JP2004519537A - フィッシャー−トロプシュ生成物の輸送法 - Google Patents
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Abstract
Description
(技術分野)
本発明は一般的にはフィッシャー−トロプシュ合成の分野に属し、特にフィッシャー−トロプシュ合成による生成物の効率の良い安全な輸送法に関する。
【0002】
(背景技術)
原油は地中から掘り出された時は炭化水素の混合物である。一般的には、この混合物はガス留分、中間留分、及び原油留分の少なくとも3つの留分に分離されるが、これら留分間ではある程度の重なり合う部分があるのが普通である。ガス留分は主としてC1−3炭化水素類を含有し、原油留分はC4+の炭化水素類を含有し、中間留分は主としてC3−5炭化水素類を含有する。
【0003】
原油は、最終的に留出燃料組成物とその他の生成物に転化する場所から遠く離れた所で採取され、ガス留分と中間留分、及び場合によりナフサ留分を除去した後に、商業生産を行う製油所に輸送されることが多い。揮発性の原油のポンプ輸送及び貯蔵の実際的な制約と共に安全規制の面から、輸送時の原油留分の蒸気圧は比較的低くなくてはならない。しかしながら、蒸気圧規格を上回らず、あるいは過度にAPI比重を増大させることのない程度の濃度で揮発成分を含有する原油を船舶輸送することは慣例となっている。したがって、石油ベースの原油は一般的に、原油が規格蒸気圧を上回ることのない量のブタンを含むC5+の炭化水素を含有している。プロパンおよびより軽質の炭化水素は、揮発性のために、避けられる。
【0004】
商業タンカー中での原油の揮発性は一般に輸送中の温度で測定して9psiaに制限されている。国際海事規制では従来型のタンカーで輸送される原油の最大リード蒸気圧を「大気圧未満」(すなわち14.7psia未満)に制限している。同様の規制により密閉式引火点を「60℃を超えない」よう制限している(海上における人命の安全のための国際条約(SOLAS)22章、規制55.1)。実用的な作業上の制約は、従来型のタンカーでは、実蒸気圧(リード蒸気圧でない)が約9〜10psiaである。ポンプ輸送時の実蒸気圧が約10または11psiaより高いと、不可能ではないにしても、また個々のタンカーにより実際のポンプ輸送能力は異なるではあろうが、タンカーの貨物タンクからの完全な排出が難しくなるであろう。浮屋根式貯槽の最大能力によるが、一般に海岸の受入れターミナルの実蒸気圧の上限は11psiaである。
【0005】
ワックス分の多い原油は一般に有意な量の揮発成分を含有しないので最大蒸気圧を上回ることなく最高約160°Fまでの温度で船舶輸送ができる。石油の脱油、脱ろう工程から生じるスラックワックス類もまた、溶融状態でタンカーで輸送可能である。これらのワックス類は主として高い分子量の炭化水素類を含有し、一般的には、ワックス類を溶融したときに蒸気圧が高くなりすぎて問題を起こすような有意の量の揮発軽質成分を含有しない。したがって、このようなワックス類を輸送する好ましい方法は溶融状態でのものである。
【0006】
原油の場合のように、天然ガスも遠隔地に存在する場合が多い。このような天然ガスを遠隔地で高分子量の炭化水素に転化するほうが天然ガスを転化のために他の場所に輸送するより商業的に引き合う場合が多い。フィッシャー−トロプシュ合成のような多くのプロセスでメタンを分子量がより高い炭化水素に転化できる。フィッシャー−トロプシュ合成は最初のメタンから合成ガスへの転化工程と、後続の、合成ガスからより分子量の高い生成物への転化工程から成っている。遠隔地での処理設備の規模を大きくしないことが望ましいので、フィッシャー−トロプシュ生成物は、フィッシャー−トロプシュ合成を実施した場所から遠い商業製油所で水素化工程を実施してもよい。
【0007】
フィッシャー−トロプシュ合成による生成物は主として線状炭化水素であり、それは高融点のワックスを含有する場合が多い。室温で固体のC5+生成物留分を分離することができる。この留分は一般に「シンクルード」と呼ばれ、分離できる。南アフリカのモスガスの設備およびシェルのマレーシアの設備(双方とも低廉あるいは中程度の資本費用で建設された)においてメタンはフィッシャー−トロプシュ合成のシンクルードに転化され、これが同一場所で最終の販売製品に精製される。遠隔地での資本費用が高額な場合、望みの性質の製品を供給するために、水素化分解、水素異性化、水素処理を例とする水素化工程を実施するために、シンクルードを商業製油所に輸送してもよい。この方法で遠隔地での高額な設備の建設の最小化をはかれる。
【0008】
