JP2004506992A - 紙幣スキャン用導波路付きスキャナ - Google Patents

紙幣スキャン用導波路付きスキャナ Download PDF

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Abstract

導波路(230)を含む光スキャナ(200)。スキャナ(200)は、スキャンゾーンを定め、さらに発光ダイオード(214)、および検出器を含む。導波路(230)は、発光ダイオード(214)とスキャンゾーンの間に配置される。導波路(230)は、光認識開口部と光反射面を定める。光認識開口部と光反射面が協同して発光ダイオード装置からの光を、スキャンゾーンに方向付けて、検出器に向かう光により、主に進行経路に沿う光を中心に集束させる。

Description

【0001】
(技術分野)
本発明は、概してスキャナに向けられる。より詳細には、本発明は、額面を判定すると同様に、真正なものであることを確かめる目的で、紙幣をスキャンする装置と方法に向けられる。
【0002】
(背景技術)
従来の紙幣スキャン装置は、例えば、通常、紙幣および/または、紙幣と引き換えにコインを提供するビデオ・アーケードを受け入れるカジノ・スロット・マシンを有するレクリエーション・エリアに配置された別のメカニズムと同様に消費者に飲み物やスナックを提供する自動販売機に関連している。こうしたスキャン装置は、通常、通貨から特徴もしくは特性を読み取る検出器システムのみならず、通貨を照らす光源を採用している。
【0003】
例えば、合衆国政府は、近年、よく知られた個人の肖像のような、著しく非対称なしるしを含み、紙幣の偽造をこれまで以上に困難にする他の独自の特徴や特性を取り入れた紙幣のアソ−トメントを導入した。加えて、他の多くの国々は、額面により、大きさのみならず、色も異なるような紙幣を用いている。
【0004】
こうしたセキュリティ方策の結果として、多くの従来の紙幣スキャン装置およびシステムは、実質的に平行な光線ビームを発生させ、一方から紙幣を通り抜けて照射する関連したコリメートレンズのみならず、少なくとも1つの光源をさらにしばしば組み込んでいる。
【0005】
通常、照らされた通貨の反対側には、紙幣からの分散光を集めるための関連する平面/凸レンズが配置され、その後集められた分散光を、理想的な状況下で、スキャンされた紙幣の額面を検出出来るのみならず、その真正さも確かめ得るよう設計された、関連する検出器に提供する。
【0006】
また通常、凸レンズは、レンズ焦点がスキャン平面に理想的な形で触れるよう、(紙幣のための) 望ましいスキャン平面から、かなり離されている。
【0007】
従って、理想的な状況下では、セキュリティ上の理由で紙幣に組み込まれたしるしおよび他の特性は、スキャンされる紙幣を通り抜けて、スキャンされる紙幣の額面のみならず真正さを確かめる目的で、格納された特定の情報と比較し得る情報を伴う、スキャンされる紙幣を通過する光を、供給可能である。
【0008】
しかしながら、所望のスキャン平面の上もしくは下での紙幣の動きにより、紙幣がレンズ焦点からずれてしまうことがある。特に、所望の焦点位置からほんの1ミリメートル程度位置がずれると、関連する所望のビューイング位置から焦点が外れてしまうという事実に鑑みるなら、ある位置上での、平行光と集束光の双方は、設計規制を引き起こすことになる。そのうえ、千切れたり、テープを貼られたり、変色したり、過度に折り目を付けられたり、しわが寄ったり、もしくは、すり減ったりした紙幣は、さらに問題を悪化させる。
【0009】
それに加えて、紙は、特性上光を拡散させるものである。こうした結果、所望のスキャン平面に位置する紙幣を通り抜け、その後集束される分散光が、検出器に対して完全に不足したものとなることもあるし、もしくは、凸レンズを通り抜ける光線が、所望の検出ゾーンの背後に、スキャンされた紙幣からの光の焦点を合わせることもあり、そのいずれもが望ましいものではない。
【0010】
従って、スキャンされた紙幣からの情報をこうしたキャリブレーション情報と比べる場合、前記のような理由で、特定波長の光の非順応が起こると同様に、紙幣情報と格納されたキャリブレーション情報との間に不一致が生じかねない。
【0011】
