JP2004520342A - クロマンの使用 - Google Patents

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Abstract

本発明は、パーキンソン病の予防および/または治療のための薬剤を製造するための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド、その生理学的に適合しうる塩、水和物および/または溶媒和物、特にその塩化水素塩の使用に関する。

Description

【技術分野】
【0001】
本発明は、パーキンソン病の予防および/または治療のための薬剤を製造するための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド、その生理学的に許容しうる塩、水和物および/または溶媒和物、特にその塩化水素塩の使用に関する。
【背景技術】
【0002】
パーキンソン病は、中枢神経系の慢性的な進行性の状態である。これは、神経伝達物質ドーパミンを産生および放出する黒質中のドーパミン作動性ニューロンの変性によって引き起こされる。これに起因するドーパミン作動性神経伝達の減少が、運動制御の錐体外路系の大きな機能不全を導く。これらの障害は、脳幹神経節に関係するだけでなく、脳の他の密接に関連した領域にも関係する。
【0003】
特発性パーキンソン症候群の病因は、なお多くがわかっていない。証拠の増加により、黒質のドーパミン作動性ニューロンの細胞死は、ミトコンドリア機能不全の結果としてのアポプトシスによって起こることがわかってきた。ありうる遺伝的障害に加えて、グルタメートレベルの上昇および/または神経栄養因子の供給不足も、ミトコンドリア機能不全の原因として議論されている。
【0004】
これから始まって、さらなる進行性のニューロン細胞死は、神経変性過程の神経保護性薬理学的影響によって妨げられるものと考えられている(これによって、状態の進行を、原因をなす病態生理学的機序と必ずしも相互作用することなく停止させることができると考えられている)。
【0005】
種々のインビトロおよびインビボの系におけるニューロン5-HT1A受容体の刺激が、神経保護性ならびに抗アポプトシスおよび神経栄養効果を有することが示されている。従って、5-HT1A受容体の刺激により、パーキンソン病におけるドーパミン作動性ニューロンのさらなる変性を妨げ、この過程において最終的に状態の進行を遅延させることができる。
【0006】
現在、パーキンソン病に対して臨床的に使用されている治療法の多くは、純粋に対症的なものである。これら治療法の目的は、ドーパミン前駆体分子(L-DOPA;これは体内でドーパミンに代謝される)による欠如ドーパミンの直接置換、あるいは、ドーパミン受容体に対するアゴニストによるかまたはドーパミンの分解を減少させること(MAO阻害剤、COMT阻害剤)による欠損したドーパミン作動性神経伝達過程の刺激のいずれかである。しかし、現在の治療法は、重い副作用(例えば、運動障害、精神病、睡眠障害)または長期の活動損失を特徴とする。
【0007】
クロマン誘導体、および特に2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩およびその5-HT1A受容体に対するアゴニスト活性が、欧州特許出願公開EP-A-0352613およびEP-A-0749970において、中枢神経系の状態を治療するための手段として開示されている。
【0008】
国際特許出願公開WO99/26621は、神経学的状態(例えばパーキンソン病など)において神経生成を促進するための手段として、クロマン誘導体、特に2-[4-({[(2R)-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩[一般名:レピノタン(repinotan)塩化水素塩]を記載している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
驚くべきことに、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシドにより、ここに、神経保護作用を有するだけでなく、さらに対症活性をも有し、従って、パーキンソン病の過程において二元的に正の影響を及ぼす5-HT1A受容体アゴニストが見い出された。
【課題を解決するための手段】
【0010】