フィッシャー−トロプシュ法によるシンクルードの遠隔地からの商業製油所への輸送法は当業者に知られている(たとえば、米国特許第5,968,991;5,945,459;5,856,261;5,856,260及び5,863,856参照)。一つの方法はC20−30シンクルード成分を分離し、この組成物を固体状で船舶輸送するものであった。この方法の限界は、成形、積込みおよび荷下しに高価な設備が必要なので、固体の輸送は困難で費用もかかるという点にある。
【0009】
他の諸方法はシンクルード又は、部分的に精製して線状炭化水素の一部をイソパラフィンに転化しそれにより周囲温度付近で液状としたシンクルードに焦点をおいたものであった。液状のシンクルード輸送の一つの方法では、ポンプ輸送可能な液体にするためのシンクルードの部分的な脱ろうを要する(たとえば米国特許第5,292,989参照)。しかし、この脱ろうには、遠隔地では高価で運転の難しい設備の建設を要する可能性がある。
【0010】
もう一つの方法ではシンクルードを溶融ワックスとして輸送することを要する。この輸送方法では固体を輸送するのに必要な成形、積込みおよび荷下しの設備、あるいは室温で液状である生成物にシンクルードを転化するための脱ろう設備を必要としない。しかし、フィッシャー−トロプシュ生成物は、シンクルードが溶融状態になる温度で船舶輸送されるなら、蒸気圧規格を上回るだけの量の揮発性炭化水素を含有している。
【0011】
シンクルードを生産し、脱ろうを必要条件とせず使用する輸送法において蒸気圧規格を上回ることなくシンクルードを液状で輸送する効率的な方法を提供できれば好都合である。本発明はこのような方法を提供するものである。
【0012】
(発明の概要)
新規な輸送可能なフィッシャー−トロプシュ液体シンクルード生成物ならびにこの生成物の製造法及び(輸送法及び/又は受入れ法)が開示されている。この生成物は、揮発性成分とワックス成分を含んでおりその混合物の実蒸気圧が輸送温度で測定して15psiaを上回る従来法によるフィッシャー−トロプシュ液体シンクルード生成物とは異なっている。本発明の輸送可能な生成物は、その輸送温度で測定した実蒸気圧が約15psia未満、好ましくは11psia未満である。
【0013】
この方法は軽質炭化水素フィードストックを合成ガスへ転化すること、フィッシャー−トロプシュ合成経由で合成ガスを生成物へ転化すること及びフィッシャー−トロプシュ合成生成物の複数の輸送可能な生成物へ分離することを包含する。この生成物はその輸送温度で測定した実蒸気圧が約15psia未満で、好ましくは11psia未満である。この輸送可能な生成物の少なくとも一種は20℃を上回る流動点を示す。少なくとも二つの生成物が液状で分離されて輸送される。
【0014】
これら生成物は、海上タンカー、貨車、パイプライン、トラック、バージおよびこれらの組合せを含む通常用いられているどの輸送方法を用いても輸送できる。好ましい輸送方法は海上タンカーであり、さらに好ましくはそれぞれの輸送可能な生成物が別々のタンカーで輸送されるか、同一のタンカーの分離された区画で輸送される。貨車、トラック又はバージで輸送する場合は、それぞれの輸送可能な生成物が好ましくは別々の貨車、トラック又はバージで輸送されるか、同一の貨車、トラック又はバージのそれぞれの輸送可能な生成物ごとの分離された区画で輸送される。
【0015】
C1−2留分もまたフィッシャー−トロプシュ合成から分離し、合成ガスの発生工程の上流に再循環し、フレヤースタックで処理し、水素を発生させるために利用し及び/又は燃料として使用することができる。5重量%より多く、好ましくは20重量%を上回り、最も好ましくは40重量%を上回るC3を含有するC3分に富んだ留分もまた得ることができる。この留分は合成ガスの発生工程の上流に再循環し、フレヤースタックで処理し、燃料として使用し、加圧タンクで輸送し、及び/又は冷凍タンカーで輸送することができる。
【0016】
輸送温度で測定した場合の得られる混合組成物の実蒸気圧が約15psia未満、好ましくは11psia未満であり、該当のフィッシャー−トロプシュ生成物が少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも75重量%の線状炭化水素を含有する限りであるが、好ましい工程及びビジネス形態の具体例の一つとして、原油のような石油製品を、一種類以上の輸送可能なフィッシャー−トロプシュ生成物に混合することが出来る。得られる組成物は好ましくは20℃を上回る流動点を示す。留分の混合はどの場所で行ってもよい。すなわち、遠隔地のフィッシャー−トロプシュ現場、潤滑油製造現場、蒸留精製現場、または他の場所である。
【0017】
(発明の開示)
