JP2004520428A - ジアゾニウム塩に基づく化粧品結合剤を含む局所用組成物 - Google Patents
ジアゾニウム塩に基づく化粧品結合剤を含む局所用組成物 Download PDFInfo
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Abstract
Description
【技術分野】
【0001】
本出願は米国仮出願第60/273,931号(2001年3月7日提出)の出願日遡及の利益を享受するものである。
【0002】
本発明は、哺乳類の皮膚への使用に好適な化粧品組成物に関する。これらの組成物は、化粧有益剤を哺乳類の皮膚に付着することができる結合剤を含む。特に、該結合剤は、化粧有益剤に結合するジアゾニウム塩であり、その後続いて該有益剤が皮膚に直接又は間接的に結合する。
【背景技術】
【0003】
化粧有益剤をヒトの皮膚に局所的に適用してもよいことは、皮膚の美容ケア分野において周知である。モイスチャライザー、湿潤剤、着色化粧品等の様々な目的で皮膚に適用できる有益剤が多数存在する。しかし、これらの各分野で生じる共通の問題が存在する。問題は、化粧有益剤が適用される皮膚への該化粧有益剤の実質性の欠如である。即ち、適用される有益剤が、いかなる顕著な程度にも長期装着の結果が達成されるようには皮膚に「固着」できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、局所的に適用される製品に典型的なこの実質性の欠乏を、化学的フックに基づく技術を利用することによって解決しようとする。本発明で作用する化学的フックは、問題の化粧有益剤と、皮膚に見出される1つ又は複数のタンパク質分子との間の接着機構として機能するジアゾニウム塩結合剤である。特に、出願者は、様々な有益剤の改善された実質性が皮膚上で見られるような好適な結合剤として、ジアゾニウム塩が機能することを見出した。
【0005】
理論に制限されることなく、化学的フック結合剤は、次の化学反応によって示されるように、皮膚、角皮、及び毛髪のようなタンパク質基質中に存在する特定のアミノ酸に共有結合して、所望の化粧有益剤の基質への実質的な結合を形成する。
【0006】
【化1】
式中、AAは、アミノ基、スルフヒドリル基、カルボキシル基、又はヒドロキシル基を含有する官能性アミノ酸を表し、Xは以下に定義される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、a)安全且つ有効な量の、次の構造、
【0008】
【化2】
(式中、Xは化学リンカーに結合していてもよいし又は結合していなくてもよい化粧有益剤を表す)を有するジアゾニウム塩結合剤と、b)該結合剤用の化粧品的に許容可能なキャリアとを含み、該組成物が哺乳類のタンパク質基質に局所的に投与され、該結合剤が該基質に含有されるタンパク質と反応して、該結合剤及びそのため化粧有益剤が基質に共有結合する化粧品組成物に関する。本発明は更に、上述の組成物と同様に、特許請求の範囲に記載されている組成物を含む様々な製品を使用する方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、哺乳類の皮膚に永続的に付着する化粧有益剤を放出できる局所用組成物に関する。これらの組成物の必須成分を下記に示す。また本発明の実施形態において有用な様々な任意の構成成分及び好ましい構成成分についての非限定的な説明を含む。
【0010】
本明細書で使用する時、「安全且つ有効な量」とは、明確な効果を有意義に誘発する(例えば、顕著な化粧的利益を付与する)のに十分であるが、信頼できる医学的判定の範囲内で、重い副作用(例えば、過度の毒性又はアレルギー反応)を回避するように十分に低い、即ち、合理的な利益対危険比を示す、化合物、構成成分、又は組成物(該当する場合)の量を意味する。
【0011】
本明細書で使用する時、「化粧有益剤」とは、それが適用された表面、好ましくは皮膚に美的特徴を付与する化合物、物質、及び/又は活性物質を意味する。
【0012】
本明細書で使用する時、「化学リンカー」とは、化粧有益剤と結合剤との間に「化学的フック」が形成されるように共有結合を形成するへテロ原子、例えば、S、N、Se、O、置換又は非置換アリール、Si、SiO、シロキサン「D」基[{(CH3)}−Si−O3]、シロキサン「M」基[{(CH3)3}−Si−O]、及びシロキサン「T」基[{(CH3)}−Si−O3/2]を任意選択的に含有する炭化水素鎖を表す。
【0013】
本発明は、本明細書に記載される必要な成分又は任意の成分及び/又は制限のいずれかを含むか、それらからなるか、又は実質的にそれらからなり得る。
【0014】
全てのパーセンテージ及び割合は指示がない限り重量をベースに計算されている。全てのパーセンテージは指示がない限り組成物全体をベースに計算されている。
【0015】
全ての分子量は重量平均分子量であり、単位はグラム/モルで表わされる。
【0016】
全ての成分レベルは、指示がない限り、溶媒、副生成物、又は市販供給源中に存在する可能性のあるその他の不純物を含まない。
【0017】
全ての測定は、指示がない限り、およそ23℃(73°F)の室温で行った。
【0018】
本明細書において参考にした全ての文書は、特許、特許出願、及び出版物を含めて、それらの全体を参考のために本明細書に示す。
【0019】
(ジアゾニウム塩結合剤)
本発明の組成物は、次の構造、
【0020】
【化3】
(式中、Xは化学リンカーに結合していてもよいし又は結合していなくてもよい化粧有益剤を表す)を有するジアゾニウム塩結合剤を含む。好ましい実施形態において、Xは、Xとジアゾニウム塩結合剤との間のコネクタとして作用する化学リンカーに結合してもよい。好適な化学リンカーにはS、N、Se、O、置換又は非置換アリール、Si、SiO、シロキサン「D」基[{(CH3)}−Si−O3]、シロキサン「M」基{(CH3)3}−Si−O]、シロキサン「T」基[{(CH3)}−Si−O3/2]等のようなヘテロ原子を含有する炭化水素鎖が挙げられるが、これらに限定されない。更に好ましい実施形態においては、化学リンカーはアリール基である。アリールリンカーは結合剤の安定性を強化することが見出されている。
【0021】
本発明の化粧有益剤は、皮膚への付着又は接着によって治療的又は美的な皮膚への利益を提供するのに好適である。好適な化粧剤には、吸収剤、抗ニキビ活性物質、抗ケーキング剤、抗セルライト剤、消泡剤、抗カビ活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、酸化防止剤、制汗/脱臭活性物質、皮膚萎縮防止活性物質、抗ウイルス剤、抗しわ活性物質、人工日焼け剤及び促進剤、収れん剤、バリア修復剤、バインダー、緩衝剤、増量剤、キレート剤、着色剤、染料、酵素、精油、被膜形成剤、香味料、芳香剤、湿潤剤、ヒドロコロイド、光散乱剤、ネイルエナメル、不透明化剤、蛍光増白剤、光学的変性剤、微粒子、香料、pH調節剤、金属イオン封鎖剤、皮膚コンディショナー/モイスチャライザー、肌触り変性剤、皮膚保護剤、皮膚感覚剤、皮膚処理剤、皮膚剥離剤、美白剤、皮膚沈静及び/又は治癒剤、皮膚肥厚剤、日焼け止め活性物質、局所麻酔剤、ビタミン化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化粧有益剤は実質的に抗菌ポリマーを含まない。特に、このような剤はビグアニドポリマーを含むことは意図しない。本明細書で使用する時、「実質的に含まない」とは、該成分が従来の方法によって容易に検出できないような量で含まれることを意味する。
【0022】
好適な着色剤には、ファンデーション、頬紅、しみカバー組成物、及びその他の典型的な着色化粧用製品に使用されるものが挙げられる。このような剤は、事実上、メークアップ用途に好適な化粧品組成物を生じる。
【0023】
本発明の化粧有益剤は、化学リンカーを介して結合剤に結合(除去可能に又は固着可能に)するのに十分に適し、またその能力を有する。好ましい実施形態において、本発明の組成物は、結合剤と化粧有益剤の組み合わせを組成物の約0.001重量%〜約50重量%含む。実際には、組み合わせのより一層好ましい量は、好ましさの低いものから順に、組成物の約0.01重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約20重量%、0.1重量%〜約15重量%、1%〜約10重量%、及び2重量%〜約7重量%である。更に、このような組み合わせにおいて、結合剤と化粧有益剤との組み合わせは該組み合わせの約10重量%〜約90重量%の化粧有益剤を含むことが好ましい。より好ましくは、前記組み合わせは約20重量%〜約90重量%の化粧有益剤を含む。更により好ましくは、前記組み合わせは約30重量%〜85重量%の化粧有益剤を含む。一層更に好ましくは、前記組み合わせは約50重量%の化粧有益剤を含む。好適な化粧有益剤には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
疎水性コンディショナー
化粧有益剤は、1つ又は複数の疎水性コンディショナーであってもよい。好ましくは、疎水性コンディショナーの加重算術平均溶解度パラメータは10.5以下である。化合物の1つが10.5より大きい独立した溶解度パラメータを有する場合、溶解度パラメータのこの数学的定義に基づいて、例えば、2つ以上の化合物を含む疎水性コンディショナーに要求される加重算術平均溶解度パラメータ、即ち10.5以下を達成することは可能であることが認められる。
【0025】
溶解度パラメータは、当業者の配合化学者には周知であり、配合過程において物質の相溶性及び溶解度を決める指針として日常的に用いられている。
【0026】
化学的化合物の溶解度パラメータ、δは、その化合物についての凝集エネルギー密度の平方根として定義される。通常、化合物に対する溶解度パラメータは、以下の方程式を用いて、気化熱に対する付加基の寄与一覧表に記載の値及びその化合物の成分のモル体積から計算する。
【0027】
【数1】
式中、ΣiEiは付加基の寄与する気化熱の総計であり、Σimiは付加基の寄与するモル体積の総計である。
【0028】
多種多様な原子及び原子の基に対する付加基の寄与する気化熱及びモル体積の標準一覧表は、バートン(Barton)A.F.M.溶解度パラメータハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)、CRC出版(CRC Press)、6章、表3、64〜66頁(1985年)に集約されている。上の溶解度パラメータの方程式は、R.F.フェドールズ(Fedors)の「溶解度パラメータと液体のモル容量の両者を計算する方法(A Method for Estimating Both the Solubility Parameters and Molar Volumes of Liquids)」ポリマー工学と科学(Polymer Engineering and Science)第14巻2号、147〜154頁(1974年2月)に記載されている。
【0029】
溶解度パラメータは混合物の法則に従い、物質の混合物に対する溶解度パラメータはその混合物の各成分に対する溶解度パラメータを加重して計算した平均(即ち加重平均)によって与えられる。化学物理ハンドブック(Handbook of Chemistry and Physics)、57版、CRC出版(CRC Press)、C−726頁(1976〜1977年)参照。
【0030】
溶解度パラメータも多種多様な化学物質について一覧表にまとめられている。溶解度パラメータの一覧表は、上で引用した「溶解度パラメータのハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)」に見られる。C.D.ボーガン(Vaughan)の「製品、包装品、浸透、及び保存における溶解度効果」(Solubility Effects In Product, Package, Penetration, And Preservation)、化粧品及びトイレタリー(Cosmetics and Toiletries)103巻、1988年10月号、47〜69頁も参照のこと。
【0031】
疎水性コンディショナーの非限定的な例としては、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルカリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油、硬化植物油、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジC8〜C30アルキルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。
【0032】
本明細書では約7個〜約40個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖炭化水素が有用である。これらの炭化水素物質の非限定的な例としては、ドデカン、イソドデカン、スクアラン、コレステロール、水素添加ポリイソブチレン、ドコサン(即ち、C22炭化水素)、ヘキサデカン、イソヘキサデカン(パーメチル(Permethyl)(登録商標)101Aとして、米国ニュージャージー州サウス・プレインフィールドのプレスパース(Presperse)から市販されている炭化水素)が挙げられる。C7〜C40分枝状炭化水素の一分類であるC7〜C40イソパラフィンは本明細書で有用である。分枝鎖液体炭化水素であるポリデセンも本明細書において有用であり、商品名ピュアシン(Puresyn)100(登録商標)及びピュアシン3000(登録商標)としてモービル・ケミカル(MobileChemical、ニュージャージー州エジソン)から市販されている。
【0033】
芳香族誘導体と同様に直鎖及び分枝鎖物質を含むC1〜C30カルボン酸及びC2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステルも有用である。C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、及びC1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステルのようなエステルも有用である。本明細書では直鎖、分枝鎖、及びアリールカルボン酸が含まれる。このような物質のプロポキシル化及びエトキシル化誘導体も有用である。非限定的な例には、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸ミリスチル、ジステアリン酸エチレングリコール、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、ベヘニル酸ベヘン、マレイン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸セチル、ジリノール酸ジイソプロピル、カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−6カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−8カプリル/カプリントリグリセリド、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0034】
また有用なのは、糖及び関連物質の様々なC1〜C30モノエステル及びポリエステルである。これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び1つ又は複数のカルボン酸部分に由来する。構成要素である酸及び糖によっては、これらのエステルは、室温で液体又は固体形態をとることができる。液状エステルの例としては、グルコーステトラオレエート、大豆油脂肪酸(不飽和)のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノーステトラエステル、キシローステトラリノレート、ガラクトースペンタオレエート、ソルビトールテトラオレエート、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、キシリトールペンタオレエート、スクローステトラオレエート、スクロースペンタオレテート、スクロースヘキサオレエート、スクロースヘプタオレエート、スクロースオクタオレエート、及びこれらの混合物が挙げられる。固体状エステルの例には、カルボン酸エステル部分が1:2のモル比でパルミトレエートとアラキデートであるソルビトールヘキサエステル、カルボン酸エステル部分が1:3のモル比でリノレートとベヘネートであるラフィノースのオクタエステル、エステル化カルボン酸部分が3:4のモル比でヒマワリの種油脂肪酸とリグノセレートであるマルトースのヘプタエステル、エステル化カルボン酸部分が2:6のモル比でオレエートとベヘネートであるスクロースのオクタエステル、及びエステル化カルボン酸部分が1:3:4のモル比でラウレート、リノレートと、ベヘネートであるスクロースのオクタエステルが挙げられる。好ましい固体物質は、エステル化度が7〜8であり、脂肪酸部分がC18モノ−及び/又はジ−不飽和及びベヘン酸であり、不飽和:ベヘン酸のモル比が1:7〜3:5であるスクロースポリエステルである。特に好ましい固体の糖ポリエステルは、分子中に約7のベヘン脂肪酸部分及び約1のオレイン酸部分があるスクロースのオクタエステルである。その他の物質としては、スクロースの綿実油又は大豆油の脂肪酸エステルが挙げられる。エステル物質は、米国特許第2,831,854号、米国特許第4,005,196号(ジャンダセック(Jandacek)、1977年1月25日発行)、米国特許第4,005,195号(ジャンダセック、1977年1月25日発行)、米国特許第5,306,516号(レットン(Letton)ら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,306,515号(レットンら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,305,514号(レットンら、1994年4月26日発行)、米国特許第4,797,300号(ジャンダセックら、1989年1月10日発行)、米国特許第3,963,699号(リッジ(Rizzi)ら、1976年6月15日発行)、米国特許第4,518,772号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)、米国特許第4,517,360号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)に更に記載されている。
【0035】
ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、及びポリアルカリールシロキサン類のような非揮発性シリコーンも有用なオイルである。これらのシリコーンは、米国特許第5,069,897号(オア(Orr)、1991年12月3日発行)に開示されている。ポリアルキルシロキサンは、一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR3に相当し、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である)、xは約500までの整数で、望ましい分子量を達成するために選択される。市販されているポリアルキルシロキサンとしては、ジメチコーンとしても知られているポリジメチルシロキサンが挙げられ、その非限定的な例としては、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)が販売しているヴィカシル(Vicasil)(登録商標)シリーズ、及びダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)が販売しているダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200シリーズが挙げられる。本明細書で有用なポリジメチルシロキサンの具体例には、10センチストークスの粘度及び200℃を超える沸点を有するダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)225流体、並びにダウ・コーニング(登録商標)200流体でそれぞれ50、350、及び12,500センチストークスの粘度、及び200℃を超える沸点を有するものが挙げられる。一般化学式、[(CH2)3SiO1/2]x[SiO2]yに相当するポリマー物質であるトリメチルシロキシシリケートなどの物質も有用であり、式中、xは約1〜約500の整数であり、yは約1〜約500の整数である。市販のトリメチルシロキシシリケートは、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)593流体として、ジメチコーンとの混合物として販売されている。ヒドロキシ末端を持つジメチルシリコーンであるジメチコノールも本明細書では有用である。このような物質は一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR2OH及びHOR2SiO[R2SiO]xSiR2OHで表すことができ、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル、更に好ましくはメチルである)、xは、望ましい分子量を達成するために選択される約500までの整数である。市販のジメチコノールは、通常、ジメチコーン又はシクロメチコンとの混合物(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)1401、1402、及び1403流体)として販売されている。ポリアルキルアリールシロキサンもここでは有用であり、25℃にて約15〜約65センチストークスの粘度を有するポリメチルフェニルシロキサンが好ましい。このような物質は、例えば、SF1075メチルフェニル流体(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)により販売されている)、及び556化粧品グレードのフェニルトリメチコーン流体(ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)により販売されている)として入手可能である。メチルデシルシリコーン及びメチルオクチルシリコーン等のアルキル化シリコーンは、本発明において有用であり、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より市販されている。また、アルキル鎖の炭素数が10〜50である、アルキルメチコーン及びアルキルジメチコーン等のアルキル修飾シロキサンも本発明において有用である。このようなシロキサンは、商品名エイビル・ワックス(ABIL WAX)9810(C24〜C28アルキルメチコーン)(ゴールドシュミット(Goldschmidt)より販売)、及びSF1632(セテアリールメチコーン)(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より販売)として市販されている。シクロメチコン/ジメチコーンコポリオール混合物も、配合助剤/コンディショナーとして特に有用である。好適な混合物は、DC3225Q(登録商標)の商標名で販売されている。
【0036】
また、植物油及び硬化植物油も本発明において有用である。植物油及び硬化植物油の例としては、ベニバナ油、ヒマシ油、ココヤシ油、綿実油、メンハーデン油、パーム核油、パーム油、ピーナツ油、大豆油、菜種油、アマニ油、米糠油、松根油、ゴマ油、ヒマワリ種子油、硬化ベニバナ油、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化綿実油、硬化メンハーデン油、硬化パーム核油、硬化パーム油、硬化ピーナツ油、硬化大豆油、硬化菜種油、硬化アマニ油、硬化米糠油、硬化ゴマ油、硬化ヒマワリ種子油、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
また、ポリプロピレングリコールのC4〜C20アルキルエーテル、ポリプロピレングリコールのC1〜C20カルボン酸エステル、及びジ−C8〜C30アルキルエーテルも有用である。このような物質の非限定的な例としては、PPG−14ブチルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ドデシルオクチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0038】
また、疎水性キレート化剤も疎水性コンディショナーとして本発明において有用である。好適な剤は、米国特許第4,387,244号(スキャンロン(Scanlon)ら、1983年6月7日発行)、並びに同時係属米国特許出願番号第09/258,747号及び第09/259,485号(シュワルツ(Schwartz)らの名において、1999年2月26日出願)に記載されている。
【0039】
好ましい疎水性コンディショナーは、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油、硬化植物油、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジ(C8〜C30アルキル)エーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0040】
親水性コンディショナー
