JP2004511136A - 通信ネットワークのためのインターネット・プロトコル・ヘッダ - Google Patents
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Abstract
本発明は、「ルックアップ・テーブル」を用いて、IPパケットを移動通信装置1との間で移送する際にエア・インタフェース(及び場合によっては地上のバックホール)を介したIPヘッダを移送する必要を除去する。これにより、IPパケットの移送に関するスペクトル効率問題の一部が解決される。
Description
【0001】
[発明の背景]
本発明は、通信ネットワークにおけるインターネット・プロトコル(IP)の伝送に関するものであり、特に第三世代通信ネットワークいわゆるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)に適用されるものである。
【0002】
今日、通信システムは、無線有線ともに、通信ユニット間におけるデータ転送の要求を持っている。本文脈において、データには音声通信も含むものとする。限られた通信資源の利用を最適化するため、そのようなデータ転送は有効かつ効率的に提供される必要がある。
【0003】
通信ネットワーク間でデータを転送するためには、通信ユニット・アドレッシング・プロトコルが必要である。データをアドレスされたユニットに転送する方法を決定するため、通信ユニットには、一般に、通信ブリッジ、ゲートウェイ及び/又はルータにより読み取られるアドレスが割り当てられる。ネットワーク間の相互接続は、一般にインターネットワーキング(或いはインターネット)として知られている。
【0004】
ネットワークはしばしばサブ・ネットワークに分割され、情報の順序だった交換を可能とする一組の規則を定義するためにプロトコルが設定される。現在、通信システムにおいてデータを転送するのに用いられる二つの最も普及しているプロトコルは、トランスファ・コントロール・プロトコル(TCP)とインターネット・プロトコル(IP)である。最も単純なものを除く全ての通信システムにおいて、この二つのプロトコルはしばしば、相補的な一対として働く。IP部分は周知のOSIモデルのネットワーク層におけるデータ転送に対応し、TCP部分はOSIモデルのトランスポート層におけるデータ転送に対応する。それらの働きは物理層およびデータ・リンク層に対してトランスペアレントであるため、イーサネット、FDDI或いはトークン・リングといった任意の標準的なケーブル配線ネットワーク上で利用されることが可能である。
【0005】
インターネット・プロトコルはトランスポート層から渡された情報にデータ・ヘッダを付加する。結果として生ずるデータ・パケットは、インターネット・データグラムとして知られる。データグラムのヘッダは、宛先及び送信元のIPアドレス、IPプロトコルのバージョン番号などといった情報を含む。IPアドレスは、インターネット上の個々のノードに割り当てられ、そしてネットワーク及び任意のサブ・ネットワークの位置を識別するために用いられる。
【0006】
現在、第三世代システムには、「全IP(All−IP)」解決策を目指す強いトレンドがある。多くの場合、これはエンド・ツー・エンドとして、すなわち通信ユニットからネットワーク・サーバまでとみなされる。ネットワーク接続のためのIPの利用、すなわち無線基地局(BTS)(或いはノードB)と基地局制御装置(BSC)(或いは無線ネットワーク制御装置)(RNC)との間におけるIPの利用も検討された。
【0007】
IPヘッダの無線での、及び内部無線ネットワーク・インタフェース上での移送に関連したスペクトル効率問題がある。IPバージョン4のヘッダは最小で20バイト長であり、IPバージョン6のヘッダは最小で40バイト長である。音声のような短いパケットを伝送する際、これが非常に非効率的であることが明らかにわかる。
【0008】
IPの利用を可能とするが、ヘッダ情報をどうにかして圧縮するか、或いはヘッダ情報を伝送する必要性を除去する解決策が求められている。
【0009】
[発明の概要]
本発明の第一の態様によれば、通信ネットワークにおけるパケット・データの送受信方法であって、
通信ユニット及びネットワーク制御局においてインターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信するステップと、
受信したIPヘッダの内容及びそれらに対応する識別情報を、通信ユニット及びネットワーク制御局に配置されたルックアップ・テーブルに格納するステップと、
ルックアップ・テーブル識別情報を含むデータ・パケットを通信ユニットとネットワーク制御局間で交換するステップと
を含む送受信方法が提供される。
【0010】
本発明の第二の態様によれば、パケット・データを送受信する装置であって、
インターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信する手段と、
受信したIPヘッダの内容及び対応する識別情報を格納するルックアップ・テーブルと、
データ・パケットにルックアップ・テーブル識別情報を添付して、前記データ・パケットをエア・インタフェース(air interface)を介して送信する手段と
を備えた装置が提供される。
【0011】