以下に好ましい具体例を示すが、発明の請求範囲をこの説明の範囲に限定するものではない。好ましい具体例における生成物群はその輸送温度で測定した場合に15psia未満、好ましくは11psia未満の実蒸気圧を示し、少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも75重量%の線状炭化水素を含有する。少なくとも一種類の生成物は好ましくは20℃を上回る流動点を示し、さらに好ましくは40℃を上回り、最も好ましくは60℃を上回る。輸送可能な生成物を生み出す本発明による分離法を用いないと、不安全な輸送条件を生じさせるのは、ここで示された、より高い温度の生成物又は成分である。
【0018】
本方法は、天然ガスのような軽質炭化水素フィードストックを合成ガスへ転化すること、フィッシャー−トロプシュ合成により合成ガスを生成物へ転化すること、及びフィッシャー−トロプシュ合成物から複数の輸送可能な生成物へ分離することを包含する。これら生成物は、その輸送温度で測定して、約15psia未満、好ましくは約11psia未満の実蒸気圧を示す。少なくとも一種の輸送可能な生成物は20℃を上回る流動点を示し、さらに好ましくは40℃を上回り、最も好ましくは60℃を上回る。少なくとも二種の該生成物は液状で別々に輸送される。
【0019】
例として、石油精製工程で発生した二種の市販の低分子量でワックス分の多いろう下油の蒸気圧をジェントフト等(Jentoft et al.)の記述している方法を用いて測定した。これらの油は一般に180°Fで貯蔵され、船舶輸送される。最初のろう下油(142ろう下油)は140°F融点ワックス製造時の生成物であった。二番目のろう下油(カット1A)はこの設備で製造される最も低融点のワックス(126°F融点ワックス)よりも軽質な蒸留生成物であった。したがって、142ろう下油は典型的な中範囲ワックス生成物を代表しており、1A試料は、現在商業的に輸送されているワックス分の多い石油類及びワックス類の中で予想される最も軽く、最も揮発性の生成物を代表している。これら試料の実蒸気圧(psia表示)の結果を以下に示す。
【0020】
【0021】
ワックスの商業的船舶輸送の温度は決して300°Fを上回らないので(200°Fを超えることも稀である)、このタイプの溶融ワックス製品の輸送時の最大実蒸気圧は高々0.03psiaである。より高い蒸気圧が許容範囲内であり、たとえば、揮発性のより高い成分を共通の区画で輸送するというように、効率的により多い製品を輸送するために活用できるので、この非常に低い実蒸気圧でシンクルードブレンドを調製し、輸送する必要はない。許容圧力を維持しながら混合製品の量を最大にするという観点から、0.03から4psiaの圧力の混合物が許容される。
【0022】
特に好ましい具体例においては、約80℃の流動点を示すシンクルード混合物、これはたとえば100℃というような、流動点を20℃を上回る温度で船舶輸送されるが、3.8psia未満の実蒸気圧を示しその結果、積荷の減失は最小となり、安全性は増大する。もちろん、一層低い蒸気圧の混合物を選べば、さらに安全性は増し、積荷の減失は最小となる。理想的には、可能な最も低い輸送温度と、20℃を上回る流動点の混合物において1psia未満の圧力を選択することが最も望ましい。
【0023】
下記の定義により本発明の組成と方法に関する理解が助けられるであろう。
【0024】
線状炭化水素: 線状パラフィン類、線状オレフィン類(内部及びアルファ位置)、線状アルコール類及び線状酸類を含む化合物類。この類の化合物は、単品でもあるいは混合物でもC20を上回る化合物は一般的には周囲温度(20℃)で固体かワックス状である。液状の線状炭化水素はガスクロマトグラフィーにより分析可能である。室温で固体の線状炭化水素の濃度は溶媒脱ろう法で定量できる。認められている一つの方法は次のような過程からなる。300gの試料を1200mlの1:1トルエン−MEK溶剤に溶解する。完全な溶解には加熱が必要かもしれない。この溶液を一夜かけて−15〜−20°Fに冷却し、ワックスを結晶化させる。形成されたワックスの結晶はろ過、回収される。ろ液は減圧蒸留され、脱ろうされた油からトルエン−MEK溶剤を分離する。ワックス中に取り込まれた溶剤は、ワックスをホットプレート上で窒素を表面に流しながら加熱して除去する。回収された油とワックスの重量を元の試料の重量で割って油とワックスのパーセントを得る。
【0025】
輸送温度: 周囲温度(20℃)かそれ未満で液体の物質にとっては輸送温度は20℃である。一般の周囲温度で固体の物質にとっては輸送温度は、ASTM D−97で測定した流動点より5℃、好ましくは10℃、最も好ましくは20℃高い温度である。
【0026】
遠隔地: 遠隔地とは製油所又は市場から離れた場所で、製油所又は市場での建設費より高い建設費となる可能性が大きい。定量的に言えば、遠隔地と製油所又は市場との距離(輸送距離)は少なくとも100マイル、好ましくは500マイルを上回り、最も好ましくは1000マイルを上回る。