本発明の化粧有益剤はまた、1つ又は複数の親水性コンディショナーであってもよい。親水性コンディショナーの非限定的な例としては、多価アルコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、尿素類、ピロリドンカルボン酸、エトキシル化及び/又はプロポキシル化C3〜C6ジオール及びトリオール、α−ヒドロキシC2〜C6カルボン酸、エトキシル化及び/又はプロポキシル化糖、ポリアクリル酸コポリマー、炭素原子数約12以下の糖、炭素原子数約12以下の糖アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。有用な親水性コンディショナーの具体的な例としては、尿素;グアニジン;グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);スクロース、フルクトース、グルコース、エルスロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等;PEG−2、PEG−3、PEG−30、PEG−50等のポリエチレングリコール、PPG−9、PPG−12、PPG−15、PPG−17、PPG−20、PPG−26、PPG−30、PPG−34等のポリプロピレングリコール;アルコキシル化グルコース;ヒアルロン酸;陽イオン性スキンコンディショニングポリマー(例えば、ポリクアテルニウムポリマー等の第四級アンモニウムポリマー);及びこれらの混合物等の物質が挙げられる。本発明の物品においては、特にグリセロールが好ましい親水性コンディショナーである。また、あらゆる種々の形態のアロエベラ(例えば、アロエベラ・ジェル)、キトサン及びキトサン誘導体、例えば、キトサンラクテート、ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;及びこれらの混合物等の物質も有用である。また有用なものは、米国特許第4,976,953号(オア(Orr)ら、1990年12月11日発行)に記載されるようなプロポキシル化グリセロールである。
【0041】
構造化コンディショナー
本発明の化粧有益剤はまた、構造化コンディショナーであってもよい。好適な構造化コンディショナーとしては、セラミド、リポソーム等の小胞状構造が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
コアセルベート
本発明の化粧有益剤は、コアセルベート形成剤であってもよい。好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陽イオン性ポリマー、陰イオン性界面活性剤、及び該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含む。陽イオン性ポリマーは、天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー、合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー、天然主鎖の両性型ポリマー、合成主鎖の両性型ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0043】
更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは、ポリクアテルニウム−4、ポリクアテルニウム−10、ポリクアテルニウム−24、PG−ヒドロキシエチルセルロースアルキルジモニウムクロライド、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー;ポリクアテルニウム−2、ポリクアテルニウム−6、ポリクアテルニウム−7、ポリクアテルニウム−11、ポリクアテルニウム−16、ポリクアテルニウム−17、ポリクアテルニウム−18、ポリクアテルニウム−28、ポリクアテルニウム−32、ポリクアテルニウム−37、ポリクアテルニウム−43、ポリクアテルニウム−44、ポリクアテルニウム−46、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドコポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー;キトサン、四級化タンパク質、加水分解タンパク質、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の両性型ポリマー;ポリクアテルニウム−22、ポリクアテルニウム−39、ポリクアテルニウム−47、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドターポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の両性型ポリマー;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは合成主鎖の両性型ポリマーである。更に一層好ましくは、陽イオン性ポリマーはポリアミンである。
【0044】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである場合、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリプロピレンイミン、ポリリシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。更に好ましくは、陽イオン性ポリアミンポリマーはポリエチレンイミンである。
【0045】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである特定の実施形態では、ポリアミンは疎水的に又は親水的に修飾されていてもよい。この例では、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ベンジル化ポリアミン、エトキシル化ポリアミン、プロポキシル化ポリアミン、アルキル化ポリアミン、アミド化ポリアミン、エステル化ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。組成物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、更に好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の陽イオン性ポリマーを含む。
【0046】
好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤としては、上記陰イオン性界面活性剤はサルコシネート、グルタメート、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸ナトリウム、イセチオネート、グリセリルエーテルスルホネート、スルホサクシネート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陰イオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0047】
好適なコアセルベート形成剤については、同時係属米国特許出願番号第09/397,747号(シュワルツ(Schwartz)ら)、第09/397,746号(ハインリヒ(Heinrich)ら)、第09/397,712号(シュワルツら)、第09/397,723号(ハインリヒら)、及び第09/397,722号(ベンキタラマン(Venkitaraman)ら)に更に記載されており、これらの各々は1999年9月16日に出願されたものである。
【0048】
あるいは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陰イオン性ポリマー、陽イオン性界面活性剤、並びに該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含んでもよい。陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、アクリル酸、アクリルアミド、及び他の天然又は合成ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリブテン、ポリウレタン等)のコポリマー、天然由来のガム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。好適なガムとしては、アルギネート(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)、ペクチン、キトサン(例えば、キトサンラクテート)、及び修飾ガム(例えば、デンプンオクテニルコハク酸塩)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。更に好ましくは、陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、ペクチン、キトサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。好適な陽イオン性界面活性剤としては本明細書に記載したものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0049】
着色剤
本発明の組成物は、1つ又は複数の着色剤を含む結合剤を含んでもよい。好適な着色剤には、化粧有益剤としての顔料、染料、レーキ、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい顔料には、酸化鉄及び酸化チタンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な染料には、食品医薬品及び化粧品用(FD&C)認可着色剤、医薬品及び化粧品用(D&C)認可着色剤、並びに欧州及び日本での使用が認可されているものが挙げられる。マーミオン(Marmion)D.M.著、米国食品、医薬品、化粧品、及び医療機器用着色剤ハンドブック(Handbook of US Colorants for Food,Drugs,Cosmetics,and Medical Devices)、第3版、1991年参照。
【0050】
ビタミン化合物
本発明の組成物は、ビタミン化合物、その前駆体、及びその誘導体を化粧有益剤として含んでもよい。このようなビタミン化合物は、天然の形態であっても合成形態であってもよい。好適なビタミン化合物には、ビタミンA(例えば、ベータカロチン、レチノイン酸、レチノール、レチノイド、パルミチン酸レチニル、プロプリオン酸レチニルなど)、ビタミンB(例えば、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、リボフラビン、パントテン酸など)、ビタミンC(例えば、アスコルビン酸など)、ビタミンD(例えば、エルゴステロール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなど)、ビタミンE(例えば、トコフェロールアセテートなど)、及びビタミンK(例えば、フィトナジオン、メナジオン、フチオコールなど)化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
例えば、ビタミンB3化合物は、1997年4月11日出願の同時係属米国特許出願番号第08/834,010号(1997年10月30日発行の国際公開第97/39733A1号に相当する)に記述されているように、皮膚の状態を調整するのに特に有用であり、この文献は参考のためにその全てを本明細書に示す。本発明の組成物は、好ましくは約0.01%〜約50%、より好ましくは約0.1%〜約10%、更により好ましくは約0.5%〜約10%、更により一層好ましくは約1%〜約5%、最も好ましくは約2%〜約5%のビタミンB3化合物を含む。
【0052】
本明細書で使用する時、「ビタミンB3化合物」とは次の構造式、
【0053】
【化4】
(式中、Rは−CONH2(即ち、ニコチン酸アミド)、−COOH(即ち、ニコチン酸)、又は−CH2OH(即ち、ニコチニルアルコール);これらの誘導体;及び上記いずれかの塩である)を有する化合物を意味する。
【0054】
前述のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、ニコチン酸の非血管拡張性エステル、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド、及びナイアシンアミドN−オキシドを含む、ニコチン酸エステルが挙げられる。
【0055】
好適なビタミンB3化合物の例は当該技術分野において周知であり、多数の供給元、例えば、シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Company)(ミズーリ州セントルイス)、ICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals、Inc.)(カリフォルニア州アーヴィン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)より市販されている。
【0056】
ビタミン化合物は、実質的には純粋な物質として、又は天然(例えば、植物)原料から好適な物理的及び/又は化学的分離をすることによって得られる抽出物として含まれてもよい。
【0057】
抗にきび活性物質
本発明の化粧有益剤として有用な抗ニキビ活性物質の例としては、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、5−オクタノイルサリチル酸等のサリチル酸の誘導体、及びレゾルシノール等の角質溶解剤;レチン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス)等のレチノイド;イオウを含有するD型及びL型アミノ酸及びこれらの誘導体及び塩、特にこれらのN−アセチル誘導体であって、好ましい例はN−アセチル−L−システイン;リポ酸;過酸化ベンゾイル、オクトピロックス、テトラサイクリン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニライド、アゼライン酸及びその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシン、及びメクロサイクリン等の抗生物質及び抗菌剤;フラボノイド等のセボスタット;並びに硫酸シムノール及びその誘導体、デオキシコール酸、及びコール酸等の胆汁酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
抗しわ活性物質及び皮膚萎縮防止活性物質
本発明の化粧有益剤として有用な抗しわ活性物質及び皮膚萎縮防止活性物質の例としては、レチン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス);レチノール;レチニルエステル;ニコチン酸アミド及びその誘導体;イオウを含有するD型及びL型アミノ酸及びこれらの誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体で、好ましい例としてはN−アセチル−L−システイン;チオール、例えば、エタンチオール;テルペンアルコール(例えば、ファルネソール);ヒドロキシ酸、フィチン酸、リポ酸;リソフォスファチド酸、α−ヒドロキシ酸(例えば、乳酸及びグリコール酸)、β−ヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、及び皮膚剥離剤(例えば、フェノール等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
酵素
本発明の化粧有益剤はまた、1つ又は複数の酵素であってもよい。好ましくは、このような酵素は皮膚科学的に許容可能である。好適な酵素としては、ケラチナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、サブチリシン、その他のペプチド、及びタンパク質等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
ジ−、トリ−、テトラ−、及びペンタペプチド、並びにこれらの誘導体等が挙げられるが、これらに限定されないペプチドは、本発明の化粧有益剤として安全且つ有効な量で含まれてもよい。本明細書で使用する時、「ペプチド」という用語は、天然起源のペプチド及び合成ペプチドの両方を意味する。また、本明細書で有用なのは、ペプチドを含有する天然起源の組成物及び市販されている組成物である。
【0061】
日焼け止め活性物質
日焼け止め活性物質も本明細書で化粧有益剤として有用である。多種多様な日焼け止め剤は、米国特許第5,087,445号(1992年2月11日発行、ヘイフィー(Haffey)ら);米国特許第5,073,372号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);米国特許第5,073,371号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);及びサガリン(Sagarin)ら著、化粧品の科学と技術(Cosmetics Science and Technology)、VIII章の189頁以降に記載されている。本発明の組成物において有用な日焼け止め剤の非限定的な例には、2−エチルヘキシル−p−メトキシケイ皮酸、2−エチルヘキシルN,N−ジメチル−p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンジミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゼン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。その他の有用な日焼け止め剤は、米国特許第4,937,370号(サバテリ(Sabatelli)、1990年6月26日発行)、及び米国特許第4,999,186号(サバテリ(Sabatelli)ら、1991年3月12日発行)に開示のものである。このような日焼け止め剤の特に好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−ヒドロキシジベンゾイルメタンとの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。使用し得る日焼け止め剤の正確な量は、選んだ日焼け止め剤及び達成される所望の日焼け防止指数(SPF)に依存して変化する。SPFとは、一般に使用される、紅斑に対する日焼け止め剤の光防護指標である。
【0062】
キレート剤
本発明の組成物の結合剤はまた、化粧有益剤としてキレート剤を含んでもよい。本明細書で用いる「キレーター」又は「キレート剤」とは、金属イオンが容易に化学反応に加わったり、化学反応を触媒したりしないように、錯体を形成することによって系から金属イオンを除くことができる活性物質を意味する。キレート剤を含むことは、過度の鱗屑又は皮膚組織変化の一因となるような紫外線照射から、及び皮膚の損傷を起こし得るようなその他の環境化学物質から保護するために特に有用である。
【0063】
安全且つ有効な量のキレート剤を、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で主題発明の組成物に加えてもよい。本発明に有用な代表的なキレート剤の例は、米国特許第5,487,884号(ビセット(Bissett)ら、1996年1月30日発行)、国際公開第91/16035号(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)、及び国際公開第91/16034号(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)に開示されている。主題の発明の組成物に使用される好ましいキレート剤は、フリルジオキシム、フリルジオキシム誘導体、フリルモノオキシム、フリルモノオキシム誘導体、及びこれらの組み合わせである。
【0064】
フラボノイド
本発明の化粧有益剤はまた、フラボノイド化合物であってもよい。フラボノイドは、米国特許第5,686,082号及び第5,686,367号に広く開示されている。本発明で使用するのに好適なフラボノイドは、非置換フラバノン、モノ−置換フラバノン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラバノン;非置換カルコン、モノ−置換カルコン、ジ−置換カルコン、トリ−置換カルコン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカルコン;非置換フラボン、モノ−置換フラボン、ジ−置換フラボン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラボン;1つ又は複数のイソフラボン;非置換クマリン、モノ−置換クマリン、ジ−置換クマリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクマリン;非置換クロモン、モノ−置換クロモン、ジ−置換クロモン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクロモン;1つ又は複数のジクマロール;1つ又は複数のクロマノン;1つ又は複数のクロマノール;これらの異性体(例えば、シス/トランス異性体);並びにこれらの混合物である。本明細書で使用する「置換した」という用語は、フラボノイドの1つ又は複数の水素原子が独立して、ヒドロキシル、C1〜C8アルキル、C1〜C4アルコキシル、O−グリコシド等、又はこれら置換基の混合で置換されているフラボノイドを意味する。
【0065】
好適なフラボノイドの例としては、非置換フラバノン、モノ−ヒドロキシフラバノン(例えば、2’−ヒドロキシフラバノン、6−ヒドロキシフラバノン、7−ヒドロキシフラバノンなど)、モノ−アルコキシフラバノン(例えば、5−メトキシフラバノン、6−メトキシフラバノン、7−メトキシフラバノン、4’−メトキシフラバノンなど)、非置換カルコン(特に、非置換トランス−カルコン)、モノ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシカルコンなど)、ジ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’,4−ジヒドロキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシカルコン、2,2’−ジヒドロキシカルコン、2’,3−ジヒドロキシカルコン、2’,5’−ジヒドロキシカルコンなど)、及びトリ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’,3’,4’−トリヒドロキシカルコン、4,2’,4’−トリヒドロキシカルコン、2,2’,4’−トリヒドロキシカルコンなど)、非置換フラボン、7,2’−ジヒドロキシフラボン、3’,4’−ジヒドロキシナフトフラボン、4’−ヒドロキシフラボン、5,6−ベンゾフラボン、及び7,8−ベンゾフラボン、非置換イソフラボン、ダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、大豆イソフラボン(大豆から抽出した混合物)、非置換クマリン、4−ヒドロキシクマリン、7−ヒドロキシクマリン、6−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、非置換クロモン、3−ホルミルクロモン、3−ホルミル−6−イソプロピルクロモン、非置換ジクマロール、非置換クロマノン、非置換クロマノール、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0066】
本発明に使用するのに好ましいものは、非置換フラバノン、メトキシフラバノン、非置換カルコン、2’,4−ジヒドロキシカルコン、及びこれらの混合物である。最も好ましいのは、非置換フラバノン、非置換カルコン(特にトランス異性体)、及びこれらの混合物である。
【0067】
これらは、合成物質であるか又は天然供給源(例えば、植物)からの抽出物として得ることができる。天然由来の物質を更に誘導化することもできる(例えば、天然由来物から抽出後に製造されるグリコシド、エステル、又はエーテル誘導体)。本発明で有用なフラボノイド化合物は、多数の供給元、例えば、インドファイン・ケミカル社(Indofine Chemical Company、Inc.)(米国ニュージャージー州サマービル)、ステラロイズ社(Steraloids、Inc.)(米国ニューハンプシャー州ウィルトン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company、Inc.)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)から販売されている。
【0068】
前記フラボノイド化合物の混合物を使用してもよい。
本明細書に記載したフラボノイド化合物は、本発明中では、好ましくは約0.01%〜約20%、更に好ましくは約0.1%〜約10%、最も好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で存在している。
【0069】
ステロール
本発明の化粧有益剤はまた、安全且つ有効な量の1つ又は複数のステロール化合物であってもよい。有用なステロール化合物の例としては、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、7−デヒドロコレステロール、及びこれらの混合物が挙げられる。これらは、合成由来のもの、又は天然供給源由来のもの、例えば、植物供給源からの抽出ブレンド物(例えば、フィトステロール)であり得る。
【0070】
抗セルライト剤
化粧有益剤はまた、抗セルライト剤であってもよい。好適な抗セルライト剤には、キサンチン化合物(例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)、フォルスコリン、及びこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
美白剤
