JP2004507556A - 化学的または生物学的反応または合成の実施のための方法および作用粒子 - Google Patents

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Abstract

本発明は、化学的または生物学的反応または合成の実施のための方法および作用粒子に関する。ミクロスケールとマクロスケールとの間の完全な両立性を保証し、その際に大きな多様性でカップリング反応を実施することができ、低費用で個々の作用粒子に反応−または合成生成物の一義的な割当てを保証する解決策を提供するという課題は、n反応液の使用時に作用粒子のxチャージが考慮され(x≦nである)、前記反応液の密度が完全な反応生成物または合成生成物による充填時でも前記反応液の密度にしたがって分離できるように前記密度が互いに区別して決定されるものにおいて、a)初めに第1反応パートナーの結合後に、第1反応液の均一の密度の各チャージが供給され、b)xチャージの各々が最大n部分量に分割され、互いに全ての密度の作用粒子を含有するそれぞれ新規のチャージと部分量の混合物が製造され、かつc)この新規のチャージがそれぞれ別の反応液に供給され、第2反応もしくは合成の実施後にd1)それぞれさらに最大nの新規の部分量へそれぞれの部分チャージの統計的分割が行われるか、またはd2)少なくとも1回その密度にしたがって得た部分チャージの分離が行われ、かつ様々な由来のそれぞれの部分量がさらに新規の部分チャージに混加されるかのいずれかであり、かつe)c)、d1)またはd2)記載のステップが、所望の反応生成物または合成生成物が得られるかまたは部分量あたりそれぞれnの使用した様々な密度の1個以上の作用粒子が存在するまでの間繰り返され、この作用粒子の反応経路または合成経路が前記方法ステップの各々において記録される、ことにより解決される。

Description

【0001】
本発明は、特にコンビナトリアルケミストリおよび分子バイオテクノロジーの分野における自動化実験施設で使用される化学的または生物学的反応または合成の実施のための方法および作用粒子に関する。
【0002】
作用粒子、ビーズが化学合成のための支持物として使用されている。このような粒子(ビーズ)は、たとえばガラスまたはポリスチレンから形成されている。ビーズへの固相合成は、オリゴヌクレオチド化学およびペプチド化学においても、有機分子の合成においても天文学的規模で導入されている。この場合、固相担体がカラムまたはプレートに満たされ、合成プロトコルもしくは使用した合成装置に応じて試薬で清洗され、湿潤洗浄され、化学合成が誘導される。
【0003】
生化学研究においても、固相担体(たとえば、いわゆるディナル社のディナビーズ)が生化学材料の担体として使用されている。この場合、担体材料が、たとえばストレプタビジンでコートされ、ストレプタビジンを介してビオチニル化RNAまたはDNA配列を前記担体に結合するビオチン結合を可能にする。それによって選択的に、求めている標的を有する小球体の洗浄によって結合実験を実施することが可能になる。
【0004】
化学合成自体は、球つまり「bead」に、いわゆる「リンカー」(固相へのカップリング分子)に出発化合物が共有結合され、前記出発化合物が合成プロトコルに準じて試薬で変換され、必要がある場合はリンカーから分裂できるように実施される。カップリング分子は、それぞれの型に応じて、オリゴヌクレオチド化学におけるホスホアミダイト(Phosphoamidite)またはペプチド化学におけるアミノ酸としてよい(メリフィールド合成)。この方法の長所は、試薬の多量の余剰を供出し、ならびに任意に頻繁にカップリング−、洗浄−および脱保護プロセスを反復できる可能性にある。
【0005】
この長所は、同じ方法で被カップリング分子がリンカーを介して固相に合成される有機化学合成における前記の方法の適用にも導いた。
【0006】
所望の機能性を有する新規の化合物の探求は、初めに多数の異なる構造を合成するため、ますます非合理的なリード構造の合成法によって支援されている。これは化学的または酵素反応方法の利用下にペプチド、タンパク質、核酸のようなより大きい分子の合成と同様に、化学的または光合成法によるより小さい分子の合成に関係する。いわゆる「適応度」(Fitness)(1つまたは複数の所望の作用および性質に関して、合成生成物の化学的または生物学的性質の品質)を確定もしくは定量的に測定できる小型化分析方法の可用性によって、このリード構造の合成がミニチュアスケールで可能であり、もちろん定量的な生成物分析を大抵は多量の生成物の後合成によって後で初めて行うことができる。
