JP2004510450A - グループbストレプトコッカスのbvh−a2及びbvh−a3抗原 - Google Patents

グループbストレプトコッカスのbvh−a2及びbvh−a3抗原 Download PDF

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Abstract

グループBストレプトコッカスポリペプチド、及びそれらをコードするポリヌクレオチドが開示される。前記ポリペプチドは、哺乳類におけるストレプトコッカス感染の予防、診断及び/又は治療のために有用である。ポリペプチド抗原を生成する組換え方法、及びストレプトコッカス感染、特にGBSを検出するための診断アッセイがまた開示される。

Description

【0001】
発明の分野
本発明は、個人、例えばヒトにおけるグループ ストレプトコッカスGBS(ストレプトコッカス・アガラクチアエ(Streptococcus agalactiae)感染を予防し、診断し、そして/又は処理するために有用である、GBSのポリペプチド及び対応するDNAフラグメントに関する。
【0002】
発明の背景
ストレプトコッカスは、それらの細胞表面上に見出されるグループ特異的炭水化物抗原A〜Oにより識別されるグラム(+)細菌である。ストレプトコッカスグループはさらに、タイプ−特異的莢膜多糖抗原により区別される。いくつかの血清型は、GBSについて次のように同定されている:Ia, Ib, II, III, IV, V, VI, VII及びVIII。GBSはまた、“C−タンパク質”(α、β、γ及びδ)として知られている抗原性タンパク質を含み、それらのいくつかはクローン化されている。
【0003】
GBSは正常なヒト腔及び結腸フローラの共通成分であるが、この病原体は、新生児、妊娠している母親、非妊娠の成人、及び酪農獣群における感染の主要原因として長く認識されて来た。GBSに対して暴露された妊娠している母親は、分娩後感染の危険性下にあり、そして子供が分娩路を通過する場合、感染を彼らの子供にトランスファーすることができる。
【0004】
幼児におけるGBS感染は、非常に初期の幼児に制限される。幼児感染の約80%が、出生の最初の日に存在し、いわゆる初期−開始疾病である。後期−開始感染は、出生の1週−2〜3ヶ月で幼児において存在する。新生児におけるGBS疾病の臨床的症候群は、敗血症、髄膜炎、肺炎、蜂巣炎、骨髄炎、敗血性関節炎、心内膜炎又は喉頭蓋を包含する。それ自体費用がかかる、GBSによる急性疾病の他に、新生児におけるGBS感染は、死、障害、及びまれな場合、感染の再発をもたらす。生物は抗生物質に対して敏感であるが、新生児における敗血症及び幼児における髄膜炎の高い攻撃速度及び急速な開始が、高い罹病率及び死亡率をもたらす。
【0005】
妊娠女性の間で、GBSは、生命をおびやかす敗血症に対する軽い尿路感染、及び髄膜炎、例えば骨髄炎、心内膜炎、羊膜炎、子宮内膜炎、創傷感染(帝王切開後及び会陰切開後)、蜂巣炎又は筋膜炎からの範囲の臨床学的疾病を引き起こす。
【0006】
非妊娠成人の間で、侵入性GBS疾病の臨床学的代表は、一次菌血症のみならず、また、柔組織感染の皮膚、肺炎、尿路性敗血症、心内膜症、腹膜炎、髄膜炎又は蓋膿症の形をしばしば取る。柔組織感染の皮膚は、蜂巣炎、感染された末梢潰瘍、骨髄炎、敗血性関節炎及び圧迫潰瘍又は創傷性感染を包含する。危険性のある人々の中で、消耗された宿主、例えば慢性疾病、例えば真性糖尿病及び癌を有する人々、又は老人が存在する。
GBS感染はまた、動物においても存在し、そして酪農獣群において腺炎を引き起こす。
【0007】
GBS感染から宿主保護するであろうワクチンを見出すために、研究者は、タイプ−特異的抗原に向けた。不運なことには、それらの多糖類は、宿主において完全には免疫原性ではなく、そして多糖が起因する特定の血清型に制限される。さらに、筴膜多糖は、T細胞−非依存性応答を誘発し、すなわちIgG生成を誘発しない。従って、筴膜多糖抗原は、GBS感染に対する保護のためのワクチン成分として不適切である。
【0008】
マウス及びウサギモデルにおいて免疫原性質を示すC−タンパク質β抗原に焦点が向けられた。このタンパク質は、ヒトIgAのFc領域と、高い親和性で及び非免疫原性態様で相互作用する所望しない性質のために、ヒトワクチンとして不適切であることが見出された。C−タンパク質α抗原は、ほとんどのGBS介在性条件を担当する血清型であり、そして従って、ワクチン成分としてほどんど有用でないGBSのIII型血清型においてはまれである。
個人、例えばヒトにおけるGBS感染を予防し、診断し、そして/又は処理するために有用であるGBSポリペプチドについての必要性が存続する。
【0009】
発明の要約
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドに関する。
【0010】
他の観点においては、本発明のポリヌクレオチドによりコードされるポリペプチド、医薬組成物、発現制御領域に作用可能に連結される本発明のポリペプチドを含んで成るベクター、及び前記ベクターによりトランスフェクトされた宿主細胞、並びに発現のために適切な条件下で前記宿主細胞を培養することを含んで成る、ポリペプチドの生成方法が提供される。
【0011】
発明の特定の記載
本発明は、ストレプトコッカス感染を予防し、処理し、そして/又は診断するために使用され得るグループBストレプトコッカスポリペプチドをコードする、精製され、そして単離され、そして単離されたポリヌクレオチドを提供する。本発明は、配列番号1,3,5及び6の1つにより、それぞれの個々の且つ別々に定義される、4種の別々の好ましいポリヌクレオチドを提供する。さらに、配列番号3,4,7及び8の1つにより、それぞれ個々に且つ別々に定義される。
【0012】
4種の別々のポリペプチドが、発明において定義される。当業者は、本特許出願における明細書に記載されるように、そのようなポリペプチドの類似体、例えば変異体、変異種、相同体及び誘導体をコードするポリヌクレオチドを包含する。本発明はまた、本発明のDNA分子に対応するRNA分子も包含する。DNA及びRNA分子の他に、本発明は、その対応するポリペプチド、及びそのようなポリペプチドに対して特異的に結合する単一特異的抗体を包含する。
【0013】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0014】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも85%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0015】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0016】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成るポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分をコードするポリヌクレオチドに関する。
【0017】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分に関する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成るアミノ酸配列を含んで成るポリペプチドに関する。
【0018】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0019】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも85%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
【0020】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成るポリペプチドをコードする単離されたポリヌクレオチドを提供する。
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分をコードするポリヌクレオチドに関する。
【0021】
1つの観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分に関する。
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドをコードするポリヌクレオチドにも関する。
【0022】
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドをコードするポリヌクレオチドにも関する。
相同性の%は、アミノ酸型の同一性の%+類似性又は保存性の%の合計として定義される。
【0023】
アミノ酸配列を比較するために1つのプログラム、例えばCLUSTALプログラムを使用することができる。このプログラムは、アミノ酸配列を比較し、そして適切な場合、いずれかの配列に空間を挿入することによって最適な一列整列を見出す。最適な一列整列についてのアミノ酸同一性又は類似性(アミノ酸型の同一性+保存性)を計算することは可能である。BLASTxのようなプログラムは最長の範囲の類似性配列を一列整列し、そしてその適合性に値を割り当てるであろう。従って、類似性のいくつかの領域が見出される(それぞれは、異なった評点を有する)比較を得ることが可能である。両タイプの同一性分析が、本発明において企画される。
【0024】
さらなる態様においては、本発明のポリペプチドは、抗原性である。
さらなる態様においては、本発明のポリペプチドは、免疫原性である。
さらなる態様においては、本発明のポリペプチドは、個々において免疫応答を誘発することができる。
さらなる態様においては、本発明はまた、上記に定義されるような本発明のポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドに関する。
