JP2004513291A - 排気ガス後処理システムの方法および装置 - Google Patents

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Abstract

ここでは排気ガス後処理システムの制御方法と制御装置が説明されている。状態量が限界値を超える場合は特殊動作が開始される。この限界値は排気ガス後処理システムの寿命を表すパラメータに依存して設定される。

Description

【0001】
従来の技術
本発明は、独立請求項の上位概念による、排気ガス後処理システムの制御方法と制御装置に関するものである。
【0002】
特に内燃機関のための排気ガス後処理システムの制御方法と制御装置は、例えば DE 199 06 287 から公知である。そこにはパティキュレートフィルタを搭載した排気ガス後処理システムが記載されている。状態量が限界値を超えると特殊動作が開始される。状態量としてパティキュレートフィルタの負荷状態が評価され、所定の限界値を超える場合はフィルタの再生が開始される。その際、この負荷状態に依存して様々な状態が区別される。ここでは、排気ガス後処理システムの制御は、調整素子に作用を及ぼすことによって行われる。この調整素子は通常、内燃機関の制御のために使用される。
【0003】
このような排気ガス後処理システムでは、経年劣化作用があらわれる可能性がある。経年劣化作用が発生すると、比較的早くおよび/または遅く特殊動作を実行しなければならない。そのため、例えばパティキュレートフィルタの場合添加物を添加することができる。するとパティキュレートフィルタに残滓が堆積し、これが見かけ上フィルタに負担をかけることになる。
【0004】
発明の利点
限界値を排気ガス後処理システムの寿命を表すパラメータに依存して設定することで、このような排気ガス後処理システムにおいて経年劣化作用の影響を補償することが可能となる。特に有利にはこの限界値を、供給された添加物量に依存して設定する。
【0005】
特に有利には寿命を表すパラメータを、噴射された燃料を表すパラメータに基づいて設定する。これはとりわけ、添加物が燃料に添加される場合にあてはまる。噴射された燃料に相応するパラメータは通常、内燃機関制御のための制御ユニット内に存在し、および/または非常に簡単に検出することができる。
【0006】
図面
本発明を図面に示された実施例に基づいて説明する。
【0007】
図1
本発明の装置のブロック線図である。
【0008】
図2
本発明の実行方法を説明するためのフローチャートである。
【0009】
実施例の説明
図1には内燃機関の排気ガス後処理システムの基本要素が示されている。この内燃機関は100により示されている。内燃機関にはフレッシュエア管105を介して新鮮な空気が供給される。内燃機関100の排気ガスは排気管を介して外部に達する。排気管には排気ガス後処理システム115が配置されている。これは触媒および/またはパティキュレートフィルタとすることができる。さらに、種々の有害物質に対して複数の触媒を設けること、または、少なくとも1つの触媒と1つのパティキュレートフィルタから成る組み合わせを設けることもできる。
【0010】
さらに、少なくとも1つの機関制御ユニット175と1つの排気ガス後処理制御ユニット172を含む制御ユニット170が設けられている。この機関制御ユニット175は燃料調量システム180に駆動制御信号を印加する。排気ガス後処理制御ユニット172は機関制御ユニット175に駆動制御信号を印加し、そして調整素子182が排気ガス後処理システム上流の排気管内部、または排気ガス後処理システムに配置されている場合には、これにも駆動制御信号を印加する。
【0011】
さらに、排気ガス後処理制御ユニットと機関制御ユニットに信号を供給する種々のセンサも設けられている。少なくとも1つの第1センサ194が設けられており、このセンサは内燃機関に供給される空気の状態を表す信号を送出する。第2センサ177は、燃料調量システム180の状態を表す信号を送出する。そして少なくとも1つの第3センサ191は排気ガス後処理システムより上流の排気ガスの状態を表す信号を送出する。少なくとも1つの第4センサ193は排気ガス後処理システムより下流の排気ガスの状態を表す信号を送出する。特に温度および/または圧力値を検出するセンサが用いられる。さらに、排気ガスおよび/または新鮮な空気の化学的組成を表すセンサも使用することができる。これはここではラムダセンサまたはNOxセンサ、またはHCセンサである。
