JP2004515897A - 高密度ポリイミド発泡体絶縁体 - Google Patents
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Abstract
Description
本出願は、2000年12月14日に出願された米国仮出願第60/255,538号の利益を請求する。
【0002】
(技術の背景)
電気装置の稼動において、電気装置を構成する特定の構成部品を絶縁することが通常望まれている。構成部品の絶縁は、例えば、構成部品のエネルギー消費量を削減する目的、または構成部品の稼動範囲を制御する目的に有益である。
【0003】
従来、電気部品を絶縁するのに様々な材料を用いてきた。それらの例の一部には、ポリウレタン発泡体、フッ化炭化水素ポリマー、固体のポリイミドが挙げられる。しかしながら、上記の各材料を絶縁体として使用した場合、必然的な制約が表れる。例えば、ポリウレタン発泡体は、耐熱性を有さないので、高温環境での使用にはあまり適さない。固体のフッ化炭化水素ポリマーは、低い機械的特性および線熱膨脹率を特徴とし、発泡したフッ化炭化水素ポリマーは、相対的に低い機械的強度を有する。固体のポリイミドは、機械的強度および耐熱性が優れているにもかかわらず、有用な低誘電率を備えていない。
【0004】
JP 2000−119,437−Aにおいて、ガラス、炭素またはその他の無機基材で製造した、または樹脂またはその他の有機ポリマーで製造したガス充満のミクロスフェアをポリイミドマトリクスに添加した後、混合物を加熱して、密度0.05〜0.4g/cm3を有するポリイミド発泡体を調整する。しかしながら、発泡体中にミクロスフェアからなる材料が存在するために、発泡体は、非常に高い誘電率を有するので、電気部品用の絶縁体として有用でない。
【0005】
電気部品用の絶縁体として使用に適し、様々な望ましい特性に関して有益な評価を有する材料の必要性が依然として存在する。電気部品用の絶縁体として用いる、高密度の非シンタクチックポリイミド発泡体は、優れた耐熱性と優れた機械的強度、および低誘電率を呈する。
【0006】
(発明の要約)
一態様において、本発明は、約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体によって、絶縁電気部品に関する。
【0007】
別の態様において、本発明は、約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体を提供すること、および電気部品に絶縁体としてポリイミド発泡体を適用することによって、電気部品を絶縁する方法に関する。
【0008】
さらに別の態様において、本発明は、約0.15g/cm3以上の密度を有するポリイミド発泡体を提供すること、および電気部品に絶縁体としてポリイミド発泡体を適用することによって、電気部品の電気消費量を削減する方法に関する。
【0009】
さらなる態様において、本発明は、約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体を提供すること、および電気部品に絶縁体としてポリイミド発泡体を適用することによって、電極の出力範囲を制御する方法に関する。
【0010】
(発明の詳細な説明)
本発明は、電気部品用の絶縁材料として、ポリイミド発泡体の使用に関する。上記の目的に適合するように、ポリイミド発泡体は、約0.15g/cm3(9.7lb/ft3)以上の密度を有し、約0.16〜約0.32g/cm3(10.3〜20.7lb/ft3)の密度範囲を有しうる。
【0011】
上記発泡体を調整するポリイミドは、ポリマー主鎖の直鎖または複素環式の単位として、−CO−NR−CO−の特性基を有し、例えば、有機テトラカルボン酸、または対応するそれらの無水またはエステル誘導体と、脂肪族または芳香族ジアミンとの反応から得られうる。メタノールまたはエタノールからのジエステル状態の有機テトラカルボン酸をジアミンと反応させて、ポリアミド酸/エステルプレポリマーを合成する。ポリアミド酸/エステルプレポリマーを、その後発泡させ、硬化して、所望のポリイミド発泡体を提供することが可能である。
【0012】
本発明の実施に用いるテトラカルボン酸、または本発明の実施に有用な誘導体を調整しうるテトラカルボン酸は、一般式
【0013】
【化1】
【0014】
[式中、Aは、四価の有機官能基であり、R1〜R4は、水素および低級アルキル、好ましくはメチル、エチルまたはプロピルからなる群から各々選択される]を有するテトラカルボン酸が好ましい。四価の有機官能基Aは、以下の構造式の1つを有するのが好ましい。