【0027】
液状での輸送: この意味は、少なくとも生成物の一部が液体であることで、残りは固体でもよい。液体部分は少なくとも10%、好ましくは25%を上回り、最も好ましくは50%を上回る。ワックスの多い生成物が、輸送船への最初の積込み時と輸送船からの荷下し時に完全に液状であるか又は少なくともポンプ輸送できるスラリーであるが、輸送中に生成物が冷えるにつれて少なくとも一部が固体になる場合もここで記述した方法の範囲内である。この固体は受入れ末端で、たとえば蒸気加熱で、容易に溶融することが出来る。しかし、組成物が積込み時と荷下し時にポンプ輸送可能で、生成物が輸送中に完全には固体化しないことが最も好ましい。
【0028】
分離輸送: これは少なくとも二種類の成分が別な機材で輸送されるか又は同一の機材の内部での仕切られた区画で輸送されることを意味している。これら機材は海上タンカー、貨車、パイプライン、トラック、バージ及び類似手段を含むことができる。したがって分離輸送は、少なくとも二つの成分を別の海上タンカー、別の貨車、別のパイプライン、別のトラック又は別のバージで輸送することを包含する。また、二つの成分を別の機材で輸送することを包含してもよい。また、異なった成分を物理的に分離するために区画で分けられた海上タンカー、貨車、パイプライン、トラック又はバージで輸送することを包含してもよい。
【0029】
軽質炭化水素フィードストック: これらフィードストックはメタン、エタン、プロパン、ブタン及びこれらの混合物を含む。加えて、二酸化炭素、一酸化炭素、エチレン、プロピレン、及びブテン類が存在し得る。
【0030】
シンクルード: フィッシャー−トロプシュ工程から生じた混合物で、ジェット燃料、ディーゼル燃料、潤滑油原料油、完全精製ワックス,ガソリン及びこれら類似品のような最終の販売できる製品に要求される規格には、さらに加工しないと、完全には合格しないもの。種々の輸送可能なシンクルード組成物について以下に詳細に記述する。
【0031】
輸送方法: 輸送方法には種々あるが、好ましくは、実質的に輸送中に空気にさらされない密閉した容器を用いることが含まれている。組成物が輸送される温度で容器内部の圧力は14.9psiaを上回ってはならない。
【0032】
実蒸気圧: 定義された温度、たとえば輸送温度におけるpsiaで表示された圧力。この圧力は多くの技術で測定できるが、その選択は、沸騰範囲のような留分の性質に依存している。適当な方法には、ASTM D2889; ASTM D5482; ASTM D323; ASTM D6377−99; ASTM E1194−87; the Engineering Data Book,Vol.I,1−16節、the Gas Processors Suppliers Association編,1994; Jentoft,R.E.,Carlstrom,A.A.,及びGouw,T.H.,Analytical Chemistry,「潤滑油類と作動油類の蒸気圧の迅速測定」40,1014(1968); 及び類書がある。実蒸気圧はまた、UOPK特性係数がすべての留分に共通であると仮定して重量分布をモルパーセントに変換し、アントイン(Antoine)定数を算出し、ラウールの(Raoult’s)法則を用いて、D2887蒸留から、計算できる。測定値が1psiaを上回る場合は、計算による圧力は測定値で校正しなければならない。流動点が20℃を上回る試料の実蒸気圧を測定する好ましい方法はジェントフト(Jentoft et al)等の方法である。
【0033】
海上タンカー: 炭化水素を輸送するのに使われる船であり、該炭化水素は、代表的なものは原油と精製した製品であるが、これに限るものではない。
【0034】
パラフィン: 式CnH2n+2で表される炭化水素。
【0035】
オレフィン: 少なくとも一つの炭素−炭素二重結合を有する炭化水素。
【0036】
酸素付加物: 少なくとも1個の酸素原子を含む炭化水素化合物
【0037】
留出燃料: 沸点が約60〜1100°Fの炭化水素を含む物質。「留出」という用語はこのタイプの代表的な燃料は、蒸留による石油原油からの塔頂蒸気流から発生するものであることが多いことを意味している。対照的に、残燃料油は、蒸留による石油原油からの塔頂蒸気流からは発生し得ず、したがって、不揮発性残存部分である。広い範疇の留出燃料の中にはナフサ、ジェット燃料、ディーゼル燃料、ケロシン、航空ガソリン、燃料油及びこれらの混合物のようなものを含む特定の燃料がある。
【0038】
ガソリン: スパーク点火の自動車用及び軽トラック用内燃機関(自動車ガソリン)ならびにピストンエンジンの航空機(航空ガソリン)に使用するのに適し、下記規格の少なくとも一つの現行版に合致する物質。
