JP2004506479A - カスタム血管内装具の製造方法 - Google Patents
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Abstract
カスタムサイズの血管内装具を製造するための方法は、(1)病変血管の直径を測定するステップと、(2)その直径に従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとを含む。この方法は、任意で、病変管の複数の直径および管に沿った長さを測定するステップと、その複数の直径および長さに従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとを含む。本発明に従って製造されるカスタムサイズの血管内装具を利用して外科的手順を実施する方法も、ここに含める。
Description
【0001】
(発明の分野)
本発明は、患者の特定の病変管に適合する、カスタムサイズの、すなわち注文どおりの寸法に作られる、血管内装具に関する。
【0002】
(発明の背景)
本発明は、患者の脈管系内への給送に適した、管内ステントやステントグラフトなどの血管内装具を製造するための方法および装置に関する。当業者には公知のように、用語「管腔(ルーメン)」は、動脈や他の血管など、臓器内のチャネルまたは腔洞を指す。各用語「血管内装具」、「管内装具」、「管腔内装具」、および「内部人工器官」は、血管の内側、すなわち血管の管腔内に配置するように設計された装具を意味し、このような装具は、ステント、ステントグラフト、閉塞器、ポンプ、カテーテル、または他の装具とすることができる。本明細書で使用する用語「経腔」は、ある管の管腔を他の管の管腔に連結する装具を指す。用語「閉塞」は、閉鎖または遮断された状態を意味し、「閉塞器」は、管腔を閉鎖または遮断するように設計された装具である。本明細書で使用する用語「管」または「血管」は、動脈や静脈など、血液を輸送する構造を指す。「カテーテル」は、一般に管腔などの体腔に挿入される管状の外科用具である。
【0003】
ステントは、弱まった、または病変を有する管に対する支持を提供する装具である。ステントは、普通、管を開放させておくために、管に対して外向きの圧力をかける、環状のワイヤである。ステントは、プラークの蓄積によって狭くなった(狭窄と呼ばれる)、または完全に遮断された、損なわれた冠動脈を修復するために使用することができる。また、ステントを使用して、癒着した構造を支持することもできる。
【0004】
生体適合性材料で被覆または内張りされたステントは、ステントグラフト、人工血管グラフト、または管内グラフトとして知られている。公知のステントグラフトは、血液などの流体をステントグラフトを介して通過させることのできる管状構造(直円柱状チューブまたは円錐などの他の形状)である。例えば、閉塞または損傷した血管を置き換える、またはバイパスするために、生体適合性材料(例えば、ダクロン(Dacron)、または発泡多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)管状材料)で形成された人工血管グラフトが採用されてきた。それらはまた、動脈瘤として知られる、発現し、拡張(または拡大)し、弱まった領域を有する衰弱または病変した血管、たとえば大動脈を修復または置き換えるために使用することもできる。大動脈では、動脈瘤は、血液を下肢に供給する2つの総腸骨動脈など2つの2次動脈に、大動脈が分かれる領域で発生することが多い。ステントグラフトは、自然の血管壁が破裂する際の断裂の危険を低減するために、弱まった血管に加わる圧力を取り除くように動脈瘤内に配置される。血管動脈瘤、ならびに疾病によって薄くなったまたは肥厚した血管壁を処置または隔離するために、ステントおよびステントグラフトを使用すること(この使用は、管内修復または空置術と呼ばれる)が知られている。ステントグラフトの例は、米国特許第4,955,899号および5,152,782号に記載されている。
【0005】
多くのタイプのステントおよびステントグラフトが存在する。例えば、「自己拡張型」、すなわち、圧縮または収縮状態で血管系に挿入され、拘束を取り除くと拡張することのできる、ステントおよびステントグラフトが知られている。自己拡張型のステントおよびステントグラフトには、外向きの径方向の力を提供するように構成された、ステンレス鋼やニチノール(ニッケルチタン合金)などの適切な材料のワイヤを採用しているものもある。このようなステントは、通常、管状構成を有し、その直径が、それを使用する予定の管腔の直径よりわずかに大きい。
【0006】
一部のステントは、一般に可撓性であり、展開するために様々な身体の管を通して容易に操作することができる。定位置についた後、ステントを非圧縮状態に拡張させることによって、またはカテーテルバルーンを用いてステントを拡張させることによって、ステントを展開させることができる。ステントおよび/またはステントグラフトの様々な形態が、米国特許第5,873,906号、5,302,317号、5,662,713号、5,575,816号、5,507,767号、5,415,664号、4,800,882号、4,907,336号、および5,718,724号に記載されている。
【0007】
自己拡張型内部人工器官の拡張を制御するために、トリガまたは解放ワイヤの使用が知られている。さらに、米国特許第5,415,664号は、3つの同心チューブと、内部中空チューブと、外部シースとを含むステント送達/展開装置、ならびにカップ様の把持部材がその遠心端に強固に取り付けられた内部管状作動部材を記載している。自己拡張型内部人工器官を展開させるための他の装具は、米国特許第5,484,444号、5,833,5,776,142号、5,873,906号、および5,700,269号に記載されている。
【0008】
らせん構造に形成されたある長さの波形または「ジグザグ形」ワイヤを含む血管ステントが、米国特許第4,886,062号に記載されている。らせん構造は、使用時に人工の管腔内壁を構成する、概ね円筒形の壁面を画定する。ワイヤが波形であるので、ステントを径方向に拡張/圧縮させることができる。その特許は、ステントを経皮的に送達させて、バルーンカテーテルを使用して原位置(in situ)で拡張させることができると開示している。
【0009】
ステントの径方向の拡張および圧縮を可能にする交差した細長い複数の部材から形成される管状部材によって構成された、拡張式の管腔内ステントグラフトが、米国特許第4,733,665号に開示されている。
【0010】
らせん構造に形成された波形ワイヤによって構成される管腔内ステントが、EP−A−0556850に開示されている。ステントの全体的な強度を高め、プラークヘルニア形成の危険を最小限に抑えるため、らせん構造の各フープが隣接フープによって支持されるように、ワイヤの並列頂点が相互に固定される。EP−A−0556850のステントは、ある実施形態では、管内人工器官を形成するために、管状のグラフト部材をさらに含む。
【0011】
ステント、ステントグラフト、閉塞器などの血管内装具は、様々な方法を用いて展開される。それらは、「切開」手順を用いて、すなわち、人工器官を展開させる部位の近くの進入点から直接管腔内に切り込んで、装具を管腔内に設置することによって展開させることができる。あるいは、便宜的な比較的外傷の少ない進入点で管腔に到達するように皮膚を切り開き、装具を管腔内に送入して、装置が展開される部位に到達させるなど、低侵襲性の経皮的方法を用いて展開させることもできる。血管内装具の展開は、時に、同軸の内側(プランジャ)および外側(シース)チューブが相対的に軸方向運動するように配置された、送達用カテーテルを用いて実施される。装具は、内側チューブの前方の外側カテーテルチューブの遠位端内に圧縮して配置される。次いで、カテーテルの遠位端を通常は管腔に送入して操作して、カテーテルの遠位端(したがって血管内装具)を目的の処置部位の近くに位置決めする。送達用カテーテルの外側チューブを引き抜くとき、内側チューブは不動保持される。血管内装具が外側チューブと共に引き抜かれるのを内側チューブが妨げるので、外側チューブを引き抜くと、血管内装具が径方向に拡張して、管腔の内部に接触する表面にほぼ合致するようになる。このような送達システムの例が、米国特許第4,655,771号に記載されており、その開示内容はここに参照することにより本明細書に組み込むものとする。
【0012】
大腿動脈系の単一分岐内に、一体型の二股グラフトの形の血管内装具を挿入して、処置部位を越える点まで前進させ、次いで対側(反対)大腿ワイヤカテーテルまたはスネアを操作することによって、分枝の1つを対側分岐内に引っ張るまたは引き抜くことも知られている。このようなシステムが米国特許第5,639,278号に記載されており、その開示内容はここに参照することにより本明細書に組み込むものとする。その他の展開システムの一例が、十字形の大腿ワイヤカテーテルおよび案内ワイヤを必要とするもので、米国特許第5,489,295号およびPCT出願WO98/36708に記載されている。米国特許第4,617,932号にも、グラフトを正しい位置に向けられるように、グラフトに進入する血流を利用して、グラフトを血液流中に自由に浮遊させることができることが提案されている。
【0013】