【0025】
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドに関する。
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドに関する。
【0026】
“結合特異性を有する”抗体とは、選択されたポリペプチドを認識し、そして結合するが、しかしサンプル、例えば天然において、選択されたペプチドを含む生物学的サンプルにおける他の分子を実質的に認識せず、そして結合しない抗体である。特異的結合は、選択されたポリペプチドが抗原として使用されるELISAアッセイを用いて測定され得る。
【0027】
本発明によれば、生物学的サンプルにおける“保護”とは、生存曲線、速度又は期間における有意な上昇により定義される。生存曲線を比較するためのLog評価試験、及びそれぞれ、生存割合及び死までの日数を比較するためのFisher精度試験を用いての統計学的分析は、p値を計算し、そして2種のグループ間の差異が統計学的に有意であるかどうかを決定するために有用である。0.05のp値は、有意でないとして見なされる。
本発明のさらなる観点においては、本発明のポリペプチド又はその類似体の抗原性/免疫原性フラグメントが提供される。
【0028】
本発明のフラグメントは、1又は複数のそのようなエピトープ領域を含むべきであるか、又はそれらの抗原/免疫原性質を保持するためにそのような領域に十分に類似するべきである。従って、本発明のフラグメントに関しては、同一性の程度は、それらが本明細書に記載されるように、ポリペプチド又はその類似体の特定部分に対して100%同一であるので、たぶん見当違いである。本発明はさらに、本発明のポリペプチド配列からの少なくとも10個の連続したアミノ酸残基を有するフラグメントを提供する。1つの態様においては、少なくとも15個の連続したアミノ酸残基が存在する。さらに1つの態様においては、少なくとも20個の連続したアミノ酸残基が存在する。
【0029】
当業者は、本発明のポリペプチドの“フラグメント”、“類似体”、又は“誘導体”はまた、本発明において有用であり、すなわち抗原/免疫原材料として有用であることを理解するであろう。従って、例えば、1又は複数の付加、欠失、置換又は同様のものを包含するポリペプチドは、本発明により包含される。
【0030】
本明細書において使用される場合、本発明のポリペプチドの“類似体”とは、1又は複数のアミノ酸残基が、保存されたアミノ酸残基(好ましくは保存された)により置換されており、そして天然において、又は非天然において存在するそれらのポリペプチドを包含する。1つの態様においては、本発明のポリペプチドの類似体は、図に示されるそれらの配列又はそのフラグメントに対して約70%の同一を有するであろう。すなわち、残基の70%が同じである。さらなる態様においては、ポリペプチドは、80%以上の同一性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドは90%以上同一性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドは95%以上の同一性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチド99%以上の同一性を有するであろう。さらなる態様においては、本発明のポリペプチドの類似体は、約20個よりも少ない、及びより好ましくは10個以下のアミノ酸残基の置換、修飾又は欠失を有するであろう。
【0031】
1つの態様においては、本発明のポリペプチドの誘導体及び類似体は、図に示されるそれらの配列又はそのフラグメントと約70%の同一性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドの誘導体及び類似体は、80%以上の相同性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドの誘導体及び類似体は、90%以上の相同性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドの誘導体及び類似体は、95%以上の相同性を有するであろう。さらなる態様においては、ポリペプチドの誘導体及び類似体は、99%以上の相同性を有するであろう。さらなる態様においては、本発明のポリペプチドの誘導体及び類似体は、約20個よりも少ない、及びより好ましくは10個以下のアミノ酸残基の置換、修飾又は欠失を有するであろう。
【0032】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
【0033】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも85%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
【0034】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成るポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列により特徴づけられるポリペプチドを提供する。
【0035】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも80%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも85%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
【0036】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも90%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドを提供する。
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成るポリペプチドを提供する。
【0037】
さらなる観点によれば、本発明は、配列番号3,4,7及び8から選択された配列により特徴づけられるポリペプチドを提供する。
それらの置換は、ポリペプチドの二次構造及び水治療性質に対して最少の影響を有するそれらの置換である。好ましい置換は、保存されるものとして当業者において知られているそれらの置換であり、すなわち置換された残基は、物理的又は化学的性質、例えば疎水性、サイズ、電荷又は官能基を共有する。それらは、置換、例えばDayhoff, M. Atlas of Protein Sequence and Structure 5, 1978 及びArgos. P. EMBO J. 8, 779−785, 1989により記載されるそれらの置換を包含する。
【0038】
例えば、次のグループの1つに属するアミノ酸(天然か又は非天然)が、保存性変化を表す:
ala, pro, gly, gln, asn, ser, thr, val;
cys, ser, tyr, thr;
val, ile, leu, met, ala, phe;
lys, arg, orn, his; 及び
phe, tyr, trp, his。
好ましい置換はまた、その対応するL−アミノ酸についてのD−鏡像異性体の置換を包含する。
【0039】
好ましくは、本発明のポリペプチドのフラグメント、類似体又は誘導体は、少なくとも1つの抗原性領域、すなわち少なくとも1つのエピトープを包含するのであろう。
もう1つのアプローチにおいては、類似体は、例えば所望するポリペプチドを効果的に標準化することによって、精製をより早くする成分を組み込むポリペプチドであり得る。“標識”を除去する必要があるか、又は融合ポリペプチド自体が有用である十分な抗原性を保持する場合があり得る。
【0040】
従って、類似体は、誘導体及びフラグメントのために重要であることは、それらが、誘導される本発明のポリペプチドの少なくともある程度の抗原性/免疫原性を有することである。
ポリペプチドの生物学的又は薬理学的性質を変更する他の化合物、すなわち半減期を高めるためのポリエチレングルコール(PEG)、精製の容易さのためのリーダー又は分泌アミノ酸配列、プレプロ−及びプロ−配列、及び(多)糖類を、そこに融合したポリペプチドもまた包含される。
【0041】
さらに、アミノ酸領域が多形現象であることが見出されているそれらの情況下で、異なったGBS株の異なったエピトープをより効果的に模倣するよう1又は複数の特定のアミノ酸を変更することが所望される。
さらに、本発明のポリペプチドは、支持体又は他の分子への連結又は結合のために安定性、すなわち高められた疎水性を付与するために、末端−NHアシル化により(例えば、アセチル化又はチオグリコール酸アミド化、すなわちアンモニア又はメチルアミンによる末端カルボキシアミド化により)、修飾され得る。
【0042】
ポリペプチドフラグメント及び類似体のヘテロ及びホモポリペプチドマルチマーがまた、企画される。それらのポリマー形は、例えば架橋剤、例えばアビジン/ビオチン、グルタルアルデヒド又はジメチルスペルイミデートにより架橋された1又は複数のポリペプチドを包含する。そのようなポリマー形はまた、組換えのDNA技法により生成された複シストロン性mRNAから生成された複数のタンデム又は逆方向の連続配列を含むポリペプチドを包含する。
【0043】
さらなる態様においては、本発明はまた、本出願の図に定義されるように、1又は複数のポリペプチド、又はそのフラグメント、類似体又は誘導体を含んで成るキメラ性ポリペプチドにも関する。
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有する、キメラポリペプチドを形成するために連結される複数のポリペプチドを含んで成るキメラポリペプチドにも関する。
【0044】