スキャンされた紙幣とキャリブレーション情報との間の不一致は、従来の多くの通貨スキャン装置の許容設計範囲内である場合、結果として、スキャンされた紙幣は受け入れられる。しかしながら、波長の非順応は別の問題である。
【0012】
こうした問題を解決するために、従来の通貨スキャン装置は、その光源として、多重波長光を供給可能な、特定の発光ダイオード装置(または、いわゆる「パッケージ」)を含むこともある。
【0013】
従って、従来のスキャナは、知覚問題の「解決」のために、こうした多くの最先端の発光ダイオード(LED)を組み込んでいる場合がある。
【0014】
この点で、上述された従来の通貨スキャン装置に組み入れる場合、唯一の現在市販されている、青から赤外線まで作動可能なLEDパッケージは、470、505、620、730、840、940ナノメートルの固有の波長を有する光源をスキャン装置に提供可能である。
【0015】
(発明が解決しようとする技術的課題)
残念なことに、最先端の紙幣スキャン装置では、現在の設計で、こうしたスキャン装置がその商業目的を満たし、通貨の真正さと額面を確かめようとするならば、多くの場合、上述のLEDパッケージを12個以上組み込むことになる。
【0016】
従って、多くの理由で、上述の利用可能なLEDパッケージの数を、12個以上から、4個にまで削減するのが望ましいだろう。
【0017】
(その解決方法)
本発明は、コリメートレンズを必要としないスキャナ装置に向けられる。代わりに、本スキャナ装置は導波路を組み込む。さらに、本発明のスキャナ装置の結果的設計では、発光ダイオード(LED)パッケージの数は、12個以上から4個以下に削減可能である。
【0018】
本発明のスキャナ装置は、その額面を判定するのみならず、真正なものであることを確かめる目的で紙幣をスキャンすることに用いられるのが好ましい。
【0019】
また、本発明のスキャナ装置がこうした4個のLEDパッケージを組み込む場合、こうしたLEDパッケージの各々は、通貨をスキャンする平面に対して、紙幣の異なった4分の1の部分をスキャンするよう配置され、位置決めされるのが望ましい。
【0020】
従って、本発明のスキャナ装置は、スキャンゾーン、少なくとも1つの発光ダイオード、少なくとも1つの光検出器、および導波路を含んでいる。
【0021】
スキャナのスキャンゾーンは、反対側を定め、スキャン可能な物体がその反対側との間に配置可能となるよう大きさを決められる。
【0022】
発光ダイオード装置は、スキャンゾーンの片側に配置され、控えめに異なるエネルギーレベルの光を供給可能である。さらに、発光ダイオード装置は、こうしたダイオード装置に関連する光が、少なくともスキャン可能な物体の一部分をスキャン出来るよう、スキャンゾーンに対応して配置されている。
【0023】
光検出器装置は、発光ダイオードから離れており、さらに、発光ダイオード装置から発し、その後スキャンゾーンを通り抜ける光により、光検出器が、ゾーン内でスキャンされる物体を特徴づけ得る情報を提供出来るよう、スキャナのスキャンゾーンに対応して配置される。
【0024】
導波路は、発光ダイオード装置とスキャンゾーンとの間に配置される。導波路は、少なくとも1つの光認識開口部と、少なくとも1つの光反射面を定め、光認識開口部と光反射面が協同して、スキャンゾーンに向けて発光ダイオード装置からの光を方向付けて、検出器に向かう光により、進行経路に沿う光を中心に集束させる。
【0025】
(発明を実施するための最良の形態)
図面を通して、同等の参照数字は、同等の構成要素の部品を指している。
【0026】
最先端のスキャナと、他の関連問題
図1は、従来の紙幣スキャン用の装置100の概略図である。装置100は、装置100に紙幣を挿入するための、通常細長いスロット形をした、開口部もしくはアパーチャー102を含んでいる。
【0027】
通貨挿入アパーチャーもしくは開口部102は、上部境界104および下部境界106を含んでいる。開口部102を通って、装置100に理想的に挿入された通貨(図示せず)は、本願特許明細書の図1のページに広がる平面として考え得る、経路110(点線で図示)に沿って進む。
【0028】
また、通貨スキャン装置100は、全体として、その長さに沿って、下部境界106から一定間隔で離れた、複数の発光ダイオード(LED)114を含んでいる。上述のように、装置100がその商業目的を達成するために、通貨の真正さと額面を確かめるには、12個以上の上述のLEDパッケージ114が、必ずスキャン装置100に組み込まれなければならない。
