JP2004508725A - 回路を保護する高圧低インダクタンス抵抗器 - Google Patents

回路を保護する高圧低インダクタンス抵抗器 Download PDF

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Abstract

本発明の低インダクタンス抵抗器(120)は、外周と中心を有する抵抗器本体(122)を含む。第1の端子(126)は抵抗器の中心から離れた外周の付近に配置される。蛇行抵抗素子(130)は、第1の端(136)を有する。導電リング(124)は外周の付近に配置され、蛇行抵抗素子を囲む。リングは第1の端子に電気接続される。第1の端は導電リングに接続される。抵抗素子の第1の抵抗セグメント(138a)は第1の端から始まり、本体の外周周りに第1の方向に延在する。頂点(142a)が抵抗素子を略反対の方向に向け、第1の抵抗セグメントは、入力部(143)に入る。第2の抵抗セグメント(140a)は頂点の出力部(145)から出て、第1の抵抗セグメントの方向とは略反対の第2の方向に延在する。第2の抵抗素子は、第1の抵抗素子に隣接し、且つ、間隔があけられて配置される。第1及び第2の抵抗セグメントにより、単一の平面上に配置される同心円状の蛇行パターンが得られる。抵抗素子の第2の端(148)は、抵抗器の略中心に配置される。第2の端子(128)は、抵抗器の中心に配置され、蛇行する抵抗素子の第2の端に電気接続する。

Description

【0001】
[発明の背景]
本発明は、高圧低インダクタンス抵抗器に関わり、特に、高圧電気機器内における放電によりもたらされる過渡電流を制限する抵抗器に関する。本発明は高圧真空管、特に、X線管に適用され、X線管に関連して説明する。
【0002】
従来においてX線放射を使用する診断には、患者の静止影画像がX線フィルムに生成されるラジオグラフィ、低い強度のX線が患者を通過した後に蛍光スクリーンに衝突することにより可視のリアルタイムの影画像が生成される蛍光板透視、及び、患者の体の周りで回転する高出力X線管により生成されるX線から完全な患者画像がデジタル的に構成されるコンピュータ断層撮影(CT)が含まれる。
【0003】
一般的に、X線管は、金属、ガラス、セラミック材料、又は、これらの組合せにより形成され、X線管筐体内で支持される排気エンベロープを含む。X線管筐体は、エンベロープに電気接続を供給し、オイルといった流体で充填され、エンベロープ内に収容される構成素子が冷却される。エンベロープ及びX線管筐体は、互いに合わせられるX線透過ウィンドウをそれぞれ含み、エンベロープ内で生成されたX線は、検査患者又は被写体に向けられる。X線を生成するには、エンベロープは、陰極組立体と陽極組立体を収容する。
【0004】
陰極組立体は、陰極フィラメントを含み、陰極フィラメントを加熱電流が通される。この電流によりフィラメントが充分に加熱され、それにより、電子の雲が放出される。即ち、熱電子放出が起きる。100から200kVのオーダの高い電位が、陰極組立体と陽極組立体の間に加えられる。この電位により、電子が陰極組立体から陽極組立体に、排気エンベロープ内の排気領域を通り流れる。陰極フィラメントを収容する陰極フォーカシングカップにより、電子は、陽極組立体のターゲット上の小さな領域又は焦点に集束される。
【0005】
電子ビームは、充分なエネルギーでターゲットに衝突し、それによりX線が生成される。生成されたX線の一部は、エンベロープ及びX線筐体のX線透過ウィンドウを通り、X線管筐体に取付けられるビーム制限装置、即ち、コリメータに到達する。ビーム制限装置は、検査患者又は被写体に向けられるX線ビームの寸法及び形状を調節し、画像が形成可能となる。
【0006】
X線生成の際に発生する熱負荷を分散するために、多くの適用において回転式の陽極組立体構成が採用されている。この構成では、陽極組立体は、ターゲットの焦点上に集束される電子ビームが、ターゲットの周辺端部周りで連続的に回転する円形路で当たるよう軸回りに回転される。円形路の各部分は、X線生成の際に非常に高い温度に加熱され、再びX線電子ビームが当てられるまで回転されて冷却される。
【0007】
一般的に、陽極組立体は、誘導モータにより回転される回転子に取付けられる。陽極組立体及び回転子は、軸受け組立体により支持される回転組立体の一部である。
【0008】
動作時には、X線管は、陽極組立体と陰極との間に印加される電圧に対し数十万オームの高インピーダンスを示す。これにより、陽極組立体と陰極組立体間の真空空間を流れる電流は比較的小さくなる。通常の動作条件下では、電源が、陽極と陰極間の電流を制限することが可能である。しかし、電源による制限と、陽極と陰極の電気的遮蔽にも関わらず、このように大きい電位差を有する2つの素子が互いの近くに配置されると、アークが形成される傾向がある。アークは、異なる電位を有する2つの素子間の電流の望ましくないサージである。
【0009】
