JP2004520954A - 最適な加工用パルス幅を用いる電解加工方法 - Google Patents

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Abstract

被加工物の電解加工については、加工用電圧に対して最大複写精度に対応する最適パルス幅が存在する。そのような最適パルス幅は、一定の間隙値に対応する。加工用電圧と計測用電圧とを交互にすることにより、電解加工処理の間、オンラインで間隙寸法に係る精確な情報を得ることが可能になる。プロセス制御手段は電解加工処理を自動化するのに用いられ、それを最適モードに維持する。この目的のため、プロセス制御手段は、間隙に印加される電圧パルスのパルス幅を設定するパルス制御装置を有する。

Description

【0001】
本発明は、電解液を充填した所定の加工間隙を挟んで導電性被加工物に対向する工具電極を含む電解加工装置を用い、その被加工物を電解加工する方法であって、電解加工装置は加工間隙に加工用電圧パルスを印加する手段をさらに含む、電解加工方法に関する。
【0002】
また、本発明は、導電性被加工物と導電性電極との間に電解液を供給しつつ被加工物と電極との間に電気加工用パルスを印加することにより、被加工物を電解加工する装置に関する。
【0003】
電解加工は、電解液と電流を供給しつつ、電極の位置で導電性被加工物を溶解させる処理である。この目的のため、電極を被加工物の近傍に配置し、被加工物と電極との間の間隙に電解液を供給すると、被加工物が電極に対して陽極となり、電解液を介して強力な電流が被加工物及び電極を流れる。電流は、所与の振幅及び幅を有する加工用パルスの形で印加される。加工用パルスと加工用パルスの間では、電解液が新しくされる。この作業環境下、被加工物は溶解され、被加工物と電極との間の間隙値は増加する。これを補うため、被加工物と電極は所与の送り速度でお互いに近づけられ、その結果、電極は、被加工物の表面に空洞(cavity)、又は結果的に孔(hole)を形成する。空洞又は孔は電極の形状に対応した形状を有する。この処理は、例えば、硬化金属や合金への複雑な空洞や孔の形成に、また、硬化金属や合金の成形に用いることができる。被加工物の空洞や孔の形状が電極の形状に対応する複写精度(copying precision)は、結果物の品質にとって重要である。
【0004】
電解加工法の一例として、国際特許出願公開第WO99/51382号のものが公知である。その公知の方法によれば、不活性化層を被加工物上に析出させるためのパッシベーション・パルスを、加工用パルス間に意図的に印加する。パッシベーション・パルスの振幅及び幅を適当に選択することにより、不活性化層の空間的分布を制御することができる。得られる不活性化層は、得られる空洞の前面(front surface)又は底面よりも側面においてより厚みを有することが好ましい。この場合、溶解速度は側面よりも前面又は底面において速くなり、複写精度が向上する。
【0005】
複写精度を向上するためのこの公知方法の欠点は、空洞の前面及び側面の双方について、分布が不均一な不活性化層を得るための間隙寸法及びパッシベーション・パルス特性に対する値を選択することが難しいことである。不活性化層の形成は、局所的電界強度に影響される。陰極表面上への沈殿とともに電極の湾曲による電界の不均質性により、最適な複写精度のための動作条件を作り出すことができない。
【0006】
本発明の目的は、プロセス制御を最適化することが可能な、複写精度がさらに向上した電解加工法を提供することである。この目的に向け、冒頭の段落で明示したタイプの方法は、加工間隙の実際値を計測するため、所定の最適幅の第1の数の加工用電圧パルスと第2の数の計測用電圧パルスを加工間隙に交互に印加することを特徴とする。
【0007】
本発明の技術基準によれば、また間隙における電気化学処理の基本的洞察に基づけば、所定の各間隙値について、最適局所的複写精度に対応する単一の最適パルス幅が存在する。例えば、それぞれ深さが異なる隣接する空洞の場合、局所溶解効率が実質的に異なる場合、最適複写精度が達成できることがわかる。そのような最適動作条件は、一定の間隙値について有効である。加工用パルスと計測用パルスを交互にすることにより、電解加工処理の間、オンラインで間隙寸法に係る精確な情報を得ることができる。間隙寸法の計測値があらかじめ設定した値からずれている場合、間隙を所定値に戻すか、間隙の実際の計測値に対する最適パルス幅に対応する加工用パルス幅を新たに選択することにより、動作条件を変更することができる。以下に言及する点は重要である。即ち、間隙の計測値が所定値から明らかにずれている場合、間隙値を所定値に戻すことによりシステムを最適動作条件に戻すことが好ましい。