【0012】
第1センサ194、第3センサ191、第4センサ193、そして第5センサ192の出力信号は、有利には排気ガス後処理制御ユニット172に印加される。第2センサ177の出力信号は有利には機関制御ユニット175に印加される。さらには、この図には示されていないが、運転者意思または他の周囲の状況や機関の動作状況に関する信号を表すセンサを設けることもできる。
【0013】
特に有利には、機関制御ユニットと排気ガス後処理制御ユニットとが構造的に1つのユニットを形成する場合である。しかし、これらの制御ユニットは空間的に相互に別個の2つの制御ユニットとして構成することもできる。
【0014】
次に、本発明の方法を、とりわけ直接噴射型内燃機関において用いられるパティキュレートフィルタの例で説明する。しかし、本発明の方法はこの適用に制限されることはなく、排気ガス後処理システムを搭載した他の内燃機関にも使用することができる。特に、触媒とパティキュレートフィルタとが組み合わされた排気ガス後処理システムに使用することが可能であろう。さらに、触媒だけが装備されたシステムにおいても用いられることが可能である。
【0015】
上記のセンサ信号に基づいて、機関制御ユニット175は燃料調量システム180に印加するための駆動制御信号を計算する。その次に、この燃料調量システムは適切な燃料量を内燃機関100に調量する。燃焼時には、排気ガスの中に粒子が発生し得る。この粒子は、排気ガス後処理システムにあるパティキュレートフィルタにより吸収される。運転中にパティキュレートフィルタ115には相応量の粒子がたまる。このことはパティキュレートフィルタおよび/または内燃機関の機能を損なうことになる。それゆえ、一定の間隔をおいて、またはパティキュレートフィルタが一定の負荷状態に達した場合、再生過程が開始される。この再生は特殊動作とも称される。
【0016】
この負荷状態は、たとえば様々なセンサ信号に基づいて識別される。一方ではパティキュレートフィルタの入口と出口の間の圧力差を評価することができる。もう一方では、様々な温度および/または圧力値に基づいて検出することも可能である。負荷状態を計算またはシミュレーションするために、さらに他の値も利用できるだろう。これに相応する方法は、DE 199 06 287 から公知である。
【0017】
パティキュレートフィルタが所定の負荷状態に達したことを排気ガス後処理制御ユニットが識別すると、再生が開始される。パティキュレートフィルタを再生させるには様々な手段がある。一つには、所定の物質が調整素子182を介して排気ガスの中に供給され、この物質が排気ガス後処理システムで相応の反応を引き起こすようにすることができる。この追加的に調量された物質はとりわけ、パティキュレートフィルタ内部で温度上昇および/または粒子の酸化を引き起こす。たとえば、調整素子182を用いて燃料物質および/あるいは酸化剤を供給することができる。
【0018】
1つの構成では、相応の信号が機関制御ユニット175に伝達され、この制御ユニットがいわゆる後噴射を実行する。この後噴射によって所期のように炭化水素を排気ガスに取り込むことが可能となり、この炭化水素が温度上昇を介して排気ガス後処理システム115の再生を助ける。
【0019】
通常、負荷状態は様々なパラメータから検出される。1つおよび/または複数の閾値と比較することにより様々な状態が識別され、その識別された負荷状態に依存して再生が開始される。
【0020】
効果を高め、または再生を向上させるため、しばしば、有利には触媒として作用する添加物が燃料に、および/または調整素子182を介して排気ガスに供給される。これらの添加物は残滓となり、同様に排気ガス後処理システム115の中に堆積し、システムの機能および/または負荷状況を検出するのに影響する。
【0021】
それゆえ、本発明では、他の負荷状況を識別する閾値が排気ガス後処理システムの添加物の残滓量に依存して変更される。
【0022】
添加物がどのように排気ガス後処理システム内部に達するかに依存して、排気ガス後処理システム内部の添加物残滓の検出は種々の仕方で実行される。添加物が調整素子182を介して排気管に到達する場合、添加物成分の検出は調整素子182に印加される駆動制御信号に基づいて行われる。添加物が燃料に供給される場合は、有利には噴射すべき燃料量を表すパラメータが添加物量を検出するのに使われる。このパラメータは、たとえば燃料調量システムの制御持続時間である。