X線管では、アーク放電は、X線管の排気エンベロープ内の残留ガス分子を通じて発生する。X線管が古くなると、アークを形成する傾向は一般的に増加し、これは、管内の真空の低下によるガス圧力の増加といった要因によるものである。排気エンベロープ内のガス圧力の増加は、望ましくない余分のガス分子が存在することによる。例えば、ガス分子は、エンベロープを通じ移動し、エンベロープ内の材料から発生する、又は、アーク放電による構成素子の損傷の結果放出される。従って、ガス分子間の平均自由行程が小さくなり、通常の管動作の際に生成される高い電界により真空エンベロープ内のガス分子が電離する際に、連鎖反応が起きやすくなる。この連鎖反応は、電子なだれと称し、アーク放電を形成する。
【0010】
アーク放電は一般的に、最も高い電界強度を有するX線管の領域において発生する。従って、X線管内のアーク放電は一般的に、X線放射の生成のために陰極が陽極に電子を供給している領域全般に発生する。更に、電極の構造的な不完全部によっても、アーク放電が発生する場所を左右する。これは、電極の表面の汚染、鋭い角、又は、粗いエッジによる強い電場勾配があることによる。特に、陽極円盤表面の不完全部があるところでは、電界は高くなる。
【0011】
アーク放電による1つの影響は、高圧電子構成素子への放射と強力な電気雑音の伝導である。これらの雑音放射は、システム回路内の半導体デバイスを故障してしまう。
【0012】
アーク放電による別の影響は、アーク放電の際に生成される陰極からの金属のスパッタリングが、陰極付近のガラスエンベロープの内面に付着することである。ガラスエンベロープ上に金属堆積物があることにより、幾つかの理由でX線管の性能に決定的な影響を及ぼす。第1に、アーク放電がしばしば発生するに従い、スパッタされた金属堆積物は大きくなる。ガラスエンベロープ上にスパッタされた金属堆積物が厚くなりすぎると、ガラスエンベロープを損傷するのに充分な電荷が蓄積され、それにより、X線管が使用不可となる。第2に、ガラスエンベロープにスパッタされた金属堆積物はしばしば、堆積物と陰極の間にアーク放電を誘引する。アーク放電の際に生成される電流のサージは、ガラスエンベロープを損傷し、これも、X線管を使用不可にする。
【0013】
X線管がアークを形成すると、陰極と陽極間には何百アンペアのオーダの電流が流れる。一旦X線管がアークを形成し始めると、真空中において、電子なだれのような現象が起き、金属及び金属原子がスパッタされ、汚染物質が電離される。上記の現象により、より頻繁にアーク放電が発生する。更に、コンピュータ断層撮影(CT)撮像システムに使用されるX線管におけるアーク放電は、検出器において収集されるX線信号を汚染し、画像が適切に再構成されなくなる。これにより、データのセットが使用できなくなり、患者を再びCTスキャンにかける必要が出てくる。
【0014】
上述のように、アーク放電により、X線管の使用可能な耐用年数を短くしてしまう。X線管が高価であることと、取り替えのための関連のサービスにかかる費用を考慮すると、X線管の耐用年数を延ばすことが望ましい。
【0015】
耐用年数を延ばし、アーク放電の発生を少なくする1つの公知の方法は、ガラスエンベロープ内にゲッタ材料を供給し、真空状態の維持を支援する方法である。ゲッタ材料は、その表面にガスを結合し、そのようなガスを吸収し、X線管内の真空状態を維持する。結合及び吸収により排気領域から残留ガスを取り除く方法は、ポンピングとして知られる。ゲッタ材料を使用して真空状態を維持することによりアーク放電は減少する。というのは、大きい電流サージが流れるガス分子の個数が減るからである。しかし、X線管が古くなると、ポンピングに使用されるゲッタ材料の有効性も低下する。その結果、ゲッタ材料が使用され管が古くなると共に、アーク放電も頻繁に発生するようになる。
【0016】
アーク放電の際の過渡電流サージに関する問題に対処するための他の試みに関連する情報は、米国特許第5,229,743号、第5,107,187号、第5,132,999号、及び、第5,008,912号に記載される。しかし、これらの参考文献は1つ以上の以下に示すような不利点を有する。(i)化と電流制御装置は、X線管の陽極端子の充分に近いところに配置されるには大きすぎる、(ii)装置は、損傷を与える電流を制限することが機械的にできない、(iii)製造が困難及び高価、(iv)インダクタンス、電圧降下等の電気特性にむらがある、(v)信頼度が低い、及び、(vi)サージ負荷に対しての容量が小さい。
【0017】
図1乃至3を参照するに、X線システム20内において抵抗器76として使用される従来技術の低インダクタンス抵抗器80を示す。抵抗器80は、円形であり、X線管24の陽極端81を受容し、陽極端81を電源22に電気接続するソケット部材(図示せず)の外径より僅かに大きい直径を有する。抵抗器80は、導電性の円筒状の高圧端子82を含み、この端子は取付けボルト(図示せず)を受けるためにねじ切りされた内面を有する。取付けボルトは、高圧導体74に接続される端子(図示せず)を固定し、抵抗器80を電源22に電気接続する。抵抗器80の中心に、導電性の環状ハブ86が配置される。高圧端子82と環状ハブ86の両方は、抵抗器80を、導体74とX線管24の陽極端81との間で電気接続させる電気端子として機能する。環状ハブ86は、ボア88を含み、ねじ切りされたボルト(図示せず)の通路を与え、ボルトは、X線管24の陽極端81内のボア(図示せず)内にねじ込まれて受容されて抵抗器を固定し、且つ、回路内の抵抗器80の電気接続を完成する。抵抗器80の本体90は、非導電性の樹脂から形成され、硬化剤により硬化され、真空成形される。非導電性の本体材料から形成されるバリア98が、端子82とハブ86との間に配置される。