【0008】
本発明による方法の一実施例は、加工用電圧パルスの最適幅は、加工間隙の所定値に対する局所化係数(localization coefficient)の最大値から得られることを特徴とする。この技術的特徴は、隣接する空洞の場合、局所溶解速度の割合に対応する最大局所化係数から最適複写精度が得られるという洞察に基づく。更に、局所陽極溶解速度は電流密度の局所値により求められるということがわかり、局所化係数(L)は時間と間隙値の関数としての局所電流密度値の割合J(τ,S)により求められると結論付けられる。
【0009】
【数1】
Figure 2004520954
上記では、
は第1の空洞に対応する間隙値、
は第2の空洞に対応する間隙値、である。
従って、局所化係数値を計算するためには、間隙の関数としての電流密度値の時間的動きに係る情報を用いれば十分である。更なる詳細については、図面を参照して後述する。
【0010】
本発明による方法の他の実施例は、計測用電圧パルス幅は加工用電圧パルス幅よりも大きく、少なくとも加工間隙に亘る電流密度パルスがその最大値に到達するのに十分である計測用電圧パルス幅が選択されることを特徴とする。この技術的特徴は、電流密度パルスの最大値に対応する時間は、印加電圧の絶対値と間隙の関数であるという基本的洞察に基づく。所与の印加電圧値について、電流密度パルスの最大値に対応する時間は、間隙の絶対値の直接の尺度となる。図面を参照して詳細に説明するが、加工用電圧パルスの最適パルス幅は、電流密度パルスの最大値に対応する時間よりも短い。従って、計測用電圧パルスに対するパルス幅を、電流密度パルスが最大値に到達するように選択する必要がある。前回の計測により実際の間隙寸法を把握し、実際の間隙寸法と対応する最適加工用電圧パルスとの関係に係る情報を用い、結果として生じる、間隙に亘る電流密度パルスがその最大値に到達するように計測用パルス幅を選択することができる。計測用電圧パルスの極性は、加工用電圧パルスの極性と対応することが好ましい。
【0011】
本発明による方法の他の実施例は、加工間隙の実際値が加工間隙の所定値からずれた場合、加工間隙値を補正することを特徴とする。間隙に対する所定値は、被加工物の溶解性を向上させ、その表面品質を達成するように選択されることにより、計測の結果実際の間隙値が所定値から異なる場合、間隙値のずれを補正することが好ましい。この間隙補正は、電解加工装置内で利用可能な電極駆動手段を用いて実行することができる。
【0012】
本発明による方法の他の実施例は、加工用電圧パルス間隔が、加工間隙内の電解液を新しくするのに十分な値に設定されることを特徴とする。この技術基準によれば、間隙内の動作条件は確実に十分回復する。5%のNaClを含む電解液で、動作条件が間隙値30μm、印加電圧50V、及び電解液圧300kPaの場合、電流密度の振幅値は300μs後に回復する一方、パルス形状は600μs後に回復するということがわかった。更に、電解液の流れが3m/sに等しい場合、電解液は600μs後に新しくなることがわかった。
【0013】
本発明による方法の更に他の実施例は、加工用電圧パルス間隔の値は、加工間隙に亘る電流密度パルスの振幅値及び電流密度パルスがその振幅値に到達するまでの経過時間を含むシステム・パラメータから導出されることを特徴とする。加工用パルス間隔が減少すると、まず電解液の流れに沿って溶解速度に相違が生じ、その後、2つの別個のゾーンが形成されることがわかった。第1のゾーンでは、新規加工用パルスは全て新しい電解液中で与えられ、第2のゾーンでは、新規加工用パルスは全て気相を含む加熱された電解液中に与えられる。この現象により、第2のゾーンにおいて孔食が生じ、被加工物の表面品質を低下させる。従って、加工用パルス間隔を選択するためには、加工間隙に亘る電流密度パルスの振幅値及び電流密度パルスがその振幅値に到達するまでの経過時間を含むシステム・パラメータを使用することがより効果的であると結論付けられる。
【0014】
本発明は更に、導電性の被加工物と導電性の電極との間に電解液を供給しつつ被加工物と電極との間に電気加工用パルスを印加することにより、被加工物を電解加工するための装置に関する。