【0007】
上記のように、使用した合成法の制限因子は、数量によって限られた多数の多様な分子の調製もしくは合成である。
【0008】
化学合成は市販のシンセサイザーでカラムまたは平面でピペタイザロボットを介してマイクロタイタープレートで前記のような作用球で実施される。したがって平行化率は本質的に従来常法の96種サンプルの標準マイクロタイターの度合を超えない。合成分野における今日の実験室自動化は、約100μlから数mlまでの体積範囲で数100サンプル(たとえばChem Speed 384)の平行化率を達成する(たとえばDeWitt, A.W. Czamik: Automated synthesis and Combinatorial chemistry Current Opinion in Biotechnolgy 1995, 6:640−645参照)。
【0009】
合成物質はカラムあたりに天文学的量で存在する。しかし機械的に制約された平行性は、近似的にだけでもコンビナトリアルの多様性を達成するには不充分である(たとえば:オリゴヌクレオチド文字:4、ペプチド文字:20、有機ライブラリ(α)、長さ6のオリゴヌクレオチド鎖は総計約4000鎖の多様性になる。長さ6のオリゴペプチドはすでに6400万種の物質を生ずる)。
【0010】
UHTS(UltraHighThroughput−Screening)で導入された開始液は、自動小型化されたスクリーニングシステムの実施に関係する(概要提供:Pauwels, H. Azijn, MP. de B, C. Claeys, K. Herzog ”Automated techniques in biotechnology” Current Opinion in Biotechnolgy 1995, 6:111−117またはZhao, H., Arnold F.H. ”Combinatorial protein design: Strategies for Screening Protein Libraries” 1997 Current Opinion in Structural Biology Vol. 7S. 480−485, Burbaum, J.J; Sigal, N.M. ”New Technologies for High−Throuput Screening” (1997) Current Opinion in Chemical Biology, 1:72−78)。これらの着手方法は商業的に特にエヴォテック社(ハンブルク)およびオーロラ社(サンディエゴ)によって既知になっている。
【0011】
従ってテストのためにスクリーニング区間に供給される大きい物質ライブラリに対する需要が急激に増加している。
【0012】
大きな分子ライブラリを作る別の方法は、いわゆる「Split and Pool」または「Split and Mix」方法によって提案されている(Lamら(1991) Nature 354:82, Glaserら(1992) J. Immunol., 149:3903−3913, Lamら(1993) Bioorg. & Med.Chem.Lett. 3:419およびSebestyenら(1993) Bioorg. & Med.Chem.Lett. 3:413参照)。
【0013】
この方法により、それぞれn合成カラムでそれぞれ様々なモノマーがカップリングされる。その後、この混合物が新規の反応室の中に「プール」(「gepooled」)され、すなわち混合され、次に再び規定されてそれぞれのカラムに分配され、様々なカップリングステップが実施される。
【0014】
この方法の長所は、すでに種々のタイプのスペクトルを合成するが、その際に各小球体上で正確に化学的に一義的に特性化される物質を生成することが方法技術的に保証される可能性にある。欠点は、第一にどの物質がどの小球体上に存在するかが不明であることである。この問題は、もちろん結合実験の第1ステップにおいて緊急性がない。まず選別される変異体が特性化されなければならない。
