JP2004505903A - 頭髪スタイリング組成物 - Google Patents

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ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ
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Abstract

本発明は、(i)全重量を基準として0.1重量%〜10重量%の非硬質乳化重合架橋シリコーンポリマーと、(ii)全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の量のポリエーテル骨格と該骨格の側鎖である複数のポリ(ビニルエステル)基とから成るコポリマーと、水とから成り、(i)のシリコーンポリマー中の分枝状モノマー単位のパーセンテージが0.05重量%〜10重量%であり、(ii)のエステル基の少なくとも幾分かが対応するアルコールに加水分解されている頭髪スタイリング組成物を提供する。本組成物は典型的には、エアゾール頭髪スタイリングムースまたは頭髪スタイリングクリームもしくはジェルの形態であり、整髪及び手触りに優れた効果を与える。

Description

【書類名】明細書
【発明の名称】頭髪スタイリング組成物
【特許請求の範囲】
【請求項1】(i)全重量を基準として0.1重量%〜10重量%の非硬質乳化重合架橋シリコーンポリマーと、
(ii)全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の量で存在するポリエーテルから成る骨格と前記ポリエチレングリコール骨格の側鎖である複数のポリ(ビニルエステル)基とを有しているコポリマーと、

とから成り、
前記(i)のシリコーンポリマー中に分枝状モノマー単位が0.05重量%〜10重量%のパーセンテージで存在しており、
前記(ii)のエステル基の少なくとも幾分かが対応するアルコールに加水分解されていることを特徴とする頭髪スタイリング組成物。
【請求項2】コポリマー(ii)が、ポリエチレングリコールに結合したポリビニルアルコール基を有しているポリエチレングリコール−コ−ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項3】コポリマー(ii)がグラフト重合によって得られることを特徴とする請求項1または2に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項4】ポリエーテルの重量平均分子量が1〜100kDaであることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項5】ポリマー(ii)中のポリ(ビニルエステル)基とポリビニルアルコール基との総和に対するポリエーテルのモル比が30:70から50:50の範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項6】ポリマー(ii)が架橋されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項7】架橋剤がペンタエリトリトールトリアリルエーテルであることを特徴とする請求項6に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項8】更に、全重量を基準として10重量%以下の頭髪スタイリングポリマーを含むことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項9】頭髪スタイリングポリマーが、ポリクアテルニウム11、ポリクアテルニウム16、ポリクアテルニウム46、及び、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステルの塩から選択されたイオン性頭髪スタイリングポリマーであることを特徴とする請求項8に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項10】架橋シリコーンポリマー(i)が、シリコーンポリマー中に分枝状モノマー単位が0.15%〜7%の範囲のパーセンテージで存在する架橋ジメチコノールであることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項11】更に、2個から約4個の炭素原子を有している直鎖状または分枝状の一価アルコールから選択されたアルコールを含むことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