【0015】
【化2】
【0016】
[式中Xは、以下の1種以上である。]
【0017】
【化3】
【0018】
好適なテトラカルボン酸とそれらの誘導体は、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸およびその対応する低級アルキル(好ましくは低級ジアルキル)エステルである。ピロメリト酸二無水物(PMDA)、3,3’4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)、およびその他すべての硬質の芳香族二無水物などの芳香族二無水物も有用である。BPDAを二無水成分として用いる場合、最良の結果が生じることが多い。
【0019】
有機芳香族ジアミンとしての使用は、当技術分野では公知である1種以上の芳香族および/または複素環式ジアミンからなるのが好ましい。上記の芳香族ジアミンを構造式、H2N−R5−NH2[式中、R5は、炭素原子5〜16を有する芳香族の基であり、環中にヘテロ原子1個まで有し、ヘテロ原子は、−N−、−O−、および−S−からなる群から選択される。]で表わすことが可能である。また本明細書では、R5が、ジフェニレン基またはジフェニルメタン基であるR5基も含まれる。上記ジアミンの代表的な例は、2,6−ジアミノピリジン、3,5−ジアミノピリジン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、メタ−フェニレンジアミン、パラ−フェニレンジアミン、p,p’−メチレンジアニリン、2,6−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノトルエンである。
【0020】
溶液のイミド化プロセスで調整されるポリイミドの典型的な例は、反復単位
【0021】
【化4】
【0022】
[式中、R6は、60〜約85モル%を上回るパラフェニレンジアミン(「PPD」)単位、15〜40モル%未満のメタフェニレンジアミン(「MPD」)単位である。]を有する硬質、芳香族ポリイミド組成物である。多くの場合、70%PPDおよび30%MPDを有するポリイミド組成物が好ましい。
【0023】
当技術分野では公知の別の方法に加えて、ポリイミドをポリイソシアネートと二無水物の反応によって、調整してもよい。
【0024】
ポリイミドを調整するプロセスは、ポリマーを合成するモノマー独自の性質によって変わる。例えば、脂肪族ジアミンとテトラカルボン酸を重合する場合、モノマーは、周囲温度で、錯体塩をつくる。約100〜150℃の適度の温度で、上記の反応混合物を加熱すると、低分子量のオリゴマーが生じ、続いて、約240〜350℃の高温でさらに加熱して、これらのオリゴマーを比較的高分子量のポリマーに変えてもよい。テトラカルボン酸の代わりに、モノマーとして二無水物を用いる場合、通常、ジメチルアセトアミドまたはN−メチルピロリジノンなどの溶媒を、系に加える。脂肪族ジアミンと二無水物も、周囲温度で、オリゴマーを生成し、続いて約150〜200℃加熱すると、溶媒を放出して、対応するポリイミドを生じる。通常、芳香族ジアミンと、テトラカルボン酸よりもむしろ、二無水物とを重合する。上記反応において、溶媒に加えて触媒を用いることが多い。窒素含有塩、フェノール、または両性化合物を上記の触媒として用いてもよい。芳香族ジアミンを重合するには、さらに長い時間加熱する必要がある。ビスフェノールとジニトロビスイミドからポリエーテルイミドを合成する際に、カセイソーダで処理して、最初にビスフェノールのビスフェノキシド塩を得た後、共沸蒸留して、ビスフェノキシドの無水塩を得る。ビスフェノキシド塩とジニトロビスイミドを、約80〜130℃で、溶媒中で加熱すると、ポリエーテルイミドが生成される。
【0025】
ポリイミド発泡体を調整する様々な方法が、当技術分野で、公知である。例えば、メタノールまたはエタノールから調整した、それらのアルキルジエステルの状態の有機テトラカルボン酸を、1種以上の芳香族ジアミンおよび/または複素環式ジアミンと反応させて、対応するポリアミド酸のエステルプレポリマーを合成した後、発泡させ、硬化して、所望のポリイミド発泡体を提供する。プレポリマーの調整において、テトラカルボン酸の誘導体を、通常はジエステルの状態で、反応混合物の還流温度未満の温度で、ジアミンと反応させる。低分子量のポリアミド酸のエステルとして、プレポリマーを合成した後、過熱して、重合反応を完了させてもよい。さらなる反応で、プレポリマーを高分子量のポリイミドポリマーに変えることができる限り、プレポリマーは、低分子量を有する液体または固体の状態で、存在することが可能である。