・ ASTM D4814 自動車ガソリン
・ ヨーロッパ標準 EN228 自動車ガソリン
・ 日本工業規格 JIS K2202 自動車ガソリン
・ ASTM D910 航空ガソリン
・ ASTM D6227 「グレード82無鉛航空ガソリン標準規格」
・ 英国国防省規格91−90/第1集(DERD2485),ガソリン,
航空用:グレード80/87,100/130及び100/130低鉛
【0039】
ディーゼル燃料: ディーゼルエンジンに使用するのに適し、下記規格の少なくとも一つの現行版に適合する物質。
・ ASTM D975 「ディーゼル燃料油標準規格」
・ ヨーロピアングレード CEN90
・ 日本燃料規格 JIS K2204
・ 重量と測定に関する米国全国会議(NCWM) 高品質ディーゼル燃料
のための1997年ガイドライン
・ 米国エンジン製造業者協会 高品質ディーゼル燃料のための推奨ガイド
ライン(FQP−1A)
【0040】
ジェット燃料: 航空機のタービンエンジンまたはその他の使用に適し、下記規格の現行版の少なくとも一つに合致する物質。
・ ASTM D1655
・ DEF STAN 91−91/3(DERD 2494),タービン
燃料、航空用、ケロシンタイプ、JET A−1,NATOコード:F
−35
・ 国際航空運送協会(IATA)「航空タービン燃料規格のガイダンス資
料」第4版、2000年3月
・ 米軍ジェット燃料規格 MIL−DTL−5624(JP−4用及びJ
P−5用)及びMIL−DTL−83133(JP−8用)
【0041】
潤滑油ベースオイルおよびベースストック: API1509の定義の現行版に合致する物質。
【0042】
完全精製ワックス: 完全精製ワックスは、連邦規制コード、タイトル21、セクション178.3710及び172.886で定義されたFDAの食品グレードの要求に合致する。完全精製ワックスは臭気が非常に小さく(ASTM D1833)、油含有量が0.5%未満で(ASTM D721)セイボルト色度は+25〜+30(ASTM D156)である。
【0043】
天然ガスは軽質炭化水素フィードストックの一例である。メタンに加えて、天然ガスは多少のより重質の炭化水素類(主としてC2−5パラフィン)及び他の不純物を含んでいる。不純物の例は、メルカプタン類、他の硫黄含有化合物、二酸化炭素、窒素、ヘリウム、水及び炭化水素でない酸性ガスである。天然ガス田には一般に相当量のC5+物質が含まれており、これは周囲温度で液状である。
【0044】
メタン及び場合によりエタン及び/又は他の炭化水素は分離し、合成ガス発生に利用することができる。種々のほかの不純物は容易に除去できる。窒素及びヘリウムのような不活性の不純物は許容できる。天然ガス中のメタンは、一例をあげれば脱メタン装置で分離でき、次いで脱硫し合成ガス発生機に送られる。C2+生成物が次いで、一例をあげれば脱エタン設備で分離され、エタンとC3+生成物流になる。プロパン、n−ブタンおよびイソブタンは、一例をあげればターボエキスパンダーで分離され、プロパンとブタン類は脱プロパン装置を用いて分離される。
【0045】
メタン(及び/又はエタン及びより重質の炭化水素類)は、合成ガス供給のため従来型の合成ガス発生器に送ることが出来る。一般に、合成ガスは水素と一酸化炭素を含んでおり、少量の二酸化炭素、水、転化してない軽質炭化水素フィードストック及び種々のその他の不純物を含有している可能性がある。合成ガス中の硫黄、窒素、ハロゲン、セレン、リン及びヒ素汚染物質の存在は望ましくない。この理由で、硫黄および他の汚染物質を、フィッシャー−トロプシュ化学や他の炭化水素合成を実施する前に原料から除くことが好ましい。これら汚染物質を除去する手段は当業者にはよく知られている。たとえば、酸化亜鉛(ZnO)保護床が硫黄不純物を除くのによく用いられる。他の汚染物質を除去する手段は当業者によく知られている。
【0046】
フィッシャー−トロプシュ反応は固定床、懸濁床又は流動床反応器で実行できる。フィッシャー−トロプシュ反応の条件中、反応温度は190℃〜340℃と考えられるが、実際の反応温度は大部分反応器の形状によってきまる。したがって流動床反応器が用いられる場合、反応温度は300℃〜340℃が好ましく、固定床反応器が用いられる場合、反応温度は200℃〜250℃が好ましく、懸濁床反応器が用いられる場合、反応温度は190℃〜270℃が好ましい。
【0047】