さらなる態様においては、本発明はまた、配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有する、キメラポリペプチドを形成するために連結される複数のポリペプチドを含んで成るキメラポリペプチドにも関する。
抗原性ポリマー(すなわち、合成マルチマー)の形成を達成するためには、ビスハロアセチル基、ニトロアリールハロゲン化物又は同様のものを有するポリペプチドが使用され得る(ここで、前記試薬はチオ基に対して特異的である)。従って、異なったペプチドの2つのメルカプト基間の結合は、単結合であるか、又は2個、典型的には少なくとも4個〜16個、通常約14個までの炭素原子の結合基から構成され得る。
【0045】
特定の態様においては、本発明のポリペプチドフラグメント又は類似体は、メチオニン(Met)出発残基を含まない。好ましくは、ポリペプチドは、リーダー又は分泌配列(シグナル配列)を組み込まないであろう。本発明のポリペプチドのシグナル部分は、標準の分子生物学的技法に従って決定され得る。一般的に、本発明のポリペプチドは、GBS培養物から単離され、そして続いて配列決定され、成熟タンパク質の初期残基及び成熟ポリペプチドの配列が決定される。
【0046】
本発明のもう1つの観点によれば、次のものがまた提供される:(i)キャリヤー、希釈剤又はアジュバントと共に、本発明のポリペプチドを含む物質の組成物;(ii)本発明のポリペプチド、及びキャリヤー、希釈剤又はアジュバントを含んで成る医薬組成物;(iii)本発明のポリペプチド、及びキャリヤー、希釈剤はアジュバントを含んで成るワクチン;(iv)免疫応答、例えばGBSに対する保護免疫応答を誘発するために、免疫学的に有効な量の本発明のポリペプチドを、個人に投与することによって、その個人においてGBSに対する免疫応答を誘発するための方法;及び特に、(v)予防又は治療量の本発明のポリペプチドを、その必要な個人に投与することによって、GBS感染を予防し、そして/又は処理するための方法。
【0047】
免疫化の前、本発明のポリペプチドはまた、キャリヤータンパク質、例えば破傷風毒素、ジフテリア毒素、B型肝炎ウィルス表面抗原、ポリオウィルスVP1抗原又はいずれかの他のウィルス又は細菌毒素又は抗原、又はより強い免疫応答の進行を刺激するいずれかの適切なタンパク質にカップリングされるか又は接合され得る。このカップリング又は接合は、化学的に又は遺伝学的に行われ得る。ペプチド−キャリヤー接合のより詳細な記載は、Van Regenmortel, M. H. V., Briand J. P., Muller S., Plaue S., “Synthetic Polypeptides as Antigens” in Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology, Vol. 19 (ed.) burdou, R. H. & Van Knippenberg P.H. (1988), Elsevier New Yorkから入手できる。
【0048】
もう1つの観点によれば、医薬的に許容できるキャリヤー、希釈剤又はアジュバントと混合し、1又は複数の本発明のGBSポリペプチドを含んで成る医薬組成物が提供される。適切なアジュバントは、(1)水中油エマルジョン配合物、例えばMF59TM, SAFTM, RibiTM;(2)完全又は不完全フロイントアジュバント;(3)塩、すなわちAlk (SO, AlNa(SO)2, AlNH4(SO4), Al(OH), AlPO, シリカ、カオリン;(4)サポニン誘導体、例えばStimulonTM, 又はそれから生成される粒子、例えばISCOM(免疫刺激複合体;(5)サイトカイン、例えばインターロイキン、インターフェロン、マクロファージコロニー刺激因子(M−CSP)、腫瘍壊死因子(TNF);(6)他の物質、例えば炭素ポリヌクレオチド、すなわちポリIC及びポリAU、解毒されたコレラ毒素(CTB)及び粘膜免疫性の誘発のためのE.コリ熱不安定毒素を包含する。
【0049】
アジュバントのより詳細な記載は、M.Z.I. Khaなど., Pharmaceutical Research, Vol.11, No. 1(1994) pp. 2−11, 及びGuptaなど., Vaccine, Vol. 13, No.14, pp. 1263−1276 (1995) による再考、及びWO99/24578号から入手できる。好ましいアジュバントは、QuilATM, QS21TM, AlhydrogelTM 及びAdjuphosTM を包含する。
本発明の医薬組成物は、注射、急速な注入、鼻咽頭吸収、皮膚吸収又は頬又は経口により非経口投与され得る。
【0050】
本発明の医薬組成物は、ストレプトコッカス感染、特にグループAストレプトコッカス(S. ピロゲネス)、グループBストレプトコッカス(GBS又はS.アガラクチアエ)、S.ダイスガラクチアエ(S. dysgalactiae)、S.ウベリス(S.uberis)、S.ノカルジア(S.nocardia)、及びS.アウレウス(S. aureus)により介在される疾病及び病状の処理又は予防のために使用される。ストレプトコッカス及びより特定には、GBSについての一般情報は、P.R. Murrayなど., manual of Clinical Microbiology, 6th Edition, ASM Press, Washington, D.C., 1995から入手できる。
【0051】
1つの態様においては、本発明の医薬組成物は、GBS感染及び/又はGBS感染により介在される疾病及び症状の処理又は予防のために使用される。
特定の態様いおいては、本発明の医薬組成物は、GBS感染の危険性のあるそれらの個人、例えば生命をおびやかす敗血症に対する軽い尿路感染、及び髄膜炎、例えば骨髄炎、心内膜炎、羊膜炎、子宮内膜炎、創傷感染(帝王切開後及び会陰切開後)、蜂巣炎又は筋膜炎についての妊娠女性に投与される。
特定の態様においては、本発明の医薬組成物は、GBS感染の危険性のあるそれらの個人、例えば敗血症、髄膜炎、肺炎、蜂巣炎、骨髄炎、敗血性関節炎、心内膜炎又は喉頭蓋についての新生児及び幼児に投与される。
【0052】
特定の態様においては、本発明の医薬組成物は、GBS感染の危険のあるそれらの個人、例えば一次菌血症、柔組織感染の皮膚、肺炎、尿路性敗血症、心内膜症、腹膜炎、髄膜炎又は蓋膿症について非妊娠成人に投与される。柔組織感染の皮膚は、蜂巣炎、感染された末梢潰瘍、骨髄炎、敗血性関節炎及び圧迫潰瘍又は創傷感染を包含する。危険性ある人々の中では、衰弱した個人、例えば慢性疾患、例えば真性糖尿病及び癌を有する人々、又は老人が存在する。
特定の態様においては、本発明の医薬組成物は、GBS感染の危険性のあるそれらの個人、例えば家畜における乳腺炎の処理のためにウシに投与される。
【0053】
さらなる観点においては、本発明は、治療又は予防量の本発明の組成物を、GBS感染に対して敏感な個人に投与することを含んで成る、前記個人におけるGBS細菌感染の予防又は治療処理のためへの本発明の医薬組成物の使用を提供する。
さらなる観点によれば、本発明のGBSポリペプチドは、GBS感染の診断の検出のために本発明のポリペプチドを含んで成るキットに使用され得る。
本発明において使用される場合、用語“個人”とは、哺乳類を包含する。さらなる態様においては、哺乳類はヒトである。さらに態様においては、哺乳類は非ヒト、例えば家畜である。
【0054】
特定の態様においては、本発明の医薬組成物は、GBS感染の危険性のあるそれらの個人、例えば新生児に投与される。
本発明の医薬組成物は好ましくは、約0.001〜100μg/kg(抗原/体重)及びより好ましくは0.01〜10μg/kg及び最も好ましくは0.1〜1μg/kgの単位用量形で、免疫化の間、約1〜6週間隔で1〜3度、投与される。
本発明の医薬組成物は好ましくは、約0.1〜10μg/kg及びより好ましくは1μ〜1mg/kg及び最も好ましくは10〜100μg/kgの単位用量形で、免疫化の間、約1〜6週間隔で1〜3度、投与される。
【0055】
1つの態様においては、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする、読み取り枠(ORF)を包含する配列番号1、2,5及び6に示されるそれらである。
1つの態様においては、ポリヌクレオチドは、本発明のポリペプチドをコードする、配列番号1,2,5及び6に示されるそれらである。
【0056】
図に示されるポリヌクレオチド配列は、本発明のポリペプチドをコードする、縮重されたコドンにより変更され得ることが理解されるであろう。従って、本発明はさらに、配列間で50%の同一性を有する、上記に記載されるポリヌクレオチド(又はその補体配列を)を提供する。1つの態様においては、配列間で少なくとも70%の同一性が存在する。1つの態様においては、配列間で少なくとも75%の同一性が存在する。1つの態様においては、配列間で少なくとも80%の同一性が存在する。1つの態様においては、配列間で少なくとも85%の同一性が存在する。1つの態様においては、配列間で少なくとも90%の同一性が存在する。さらなる態様においては、ポリヌクレオチドは、緊縮条件下でハイブリダイズでき、すなわち少なくとも95%の同一性を有する。さらなる態様においては、97%以上の同一性が存在する。
【0057】
ハイブリダイゼーションのための適切な緊縮条件は、当業者いより容易に決定され得る(例えば、Sambrookなど., (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual, 2nd ed., Cold Spring Harbor, N.Y.; Ausubel F.M. など., John Wiley & Sons, Inc., N.Y. により出版されたCurrent Protocols in Molecular Biology (1999) を参照のこと)。
【0058】
