JP2004510129A - 干渉装置および干渉方法 - Google Patents
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Abstract
面(30)と基準線との間の高度変化を測定する干渉計装置(26)である。上記干渉計装置は、寸法的に安定した計測学フレーム(11)を含み、基準線は、少なくとも2つの直交する方向において、上記計測学フレームに対して名目的な並進面に取り付けられたオブジェクト(12)に規定され、一方で、上記少なくとも2つの直交する方向に対して名目的には垂直な方向において比較的より小さい高度変化を受ける。細長い反射体手段は、上記計測学フレームまたは上記オブジェクトに対して取り付けられて上記面を提供し、少なくとも1つの干渉計システム(28)は、上記オブジェクト上の少なくとも一部に取り付けられて上記オブジェクトと共に移動する。上記干渉計システムは、上記細長い反射体手段へと進み、かつ上記細長い反射体手段から続く少なくとも1つの光路に沿って進行する測定ビーム(32)を提供する。
【選択図】図1
【選択図】図1
Description
【0001】
(発明の背景)
本発明は概して干渉法に関し、具体的には、干渉装置および干渉方法に関する。干渉装置および干渉方法により、基準面と参照面との間の高度が、面の少なくとも一部が相互に対して移動し得る場合に測定され得る。
【0002】
干渉法は、多数の臨界寸法を測定および制御するために、マイクロ生産プロセスにおいて広く用いられている、しっかりと確立された計測学である。これは、0.1μmより小さい臨界寸法よりも10〜40%よい精度が必要である、半導体などを製造する際に特に重要である。
【0003】
半導体材料から製造された集積回路は、シリコンウェハ上に異なる材料の層を連続して堆積して、パターン化することによって構築され、通常、垂直なz方向を有するデカルトx−y座標を有する、名目的には平坦な露光面内に存在する。パターン化プロセスは、露光、フォトレジストの成長、次いで、下層のエッチングおよびドーピング、次いで、別の層の堆積の組み合わせを含む。このプロセスの結果、ウェハ面上の材料構造が、マイクロメートルの尺度で複雑になり、そして非常に不均一になる。
【0004】
通常、各ウェハは「フィールド」(これは、「グリッド」として公知の名目的には直線的に分布するようにウェハ上に配列されている)と呼ばれるパターンと同じパターンの複数のコピーを含む。常にではないが、各フィールドは1つの「チップ」に対応することが多い。
【0005】
露光プロセスは、ウェハ上で回転されたフォトレジスト上に(そしてその内部に)次の層のパターンの像を投影することを含む。集積回路が正常に機能するには、各連続した投影像がウェハ上にすでにあるパターンと厳密に合致する必要がある。ウェハ上にすでにあるパターンの位置、方向および歪みを決定し、次いで、投影像に対して正しくパターンを配置するプロセスは、「アライメント」と呼ばれる。実際の成果(すなわち、各連続したパターン化された層がいかに厳密にその前の層と合致しているか)は、「オーバーレイ」と呼ばれる。
【0006】
概して、アライメントプロセスは、すでに存在するパターンの実際の形状に合致させるために、ウェハおよび/または投影像ならびに像の所定の歪みの並進的および回転的な位置決めの両方を必要とする。あるパターンを他のパターンの上に載せるには、ウェハと像とを正しく位置決めする必要があるという事実は明らかである。像の実際の歪みも必要であることが多い。熱および振動などの他の影響も補正を必要とし得る。
【0007】
このすべての最終的結論は、ウェハ上にプリントされた第1のレベルのパターンの形状は理想的ではなく、続くすべてのパターンを、第1のレベルのプリントパターンの全体的形状に適合するように可能な程度に調整する必要があることである。露光ツールによって、これらの影響を説明する能力は異なるが、通常、説明され得る歪みまたは形状の変化は、xおよびyの倍率およびスキューを含む。これらの歪みは、並進および回転と組み合わされた場合、平面において完全なセットの線形変換をなす。
【0008】
問題は、投影像とウェハ上にすでにあるパターンとを継続的に合致させることであり、単にウェハ自体を位置決めすることではないため、露光ツールは、ウェハパターン自体と投影像との両方の相対位置、方向、および歪みを効果的に検出または推測することが可能である必要がある。
【0009】
回路パターン自体を直接感知することは難しいため、回路パターンに基準または「アライメントマーク」を加えることによってアライメントを達成し得る。これらのアライメントマークを用いて、レチクルの位置、方向および歪み、および/または投影像の位置、方向および歪みを決定し得る。アライメントマークをさらに、回路パターンと共にウェハ上にプリントし得、これにより、アライメントマークを用いて、ウェハパターンの位置、方向および歪みを決定し得る。アライメントマークは通常、レチクル上に1本以上の透明または不透明な線を含む。線は、ウェハ上にプリントされると、「トレンチ」または「メサ」になる。格子(これは、単にトレンチおよび/またはメサの反復的なアレイ)などのより複雑な構造およびチェックボードパターンも用いられる。アライメントマークは通常各フィールドの「切り溝」の端部に沿って配置されるか、または数個の「マスターマーク」がウェハにわたって分布される。アライメントマークは必要ではあるが、チップ回路部の一部ではないため、チップメーカーの立場からは有効なウェハ面積、すなわち「実装可能面積(real estate)」を無駄にしている。これにより、アライメントマークは可能な限り小さくなり、一辺において数百マイクロメータより小さいことが多い。
【0010】
アライメントセンサは、アライメントマークを「見る」ために露光ツール内に組み込まれている。通常、ウェハ、レチクル、および/または投影像自体用に別個のセンサがある。全体的なアライメント戦略に依存して、これらのセンサは完全に別個のシステムであってもよいし、または効果的に組み合わせて1つのセンサにしてもよい。例えば、投影像を直接見ることが可能なセンサは、ウェハマークに対しては名目的には「ブラインド(blind)」であり、これにより、別個のウェハセンサが必要である。レチクルのアライメントマーク自体を介してウェハを「見る」センサは、基本的にレチクルおよびウェハのアライメントを同時に実行し、これにより、別個のレチクルセンサは必要ではない。投影像中のアライメントマークの位置がレチクルのアライメントマークの位置から推測される場合、像位置に対してレチクルを慎重に較正することが、アライメント工程の前に実行されている必要があることに留意されたい。
【0011】
さらに、上記で示唆されるように、実質的にすべての露光ツールが、ウェハアライメントマークを光学的に検出するセンサを用いる。すなわち、センサは、ウェハ上の1以上の波長に光を投影して、ウェハ平面内の位置関数として、アライメントマークからの散乱/回折を検出する。多くの種類のアライメントセンサが通常用いられており、そしてその光学的構成は、簡単な顕微鏡からヘテロダイン格子干渉計まで全スペクトルをカバーする。さらに、種々のセンサ構成が所与のウェハタイプによって動作がよくなったりまたは悪くなったりするため、ほとんどの露光ツールは、1つより多いセンサ構成を備えて、可能な限り広い範囲のウェハタイプに対して良好なオーバーレイを可能にする。
【0012】
アライメントセンサの総合的な仕事は、露光ツールに対して固定された座標システム中に、ウェハ上に所与のサブセットのすべてのアライメントマークそれぞれの位置を決定することである。次いで、「グローバル」および「フィールドバイフィールド(field−by−field)」と呼ばれる2つの一般的な方法のいずれかでこれらの位置データを用いて、アライメントを実行する。グローバルアライメントにおいて、数個のみのフィールド内のマークは、アライメントセンサ(単数または複数)によって探し出され、データは、ウェハ上のすべてのフィールドの最適なアライメントを決定するために、最適に適合するように組み合わされる。フィールドごとのアライメントにおいて、1つのフィールドから集められたデータを用いて、そのフィールドのみのアライメントが行われる。グローバルアライメントは通常、ウェハ上のすべてのフィールドが探し出されるわけではないためより速く、そして、すべてのデータを共に組み合わせて全体的な最適な適合度を見つけるため、雑音に対する感度が低い。しかし、最適な適合度の結果はフィードフォワードアプローチまたは推測位置アプローチで用いられるため、最適な適合度の結果は露光ツールの全体的な光学機械的な安定性に依存する。
【0013】
アライメントは通常、2つの工程プロセスとして実施される。すなわち、数十ナノメータの精度を有する細密なアライメント工程が、マイクロメートルの精度の最初の粗いアライメント工程に続く。そして、アライメントはウェハをすべての6つの自由度(3つの並進および3つの回転)で位置決めすることを必要とする。しかし、ウェハが投影像平面内にあるようにウェハを調整すること、すなわち、ウェハを平坦化し、そしてウェハのフォーカスをすること(これは、1つの並進の自由度(光軸、z軸またはx−yウェハ方向に平行な法線に沿った移動)、および2つの回転の自由度(ウェハ平面を投影像平面に平行になるように方向付けする)を含む)は通常、アライメントとは別個のものと考えられる。アライメントを指す場合、平面内での並進(2つの自由度)および投影光軸周辺の回転(1つの自由度)のみを意味することが通常である。名称がこのように異なる理由は、必要な精度が異なるからである。平面内の並進および回転に必要な精度は通常、数十ナノメータのオーダ、すなわち、ウェハ上にプリントされる最小のフィーチャサイズまたは臨界寸法(CD)の約20〜30%である必要がある。現在における最新技術のCD値は数百ナノメータのオーダであり、したがって、必要なアライメント精度は100nmより小さい。一方、平面外の並進および回転に必要な精度は、露光ツールのすべての使用可能な焦点深度に関し、これは通常、CD値に近い。したがって、平面外のウェハのフォーカスおよび平坦化は、平面内アライメントほど高い精度を必要としない。さらに、フォーカスおよび平坦化用センサは通常、「アライメントセンサ」とは完全に異なり、そして、フォーカスおよび平坦化は通常、ウェハ上のパターンに依存しない。ウェハ面またはその代用物のみが感知される必要がある。しかし、これは依然、中でも、ウェハの上の光学投影系の垂直位置(高度)に関する正確な知識を必要とする重要なタスクである。この垂直位置の測定を達成するには、例えば、米国特許第6,020,964号に記載されるような干渉計が公知である。しかし、この干渉計は、測定オブジェクトに測定ビームが1回のみ伝播した後に、関連付けられた参照ビームと平行でない測定ビームの影響を受け、光信号上で運搬される情報を電子形態に変換するための、測定オブジェクトへの1回の伝播の後の測定ビームと関連付けられた参照ビームとが平行でないことに起因した、検出器における干渉計の参照ビームおよび測定ビームの有意なシヤーの影響を受け、そして高度に直接関連付けられていない測定ビーム経路の一部への環境および乱流の影響を受けるように見える。
【0014】
したがって、本発明の主な目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が正確に測定され得、測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームおよび関連付けられた参照ビームが平行でないことに起因したビームシヤーが最小になり、測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームおよび関連付けられた参照ビームの非平行性を減少させる装置とを提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が、最小のビームシヤーおよび測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームと関連付けられた参照ビームとの非平行性が減少することにより、正確に測定され得、一方で、測定経路の高度部分のみに沿った媒体の環境および乱流の影響に起因した屈折率の変化に敏感であり、測定の他の部分のみに沿った媒体の環境および乱流の影響に起因した屈折率の変化に敏感でない装置とを提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が、光学系からウェハ上を見下ろすことによって、またはウェハから光学系を見上げることによって、正確に測定され得る装置とを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度がウェハのxおよびyの並進によって正確に測定され得、これにより、高度情報を運搬する光信号の周波数で、いかなるドップラーシフトも導入しない装置とを提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、図面と共に以下の詳細な説明を読む場合に、部分的に明らかとなり、残りは以後明らかになる。
【0019】
(発明の説明)
本発明の構造、動作および方法論は、本発明の他の目的および利点と共に、図面と共に詳細な説明を読むことによって最もよく理解され得る。図面中、各部分は参照符号が割り当てられ、参照符号は種々の図面に現れる場合常に、同部分を識別する。
【0020】
本発明は概して干渉法に関し、具体的には、干渉装置および干渉方法に関する。干渉装置および干渉方法により、参照面より上の参照線までの高度が、面の少なくとも一部が相互に対して移動し得る場合に測定され得る。具体的には、投影フォトリソグラフィック装置内のウェハ面の位置に対する光学系の高度を測定することに用いて、焦点を最適化することに特に適している、本発明の7つの実施形態および1つの変形を記載する。
【0021】
周知であるように、光学リソグラフィは、電磁スペクトルの紫外線(UV)の可視部分内またはこの付近にある放射線の投影を介したレリーフ像パターンの生成に関与し、半導体デバイス用の超小型回路パターンを製造する際に広く用いられてきた。現在の投影技術により、解像度を0.1μmより小さくすることが可能である。図1に図示する(参照符号10と示す)のは、本発明の種々の実施形態が組み込まれ得る一般的なフォトリソグラフィック投影系である。システム10を簡略化しながらも十分に詳しく図示して、これを用いて半導体デバイスを生産するように、本発明の実施形態がシステム10中の臨界寸法の関係に関する情報をいかに提供し得るかに関する理解を提供する。図1に見受けられるように、システム10は、投影タイプの結像系であり、その主な素子として、ウェハステージ12、マスクステージ14、ウェハステージ12とマスクステージ14との間の中間空間中にある対物レンズ16、および光源16およびコンデンサ18を含む照射系を有する。
【0022】
ウェハステージ12はウェハ20を保持するように装備され、ある場合には、複数のウェハを処理するためのシャトル移送構成が設けられる。ウェハ20上に形成されるのは、レリーフパターン22であり、これは通常0.1μmより小さいフィーチャを有するチップを含む。レリーフパターン22を、マスクステージ14上に置かれた1つ以上のマスク24の複数の像を形成することによって、ウェハ20上に形成する。これに関して、マスクステージ24は、ウェハステージが静止している間に、照射系によって提供された照射内に配置された停止位置内または停止位置外に移動され得るか、あるいはウェハステージが走査システム内で同期的に移動されている間に、マスクステージ平面にわたって走査され得る。
【0023】
対物レンズ16の光学的構成は、高い開口数において回折が限定された解像度の空中像の形成を可能にする顕微鏡システムに最もよく似ている。照射系は通常、対物レンズの入射瞳内で光源の像の焦点を調整してマスク平面において最大の均一性を提供する。ウェハステージおよびマスクステージのx位置およびy位置、ならびにグローバル座標および相互に対する角関係は、周知の干渉計(図示せず)によって測定される。このタイプの干渉計は、例えば、「Differential Interferometer Arrangements for Distance and Angle Measurements:Principles,Advantages,and Applications」、C.Zanoni、VDI Berichte NR.749(1989年)に図示および記載されている。
【0024】
ステージの運動とは別に、システムの主な素子の残りは通常、熱的に安定しており、そしてそうでない場合にはその位置および移動が正確に制御される必要がある、移動可能な素子から機械的に分離された、厳密な計測学フレームまたは空間フレーム11(点線で図示する)内に保持される。計測学フレーム11は、xおよびyの並進ステージを含む種々の素子を支持するためにも機能する。マスクステージおよびウェハステージの相互および結像系に対する位置および移動に加え、結果的に、ウェハ内のマスクフィーチャを最良に複製する焦点位置を提供するように焦点を最適化するには、ウェハステージと対物レンズ16との間の垂直分離または高度を測定する必要があることも多い。これを達成するために、本発明は、高度を測定する2つのモジュール26および28を用いる。この場合、高度は、モジュール28と、対物レンズ16に関連付けられた参照面30との間の垂直分離である。モジュール26をステージから取り外し、モジュール28をウェハステージ12上に取り付ける。見受けられるように、モジュール26および28は、異なる機能を実行する素子を有する種々の構成で存在し得る。
【0025】
ここで図2aを参照して、側面図(図1の紙面から切り取られる)で示されるのは、通常、サブシステム40として示される本発明の第1の実施形態である。サブシステム40は、モジュール28内に存在するミラー42および44から形成された、ステージに取り付けられた開いた細長いペンタプリズムを含む。ここで、モジュール26は、周知の様態で参照ビームおよび測定ビームを生成する干渉計であり、そして偏光されたマイケルソン干渉計の形態であり得る。続いて記載する第1の実施形態の変形において、モジュール26は、上で参照したZanoniの論文に記載される、平面ミラーの干渉計の形態であるか、または安定性が高い平面ミラー干渉計の形態であり、測定ビームは、モジュール28への2回目の伝播を行う。同文献の全内容を本明細書において参考として援用する。測定ビームの2回目の伝播の記述は、ビーム32および34の1回目の伝播に与えられた記述の対応する部分と同じである。
【0026】
参照面30の低面上でステージ外に取り付けられるのは、細長い平面ミラー46である。モジュール26は、測定ビーム32を反射するミラー42において測定ビーム32を左下に方向付ける。これにより、測定ビーム32はミラー44に衝突し、ミラー44で反射され、ウェハのx−y平面にほぼ垂直な角度のz方向にビーム36として進行する。ビーム36は、ミラー46で反射し、ミラー44へと戻り、ミラー44からミラー42へと反射し、次いで、モジュール26によって示される干渉計へと進行する。モジュール26において、ビーム34は、通常の方法で参照ビームと結合されて、光信号を生成し、次いで、光信号から得られる電子信号を生成する。光信号は、参照ビームと測定ビームとの間の光路長の差に関する情報を備えている。本明細書においてビーム32〜38を別個に示すが、これらは名目的には、同延であることが理解される。
【0027】
電子信号内に含まれる光路長情報は、屈折率、ならびに測定ビームおよび参照ビームの真空波長の知識で処理されて、モジュール26と平面ミラー46との間の物理経路長の変化(これは、モジュール26とモジュール28との間の距離の変化、およびモジュール28と拡張ミラー46との間の高度の変化を含む)を抽出する。高度の変化を決定するために、モジュール26からウェハステージ12上に設けられたモジュール28までのxの距離変化を測定する別の干渉計をモジュール26に設ける。そしてxの距離変化は、物理経路長、x+z(高度)の対応する変化から減算される。
【0028】
特定の最終用途の用途に関して、ステージの高速のスリューレイトによって誘導される環境の変化および乱流の影響によって生じる、測定経路を介した媒体の屈折率の変化を補償する必要があり得る。これを達成するために、共有に係る米国特許出願第09/252,266号、第09/252,440号(USP第6,219,146号)および第09/232,515号(USP第6,124,931号)に開示される装置および方法を用い得る。これらの同時係属中の特許出願の開示を、本明細書においてその全体を参考として援用する。