分岐した管腔(総腸骨動脈へと二股に分かれる場所である、大動脈の腎臓下部分など)に二股ステントグラフトを利用することも知られている。しかし、しばしば二股ステントグラフトの各部分を原位置(in situ)で接合せねばならず、複数のカテーテル法が必要となるので、二股ステントグラフトの展開は、通常は比較的侵襲性である。二股に分かれる管腔のためのステントグラフトが、米国特許第5,906,640号、5,755,734号、および5,827,320号に記載されている。これらの装具は、通常、好ましい大腿動脈進入部位よりもはるかに皮下深くにある血管の一部分に、大きな接近口を必要とする。
【0014】
以下の米国特許および特許出願のそれぞれの開示を、参照により本明細書に組み込む。1999年9月22日に出願された「Delivery System for Self−expanding Stents and Grafts」という名称の米国特許出願09/401,599号、1999年7月26日に出願された「A Balloon−assisted Intraluminal Stent Graft」という名称の米国特許出願09/361,192号、2000年5月19日に出願された「Expandable Vascular Prosthesis」という名称の米国特許出願09/574,870号、1999年2月4日に出願された「A Method of Making Large Diameter Vascular Prosthesis Made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号。
【0015】
従来技術の血管内装具は、一般に、修復が必要な血管の寸法に適切に適合させて利用可能であれば、動脈瘤、狭窄、および血管部位にある他の脈管疾患の処置に申し分のないものである。しかし、従来技術では、特定の管の管腔に適合する、カスタムサイズの血管内装具は開示されていない。
【0016】
血管内装具は、修復が必要な管腔に精確に適合させなければならず、そうでなければ修復が不十分なものになる可能性がある。さらに、血管内装具の寸法が病変管の管腔に密接に適合するほど、適切な適合を得るのに必要な外科的介入が低減される。修復が必要な管の寸法に密接に適合する血管内装具を有することが望ましいので、血管内装具の製造業者は、しばしば、様々なサイズの病変管に適合するように、多数のサイズ(すなわち、様々な幅および長さ)の血管内装具を製造する。さらに、医療施設は、しばしば多数のサイズを備蓄する。多くのサイズが製造/備蓄されているにもかかわらず、病変を有するまたは弱まった管には、利用可能な血管内装具がない形状に発達するものもある。現在、このような管は、回復に少なくとも数週間を要する、高侵襲性の外科技術を用いて修復することしかできない。
【0017】
(発明の概要)
本発明は、前述の問題を解決するものである。本発明の方法による血管内装具は、病変を有する血管に適合するカスタムサイズのものである。したがって、本発明を利用すれば、従来、標準サイズの血管内装具を用いて十分に処置できず、侵襲性の外科的手順を利用して処置することしかできなかった病変管を処置することができる。さらに、本発明は、病院のスタッフまたは医者による、在庫管理と、血管内装具のサイズの専門的な知識の必要性とを簡単にまたはなくする。各装具が各管に関してカスタムサイズであるので、在庫を維持する必要がなく、医療スタッフが選択する必要もない。
【0018】
その利益とは、(1)医療スタッフが在庫管理および装具選択に費やす時間が削減され、(2)修復が必要な管に適合するように血管内装具が適切にサイズ設定されることである。さらに、現在は利用可能な血管内装具がない異常なサイズの管腔を、本発明を利用して、高侵襲性外科手術の必要なしに修復することができる。
【0019】
本明細書では、(1)カスタムサイズの血管内装具を製造する方法、(2)この方法によって作製されるカスタムサイズの血管内装具、および(3)本発明のカスタムサイズの血管内装具を用いた外科的手順の実施方法について開示する。
【0020】
本発明の好ましい例示的な実施形態について、添付の図面に即して以下で説明する。図面では、類似の記号は、類似の要素を示す。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
ここで、本発明を制限するのでなく、その好ましい実施形態を説明することを目的とした図面を参照すると、図1は、本発明の方法によって作製されるカスタムサイズの血管内装具を受けることのできる、病変を有するまたは弱まった血管を示す。本明細書で使用する用語「管」は、本発明を定義するために使用するときには、疾病などの何らかの理由で、または血管が弱くなったために、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を埋め込む任意の管を意味する。
【0021】
一般に、本発明による方法は、以下のステップ:(1)管の1つまたは複数の管腔寸法、あるいは複数の管それぞれの1つまたは複数の管腔寸法を測定するステップと、(2)管の管腔寸法に従って、1つまたは複数の血管内装具を生産するステップとを含む。管腔の測定は、任意の適切な方法によって達成することができる。例えば、血管造影技術(放射線不透過性物質を注射した後の、血管またはリンパのX線検査)によって寸法を測定することができる。これは、普通、放射線不透過性染料を管に注入し、染料が管の中を移動するのをX線機械によって撮像することによって実施される。また、血管内装具の長さを推定できる動脈の直径を測定するために、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンなどを使用することも知られている。管を視覚化してその直径および長さを測定する、他の新規の方法には、らせんCTスキャンおよび血管内超音波法(IVUS)が含まれる。多くの場合、本発明によるカスタムサイズの装具を生産するために知る必要があるのは、3つの寸法だけである。すなわち、(1)血管内装具の一端(第1端部)を設置する場所の管腔の直径(例えば、これは、大動脈の遠位側正常径部分の管腔の直径にすることができる)、(2)血管内装具の第2端部を設置する場所の管腔の直径(例えば、これは、腸骨動脈の1つの管腔の直径、または大動脈の近位側正常径部分の管腔の直径にすることができる)、ならびに、(3)前述の(1)と(2)で参照する直径を測定した場所の間の長さである。ただし、他の寸法を測定することもでき、ある場合には、他の寸法を測定しなければならないこともある。
【0022】
測定は、普通、医師によって、通常は本発明に従って作製した血管内装具を展開させる医師によって実施される。どの測定値を管内のどの位置で取得するかについての決定、ならびにカスタムサイズの血管内装具の最終寸法に関して血管内装具の製造業者に与える指示は、通常、医師に委ねられる。
【0023】
その後、測定値を、医療(第1)施設から製造(第2)施設に、任意の適切な方法を用いて送付することが好ましい。ファクシミリ送付、電子メール、郵便、宅配便、国際宅配便、電話、または他の任意の方法を使用することができる。ただし、寸法を測定したのと同じ施設で製造し、かつ/または、カスタムサイズの血管内装具を製造する施設で装具を展開させることもできる。
【0024】
管腔の寸法がわかったら、任意の適切な技術を用いて、本発明による1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を生産することができ、このような技術は、当業者には公知である。装具がステントまたはステントグラフトの場合、当業者に公知の技術を用いてマンドレルを生産することが好ましい。次いで、ステントグラフトをマンドレル上で鋳造する。他の事例では、2つを固定するために、管状材料、ステント、および任意の手段を用いて、ステントグラフトを手作りすることができる。さらに、本発明による血管内装具は、二股状にすることができる。例えば、それは、大動脈内を延びる単一経路を含み、2つの経路に分岐して各腸骨動脈に血液を移送させることができる。
【0025】
当業者には公知のように、管腔内装具の寸法は、普通、圧力嵌合させるために、管の寸法よりもわずかに大きい(あるいは、ステントの場合には、管腔内装具は、管腔壁を外向きに押して管腔を拡大させるように設計されるので、管腔よりも大きい)。したがって、本発明による管腔内装具は、一般に管腔の正確な直径には製造せず、展開させたときに圧力嵌合するようにわずかに大きいサイズにすることが好ましい。
【0026】
本明細書で使用する用語「展開」は、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を、修復が必要な管の管腔内に設置するための方法を指す。本発明によるカスタムサイズの血管内装具は、任意の適切な技術を用いて展開させることができる。例えば、前述の切開手順、任意のタイプの送達用カテーテル、または任意の他の方法を用いて展開させることができる。
【0027】
本発明の好ましい実施形態について、以下の実施例を参照して説明する。
実施例1