このため、本発明は、無線(エア)(air)を介して(及び潜在的には、ある場合にはBTSからBSC/RNCへのインタフェースを介して)IPヘッダ全体を転送する必要を除去するために、通信ユニットおよびネットワーク・インフラストラクチャにおける動的なルックアップ・テーブルの利用を提案する。
【0012】
好ましい実施の形態においては、以下に説明されるプロトコルおよび方法は、現存のUMTS仕様書に含まれる現行のPDCPプロトコルの代わりに用いられてもよい。本発明はIPバージョン4又はIPバージョン6に適用することができ、また単信方式のリンクにも適する。
【0013】
本発明は、IPヘッダの内容の大半が、1つのパケットと次のパケットとでは変わらないという法則を利用する。例えば、送信元アドレスは(2つ以上の送信元アドレスを持つことは有り得るとはいえ)、送信の際、同じである頻度が最も高いが、このことは受信の際にも当てはまる(例えば、電子メール・サーバからのファイル転送或いはダウンロード)。宛先アドレスについても同じような議論ができる。IPヘッダ情報の多くは、ポイント・ツー・ポイントのリンクでは必要とされないか、接続の性質に起因して、まったく同じなのである。
【0014】
本発明が提案する解決策には、IPヘッダ・ルックアップ・テーブルを設定するための、通信ユニットからネットワーク・インフラストラクチャへの(及びその逆の)交換が含まれる。テーブルの大きさは、通信ユニットが使用する可能性のあるサービスのレベル及び種類に従って変わってもよい。
【0015】
交換はエア・インタフェース上の両方向で起こる。転送される内容は、ルックアップID(LUID)及びIPヘッダ内容全体から構成されるテーブルである。ヘッダ内容はルックアップ・テーブルに格納され、LUIDに対して相互参照される。それ故、通信ユニット及びネットワーク・インフラストラクチャは、IPヘッダ全体ではなくこのLUIDだけを用いて、エア・インタフェースを介してパケットを伝送する。動的でありそして無線で時折伝送されることが必要であり得るヘッダからの別データがあり得る。
【0016】
ルックアップ・テーブルはBTSに又はBSC/RNCに配置されてもよい。テーブルがBSC/RNCに格納された場合、BTSからBSC/RNCへのバックホール(backhaul)・リンクについても、帯域幅効率が節約される。しかしこれは、BTSとRNCとの間の経路を定められたIPネットワークの利用を妨げる(しかし、これを可能にするようIPネットワークはまだIPトネリング技術を利用する)ので、テーブルはBTSに格納されることが好ましい。以下に説明される技術は、いずれの場合においても働く。
発明の実施の形態は、以下の図面に関連して、例としてのみ説明される。
【0017】
[好ましい実施の形態の詳細な説明]
図1において、本例では移動局(例えば、携帯電話機(cell phone))である通信ユニットは、エア・インタフェース3を介して無線基地局(基地局送受信機)BTS2と通信している。BTS2は無線ネットワーク制御装置4にリンクされており、それによりインターネット・プロトコル・コア・ネットワーク5と移動局1との通信が確立され得る。コア・ネットワーク5は更に、適切なシグナリング・ゲートウェイを経由して、インターネット・パケット・データ網、インターネット・サービス・プロバイダ又は電話網のような他のネットワーク及びネットワーク構成要素(図示せず)に対する接続を有する。移動局1とBTS2はともに、ルックアップ・テーブル6を備えている。
【0018】
ルックアップ・テーブル6は、特定の移動局1がネットワーク5、4、2内に存在する状況の続く期間、BTS2および移動局1において保持される。テーブルの初期化は、以下のような様々な方法でなされ得る。
【0019】
第一の例では、ルックアップ・テーブル6は空であるため、以下に記載される保持技術がテーブル6を満たすために用いられる。
第二の例では、購読データベースからのダウンロードにより、デフォルト項目が設定される。これは例えば、電子メール・サーバの詳細に対して用いられ得る。
【0020】
第三の例では、移動局1及び/又はBTS2が、データと、呼びにおいて接触されるべき宛先とについてのなんらかの事前の知識に基づいて、初期化の際にある一定数のヘッダを送信する。これは、単一のメッセージにおいて複数のヘッダが初期化されるという違いはあるが、以下に記述される保持技術と同様である。
【0021】
特定のテーブル項目(例えば、デフォルト項目)は、固定のものとしてマークされているため、以下に記述される保持技術により上書きされることはない。
一度初期化が起こると、移動局1はIPパケットの送受信を始めることができる。パケットが移動局1又はBTS2によりエア・インタフェース3を介して送信される際、標準構成のうちのひとつが参照されるかどうかを決定するために、ルックアップ・テーブル6が調べられる。参照される場合、パケットは、IPヘッダが取り除かれ、20バイトよりはるかに小さくて(おそらく1バイトまたはそれ以下で)よいLUIDにより置き換えられて送信される。保持技術は以下の通りである。
【0022】
ルックアップ・テーブル内に項目が見当たらない場合、以下のような多数の選択肢がある。
1)ヘッダ全体と共にパケットを送信する。
2)項目を作成し、エア・インタフェース3を介して通信する(ヘッダに、割り当てられたLUIDを加えたものになる)。その上で、この新しく割り当てられたLUIDをその後の転送に利用する。