項12】更に、少なくとも14.5のHLB値を有している非イオン性界面活性剤を全重量を基準として5重量%以下の量で含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項13】更に、全重量を基準として0〜30重量%のエアゾール噴射薬を含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項14】全重量を基準として2重量%〜30重量%のレベルの噴射薬を含むエアゾールヘアムースであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項15】全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の構造化剤または増粘剤を含む頭髪スタイリング用クリームまたはジェルであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
【請求項16】請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物を頭髪に塗布することから成る頭髪スタイリング方法。
【請求項17】頭髪をスタイリングするための請求項1から15のいずれか一項に記載の組成物の使用。
【発明の詳細な説明】
【0001】
(発明の分野)
本発明は、スタイリング及び手触りに優れた効果を与える頭髪スタイリング組成物、例えば、クリーム、ジェル、特にエアゾールムースの形態の頭髪スタイリング組成物に関する。
【0002】
(背景及び従来技術)
頭髪スタイリングムースのような整髪用製品は、ヒトの頭髪を一時的にセットするために使用され、水またはシャンプー洗髪によって除去することができる。このような製品の機能は、隣り合う髪を互いに接着させるために樹脂またはガムの薄膜を頭髪に塗布することによって塗布時点の特定の髪形または髪の配置を維持することである。
【0003】
欧州特許EP818 190は、髪の柔らかさ及び自然さを保ちながら整髪性及び持続性において優れた効果を与える配合製品を提供するために、定義された特定の架橋レベルを有しておりエマルジョン形態に架橋している乳化重合シリコーン材料をムース、ジェルまたはクリームのような頭髪スタイリング組成物に含有させる方法を記載している。これらの系の重要な特徴はシリコーンの相挙動である。即ち、シリコーンは組成物中で独立の高粘度凝集相を形成すると言われている。この相挙動が整髪効果に極めて重要であると考えられている。
【0004】
欧州特許EP818 190に記載されているような“凝集性の”系に伴う問題は、高温下の長期保存条件下でゲル化して凝塊を形成し易いことである。
【0005】
国際特許出願PCT/EP99/07427は、欧州特許EP818 190に記載された種類のシリコーン材料を含む組成物に使用し得る特定HLB値をもつある種の非イオン性界面活性剤の使用を開示している。得られた系は独立の高粘度凝集相を形成せず、しかも整髪効果を与える。
【0006】
ポリアルキレングリコールに対するポリビニルアルコールのグラフトコポリマーは公知である。例えば、西独特許DE1 077 430は、ポリアルキレングリコールに対するビニルエステルのグラフトポリマーを製造する方法を記載している。ビニルエステルの加水分解によってポリアルキレングリコールに対するポリビニルアルコールのグラフトコポリマーを製造することは西独特許DE1 094 457及びDE1 081 229に記載されている。医薬製剤にコーティング剤、結合剤または膜形成性補助剤として、ポリエーテルの存在下のビニルエステルの重合によって得られた水溶性または水分散性の重合体を使用することは国際特許WO00/18375に記載されている。頭髪用配合化粧品にポリマーを使用することは2000年8月31日公開の国際特許WO00/49998に記載されている。
【0007】
頭髪スタイリング組成物中の架橋シリコーンの使用は、髪の保形性を維持しながら髪の手触りを改善する。しかしながら、もっと改良された特性をもつ頭髪スタイリング組成物が相変わらず要望されている。
【0008】
本発明は、架橋シリコーンに加えて、グラフト重合によって得られるようなポリビニルアルコールとポリアルキレングリコールとのコポリマーを含有する頭髪スタイリング組成物が、コポリマーを含有しない組成物に比べて改善された手触り及び/または保形性を有しているという意外な知見に基づく。
【0009】
(発明の概要)
本発明は、
(i)全重量を基準として0.1重量%〜10重量%の非硬質乳化重合架橋シリコーンポリマーと、
