70内に受信されていない場合には、制御部26は、検索出力バッファ68において次の最大相関値を見出して、それを最大データ/インデックス・バッファ70に転送し、続いて、ブロック112によって要求されたように相関値とインデックスとを消去するために、ブロック110に戻るように指示される。
【0054】
一旦、定義済み数(すなわち4つ)の最大相関値が最大データ/インデックス・バッファ70内にロードされると、ブロック116は、検索ウィンドウ全体(60チップ)が検索されたかどうかを決定するようにプロセッサ回路76に指示する。もし、検索されていなければ、ブロック118は、これらの値をハードウエア・レジスタ56、58、60に転送するために新しい検索パラメータをバッチ・バッファ66に入れ、また、開始信号52を用いて検索器24を起動させるようにプロセッサ回路76に指示する。効果的に、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、ブロック104および118によってループが形成される。
【0055】
相関値の第1のセットが生成された後に、プロセッサ回路76は、ブロック116を終了して、二重ドエル検索が要求されているかどうかをこのプロセッサ回路に決定させるブロック120に進むことが許可される。これは図1に示す二重ドエルフラグ・レジスタ72を読み取ることによって決定される。もし、二重ドエル検索が要求されていなければ、プロセッサはブロック122に向かい、このプロセッサは最大データ/インデックス・バッファ70内に格納された相関値をEc/Ioに置き換え(put)、次に、そこからパイロット強度を計算させ、続いて、この計算されたパイロット強度を、対応するインデックス値に関連付け、これらの結果を図1に示すマイクロプロセッサ22に送る。これらの相関値は、当業界で既知のように、受信回路に関連する総ての利得を測定し(scaling out)、チップ持続時間(chip duration)に亘ってその結果を正規化し、バイアスを除去し、適切なQフォーマッティングすることによって、Ec/Ioに置き換えられる。このようにして、パイロット信号強度値は計算され、マイクロプロセッサ22に供給される。
【0056】
再び図3を参照して、もし、ブロック120において二重ドエル要求が行われていた場合、ブロック124において、第2のドエル、即ち、第2の検索が実行されているか否かを決定するように制御部26に指示する。第2の検索が実行されている場合には、プロセッサは、ブロック122において、ここで説明された機能を実行する。第2の検索が実行されていない場合には、プロセッサは、ブロック126において、最大データ/インデックス・バッファ70内のエントリのいずれかが第2のドエルしきい値よりも大きいか否かを決定する。最大相関値が第2のドエルしきい値よりも大きくない場合には、プロセッサ回路76は、ブロック122において、ここで説明された機能を実行して信号強度値を計算する。最大相関値が第2のドエルしきい値を超えている場合には、プロセッサは、ブロック128において、第2のドエルが進行中であるかどうかを決定するためにブロック124においてプロセッサ回路76によって用いられる第2のドエルフラグ・レジスタ72内の第2のドエルフラグをプロセッサにセットする。プロセッサは、第2の検索を開始するために適切な値をハードウエア・レジスタ56、58、60および62にロードするように指示される。
【0057】
本実施形態では第2の検索を開始する際に、ウィンスタート・レジスタ56にロードされた値は、最大データ/インデックス・バッファ70に格納された最大相関値に関連するインデックスによって示される時刻より1チップ時間の5/4倍だけ進んでいる時間を表す値である。従って、第2の検索は、最大データ/インデックス・バッファ70内に格納されたピーク相関値のインデックスに関連した時刻に対して時間的に1/4チップの奇数倍(本実施形態では1チップの5/4倍)だけ早くから始まる領域に亘って実行される。
【0058】
更に、第2の検索を第1の検索で見出された最大相関値の周りの領域に集中させるために、16チップの検索ウィンドウ値がウィンサイズ・レジスタ58にロードされる。
【0059】
第2の検索によって生成された相関値のセットを考慮し、これを生成するためにブロック104から124によって説明された処理が繰り返されると、この処理は、第2の検索が実行される領域に亘って検索解像度を効果的に増加させる。
【0060】
更に、「効果的な」1/4チップ解像度が第2の検索の16チップ検索ウィンドウに亘って得られる一方、これは、1/2チップ解像度ではあるが、第1の検索に対して5/4チップだけオフセットされた状態で第2の検索を実行することによって達成される。第2のドエルを1/2チップ解像度における16チップ・ウィンドウに限定すると、検索器24に対して丁度1回の呼出しを必要とするという結果になる。1/2チップ解像度検索における60チップの代表的な検索ウィンドウは、ハードウエアに対して4回の呼出しを必要とするため、このサイズのウィンドウに二重ドエルを実行することは、相関時間全体に約25%を追加するだけである。第1の検索の最大相関値の近傍から開始され、16チップに亘って第2の検索を実行することは、良好に機能する。それは、研究者たちが、典型的な遅延拡散プロファイルはこのようなウィンドウサイズ内に十分に入ることと、場所とより低いマルチパスは時間的にピーク・マルチパスに続く傾向があることとを示したからである。
【0061】
更に、第2の検索は、第1の検索からの結果がそれを保証するために十分なエネルギーを示す場合にのみ行われる。近隣セットの検索といった不活性なセット・パイロットの検索の多くは、十分なエネルギーのパイロット信号を現さない。これらの場合には第2の検索は無駄であろうから実施されない。
【0062】
本実施形態は、定義済みコードを移動体トランシーバに送信する基地局に関して説明されているが、本方法の一般性はこのような実施形態に限定すべきでない。本発明の他の実施形態では定義済みコードは、例えばDS−SS基地局によって送信されることがあり、定義済みコードの位相の検索は移動体トランシーバによって実行され得るが、これは様々な位相における類似形式の参照コードを相関の検索に適用する。本発明の他の実施形態では、定義済みコードは、代替的に、例えば、移動体トランシーバによって送信され、定義済みコードの検索は前述の仕方で基地局によって実施してもよい。それに代えて、通信は上述の仕方により二つの基地局間で、あるいはそれに代え、2個の移動体トランシーバ間で行われてもよい。
【0063】
二つの検索が1/2チップ解像度で実行され、その第2の検索は、関心領域に亘って1/4チップの解像度を効果的に達成するために1/4チップだけ第1の検索からオフセットされており、尚且つ、その第2の検索は、第1の検索で得られた最大相関値によって定義される関心領域に亘っている実施形態が説明されてきたが、本方法はこのような手法に限定されるべきではない。他の実施形態では同じ手法が他の解像度に適用することができ、例えば1チップ解像度で検索して、第1の検索の位置から1チップのほんのわずかだけオフセットされた位置(すなわち第1のセットの位置とは一致しない位置)を1チップ解像度で再検索することに適用することもできる。