【0018】
端子82は、抵抗器80の直径より僅かに小さい直径を有する導電性の材料からなるリング100に電気接続される。導電リング100は、1つの場所において分割され、それらの端は導電端子82に適切に取付けられ、X線管の予想される動作条件及びアーク放電条件において使用するための適切な電気接続が完成する。抵抗器80の電気抵抗は、抵抗ワイヤ94及び96による2つの螺旋状に巻かれたコイルにより供給される。ワイヤ94、96の1つの端は、接続点102においてハブ88と電気接続し、もう1つの端は、接続点104において導電リング100と電気接続する。抵抗ワイヤ94、96の2つの螺旋は、互いに反対に巻かれ、抵抗器80内において平行な面に配置される。エネルギーが加えられると、各ワイヤ螺旋の電流は、矢印106及び108に示す通りの方向に流れる。各螺旋は、略60回の巻回から構成される。抵抗ワイヤコイル94、96は、リング100とハブ86間で電気的に並列に接続される。図3を参照するに、ワイヤコイル94、96は、非導電性樹脂の層110により互いから離間され、電気的に遮蔽される。
【0019】
従来技術の多面抵抗器装置では、2つの螺旋抵抗素子間の距離は変化する。このことは、各螺旋抵抗器ワイヤ94、96により生成される磁界間の距離が変化し、更に、抵抗器の平面に亘る結果としてもたらされる磁界の均一性が変化する。更に、高電流状態と欠陥状態の際の螺旋ワイヤコイルの磁界間の相互作用は、コイルと抵抗器の他の構成素子に力を加え、抵抗器の機械的及び/又は電気的な故障につながる。コイル間隔の変化による磁界の不規則性は、局所的な不均質性をもたらし故障につながる。運転時のX線システムにおけるこのような欠陥は、システムが特定の動作パラメータに戻るには高価な修理を必要とする。
【0020】
上述したような理由により、容易に製造でき、一貫した電気特性を有し、改善された耐用年数を有し、X線管におけるアーク放電及び関連の電流サージを減少する装置が必要である。
【0021】
[発明の概要]
本発明は、上述したような必要性を満足する低インダクタンス抵抗器に関する。本発明の1つの実施例における装置は、外周と中心を有する抵抗器本体を含む。第1の端子は抵抗器の中心から離れた外周の付近に配置される。蛇行する抵抗素子は、第1の端と、第1の端から始まる第1の抵抗セグメントを有する。第1の抵抗セグメントは、本体の外周周りに第1の方向、即ち、時計回りに延在する。抵抗素子は、入力側と出力側を有する略「U」字型の頂点を含む。第1の抵抗セグメントは、入力側に入る。抵抗素子は、第2の抵抗セグメントを含み、第2の抵抗セグメントは頂点の出力側から出て、第1の抵抗セグメントの方向とは略反対の方向、即ち、反時計回りに延在する。第2の抵抗素子は、第1の抵抗素子に隣接し、且つ、間隔があけられて配置される。第1の抵抗セグメント及び第2の抵抗セグメントにより、単一の平面上に配置される同心円状の蛇行パターンが得られる。抵抗素子は、抵抗素子の略中心に配置される第2の端を含む。導電リングが、蛇行する抵抗素子を囲む。リングは、第1の端子と、蛇行する抵抗素子の第1の端にそれぞれ電気接続する。第2の端子は、抵抗器の中心に配置され、蛇行する抵抗素子の第2の端に電気接続する。
【0022】
本発明のより限定される面では、隣接する第1の抵抗セグメントと第2の抵抗セグメントにおける電流は、略反対の方向に流れる。本発明のもう1つの面では、第2の抵抗セグメントは、第1の抵抗セグメントよりもその長さが短い。
【0023】
本発明のより限定される面では、抵抗器素子は、複数の追加の同心円状に隣接し、間隔があけられる抵抗セグメントと相互接続頂点を含む。複数の抵抗セグメント及び頂点は、単一の平面に配置され、第2の抵抗セグメント及び第2の端子と相互接続し、それにより、連続的に蛇行する抵抗素子が、第1の端子から抵抗器の中心にある第2の端子まで延在するようにされる。
【0024】
本発明の原理による抵抗器の1つの特徴は、1対の抵抗セグメントにおいて、抵抗器の中心に近い方に配置される抵抗セグメントの長さは、抵抗器の中心から遠くに配置される抵抗セグメントの長さよりも短い。
【0025】
本発明の更なる限定される面では、第1及び第2の抵抗素子は略円形である。
【0026】
本発明のもう1つの面では、抵抗器本体の外周における同心円状に隣接する抵抗セクション間の距離は、抵抗器の中心付近における同心円状に隣接する抵抗セクション間の距離よりも大きい。
【0027】
本発明の更なる面では、同心円状に隣接する抵抗セクションを接合する頂点は、抵抗器の中心から延在する放射状の直線に隣接して配置される。