3)新しい項目の作成については、既存の項目を新しいもので置き換え、これをエア・インタフェース3を介して通信する。置き換えられるべき項目の選択基準は特定されていないが、例えば、最も使われない項目や最も古い項目を選択するなど、いくつかの技術を利用することができる。
【0023】
ある場合には、変更されたフィールドがわずかに異なったり一時的に異なったりはするがルックアップ・テーブルを更新しないで、該変更されたフィールドが送信される。
【0024】
好ましくは、新しいテーブル項目の転送は、損失から保護されている必要がある。例えば、「項目の置き換え」作業がその宛先への到達に失敗すると、移動局またはBTSの受信機は当該LUIDを利用して、その後のパケットの経路を誤って決定してしまう。従って、その操作については、受信確認がなされることが望ましい。
【0025】
IPバージョン4ヘッダのヘッダ・フィールド、及びLUIDとの関係は、図2に関連して以下に記述される。
VERS: 本項目は、IPプロトコルのバージョン4又はバージョン6などを定義する。全ての転送に特定のバージョンを使うというネゴシエーションにより、又は、単に、適宜のルックアップ・テーブル項目にバージョンを入れることにより、エア・インタフェース上では本項目は除去されてもよい。VERSは所与のルックアップ・テーブル項目に対しては転送される必要がない(すなわちデフォルト値を使用することができる)。
【0026】
HLEN: 本項目はヘッダ長である。何のオプションも使われていない場合、本項目は特定の項目に対しては、ルックアップ・テーブル内で固定の項目になり得るため、ルックアップ・テーブル転送において交換される必要がない(すなわちデフォルト値を使用することができる)。IPバージョン6では、基本IPヘッダの長さが常に変わらないため、本フィールドは不要である。
【0027】
サービス種別: 本項目はサービス品質を示し、いくつかのサブ・フィールドを持つ。本項目はルックアップ・テーブル項目により除去され得る。本項目は、例えばボイス・オーバー・IP(VoIP)チャネル及びウェブ・ブラウザ・チャネルが同じアドレスに対して開かれている場合に、所与の宛先アドレスに対して2以上のルックアップ・テーブル項目を生成することができる。また、移動局により要求されたサービスに基づいて、ネットワーク内でマッピングがなされ得る。IPバージョン6においては、フロー・ラベルが、同様の目的を果たすことができ、同様の方法でルックアップ・テーブルとともに圧縮されることができる。
【0028】
パケット全長: 本項目はIPパケットの全長(ヘッダとデータ部を合わせたもの)を識別する。それは、エア・インタフェースを介して転送される必要も、ルックアップ・テーブルに格納される必要もない。実際には、RLCレイヤが区分化および再組立てを行い、移送される情報のパケットの全長を転送することになっているため、本項目はエア・インタフェースを介して転送される。従ってIPレイヤのパケット全長は再構成され得る。
【0029】
ID、フラグ、フラグメント・オフセット: これらのフィールドはIPレベルの断片化のために利用される。一般には、IPレベルにおいては断片化は利用されないため、それを許可しないように制限する操作は、問題にならない。従って本フィールドは常に利用されず、無線を介して(ルックアップ・テーブル設定メッセージの転送においてさえも)転送されない。
【0030】
TTL: 本項目は本パケットが廃棄され得るまでの最大ホップ数を効果的に定義する。デフォルト値を利用するか、及び/又は、それは、ルックアップ・テーブル項目設定において設定されてもよい。アップリンク(移動局からBTSへ)においては、おそらく移動局が最終ホップであるため、デフォルト値がかなり頻繁に役立ち得る。ダウンリンク(BTSから移動局へ)においては、おそらく小さな範囲の値が、役に立ち、そして新しい値が現れるにつれて保持モードにおいて増加され得る。
【0031】
プロトコル: 本項目は本IPパケットが運んでいるプロトコルの種類、例えばICMP、IGMP、GGP、IP、TCP、UDPなどを示す。本項目は特定の宛先アドレスのために変化し得るが、送信元と宛先のアドレスの各組み合わせにはセットされた数のオプションがあり、それらオプションをカバーするためにある一定数のルックアップ・テーブル項目が構成され得る。IPバージョン6においては、ネクスト・ヘッダ・フィールドが同様の目的を果たし、同様の方法で圧縮され得る。
【0032】
ヘッダ・チェックサム: エア・インタフェースを介して転送されるデータはそれ自体がチェックを持っているため、本項目はネットワーク内または移動局内においてヘッダ内容に基づいて再生成されることができる(本項目は事実上使用されていない)。例えば、チェックサムは、ダウンリンク方向においては、ネットワーク構成要素により事実上終了される。本フィールドはIPバージョン6では除去されている。
【0033】
送信元IPアドレス: 本項目はルックアップ・テーブル項目の中で設定される。
宛先IPアドレス: 本項目はルックアップ・テーブル項目の中で設定される。
【0034】
オプション: オプション・フィールドは、任意の1つのパケットにおいて、使用される長さや数が変わり得る。ある一定のアプリケーションに特定のオプション・フィールドもある。これらのフィールドは可能であれば回避され得るが、必要な場合にはエア・インタフェースを介するデータ転送を潜在的に要求する。