【0064】
二つの検索が実行される実施形態が説明されてきたが、本方法は、このような手法に限定されるべきではない。本発明の他の実施形態では、同じ手法は、3つ以上の相互にオフセットされた検索セットをある共通時間基準に参照するように適用することができ、例えば、各々が他のセットから1/4チップだけオフセットされた4つの検索セットを1チップ解像度で実行し、これらの4つのセットをある共通の時間基準に参照することに適用することができる。後者の方法では、検索全体は1/4チップの有効検索解像度を有するが、例えば、第1の検索が広いウィンドウに亘っており、単に定義済みコードの遅延拡散プロファイルを含んでいそうな領域を識別するだけであって、その第1の検索に続く検索は遅延拡散プロファイルが予想される領域だけに限定される場合に、この検索コストは1チップ解像度検索のコストにより近くなるであろう。
【0065】
ここでは、無線通信システムに用いられる実施形態が説明されているが、本方法は、伝送媒体が無線であるかどうかにかかわらず、多数の送信器から伝送媒体への同時アクセスのための設備を必要とする如何なるディジタル通信システムをも包含する。
【0066】
本発明の特定の実施形態が説明され、図示されてきたが、このような実施形態は、請求項にしたがって解釈されるように、単に本発明を例示するものと考えるべきであって本発明を限定するものと考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態によるシステムのブロック図である。
【図2】
図1に示す検索器のブロック図である。
【図3】
図1に示すシステムのプロセッサ回路によって実行されるパイロットルーチンの流れ図である。
(発明の背景)
本発明は、一般に多元接続(多重アクセス)ディジタル通信の分野に関し、より詳細にはビットストリーム内の定義済みコードを検索するための方法、装置、媒体および信号、並びに、これらを組み入れたシステムに関する。
【0002】
通信の分野では、共用された伝送媒体へ同時に送信するために多数の送信器が必要とされることが多い。一つの媒体へのこのような共用アクセスを容易にするためには、別ユーザの伝送間での干渉を回避する方法を提供することが必要である。時分割多元接続(TDMA)、周波数分割多元接続(FDMA)といった多元接続を容易にするための多数の方法が当業界において公知である。しかしながら、符号分割多元接続(CDMA)といったダイレクトシーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)技術は、TDMAやFDMAに対して重要な幾つもの利点を持っている。
【0003】
ダイレクトシーケンス符号化拡散スペクトラム通信技術は、本質的に、非常に高いビットレートのディジタル擬似ランダムシーケンス(以下、「定義済みコード」)を用いてディジタルデータ信号を符号化して第3の信号を生成する(時々「拡散」と呼ばれるプロセスである)。この定義済みコードの個々のビットはチップと呼ばれる。
【0004】
この第3の信号は、無線周波数キャリアに変調されてアンテナから送信され得る。受信器において、この無線周波数キャリアは、復調されて第3の信号を再生する。受信器は、受信信号と同じ形式のディジタル擬似ランダムシーケンス(以下、「参照コード」)を生成し、そのデータを再生するためにその位相を受信信号の位相と同期させようとする。DS−SS通信システムは典型的には、パイロット信号とも呼ばれるこのような定義済みコードを送信して、ユーザが送信器を同期させ、その送信器から情報を受信することを可能にする。しかしながら、大気状態と環境条件による様々な振幅および位相で、受信された定義済みコードの別個のインスタンスであるマルチパス、すなわち定義済みコードの「エコー」も受信され得る。
【0005】
受信信号を参照コードと相関させようとする試みによって受信信号を表すビットストリーム内の定義済みコードを検索することは、しばしば「同期捕捉(acquisition)」と呼ばれる。一般に、同期捕捉は、一般的に各々が定義済みコードの形式に類似しているが定義済みコードとは異なる位置(例えば、位相)にある複数の参照コードと受信されたビットストリーム内の定義済みコードとを相関させる試みによって、受信されたビットストリーム内の定義済みコードの位置(例えば、位相)を検索することを必要とする。それを実行するときには、同期捕捉は、所与の検索パラメータに関して最も可能性の高い前記位置の推測を見出すために、可能性のある定義済みコード位置(例えば、位相)の多数の推測を効果的にテストする。
【0006】
検索ウィンドウ全体は非常に大きいが、定義済みコードの位置は、定義済みコードのマルチパスからのエネルギーの大部分が存在する狭い領域(「関心領域」)に亘っていることが認められる。例えば、定義済みコードに関する検索空間全体は何千チップにも亘るかもしれないが、定義済みコードのマルチパスのエネルギーの大部分は、例えば、13マイクロ秒あるいは16チップに亘る狭い関心領域内に限定できる。理想的には検索を関心領域内に集中したいが、何が関心領域であり得るかについての予備知識なしではこのような検索は実行不可能である。
【0007】
より大きな有効検索時間(ドエルタイムとして知られる)において第2の検索を実行することによって定義済みコードの位相の検索の精度が向上され得る、ということは当業界において公知である。このような手法は、二つの検索を実行する二重ドエルシステムによって実行される。典型的には二重ドエルシステムは、第1の解像度での第1の粗い検索によって関心領域の位置の特定を試み、それから一旦十分な相関が見出されると、システムは、関心領域に亘る小さなウィンドウ上でのドエルタイムを増加させることによって同じ解像度での検索をこの関心領域に集中し、これがその領域におけるパイロット信号の存在についてのより良好な予測を生み出す(すなわち、より長い第2のドエルは、エネルギー予測の統計的変動の減少をもたらす)。この手法の代償は、検索精度を向上させるために第2のドエルがより長時間を必要とすることである。第2のドエルの時間を短縮する手法が必要とされている。
【0008】
受信信号がアナログであって、その性質上帯域幅が限定されることが更に認められる。したがって、受信したアナログ信号がディジタルのビットストリームに変換されるとき、結果として得られた信号は、送信前の送信器内におけるもとのディジタル・ビットストリームの単なる近似である擬似ディジタルパルスを含むであろう。パイロット信号自体のマルチパスを含む様々な他の無線周波数信号は、更に受信信号と干渉する。したがって、同期捕捉の方法、手段、コード、装置またはシステムは、参照コードの特定の位置あるいは位相で相関を見出すかもしれないが、この位置あるいは位相は、到来したビットストリーム内の定義済みコードのビットのエッジで見出される可能性があるので、最適に及ばない(次善である(sub−optimal))可能性がある。
【0009】
不都合なことに、受信器の参照コードの次善の配列は、その受信信号内の不拡散データの不正確さを招く。更にIS−95CDMAシステムでは、パイロット信号の位相の正確な決定は、基地局間のセルラ電話通信チャネルのハンドオフのタイミングを改善する。このように、到来するビットストリーム内の定義済みコードの位置あるいは位相と参照コードの位置あるいは位相とが正確に整合し得ることを保証するためには、パルス目標設定の精度を向上させる必要がある。