【0026】
場合によっては、本明細書の一部として組み込まれている米国特許第3,554,939号に、さらに特に記載されている通り、混合物が少なくとも9%揮発性成分を有する、ベンゾフェノンテトラカルボン酸と芳香族ポリアミンのエステルからなるモノマー混合物を、ポリイミド発泡体が形成されるまで、エステルとポリアミン成分の重合と同時に発泡が生じる温度まで加熱してもよい。
【0027】
別の手順において、ジアミンの混合物をベンゾフェノンテトラカルボン酸の半エステルのアルコール溶液に加え、158〜167°F(70〜75℃)で反応させ、180°F(82.2℃)で約12〜16時間空気循環炉で加熱後、真空オーブンで、176〜194°F(80〜90℃)で60〜90分間乾燥させ、高分子量のシロップを生成する。その後、ポリイミド前駆体を粉末に粉砕して、アルミニウムプレート上のアルミ箔の上に広げ、600°F(315.6℃)オーブンで30分間加熱して、発泡体を製造する。
【0028】
同様な手順において、ほぼ同じ方法で作製した乾燥した前駆体の粉末に、232.2℃(450°F)に予熱したオーブン内に配置された圧力槽に粉末を入れ、その温度で、圧力を下げた状態(Hgで19.9〜9.9インチ)を15〜30分間維持する多段階技法を施してもよい。その結果生じた発泡体を、315.6℃(600°F)で15〜30分間、空気循環炉で、後硬化してもよい。
【0029】
ポリイミド前駆体を気泡構造に変えるのに、マイクロ波を放射してもよく、その後、通例、熱オーブン内で最終の硬化を施こす。モノマーのアルコール溶液を噴霧乾燥させて生じる粉末の形状で、前駆体を用いてもよいし、或いは、前駆体が、液体樹脂状態から展性に富んだパステル様の配合物の状態に及んでもよい。前駆体を金型に入れて、10〜100KWで稼動するマイクロ波空胴に挿入してもよい。前駆体は溶融して、重合と同時に発泡し始め、発泡体に硬化する。
【0030】
ポリイミド発泡体を調整するさらに別の方法は、イミドカプロン酸モノマーとジアミンとの反応を伴う。二無水物:カプロラクタムの比が、約1:1.5未満で、テトラカルボン酸二無水物とカプロラクタムを反応させて、イミドカプロン酸モノマーを調整する。結果として生じたポリイミド粉末を、正方形の金型で、約150℃〜320℃の温度範囲まで加熱して、発泡させる。結果として生じた発泡体ブロックを所望の厚さのスラブまたはシートに切断する。
【0031】
ポリイミド発泡体を調整する他の方法は、米国特許第3,249,561号、同第4,177,333号、同第4,241,193号、同第4,296,208号、同第4,315,076号、同第4,332,656号、および同第4,639,343号に記載され、それらの各々は本明細書の一部として組み込まれている。
【0032】
一般的に上記に記載のような系において、高温でのイミド化反応によって、原位置で発生する揮発成分の凝縮が進むので、気泡構造は発達する。例えば、テトラカルボン酸の低級アルキルエステルを用いる場合、結果として反応中に遊離される水だけでなく、反応で結果として生成するアルコールも共に、気体の状態で発生する。上記の揮発性ガスをポリイミドマトリクス内に閉じ込め、安定化の元で、均一な気泡構造を有する発泡体を製造する。しかしながら、アゾジカルボンアミド、トルエンスルホニルヒドラジド、または米国特許第4,476,254号または同第4,506,038号に記載され、各々が本明細書の一部として組み込まれたその他の発泡剤などのような、固体の発泡剤の反応混合物にさらに組み込むことによって、大型サイズの気泡を有する発泡体を得られうる。
【0033】
電気部品を絶縁する目的で、シンタクチック発泡体以外の、本明細書に記載のような必須特性を有するどんなポリイミド発泡体を用いてもよいので、本明細書で用いる発泡体を、非シンタクチック発泡体と称す。従って、イミド化反応の進行中に、ガスが放出される上記に記載のような発泡体に加えて、他の有用な非シンタクチック発泡体には、(i)化学発泡剤の熱分解、(ii)ポリマーマトリクス内ガスを機械的にホイッピング、(iii)ポリマーマトリクス内で低沸点液体が揮発、または(iv)系の圧力を下げて、ポリマーマトリクス内に溶解したガスが膨張、によって調整される発泡体が含まれる。発泡体の気泡は、ポリマーマトリクス中に、気泡の状態でガスが分散することが原因となって生じ、上記ガスは、いかなるタイプのシェルまたは他の構造内にも含有されないので、前述の方法のいずれかによって調整された発泡体は、非シンタクチック発泡体である。