【0029】
また、図1に示される従来の配置に組み入れられるのは、複数の対応するコリメートレンズ116であり、各レンズ116は、同様に、全体としてその長さに沿って、下部境界106から一定間隔で離れている。例示した従来のスキャナ配置では、そのようなコリメートレンズ116の各々は、対応するLEDパッケージ114に関連している。従って、図示のスキャナ配置では、結果として、こうした各コリメートレンズ116は、下部境界106とその関連するLEDパッケージ114との間に位置することになる。
【0030】
図1の通貨スキャン装置100は、さらに、対応する複数の簡易平面凸光集束レンズ122を含んでいる。こうした各簡易平面凸光集束レンズ122は、上部境界104と関連する通貨真正/額面検出器120との間に配置される。
【0031】
理想的な状況では、こうした各簡易平面凸光集束レンズ122は、その関連する検出器120の予め選択された部分(または、点)で、紙幣を通り抜ける光の焦点を合わせることが可能である。
【0032】
作動に際しては、複数の簡易平面凸光集束レンズ122は、挿入された通貨の真正さを確かめ、その額面を検出する目的のために、複数の検出器120が特定の光エネルギーレベルを検出出来るよう、光の焦点を合わせる。
【0033】
図1に示された通貨スキャン装置100は、それぞれが通貨の真正さを確かめ、その額面を検出可能な、対応する複数の検出器120をさらに含むことを余儀なくされる。
【0034】
そのうえ、現行の設計では、全体として、複数(すなわち、12個以上)の検出器120は、その長さに沿い、上部境界104から一定の間隔で離れている。各検出器120は、上述した理由により、対応するLEDパッケージ114およびコリメートレンズ116のみならず、対応する光集束レンズ122とも関連している。
【0035】
従来のスキャナにはさらなる課題がある。上述したように、所望のスキャン平面の上または下での紙幣の動きは、光集束凸レンズ122の焦点から紙幣をずらしてしまうこともある。また、紙は、特性上光を拡散させるものである。結果として、従来の装置100が、上述の複数のLEDパッケージ114、および関連する複数のコリメートレンズ116、凸レンズ122、および検出器120を組み込んでいる場合でさえ、スキャン平面110に位置する紙幣を通り抜け、その後集束される結果としての分散光が、複数の検出器120の1つ以上に対して完全に不足したものとなることもあるし、もしくは、複数の凸レンズ122の1つ以上を通り抜ける光線が、関連する検出器120の所望の検出ゾーンの背後に、スキャンされた紙幣からの光の焦点を合わせることもあり、そのいずれもが望ましいものではない。
【0036】
関連するレンズ116、122を伴う各LEDパッケージ114の整列が、現在のスキャナメーカーにとっての重大な障害となっており、整列不良が一般的である。
【0037】
不要な複雑さによって、装置は過度にコスト高となり、その信頼性にも影響を及ぼしかねない。従って、最先端の紙幣スキャナに必要とされる、LEDパッケージと関連するコンポーネントの数を削減することにより、スキャナ装置の複雑さを軽減させ、その結果、上記の関連するコンポーネントの削減が可能となり、さほど複雑でない装置が実現するのは、望ましいことであるといえよう。
【0038】
構成部品の多様性により、従来のスキャナに必要とされる容積、およびそれに関連して、外観にも望ましくない影響を与えることがある。従って、必要な容積を最小にするためにも、コンポーネントの数の削減は望ましいものとなろう。
【0039】
結果としての、さほど複雑でない装置が、それにもかかわらず、非常に高い信頼性、正確さ、および統計的に有意な精度で、通貨の真正さを確かめ、その額面を判断出来ることは、なお望ましいことである。
【0040】
(好ましい実施例の詳細な説明)
図2は、本発明のスキャナ装置200の一実施例の概略図である。装置200は、真正さを確かめ、額面を判断するために、紙幣をスキャンすることに用いられるのが望ましい。
【0041】
通貨スキャナ装置200は、4個以下の発光ダイオードパッケージ214を含んでおり、その位置については、図4に関連して以下に説明される。