【0010】
(発明の概要)
本発明は、本発明の一態様にしたがってビットストリーム内の定義済みコードを検索する方法を提供することによって上記の要求に対処するものである。本方法は、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって定義済みコードを含む受信したビットストリームに多数の時刻あるいは位相で参照コードを適用することによってその位置に関する第1の検索を開始するステップを含む。次に、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために、同じ解像度ではあるがより小さなウィンドウサイズの第2の類似の検索が開始される。この第2の検索は、第1のセットの相関値の最大相関値から時間的に定義済みの間隔だけオフセットされており、また、参照コードは、第1の検索で検索された時刻とは別の時刻に適用される。最大相関値は、最も可能性のある位置あるいは位相において受信ビットストリーム内で検索された定義済みコードの強度を計算する際に用いられるデータの第1および第2のセットの中から選択される。
【0011】
上記の方法に従うことによって、関心領域全体に亘って解像度が増加するため、検索全体の精度は向上する。
【0012】
更に、より高解像度の検索に通常関連する検索時間要件またはメモリ要件は、第1の検索の結果が少数の最大値に限定されるので、さほど増大しない。例えば、一実施形態においては、本方法は、関心領域に亘って1/2チップから1/4チップへ検索解像度を2倍にできるが、1/2チップ解像度検索の検索コストにほぼ匹敵する検索コストを維持している。更に、1/2チップ解像度検索に関連するピーク信号強度損失は1.2dB以上(想定されるベースバンド・フィルタリングに依存する)であり得るが、1/4チップ解像度検索はこの損失を四分の一だけ削減でき、それによって検索精度を向上させることができる。
【0013】
更に、第1の検索の位置から1/4チップだけオフセットされた位置で1/2チップ解像度で第2の検索を実施し、その結果を第1の検索の結果と組み合わせることは、所定の許容検索コストに関して同じ時間内で2倍の大きさの検索ウィンドウが効果的に検索され得るので、1/4チップ解像度で第2の検索を実行するよりも効率的である。
【0014】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するためのコードを供給するコンピュータ読取り可能な媒体が提供される。これらのコードは、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって多数の時刻において定義済みコードを含む受信ビットストリームに参照コードを適用することによって、前記定義済みコードの位置を検索するための第1の検索を開始するようにプロセッサ回路に指示する。その後、このプロセッサ回路は、相関値とそれらに関連の時刻との第2のセットを生成するために、同じ解像度で第2の検索を開始するように指示されるが、この第2の検索の開始点は第1のセットの相関値の最大相関値から時間的に定義済み間隔だけオフセットされており、また、参照コードは第1の検索で検索された時刻とは別の時刻に適用される。このプロセッサ回路は、また、最も可能性のある位置における受信ビットストリーム内の検索された定義済みコードの強度を計算する際に使用する最大相関値を、第1および第2セットのデータの中から選択するように指示される。
【0015】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するためのコンピュータ読取り可能な命令により符号化された信号が提供される。この信号は、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻においてビットストリームに適用される参照コードとビットストリームとの相関のための第1の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示する第1のコードセグメントを有する。この信号は、また、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために第2の複数の異なる時刻にビットストリームに適用される前記参照コードとビットストリームとの相関のための第2の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示する第2のコードセグメントを有し、参照コードは、該参照コードが第1の複数の時刻とは別の時刻においてビットストリームに適用されるように、第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされている。これらのコードセグメントによって、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる第1および第2のセットから最大相関値が選択される。
【0016】
本発明の他の態様によれば、検索器と検索器制御部とからなる装置が提供される。この検索器は、相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻においてビットストリームに参照コードを適用することによって、ビットストリームと参照コードとの相関を検索するように動作することができる。検索器制御部は、前述のような第1の検索と前述のようなオフセットされた第2の検索とを開始するように動作可能であり、それによって、第1および第2の検索からのデータが関連時刻におけるビットストリーム内の定義済みコードの強度の大きさを決定するように動作可能となる。
【0017】
この制御部は、第1および第2のセットからの時刻を共通時刻と参照するように動作可能である。制御部は、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を第1および第2のセットのうちから選択するように動作することができる。
【0018】
制御部は、第1のセットの最大相関値が、あるしきい値を超えたときに第2の検索を開始させることができ、また検索器は、第2の検索を選択的に開始するようにプログラムできる。
【0019】
制御部は、相関値の第1および第2のセットを定義済み数の相関値に限定するように動作可能である。
【0020】
制御部は、ある解像度で、尚且つ、タイミング信号に対するあるウィンドウ開始時刻オフセットにおいて、あるドエルタイムに亘って検索ウィンドウ内に相関結果を生成するように動作可能であり、この開始時間オフセットはチップ解像度のほんのわずか(a fraction of chip resolution)である。制御部は、第1および第2の検索のパラメータを定義するために、検索器に検索ウィンドウとドエルタイムと解像度と開始時刻オフセット変数とを供給するように動作可能である。制御部は、最大相関値に関して、前記解像度の半分の倍数で開始時刻を指定する開始時刻オフセット変数を供給するように動作可能である。この開始時刻は、例えば、参照コードのビットタイムの5/4だけ第1のセットの最大相関値に関連する時刻より早くてもよい。