【0015】
従って、この方法の普遍性を得るために、特性化を間接的にコーディングによって、または直接的にMSおよびMAS−NMRまたはIR分光学のような分析方法によって実施することが研究されている(W.L. Fitch, G. Detre, C.P. Holmes, J. Org. Chem. 1994, 59, 7955. B.J. Egner, G.J. Langley, M. Badley, J.Org. Chem. 1995, 60, 2652)。
【0016】
大抵のコーディング方法においては合成基質に付加的に、該合成基質のカップリングの前または後のいずれかに、各合成基質に特異的な別の化合物がポリマーにカップリングされる。そのためこの「タグ」(「tags」)と呼ばれる標識物質は一義的に時間的な合成経過をアーカイブ化する。しかしこのようなコーディング体系は、使用した化学機構と両立性にしなければならないという重大な欠点を有する。すなわち化学者はその合成法において自由ではない。特に解析すなわち化学的タグのデータ解読は高いロジスティック費用を必要とする(Brenner, R.A. Lerner, Proc. Natl. Acad. Sci. 1992, 60, 5381. / Z.J. Ni, D. MacLean, C.P. Holmesm M.M. Murphy, B. Ruhland, J.W. Jacobs, E.M. Gordon, M.A. Gallop, J. Med. Chem. 1996, 39, 1601. / M.H.J. Ohlmeyer, R.N. Swanson, L.W. Dillard, J.C. Reader, G. Asouline, R. Kobayashi, M. Wigler, W.C. Still, Proc. Natl. Acad. Sci. 1993, 90, 10922. b) H.P. Nestler, P.A. Bartlett, W.C. Still, J. Org. Chem. 1994, 59, 4723参照)。
【0017】
つまり常法によるコンビナトリアルの「分裂および混合」(「Split and Mix」)法は、コンビナトリアルの多様性の問題を解決する最速の可能性である。もちろんこの「化学的タッギング」(「chemical Tagging」)の方法も合成との関連で多額のロジスティック費用によって制限されている。
【0018】
この問題を解決するために、巨視的レベルで、いわゆる「IRORI radio tag」法により物理的一歩が踏み出されている:この場合はポリスチレン球で充填されるマイクロリアクタ内で、付加的にガラスの中に流し込まれた、いわゆる「ラジオ周波数タグ」(RF−タグと略す)が取り込まれる。このRF−タグは本質的にアンテナと送信機もしくは受信機とから構成される。各化学合成ステップおよび対応する反応器とRF−タグからなるユニットは一義的にコード番号によって特徴づけられる。この対応する番号は、書込みも読出しもできる。それによってこのプロセスが完全に記述される。RF−タグ法の欠点は、比較的高い費用と、この方法を多額の費用をかけずに小型化する可能性が不足していることである。
【0019】
さらに小型化された方法が既知である。位置特異的光誘導カップリング反応による、いわゆるAFFYMAX技術(S.P.A. Fodorら(1991) Science 767−773)により、特異的結合を一義的にその各々のx/y位置から同定することができる。しかしこの方法は、種々の理由からその適用幅に制限がある。この方法は、たとえば光活性可能のカップリング反応に制限され、全ての反応位置がそれぞれ使用した全ての試薬と接触するため、各反応時に広範囲な中間−および洗浄ステップを必要とする。さらに、連続的な反応の実施が反応ステップあたりの様々な試薬の使用において欠点とみなされなければならない。
【0020】