(ii)全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の量で存在するポリエーテルを含んで成るポリエチレン骨格と前記骨格の側鎖である複数のポリ(ビニルエステル)基とを有しているコポリマーと、

とから成り、
前記(i)のシリコーンポリマー中に分枝状モノマー単位が0.05重量%〜10重量%のパーセンテージで存在しており、
前記(ii)のエステル基の少なくとも幾分かが対応するアルコールに加水分解されていることを特徴とする頭髪スタイリング組成物を提供する。
【0010】
別の目的によれば、本発明は、本発明組成物を頭髪に塗布することから成る頭髪スタイリング方法を提供する。
【0011】
本発明のまた別の目的は、頭髪をスタイリングするために本発明組成物の使用を提案することである。
【0012】
(詳細な説明)
架橋シリコーンポリマー
非硬質の乳化重合架橋シリコーンポリマー(i)は本発明組成物中に組成物の全重量を基準として0.1重量%〜10重量%の量、より好ましくは0.2重量%〜6重量%、最も好ましくは0.5重量%〜5重量%の量で存在する。
【0013】
本発明に使用される好ましいシリコーンポリマーは好ましくはRSiO0.5単位とRSiO単位との適当な組合せから誘導されたポリジオルガノシロキサンである。ここにRの各々は独立に、アルキル、アルケニル(例えばビニル)、アルカリール、アラルキルまたはアリール(例えばフェニル)基を表す。最も好ましいRはメチルである。
【0014】
本発明の好ましいシリコーンポリマーは、架橋ポリジメチルシロキサン(CTFA名称はジメチコーン)、及び、ヒドロキシルのような末端基を有する架橋ポリジメチルシロキサン(CTFA名称はジメチコノール)である。架橋ジメチコノールによって好結果が得られた。
【0015】
シリコーンポリマーの架橋は典型的には、ポリマーの乳化重合中に必要量の三官能性または四官能性シランモノマー単位を混在させることによって同時に導入される。シランモノマー単位は例えば、式:RSi(OH)で表され、ここにRはアルキル、アルケニル(例えばビニル)、アルカリール、アラルキルまたはアリール(例えばフェニル)基を表し、好ましくはメチルである。
【0016】
シリコーンポリマーの架橋度はシリコーンポリマー中の分枝状モノマー単位のパーセンテージとして測定でき、0.05%〜10%、好ましくは0.15%〜7%の範囲、例えば0.2%〜2%である。シリコーンポリマー中の分枝状モノマー単位のパーセンテージが重量パーセンテージであることは当業者には理解されよう。架橋の増加はスタイリング効果を改善するがコンディショニング性能を多少低下させることが知見された。従って、種々のケースで消費者の好みに適合する最適な特性をもつように折衷レベルを選択しなければならない。0.3%架橋したジメチコノールによって優れた総合性能が得られた。
【0017】
ポリマー(i)がシリコーンポリマー中に0.15〜7%の範囲の分枝状モノマー単位のパーセンテージを有している架橋ジメチコノールであるのが極めて好ましい。
【0018】
適当な乳化重合架橋シリコーンポリマーは市販されているか、または、当業者に公知の慣用の技術を使用して容易に製造できる。
【0019】
架橋シリコーンポリマーは欧州特許EP 818 190に記載されている。該特許の記載内容は参照として本明細書に組み込まれる。
【0020】
ポリエーテル骨格を有しているコポリマー
本発明組成物は、ポリエーテルから成る骨格(または主鎖;本明細書中で骨格という用語及び主鎖という用語は同義的に使用されている)と、骨格の側鎖である複数のポリ(ビニルエステル)基とを有するコポリマーを0.01重量%〜10重量%の量で含む。エステル基の少なくとも幾分かが対応するアルコールに加水分解されており、好ましくはこれらの基の少なくとも50%、より好ましくは少なくとも75%、最も好ましくは少なくとも95%が対応するアルコールに加水分解されている。ポリ(ビニルエステル)鎖は場合によっては、ポリマー鎖中及び/またはポリマー鎖上に、例えばアミド基及び/またはケト基のような別の官能基を含有している。
【0021】
前記コポリマーはポリエチレングリコール骨格を含む。
【0022】
コポリマーは好ましくは、ポリエチレングリコールに結合したポリビニルアルコール基を有しているポリエチレングリコール−コ−ポリビニルアルコールである。即ち、好ましくは本発明組成物に使用されるコポリマー中でポリ(ビニルエステル)基の実質的に全部が加水分解されている。
【0023】