【0028】
本発明のもう1つの面では、単一面上に蛇行する抵抗器は、コロナリング及び第2の端子に電気接続される。複数の同心円状に隣接し間に間隔が置かれる抵抗セグメントは、頂点により接続される。抵抗器の中心近くの隣接する頂点間の電位差値は、抵抗器の外周付近の隣接する頂点間の電位差値より小さい。本発明のより限定される面では、隣接する頂点間の電位差値の変化は、抵抗器の外周付近の頂点間の電圧差と、抵抗器の中心付近の頂点間の電圧差を連続的に比較すると非線形的である。
【0029】
本発明のもう1つの面では、X線管用の装置は、本発明の抵抗器を使用する。X線管は、陰極組立体、陽極組立体、陽極組立体を回転式に支持する軸受け組立体、及び、陽極組立体を取り囲むエンベロープを含み、軸受け組立体及び陰極組立体は真空中にある。本体を有する低インダクタンス抵抗器も含まれる。第1の端子は抵抗器の中心から遠くに配置される。本体内のコロナリングは、第1の端子に電気接続される。第2の端子は、抵抗器の中心に配置され、軸受け組立体に電気接続される。低インダクタンス抵抗器は、第1の端と第2の端を有する蛇行する抵抗素子を含む。第1の端は、コロナリングに電気接続される。抵抗素子は、1つの平面に配置される複数の同心円状に隣接する抵抗セクションで延在する。隣接する抵抗セクションは、同心円状に隣接する抵抗セクションを接合する頂点において方向を反対にする。各同心円状に隣接する抵抗セクションは、次の同心円状に隣接する抵抗セクションを流れる電流とは反対に流れる電流を有する。第2の端は、第2の端子に電気接続される。
【0030】
本発明は、以下に説明し且つ特許請求の範囲に明記する上述及び他の特徴を提供する。以下の説明及び添付図面は、本発明の特定の例示的な実施例を示す。本発明の異なる実施例は、様々な構成素子及び構成素子の配置を含むことを理解するものとする。以下に説明する実施例は、本発明の原理を使用し得る様々な方法のうちのほんの数例を示すものである。図面は、好適な実施例を説明するものに過ぎず、本発明を制限するものではないことを理解するものとする。
【0031】
[詳細な説明]
本発明の上述の及び他の特徴及び利点は、本発明に関する技術の当業者には、添付図面を参照しながら以下の本発明の好適な実施例の詳細な説明を考慮することにより明らかとなろう。
【0032】
図1を参照するに、X線生成システム20を概略的に示す。X線システム20は、以下に制限されないが、(i)患者の静止影画像がX線フィルムに生成されるラジオグラフィ、(ii)低い強度のX線が患者を通過した後に蛍光スクリーンに衝突することにより可視のリアルタイムの影画像が生成される蛍光板透視、及び、(iii)患者の体の周りで回転する高出力X線管により生成されるX線から完全な患者画像がデジタル的に構成されるコンピュータ断層撮影(CT)、(iv)産業検査、及び、(v)セキュリティシステムを含む従来の診断用又は産業用の用途のうちのいずれかのためのX線システムであると理解するものとする。
【0033】
システム20は、高圧電源22、筐体26内に取付けられるX線管24、及び、熱交換器28を含む。X線管24は、X線管筐体26内において、X線管支持体(図示せず)を使用して従来の方法通りにしっかりと取付けられる。筐体26は、例えば、ジアラオイル(diala oil)といった冷却液30で充填される。或いは、他の好適な冷却流体/媒体(例えば空気)を使用してもよい。オイル30は、供給ライン31を介し、X線管筐体26により画成されX線管24を取り囲む室32内に送り込まれる。送り込まれたオイル30は、X線管24からの熱を吸収し、X線管筐体26の外部に配置される熱交換機28に接続されるライン34を介し筐体26から出る。熱交換器28は冷却液ポンプを含む。
【0034】
X線管24は、排気室即ち真空36を画成するエンベロープ34を含む。好適な実施例では、エンベロープ34はガラスから形成されるが、他の好適な材料として、他のセラミック又は金属を使用することが可能である。エンベロープ34の中には、陽極組立体38と陰極組立体40が配置される。陽極組立体38は、円形のターゲット基板42を含み、基板42は基板の周辺端部に沿って焦点軌道44を有する。焦点軌道44は、電子が衝突するとX線を生成可能なタングステン合金又は他の好適な材料から構成される。陽極組立体38は更に、グラファイトから形成されるバックプレート46を含み、ターゲット42の冷却を支援する。
【0035】
陰極組立体40は、本質的に静止しており、陰極フォーカシングカップ48を含み、フォーカシングカップは、焦点軌道44に対し間隔が置かれた関係で配置され、焦点軌道44上の焦点50に電子を集束する。陰極フォーカシングカップ48に取付けられる陰極フィラメント52(擬似的に示す)にエネルギーが加えられ、電子54が放出され、電子は焦点50に向けて加速され、X線56を生成する。
【0036】