別の好適な化粧有益剤は、美白剤である。使用する際は、組成物は、組成物の好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%、更に好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の美白剤を含み得る。好適な美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、デオキシアルブチン、アスコルビン酸、及びこれらの誘導体、例えば、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、又はアスコルビン酸リン酸のその他の塩等の、当業者に既知のものが挙げられる。
【0072】
(化粧品的に許容可能なキャリア)
本発明の組成物は、結合剤及び任意成分用の化粧品的に許容可能なキャリア又はビヒクルを含む。好適なキャリアは当該技術分野において周知であり、最終用途の適用に基づいて選択される。例えば、本発明のキャリアは、皮膚への適用に好適なものが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明のキャリアは皮膚への適用(例えば、日焼け止め剤、クリーム、乳液、ローション、マスク、セーラム(serum)等)及び爪への適用(例えば、ネイルエナメル、トリートメント等)に好適である。このようなキャリアは、当業者に周知であり、1つ又は複数の適合する液体又は固体の充填希釈剤又は皮膚及び爪への適用に好適なビヒクルを含むことができる。キャリアの正確な量は、結合剤、及び当業者がキャリアから除外する(例えば、その他の活性成分)として分類したその他の任意成分のレベルに依存する。本発明の組成物は、好ましくは組成物の約75重量%〜約99.999重量%、より好ましくは約85重量%〜約99.99重量%、更に好ましくは90重量%〜約99重量%、最も好ましくは約93重量%〜約98重量%のキャリアを含む。
【0073】
本明細書のキャリア及び組成物は、エマルションが挙げられるがこれに限定されない多くの方法で配合することができる(エマルション技術において、組成物は「分散相」及び「連続相」を含み、分散相は、連続相中に懸濁し、連続相によって囲まれている小さな粒子又は液滴として存在する)。例えば、好適なエマルションには、水中油型エマルション、油中水型エマルション、水中油中水型エマルション、油中水中油型エマルション、及びシリコーン中水中油型エマルションが挙げられる。好ましい組成物は、水中油型エマルションを含む。
【0074】
本発明の組成物は、クリーム、ワックス、ペースト、ローション、乳剤、ムース、ゲル、オイル、トニック、及びスプレーを含む、多種多様な製品形態に配合することができる。好ましい組成物は、ローション、クリーム、ゲル、及びスプレーに配合される。これらの製品形態は、例えば、ハンドローション、ボディローション、コールドクリーム、顔用モイスチャライザー、抗ニキビ製剤、局所鎮痛剤、ファンデーション、アイシャドー、リップスティックなどを含むメークアップ/化粧品が挙げられるが、これらに限定されない多数の用途に使用される。そのような製品に配合する必要のある追加的な構成成分は、いずれも製品の種類によって様々であり、当業者であれば日常的に選び得る。
【0075】
本発明の組成物がエアゾールとして配合され、スプレー製品として皮膚に適用される場合、噴射剤が組成物に加えられる。好適な噴射剤の例には、クロロフルオロ化した低分子量の炭化水素が挙げられる。本明細書において有用な噴射剤についての詳細な記載は、サガリン(Sagarin)著の化粧品の科学と技術(Cosmetics Science and Technology)、第2版、2巻、443〜465頁(1972年)に見出される。
【0076】
(任意成分)
本発明の組成物は、本発明の利益について容認できないような変更をしないという条件で、所与の製品の種類に従来使用されるような、その他の様々な構成成分を含有してもよい。これらの任意成分は哺乳類の皮膚への適用に好適であるべきである。即ち、上記組成物中に混合した時に、正しい医学的良識又は配合者の判断の範囲内で過度の毒性、非適合性、不安定性、アレルギー反応などを示すことなく、ヒトの皮膚に接触させて使用するのに好適であるべきである。「CTFAコスメティック・イングレディエント・ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)」、第2版(1992年)には、スキンケアに関連する業界で通常使用される様々な非限定的な化粧品及び医薬品の構成成分が記載されており、それらは本発明の組成物への使用に好適である。これらの成分分類の例としては、酵素、界面活性剤、研磨剤、皮膚剥離剤、吸湿剤、美観的成分、例えば、香料、顔料、着色料/着色剤、芳香油、皮膚感覚剤、収れん剤など(例えば、丁子油、メンソール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、メンチルラクテート、ウィッチヘーゼル蒸留物)、抗ニキビ剤(例えば、レゾルシノール、硫黄、サリチル酸、エリスロマイシン、亜鉛等)、抗ケーキング剤、消泡剤、抗菌剤(例えば、ヨードプロピルブチルカーバメート)、酸化防止剤、バインダー、生物学的添加物、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加物、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、変性剤、薬剤収れん剤、外用鎮痛剤、ポリマービーズ、被膜形成剤又は被膜形成物質、例えば、組成物の被膜形成特性及び実質性を補助するポリマー(例えば、エイコセン及びビニルピロリドンのコポリマー)、湿潤剤、不透明化剤、pH調節剤、噴射剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤(又は美白剤)(例えば、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビルグルコサミン、皮膚沈静剤及び/又は治療剤(例えば、パンテノール及び誘導体(例えば、エチルパンテノール)、アロエベラ、パントテン酸及びその誘導体、アラントイン、ビサボロール、及びグリチルリチン酸二カリウム)、増粘剤、ヒドロコロイド、特定ゼオライト、並びにビタミン及びその誘導体(例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ベータカロチン、レチン酸、レチノール、レチノイド、パルミチン酸レチニル、ナイアシン、ナイアシンアミドなど)が挙げられる。本発明の組成物は、当該技術分野において既知のキャリア構成成分を含んでもよい。このようなキャリアは、皮膚への適用に好適な、1つ又は複数の相溶性のある液体又は固体の充填希釈剤又はビヒクルを含むことができる。
【0077】
本発明において有用な任意成分は、その治療又は審美的利益、又は前提となっている作用様式によって分類することができる。しかし、本明細書において有用な任意成分は、ある場合は複数の治療又は審美的利益をもたらし、又は複数の作用様式を介して機能することを理解すべきである。従って、本明細書での分類は、便宜上のことであって、成分を特定の適用又は列記する適用に限定しようとするものではない。また、適用可能な場合、該成分の薬学的に許容される塩も本発明において有用である。
【0078】
非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)
本発明の組成物に有用なNSAIDSの例としては、プロピオン酸誘導体、酢酸誘導体、フェナミン酸誘導体、ビフェニルカルボン酸誘導体、及びオキシカムのカテゴリーが挙げられるが、これらに限定されない。これらのNSAIDSの全ては、米国特許第4,985,459号(サンシャイン(Sunshine)ら、1991年1月15日発行)に十分に記載されている。有用なNSAIDSの例としては、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、及びバクロキシ酸が挙げられる。また、ヒドロコルチゾン等を含むステロイド性抗炎症薬も有用である。
【0079】
局所麻酔剤
本発明の組成物に含むのに好適な局所麻酔剤の例としては、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、及びこれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
人工日焼け活性物質及び促進剤
本発明の組成物に有用な人工日焼け活性物質及び促進剤の例としては、ジヒドロキシアセトン、チロシン、チロシン酸エチル等のチロシンエステル、及びホスホ−DOPAが挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
抗菌活性物質及び抗カビ活性物質
本発明の組成物に有用な抗菌活性物質及び抗カビ活性物質の例としては、β−ラクタム剤、キノロン剤、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、イセチオン酸ヘキサミジン、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルミシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミコナゾール、塩酸テトラサイクリン、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ステアリン酸エリスロマイシン、硫酸アミカシン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸カプレオマイシン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クリンダマイシン、塩酸エタンブトール、塩酸メトロニダゾール、塩酸ペンタミジン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、塩酸リネオマイシン、塩酸メタサイクリン、ヒプル酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、塩酸ミノサイクリン、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルミシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸ミコナゾール、塩酸アマンファジン、硫酸アマンファジン、オクトピロックス、パラクロロメタキシレノール、ナイスタチン、トルナフテート、ジンクピリチオン、及びクロトリマゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
抗ウイルス剤
本発明の組成物は、更に1つ又は複数の抗ウイルス剤を含んでもよい。好適な抗ウイルス剤としては、金属塩(例えば、硝酸銀、硫酸銅、塩化鉄等)及び有機酸(例えば、リンゴ酸、サリチル酸、コハク酸、安息香酸等)が挙げられるが、これらに限定されない。特に追加の好適な抗ウイルス剤を含有する組成物には、それぞれ1999年10月19日に出願された、同時係属米国特許出願番号09/421,084(ビアズ(Beerse)ら)、09/421,131(ビーダーマン(Biedermann)ら)、09/420,646(モーガン(Morgan)ら)、及び09/421,179(ページ(Page)ら)に記載されるものが挙げられる。
【0083】
ヒドロコロイド
ヒドロコロイドは当該技術分野において周知であり、界面活性剤の寿命を延ばすのに有用である。従って、特に皮膚のクレンジングを目的とする実施形態、例えば、シャワー又は入浴時において、これらを含むことは有用である。好適なヒドロコロイドとしては、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、メチル及びエチルセルロース、天然ガム、ガドラス(gudras)グアーガム、ビーン(bean)ガム、天然デンプン、脱イオン化デンプン(例えば、デンプンオクテニルコハク酸塩)等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
油溶性ポリマーゲル化剤
本発明の組成物は油溶性であり、該組成物に含有される疎水性物質(例えば、油)と共にゲルを形成する1つ又は複数のポリマー物質を任意選択的に含んでもよい。このようなポリマーは、これらの物質の構造化に有利であり、安定度及び剪断抵抗を改善して適応性のあるジェルをもたらす。
【0085】
特に好適なのは、軟化点<160℃で少なくとも部分的に架橋した油溶性高分子物質である。好適な物質は、PE(ポリエチレン)、PVA(ポリビニルアルコール)及び誘導体、PVP(ポリビニルピロリドン)及び誘導体、PVP/アルケンコポリマー、PVP/VAコポリマー、PVM/MA(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)コポリマー並びにそのエステル及びエーテル、特にポリ(アルキルビニルエーテル−コ−無水マレイン酸)コポリマー、エチレン/VAコポリマー、スチレン/イソプレン、スチレン/エチレン/ブチレン、スチレン/エチレン/プロピレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン、及びスチレン/ブタジエンコポリマーの化学物質群によってもたらされる。好適な物質は、例えば、デュポン(Dupont)(エルバックス(ELVAX)(登録商標)タイプ)、BASF(ルビスコール(LUVISKOL)(登録商標)タイプ)、シェル(Shell)(クラトン(KRATON)(登録商標)ポリマー)、並びにISP(PVP、ガントレッツ(GANTREZ)(登録商標)及びガネックス(GANEX)(登録商標)タイプ)より入手可能である。
【0086】
親水性ゲル化剤
本発明の組成物はまた、好ましくは約0.01%〜約10%、更に好ましくは約0.02%〜約2%、特には約0.02%〜約0.5%の濃度で親水性ゲル化剤を含有することもできる。該ゲル化剤は、好ましくは少なくとも約4000mPa・s、より好ましくは少なくとも約10,000mPa・s、特には少なくとも50,000mPa・sの粘度(1%水溶液、20℃、ブルックフィールド(Brookfield)RVT)を有する。
【0087】
好適な親水性ゲル化剤は、一般に、水溶性又はコロイド状水溶性ポリマーとして記載され、セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリクアテルニウム−10、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、及びキサンタンガムを含む。
【0088】
好適な親水性ゲル化剤の中には、アクリル酸/アクリル酸エチルコポリマー、及びB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)よりカーボポール(Carbopol)樹脂の商標で販売されているカルボキシビニルポリマーがある。このような樹脂は本質的に、0.75%〜2.00%の架橋剤、例えば、ポリアリルスクロース又はポリアリルペンタエリスリトールでアクリル酸架橋されたコロイド状水溶性ポリアルケニルポリエーテル架橋ポリマーからなる。例としては、カルボポール934、カルボポール940、カルボポール950、カルボポール980、カルボポール951、及びカルボポール981が挙げられる。カルボポール934は、約1%の、各スクロース分子に平均約5.8個のアリル基を有するスクロースのポリアリルエーテルと架橋した、アクリル酸の水溶性重合体である。カーボポール(Carbopol)1382、カーボポール1342、及びペムレン(Pemulen)TR−1(CTFA名:アクリレート/10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)の商標名で入手可能な両親媒性を有するアクリル酸の疎水変性架橋ポリマーもまた本明細書に用いるのに好適である。ポリアルケニルポリエーテル架橋アクリル酸ポリマー及び疎水変性架橋アクリル酸ポリマーの組み合わせも、本明細書に用いるのに好適である。本発明で用いるのに好適なその他のゲル化剤は、トリヒドロキシステアリン及びアルミニウムマグネシウムヒドロキシステアレートのようなオレオゲルである。本明細書のゲル化剤は、常温及び高温の両方に対する卓越した安定性を提供するために特に有用である。
【0089】
本明細書の親水性ゲル化剤含有酸性基の中和に使用するのに好適な中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。
【0090】
界面活性剤
界面活性剤も、特に組成物が皮膚の洗浄に有用な場合に、本発明の組成物に含むことができる。発泡性界面活性剤は、このような場合での使用に好ましい。本明細書で用いられる「発泡性界面活性剤」とは、水と混ぜて機械的に攪拌した場合に、泡沫又は泡を発生する界面活性剤を意味する。かかる界面活性剤は、消費者にとって泡の増加がクレンジング効果を示すものとして重要であるので好ましい。特定のパーソナルケア実施形態では、界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせは穏やかであるのが好ましい。本明細書で使用する時、「穏やか」という用語は、本発明の界面活性剤と同様に物品の方が、天然石鹸と合成界面活性剤との組み合わせである一般の固形石鹸母材(例えば、レーバー2000(Lever2000(登録商標))及びゼスト(Zest(登録商標)))よりも、少なくともより穏やかである皮膚に対する穏やかさを示すことを意味している。界面活性剤を含有する物品の穏やかさ又は逆に刺激性を測定する方法は、皮膚バリア破壊試験に基づく。この試験では、界面活性剤が穏やかであればあるほど、皮膚のバリアは破壊されない。皮膚バリア破壊度は、放射性物質標識した(トリチウム標識した)水(3H−H2O)の相対量によって測定する。このトリチウム標識した水は試験溶液から皮膚表皮を通って気体拡散容器に入った生理緩衝液に移行する。この試験は、T.J.フランツ(T.J.Franz)により、ジャーナル・インベスト・デルマトル(J.Invest.Dermatol)、1975年、64、190〜195頁に記載され、また米国特許第4,673,525号(スモール(Small)ら1987年6月16日発行)に記載されている。当業者に周知の界面活性剤の穏やかさを測定するその他の試験方法もまた使用することができる。
【0091】
本発明において、広範な発泡性界面活性剤が有用であり、発泡性界面活性剤としては、陰イオン性発泡性界面活性剤、非イオン性発泡性界面活性剤、陽イオン性発泡性界面活性剤、両性発泡性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0092】
陰イオン性発泡性界面活性剤
本明細書で有用な陰イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著の「クレンジング剤と乳化剤(Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より出版、マカッチャン(McCutcheon)著の「機能性物質(Functional Materials)」、北米版(1992年)、及び米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)に開示されている。
【0093】
本発明においては、広範な陰イオン性界面活性剤が潜在的に有用である。陰イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキル及びアルキルエーテルサルフェート類、サルフェート化モノグリセリド類、スルホン化オレフィン類、アルキルアリールスルホネート類、第一又は第二アルカンスルホネート類、アルキルスルホコハク酸塩類、アシルタウレート類、アシルイセチオン酸塩類、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、スルホン化メチルエステル類、スルホン化脂肪酸類、アルキルホスフェート類、エトキシル化アルキルホスフェート類、アシルグルタメート類、アシルサルコシネート類、アルキルスルホアセテート類、アシル化ペプチド類、アルキルエーテルカルボキシレート類、アシルラクチレート類、陰イオン性フルオロ界面活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。陰イオン性界面活性剤の組み合わせは本発明において効果的に使用することができる。使用してもよいアルキル硫酸塩の具体例には、ラウリル又はミリスチルサルフェートの、ナトリウム、アンモニウム、カリウム、マグネシウム、又はTEA塩がある。使用してもよいアルキルエーテル硫酸塩の例としては、ラウレス−3硫酸のアンモニウム、ナトリウム、マグネシウム、又はTEA塩が挙げられる。
【0094】
陰イオン性界面活性剤の別の好適な種類は、式、R1CO−O−CH2−C(OH)H−CH2−O−S03Mの硫酸化モノグリセリドである。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。硫酸化モノグリセリドの例には、硫酸ココモノグリセリドナトリウムがある。
【0095】
他の好適な陰イオン性界面活性剤としては、式、R1SO3Mのオレフィンスルホネート類が挙げられる。式中、R1は炭素原子数約12〜約24のモノオレフィンであり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミンなどの水溶性陽イオンである。スルホン化オレフィンの例には、C14/C16α−オレフィンスルホン酸ナトリウムがある。
【0096】
他の好適な陰イオン性界面活性剤は、式、R1−C6H4−SO3Mの線状アルキルベンゼンスルホネートである。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。この陰イオン性界面活性剤の例には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムがある。
【0097】
本発明の組成物に好適な更に他の陰イオン性界面活性剤としては、式、R1SO3Mの第一級又は第二級アルカンスルホネートが挙げられる。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル鎖であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。本発明において有用なアルカンスルホネートの例には、アルカリ金属又はアンモニウムC13〜C17パラフィンスルホネートがある。
【0098】
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤はアルキルスルホコハク酸であり、N‐オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二アンモニウム、N‐(1,2‐ジカルボキシエチル)‐N‐オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。
【0099】
タウリンをベースとするタウリン酸塩もまた有用である。タウリン酸塩の例としては、米国特許第2,658,072号に詳述されているような、ドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させて製造するもの等の、N−アルキルタウリン類が挙げられる。
【0100】
好適な陰イオン性界面活性剤の別の分類は、アシルイセチオン酸塩である。これらイセチオン酸の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0101】
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤類としては、式、R1−OCH2−C(OH)H−CH2−SO3Mのアルキルグリセリルエーテルスルホネートがある。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。一例は、ココグリセリルエーテルスルホン酸ナトリウムである。
【0102】
その他の好適な陰イオン性界面活性剤としては、以下が挙げられる。
1.式、R1−CH(SO4)−COOHのスルホン化脂肪酸、及び式、R1−CH(SO4)−CO−O−CH3のスルホン化メチルエステル(式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基(例えば、αスルホン化ココナッツ脂肪酸及びラウリルメチルエステル)である)。
2.炭素数約8〜約24の分枝状又は非分枝状一価アルコールと五酸化リンとの反応によって形成される、モノアルキル、ジアルキル、及びトリアルキルリン酸塩等のリン酸塩(例えば、モノ又はジラウリルリン酸ナトリウム、エトキシル化モノアルキルリン酸塩等)。
3.式、R1CO−N(COOH)−CH2CH2−CO2Mに対応するアシルグルタメート(式中、R1は炭素数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム及びココイルグルタミン酸ナトリウム)である)。
4.式、R1CON(CH3)−CH2CH2−CO2Mに対応するアルカノイルサルコシネート(式中、R1は炭素数約10〜約20の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、及びラウロイルサルコシン酸アンモニウム)である)。
5.式、R1−(OCH2CH2)x−OCH2−CO2Mに対応するアルキルエーテルカルボキシレート(式中、R1は炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、xは1〜10であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウレスカルボン酸ナトリウム)である)。
6.式、R1CO−[O−CH(CH3)−CO]x−CO2Mに対応するアシルラクチレート(式中、R1は炭素数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、xは3であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ココイル乳酸ナトリウム)である)。
7.カルボン酸塩(その非限定的な例としては、ラウロイルカルボン酸ナトリウム、ココイルカルボン酸ナトリウム、及びラウロイルカルボン酸アンモニウムが挙げられる)。