コポリマーは当業者に公知の方法によって製造できる。例えば、コポリマーがグラフト重合によって得られる。グラフト重合から成る方法では、ポリ(ビニルエステル)基が好ましくはポリエーテルにグラフトし、実質的に加水分解されて少なくとも幾分かのエステル基が対応アルコールに変換されている。例えば、その記載内容が参照として本明細書に組み込まれる西独特許DE1 077 430は、ポリアルキレングリコールに対するビニルエステルのグラフトポリマーの製造方法を記載している。ビニルエステルの加水分解によって、ポリアルキレングリコール上にポリビニルアルコールをグラフトしたグラフトポリマーを製造することは、西独特許DE1 094 457及びDE1 081 229に記載されている。これらの2つの特許はいずれも参照として本明細書に組み込まれる。
【0024】
ポリエーテルの重量平均分子量は好ましくは1〜100kDaである。
【0025】
本発明組成物に使用される好ましいコポリマーでは、ポリ(ビニルエステル)基とポリビニルアルコール基との総和に対するポリエーテルのモル比が約95:5から5:95、より好ましくは約30:70から約50:50の範囲である。典型的には、このようなコポリマーでは、ポリ(ビニルエステル)基とポリビニルアルコール基との総和に対するポリエーテルのモル比が約40:60である。
【0026】
コポリマーは非架橋でも架橋していてもよいが、コポリマーは架橋しているのが好ましい。適当な架橋剤は2つ以上のポリエーテル鎖、ポリ(ビニルエステル)鎖及び/またはポリ(ビニルアルコール)鎖に結合できる化合物であり、例えば、ペンタエリトリトールトリアリルエーテルである。
【0027】
本発明に使用されるコポリマー及びその製造方法を以下により詳細に記載する。
【0028】
広義には、本発明に使用し得るコポリマーは、
(a)少なくとも1つのビニルエステルを、
(b)ポリエーテル含有化合物と、
(c)場合によっては少なくとも1種類の別の共重合性モノマーと
の存在下でフリーラジカル重合させ、次いで、出発モノマー(a)のエステル官能基を少なくとも部分的に加水分解することによって得られる。
【0029】
本発明に使用されるポリマーの製造において、ポリエーテル含有化合物(b)に対するグラフト化を重合中に生じさせると、ポリマーが有利な特性を獲得し得る。しかしながら、グラフト化以外のメカニズムも可能である。
【0030】
グラフト化の程度次第で、本発明に使用されるポリマーが純粋なグラフトポリマーを意味したり、上記グラフトポリマーと非グラフトポリエーテル含有化合物とモノマー(a)及び(c)のホモ−またはコポリマーとの混合物を意味したりする。
【0031】
使用できるポリエーテル含有化合物(b)は、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びその他のアルキレンオキシドを主体とするポリアルキレンオキシドであるかまたはポリグリセロールである。モノマー単位の種類次第ではポリマーは以下の構造単位を含む:
−(CH−O−、−(CH−O−、−(CH−O−、−CH−CH(R)−O−、−CH−CHOR−CH−O−
ここに、
はC−C24のアルキルであり、
は、水素、C−C24のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−である。
【0032】
構造単位はホモポリマーでもよくまたはランダムコポリマー及びブロックコポリマーでもよい。
【0033】
ポリエーテル(b)としては、式Iのポリマーを使用するのが好ましい:
【0034】
【化1】
Figure 2004505903
式中の選択可能要素は互いに独立に以下の意味を有している:
は、水素、C−C24のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−、ポリアルコールラジカルを表し、
は、水素、C−C24のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
からRは、
−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH−CH(R)−、−CH−CHOR−CH−を表し、
は、C−C24のアルキルを表し、
は、水素、C−C24のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
Aは、−C(=O)−O、−C(=O)−B−C(=O)−O、−C(=O)−NH−B−NH−C(=O)−Oを表し、
Bは、−(CH−、置換または未置換のアリーレン(例えばフェニレン)を表し、
nは1〜1000であり、
sは0〜1000であり、
tは1〜12であり、
uは1〜5000であり、
vは0〜5000であり、
wは0〜5000であり、
xは0〜5000であり、
yは0〜5000であり、
zは0〜5000である。