図1は、衰弱または病変した大動脈20を有する血管網10を示す。大動脈20は、遠位側正常径部分20Aと、近位側正常径部分20Bと、大動脈20の壁面が拡張して動脈瘤を形成する拡張部22とを有する。総腸骨動脈30Aおよび30Bは、大動脈20の下方で枝分かれし、腎動脈40Aおよび40Bは、大動脈20の上方で両側に分岐している。大動脈20のためのカスタムサイズの血管内装具を製造するために、(1)腎動脈40A、40Bより下方の大動脈20の遠位側正常径部分20Aの直径A、(2)血管内装具が、管(大動脈20の遠位側正常径部分20Bまたは腸骨動脈30Aのいずれか)の非病変管腔に圧力嵌合することが好ましいので、動脈瘤22の長さに動脈瘤22の下方および上方の追加距離を加えた長さを含む長さB、(3)遠位側正常径部分20Aの、動脈瘤22から腎動脈40A、40Bまでの長さC、(4)腸骨動脈30Aの直径D、(5)大動脈20の近位側正常径部分20Bの長さを含む長さE、および(6)腸骨動脈30Aの一部の長さをそれぞれ測定した。本明細書で使用する用語「直径」は、血管腔の幅を指す。血管腔が円筒形でないこともあるので、幅が一様でない可能性もある。したがって、本明細書で使用する直径という用語は、現在の測定対象である管腔の単一幅と、非円筒形管腔の断面寸法の両方を指す。測定値を取得した後、それをファクシミリによって、管20に適合して修復するカスタムサイズの血管内装具を寸法に従って製造する第2施設に送付する。
【0028】
図1Aは、図1に示す管に適合するように製造された、3つのカスタムサイズの血管内装具を示す。装具50は、外径34mm、長さ11cmのステントグラフトである。装具60は、頂部が開口したステントグラフトである。装具60は、グラフト(または被覆された)部分64と、ステント(または被覆されていない)部分62と、マーカ66とを含む。装具60は、全長6cm、幅34mmである。装具70は、長さ5cm、幅34mmの任意選択のステントグラフトである。
【0029】
本明細書で述べる各ステント(またはステントグラフトの開口端部)は、直径0.457mm(0.018インチ)のニチノールワイヤで構成することが好ましい。本明細書で述べる各ステントグラフトは、PTFEによって囲まれた直径0.457mm(0.018インチ)のニチノールワイヤで構成することが好ましい。好ましいステントおよびステントグラフトについては、1999年2月4日に出願されたWilliam M.Colone他の「A Method of Making Large Diameter Vascular Prostheses and a Vascular Prosthesis made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号により詳細に記載されており、その開示を参照により本明細書に組み込む。
【0030】
装具50、60、および(任意で)70は、重なり合って血液を移送するための単一導管を形成するように、大動脈20および腸骨動脈30Aの内側に置かれる。一般に、血管内装具は、装具最上部を最初に、装具最下部を最後に、上部から底部まで展開される。この場合、初めに装具60を遠位側正常径部分20Aに位置決めして、装具50のためのアンカーを形成させる。装具60の開放端部62は、腎動脈40A、40Bの経路内に、その血流を遮断することなく配置することができる。装具60が、装具を位置決めするために画像化プロセスを利用するときに医師が見ることのできるマーカ66を含むことが好ましい。マーカ66の目的は、閉鎖部分64が腎動脈40A、40Bの経路内に位置決めされるのを回避することであり、そうなった場合、腎動脈40A、40Bへの血流を著しく塞ぐことがある。
【0031】
次に、装具50を位置決めする。装具50の遠位端部52が装具60の閉鎖部分64に重なって(内側に嵌合して)、血液を移送するための連続経路を形成することが好ましい。装具50は、拡張した部分22内を延びて、近位部20B、好ましくは腸骨動脈30Aに達する。展開の過程の際に、装具50の近位端部54を適切にアンカー固定するのに余分の長さが必要なことがわかったら、装具70を展開させることができる。装具70は、任意選択で、時にはカフまたはエクステンションと呼ばれる。使用する場合、装具70の端部72を装具50の近位端部54に重ねて(内側に嵌合させて)、血液を移送するための連続経路を形成させ、端部74が、動脈30Aの管腔に圧力嵌合して、端部74および装具50を所定の場所にアンカー固定する。血液の一部を動脈30Aから動脈30Bに移送するために使用される経腔グラフト、ならびに、背圧をなくすために、経腔グラフトと大動脈20の近位端部20Bとの間の動脈30B内に位置決めされる閉塞器は、ここでは示していない(本発明によるカスタムサイズの閉塞器を製造するには、動脈30Bの幅と、好ましくは(1)動脈30B内の経腔グラフトの位置から(2)大動脈20の近位端部20Bまでの長さとを測定すべきである)。
【0032】
実施例2
図2は、他の病変を有するまたは弱まった血管網100を示す。血管網100は、遠位側正常径部分120Aと、近位側正常径部分120Bと、動脈瘤を形成した拡張部分122とを有する大動脈120を含む。血管網100はまた、腸骨動脈130A、130B、および腎動脈140A、140Bも含む。図2からわかるように、大動脈120および腸骨動脈130A、130Bに関して、多数の幅および長さを測定した。これらの測定値は、ファクシミリによって、管120に適合して修復するカスタムサイズの血管内装具を製造する第2施設に送付した。
【0033】
図2Aは、管120に適合するように本発明に従って作製された、カスタムサイズの円錐形ステントグラフト150である。ステントグラフト150は、腎動脈140A、140Bへの血流を遮断しないように、開口した第1端部152を有する(すなわち、端部152は被覆されていないワイヤステントである)。主本体154は、閉鎖しており、第2端部156を有する。
【0034】
使用時には、開口端部152が遠位側正常径部分120A内に位置決めされ、腎動脈140A、140Bの経路内に位置決めすることもできる。本体部分154は、拡張部分122内に延びており、端部156は、腸骨動脈130A内に位置決めされ、その管腔に圧力嵌合している。血液の一部を動脈130Aから動脈130Bに移送するために使用される経腔グラフト、ならびに、背圧をなくすために、経腔グラフトと大動脈120の近位端部120Bとの間の動脈130B内に位置決めされる閉塞器は、ここでは示していない(本発明によるカスタムサイズの閉塞器を製造するには、動脈130Bの幅と、好ましくは(1)動脈130B内の経腔グラフトの位置から(2)大動脈120の近位端120Bまでの長さとを測定すべきである)。
【0035】
実施例3
図3は、血管網200内で展開させた本発明によるカスタムサイズのステントグラフト250を示す。血管網200は、遠位側正常径部分220Aと、近位側正常径部分220Bと、動脈瘤を形成する拡張部分220とを有する大動脈220を含む。血管網200はまた、腸骨動脈230A、230B、および腎動脈240A、240Bを含む。(1)遠位側正常径部分220Aの幅、(2)遠位側正常径部分220Aから腸骨動脈230A内の位置までの長さ、ならびに(3)腸骨動脈230Aの幅と230Bの幅を測定した。主治医は、その経験と自由に利用可能な施設とに基づいて、各測定の好ましい形態および場所を決定する。医師の判断に基づき、カスタムサイズのステントまたはステントグラフトの仕様を定める。この場合、寸法は、測定後に、ファクシミリによって、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を生産する第2施設に送付した。
【0036】
腸骨動脈230Bから大動脈220への背圧をなくすために、直径10mm、長さ2cmのカスタムサイズの閉塞器(図示せず)を製造し、腸骨動脈230B内で展開させた。
【0037】
また、血管内装具250を製造し、図のように大動脈220および腸骨動脈230A内で展開させた。装具250は、開口端部252と、閉鎖主本体254と、閉鎖端部256とを有する。装具250は、腎動脈240A、240Bのすぐ下方で大動脈220から延びて腸骨動脈230Aに達する。図のように、開口端部252は、腎動脈240A、240Bの経路内に延びている。閉鎖端部256は、腸骨動脈230Aの管腔内に位置決めされる。血液の一部を動脈230Aから動脈230Bに移送するために使用される経腔グラフトは、ここでは示していない。
【0038】
実施例4
図4は、血管網300内で展開させた本発明によるカスタムサイズの血管内装具を示す。血管網300は、遠位側正常径部分320Aと、近位側正常径部分320Bと、動脈瘤を形成する拡張部分322とを有する大動脈320を含む。血管網300はまた、腸骨動脈330A、330B、および腎動脈340A、340Bを含む。(1)遠位側正常径部分320Aの幅、(2)遠位側正常径部分320Aから腸骨動脈230A内の位置までの長さ、ならびに(3)腸骨動脈330Aの幅と330Bの幅を測定した。これらの寸法を、ファクシミリを介して、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を生産した第2施設に送付した。
【0039】
腸骨動脈330Bから大動脈320への背圧をなくすために、直径16mm、長さ2cmのカスタムサイズの閉塞器(図示せず)を製造し、腸骨動脈330B内で展開させた。
【0040】
また、血管内装具350を製造し、図のように大動脈320および腸骨動脈330A内で展開させた。装具350は、開口端部352と、閉鎖主本体354と、閉鎖端部356とを有する。装具350は、腎動脈340A、340Bのすぐ下方で大動脈320から延びて腸骨動脈330Aに達する。図のように、開口端部352は、腎動脈340A、340Bの経路内に延びている。閉鎖端部356は、腸骨動脈330Aの管腔内に位置決めされる。血液の一部を動脈330Aから動脈330Bに移送するために使用される経腔グラフトは、ここでは示していない。