【0042】
こうした各発光ダイオード(LED)パッケージ214は、それぞれ別々のエネルギーレベルを有する、複数の控えめに異なる波長を有する光を生成可能である。各LEDパッケージ214は、2個から10個の、別々に異なるエネルギーレベルを有する光を生成し得ることが望ましい。各LEDパッケージ214が、波長に依存して、4個から8個の、別々に異なるエネルギーレベルを有する光を生成可能であることが、さらに望ましい。最も好ましいLEDパッケージ214(図4に示す)では、6個の異なるエネルギーレベルを有する光を生成可能である。特に、通貨スキャナ装置200の最も好ましいLEDパッケージ214では、470、505、620、730、840、940ナノメートルの、別々の異なる波長に関連づけられた光を生成可能である。特に図4は、LEDパッケージ214上の6つのアパーチャーを概略的に示しているが、これらのアパーチャー218A、218B、218C、218D、218E、218Fは、各々が、すぐ上に述べた6つの波長の光のうちの異なる1つに関連している。
【0043】
本発明のスキャナ装置200は、コリメートレンズを必要としない。代わりに、本発明のスキャナ装置200は、導波路230を含んでいる。導波路230は、その反対側の終端に位置する、磨かれた透明な窓232を有する。窓232は、関連するLEDパッケージ214に対応して、これらの関連するLEDパッケージ214からの光が、導波路230に入るのを可能にするよう配置されている。
【0044】
図示された導波路230は、さらに、溝付き面236と同様に側面234を備え、LEDパッケージ214からの光を紙幣の方向へ誘導し、紙幣は、本願特許明細書の図2のページに広がる平面として考え得る、経路210(点線で示す)に沿って進むことになる。導波路230の反対側の終端に配置される側面234は、金属化されている。金属化された各表面234は、関連するLEDパッケージ214に対応して、上述したように、こうしたLED214からの光を、スキャン経路210に導くよう配置される。
【0045】
溝付き面236は、図3および図4に概略的に示された個々の溝238−240を含む。図示された各溝付き面238は、溝付き面236の、角度をもって隣り合う面部分の、上部結合に形成される溝を示している。それに対して、溝239、240は、それぞれが、溝付き面236の、角度をもって隣り合う面部分の、中間結合および下部結合に形成される溝を示している。
【0046】
溝付き面236は、いくつかの理由により、A‐A軸(図3)に対して左右対称となっている。まず第1に、(LEDパッケージ214により提供される)光源は、導波路230の反対側の終端に長さに配置される。また、導波路230の角度をつけられた側面234は、関連するLEDパッケージ214に対応して、6つの別々の異なる波長の光が、中心軸A−Aに向かって集中する形で反射されるように、配置されている。さらには、溝付き面236は、それ自体、光が中心に集まるよう設計された、微細に示された溝236A(図5A)、および溝236B(図5B)により形作られている。
【0047】
さらに、これに関連して、三角形に形作られ、窓232のより近くに位置する溝236B(図5B)は、6つの波長の第一の部分が、側面234と溝付き面236で反射され、中心軸A−Aに向かって集中するよう、大きさを決定されている。LEDパッケージ214からの6つの波長の光の第2部分が、軸A−Aの中心に集まるように、軸A−Aに近づくにつれ、微細溝236Aは、より近接した間隔を有するようになる(図5A)。LEDパッケージ214からの、6つの波長の光のすべてが、中心に集まるまで、追加的な微細溝(図示せず)が、溝付き面236内に、中心軸A−Aに対して左右対称に形成される。
【0048】
図3について、ここで留意しておきたいことは、溝付き面236の、図示された角度を有する方向付けは、ここに開示される効果を達成するために、微細溝236A(図5A)および236B(図5B)に関連した角度方向付けも、考慮に入れなければならないということである。
【0049】
溝付き面236は、設計により、このように、微細溝を含んでおり、その大きさは、中心軸A‐Aに向かって左右対称に減少し、一定強度の光が、経路210に沿って紙幣をスキャン可能にするよう、6つの異なる波長の異なる周波数を調整する形で設計されている。コスト効率のあるネット効果は、一定の「バー」もしくは長方形の光であり、用いる光エネルギーが最少量となる結果を導く。