【0035】
これに関連して、ポリアルキレンオキシドに基づいて製造されたポリエーテルの末端第一級ヒドロキシル基及びポリグリセロールの第二級ヒドロキシル基は、遊離した非保護形態で存在してもよく、または、鎖長C−C24のアルコールでエーテル化されてもよく、または、鎖長C−C24のカルボン酸でエステル化されてもよく、または、イソシアナートと反応してウレタンを生じてもよい。
【0036】
及びRからRに関して言及したアルキルラジカルは、分枝状または非分枝状のC−C24のアルキル鎖、好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、1−メチルプロピル、2−メチルプロピル、1,1−ジメチルエチル、n−ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、n−ヘキシル、1,1−ジメチルプロピル、1,2−ジメチルプロピル、1−メチルペンチル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル、2−エチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、1−エチル−1−メチルプロピル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−エチルヘキシル、n−オクチル、n−ノニル、n−デシル、n−ウンデシル、n−ドデシル、n−トリデシル、n−テトラデシル、n−ペンタデシル、n−ヘキサデシル、n−ヘプタデシル、n−オクタデシル、n−ノナデシルまたはn−エイコシルである。
【0037】
上記のようなアルキルラジカルの好ましい代表としては分枝状または非分枝状のC−C12のアルキル鎖を挙げることができ、C−Cのアルキル鎖を有していることが特に好ましい。
【0038】
ポリエーテルの分子量は1,000,000(数平均)未満、好ましくは300〜100,000の範囲、特に好ましくは500〜50,000の範囲、格別に好ましくは800〜40,000の範囲である。
【0039】
エチレンオキシドのホモポリマーまたはエチレンオキシド含量が40〜99重量%のコポリマーの使用が有利である。好ましく使用されるエチレンオキシドポリマーでは、共重合したエチレンオキシド含量が40〜100モル%である。これらのコポリマーに適したコモノマーは、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/またはイソ−ブチレンオキシドである。適当な例は、エチレンオキシドとプロピレンオキシドとのコポリマー、エチレンオキシドとブチレンオキシドとのコポリマー、エチレンオキシドとプロピレンオキシドと少なくとも1つのブチレンオキシドとのコポリマーである。コポリマーのエチレンオキシド含量は好ましくは40〜99モル%、プロピレンオキシド含量は1〜60モル%、コポリマー中のブチレンオキシド含量は1〜30モル%である。直鎖状のホモ−またはコポリマーだけでなく、分枝状のホモ−またはコポリマーもポリエーテル含有化合物(b)として使用することが可能である。
【0040】
分枝状ポリマーは、エチレンオキシド及び場合によってはプロピレンオキシド及び/またはブチレンオキシドを、例えば、ペンタエリトリトール、グリセロールのようなポリアルコールラジカル、または、D−ソルビトール及びD−マンニトールのような糖アルコール、または、セルロース及びデンプンのような多糖類に付加することによって製造できる。アルキレンオキシド単位はポリマー内部にランダム分布してもよくまたはブロックの形態でもよい。
【0041】
しかしながらまた、ポリアルキレンオキシドのポリエステルと、例えば欧州特許公開EP−A−0 743 962に記載されているような分子量1500−25,000を有する脂肪族または芳香族のジカルボン酸、例えば、シュウ酸、コハク酸、アジピン酸及びテレフタル酸と、ポリエーテル含有化合物とを使用することも可能である。更に、ポリアルキレンオキシドとホスゲンまたは炭酸ジフェニルのような炭酸エステルとの反応によるポリカーボネート、及び、ポリアルキレンオキシドと脂肪族及び芳香族のジイソシアナートとの反応によるポリウレタンを使用することも可能である。
【0042】
特に好ましいポリエーテル(b)は、平均分子量300−100,000(数平均)を有する式Iのポリマーである。式中の選択要素は互いに独立に以下の意味を有している:
は、水素、C−C12のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−、ポリアルコールラジカルを表し、
