JP2004516028A - 高親和性抗体 - Google Patents

高親和性抗体 Download PDF

Info

Publication number
JP2004516028A
JP2004516028A JP2002552013A JP2002552013A JP2004516028A JP 2004516028 A JP2004516028 A JP 2004516028A JP 2002552013 A JP2002552013 A JP 2002552013A JP 2002552013 A JP2002552013 A JP 2002552013A JP 2004516028 A JP2004516028 A JP 2004516028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
antibody
light chain
antibodies
gene
fragment
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002552013A
Other languages
English (en)
Inventor
ハリソン、ピーター・ジョン
Original Assignee
ケイエス バイオメディックス ホールディングス ピーエルシー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ケイエス バイオメディックス ホールディングス ピーエルシー filed Critical ケイエス バイオメディックス ホールディングス ピーエルシー
Publication of JP2004516028A publication Critical patent/JP2004516028A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K16/00Immunoglobulins [IGs], e.g. monoclonal or polyclonal antibodies
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P19/00Drugs for skeletal disorders
    • A61P19/02Drugs for skeletal disorders for joint disorders, e.g. arthritis, arthrosis
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P29/00Non-central analgesic, antipyretic or antiinflammatory agents, e.g. antirheumatic agents; Non-steroidal antiinflammatory drugs [NSAID]
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/04Antibacterial agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P31/00Antiinfectives, i.e. antibiotics, antiseptics, chemotherapeutics
    • A61P31/12Antivirals
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P35/00Antineoplastic agents
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P37/00Drugs for immunological or allergic disorders
    • A61P37/02Immunomodulators
    • A61P37/04Immunostimulants
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07KPEPTIDES
    • C07K2317/00Immunoglobulins specific features
    • C07K2317/50Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments
    • C07K2317/56Immunoglobulins specific features characterized by immunoglobulin fragments variable (Fv) region, i.e. VH and/or VL

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Genetics & Genomics (AREA)
  • Oncology (AREA)
  • Proteomics, Peptides & Aminoacids (AREA)
  • Rheumatology (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Communicable Diseases (AREA)
  • Virology (AREA)
  • Pain & Pain Management (AREA)
  • Orthopedic Medicine & Surgery (AREA)
  • Physical Education & Sports Medicine (AREA)
  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Medicines Containing Antibodies Or Antigens For Use As Internal Diagnostic Agents (AREA)