R. Frank, Tetrahedron Vol. 48, 42, 9217−9232に1つの方法が記載されており、この方法にしたがってセルロース−フィルタ上にスポット法で固相カップリング・ペプチドのライブラリを平行管理合成で作成し、それに続きこのライブラリを作用試験、たとえば抗体への結合にかけることが可能である。比較しうる方法はFodorら(Science 1991, 251, 767−773)およびGeysenら(Proc. Natl. Acad. Sci, 1984, 81, 3998−4002)に記載された。その他の方法は概要(FieldsらInt. J. Peptide Protein Res. 1990, 35, 161−214)で検討された。カップリング化学は、変形方式を度外視すれば、全ての方法で原理的に比較可能であり、溶剤、保護基化学および活性化に関して伝統的な方法に拠っている。比較しうる方法はオリゴヌクレオチド合成のために開発された。
【0021】
この場合の収率は当然少なく、巨視的特性化はもはや達し得ない。
【0022】
要約すれば、既知の先行技術に関して、平行合成が該当する反応容器(または小型化平面方法におけるスポット)の調整を利用してそれぞれ発生した生成物を同定することであると言える。それに対してコンビナトリアル合成の場合は、IRORI radio tag法の場合と同様に一義的に同定可能の物理的コーディングが存在することを除き、後からの生成物同一性の同定が必要である。この既知の方法は上記の欠点が付着している。
【0023】
本発明は、ミクロスケールとマクロスケールとの間の完全な両立性を保証し、その際に大きな多様性でカップリング反応を実施することができ、低費用で個々の作用粒子に反応−または合成生成物の一義的な割当てを保証した化学的または生物学的な反応または合成の実施のための方法およびそれに好適な作用粒子を提供する課題を基礎においている。
【0024】
この課題は特許請求の範囲第1項および第4項の表示特徴によって解決される。
【0025】
本発明は、以下、実施例を利用してより詳細に説明する。
【0026】
図1記載の第1実施例において、例としてn合成反応容器(たとえばカラム)およびnコーディング粒子チャージが存在することとする。n粒子チャージは、該粒子チャージが互いに異なる密度ρ1...nを有し、この密度がコードを表すことによって互いに区別されている。それによって、任意の物質種類≦nを以下のように合成することができる:
【0027】
n反応容器の各々は、たとえばそれぞれ様々な化学反応液でプールから被組み合わせ基質に給送(図1参照)されるものとする。その後、各カラム中に可能性に応じて同数の作用球が取り込まれ、各カラムが同じ密度の作用球に割当てられ、個々のカラムに供給される作用球の密度が互いに区別される。
【0028】
この第1カップリングステップは、1型の作用粒子が反応容器1に、i型の作用粒子が反応容器iに、またはn型の作用粒子が反応容器nに、それぞれ所定量の割当によって実施される。合成カップリング(種々の溶剤、プロトコルなど)が成就される。その後、作用球が反応容器から抽出され、それぞれのチャージを引き続き実施する反応の数に対応して、たとえばnの同じ部分に分割され、かつチャージあたりnの様々な密度を有する粒子からなる混合物が存在するように、すなわちたとえば第iカラムに部に応じた全てのnコード粒子と共にn種の物質のチャージがあるように新規のチャージに配合(混合)される。つまり次の合成ステップでカラムi中で(1...i...n)からなる全ての組み合わせが作られる。このライブラリは、ここでそれぞれその個々の成分に沈降法によりまたは遠心分離により分離することができる。この場合に重要であるのは、各ステップへの割当が得られ、もしくは各カラムへの割当が得られることだけである:つまり((1,i);...(i,i)...(n,i))がそれぞれ容器中に満たされ、番号付けもしくは割当が別々に記録される。
【0029】
ここでそれに続くステップで、第1位置において相互に一致しない全ての画分が組み合わされる。つまり出発画分の一部がiで組み合わされる:((1,i);...(i,i);...(n,i))・i=((1,i,i);...(i,i,i);...(n,i,i));画分たとえば第1カラムの部分が同様にiで組み合わされる:((1,1);(i,1);(n,1))・i=((1,1,i);(i,1,i);(n,1,i))など。
【0030】
つまりこの方法により全ての可能な物質組み合わせを製造することができるが、個々のステップ間で同じ密度と類似の由来の粒子を組み合わせないことに多少配慮されなければならない。
【0031】