さらなる態様においては、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
(b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの相補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し;ここで前記ポリペプチドは配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成る。
【0059】
さらなる態様においては、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
(b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの相補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し;ここで前記ポリペプチドは、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成るポリペプチドからの少なくとも10個の連続したアミノ酸残基を含んで成る。
【0060】
さらなる態様においては、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
(b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し;ここで前記ポリペプチドは配列番号3,4,7及び8を含んで成る。
【0061】
さらなる態様においては、本発明は、
(a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
(b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズするポリヌクレオチドを提供し;ここで前記ポリペプチドは、配列番号3,4,7及び8を含んで成るポリペプチドからの少なくとも10個の連続したアミノ酸残基を含んで成る。
当業者により容易に理解されるように、ポリヌクレオチドは、DNA及びRNAの両者を包含する。
【0062】
本発明はまた、本出願に記載されるポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオチドも包含する。
さらなる観点においては、本発明のポリペプチド又はそのフラグメント又は類似体をコードするポリヌクレオチドが、DNA免疫化方法に使用され得る。すなわち、それらは、注入に基づいて複製でき、そして発現できるベクター中に組み込まれ得、それによりインビボで抗原性ポリペプチドを生成する。例えば、ポリヌクレオチドは、真核細胞下で機能的であるCMVプロモーターの制御下でプラスミドベクター中に組み込まれ得る。好ましくは、ベクターは筋肉内注射される。
【0063】
もう1つの観点によれば、前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを宿主細胞において発現し、そしてその発現されたポリペプチド生成物を回収することによる組換え技法により本発明のポリペプチドを生成するための方法が提供される。他方では、ポリペプチドは、確立された化学合成技法、すなわち十分なポリペプチドを生成するために連結されるオリゴヌクレオチドの液相又は固相合成に従って生成され得る。
【0064】
ポリヌクレオチド及びポリペプチドの獲得及び評価のための一般的方法は、引用により本明細書に組み込まれる次の文献に記載される:Sambrook など., (1989) Molecular cloning: A Laboratory Manual, 35 2nd ed, Cold Spring Harbor, N.Y., Current protocols in Molecular Biology, (1999) Edited by Ausubel F.M. など., John Wiley & Sons, Inc., N.Y.; PCR Cloning Protocols, from Molecular cloning to Genetic Engineering, (1997) Edited by White B.A., Humana Press, Totowa, New Jersey, 490 pages; Protein Purification, principles and Practices, (1993) Scopes R.K., Springer−Verlag, 5N.Y., 3nd Edition, 380 pages; Current Protocols in Immunology, (1999) Edited by Coligan J.E. など., John Wiley & Sons Inc., N.Y.。
【0065】
組換え体生成に関しては、宿主細胞が前記ポリペプチドをコードするベクターによりトランスフェクトされ、そして次に、プロモーターの活性化、形質転換体の選択又は遺伝子の修飾のために適切なように変性された栄養培地において培養される。適切なベクターは、選択された宿主において生存し、そして複製できるそれらのベクターであり、そして染色体、非染色体及び合成DNA配列、例えば細菌プラスミド、ファージDNA、バキュロウィルス、酵母プラスミド、プラスミド及びファージDNAの組合せに由来するベクターを包含する。
【0066】
ポリペプチド配列は、それが、プロモーター、リボソーム結合部位(コンセンサス領域又はシャイン−ダルガルノの配列)及び任意には、オペレーター(制御要素)を含んで成る発現制御領域に作用可能に連結されるように、制限酵素を用いて、適切な部位でベクターに組み込まれ得る。確立された分子生物学的原理(Sambrookなど., (1989) Molecular Cloning: A Laboratory Manual. 2nd ed., Cold Sprinng Harbor, N.Y.; Current Protocols in Molecular Biology, (1999) Edited by Ausubel F.M. など., John Wiley & Sons, Inc., N.; それらは引用により本明細書に組み込まれる)に従って、所定の宿主及びベクターのために適切である発現制御領域の個々の成分選択することができる。
【0067】
適切なプロモーターは、LTR又はSV40プロモーター、E.コリlac, tac又はtrpプロモーター及びファージλ、Pプロモーターを包含するが、但しそれらだけには限定されない。ベクターは好ましくは、複製の起点、及び選択マーカー、すなわち抗生物質耐性遺伝子を組み込むであろう。適切な細菌ベクターは、次のものを包含する:pET, pQE70, pQE60, pQE−9, pD10phagescript, PSIX174, pBluescript SK, pbsks, pNH8A, pNH16A, pNH46A, ptrc99a, pKK223−3, pKK233−3, pDR540, pRIT5及び真核ベクターpBlueBacIII, pWLNEO, pSV2CAT, pOG44, pXT1, pSG, pSVK3, pBPV, pMSG, 及びpSVL。宿主細胞は、細菌(すなわち、E.コリ、バチルス・サブチリス、ストレプトマイセス)、菌類(すなわち、アスペルギラス・ニガー、アスペルギラス・ニジュリンス)、酵母(すなわち、サッカロミセス)又は真核生物(すなわち、CHO, COS)であり得る。
【0068】
培養でのポリペプチドの発現に基づいて、細胞は典型的には、遠心分離により収穫され、次に、物理的又は化学的手段により破壊され(発現されたポリペプチドが培地中に分泌されない場合)、そしてその得られる粗抽出物が、興味あるポリペプチドを単離するために保持される。培養培地又は溶解物からのポリペプチドの精製は、ポリペプチドの性質に依存して、確立された技法により、例えば硫酸アンモニウム又はエタノール沈殿法、酸抽出、アニオン又はカチオン交換クロマトグラフィー、ホスホセルロースクロマトグラフィー、疎水性相互作用クロマトグラフィー、ヒドロキシアパタイトクロマトグラフィー及びレクチンクロマトグラフィーを用いて達成され得る。最終精製は、HPLCを用いて達成され得る。
【0069】
ポリペプチドは、リーダー又は分泌配列を伴なって又はそれを伴なわないで発現され得る。前者の場合、リーダーは、後−翻訳プロセッシングを用いて除去され得るか(引用により本明細書に組み込まれるアメリカ特許第4,431,739号、第4,425,437号及び第4,338,397号を参照のこと)、又は発現されたポリペプチドの精製に続いて化学的に除去され得る。
【0070】
さらなる観点によれば、本発明のGBSポリペプチドは、GBS感染についての診断試験に使用され得る。いくつかの診断方法が、生物学的サンプルにおけるGBS生物を検出するために可能であり、ここで前記方法は、
a. 個体から生物学的サンプルを得;
b. 混合物を形成するために、前記生物学的サンプルと共に、本発明のGBSポリペプチドと反応性の抗体又はそのフラグメントをインキュベートし;そして
c. GBSの存在を示す混合物における特異的に結合される抗体又は結合されるフラグメントを検出することを含んで成る。
【0071】
他方では、GBS抗原に対して特異的な抗体を含むか又は含むと思われる生物学的サンプルにおけるそのような抗体の検出方法であって、ここで前記方法は、
a. 個体から生物学的サンプルを得;
b. 混合物を形成するために、前記生物学的サンプルと共に、本発明の1又は複数のGBSポリペプチド又はそのフラグメントをインキュベートし;そして
c. GBSに対して特異的な抗体の存在を示す混合物における特異的に結合される抗原又は結合されるフラグメントを検出することを含んで成る。
【0072】