【0021】
制御部は、隣接する相関値より小さく、定義済み期間より時間的に近い相関値を第1および/または第2のセットから消去するように動作可能である。
【0022】
検索器は、例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)内に実現可能であり、制御部は、例えば、ディジタル信号プロセッサに実現可能である。
【0023】
好都合にも本装置は、本装置が使用されるシステムのよりハイレベルな中央処理装置(CPU)によって実行される通常の保守アルゴリズムに負担をかけずに、ローレベルのDSPベース検索エンジン内で二重検索処理の全体を実行できる。このような二重検索は、DSPとCPUとの間のインタフェースにトラヒックを追加することはない。更に、DSPが二重検索を実行するか否かは、DSPへの初期の検索要求にフラグを単にセットするかクリアするかによって、その検索要求全体のうちの一部としてCPUを用いて決定することができる。
【0024】
本発明の他の態様によれば、ビットストリーム内の定義済みコードを検索するための装置が提供される。本装置は、集積回路とプロセッサ回路とを含む。本集積回路は、相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成するために、第1の解像度にしたがって複数の異なる時刻にビットストリームに適用される参照コードとビットストリームとの相関を検索するように構成される。本プロセッサ回路は、前記集積回路と通信し、並びに、第1の検索と第2の検索とを開始するように構成され、さらに、ビットストリーム内の定義済みコードの強度の大きさを決定するために用いられるように動作可能な相関値の組合せセットを生成するために、相関値とそれらの関連時刻との組合せセットを生成するように構成される。
【0025】
本発明の他の態様によれば、上述の装置を組み入れていて、更に、IおよびQビットストリームを生成するために直交符号化入力信号を復調するための復調器を含むシステムであって、前記検索器は、参照コードをIおよびQビットストリームに相関させるための相関器を含んでいる。本システムは、更に、ダイレクトシーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)システム内で直交符号化パイロット信号を受信するための受信器を含み、組合せセットの相関値を用いて受信パイロット信号の強度を計算するように動作することができる。
【0026】
本発明の他の態様と特徴は、添付図面と共に本発明による下記の特定の実施形態の説明を参照すれば、当業者に明らかになる。添付図面は、本発明の実施形態を図示している。
【0027】
(詳細な説明)
図1を参照すると、本発明の一態様によるダイレクトシーケンス拡散スペクトラム(DS−SS)システムに用いられる通信機器は、代表的に10で示されている。本実施形態では、システムは、直交符号化パイロット信号とそのマルチパスとを(DS−SS)システムの基地局から受信するための受信器14を含む。典型的には、このような信号は、擬似ランダムビットシーケンスであって、定義済みコードとみなされ得る。
【0028】
受信器14は、受信したパイロット信号の同相(I)成分ビットストリーム18と直交(Q)成分ビットストリーム20とを生成するベースバンド・ダウン変換器16に信号を供給する。本発明の他の態様による装置12は、同相(I)および直交(Q)成分内の定義済みコードを検索して、ある大きさのパイロット信号強度を生成する。
【0029】
DS−SSシステムにおいて、基地局(図示せず)または遠隔の移動局は、基地局または他の送信局から送信された情報を復号化するために、この基地局または他の送信局とそれらとの同期化を可能とする遠隔の通信機器に用いられるパイロット信号として、疑似ランダムビットシーケンスを送信することを認識されたい。一般に、パイロット信号は、複数のトランシーバから同時に送信される可能性があり、また、一般に元の信号と同じ形式ではあるが振幅と位相が変化したマルチパス・パイロット信号を発生させる大気条件あるいは環境条件による歪みを受ける可能性があることを認識されたい。これは、しばしば、通信機器が受信パイロット信号間を識別することと、移動システムがどのパイロット信号と同期すべきかを決定することとを困難にする。装置12は、無線通信機器のマイクロプロセッサ22が同期すべきパイロット信号を決定するのを可能にするためにこの装置が受信する様々なパイロット信号の信号強度の表示(representation)を生成するように機能する。
【0030】
この実施形態では定義済みコードは、パイロット信号が一定に保持される時間(すなわちパイロット信号のビット期間)として定義される「チップ」から構成される。典型的には、CDMAシステムでは、これらのチップは、1.2288メガチップ/秒のチッピング・レートに対して約0.81マイクロ秒の期間を有する。
【0031】
(装置)
ある大きさの信号強度を生成するために、装置12は、代表的に24で示される検索器と代表的に26で示される制御部とを含む。この実施形態では、検索器24は、例えば検索器24に加えてこのシステムの他の通信機能を含み得る特定用途向け集積回路(ASIC)として実現される。
【0032】
本実施形態の制御部26は、本実施形態において、プログラム可能なプロセッサ回路によって実現される。このプロセッサ回路は、例えば、ディジタル信号プロセッサを含んでいてもよく、例えば、ASIC上に実現可能である。本システムのCPUもまたこのASIC上に組み込むことができる。
【0033】
本実施形態の制御部26は、本実施形態でプログラム可能なプロセッサ回路によって実現される。このプロセッサ回路は、例えばディジタル信号プロセッサを含むことができ、また例えばASIC上に実現可能である。このシステムのCPUもこのASICに組み込むことができる。
【0034】
効果的なことに、検索器24は、I成分ビットストリーム18およびQ成分ビットストリーム20によって表される定義済みコードと参照コードとの相関を検索するように動作することができる。これを行うために検索器24は、ある時間基準からの様々なタイムオフセットにおいてI成分およびQ成分ビットストリーム18および20に参照コードを適用し、タイムオフセットでの参照コードの相関を表す相関値をタイムオフセット毎に生成する。各タイムオフセットは、インデックスによって識別され、各検索の結果は、相関値とそれらの関連インデックスとの1セットとなる。これらのインデックスは、ここでは検索解像度と称する期間だけ時間的に順にオフセットされている。代表的には検索解像度は、例えば1/2チップであってもよい。これにより、各タイムオフセットは、チップ期間の1/2に等しくなる。
【0035】
制御部26は、相関値とそれらの関連インデックスとの第1のセットを生成するために、参照コードに対する受信信号の相関を検索する第1の検索を開始するように検索部24と通信可能であり、また相関値とそれらの関連インデックスとの第2のセットを生成するために、参照コードに対する受信信号の相関を検索する第2の検索を選択的に開始するように動作可能である。第2の検索では時間基準は、第1の検索によって生成された相関値のインデックス間にあるインデックスにおいて、相関値を効果的に与えるために検索解像度のほんのわずかだけ第1の検索の時間基準からオフセットされている。これは、検索の解像度を効果的に増加させて、位相的にずれた(skewed)信号エネルギーに対して相関値が生成されることを可能にする。これにより、パイロット信号強度の測定精度が向上する。