8.陰イオン性フッ素系界面活性剤。
9.植物及び/又は動物油脂の鹸化に由来する天然石鹸(その例としては、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、タローエート、ココエートが挙げられる)。
【0103】
任意の対陽イオンであるMを、陰イオン性界面活性剤に用いることができる。好ましくは、対陽イオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンからなる群から選択される。
【0104】
非イオン性発泡性界面活性剤
本発明の組成物に任意選択的に含んでもよい非イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著の「クレンジング剤と乳化剤」(Detergents and Emulsifiers)、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より出版、及びマカッチャン(McCutcheon)著の「機能性物質」(Functional Materials)、北米版(1992年)に開示されている。
【0105】
本明細書において有用な非イオン性発泡性界面活性剤としては、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシ化脂肪酸エステル、スクロースエステル、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0106】
本明細書においてアルキルグルコシド及びアルキルポリグルコシドは有用であり、長鎖アルコール、例えば、C8〜30アルコールと、糖若しくはデンプン又は糖若しくはデンプンポリマーとの縮合生成物、即ち、グリコシド又はポリグリコシドとして広く定義することができる。これらの化合物は式、(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース、及びガラクトースのような糖部分であり、nは約1〜約1000の整数であり、RはC8〜30アルキル基である。アルキル基が誘導され得る長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。このような界面活性剤の好ましい例には、Sがグルコース部分であり、RがC8〜20アルキル基であり、nが約1〜約9の整数であるものが挙げられる。このような界面活性剤で市販されている例には、デシルポリグルコシド(ヘンケル(Henkel)からAPG325CSとして入手可能)、並びにラウリルポリグルコシド(ヘンケルからAPG600CS及び625CSとして入手可能)が挙げられる。また、スクロースココエート及びスクロースラウレート等のスクロースエステル界面活性剤も有用である。
【0107】
その他の有用な非イオン性界面活性剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられ、更にその具体例では以下の構造式に相当するグルコサミドが挙げられる。
【0108】
【化5】
式中、R1は、H、C1〜C4のアルキル基、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−プロピルで、好ましくはC1〜C4アルキル基、更に好ましくはメチル基又はエチル基、最も好ましくはメチル基であり、R2は、C5〜C31のアルキル基又はアルケニル基で、好ましくは、C7〜C19のアルキル基又はアルケニル基、更に好ましくは、C9〜C17のアルキル基又はアルケニル基、最も好ましくは、C11〜C15のアルキル基又はアルケニル基であり、Zは、少なくとも3個の水酸基が鎖に直接結合した直鎖状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、又はそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化又はプロポキシル化)である。Zは、好ましくはグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖部分である。上記の構造に相当する特に好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミド(即ち、式中、R2CO−部分は、ココヤシ油脂肪酸に由来する)である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有する組成物の製造方法は、例えば、英国特許第809,060号(1959年2月18日発行、トーマス・ヘドリー株式会社(Thomas Hedley & Co.,Ltd.))、米国特許第2,965,576号(E.R.ウィルソン(Wilson)、1960年12月20日発行)、米国特許第2,703,798号(A.M.シュワルツ(Schwartz)、1955年3月8日発行)、及び米国特許第1,985,424号(ピゴット(Piggott)、1934年12月25日発行)に開示されている。
【0109】
非イオン性界面活性剤のその他の例としてはアミンオキシドが挙げられる。アミンオキシドは、一般式、R1R2R3N→Oに相当し、式中、R→1は、約8個〜約18個の炭素原子を持つアルキル基、アルケニル基、又はモノヒドロキシアルキル基、0〜約10個のエチレンオキシド部分、及び0〜約1個のグリセリル部分を含有し、R2及びR3は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル、又はヒドロキシプロピル基のように約1個〜約3個の炭素原子及び0〜約1個のヒドロキシ基を含有する。式中の矢印は半極性結合の通常表記である。本発明における用途に好適なアミンオキシドの例としては、ジメチル−ドデシルアミンオキシド、オレイルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジメチルデシルアミンオキシド、ジメチルテトラデシルアミンオキシド、3,6,9−トリオキサヘプタデシルジエチルアミンオキシド、ジ(2−ヒドロキシエチル)テトラデシルアミンオキシド、2−ドデコキシエチルジメチルアミンオキシド、3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(3−ヒドロキシプロピル)アミンオキシド、ジメチルヘキサデシルアミンオキシドが挙げられる。
【0110】
本発明において用いられる好ましい非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、C8〜C14グルコースアミド類、C8〜C14アルキルポリグルコシド類、スクロースココエート、スクロースラウレート、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0111】
陽イオン性発泡性界面活性剤
陽イオン性発泡性界面活性剤も本発明の組成物に任意選択的に含むことができる。好適な陽イオン性発泡性界面活性剤としては、脂肪族アミン、ジ脂肪第四級アミン、トリ脂肪第四級アミン、イミダゾリニウム第四級アミン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適な脂肪族アミンとしては、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等のモノアルキル第四級アミンが挙げられる。好適な第四級アミンは、ジアルキルアミドエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートである。
【0112】
両性発泡性界面活性剤
本明細書で使用する時、用語「両性発泡性界面活性剤」は、また双性イオン性界面活性剤を包含することを意図しており、双性イオン性界面活性剤は両性界面活性剤のサブセットとして、当該技術分野の熟練した配合者に周知である。
【0113】
本発明の組成物においては広範な両性発泡性界面活性剤を用いることができる。特に有用なものは、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載されているものであり、好ましくは、窒素は脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができる陽イオン状態であり、基の1つは、例えば、カルボキシ、スルホネート、硫酸塩、リン酸塩、又はホスホン酸塩のようなイオン化可能水可溶性基を含有するものである。
【0114】
両性又は双性イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ベタイン類、スルタイン類、ヒドロキシスルタイン類、アルキルイミノアセテート類、イミノジアルカノエート類、アミノアルカノエート類、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0115】
ベタイン類の例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン(ロンザ社(Lonza Corp.)からロンザイン(Lonzaine)16SPとして入手可能)、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、アミドベタイン類及びアミドスルホベタイン類(ここでRCONH(CH2)3ラジカルはベタインの窒素原子に結合している)、オレイルベタイン(ヘンケル(Henkel)から両性ベルベテックス(Velvetex)OLB−50として入手可能)、並びにコカミドプロピルベタイン(ヘンケル(Henkel)からベルベテックス(Velvetex)BK−35及びBA−35として入手可能)のような、高級アルキルベタイン類が挙げられる。
【0116】
スルタイン及びヒドロキシスルタインの例としては、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(ローヌ・プーラン(Rhone Poulenc)からミラテイン(Mirataine)CBSとして入手可能)等の物質が挙げられる。
【0117】
本発明に使用するのに好ましいものは、以下の構造を有する両性界面活性剤である。
【0118】
【化6】
式中、R1は、置換されていない、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖のアルキル基で約9個〜約22個の炭素原子を有するものである。好ましいR1は約11個〜約18個の炭素原子、より好ましくは約12個〜約18個の炭素原子、更により好ましくは約14個〜約18個の炭素原子を有し、mは1〜約3の整数、より好ましくは約2〜約3の整数、更により好ましくは約3であり、nは0か1、好ましくは1であり、R2及びR3は、1個〜約3個の炭素原子を有し、置換されていないか又はヒドロキシ基で1つ置換されているアルキル基からなる群から独立して選択され、好ましくはR2及びR3は、CH3であり、Xは、CO2、SO3、及びSO4からなる群から選択され、R4は、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、置換されていないか又はヒドロキシ基で1つ置換されている、1個〜約5個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から選択される。XがCO2の場合、R4は好ましくは1個又は3個の炭素原子、より好ましくは1個の炭素原子を有する。XがSO3又はSO4の場合、R4は好ましくは約2個〜約4個の炭素原子、より好ましくは3個の炭素原子を有する。
【0119】
本発明の両性界面活性剤の例には以下の化合物が含まれる。
【0120】
【化7】
【0121】
【化8】
式中、Rは、約9個〜約13個の炭素原子を有する。
【0122】
【化9】
式中、Rは、約9個〜約13個の炭素原子を有する。
【0123】
他の有用な両性界面活性剤の例には、アルキルイミノアセテート類、式、RN[(CH2)mCO2M]2のイミノジアルカノエート類、及び式、RNH(CH2)mCO2Mのアミノアルカノエート類があり、式中、mは1〜4であり、RはC8〜C22のアルキル基又はアルケニル基であり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属アンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。更に、イミダゾリニウム及びアンモニウム誘導体も含まれる。好適な両性界面活性剤の具体的例には、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3‐ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、米国特許第2,438,091号の教示により製造されるもののようなN−高級アルキルアスパラギン酸、及び商品名「ミラノール(Miranol)」として販売され、米国特許第2,528,378号に記載されている製品が挙げられる。有用な両性界面活性剤のその他の例としては、コアミドプロピル塩化PG−ジモニウムホスフェート(モナコープ(MonaCorp.)からモナクエート(Monaquat)PTCとして市販されている)等の両性リン酸塩が挙げられる。ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、及びこれらの混合物等のアンホ酢酸塩も有用である。
【0124】
好ましい発泡性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、モノラウリルリン酸ナトリウム、エトキシ化モノアルキルリン酸、ココグリセリルエーテルスルホン酸ナトリウム、C9〜C22ナトリウム石鹸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される陰イオン性発泡性界面活性剤;ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、デシルポリグルコース、ラウリルポリグルコース、スクロースココエート、C12〜14のグルコサミド、スクロースラウレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される非イオン性発泡性界面活性剤;脂肪族アミン、ジ脂肪第四級アミン、トリ脂肪第四級アミン、イミダゾリニウム第四級アミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される陽イオン性発泡性界面活性剤;ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、セチルジメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される両性発泡性界面活性剤である。
【0125】
(関連した方法)
出願者は、本発明の組成物が皮膚、毛髪、爪、及び角皮のようなタンパク質基質の強化を指向する種々の用途に有用であることを見出した。目標とされる用途は、結合剤に結合する化粧有益剤に依存する。ただし、当業者は、開示されている使用方法に相応する本明細書に開示された適切な化粧有益剤を想像できることが予想される。本明細書で開示され、特許請求の範囲に記載されている組成物の使用方法には、1)皮膚に対する化粧品活性物質の実質性を高める方法、2)皮膚をしっとりさせる方法、3)皮膚の自然な外観を改善する方法、4)皮膚に着色化粧品を適用する方法、5)皮膚を消臭する方法、6)皮膚に制汗効果を提供する方法、7)皺を防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法、8)皮膚にUV防護を提供する方法、9)セルライトを防止し、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法、10)油っぽい外観を防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを制御する方法、11)皮膚の感触及びキメを修正する方法、12)均一な皮膚の色調を提供する方法、13)クモ状血管及び拡張蛇行静脈の出現を防ぎ、遅らせ、及び/又は処置する方法、14)皮膚上のうぶ毛の外観を覆い隠す方法、15)ニキビ、加齢斑、ソバカス、黒子、瘢痕、目の下のくま、誕生斑、炎症後の過剰色素形成などを含むヒトの皮膚における欠点及び/又は不完全さを隠す方法、16)哺乳類の悪臭を防止し、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で論じられたそれぞれの方法は、特許請求の範囲に記載された組成物のタンパク質基質への、特にヒトの皮膚への局所適用を伴う。
【実施例】
【0126】
以下の実施例により本発明の範囲内の実施形態を更に記載し、説明する。以下の実施例では、成分は全て活性レベルで記載する。実施例は、単に例示の目的のために与えられており、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、それらの多くの変更が可能であるため、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0127】
以下に記載されるジアゾニウム塩結合剤のそれぞれについて、m=1〜100、n=1〜100、y=1〜20、及びz=2〜500である。
【0128】
(実施例1)
【0129】
【化10】
【0130】
(実施例2)
【0131】
【化11】
【0132】
(実施例3)
【0133】
【化12】
【0134】
(実施例4)
【0135】
【化13】
【0136】
(実施例5)
【0137】
【化14】
【0138】
(実施例6)
【0139】
【化15】
【0140】
(実施例7)
【0141】
【化16】
【0142】
(実施例8)
【0143】
【化17】
【0144】
(実施例9)
【0145】
【化18】
【0146】
(実施例10)
【0147】
【化19】
【0148】
(実施例11)
【0149】
【化20】
【0150】
(実施例12)
口紅製品を、以下の成分を後に詳述するように混合することによって調製する。
【0151】
【表1】
変性D&C赤色36号を単一溶媒法を用いて再結晶化する。変性D&C赤色36号をヒマシ油と共に、所望の粒径に到達するまで粉砕する。これら異なる化合物の混合は、100〜120℃の温度で攪拌しながら、完全に均一になるまで実施する。両親媒性脂質相を窒素下で100℃まで加熱し、該相を一緒に添加し、均一になるまで粉砕し、成形し、冷却する。
【0152】
(実施例13)
ファンデーションコンパクト製品を、以下の成分を後述のように混合することによって調製する。
【0153】
【表2】
顔料スラリーを、顔料、湿潤剤(シクロメチコン)、及び分散剤(コポリオール)を組み合わせ、所望の粒径に粉砕することによって生成する。相Aの成分を一緒に加え、所望の粒径になるまで高剪断力粉砕する。相B成分を相A成分に加え、均一になるまで混合する。相A及びBの混合物を、混合しながら85〜90℃に加熱する。相Cを添加し、完全に溶融し、混合物が均一になるまで混合する。続いて、該混合物を型に注ぐ。
【0154】
(実施例14)
リップジェル製品を、以下の成分を後に詳述するように組み合わせることによって調製する。
【0155】
【表3】
低〜中剪断力を用いて全ての成分を一緒に混合する。
【0156】
(実施例15)
リップクリーム製品を、以下の成分を後に詳述するように組み合わせることによって調製する。
【0157】
【表4】
相Aの成分を一緒に添加し、低剪断力を用いて均一になるまで混合する。相Aを、混合しながら85〜90℃に加熱する。相Bを加えて均一になるまで混合する。続いて、この混合物を型に注ぐ。
【0158】
(実施例16)
加湿ローションを、以下の成分を後に詳述するように混合することによって調製する。
【0159】
【表5】
適切な容器に、中和プレミックスを調製する。容器にA部分成分を加え、攪拌棒で均一になるまで混合する。適切な容器に、D部分(微粒子プレミックス)を調製する。ミキサーで均一になるまで混合する。適切な容器に、変性アスコルビン酸プレミックスを調製する。B部分成分を、FD&C黄色/赤色を除いて、容器に加える。変性アスコルビン酸が溶解するまで混合しながら40℃以下に加熱する。FD&C黄色/赤色を加える。溶解するまで混合する。油相を調製する。C部分成分を、パーメチル(Permethyl)101Aを除いて油相に加え、攪拌しながら70〜80℃に加熱し始める。加熱後は温度を維持する。水相を調製する。適切なパイレックス(登録商標)(pyrex)ビーカーにUSP水を加え、250〜500rpmのプロップブレードで攪拌しながら、70〜80℃に加熱し始める。水相が70〜80℃である時に、EDTA二ナトリウム及びアルラトン(Arlatone)2121をビーカーに加え、溶解する。少なくとも5分間混合する。油相及び水相が70〜80℃にある時に、水相を粉砕し始める。粉砕しながら、油相を水相にゆっくりと加える。2〜3分間粉砕する。粒子状プレミックス(D部分)を手で注ぐことによりゆっくりと添加する。中和プレミックス(A部分)をゆっくりと添加する。バッチを60℃まで冷却し、セピゲル(sepigel)を加える。処方にむらがないようになったら、U−ブレードに切替える。バッチを50℃に冷却し、次いで変性アスコルビン酸プレミックス、ベンジルアルコール、及びQ2−1402を加える。バッチを、均一性を確保するために定期的にスパチュラで混合しながら、40℃に冷却する。温度が40℃に達した時に、芳香剤を加える。2〜3分間粉砕する。
【0160】
(実施例17)
本発明の固形制汗スティックを以下のように調製する。
【0161】
【表6】
1(イソパー(Isopar)「V」平均分子量197、沸点範囲255〜301℃)
好適な容器にて、ニートな、化学合成された変性アスコルビン酸を適当な溶媒に溶解する。続いて、変性アスコルビン酸を、昇華法によって再結晶化する。次に、再結晶化した変性アスコルビン酸を適切な粒径に粉砕する。
【0162】
熱源を含有する別の容器にて、イソパラフィン液、非水溶性液状皮膚軟化剤、界面活性剤、及び非水溶性ワックスを、このような物質の溶液を形成するのに十分な温度に加熱する。次いで、緩やかに撹拌しながらアルミニウムクロロヒドロキシドを加え、再結晶させた変性アスコルビン酸及び残りの成分を加える。懸濁液が均一になるまで溶液を混合する。懸濁液を固化点より上の温度まで冷却し、次いで好適な容器に注ぐ。上記のように構成された制汗組成物は、ヒトを対象として腋の下に塗布され、塗布領域の発汗を軽減する。
【0163】
(実施例18)
後に詳述するように混合された、以下の成分を含む長期装着のアイシャドーを調製する。
【0164】
【表7】
1シクロメチコン中5%のジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー。
【0165】
(実施例19)
長期装着性日焼け止め剤製品を、以下に詳述するように調製する。
【0166】
【表8】
適当な容器中にて、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム、メチルパラベンを混ぜ合わせることによって水相を調製する。別の容器に、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、変性ベンゾフェノン−3、メトキシケイ皮酸オクチル、イソヘキサデカン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、プロピルパラベン、サリチル酸オクチル、ステアレス−21、ステアレス−2、及びベへニルアルコールを混ぜ合わせることによって油相を調製する。剪断しながら油相を水相の中に混合し、エマルションを形成する。剪断しながらエマルションを60℃に冷却し、セピゲル(Sepigel)305を加える。該エマルションをゆっくり撹拌し、およそ30℃に冷却して所望のように包装する。
【0167】
(実施例20)
長期装着性日焼け止め剤製品を、以下に詳述するように製造する。
【0168】
【表9】
適当な容器中にて、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム、メチルパラベンを混ぜ合わせることによって水相を調製する。別の容器に、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、変性ベンゾフェノン−3、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、イソヘキサデカン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、プロピルパラベン、サリチル酸オクチル、及び変性PEG−100を混ぜ合わせることによって油相を調製する。剪断しながら油相を水相の中に混合し、エマルションを形成する。該エマルションを剪断しながら60℃に冷却し、セピゲル(Sepigel)305、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸、及びトリエタノールアミンを加える。該エマルションをゆっくり撹拌し、およそ30℃に冷却して所望のように包装する。
【0001】
本出願は米国仮出願第60/273,931号(2001年3月7日提出)の出願日遡及の利益を享受するものである。
【0002】
本発明は、哺乳類の皮膚への使用に好適な化粧品組成物に関する。これらの組成物は、化粧有益剤を哺乳類の皮膚に付着することができる結合剤を含む。特に、該結合剤は、化粧有益剤に結合するジアゾニウム塩であり、その後続いて該有益剤が皮膚に直接又は間接的に結合する。
【背景技術】
【0003】