【0035】
上位レイヤのプロトコルに関しては、移動局はIPと関連した上位レイヤ・プロトコル、例えばTCP、UDP、RTP及びその他を利用する。ヘッダ内のプロトコル・フィールドはこのことを示し、ルックアップ・テーブルを適切に設定するために利用される。これらのプロトコル・ヘッダの多くにおいて、例えばシーケンス番号のように、パケットごとに変化するフィールドがある。
【0036】
これらのプロトコルは、ネットワーク内のルックアップ・テーブルの場所において終了される可能性がある。そこで、BTSはあたかも移動局のIPアドレスを持っているかのように振舞い(プロキシとして振舞い)、IPおよびその他のプロトコルを生成し終了させる。これにより、無線で伝送される必要のあるデータが最小化される。従って、無線を介するプロトコルは、多くのレイヤのヘッダによって妨害されることなく、ユーザのデータを移送するために使用される。
【0037】
HTTPヘッダが利用される場合には、本発明のルックアップ・テーブル解決策は、(HTTPのような)上位レイヤの圧縮(例えば、LZH)と結びついて、IPやTCPのような安定した下位レイヤに利用されることが好ましい。
【0038】
ヘッダの設定を構成するエア・インタフェース・パケットは図3aおよび図3bに図示されたように構成される。
LUID項目メッセージ(図3a)は、LUID項目を設定するのに利用されるエア・インタフェース・パケットの一般的な構造を示している。これはいずれの方向にも利用され得るものであり、対応する受信確認メッセージを有する。パケットは非常に単純であり、種別(本パケットをデータ・メッセージおよび受信確認パケットから識別するために利用される)と、LUID(本パケットが関連しているはずの項目番号)と、格納されるべきIPヘッダ情報とから構成される。図示されていないが、IPヘッダのある一定の部分は可変なものとして示され得ること、及びそれらは従って必要に応じてデータ・メッセージ内で伝送されることに注意すべきである。IPバージョン6は基本ヘッダと拡張ヘッダとで構成されているため、この手法に対し非常に従順である。基本IPバージョン6ヘッダは、特に可変ではない拡張ヘッダと同様、ルックアップ・テーブルの手法を用いて圧縮され得る。例えば、送信元がネットワークを介して経路を特定できるようにする経路決定拡張ヘッダは、かなり大きくなることがあり、しばしばセッションを通じて同じであり続ける。ルックアップ・テーブル項目はそのような拡張を圧縮する良い方法である。他方、認証拡張ヘッダは、個々のデータグラムと共に予測できない方法で変化し、データ・メッセージ内で移送されることが最良である。
【0039】
図3bのデータ・メッセージは、(そのメッセージをデータ転送として識別する)種別フィールドと、適切なヘッダを生成するために利用されるべきテーブル項目を識別するLUIDとによって構成される。これにはUDP、RTPなどのような上位レイヤのプロトコルへの参照が含まれ得る。そのため、これらのヘッダをデータの一部として転送する必要がなく、BTS内の「プロキシ」エンティティがシーケンス番号等と共にパケット全体を生成することが可能となる。動的データ・フィールドにはオプションがある。
【0040】
これまでの記述により理解されるように、本発明は、通信ユニットおよびネットワーク・インフラストラクチャにおいてIPベースのプロトコル・スタックが利用されている場合に、容量の限られたエア・インタフェース上で(及び実際にはBTSのバックホール・リンクにおいて)送られるデータを最小化することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明に従って動作する通信ネットワークの概略図である。
【図2】
図2は、既知のIPバージョン4ヘッダの図である。
【図3】
図3a及び図3bは、本発明に従ったヘッダ設定手順のためのパケットを図解したものである。
[発明の背景]
本発明は、通信ネットワークにおけるインターネット・プロトコル(IP)の伝送に関するものであり、特に第三世代通信ネットワークいわゆるUMTS(Universal Mobile Telecommunications System)に適用されるものである。
【0002】
今日、通信システムは、無線有線ともに、通信ユニット間におけるデータ転送の要求を持っている。本文脈において、データには音声通信も含むものとする。限られた通信資源の利用を最適化するため、そのようなデータ転送は有効かつ効率的に提供される必要がある。
【0003】
通信ネットワーク間でデータを転送するためには、通信ユニット・アドレッシング・プロトコルが必要である。データをアドレスされたユニットに転送する方法を決定するため、通信ユニットには、一般に、通信ブリッジ、ゲートウェイ及び/又はルータにより読み取られるアドレスが割り当てられる。ネットワーク間の相互接続は、一般にインターネットワーキング(或いはインターネット)として知られている。
【0004】