【0029】
他の特定の最終用途の用途に関して、高度に関する情報を含む電子干渉信号の測定された位相の周期的エラーを補償する必要があり得る。周期的エラーの影響は、以下に示す方法および装置を組み込んだ最終用途の用途の必要に応じて、一部または全体が、減少、および/または測定および補償され得る。これらの方法および装置とは、G.Wilkening and W.Houに対する1994年7月19日に発行された「Heterodyne Interferometer Arrangement」という名称の米国特許第5,331,400号、S.R.Paterson、V.G.BagdamiおよびC.A.Zanoniによって1998年10月06日に出願された「Interferometry System Having Reduced Cyclic Errors」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/168,200号(USP第6,181,420号)、H.A.Hillによって1999年3月15日に出願された「Systems and Methods For Characterizing Cyclic Errors In Distance Measuring and Dispersion Interferometry」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/268,619号(USP第6,137,574号)、およびH.A.Hillによって2000年4月24日に出願された「Systems and Methods For Quantifying Nonlinearities In Interferometry Systems」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/557,338号に記載されている方法および装置である。3つの同時係属中の出願の内容を本明細書において参考として援用する。
【0030】
高度を測定することが可能であることに加え、干渉計26、サブシステム40、および細長いミラー46を含む第1の実施形態は、ペンタプリズムと平面ミラーとを組み合わせて用いるため、y軸周辺のステージの傾きに敏感でない。しかし、x軸周辺での回転、そしてz軸周辺での偏揺れには敏感である。このように敏感であるため、干渉計モジュール26の検出器において測定ビームおよび参照ビームの角度およびシヤー(横方向のオフセット)が変位することは自明である。参照ビームおよび測定ビームの両方が干渉計を介して往復の変移を行う、第1の実施形態の1回伝播システムに関して、x−y平面における角度変位の大きさは、2(Δθx+Δθz)で与えられる。但し、ΔθxおよびΔθzは、x軸周辺でのステージの回転角度、およびz軸周辺でのステージの偏揺れ角度であり、シヤーは、2(ΔθxL+ΔθzL)で与えられる。但し、Lは実施形態間で異なる特性長である。これらの大きさは、ΔθxおよびΔθzがより大きい値であることを必要とする作業には許容され得ないが、ΔθxおよびΔθzがより小さい値である多くの用途には許容される。ΔθxおよびΔθzの許容値の決定は、混合出力ビームの検出器における縞コントラストの考慮に基づく。
【0031】
第1の実施形態の変形は、モジュール28、細長いミラー46、および平面ミラー干渉計などの2回伝播干渉計の形態、または上で参照したZanoniの論文に記載されるような安定性が高い平面ミラー干渉計の形態のモジュール26を含む。測定ビームの2回目の伝播の説明は、1回目の伝播のビーム32および34に対して与えられた記載の対応する部分と同じである。
【0032】
高度を測定することが可能であることに加え、第1の実施形態の変形は、拡張ミラー46に測定ビームを2回伝播するため、干渉計システムの出力ビームの測定ビームおよび参照ビームの素子の相対的な伝播方向に対して、ステージのx軸周辺での回転、y軸周辺での傾き、そしてz軸周辺での偏揺れに敏感でない。しかし、第1の実施形態の変形は、ステージのx軸周辺での回転、そしてz軸周辺での偏揺れには敏感である。このように敏感であるため、干渉計モジュール26の検出器において測定ビームおよび参照ビームのシヤー(横方向のオフセット)が変位することは自明である。参照ビームおよび測定ビームの両方が干渉計を介した往復の変移を行う、第1の実施形態の変形の2回伝播システムに関して、x−y平面における角度変位の大きさは、4(Δθx+Δθz)で与えられる。但し、ΔθxおよびΔθzは、ステージのx軸周辺での回転角度、およびステージのz軸周辺での偏揺れ角度であり、シヤーは、4(ΔθxL+ΔθzL)で与えられる。但し、Lは実施形態間で異なる特性長である。これらの大きさは、ΔθxおよびΔθzがより大きい値であることを必要とする作業には許容され得ないが、ΔθxおよびΔθzがより小さい値である多くの用途には許容される。ΔθxおよびΔθzの許容値の決定は、混合出力ビームの検出器において、測定ビームと参照ビームとの重複の程度の考慮に基づく。
【0033】
ここで、図2aのペンタプリズム構成の別の例を示す図2bを参照する。ここで、図2aのペンタプリズム素子42および44は、プリズム素子39、41および43を含む光学的に等しいプリズムアセンブリ37に置き換えられる。
【0034】
ここで図3aを参照して、本発明の第2の実施形態の斜視図を示す。第2の実施形態は、ステージ外に取り付けられた、開いて広がったポロミラーと共に、ステージに取り付けられ、開いて広がったペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパー(システム10)の光学対物投影系16に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、およびステージ外の干渉計(26)から高度が測定される点(モジュール28)までの距離を測定する。サブシステム50を含む第2の実施形態を示す。サブシステム50は、多くの点でサブシステム40と同一であるが、サブシステム40を含む第1の実施形態の性能と比べて、その性能が主要な方法で高められている点が異なる。サブシステム40の素子と実質的に同じであるサブシステム50の素子は、図3の参照符号と同じ参照符号を保持する。
【0035】
サブシステム50は、広がった平面ミラー46の代わりに、平面16上に拡張ポロプリズム52を用いるため、サブシステム40とは異なる。拡張ポロプリズム52を用いると横方向のシヤーが測定ビーム内に導入される。これにより、参照ビームが同様のオフセットを有するように、モジュール26内の干渉計を改変する必要がある。
【0036】
ポロプリズム52を用いるため、参照ビームと測定ビームとの間の角度分離および横方向のシヤーの大きさは、干渉計が1回の伝播または2回の伝播のアーキテクチャのいずれであるかに関わらず、ここでは理想的には0である。これは、サブシステム50が、ウェハステージのピッチ、偏揺れおよび回転の変化に敏感でないことを意味する。
【0037】
図3bは、細長いペンタプリズム素子42および44が細長いペンタプリズムアセンブリ37に置き換えられた、図3aの別の実施形態を示す。
【0038】
ここで、本発明の第3の実施形態の斜視図である図4を参照する。第3の実施形態は、相互に協働するステージ上に取り付けられた素子、およびステージ外に取り付けられた素子を用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、およびステージ外の基準までの直交直線距離を測定する。第3の実施形態をサブシステム60として示す。サブシステム60は主な素子として、ステージ外の光源および検出器モジュール62、ステージ上の細長いペンタプリズムおよび偏光ビームスプリッタモジュール64、ステージ外の開いたポロプリズム66、およびステージ外の細長いポロプリズム68を含む。プリズム68は、プレート30の底面に固定され、モジュール62およびプリズム66はシステムの計測学フレーム(図示せず)に対して固定され、モジュール64にはウェハステージ12が固定して取り付けられ、このためモジュール64はウェハステージ12と共に移動する。
【0039】
ステージ上のペンタプリズムおよび偏光ビームスプリッタモジュール64は、低平面ミラー70と、上平面ミラー72、低平面ミラー74、およびこれら2つの間に挟まれた偏光ビームスプリッタ層76(PBS)を含む上平面ミラーアセンブリとを含む。
【0040】
ステージ外の光源および検出器モジュール62を、入射ビーム78を提供するように周知の様態で構成する。入射ビーム78は、周波数f1が異なる、2つの直交偏光素子を含む。レーザなどの入射ビーム12の光源10は、種々の任意の周波数変調装置および/またはレーザであり得る。例えば、レーザは、当業者に公知の種々の任意の従来技術において安定化されたガスレーザ(例えば、HeNeレーザ)であり得る。例えば、T.Baerらに対する「Frequency Stabilization of a 0.633μm He−Ne−longitudinal Zeeman Laser」、Applied Optics、19、3173〜3177(1980年)、1975年6月10日にBurgwaldらに対して発行された米国特許第3,889,207号、および1972年5月9日にSandstromらに対して発行された米国特許第3,662,279号を参照されたい。あるいは、レーザは、当業者に公知の種々の任意の従来技術のうちの1つにおいて頻繁に一般に用いられるダイオードレーザであり得る。例えば、T.OkoshiおよびK.Kikuchiの「Frequency Stabilization of Semiconductor Lasers for Heterodyne−type Optical Communication Systems」、Electronic Letters、16、179〜181(1980年)、ならびにS.YamaqguchiおよびM.Suzukiの「Simultaneous Stabilization of the Frequency and Power of an AlGaAs Semiconductor Laser by Use of the Optogalvanic Effect of Krypton」、IEEE J.Quantum Electronics、QE−19、1514〜1519(1983年)を参照されたい。
【0041】
2つの光学的振動数は、以下の技術のうちの1つによって生成され得る。これらの技術とは、(1)Zeemanのスプリットレーザの使用、(例えば、1969年7月29日にBagleyらに対して発行された米国特許第3,458,259号、G.Bouwhuisによる「Interferometrie Mit Gaslasers」、Ned.T.Natuurk、34、225〜232(1968年8月)、1972年4月18日にBagleyらに対して発行された米国特許第3,656,853号、およびH.Matsumotoによる「Recent interferometric measurements using stabilized lasers」、Precision Engineering、6(2)、87〜94(1984年)を参照されたい)、(2)1対の音響光学ブラッグセルの使用(例えば、Y.OhtsukaおよびK.Itohによる「Two−frequency Laser Interferometer for Small Displacement Measurements in a Low Frequency Range」、Applied Optics、18(2)、219〜224(1979年)、N.Massieらによる「Measuring Laser Flow Fields With a 64−Channel Heterodyne Interferometer」、Applied Optics、22(14)、2141〜2151(1983年)、Y.OhtsukaおよびM.Tsubokawaによる「Dynamic Two−frequency Interferometry for Small Displacement Measurements」、Optics and Laser Technology、16、25〜29(1984年)、H.Matsumoto(前出)、1996年1月16日にP.Dirksenらに対して発行された米国特許第5,485,272号、N.A.RizaおよびM.M.K.Howladerによる「Acousto−optic system for the generation and control of tunable low−frequency signals」、Opt.Eng.、35(4)、920〜925(1996年)を参照されたい)、(3)1つの音響光学ブラッグセルの使用(例えば、1987年8月4日にG.E.Sommargrenに対して発行された共有に係る米国特許第4,684,828号、1987年8月18日にG.E.Sommargrenに対して発行された共有に係る米国特許第4,687,958号、P.Dirksenら(前出)を参照されたい)、(4)ランダムに偏光されたHeNeレーザの2つの縦方向モードの使用(例えば、J.B.FergusonおよびR.H.Morrisによる「Single Mode Collapse in 6328 A HeNe Lasers」、Applied Optics、17(18)、2924〜2929(1978年)を参照されたい)、(5)レーザに内蔵された複屈折素子などの使用(例えば、V.EvtuhovおよびA.E.Siegmanによる「A ”Twisted−Mode” Technique for Obtaining Axially Uniform Energy Density in a Laser Cavity」、Applied Optics、4(1)、142〜143(1965年)を参照されたい)、または1998年4月17日にH.A.Hillによって出願された「Apparatus to Transform Two Non−Parallel Propagating Optical Beam Components into Two Orthogonally Polarized Beam Components」という名称の米国特許出願第09/061,928号に記載されるシステムの使用である。これらの文献の内容を本明細書において参考として援用する。
【0042】
ビーム78の光源に用いられる特定のデバイスは、ビーム78の直径および発散度を決定する。所定の光源(例えば、ダイオードレーザ)に関して、従来のビーム形成光学素子(例えば、従来の顕微鏡の対物レンズ)を用いて、続く要素に適切な直径および発散度をビーム78に提供する必要がある。光源が、例えばHeNeレーザである場合、ビーム形成光学素子は必要でなくてもよい。
【0043】
入射ビーム78はPBS層76に入射し、その偏光素子のうちの1つは、PBS層76からミラー70に反射され、測定ビームとして測定経路に沿って進行し始める。ミラー70に当たった後、この偏光素子は、測定ビーム素子82としてポロプリズム68に進む。ビーム素子82は、測定ビーム素子84としてミラー70に返された後、ポロプリズム68に入る。ビーム素子84は、PBS層76から反射され、そしてリターンビーム80の測定素子としてモジュール62内に設けられた検出器(図示せず)に進む。
【0044】
ビーム78の他の偏光素子は、PBS層76を透過し、参照ビーム素子86としてポロプリズム66(この場合、ポロプリズム66は参照である)に進む。参照ビーム素子86は、参照ビーム素子88としてポロプリズム66によって返される。参照ビーム素子88は、PBS層76を透過し、リターンビーム80の参照ビーム素子として組み合わされる。ビーム80の参照ビーム素子および測定ビーム素子は周知の様態で混合および分析され、z+xの寸法(そのx素子は別の干渉計(図示せず)を介して、またはモジュール62によって生成されたさらなるビームの使用を介して決定されるが、周知の様態でウェハステージ12上に設けられた平面参照ミラーに送られる)に関連した位相情報を抽出する。
【0045】
第3の実施形態は、x軸、y軸およびz軸周辺でのステージの回転に敏感でなく、y軸には横方向のシヤーを有さず、x軸およびz軸に横方向のシヤーを有する。x軸の横方向のシヤーの大きさはΔθxayで与えられる。但し、ayは、入射ビーム78と出力ビーム80との間の空間である。z軸の横方向のシヤーの大きさはΔθzayで与えられる。
【0046】
ここで、本発明の第4の実施形態の側面図(図1のx−z平面)である図5を参照する。第4の実施形態は、ステージに取り付けられた細長いプリズムを、ステージ外に取り付けられた逆反射体および平面ミラーと共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の変化を測定する。サブシステム90として示す第4の実施形態は、その主な素子に、ステージ外の干渉計92、ウェハステージ12に固定して取り付けられて、ウェハステージ12と共に移動する、細長い(z方向)ステージ上のプリズムアセンブリ94、およびステージ外の逆反射体96(例えば、コーナーキューブ)、およびプレート30の下面に固定して取り付けられた細長い平面ミラー98を含む。干渉計92および逆反射体96は、システム計測学フレームに固定して取り付けられる(図示せず)。
【0047】
干渉計92は、例えば、差動平面ミラータイプ(DPMI)または高い安定度の差動平面ミラータイプ(HSDPMI)であり得、そして測定ビーム104を生成するように動作する。測定ビーム104は、サブシステム90の種々の他の素子間を進行して、測定ビーム106として返る。測定ビーム106は、周知の方法で干渉計92内の参照ビームと結合されて、これらのビーム間の光路長の差に関連した位相情報を生成する。この情報は、電子的に分析されて、高度変化を直接抽出する。したがって、この実施形態は、高度情報が任意のx方向の測定から完全に外れているという特性を利点として有する。この特性は、xおよびyの任意の測定値より比較的小さい光路長を有する高度が、環境の影響および乱流の影響によって生じた屈折率の変化に対して実質的に敏感でないため、この特性が重要である。結果、これらの影響に対する補償は、高度変化の測定の際に必要でなくともよく、これにより、システムの複雑さが相当低くなり、したがってコストも低くなる。さらに、この実施形態は有利に位相シフト素子を必要としないことに留意されたい。
【0048】
第4の実施形態のアーキテクチャはさらに、x軸、y軸およびz軸周辺の角度変化に対して敏感でないが、x、yおよびzにおいて横方向のシヤーを有さない。xにおける横方向のシヤーの大きさは、4ΔθxLRで与えられる。但し、LRは、逆反射体の空間である。yにおける横方向のシヤーの大きさは、8ΔθyLRで与えられ、zにおける横方向のシヤーの大きさは、4Δθzzで与えられる。xにおいてさらにステージ並進によって生じる横方向のシヤーがあり、これは2Δzで与えられる。上述の横方向のシヤー素子はすべて1回伝播システム用である。
【0049】
図6は、本発明の第5の実施形態の側面図(x−z平面)である。第5の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に動作し、偏光ビーム分割層を有するステージに取り付けられた細長いプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度変化を測定する。サブシステム120として示す第5の実施形態は、ステージ外の光源および検出器モジュール122、ステージ上の細長いポロプリズムのビームスプリッタアセンブリ124、ステージ外の逆反射体126、およびプレート30の下面に固定して取り付けられた、平坦でステージ外の細長いミラー128を含む。
【0050】
モジュール122および逆反射体126は、システムの計測学フレームに固定して取り付けられ、逆反射体126は好適には、偏光保持光学系であるが、コーナーキューブであり得る。
【0051】
アセンブリ124は、最も外側の面上に偏光ビーム分割層132(第1のPBS)を備えた第1の光学的に平坦なプレート素子130、および最も内側の面上に偏光ビーム分割層136(第2のPBS)を備えた第2の光学的に平坦なプレート素子134を含む。測定ビームを反射し、参照ビームを透過するように、第1および第2のPBSを好適には構築する。
【0052】
上述した周波数が異なる、直交偏光されたビーム素子を有する入射ビーム138を提供するように、光源および検出器モジュール122を構成する。ビーム138の偏光素子のうちの1つは、干渉計の測定ビームとして機能し、通常138Mと示す。一方、他の偏光素子は、参照ビームとして機能し、通常138Rとして示す。