フィッシャー−トロプシュ反応器への合成ガスの入口圧力は、1〜50bar、好ましくは15〜50barを用いることができる。合成ガスは供給側でH2:COモル比を1.5:1〜2.5:1、好ましくは1.8:1〜2.2:1とする。一般に合成ガスは0.1wppm以下の硫黄を含んでいる。ガスは、場合により、反応領域に再循環してもよく、原料合成ガス供給速度に対する再循環ガスの速度の比はモルベースで1:1〜3:1、好ましくは1.5:1〜2.5:1とする。反応領域で用いられる空間速度は、m3(kg触媒)−1hour−1で1〜20、好ましくは8〜12としてよい。
【0048】
原理的には、鉄ベース、コバルトベース、鉄/コバルトベースのフィッシャー−トロプシュ触媒がフィッシャー−トロプシュ反応領域で使用できる。鉄ベースのフィッシャー−トロプシュ触媒は、沈殿又は融着した鉄及び/又は酸化鉄類を含有していてもよい。しかし、燒結した、結合剤で固めた、あるいは適当な担体に含浸した鉄及び/又は酸化鉄類もまた使用できる。これらの鉄はフィッシャー−トロプシュ合成の前に金属鉄に還元されなければならない。鉄ベース触媒には、最終の触媒の活性、安定性及び選択性のうちの一つ以上を変えることのできる役割を持つ助触媒(promoter)を種々の水準で含有してもよい。
【0049】
好ましい助触媒は還元鉄の表面積に影響するもの(構造助触媒)及びMn,Ti,Mg,Cr,Ca,Si,AlもしくはCu又はこれらの組合せによる酸化物又は金属を含有するものである。
【0050】
懸濁床反応器でのフィッシャー−トロプシュ反応の生成物は一般に気体反応生成物と液状反応生成物を含んでいる。気体反応生成物は約650°F未満の沸点の炭化水素(たとえば中間留出物からの残ガス)を含んでいる。液状の反応生成物は約650°Fを上回る沸点の炭化水素(たとえば重質パラフィンから出る減圧軽油)を含んでいる。高温のフィッシャー−トロプシュ反応器を用いたフィッシャー−トロプシュ反応の生成物は一般に、凝縮した時に液体生成物になることのできる気体生成物である。
【0051】
650°F未満の生成物は、例をあげれば、ほぼC5からC20の正パラフィン及び沸点のより高い炭化水素のような残ガス成分及び凝縮液成分に分けることができる。この分離は、例をあげれば、高圧及び/又は低温の気液分離装置又は低圧分離装置、又は複数の分離装置の組合せを用いるものである。約650°Fを上回る沸点の(ワックス留分)留分は主としてC20からC50の線状パラフィン類を含み、相対的に少量の沸点のより高い分枝パラフィン類が含まれている。
【0052】
もしもメタンや軽質(C3−8)生成物でなく、ワックス及び重質の生成物の生成に適した条件化で実施したフィッシャー−トロプシュ合成物からC5+留分を分離すると、この留分は室温で固体となりそうである。本発明で説明した諸方法で、C5+留分は溶融状態で輸送される。しかし、この生成物が溶融する温度ではより軽質の炭化水素(大体C5からC14−20)は揮発性である。もしも軽質の炭化水素と重質の炭化水素が同じ容器に溶融状態で密閉されていっしょに輸送されると、発生する圧力は殆どの輸送方法の規格を超えてしまうであろう。この課題は輸送温度で、15psiaを上回る、さらに好ましくは11psiaを上回る圧力に上げる揮発性炭化水素類を除去することにより解決できる。
【0053】
C1−2の留分も分離し、合成ガスの発生工程の上流に再循環し、フレヤースタックで処理し、水素源として利用し及び/又は燃料として使用することができる。5重量%より多いC3 、好ましくは20重量%、最も好ましくは40重量%を上回るC3を含有するC3分に富んだ留分もまた得ることができる。この留分は合成ガスの発生工程の上流に再循環し、フレヤースタックで処理し、燃料として使用し、加圧タンクで輸送し、及び/又は冷凍タンカーで輸送することができる。
【0054】
LPG留分も分離できる。LPG留分は好ましくは主としてC3−5炭化水素を含有し、好ましくは主としてプロパン、n−ブタン及びイソブタンを含有している。この中には少量のペンタン類と好ましくないが、C3−5のオレフィンを含有している可能性がある。好ましい具体例として、このLPGは第1にプロパンの多い、及び/又はブタンの多い生成物の留分であり、このような留分は当業者にはよく知られている。このLPGは、たとえば、自動車の代替燃料源のようなすべての可能な最終用途に適している。最も好ましいのは、この組成物が従来からあるLPG燃料用と代替燃料分野の範囲に入るLPG留分の厳しい規格の範囲内に収まることである。このLPG留分は相当量のオレフィン及び/又は酸素付加物を含有している可能性があり、これらは水素化処理によりパラフィン類とすることが可能である。好ましいLPG製品では、エタンの量は混合物に対し約5容積%未満であり、プロピレンはプロパンの容積に対し約1容積%未満であり、ブチレンはブタンの容積に対し約1%未満である。C5+炭化水素類は好ましくは混合物に対し約25容積%未満である。硫黄含有量は好ましくは約150ppm未満である。