Abstract

高親和性モノクロナール抗体を選択するための方法が、このような高親和性抗体を発現するための遺伝子座と共に提供される。

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高親和性を有するモノクロナール抗体、並びにこのような抗体を同定/産生するための方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
マウスおよびラットモノクロナール抗体は、広く利用することができるが、ヒト抗体は、外来タンパク質と反応するため、ヒトにおける治療的使用には一般に不適当である。この課題を解決するために、ヒト免疫グロブリンに由来する定常領域と該モノクローナルの可変領域を結合することによるキメラ化齧歯類モノクローナルが提唱されている。このようなモノクローナル抗体を大量に製造するために、キメラ化のための遺伝子またはその他のこのタイプの抗体のための遺伝子を骨髄腫細胞またはその他の宿主細胞株のいずれかにトランスフェクションして発現させることもできる。
【0003】
齧歯類抗体に関連したもう一つの不都合は、これらの低い親和性である。マウスのモノクローナルの親和定数(Ka)は、典型的には1010にすぎない。ヒト化は、しばしばKa値を減少するであろうが、材料および実験条件を慎重に選択することにより、もとの値は実質的に保たれるであろう。これは、ヒトにおいて治療に使用することを目的とする高親和性モノクローナルを高生産するための一般的なアプローチであった。
【0004】
Groves et at, J. Endocrinol. 126 (1990) 217−222では、マウスのNS1骨髄腫と融合後のプロゲステロンに対する安定な高親和性ヒツジモノクローナルを記載している。WO−A−92/15699では、ヒツジモノクロナール抗体を含む高親和性を有する抗体のヒト化について記載する。QW5770429は、ヒト抗体を産生するトランスジェニックマウスであって、ヒト重鎖およびヒト軽鎖がマウス細胞ゲノムに安定して組み込まれた導入遺伝子によってコードされるトランスジェニックマウスを開示する。次いで、トランスジェニックマウスは、ヒト免疫グロブリン遺伝子によってコードされる免疫グロブリン鎖を産生することでことができ、ヒト抗原に対する免疫応答を誘発することでことができる。しかし、これらの抗体は、比較的低い親和性を有する。
【0005】
抗体産生のためには、VおよびJ領域のための遺伝子を含む遺伝子座(または、ミニ遺伝子座(mini−locus))が、1つの宿主中にクラスタとなって提供されてもよい。発現の際、これらの領域を種々の方法で結合して、多機能な抗体を産生することもできる。
【0006】
【発明の要旨】
本発明は、高親和性を有するモノクロナール抗体における一般的な特徴を発見したことに基づく。より詳細な結果を以下に示すが、驚くべきことに、モノクロナール抗体の軽鎖を利用することは、これが高親和性で結合するという点において望ましいことが見出された。したがって、軽鎖を有する抗体は既知であるにもかかわらず、このような抗体を選択することは有用なことが今回認められた。このような選択は、種々の方法で達成されるであろう。
【0007】
本発明の第1の側面にしたがって、少なくとも抗体軽鎖の可変領域と、連結領域(joining region)と、重鎖の可変領域と、および選択的に、定常領域とをコードする複数の遺伝子を含む遺伝子座であって、前記コードされる軽鎖領域は、λ軽鎖の配列またはその他の特徴を有する遺伝子座が提供される。
【0008】
本発明の遺伝子座は、適切な宿主中に提供されて、発現されてもよいてもよい。モノクロナール抗体またはその断片を産生するための方法は、上記記載の通りの遺伝子を発現することと、選択的に、組換え産物を選択することをも含む。本発明のさらなる側面にしたがって、細胞がモノクロナール抗体またはその断片を産生することできるように、細胞を修飾するための方法であって、宿主における抗体産生のための機構を、それが存在するならば不活性化することと、上記記載の通りの遺伝子を導入することとを含む方法が提供される。典型的には、モノクロナール抗体またはその断片は、λ軽鎖と、重鎖と、選択的に、ヒト定常領域とを含み、少なくとも軽鎖の可変領域は、λ軽鎖の配列またはその他の特徴を有する。
【0009】
本発明のさらにもう一つの側面にしたがって、モノクロナール抗体またはその断片のライブラリーであって、軽鎖がλ軽鎖の配列またはその他の特徴を有するライブラリーが提供される。ライブラリーは、ファージまたは別の適切な宿主中に示されてもよい。
【0010】
本発明は、高親和性抗体を産生するために使用されてもよい。高親和性抗体(たとえば、治療に使用するための)の特段の利点は、:
(i)親和性は、生物反応に関連する。親和性が高くなるにつれ、反応はよりよくなる可能性がある。
【0011】
(ii)より高い親和性の抗体は、標的細胞に対する抗体のより迅速な結合、またはより迅速な免疫中和を生じるであろう。これは、抗体または抗体複合体がいっそう局在化するであろうことを意味する。
【0012】
(iii)より高い親和性とは、用量あたりにより少量の抗体を使用することができ、より経済的に現実的な治療を行うことができることを意味する。これは、重要な点であり、このとき、競合反応が関与する(たとえば、細胞表面または受容体と結合するウイルスまたはリンホカインよりは、ウイルスまたはリンホカインと結合する)。