【0034】
対照的に、ガスを含有するポリマーマトリクス中空の球状粒子(ミクロスフェア、マイクロカプセル、またはマイクロバルーンとして公知である)を混合することによって、(スフェロプラストとして公知の)シンタクチック発泡体を調整する。ガスが充満した球状粒子のシェル構造は、通常、ガラス、炭素、金属、セラミック、またはポリマーからなり、それらの材料は、通例、ポリマーマトリクスを調整する材料とは異なっている。ゆえに、シンタクチック発泡体は物理的発泡体であると考え、構造上安定な球体が存在することによって、良好な強度を有する独立気泡の発泡体を生み出す。しかしながら、球状気泡の状態での系に異種の材料が存在することにより、発泡体の誘電率が許容し難いレベルまで増加するので、シンタクチック発泡体を電気部品用の絶縁体として使用するのは適切でない。
【0035】
許容範囲内で高密度のポリイミド発泡体を製造するには、第一ステップで、スラブまたはブロック形状に発泡体を調整する。第二ステップで、発泡体ブロックを所望の厚さの均一な薄片またはシートにスライスする。従来型のいかなる方法を用いてスライスしてもよい。望むならば、所望の厚さのシートまたは「薄いブロック」形状に、最初から発泡させることができる。しかしながら、上記の直接に成形されるシートは、厚さが不ぞろいとなりがちであり、表皮層を有し、外面付近の密度が幾分不ぞろいである傾向があるので、一般的に、比較的に大きなブロックまたはバンからスライスするのが好ましい。
【0036】
次に、発泡体シートを、所望の最終形状を有する金型に入れる。適切ないずれの成形装置を用いてもよい。典型的な金型は、発泡シートを熱板上または雌金型の半分に配置し、別の熱板または雄金型の半分が、その間で幾分圧搾された発泡シートの位置に動く金型である。
【0037】
金型を密閉して圧力をかけるか、或いは密閉するか圧力をかけるかどちらか一方を施して、発泡シートを所望の程度まで圧縮した後、過熱して、発泡体を硬化し、所望の形に発泡体を整える。発泡体の元来の厚さの約0〜99%の広範な範囲にわたって所望の程度まで発泡体を圧搾してもよい。発泡体を均一に圧搾してもよいし、或いは成形構造内の様々な領域を所望の様々な程度に圧搾することも可能である。一般的に、圧縮度が大きいほど、より硬直で強力な製品ができ、一方、圧縮度が小さいほど、より柔軟で可撓性のある、様々な厚さの発泡体製品ができるので、圧縮領域において、圧縮度を変えることによって、最終製品の特性を変えることが可能である。また、金型を半分にする間隔を変えて、さらに厚いまたはさらに薄い領域を有する製品を製造してもよい。適切ないかなる離型剤または成形面を用いて、金型からの製品の分離を確実にしてもよい。
【0038】
用いる特定な発泡体を所望の程度に硬化させるのに適切であるならばいかなる温度まで、発泡体を過熱してもよい。ほとんどのポリイミド発泡体のシート材料では、約220℃〜320℃の温度まで、約0.5〜5分間、発泡体を加熱した場合に、通常、最良な結果が得られる。至適な温度は、使用する特定なポリイミド発泡体によって様々であり、一般的に、220℃〜320℃の範囲の温度で最良な結果が得られるが、170℃のように低温の場合もあるし、320℃のように高温の場合もある。
【0039】
適切ないかなる方法で、金型を加熱してもよい。典型的な加熱方法には、1つ以上の金型壁を介して1つ以上の主要な発泡体表面に熱を伝える方法、マイクロ波過熱による方法、誘導加熱による方法、またはそれらのいずれかの組合わせの方法が含まれる。多くの場合、加熱される金型壁と接触する発泡体表面は、多くの製品用途にとって望ましい強靭で水分不浸透性の皮層を形成するので、片面または両面の主要な発泡体シートの表面を通して熱が伝わるのが好ましい。片面だけを加熱すると、加熱した面だけに皮層が形成され、反対側の発泡体表面には、本質的に気泡が残る。
【0040】
加熱が完了すると、必要または望むならば、適温まで金型を冷却し、製品を取り出す。製品は、取り扱い中、成形された形を維持する強靭で、可とう性のある発泡体構造である。
【0041】
上記に記載の成形プロセスを用いると、ポリイミド発泡体が、必要な形状に成形されて、電気部品用の絶縁体として適切に働く。絶縁する部品の形に基づいて、金型を設計し、低密度の発泡体を適切な形にプレスして、所望の形と高密度を有する発泡絶縁体を製造する。
【0042】