【0053】
ビーム138がPBS132に遭遇すると、ビーム138は、平坦な細長いミラー128に進むビーム138Mによって偏光の符号化された素子に分割される。ビーム138は、ミラー128で反射してプレート素子134の方向へと進む。プレート素子134において、ビーム138は、屈折されてPBS136に進み、PBS136で反射し、素子134の最も外側の面で屈折され、そして逆反射体126に進む。ビーム138は、逆反射体126から素子134に戻り、再度最も外側の面で屈折され、PBS136に進み、PBS136で反射され、そして次いで再度最も外側の面で屈折される。この後、ビーム138は、リターンビーム138MRとして平坦で細長いミラー128に進む。平坦なスティックミラー128は、ビーム138MRを反射し、これにより、ビームはPBS132に戻り、PBS132から、ビーム138は反射されて、ビーム140の測定ビーム素子になる。
【0054】
参照ビーム138RはまずPBS132を通過し、このプロセスで屈折され、次いで、素子130の下面を出射する際に再度屈折される。参照ビーム138Rは次いで、PBS136に進み、通過する際に屈折され、次いで、最も上側の面から素子134を出て、逆反射体126に進む。ビーム138Rは、逆反射体126からビーム138RRとして反射される。ビーム138RRは、入射経路とは逆の経路においてプリズムアセンブリ124に戻る。ビーム138RRは、PBS132においてビーム138MRと再統合され、ビーム140の参照ビーム素子として進む。ビーム138MRおよび138RRは、周知の方法で再結合および分析されて、位相情報を抽出する。この位相情報から、高度変化が、電子信号処理手順を用いて決定される。
【0055】
この実施形態は、いくつかの有利な特性を有する。これらの特性は以下である。(1)位相シフト素子が必要でない、(2)測定ビームおよび参照ビームがxにおいて同延であるため、xにおいてドップラーシフトはない、および(3)さらに測定ビームおよび参照ビームがxにおいて同延であるため、xにおいて屈折率の変化を補償する必要はない。但し、高度変化は直接測定されるため、精度に関する特定の要件を満たすためにzにおいて補償が必要である場合がある。精度に関する特定の要件を満たす必要がない場合にはzにおいて補償は必要でない。
【0056】
x軸、y軸およびz軸周辺でのステージの回転に敏感でない第5の実施形態は、以下のような横方向のシヤーの寄与率を有する。x軸において、横方向のシヤーは4ΔθxLRである。y軸において、横方向のシヤーは8ΔθyLRで与えられる。z軸において、横方向のシヤーは4Δθzzおよび4Δzで与えられる2つの項を有する。
【0057】
ここで、本発明の第6の実施形態の側面図(x−z平面)である図7を参照する。第6の実施形態は、それぞれPBS層を備え、ステージ外に取り付けられた光源、検出器および逆反射体と共に動作する、1対のステージに取り付けられた細長いプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の2倍の変化を測定する。
【0058】
通常、サブシステム150として示す第6の実施形態は、ステージ外に取り付けられた光源152、2つのプリズム偏光ビームスプリッタ素子160および162を含む細長いプリズム偏光ビームスプリッタアセンブリ154、ステージ外に取り付けられた検出器156、およびプレート30の下面に固定して取り付けられたステージ外のポロの細長いミラー158を含む。光源152および検出器156は、寸法を安定させるためにシステムの計測学フレーム内に固定して取り付けられる。
【0059】
光源152を、上述した異なる周波数からなる直交偏光されたビーム素子を有する入射ビーム164を提供するように構築する。入射ビーム164は、図6の類似物の説明に関して上述したように、素子160の第1のPBS層においてこれらの素子に分割される。素子のうちの1つは測定ビーム164M1としてミラー158に進み、他の素子は出力ビーム168の参照素子として検出器156に直接進む。
【0060】
ビーム164M1は、ポロミラー158によってy方向において横方向に配置され、そしてビーム164M2としてウェハステージ12上で素子160に向かって返される。この後、ビーム164M2は素子162に方向付けられ、素子162はビーム164M2をビーム164M3としてポロミラー158に再度方向付けする。ビーム164M3は、ビーム164M2と同じ平面にある。ビーム164M3は、ポロミラー158によって横方向にオフセットされ、ビーム164M4として素子162に返される。ここで、ビーム164M4はビーム164M1およびビーム164Rと同じ平面にある。測定ビーム164M4は、素子162の最後のPBSにおいてビーム164Rと再統合される。このビームは、素子162において、ビーム168の測定素子として検出器156に進行する。
【0061】
ビーム164Rおよび164M4は混合されて、位相情報を含む電子信号を生成する。位相情報から、高度の2倍の変化が、電子信号処理手順を用いて、直接抽出される。ここでも、この実施形態は、図6の第5の実施形態の特性と同じ有利な特性を有する。さらに、素子160と162との間の中間空間はカバーされて、この空間内で進行する測定ビームセグメントおよび参照ビームセグメント上で動作し得る乱流の影響を減少させ得ることが理解される。
【0062】
第6の実施形態は、x軸、y軸およびz軸周辺の角回転に敏感でなく、横方向のシヤーも有さない。
【0063】
ここで、本発明の第7の実施形態の側面図(x−z平面)である図8aを参照する。第7の実施形態は、一部は偏光ビーム分割層、そして一部は反射防止コーティングが施された前面を有し、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラー、光源、検出器モジュールと共に動作する、細長いステージに取り付けられたプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度変化を直接測定する。
【0064】
サブシステム180として示す第7の実施形態は、ステージ外に取り付けられた光源および検出器モジュール182、ステージ上に取り付けられた細長い直角柱186、およびプレート30の下面に固定して取り付けられたステージ外の細長い平面ミラー192を含む。
【0065】
プリズム186は、好適には溶融ケイ酸から製造され、斜辺面の半分以上に偏光ビーム分割層188(PBS)を有し、残りの部分には反射防止(AR)コーティング186が施される。
【0066】
サブシステム180の参照ビームおよび一方では測定ビームとして機能する1つの素子に関して上述したように、異なる周波数の直交偏光された素子を有する入射ビーム190を提供するようにモジュール182を構築する。ここでも、測定ビーム素子を反射し、参照ビーム素子を透過するようにPBS188を構築する。
【0067】
PBS層188に当たると、ビーム190は、参照ビーム190Rおよび測定ビーム素子190M1に分割される。ビーム190RはPBS188において屈折されて、プリズム184の後面に進行し、後面で反射して、次いで、プリズム184の底面で反射する。この後、ビーム190RはPBS188において再度屈折されて、出力ビーム200の参照ビーム素子になる。
【0068】
ビーム190M1はミラー192に進み、ミラー192によってビーム190M2としてプリズム184に再度方向付けされる。ビーム190M2はプリズム184に入射すると屈折され、内部で2度反射され、そしてビームがビーム190M3としてプリズム184から出ると再度屈折される。ビーム190M3は、ビーム190M4としてミラー192から反射する。ビーム190M4は、PBS188で反射されて、PBS188において参照ビーム190Rと再統合されて、出力ビーム200の測定素子を形成する。
【0069】
ビーム200の素子は混合され、電子的に分析されて、x位置またはずれに関するいかなる情報とも無関係に高度変化を直接決定する。
【0070】
第7の実施形態は、x軸およびy軸の周辺の角回転に敏感ではないが、z軸における角回転は2Δθzで与えられる。横方向のシヤーに対する感度は以下のようである。x軸において、横方向のシヤーは4Δθxzで与えられる。y軸において、横方向のシヤーは8Δθyzで与えられる。z軸において、横方向のシヤーは2ΔθzLおよび2Δzで与えられる。第7の実施形態の利点は、その非逆転特性、横方向のシヤーの減少、溶融ケイ酸内の測定ビームおよび参照ビーム用の経路が等しいこと、乱流に対する感度の減少、およびz方向のずれにおける相対的なビームシヤーがないことを含む。
【0071】
第7の実施形態の変形は、ステージ外のミラー192を、ビームの対190M1/190M4と190M2/190M3との間に横方向のオフセットを作成する細長いポロプリズムと交換することによって製造され得る。第7の実施形態のこの変形は、x軸、y軸およびz軸の周辺の角回転に敏感ではなく、xにおける横方向のシヤーは第7の実施形態の半分であり、これはyおよびzにおいても同じである。
【0072】
図8bは、サブシステム180の逆バージョンを示す。サブシステム180において、そのバーミラー192は、プレート30の代わりにウェハステージ12に取り付けられ、素子182および184はステージ外にある。
【0073】
図8cは、図8bのサブシステム180の変形を示す。この変形において、バーミラー192は、図8dの断面図に示すポロプリズム191と交換される。
【0074】
図8eは、図8cおよび図8dのポロプリズム191の代わりに用いられ得る別のプリズム素子193を示す。
【0075】
ここで、システム200として示す本発明の第8の実施形態の斜視図である図9aを参照する。システム200は、フォトリソグラフィック装置の1つの並進ステージ(ここでは、202として示すx並進ステージ)上に比較的小さい1/4波長板を取り付けたコンパクトな干渉計208を用いて、別の並進ステージ(204として示すy並進ステージ)とステージ外に取り付けられた細長いミラー212との間の高度変化を測定する。y並進ステージ204には、必要な公差および垂直エッジ207に対して光学的に平坦な下面を有する細長いミラー206が設けられる。xおよびy並進ステージが移動すると、システム200は、y並進ステージの細長いミラー206の下面と、基準線に沿った細長いミラー212の底面との間の高度変化を測定する。
【0076】
干渉計208は好適には、HSPMIタイプであり、図9bおよび図9cそれぞれに関して説明する2つのモードのうちの1つで動作され得る。ここで図9bを参照すると、図9aのステージに取り付けられた干渉計208の一実施形態のより詳細な側面図が示されている。この実施形態は、同延の直交偏光された参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。本図に見られるように、ステージ外の光源211は、上述したように、異なる周波数からなる1対の直交偏光されたビームを含む入射ビーム214を提供する。ビーム214は、光源とx並進ステージ202との間の中間自由空間内に提供され得るか、またはx並進ステージ202と共に進行する出力端部を有するファイバ送達システムを介して提供され得る。リターンビーム216は干渉計208を出て、混合偏光子213を通り、検出器218まで進行する。検出器218は、位相情報を高度変化に変換するために解析される電子信号217を生成する。
【0077】
図9bに見られるように、干渉計208は、PBS層226を有する偏光ビームスプリッタ224、および偏光ビームスプリッタ224の底面に光学的に取り付けられた逆反射体222を含む。偏光ビームスプリッタ224の右出力切小面上に位置付けされるのは、1/4波長板230を介してミラー207へのビームおよびミラー207からのビームを方向付ける折り畳みミラー210である。偏光ビームスプリッタ224の上面の上に取り付けられるのは、細長い測定ミラー212へとビームが進行し、かつ、細長い測定ミラー212からビームが進行する経路内にある別の1/4波長板228である。
【0078】
x位置またはx並進ステージ202のx位置の変化を測定するために、別個のステージ外の干渉計を用いて、入射ビーム219および出力ビーム221を生成および受け取り得る。入射ビーム219および出力ビーム221は、ミラー206の垂直面207と相互に作用し合い、垂直面は周知の様態で平面オブジェクトミラーとして機能する。
【0079】
入射ビーム214、出力ビーム216の生成、および偏光の符号化された測定ビームおよび参照ビームを用いて折り畳まれたHSPMIとしての干渉計208の動作は、当業者によく理解され、上述のZanoniの論文において詳細に説明されているため、本明細書においてはさらに詳細に説明しない。しかし、ステージ外のミラー212とミラー207との間の高度変化を測定できるのは、細長いミラー212およびミラー207の下面を同時に見、そしてx並進ステージおよびy並進ステージが移動するように、x並進ステージ上にHSPMIを位置付けた特定のアーキテクチャの結果である。この特定のさらなる構成により、小さい1/4波長板の使用が可能になり、この結果、その付随的な利点を備えたコンパクトなステージ上の干渉計が得られる。
【0080】
図9cは、図9aのステージに取り付けられた干渉計208’の別の実施形態の側面図であり、直交偏光された別個の参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。この実施形態において、入射ビームは偏光ビームスプリッタ242の使用を介して空間的に離れている直交偏光されたビーム素子を有する。偏光ビームスプリッタ242は、ビームスプリッタ224に素子のうちの1つを直接透過する一方で、他の素子を折り畳みミラー244に垂直に下向きに反射する。折り畳みミラー244は、次いで、第2の素子をビームスプリッタ224に方向付ける。別個の直交偏光されたビーム素子は、干渉計208’を通過する場合に、周知の様態で参照ビームおよび測定ビームとして機能する。干渉計208’を通過した後、測定素子および参照素子は、折り畳みミラー248および偏光ビームスプリッタ246を介した出力ビーム216の素子として進行するように再結合される。出力信号216は、偏光子213および検出器218を介して電子信号217に変換され、次いで、高度変化が電子信号プロセッサ220を介して決定される。
【0081】
ここで、本発明の第9の実施形態の側面図を示す図10aを参照する。第9の実施形態は、1/4波長板を用いる干渉計を用い、かつ、フォトリソグラフィックステッパーなどの並進ステージ上に取り付けられて、別の並進ステージの上面と細長いステージ外のミラーとの間の高度変化を測定する。
【0082】
図10aに見られるように、システム300として第9の実施形態を示す。システム300の主なコンポーネントは、x並進ステージ302、y並進ステージ304、および干渉計308がy並進ステージ304の特定の素子とステージ外に取り付けられた細長いミラー310との間にあるように、寸法的に安定したブラケット306を介してx並進ステージ302に取り付けられた干渉計308を含む。
【0083】
y並進ステージ304は、必要な公差で光学的に仕上げられた上面を有する細長いミラー340を備え、y−z平面において垂直に方向付けられた細長い切小面342をさらに有する。入射ビーム318および出力ビーム320は、ステージ外に取り付けられた干渉計を介して切小面342と相互に作用し合って、周知の様態で対物ミラーとして動作する、x並進ステージ302、垂直切小面342の位置または位置変化を測定し得る。
【0084】
ここで図10bを参照する。図10bは、システム300の選択された他の素子は示すが、説明を簡略化する目的で一部を除いて示す、図10aの干渉計308の斜視図である。図10bに見られるように、干渉計308は、PBS層332を有するビーム偏光ビームスプリッタ330、コーナーキューブ334または偏光保存光学系、偏光ビームスプリッタ330の上面および下面の上および下に位置決めされた1対の1/4波長板336および338を含む。同延の直交偏光されたビーム素子を含む入射ビーム312は干渉計308に入射し、偏光の符号化された測定ビームおよび参照ビームとして干渉計308を通過する。測定ビームおよび参照ビームは射出ビーム314の素子として再結合される。射出ビーム314はミキサー317に送られて、x並進ステージ302およびy並進ステージ304が相互に対して移動した場合の、ミラー310の底面とミラー340の上面との間の高度変化を表す位相情報を含む、混合された出力ビーム319を生成する。混合された出力ビーム319は検出器316に送られる。検出器316は、出力ビーム319を電子出力信号321に変換する。次いで、電子出力信号321は電子アナライザ321に送られ、電子アナライザ321において、高度変化が電子的に決定される。参照経路および測定経路はガラスの中における光路長のバランスを取る必要があり、これを行うために、単に上述の説明を簡略化するために説明を省いたさらなるガラスを介して参照区間(reference leg)を送り得る必要があることが明らかである。
【0085】
ここで、フォトリソグラフィックステッパー410の斜視図を示す図11を参照する。本発明の実施形態を下向きに見ると、光学投影系412と、通常414のように示すウェハステージシステムとの間の高度を正確に測定するために組み込まれ得る。光学投影系412は、図1のステッパー10の説明に関して説明したように、参照フレーム11に取り付けられたプレート416に固定して取り付けられる。
【0086】
ウェハステージシステムは、粗い調整ステージ418を含み、ステージ418の上にはウェハを置く微調整(fine)ステージ420を含む。粗い調整ステージ318の水平位置は、x駆動バー422およびy駆動バー424によって決定される。x駆動バー422およびy駆動バー424は、エアベアリング(図示せず)によって粗い調整ステージ418と結合され、粗い調整ステージ418はx−y平面においてエアベアリング上にある。微調整ステージ420は、粗い調整ステージ418に対して移動され、x−y−z平面において光学投影系412に対するウェハの正確な位置を決める。この目的から、微調整ステージは、微調整ステージが3つの並進および3つの回転である、6つの自由度を有するように周知の手段が提供される。
【0087】
システム410を、簡略化しながらも、十分に詳細に示して、半導体デバイスを製造するために用いられるように、通常下向きの本発明の実施形態がいかに本発明に組み込まれ得るかの理解、およびシステム410の臨界寸法関係に関する情報を提供する。システム410内に組み込まれ得る種々の下向きの実施形態において、これらの実施形態は1本以上の軸上に存在し得るか、または1つより多い実施形態がハンドオフ構成において1本の軸に関連付けられ得、但し、1つはその軸に沿った位置をある所定の距離についてモニタリングし、次いで、別の実施形態は別の所定の距離をカバーするようにモニタリングし、カバーされたその2つの所定の距離はいくらか重複することに留意されたい。
【0088】
ここで、下向きのシステム500(測定ビーム(単数または複数)の最後のセグメントが、光学投影系の視点からウェハステージまたはその代用物に最初に衝突する意味で下向きに見る)の斜視図を示す図12aを参照する。システム500は、粗い調整ステージ418の駆動バーに取り付けられた差動平面ミラー干渉計514を含み、偏光ビームスプリッタ(PBS)512、PBS512の左切小面に取り付けられた逆反射体514、PBS512の上切小面の上に取り付けられた1/4波長板516、PBS512の底切小面の下に設けられたシヤープレートおよびビームスプリッタ518、ならびにシヤープレートおよびビームスプリッタ518の下に設けられた入力回転ミラー520を含む。
【0089】
1/4波長板516の上には、参照フレーム11に固定して取り付けられた細長いプリズム素子522があり、プリズム素子522のちょうど向かい側には、プレート526に取り付けられ、次いでさらに参照フレーム11に固定して取り付けられた別のプリズム素子524がある。素子524の下には、微細に制御されたウェハステージ420に固定して取り付けられた細長いバーミラー528がある。
【0090】