陽極組立体38は、固定ナット60を使用して回転子ステム58に取付けられ、動作時には回転軸62の回りで回転する。回転子ステム58は、回転軸62回りで回転する回転子本体64に、電気固定子(図示せず)により接続される。回転子本体64は、回転子本体を支持する軸受け組立体66を収容する。軸受け組立体66は、軸受け筐体68、玉軸受け70a、70b、及び、軸受けシャフト72を含む。軸受けシャフト72は、回転子本体64に接続され、陽極組立体38を回転可能に支持する。
【0037】
電源22は70kV乃至100kVの高電圧を、高圧導体74と、冷却液が満たされた筐体26内に配置される抵抗器76とを介し陽極組立体38に供給する。陰極組立体40は、導体78、79によって電源22に電気接続される。
【0038】
X線システム20のX線生成動作時には、X線管24は、陽極組立体38及び陰極組立体40に亘って数十万オームのインピーダンスを有する。しかし、アーク放電中には、X線管のインピーダンスは著しく低下し、エネルギーサージが、X線管の内部構成素子を通る。この高エネルギーサージは、X線管を損傷し、且つ、その耐用年数を短くしてしまう。エネルギーサージのよる悪影響を小さくするには、抵抗器76を、陽極組立体38に高圧直列接続することが周知である。この目的のために好適な抵抗値は、電源22と高圧ケーブル74、78の抵抗を組合わせた値と略等しく、即ち、この例では、84オームであることが分かっている。
【0039】
本発明の新規の異なる構造を有する抵抗器は、インダクタンスをより正確に制御し、製造を単純化し、抵抗器の信頼度を改善する。特に、エッチングされた単面電気抵抗構成素子が、隣接する平行面に配置され螺旋状に巻かれた複数のワイヤに取って代わられる。この端面構成素子により、従来と同一の外法を維持する一方で、より高い絶縁耐力のためのエポキシの厚さを可能にする。更に、この新しい構成素子により、抵抗器本体内において電気抵抗素子がより正確に配置され、改善された製造可能性が提供される。単一の面、及び、単一の経路の抵抗素子により、従来技術の多層装置より一定したインダクタンス値がもたらされる。
【0040】
図4乃至6を参照するに、本発明の特徴を有する抵抗器の好適な実施例を示す。抵抗器120は、本体122、コロナリング124、高圧端子126、ハブ端子128、及び、蛇行抵抗器素子10を含む。
【0041】
蛇行抵抗素子130は、コロナリング124に電気接続される第1の端136を有する。抵抗素子130は、例えば、チタン合金といった好適な材料から形成される。好適な実施例では、この合金は、Supra Alloy’s社(Carter Circle、Camarillo California 93012)からの0.015のフラットシート状に設けられる8−1−1チタン合金(1−8−8 Titanium Alloy)である。蛇行状の抵抗器素子130のパターンは、フォトエッチング加工によって材料を除去することにより製造され、化学作用により、以下により詳細に説明する抵抗セグメント、頂点、及び、空隙が形成される。
【0042】
図7を参照するに、抵抗素子130の第1の端136は、抵抗器120の中心に向かって、略円形で、抵抗器の周りで「時計回り」方向に延在する複数の抵抗セグメント138a乃至138(a+n)と、それらに関連付けられ、円形の「反時計回り」方向に延在する複数の抵抗セグメント140a乃至140(a+n)を介し進む。各隣接抵抗セグメント138及び140は、同心円状に、時計回りと反時計回りで交互にされ、互いに間隔が置かれた関係にある。抵抗素子130の外周から中心に進むに連れて、各隣接セグメントは、抵抗器の中心からの半径は小さくなり、抵抗セグメントの長さは短くなる。
【0043】
時計回りの抵抗セグメント138と反時計回りの抵抗セグメント140の1つの関連付けられる1対の端は、第1の複数の頂点142a乃至142(a+n)において接合され、ここでは抵抗素子の方向が反対にされる。抵抗セグメントの関連付けられる1対のもう一方の端は、第2の複数の頂点144a乃至144(a+n)において接合され、ここでも、関連する隣接する時計回りの抵抗素子と反時計回りの抵抗素子が接続され、抵抗素子の方向が反対にされる。頂点142及び144は、図4に示す放射状の直線「R」に略隣接するよう配置される。尚、「a」及び「a+n」は、関連の抵抗セグメント及び頂点の番号を表し、説明を単純にするために使用されるものであって、特定の頂点又は抵抗セグメントのセットにおける数的な関係又は比率を制限するものではない。この実施例では、隣接する抵抗セグメントの間の空隙は、約0.015インチであり、チタンワイヤ/抵抗器の直径/厚さ/幅は、0.012インチであり、頂点の列間の空間は略0.060インチである。
【0044】
図7は、図4の「A」の部分の拡大図であり、複数の抵抗セグメント138、140と、頂点142、144の関係及び接続をより詳細に説明する。尚、「時計回り」及び「反時計回り」という表現は、同心円状に配置される隣接抵抗セグメントが、抵抗器が、エネルギー付加される回路内にあるときには、反対の方向に流れる電流を有することを識別するよう使用する。時計回りの抵抗素子及び反時計回りの抵抗素子の全ては、同一の単一の面上に配置される。
【0045】