【0015】
本発明のこれら及び他の側面は図面を参照し説明する。
【0016】
一定の間隙値で矩形電圧パルスの異なる振幅値について、特徴的電流密度パルスを図1に示す。印加する電圧の絶対値を大きくすると、電流密度パルスの最大値は増加し、その最大値に到達する時間も短くなる。図1からわかるように、電流密度パルスにおける極値は、最大値(global maximum)とも称されるが、印加電圧パルスの一定値以上になる。この最大値は、間隙における両立しない2つの現象によるものである。第1は電解液の激しい昇温、第2は電解液における気相の持続的成長である。更に、電流密度パルスの最大値の絶対値は、電圧パルスの絶対値及び間隙値により定まることがわかる。これらの2要因の影響は、例えば、間隙寸法がs=20〜30μmの範囲で印加電圧が約90Vのように、間隙寸法が小さく電圧パルスの振幅が大きい場合に最も強くなる。
【0017】
図2は、電気化学セルの放電回路をモデル化する等価電気回路を示す。このモデルの構成においては、下記の条件を仮定している。
【0018】
−電解液は2相連続体である、
−気相は水素から構成され、水素電気分解により増大する、
−電解液の粘性により、気相は間隙において追加圧力を作り出す、
−電解液は断熱昇温される、
−電極電位は一定であり、その停留値に等しい。
【0019】
当業者は、基本的な電気化学的知識を応用することにより、図2に示すように電流に対する等式を導出することができる。
【0020】
【数2】
Figure 2004520954
【0021】
【数3】
Figure 2004520954
【0022】
【数4】
Figure 2004520954
【0023】
【数5】
Figure 2004520954
上記において、Uは印加加工用電圧、Ra,kはそれぞれ陽極及び陰極反応の等価ファラデー抵抗値、Rは間隙における電解質層の抵抗値、Rは陽極上の酸化物層の抵抗値、Cは陽極上の酸化物層の等価キャパシタンス、Ca,kはそれぞれ陽極及び陰極の2重電気層のキャパシタンス、Rはケーブルの抵抗値、Lはケーブルのインダクション、φa,kはそれぞれ陽極及び陰極電位である。
【0024】
このモデルに基づき、電流密度パルスを表に作り実験結果と比較する(それぞれ図3の曲線1及び2)。電流密度パルス1の作表値と間隙に亘る計測された電流密度パルス2との間には十分な相関関係があるため、このモデルを局所化係数(localization coefficient)(L)を最適化するために使用することができる。等式(1)より、局所化係数値に対する傾斜パラメータ(slope parameter)Kを、下記のとおり導出することができる。
【0025】
【数6】
Figure 2004520954
上記において、
【0026】
【数7】
Figure 2004520954
τ−電流密度パルスに対する継続時間
J(τ,s)−モデルから得られる電流密度関数、である。
【0027】
傾斜パラメータKは、更に、最大局所化係数を得るための加工用電圧パルス幅などのプロセス・パラメータを最適化するために使用することができる。例えば、所与の間隙値に対する最適パルス幅は下記の条件を満たす必要がある。
【0028】
【数8】
Figure 2004520954
【0029】
【数9】
Figure 2004520954
条件(8)及び(9)は、s−tの各組み合わせに対する局所化係数値が最大である、s−t空間における最適曲線(図4に実線で示す)を定義する。この曲線を用い、加工間隙の各値に対する最適加工用パルス幅を求める。図4からわかるように、所与の間隙寸法に対して、曲線1で示される最適加工用パルス幅は、曲線2で示される、電流密度パルスが最大値に到達するのに十分なパルス幅よりも小さい。この現象は、更に、電解加工装置に用いるプロセス制御手段の実施例において用いられる。
【0030】
図5は、間隙における電流密度パルスの形状を、印加加工用電圧パルスの期間の関数として示す。その結果得られる電流密度パルスの形状からは、電圧パルス印加後の電解液の回復に関する情報が得られる。加工用パルス間隔が減少すると、まず電解液の流れに沿って溶解速度に相違が生じ、その後、2つの別個のゾーンが形成されることがわかった。第1のゾーンでは、新規加工用パルスは全て新しい電解液中で与えられ、第2のゾーンでは、新規加工用パルスは全て気相を含む加熱された電解液中に与えられる。この現象により、第2のゾーンにおいて孔食が生じ、被加工物の表面品質を低下させる。従って、加工用パルス間隔を選択するためには、加工間隙に亘る電流密度パルスの振幅値及び電流密度パルスがその振幅値に到達するまでの経過時間を含むシステム・パラメータを使用することが効率的であることになる。30μmの間隙、50Vの印加電圧、及び電解液圧P=300kPaに対しては、システムが十分回復するのは少なくとも300μs後であることがわかった。