ネットワークはしばしばサブ・ネットワークに分割され、情報の順序だった交換を可能とする一組の規則を定義するためにプロトコルが設定される。現在、通信システムにおいてデータを転送するのに用いられる二つの最も普及しているプロトコルは、トランスファ・コントロール・プロトコル(TCP)とインターネット・プロトコル(IP)である。最も単純なものを除く全ての通信システムにおいて、この二つのプロトコルはしばしば、相補的な一対として働く。IP部分は周知のOSIモデルのネットワーク層におけるデータ転送に対応し、TCP部分はOSIモデルのトランスポート層におけるデータ転送に対応する。それらの働きは物理層およびデータ・リンク層に対してトランスペアレントであるため、イーサネット、FDDI或いはトークン・リングといった任意の標準的なケーブル配線ネットワーク上で利用されることが可能である。
【0005】
インターネット・プロトコルはトランスポート層から渡された情報にデータ・ヘッダを付加する。結果として生ずるデータ・パケットは、インターネット・データグラムとして知られる。データグラムのヘッダは、宛先及び送信元のIPアドレス、IPプロトコルのバージョン番号などといった情報を含む。IPアドレスは、インターネット上の個々のノードに割り当てられ、そしてネットワーク及び任意のサブ・ネットワークの位置を識別するために用いられる。
【0006】
現在、第三世代システムには、「全IP(All−IP)」解決策を目指す強いトレンドがある。多くの場合、これはエンド・ツー・エンドとして、すなわち通信ユニットからネットワーク・サーバまでとみなされる。ネットワーク接続のためのIPの利用、すなわち無線基地局(BTS)(或いはノードB)と基地局制御装置(BSC)(或いは無線ネットワーク制御装置)(RNC)との間におけるIPの利用も検討された。
【0007】
IPヘッダの無線での、及び内部無線ネットワーク・インタフェース上での移送に関連したスペクトル効率問題がある。IPバージョン4のヘッダは最小で20バイト長であり、IPバージョン6のヘッダは最小で40バイト長である。音声のような短いパケットを伝送する際、これが非常に非効率的であることが明らかにわかる。
【0008】
IPの利用を可能とするが、ヘッダ情報をどうにかして圧縮するか、或いはヘッダ情報を伝送する必要性を除去する解決策が求められている。
【0009】
[発明の概要]
本発明の第一の態様によれば、通信ネットワークにおけるパケット・データの送受信方法であって、
通信ユニット及びネットワーク制御局においてインターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信するステップと、
受信したIPヘッダの内容及びそれらに対応する識別情報を、通信ユニット及びネットワーク制御局に配置されたルックアップ・テーブルに格納するステップと、
ルックアップ・テーブル識別情報を含むデータ・パケットを通信ユニットとネットワーク制御局間で交換するステップと
を含む送受信方法が提供される。
【0010】
本発明の第二の態様によれば、パケット・データを送受信する装置であって、
インターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信する手段と、
受信したIPヘッダの内容及び対応する識別情報を格納するルックアップ・テーブルと、
データ・パケットにルックアップ・テーブル識別情報を添付して、前記データ・パケットをエア・インタフェース(air interface)を介して送信する手段と
を備えた装置が提供される。
【0011】
このため、本発明は、無線(エア)(air)を介して(及び潜在的には、ある場合にはBTSからBSC/RNCへのインタフェースを介して)IPヘッダ全体を転送する必要を除去するために、通信ユニットおよびネットワーク・インフラストラクチャにおける動的なルックアップ・テーブルの利用を提案する。
【0012】
好ましい実施の形態においては、以下に説明されるプロトコルおよび方法は、現存のUMTS仕様書に含まれる現行のPDCPプロトコルの代わりに用いられてもよい。本発明はIPバージョン4又はIPバージョン6に適用することができ、また単信方式のリンクにも適する。
【0013】
本発明は、IPヘッダの内容の大半が、1つのパケットと次のパケットとでは変わらないという法則を利用する。例えば、送信元アドレスは(2つ以上の送信元アドレスを持つことは有り得るとはいえ)、送信の際、同じである頻度が最も高いが、このことは受信の際にも当てはまる(例えば、電子メール・サーバからのファイル転送或いはダウンロード)。宛先アドレスについても同じような議論ができる。IPヘッダ情報の多くは、ポイント・ツー・ポイントのリンクでは必要とされないか、接続の性質に起因して、まったく同じなのである。
【0014】
本発明が提案する解決策には、IPヘッダ・ルックアップ・テーブルを設定するための、通信ユニットからネットワーク・インフラストラクチャへの(及びその逆の)交換が含まれる。テーブルの大きさは、通信ユニットが使用する可能性のあるサービスのレベル及び種類に従って変わってもよい。
【0015】
交換はエア・インタフェース上の両方向で起こる。転送される内容は、ルックアップID(LUID)及びIPヘッダ内容全体から構成されるテーブルである。ヘッダ内容はルックアップ・テーブルに格納され、LUIDに対して相互参照される。それ故、通信ユニット及びネットワーク・インフラストラクチャは、IPヘッダ全体ではなくこのLUIDだけを用いて、エア・インタフェースを介してパケットを伝送する。動的でありそして無線で時折伝送されることが必要であり得るヘッダからの別データがあり得る。