【0013】
さらなる側面において、本発明は、高親和性モノクロナール抗体を選択するための方法であって、1つまたは複数のモノクロナール抗体をスクリーニングする工程と、λ軽鎖を有するものを選択する工程とを含む方法を提供する。
【0014】
もう一つの側面において、本発明は、本発明の方法に従って産生および/または同定されたモノクロナール抗体の医薬における使用を提供する。
【0015】
【発明の記載】
本発明は、再現的に高親和性を提供するために、κ軽鎖を含む抗体産生を回避することを含む。抗体は、キメラ化してもよく、可変領域のための非ヒトλ軽鎖遺伝子座(すなわち、VおよびJ領域)と、ヒト定常領域(λまたはκのいずれかについて)と、適切な重鎖機構と共に結合してもよい。あるいは、抗体は、可変領域(VおよびJ領域)についてヒトλ軽鎖遺伝子座と、ヒト定常領域(λまたはκのいずれかの)と、適切な重鎖機構とを共に使用して完全にヒトのものであってもよい。
【0016】
本発明のある側面は、軽鎖可変領域がλである抗体ライブラリーにある。該λ可変領域と、適切な重鎖遺伝子は、たとえば抗体ライブラリ系、ファージまたはリボソーム中に示されてもよい。
【0017】
典型的には、本発明の抗体は、少なくとも1010l/mol、好ましくは少なくとも1011l/mol、より好ましくは少なくとも1012l/molおよび最も好ましくは1013l/molの親和性を有する。親和性は、1015l/molと同程度まで高くてもよい。
【0018】
本発明の好ましい態様において、抗体は、第1に、本発明に従った遺伝子座を組み込んだトランスジェニック動物を作製することによって産生される。
【0019】
抗体を産生するための適切なトランスジェニック動物は、当業者に既知の技術を使用して発生してもよい。特に、US−A−5770429およびUS−A−5545807では、動物細胞ゲノムに挿入するための適切な導入遺伝子をデザインする方法を記載する。この技術は、本願明細書において定義された遺伝子座を使用して、導入遺伝子に適応させてもよい。動物に組み込まれた導入遺伝子は、B細胞発生経路の全体にわたって正確に機能を果たさなければならない。典型的には、導入遺伝子は、少なくとも1つのヒトIg重鎖と、少なくとも一つのヒトIg軽鎖をコードするDNAを含むであろう。US−A−5770429では、多数のV、DおよびJ遺伝子セグメント、μCセグメント、少なくとも一つのさらなる重鎖定常領域のための遺伝子セグメントとを、アイソタイプスイッチングに必要とされる全ての必要な配列と共に含む「ミニ遺伝子座」の構築を詳述している。また、これは、λ軽鎖を有する遺伝子座の設計に適応されてもよい。使用可能な状態で連結されて機能的な再編成ができる遺伝子セグメントの多数のコピーを含むことが好ましく、これにより抗体反応における非常に広い多様性を発生することとなる。
【0020】
適切な抗体を産生するための構築物の作製技術についての実施例がある。これらは、Popov AV, Zou X, Xian J, Nicholson IC, BrUggemann M J Exp Med 1999 May 189:1611−20 and Popov AV, Butz1er C, Frippiat JP, Lefranc MP, Bruggemann M, Gene 1996 Oct 177:195−201を含む。適切な導入遺伝子を調製した後、トランスジェニック動物は、非ヒト動物の生殖系列に適切な導入遺伝子を導入することによって作製することができる。動物の生殖系列(たとえば、初期胚中に)に導入遺伝子を導入するため適切な方法は、当業者に既知であり、たとえば、初期の全能性の胚細胞に導入遺伝子をマイクロインジェクションする。
【0021】
また、現存するクローン化技術を使用してもよく、これは大きな動物について良い結果が提供されるであろう。これは、受精卵レベルで操作すること、および内因性の免疫グロブリン遺伝子をヒトの同等物と置換するための一段階の方法を使用し、たとえば繊維芽細胞のDNAをクローン化することを含む。これには、いくつかの利点がある;該方法は、迅速であり、しばしば不十分な結果を生じ且つ免疫グロブリンのノックアウト動物を危険にさらす可能性のある繁殖を必要としない。
【0022】
また、導入遺伝子は、Bradley, Current Opinion in Biotechnology, 1991; 2:823−829に記載されたとおりに、相同的組換えによって組み込まれてもよい。
【0023】
トランスジェニック動物を製造する際に、動物の内因性免疫グロブリン遺伝子座を破壊させて、B細胞欠損とすることも望ましい。これは、Wagner et al, Nucleic Acids Research, 1994; 22(8): 13 89−1393によって報告されており、組み込んだ導入遺伝子による抗体産生を改善する。動物における内因性免疫グロブリン遺伝子座を破壊するための方法は、当業者には明らかであろう。1例として、導入遺伝子それ自体が遺伝子座をターゲットして、内因性の産生を破壊することもできる。
【0024】