【0050】
図示した導波路230(図2および図3)は、非常に透明かつ光伝達性に優れた、市販のアクリル樹脂材料で作られた、いわゆる「鳩」プリズムであり、その結果、実質的に内部全反射を達成する。
【0051】
側面234および溝付き面236は、上述のように、光を軸A−Aおよび経路210へ向かって中心に反射させるため、市販の高度に反射的な材料で金属化されている。さらにこれに関連して、溝付き面236それ自体は、特に、別々の異なる波長、および関連する一定のエネルギーレベルの光が、装置200によりスキャンされる通貨などの物体に向かって集中するように設計されている。
【0052】
図6では、導波路330およびLEDパッケージ314、さらに導波路330の長さ方向の反対側の終端に配置された、間隔を置いた光反射性側面334を含むスキャナ装置300が示されている。導波路330は、さらに、それぞれが上述の「光バー」効果を達成するよう、関連するLEDパッケージ314に隣接して配置された、1対の磨かれた透明な光伝達窓332を含んでいる。
【0053】
本発明のこの実施例では、上述の溝付き面の代わりに、窓332の間に、ホログラフィ可変光整形拡散面350を、図示した導波路330の設計に取り入れている。光整形拡散面350は、下側に付着される、市販の金属性物質352の層の結果、光を上向きに反射的する。特に、光整形拡散面350に組み込まれた可能性は、例えば、共通に譲渡された共に出願中の特許出願において開示された技術を用いて、スキャナ装置200の可変的な溝付き面236と同等の効果を達成し、装置300の中心軸B−Bに向かって内部反射した光を導波路330内で集束させ、上向きにすることで、物体をスキャンするためのすでに述べた「光バー」効果が達成可能となる。
【0054】
こうした効果を達成するために、中央部分360(図6の垂直に配置された点線の間)は、スキャンされる紙幣の幅にわたる25‐35°の小さな光出力分布角度のみならず、長さに沿った80‐95°の大きな光出力分布角度を有するのが望ましい。光整形拡散面350は、さらに、それぞれが関連するLEDパッケージ314に隣接した、距離を置いた終端部分362を含んでいる。さらには、各部分362は、スキャナ300により経路310に沿ってスキャンされる通貨の幅にわたる、10‐25°の小さな光出力分布角度のみならず、長さに沿った60‐75°の大きな光出力分布角度を有するのが望ましい。
【0055】
導波路330の光整形拡散面350からの、中心に集中し、上向きに配置された光を受けるために、本装置は、図6に示されるように、導波路330上に配置される光整形面拡散層370をさらに含んでいる。
【0056】
層370はまた、中央部分360のように、スキャンされる紙幣の幅にわたる、25‐35°の小さな光出力分布角度のみならず、長さに沿った80‐95°の大きな光出力分布角度を有するのが望ましい。さらには、層370および中央部分360は、上記の効果を達成するために、その光整形拡散体を、大小の角度に方向付けて整列させている。
【0057】
スキャンされる通貨の背面から来る信号の影響を減少させるよう、経路310の反対側に、市販のプリズム状の材料380の任意のシートを、光整形面拡散層370に対応して配置してもよい。
【0058】
本発明のスキャナ装置400のさらに他の実施例は、図7に示されるように、スキャナ装置300内と同様に、導波路440およびその上に配置された光整形面拡散板470を含んでいる。(図6を参照のこと。)導波路440に関連して経路410の反対側に位置する、複数の検出器420は、従来のメカニズム(図示せず)を用いて、経路410に沿って移動する通貨の額面を判断するのと同様に、その真正さを確かめるよう、経路410の長さに沿い、互いに関連して配置されている。検出器420の単一の列は、スキャンされた通貨の大きさに従って、8‐12個の、個々の検出器420を含んでいてもよい。
【0059】