即ち、本発明は、パーキンソン病の予防および/または制御のための薬剤を製造するための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド、その生理学的に許容しうる塩、水和物および/または溶媒和物、特に2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩の使用に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシドは、以下の構造を有する:
【化1】
Figure 2004520342
【0012】
本発明に従って使用する化合物の生理学的に許容しうる塩は、該化合物と無機酸、カルボン酸またはスルホン酸との塩であることができる。特に好ましい塩は、例えば、塩化水素酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、シュウ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸、または安息香酸との塩である。
【0013】
本発明の意味の範囲内の水和物は、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシドまたはその塩と水との化学量論的組成物である。
本発明の意味の範囲内の溶媒和物は、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシドまたはその塩と溶媒との化学量論的組成物である。
【0014】
本発明に従って使用する化合物は、欧州特許出願公開EP-A-0749970に記載された方法によって製造することができる。例えば、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩(以下の実施例11)は、EP-A-0749970の実施例7に対応する。
【0015】
2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシドの塩は、遊離塩基を適当な溶媒中、化学量論量または化学量論量を越える酸と反応させることによって得ることができる。この場合、塩は、0℃〜溶媒の沸点までの温度範囲にある。適当な溶媒は、例えば、水、脂肪族アルコール、例えばメタノール、エタノールもしくは2-プロパノール、脂肪族の開鎖もしくは環式エーテル、例えばジエチルエーテル、tert-ブチルメチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、または脂肪族ケトン、例えば2-プロパノン、2-ブタノン、およびこれらの混合物である。塩は、この混合物から直接的に、適切であれば溶媒を部分的または完全に留去した後に、固体として得られる。塩を、例えば上記の溶媒またはその混合物中での再結晶または再析出によって精製することができる。
【0016】
本活性化合物は、全身的および/または局所的に作用することができる。この目的のために、本化合物を、適当な方法で、例えば経口、非経口、肺内、鼻、舌下、舌、口腔、直腸、経皮、結腸、耳により、またはインプラントとして投与することができる。投与を経口により行うのが好ましい。
【0017】
これらの投与経路のために、活性化合物を、適当な投与形態で投与することができる。
経口投与に適する形態は、活性化合物を迅速におよび/または改変された形態で放出する既知の投与形態、例えば錠剤(未被覆および被覆錠剤、例えば腸被覆)、カプセル、糖被覆錠剤、顆粒、ペレット、粉末、エマルジョン、懸濁液および溶液である。
【0018】
非経口投与は、吸収工程を回避して(静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内)、または吸収を包含して(筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、行うことができる。非経口投与に適する投与形態は、特に、溶液、懸濁液、エマルジョン、凍結乾燥物および滅菌粉末の形態にある注射および注入調製物である。
【0019】
他の投与経路に適する形態は、例えば、吸入用医薬形態(特に、粉末吸入剤、噴霧剤)、鼻滴剤/液剤、噴霧剤;舌、舌下もしくは口腔に投与するための錠剤もしくはカプセル、座剤、耳および目の調製物、膣カプセル、水性懸濁液(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁液、軟膏、クリーム、ミルク、ペースト、軽粉末またはインプラントである。
【0020】