【0016】
ルックアップ・テーブルはBTSに又はBSC/RNCに配置されてもよい。テーブルがBSC/RNCに格納された場合、BTSからBSC/RNCへのバックホール(backhaul)・リンクについても、帯域幅効率が節約される。しかしこれは、BTSとRNCとの間の経路を定められたIPネットワークの利用を妨げる(しかし、これを可能にするようIPネットワークはまだIPトネリング技術を利用する)ので、テーブルはBTSに格納されることが好ましい。以下に説明される技術は、いずれの場合においても働く。
発明の実施の形態は、以下の図面に関連して、例としてのみ説明される。
【0017】
[好ましい実施の形態の詳細な説明]
図1において、本例では移動局(例えば、携帯電話機(cell phone))である通信ユニットは、エア・インタフェース3を介して無線基地局(基地局送受信機)BTS2と通信している。BTS2は無線ネットワーク制御装置4にリンクされており、それによりインターネット・プロトコル・コア・ネットワーク5と移動局1との通信が確立され得る。コア・ネットワーク5は更に、適切なシグナリング・ゲートウェイを経由して、インターネット・パケット・データ網、インターネット・サービス・プロバイダ又は電話網のような他のネットワーク及びネットワーク構成要素(図示せず)に対する接続を有する。移動局1とBTS2はともに、ルックアップ・テーブル6を備えている。
【0018】
ルックアップ・テーブル6は、特定の移動局1がネットワーク5、4、2内に存在する状況の続く期間、BTS2および移動局1において保持される。テーブルの初期化は、以下のような様々な方法でなされ得る。
【0019】
第一の例では、ルックアップ・テーブル6は空であるため、以下に記載される保持技術がテーブル6を満たすために用いられる。
第二の例では、購読データベースからのダウンロードにより、デフォルト項目が設定される。これは例えば、電子メール・サーバの詳細に対して用いられ得る。
【0020】
第三の例では、移動局1及び/又はBTS2が、データと、呼びにおいて接触されるべき宛先とについてのなんらかの事前の知識に基づいて、初期化の際にある一定数のヘッダを送信する。これは、単一のメッセージにおいて複数のヘッダが初期化されるという違いはあるが、以下に記述される保持技術と同様である。
【0021】
特定のテーブル項目(例えば、デフォルト項目)は、固定のものとしてマークされているため、以下に記述される保持技術により上書きされることはない。
一度初期化が起こると、移動局1はIPパケットの送受信を始めることができる。パケットが移動局1又はBTS2によりエア・インタフェース3を介して送信される際、標準構成のうちのひとつが参照されるかどうかを決定するために、ルックアップ・テーブル6が調べられる。参照される場合、パケットは、IPヘッダが取り除かれ、20バイトよりはるかに小さくて(おそらく1バイトまたはそれ以下で)よいLUIDにより置き換えられて送信される。保持技術は以下の通りである。
【0022】
ルックアップ・テーブル内に項目が見当たらない場合、以下のような多数の選択肢がある。
1)ヘッダ全体と共にパケットを送信する。
2)項目を作成し、エア・インタフェース3を介して通信する(ヘッダに、割り当てられたLUIDを加えたものになる)。その上で、この新しく割り当てられたLUIDをその後の転送に利用する。
3)新しい項目の作成については、既存の項目を新しいもので置き換え、これをエア・インタフェース3を介して通信する。置き換えられるべき項目の選択基準は特定されていないが、例えば、最も使われない項目や最も古い項目を選択するなど、いくつかの技術を利用することができる。
【0023】
ある場合には、変更されたフィールドがわずかに異なったり一時的に異なったりはするがルックアップ・テーブルを更新しないで、該変更されたフィールドが送信される。
【0024】
好ましくは、新しいテーブル項目の転送は、損失から保護されている必要がある。例えば、「項目の置き換え」作業がその宛先への到達に失敗すると、移動局またはBTSの受信機は当該LUIDを利用して、その後のパケットの経路を誤って決定してしまう。従って、その操作については、受信確認がなされることが望ましい。
【0025】
IPバージョン4ヘッダのヘッダ・フィールド、及びLUIDとの関係は、図2に関連して以下に記述される。
VERS: 本項目は、IPプロトコルのバージョン4又はバージョン6などを定義する。全ての転送に特定のバージョンを使うというネゴシエーションにより、又は、単に、適宜のルックアップ・テーブル項目にバージョンを入れることにより、エア・インタフェース上では本項目は除去されてもよい。VERSは所与のルックアップ・テーブル項目に対しては転送される必要がない(すなわちデフォルト値を使用することができる)。
【0026】
HLEN: 本項目はヘッダ長である。何のオプションも使われていない場合、本項目は特定の項目に対しては、ルックアップ・テーブル内で固定の項目になり得るため、ルックアップ・テーブル転送において交換される必要がない(すなわちデフォルト値を使用することができる)。IPバージョン6では、基本IPヘッダの長さが常に変わらないため、本フィールドは不要である。
【0027】