当業者は、この診断試験が、ポリペプチドに対して特異的な抗体が生物に存在するかどちらかを決定するために、いくつかの形、例えば免疫学的試験、例えば酵素結合の免疫吸着アッセイ(ELISA)、ラジオイムノアッセイ又はラテックス凝集アッセイをとることができることを認識するであろう。
【0073】
発明のポリペプチドをコードするポリヌクレオチドはまた、GBS細胞を含むと思われる生物学的サンプルにおけるGBSの存在の検出への使用のためのDNAプローブを企画するためにも使用され得る。本発明の検出方法は、
a. 個体から生物学的サンプルを得;
b. 混合物を形成するために、前記生物学的サンプルと共に、本発明のポリペプチド又はそのフラグメントをコードするDNAを有する1又は複数のDNAプローブをインキュベートし;そして
c. GBS細菌の存在を示す混合物における特異的に結合されるDNAプローブを検出することを含んで成る。
【0074】
本発明のDNAプローブはまた、GBS感染の診断方法として、ポリメラーゼ鎖反応を用いて、サンプルにおける循環GBS(すなわち、GBS核酸)を検出するために使用され得る。プローブは、従来の技法を用いて合成され、そして固相上に固定されるか、又は検出可能なラベルによりラベルされ得る。本出願のための好ましいDNAプローブは、本発明のGBSポリペプチドの少なくとも約6個の連続したヌクレオチドに対して相補的な配列を有するオリゴマーである。
【0075】
個体におけるGBSの検出のためのもう1つの診断方法は、
a. 本発明のポリペプチド又はそのフラグメントと反応性の抗体を、検出可能なラベルによりラベリングし;
b. 前記ラベルされた抗体又はラベルされたフラグメントを、前記個体に投与し;そして
c. GBSの存在を示す個体における、特異的に結合され、ラベルされた抗体又はラベルされたフラグメントを検出することを含んで成る。
【0076】
本発明のさらなる観点は、GBS感染の診断及び特に処理のための特定の抗体の生成のためへの免疫原としての本発明のGBSポリペプチドの使用である。適切な抗体は、適切なスクリーニング方法を用いて、例えば試験モデルにおけるGBS感染に対して受動的に保護する特定抗体の能力を測定することによって決定され得る。動物モデルの1つの例は、本明細書における例に記載されるマウスモデルである。抗体は、完全な抗体又はその抗体−結合フラグメントであり得、そしていずれかの免疫グロブリン種類に属することができる。
【0077】
抗体又はフラグメントは、動物起源のもの、特に哺乳類起源のもの、及びより特定には、ネズミ、ラット又はヒト起源のものであり得る。それは天然の抗体又はそのフラグメント、又は所望には、組換え抗体又は抗体フラグメントであり得る。用語組換え抗体又は抗体フラグメントとは、分子生物学的技法を用いて生成された抗体又は抗体フラグメントを意味する。抗体又は抗体フラグメントは、ポリクローナル又は好ましくはモノクローナルであり得る。それは、GBSポリペプチドにより結合される多くのエピトープに対して特異的であるが、しかし好ましくは1つのエピトープに対して特異的であり得る。
【0078】
本発明のさらなる観点は、予防又は治療量の本発明の組成物を個人に投与することを含んで成る、GBS感染の予防又は治療処理のためへの前記組成物の使用である。
特にことわらない限り、本明細書に使用されるすべての技術的及び科学的用語は、当業者により通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書において言及されるすべての出版物、特許出願、特許及び他の文献は、引例により本明細書に組み込まれる。これに反する場合、定義を包含する本発明の規格が調整するであろう。さらに、材料、方法及び実施例は単なる例示であって、限定的ではない。
【0079】
実施例
例1
この例は、GBS BVH−A2及びBVH−A3遺伝子の同定を示す。
染色体DNAを、前に記載されたようにして(Jayarao BMなど., 1991, J. Clin. Microbiol. 29: 2774−2778)、異なったGBS株から単離した。λZAPExpressゲノムライブラリーを、製造業者の説明書(Stratogene, La Jolla, CA)に従って、血清型III GBS株NCS954から精製され、そしてスクリーンされた染色体DNAを、ヒト正常血清のプールと共に用いて構成した。手短には、精製された染色体DNAを、tsp509I制限酵素により部分的に消化し、そして得られるフラグメントを、1%アガロースゲル(Bio−Rad)上で電気泳動した。
【0080】
5〜10kbのサイズ範囲のフラグメントを、ゲルから抽出し、そしてλZAPExpressベクターのEcoRIアームに連結し、そしてベクターを、Gigapack IIパッケージング抽出物(Stratagene)を用いてカプシド封入した。組換えファージを用いて、E.コリXl1−Blue MRF’ [Δ(mcrA) 183Δ(mcrCB−hsdSMR−mrr) 173 endAJ supE44 thi−1 recA1 gyrA96 relAI lac (F’ proAB laclZΔM15 Tn10 [Tet]) を感染し、次にこれを、LB寒天上にプレートした。得られるプラークを、10mMのイソプロピル−β−d−チオガラクトピラノシド(IPTG: ICN Biomedicals Inc., Costa Mesa, CA)により予備含浸されたHybond−cニトロセルロース膜(Amersham Pharmacia Biotech. Baie d’Urfee, Canada)上にもち上げた。
【0081】
膜を、3%脱脂乳と共に、リン酸緩衝溶液(PBS)をブロックし、そしてヒト血清のプール、ペルオキシダーゼ−ラベルされたヤギ抗−ヒト免疫グロブリン抗血清(Juckson Immunoresearch Laboratories Inc., West Grove, PA)及び基質と共に連続的にインキュベートした。陽性プラークを単離し、2度、精製し、そして組換えpBK−CMVプラスミド(Stratagene)を、製造業者の説明書に従って、ExAssistヘルパーファージ(Stratagene)により切除した。
【0082】
クローン化された挿入体を含むファゲミドベクターを用いてのイムノブロットは、プールされたヒト血清が、クローンH31−29について65kDaのおおよその分子量を有するタンパク質バンドに達し、そしてそれはクローンF8について40〜60kDaのおおよその分子量を有する2種のタンパク質バンドに達したことを示した。それらのクローンを、それぞれBVH−A2及びBVH−A3として同定した。挿入体の配列を、Applied Biosystems Inc. (Foster City, CA) 自動配列決定機モデル373Aを備えたTAQ Dye Deoxy Terminator Cycle配列決定キットを用いて、その製造業者の推薦に従って決定した。
【0083】
例2
この例は、GBS BVH−A2及びBVH−A3遺伝子のクローニングを例示する。
グループBストレプトコッカスBVH−A2(配列番号1)及びBVH−A3(配列番号5)遺伝子のコード領域をそれぞれ、制限部位NdeI(CATATG)及びXhoI(CTCGAG)の付加のための塩基拡張を含むオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、精製された組換えファゲミドクローンH31−29及び血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954のゲノムDNAから、PCR(DNA Thermal Cycler GeneAmp PCR System 2400 Perkin Elmer, San Jose, CA)により増幅した。
【0084】
オリゴヌクレオチドプライマー(表1)DMAR17S(配列番号9)及びDMAR173(配列番号10)を用いてBVH A2遺伝子を増幅し、そしてDMAR204(配列番号15)及びDMAR205(配列番号16)を用いて、BVH A3遺伝子を増幅した。PCR生成物を、QIAgenからのQIAquickゲル抽出キットを用いて、その製造業者の説明書(Chatsworth, CA)に従ってアガロースゲルから精製し、そしてNdeI及びXhoI(Pharmacia Canada Inc Baie d’Urfe, Canada)により消化した。PET−21b(+) ベクター(Novagen, Madison, WI)を、NdeI及びXhoIにより消化し、そしてQIAgen(Chatsworth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを用いて、アガロースゲルから精製した。
【0085】
NdeI−XhoI PCR生成物を、NdeI−XhoI pET−21b(+) 発現ベクターに連結した。その連結された生成物を用いて、E.コリ株DH5α[φ80dlacZΔM15 Δ(lacZYA−argF)U169 endA1 recA1 hsolR17 (r−m+) deoR thi−1 supE44 λgyrA96 relA1](Gibco BRL, Gaithersburg, MD)を、Simanis(Hanakan,D. DNA Cloning, 1985, D.M. Glover (ed), pp. 109−135) の方法に従って、形質転換した。BVH−A2又はBVH−A3遺伝子を含む組換えpET−21b(+)プラスミド(rpET21b(+))を、QIAgenプラスミドキット(Chatsworth,CA)を用いて精製し、そしてDNA挿入体を配列決定した(Tag Dye Deoxy Terminator Cycle Sequencing Kit, ABI, Foster City, CA)。
【0086】