上述したように、入射ビーム530は、回転ミラー520によって上方に反射された後、干渉計510に入る。出力ビーム532は、上述のように、適切な検出および1回の処理手段に向けられる。測定ビーム540は、干渉計510から、細長いプラズマ素子522および524の角をなす切小面を介して、バーミラー528まで進む。参照ビーム536および538は、干渉計510から、細長いプラズマ素子522の角をなす切小面を介して、参照面534まで進む。
【0091】
システム500の動作において、ステージはxおよびyにおいて移動するが、干渉計514とステージとが固定されており、干渉計514がx方向において移動するようにステージを追うため、ステージ420上のバーミラー528とx方向における測定ビーム540との間には相対的移動はない。x駆動バー422が移動すると、干渉計514がx方向において移動するように干渉計514を運ぶ。したがって、測定ビーム540は、x方向において移動し、ステージがx駆動バー422に固定されているため、ステージと正確に同じ速度で移動する。したがって、ステージ420上のバーミラー528がx方向において実質的に干渉計514と共に移動し、粗い調整ステージ418はこれにくっついて移動する。そして、粗い調整ステージ418の上には、その細密な調整を有する微調整ステージ420があるが、x方向に固定されている。しかし、y方向において、ステージは移動し、これゆえにy方向においてバーがある必要がある。すなわち、y方向において、下に来る測定ビーム540はy方向において固定される。しかしステージはy方向において固定されない。
【0092】
x方向においてこれを行うことを所望する場合、別の干渉計およびミラーの全セットを用いるオプションがある。さらに、1方向における移動をカバーするようにこの構成を実際に複製して、次いで、ウェハの残りの半分に行くことによって、これらのシステムのうちの1つをウェハのもう一方の側上に置き、握手するような形状にし得る。すなわち、これらのシステムはすべての動的範囲をカバーするために、範囲の一部が重複する。
【0093】
システム500は偏光干渉計であり、出力ビームおよび参照ビームおよび測定ビームが平行であるため、参照ビームおよび測定ビーム両方に対して敏感でない(伝播が2回の干渉計)特性を有する。バーミラーが角度を変えた場合には、ビーム間に所定のシヤーがあり得るが、横方向のシヤーのみで、角度の相対的変化はない。さらに、zが直接測定されるため、xおよびy方向のスピードに関する情報は必要でない。さらに、干渉計510は上および下に移動し得る。この運動は、干渉計510がDPMIであるため、測定されている距離を変更しない。さらに、振動によって誘導されるような小さい回転は許容可能である。これは、ドライババーが、ステージの質量を加速させるように作用する力によって駆動されているため、重要である。
【0094】
ここで、光学投影系とウェハとの間の高度を測定する下向きの干渉計装置の別の実施形態を示す図12bを参照する。ここで、装置を通常600と示す。装置は偏光ビームスプリッタ612を含む差動平面ミラー干渉計610、逆反射体614および1/4波長板612を含むように見られる。干渉計610の上流に設けられているのは、図示はしないが、ビームスプリッタおよび入射ビームを形成し、出力ビームを結合するシャーリングシステムである。
【0095】
干渉計610の下流には、参照フレーム11にしっかりと取り付けられた細長いプラズマ素子622にビームを進行するように、そして素子622からビームを進行するように再度方向付けする回転ミラー620である。プラズマ素子622に向かい合っているのは、さらに参照フレーム11に取り付けられた細長いプレート626である。プレート626に取り付けられているのは、プラズマ素子624である。プレート626およびプラズマ素子624上の平坦な面634は参照面として機能する。
【0096】
微調整制御ウェハステージ420に取り付けられるのは、細長いバーミラー628である。ビームスプリッタ610は、駆動バーから外れて設けられ、折り畳みミラー620のみがそのまま図12aの駆動バーと同じ駆動バー上にある。したがって、折り畳みミラー620はx方向において並進する駆動バー(すなわち、図12aの駆動バーと同じ駆動バー)と共に移動し、干渉計610はツールの参照フレーム内に固定される。
【0097】
ここで、入射ビームおよび出力ビームをそれぞれ630および632として示し、参照ビームを636および638として示し、そして測定ビームを640として示す。あるいは、動作は図12aの実施形態の動作と同様である。この実施形態の利点は、駆動バー上には、折り畳みミラー620しか無く、ほとんど質量が無い点である。この弱点は、さらに長さがあり、ここに乱流が入ってくる点であるが、図12aの実施形態にある安全性(immunity)の特性すべては図12bの実施形態にある。
【0098】
ここで、通常700と示す別の下向きの干渉計装置を示す図12cを参照する。装置700は、偏光ビームスプリッタ712を含む差動平面ミラー干渉計710、逆反射体714、および1/4波長板716を含む。PBS712の下には、ビームスプリッタおよびシャーリングプレート718、そしてビームスプリッタおよびシャーリングプレート718の下には、入力回転ミラー720がある。参照フレーム11に取り付けられるのは、細長い平坦プレート722および細長いプリズム素子724である。プレート722には、細長いプリズム素子728が取り付けられる。プリズム素子728およびプレート722の上のフラットは参照面として機能する。細長いバーミラー726は微調整制御ウェハステージ420に取り付けられる。
【0099】
入射ビームおよび出力ビームはそれぞれ736および738であり、参照ビームはビーム732および734と示され、測定ビームは730として示される。図12aの実施形態に適用される基本的にすべてのものは、図12cの実施形態にも適用されるが、図12cの実施形態は、x方向において並進するバーと同じバー上に設けられた干渉計ビームスプリッタシステムを備えたDPMIである点が異なる。唯一の違いは、参照ミラーが、第2の細長いプリズム素子ではなく、第1の細長いプリズム素子においてその上部に設けられている点である。したがって、この実施形態は、総距離zに、2つのプリズム素子間のy距離を加算した距離を測定する。しかし、これらの2つのプリズム素子が固定されているため、この実施形態は依然、基本的にzのみを測定する。この実施形態で失われ得る良さは、2つの細長いプリズム素子間の空間が変化し(すなわち、メインフレームがy方向に延び)、かつ、この変化が補償されない(図12aにおいては補償された)場合、小さな誤差が生じ得る点である。しかし、この実施形態は、参照ビームが、バーミラー間を進まず、干渉計と第1のバーミラーとの間のみを進むため、参照ビーム中の乱流の影響が減少するという利点を有する。
【0100】
ここで、さらに別の下向きの装置800を示す図12dを参照する。装置800は、参照フレーム11上にあり、粗い調整ステージ418または微調整ステージ420のいずれの上にもない差動平面ミラー干渉計810を含む。干渉計810は、偏光ビームスプリッタ812、逆反射体814、および1/4波長板816を含む。入射ビームを836と示し、出力ビームを838と示す。入射ビーム836は、シヤープレートによって分割され、出力ビームは、同じシヤープレート(図示しないがよく理解されている)によって再結合される。
【0101】
参照ビームは832および834であり、測定ビームは830である。入力回転ミラー820は、第1の細長いバーアセンブリにすべてのビーム用の上方経路を提供する。第1の細長いバーアセンブリは、参照フレーム11に取り付けられた細長いプレート822、細長いプレート822に取り付けられた細長いプリズム素子828を含む。これらの素子上のフラット818は、参照面として機能する。
【0102】
測定ビーム830は、ここでも参照フレーム11に取り付けられた細長いプリズム素子824を介して、微調整制御ウェハステージ420に取り付けられた細長いバーミラー826に進む。ここで、入力折り畳みまたは回転ミラー820は、図12bの実施形態にあるような駆動バー上に設けられる。参照ミラーは、フラット818を含む第1の細長いバーミラーアセンブリである。図12dの実施形態は、図12bの実施形態が図12aの実施形態に対するのと同様に、図12cの実施形態に対する。
【0103】
ここで図13aを参照すると、粗い調整x−yステージ418に取り付けられた干渉計910を含む下向きの装置900が示されている。干渉計910は、偏光ビームスプリッタ912、入力折り畳みプリズム922、逆反射体914、プリズム回転素子927および920、ならびに1/4波長板916および918を含む。
【0104】
粗い調整x−yステージ418に取り付けられるのは細長い回転バー924であり、参照フレーム11には、干渉計910の参照面として機能する平坦なセクション929をさらに含む細長いプリズム素子926が取り付けられる。微調整x−yステージ420に取り付けられるのは細長いバーミラー928である。入力および出力ビーム経路を930と示す。入射ビームは干渉計910まで進行する。入射ビームは、干渉計910のPBS912において、参照フラット929に進行する参照ビーム934、および細長いステージバーミラー928に進行する測定ビーム932に分割される。参照ビームおよび測定ビームはさらに、干渉計910を介して、ビームが出力ビーム930として干渉計910に入った経路と同じ経路に沿って戻るように再結合される。
【0105】
図13bは、図13aの実施形態の変形を示す。ここで下向きの装置1000は、偏光ビームスプリッタ1012を含む差動平面ミラー干渉計1010、逆反射体1018、入力折り畳みプリズム1015、ならびに1/4波長板1014および1016を含む。
【0106】
細長い折り畳みバー1030は粗い調整x−yステージ418に取り付けられ、細長い折り畳みミラー1016は参照フレーム11に取り付けられる。さらに参照フレーム11に取り付けられるのは、干渉計1010の参照面として機能する細長いバーミラー1028である。微調整x−yステージ420上には細長いバーミラー1020が取り付けられる。入力および出力ビーム1022は、干渉計1010への経路そして干渉計1010からの経路と同じ経路に沿って進行する。干渉計1010において、入力および出力ビーム1022は、参照ビーム1024および測定ビーム1026として分割され、そして再結合される。
【0107】
ここで、基本的に図6の実施形態の逆バージョンである装置1040を示す図14を参照する。ここで、参照フレームを1042と示す。参照フレーム1042に対して細長いバープリズム1044および1046が取り付けられる。細長いバーミラー1060は微調整制御ウェハステージ420に取り付けられ、逆反射体1062は粗い調整ステージ駆動バーに取り付けられる。バープリズム1044と1046との間には、プリズム反射体、ならびにPBS層1050および1052を備えた偏光ビームスプリッタ1051である。直角柱1046は粗い調整ステージ418に取り付けられ、入力および出力ビーム経路は1048によって示される。この実施形態は、ウェハステージ420を下向きに見る点を除いて、基本的に図6の様態の逆の様態で動作する。
【0108】
種々の実施形態を説明してきたが、本発明の教示に基づいてさらなる変更をいかに行うかは当業者に明らかであり、このようなすべての変更は本発明の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明がウェハの面に対する光学投影系の高度を正確に測定するように組み込まれ得る、フォトリソグラフィックステッパーまたは走査システムを高度に図式化した斜視図である。
【図2a】
図2aは、本発明の第1の実施形態の(図1の紙の平面から取られた)側面図である。第1の実施形態は、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラーと共に、ステージに取り付けられた開いた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度と、ステージ外の干渉計から高度が測定される点までの距離との和(z+x)を測定する。
【図2b】
図2bは、図2aの実施形態の変形の側面図である。
【図3a】
図3aは、本発明の第2の実施形態の透視図である。第2の実施形態は、ステージ外に取り付けられた、開いた細長いポロミラーと共に、ステージに取り付けられ、開いた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、ステージ外の干渉計から高度が測定される点までの距離を測定する。
【図3b】
図3bは、図3aの第2の実施形態の変形の透視図である。
【図4】
図4は、本発明の第3の実施形態の透視図である。第3の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長いポロミラーと共に、ステージに取り付けられた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度と、ステージ外参照までの直交的線形距離との和を測定する。
【図5】
図5は、本発明の第4の実施形態の側面図である。第4の実施形態は、ステージに取り付けられた細長いプリズムを、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度を測定する。
【図6】
図6は、本発明の第5の実施形態の側面図である。第5の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に、偏光ビーム分割層を有する細長いプリズムを含むステージに取り付けられた干渉計を用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度を測定する。
【図7】
図7は、本発明の第6の実施形態の側面図である。第6の実施形態は、それぞれが偏光ビーム分割層を有する1対の細長いプリズムを含むステージに取り付けられた干渉計を、ステージ外に取り付けられた逆反射体、光源および検出器と共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の2倍を測定する。
【図8a】
図8aは、本発明の第7の実施形態の側面図である。第7の実施形態は、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラーと共に動作し、一部は偏光ビーム分割層、そして一部は反射防止コーティングが施された前面を有する細長いプリズムを有するステージに取り付けられた干渉計を用いて、ウェハに対するフォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線の高度を測定する。
【図8b】
図8bは、図8aの実施形態の下向きの変形の側面図である。
【図8c】
図8cは、図8bの実施形態の変形の側面図である。
【図8d】
図8dは、図8cの実施形態の素子を拡大した側面図である。
【図8e】
図8eは、図8dの素子の代替物を拡大した側面図である。
【図9a】
図9aは、本発明の第8の実施形態の斜視図である。第8の実施形態は、フォトリソグラフィック装置の1つの並進ステージ上に比較的小さい1/4波長板を取り付けたコンパクトな干渉計を用いて、別の並進ステージとステージ外に取り付けられた細長いミラーとの間の高度変化を測定する。
【図9b】
図9bは、図9aのステージに取り付けられた干渉計の一実施形態の側面図であり、同延の直交偏光された参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。
【図9c】
図9cは、図9aのステージに取り付けられた干渉計の別の実施形態の側面図であり、直交するように偏光され、かつ、空間的に隔てられた参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。
【図10a】
図10aは、本発明の第9の実施形態の透視図である。第9の実施形態は、1/4波長板を用いる干渉計を用い、かつ、フォトリソグラフィックステッパーなどの並進ステージ上に取り付けられて、別の並進ステージの上面と細長いステージ外のミラーとの間の高度変化を測定する。
【図10b】
図10bは、図10aの干渉計の側面図であり、説明を簡略化する目的で一部を除いて図示する。
【図11】
図11は、フォトリソグラフィックステッパーまたは走査システムの斜視図である。本発明の下向きの実施形態は、ウェハ面に対する光学投影系の高度を正確に測定するために組み込まれ得る。図11は、粗い調整ステージを位置決めする駆動バーと共に粗い調整ステージおよび微調整ステージを示す。
【図12a】
図12aは、本発明の下向きの実施形態の斜視図である。差動平面ミラーの干渉計および入力ミラーは、粗い調整ステージの駆動バーに取り付けられている。
【図12b】
図12bは、図12aに示す本発明の実施形態に類似するが、差動平面ミラーの干渉計は、ステッパーの粗い調整ステージ上にも微調整ステージ上にも取り付けられていない、実施形態の斜視図である。
【図12c】
図12cは、さらに別の下向きの実施形態の斜視図である。差動平面ミラーの干渉計は、粗い調整ステージの駆動バーに取り付けられている。
【図12d】
図12dは、図12cの実施形態に類似するが、その干渉計は、ステッパーの粗い調整ステージ上にも微調整ステージ上にも取り付けられていない、実施形態である。
【図13a】
図13aは、下向きの実施形態のさらに別の例であり、干渉計は粗い調整x−yステージに取り付けられている。
【図13b】
図13bは、図13aの実施形態の変形である。
【図14】
図14は、図6の実施形態の逆バージョンの側面図である。
(発明の背景)
本発明は概して干渉法に関し、具体的には、干渉装置および干渉方法に関する。干渉装置および干渉方法により、基準面と参照面との間の高度が、面の少なくとも一部が相互に対して移動し得る場合に測定され得る。
【0002】
干渉法は、多数の臨界寸法を測定および制御するために、マイクロ生産プロセスにおいて広く用いられている、しっかりと確立された計測学である。これは、0.1μmより小さい臨界寸法よりも10〜40%よい精度が必要である、半導体などを製造する際に特に重要である。
【0003】
半導体材料から製造された集積回路は、シリコンウェハ上に異なる材料の層を連続して堆積して、パターン化することによって構築され、通常、垂直なz方向を有するデカルトx−y座標を有する、名目的には平坦な露光面内に存在する。パターン化プロセスは、露光、フォトレジストの成長、次いで、下層のエッチングおよびドーピング、次いで、別の層の堆積の組み合わせを含む。このプロセスの結果、ウェハ面上の材料構造が、マイクロメートルの尺度で複雑になり、そして非常に不均一になる。
【0004】
通常、各ウェハは「フィールド」(これは、「グリッド」として公知の名目的には直線的に分布するようにウェハ上に配列されている)と呼ばれるパターンと同じパターンの複数のコピーを含む。常にではないが、各フィールドは1つの「チップ」に対応することが多い。
【0005】
露光プロセスは、ウェハ上で回転されたフォトレジスト上に(そしてその内部に)次の層のパターンの像を投影することを含む。集積回路が正常に機能するには、各連続した投影像がウェハ上にすでにあるパターンと厳密に合致する必要がある。ウェハ上にすでにあるパターンの位置、方向および歪みを決定し、次いで、投影像に対して正しくパターンを配置するプロセスは、「アライメント」と呼ばれる。実際の成果(すなわち、各連続したパターン化された層がいかに厳密にその前の層と合致しているか)は、「オーバーレイ」と呼ばれる。
【0006】
概して、アライメントプロセスは、すでに存在するパターンの実際の形状に合致させるために、ウェハおよび/または投影像ならびに像の所定の歪みの並進的および回転的な位置決めの両方を必要とする。あるパターンを他のパターンの上に載せるには、ウェハと像とを正しく位置決めする必要があるという事実は明らかである。像の実際の歪みも必要であることが多い。熱および振動などの他の影響も補正を必要とし得る。
【0007】
このすべての最終的結論は、ウェハ上にプリントされた第1のレベルのパターンの形状は理想的ではなく、続くすべてのパターンを、第1のレベルのプリントパターンの全体的形状に適合するように可能な程度に調整する必要があることである。露光ツールによって、これらの影響を説明する能力は異なるが、通常、説明され得る歪みまたは形状の変化は、xおよびyの倍率およびスキューを含む。これらの歪みは、並進および回転と組み合わされた場合、平面において完全なセットの線形変換をなす。
【0008】