時計回りのセグメント138aは、抵抗器130の円周に沿って延在し、コロナリング124内において最も長い直径を有する。このセグメント138aは、最も長い円周長を有する。セグメント138aが、その円形路の終わりに近づくと、頂点142aにおいて反時計回りのセグメント140aに接合する。セグメント138aは、頂点142aの入力部143に移行する。頂点142aにおいて「U」字型にターンすると、セグメント140aが頂点142aの出力部145においてその反時計回りの路を開始する。セグメント140aは、隣接するセグメント138aから、この実施例では略0.015インチの空隙146によって離される。抵抗素子130が本体122内に固定される場合、空隙146は、抵抗器の本体を形成する非導電性材料により満たされる。空隙146の寸法は、予想される電気条件下において抵抗セグメントの好適な絶縁を与えるよう選択される。頂点142は、頂点144から空間150により離され、この空間150は放射状の直線「R」に沿って配置される。この実施例では、この空間150は略0.060インチである。更に、各頂点はピーク152を有し、頂点142の各ピークは、頂点144の各ピーク間のそれぞれ空隙に対向するようオフセットに配置される。従って、頂点144の各ピーク152は、頂点142間の空隙に対向するよう配置される。
【0046】
反時計回りに延在する抵抗セグメント140aは、時計回りのセグメント138aの半径より小さい半径において同心円状に配置される。抵抗セグメント140aが、その円形路の終わりに近づくと、次の内側で隣接する時計回りの抵抗素子138bに、頂点144aにおいて接合する。反時計回りのセグメント140aの円周長、従って、抵抗は、時計回りのセグメント138aより小さくなる。従って、このセグメント140aにおける電圧降下は、セグメント138aにおけるよりも小さい。時計回りのセグメント138と反時計回りのセグメント140の交互パターンは、抵抗素子130が、ハブ128に電気接続する第2の端148に到達するまで、その円周長が短くされたセグメントが、同心円状に配置される。交互にされる抵抗セグメントの全体数は、希望の用途に応じて所望される電気特性を得るのに必要なだけ設けられる。
【0047】
通常の動作時、及び、アーク放電条件下では、各隣接抵抗セグメントを流れる電流は、その次の隣接抵抗セグメントを流れる電流によって生成される磁界を減少するよう相互作用する。この隣接抵抗セグメントに流れる反対の電流による磁界の減少により、低インダクタンス抵抗器が得られる。
【0048】
更に、円周が徐々に小さくされる各抵抗セグメント138、140それぞれにおける電圧降下が小さくなる。従って、夫々の頂点142(a+n)と144(a+n)との間の電位差の値は、頂点142aと頂点144a間の電位差の値より小さくなる。電圧差が減少するに連れて、抵抗器の最も内側のセグメントの空間150及び空隙146は、隣接抵抗セグメントと電気構成素子との間に適切な電気的遮蔽を維持しながら、最も外側のセグメントの空間及び空隙とは異なることが可能である。つまり、隣接する構成素子の電圧差が減少すると、構成素子は互いにより近くに配置可能となる。これにより、抵抗器の一部に使用される空間及び空隙を小さくすることができるので、抵抗器の物理寸法を小さくすることが可能となる。更に、同心円状に隣接する抵抗セグメントは、直線「R」に沿っての頂点間の電圧差の変化が、抵抗器の外周から抵抗器の中心に向けて順次測定した場合、非線形的に変化するよう構成されてもよい。更には、抵抗器の中心から外周に向けて放射状の直線「R」の長さ方向に沿って非線形の変化であってもよい。
【0049】
蛇行する抵抗素子130は、透明の、非導電性の、紫外線硬化材料の薄膜に包まれる。この材料により、抵抗器素子セグメントを離間し、且つ、電気的に遮蔽し、組立て及び成形動作の際の取扱い及び配置のために抵抗器を物理的に安定させる。素子に好適な被膜材料は、Dymax Corporation社(51 Greenwoods Rd., Torrington, CT 06790)からのDymax 628−ULV UV Light Curing Coatingとして入手可能である。
【0050】
X線間に使用するのに好適な抵抗器の1つの例では、抵抗器120は以下のスペックを有する:84ジュール、84オーム±5%、15ワット、150連続電力量、少なくとも0.5マイクロ秒間に1500アンペアの過渡電流、7.7ミクロンヘンリー(μH)以下のインダクタンス、70キロボルト、及び1キロジュール許容。この例では、抵抗器は、3と1/8インチの外径と、0.29インチの第1の表面123から第2の表面125までの厚さを有し、ハブ128内のボア134は0.39インチであり、コロナリング100に使用するワイヤの直径は0.09インチである。
【0051】