【0041】
実施例5
図5は、大動脈520を含む病変血管網500を示す。大動脈520は、遠位側正常径部分520Aと、近位側正常径部分520Bと、動脈瘤を形成した拡張部分522とを含む。血管網500は、さらに、腎動脈540A、540B、および腸骨動脈530A、530Bを含む。図5に示すように、血管網500上の様々な場所でいくつかの測定値を取得した。図5Aは、大動脈520を修復するために作製されたカスタムサイズの血管内装具550および560を示す。装具550は、遠位側正常径部分520Aから、少なくとも近位側正常径部分520Bまで、好ましくは腸骨動脈530Aに達するように作製されたステントグラフトである。開口ステントグラフト560は、第1部分562と第2部分564とを有する。第1部分562は、開口しており(すなわち、ワイヤステントであり)、そこへの流れを遮断することなく腎動脈530A、530Bの経路内に位置決めすることができる。部分564は、ステントグラフトであり、腎動脈530A、530Bの下方に位置決めして、遠位端部520Aにおいて大動脈520の管腔に圧力嵌合させることができる。装具550は、第1端部552と、本体554と、第2端部556とを有する。端部552は、血液を移送するための連続経路を形成するように、部分564に重なって(すなわち内側に置かれて)いる。グラフト550は、拡張部522内を延び、少なくとも大動脈520の近位側正常径部分520Bに達している。グラフト550の第2端部556が腸骨動脈530A内に延びて、そこで動脈530Aの管腔に圧力嵌合することが好ましい。動脈530A内まで延びない場合には、医師には、前述のタイプの、適切なサイズのエクステンションまたはカフを追加するという選択肢がある。
【0042】
実施例6
図6は、取得した、血管網(図示せず)の測定値を示す。測定値には、(1)大動脈の遠位側正常径部分の直径、(2)腎動脈から腸骨動脈までの長さ、(3)グラフトが成端して腸骨動脈の管腔に圧力嵌合する場所である、第1腸骨動脈内までの長さ、(4)第2腸骨動脈の幅、および(5)第2腸骨動脈に沿った長さが含まれる。図6Aは、これらの寸法に従って製造されたカスタムサイズのステントグラフト650を示す。ステントグラフト650は、閉鎖第1端部652と、閉鎖本体654と、閉鎖第2端部656とを含む。グラフト650は、大動脈の遠位側正常径部分から延びて、血管網の第1腸骨動脈に達するように設計される。
【0043】
図6Bは、図6Aに示すステントグラフトを生産するためにカスタム製造されたマンドレル670を示す。マンドレルを製造する好ましい方法は、1999年2月4日に出願されたWilliam M.Coloneの「A Method of Making Large Diameter Vascular Prostheses and a Vascular Prostheses Made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号に開示されており、その開示を参照により本明細書に組み込む。ただし、マンドレル670の製造または装具650の生産には、どのような適切な方法も使用することができる。
【0044】
本発明の好ましい実施形態を記載してきたが、本発明の精神から逸脱しない変更および修正が思い浮かぶであろう。したがって本発明は、好ましい実施形態に制限されるものでなく、添付の特許請求の範囲およびその法的同等物で述べるものとする。特許請求の範囲または明細書で特に述べない限り、(1)ここに請求する発明によるいずれの方法または装具も、追加のステップまたは構造を含むことができ、(2)諸方法ステップは、本発明による装具を生産するのに適した任意の順序で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、病変血管を示す図である。
図1Aは、本発明に従って製造された、図1に示す管を修復するためのカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図2】
図2は、他の病変血管を示す図である。
図2Aは、本発明に従って製造された、図2に示す管を修復するためのカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図3】
本発明によるカスタムサイズの血管内装具を含む、他の病変血管を示す図である。
【図4】
本発明によるカスタムサイズの血管内装具を含む、他の病変血管を示す図である。
【図5】
図5は、他の病変血管を示す図である。
図5Aは、図5に示す血管を修復するための、本発明によるカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図6】
図6は、他の病変血管から取得した測定値を示す図である。
図6Aは、図6に示す管を修復するために製造された、カスタムサイズの血管内装具の側面図である。
図6Bは、図6Aに示すカスタムサイズの血管内装具を製造するために使用されるマンドレルの側面図である。
(発明の分野)
本発明は、患者の特定の病変管に適合する、カスタムサイズの、すなわち注文どおりの寸法に作られる、血管内装具に関する。
【0002】
(発明の背景)
本発明は、患者の脈管系内への給送に適した、管内ステントやステントグラフトなどの血管内装具を製造するための方法および装置に関する。当業者には公知のように、用語「管腔(ルーメン)」は、動脈や他の血管など、臓器内のチャネルまたは腔洞を指す。各用語「血管内装具」、「管内装具」、「管腔内装具」、および「内部人工器官」は、血管の内側、すなわち血管の管腔内に配置するように設計された装具を意味し、このような装具は、ステント、ステントグラフト、閉塞器、ポンプ、カテーテル、または他の装具とすることができる。本明細書で使用する用語「経腔」は、ある管の管腔を他の管の管腔に連結する装具を指す。用語「閉塞」は、閉鎖または遮断された状態を意味し、「閉塞器」は、管腔を閉鎖または遮断するように設計された装具である。本明細書で使用する用語「管」または「血管」は、動脈や静脈など、血液を輸送する構造を指す。「カテーテル」は、一般に管腔などの体腔に挿入される管状の外科用具である。
【0003】
ステントは、弱まった、または病変を有する管に対する支持を提供する装具である。ステントは、普通、管を開放させておくために、管に対して外向きの圧力をかける、環状のワイヤである。ステントは、プラークの蓄積によって狭くなった(狭窄と呼ばれる)、または完全に遮断された、損なわれた冠動脈を修復するために使用することができる。また、ステントを使用して、癒着した構造を支持することもできる。
【0004】
生体適合性材料で被覆または内張りされたステントは、ステントグラフト、人工血管グラフト、または管内グラフトとして知られている。公知のステントグラフトは、血液などの流体をステントグラフトを介して通過させることのできる管状構造(直円柱状チューブまたは円錐などの他の形状)である。例えば、閉塞または損傷した血管を置き換える、またはバイパスするために、生体適合性材料(例えば、ダクロン(Dacron)、または発泡多孔質ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)管状材料)で形成された人工血管グラフトが採用されてきた。それらはまた、動脈瘤として知られる、発現し、拡張(または拡大)し、弱まった領域を有する衰弱または病変した血管、たとえば大動脈を修復または置き換えるために使用することもできる。大動脈では、動脈瘤は、血液を下肢に供給する2つの総腸骨動脈など2つの2次動脈に、大動脈が分かれる領域で発生することが多い。ステントグラフトは、自然の血管壁が破裂する際の断裂の危険を低減するために、弱まった血管に加わる圧力を取り除くように動脈瘤内に配置される。血管動脈瘤、ならびに疾病によって薄くなったまたは肥厚した血管壁を処置または隔離するために、ステントおよびステントグラフトを使用すること(この使用は、管内修復または空置術と呼ばれる)が知られている。ステントグラフトの例は、米国特許第4,955,899号および5,152,782号に記載されている。
【0005】
多くのタイプのステントおよびステントグラフトが存在する。例えば、「自己拡張型」、すなわち、圧縮または収縮状態で血管系に挿入され、拘束を取り除くと拡張することのできる、ステントおよびステントグラフトが知られている。自己拡張型のステントおよびステントグラフトには、外向きの径方向の力を提供するように構成された、ステンレス鋼やニチノール(ニッケルチタン合金)などの適切な材料のワイヤを採用しているものもある。このようなステントは、通常、管状構成を有し、その直径が、それを使用する予定の管腔の直径よりわずかに大きい。
【0006】
一部のステントは、一般に可撓性であり、展開するために様々な身体の管を通して容易に操作することができる。定位置についた後、ステントを非圧縮状態に拡張させることによって、またはカテーテルバルーンを用いてステントを拡張させることによって、ステントを展開させることができる。ステントおよび/またはステントグラフトの様々な形態が、米国特許第5,873,906号、5,302,317号、5,662,713号、5,575,816号、5,507,767号、5,415,664号、4,800,882号、4,907,336号、および5,718,724号に記載されている。