【0036】
図2を参照すると、検索器24は、更に詳細に示されている。検索器24は、相関器制御部32と複数の並列相関器(その1つが34で示されている)とを含んでいる。本実施形態には32個の相関器が存在する。各相関器は、同じ制御部32によって制御される。
【0037】
各相関器は、同じI成分およびQ成分ビットストリーム18および20を受信し、それぞれIPN28およびQPN30とラベル付けされた参照ビットストリームのI成分およびQ成分を更に受信する。
【0038】
各相関器は、1対のデシメータ29、31と、直交デスプレッダ33と、1対のアキュームレータ35、37と、二乗器(aquarers)39、41と、加算器43と、積分器45とを有する。Iビットストリーム18およびQビットストリーム20は、約8×1.2288MHz=9.8304MHzのビットレートでそれぞれのデシメータ29、31にサンプルとして受信される。これらのデシメータは、所望の検索解像度(本実施形態では1/2チップである)にしたがってサンプル数を削減する。このようにして、1チップ期間当たり2個のIサンプルおよびQサンプルが直交デスプレッダ33に供給される。しかしながら、各相関器34におけるデシメータ29、31によって与えられるサンプル、あるいは参照コードのIPN成分およびQPN成分は、各相関器が異なるタイムオフセットに関連付けられるように、それぞれの相関器と関連するタイムオフセットに対応するそれぞれ異なる量だけ遅延させられる。各相関器の残りの機能は、同じであって、アキュームレータ35、37と積分器45が所与のドエルタイムの間、到来するIおよびQ成分上で動作可能になった後に、各相関器がそれぞれの相関値を生成するという従来のものである。所与のドエルタイムは、例えば当業界で公知のとおり、コヒーレント累積期間Nおよび非コヒーレント累積期間Mの生成によって表され得る。相関値とこれらに対応するインデックスは、検索の完了時に相関バッファ64に格納される。
【0039】
相関器制御部32は、参照コードの位相を示すマスタ・タイミング信号MTを受信し、また、検索ごとに異なる時間基準を与えるために参照コードの位相に対してプログラム可能な量だけ検索の開始を遅らせるように動作可能である。本実施形態では、この遅延は、1/8チップの解像度を有する。
【0040】
相関器制御部32は、ウィンスタート・レジスタ56と、ウィンサイズ・レジスタ58と、ドエルタイム・レジスタ60と、解像度レジスタ62と、に格納されている変数に応じて相関器の不拡散機能と、アキュームレーション機能と、二乗機能と、加算機能と、積分機能とを制御する。ウィンスタート・レジスタ56は、検索全体に適用される時間基準遅延(すなわち位相シフト)を表すオフセット値OTを保持する。ウィンサイズ・レジスタ58は、検索時に活性状態にされる相関器34の数を示す値を保持する。ドエルタイム・レジスタ60は、相関が計算される期間あるいはチップ数を表す値を保持する。解像度レジスタ62は、各相関器のデシメータ29、31からそれらに対応する直交デスプレッダ33に与えられるべき検索解像度、すなわち1チップ当たりのサンプル数を表す値を保持する。
【0041】
図1を参照すると、本実施形態では検索器24と制御部26は、データバス50を介し、また、開始(go)信号52と検索完了信号54とを含む制御信号を介して通信する。開始信号52は、制御部26から検索器24に送信され、検索を開始させるために用いられる。検索完了信号54は、検索器24から制御部26に送信され、検索が完了したことを示すために用いられる。データバス50は、検索器24内のレジスタと制御部26内のレジスタとの間でデータを転送するために使用される。
【0042】
制御部26は、検索器24のウィンスタート・レジスタ56とウィンサイズ・レジスタ58とドエルタイム・レジスタ60と解像度レジスタ62とで使用されるために、マイクロプロセッサ22から制御部26に送信される変数を保持するためのバッチ・バッファ66を含む。更に、制御部は検索器24の相関バッファ64から相関値とインデックス値とを受信して累積するための検索出力バッファ68を更に含む。制御部26は、更に、以下詳細に説明するように、検索出力バッファ68内に格納された累積値とインデックス値とのサブセットを保持する最大データ/インデックス・バッファ70を含む。制御部26は、更に、第2の検索の実行が可能であるかどうかを示すために、マイクロプロセッサ22によってロードされるように動作可能な二重ドエルフラグ・レジスタ72を含む。
【0043】
最後に、制御部26は、検索器24と相互作用して制御部26のレジスタ内のデータを操作するように制御部26のプロセッサ回路76に指示するプログラムを受信して保持するためのプログラムメモリ74を有する。
【0044】
このプログラムメモリ74は、前述の第1、第2の検索を開始するようにプロセッサ回路に指示するためのプロセッサ読取り可能な命令により符号化された信号を受信することができる。これらの命令は更に、ビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を第1、第2のセットから選択するようにプロセッサ回路76に指示する。本実施形態ではこれらの命令は、パイロット信号の信号強度を実際に計算してこの信号強度をマイクロプロセッサ22に供給するようにプロセッサ回路76に指示するための命令を更に含む。
【0045】
プロセッサ読取り可能な命令を制御部26に供給する信号は、例えば通信インタフェース(図示せず)から受信されてもよく、あるいは、例えば、第1および第2の検索を開始するように、またビットストリーム内の定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を選択するようにプロセッサ回路に指示するためのコードが格納された80で示されたコンピュータ読み取り可能な媒体を読み取る78で示された媒体読取り器とマイクロプロセッサ22とが通信する場合には、マイクロプロセッサ22から受信してもよい。
【0046】
再び図1を参照し、制御部26は、相関値とインデックスによって表されるそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、第1の複数の異なる時刻に、すなわち異なるタイムオフセットで、受信信号ビットストリームに適用される参照コードとのこの受信信号ビットストリームの相関を検索するための第1の検索を効果的に開始する。
【0047】