活性化合物を、自体既知の方法によって、上記の投与形態に変換することができる。これを、不活性かつ非毒性の薬学的に適する賦形剤を用いて行う。これには、特に、ビヒクル(例えば、微結晶セルロース)、溶媒(例えば、液体ポリエチレングリコール)、乳化剤(例えば、ドデシル硫酸ナトリウム)、分散剤(例えば、ポリビニルピロリドン)、合成および天然生物ポリマー(例えば、アルブミン)、安定剤(例えば、アスコルビン酸などの酸化防止剤)、着色剤(例えば、酸化鉄などの無機顔料)、または味覚および/または芳香調整剤が含まれる。
【0021】
一般に、非経口投与の場合、約0.001〜30mg/kg体重、好ましくは約0.01〜10mg/kg体重の量を投与して有効な結果を得るのが有利であることがわかっている。経口投与の場合、この量は、約0.01〜100mg/kg体重、好ましくは約0.1〜30mg/kg体重である。
【0022】
これにもかかわらず、適切であれば、即ち、体重、投与経路、活性化合物に対する個々の挙動、調製方法、および投与を行う時間または間隔に依存して、上記の量から逸脱することが必要になることもある。
【0023】
ヒト組換え5 - HT 1A 受容体に対するアゴニスト作用の測定
シグナル変換の研究を、グアノシン5'-O-(3-[S-35]チオ)-トリホスフェート(GTPガンマ[S-35])結合法[ElliottおよびReynolds(Europ J.Pharmacol 1999, 386, 313-315)およびSimら(J.Neurosci 1996, 16, 8057-8066)に従って改変した]を用いて、ヒト組換え5-HT1A受容体において行った。
この試験においてレピノタン塩化水素塩および実施例11は、それぞれ0.51nMおよび0.19nMのEC50値を与えた。即ち、両物質は5-HT1Aアゴニストであり、実施例11は、レピノタン塩化水素塩よりも約2倍強力であった。
【0024】
MPTPサルモデル
レピノタン塩化水素塩および実施例11のインビボ作用を、パーキンソン病のサルモデル、即ち「慢性MPTPモデル」[Bezardら, Brain Res. 1997, 766, 107-112]において試験した。MPTP(=1-メチル-4-フェニル-1,2,3,6-テトラヒドロピリジン)は、ヒトおよび動物において、パーキンソン病に典型的な黒質におけるドーパミン作動性ニューロンの変性を引き起こす神経毒である。さらに、MPTPは、ヒトおよびサルにおいて、パーキンソン病に典型的な運動症状を生じる。これらの症状を、サルについてパーキンソン尺度で評価する。
【0025】
実験のために、アカゲザル(Macaca Fascicularis)を、パーキンソン尺度で8の点数を達成するまで、MPTP(0.2mg/kg静脈内)で毎日処理した。最初のパーキンソン症状は、MPTP処理の5〜10日後に生じる。神経毒の長期作用により、動物の臨床症状は、完全なパーキンソン症候群(点数>15)までさらに進行する。5群の動物を試験した:第1群はMPTPのみを投与し、第2群はMPTPとレピノタン塩化水素塩(2mg/kg、経口で1日2回)を投与し、第3群は実施例11(1mg/kg、経口で1日2回)を投与した。レピノタン塩化水素塩および実施例11による処理を、それぞれの場合に、動物が最初に臨床症状を示した日から開始した。レピノタン塩化水素塩および実施例11の両方は、経口投与の後に神経保護活性を有していた。即ち、両物質は、このサルモデルにおいてパーキンソン症候群の発症を遅くした。しかし、実施例11がさらに症状の重篤度をも低下させたこと、即ち対症作用(対照と比較して22%の低下)を有していたという観察は、全く驚くべきことであった。しかし、このような対症作用は、レピノタン塩化水素塩を用いたときには観察されなかった(表1を参照)。
【0026】
【表1】
Figure 2004520342
【実施例】
【0027】
実施例1:2-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンゾニトリル
【化2】
Figure 2004520342
ギ酸(14L)中の、o-バニリン(6375g、41.94モル)、ヒドロキシルアミン塩化水素塩(3823g、55モル)およびギ酸ナトリウム(6375g、93.75モル)の懸濁液を、撹拌しながら約90〜95℃に加熱した。ガス発生の増加および発熱反応が、この温度範囲で始まった(加熱を中止した)。この発熱反応は約10〜15分間続いた(温度が約115℃まで上昇した)。次いで、この混合物を、還流下でさらに45分間撹拌した。反応完了後、混合物を約+6℃まで冷却し、氷(6kg)および水(25L)の混合物中に混ぜ込んだ。1時間後に、固体を吸引濾過し、水(約12L)で洗浄した。次いで、これを、新鮮な空気乾燥オーブンにおいて室温で24時間乾燥し、真空乾燥オーブンにおいてP25により120時間(室温)乾燥した。