本体122は、室温で硬化される材料からなる非導電性の2つの部分から構成され、この材料は、抵抗器120の導電素子を包み、且つ、必要に応じて外部構造及び他の抵抗器構成素子から導電素子を物理的に離間し電気的に遮断する。本体に好適な被膜材料は、Bonstone Corporation(708 Swan Drive, Mukwonago, Wisconsin 53149)からBonstone 5040 Encapsulantとして入手可能である。本体用に選択される材料は、X線間の動作により生成される熱と筐体内の冷却液に対する保護も与える。本体122は、抵抗器の導電素子を好適に絶縁するよう成形且つ形付けられる一方、外部電気接続のために高圧端子126及びハブ128に必要な導電面は露出される。好適な実施例では、本体122は円盤状であり、互いに離間され、略平行な平面に配置される第1の表面123と第2の表面125を有する。本体は、非導電性のエポキシから成形され、第1の表面123から遠ざかるよう延在するアークバリア121を含む。アークバリア121は、高圧端子126とハブ端子128との間に配置される。
【0052】
この例では、コロナリング124は、0.090インチの直径を有する、電気用裸銅線といった導電材料から形成される。コロナリング124は、円形であり、円盤状本体122の直径より僅かに小さい外径を有し、蛇行抵抗素子130を囲む。リング124は抵抗器120の本体122内に配置され、非導電性の本体122の外周から適切な距離で位置決めされ、リングを抵抗器の外部にある物から充分に電気的に遮蔽する。コロナリング124は、1つの場所において2つのリング端127a及び127bが得られるよう分割され、これらの端はリング124を高圧端末126の表面に電気接続する。例えば、リング124の各端は、端子126にはんだ付けされる。
【0053】
高圧端子126は、全体的に円筒状であり、導電性材料から形成される。端子126の長軸は、抵抗器120の本体122を通り、第1の表面123から第2の表面125まで延在し、端子126の両端を、外部の電気システムに適切に電気接続するよう露出する。端子は、ボルト(図示せず)を受けるためのボア132を含み、このボルトは、抵抗器120を外部電気システムに接続するために使用する。
【0054】
ハブ端子128は、円盤状抵抗器120の中心に配置され、その長軸は、抵抗器の本体122を通り、第1の表面123から第2の表面125まで延在する。ハブ128は導電材料から形成され、中心にはボア134が配置され、ボアの中を接続ボルト(図示せず)が通され、抵抗器120をX線管に電気接続する。ハブ128の両端は露出面を有し、適切な電気接続が容易にされる。ハブ128は、接続ボルトの頭部を受容する皿部140を含み、これにより、X線管24の陽極端81(図1参照)に取付けられる際に取付けられた抵抗器の形状を小さくすることができる。
【0055】
図8は、本発明の特徴を有する抵抗器の別の実施例160を示す。抵抗器160は矩形であり、ハブ端子161は略中心にある。高圧端子162は、抵抗器160の外周の付近に配置され、抵抗器160の外周の付近に配置されるコロナ素子164に電気接続される。抵抗器160の本体163は、上述したように非導電性のエポキシから構成され、端子162とハブ161との間にバリア165を含む。蛇行する抵抗素子166は、時計回りの抵抗セグメント170a乃至170(a+n)、反時計回りの抵抗セグメント172a乃至172(a+n)、第1の複数の頂点174a乃至174(a+n)、及び、第2の複数の頂点176a乃至176(a+n)により構成される。第1の複数の頂点174と第2の複数の頂点176は、上述したように、空隙178により離間され、対向する頂点かからオフセットとなっている。図8に示す実施例における重要な異なる点は、蛇行する抵抗素子166の形状が矩形であり、従って、同心円状の円形セグメントではなく、矩形の各辺に沿っての線形セグメントであり、線形セグメントは交互にされる時計回りの抵抗セグメント170及び反時計回りの抵抗セグメント172を形成し、それぞれX軸及びY軸に沿っての距離が徐々に小さくなるよう同心円状に配置される。つまり、抵抗器の一番外側の円周から進むと、頂点から頂点までの距離が徐々に短くなる抵抗器セグメントは、同心円状に配置され、外側に隣接する抵抗器セグメントに「入れ子状に」配置される。これら全ての抵抗器セグメントは同一の平面上に配置される。各隣接セグメント間の各空隙178及び頂点間の空間は、非導電性の材料により充填されると充分に絶縁されるよう選択される。隣接する抵抗セグメント間の電位差が、電圧降下が少なくなることにより小さくなると、空隙及び空間は変化する。この抵抗器の実施例の動作、及び、反対の電流を有する隣接抵抗セグメントによる磁界の減少の原理は、上述した抵抗器と同様である。
【0056】
図9を参照するに、図4乃至7に示す抵抗器120が、回転式の陽極X線管200に取付けられ、X線管200は、エンベロープ201、陰極組立体202、及び、陽極組立体204を有する。X線管200は、上述したように冷却媒体により満たされる室208を画成する筐体206内で支持される。図9に示すX線管200は更に、従来の電源、及び、例えば、熱交換器及びポンプ(図示せず)といった冷却構成素子を含む。
【0057】