問題は、投影像とウェハ上にすでにあるパターンとを継続的に合致させることであり、単にウェハ自体を位置決めすることではないため、露光ツールは、ウェハパターン自体と投影像との両方の相対位置、方向、および歪みを効果的に検出または推測することが可能である必要がある。
【0009】
回路パターン自体を直接感知することは難しいため、回路パターンに基準または「アライメントマーク」を加えることによってアライメントを達成し得る。これらのアライメントマークを用いて、レチクルの位置、方向および歪み、および/または投影像の位置、方向および歪みを決定し得る。アライメントマークをさらに、回路パターンと共にウェハ上にプリントし得、これにより、アライメントマークを用いて、ウェハパターンの位置、方向および歪みを決定し得る。アライメントマークは通常、レチクル上に1本以上の透明または不透明な線を含む。線は、ウェハ上にプリントされると、「トレンチ」または「メサ」になる。格子(これは、単にトレンチおよび/またはメサの反復的なアレイ)などのより複雑な構造およびチェックボードパターンも用いられる。アライメントマークは通常各フィールドの「切り溝」の端部に沿って配置されるか、または数個の「マスターマーク」がウェハにわたって分布される。アライメントマークは必要ではあるが、チップ回路部の一部ではないため、チップメーカーの立場からは有効なウェハ面積、すなわち「実装可能面積(real estate)」を無駄にしている。これにより、アライメントマークは可能な限り小さくなり、一辺において数百マイクロメータより小さいことが多い。
【0010】
アライメントセンサは、アライメントマークを「見る」ために露光ツール内に組み込まれている。通常、ウェハ、レチクル、および/または投影像自体用に別個のセンサがある。全体的なアライメント戦略に依存して、これらのセンサは完全に別個のシステムであってもよいし、または効果的に組み合わせて1つのセンサにしてもよい。例えば、投影像を直接見ることが可能なセンサは、ウェハマークに対しては名目的には「ブラインド(blind)」であり、これにより、別個のウェハセンサが必要である。レチクルのアライメントマーク自体を介してウェハを「見る」センサは、基本的にレチクルおよびウェハのアライメントを同時に実行し、これにより、別個のレチクルセンサは必要ではない。投影像中のアライメントマークの位置がレチクルのアライメントマークの位置から推測される場合、像位置に対してレチクルを慎重に較正することが、アライメント工程の前に実行されている必要があることに留意されたい。
【0011】
さらに、上記で示唆されるように、実質的にすべての露光ツールが、ウェハアライメントマークを光学的に検出するセンサを用いる。すなわち、センサは、ウェハ上の1以上の波長に光を投影して、ウェハ平面内の位置関数として、アライメントマークからの散乱/回折を検出する。多くの種類のアライメントセンサが通常用いられており、そしてその光学的構成は、簡単な顕微鏡からヘテロダイン格子干渉計まで全スペクトルをカバーする。さらに、種々のセンサ構成が所与のウェハタイプによって動作がよくなったりまたは悪くなったりするため、ほとんどの露光ツールは、1つより多いセンサ構成を備えて、可能な限り広い範囲のウェハタイプに対して良好なオーバーレイを可能にする。
【0012】
アライメントセンサの総合的な仕事は、露光ツールに対して固定された座標システム中に、ウェハ上に所与のサブセットのすべてのアライメントマークそれぞれの位置を決定することである。次いで、「グローバル」および「フィールドバイフィールド(field−by−field)」と呼ばれる2つの一般的な方法のいずれかでこれらの位置データを用いて、アライメントを実行する。グローバルアライメントにおいて、数個のみのフィールド内のマークは、アライメントセンサ(単数または複数)によって探し出され、データは、ウェハ上のすべてのフィールドの最適なアライメントを決定するために、最適に適合するように組み合わされる。フィールドごとのアライメントにおいて、1つのフィールドから集められたデータを用いて、そのフィールドのみのアライメントが行われる。グローバルアライメントは通常、ウェハ上のすべてのフィールドが探し出されるわけではないためより速く、そして、すべてのデータを共に組み合わせて全体的な最適な適合度を見つけるため、雑音に対する感度が低い。しかし、最適な適合度の結果はフィードフォワードアプローチまたは推測位置アプローチで用いられるため、最適な適合度の結果は露光ツールの全体的な光学機械的な安定性に依存する。
【0013】
アライメントは通常、2つの工程プロセスとして実施される。すなわち、数十ナノメータの精度を有する細密なアライメント工程が、マイクロメートルの精度の最初の粗いアライメント工程に続く。そして、アライメントはウェハをすべての6つの自由度(3つの並進および3つの回転)で位置決めすることを必要とする。しかし、ウェハが投影像平面内にあるようにウェハを調整すること、すなわち、ウェハを平坦化し、そしてウェハのフォーカスをすること(これは、1つの並進の自由度(光軸、z軸またはx−yウェハ方向に平行な法線に沿った移動)、および2つの回転の自由度(ウェハ平面を投影像平面に平行になるように方向付けする)を含む)は通常、アライメントとは別個のものと考えられる。アライメントを指す場合、平面内での並進(2つの自由度)および投影光軸周辺の回転(1つの自由度)のみを意味することが通常である。名称がこのように異なる理由は、必要な精度が異なるからである。平面内の並進および回転に必要な精度は通常、数十ナノメータのオーダ、すなわち、ウェハ上にプリントされる最小のフィーチャサイズまたは臨界寸法(CD)の約20〜30%である必要がある。現在における最新技術のCD値は数百ナノメータのオーダであり、したがって、必要なアライメント精度は100nmより小さい。一方、平面外の並進および回転に必要な精度は、露光ツールのすべての使用可能な焦点深度に関し、これは通常、CD値に近い。したがって、平面外のウェハのフォーカスおよび平坦化は、平面内アライメントほど高い精度を必要としない。さらに、フォーカスおよび平坦化用センサは通常、「アライメントセンサ」とは完全に異なり、そして、フォーカスおよび平坦化は通常、ウェハ上のパターンに依存しない。ウェハ面またはその代用物のみが感知される必要がある。しかし、これは依然、中でも、ウェハの上の光学投影系の垂直位置(高度)に関する正確な知識を必要とする重要なタスクである。この垂直位置の測定を達成するには、例えば、米国特許第6,020,964号に記載されるような干渉計が公知である。しかし、この干渉計は、測定オブジェクトに測定ビームが1回のみ伝播した後に、関連付けられた参照ビームと平行でない測定ビームの影響を受け、光信号上で運搬される情報を電子形態に変換するための、測定オブジェクトへの1回の伝播の後の測定ビームと関連付けられた参照ビームとが平行でないことに起因した、検出器における干渉計の参照ビームおよび測定ビームの有意なシヤーの影響を受け、そして高度に直接関連付けられていない測定ビーム経路の一部への環境および乱流の影響を受けるように見える。
【0014】
したがって、本発明の主な目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が正確に測定され得、測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームおよび関連付けられた参照ビームが平行でないことに起因したビームシヤーが最小になり、測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームおよび関連付けられた参照ビームの非平行性を減少させる装置とを提供することである。
【0015】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が、最小のビームシヤーおよび測定オブジェクトへの1回の伝播の後、測定ビームと関連付けられた参照ビームとの非平行性が減少することにより、正確に測定され得、一方で、測定経路の高度部分のみに沿った媒体の環境および乱流の影響に起因した屈折率の変化に敏感であり、測定の他の部分のみに沿った媒体の環境および乱流の影響に起因した屈折率の変化に敏感でない装置とを提供することである。
【0016】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度が、光学系からウェハ上を見下ろすことによって、またはウェハから光学系を見上げることによって、正確に測定され得る装置とを提供することである。
【0017】
本発明の別の目的は、干渉装置と、ウェハの上のフォトリソグラフィック光学系の高度がウェハのxおよびyの並進によって正確に測定され得、これにより、高度情報を運搬する光信号の周波数で、いかなるドップラーシフトも導入しない装置とを提供することである。
【0018】
本発明の他の目的は、図面と共に以下の詳細な説明を読む場合に、部分的に明らかとなり、残りは以後明らかになる。
【0019】
(発明の説明)
本発明の構造、動作および方法論は、本発明の他の目的および利点と共に、図面と共に詳細な説明を読むことによって最もよく理解され得る。図面中、各部分は参照符号が割り当てられ、参照符号は種々の図面に現れる場合常に、同部分を識別する。
【0020】
本発明は概して干渉法に関し、具体的には、干渉装置および干渉方法に関する。干渉装置および干渉方法により、参照面より上の参照線までの高度が、面の少なくとも一部が相互に対して移動し得る場合に測定され得る。具体的には、投影フォトリソグラフィック装置内のウェハ面の位置に対する光学系の高度を測定することに用いて、焦点を最適化することに特に適している、本発明の7つの実施形態および1つの変形を記載する。
【0021】
周知であるように、光学リソグラフィは、電磁スペクトルの紫外線(UV)の可視部分内またはこの付近にある放射線の投影を介したレリーフ像パターンの生成に関与し、半導体デバイス用の超小型回路パターンを製造する際に広く用いられてきた。現在の投影技術により、解像度を0.1μmより小さくすることが可能である。図1に図示する(参照符号10と示す)のは、本発明の種々の実施形態が組み込まれ得る一般的なフォトリソグラフィック投影系である。システム10を簡略化しながらも十分に詳しく図示して、これを用いて半導体デバイスを生産するように、本発明の実施形態がシステム10中の臨界寸法の関係に関する情報をいかに提供し得るかに関する理解を提供する。図1に見受けられるように、システム10は、投影タイプの結像系であり、その主な素子として、ウェハステージ12、マスクステージ14、ウェハステージ12とマスクステージ14との間の中間空間中にある対物レンズ16、および光源16およびコンデンサ18を含む照射系を有する。
【0022】
ウェハステージ12はウェハ20を保持するように装備され、ある場合には、複数のウェハを処理するためのシャトル移送構成が設けられる。ウェハ20上に形成されるのは、レリーフパターン22であり、これは通常0.1μmより小さいフィーチャを有するチップを含む。レリーフパターン22を、マスクステージ14上に置かれた1つ以上のマスク24の複数の像を形成することによって、ウェハ20上に形成する。これに関して、マスクステージ24は、ウェハステージが静止している間に、照射系によって提供された照射内に配置された停止位置内または停止位置外に移動され得るか、あるいはウェハステージが走査システム内で同期的に移動されている間に、マスクステージ平面にわたって走査され得る。
【0023】
対物レンズ16の光学的構成は、高い開口数において回折が限定された解像度の空中像の形成を可能にする顕微鏡システムに最もよく似ている。照射系は通常、対物レンズの入射瞳内で光源の像の焦点を調整してマスク平面において最大の均一性を提供する。ウェハステージおよびマスクステージのx位置およびy位置、ならびにグローバル座標および相互に対する角関係は、周知の干渉計(図示せず)によって測定される。このタイプの干渉計は、例えば、「Differential Interferometer Arrangements for Distance and Angle Measurements:Principles,Advantages,and Applications」、C.Zanoni、VDI Berichte NR.749(1989年)に図示および記載されている。
【0024】
ステージの運動とは別に、システムの主な素子の残りは通常、熱的に安定しており、そしてそうでない場合にはその位置および移動が正確に制御される必要がある、移動可能な素子から機械的に分離された、厳密な計測学フレームまたは空間フレーム11(点線で図示する)内に保持される。計測学フレーム11は、xおよびyの並進ステージを含む種々の素子を支持するためにも機能する。マスクステージおよびウェハステージの相互および結像系に対する位置および移動に加え、結果的に、ウェハ内のマスクフィーチャを最良に複製する焦点位置を提供するように焦点を最適化するには、ウェハステージと対物レンズ16との間の垂直分離または高度を測定する必要があることも多い。これを達成するために、本発明は、高度を測定する2つのモジュール26および28を用いる。この場合、高度は、モジュール28と、対物レンズ16に関連付けられた参照面30との間の垂直分離である。モジュール26をステージから取り外し、モジュール28をウェハステージ12上に取り付ける。見受けられるように、モジュール26および28は、異なる機能を実行する素子を有する種々の構成で存在し得る。
【0025】
ここで図2aを参照して、側面図(図1の紙面から切り取られる)で示されるのは、通常、サブシステム40として示される本発明の第1の実施形態である。サブシステム40は、モジュール28内に存在するミラー42および44から形成された、ステージに取り付けられた開いた細長いペンタプリズムを含む。ここで、モジュール26は、周知の様態で参照ビームおよび測定ビームを生成する干渉計であり、そして偏光されたマイケルソン干渉計の形態であり得る。続いて記載する第1の実施形態の変形において、モジュール26は、上で参照したZanoniの論文に記載される、平面ミラーの干渉計の形態であるか、または安定性が高い平面ミラー干渉計の形態であり、測定ビームは、モジュール28への2回目の伝播を行う。同文献の全内容を本明細書において参考として援用する。測定ビームの2回目の伝播の記述は、ビーム32および34の1回目の伝播に与えられた記述の対応する部分と同じである。
【0026】
参照面30の低面上でステージ外に取り付けられるのは、細長い平面ミラー46である。モジュール26は、測定ビーム32を反射するミラー42において測定ビーム32を左下に方向付ける。これにより、測定ビーム32はミラー44に衝突し、ミラー44で反射され、ウェハのx−y平面にほぼ垂直な角度のz方向にビーム36として進行する。ビーム36は、ミラー46で反射し、ミラー44へと戻り、ミラー44からミラー42へと反射し、次いで、モジュール26によって示される干渉計へと進行する。モジュール26において、ビーム34は、通常の方法で参照ビームと結合されて、光信号を生成し、次いで、光信号から得られる電子信号を生成する。光信号は、参照ビームと測定ビームとの間の光路長の差に関する情報を備えている。本明細書においてビーム32〜38を別個に示すが、これらは名目的には、同延であることが理解される。
【0027】
電子信号内に含まれる光路長情報は、屈折率、ならびに測定ビームおよび参照ビームの真空波長の知識で処理されて、モジュール26と平面ミラー46との間の物理経路長の変化(これは、モジュール26とモジュール28との間の距離の変化、およびモジュール28と拡張ミラー46との間の高度の変化を含む)を抽出する。高度の変化を決定するために、モジュール26からウェハステージ12上に設けられたモジュール28までのxの距離変化を測定する別の干渉計をモジュール26に設ける。そしてxの距離変化は、物理経路長、x+z(高度)の対応する変化から減算される。
【0028】
特定の最終用途の用途に関して、ステージの高速のスリューレイトによって誘導される環境の変化および乱流の影響によって生じる、測定経路を介した媒体の屈折率の変化を補償する必要があり得る。これを達成するために、共有に係る米国特許出願第09/252,266号、第09/252,440号(USP第6,219,146号)および第09/232,515号(USP第6,124,931号)に開示される装置および方法を用い得る。これらの同時係属中の特許出願の開示を、本明細書においてその全体を参考として援用する。
【0029】
他の特定の最終用途の用途に関して、高度に関する情報を含む電子干渉信号の測定された位相の周期的エラーを補償する必要があり得る。周期的エラーの影響は、以下に示す方法および装置を組み込んだ最終用途の用途の必要に応じて、一部または全体が、減少、および/または測定および補償され得る。これらの方法および装置とは、G.Wilkening and W.Houに対する1994年7月19日に発行された「Heterodyne Interferometer Arrangement」という名称の米国特許第5,331,400号、S.R.Paterson、V.G.BagdamiおよびC.A.Zanoniによって1998年10月06日に出願された「Interferometry System Having Reduced Cyclic Errors」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/168,200号(USP第6,181,420号)、H.A.Hillによって1999年3月15日に出願された「Systems and Methods For Characterizing Cyclic Errors In Distance Measuring and Dispersion Interferometry」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/268,619号(USP第6,137,574号)、およびH.A.Hillによって2000年4月24日に出願された「Systems and Methods For Quantifying Nonlinearities In Interferometry Systems」という名称の同時係属中の共有に係る米国特許出願第09/557,338号に記載されている方法および装置である。3つの同時係属中の出願の内容を本明細書において参考として援用する。
【0030】
高度を測定することが可能であることに加え、干渉計26、サブシステム40、および細長いミラー46を含む第1の実施形態は、ペンタプリズムと平面ミラーとを組み合わせて用いるため、y軸周辺のステージの傾きに敏感でない。しかし、x軸周辺での回転、そしてz軸周辺での偏揺れには敏感である。このように敏感であるため、干渉計モジュール26の検出器において測定ビームおよび参照ビームの角度およびシヤー(横方向のオフセット)が変位することは自明である。参照ビームおよび測定ビームの両方が干渉計を介して往復の変移を行う、第1の実施形態の1回伝播システムに関して、x−y平面における角度変位の大きさは、2(Δθx+Δθz)で与えられる。但し、ΔθxおよびΔθzは、x軸周辺でのステージの回転角度、およびz軸周辺でのステージの偏揺れ角度であり、シヤーは、2(ΔθxL+ΔθzL)で与えられる。但し、Lは実施形態間で異なる特性長である。これらの大きさは、ΔθxおよびΔθzがより大きい値であることを必要とする作業には許容され得ないが、ΔθxおよびΔθzがより小さい値である多くの用途には許容される。ΔθxおよびΔθzの許容値の決定は、混合出力ビームの検出器における縞コントラストの考慮に基づく。
【0031】
第1の実施形態の変形は、モジュール28、細長いミラー46、および平面ミラー干渉計などの2回伝播干渉計の形態、または上で参照したZanoniの論文に記載されるような安定性が高い平面ミラー干渉計の形態のモジュール26を含む。測定ビームの2回目の伝播の説明は、1回目の伝播のビーム32および34に対して与えられた記載の対応する部分と同じである。
【0032】