次に、プロセッサは、この第1のセットの相関値から最大相関値を決定し、相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成するために第2の検索を開始するが、この第2の検索は、第2の検索で考慮されるビットストリーム・サンプルが効果的にも第1の検索のサンプルの間に存在するサンプルになるように、第1の検索からの最大相関値と関連するインデックスから、したがって第1の検索の時間基準から、時間的にオフセットされている。このように、効果的なことに、第2の検索で使われるオフセット・インデックスは、第2の検索が第1の検索の連続したインデックス間の1期間中に実行されるように、第1の検索の同じオフセット・インデックスに対して時間的にシフトされている。両検索は、同じサンプル解像度で実行されるが、第2の検索は、増加した解像度によってより大きなデータセットを生成するために、第1の検索のサンプル間の期間中に検索するように効果的に時間シフトしている。これは、受信したI、Q成分内の信号エネルギーを検出する際に、より高い精度をもたらす。
【0048】
図3を参照すると、図1で示されたプログラムメモリ74内に格納されたコードによって実現されるパイロットルーチンを記述する流れ図が、代表的に100で示されている。このパイロットルーチンが前述の方法ステップのある特定の実施形態であって、本発明の目的を達成するためには必ずしも必要でない追加の改良点を含むことを認識されたい。単純化された手順で十分である。それにもかかわらず本パイロットルーチンは、ここに説明する方法を実現する実際的な方法を示している。
【0049】
図3を参照するとパイロットルーチン100は、図1に示すマイクロプロセッサ22から検索要求SRQを受信したときに呼び出される。
【0050】
検索要求SRQを受信すると、ブロック102は、検索器24に検索を開始させるために、バッチ・バッファ66からハードウエア・レジスタ56、58、60および62に検索パラメータを転送し、続いて、開始信号52をアクティブにするように制御部26に指示する。
【0051】
この例では最初に、第1の検索に関して検索ウィンドウは、60チップにセットされる。相互に1/2チップだけオフセットされた32個の相関器が存在するため、検索が開始される毎に16チップ・ウィンドウが効果的に検索される。従って、60チップ・ウィンドウ全体を検索するためには、4つの検索手順が必要となる。
【0052】
ブロック104は、図1に示す検索完了信号54で受信されるべき検索割込みを待機するように制御部26に指示する。検索割り込みが受信されたときには、ブロック106は、検索結果を、即ち、検索器24の相関バッファ64からの相関値およびそれに対応するインデックス値を正規化して、制御部26の検索出力バッファ68へ転送するように制御部26に指示する。次に、それぞれ内側ドエルタイムと外側ドエルタイムであるN2とMとで除算することによって正規化が完了する。次に、ブロック108は、検索出力バッファ68内の最大相関値とその関連インデックスとを検索出力バッファ68の末尾に転送するように制御部26に指示する。言い換えれば、このブロックにおいて分類が行われる。
【0053】
次に、ブロック110は、検索出力バッファ68内の最大相関値とそれに対応するインデックスとを最大データ/インデックス・バッファ70に転送するようにプロセッサに指示する。次に、ブロック112は、相関値とそれらの関連インデックスとを消去するように制御部26に指示するが、これらの関連インデックスは隣接相関と最小しきい値(本実施形態では1チップである)より小さなインデックス値との間の時間分離を示すインデックス値を有している。次に、ブロック114は、最大データ/インデックス・バッファ70内に、定義済み数(本実施形態では4である)のエントリがあるか否かを決定するように制御部26に指示する。もし、4つのエントリが最大データ/インデックス・バッファ70内に受信されていない場合には、制御部26は、検索出力バッファ68において次の最大相関値を見出して、それを最大データ/インデックス・バッファ70に転送し、続いて、ブロック112によって要求されたように相関値とインデックスとを消去するために、ブロック110に戻るように指示される。
【0054】
一旦、定義済み数(すなわち4つ)の最大相関値が最大データ/インデックス・バッファ70内にロードされると、ブロック116は、検索ウィンドウ全体(60チップ)が検索されたかどうかを決定するようにプロセッサ回路76に指示する。もし、検索されていなければ、ブロック118は、これらの値をハードウエア・レジスタ56、58、60に転送するために新しい検索パラメータをバッチ・バッファ66に入れ、また、開始信号52を用いて検索器24を起動させるようにプロセッサ回路76に指示する。効果的に、相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために、ブロック104および118によってループが形成される。
【0055】
相関値の第1のセットが生成された後に、プロセッサ回路76は、ブロック116を終了して、二重ドエル検索が要求されているかどうかをこのプロセッサ回路に決定させるブロック120に進むことが許可される。これは図1に示す二重ドエルフラグ・レジスタ72を読み取ることによって決定される。もし、二重ドエル検索が要求されていなければ、プロセッサはブロック122に向かい、このプロセッサは最大データ/インデックス・バッファ70内に格納された相関値をEc/Ioに置き換え(put)、次に、そこからパイロット強度を計算させ、続いて、この計算されたパイロット強度を、対応するインデックス値に関連付け、これらの結果を図1に示すマイクロプロセッサ22に送る。これらの相関値は、当業界で既知のように、受信回路に関連する総ての利得を測定し(scaling out)、チップ持続時間(chip duration)に亘ってその結果を正規化し、バイアスを除去し、適切なQフォーマッティングすることによって、Ec/Ioに置き換えられる。このようにして、パイロット信号強度値は計算され、マイクロプロセッサ22に供給される。
【0056】
再び図3を参照して、もし、ブロック120において二重ドエル要求が行われていた場合、ブロック124において、第2のドエル、即ち、第2の検索が実行されているか否かを決定するように制御部26に指示する。第2の検索が実行されている場合には、プロセッサは、ブロック122において、ここで説明された機能を実行する。第2の検索が実行されていない場合には、プロセッサは、ブロック126において、最大データ/インデックス・バッファ70内のエントリのいずれかが第2のドエルしきい値よりも大きいか否かを決定する。最大相関値が第2のドエルしきい値よりも大きくない場合には、プロセッサ回路76は、ブロック122において、ここで説明された機能を実行して信号強度値を計算する。最大相関値が第2のドエルしきい値を超えている場合には、プロセッサは、ブロック128において、第2のドエルが進行中であるかどうかを決定するためにブロック124においてプロセッサ回路76によって用いられる第2のドエルフラグ・レジスタ72内の第2のドエルフラグをプロセッサにセットする。プロセッサは、第2の検索を開始するために適切な値をハードウエア・レジスタ56、58、60および62にロードするように指示される。
【0057】
本実施形態では第2の検索を開始する際に、ウィンスタート・レジスタ56にロードされた値は、最大データ/インデックス・バッファ70に格納された最大相関値に関連するインデックスによって示される時刻より1チップ時間の5/4倍だけ進んでいる時間を表す値である。従って、第2の検索は、最大データ/インデックス・バッファ70内に格納されたピーク相関値のインデックスに関連した時刻に対して時間的に1/4チップの奇数倍(本実施形態では1チップの5/4倍)だけ早くから始まる領域に亘って実行される。