収量:4816g(77%)の結晶、融点:54℃、Rf:0.34(トルエン:酢酸エチル=3:1)。
【0028】
実施例2:2-ヒドロキシ-3-メトキシ-アセトフェノン
【化3】
Figure 2004520342
マグネシウム片(750g、30.8モル)およびヨウ素(3g)を、窒素導入した乾燥反応容器に入れた。これにメトキシベンゼン(10L)を加え、混合物を、ゆっくり撹拌しながら40℃まで暖めた。撹拌を中断し、ヨウ化メチル(25ml)および開始混合物1)をマグネシウム片に直接加えた。反応が開始した後、再び撹拌を始め、メトキシベンゼン(2.5L)中のヨウ化メチル(1916ml、30.8モル)の溶液を冷却しながら加えて、40〜43℃の温度を維持した(1.5時間)。次いで、混合物を、40℃でさらに5時間撹拌し、室温で15時間撹拌した。これを+5℃まで冷却し、メトキシベンゼン(6.5L)中の2-ヒドロキシ-3-メトキシ-ベンゾニトリル(1840g、12.3モル)の溶液を、1.5時間で加え、混合物を40℃で1.5時間撹拌した。反応完了(TLCチェック;トルエン:酢酸エチル=3:1)の後、反応混合物を+10℃まで冷却し、氷(24kg)および水(8L)の混合物中に混ぜ込んだ。次いで、これを、6N塩酸(12L)の添加によって酸性化した(0〜5℃の温度を越えないようにした)。この有機相を分離し、6N塩酸(2.5L)で洗浄した。合わせた水相を、トルエン(各回4L)を用いて3回抽出した。次いで、水相を、98℃の内部温度で1.5時間撹拌した。加熱を中止し、塩化ナトリウム(6kg)を加え、混合物を室温で一晩撹拌した。
+5℃に比較的長く冷却した後、オークル色結晶の析出物が得られた。これを吸引濾過し、氷水(4L×2)で洗浄し、真空乾燥オーブン中、P25およびNaOHペレットにより5日間(120時間)乾燥した。
収量:1587g(78%)、融点:53℃、Rf:0.33(トルエン:酢酸エチル=9:1)。
1) 使用した「開始混合物」は1モルスケールでの同一反応物であった。
【0029】
実施例3:8-メトキシ-クロモン-2-カルボン酸エチル
【化4】
Figure 2004520342
2-ヒドロキシ-3-メトキシ-アセトフェノン(1140g、6.86モル)、シュウ酸ジエチル(2L、14.86モル)およびエタノール(7L)の大部分が溶解した混合物を、エタノール(20L)中のナトリウムエトキシド(1024g、15.04モル)の冷却溶液に50℃で迅速に加えた。混合物を還流温度に3時間加熱した。これを50℃まで冷却し、濃塩酸(2L)を加え、混合物を還流温度に30分間加熱した。次いで、これを50℃まで冷却し、固体を吸引濾過し、濾過残留物をエタノールで洗浄し、濾液を回転エバポレーターで濃縮した。
黄色の結晶残留物をジクロロメタン(15L)に溶解し、10%濃度のNaHCO3溶液(14L)と30分間にわたり徹底的に撹拌した。有機相を分離し、10%濃度のNaHCO3溶液(2L)で洗浄し、Na2SO4(2kg)およびトンシル(tonsil)(1kg)の混合物により乾燥した。次いで、固体を、珪藻土により吸引濾過し、ジクロロメタンで洗浄し、濾液を回転エバポレーターで濃縮した。残留物を、回転エバポレーターにおいて石油エーテル(2.5L)で処理し、混合物を室温で15分間撹拌し、+5℃まで冷却し、吸引濾過した。淡黄色の結晶を、新鮮な空気乾燥オーブンにおいて2時間乾燥し、真空乾燥オーブンにおいてP25により24時間乾燥した。
収量:1304g(76%)の結晶、融点:129〜130℃、Rf:0.53(トルエン:酢酸エチル=85:15)。
【0030】
実施例4:8-メトキシ-クロマン-2-カルボン酸エチル
【化5】
Figure 2004520342
酢酸エチル(100L)および氷酢酸(50L)中の8-メトキシ-クロモン-2-カルボン酸エチル(5.30kg、22.45モル)の混合物を、10%濃度のPd/C(500g)の存在下、3バールの水素圧下に50℃で24時間水素化した。後処理のために、反応溶液を珪藻土により吸引濾過し、濾液を回転エバポレーターで濃縮した。氷酢酸の残留物を共沸蒸留によって除去するために、フラスコの内容物を、トルエン(6L×2)で処理し、濃縮した。蒸気ジェット真空で残留物を乾燥(8時間/8mm)した後、生成物を暗色オイルとして得た。