化粧有益剤をヒトの皮膚に局所的に適用してもよいことは、皮膚の美容ケア分野において周知である。モイスチャライザー、湿潤剤、着色化粧品等の様々な目的で皮膚に適用できる有益剤が多数存在する。しかし、これらの各分野で生じる共通の問題が存在する。問題は、化粧有益剤が適用される皮膚への該化粧有益剤の実質性の欠如である。即ち、適用される有益剤が、いかなる顕著な程度にも長期装着の結果が達成されるようには皮膚に「固着」できない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、局所的に適用される製品に典型的なこの実質性の欠乏を、化学的フックに基づく技術を利用することによって解決しようとする。本発明で作用する化学的フックは、問題の化粧有益剤と、皮膚に見出される1つ又は複数のタンパク質分子との間の接着機構として機能するジアゾニウム塩結合剤である。特に、出願者は、様々な有益剤の改善された実質性が皮膚上で見られるような好適な結合剤として、ジアゾニウム塩が機能することを見出した。
【0005】
理論に制限されることなく、化学的フック結合剤は、次の化学反応によって示されるように、皮膚、角皮、及び毛髪のようなタンパク質基質中に存在する特定のアミノ酸に共有結合して、所望の化粧有益剤の基質への実質的な結合を形成する。
【0006】
【化1】
式中、AAは、アミノ基、スルフヒドリル基、カルボキシル基、又はヒドロキシル基を含有する官能性アミノ酸を表し、Xは以下に定義される。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、a)安全且つ有効な量の、次の構造、
【0008】
【化2】
(式中、Xは化学リンカーに結合していてもよいし又は結合していなくてもよい化粧有益剤を表す)を有するジアゾニウム塩結合剤と、b)該結合剤用の化粧品的に許容可能なキャリアとを含み、該組成物が哺乳類のタンパク質基質に局所的に投与され、該結合剤が該基質に含有されるタンパク質と反応して、該結合剤及びそのため化粧有益剤が基質に共有結合する化粧品組成物に関する。本発明は更に、上述の組成物と同様に、特許請求の範囲に記載されている組成物を含む様々な製品を使用する方法に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本発明は、哺乳類の皮膚に永続的に付着する化粧有益剤を放出できる局所用組成物に関する。これらの組成物の必須成分を下記に示す。また本発明の実施形態において有用な様々な任意の構成成分及び好ましい構成成分についての非限定的な説明を含む。
【0010】
本明細書で使用する時、「安全且つ有効な量」とは、明確な効果を有意義に誘発する(例えば、顕著な化粧的利益を付与する)のに十分であるが、信頼できる医学的判定の範囲内で、重い副作用(例えば、過度の毒性又はアレルギー反応)を回避するように十分に低い、即ち、合理的な利益対危険比を示す、化合物、構成成分、又は組成物(該当する場合)の量を意味する。
【0011】
本明細書で使用する時、「化粧有益剤」とは、それが適用された表面、好ましくは皮膚に美的特徴を付与する化合物、物質、及び/又は活性物質を意味する。
【0012】
本明細書で使用する時、「化学リンカー」とは、化粧有益剤と結合剤との間に「化学的フック」が形成されるように共有結合を形成するへテロ原子、例えば、S、N、Se、O、置換又は非置換アリール、Si、SiO、シロキサン「D」基[{(CH3)}−Si−O3]、シロキサン「M」基[{(CH3)3}−Si−O]、及びシロキサン「T」基[{(CH3)}−Si−O3/2]を任意選択的に含有する炭化水素鎖を表す。
【0013】
本発明は、本明細書に記載される必要な成分又は任意の成分及び/又は制限のいずれかを含むか、それらからなるか、又は実質的にそれらからなり得る。
【0014】
全てのパーセンテージ及び割合は指示がない限り重量をベースに計算されている。全てのパーセンテージは指示がない限り組成物全体をベースに計算されている。
【0015】
全ての分子量は重量平均分子量であり、単位はグラム/モルで表わされる。
【0016】
全ての成分レベルは、指示がない限り、溶媒、副生成物、又は市販供給源中に存在する可能性のあるその他の不純物を含まない。
【0017】
全ての測定は、指示がない限り、およそ23℃(73°F)の室温で行った。
【0018】
本明細書において参考にした全ての文書は、特許、特許出願、及び出版物を含めて、それらの全体を参考のために本明細書に示す。
【0019】
(ジアゾニウム塩結合剤)
本発明の組成物は、次の構造、
【0020】
【化3】
(式中、Xは化学リンカーに結合していてもよいし又は結合していなくてもよい化粧有益剤を表す)を有するジアゾニウム塩結合剤を含む。好ましい実施形態において、Xは、Xとジアゾニウム塩結合剤との間のコネクタとして作用する化学リンカーに結合してもよい。好適な化学リンカーにはS、N、Se、O、置換又は非置換アリール、Si、SiO、シロキサン「D」基[{(CH3)}−Si−O3]、シロキサン「M」基{(CH3)3}−Si−O]、シロキサン「T」基[{(CH3)}−Si−O3/2]等のようなヘテロ原子を含有する炭化水素鎖が挙げられるが、これらに限定されない。更に好ましい実施形態においては、化学リンカーはアリール基である。アリールリンカーは結合剤の安定性を強化することが見出されている。
【0021】
本発明の化粧有益剤は、皮膚への付着又は接着によって治療的又は美的な皮膚への利益を提供するのに好適である。好適な化粧剤には、吸収剤、抗ニキビ活性物質、抗ケーキング剤、抗セルライト剤、消泡剤、抗カビ活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、酸化防止剤、制汗/脱臭活性物質、皮膚萎縮防止活性物質、抗ウイルス剤、抗しわ活性物質、人工日焼け剤及び促進剤、収れん剤、バリア修復剤、バインダー、緩衝剤、増量剤、キレート剤、着色剤、染料、酵素、精油、被膜形成剤、香味料、芳香剤、湿潤剤、ヒドロコロイド、光散乱剤、ネイルエナメル、不透明化剤、蛍光増白剤、光学的変性剤、微粒子、香料、pH調節剤、金属イオン封鎖剤、皮膚コンディショナー/モイスチャライザー、肌触り変性剤、皮膚保護剤、皮膚感覚剤、皮膚処理剤、皮膚剥離剤、美白剤、皮膚沈静及び/又は治癒剤、皮膚肥厚剤、日焼け止め活性物質、局所麻酔剤、ビタミン化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられるが、これらに限定されない。本発明の化粧有益剤は実質的に抗菌ポリマーを含まない。特に、このような剤はビグアニドポリマーを含むことは意図しない。本明細書で使用する時、「実質的に含まない」とは、該成分が従来の方法によって容易に検出できないような量で含まれることを意味する。
【0022】
好適な着色剤には、ファンデーション、頬紅、しみカバー組成物、及びその他の典型的な着色化粧用製品に使用されるものが挙げられる。このような剤は、事実上、メークアップ用途に好適な化粧品組成物を生じる。
【0023】
本発明の化粧有益剤は、化学リンカーを介して結合剤に結合(除去可能に又は固着可能に)するのに十分に適し、またその能力を有する。好ましい実施形態において、本発明の組成物は、結合剤と化粧有益剤の組み合わせを組成物の約0.001重量%〜約50重量%含む。実際には、組み合わせのより一層好ましい量は、好ましさの低いものから順に、組成物の約0.01重量%〜約35重量%、0.1重量%〜約20重量%、0.1重量%〜約15重量%、1%〜約10重量%、及び2重量%〜約7重量%である。更に、このような組み合わせにおいて、結合剤と化粧有益剤との組み合わせは該組み合わせの約10重量%〜約90重量%の化粧有益剤を含むことが好ましい。より好ましくは、前記組み合わせは約20重量%〜約90重量%の化粧有益剤を含む。更により好ましくは、前記組み合わせは約30重量%〜85重量%の化粧有益剤を含む。一層更に好ましくは、前記組み合わせは約50重量%の化粧有益剤を含む。好適な化粧有益剤には以下のものが挙げられるが、これらに限定されない。
【0024】
疎水性コンディショナー
化粧有益剤は、1つ又は複数の疎水性コンディショナーであってもよい。好ましくは、疎水性コンディショナーの加重算術平均溶解度パラメータは10.5以下である。化合物の1つが10.5より大きい独立した溶解度パラメータを有する場合、溶解度パラメータのこの数学的定義に基づいて、例えば、2つ以上の化合物を含む疎水性コンディショナーに要求される加重算術平均溶解度パラメータ、即ち10.5以下を達成することは可能であることが認められる。
【0025】
溶解度パラメータは、当業者の配合化学者には周知であり、配合過程において物質の相溶性及び溶解度を決める指針として日常的に用いられている。
【0026】
化学的化合物の溶解度パラメータ、δは、その化合物についての凝集エネルギー密度の平方根として定義される。通常、化合物に対する溶解度パラメータは、以下の方程式を用いて、気化熱に対する付加基の寄与一覧表に記載の値及びその化合物の成分のモル体積から計算する。
【0027】
【数1】
式中、ΣiEiは付加基の寄与する気化熱の総計であり、Σimiは付加基の寄与するモル体積の総計である。
【0028】
多種多様な原子及び原子の基に対する付加基の寄与する気化熱及びモル体積の標準一覧表は、バートン(Barton)A.F.M.溶解度パラメータハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)、CRC出版(CRC Press)、6章、表3、64〜66頁(1985年)に集約されている。上の溶解度パラメータの方程式は、R.F.フェドールズ(Fedors)の「溶解度パラメータと液体のモル容量の両者を計算する方法(A Method for Estimating Both the Solubility Parameters and Molar Volumes of Liquids)」ポリマー工学と科学(Polymer Engineering and Science)第14巻2号、147〜154頁(1974年2月)に記載されている。
【0029】
溶解度パラメータは混合物の法則に従い、物質の混合物に対する溶解度パラメータはその混合物の各成分に対する溶解度パラメータを加重して計算した平均(即ち加重平均)によって与えられる。化学物理ハンドブック(Handbook of Chemistry and Physics)、57版、CRC出版(CRC Press)、C−726頁(1976〜1977年)参照。
【0030】
溶解度パラメータも多種多様な化学物質について一覧表にまとめられている。溶解度パラメータの一覧表は、上で引用した「溶解度パラメータのハンドブック(Handbook of Solubility Parameters)」に見られる。C.D.ボーガン(Vaughan)の「製品、包装品、浸透、及び保存における溶解度効果」(Solubility Effects In Product, Package, Penetration, And Preservation)、化粧品及びトイレタリー(Cosmetics and Toiletries)103巻、1988年10月号、47〜69頁も参照のこと。
【0031】
疎水性コンディショナーの非限定的な例としては、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルカリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油、硬化植物油、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジC8〜C30アルキルエーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。
【0032】
本明細書では約7個〜約40個の炭素原子を有する直鎖及び分枝鎖炭化水素が有用である。これらの炭化水素物質の非限定的な例としては、ドデカン、イソドデカン、スクアラン、コレステロール、水素添加ポリイソブチレン、ドコサン(即ち、C22炭化水素)、ヘキサデカン、イソヘキサデカン(パーメチル(Permethyl)(登録商標)101Aとして、米国ニュージャージー州サウス・プレインフィールドのプレスパース(Presperse)から市販されている炭化水素)が挙げられる。C7〜C40分枝状炭化水素の一分類であるC7〜C40イソパラフィンは本明細書で有用である。分枝鎖液体炭化水素であるポリデセンも本明細書において有用であり、商品名ピュアシン(Puresyn)100(登録商標)及びピュアシン3000(登録商標)としてモービル・ケミカル(MobileChemical、ニュージャージー州エジソン)から市販されている。
【0033】
芳香族誘導体と同様に直鎖及び分枝鎖物質を含むC1〜C30カルボン酸及びC2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステルも有用である。C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、及びC1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステルのようなエステルも有用である。本明細書では直鎖、分枝鎖、及びアリールカルボン酸が含まれる。このような物質のプロポキシル化及びエトキシル化誘導体も有用である。非限定的な例には、セバシン酸ジイソプロピル、アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、プロピオン酸ミリスチル、ジステアリン酸エチレングリコール、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ネオペンタン酸イソデシル、マレイン酸ジ−2−エチルヘキシル、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸ミリスチル、ステアリン酸ステアリル、ステアリン酸セチル、ベヘニル酸ベヘン、マレイン酸ジオクチル、セバシン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソプロピル、オクタン酸セチル、ジリノール酸ジイソプロピル、カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−6カプリル/カプリントリグリセリド、PEG−8カプリル/カプリントリグリセリド、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0034】
また有用なのは、糖及び関連物質の様々なC1〜C30モノエステル及びポリエステルである。これらのエステルは、糖又はポリオール部分及び1つ又は複数のカルボン酸部分に由来する。構成要素である酸及び糖によっては、これらのエステルは、室温で液体又は固体形態をとることができる。液状エステルの例としては、グルコーステトラオレエート、大豆油脂肪酸(不飽和)のグルコーステトラエステル、混合大豆油脂肪酸のマンノーステトラエステル、オレイン酸のガラクトーステトラエステル、リノール酸のアラビノーステトラエステル、キシローステトラリノレート、ガラクトースペンタオレエート、ソルビトールテトラオレエート、不飽和大豆油脂肪酸のソルビトールヘキサエステル、キシリトールペンタオレエート、スクローステトラオレエート、スクロースペンタオレテート、スクロースヘキサオレエート、スクロースヘプタオレエート、スクロースオクタオレエート、及びこれらの混合物が挙げられる。固体状エステルの例には、カルボン酸エステル部分が1:2のモル比でパルミトレエートとアラキデートであるソルビトールヘキサエステル、カルボン酸エステル部分が1:3のモル比でリノレートとベヘネートであるラフィノースのオクタエステル、エステル化カルボン酸部分が3:4のモル比でヒマワリの種油脂肪酸とリグノセレートであるマルトースのヘプタエステル、エステル化カルボン酸部分が2:6のモル比でオレエートとベヘネートであるスクロースのオクタエステル、及びエステル化カルボン酸部分が1:3:4のモル比でラウレート、リノレートと、ベヘネートであるスクロースのオクタエステルが挙げられる。好ましい固体物質は、エステル化度が7〜8であり、脂肪酸部分がC18モノ−及び/又はジ−不飽和及びベヘン酸であり、不飽和:ベヘン酸のモル比が1:7〜3:5であるスクロースポリエステルである。特に好ましい固体の糖ポリエステルは、分子中に約7のベヘン脂肪酸部分及び約1のオレイン酸部分があるスクロースのオクタエステルである。その他の物質としては、スクロースの綿実油又は大豆油の脂肪酸エステルが挙げられる。エステル物質は、米国特許第2,831,854号、米国特許第4,005,196号(ジャンダセック(Jandacek)、1977年1月25日発行)、米国特許第4,005,195号(ジャンダセック、1977年1月25日発行)、米国特許第5,306,516号(レットン(Letton)ら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,306,515号(レットンら、1994年4月26日発行)、米国特許第5,305,514号(レットンら、1994年4月26日発行)、米国特許第4,797,300号(ジャンダセックら、1989年1月10日発行)、米国特許第3,963,699号(リッジ(Rizzi)ら、1976年6月15日発行)、米国特許第4,518,772号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)、米国特許第4,517,360号(ボルペンハイン(Volpenhein)、1985年5月21日発行)に更に記載されている。
【0035】
ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、及びポリアルカリールシロキサン類のような非揮発性シリコーンも有用なオイルである。これらのシリコーンは、米国特許第5,069,897号(オア(Orr)、1991年12月3日発行)に開示されている。ポリアルキルシロキサンは、一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR3に相当し、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル基であり、より好ましくはメチル基である)、xは約500までの整数で、望ましい分子量を達成するために選択される。市販されているポリアルキルシロキサンとしては、ジメチコーンとしても知られているポリジメチルシロキサンが挙げられ、その非限定的な例としては、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)が販売しているヴィカシル(Vicasil)(登録商標)シリーズ、及びダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)が販売しているダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)200シリーズが挙げられる。本明細書で有用なポリジメチルシロキサンの具体例には、10センチストークスの粘度及び200℃を超える沸点を有するダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)225流体、並びにダウ・コーニング(登録商標)200流体でそれぞれ50、350、及び12,500センチストークスの粘度、及び200℃を超える沸点を有するものが挙げられる。一般化学式、[(CH2)3SiO1/2]x[SiO2]yに相当するポリマー物質であるトリメチルシロキシシリケートなどの物質も有用であり、式中、xは約1〜約500の整数であり、yは約1〜約500の整数である。市販のトリメチルシロキシシリケートは、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)593流体として、ジメチコーンとの混合物として販売されている。ヒドロキシ末端を持つジメチルシリコーンであるジメチコノールも本明細書では有用である。このような物質は一般化学式、R3SiO[R2SiO]xSiR2OH及びHOR2SiO[R2SiO]xSiR2OHで表すことができ、式中、Rはアルキル基であり(好ましくはRはメチル又はエチル、更に好ましくはメチルである)、xは、望ましい分子量を達成するために選択される約500までの整数である。市販のジメチコノールは、通常、ジメチコーン又はシクロメチコンとの混合物(例えば、ダウ・コーニング(Dow Corning)(登録商標)1401、1402、及び1403流体)として販売されている。ポリアルキルアリールシロキサンもここでは有用であり、25℃にて約15〜約65センチストークスの粘度を有するポリメチルフェニルシロキサンが好ましい。このような物質は、例えば、SF1075メチルフェニル流体(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)により販売されている)、及び556化粧品グレードのフェニルトリメチコーン流体(ダウ・コーニング社(Dow Corning Corporation)により販売されている)として入手可能である。メチルデシルシリコーン及びメチルオクチルシリコーン等のアルキル化シリコーンは、本発明において有用であり、ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より市販されている。また、アルキル鎖の炭素数が10〜50である、アルキルメチコーン及びアルキルジメチコーン等のアルキル修飾シロキサンも本発明において有用である。このようなシロキサンは、商品名エイビル・ワックス(ABIL WAX)9810(C24〜C28アルキルメチコーン)(ゴールドシュミット(Goldschmidt)より販売)、及びSF1632(セテアリールメチコーン)(ゼネラル・エレクトリック社(General Electric Company)より販売)として市販されている。シクロメチコン/ジメチコーンコポリオール混合物も、配合助剤/コンディショナーとして特に有用である。好適な混合物は、DC3225Q(登録商標)の商標名で販売されている。
【0036】
また、植物油及び硬化植物油も本発明において有用である。植物油及び硬化植物油の例としては、ベニバナ油、ヒマシ油、ココヤシ油、綿実油、メンハーデン油、パーム核油、パーム油、ピーナツ油、大豆油、菜種油、アマニ油、米糠油、松根油、ゴマ油、ヒマワリ種子油、硬化ベニバナ油、硬化ヒマシ油、硬化ヤシ油、硬化綿実油、硬化メンハーデン油、硬化パーム核油、硬化パーム油、硬化ピーナツ油、硬化大豆油、硬化菜種油、硬化アマニ油、硬化米糠油、硬化ゴマ油、硬化ヒマワリ種子油、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0037】
また、ポリプロピレングリコールのC4〜C20アルキルエーテル、ポリプロピレングリコールのC1〜C20カルボン酸エステル、及びジ−C8〜C30アルキルエーテルも有用である。このような物質の非限定的な例としては、PPG−14ブチルエーテル、PPG−15ステアリルエーテル、ジオクチルエーテル、ドデシルオクチルエーテル、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0038】
また、疎水性キレート化剤も疎水性コンディショナーとして本発明において有用である。好適な剤は、米国特許第4,387,244号(スキャンロン(Scanlon)ら、1983年6月7日発行)、並びに同時係属米国特許出願番号第09/258,747号及び第09/259,485号(シュワルツ(Schwartz)らの名において、1999年2月26日出願)に記載されている。
【0039】
好ましい疎水性コンディショナーは、鉱物油、ワセリン、レシチン、水素添加レシチン、ラノリン、ラノリン誘導体、C7〜C40分枝鎖炭化水素、C1〜C30カルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C2〜C30ジカルボン酸のC1〜C30アルコールエステル、C1〜C30カルボン酸のモノグリセリド、C1〜C30カルボン酸のジグリセリド、C1〜C30カルボン酸のトリグリセリド、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のエチレングリコールジエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールモノエステル、C1〜C30カルボン酸のプロピレングリコールジエステル、糖のC1〜C30カルボン酸モノエステル及びポリエステル、ポリジアルキルシロキサン類、ポリジアリールシロキサン類、ポリアルキルアリールシロキサン類、3〜9個のケイ素原子を有するシクロメチコン類、植物油、硬化植物油、ポリプロピレングリコールC4〜C20アルキルエーテル、ジ(C8〜C30アルキル)エーテル、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0040】
親水性コンディショナー
本発明の化粧有益剤はまた、1つ又は複数の親水性コンディショナーであってもよい。親水性コンディショナーの非限定的な例としては、多価アルコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、尿素類、ピロリドンカルボン酸、エトキシル化及び/又はプロポキシル化C3〜C6ジオール及びトリオール、α−ヒドロキシC2〜C6カルボン酸、エトキシル化及び/又はプロポキシル化糖、ポリアクリル酸コポリマー、炭素原子数約12以下の糖、炭素原子数約12以下の糖アルコール、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。有用な親水性コンディショナーの具体的な例としては、尿素;グアニジン;グリコール酸及びグリコール酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);乳酸及び乳酸塩(例えば、アンモニウム及び第四級アルキルアンモニウム);スクロース、フルクトース、グルコース、エルスロース、エリスリトール、ソルビトール、マンニトール、グリセロール、ヘキサントリオール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ヘキシレングリコール等;PEG−2、PEG−3、PEG−30、PEG−50等のポリエチレングリコール、PPG−9、PPG−12、PPG−15、PPG−17、PPG−20、PPG−26、PPG−30、PPG−34等のポリプロピレングリコール;アルコキシル化グルコース;ヒアルロン酸;陽イオン性スキンコンディショニングポリマー(例えば、ポリクアテルニウムポリマー等の第四級アンモニウムポリマー);及びこれらの混合物等の物質が挙げられる。本発明の物品においては、特にグリセロールが好ましい親水性コンディショナーである。また、あらゆる種々の形態のアロエベラ(例えば、アロエベラ・ジェル)、キトサン及びキトサン誘導体、例えば、キトサンラクテート、ラクタミドモノエタノールアミン;アセトアミドモノエタノールアミン;及びこれらの混合物等の物質も有用である。また有用なものは、米国特許第4,976,953号(オア(Orr)ら、1990年12月11日発行)に記載されるようなプロポキシル化グリセロールである。