トランスジェニック動物は、齧歯類またはより好ましくは、高親和性抗体の産生を補助するでことができる、より大きな動物であってもよい。適切な動物は、ウサギ、ロバ、ヤギ、ウシおよびヒツジである。ヒツジの使用では、機能的なB細胞レパートリーを生じさせるために、細胞内メカニズムおよび分子メカニズムの異種間における相違を利用する(Weill and Reynaud, 1992)。マウスでは、B細胞前駆体は、骨髄で組換えを受けて、免疫グロブリン遺伝子の組換えを生じる。ヒツジ(反すう動物)では、プライマリーB細胞の多様性は、腸関連リンパ系組織における組換えおよび体細胞の過剰変異によって達成される(Weill and Raynaud 1992, Dufour et al 1996)。この相違は、ヒツジによって産生される抗体がより高親和性であることを説明する可能性があり、また、抗原を認識して応答するための免疫系の能力にも重要であろう。マウスおよびヒツジ内へのサンプル複合抗原(たとえば、多数のタンパク質)の接種では、認識されるタンパク質/エピトープに関する種々の免疫グロブリン反応を生じるであろうが、ヒツジでは、より広範なエピトープに応答するであろうことに注目した。この機能は、抗−癌抗体(この場合、研究者は、癌特異的な抗原に対する免疫グロブリン反応を生じるという免疫系の能力に非常に依存している)の分野において商業的に貴重となる。
【0025】
本発明に従って抗体を産生するために、種々の技術を適用することができる。好ましい態様において、該産物は、(または主に)ヒト起点であり、ヒトで実施される治療方法において、これを満足に使用することができるが、産物中のヒト免疫グロブリンの相対比率は、これを調製する方法に依存するであろう。
【0026】
総抗体は、重鎖および軽鎖、並びに定常領域および可変領域を含む。可変領域は、抗原結合部位が位置する領域内に、変化しやすいフレームワークおよび高度変異領域を含む。本発明は、その範囲内に抗体断片、たとえばF(ab’)、FabまたはFv断片を含み、軽鎖がλ軽鎖であるものを提供する。好ましくは、少なくとも軽鎖の部分は、ヒト免疫グロブリン遺伝子に由来する。より好ましくは、本発明の抗体は、ヒトIg遺伝子によってコードされる可変領域および定常領域を含むであろう。
【0027】
抗体は、本質的に2工程を含む方法によって調製されてもよい。第1に、適切なトランスジェニック動物には、抗原を使用して免疫し、その抗原に対する抗体を分泌するB細胞を得る。第2に、高親和性モノクロナール抗体およびこれらをコードする遺伝子を従来のハイブリドーマ技術によって得た後、適切な発現系を含む適切な細胞株中でヒト免疫グロブリンを遺伝子クローニングして発現させる。λ軽鎖を有するこれらの抗体は、本発明に使用される。
【0028】
ハイブリドーマ技術は、骨髄腫細胞と高親和性ヒト抗体を分泌するB細胞を融合することと、反応生成物ハイブリドーマを選択することとを含む。あるいは、適切な生物種に由来するB細胞をプレートにまき、選択し、増殖する(たとえば、PCR法を使用する)ことができ;選択されたリンパ球からmRNAを得て、これにより抗体遺伝子を得るために、ファージ回収を使用してもよい。
【0029】
ハイブリドーマ技術によって高親和性モノクローナルを作製する際に、適切な融合パートナーが選択されるべきである。トランスジェニック動物としてヒツジが使用される場合、もともとNS1細胞株に由来するヒツジ−マウスのへテロ骨髄腫融合パートナーのSFP1を使用して、ハイブリドーマを調製することもできる。
【0030】
λまたはκ軽鎖の存在下においてモノクロナール抗体をスクリーニングするための方法は、当業者に周知である。たとえば、抗ラムダ抗体を利用して、ELISAに基づいた方法を使用することができる。したがって、まず抗原をプレートなどの表面に固定して、スクリーニングされるモノクロナール抗体を添加した後、抗ラムダ抗体を添加する。抗ラムダ抗体は、アルカリホスファターゼなどの酵素に結合されていてもよく、これにより標準的な酵素アッセイを使用した検出を可能にする。あるいは、結合されていない抗ラムダ抗体をさらなる抗体−酵素結合体と共に使用することもできる。適切な試薬の例は、アルカリホスファターゼに結合した抗ヒトのラムダ軽鎖抗体結合体のSigma A2904または抗ヒツジ/ウシのラムダ軽鎖抗体のVRMD IncのBIG5O1Eを含む。後者の場合、アルカリホスファターゼなどの酵素に結合した抗マウス抗体を使用する必要があろう。
【0031】
本発明の抗体は、治療に使用してもよい。癌、炎症、たとえばリュウマチ様の関節炎および臓器移植後の敗血症性ショックの治療に、免疫調節に、ウイルスの治療における受動的免疫療法に、並びに細菌に対する抗体を提供するために、特に価値ある可能性がある。この目的において、抗体は、生理学的に許容できる賦形剤、希釈液またはキャリアと共に適切な組成物中に処方されてもよい。患者にデリバリーするために適切な組成物を処方することは、当業者に明らかであろう。また、抗体のデリバリーは、かなり確立されており、これも当業者には明らかであろう。
【0032】
本発明の基礎を形成する証拠は、本明細書で記載されているであろう。
【0033】
ハイブリドーマ融合は、標準的な異種ハイブリドーマ技術を使用して行われ、酸洗浄ELISAにより、平均的親和性(すなわち、ポリクローナルな集団に関して)より高い値のモノクローナルがスクリーニングされた。軽鎖は、ヒツジλおよびκ軽鎖配列のために設計したプライマを使用し、PCRクローン化技術によって単離した。
【0034】
以下の表は、見出された結果を示す。これらは、全ての場合において、高い酸洗浄値(低pH、高親和性と相関する)がλ軽鎖の存在と関連することを示す。
【0035】
【表1】
Figure 2004516028