【0023】
特に簡単な構成では、添加物量は内燃機関および/または排気ガス後処理システムの寿命および/または走行性能からだけで検出することもできる。このために、例えば内燃機関および/または排気ガス後処理システムの稼動時間を検出する稼動時間カウンタおよび/または走行距離計が使用することも可能である。
【0024】
相応する方法は図2にフローチャートとして示されている。
【0025】
第1ステップ200では、パティキュレートフィルタの負荷状態を表す状態量Pが検出される。このとき、この状態量Pは測定量および/または操作量に依存して検出される。有利には圧力および/または温度値が用いられる。続いてステップ210では、少なくとも1つの限界値SWが決められ、それに依存してパティキュレートフィルタがどのような状態にあるのかが検出される。限界値は、パティキュレートフィルタの寿命を表すパラメータTによって決められる。
【0026】
この寿命を表すパラメータは、有利には供給される添加物量に基づいて予め定められる。添加物が燃料に添加されるシステムでは、供給される添加物量および/あるいは寿命は、有利には噴射すべき燃料量を示すパラメータによって決められる。このパラメータは、例えば燃料量に影響を与える調整素子の噴射持続時間および/または駆動時間である。
【0027】
調整素子、例えば調整素子182を使って添加物が供給されるシステムでは、寿命は有利にはこの調整素子の駆動制御信号に依存するパラメータから検出される。有利にはこの調整素子の制御持続時間が使われる。
【0028】
さらに、この寿命はカウンタの状態からも検出される。この場合このカウンタは有利には、内燃機関および/または排気ガス後処理システムの稼動時間を検出する。
【0029】
パティキュレートフィルタの負荷状況を表す状態量Pは、特にパティキュレートフィルタより上流および/または下流および/または内部の圧力および/または温度を示す測定量によって検出される。
【0030】
続いての問い合わせ220では、負荷状態を表す状態量Pが限界値SWより大きいか否かを検査する。状態量Pが限界値SWよりも大きい場合、ステップ230で状態Z1に移行する。負荷状態が閾値よりも大きくない場合、ステップ240で状態Z2に移行する。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明の装置のブロック線図である。
【図2】
本発明の実行方法を説明するためのフローチャートである。

Claims (8)

  1. 状態量が限界値を超える場合に特殊動作が開始される、とりわけ内燃機関のための排気ガス後処理システムの制御方法において、
    限界値が排気ガス後処理システムの寿命を表すパラメータに依存して設定可能であることを特徴とする方法。
  2. 状態量を測定量および/または操作量に依存して検出する、請求項1記載の方法。
  3. 測定量として排気ガス後処理システムの上流および/または下流および/または内部の圧力および/または温度を表すパラメータを使用する、請求項1記載の方法。
  4. 排気ガス後処理システムが少なくとも1つのパティキュレートフィルタを含んでいる、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 状態量がパティキュレートフィルタの負荷状態を表す、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 限界値を、供給された添加物量に基づいて設定する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 限界値を、噴射すべき燃料量を表すパラメータに基づいて検出する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 状態量が限界値を超える場合に特殊動作が開始される、とりわけ内燃機関のための排気ガス後処理システムの制御装置において、
    限界値を排気ガス後処理システムの寿命を表すパラメータに依存して設定する手段が設けられていることを特徴とする装置。
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