【0041】
構造化コンディショナー
本発明の化粧有益剤はまた、構造化コンディショナーであってもよい。好適な構造化コンディショナーとしては、セラミド、リポソーム等の小胞状構造が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
コアセルベート
本発明の化粧有益剤は、コアセルベート形成剤であってもよい。好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陽イオン性ポリマー、陰イオン性界面活性剤、及び該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含む。陽イオン性ポリマーは、天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー、合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー、天然主鎖の両性型ポリマー、合成主鎖の両性型ポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択され得る。
【0043】
更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは、ポリクアテルニウム−4、ポリクアテルニウム−10、ポリクアテルニウム−24、PG−ヒドロキシエチルセルロースアルキルジモニウムクロライド、グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、ヒドロキシプロピルグアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロライド、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の第四級アンモニウムポリマー;ポリクアテルニウム−2、ポリクアテルニウム−6、ポリクアテルニウム−7、ポリクアテルニウム−11、ポリクアテルニウム−16、ポリクアテルニウム−17、ポリクアテルニウム−18、ポリクアテルニウム−28、ポリクアテルニウム−32、ポリクアテルニウム−37、ポリクアテルニウム−43、ポリクアテルニウム−44、ポリクアテルニウム−46、ポリメタクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド、アクリルアミドプロピルトリモニウムクロライド/アクリルアミドコポリマー、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の第四級アンモニウムポリマー;キトサン、四級化タンパク質、加水分解タンパク質、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される天然主鎖の両性型ポリマー;ポリクアテルニウム−22、ポリクアテルニウム−39、ポリクアテルニウム−47、アジピン酸/ジメチルアミノヒドロキシプロピルジエチレントリアミンコポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノエチルメタクリレートコポリマー、ビニルカプロラクタム/ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドターポリマー、ポリビニルピロリドン/ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドコポリマー、ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される合成主鎖の両性型ポリマー;並びにこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陽イオン性ポリマーは合成主鎖の両性型ポリマーである。更に一層好ましくは、陽イオン性ポリマーはポリアミンである。
【0044】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである場合、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリプロピレンイミン、ポリリシン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることが好ましい。更に好ましくは、陽イオン性ポリアミンポリマーはポリエチレンイミンである。
【0045】
陽イオン性ポリマーがポリアミンである特定の実施形態では、ポリアミンは疎水的に又は親水的に修飾されていてもよい。この例では、陽イオン性ポリアミンポリマーは、ベンジル化ポリアミン、エトキシル化ポリアミン、プロポキシル化ポリアミン、アルキル化ポリアミン、アミド化ポリアミン、エステル化ポリアミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。組成物は、組成物の約0.01重量%〜約20重量%、更に好ましくは約0.05重量%〜約10重量%、最も好ましくは約0.1重量%〜約5重量%の陽イオン性ポリマーを含む。
【0046】
好ましくは、コアセルベート形成化粧有益剤としては、上記陰イオン性界面活性剤はサルコシネート、グルタメート、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸アンモニウム、ラウレス−n−硫酸ナトリウム、イセチオネート、グリセリルエーテルスルホネート、スルホサクシネート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。更に好ましくは、陰イオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルグルタミン酸モノナトリウム、アルキル硫酸ナトリウム、アルキル硫酸アンモニウム、アルキレス硫酸ナトリウム、アルキレス硫酸アンモニウム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。
【0047】
好適なコアセルベート形成剤については、同時係属米国特許出願番号第09/397,747号(シュワルツ(Schwartz)ら)、第09/397,746号(ハインリヒ(Heinrich)ら)、第09/397,712号(シュワルツら)、第09/397,723号(ハインリヒら)、及び第09/397,722号(ベンキタラマン(Venkitaraman)ら)に更に記載されており、これらの各々は1999年9月16日に出願されたものである。
【0048】
あるいは、コアセルベート形成化粧有益剤は、陰イオン性ポリマー、陽イオン性界面活性剤、並びに該ポリマー及び界面活性剤用の皮膚科学的に許容可能なキャリアを含んでもよい。陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、アクリル酸、アクリルアミド、及び他の天然又は合成ポリマー(例えば、ポリスチレン、ポリブテン、ポリウレタン等)のコポリマー、天然由来のガム、並びにこれらの組み合わせからなる群から選択されてもよい。好適なガムとしては、アルギネート(例えば、アルギン酸プロピレングリコール)、ペクチン、キトサン(例えば、キトサンラクテート)、及び修飾ガム(例えば、デンプンオクテニルコハク酸塩)、及びこれらの組み合わせが挙げられる。更に好ましくは、陰イオン性ポリマーは、ポリアクリル酸ポリマー、ポリアクリルアミドポリマー、ペクチン、キトサン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される。好適な陽イオン性界面活性剤としては本明細書に記載したものが挙げられるが、それらに限定されない。
【0049】
着色剤
本発明の組成物は、1つ又は複数の着色剤を含む結合剤を含んでもよい。好適な着色剤には、化粧有益剤としての顔料、染料、レーキ、又はこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好ましい顔料には、酸化鉄及び酸化チタンが挙げられるが、これらに限定されない。好適な染料には、食品医薬品及び化粧品用(FD&C)認可着色剤、医薬品及び化粧品用(D&C)認可着色剤、並びに欧州及び日本での使用が認可されているものが挙げられる。マーミオン(Marmion)D.M.著、米国食品、医薬品、化粧品、及び医療機器用着色剤ハンドブック(Handbook of US Colorants for Food,Drugs,Cosmetics,and Medical Devices)、第3版、1991年参照。
【0050】
ビタミン化合物
本発明の組成物は、ビタミン化合物、その前駆体、及びその誘導体を化粧有益剤として含んでもよい。このようなビタミン化合物は、天然の形態であっても合成形態であってもよい。好適なビタミン化合物には、ビタミンA(例えば、ベータカロチン、レチノイン酸、レチノール、レチノイド、パルミチン酸レチニル、プロプリオン酸レチニルなど)、ビタミンB(例えば、ニコチン酸、ニコチン酸アミド、リボフラビン、パントテン酸など)、ビタミンC(例えば、アスコルビン酸など)、ビタミンD(例えば、エルゴステロール、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなど)、ビタミンE(例えば、トコフェロールアセテートなど)、及びビタミンK(例えば、フィトナジオン、メナジオン、フチオコールなど)化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0051】
例えば、ビタミンB3化合物は、1997年4月11日出願の同時係属米国特許出願番号第08/834,010号(1997年10月30日発行の国際公開第97/39733A1号に相当する)に記述されているように、皮膚の状態を調整するのに特に有用であり、この文献は参考のためにその全てを本明細書に示す。本発明の組成物は、好ましくは約0.01%〜約50%、より好ましくは約0.1%〜約10%、更により好ましくは約0.5%〜約10%、更により一層好ましくは約1%〜約5%、最も好ましくは約2%〜約5%のビタミンB3化合物を含む。
【0052】
本明細書で使用する時、「ビタミンB3化合物」とは次の構造式、
【0053】
【化4】
(式中、Rは−CONH2(即ち、ニコチン酸アミド)、−COOH(即ち、ニコチン酸)、又は−CH2OH(即ち、ニコチニルアルコール);これらの誘導体;及び上記いずれかの塩である)を有する化合物を意味する。
【0054】
前述のビタミンB3化合物の代表的な誘導体としては、ニコチン酸の非血管拡張性エステル、ニコチニルアミノ酸、カルボン酸のニコチニルアルコールエステル、ニコチン酸N−オキシド、及びナイアシンアミドN−オキシドを含む、ニコチン酸エステルが挙げられる。
【0055】
好適なビタミンB3化合物の例は当該技術分野において周知であり、多数の供給元、例えば、シグマ・ケミカル社(Sigma Chemical Company)(ミズーリ州セントルイス)、ICNバイオメディカルズ社(ICN Biomedicals、Inc.)(カリフォルニア州アーヴィン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company)(ウィスコンシン州ミルウォーキー)より市販されている。
【0056】
ビタミン化合物は、実質的には純粋な物質として、又は天然(例えば、植物)原料から好適な物理的及び/又は化学的分離をすることによって得られる抽出物として含まれてもよい。
【0057】
抗にきび活性物質
本発明の化粧有益剤として有用な抗ニキビ活性物質の例としては、サリチル酸(o−ヒドロキシ安息香酸)、5−オクタノイルサリチル酸等のサリチル酸の誘導体、及びレゾルシノール等の角質溶解剤;レチン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス)等のレチノイド;イオウを含有するD型及びL型アミノ酸及びこれらの誘導体及び塩、特にこれらのN−アセチル誘導体であって、好ましい例はN−アセチル−L−システイン;リポ酸;過酸化ベンゾイル、オクトピロックス、テトラサイクリン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロバニライド、アゼライン酸及びその誘導体、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、酢酸エチル、クリンダマイシン、及びメクロサイクリン等の抗生物質及び抗菌剤;フラボノイド等のセボスタット;並びに硫酸シムノール及びその誘導体、デオキシコール酸、及びコール酸等の胆汁酸塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0058】
抗しわ活性物質及び皮膚萎縮防止活性物質
本発明の化粧有益剤として有用な抗しわ活性物質及び皮膚萎縮防止活性物質の例としては、レチン酸及びその誘導体(例えば、シス及びトランス);レチノール;レチニルエステル;ニコチン酸アミド及びその誘導体;イオウを含有するD型及びL型アミノ酸及びこれらの誘導体及び塩、特にN−アセチル誘導体で、好ましい例としてはN−アセチル−L−システイン;チオール、例えば、エタンチオール;テルペンアルコール(例えば、ファルネソール);ヒドロキシ酸、フィチン酸、リポ酸;リソフォスファチド酸、α−ヒドロキシ酸(例えば、乳酸及びグリコール酸)、β−ヒドロキシ酸(例えば、サリチル酸)、及び皮膚剥離剤(例えば、フェノール等)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0059】
酵素
本発明の化粧有益剤はまた、1つ又は複数の酵素であってもよい。好ましくは、このような酵素は皮膚科学的に許容可能である。好適な酵素としては、ケラチナーゼ、プロテアーゼ、アミラーゼ、サブチリシン、その他のペプチド、及びタンパク質等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0060】
ジ−、トリ−、テトラ−、及びペンタペプチド、並びにこれらの誘導体等が挙げられるが、これらに限定されないペプチドは、本発明の化粧有益剤として安全且つ有効な量で含まれてもよい。本明細書で使用する時、「ペプチド」という用語は、天然起源のペプチド及び合成ペプチドの両方を意味する。また、本明細書で有用なのは、ペプチドを含有する天然起源の組成物及び市販されている組成物である。
【0061】
日焼け止め活性物質
日焼け止め活性物質も本明細書で化粧有益剤として有用である。多種多様な日焼け止め剤は、米国特許第5,087,445号(1992年2月11日発行、ヘイフィー(Haffey)ら);米国特許第5,073,372号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);米国特許第5,073,371号(1991年12月17日、ターナー(Turner)ら);及びサガリン(Sagarin)ら著、化粧品の科学と技術(Cosmetics Science and Technology)、VIII章の189頁以降に記載されている。本発明の組成物において有用な日焼け止め剤の非限定的な例には、2−エチルヘキシル−p−メトキシケイ皮酸、2−エチルヘキシルN,N−ジメチル−p−アミノ安息香酸、p−アミノ安息香酸、2−フェニルベンジミダゾール−5−スルホン酸、オクトクリレン、オキシベンゼン、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル、4,4’−メトキシ−t−ブチルジベンゾイルメタン、4−イソプロピルジベンゾイルメタン、3−ベンジリデンカンファー、3−(4−メチルベンジリデン)カンファー、二酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、酸化鉄、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。その他の有用な日焼け止め剤は、米国特許第4,937,370号(サバテリ(Sabatelli)、1990年6月26日発行)、及び米国特許第4,999,186号(サバテリ(Sabatelli)ら、1991年3月12日発行)に開示のものである。このような日焼け止め剤の特に好ましい例としては、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−ヒドロキシジベンゾイルメタンとの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゾフェノンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)ジベンゾイルメタンの4−N,N−(2−エチルヘキシル)メチルアミノ安息香酸エステル、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。使用し得る日焼け止め剤の正確な量は、選んだ日焼け止め剤及び達成される所望の日焼け防止指数(SPF)に依存して変化する。SPFとは、一般に使用される、紅斑に対する日焼け止め剤の光防護指標である。
【0062】
キレート剤
本発明の組成物の結合剤はまた、化粧有益剤としてキレート剤を含んでもよい。本明細書で用いる「キレーター」又は「キレート剤」とは、金属イオンが容易に化学反応に加わったり、化学反応を触媒したりしないように、錯体を形成することによって系から金属イオンを除くことができる活性物質を意味する。キレート剤を含むことは、過度の鱗屑又は皮膚組織変化の一因となるような紫外線照射から、及び皮膚の損傷を起こし得るようなその他の環境化学物質から保護するために特に有用である。
【0063】
安全且つ有効な量のキレート剤を、好ましくは組成物の約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約1重量%〜約5重量%の量で主題発明の組成物に加えてもよい。本発明に有用な代表的なキレート剤の例は、米国特許第5,487,884号(ビセット(Bissett)ら、1996年1月30日発行)、国際公開第91/16035号(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)、及び国際公開第91/16034号(ブッシュ(Bush)ら、1995年10月31日発行)に開示されている。主題の発明の組成物に使用される好ましいキレート剤は、フリルジオキシム、フリルジオキシム誘導体、フリルモノオキシム、フリルモノオキシム誘導体、及びこれらの組み合わせである。
【0064】
フラボノイド
本発明の化粧有益剤はまた、フラボノイド化合物であってもよい。フラボノイドは、米国特許第5,686,082号及び第5,686,367号に広く開示されている。本発明で使用するのに好適なフラボノイドは、非置換フラバノン、モノ−置換フラバノン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラバノン;非置換カルコン、モノ−置換カルコン、ジ−置換カルコン、トリ−置換カルコン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるカルコン;非置換フラボン、モノ−置換フラボン、ジ−置換フラボン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるフラボン;1つ又は複数のイソフラボン;非置換クマリン、モノ−置換クマリン、ジ−置換クマリン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクマリン;非置換クロモン、モノ−置換クロモン、ジ−置換クロモン、及びこれらの混合物からなる群から選択されるクロモン;1つ又は複数のジクマロール;1つ又は複数のクロマノン;1つ又は複数のクロマノール;これらの異性体(例えば、シス/トランス異性体);並びにこれらの混合物である。本明細書で使用する「置換した」という用語は、フラボノイドの1つ又は複数の水素原子が独立して、ヒドロキシル、C1〜C8アルキル、C1〜C4アルコキシル、O−グリコシド等、又はこれら置換基の混合で置換されているフラボノイドを意味する。
【0065】
好適なフラボノイドの例としては、非置換フラバノン、モノ−ヒドロキシフラバノン(例えば、2’−ヒドロキシフラバノン、6−ヒドロキシフラバノン、7−ヒドロキシフラバノンなど)、モノ−アルコキシフラバノン(例えば、5−メトキシフラバノン、6−メトキシフラバノン、7−メトキシフラバノン、4’−メトキシフラバノンなど)、非置換カルコン(特に、非置換トランス−カルコン)、モノ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’−ヒドロキシカルコン、4’−ヒドロキシカルコンなど)、ジ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’,4−ジヒドロキシカルコン、2’,4’−ジヒドロキシカルコン、2,2’−ジヒドロキシカルコン、2’,3−ジヒドロキシカルコン、2’,5’−ジヒドロキシカルコンなど)、及びトリ−ヒドロキシカルコン(例えば、2’,3’,4’−トリヒドロキシカルコン、4,2’,4’−トリヒドロキシカルコン、2,2’,4’−トリヒドロキシカルコンなど)、非置換フラボン、7,2’−ジヒドロキシフラボン、3’,4’−ジヒドロキシナフトフラボン、4’−ヒドロキシフラボン、5,6−ベンゾフラボン、及び7,8−ベンゾフラボン、非置換イソフラボン、ダイゼイン(7,4’−ジヒドロキシイソフラボン)、5,7−ジヒドロキシ−4’−メトキシイソフラボン、大豆イソフラボン(大豆から抽出した混合物)、非置換クマリン、4−ヒドロキシクマリン、7−ヒドロキシクマリン、6−ヒドロキシ−4−メチルクマリン、非置換クロモン、3−ホルミルクロモン、3−ホルミル−6−イソプロピルクロモン、非置換ジクマロール、非置換クロマノン、非置換クロマノール、並びにこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
【0066】
本発明に使用するのに好ましいものは、非置換フラバノン、メトキシフラバノン、非置換カルコン、2’,4−ジヒドロキシカルコン、及びこれらの混合物である。最も好ましいのは、非置換フラバノン、非置換カルコン(特にトランス異性体)、及びこれらの混合物である。
【0067】
これらは、合成物質であるか又は天然供給源(例えば、植物)からの抽出物として得ることができる。天然由来の物質を更に誘導化することもできる(例えば、天然由来物から抽出後に製造されるグリコシド、エステル、又はエーテル誘導体)。本発明で有用なフラボノイド化合物は、多数の供給元、例えば、インドファイン・ケミカル社(Indofine Chemical Company、Inc.)(米国ニュージャージー州サマービル)、ステラロイズ社(Steraloids、Inc.)(米国ニューハンプシャー州ウィルトン)、及びアルドリッチ・ケミカル社(Aldrich Chemical Company、Inc.)(米国ウィスコンシン州ミルウォーキー)から販売されている。
【0068】
前記フラボノイド化合物の混合物を使用してもよい。
本明細書に記載したフラボノイド化合物は、本発明中では、好ましくは約0.01%〜約20%、更に好ましくは約0.1%〜約10%、最も好ましくは約0.5%〜約5%の濃度で存在している。
【0069】
ステロール
本発明の化粧有益剤はまた、安全且つ有効な量の1つ又は複数のステロール化合物であってもよい。有用なステロール化合物の例としては、シトステロール、スチグマステロール、カンペステロール、ブラシカステロール、ラノステロール、7−デヒドロコレステロール、及びこれらの混合物が挙げられる。これらは、合成由来のもの、又は天然供給源由来のもの、例えば、植物供給源からの抽出ブレンド物(例えば、フィトステロール)であり得る。
【0070】
抗セルライト剤
化粧有益剤はまた、抗セルライト剤であってもよい。好適な抗セルライト剤には、キサンチン化合物(例えば、カフェイン、テオフィリン、テオブロミン、及びアミノフィリン)、フォルスコリン、及びこれらの誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0071】
美白剤
別の好適な化粧有益剤は、美白剤である。使用する際は、組成物は、組成物の好ましくは約0.1重量%〜約10重量%、より好ましくは約0.2重量%〜約5重量%、更に好ましくは約0.5重量%〜約2重量%の美白剤を含み得る。好適な美白剤としては、コウジ酸、アルブチン、デオキシアルブチン、アスコルビン酸、及びこれらの誘導体、例えば、アスコルビン酸リン酸マグネシウム、アスコルビン酸リン酸ナトリウム、又はアスコルビン酸リン酸のその他の塩等の、当業者に既知のものが挙げられる。
【0072】
(化粧品的に許容可能なキャリア)
本発明の組成物は、結合剤及び任意成分用の化粧品的に許容可能なキャリア又はビヒクルを含む。好適なキャリアは当該技術分野において周知であり、最終用途の適用に基づいて選択される。例えば、本発明のキャリアは、皮膚への適用に好適なものが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、本発明のキャリアは皮膚への適用(例えば、日焼け止め剤、クリーム、乳液、ローション、マスク、セーラム(serum)等)及び爪への適用(例えば、ネイルエナメル、トリートメント等)に好適である。このようなキャリアは、当業者に周知であり、1つ又は複数の適合する液体又は固体の充填希釈剤又は皮膚及び爪への適用に好適なビヒクルを含むことができる。キャリアの正確な量は、結合剤、及び当業者がキャリアから除外する(例えば、その他の活性成分)として分類したその他の任意成分のレベルに依存する。本発明の組成物は、好ましくは組成物の約75重量%〜約99.999重量%、より好ましくは約85重量%〜約99.99重量%、更に好ましくは90重量%〜約99重量%、最も好ましくは約93重量%〜約98重量%のキャリアを含む。