BVH−A2遺伝子(配列番号1)をコードする読み取り枠(ORF)が、1626−bpを含み、そして8.99の予測されるpI及び59730.66Daの予測される分子質量を有する、541個のアミノ酸残基のポリペプチドをコードすることが決定された。Spcanソフトウェア(Wisconsin Sequence Analysis Package; Genetics Computer Group)を用いての、予測されるアミノ酸残基配列(配列番号3)の分析は、アラニン残基とアスパラギン酸残基との間に位置する切断部位で終結する、37個のアミノ酸残基のシグナルペプチド(MRGSLSTKQSYSLRKYKFGLASVILGSFIMVTSPVFA)の存在を示した。このORFの分析は、反復構造又はIgA結合モチーフ(MLKKIE)の存在を示さなかったが、しかし推定の細胞壁固定のモチーフ(LPKTG)が、アミノ酸残基479と483との間のC−末端近くに同定された。
【0087】
BVH−A2のアミノ酸配列(配列番号3)と、入手できるデータバンクに包含される配列との比較は、唾液糖タンパク質とS.ムタンス(S. mutans)との相互作用に包含されるSRタンパク質をコードするsr遺伝子上流に位置する、S.ムタンスの推測に基づく40kDaのトランスメンブラン輸送されたタンパク質との18%の同一性を示した(GeneBank受託番号:c60328: Ogierなど. 1991, Infection and Immunity, 59: 1620−1626)。
【0088】
【表1】
Figure 2004510450
【0089】
BVH−A3遺伝子(配列番号5)をコードする読み取り枠(ORF)が、1590−bpを含み、そして6.14の予測されるpI及び59019.48Daの予測される分子質量を有する、529個のアミノ酸残基のポリペプチドをコードすることが決定された。Spcanソフトウェア(Wisconsin Sequence Analysis Package; Genetics Computer Group)を用いての、予測されるアミノ酸残基配列(配列番号7)の分析は、アラニン残基とアスパラギン酸残基との間に位置する切断部位で終結する、38個のアミノ酸残基のシグナルペプチド(MKIKKIISGFAAALIISSLSTINYEVKA)の存在を示した。このORFの分析は、反復構造、細胞壁固定モチーフ(LPXTG)、又はIgA結合モチーフ(MLKKIE)の存在を示さなかった。BVH−A3のアミノ酸配列(配列番号7)と、入手できるデータバンクに包含される配列との比較は、データバンクから入手できる配列といずれの有意な相同性も示さなかった。
【0090】
例3
この例は、他のGBS株からのGBS BVH−A2及びBVH−A3遺伝子のPCR増幅を記載する。
BVH−A2(配列番号1)及びBVH−A3(配列番号5)遺伝子のPCR増幅によりその存在を確かめるために、次の11種の血清学的に異なったGBS株を使用した:C388/90(血清型Ia/c)、ATCC12401(血清型Ib)、ATCC27591(血清型Ic)、NCS246(血清型II/R)、NCS954(血清型III)、NCS97SR331(血清型IV)、NCS535(血清型V)、NCS9842(血清型VI)、NCS7271(血清型VII)、NCS970886(血清型VIII)、ATCC27956(ウシ単離物)。
【0091】
それらの株は、American Type Culture Collection (Rockville, MD, USA) and National Centre for streptococcus, Provincial Laboratory of Public Health for Northern Alberta (Edmonton, Canada) から得られた。E.コリ株XL1−Blue MRF’を負の対照としてそれらの実験において使用した。染色体DNAを、前に記載されたようにして、個々のグループBストレプトコッカス株から単離した(Jayarao BMなど., 1991, J. Clin. Microbiol. 29: 2774−2778)。
【0092】
BVH−A2(配列番号1)及びBVH−A3(配列番号5)遺伝子を、表1に示されるオリゴヌクレオチドを用いて、前記11種のGBS株及び対照E.コリ株から精製されたゲノムDNAから、PCR (DNA Termal Cycler GeneAmp PCR System 2400 Perkin Elmer, San Jose, CA) により増幅した。オリゴヌクレオチドプライマーDMAR373(配列番号11)及びDMAR374(配列番号12)を用いて、BVH−A2(配列番号1)遺伝子を増幅し、そしてDMA204(配列番号15)及びDMAR205(配列番号16)を用いて、BVH−A3(配列番号5)遺伝子を増幅した。
【0093】
PCRを次の条件下で35サイクル行った:94℃で45秒、55℃で45秒、及び72℃で2分、及び72℃で10分間の最終延長。PCR生成物を、1%アガロースゲルにおいてサイズ分別し、そして臭化エチジウム染色により可視化した。それらのPCR増幅の結果は、表2に示される。増幅生成物の分析は、BVH−A2(配列番号1)及びBVH−A3(配列番号5)遺伝子の両者がすべての試験された11種のGBS株のゲノムに存在することを示した。そのような生成物は、対照E.コリDNAが両組のオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、同一のPCR増幅に提供される場合、検出されなかった。
【0094】
【表2】
Figure 2004510450
【0095】
例4
この例は、CMVプラスミドpCMV−GHにおけるGBSVH−A2及びBVH−A3のクローニングを例示する。
グループBのストレプトコッカスBHB−A2(配列番号4)及びBHV−A3(配列番号8)ポリペプチドのDNAコード領域を、プラスミドベクターpCMV−GH(Tangなど., Nature, 1992, 356: 152)におけるサイトメガロウィルス(CMV)プロモーターの転写制御下にあるヒト成長ホルモン(hGH)遺伝子の下流に挿入した。CMVプロモーターは、E.コリ細胞においては非機能的プラスミドであるが、しかし真核細胞においては、プラスミドの投与に基づいて、活性的である。ベクターはまた、アンピシリン耐性遺伝子を組み込んだ。
【0096】
BVH−A2(配列番号2)及びBVH−A3(配列番号6)遺伝子のコード領域(それらのリーダーペプチド領域を有さない)を、制限部位BamHI(GGATCC)及びSalI(GTCGAC)の付加のための塩基延長部分を含むオリゴヌクレオチドプライマーを用いて、血清型III GBS株NCS954のゲノムDNAから、PCR(DNA Thermal Cycler GeneAmp PCR System 2400 Perkin Elmer, San Jose, (A) により増幅した。オリゴヌクレオチドプライマーDMAR464(配列番号13)及びDMAR465(配列番号14)を用いて、BVH−A2(配列番号2)遺伝子を増幅し、そしてDMAR466(配列番号17)及びDMAR467(配列番号18)を用いて、BVH−A3(配列番号6)遺伝子を増幅した。
【0097】
制限酵素により消化されたPCR生成物を、QIAgen(Chatsorth, CA)からのQIAquickゲル抽出キットを用いてアガロースゲルから精製した。pCMV−GHベクター(Laboratory of Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)を、BamHI及びSalIにより消化し、そしてQIAgen (Chatsworth, CA) からのQIAquickゲル抽出キットを用いて、アガロースゲルから精製した。
【0098】
Bam HI−SalI DNAフラグメントを、Bam HI−BalI pCMV−GHベクターに連結し、CMVプロモーターの制御下でのhGH−BVH−A2及びhGH−BVH−A3融合ポリペプチドを創造した。その連結された生成物を用いて、E.コリ株DH5α[φ80dlacZΔM15 Δ(lacZYA−argF)U169 endA1 recA1 hsolR17 (r−m+) deoR thi−1 supE44 λgyrA96 relA1](Gibco BRL, Gaithersburg, MD)を、Simanis(Hanakan,D. DNA Cloning, 1985, D.M. Glover (ed), pp. 109−135) の方法に従って、形質転換した。組換えpCMVプラスミドを、QIAgenプラスミドキット(Chatsworth, CA)を用いて精製し、そしてDNA挿入体のヌクレオチド配列を、DNA配列決定により確かめた。
【0099】
例5
この例は、GBS BVH−A2及びBVH−A3ポリペプチド抗原に対する免疫応答を誘発するためへのDNAの使用を例示する。
8匹の雌BALB/cマウス(Charles River, St−Constant, Quebec, Canada)のグループを、50μgの顆粒球−マクロファージコロニー−刺激因子(GM−CSF)−発現プラスミド、CMV−GH−GM−CSF(Laboratory of Dr. Stephen A. Johnston, Department of Biochemistry, The University of Texas, Dallas, Texas)の存在下で、BVH−A2(配列番号2)又はBVH−A3(配列番号6)遺伝子をコードする組換えpCMV−GH 50μgにより、2又は3週間隔で、3度の筋肉内注射(100μl)により免疫化した。
【0100】
対照として、マウスのグループに、50μgのpCMV−GH−GM−CSFの存在下で50μgのpCMV−GHを注射した。血液サンプルを、個々の免疫化の前及び3回目の注射の7日後、眼窩洞から集め、そして血清抗体応答を、被覆抗原として、精製されたBVH−A2−His・Tag又はBVH−A3−His・Tag組換えポリペプチドのいずれかを用いて、ELISAにより決定した。
【0101】
例6
この例は、組換えGBS BVH−A2及びBVH−A3ポリペプチドの生成及び精製を例示する。