収量:5.002kg(94%)のオイル、沸点:110〜114℃/0.04mm、Rf:0.42(トルエン:酢酸エチル=3:1)。
【0031】
実施例5:(R)-2-ヒドロキシメチル-8-メトキシ-クロマン
【化6】
Figure 2004520342
(R)-8-メトキシ-クロマン-2-カルボン酸エチル[ドイツ特許出願公開DE-A-4430089に記載された方法に従って(R,S)-8-メトキシ-クロマン-2-カルボン酸エチルから得られる](235g)をトルエン中で、トルエン中の65%RedAl(540g)にゆっくりと滴下した(合計して1.5Lのトルエンを使用した)。室温で18時間撹拌した後、混合物を最初は50℃に1時間加熱し、次いで80℃にさらに1時間加熱した。室温まで冷却した後、氷(100g)を外部冷却しながら加え、次いで15%酒石酸カリウムナトリウム溶液(600ml)を加えた。混合物を、トルエン(500ml)および酢酸エチル(500ml)で希釈した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムで乾燥し、トンシルの添加によって透明にした。約500mlの体積まで濃縮した後、シクロヘキサン(1L)を加え、混合物を室温で30分間撹拌した。析出した固体を吸引濾過し、洗浄し、乾燥した。135.5gの標的化合物がこうして得られた。
融点:77〜78℃。
【0032】
実施例6:(R)-8-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチルクロマン
【化7】
Figure 2004520342
(−)-2-ヒドロキシメチル-8-メトキシクロマン(135.5g、0.7モル)を、48%濃度のHBr水溶液(0.7L)中で加熱した。冷却し、氷水(1.2L)で希釈した後、混合物を30分間撹拌し、沈降した析出物を吸引濾過した。氷水で洗浄し、五酸化リンで乾燥して、109.5g(87%)の標記化合物を得た。
融点:131〜132℃。
α20 289=−133.8(c=0.7メタノール)。
【0033】
実施例7:(R)-2-ヒドロキシメチル-8-イソプロポキシ-クロマン
【化8】
Figure 2004520342
ジメチルホルムアミド(50ml)中の(R)-8-ヒドロキシ-2-ヒドロキシメチル-クロマン(4.5g、25mモル)、2-ヨードプロパン(4.6g、27mモル)および粉末炭酸カリウム(5.2g、37.5mモル)を、60℃で40時間加熱した。ヨードプロパン(さらに0.9g)を加えた後、混合物を80℃で24時間加熱し、次いで95℃でさらに24時間加熱した。冷却した後、これをトルエンと水の間で分配し、セライト(CeliteR)で濾過した。有機相を乾燥(硫酸マグネシウム)し、濃縮した。フラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル;トルエン:酢酸エチル=3:1〜2:1の勾配液で溶離)の後、7gの粗生成物を得た。これを、シリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=1:0〜8:1の勾配液)で精製した。
収量:2.9g(52%)のオイル。
Rf:0.4(シリカゲル、トルエン:酢酸エチル=1:1)。
α20 289=−85(c=0.5;CHCl3)。
【0034】
実施例8:(R)-8-イソプロポキシ-2-メシルオキシメチル-クロマン
【化9】
Figure 2004520342
メタンスルホニルクロリド(68g、0.6モル)を、ピリジン(95g)中の実施例7の化合物(114g、0.51モル)に室温で滴下した。室温で18時間撹拌した後、混合物を水(700ml)で希釈し、ジクロロメタンで抽出した。シリカゲルで濾過し、濃縮して、150gの粗生成物を得た。これを、シクロヘキサン:トルエン=3:1の混合物(1.5L)からの結晶化によって精製した。母液を濃縮した後、シクロヘキサンから再結晶した。このようにして、112gの標記化合物を無色固体として得た。
融点:77〜78℃。
α20 289=−56.2(c=0.9;CH3OH)。
【0035】
実施例9:(R)-2-ベンジルアミノメチル-8-イソプロポキシ-クロマン
【化10】
Figure 2004520342