【0073】
本明細書のキャリア及び組成物は、エマルションが挙げられるがこれに限定されない多くの方法で配合することができる(エマルション技術において、組成物は「分散相」及び「連続相」を含み、分散相は、連続相中に懸濁し、連続相によって囲まれている小さな粒子又は液滴として存在する)。例えば、好適なエマルションには、水中油型エマルション、油中水型エマルション、水中油中水型エマルション、油中水中油型エマルション、及びシリコーン中水中油型エマルションが挙げられる。好ましい組成物は、水中油型エマルションを含む。
【0074】
本発明の組成物は、クリーム、ワックス、ペースト、ローション、乳剤、ムース、ゲル、オイル、トニック、及びスプレーを含む、多種多様な製品形態に配合することができる。好ましい組成物は、ローション、クリーム、ゲル、及びスプレーに配合される。これらの製品形態は、例えば、ハンドローション、ボディローション、コールドクリーム、顔用モイスチャライザー、抗ニキビ製剤、局所鎮痛剤、ファンデーション、アイシャドー、リップスティックなどを含むメークアップ/化粧品が挙げられるが、これらに限定されない多数の用途に使用される。そのような製品に配合する必要のある追加的な構成成分は、いずれも製品の種類によって様々であり、当業者であれば日常的に選び得る。
【0075】
本発明の組成物がエアゾールとして配合され、スプレー製品として皮膚に適用される場合、噴射剤が組成物に加えられる。好適な噴射剤の例には、クロロフルオロ化した低分子量の炭化水素が挙げられる。本明細書において有用な噴射剤についての詳細な記載は、サガリン(Sagarin)著の化粧品の科学と技術(Cosmetics Science and Technology)、第2版、2巻、443〜465頁(1972年)に見出される。
【0076】
(任意成分)
本発明の組成物は、本発明の利益について容認できないような変更をしないという条件で、所与の製品の種類に従来使用されるような、その他の様々な構成成分を含有してもよい。これらの任意成分は哺乳類の皮膚への適用に好適であるべきである。即ち、上記組成物中に混合した時に、正しい医学的良識又は配合者の判断の範囲内で過度の毒性、非適合性、不安定性、アレルギー反応などを示すことなく、ヒトの皮膚に接触させて使用するのに好適であるべきである。「CTFAコスメティック・イングレディエント・ハンドブック(CTFA Cosmetic Ingredient Handbook)」、第2版(1992年)には、スキンケアに関連する業界で通常使用される様々な非限定的な化粧品及び医薬品の構成成分が記載されており、それらは本発明の組成物への使用に好適である。これらの成分分類の例としては、酵素、界面活性剤、研磨剤、皮膚剥離剤、吸湿剤、美観的成分、例えば、香料、顔料、着色料/着色剤、芳香油、皮膚感覚剤、収れん剤など(例えば、丁子油、メンソール、カンファー、ユーカリ油、オイゲノール、メンチルラクテート、ウィッチヘーゼル蒸留物)、抗ニキビ剤(例えば、レゾルシノール、硫黄、サリチル酸、エリスロマイシン、亜鉛等)、抗ケーキング剤、消泡剤、抗菌剤(例えば、ヨードプロピルブチルカーバメート)、酸化防止剤、バインダー、生物学的添加物、緩衝剤、増量剤、キレート剤、化学添加物、着色剤、化粧用収れん剤、化粧用殺生物剤、変性剤、薬剤収れん剤、外用鎮痛剤、ポリマービーズ、被膜形成剤又は被膜形成物質、例えば、組成物の被膜形成特性及び実質性を補助するポリマー(例えば、エイコセン及びビニルピロリドンのコポリマー)、湿潤剤、不透明化剤、pH調節剤、噴射剤、還元剤、金属イオン封鎖剤、皮膚漂白剤(又は美白剤)(例えば、ヒドロキノン、コウジ酸、アスコルビン酸、マグネシウムアスコルビルホスフェート、アスコルビルグルコサミン、皮膚沈静剤及び/又は治療剤(例えば、パンテノール及び誘導体(例えば、エチルパンテノール)、アロエベラ、パントテン酸及びその誘導体、アラントイン、ビサボロール、及びグリチルリチン酸二カリウム)、増粘剤、ヒドロコロイド、特定ゼオライト、並びにビタミン及びその誘導体(例えば、トコフェロール、酢酸トコフェロール、ベータカロチン、レチン酸、レチノール、レチノイド、パルミチン酸レチニル、ナイアシン、ナイアシンアミドなど)が挙げられる。本発明の組成物は、当該技術分野において既知のキャリア構成成分を含んでもよい。このようなキャリアは、皮膚への適用に好適な、1つ又は複数の相溶性のある液体又は固体の充填希釈剤又はビヒクルを含むことができる。
【0077】
本発明において有用な任意成分は、その治療又は審美的利益、又は前提となっている作用様式によって分類することができる。しかし、本明細書において有用な任意成分は、ある場合は複数の治療又は審美的利益をもたらし、又は複数の作用様式を介して機能することを理解すべきである。従って、本明細書での分類は、便宜上のことであって、成分を特定の適用又は列記する適用に限定しようとするものではない。また、適用可能な場合、該成分の薬学的に許容される塩も本発明において有用である。
【0078】
非ステロイド性抗炎症剤(NSAIDS)
本発明の組成物に有用なNSAIDSの例としては、プロピオン酸誘導体、酢酸誘導体、フェナミン酸誘導体、ビフェニルカルボン酸誘導体、及びオキシカムのカテゴリーが挙げられるが、これらに限定されない。これらのNSAIDSの全ては、米国特許第4,985,459号(サンシャイン(Sunshine)ら、1991年1月15日発行)に十分に記載されている。有用なNSAIDSの例としては、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、ナプロキセン、ベノキサプロフェン、フルルビプロフェン、フェノプロフェン、フェンブフェン、ケトプロフェン、インドプロフェン、ピルプロフェン、カルプロフェン、オキサプロジン、プラノプロフェン、ミロプロフェン、チオキサプロフェン、スプロフェン、アルミノプロフェン、チアプロフェン酸、フルプロフェン、及びバクロキシ酸が挙げられる。また、ヒドロコルチゾン等を含むステロイド性抗炎症薬も有用である。
【0079】
局所麻酔剤
本発明の組成物に含むのに好適な局所麻酔剤の例としては、ベンゾカイン、リドカイン、ブピバカイン、クロルプロカイン、ジブカイン、エチドカイン、メピバカイン、テトラカイン、ジクロニン、ヘキシルカイン、プロカイン、コカイン、ケタミン、プラモキシン、フェノール、及びこれらの薬学的に許容可能な塩が挙げられるが、これらに限定されない。
【0080】
人工日焼け活性物質及び促進剤
本発明の組成物に有用な人工日焼け活性物質及び促進剤の例としては、ジヒドロキシアセトン、チロシン、チロシン酸エチル等のチロシンエステル、及びホスホ−DOPAが挙げられるが、これらに限定されない。
【0081】
抗菌活性物質及び抗カビ活性物質
本発明の組成物に有用な抗菌活性物質及び抗カビ活性物質の例としては、β−ラクタム剤、キノロン剤、シプロフロキサシン、ノルフロキサシン、テトラサイクリン、エリスロマイシン、アミカシン、2,4,4’−トリクロロ−2’−ヒドロキシジフェニルエーテル、3,4,4’−トリクロロカルバニリド、フェノキシエタノール、フェノキシプロパノール、フェノキシイソプロパノール、ドキシサイクリン、カプレオマイシン、クロルヘキシジン、クロルテトラサイクリン、オキシテトラサイクリン、クリンダマイシン、エタンブトール、イセチオン酸ヘキサミジン、メトロニダゾール、ペンタミジン、ゲンタマイシン、カナマイシン、リネオマイシン、メタサイクリン、メテナミン、ミノサイクリン、ネオマイシン、ネチルミシン、パロモマイシン、ストレプトマイシン、トブラマイシン、ミコナゾール、塩酸テトラサイクリン、エリスロマイシン、亜鉛エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、ステアリン酸エリスロマイシン、硫酸アミカシン、塩酸ドキシサイクリン、硫酸カプレオマイシン、グルコン酸クロルヘキシジン、塩酸クロルヘキシジン、塩酸クロルテトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クリンダマイシン、塩酸エタンブトール、塩酸メトロニダゾール、塩酸ペンタミジン、硫酸ゲンタマイシン、硫酸カナマイシン、塩酸リネオマイシン、塩酸メタサイクリン、ヒプル酸メテナミン、マンデル酸メテナミン、塩酸ミノサイクリン、硫酸ネオマイシン、硫酸ネチルミシン、硫酸パロモマイシン、硫酸ストレプトマイシン、硫酸トブラマイシン、塩酸ミコナゾール、塩酸アマンファジン、硫酸アマンファジン、オクトピロックス、パラクロロメタキシレノール、ナイスタチン、トルナフテート、ジンクピリチオン、及びクロトリマゾールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0082】
抗ウイルス剤
本発明の組成物は、更に1つ又は複数の抗ウイルス剤を含んでもよい。好適な抗ウイルス剤としては、金属塩(例えば、硝酸銀、硫酸銅、塩化鉄等)及び有機酸(例えば、リンゴ酸、サリチル酸、コハク酸、安息香酸等)が挙げられるが、これらに限定されない。特に追加の好適な抗ウイルス剤を含有する組成物には、それぞれ1999年10月19日に出願された、同時係属米国特許出願番号09/421,084(ビアズ(Beerse)ら)、09/421,131(ビーダーマン(Biedermann)ら)、09/420,646(モーガン(Morgan)ら)、及び09/421,179(ページ(Page)ら)に記載されるものが挙げられる。
【0083】
ヒドロコロイド
ヒドロコロイドは当該技術分野において周知であり、界面活性剤の寿命を延ばすのに有用である。従って、特に皮膚のクレンジングを目的とする実施形態、例えば、シャワー又は入浴時において、これらを含むことは有用である。好適なヒドロコロイドとしては、キサンタンガム、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、メチル及びエチルセルロース、天然ガム、ガドラス(gudras)グアーガム、ビーン(bean)ガム、天然デンプン、脱イオン化デンプン(例えば、デンプンオクテニルコハク酸塩)等が挙げられるが、これらに限定されない。
【0084】
油溶性ポリマーゲル化剤
本発明の組成物は油溶性であり、該組成物に含有される疎水性物質(例えば、油)と共にゲルを形成する1つ又は複数のポリマー物質を任意選択的に含んでもよい。このようなポリマーは、これらの物質の構造化に有利であり、安定度及び剪断抵抗を改善して適応性のあるジェルをもたらす。
【0085】
特に好適なのは、軟化点<160℃で少なくとも部分的に架橋した油溶性高分子物質である。好適な物質は、PE(ポリエチレン)、PVA(ポリビニルアルコール)及び誘導体、PVP(ポリビニルピロリドン)及び誘導体、PVP/アルケンコポリマー、PVP/VAコポリマー、PVM/MA(メチルビニルエーテル/無水マレイン酸)コポリマー並びにそのエステル及びエーテル、特にポリ(アルキルビニルエーテル−コ−無水マレイン酸)コポリマー、エチレン/VAコポリマー、スチレン/イソプレン、スチレン/エチレン/ブチレン、スチレン/エチレン/プロピレン、スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン、及びスチレン/ブタジエンコポリマーの化学物質群によってもたらされる。好適な物質は、例えば、デュポン(Dupont)(エルバックス(ELVAX)(登録商標)タイプ)、BASF(ルビスコール(LUVISKOL)(登録商標)タイプ)、シェル(Shell)(クラトン(KRATON)(登録商標)ポリマー)、並びにISP(PVP、ガントレッツ(GANTREZ)(登録商標)及びガネックス(GANEX)(登録商標)タイプ)より入手可能である。
【0086】
親水性ゲル化剤
本発明の組成物はまた、好ましくは約0.01%〜約10%、更に好ましくは約0.02%〜約2%、特には約0.02%〜約0.5%の濃度で親水性ゲル化剤を含有することもできる。該ゲル化剤は、好ましくは少なくとも約4000mPa・s、より好ましくは少なくとも約10,000mPa・s、特には少なくとも50,000mPa・sの粘度(1%水溶液、20℃、ブルックフィールド(Brookfield)RVT)を有する。
【0087】
好適な親水性ゲル化剤は、一般に、水溶性又はコロイド状水溶性ポリマーとして記載され、セルロースエーテル(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリクアテルニウム−10、グアーガム、ヒドロキシプロピルグアーガム、及びキサンタンガムを含む。
【0088】
好適な親水性ゲル化剤の中には、アクリル酸/アクリル酸エチルコポリマー、及びB.F.グッドリッチ社(B.F.Goodrich Company)よりカーボポール(Carbopol)樹脂の商標で販売されているカルボキシビニルポリマーがある。このような樹脂は本質的に、0.75%〜2.00%の架橋剤、例えば、ポリアリルスクロース又はポリアリルペンタエリスリトールでアクリル酸架橋されたコロイド状水溶性ポリアルケニルポリエーテル架橋ポリマーからなる。例としては、カルボポール934、カルボポール940、カルボポール950、カルボポール980、カルボポール951、及びカルボポール981が挙げられる。カルボポール934は、約1%の、各スクロース分子に平均約5.8個のアリル基を有するスクロースのポリアリルエーテルと架橋した、アクリル酸の水溶性重合体である。カーボポール(Carbopol)1382、カーボポール1342、及びペムレン(Pemulen)TR−1(CTFA名:アクリレート/10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)の商標名で入手可能な両親媒性を有するアクリル酸の疎水変性架橋ポリマーもまた本明細書に用いるのに好適である。ポリアルケニルポリエーテル架橋アクリル酸ポリマー及び疎水変性架橋アクリル酸ポリマーの組み合わせも、本明細書に用いるのに好適である。本発明で用いるのに好適なその他のゲル化剤は、トリヒドロキシステアリン及びアルミニウムマグネシウムヒドロキシステアレートのようなオレオゲルである。本明細書のゲル化剤は、常温及び高温の両方に対する卓越した安定性を提供するために特に有用である。
【0089】
本明細書の親水性ゲル化剤含有酸性基の中和に使用するのに好適な中和剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。
【0090】
界面活性剤
界面活性剤も、特に組成物が皮膚の洗浄に有用な場合に、本発明の組成物に含むことができる。発泡性界面活性剤は、このような場合での使用に好ましい。本明細書で用いられる「発泡性界面活性剤」とは、水と混ぜて機械的に攪拌した場合に、泡沫又は泡を発生する界面活性剤を意味する。かかる界面活性剤は、消費者にとって泡の増加がクレンジング効果を示すものとして重要であるので好ましい。特定のパーソナルケア実施形態では、界面活性剤又は界面活性剤の組み合わせは穏やかであるのが好ましい。本明細書で使用する時、「穏やか」という用語は、本発明の界面活性剤と同様に物品の方が、天然石鹸と合成界面活性剤との組み合わせである一般の固形石鹸母材(例えば、レーバー2000(Lever2000(登録商標))及びゼスト(Zest(登録商標)))よりも、少なくともより穏やかである皮膚に対する穏やかさを示すことを意味している。界面活性剤を含有する物品の穏やかさ又は逆に刺激性を測定する方法は、皮膚バリア破壊試験に基づく。この試験では、界面活性剤が穏やかであればあるほど、皮膚のバリアは破壊されない。皮膚バリア破壊度は、放射性物質標識した(トリチウム標識した)水(3H−H2O)の相対量によって測定する。このトリチウム標識した水は試験溶液から皮膚表皮を通って気体拡散容器に入った生理緩衝液に移行する。この試験は、T.J.フランツ(T.J.Franz)により、ジャーナル・インベスト・デルマトル(J.Invest.Dermatol)、1975年、64、190〜195頁に記載され、また米国特許第4,673,525号(スモール(Small)ら1987年6月16日発行)に記載されている。当業者に周知の界面活性剤の穏やかさを測定するその他の試験方法もまた使用することができる。
【0091】
本発明において、広範な発泡性界面活性剤が有用であり、発泡性界面活性剤としては、陰イオン性発泡性界面活性剤、非イオン性発泡性界面活性剤、陽イオン性発泡性界面活性剤、両性発泡性界面活性剤、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0092】
陰イオン性発泡性界面活性剤
本明細書で有用な陰イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著の「クレンジング剤と乳化剤(Detergents and Emulsifiers)」、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より出版、マカッチャン(McCutcheon)著の「機能性物質(Functional Materials)」、北米版(1992年)、及び米国特許第3,929,678号(ラフリン(Laughlin)ら、1975年12月30日発行)に開示されている。
【0093】
本発明においては、広範な陰イオン性界面活性剤が潜在的に有用である。陰イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例としては、アルキル及びアルキルエーテルサルフェート類、サルフェート化モノグリセリド類、スルホン化オレフィン類、アルキルアリールスルホネート類、第一又は第二アルカンスルホネート類、アルキルスルホコハク酸塩類、アシルタウレート類、アシルイセチオン酸塩類、アルキルグリセリルエーテルスルホネート、スルホン化メチルエステル類、スルホン化脂肪酸類、アルキルホスフェート類、エトキシル化アルキルホスフェート類、アシルグルタメート類、アシルサルコシネート類、アルキルスルホアセテート類、アシル化ペプチド類、アルキルエーテルカルボキシレート類、アシルラクチレート類、陰イオン性フルオロ界面活性剤、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されるものが挙げられる。陰イオン性界面活性剤の組み合わせは本発明において効果的に使用することができる。使用してもよいアルキル硫酸塩の具体例には、ラウリル又はミリスチルサルフェートの、ナトリウム、アンモニウム、カリウム、マグネシウム、又はTEA塩がある。使用してもよいアルキルエーテル硫酸塩の例としては、ラウレス−3硫酸のアンモニウム、ナトリウム、マグネシウム、又はTEA塩が挙げられる。
【0094】
陰イオン性界面活性剤の別の好適な種類は、式、R1CO−O−CH2−C(OH)H−CH2−O−S03Mの硫酸化モノグリセリドである。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。硫酸化モノグリセリドの例には、硫酸ココモノグリセリドナトリウムがある。
【0095】
他の好適な陰イオン性界面活性剤としては、式、R1SO3Mのオレフィンスルホネート類が挙げられる。式中、R1は炭素原子数約12〜約24のモノオレフィンであり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミンなどの水溶性陽イオンである。スルホン化オレフィンの例には、C14/C16α−オレフィンスルホン酸ナトリウムがある。
【0096】
他の好適な陰イオン性界面活性剤は、式、R1−C6H4−SO3Mの線状アルキルベンゼンスルホネートである。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。この陰イオン性界面活性剤の例には、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムがある。
【0097】
本発明の組成物に好適な更に他の陰イオン性界面活性剤としては、式、R1SO3Mの第一級又は第二級アルカンスルホネートが挙げられる。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル鎖であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。本発明において有用なアルカンスルホネートの例には、アルカリ金属又はアンモニウムC13〜C17パラフィンスルホネートがある。
【0098】
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤はアルキルスルホコハク酸であり、N‐オクタデシルスルホコハク酸二ナトリウム、ラウリルスルホコハク酸二アンモニウム、N‐(1,2‐ジカルボキシエチル)‐N‐オクタデシルスルホコハク酸四ナトリウム、スルホコハク酸ナトリウムのジアミルエステル、スルホコハク酸ナトリウムのジヘキシルエステル、及びスルホコハク酸ナトリウムのジオクチルエステルが挙げられる。
【0099】
タウリンをベースとするタウリン酸塩もまた有用である。タウリン酸塩の例としては、米国特許第2,658,072号に詳述されているような、ドデシルアミンをイセチオン酸ナトリウムと反応させて製造するもの等の、N−アルキルタウリン類が挙げられる。
【0100】
好適な陰イオン性界面活性剤の別の分類は、アシルイセチオン酸塩である。これらイセチオン酸の非限定的な例としては、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、及びこれらの混合物が挙げられる。
【0101】
更に別の好適な陰イオン性界面活性剤類としては、式、R1−OCH2−C(OH)H−CH2−SO3Mのアルキルグリセリルエーテルスルホネートがある。式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基であり、Mは、アンモニウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、トリエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びモノエタノールアミン等の水溶性陽イオンである。一例は、ココグリセリルエーテルスルホン酸ナトリウムである。
【0102】
その他の好適な陰イオン性界面活性剤としては、以下が挙げられる。
1.式、R1−CH(SO4)−COOHのスルホン化脂肪酸、及び式、R1−CH(SO4)−CO−O−CH3のスルホン化メチルエステル(式中、R1は、炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状のアルキル基(例えば、αスルホン化ココナッツ脂肪酸及びラウリルメチルエステル)である)。
2.炭素数約8〜約24の分枝状又は非分枝状一価アルコールと五酸化リンとの反応によって形成される、モノアルキル、ジアルキル、及びトリアルキルリン酸塩等のリン酸塩(例えば、モノ又はジラウリルリン酸ナトリウム、エトキシル化モノアルキルリン酸塩等)。
3.式、R1CO−N(COOH)−CH2CH2−CO2Mに対応するアシルグルタメート(式中、R1は炭素数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウロイルグルタミン酸ナトリウム及びココイルグルタミン酸ナトリウム)である)。
4.式、R1CON(CH3)−CH2CH2−CO2Mに対応するアルカノイルサルコシネート(式中、R1は炭素数約10〜約20の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ココイルサルコシン酸ナトリウム、及びラウロイルサルコシン酸アンモニウム)である)。
5.式、R1−(OCH2CH2)x−OCH2−CO2Mに対応するアルキルエーテルカルボキシレート(式中、R1は炭素原子数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、xは1〜10であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ラウレスカルボン酸ナトリウム)である)。
6.式、R1CO−[O−CH(CH3)−CO]x−CO2Mに対応するアシルラクチレート(式中、R1は炭素数約8〜約24の、飽和又は不飽和の、分枝状又は非分枝状の、アルキル又はアルケニル基であり、xは3であり、Mは水溶性陽イオン(例えば、ココイル乳酸ナトリウム)である)。
7.カルボン酸塩(その非限定的な例としては、ラウロイルカルボン酸ナトリウム、ココイルカルボン酸ナトリウム、及びラウロイルカルボン酸アンモニウムが挙げられる)。
8.陰イオン性フッ素系界面活性剤。
9.植物及び/又は動物油脂の鹸化に由来する天然石鹸(その例としては、ラウリン酸ナトリウム、ミリスチン酸ナトリウム、パルミチン酸塩、ステアリン酸塩、タローエート、ココエートが挙げられる)。
【0103】
任意の対陽イオンであるMを、陰イオン性界面活性剤に用いることができる。好ましくは、対陽イオンは、ナトリウム、カリウム、アンモニウム、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、及びトリエタノールアミンからなる群から選択される。
【0104】
非イオン性発泡性界面活性剤
本発明の組成物に任意選択的に含んでもよい非イオン性発泡性界面活性剤の非限定的な例は、マカッチャン(McCutcheon)著の「クレンジング剤と乳化剤」(Detergents and Emulsifiers)、北米版(1986年)、アルレッド・パブリッシング・コーポレーション(Allured Publishing Corporation)より出版、及びマカッチャン(McCutcheon)著の「機能性物質」(Functional Materials)、北米版(1992年)に開示されている。