陽極組立体204は、軸受け組立体210により回転可能にエンベロープ201内で支持される。軸受け組立体210は、例えば、銅といった導電性材料及び熱伝導性材料から形成される固定軸受けシャフト212を含む。軸受けシャフト212の端214は、エンベロープ201から延在し、エンベロープ201に接続される。抵抗器120は、ハブ128のボア134からねじ切りされたボア218内に入るボルト216により、軸受けシャフト212の端21に固定され、電気接続される。高圧陽極導体220が高圧端子126に、ネジきりされたボルト222により取付けられる。
【0058】
電源(図示せず)からの高電圧は、陽極電位を、陽極導体220を介し高圧端子126に供給する。電圧は次に、蛇行する抵抗器素子130(図9には示さず、図4、6、7、及び8を参照)を介し、ハブ128とその軸受けシャフト212に印加される。陽極電位は、従来の方法通りに、軸受けシャフト212から陽極組立体204に印加される。
【0059】
本発明の特定の特徴を、1つの実施例にのみ関連して説明したが、このような特徴は、任意の所与の特定の適用において所望される及び有利であるように、他の実施例の1つ以上の特徴と組み合わされてもよい。
【0060】
本発明の上記説明から、当業者は、改善、変形、及び、変更を考えることが可能であろう。この技術におけるこのような改善、変形、及び、変更は、本発明の特許請求の範囲内に含まれるものとする。
【図面の簡単な説明】
【図1】
従来技術のアーク抑制抵抗器を有する従来技術のX線システムを示す部分断面図である。
【図2】
図1のシステムに使用する従来技術の抵抗器を示す部分的に断面にされる平面図である。
【図3】
図2の抵抗器の線3−3についての断面図である。
【図4】
本発明の特徴を示す抵抗器の断面にされた平面図である。
【図5】
本発明の特徴を示す図4の抵抗器の側面図である。
【図6】
本発明の特徴を示す図4の抵抗器の側断面図である。
【図7】
図4に示す抵抗器の部分Aを示す拡大断面図である。
【図8】
本発明の特徴を示す抵抗器のもう1つの実施例を示す部分的に断面にされる平面図である。
【図9】
本発明の特徴を示すX線管システムの一部を示す部分断面図である。

Claims (10)

  1. 高圧低インダクタンス抵抗器であって、
    外周及び中心を有する抵抗器本体と、
    上記抵抗器の上記中心から離れて配置される第1の端子と、
    蛇行する抵抗素子と、
    上記蛇行する抵抗素子を囲む導電リングと、
    上記抵抗器の上記中心に配置される第2の端子とを含み、
    上記蛇行する抵抗素子は、
    第1の端と、
    上記第1の端から始まり上記本体の上記外周回りの第1の方向に延在する第1の抵抗セグメントと、
    入力部及び出力部を有し、上記第1の抵抗セグメントは上記入力部に入る頂点と、
    上記頂点の上記出力部から出て、上記第1の抵抗セグメントの上記第1の方向とは略反対の第2の方向に延在し、上記第1の抵抗セグメントに隣接し且つ間隔があけられて配置される第2の抵抗セグメントと、
    上記抵抗器素子の略中心に配置される第2の端とを含み、
    上記第1の抵抗セグメント及び上記第2の抵抗セグメントのパターンは、単一の平面に同心円状の蛇行するパターンを与えるよう配置され、
    上記導電リングは、上記第1の端子、及び、上記蛇行する抵抗素子の上記第1の端のそれぞれに電気接続し、
    上記第2の端子は、上記蛇行する抵抗素子の上記第2の端に電気接続する抵抗器。
  2. 隣接する抵抗セグメントにおける電流は、略反対の方向に流れる請求項1記載の抵抗器。
  3. 上記第2の抵抗セグメントは、上記第1の抵抗セグメントよりその長さが短い請求項1記載の抵抗器。
  4. 複数の追加の、同心円状に隣接し間隔があけられる抵抗セグメント及び相互接続頂点を含み、
    上記複数のセグメント及び頂点は、単一の平面上に配置され、上記第2の抵抗セグメントと上記第2の端子間で相互接続され、それにより、連続的な蛇行する抵抗素子が、上記抵抗器の上記第1の端子から上記抵抗器の上記中心にある上記第2の端子まで延在する請求項1記載の抵抗器。
  5. 1対の抵抗セグメントにおいて、上記抵抗器の上記中心に近い方に配置される抵抗セグメントの長さは、上記抵抗器の上記中心から遠い方に配置される抵抗セグメントの長さより短い請求項4記載の抵抗器。
  6. 上記第1の抵抗素子及び上記第2の抵抗素子は略円形である請求項1記載の抵抗器。
  7. 上記抵抗素子は、チタン合金から形成される請求項1記載の抵抗器。
  8. 上記チタン合金は8−1−1である請求項7記載の抵抗器。
  9. 上記抵抗セグメント及び上記頂点を含む上記抵抗素子の上記蛇行するパターンは、材料基板からエッチングされる請求項1記載の抵抗器。
  10. 上記抵抗器本体は、エポキシであり、上記エポキシは上記蛇行する抵抗素子を包み、
    上記第1の端子及び上記第2の端子は、電気接続のための露出面を有する請求項1記載の抵抗器。
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