【0058】
更に、第2の検索を第1の検索で見出された最大相関値の周りの領域に集中させるために、16チップの検索ウィンドウ値がウィンサイズ・レジスタ58にロードされる。
【0059】
第2の検索によって生成された相関値のセットを考慮し、これを生成するためにブロック104から124によって説明された処理が繰り返されると、この処理は、第2の検索が実行される領域に亘って検索解像度を効果的に増加させる。
【0060】
更に、「効果的な」1/4チップ解像度が第2の検索の16チップ検索ウィンドウに亘って得られる一方、これは、1/2チップ解像度ではあるが、第1の検索に対して5/4チップだけオフセットされた状態で第2の検索を実行することによって達成される。第2のドエルを1/2チップ解像度における16チップ・ウィンドウに限定すると、検索器24に対して丁度1回の呼出しを必要とするという結果になる。1/2チップ解像度検索における60チップの代表的な検索ウィンドウは、ハードウエアに対して4回の呼出しを必要とするため、このサイズのウィンドウに二重ドエルを実行することは、相関時間全体に約25%を追加するだけである。第1の検索の最大相関値の近傍から開始され、16チップに亘って第2の検索を実行することは、良好に機能する。それは、研究者たちが、典型的な遅延拡散プロファイルはこのようなウィンドウサイズ内に十分に入ることと、場所とより低いマルチパスは時間的にピーク・マルチパスに続く傾向があることとを示したからである。
【0061】
更に、第2の検索は、第1の検索からの結果がそれを保証するために十分なエネルギーを示す場合にのみ行われる。近隣セットの検索といった不活性なセット・パイロットの検索の多くは、十分なエネルギーのパイロット信号を現さない。これらの場合には第2の検索は無駄であろうから実施されない。
【0062】
本実施形態は、定義済みコードを移動体トランシーバに送信する基地局に関して説明されているが、本方法の一般性はこのような実施形態に限定すべきでない。本発明の他の実施形態では定義済みコードは、例えばDS−SS基地局によって送信されることがあり、定義済みコードの位相の検索は移動体トランシーバによって実行され得るが、これは様々な位相における類似形式の参照コードを相関の検索に適用する。本発明の他の実施形態では、定義済みコードは、代替的に、例えば、移動体トランシーバによって送信され、定義済みコードの検索は前述の仕方で基地局によって実施してもよい。それに代えて、通信は上述の仕方により二つの基地局間で、あるいはそれに代え、2個の移動体トランシーバ間で行われてもよい。
【0063】
二つの検索が1/2チップ解像度で実行され、その第2の検索は、関心領域に亘って1/4チップの解像度を効果的に達成するために1/4チップだけ第1の検索からオフセットされており、尚且つ、その第2の検索は、第1の検索で得られた最大相関値によって定義される関心領域に亘っている実施形態が説明されてきたが、本方法はこのような手法に限定されるべきではない。他の実施形態では同じ手法が他の解像度に適用することができ、例えば1チップ解像度で検索して、第1の検索の位置から1チップのほんのわずかだけオフセットされた位置(すなわち第1のセットの位置とは一致しない位置)を1チップ解像度で再検索することに適用することもできる。
【0064】
二つの検索が実行される実施形態が説明されてきたが、本方法は、このような手法に限定されるべきではない。本発明の他の実施形態では、同じ手法は、3つ以上の相互にオフセットされた検索セットをある共通時間基準に参照するように適用することができ、例えば、各々が他のセットから1/4チップだけオフセットされた4つの検索セットを1チップ解像度で実行し、これらの4つのセットをある共通の時間基準に参照することに適用することができる。後者の方法では、検索全体は1/4チップの有効検索解像度を有するが、例えば、第1の検索が広いウィンドウに亘っており、単に定義済みコードの遅延拡散プロファイルを含んでいそうな領域を識別するだけであって、その第1の検索に続く検索は遅延拡散プロファイルが予想される領域だけに限定される場合に、この検索コストは1チップ解像度検索のコストにより近くなるであろう。
【0065】
ここでは、無線通信システムに用いられる実施形態が説明されているが、本方法は、伝送媒体が無線であるかどうかにかかわらず、多数の送信器から伝送媒体への同時アクセスのための設備を必要とする如何なるディジタル通信システムをも包含する。
【0066】
本発明の特定の実施形態が説明され、図示されてきたが、このような実施形態は、請求項にしたがって解釈されるように、単に本発明を例示するものと考えるべきであって本発明を限定するものと考えるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の第1の実施形態によるシステムのブロック図である。
【図2】
図1に示す検索器のブロック図である。
【図3】
図1に示すシステムのプロセッサ回路によって実行されるパイロットルーチンの流れ図である。
Claims (20)
- 第1の解像度にしたがって互いに異なる第1の複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成する第1の検索を開始するステップと、
前記参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻に前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始するステップと、
前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を前記第1および第2のセットの中から選択するステップとを具備するビットストリーム内の定義済みコードを検索する方法。 - 第1の解像度にしたがって互いに異なる第1の複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成する第1の検索を開始するステップと、
前記参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻に前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始するステップと、
前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を前記第1および第2のセットの中から選択するステップとによって、前記ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するコードを供給するためのコンピュータ読取り可能な媒体。 - ビットストリーム内の定義済みコードを検索するようにプロセッサ回路に指示するためのコンピュータ読取り可能な命令で符号化された信号であって、