【0007】
自己拡張型内部人工器官の拡張を制御するために、トリガまたは解放ワイヤの使用が知られている。さらに、米国特許第5,415,664号は、3つの同心チューブと、内部中空チューブと、外部シースとを含むステント送達/展開装置、ならびにカップ様の把持部材がその遠心端に強固に取り付けられた内部管状作動部材を記載している。自己拡張型内部人工器官を展開させるための他の装具は、米国特許第5,484,444号、5,833,5,776,142号、5,873,906号、および5,700,269号に記載されている。
【0008】
らせん構造に形成されたある長さの波形または「ジグザグ形」ワイヤを含む血管ステントが、米国特許第4,886,062号に記載されている。らせん構造は、使用時に人工の管腔内壁を構成する、概ね円筒形の壁面を画定する。ワイヤが波形であるので、ステントを径方向に拡張/圧縮させることができる。その特許は、ステントを経皮的に送達させて、バルーンカテーテルを使用して原位置(in situ)で拡張させることができると開示している。
【0009】
ステントの径方向の拡張および圧縮を可能にする交差した細長い複数の部材から形成される管状部材によって構成された、拡張式の管腔内ステントグラフトが、米国特許第4,733,665号に開示されている。
【0010】
らせん構造に形成された波形ワイヤによって構成される管腔内ステントが、EP−A−0556850に開示されている。ステントの全体的な強度を高め、プラークヘルニア形成の危険を最小限に抑えるため、らせん構造の各フープが隣接フープによって支持されるように、ワイヤの並列頂点が相互に固定される。EP−A−0556850のステントは、ある実施形態では、管内人工器官を形成するために、管状のグラフト部材をさらに含む。
【0011】
ステント、ステントグラフト、閉塞器などの血管内装具は、様々な方法を用いて展開される。それらは、「切開」手順を用いて、すなわち、人工器官を展開させる部位の近くの進入点から直接管腔内に切り込んで、装具を管腔内に設置することによって展開させることができる。あるいは、便宜的な比較的外傷の少ない進入点で管腔に到達するように皮膚を切り開き、装具を管腔内に送入して、装置が展開される部位に到達させるなど、低侵襲性の経皮的方法を用いて展開させることもできる。血管内装具の展開は、時に、同軸の内側(プランジャ)および外側(シース)チューブが相対的に軸方向運動するように配置された、送達用カテーテルを用いて実施される。装具は、内側チューブの前方の外側カテーテルチューブの遠位端内に圧縮して配置される。次いで、カテーテルの遠位端を通常は管腔に送入して操作して、カテーテルの遠位端(したがって血管内装具)を目的の処置部位の近くに位置決めする。送達用カテーテルの外側チューブを引き抜くとき、内側チューブは不動保持される。血管内装具が外側チューブと共に引き抜かれるのを内側チューブが妨げるので、外側チューブを引き抜くと、血管内装具が径方向に拡張して、管腔の内部に接触する表面にほぼ合致するようになる。このような送達システムの例が、米国特許第4,655,771号に記載されており、その開示内容はここに参照することにより本明細書に組み込むものとする。
【0012】
大腿動脈系の単一分岐内に、一体型の二股グラフトの形の血管内装具を挿入して、処置部位を越える点まで前進させ、次いで対側(反対)大腿ワイヤカテーテルまたはスネアを操作することによって、分枝の1つを対側分岐内に引っ張るまたは引き抜くことも知られている。このようなシステムが米国特許第5,639,278号に記載されており、その開示内容はここに参照することにより本明細書に組み込むものとする。その他の展開システムの一例が、十字形の大腿ワイヤカテーテルおよび案内ワイヤを必要とするもので、米国特許第5,489,295号およびPCT出願WO98/36708に記載されている。米国特許第4,617,932号にも、グラフトを正しい位置に向けられるように、グラフトに進入する血流を利用して、グラフトを血液流中に自由に浮遊させることができることが提案されている。
【0013】
分岐した管腔(総腸骨動脈へと二股に分かれる場所である、大動脈の腎臓下部分など)に二股ステントグラフトを利用することも知られている。しかし、しばしば二股ステントグラフトの各部分を原位置(in situ)で接合せねばならず、複数のカテーテル法が必要となるので、二股ステントグラフトの展開は、通常は比較的侵襲性である。二股に分かれる管腔のためのステントグラフトが、米国特許第5,906,640号、5,755,734号、および5,827,320号に記載されている。これらの装具は、通常、好ましい大腿動脈進入部位よりもはるかに皮下深くにある血管の一部分に、大きな接近口を必要とする。
【0014】
以下の米国特許および特許出願のそれぞれの開示を、参照により本明細書に組み込む。1999年9月22日に出願された「Delivery System for Self−expanding Stents and Grafts」という名称の米国特許出願09/401,599号、1999年7月26日に出願された「A Balloon−assisted Intraluminal Stent Graft」という名称の米国特許出願09/361,192号、2000年5月19日に出願された「Expandable Vascular Prosthesis」という名称の米国特許出願09/574,870号、1999年2月4日に出願された「A Method of Making Large Diameter Vascular Prosthesis Made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号。
【0015】
従来技術の血管内装具は、一般に、修復が必要な血管の寸法に適切に適合させて利用可能であれば、動脈瘤、狭窄、および血管部位にある他の脈管疾患の処置に申し分のないものである。しかし、従来技術では、特定の管の管腔に適合する、カスタムサイズの血管内装具は開示されていない。
【0016】
血管内装具は、修復が必要な管腔に精確に適合させなければならず、そうでなければ修復が不十分なものになる可能性がある。さらに、血管内装具の寸法が病変管の管腔に密接に適合するほど、適切な適合を得るのに必要な外科的介入が低減される。修復が必要な管の寸法に密接に適合する血管内装具を有することが望ましいので、血管内装具の製造業者は、しばしば、様々なサイズの病変管に適合するように、多数のサイズ(すなわち、様々な幅および長さ)の血管内装具を製造する。さらに、医療施設は、しばしば多数のサイズを備蓄する。多くのサイズが製造/備蓄されているにもかかわらず、病変を有するまたは弱まった管には、利用可能な血管内装具がない形状に発達するものもある。現在、このような管は、回復に少なくとも数週間を要する、高侵襲性の外科技術を用いて修復することしかできない。
【0017】
(発明の概要)
本発明は、前述の問題を解決するものである。本発明の方法による血管内装具は、病変を有する血管に適合するカスタムサイズのものである。したがって、本発明を利用すれば、従来、標準サイズの血管内装具を用いて十分に処置できず、侵襲性の外科的手順を利用して処置することしかできなかった病変管を処置することができる。さらに、本発明は、病院のスタッフまたは医者による、在庫管理と、血管内装具のサイズの専門的な知識の必要性とを簡単にまたはなくする。各装具が各管に関してカスタムサイズであるので、在庫を維持する必要がなく、医療スタッフが選択する必要もない。
【0018】
その利益とは、(1)医療スタッフが在庫管理および装具選択に費やす時間が削減され、(2)修復が必要な管に適合するように血管内装具が適切にサイズ設定されることである。さらに、現在は利用可能な血管内装具がない異常なサイズの管腔を、本発明を利用して、高侵襲性外科手術の必要なしに修復することができる。
【0019】
本明細書では、(1)カスタムサイズの血管内装具を製造する方法、(2)この方法によって作製されるカスタムサイズの血管内装具、および(3)本発明のカスタムサイズの血管内装具を用いた外科的手順の実施方法について開示する。
【0020】
本発明の好ましい例示的な実施形態について、添付の図面に即して以下で説明する。図面では、類似の記号は、類似の要素を示す。
(好ましい実施形態の詳細な説明)
ここで、本発明を制限するのでなく、その好ましい実施形態を説明することを目的とした図面を参照すると、図1は、本発明の方法によって作製されるカスタムサイズの血管内装具を受けることのできる、病変を有するまたは弱まった血管を示す。本明細書で使用する用語「管」は、本発明を定義するために使用するときには、疾病などの何らかの理由で、または血管が弱くなったために、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を埋め込む任意の管を意味する。
【0021】