Claims (16)

  1. 少なくとも、抗体軽鎖の可変領域と、連結領域(joining region)と、重鎖の可変領域と、および選択的に、定常領域とをコードする複数の遺伝子を含む遺伝子座であって、前記コードされる軽鎖領域は、λ軽鎖の配列またはその他の特徴を有する遺伝子座。
  2. 前記遺伝子を発現することができる、請求項1に記載の遺伝子を含む宿主。
  3. 宿主細胞のトランスフェクションのための、請求項1に記載の遺伝子座の使用。
  4. モノクロナール抗体またはその断片を産生するための方法であって、請求項1に記載の遺伝子を発現することと、選択的に、組換え産物を選択することをも含む方法。
  5. 細胞がモノクロナール抗体またはその断片を産生することができるように細胞を修飾するための方法であって、抗体産生のための宿主の機構を、それが存在する場合には不活性化することと、請求項1に記載の遺伝子を導入することとを含む方法。
  6. 請求項4または請求項5に記載の方法であって、前記モノクローナル抗体またはその断片は、軽鎖および重鎖を含み、また定常領域は、ヒト起源であり、また少なくとも軽鎖の可変領域は、λ軽鎖の配列またはその他の特徴を有する方法。
  7. 前記抗体は、少なくとも1010l/molの親和性を有する、請求項4〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記抗体は、少なくとも1013l/molの親和性を有する、請求項7に記載の方法。
  9. 前記抗体または断片は、FabまたはFv断片を含む、請求項4〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. モノクロナール抗体またはその断片のライブラリーであって、少なくとも前記軽鎖は、λ軽鎖の配列またはその他の特徴を有するライブラリー。
  11. λ軽鎖である断片を含む、請求項10に記載のライブラリー。
  12. 前記抗体は、ヒト化されたか、またはヒトである、請求項10または請求項11に記載のライブラリー。
  13. 前記抗体は、請求項6〜9のいずれか一項に記載の1つまたは複数の特徴を有する、請求項10〜12のいずれか一項に記載のライブラリー。
  14. 請求項10〜13のいずれか一項に記載のライブラリーを示す宿主。
  15. 高親和性モノクロナール抗体を選択するための方法であって、1つまたは複数のモノクロナール抗体をスクリーニングする工程と、λ軽鎖を有するものを選択する工程とを含む方法。
  16. 請求項4〜9のいずれか一項に従って産生され、および/または同定されたモノクローナル抗体の医薬における使用。
JP2002552013A 2000-12-21 2001-12-21 高親和性抗体 Pending JP2004516028A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GBGB0031284.3A GB0031284D0 (en) 2000-12-21 2000-12-21 High affinity antibodies
PCT/GB2001/005759 WO2002050120A2 (en) 2000-12-21 2001-12-21 High affinity antibodies