実施例8の化合物(112g、0.37モル)、ベンジルアミン(200g、1.87モル)およびヨウ化ナトリウム(3.0g、0.02モル)を、100℃で5時間加熱した。冷却した後、固体を分離し、有機相を水(各回2.5L)で2回洗浄した。残留するオイルを、酢酸エチル(1L)に取った。酢酸エチル相を水および飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄し、次いで乾燥および濃縮して、114.5g(定量的)の標記化合物(HPLC純度:93%)をオイルとして得た。これを次の段階に使用した。
α20 289=−104(c=0.5;CH3OH)。
【0036】
実施例10:(R)-2-(N-ベンジル-N-(4-(1,1-ジオキシド-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-ベンズイソチアゾール-2-イル)-2-ブチニル)-アミノメチル)-8-イソプロポキシ-クロマン塩化水素塩
【化11】
Figure 2004520342
ジオキサン(1L)中の実施例9の化合物(114g、0.37モル)およびパラホルムアルデヒド(13.5g、0.45モル)を、酢酸銅(II)(4g)で処理し、50℃まで暖めた。プロパルギルサッカリン(81g、0.37モル)をこの温度で加えた。80℃で2時間撹拌した後、混合物を濃縮し、残留物を、トンシルの添加とともにトルエンと水の間で分配した。混合物をセライトで濾過した後、有機相を分離し、シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=10:1)で精製した。エーテル性塩酸を用いてエーテルから塩化水素塩を析出させて、226gの粗生成物を得た。炭酸水素ナトリウムを用いて遊離塩基を遊離させた後、この生成物をシリカゲルクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=20:1で溶離)によって精製した。生成物の分画を、エーテル性塩酸で処理した。このようにして、139g(65%)の標記化合物を固体として得た。
融点:106〜109℃。
α20 289=−64.1(c=0.8;CH3OH)。
【0037】
実施例11:2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド(これは以下の構造を有する)
【化12】
Figure 2004520342
メタノール(1.4L)中の実施例10の化合物(120g、0.21mモル)を、濃塩酸(400ml)および10%パラジウム/活性炭素(20g)で処理した。常圧および20℃で4時間水素化した後、触媒を濾去し、濾液を濃縮した。残留物をトルエンで2回濃縮し、酢酸エチル(400ml)を用いて溶解した。ジエチルエーテル(800ml)を添加し、室温で18時間撹拌し、次いで吸引濾過し、真空乾燥して、90.5gの固体を得た。アセトニトリル(1L)から再結晶し、結晶をジエチルエーテルで洗浄して、70.8g(69%)の標記化合物を無色結晶として得た。
融点:153〜154℃。
α20 289=−65.9(c=0.6;CH3OH)。
元素分析:C243025SxHCl
計算値:C:58.2 H:6.3 N:5.7 O:16.2 Cl:7.2 S:6.5
実測値:C:58.0 H:6.3 N:5.7 O:16.2 Cl:7.1 S:6.3

Claims (4)

  1. パーキンソン病の予防および/または治療のための薬
    剤を製造するための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド、その生理学的に許容しうる塩、水和物および/または溶媒和物の使用。
  2. 活性化合物が2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩である請求項1に記載の使用。
  3. パーキンソン病の予防および/または治療のための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド、その生理学的に許容しうる塩、水和物および/または溶媒和物。
  4. パーキンソン病の予防および/または治療のための、2-[4-({[(2R)-8-イソプロポキシ-クロマン-2-イル]メチル}アミノ)ブチル]-1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン 1,1-ジオキシド 塩化水素塩。
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