一般に、本発明による方法は、以下のステップ:(1)管の1つまたは複数の管腔寸法、あるいは複数の管それぞれの1つまたは複数の管腔寸法を測定するステップと、(2)管の管腔寸法に従って、1つまたは複数の血管内装具を生産するステップとを含む。管腔の測定は、任意の適切な方法によって達成することができる。例えば、血管造影技術(放射線不透過性物質を注射した後の、血管またはリンパのX線検査)によって寸法を測定することができる。これは、普通、放射線不透過性染料を管に注入し、染料が管の中を移動するのをX線機械によって撮像することによって実施される。また、血管内装具の長さを推定できる動脈の直径を測定するために、コンピュータ断層撮影(CT)スキャンなどを使用することも知られている。管を視覚化してその直径および長さを測定する、他の新規の方法には、らせんCTスキャンおよび血管内超音波法(IVUS)が含まれる。多くの場合、本発明によるカスタムサイズの装具を生産するために知る必要があるのは、3つの寸法だけである。すなわち、(1)血管内装具の一端(第1端部)を設置する場所の管腔の直径(例えば、これは、大動脈の遠位側正常径部分の管腔の直径にすることができる)、(2)血管内装具の第2端部を設置する場所の管腔の直径(例えば、これは、腸骨動脈の1つの管腔の直径、または大動脈の近位側正常径部分の管腔の直径にすることができる)、ならびに、(3)前述の(1)と(2)で参照する直径を測定した場所の間の長さである。ただし、他の寸法を測定することもでき、ある場合には、他の寸法を測定しなければならないこともある。
【0022】
測定は、普通、医師によって、通常は本発明に従って作製した血管内装具を展開させる医師によって実施される。どの測定値を管内のどの位置で取得するかについての決定、ならびにカスタムサイズの血管内装具の最終寸法に関して血管内装具の製造業者に与える指示は、通常、医師に委ねられる。
【0023】
その後、測定値を、医療(第1)施設から製造(第2)施設に、任意の適切な方法を用いて送付することが好ましい。ファクシミリ送付、電子メール、郵便、宅配便、国際宅配便、電話、または他の任意の方法を使用することができる。ただし、寸法を測定したのと同じ施設で製造し、かつ/または、カスタムサイズの血管内装具を製造する施設で装具を展開させることもできる。
【0024】
管腔の寸法がわかったら、任意の適切な技術を用いて、本発明による1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を生産することができ、このような技術は、当業者には公知である。装具がステントまたはステントグラフトの場合、当業者に公知の技術を用いてマンドレルを生産することが好ましい。次いで、ステントグラフトをマンドレル上で鋳造する。他の事例では、2つを固定するために、管状材料、ステント、および任意の手段を用いて、ステントグラフトを手作りすることができる。さらに、本発明による血管内装具は、二股状にすることができる。例えば、それは、大動脈内を延びる単一経路を含み、2つの経路に分岐して各腸骨動脈に血液を移送させることができる。
【0025】
当業者には公知のように、管腔内装具の寸法は、普通、圧力嵌合させるために、管の寸法よりもわずかに大きい(あるいは、ステントの場合には、管腔内装具は、管腔壁を外向きに押して管腔を拡大させるように設計されるので、管腔よりも大きい)。したがって、本発明による管腔内装具は、一般に管腔の正確な直径には製造せず、展開させたときに圧力嵌合するようにわずかに大きいサイズにすることが好ましい。
【0026】
本明細書で使用する用語「展開」は、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を、修復が必要な管の管腔内に設置するための方法を指す。本発明によるカスタムサイズの血管内装具は、任意の適切な技術を用いて展開させることができる。例えば、前述の切開手順、任意のタイプの送達用カテーテル、または任意の他の方法を用いて展開させることができる。
【0027】
本発明の好ましい実施形態について、以下の実施例を参照して説明する。
実施例1
図1は、衰弱または病変した大動脈20を有する血管網10を示す。大動脈20は、遠位側正常径部分20Aと、近位側正常径部分20Bと、大動脈20の壁面が拡張して動脈瘤を形成する拡張部22とを有する。総腸骨動脈30Aおよび30Bは、大動脈20の下方で枝分かれし、腎動脈40Aおよび40Bは、大動脈20の上方で両側に分岐している。大動脈20のためのカスタムサイズの血管内装具を製造するために、(1)腎動脈40A、40Bより下方の大動脈20の遠位側正常径部分20Aの直径A、(2)血管内装具が、管(大動脈20の遠位側正常径部分20Bまたは腸骨動脈30Aのいずれか)の非病変管腔に圧力嵌合することが好ましいので、動脈瘤22の長さに動脈瘤22の下方および上方の追加距離を加えた長さを含む長さB、(3)遠位側正常径部分20Aの、動脈瘤22から腎動脈40A、40Bまでの長さC、(4)腸骨動脈30Aの直径D、(5)大動脈20の近位側正常径部分20Bの長さを含む長さE、および(6)腸骨動脈30Aの一部の長さをそれぞれ測定した。本明細書で使用する用語「直径」は、血管腔の幅を指す。血管腔が円筒形でないこともあるので、幅が一様でない可能性もある。したがって、本明細書で使用する直径という用語は、現在の測定対象である管腔の単一幅と、非円筒形管腔の断面寸法の両方を指す。測定値を取得した後、それをファクシミリによって、管20に適合して修復するカスタムサイズの血管内装具を寸法に従って製造する第2施設に送付する。
【0028】
図1Aは、図1に示す管に適合するように製造された、3つのカスタムサイズの血管内装具を示す。装具50は、外径34mm、長さ11cmのステントグラフトである。装具60は、頂部が開口したステントグラフトである。装具60は、グラフト(または被覆された)部分64と、ステント(または被覆されていない)部分62と、マーカ66とを含む。装具60は、全長6cm、幅34mmである。装具70は、長さ5cm、幅34mmの任意選択のステントグラフトである。
【0029】
本明細書で述べる各ステント(またはステントグラフトの開口端部)は、直径0.457mm(0.018インチ)のニチノールワイヤで構成することが好ましい。本明細書で述べる各ステントグラフトは、PTFEによって囲まれた直径0.457mm(0.018インチ)のニチノールワイヤで構成することが好ましい。好ましいステントおよびステントグラフトについては、1999年2月4日に出願されたWilliam M.Colone他の「A Method of Making Large Diameter Vascular Prostheses and a Vascular Prosthesis made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号により詳細に記載されており、その開示を参照により本明細書に組み込む。
【0030】
装具50、60、および(任意で)70は、重なり合って血液を移送するための単一導管を形成するように、大動脈20および腸骨動脈30Aの内側に置かれる。一般に、血管内装具は、装具最上部を最初に、装具最下部を最後に、上部から底部まで展開される。この場合、初めに装具60を遠位側正常径部分20Aに位置決めして、装具50のためのアンカーを形成させる。装具60の開放端部62は、腎動脈40A、40Bの経路内に、その血流を遮断することなく配置することができる。装具60が、装具を位置決めするために画像化プロセスを利用するときに医師が見ることのできるマーカ66を含むことが好ましい。マーカ66の目的は、閉鎖部分64が腎動脈40A、40Bの経路内に位置決めされるのを回避することであり、そうなった場合、腎動脈40A、40Bへの血流を著しく塞ぐことがある。
【0031】
次に、装具50を位置決めする。装具50の遠位端部52が装具60の閉鎖部分64に重なって(内側に嵌合して)、血液を移送するための連続経路を形成することが好ましい。装具50は、拡張した部分22内を延びて、近位部20B、好ましくは腸骨動脈30Aに達する。展開の過程の際に、装具50の近位端部54を適切にアンカー固定するのに余分の長さが必要なことがわかったら、装具70を展開させることができる。装具70は、任意選択で、時にはカフまたはエクステンションと呼ばれる。使用する場合、装具70の端部72を装具50の近位端部54に重ねて(内側に嵌合させて)、血液を移送するための連続経路を形成させ、端部74が、動脈30Aの管腔に圧力嵌合して、端部74および装具50を所定の場所にアンカー固定する。血液の一部を動脈30Aから動脈30Bに移送するために使用される経腔グラフト、ならびに、背圧をなくすために、経腔グラフトと大動脈20の近位端部20Bとの間の動脈30B内に位置決めされる閉塞器は、ここでは示していない(本発明によるカスタムサイズの閉塞器を製造するには、動脈30Bの幅と、好ましくは(1)動脈30B内の経腔グラフトの位置から(2)大動脈20の近位端部20Bまでの長さとを測定すべきである)。
【0032】
実施例2
図2は、他の病変を有するまたは弱まった血管網100を示す。血管網100は、遠位側正常径部分120Aと、近位側正常径部分120Bと、動脈瘤を形成した拡張部分122とを有する大動脈120を含む。血管網100はまた、腸骨動脈130A、130B、および腎動脈140A、140Bも含む。図2からわかるように、大動脈120および腸骨動脈130A、130Bに関して、多数の幅および長さを測定した。これらの測定値は、ファクシミリによって、管120に適合して修復するカスタムサイズの血管内装具を製造する第2施設に送付した。
【0033】