実施した合成ステップと新規のチャージ配合後の粒子密度による分離の上記方式は、所望の反応鎖長が達成されるまでの間、もしくは配合されたチャージあたりにそれぞれまだただ1つの粒子が所定の様々な密度あたりに存在するまで実施可能の間で実施される。それぞれ所望の合成と前置した反応液の数とに応じて、配合したチャージの分離は、以下の実施例が具体的に示すように、必ずしも各合成ステップ後に行う必要がない。
【0032】
この第2実施例において、ペプチドライブラリの簡単な事例(紹介した方法は決してペプチドまたはその他のオリゴマーに限定されていない)と、簡略にするために3画分とを説明することにする。
【0033】
図2に示したように、それぞれ様々な密度ρ1、ρ2、ρ3の粒子で給送される3カラムを設けている。第1カラム中で、たとえばアラニンAを、第2カラム中でグリシンGを、第3カラム中でプロリンPをそれぞれポリマー小球に結合させることにする。ポリマー小球の抽出後(ステップ1)、それぞれ様々な密度の全ての3出発チャージのポリマー小球を含有する各々3つの別のチャージに、各チャージおよび混合の3分割が行われる(ステップ2)。これらのチャージは、たとえばそれぞれ再びカラム1ないし3に供給され、その結果第1カラム中で合成A,A;G,AおよびP,Aと、第2カラム中で合成A,G;G,GおよびP,Gと、第3カラム中で合成A,P;G,PおよびP,Pとが行われる;この方法結果は図式的に図2にステップ3で示している。たとえば、このように得た3チャージが統計的に、すなわちポリマー小球の様々な密度による分離が行われることなく、それぞれ3部に分割され、それぞれ1部が再びそれぞれカラム1から3に供給される。このように得た全ての可能な物質組み合わせによる合成多様性は、図2のステップ4に示している。この多様性は例における所望の鎖長に相当するため、最後の合成ステップ後に初めてポリマー小球の密度にしたがって分離を行った。個々の合成ステップが記録されるため、粒子とそれに合成される鎖の正確な割当が簡単な方法で可能である。
【0034】
密度コーディングによる合成物質の分離は、最高精度で実施することができる。超遠心分離は、たとえばさらに同位元素15Nによる14Nの自然の位置でのみ区別される2種類のDNA鎖を分離することができる。相補性λファージDNA鎖の分離が同様に可能である;1.743および1.730g/cm。それに対して、それより大きい粒子の場合は、すでに単純な沈降法で充分である。それぞれ使用した分離法と実施する合成ステップの数とに応じて、本発明の枠内では単に、個々のポリマー小球の密度差が合成鎖による充填でもまだ密度差にしたがって正確な分離が可能であるような大きさであることにのみ配慮している。たとえば100μmポリスチレン球の充填は、約100pMol合成物質に相当する。たとえば直径100μmおよび密度1g/cmもしくは1.1g/cm(これは重量約5.2もしくは5.72・10−7gに相当する)と、平均分子量約110を有する充填100pMol(これは重量約10−8gに相当する)とを有する2つのポリスチレン/コンポジット球を取り上げると、約2%の密度変化が生じる。密度は全ての球種で平均的に変化し、主成分は不変の状態にとどまるので、この方法は幅広く適用可能である。
【0035】
先行技術による前記解決策に対する本発明の主な長所は、必要な合成ステップの数が使用した密度画分の数に低減され、合成ステップの終了時に個々の作用小球への合成鎖の正確な割当が与えられていることにある。
【0036】
提案した方法において使用した作用小球のために、たとえば懸濁重合法によって得たSiO粒子が好適である。たとえばこの場合、5から20μmの範囲の直径を有するSiO粒子15gをメタクリルオリルオキシプロピル−トリメトキシシラン(トルエン30ml溶液中0.5ml)で90分間水分排除下に40℃で変換する。その後この粒子を回転蒸発器中で真空下に室温で乾燥する。撹拌機と還流冷却器とを含む1リットル反応器中にポリビニルピロリドンK90 2g溶液650mlと、CaSO650mgと、リン酸カリウム100mgとを前置する。78℃で、前処理した二酸化珪素15gを懸濁し、スチレン30ml、ジビニルベンゼン0.6mlおよび過酸化ジベンゾイルペルオキシド400mgからなる混合物中に添加し、回転数500rpmで懸濁する。6時間後の重合反応の終了後、コンポジット粒子を吸引し、洗浄し、ふるい分けによって分級する。この方法により100μmから800μmの範囲の直径と、1.00から1.5g/cmの範囲の密度とを有する粒子43gを得、前記粒子からふるい分けと密度分離後に本方法に必要な、様々な密度のチャージを分別可能である。この粒子は、必要がある場合および先行技術により常法の、第1の化学的または生物学的成分の一時的不動化のためのアンカー基を付けることができる。