高密度のポリイミド発泡体によって、効果的に絶縁することが可能な電気部品のタイプには、特に限定しないが、高周波電極、マイクロ波発生器、または高電力で交流を用いる他のデバイスなどの構成部品が含まれる。絶縁を施した後、上記のような構成部品は、プラズマエッチングチャンバ、半導体またはマイクロ波オーブンを製造する化学的または物理的気相成長チャンバなどの様々な物品に取り付けられている。
【0043】
高密度に加えて、電気絶縁体に用いる本発明の発泡体は、少なくとも250℃で耐熱性と、20%歪で少なくとも0.8MPaまたは40%歪で少なくとも1.5MPaの圧縮強さと、ASTM D−150に基づいた測定で、1MHzで2.00以下の誘電率とを特徴とする。誘電率は、誘電率が1である真空の誘電率と比較して検定した固有値であるが、常に1より大きい。低誘電率は、電気伝導率に対して大きな抵抗を指示するので、電気部品を絶縁するのに用いるプロセスにとって、低誘電率は、絶縁のための重要な特性である。
【0044】
添加剤には、非限定であるが、発泡体の調整を促す界面活性剤が含まれ、上記記載の特性を劣化させないように、所望のポリイミドを提供するように界面活性剤を添加してもよい。
Claims (18)
- 約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体によって絶縁された電気部品。
- 前記ポリイミド発泡体が、約0.16〜約0.32g/cm3の密度を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミド発泡体が、少なくとも250℃の耐熱性を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミド発泡体が、20%歪で少なくとも0.8MPa、または40%歪で少なくとも1.5MPaの圧縮強さを有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミド発泡体が、1MHzで2.00以下であるが、1を上回る誘電率を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミドが、脂肪族ジアミンから調整されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミドが、芳香族ジアミンから調整されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミドが、ポリイソシアネートから調整されることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記ポリイミドが、ポリエーテルイミドであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記電気部品が、交流を伝えることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記電気部品が、高周波で交流を伝えることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記電気部品が、高周波電極であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記電気部品が、マイクロ波発生器であることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 前記電気部品が、プラズマエッチャであることを特徴とする請求項1に記載の絶縁電気部品。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の絶縁電気部品を備える物品。
- 電気部品を絶縁する方法であって、約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体を提供すること、および前記電気部品に絶縁体として前記ポリイミド発泡体を適用することを含むことを特徴とする方法。
- 電気部品の電気消費量を削減する方法であって、約0.15g/cm3以上の密度を有するポリイミド発泡体を提供すること、および前記電気部品に絶縁体として前記ポリイミド発泡体を適用することを含むことを特徴とする方法。
- 電極の出力範囲を制御する方法であって、約0.15g/cm3以上の密度を有する非シンタクチックポリイミド発泡体を提供すること、および前記電気部品に絶縁体として前記ポリイミド発泡体を適用することを含むことを特徴とする方法。
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