図2Aは、管120に適合するように本発明に従って作製された、カスタムサイズの円錐形ステントグラフト150である。ステントグラフト150は、腎動脈140A、140Bへの血流を遮断しないように、開口した第1端部152を有する(すなわち、端部152は被覆されていないワイヤステントである)。主本体154は、閉鎖しており、第2端部156を有する。
【0034】
使用時には、開口端部152が遠位側正常径部分120A内に位置決めされ、腎動脈140A、140Bの経路内に位置決めすることもできる。本体部分154は、拡張部分122内に延びており、端部156は、腸骨動脈130A内に位置決めされ、その管腔に圧力嵌合している。血液の一部を動脈130Aから動脈130Bに移送するために使用される経腔グラフト、ならびに、背圧をなくすために、経腔グラフトと大動脈120の近位端部120Bとの間の動脈130B内に位置決めされる閉塞器は、ここでは示していない(本発明によるカスタムサイズの閉塞器を製造するには、動脈130Bの幅と、好ましくは(1)動脈130B内の経腔グラフトの位置から(2)大動脈120の近位端120Bまでの長さとを測定すべきである)。
【0035】
実施例3
図3は、血管網200内で展開させた本発明によるカスタムサイズのステントグラフト250を示す。血管網200は、遠位側正常径部分220Aと、近位側正常径部分220Bと、動脈瘤を形成する拡張部分220とを有する大動脈220を含む。血管網200はまた、腸骨動脈230A、230B、および腎動脈240A、240Bを含む。(1)遠位側正常径部分220Aの幅、(2)遠位側正常径部分220Aから腸骨動脈230A内の位置までの長さ、ならびに(3)腸骨動脈230Aの幅と230Bの幅を測定した。主治医は、その経験と自由に利用可能な施設とに基づいて、各測定の好ましい形態および場所を決定する。医師の判断に基づき、カスタムサイズのステントまたはステントグラフトの仕様を定める。この場合、寸法は、測定後に、ファクシミリによって、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を生産する第2施設に送付した。
【0036】
腸骨動脈230Bから大動脈220への背圧をなくすために、直径10mm、長さ2cmのカスタムサイズの閉塞器(図示せず)を製造し、腸骨動脈230B内で展開させた。
【0037】
また、血管内装具250を製造し、図のように大動脈220および腸骨動脈230A内で展開させた。装具250は、開口端部252と、閉鎖主本体254と、閉鎖端部256とを有する。装具250は、腎動脈240A、240Bのすぐ下方で大動脈220から延びて腸骨動脈230Aに達する。図のように、開口端部252は、腎動脈240A、240Bの経路内に延びている。閉鎖端部256は、腸骨動脈230Aの管腔内に位置決めされる。血液の一部を動脈230Aから動脈230Bに移送するために使用される経腔グラフトは、ここでは示していない。
【0038】
実施例4
図4は、血管網300内で展開させた本発明によるカスタムサイズの血管内装具を示す。血管網300は、遠位側正常径部分320Aと、近位側正常径部分320Bと、動脈瘤を形成する拡張部分322とを有する大動脈320を含む。血管網300はまた、腸骨動脈330A、330B、および腎動脈340A、340Bを含む。(1)遠位側正常径部分320Aの幅、(2)遠位側正常径部分320Aから腸骨動脈230A内の位置までの長さ、ならびに(3)腸骨動脈330Aの幅と330Bの幅を測定した。これらの寸法を、ファクシミリを介して、本発明によるカスタムサイズの血管内装具を生産した第2施設に送付した。
【0039】
腸骨動脈330Bから大動脈320への背圧をなくすために、直径16mm、長さ2cmのカスタムサイズの閉塞器(図示せず)を製造し、腸骨動脈330B内で展開させた。
【0040】
また、血管内装具350を製造し、図のように大動脈320および腸骨動脈330A内で展開させた。装具350は、開口端部352と、閉鎖主本体354と、閉鎖端部356とを有する。装具350は、腎動脈340A、340Bのすぐ下方で大動脈320から延びて腸骨動脈330Aに達する。図のように、開口端部352は、腎動脈340A、340Bの経路内に延びている。閉鎖端部356は、腸骨動脈330Aの管腔内に位置決めされる。血液の一部を動脈330Aから動脈330Bに移送するために使用される経腔グラフトは、ここでは示していない。
【0041】
実施例5
図5は、大動脈520を含む病変血管網500を示す。大動脈520は、遠位側正常径部分520Aと、近位側正常径部分520Bと、動脈瘤を形成した拡張部分522とを含む。血管網500は、さらに、腎動脈540A、540B、および腸骨動脈530A、530Bを含む。図5に示すように、血管網500上の様々な場所でいくつかの測定値を取得した。図5Aは、大動脈520を修復するために作製されたカスタムサイズの血管内装具550および560を示す。装具550は、遠位側正常径部分520Aから、少なくとも近位側正常径部分520Bまで、好ましくは腸骨動脈530Aに達するように作製されたステントグラフトである。開口ステントグラフト560は、第1部分562と第2部分564とを有する。第1部分562は、開口しており(すなわち、ワイヤステントであり)、そこへの流れを遮断することなく腎動脈530A、530Bの経路内に位置決めすることができる。部分564は、ステントグラフトであり、腎動脈530A、530Bの下方に位置決めして、遠位端部520Aにおいて大動脈520の管腔に圧力嵌合させることができる。装具550は、第1端部552と、本体554と、第2端部556とを有する。端部552は、血液を移送するための連続経路を形成するように、部分564に重なって(すなわち内側に置かれて)いる。グラフト550は、拡張部522内を延び、少なくとも大動脈520の近位側正常径部分520Bに達している。グラフト550の第2端部556が腸骨動脈530A内に延びて、そこで動脈530Aの管腔に圧力嵌合することが好ましい。動脈530A内まで延びない場合には、医師には、前述のタイプの、適切なサイズのエクステンションまたはカフを追加するという選択肢がある。
【0042】
実施例6
図6は、取得した、血管網(図示せず)の測定値を示す。測定値には、(1)大動脈の遠位側正常径部分の直径、(2)腎動脈から腸骨動脈までの長さ、(3)グラフトが成端して腸骨動脈の管腔に圧力嵌合する場所である、第1腸骨動脈内までの長さ、(4)第2腸骨動脈の幅、および(5)第2腸骨動脈に沿った長さが含まれる。図6Aは、これらの寸法に従って製造されたカスタムサイズのステントグラフト650を示す。ステントグラフト650は、閉鎖第1端部652と、閉鎖本体654と、閉鎖第2端部656とを含む。グラフト650は、大動脈の遠位側正常径部分から延びて、血管網の第1腸骨動脈に達するように設計される。
【0043】
図6Bは、図6Aに示すステントグラフトを生産するためにカスタム製造されたマンドレル670を示す。マンドレルを製造する好ましい方法は、1999年2月4日に出願されたWilliam M.Coloneの「A Method of Making Large Diameter Vascular Prostheses and a Vascular Prostheses Made by Said Method」という名称の米国特許出願09/244,343号に開示されており、その開示を参照により本明細書に組み込む。ただし、マンドレル670の製造または装具650の生産には、どのような適切な方法も使用することができる。
【0044】
本発明の好ましい実施形態を記載してきたが、本発明の精神から逸脱しない変更および修正が思い浮かぶであろう。したがって本発明は、好ましい実施形態に制限されるものでなく、添付の特許請求の範囲およびその法的同等物で述べるものとする。特許請求の範囲または明細書で特に述べない限り、(1)ここに請求する発明によるいずれの方法または装具も、追加のステップまたは構造を含むことができ、(2)諸方法ステップは、本発明による装具を生産するのに適した任意の順序で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1は、病変血管を示す図である。
図1Aは、本発明に従って製造された、図1に示す管を修復するためのカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図2】
図2は、他の病変血管を示す図である。
図2Aは、本発明に従って製造された、図2に示す管を修復するためのカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図3】
本発明によるカスタムサイズの血管内装具を含む、他の病変血管を示す図である。
【図4】
本発明によるカスタムサイズの血管内装具を含む、他の病変血管を示す図である。
【図5】
図5は、他の病変血管を示す図である。
図5Aは、図5に示す血管を修復するための、本発明によるカスタムサイズの血管内装具の側面図である。
【図6】
図6は、他の病変血管から取得した測定値を示す図である。
図6Aは、図6に示す管を修復するために製造された、カスタムサイズの血管内装具の側面図である。
図6Bは、図6Aに示すカスタムサイズの血管内装具を製造するために使用されるマンドレルの側面図である。
Claims (77)