【0037】
バイオ解析適用のために、以下のように得る粒子も使用可能である:トルエン中のポリスチレンの溶融物および二酸化珪素の懸濁液(粒径5から10μm)をグラジエント混合室内で混合し、連続的に冷却受け器中にメタノールを滴下する。この方法により、直径150μmおよび1g/cmから2.0g/cmの範囲の密度分布を有する粒子を得る。
【0038】
この粒子は多数の有機溶剤中に溶解するが、水に不溶性である。たとえばタンパク質を前記粒子上に不動化し、水性溶媒中のアッセイのために使用することができる。
【0039】
同様に、他の好適な作用粒子、また前記のような様々な組成または性状を、これらが使用する反応液に対して不活性である限りにおいて、個々の粒子チャージの様々な密度の基準が満たされている場合に使用することも本発明の枠内にある。
【図面の簡単な説明】
【図1】
n合成反応容器およびn作用粒子のための方法による経過の一部である。
【図2】
ペプチドライブラリの形成のための例示としての特異的方法経過である。

Claims (4)

  1. 化学的または生物学的反応または合成の実施のための方法であって、化学成分の結合または固相合成を可能にする多数の作用粒子が使用される方法において、
    n反応液の使用時に作用粒子のxチャージが考慮され(x≦nである)、前記反応液の密度が完全な反応生成物または合成生成物による充填時でも前記反応液の密度にしたがって分離できるように前記密度が互いに区別して決定されるものにおいて、
    a)初めに第1反応パートナーの結合後、第1反応液の均一の密度の各チャージが供給され、
    b)xチャージの各々が最大n部分量に分割され、互いに全ての密度の作用粒子を含有するそれぞれ新規のチャージと部分量の混合物が製造され、
    c)この新規のチャージがそれぞれ別の反応液に供給され、第2反応もしくは合成の実施後に
    d1)それぞれさらに最大nの新規の部分量へそれぞれの部分チャージの統計的分割が行われるか、
    d2)少なくとも1回その密度にしたがって得た部分チャージの分離が行われ、かつ様々な由来のそれぞれの部分量がさらに新規の部分チャージに混加されるかのいずれかであり、
    e)c)、d1)またはd2)記載のステップが、所望の反応生成物または合成生成物が得られるかまたは部分量あたりそれぞれnの使用した様々な密度の1個以上の作用粒子が存在するまでの間繰り返され、この作用粒子の反応経路または合成経路が前記方法ステップの各々において記録される、ことを特徴とする方法。
  2. 複数の反応の実施時に様々な密度の作用粒子の得た部分チャージが何度もその密度にしたがって分別され、このように得た部分量が新規の部分チャージに配合されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  3. x反応の実施時に得た様々な密度の作用粒子の部分チャージが各反応後にその密度にしたがって分別され、このように得た部分量が新規の部分チャージに配合されることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  4. 上記請求項のいずれか1項記載の化学的または生物学的反応または合成の実施のための作用粒子であって、
    nの供出可能の反応液の数に依存してそれぞれ多数の作用粒子のxチャージが考慮され(x≦nである)、作用粒子が完全な反応生成物または合成生成物による充填時でもその密度にしたがって好適な分別方法を利用して分離可能であるような大きさに、互いに個々のチャージの密度が区別して決定されたことを特徴とする作用粒子。
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EP1313755B1 (de) 2007-11-21

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