サービス種別: 本項目はサービス品質を示し、いくつかのサブ・フィールドを持つ。本項目はルックアップ・テーブル項目により除去され得る。本項目は、例えばボイス・オーバー・IP(VoIP)チャネル及びウェブ・ブラウザ・チャネルが同じアドレスに対して開かれている場合に、所与の宛先アドレスに対して2以上のルックアップ・テーブル項目を生成することができる。また、移動局により要求されたサービスに基づいて、ネットワーク内でマッピングがなされ得る。IPバージョン6においては、フロー・ラベルが、同様の目的を果たすことができ、同様の方法でルックアップ・テーブルとともに圧縮されることができる。
【0028】
パケット全長: 本項目はIPパケットの全長(ヘッダとデータ部を合わせたもの)を識別する。それは、エア・インタフェースを介して転送される必要も、ルックアップ・テーブルに格納される必要もない。実際には、RLCレイヤが区分化および再組立てを行い、移送される情報のパケットの全長を転送することになっているため、本項目はエア・インタフェースを介して転送される。従ってIPレイヤのパケット全長は再構成され得る。
【0029】
ID、フラグ、フラグメント・オフセット: これらのフィールドはIPレベルの断片化のために利用される。一般には、IPレベルにおいては断片化は利用されないため、それを許可しないように制限する操作は、問題にならない。従って本フィールドは常に利用されず、無線を介して(ルックアップ・テーブル設定メッセージの転送においてさえも)転送されない。
【0030】
TTL: 本項目は本パケットが廃棄され得るまでの最大ホップ数を効果的に定義する。デフォルト値を利用するか、及び/又は、それは、ルックアップ・テーブル項目設定において設定されてもよい。アップリンク(移動局からBTSへ)においては、おそらく移動局が最終ホップであるため、デフォルト値がかなり頻繁に役立ち得る。ダウンリンク(BTSから移動局へ)においては、おそらく小さな範囲の値が、役に立ち、そして新しい値が現れるにつれて保持モードにおいて増加され得る。
【0031】
プロトコル: 本項目は本IPパケットが運んでいるプロトコルの種類、例えばICMP、IGMP、GGP、IP、TCP、UDPなどを示す。本項目は特定の宛先アドレスのために変化し得るが、送信元と宛先のアドレスの各組み合わせにはセットされた数のオプションがあり、それらオプションをカバーするためにある一定数のルックアップ・テーブル項目が構成され得る。IPバージョン6においては、ネクスト・ヘッダ・フィールドが同様の目的を果たし、同様の方法で圧縮され得る。
【0032】
ヘッダ・チェックサム: エア・インタフェースを介して転送されるデータはそれ自体がチェックを持っているため、本項目はネットワーク内または移動局内においてヘッダ内容に基づいて再生成されることができる(本項目は事実上使用されていない)。例えば、チェックサムは、ダウンリンク方向においては、ネットワーク構成要素により事実上終了される。本フィールドはIPバージョン6では除去されている。
【0033】
送信元IPアドレス: 本項目はルックアップ・テーブル項目の中で設定される。
宛先IPアドレス: 本項目はルックアップ・テーブル項目の中で設定される。
【0034】
オプション: オプション・フィールドは、任意の1つのパケットにおいて、使用される長さや数が変わり得る。ある一定のアプリケーションに特定のオプション・フィールドもある。これらのフィールドは可能であれば回避され得るが、必要な場合にはエア・インタフェースを介するデータ転送を潜在的に要求する。
【0035】
上位レイヤのプロトコルに関しては、移動局はIPと関連した上位レイヤ・プロトコル、例えばTCP、UDP、RTP及びその他を利用する。ヘッダ内のプロトコル・フィールドはこのことを示し、ルックアップ・テーブルを適切に設定するために利用される。これらのプロトコル・ヘッダの多くにおいて、例えばシーケンス番号のように、パケットごとに変化するフィールドがある。
【0036】
これらのプロトコルは、ネットワーク内のルックアップ・テーブルの場所において終了される可能性がある。そこで、BTSはあたかも移動局のIPアドレスを持っているかのように振舞い(プロキシとして振舞い)、IPおよびその他のプロトコルを生成し終了させる。これにより、無線で伝送される必要のあるデータが最小化される。従って、無線を介するプロトコルは、多くのレイヤのヘッダによって妨害されることなく、ユーザのデータを移送するために使用される。
【0037】
HTTPヘッダが利用される場合には、本発明のルックアップ・テーブル解決策は、(HTTPのような)上位レイヤの圧縮(例えば、LZH)と結びついて、IPやTCPのような安定した下位レイヤに利用されることが好ましい。
【0038】
ヘッダの設定を構成するエア・インタフェース・パケットは図3aおよび図3bに図示されたように構成される。