配列番号1及び5にそれぞれ対応する、BVH−A2又はBVH−A3遺伝子を有する組換えpET−21b(+)プラスミドを用いて、エレクトロポレーション(Gen PulserII装置、BIO−RAD Labs, Mississauga, Canada)により、E.コリ株BL21(DE3)(FompT hsdS(r )gal dcm (DE3))(Novagen, Madison, WI) を形質転換した。このE.コリ株においては、組換えポリペプチドのT7プロモーター制御発現が、その遺伝子がイソプロピル−β−d−チオ−ガラクトピラノシド(IPTG)により誘発できるlacプロモーターの制御下にあるT7 RNAポリメラーゼ(λDE3プロファージ上に存在する)により特異的に認識される。
【0102】
形質転換体BL21(DE3)/rpETを、A600が0.6の値に達するまで、1ml当たり100μgのカルベニシリン(Sigma−Aldrich Canada Ltd., Oakville, Cabada)を含むLBブイヨン(ペプトン10g/l, 酵母抽出物5g/l, NaCl/l)において、250rpmで撹拌しながら、37℃で増殖した。GBS BVH−A2−His・Tag及びBVH−A3−His・Tag組換えポリペプチドの生成を誘発するために、細胞を、IPTGの存在下でさらに3時間、1mMの最終濃度でインキュベートした。500mlの培養物からの誘発された細胞を、遠心分離によりペレット化し、そして−70℃で凍結した。
【0103】
IPTG−誘発されたBL21(DE3)/rpET21b(+)の可溶性細胞質画分からの組換えポリペプチドの精製を、His・Bind金属キレート化樹脂上に固定されたニ価カチオン(Ni2+)に結合するHis・Tag配列(6個の連続したヒスチジン残基)の性質に基づいて、親和性クロマトグラフィーにより行った。手短には、IPTGにより誘発された培養物500mlから得られた、ペレット化された細胞を、1mMのPMSFを含む、溶解緩衝液(20mMのトリス、500mMのNaCl、10mMのイミダゾール、pH7.9)に再懸濁し、音波処理し、そして12,000Xgで20分間、遠心分離し、残骸を除去した。
【0104】
上清液を、Ni−NTAアガロースカラム(Qiagen, mississauge, Ontario, Canada)上に負荷した。GBS BVH−A2−His・Tag及びBVH−A3−His・Tag組換えポリペプチドを、250mMのイミダゾール−500mMのNaCl−20mMのトリス(pH7.9)により溶出した。サンプルからの塩及びイミダゾールの除去を、4℃でのPBSに対する透析により行った。E.コリの可溶性画分から得られた組換えポリペプチドの量を、MicroBCA(Pierce, Rockford, Illinois)により測定した。
【0105】
例7
この例は、GBS株の表面でのGBS BVH−A2及びBVH−A3ポリペプチドの抗体への接近性を例示する。
細菌を、0.5%酵母抽出物(Difco Laboratories)及び0.5%ペプトン抽出物(Merck, Darmstadt, Germany)を含むTodd Hewitt (TH)ブイヨン(Difco Laboratories, Detroit MI)において、8%CO雰囲気下で37℃で、0.600のOD490nm (約10CFU/ml)まで増殖した。次に、抗−BVH−A2、抗−BVH−A3又は対照血清の希釈溶液を添加し、そして細胞への結合を可能にし、これを4℃で2時間インキュベートした。
【0106】
サンプルを、ブロッキング緩衝液[2%ウシ血清アルブミン(BSA)を含むリン酸緩衝溶液(PBS)]により4度、洗浄し、そして次に、ブロッキング緩衝液により希釈された、ヤギフルオレセイン(FITC)−接合の抗−マウスIgG−IgM(1ml)を添加した。室温で60分のさらなるインキュベーションの後、サンプルを、ブロッキング緩衝液により4度、洗浄し、そしてPBS緩衝液中、0.25%ホルムアルデヒドにより4℃で18〜24時間、固定した。細胞をPBS緩衝液により2度、洗浄し、そしてPBS緩衝液500μlに再懸濁した。細胞を、流動細胞計測(Bpics(商標)XL; Beckman Coulter, Inc.)により分析されるまで、暗室において4℃で維持した。
【0107】
例8
この例は、ウサギ超免疫血清によるマウスの受動的免疫化により誘発された胎児GBS感染に対する保護を例示する。
New Zealanウサギ(Charles River Laboratories, St−Constant, Canada)を、例6に記載のようにして生成され、そして精製され、そしてAlhydrogelアジュバント(Superfos Biosector a/s)に吸収された、50μg及び100μgのBVH−A2−His・Tag又はBVH−A3−His・Tagポリペプチドにより複数部位で皮下注射した。ウサギを、BVH−A2−His・Tag又はBVH−A3−His・Tagポリペプチドにより3週間隔で3度免疫化した。
【0108】
血液サンプルを、3度目の注射の3週間後に集めた。血清に存在する抗体を、40%飽和硫酸アンモニウムを用いての沈殿により精製した。10匹の雌CD−1マウス(Charles River)グループを、BVH−A2−His・Tag又はBVH−A3−His・Tag免疫化されたウサギ、又は関連しない対照組換えタンパク質により免疫化されたウサギから収集された、精製された血清500μlにより静脈内注射した。18時間後、マウスを、約×10CFUのGBS株C388/90(Ia/c)により攻撃した。GBS攻撃接種物のサンプルを、血液寒天プレート上にプレートし、CFUを決定し、そして攻撃用量を確かめた。死亡を、14日間、記録した。
【0109】
例9
この例は、免疫化により誘発された胎児GBS感染に対するマウスの保護を例示する。
雌CD−1マウス(Charles River)グループを、10μgのQuilAアジュバント(Cedarlane Laboratories Ltd, Hornby, Canada)の存在下で、例6に記載のようにして生成され、そして精製された、20μgのBVH−A2−His・Tag又はBVH−A3−His・Tagポリペプチドにより3週間隔で3度、皮下免疫化した。対照マウスを、PBS中、QuilAアジュバントにより注射した。血液サンプルを、個々の免疫化の前、1, 22及び43日目に、及び第3回目の注射の7日後(5日目)、眼窩洞から収集した。2週間後、マウスを、約×10CFUのGBS株C388/90(Ia/c)により攻撃した。GBS攻撃接種物のサンプルを、血液寒天プレート上にプレートし、CFUを決定し、そして攻撃用量を確かめた。死亡を、14日間、記録した。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A2遺伝子のDNA配列(配列番号1)を示す。
【図2】
図2は、そのリーダーペプチドをコードする領域を有さない、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A2遺伝子のDNA配列(配列番号2)を示す。
【図3】
図3は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A2ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号3)を示す。
【図4】
図4は、37個のアミノ酸残基のリーダーペプチドを有さない、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A2ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号4)を示す。
【図5】
図5は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A3遺伝子のDNA配列(配列番号5)を示す。
【図6】
図6は、そのリーダーペプチドをコードする領域を有さない、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A3遺伝子のDNA配列(配列番号6)を示す。
【図7】
図7は、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A3ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号7)を示す。
【図8】
図8は、2個のアミノ酸残基のリーダーペプチドを有さない、血清型IIIグループBストレプトコッカス株NCS954からのBVH−A3ポリペプチドのアミノ酸配列(配列番号8)を示す。

Claims (34)

  1. (a)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (b)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (c)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成るポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (d)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (e)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分をコードするポリヌクレオチド;
    (f)(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)におけるポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオチドから選択されたポリヌクレオチドを含んで成る単離されたポリヌクレオチド。