【0055】
このLPG留分は揮発性が商業的規格を超えない温度で輸送することができる(すなわち約15psia未満、好ましくは約11psia未満)。LPGは一般には周囲温度で約120psiaの圧力を示すから、これらの規格のない加圧下での商業輸送手段で輸送するのでなければ、規格を充たすためには輸送時に冷却しなければならない。
【0056】
一つの具体例として、LPGでなく、プロパン及びブタン留分を個々に分離する。これは、たとえばC1−4炭化水素を含む混合物を脱メタン装置、脱エタン装置及び脱プロパン装置を通すことによって達成できる。
【0057】
フィッシャー−トロプシュ合成段階での気相反応生成物が冷却され、種々の留分が集められるとき、最初の留分は、後続のものに比べ高い平均分子量を持つ傾向がある。気相反応生成物を冷却中に分離を行うことで、C14−20の留分が得られ液状の反応生成物と組合せてC14+シンクルードが出来る。C14−20の留分は、中間留出物を集めた後、C5−13炭化水素をC14+生成物から蒸留することでも得られる。分離しても、このC14−20留分は凝縮物留分と組合せて、少なくとも60重量%、好ましくは75重量%の線状炭化水素を含有し、室温で固体の輸送可能なシンクルードにすることができる。
【0058】
組成物の蒸気圧は輸送温度で、当業者によく知られた技術で測定できる。もしも組成物の蒸気圧が輸送温度で規格を上回るならば、組成物から、たとえば減圧蒸留又は他の当業者に知られた適当な手段で、低い沸点の炭化水素を除去することができる。
【0059】
シンクルード、及び場合によりLPG留分、に加え、C5〜C14−20留分も得られ、その輸送温度において、揮発性が規格(すなわち約15psia未満、好ましくは約11psia未満)を上回らない温度で船舶輸送できる。一般的に200℃を上回る温度、より好ましくは100℃を上回る温度は避けなくてはならないがC5〜C14−20留分は周囲温度またはそれに近い温度で輸送できる。その物質が液体か、周囲温度かそれに近い温度で少なくともポンプ輸送できるスラリーであるならば、周囲温度に近い温度が好ましい。
【0060】
上記の留分は場合により、他の留分の炭化水素と組合せることが出来るが、この炭化水素により組成物の圧力が、その輸送温度において約14.7psiaを上回り上昇してはならない。たとえば、LPG留分を天然ガス田から得られたLPGで補うことができる。C5〜C14−20留分は原油から分別蒸留で得られた類似の留分と組み合わせることができる。シンクルードはワックス分の多い原油、原油及び/又は石油の脱油、脱ろう工程から生じるスラックワックスと組合せることができる。
【0061】
少なくとも二つの別な液体生成物が本発明のフィッシャー−トロプシュ合成から分離され、輸送される。少なくとも一つはシンクルード生成物である。これら生成物は、海上タンカー、貨車、パイプライン、トラック、バージおよびこれらの組合せを含む通常用いられているどの輸送方法を用いても輸送できる。好ましい輸送方法は海上タンカーであり、さらに好ましくはそれぞれの輸送可能な生成物が別々の海上タンカーで輸送されるか、同一のタンカーの分離された区画で輸送される。貨車、トラック又はバージで輸送する場合は、それぞれの輸送可能な生成物が好ましくは別々の貨車、トラック又はバージで輸送されるか、同一の貨車、トラック又はバージのそれぞれの輸送可能な生成物ごとの分離された区画で輸送される。同一輸送方法又は別の輸送方法をとった場合のそれぞれの区画は、それぞれの生成物に要求される圧力規格に合致するように温度を制御する能力を備えなければならない。したがって上述の輸送方法においては輸送されるどのLPG留分も冷却でき、(代替方法として上昇した圧力を安全に取り扱うことができ)C5〜C14−20留分を室温かその付近の温度に保つことができ、シンクルード生成物を、少なくとも、その輸送機材にポンプで送入又は送出する間、溶融状態に保つ温度に保つことができなくてはならない。この温度は一般に流動点より少なくとも5℃高い温度、好ましくは10℃高い温度であって、いずれにしても、250℃未満、より好ましくは200℃未満、もっとも好ましくは150℃未満である。
【0062】
当業者は、上述の本発明の具体例と同等の事例を思いつくか、日常的な域を出ない程度の実験で確認できるであろう。このような同等の事例は、冒頭の特許請求の範囲内に含まれると意図されている。
Claims (20)
- a) 軽質炭化水素フィードストックを合成ガスへ転化する
こと
b) 少なくとも合成ガスの一部を、フィッシャー−トロプシュ合成により生成
物へ転化すること
c) 複数の輸送可能な生成物のうち、少なくとも二つの輸送可能な生成物の輸
送温度で測定した実蒸気圧が15psia未満であり、この二つの輸送可