高度を測定することが可能であることに加え、第1の実施形態の変形は、拡張ミラー46に測定ビームを2回伝播するため、干渉計システムの出力ビームの測定ビームおよび参照ビームの素子の相対的な伝播方向に対して、ステージのx軸周辺での回転、y軸周辺での傾き、そしてz軸周辺での偏揺れに敏感でない。しかし、第1の実施形態の変形は、ステージのx軸周辺での回転、そしてz軸周辺での偏揺れには敏感である。このように敏感であるため、干渉計モジュール26の検出器において測定ビームおよび参照ビームのシヤー(横方向のオフセット)が変位することは自明である。参照ビームおよび測定ビームの両方が干渉計を介した往復の変移を行う、第1の実施形態の変形の2回伝播システムに関して、x−y平面における角度変位の大きさは、4(Δθx+Δθz)で与えられる。但し、ΔθxおよびΔθzは、ステージのx軸周辺での回転角度、およびステージのz軸周辺での偏揺れ角度であり、シヤーは、4(ΔθxL+ΔθzL)で与えられる。但し、Lは実施形態間で異なる特性長である。これらの大きさは、ΔθxおよびΔθzがより大きい値であることを必要とする作業には許容され得ないが、ΔθxおよびΔθzがより小さい値である多くの用途には許容される。ΔθxおよびΔθzの許容値の決定は、混合出力ビームの検出器において、測定ビームと参照ビームとの重複の程度の考慮に基づく。
【0033】
ここで、図2aのペンタプリズム構成の別の例を示す図2bを参照する。ここで、図2aのペンタプリズム素子42および44は、プリズム素子39、41および43を含む光学的に等しいプリズムアセンブリ37に置き換えられる。
【0034】
ここで図3aを参照して、本発明の第2の実施形態の斜視図を示す。第2の実施形態は、ステージ外に取り付けられた、開いて広がったポロミラーと共に、ステージに取り付けられ、開いて広がったペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパー(システム10)の光学対物投影系16に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、およびステージ外の干渉計(26)から高度が測定される点(モジュール28)までの距離を測定する。サブシステム50を含む第2の実施形態を示す。サブシステム50は、多くの点でサブシステム40と同一であるが、サブシステム40を含む第1の実施形態の性能と比べて、その性能が主要な方法で高められている点が異なる。サブシステム40の素子と実質的に同じであるサブシステム50の素子は、図3の参照符号と同じ参照符号を保持する。
【0035】
サブシステム50は、広がった平面ミラー46の代わりに、平面16上に拡張ポロプリズム52を用いるため、サブシステム40とは異なる。拡張ポロプリズム52を用いると横方向のシヤーが測定ビーム内に導入される。これにより、参照ビームが同様のオフセットを有するように、モジュール26内の干渉計を改変する必要がある。
【0036】
ポロプリズム52を用いるため、参照ビームと測定ビームとの間の角度分離および横方向のシヤーの大きさは、干渉計が1回の伝播または2回の伝播のアーキテクチャのいずれであるかに関わらず、ここでは理想的には0である。これは、サブシステム50が、ウェハステージのピッチ、偏揺れおよび回転の変化に敏感でないことを意味する。
【0037】
図3bは、細長いペンタプリズム素子42および44が細長いペンタプリズムアセンブリ37に置き換えられた、図3aの別の実施形態を示す。
【0038】
ここで、本発明の第3の実施形態の斜視図である図4を参照する。第3の実施形態は、相互に協働するステージ上に取り付けられた素子、およびステージ外に取り付けられた素子を用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、およびステージ外の基準までの直交直線距離を測定する。第3の実施形態をサブシステム60として示す。サブシステム60は主な素子として、ステージ外の光源および検出器モジュール62、ステージ上の細長いペンタプリズムおよび偏光ビームスプリッタモジュール64、ステージ外の開いたポロプリズム66、およびステージ外の細長いポロプリズム68を含む。プリズム68は、プレート30の底面に固定され、モジュール62およびプリズム66はシステムの計測学フレーム(図示せず)に対して固定され、モジュール64にはウェハステージ12が固定して取り付けられ、このためモジュール64はウェハステージ12と共に移動する。
【0039】
ステージ上のペンタプリズムおよび偏光ビームスプリッタモジュール64は、低平面ミラー70と、上平面ミラー72、低平面ミラー74、およびこれら2つの間に挟まれた偏光ビームスプリッタ層76(PBS)を含む上平面ミラーアセンブリとを含む。
【0040】
ステージ外の光源および検出器モジュール62を、入射ビーム78を提供するように周知の様態で構成する。入射ビーム78は、周波数f1が異なる、2つの直交偏光素子を含む。レーザなどの入射ビーム12の光源10は、種々の任意の周波数変調装置および/またはレーザであり得る。例えば、レーザは、当業者に公知の種々の任意の従来技術において安定化されたガスレーザ(例えば、HeNeレーザ)であり得る。例えば、T.Baerらに対する「Frequency Stabilization of a 0.633μm He−Ne−longitudinal Zeeman Laser」、Applied Optics、19、3173〜3177(1980年)、1975年6月10日にBurgwaldらに対して発行された米国特許第3,889,207号、および1972年5月9日にSandstromらに対して発行された米国特許第3,662,279号を参照されたい。あるいは、レーザは、当業者に公知の種々の任意の従来技術のうちの1つにおいて頻繁に一般に用いられるダイオードレーザであり得る。例えば、T.OkoshiおよびK.Kikuchiの「Frequency Stabilization of Semiconductor Lasers for Heterodyne−type Optical Communication Systems」、Electronic Letters、16、179〜181(1980年)、ならびにS.YamaqguchiおよびM.Suzukiの「Simultaneous Stabilization of the Frequency and Power of an AlGaAs Semiconductor Laser by Use of the Optogalvanic Effect of Krypton」、IEEE J.Quantum Electronics、QE−19、1514〜1519(1983年)を参照されたい。
【0041】
2つの光学的振動数は、以下の技術のうちの1つによって生成され得る。これらの技術とは、(1)Zeemanのスプリットレーザの使用、(例えば、1969年7月29日にBagleyらに対して発行された米国特許第3,458,259号、G.Bouwhuisによる「Interferometrie Mit Gaslasers」、Ned.T.Natuurk、34、225〜232(1968年8月)、1972年4月18日にBagleyらに対して発行された米国特許第3,656,853号、およびH.Matsumotoによる「Recent interferometric measurements using stabilized lasers」、Precision Engineering、6(2)、87〜94(1984年)を参照されたい)、(2)1対の音響光学ブラッグセルの使用(例えば、Y.OhtsukaおよびK.Itohによる「Two−frequency Laser Interferometer for Small Displacement Measurements in a Low Frequency Range」、Applied Optics、18(2)、219〜224(1979年)、N.Massieらによる「Measuring Laser Flow Fields With a 64−Channel Heterodyne Interferometer」、Applied Optics、22(14)、2141〜2151(1983年)、Y.OhtsukaおよびM.Tsubokawaによる「Dynamic Two−frequency Interferometry for Small Displacement Measurements」、Optics and Laser Technology、16、25〜29(1984年)、H.Matsumoto(前出)、1996年1月16日にP.Dirksenらに対して発行された米国特許第5,485,272号、N.A.RizaおよびM.M.K.Howladerによる「Acousto−optic system for the generation and control of tunable low−frequency signals」、Opt.Eng.、35(4)、920〜925(1996年)を参照されたい)、(3)1つの音響光学ブラッグセルの使用(例えば、1987年8月4日にG.E.Sommargrenに対して発行された共有に係る米国特許第4,684,828号、1987年8月18日にG.E.Sommargrenに対して発行された共有に係る米国特許第4,687,958号、P.Dirksenら(前出)を参照されたい)、(4)ランダムに偏光されたHeNeレーザの2つの縦方向モードの使用(例えば、J.B.FergusonおよびR.H.Morrisによる「Single Mode Collapse in 6328 A HeNe Lasers」、Applied Optics、17(18)、2924〜2929(1978年)を参照されたい)、(5)レーザに内蔵された複屈折素子などの使用(例えば、V.EvtuhovおよびA.E.Siegmanによる「A ”Twisted−Mode” Technique for Obtaining Axially Uniform Energy Density in a Laser Cavity」、Applied Optics、4(1)、142〜143(1965年)を参照されたい)、または1998年4月17日にH.A.Hillによって出願された「Apparatus to Transform Two Non−Parallel Propagating Optical Beam Components into Two Orthogonally Polarized Beam Components」という名称の米国特許出願第09/061,928号に記載されるシステムの使用である。これらの文献の内容を本明細書において参考として援用する。
【0042】
ビーム78の光源に用いられる特定のデバイスは、ビーム78の直径および発散度を決定する。所定の光源(例えば、ダイオードレーザ)に関して、従来のビーム形成光学素子(例えば、従来の顕微鏡の対物レンズ)を用いて、続く要素に適切な直径および発散度をビーム78に提供する必要がある。光源が、例えばHeNeレーザである場合、ビーム形成光学素子は必要でなくてもよい。
【0043】
入射ビーム78はPBS層76に入射し、その偏光素子のうちの1つは、PBS層76からミラー70に反射され、測定ビームとして測定経路に沿って進行し始める。ミラー70に当たった後、この偏光素子は、測定ビーム素子82としてポロプリズム68に進む。ビーム素子82は、測定ビーム素子84としてミラー70に返された後、ポロプリズム68に入る。ビーム素子84は、PBS層76から反射され、そしてリターンビーム80の測定素子としてモジュール62内に設けられた検出器(図示せず)に進む。
【0044】
ビーム78の他の偏光素子は、PBS層76を透過し、参照ビーム素子86としてポロプリズム66(この場合、ポロプリズム66は参照である)に進む。参照ビーム素子86は、参照ビーム素子88としてポロプリズム66によって返される。参照ビーム素子88は、PBS層76を透過し、リターンビーム80の参照ビーム素子として組み合わされる。ビーム80の参照ビーム素子および測定ビーム素子は周知の様態で混合および分析され、z+xの寸法(そのx素子は別の干渉計(図示せず)を介して、またはモジュール62によって生成されたさらなるビームの使用を介して決定されるが、周知の様態でウェハステージ12上に設けられた平面参照ミラーに送られる)に関連した位相情報を抽出する。
【0045】
第3の実施形態は、x軸、y軸およびz軸周辺でのステージの回転に敏感でなく、y軸には横方向のシヤーを有さず、x軸およびz軸に横方向のシヤーを有する。x軸の横方向のシヤーの大きさはΔθxayで与えられる。但し、ayは、入射ビーム78と出力ビーム80との間の空間である。z軸の横方向のシヤーの大きさはΔθzayで与えられる。
【0046】
ここで、本発明の第4の実施形態の側面図(図1のx−z平面)である図5を参照する。第4の実施形態は、ステージに取り付けられた細長いプリズムを、ステージ外に取り付けられた逆反射体および平面ミラーと共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の変化を測定する。サブシステム90として示す第4の実施形態は、その主な素子に、ステージ外の干渉計92、ウェハステージ12に固定して取り付けられて、ウェハステージ12と共に移動する、細長い(z方向)ステージ上のプリズムアセンブリ94、およびステージ外の逆反射体96(例えば、コーナーキューブ)、およびプレート30の下面に固定して取り付けられた細長い平面ミラー98を含む。干渉計92および逆反射体96は、システム計測学フレームに固定して取り付けられる(図示せず)。
【0047】
干渉計92は、例えば、差動平面ミラータイプ(DPMI)または高い安定度の差動平面ミラータイプ(HSDPMI)であり得、そして測定ビーム104を生成するように動作する。測定ビーム104は、サブシステム90の種々の他の素子間を進行して、測定ビーム106として返る。測定ビーム106は、周知の方法で干渉計92内の参照ビームと結合されて、これらのビーム間の光路長の差に関連した位相情報を生成する。この情報は、電子的に分析されて、高度変化を直接抽出する。したがって、この実施形態は、高度情報が任意のx方向の測定から完全に外れているという特性を利点として有する。この特性は、xおよびyの任意の測定値より比較的小さい光路長を有する高度が、環境の影響および乱流の影響によって生じた屈折率の変化に対して実質的に敏感でないため、この特性が重要である。結果、これらの影響に対する補償は、高度変化の測定の際に必要でなくともよく、これにより、システムの複雑さが相当低くなり、したがってコストも低くなる。さらに、この実施形態は有利に位相シフト素子を必要としないことに留意されたい。
【0048】
第4の実施形態のアーキテクチャはさらに、x軸、y軸およびz軸周辺の角度変化に対して敏感でないが、x、yおよびzにおいて横方向のシヤーを有さない。xにおける横方向のシヤーの大きさは、4ΔθxLRで与えられる。但し、LRは、逆反射体の空間である。yにおける横方向のシヤーの大きさは、8ΔθyLRで与えられ、zにおける横方向のシヤーの大きさは、4Δθzzで与えられる。xにおいてさらにステージ並進によって生じる横方向のシヤーがあり、これは2Δzで与えられる。上述の横方向のシヤー素子はすべて1回伝播システム用である。
【0049】
図6は、本発明の第5の実施形態の側面図(x−z平面)である。第5の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に動作し、偏光ビーム分割層を有するステージに取り付けられた細長いプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度変化を測定する。サブシステム120として示す第5の実施形態は、ステージ外の光源および検出器モジュール122、ステージ上の細長いポロプリズムのビームスプリッタアセンブリ124、ステージ外の逆反射体126、およびプレート30の下面に固定して取り付けられた、平坦でステージ外の細長いミラー128を含む。
【0050】
モジュール122および逆反射体126は、システムの計測学フレームに固定して取り付けられ、逆反射体126は好適には、偏光保持光学系であるが、コーナーキューブであり得る。
【0051】
アセンブリ124は、最も外側の面上に偏光ビーム分割層132(第1のPBS)を備えた第1の光学的に平坦なプレート素子130、および最も内側の面上に偏光ビーム分割層136(第2のPBS)を備えた第2の光学的に平坦なプレート素子134を含む。測定ビームを反射し、参照ビームを透過するように、第1および第2のPBSを好適には構築する。
【0052】
上述した周波数が異なる、直交偏光されたビーム素子を有する入射ビーム138を提供するように、光源および検出器モジュール122を構成する。ビーム138の偏光素子のうちの1つは、干渉計の測定ビームとして機能し、通常138Mと示す。一方、他の偏光素子は、参照ビームとして機能し、通常138Rとして示す。
【0053】
ビーム138がPBS132に遭遇すると、ビーム138は、平坦な細長いミラー128に進むビーム138Mによって偏光の符号化された素子に分割される。ビーム138は、ミラー128で反射してプレート素子134の方向へと進む。プレート素子134において、ビーム138は、屈折されてPBS136に進み、PBS136で反射し、素子134の最も外側の面で屈折され、そして逆反射体126に進む。ビーム138は、逆反射体126から素子134に戻り、再度最も外側の面で屈折され、PBS136に進み、PBS136で反射され、そして次いで再度最も外側の面で屈折される。この後、ビーム138は、リターンビーム138MRとして平坦で細長いミラー128に進む。平坦なスティックミラー128は、ビーム138MRを反射し、これにより、ビームはPBS132に戻り、PBS132から、ビーム138は反射されて、ビーム140の測定ビーム素子になる。
【0054】
参照ビーム138RはまずPBS132を通過し、このプロセスで屈折され、次いで、素子130の下面を出射する際に再度屈折される。参照ビーム138Rは次いで、PBS136に進み、通過する際に屈折され、次いで、最も上側の面から素子134を出て、逆反射体126に進む。ビーム138Rは、逆反射体126からビーム138RRとして反射される。ビーム138RRは、入射経路とは逆の経路においてプリズムアセンブリ124に戻る。ビーム138RRは、PBS132においてビーム138MRと再統合され、ビーム140の参照ビーム素子として進む。ビーム138MRおよび138RRは、周知の方法で再結合および分析されて、位相情報を抽出する。この位相情報から、高度変化が、電子信号処理手順を用いて決定される。
【0055】
この実施形態は、いくつかの有利な特性を有する。これらの特性は以下である。(1)位相シフト素子が必要でない、(2)測定ビームおよび参照ビームがxにおいて同延であるため、xにおいてドップラーシフトはない、および(3)さらに測定ビームおよび参照ビームがxにおいて同延であるため、xにおいて屈折率の変化を補償する必要はない。但し、高度変化は直接測定されるため、精度に関する特定の要件を満たすためにzにおいて補償が必要である場合がある。精度に関する特定の要件を満たす必要がない場合にはzにおいて補償は必要でない。
【0056】
x軸、y軸およびz軸周辺でのステージの回転に敏感でない第5の実施形態は、以下のような横方向のシヤーの寄与率を有する。x軸において、横方向のシヤーは4ΔθxLRである。y軸において、横方向のシヤーは8ΔθyLRで与えられる。z軸において、横方向のシヤーは4Δθzzおよび4Δzで与えられる2つの項を有する。
【0057】
ここで、本発明の第6の実施形態の側面図(x−z平面)である図7を参照する。第6の実施形態は、それぞれPBS層を備え、ステージ外に取り付けられた光源、検出器および逆反射体と共に動作する、1対のステージに取り付けられた細長いプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の2倍の変化を測定する。
【0058】
通常、サブシステム150として示す第6の実施形態は、ステージ外に取り付けられた光源152、2つのプリズム偏光ビームスプリッタ素子160および162を含む細長いプリズム偏光ビームスプリッタアセンブリ154、ステージ外に取り付けられた検出器156、およびプレート30の下面に固定して取り付けられたステージ外のポロの細長いミラー158を含む。光源152および検出器156は、寸法を安定させるためにシステムの計測学フレーム内に固定して取り付けられる。
【0059】
光源152を、上述した異なる周波数からなる直交偏光されたビーム素子を有する入射ビーム164を提供するように構築する。入射ビーム164は、図6の類似物の説明に関して上述したように、素子160の第1のPBS層においてこれらの素子に分割される。素子のうちの1つは測定ビーム164M1としてミラー158に進み、他の素子は出力ビーム168の参照素子として検出器156に直接進む。
【0060】