第1の解像度にしたがって互いに異なる第1の複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成する第1の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示するための第1のコードセグメントと、
参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻に前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始するように前記プロセッサ回路に指示するための第2のコードセグメントとを備え、
前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を前記第1および第2のセットの中から選択する信号。 - 第1の解像度にしたがって互いに異なる複数の時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成する第1の検索を開始する手段と、
参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻に前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始する手段と、
前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を計算する際に用いられる最大相関値を前記第1および第2のセットの中から選択する手段とを備えたビットストリーム内の定義済みコードを検索する装置。 - 第1の解像度にしたがって互いに異なる時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を検索し、それにより相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成する検索器と、
相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために前記ビットストリームの相関を求める第1の検索を開始するように動作可能であり、参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻に前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始するように動作可能であり、前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を決定する際に前記第1および第2の相関値のセットを用いるように動作可能である検索器制御部とを備えたビットストリーム内の定義済みコードを検索する装置。 - 前記制御部は、前記第1のセットおよび前記第2のセット内の相関値に関連する時刻を共通時刻と参照するように動作することを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記制御部は、前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの前記強度を計算する際に用いられる最大相関値を前記第1および第2のセットのうちから選択するように動作することを特徴とする請求項6に記載の装置。
- 前記制御部は、前記第1のセットの前記最大相関値がしきい値を超えたときに前記第2の検索を開始させることを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記検索器は、前記第2の検索を選択的に開始するようにプログラム可能であることを特徴とする請求項8に記載の装置。
- 前記制御部は、相関値の前記第1および第2のセットを定義済み数の相関値に限定するように動作することを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記検索器は、ドエルタイムに亘って、あるチップ解像度で尚且つタイミング信号に対するウィンドウ開始時刻オフセットで、検索ウィンドウ内に前記相関結果を生成するように動作し、該開始時刻オフセットは前記チップ解像度のほんのわずかであることを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記制御部は、前記第1および第2の検索のパラメータを定義するために、前記検索器に、検索ウィンドウとドエルタイムと解像度と開始時刻オフセット変数とを与えるように動作することを特徴とする請求項11に記載の装置。
- 前記制御部は、前記最大相関値に対して前記解像度の半分の倍数で開始時刻を指定する開始時刻オフセット変数を与えるように動作することを特徴とする請求項12に記載の装置。
- 前記開始時刻は、前記参照コードのビット時間の−5/4であることを特徴とする請求項13に記載の装置。
- 前記制御部は、隣接する相関値より小さくて定義済み期間より時間的に近い相関値を、相関値の前記第1および/または第2のセットから消去するように動作することを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記制御部はディジタル信号プロセッサを含むことを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 前記検索器は特定用途向け集積回路内に実施されることを特徴とする請求項5に記載の装置。
- 第1の解像度にしたがって互いに異なる時刻においてビットストリームに適用される参照コードと前記ビットストリームとの相関を検索し、それにより相関値とそれらの関連時刻とのセットを生成するように構成された集積回路と、
相関値とそれらの関連時刻との第1のセットを生成するために前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求める第1の検索を開始し、参照コードは前記第1の複数の時刻とは異なる時刻において前記ビットストリームに適用されるように前記第1のセットの最大相関値から時間的にオフセットされており、互いに異なる第2の複数の時刻において前記ビットストリームに適用される前記参照コードと前記ビットストリームとの相関を求め、それにより相関値とそれらの関連時刻との第2のセットを生成する第2の検索を開始するように動作し、前記ビットストリーム内の前記定義済みコードの強度を決定する際に用いられる組合せのセットの相関値を生成するように前記集積回路と通信し、かつ該集積回路を制御するように構成されたプロセッサ回路とを備えたビットストリーム内の定義済みコードを検索する装置。 - IおよびQビットストリームを生成するために直交符号化入力信号を復調するベースバンド・ダウン変換器を更に含み、
前記集積回路は前記参照コードを前記IおよびQビットストリームと相関させるための相関器を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置を含むシステム。 - ダイレクトシーケンス・スペクトラム拡散(DS−SS)システム内で直交符号化パイロット信号を受信するための受信器を更に含み、
前記プロセッサ回路は、前記組合せセットの相関値を用いて受信パイロット信号の強度を計算するように動作することを特徴とする請求項19に記載のシステムを含むシステム。
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