能な生成物のうち少なくとも一つが20℃を上回る流動点を示す、複数の
輸送可能な生成物をフィッシャー−トロプシュ合成物から回収すること、
及び
d) 少なくとも二つの該輸送可能な生成物を別々に液体状で輸送すること
を包含し、しかも、該生成物が60重量%を上回る線状炭化水素を含有する、輸送可能なフィッシャー−トロプシュ−シンクルード生成物の製造方法。 - 該生成物が75重量%を上回る線状炭化水素を含有する請求項1記載の製造方法。
- 輸送可能な生成物のそれぞれの実蒸気圧がその輸送温度で測定した時11psia未満、好ましくは0.03〜4psiaである請求項1記載の製造方法。
- 輸送方法が、海上タンカー、貨車、パイプライン、トラック、バージ又はこれらの組合せからなる群から選ばれる請求項1に記載の製造方法。
- それぞれの輸送可能な生成物が別々に輸送される請求項4に記載の製造方法。
- C1−2留分を回収することをさらに包含する請求項1に記載の製造方法。
- C1−2留分を合成ガス発生工程の上流へ再循環すること、C1−2留分をフレヤースタック処理すること、C1−2留分を利用して水素を発生させること、C1−2留分を燃料として利用すること、及びこれらの組合せからなる群から選ばれた工程をさらに包含する請求項6に記載の製造方法。
- 5重量%を上回るC3を含有する、C3に富んだ留分を回収することをさらに包含する請求項1による製造方法。
- C3に富んだ留分が20重量%を上回るC3を含有する請求項8記載の製造方法。
- C3に富んだ留分が40重量%を上回るC3を含有する請求項9記載の製造方法。
- C3に富んだ留分を合成ガス発生工程の上流へ再循環すること、C3に富んだ留分をフレヤースタック処理すること、C3に富んだ留分を燃料として利用すること、C3に富んだ留分を加圧タンカーで輸送すること、C3に富んだ留分を冷凍タンカーで輸送すること、及びこれらの組合せからなる群から選ばれた工程をさらに包含する請求項8記載の製造方法。
- 輸送可能なフィッシャー−トロプシュ液体シンクルード生成物の輸送温度で測定した実蒸気圧が、溶融ワックスの実蒸気圧より大きいが約15psia未満であって、その生成物の流動点が少なくとも40℃を上回る、請求項1に記載の製造方法。
- 該生成物が75重量%を上回る線状炭化水素を含有し、該生成物の輸送温度で測定した実蒸気圧が11psia未満、好ましくは0.03から4psiaである請求項12に記載の製造方法。
- 原油、石油留分、石油誘導生成物およびこれらの混合物から選ばれた物質をさらに含有する請求項12に記載の製造方法。
- 生成物の輸送温度で測定した実蒸気圧が、溶融精製ワックスの実蒸気圧より大きいが約15psia未満であって、生成物の流動点が少なくとも40℃を上回る、輸送可能なフィッシャー−トロプシュ液体シンクルード。
- 75重量%を上回る線状炭化水素を含有し、該生成物の輸送温度で測定した実蒸気圧が11psia未満、好ましくは0.03〜4psiaである請求項15記載の生成物。
- 原油、石油留分、石油誘導生成物およびこれらの混合物から選ばれた物質をさらに含有する請求項15に記載の生成物。
- a) 1)から3)により作られる、輸送温度で測定した
実蒸気圧が溶融精製ワックスの実蒸気圧より大きいが約15psia未
満であって、流動点が少なくとも40℃を上回るフィッシャー−トロプ
シュ−シンクルード生成物を第二現場で受入れること:
1) 軽質炭化水素原料を合成ガスへ転化すること、
2) 主として線状炭化水素生成物を形成するために合成ガスをフィ
ッシャー−トロプシュ合成にかけること、及び
3) フィッシャー−トロプシュ合成生成物から輸送可能なフィッシ
ャー−トロプシュ−シンクルード生成物を分離すること、
b) 該輸送可能なフィッシャー−トロプシュ−シンクルード生成物を最終販
売可能製品へ転化すること:
を包含する、お互いに遠く離れた少なくとも一つの第一現場と少なくとも一つの第二現場を含み、その一つか複数の該第一現場で、輸送可能なフィッシャー−トロプシュ−シンクルード生成物を製造し、その生成物は該第二現場(等)で使用され、該第二現場(等)で最終販売可能製品を製造する、最終販売可能製品の製造方法。 - フィッシャー−トロプシュ−シンクルード生成物が、原油、石油留分、石油誘導生成物およびこれらの混合物から選ばれた物質をさらに含有する請求項18に記載の製造方法。
- フィッシャー−トロプシュ−シンクルード生成物が75重量%を上回る線状炭化水素を含有し、該生成物の輸送温度で測定した実蒸気圧が11psia未満、好ましくは0.03〜4psiaである請求項18に記載の製造方法。
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