【0105】
本明細書において有用な非イオン性発泡性界面活性剤としては、アルキルグルコシド、アルキルポリグルコシド、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド、アルコキシ化脂肪酸エステル、スクロースエステル、アミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものが挙げられる。
【0106】
本明細書においてアルキルグルコシド及びアルキルポリグルコシドは有用であり、長鎖アルコール、例えば、C8〜30アルコールと、糖若しくはデンプン又は糖若しくはデンプンポリマーとの縮合生成物、即ち、グリコシド又はポリグリコシドとして広く定義することができる。これらの化合物は式、(S)n−O−Rで表すことができ、式中、Sはグルコース、フルクトース、マンノース、及びガラクトースのような糖部分であり、nは約1〜約1000の整数であり、RはC8〜30アルキル基である。アルキル基が誘導され得る長鎖アルコールの例としては、デシルアルコール、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール等が挙げられる。このような界面活性剤の好ましい例には、Sがグルコース部分であり、RがC8〜20アルキル基であり、nが約1〜約9の整数であるものが挙げられる。このような界面活性剤で市販されている例には、デシルポリグルコシド(ヘンケル(Henkel)からAPG325CSとして入手可能)、並びにラウリルポリグルコシド(ヘンケルからAPG600CS及び625CSとして入手可能)が挙げられる。また、スクロースココエート及びスクロースラウレート等のスクロースエステル界面活性剤も有用である。
【0107】
その他の有用な非イオン性界面活性剤には、ポリヒドロキシ脂肪酸アミド界面活性剤が挙げられ、更にその具体例では以下の構造式に相当するグルコサミドが挙げられる。
【0108】
【化5】
式中、R1は、H、C1〜C4のアルキル基、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシ−プロピルで、好ましくはC1〜C4アルキル基、更に好ましくはメチル基又はエチル基、最も好ましくはメチル基であり、R2は、C5〜C31のアルキル基又はアルケニル基で、好ましくは、C7〜C19のアルキル基又はアルケニル基、更に好ましくは、C9〜C17のアルキル基又はアルケニル基、最も好ましくは、C11〜C15のアルキル基又はアルケニル基であり、Zは、少なくとも3個の水酸基が鎖に直接結合した直鎖状ヒドロカルビル鎖を有するポリヒドロキシヒドロカルビル部分、又はそのアルコキシル化誘導体(好ましくはエトキシル化又はプロポキシル化)である。Zは、好ましくはグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトース、ガラクトース、マンノース、キシロース、及びこれらの混合物からなる群から選択される糖部分である。上記の構造に相当する特に好ましい界面活性剤は、ココナッツアルキルN−メチルグルコシドアミド(即ち、式中、R2CO−部分は、ココヤシ油脂肪酸に由来する)である。ポリヒドロキシ脂肪酸アミドを含有する組成物の製造方法は、例えば、英国特許第809,060号(1959年2月18日発行、トーマス・ヘドリー株式会社(Thomas Hedley & Co.,Ltd.))、米国特許第2,965,576号(E.R.ウィルソン(Wilson)、1960年12月20日発行)、米国特許第2,703,798号(A.M.シュワルツ(Schwartz)、1955年3月8日発行)、及び米国特許第1,985,424号(ピゴット(Piggott)、1934年12月25日発行)に開示されている。
【0109】
非イオン性界面活性剤のその他の例としてはアミンオキシドが挙げられる。アミンオキシドは、一般式、R1R2R3N→Oに相当し、式中、R→1は、約8個〜約18個の炭素原子を持つアルキル基、アルケニル基、又はモノヒドロキシアルキル基、0〜約10個のエチレンオキシド部分、及び0〜約1個のグリセリル部分を含有し、R2及びR3は、例えば、メチル、エチル、プロピル、ヒドロキシエチル、又はヒドロキシプロピル基のように約1個〜約3個の炭素原子及び0〜約1個のヒドロキシ基を含有する。式中の矢印は半極性結合の通常表記である。本発明における用途に好適なアミンオキシドの例としては、ジメチル−ドデシルアミンオキシド、オレイルジ(2−ヒドロキシエチル)アミンオキシド、ジメチルオクチルアミンオキシド、ジメチルデシルアミンオキシド、ジメチルテトラデシルアミンオキシド、3,6,9−トリオキサヘプタデシルジエチルアミンオキシド、ジ(2−ヒドロキシエチル)テトラデシルアミンオキシド、2−ドデコキシエチルジメチルアミンオキシド、3−ドデコキシ−2−ヒドロキシプロピルジ(3−ヒドロキシプロピル)アミンオキシド、ジメチルヘキサデシルアミンオキシドが挙げられる。
【0110】
本発明において用いられる好ましい非イオン性界面活性剤の非限定的な例には、C8〜C14グルコースアミド類、C8〜C14アルキルポリグルコシド類、スクロースココエート、スクロースラウレート、ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0111】
陽イオン性発泡性界面活性剤
陽イオン性発泡性界面活性剤も本発明の組成物に任意選択的に含むことができる。好適な陽イオン性発泡性界面活性剤としては、脂肪族アミン、ジ脂肪第四級アミン、トリ脂肪第四級アミン、イミダゾリニウム第四級アミン、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。好適な脂肪族アミンとしては、セチルトリメチルアンモニウムブロミド等のモノアルキル第四級アミンが挙げられる。好適な第四級アミンは、ジアルキルアミドエチルヒドロキシエチルアンモニウムメトサルフェートである。
【0112】
両性発泡性界面活性剤
本明細書で使用する時、用語「両性発泡性界面活性剤」は、また双性イオン性界面活性剤を包含することを意図しており、双性イオン性界面活性剤は両性界面活性剤のサブセットとして、当該技術分野の熟練した配合者に周知である。
【0113】
本発明の組成物においては広範な両性発泡性界面活性剤を用いることができる。特に有用なものは、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載されているものであり、好ましくは、窒素は脂肪族基が直鎖又は分枝鎖であることができる陽イオン状態であり、基の1つは、例えば、カルボキシ、スルホネート、硫酸塩、リン酸塩、又はホスホン酸塩のようなイオン化可能水可溶性基を含有するものである。
【0114】
両性又は双性イオン性界面活性剤の非限定的な例には、ベタイン類、スルタイン類、ヒドロキシスルタイン類、アルキルイミノアセテート類、イミノジアルカノエート類、アミノアルカノエート類、及びこれらの混合物からなる群から選択されるものがある。
【0115】
ベタイン類の例としては、ココジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルカルボキシメチルベタイン、ラウリルジメチルαカルボキシエチルベタイン、セチルジメチルカルボキシメチルベタイン、セチルジメチルベタイン(ロンザ社(Lonza Corp.)からロンザイン(Lonzaine)16SPとして入手可能)、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)カルボキシメチルベタイン、オレイルジメチルγ−カルボキシプロピルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシプロピル)α−カルボキシエチルベタイン、ココジメチルスルホプロピルベタイン、ラウリルジメチルスルホエチルベタイン、ラウリルビス−(2−ヒドロキシエチル)スルホプロピルベタイン、アミドベタイン類及びアミドスルホベタイン類(ここでRCONH(CH2)3ラジカルはベタインの窒素原子に結合している)、オレイルベタイン(ヘンケル(Henkel)から両性ベルベテックス(Velvetex)OLB−50として入手可能)、並びにコカミドプロピルベタイン(ヘンケル(Henkel)からベルベテックス(Velvetex)BK−35及びBA−35として入手可能)のような、高級アルキルベタイン類が挙げられる。
【0116】
スルタイン及びヒドロキシスルタインの例としては、コカミドプロピルヒドロキシスルタイン(ローヌ・プーラン(Rhone Poulenc)からミラテイン(Mirataine)CBSとして入手可能)等の物質が挙げられる。
【0117】
本発明に使用するのに好ましいものは、以下の構造を有する両性界面活性剤である。
【0118】
【化6】
式中、R1は、置換されていない、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖のアルキル基で約9個〜約22個の炭素原子を有するものである。好ましいR1は約11個〜約18個の炭素原子、より好ましくは約12個〜約18個の炭素原子、更により好ましくは約14個〜約18個の炭素原子を有し、mは1〜約3の整数、より好ましくは約2〜約3の整数、更により好ましくは約3であり、nは0か1、好ましくは1であり、R2及びR3は、1個〜約3個の炭素原子を有し、置換されていないか又はヒドロキシ基で1つ置換されているアルキル基からなる群から独立して選択され、好ましくはR2及びR3は、CH3であり、Xは、CO2、SO3、及びSO4からなる群から選択され、R4は、飽和又は不飽和の、直鎖又は分枝鎖の、置換されていないか又はヒドロキシ基で1つ置換されている、1個〜約5個の炭素原子を有するアルキル基からなる群から選択される。XがCO2の場合、R4は好ましくは1個又は3個の炭素原子、より好ましくは1個の炭素原子を有する。XがSO3又はSO4の場合、R4は好ましくは約2個〜約4個の炭素原子、より好ましくは3個の炭素原子を有する。
【0119】
本発明の両性界面活性剤の例には以下の化合物が含まれる。
【0120】
【化7】
【0121】
【化8】
式中、Rは、約9個〜約13個の炭素原子を有する。
【0122】
【化9】
式中、Rは、約9個〜約13個の炭素原子を有する。
【0123】
他の有用な両性界面活性剤の例には、アルキルイミノアセテート類、式、RN[(CH2)mCO2M]2のイミノジアルカノエート類、及び式、RNH(CH2)mCO2Mのアミノアルカノエート類があり、式中、mは1〜4であり、RはC8〜C22のアルキル基又はアルケニル基であり、Mは、水素、アルカリ金属、アルカリ土類金属アンモニウム、又はアルカノールアンモニウムである。更に、イミダゾリニウム及びアンモニウム誘導体も含まれる。好適な両性界面活性剤の具体的例には、3−ドデシル−アミノプロピオン酸ナトリウム、3‐ドデシルアミノプロパンスルホン酸ナトリウム、米国特許第2,438,091号の教示により製造されるもののようなN−高級アルキルアスパラギン酸、及び商品名「ミラノール(Miranol)」として販売され、米国特許第2,528,378号に記載されている製品が挙げられる。有用な両性界面活性剤のその他の例としては、コアミドプロピル塩化PG−ジモニウムホスフェート(モナコープ(MonaCorp.)からモナクエート(Monaquat)PTCとして市販されている)等の両性リン酸塩が挙げられる。ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、及びこれらの混合物等のアンホ酢酸塩も有用である。
【0124】
好ましい発泡性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸アンモニウム、トリデセス硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ラウレス硫酸アンモニウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ココイルイセチオン酸アンモニウム、ココイルイセチオン酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、セチル硫酸ナトリウム、モノラウリルリン酸ナトリウム、エトキシ化モノアルキルリン酸、ココグリセリルエーテルスルホン酸ナトリウム、C9〜C22ナトリウム石鹸、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される陰イオン性発泡性界面活性剤;ラウラミンオキシド、ココアミンオキシド、デシルポリグルコース、ラウリルポリグルコース、スクロースココエート、C12〜14のグルコサミド、スクロースラウレート、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される非イオン性発泡性界面活性剤;脂肪族アミン、ジ脂肪第四級アミン、トリ脂肪第四級アミン、イミダゾリニウム第四級アミン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される陽イオン性発泡性界面活性剤;ラウロアンホ二酢酸二ナトリウム、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、セチルジメチルベタイン、ココアミドプロピルベタイン、ココアミドプロピルヒドロキシスルタイン、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される両性発泡性界面活性剤である。
【0125】
(関連した方法)
出願者は、本発明の組成物が皮膚、毛髪、爪、及び角皮のようなタンパク質基質の強化を指向する種々の用途に有用であることを見出した。目標とされる用途は、結合剤に結合する化粧有益剤に依存する。ただし、当業者は、開示されている使用方法に相応する本明細書に開示された適切な化粧有益剤を想像できることが予想される。本明細書で開示され、特許請求の範囲に記載されている組成物の使用方法には、1)皮膚に対する化粧品活性物質の実質性を高める方法、2)皮膚をしっとりさせる方法、3)皮膚の自然な外観を改善する方法、4)皮膚に着色化粧品を適用する方法、5)皮膚を消臭する方法、6)皮膚に制汗効果を提供する方法、7)皺を防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法、8)皮膚にUV防護を提供する方法、9)セルライトを防止し、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法、10)油っぽい外観を防ぎ、その発生を遅らせ、及び/又はそれを制御する方法、11)皮膚の感触及びキメを修正する方法、12)均一な皮膚の色調を提供する方法、13)クモ状血管及び拡張蛇行静脈の出現を防ぎ、遅らせ、及び/又は処置する方法、14)皮膚上のうぶ毛の外観を覆い隠す方法、15)ニキビ、加齢斑、ソバカス、黒子、瘢痕、目の下のくま、誕生斑、炎症後の過剰色素形成などを含むヒトの皮膚における欠点及び/又は不完全さを隠す方法、16)哺乳類の悪臭を防止し、その発生を遅らせ、及び/又はそれを処置する方法が挙げられるが、これらに限定されない。本明細書で論じられたそれぞれの方法は、特許請求の範囲に記載された組成物のタンパク質基質への、特にヒトの皮膚への局所適用を伴う。
【実施例】
【0126】
以下の実施例により本発明の範囲内の実施形態を更に記載し、説明する。以下の実施例では、成分は全て活性レベルで記載する。実施例は、単に例示の目的のために与えられており、本発明の精神及び範囲を逸脱しない限り、それらの多くの変更が可能であるため、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。
【0127】
以下に記載されるジアゾニウム塩結合剤のそれぞれについて、m=1〜100、n=1〜100、y=1〜20、及びz=2〜500である。
【0128】
(実施例1)
【0129】
【化10】
【0130】
(実施例2)
【0131】
【化11】
【0132】
(実施例3)
【0133】
【化12】
【0134】
(実施例4)
【0135】
【化13】
【0136】
(実施例5)
【0137】
【化14】
【0138】
(実施例6)
【0139】
【化15】
【0140】
(実施例7)
【0141】
【化16】
【0142】
(実施例8)
【0143】
【化17】
【0144】
(実施例9)
【0145】
【化18】
【0146】
(実施例10)
【0147】
【化19】
【0148】
(実施例11)
【0149】
【化20】
【0150】
(実施例12)
口紅製品を、以下の成分を後に詳述するように混合することによって調製する。
【0151】
【表1】
変性D&C赤色36号を単一溶媒法を用いて再結晶化する。変性D&C赤色36号をヒマシ油と共に、所望の粒径に到達するまで粉砕する。これら異なる化合物の混合は、100〜120℃の温度で攪拌しながら、完全に均一になるまで実施する。両親媒性脂質相を窒素下で100℃まで加熱し、該相を一緒に添加し、均一になるまで粉砕し、成形し、冷却する。
【0152】
(実施例13)
ファンデーションコンパクト製品を、以下の成分を後述のように混合することによって調製する。
【0153】
【表2】
顔料スラリーを、顔料、湿潤剤(シクロメチコン)、及び分散剤(コポリオール)を組み合わせ、所望の粒径に粉砕することによって生成する。相Aの成分を一緒に加え、所望の粒径になるまで高剪断力粉砕する。相B成分を相A成分に加え、均一になるまで混合する。相A及びBの混合物を、混合しながら85〜90℃に加熱する。相Cを添加し、完全に溶融し、混合物が均一になるまで混合する。続いて、該混合物を型に注ぐ。
【0154】
(実施例14)
リップジェル製品を、以下の成分を後に詳述するように組み合わせることによって調製する。
【0155】
【表3】
低〜中剪断力を用いて全ての成分を一緒に混合する。
【0156】
(実施例15)
リップクリーム製品を、以下の成分を後に詳述するように組み合わせることによって調製する。
【0157】
【表4】
相Aの成分を一緒に添加し、低剪断力を用いて均一になるまで混合する。相Aを、混合しながら85〜90℃に加熱する。相Bを加えて均一になるまで混合する。続いて、この混合物を型に注ぐ。
【0158】
(実施例16)
加湿ローションを、以下の成分を後に詳述するように混合することによって調製する。
【0159】
【表5】
適切な容器に、中和プレミックスを調製する。容器にA部分成分を加え、攪拌棒で均一になるまで混合する。適切な容器に、D部分(微粒子プレミックス)を調製する。ミキサーで均一になるまで混合する。適切な容器に、変性アスコルビン酸プレミックスを調製する。B部分成分を、FD&C黄色/赤色を除いて、容器に加える。変性アスコルビン酸が溶解するまで混合しながら40℃以下に加熱する。FD&C黄色/赤色を加える。溶解するまで混合する。油相を調製する。C部分成分を、パーメチル(Permethyl)101Aを除いて油相に加え、攪拌しながら70〜80℃に加熱し始める。加熱後は温度を維持する。水相を調製する。適切なパイレックス(登録商標)(pyrex)ビーカーにUSP水を加え、250〜500rpmのプロップブレードで攪拌しながら、70〜80℃に加熱し始める。水相が70〜80℃である時に、EDTA二ナトリウム及びアルラトン(Arlatone)2121をビーカーに加え、溶解する。少なくとも5分間混合する。油相及び水相が70〜80℃にある時に、水相を粉砕し始める。粉砕しながら、油相を水相にゆっくりと加える。2〜3分間粉砕する。粒子状プレミックス(D部分)を手で注ぐことによりゆっくりと添加する。中和プレミックス(A部分)をゆっくりと添加する。バッチを60℃まで冷却し、セピゲル(sepigel)を加える。処方にむらがないようになったら、U−ブレードに切替える。バッチを50℃に冷却し、次いで変性アスコルビン酸プレミックス、ベンジルアルコール、及びQ2−1402を加える。バッチを、均一性を確保するために定期的にスパチュラで混合しながら、40℃に冷却する。温度が40℃に達した時に、芳香剤を加える。2〜3分間粉砕する。
【0160】
(実施例17)
本発明の固形制汗スティックを以下のように調製する。
【0161】
【表6】
1(イソパー(Isopar)「V」平均分子量197、沸点範囲255〜301℃)
好適な容器にて、ニートな、化学合成された変性アスコルビン酸を適当な溶媒に溶解する。続いて、変性アスコルビン酸を、昇華法によって再結晶化する。次に、再結晶化した変性アスコルビン酸を適切な粒径に粉砕する。
【0162】
熱源を含有する別の容器にて、イソパラフィン液、非水溶性液状皮膚軟化剤、界面活性剤、及び非水溶性ワックスを、このような物質の溶液を形成するのに十分な温度に加熱する。次いで、緩やかに撹拌しながらアルミニウムクロロヒドロキシドを加え、再結晶させた変性アスコルビン酸及び残りの成分を加える。懸濁液が均一になるまで溶液を混合する。懸濁液を固化点より上の温度まで冷却し、次いで好適な容器に注ぐ。上記のように構成された制汗組成物は、ヒトを対象として腋の下に塗布され、塗布領域の発汗を軽減する。
【0163】
(実施例18)
後に詳述するように混合された、以下の成分を含む長期装着のアイシャドーを調製する。
【0164】
【表7】
1シクロメチコン中5%のジメチコーン/ビニルジメチコーンクロスポリマー。
【0165】
(実施例19)
長期装着性日焼け止め剤製品を、以下に詳述するように調製する。
【0166】
【表8】
適当な容器中にて、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム、メチルパラベンを混ぜ合わせることによって水相を調製する。別の容器に、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、変性ベンゾフェノン−3、メトキシケイ皮酸オクチル、イソヘキサデカン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、プロピルパラベン、サリチル酸オクチル、ステアレス−21、ステアレス−2、及びベへニルアルコールを混ぜ合わせることによって油相を調製する。剪断しながら油相を水相の中に混合し、エマルションを形成する。剪断しながらエマルションを60℃に冷却し、セピゲル(Sepigel)305を加える。該エマルションをゆっくり撹拌し、およそ30℃に冷却して所望のように包装する。
【0167】
(実施例20)
長期装着性日焼け止め剤製品を、以下に詳述するように製造する。
【0168】
【表9】
適当な容器中にて、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、水、グリセリン、EDTA二ナトリウム、メチルパラベンを混ぜ合わせることによって水相を調製する。別の容器に、混合しながら及びおよそ75℃に加熱しながら、変性ベンゾフェノン−3、p−メトキシケイ皮酸2−エチルヘキシル、イソヘキサデカン、セチルアルコール、ステアリルアルコール、プロピルパラベン、サリチル酸オクチル、及び変性PEG−100を混ぜ合わせることによって油相を調製する。剪断しながら油相を水相の中に混合し、エマルションを形成する。該エマルションを剪断しながら60℃に冷却し、セピゲル(Sepigel)305、2−フェニルベンゾイミダゾール−5−スルホン酸、及びトリエタノールアミンを加える。該エマルションをゆっくり撹拌し、およそ30℃に冷却して所望のように包装する。
Claims (10)
- 該組成物が、組成物の0.001重量%〜25重量%の結合剤を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
- Xが吸収剤、抗ニキビ活性物質、抗ケーキング剤、抗セルライト剤、消泡剤、抗カビ活性物質、抗炎症活性物質、抗菌活性物質、酸化防止剤、制汗/脱臭活性物質、皮膚萎縮防止活性物質、抗ウイルス剤、抗しわ活性物質、人工日焼け剤及び促進剤、収れん剤、バリア修復剤、バインダー、緩衝剤、増量剤、キレート剤、着色剤、染料、酵素、精油、皮膜形成剤、香味料、芳香剤、湿潤剤、ヒドロコロイド、光散乱剤、ネイルエナメル、不透明化剤、蛍光増白剤、光学的変性剤、微粒子、香料、pH調節剤、金属イオン封鎖剤、皮膚コンディショナー/モイスチャライザー、肌触り変性剤、皮膚保護剤、皮膚感覚剤 皮膚処理剤、皮膚剥離剤、美白剤、皮膚沈静及び/又は治癒剤、皮膚肥厚剤、日焼け止め活性物質、局所麻酔剤、ビタミン化合物、及びこれらの組み合わせからなる群から選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の組成物。
- Xが、ヘテロ原子を含有する1つ又は複数の炭化水素鎖を含む化学リンカーを介して前記結合剤に結合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 前記へテロ原子がS、N、Se、O、置換又は非置換アリール、Si、SiO、シロキサン「D」基[{(CH3)}−Si−O3]、シロキサン「M」基{(CH3)3}−Si−O]、及びシロキサン「T」基[{(CH3)}−Si−O3/2]からなる群から選択されることを特徴とする請求項5に記載の組成物。
- 化粧品活性物質の皮膚への実質性(substantivity)を増大させる方法であって、前記方法が請求項1に記載の組成物を皮膚に局所的に適用することを含むことを特徴とする方法。
- 皮膚をしっとりさせる(moisturizing)方法であって、該方法が、請求項7に記載の組成物を皮膚に局所的に適用することを含むことを特徴とする方法。
- 着色化粧品を皮膚に適用する方法であって、前記方法が、Xが着色剤である請求項1に記載の組成物を皮膚に局所的に適用することを含むことを特徴とする方法。
- 皮膚を消臭する方法であって、前記方法が、Xが脱臭活性物質である請求項1に記載の組成物を皮膚に局所的に適用することを含むことを特徴とする方法。
- しわを防止、遅延、及び/又は処置する方法であって、前記方法が、Xが抗しわ活性物質である請求項1に記載の組成物を皮膚に局所的に適用することを含むことを特徴とする方法。
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