- カスタムサイズの血管内装具を製造する方法であって、管の直径を測定するステップと、その直径に従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとを含む方法。
- 血管の2つ以上の直径を測定するステップと、その2つ以上の直径に従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 病変管の長さを測定するステップと、その直径および長さに従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 請求項1に記載の方法であって、
(a)管の2つ以上の直径を測定し、管に沿った長さを測定するステップと、
(b)その2つ以上の直径および長さに従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。 - 前記直径を血管造影図によって測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記直径をMRIスキャンによって測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記直径をCTスキャンによって測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記直径を血管内画像化法によって測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記直径を超音波スキャンによって測定する、請求項1に記載の方法。
- 前記血管内装具がステントである、請求項1に記載の方法。
- 前記血管内装具が閉塞器である、請求項1に記載の方法。
- 前記血管内装具がステントグラフトである、請求項1に記載の方法。
- 前記ステントが自己拡張型である、請求項10に記載の方法。
- 前記ステントがバルーン拡張式である、請求項10に記載の方法。
- 前記ステントグラフトが自己拡張型である、請求項12に記載の方法。
- 前記ステントグラフトがバルーン拡張式である、請求項12に記載の方法。
- カスタムサイズの血管内装具を製造する前に、直径に従ってカスタムサイズのマンドレルを生産するステップをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 前記血管内装具がプラスチックのグラフト材料を含む、請求項12に記載の方法。
- 前記グラフト材料がポリテトラフルオロエチレンである、請求項18に記載の方法。
- 前記グラフト材料がダクロンである、請求項18に記載の方法。
- 前記血管内装具が2つの端部を有し、一端に開口ステントをさらに含む、請求項12に記載の方法。
- 前記開口ステントがワイヤで構成される、請求項21に記載の方法。
- 前記管が冠動脈を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記管が大動脈を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記管が浅大腿動脈を含む、請求項1に記載の方法。
- 前記管が伏在静脈バイパスグラフトを含む、請求項1に記載の方法。
- 前記管が1つまたは複数の腸骨動脈をさらに含む、請求項24に記載の方法。
- ステントが金属で構成される、請求項10に記載の方法。
- ステントがニチノールで構成される、請求項28に記載の方法。
- 前記ステントグラフトがさらにニチノールワイヤを含む、請求項18に記載の方法。
- ある施設で直径を測定するステップと、その直径をカスタムサイズの血管内装具を製造する第2施設に送付するステップとをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- 幅が、ファクシミリ送付を介して、ある施設から第2施設に送付される、請求項31に記載の方法。
- 前記直径が、インターネットを介して、ある施設から第2施設に送付される、請求項31に記載の方法。
- 前記直径が、電子メールを介して、ある施設から第2施設に送付される、請求項31に記載の方法。
- 前記直径が、電話を介して、ある施設から第2施設に送付される、請求項31に記載の方法。
- 前記直径が、国際速達郵便を介して、ある施設から第2施設に送付される、請求項31に記載の方法。
- 複数の管で使用するための1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を生産する方法であって、
(a)複数の管それぞれの直径を測定するステップと、
(b)その直径に従って1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとを含む方法。 - 1つのカスタムサイズの血管内装具を製造する、請求項37に記載の方法。
- 前記カスタムサイズの血管内装具が二股に分かれている、請求項38に記載の方法。
- 複数のカスタムサイズの血管内装具を製造する、請求項37に記載の方法。
- 1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を製造するために使用される、1つまたは複数のマンドレルを製造するステップをさらに含む、請求項37に記載の方法。
- カスタムサイズの血管内装具の1つがステントグラフトで、その他のカスタムサイズの血管内装具が閉塞器である、請求項40に記載の方法。
- 前記複数の管が大動脈および腸骨動脈の1つである、請求項37に記載の方法。
- 前記複数の管が大動脈および両腸骨動脈である、請求項37に記載の方法。
- 前記複数の管が冠動脈である、請求項37に記載の方法。
- 前記複数の管の1つまたは複数に沿った長さを測定するステップと、その直径および長さに従って1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項37に記載の方法。
- (a)複数の管それぞれの直径を測定し、複数の管の1つに関して第2の直径および長さを測定するステップと、
(b)その直径および長さに従って1つまたは複数のカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項37に記載の方法。 - 前記1つまたは複数の血管内装具がステントを含む、請求項37に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の血管内装具が閉塞器を含む、請求項37に記載の方法。
- 前記1つまたは複数の血管内装具がステントグラフトを含む、請求項37に記載の方法。
- 前記ステントが自己拡張型である、請求項48に記載の方法。
- 前記ステントがバルーン拡張式である、請求項48に記載の方法。
- 前記血管内装具がプラスチックのグラフト材料を含む、請求項50に記載の方法。
- 前記グラフト材料がポリテトラフルオロエチレンである、請求項53に記載の方法。
- 前記グラフト材料がダクロンである、請求項53に記載の方法。
- 前記ステントグラフトが2つの端部を有し、一端に開口ステントを含む、請求項50に記載の方法。
- 前記ステントグラフトがさらにニチノールワイヤを含む、請求項53に記載の方法。
- その他のカスタムサイズの血管内装具がカフである、請求項42に記載の方法。
- 前記ステントグラフトが第1端部と第2端部とを有し、一端に開口ステントを含む、請求項42に記載の方法。
- 患者に医療手順を実施する方法であって、
(a)管の直径を測定するステップと、
(b)その直径に従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップと、
(c)カスタム血管内装具を管内で展開させるステップとを含む方法。 - 前記カスタムサイズの血管内装具を挿入する前に患者に麻酔をかけるステップをさらに含む、請求項60に記載の方法。
- 前記患者がヒトである、請求項60に記載の方法。
- 第1手順で管の直径を測定し、第2手順でカスタムサイズの血管内装具を挿入する、請求項60に記載の方法。
- (a)管の2つ以上の直径を測定し、管に沿った長さを測定するステップと、
(b)その2つ以上の直径および長さに従ってカスタムサイズの血管内装具を製造するステップとをさらに含む、請求項60に記載の方法。 - 前記直径を血管造影図によって側定する、請求項60に記載の方法。
- 前記直径をMRIスキャンによって測定する、請求項60に記載の方法。
- 前記直径をCTスキャンによって測定する、請求項60に記載の方法。
- 前記直径を超音波スキャンによって測定する、請求項60に記載の方法。
- 前記血管内装具がステントグラフトである、請求項60に記載の方法。
- 前記ステントグラフトがプラスチックのグラフト材料を有する、請求項69に記載の方法。
- 前記グラフト材料がポリテトラフルオロエチレンである、請求項70に記載の方法。
- 前記グラフト材料がダクロンである、請求項70に記載の方法。
- 前記ステントグラフトがニチノールワイヤを含む、請求項70に記載の方法。
- 前記血管内装具がステントである、請求項60に記載の方法。
- 前記血管内装具が閉塞器である、請求項60に記載の方法。
- 前記血管内装具が自己拡張型である、請求項74に記載の方法。
- 前記血管内装具がバルーン拡張式である、請求項74に記載の方法。
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