ビーム164M1は、ポロミラー158によってy方向において横方向に配置され、そしてビーム164M2としてウェハステージ12上で素子160に向かって返される。この後、ビーム164M2は素子162に方向付けられ、素子162はビーム164M2をビーム164M3としてポロミラー158に再度方向付けする。ビーム164M3は、ビーム164M2と同じ平面にある。ビーム164M3は、ポロミラー158によって横方向にオフセットされ、ビーム164M4として素子162に返される。ここで、ビーム164M4はビーム164M1およびビーム164Rと同じ平面にある。測定ビーム164M4は、素子162の最後のPBSにおいてビーム164Rと再統合される。このビームは、素子162において、ビーム168の測定素子として検出器156に進行する。
【0061】
ビーム164Rおよび164M4は混合されて、位相情報を含む電子信号を生成する。位相情報から、高度の2倍の変化が、電子信号処理手順を用いて、直接抽出される。ここでも、この実施形態は、図6の第5の実施形態の特性と同じ有利な特性を有する。さらに、素子160と162との間の中間空間はカバーされて、この空間内で進行する測定ビームセグメントおよび参照ビームセグメント上で動作し得る乱流の影響を減少させ得ることが理解される。
【0062】
第6の実施形態は、x軸、y軸およびz軸周辺の角回転に敏感でなく、横方向のシヤーも有さない。
【0063】
ここで、本発明の第7の実施形態の側面図(x−z平面)である図8aを参照する。第7の実施形態は、一部は偏光ビーム分割層、そして一部は反射防止コーティングが施された前面を有し、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラー、光源、検出器モジュールと共に動作する、細長いステージに取り付けられたプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度変化を直接測定する。
【0064】
サブシステム180として示す第7の実施形態は、ステージ外に取り付けられた光源および検出器モジュール182、ステージ上に取り付けられた細長い直角柱186、およびプレート30の下面に固定して取り付けられたステージ外の細長い平面ミラー192を含む。
【0065】
プリズム186は、好適には溶融ケイ酸から製造され、斜辺面の半分以上に偏光ビーム分割層188(PBS)を有し、残りの部分には反射防止(AR)コーティング186が施される。
【0066】
サブシステム180の参照ビームおよび一方では測定ビームとして機能する1つの素子に関して上述したように、異なる周波数の直交偏光された素子を有する入射ビーム190を提供するようにモジュール182を構築する。ここでも、測定ビーム素子を反射し、参照ビーム素子を透過するようにPBS188を構築する。
【0067】
PBS層188に当たると、ビーム190は、参照ビーム190Rおよび測定ビーム素子190M1に分割される。ビーム190RはPBS188において屈折されて、プリズム184の後面に進行し、後面で反射して、次いで、プリズム184の底面で反射する。この後、ビーム190RはPBS188において再度屈折されて、出力ビーム200の参照ビーム素子になる。
【0068】
ビーム190M1はミラー192に進み、ミラー192によってビーム190M2としてプリズム184に再度方向付けされる。ビーム190M2はプリズム184に入射すると屈折され、内部で2度反射され、そしてビームがビーム190M3としてプリズム184から出ると再度屈折される。ビーム190M3は、ビーム190M4としてミラー192から反射する。ビーム190M4は、PBS188で反射されて、PBS188において参照ビーム190Rと再統合されて、出力ビーム200の測定素子を形成する。
【0069】
ビーム200の素子は混合され、電子的に分析されて、x位置またはずれに関するいかなる情報とも無関係に高度変化を直接決定する。
【0070】
第7の実施形態は、x軸およびy軸の周辺の角回転に敏感ではないが、z軸における角回転は2Δθzで与えられる。横方向のシヤーに対する感度は以下のようである。x軸において、横方向のシヤーは4Δθxzで与えられる。y軸において、横方向のシヤーは8Δθyzで与えられる。z軸において、横方向のシヤーは2ΔθzLおよび2Δzで与えられる。第7の実施形態の利点は、その非逆転特性、横方向のシヤーの減少、溶融ケイ酸内の測定ビームおよび参照ビーム用の経路が等しいこと、乱流に対する感度の減少、およびz方向のずれにおける相対的なビームシヤーがないことを含む。
【0071】
第7の実施形態の変形は、ステージ外のミラー192を、ビームの対190M1/190M4と190M2/190M3との間に横方向のオフセットを作成する細長いポロプリズムと交換することによって製造され得る。第7の実施形態のこの変形は、x軸、y軸およびz軸の周辺の角回転に敏感ではなく、xにおける横方向のシヤーは第7の実施形態の半分であり、これはyおよびzにおいても同じである。
【0072】
図8bは、サブシステム180の逆バージョンを示す。サブシステム180において、そのバーミラー192は、プレート30の代わりにウェハステージ12に取り付けられ、素子182および184はステージ外にある。
【0073】
図8cは、図8bのサブシステム180の変形を示す。この変形において、バーミラー192は、図8dの断面図に示すポロプリズム191と交換される。
【0074】
図8eは、図8cおよび図8dのポロプリズム191の代わりに用いられ得る別のプリズム素子193を示す。
【0075】
ここで、システム200として示す本発明の第8の実施形態の斜視図である図9aを参照する。システム200は、フォトリソグラフィック装置の1つの並進ステージ(ここでは、202として示すx並進ステージ)上に比較的小さい1/4波長板を取り付けたコンパクトな干渉計208を用いて、別の並進ステージ(204として示すy並進ステージ)とステージ外に取り付けられた細長いミラー212との間の高度変化を測定する。y並進ステージ204には、必要な公差および垂直エッジ207に対して光学的に平坦な下面を有する細長いミラー206が設けられる。xおよびy並進ステージが移動すると、システム200は、y並進ステージの細長いミラー206の下面と、基準線に沿った細長いミラー212の底面との間の高度変化を測定する。
【0076】
干渉計208は好適には、HSPMIタイプであり、図9bおよび図9cそれぞれに関して説明する2つのモードのうちの1つで動作され得る。ここで図9bを参照すると、図9aのステージに取り付けられた干渉計208の一実施形態のより詳細な側面図が示されている。この実施形態は、同延の直交偏光された参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。本図に見られるように、ステージ外の光源211は、上述したように、異なる周波数からなる1対の直交偏光されたビームを含む入射ビーム214を提供する。ビーム214は、光源とx並進ステージ202との間の中間自由空間内に提供され得るか、またはx並進ステージ202と共に進行する出力端部を有するファイバ送達システムを介して提供され得る。リターンビーム216は干渉計208を出て、混合偏光子213を通り、検出器218まで進行する。検出器218は、位相情報を高度変化に変換するために解析される電子信号217を生成する。
【0077】
図9bに見られるように、干渉計208は、PBS層226を有する偏光ビームスプリッタ224、および偏光ビームスプリッタ224の底面に光学的に取り付けられた逆反射体222を含む。偏光ビームスプリッタ224の右出力切小面上に位置付けされるのは、1/4波長板230を介してミラー207へのビームおよびミラー207からのビームを方向付ける折り畳みミラー210である。偏光ビームスプリッタ224の上面の上に取り付けられるのは、細長い測定ミラー212へとビームが進行し、かつ、細長い測定ミラー212からビームが進行する経路内にある別の1/4波長板228である。
【0078】
x位置またはx並進ステージ202のx位置の変化を測定するために、別個のステージ外の干渉計を用いて、入射ビーム219および出力ビーム221を生成および受け取り得る。入射ビーム219および出力ビーム221は、ミラー206の垂直面207と相互に作用し合い、垂直面は周知の様態で平面オブジェクトミラーとして機能する。
【0079】
入射ビーム214、出力ビーム216の生成、および偏光の符号化された測定ビームおよび参照ビームを用いて折り畳まれたHSPMIとしての干渉計208の動作は、当業者によく理解され、上述のZanoniの論文において詳細に説明されているため、本明細書においてはさらに詳細に説明しない。しかし、ステージ外のミラー212とミラー207との間の高度変化を測定できるのは、細長いミラー212およびミラー207の下面を同時に見、そしてx並進ステージおよびy並進ステージが移動するように、x並進ステージ上にHSPMIを位置付けた特定のアーキテクチャの結果である。この特定のさらなる構成により、小さい1/4波長板の使用が可能になり、この結果、その付随的な利点を備えたコンパクトなステージ上の干渉計が得られる。
【0080】
図9cは、図9aのステージに取り付けられた干渉計208’の別の実施形態の側面図であり、直交偏光された別個の参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。この実施形態において、入射ビームは偏光ビームスプリッタ242の使用を介して空間的に離れている直交偏光されたビーム素子を有する。偏光ビームスプリッタ242は、ビームスプリッタ224に素子のうちの1つを直接透過する一方で、他の素子を折り畳みミラー244に垂直に下向きに反射する。折り畳みミラー244は、次いで、第2の素子をビームスプリッタ224に方向付ける。別個の直交偏光されたビーム素子は、干渉計208’を通過する場合に、周知の様態で参照ビームおよび測定ビームとして機能する。干渉計208’を通過した後、測定素子および参照素子は、折り畳みミラー248および偏光ビームスプリッタ246を介した出力ビーム216の素子として進行するように再結合される。出力信号216は、偏光子213および検出器218を介して電子信号217に変換され、次いで、高度変化が電子信号プロセッサ220を介して決定される。
【0081】
ここで、本発明の第9の実施形態の側面図を示す図10aを参照する。第9の実施形態は、1/4波長板を用いる干渉計を用い、かつ、フォトリソグラフィックステッパーなどの並進ステージ上に取り付けられて、別の並進ステージの上面と細長いステージ外のミラーとの間の高度変化を測定する。
【0082】
図10aに見られるように、システム300として第9の実施形態を示す。システム300の主なコンポーネントは、x並進ステージ302、y並進ステージ304、および干渉計308がy並進ステージ304の特定の素子とステージ外に取り付けられた細長いミラー310との間にあるように、寸法的に安定したブラケット306を介してx並進ステージ302に取り付けられた干渉計308を含む。
【0083】
y並進ステージ304は、必要な公差で光学的に仕上げられた上面を有する細長いミラー340を備え、y−z平面において垂直に方向付けられた細長い切小面342をさらに有する。入射ビーム318および出力ビーム320は、ステージ外に取り付けられた干渉計を介して切小面342と相互に作用し合って、周知の様態で対物ミラーとして動作する、x並進ステージ302、垂直切小面342の位置または位置変化を測定し得る。
【0084】
ここで図10bを参照する。図10bは、システム300の選択された他の素子は示すが、説明を簡略化する目的で一部を除いて示す、図10aの干渉計308の斜視図である。図10bに見られるように、干渉計308は、PBS層332を有するビーム偏光ビームスプリッタ330、コーナーキューブ334または偏光保存光学系、偏光ビームスプリッタ330の上面および下面の上および下に位置決めされた1対の1/4波長板336および338を含む。同延の直交偏光されたビーム素子を含む入射ビーム312は干渉計308に入射し、偏光の符号化された測定ビームおよび参照ビームとして干渉計308を通過する。測定ビームおよび参照ビームは射出ビーム314の素子として再結合される。射出ビーム314はミキサー317に送られて、x並進ステージ302およびy並進ステージ304が相互に対して移動した場合の、ミラー310の底面とミラー340の上面との間の高度変化を表す位相情報を含む、混合された出力ビーム319を生成する。混合された出力ビーム319は検出器316に送られる。検出器316は、出力ビーム319を電子出力信号321に変換する。次いで、電子出力信号321は電子アナライザ321に送られ、電子アナライザ321において、高度変化が電子的に決定される。参照経路および測定経路はガラスの中における光路長のバランスを取る必要があり、これを行うために、単に上述の説明を簡略化するために説明を省いたさらなるガラスを介して参照区間(reference leg)を送り得る必要があることが明らかである。
【0085】
ここで、フォトリソグラフィックステッパー410の斜視図を示す図11を参照する。本発明の実施形態を下向きに見ると、光学投影系412と、通常414のように示すウェハステージシステムとの間の高度を正確に測定するために組み込まれ得る。光学投影系412は、図1のステッパー10の説明に関して説明したように、参照フレーム11に取り付けられたプレート416に固定して取り付けられる。
【0086】
ウェハステージシステムは、粗い調整ステージ418を含み、ステージ418の上にはウェハを置く微調整(fine)ステージ420を含む。粗い調整ステージ318の水平位置は、x駆動バー422およびy駆動バー424によって決定される。x駆動バー422およびy駆動バー424は、エアベアリング(図示せず)によって粗い調整ステージ418と結合され、粗い調整ステージ418はx−y平面においてエアベアリング上にある。微調整ステージ420は、粗い調整ステージ418に対して移動され、x−y−z平面において光学投影系412に対するウェハの正確な位置を決める。この目的から、微調整ステージは、微調整ステージが3つの並進および3つの回転である、6つの自由度を有するように周知の手段が提供される。
【0087】
システム410を、簡略化しながらも、十分に詳細に示して、半導体デバイスを製造するために用いられるように、通常下向きの本発明の実施形態がいかに本発明に組み込まれ得るかの理解、およびシステム410の臨界寸法関係に関する情報を提供する。システム410内に組み込まれ得る種々の下向きの実施形態において、これらの実施形態は1本以上の軸上に存在し得るか、または1つより多い実施形態がハンドオフ構成において1本の軸に関連付けられ得、但し、1つはその軸に沿った位置をある所定の距離についてモニタリングし、次いで、別の実施形態は別の所定の距離をカバーするようにモニタリングし、カバーされたその2つの所定の距離はいくらか重複することに留意されたい。
【0088】
ここで、下向きのシステム500(測定ビーム(単数または複数)の最後のセグメントが、光学投影系の視点からウェハステージまたはその代用物に最初に衝突する意味で下向きに見る)の斜視図を示す図12aを参照する。システム500は、粗い調整ステージ418の駆動バーに取り付けられた差動平面ミラー干渉計514を含み、偏光ビームスプリッタ(PBS)512、PBS512の左切小面に取り付けられた逆反射体514、PBS512の上切小面の上に取り付けられた1/4波長板516、PBS512の底切小面の下に設けられたシヤープレートおよびビームスプリッタ518、ならびにシヤープレートおよびビームスプリッタ518の下に設けられた入力回転ミラー520を含む。
【0089】
1/4波長板516の上には、参照フレーム11に固定して取り付けられた細長いプリズム素子522があり、プリズム素子522のちょうど向かい側には、プレート526に取り付けられ、次いでさらに参照フレーム11に固定して取り付けられた別のプリズム素子524がある。素子524の下には、微細に制御されたウェハステージ420に固定して取り付けられた細長いバーミラー528がある。
【0090】
上述したように、入射ビーム530は、回転ミラー520によって上方に反射された後、干渉計510に入る。出力ビーム532は、上述のように、適切な検出および1回の処理手段に向けられる。測定ビーム540は、干渉計510から、細長いプラズマ素子522および524の角をなす切小面を介して、バーミラー528まで進む。参照ビーム536および538は、干渉計510から、細長いプラズマ素子522の角をなす切小面を介して、参照面534まで進む。
【0091】
システム500の動作において、ステージはxおよびyにおいて移動するが、干渉計514とステージとが固定されており、干渉計514がx方向において移動するようにステージを追うため、ステージ420上のバーミラー528とx方向における測定ビーム540との間には相対的移動はない。x駆動バー422が移動すると、干渉計514がx方向において移動するように干渉計514を運ぶ。したがって、測定ビーム540は、x方向において移動し、ステージがx駆動バー422に固定されているため、ステージと正確に同じ速度で移動する。したがって、ステージ420上のバーミラー528がx方向において実質的に干渉計514と共に移動し、粗い調整ステージ418はこれにくっついて移動する。そして、粗い調整ステージ418の上には、その細密な調整を有する微調整ステージ420があるが、x方向に固定されている。しかし、y方向において、ステージは移動し、これゆえにy方向においてバーがある必要がある。すなわち、y方向において、下に来る測定ビーム540はy方向において固定される。しかしステージはy方向において固定されない。
【0092】
x方向においてこれを行うことを所望する場合、別の干渉計およびミラーの全セットを用いるオプションがある。さらに、1方向における移動をカバーするようにこの構成を実際に複製して、次いで、ウェハの残りの半分に行くことによって、これらのシステムのうちの1つをウェハのもう一方の側上に置き、握手するような形状にし得る。すなわち、これらのシステムはすべての動的範囲をカバーするために、範囲の一部が重複する。
【0093】
システム500は偏光干渉計であり、出力ビームおよび参照ビームおよび測定ビームが平行であるため、参照ビームおよび測定ビーム両方に対して敏感でない(伝播が2回の干渉計)特性を有する。バーミラーが角度を変えた場合には、ビーム間に所定のシヤーがあり得るが、横方向のシヤーのみで、角度の相対的変化はない。さらに、zが直接測定されるため、xおよびy方向のスピードに関する情報は必要でない。さらに、干渉計510は上および下に移動し得る。この運動は、干渉計510がDPMIであるため、測定されている距離を変更しない。さらに、振動によって誘導されるような小さい回転は許容可能である。これは、ドライババーが、ステージの質量を加速させるように作用する力によって駆動されているため、重要である。
【0094】
ここで、光学投影系とウェハとの間の高度を測定する下向きの干渉計装置の別の実施形態を示す図12bを参照する。ここで、装置を通常600と示す。装置は偏光ビームスプリッタ612を含む差動平面ミラー干渉計610、逆反射体614および1/4波長板612を含むように見られる。干渉計610の上流に設けられているのは、図示はしないが、ビームスプリッタおよび入射ビームを形成し、出力ビームを結合するシャーリングシステムである。
【0095】
干渉計610の下流には、参照フレーム11にしっかりと取り付けられた細長いプラズマ素子622にビームを進行するように、そして素子622からビームを進行するように再度方向付けする回転ミラー620である。プラズマ素子622に向かい合っているのは、さらに参照フレーム11に取り付けられた細長いプレート626である。プレート626に取り付けられているのは、プラズマ素子624である。プレート626およびプラズマ素子624上の平坦な面634は参照面として機能する。
【0096】
微調整制御ウェハステージ420に取り付けられるのは、細長いバーミラー628である。ビームスプリッタ610は、駆動バーから外れて設けられ、折り畳みミラー620のみがそのまま図12aの駆動バーと同じ駆動バー上にある。したがって、折り畳みミラー620はx方向において並進する駆動バー(すなわち、図12aの駆動バーと同じ駆動バー)と共に移動し、干渉計610はツールの参照フレーム内に固定される。
【0097】