  2. (a)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (b)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成る第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (c)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成るポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (d)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチドをコードするポリヌクレオチド;
    (e)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分をコードするポリヌクレオチド;
    (f)上記(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)におけるポリヌクレオチドに対して相補的なポリヌクレオチドから選択されたポリヌクレオチドを含んで成る単離されたポリヌクレオチド。
  3. 前記ポリヌクレオチドがDNAである請求項1記載のポリヌクレオチド。
  4. 前記ポリヌクレオチドがDNAである請求項2記載のポリヌクレオチド。
  5. 前記ポリヌクレオチドがRNAである請求項1記載のポリヌクレオチド。
  6. 前記ポリヌクレオチドがRNAである請求項2記載のポリヌクレオチド。
  7. (a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
    (b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの相補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズし;ここで前記ポリペプチドが配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成る請求項1記載のポリヌクレオチド。
  8. (a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
    (b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズし;ここで前記ポリペプチドが配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成る請求項2記載のポリヌクレオチド。
  9. (a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
    (b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズし;ここで前記ポリペプチドが、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成るポリペプチドからの少なくとも10個の連続したアミノ酸残基を含んで成る請求項1記載のポリヌクレオチド。
  10. (a)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド、又は
    (b)ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの補体のいずれかに対して、緊縮条件下でハイブリダイズし;ここで前記ポリペプチドが、配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体を含んで成るポリペプチドからの少なくとも10個の連続したアミノ酸残基を含んで成る請求項2記載のポリヌクレオチド。
  11. 前記ポリヌクレオチドが、発現制御領域に作用可能に連結される請求項1記載のポリヌクレオチドを含んで成るベクター。
  12. 前記ポリヌクレオチドが、発現制御領域に作用可能に連結される請求項2記載のポリヌクレオチドを含んで成るベクター。
  13. 請求項11記載のベクターによりトランスフェクトされた宿主細胞。
  14. 請求項12記載のベクターによりトランスフェクトされた宿主細胞。
  15. ポリペプチドの発現のために適切な条件下で請求項13記載の宿主細胞を培養することを含んで成るポリペプチドの生成方法。
  16. ポリペプチドの発現のために適切な条件下で請求項14記載の宿主細胞を培養することを含んで成るポリペプチドの生成方法。
  17. (a)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチド;
    (b)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチド;
    (c)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を含んで成るポリペプチド;
    (d)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチド;
    (e)配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分;
    (f)N−末端Met残基が欠失している、(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)のポリヌクレオチド;
    (g)分泌アミノ酸配列が欠失している、(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)のポリヌクレオチドから選択されたメンバーを含んで成る単離されたポリペプチド。
  18. (a)配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも70%の同一性を有するポリペプチド;
    (b)配列番号3,4,7及び8から選択されたアミノ酸配列を有する第2ポリペプチドに対して少なくとも95%の同一性を有するポリペプチド;
    (c)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を含んで成るポリペプチド;
    (d)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドに対して結合特異性を有する抗体を生ぜしめ得るポリペプチド;
    (e)配列番号3,4,7及び8から選択された配列を有するポリペプチドのエピトープ担持部分;
    (f)N−末端Met残基が欠失している、(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)のポリヌクレオチド;
    (g)分泌アミノ酸配列が欠失している、(a)、(b)、(c)、(d)又は(e)のポリヌクレオチドから選択されたメンバーを含んで成る単離されたポリペプチド。
  19. 配列番号3,4,7及び8、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有する、キメラポリペプチドを形成するために連結される複数のポリペプチドを含んで成るキメラポリペプチド。
  20. 配列番号3,4,7及びから選択された配列を有する、キメラポリペプチドを形成するために連結される複数のポリペプチドを含んで成るキメラポリペプチド。
  21. 請求項17〜20のいずれか1項記載のポリペプチド、及び医薬的に許容できるキャリヤー、希釈剤又はアジュバントを含んで成る医薬組成物。
  22. グループBストレプトコッカス(GBS)感染に対して敏感な個人におけるGBS細菌感染の予防又は治療処理方法であって、治療又は予防量の請求項21記載の組成物を前記個人に投与することを含んで成る方法。
  23. 前記個人が新生児又は幼児である請求項22記載の方法。
  24. 前記感染が、敗血症、髄膜炎、肺炎、蜂巣炎、骨髄炎、敗血性関節炎、心内膜炎又は喉頭蓋を引き起こす請求項23記載の方法。
  25. 前記個人が妊娠した女性である請求項22記載の方法。
  26. 前記感染が、生命をおびやかす敗血症に対する軽い尿路感染、及び髄膜炎、例えば骨髄炎、心内膜炎、羊膜炎、子宮内膜炎、創傷感染(帝王切開後及び会陰切開後)、蜂巣炎又は筋膜炎を引き起こす請求項25記載の方法。
  27. 前記個人が非妊娠成人である請求項22記載の方法。
  28. 前記感染が、一次菌血症、柔組織感染の皮膚、肺炎、尿路性敗血症、心内膜症、腹膜炎、髄膜炎又は蓋膿症を引き起こす請求項27記載の方法。
  29. 前記個人がウシである請求項22記載の方法。
  30. 前記感染が乳腺炎を引き起こす請求項29記載の方法。
  31. GBS感染に対して敏感な個人におけるGBS細菌感染の診断方法であって、
    a. 個人から生物学的サンプルを得;
    b. 混合物を形成するために、前記生物学的サンプルと共に、本発明のGBSポリペプチドと反応性の抗体又はそのフラグメントをインキュベートし;そして
    c. GBSの存在を示す混合物における特異的に結合される抗体又は結合されるフラグメントを検出する;
    ことを含んで成る方法。
  32. 配列番号1,2,5及び6、又はそのフラグメント又は類似体から選択された配列を有する単離されたポリヌクレオチド。
  33. 治療又は予防量の請求項21記載の組成物を、GBS感染に対して敏感な個人に投与することを含んで成る、前記個人におけるGBS細菌感染の予防又は治療処理のためへの請求項21記載の医薬組成物の使用。
  34. GBS感染の診断の検出のために請求項17〜20のいずれか1項記載のポリペプチドを含んで成るキット。
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