1枚の市販のプリズム状の材料480は、光拡散効果を減少させ、拡散体層470と経路410との間で光をコリメートするために、経路410と光整形面拡散層470との間に配置される。検出器420と経路410との間には、少なくとも1枚の、他の市販のプリズム状の材料482があり、そのプリズム状の溝(図示せず)は、経路410に沿って、すなわち、図7のページの平面から外れて移動するように、紙幣に対して長さ方向に配置されるのが望ましい。経路410と検出器420との間で拡散する光の効果を減少させるよう、さらに別の市販のプリズム状の材料484の追加シートを、プリズム状の材料シート482と検出器420との間に配置させてもよい。
【0060】
ここに例示され、説明されて来たものは、紙幣のための新しいスキャナ装置である。本発明のスキャナ装置が、いくつかの好ましい実施例を参照して説明されて来たが、この開示を読了後、当業者は、本発明の価値を認識し、さらには、ここで開示された要素およびコンポーネントの特定の等価物を知ることになるだろう。従って、本発明は、好ましい実施例に限定されるものではなく、むしろ請求項が許す、可能な限り広い範囲を提供されるべきものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の通貨スキャン用装置の概略図である。
【図2】本発明のスキャナ装置の第1実施例の概略図である。
【図3】また、図2の実施例の下側部分の概略図である。
【図4】全体として、図3の平面4‐4に沿って見た底面図である。
【図5A】全体として、図3に示した、本発明の特徴の実例を、その拡大縮尺で示す概略図である。
【図5B】全体として、図3に示した留意すべき特徴の実例を、その拡大縮尺で示す、他の概略図である。
【図6】本発明のスキャナ装置の、さらに他の好ましい実施例を側面図および概略フォーマットで示す。
【図7】本発明のスキャナ装置の、さらに他の好ましい実施例を側面図および概略フォーマットで示す。
【符号の説明】
10 通貨スキャン装置、 102 開口部、 104 上部境界、 106 下部境界、 110 経路、 114 LEDパッケージ、 116 コリメートレンズ、 120 通貨真正/額面検出器、 122 光収束レンズ。

Claims (19)

  1. スキャナ装置は以下を含む:
    (A) 反対側を定め、スキャン可能な物体がその反対側の間に配置可能となるよう大きさを決定するスキャンゾーン;
    (B) スキャンゾーンの片側に配置され、スキャン可能な物体から距離を置いた発光ダイオード装置、ここで、発光ダイオード装置が、控えめに異なる複数のエネルギーレベルの光を供給可能であり、さらには、発光ダイオード装置が、関連する光が、少なくともスキャン可能な物体の一部分をスキャン可能となるよう、スキャンゾーンに関連して配置されている;
    (C) 発光装置から離れ、さらに、発光ダイオード装置からの、スキャンゾーンを通り抜ける光が、検出器装置に、スキャンされる物体を特徴づけることを可能にさせるよう、スキャンゾーンに関連して配置される、検出器装置;および
    (D) 発光ダイオード装置とスキャンゾーンとの間に配置された導波路、ここで、導波路は、光認識アパーチャーおよび光反射面を定め、光認識アパーチャーと光反射面とが協同して、スキャンゾーンに向けて発光ダイオード装置からの光を方向付け、進行経路に沿う光を中心に集束させて検出器装置に向ける。
  2. スキャンゾーンを通過する、スキャン可能な物体が紙幣として特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  3. 発光ダイオード装置が、およそ4個以下の発光ダイオードパッケージとして特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  4. こうした各発光ダイオードパッケージが470、505、620、730、840、940ナノメートルの波長の光を放射可能である、請求項3に記載のスキャナ装置。
  5. 発光ダイオード装置が、2個から10個の控えめに異なるエネルギーレベルの光を供給可能であるとして特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  6. 発光ダイオード装置が、4個から8個の控えめに異なるエネルギーレベルの光を供給可能であるとして特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  7. 発光ダイオード装置が、6つの控えめに異なるエネルギーレベルの光を供給可能であるとして特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  8. ダイオード装置が、470、505、620、730、840および940ナノメートルの波長の光を放射可能であり、こうした各波長は、6つの控えめに異なるエネルギーレベルのうちの1つに対応する請求項7に記載のスキャナ装置。