ここで、入射ビームおよび出力ビームをそれぞれ630および632として示し、参照ビームを636および638として示し、そして測定ビームを640として示す。あるいは、動作は図12aの実施形態の動作と同様である。この実施形態の利点は、駆動バー上には、折り畳みミラー620しか無く、ほとんど質量が無い点である。この弱点は、さらに長さがあり、ここに乱流が入ってくる点であるが、図12aの実施形態にある安全性(immunity)の特性すべては図12bの実施形態にある。
【0098】
ここで、通常700と示す別の下向きの干渉計装置を示す図12cを参照する。装置700は、偏光ビームスプリッタ712を含む差動平面ミラー干渉計710、逆反射体714、および1/4波長板716を含む。PBS712の下には、ビームスプリッタおよびシャーリングプレート718、そしてビームスプリッタおよびシャーリングプレート718の下には、入力回転ミラー720がある。参照フレーム11に取り付けられるのは、細長い平坦プレート722および細長いプリズム素子724である。プレート722には、細長いプリズム素子728が取り付けられる。プリズム素子728およびプレート722の上のフラットは参照面として機能する。細長いバーミラー726は微調整制御ウェハステージ420に取り付けられる。
【0099】
入射ビームおよび出力ビームはそれぞれ736および738であり、参照ビームはビーム732および734と示され、測定ビームは730として示される。図12aの実施形態に適用される基本的にすべてのものは、図12cの実施形態にも適用されるが、図12cの実施形態は、x方向において並進するバーと同じバー上に設けられた干渉計ビームスプリッタシステムを備えたDPMIである点が異なる。唯一の違いは、参照ミラーが、第2の細長いプリズム素子ではなく、第1の細長いプリズム素子においてその上部に設けられている点である。したがって、この実施形態は、総距離zに、2つのプリズム素子間のy距離を加算した距離を測定する。しかし、これらの2つのプリズム素子が固定されているため、この実施形態は依然、基本的にzのみを測定する。この実施形態で失われ得る良さは、2つの細長いプリズム素子間の空間が変化し(すなわち、メインフレームがy方向に延び)、かつ、この変化が補償されない(図12aにおいては補償された)場合、小さな誤差が生じ得る点である。しかし、この実施形態は、参照ビームが、バーミラー間を進まず、干渉計と第1のバーミラーとの間のみを進むため、参照ビーム中の乱流の影響が減少するという利点を有する。
【0100】
ここで、さらに別の下向きの装置800を示す図12dを参照する。装置800は、参照フレーム11上にあり、粗い調整ステージ418または微調整ステージ420のいずれの上にもない差動平面ミラー干渉計810を含む。干渉計810は、偏光ビームスプリッタ812、逆反射体814、および1/4波長板816を含む。入射ビームを836と示し、出力ビームを838と示す。入射ビーム836は、シヤープレートによって分割され、出力ビームは、同じシヤープレート(図示しないがよく理解されている)によって再結合される。
【0101】
参照ビームは832および834であり、測定ビームは830である。入力回転ミラー820は、第1の細長いバーアセンブリにすべてのビーム用の上方経路を提供する。第1の細長いバーアセンブリは、参照フレーム11に取り付けられた細長いプレート822、細長いプレート822に取り付けられた細長いプリズム素子828を含む。これらの素子上のフラット818は、参照面として機能する。
【0102】
測定ビーム830は、ここでも参照フレーム11に取り付けられた細長いプリズム素子824を介して、微調整制御ウェハステージ420に取り付けられた細長いバーミラー826に進む。ここで、入力折り畳みまたは回転ミラー820は、図12bの実施形態にあるような駆動バー上に設けられる。参照ミラーは、フラット818を含む第1の細長いバーミラーアセンブリである。図12dの実施形態は、図12bの実施形態が図12aの実施形態に対するのと同様に、図12cの実施形態に対する。
【0103】
ここで図13aを参照すると、粗い調整x−yステージ418に取り付けられた干渉計910を含む下向きの装置900が示されている。干渉計910は、偏光ビームスプリッタ912、入力折り畳みプリズム922、逆反射体914、プリズム回転素子927および920、ならびに1/4波長板916および918を含む。
【0104】
粗い調整x−yステージ418に取り付けられるのは細長い回転バー924であり、参照フレーム11には、干渉計910の参照面として機能する平坦なセクション929をさらに含む細長いプリズム素子926が取り付けられる。微調整x−yステージ420に取り付けられるのは細長いバーミラー928である。入力および出力ビーム経路を930と示す。入射ビームは干渉計910まで進行する。入射ビームは、干渉計910のPBS912において、参照フラット929に進行する参照ビーム934、および細長いステージバーミラー928に進行する測定ビーム932に分割される。参照ビームおよび測定ビームはさらに、干渉計910を介して、ビームが出力ビーム930として干渉計910に入った経路と同じ経路に沿って戻るように再結合される。
【0105】
図13bは、図13aの実施形態の変形を示す。ここで下向きの装置1000は、偏光ビームスプリッタ1012を含む差動平面ミラー干渉計1010、逆反射体1018、入力折り畳みプリズム1015、ならびに1/4波長板1014および1016を含む。
【0106】
細長い折り畳みバー1030は粗い調整x−yステージ418に取り付けられ、細長い折り畳みミラー1016は参照フレーム11に取り付けられる。さらに参照フレーム11に取り付けられるのは、干渉計1010の参照面として機能する細長いバーミラー1028である。微調整x−yステージ420上には細長いバーミラー1020が取り付けられる。入力および出力ビーム1022は、干渉計1010への経路そして干渉計1010からの経路と同じ経路に沿って進行する。干渉計1010において、入力および出力ビーム1022は、参照ビーム1024および測定ビーム1026として分割され、そして再結合される。
【0107】
ここで、基本的に図6の実施形態の逆バージョンである装置1040を示す図14を参照する。ここで、参照フレームを1042と示す。参照フレーム1042に対して細長いバープリズム1044および1046が取り付けられる。細長いバーミラー1060は微調整制御ウェハステージ420に取り付けられ、逆反射体1062は粗い調整ステージ駆動バーに取り付けられる。バープリズム1044と1046との間には、プリズム反射体、ならびにPBS層1050および1052を備えた偏光ビームスプリッタ1051である。直角柱1046は粗い調整ステージ418に取り付けられ、入力および出力ビーム経路は1048によって示される。この実施形態は、ウェハステージ420を下向きに見る点を除いて、基本的に図6の様態の逆の様態で動作する。
【0108】
種々の実施形態を説明してきたが、本発明の教示に基づいてさらなる変更をいかに行うかは当業者に明らかであり、このようなすべての変更は本発明の範囲内にあることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、本発明がウェハの面に対する光学投影系の高度を正確に測定するように組み込まれ得る、フォトリソグラフィックステッパーまたは走査システムを高度に図式化した斜視図である。
【図2a】
図2aは、本発明の第1の実施形態の(図1の紙の平面から取られた)側面図である。第1の実施形態は、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラーと共に、ステージに取り付けられた開いた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度と、ステージ外の干渉計から高度が測定される点までの距離との和(z+x)を測定する。
【図2b】
図2bは、図2aの実施形態の変形の側面図である。
【図3a】
図3aは、本発明の第2の実施形態の透視図である。第2の実施形態は、ステージ外に取り付けられた、開いた細長いポロミラーと共に、ステージに取り付けられ、開いた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度、ステージ外の干渉計から高度が測定される点までの距離を測定する。
【図3b】
図3bは、図3aの第2の実施形態の変形の透視図である。
【図4】
図4は、本発明の第3の実施形態の透視図である。第3の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長いポロミラーと共に、ステージに取り付けられた細長いペンタプリズムを用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度と、ステージ外参照までの直交的線形距離との和を測定する。
【図5】
図5は、本発明の第4の実施形態の側面図である。第4の実施形態は、ステージに取り付けられた細長いプリズムを、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度を測定する。
【図6】
図6は、本発明の第5の実施形態の側面図である。第5の実施形態は、ステージ外に取り付けられた逆反射体および細長い平面ミラーと共に、偏光ビーム分割層を有する細長いプリズムを含むステージに取り付けられた干渉計を用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度を測定する。
【図7】
図7は、本発明の第6の実施形態の側面図である。第6の実施形態は、それぞれが偏光ビーム分割層を有する1対の細長いプリズムを含むステージに取り付けられた干渉計を、ステージ外に取り付けられた逆反射体、光源および検出器と共に用いて、フォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線のウェハに対する高度の2倍を測定する。
【図8a】
図8aは、本発明の第7の実施形態の側面図である。第7の実施形態は、ステージ外に取り付けられた細長い平面ミラーと共に動作し、一部は偏光ビーム分割層、そして一部は反射防止コーティングが施された前面を有する細長いプリズムを有するステージに取り付けられた干渉計を用いて、ウェハに対するフォトリソグラフィックステッパーの光学投影系に関連付けられた基準線の高度を測定する。
【図8b】
図8bは、図8aの実施形態の下向きの変形の側面図である。
【図8c】
図8cは、図8bの実施形態の変形の側面図である。
【図8d】
図8dは、図8cの実施形態の素子を拡大した側面図である。
【図8e】
図8eは、図8dの素子の代替物を拡大した側面図である。
【図9a】
図9aは、本発明の第8の実施形態の斜視図である。第8の実施形態は、フォトリソグラフィック装置の1つの並進ステージ上に比較的小さい1/4波長板を取り付けたコンパクトな干渉計を用いて、別の並進ステージとステージ外に取り付けられた細長いミラーとの間の高度変化を測定する。
【図9b】
図9bは、図9aのステージに取り付けられた干渉計の一実施形態の側面図であり、同延の直交偏光された参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。
【図9c】
図9cは、図9aのステージに取り付けられた干渉計の別の実施形態の側面図であり、直交するように偏光され、かつ、空間的に隔てられた参照ビームおよび測定ビームを用いる折り畳まれたHSPMIを含む。
【図10a】
図10aは、本発明の第9の実施形態の透視図である。第9の実施形態は、1/4波長板を用いる干渉計を用い、かつ、フォトリソグラフィックステッパーなどの並進ステージ上に取り付けられて、別の並進ステージの上面と細長いステージ外のミラーとの間の高度変化を測定する。
【図10b】
図10bは、図10aの干渉計の側面図であり、説明を簡略化する目的で一部を除いて図示する。
【図11】
図11は、フォトリソグラフィックステッパーまたは走査システムの斜視図である。本発明の下向きの実施形態は、ウェハ面に対する光学投影系の高度を正確に測定するために組み込まれ得る。図11は、粗い調整ステージを位置決めする駆動バーと共に粗い調整ステージおよび微調整ステージを示す。
【図12a】
図12aは、本発明の下向きの実施形態の斜視図である。差動平面ミラーの干渉計および入力ミラーは、粗い調整ステージの駆動バーに取り付けられている。
【図12b】
図12bは、図12aに示す本発明の実施形態に類似するが、差動平面ミラーの干渉計は、ステッパーの粗い調整ステージ上にも微調整ステージ上にも取り付けられていない、実施形態の斜視図である。
【図12c】
図12cは、さらに別の下向きの実施形態の斜視図である。差動平面ミラーの干渉計は、粗い調整ステージの駆動バーに取り付けられている。
【図12d】
図12dは、図12cの実施形態に類似するが、その干渉計は、ステッパーの粗い調整ステージ上にも微調整ステージ上にも取り付けられていない、実施形態である。
【図13a】
図13aは、下向きの実施形態のさらに別の例であり、干渉計は粗い調整x−yステージに取り付けられている。
【図13b】
図13bは、図13aの実施形態の変形である。
【図14】
図14は、図6の実施形態の逆バージョンの側面図である。
Claims (16)
- 面と基準線との間の高度変化を測定する干渉計装置であり、
寸法的に安定した計測学フレームと、
少なくとも2つの直交する方向において、該計測学フレームに対して名目的な並進面に取り付けられたオブジェクトに基準線を規定し、一方で、該少なくとも2つの直交する方向に対して名目的には垂直な方向において比較的より小さい高度変化を受ける手段と、
該計測学フレームに対して取り付けられて該面を提供する細長い反射体手段と、
該オブジェクト上の少なくとも一部に取り付けられて該オブジェクトと共に移動する少なくとも1つの干渉計システムと
を備え、該干渉計システムは、該細長い反射体手段へと進み、かつ該細長い反射体手段から続く少なくとも1つの光路に沿って進行する測定ビームを提供して、該オブジェクトが移動すると、該面と該基準線との間の高度変化によって変化する情報を含む信号を提供するように構成され、該干渉計システムは、該信号が、該2つの直交する方向のうちの少なくとも1つの周辺における、該オブジェクトの角回転の変化に敏感でないように構成された、装置。 - 前記光路は少なくとも1つの折り畳みを含む、請求項1に記載の装置。
- 前記信号を受信し、かつ、該信号から前記高度を決定する手段をさらに含む、請求項1に記載の装置。
- 前記オブジェクトは、露光位置にウェハを保持するフォトリソグラフィック並進ステージを含む、請求項1に記載の装置。
- 前記干渉計システムは、前記ステージ外に取り付けられた光源および参照経路を有する干渉計、ならびに該ステージ上に取り付けられた細長いペンタプリズムを含み、該干渉計は該ステージ外に前記参照ビームを生成し、該参照ビームを該ステージ上の該細長いペンタプリズムに方向付け、該細長いペンタプリズムは該少なくとも1つの光路を提供する、請求項4に記載の装置。
- 前記細長い反射体手段はルーフプリズムを含み、前記信号は、前記直交する方向のうちの少なくとも2つの方向の周辺における前記ステージの角回転に敏感でない、請求項5に記載の装置。
- 前記干渉計システムは、ビーム生成器、前記ステージ外に取り付けられた検出器、および該ステージ上に取り付けられた干渉計を備えた、請求項4に記載の装置。
- 第1のフォトリソグラフィック並進ステージに対して移動するように取り付けられた第2のフォトリソグラフィック並進ステージをさらに備え、これにより、該フォトリソグラフィックステージのうちの1つが他方の上を移動し、両方が直交する方向で移動し、該干渉計は、該ステージそれぞれから前記基準線までの高度差を測定するように構成されている、請求項7に記載の装置。
- オブジェクト上の基準線に沿った点と、移動した参照ボディ上の基準線に沿った点との間の高度変化を測定する干渉計装置であり、
少なくとも2つの直交する方向において、該参照ボディに対して名目的な並進面に取り付けられたオブジェクトを規定し、一方で、該少なくとも2つの直交する方向と名目的には垂直な方向において比較的より小さい高度変化を受ける手段と、
該参照ボディに対して取り付けられた細長い反射体手段と、
移動する該オブジェクト平面に平行な入力ビームを生成する光源と、
該面上の少なくとも一部に取り付けられて該面と共に移動する少なくとも1つの干渉計システムと
を備え、該干渉計システムは、オブジェクト基準線を表す点の集合に沿って該入力ビームによって走査され、該細長い反射体手段へと進み、かつ、該細長い反射体手段から進む光路に沿って進行する測定ビームを提供するように構成され、該参照ボディに関連付けられた参照ボディの基準線を規定する該オブジェクト基準線上の点の集合に対応する点の集合に沿って該細長い反射体手段を走査し、該干渉計システムは、該オブジェクトが移動する場合に、該基準線上の対応する点間の距離によって変化する情報を含む信号を提供し、該参照ボディに対する該オブジェクトの任意の位置における該基準線の対応する位置間の距離は該高度であり、該干渉計は、該信号が該2つの直交する方向のうちの少なくとも1つの周辺における該オブジェクトの角回転の変化に敏感でないように構成されている、装置。 - 面と基準線との間の高度変化を測定する干渉計装置であり、
寸法的に安定した計測学フレームと、
少なくとも2つの直交する方向において、該計測学フレームに対して名目的な並進面に取り付けられたオブジェクトに基準線を規定し、一方で、該少なくとも2つの直交する方向に対して名目的には垂直な方向において比較的より小さい高度変化を受ける手段と、
該オブジェクトに対して取り付けられて該オブジェクトと共に移動する面を提供する細長い反射体手段と、
該寸法的に安定した計測学フレーム上の少なくとも一部に取り付けられた少なくとも1つの干渉計システムと
を備え、該干渉計システムは、該細長い反射体手段へと進み、かつ該細長い反射体手段から少なくとも1つの光路に沿って進行する測定ビームを提供して、該オブジェクトが移動すると、該面と該基準線との間の高度変化によって変化する情報を含む信号を提供するように構成され、該干渉計システムは、該2つの直交する方向のうちの少なくとも1つの周辺における、該オブジェクトの角回転の変化に敏感でないように構成されている、装置。 - 前記光路は少なくとも1つの折り畳みを含む、請求項10に記載の装置。
- 前記信号を受信し、かつ、該信号から前記高度を決定する手段をさらに含む、請求項10に記載の装置。
- 前記オブジェクトは、露光位置にウェハを保持するフォトリソグラフィック並進ステージを含む、請求項10に記載の装置。
- 前記第1のフォトリソグラフィック並進ステージに対して移動するように取り付けられた第2のフォトリソグラフィック並進ステージをさらに備え、これにより、該フォトリソグラフィックステージのうちの1つが他方の上を移動し、両方が直交する方向で移動し、該干渉計は、該ステージそれぞれから前記基準線までの高度差を測定するように構成されている、請求項10に記載の装置。
- ウェハ上に集積回路を製造する際に用いられる前記干渉計装置に動作的に関連付けられたマイクロリソグラフィック手段をさらに含み、該マイクロリソグラフィック手段は、
ウェハを支持する少なくとも1つのステージと、
放射線源、マスク、位置決めシステム、レンズアセンブリ、および該干渉計装置の所定の部分を含む照射系と
を備え、該マイクロリソグラフィック手段は、該放射線源が該マスクを通って放射線を方向付けて、空間的にパターン化された放射線を生成するように動作し、該位置決めシステムは、該放射線源からの放射線に対する該マスクの位置を調整し、該レンズアセンブリは、該ウェハ上に該空間的にパターン化された放射線を結像し、該干渉計装置は該放射線源からの該放射線に対する該マスクの位置を測定する、請求項4に記載の干渉計装置。 - ウェハ上に集積回路を製造する際に用いられる前記干渉計装置に動作的に関連付けられたマイクロリソグラフィック手段をさらに含み、該マイクロリソグラフィック手段は、
ウェハを支持する少なくとも1つのステージと、
放射線源、マスク、位置決めシステム、レンズアセンブリ、および該干渉計装置の所定の部分を含む照射系と
を備え、該マイクロリソグラフィック手段は、該放射線源が該マスクを通って放射線を方向付けて、空間的にパターン化された放射線を生成するように動作し、該位置決めシステムは、該放射線源からの放射線に対する該マスクの位置を調整し、該レンズアセンブリは、該ウェハ上に該空間的にパターン化された放射線を結像し、該干渉計装置は該放射線源からの該放射線に対する該マスクの位置を測定する、請求項13に記載の干渉計装置。
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