【0031】
図6は、電極3を用い導電性の被加工物2を電解加工する装置1の概略図を示す。装置1は、被加工物2を置くための基台6、電極3を置くためのホルダ7、及びホルダ7及び基台6をお互いに対して移動するためのアクチュエータ8を含む。基台6及びアクチュエータ8は、電極3と被加工物2との間の作業間隔を高精度に設定可能にする強固な構造を有するシャーシ9に設置される。この装置は更に、電極3と被加工物2との間の作業間隔の結果として形成される間隙4が電解液5で充填されるように、電解液5を充填したタンク10を含む。この場合、電解液は水中に溶解したNaNO3からなる。これに代わり、例えば、NaClやNaNO3と酸を組み合わせたものなど、他の電解液を使用することもできる。電解液5は、図示しない装置によりポンプで汲み出されて間隙4を流れる。この装置1により、電源装置40から電極3及び被加工物2を介し間隙4中の電解液5を通り加工用電圧が通じ、被加工物2を加工することができる。電源装置40は、電圧パルス生成器41及び制御可能スイッチ43を含む。印加加工用電圧の極性が正しい場合、電極と被加工物との間が少し離れた位置において、被加工物2の材料はその表面から除去され、電解液5中に溶解する。このようにして得られる空洞の形状は、それに対向する電極の形状により決まる。この装置は、一方で間隙値の実寸を決め、間隙値にずれが生じた場合に間隙値を所定値に設定し直すとともに、他方で最適加工用電圧パルス及び計測用電圧パルスを印加するプロセス制御手段を更に有する。電源装置により間隙に印加される電圧パルス幅は、プロセス制御手段20により、スイッチ43を操作する図示しない演算器を通じて決定、制御される。
【0032】
図7は、プロセス制御手段20の概略機能ブロック構成を示す図である。パルス化電源生成器21は、図4による設定された間隙の所定値に対応した、最適幅を有する加工用電圧パルスを生成する。1000〜20000A/cm間の範囲の電流密度値及び1000nc未満の電圧パルス前部幅について、マイクロ秒幅の電圧パルスによる電解加工の技術的利点が得られる。参照用校正(calibration)テーブルに記憶された、間隙値の関数としての最適パルス幅についての既知の索引集計値を用いることが好ましい。これらの所定値は所与の構成に対するカリブレーション実験の結果得ることができる、又は、上述したようにモデルを用いて計算することができる。印加電圧パルスのパルス幅は、パルス制御装置26により制御される。加工用電圧パルスの期間について、パルス制御装置26は参照用カリブレーション・テーブルのデータに従って、最適電圧パルス幅を設定する。パルス制御装置は更に、図示しない電源生成器のスイッチを操作する。そして電圧パルスが間隙22に印加され、最大値を有する曲線について図1に概略的に示すように、間隙に亘り電流密度パルスが増大する。電流密度パルスは分流器23により検出され、演算器24に供給される。分流器23により計測される電流密度パルスは、プロセス制御手段で更に用いられる制御信号を構成する。間隙の実寸を計測するため、計測ブロック27がプロセス制御手段20に組み込まれている。このブロックは、計測サンプル値の周波数を決定する。計測サンプル値と対応する時間間隔の間、計測ブロック27は、加工用電圧パルスについて電圧パルス幅を増大させるためパルス制御装置26に信号を供給する。電圧パルス幅は、前回の間隙計測データ及び電流密度パルスが最大値に到達する時間に関する情報に基づき演算器24により選択される。計測用電圧パルスが間隙22に供給されると、対応する電流密度パルスが演算器24により分析され、最大値に達するまでの対応する実際の経過時間が決定される。このデータに基づき、演算器24は参照用校正テーブルのデータを用い、実際の間隙値を計算する。
【0033】