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004516028A true JP2004516028A (ja) 2004-06-03

Family

ID=9905615

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002552013A Pending JP2004516028A (ja) 2000-12-21 2001-12-21 高親和性抗体

Country Status (7)

Country Link
US (1) US20040157788A1 (ja)
EP (1) EP1353955A2 (ja)
JP (1) JP2004516028A (ja)
AU (1) AU2002216264A1 (ja)
CA (1) CA2431446A1 (ja)
GB (1) GB0031284D0 (ja)
WO (1) WO2002050120A2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
NZ627119A (en) * 2010-06-22 2015-05-29 Regeneron Pharma Hybrid light chain mice
KR102038974B1 (ko) 2011-12-20 2019-10-31 리제너론 파마슈티칼스 인코포레이티드 인간화 경쇄 마우스

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB9818915D0 (en) * 1998-08-28 1998-10-21 Ks Biomedix Ltd Antibodies
GB9823930D0 (en) * 1998-11-03 1998-12-30 Babraham Inst Murine expression of human ig\ locus

Also Published As

Publication number Publication date
AU2002216264A1 (en) 2002-07-01
WO2002050120A3 (en) 2003-04-24
WO2002050120A2 (en) 2002-06-27
CA2431446A1 (en) 2002-06-27
GB0031284D0 (en) 2001-01-31
EP1353955A2 (en) 2003-10-22
US20040157788A1 (en) 2004-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20230160105A1 (en) Generation of binding molecules
KR101481843B1 (ko) 형질전환 동물 내에서의 중쇄만의 항체의 생성
JP4897736B2 (ja) 異種抗体を産生することができるトランスジェニック非ヒト動物
AU2005263994B2 (en) Binding molecules
JPH11503015A (ja) Cre媒介部位特異的組換えを用いる抗体の作製
JP2000502324A5 (ja)
JP2007054076A (ja) 異種抗体を産生することができるトランスジェニック非ヒト動物
KR20110089846A (ko) 키메라 항체의 제조를 위한 인간 이외의 포유동물
CN112400022B (zh) 具有人源化免疫球蛋白基因座的经遗传修饰的非人动物
KR102139388B1 (ko) 친화성 성숙 인간 항체의 동정
US11997994B2 (en) Genetically modified non-human animals with common light chain immunoglobulin locus
JP2020527950A (ja) 単鎖vh及び重鎖抗体
JP2004516028A (ja) 高親和性抗体
GB2576914A (en) Antigen-binding molecules comprising unpaired variable domains produced in mammals
US20230270086A1 (en) Transgenic animals expressing heavy chain antibodies
EP3760721A1 (en) Nucleic acid molecule and application thereof in humanized antibody
AU2011203061B2 (en) Binding molecules
JPWO2021062323A5 (ja)