  9. スキャンゾーンおよび検出器装置の間に配置される、光集束レンズをさらに含む、請求項1に記載のスキャナ装置。
  10. スキャンゾーンおよび検出器装置の間に配置される、光学的に伝達するプリズム状の要素をさらに含む、請求項1に記載のスキャナ装置。
  11. 検出器装置が、スキャンゾーンを横断して、まとめて配置される、距離を置いた複数の光検出器要素として特徴付けられる、請求項1に記載のスキャナ装置。
  12. 複数の光検出器要素とスキャンゾーンとの間に、光整形面拡散装置をさらに含む、請求項11に記載のスキャナ装置。
  13. 発光ダイオード装置が、少なくとも2個の距離を置いた発光ダイオードパッケージとして特徴付けられ、導波路が、延長されて距離を置いた終端部分を定めるものとして特徴付けられ、導波路が、距離を置いた2つの光学的伝送窓を含み、各窓が、導波路終端部分の1つと隣接して位置し、光が導波路に進入可能となるよう、各窓が、発光ダイオードの対応する1つと関連し、導波路が、少なくとも1つの窓を通してダイオードパッケージからの光を受ける、内部光反射面をさらに含み、内部光反射面が、窓に関連する終端部分から、光を導波路内の中心に導き、その後、スキャンゾーンへと向ける、請求項1に記載のスキャナ装置。
  14. 各発光ダイオードパッケージが、470、505、620、730、840、940ナノメートルの波長の光を放射出来る、請求項13に記載のスキャナ装置。
  15. 導波路の内部光反射面が、それぞれが導波路の終端部分の1つに隣接して位置する1対の反射面を含むという特徴を有し、各終端反射面が、発光ダイオードパッケージの対応する1つに隣接して位置し、各終端部分反射面が、関連する発光ダイオードパッケージに対応して、その関連した発光ダイオードパッケージからの光が、終端部分反射面で反射し、さらに、終端反射面の間に集中するよう配置され、導波路の内部光反射面が、終端部分反射面の間に位置する、中間反射面をさらに含むという特徴を有し、中間反射面が、終端部分反射面からの集中光を受け取り、さらに集中光を均等にスキャンゾーンへと反射するよう、終端反射面に対応して配置されている、請求項13に記載のスキャナ装置。
  16. 中間反射面が、複数の光反射溝を定める光反射溝付き面を定め、各光反射溝が、終端部分反射面からの反射光を受け取り、さらにこうした光を、その間に集中させるよう、終端部分反射面と対応して、間隔を置き、大きさを決められる形で配置される、請求項15に記載のスキャナ装置。
  17. 光を伝送するスキャン可能な物体をスキャンするための方法は、以下を含む:
    (A) 光を伝送するスキャン可能物を、スキャンゾーンに導入すること;
    (B) 複数の控えめに異なるエネルギーレベルを有する光を、実質的に全内部反射装置に導入すること;
    (C) 実質的に全内部反射する装置に導入された光を、経路に沿って集中させること、ここで、経路は、反射装置とサンゾーンとの間の短縮距離を定める;
    (D) 集中光を、その集中光が実質的に一定強度となるよう、内部反射装置内で反射させ、その後、一定強度の集中光が、経路に沿って進むようにする;
    (E) スキャン可能な物体を一定強度の集中光でスキャンするために、一定強度の集中光を経路に沿って進ませてスキャンゾーンへ導くこと;および
    (F) 物体に特有の情報を生成するために、スキャンゾーン内で、一定強度の集中光が、スキャンゾーン内のスキャン可能な物体をスキャンすること。
  18. 前記集中光が物体を通過した後、一定強度の集中光を解析するステップを含む、請求項17に記載の方法、
  19. スキャン可能な物体の真正さを確かめるために、スキャン可能な物体の特徴情報を、スタンダードと比べるステップを含む、請求項17に記載の方法
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