演算手段24は参照用校正テーブルに基づき実際の間隙値を計算するが、同テーブルは間隙値、最適パルス幅、及び電流密度パルスが最大値に到達する経過時間の関係からなる。そして、計算手段24はこの値を所定の間隙値と比較し、ずれが検出される場合には、間隙補正値を計算する。実際の間隙値のずれを補正するため、演算手段24はアクチュエータ25に補正信号を送出し、電極と被加工物との間の作業間隔を決定する。この処理が完了した後、パルス制御装置26は、加工用電圧パルスについて最適値に対応する電圧パルス幅を設定し、被加工物の電解加工を続行する。この実施例によれば、最終製品の複写精度を向上する最適加工用電圧で被加工物を電解加工することが可能である。加工用パルスと計測用パルスを交互にすることができることにより、オンラインで実際の間隙値のような動作条件を調べることができる。実際の間隙値の所定値からのずれは全て補正され、被加工物の加工は最適モードで最大化される。この特徴により、電解加工のオンラインプロセス制御の最適化を進めるため、上述したような種類の自動プロセス制御を構築することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】間隙に印加された電圧の関数としての間隙に亘る電流密度パルスの概略的な様子を示す図である。
【図2】電気化学セルの放電回路を表す等価電気回路を示す図である。
【図3】計算された間隙内電流密度パルスと計測値との比較を示す図である。
【図4】間隙寸法の関数としての加工用パルスの最適幅と電流密度パルスの最大値の位置とを示す図である。
【図5】印加電圧パルス期間の関数としての間隙内電流密度パルスの形状を示す図である。
【図6】導電性被加工物を電解加工する装置の概略図である。
【図7】プロセス制御手段の概略機能ブロック構成を示す図である。

Claims (10)

  1. 電解液を充填した所定の加工間隙を挟んで導電性被加工物に対向する工具電極を含む電解加工装置を用いて、その被加工物を電解加工する方法であり、
    前記電解加工装置は加工間隙に加工用電圧パルスを印加する手段を含み、加工間隙の実際値を計測するため、所定の最適幅の第1の数の加工用電圧パルスと第2の数の計測用電圧パルスを加工間隙に交互に印加することを特徴とする方法。
  2. 加工用電圧パルスの最適幅は、加工間隙の所定値に対する局所化係数の最大値から導出されることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 計測用電圧パルス幅は加工用電圧パルス幅よりも大きく、少なくとも加工間隙に亘る電流密度パルスが最大値に到達するのに十分な計測用電圧パルス幅が選択されることを特徴とする請求項1又は2記載の方法。
  4. 電流密度パルスの最大値に対応する経過時間値が決定され、加工間隙の実際値は当該値から導出されることを特徴とする請求項3記載の方法。
  5. 加工間隙の実際値が加工間隙の所定値からずれている場合、加工間隙の値を補正することを特徴とする請求項4記載の方法。
  6. 加工用電圧パルスの間隔は加工間隙において電解液を新しくするのに十分な値に設定されることを特徴とする上記請求項のいずれか一項に記載の方法。
  7. 加工用電圧パルスの間隔の値は、加工間隙に亘る電流密度パルスの振幅値及び電流密度パルスが前記振幅値に到達するまでの経過時間を含むシステム・パラメータから導出されることを特徴とする請求項6記載の方法。
  8. 導電性被加工物と導電性電極との間に電解液を供給しつつ被加工物と電極との間に電気加工用パルスを印加することにより、被加工物を電解加工する装置であって:
    電極;
    電極と被加工物との間に間隙を維持するような空間的関係に電極と被加工物とを位置付ける手段;
    間隙に電解液を供給する手段;
    電極及び被加工物に接続可能であり被加工物と電極とに電圧パルスを供給する電源;
    計測用電圧パルスの間に制御信号を生成する手段;及び
    間隙の所定値を維持するように、前記制御信号に基づき、前記空間的関係に電極と被加工物とを位置付ける手段を駆動するプロセス制御手段;
    から構成されることを特徴とする装置。
  9. 前記プロセス制御手段は、電源制御手段及び前記制御信号に基づき間隙の実際値を計算するための演算手段を含むことを特徴とする請求項8記載の装置。
  10. 間隙、最適パルス幅、及び電流密度パルスが最大値に到達するまでの経過時間の関係は、参照用校正テーブルにおいて前記演算手段にとって利用可能であることを特徴とする請求項9記載の装置。
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