LUID項目メッセージ(図3a)は、LUID項目を設定するのに利用されるエア・インタフェース・パケットの一般的な構造を示している。これはいずれの方向にも利用され得るものであり、対応する受信確認メッセージを有する。パケットは非常に単純であり、種別(本パケットをデータ・メッセージおよび受信確認パケットから識別するために利用される)と、LUID(本パケットが関連しているはずの項目番号)と、格納されるべきIPヘッダ情報とから構成される。図示されていないが、IPヘッダのある一定の部分は可変なものとして示され得ること、及びそれらは従って必要に応じてデータ・メッセージ内で伝送されることに注意すべきである。IPバージョン6は基本ヘッダと拡張ヘッダとで構成されているため、この手法に対し非常に従順である。基本IPバージョン6ヘッダは、特に可変ではない拡張ヘッダと同様、ルックアップ・テーブルの手法を用いて圧縮され得る。例えば、送信元がネットワークを介して経路を特定できるようにする経路決定拡張ヘッダは、かなり大きくなることがあり、しばしばセッションを通じて同じであり続ける。ルックアップ・テーブル項目はそのような拡張を圧縮する良い方法である。他方、認証拡張ヘッダは、個々のデータグラムと共に予測できない方法で変化し、データ・メッセージ内で移送されることが最良である。
【0039】
図3bのデータ・メッセージは、(そのメッセージをデータ転送として識別する)種別フィールドと、適切なヘッダを生成するために利用されるべきテーブル項目を識別するLUIDとによって構成される。これにはUDP、RTPなどのような上位レイヤのプロトコルへの参照が含まれ得る。そのため、これらのヘッダをデータの一部として転送する必要がなく、BTS内の「プロキシ」エンティティがシーケンス番号等と共にパケット全体を生成することが可能となる。動的データ・フィールドにはオプションがある。
【0040】
これまでの記述により理解されるように、本発明は、通信ユニットおよびネットワーク・インフラストラクチャにおいてIPベースのプロトコル・スタックが利用されている場合に、容量の限られたエア・インタフェース上で(及び実際にはBTSのバックホール・リンクにおいて)送られるデータを最小化することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明に従って動作する通信ネットワークの概略図である。
【図2】
図2は、既知のIPバージョン4ヘッダの図である。
【図3】
図3a及び図3bは、本発明に従ったヘッダ設定手順のためのパケットを図解したものである。
Claims (10)
- 通信ネットワークにおけるパケット・データの送受信方法であって、
通信ユニット及びネットワーク制御局においてインターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容および対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信するステップと、
前記の受信したIPヘッダの内容とそれらに対応する識別情報とを前記通信ユニット及び前記ネットワーク制御局に配置されたルックアップ・テーブルに格納するステップと、
ルックアップ・テーブル識別情報を含むデータ・パケットを前記通信ユニットと前記ネットワーク制御局との間で交換するステップと
を含む送受信方法。 - 請求項1記載の方法であって、IPヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信する前記ステップが、前記通信ユニットと前記ネットワーク制御局との間でIPヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を交換することを含む方法。
- 請求項1記載の方法であって、IPヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信する前記ステップが、遠隔データベースからIPヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報をダウンロードすることを含む方法。
- 請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載された方法であって、更に、ルックアップ・テーブル識別情報の受信を確認するステップを含む方法。
- 請求項1〜4のうちのいずれか一つに記載された方法であって、更に、前記ルックアップ・テーブル識別情報が、
(1)サービス品質
(2)所与のデータ・パケットが運んでいるプロトコルの種別
(3)送信元IPアドレス
(4)宛先IPアドレス
のうちの少なくともひとつに対応する方法。 - パケット・データを送受信する装置であって、
インターネット・プロトコル(IP)・ヘッダの内容及び対応するルックアップ・テーブル識別情報を受信する手段と、
前記の受信したIPヘッダの内容及び対応する識別情報を格納するルックアップ・テーブルと、
ルックアップ・テーブル識別情報をデータ・パケットに添付し、前記データ・パケットをエア・インタフェースを介して送信する手段と
を備えた装置。 - 請求項6記載の装置であって、前記ルックアップ・テーブルが
(1)IPヘッダ長
(2)IPバージョン
(3)最大ホップ数
のうち少なくとも1つに対する格納された値を含み、前記の格納された値のそれぞれがルックアップ・テーブル識別情報と関連づけられている装置。 - 請求項6または7に記載された装置であって、移動通信ユニットを含む装置。
- 請求項6または7に記載された装置であって、通信ネットワーク制御局を含む装置。
- 請求項9記載の装置であって、プロトコルを終了させるようになされた装置。
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