は、水素、C−C12のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
からRは、
−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH−CH(R)−、−CH−CHOR−CH−を表し、
は、C−C12のアルキルを表し、
は、水素、C−C12のアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
nは1〜8であり、
sは0であり、
uは2〜2000であり、
vは0〜2000であり、
wは0〜2000である。
【0043】
格別に好ましいポリエーテル(b)は、平均分子量500〜50,000(数平均)を有する式Iのポリマーであり、式中の選択要素は互いに独立に以下の意味を有している:
は、水素、C−Cのアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
は、水素、C−Cのアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
からRは、
−(CH−、−(CH−、−(CH−、−CH−CH(R)−、−CH−CHOR−CH−を表し、
は、C−Cのアルキルを表し、
は、水素、C−Cのアルキル、R−C(=O)−、R−NH−C(=O)−を表し、
nは1であり、
sは0であり、
uは5〜500であり、
vは0〜500であり、
wは0〜500である。
【0044】
使用されるポリエーテルはまたシリコーン誘導体でもよい。適当なシリコーン誘導体はINCI名称で“ジメチコーンコポリオール”として知られた化合物、または、シリコーン界面活性剤、例えば、商標Abil(登録商標)(T.Goldschmidt)、Alkasil(登録商標)(Rhone−Poulenc)、Silicone Polyol Copolymer(登録商標)(Genesee)、Belsil(登録商標)(Wacker)、Silwet(登録商標)(Witco,Greenwich,CT,USA)またはDow Corning(Dow Corning)として市販されているシリコーン界面活性剤である。これらは、CAS番号64365−23−7、68937−54−2、68938−54−5、68937−55−3の化合物を包含する。
【0045】
シリコーンは一般に頭髪用化粧品中で手触りを改善するために使用される。本発明のポリマー中のポリエーテル(b)としてポリエーテル含有シリコーン誘導体を使用すると、髪の手触りがよりいっそう改善される。
【0046】
このようなポリエーテル含有シリコーン誘導体の好ましい代表例は、以下の構造要素を含有するシリコーン誘導体である:
【0047】
【化2】
Figure 2004505903
【0048】
13は、アミノ基、カルボキシル基またはスルホネート基を含み得るC−C40の有機ラジカルであるか、または、e=0の場合には無機酸のアニオンであり、
は同じ基でも異なる基でもよく、1〜20個の炭素原子を有している脂肪族炭化水素基から誘導されるか、または、3〜20個の炭素原子を有している脂環式炭化水素であるか、または、芳香族炭化水素であるか、または、式:
【0049】
【化3】
Figure 2004505903
で示されるR12に等しい基であり、但し、ラジカルR、RまたはR10の少なくとも1つが上記の定義のようなポリアルキレンオキシド含有ラジカルであり、fは1から6の整数であり、a及びbは、ポリシロキサンブロックの分子量が300〜30,000となるような整数であり、c及びdはc+dの和が0よりも大きいという条件付きで0から50の整数であり、eは0または1である。
【0050】
ラジカルR及びR12は好ましくはc+dの和が5から30となるようなラジカルである。
【0051】
基は好ましくは以下の群から選択される:メチル、エチル、プロピル、ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル及びオクタデシル、脂環式ラジカル特にシクロヘキシル、芳香族基特にフェニルもしくはナフチル、混合芳香族−脂肪族ラジカル、例えばベンジルもしくはフェニルエチルとトリルとキシリルとR12
【0052】
特に適当なR11ラジカルは、R11=−(CO)−R13であり、ここにR13は1〜40個の炭素原子を有している所望の任意のアルキル、シクロアルキルまたはアリールラジカルであり、NH、COOH、SOHのような別のイオン発生基を含み得る。
【0053】
好ましい無機のR13ラジカルは、e=0であり、ホスフェート及びスルフェートを含む。
【0054】
特に好ましいポリエーテル含有シリコーン誘導体は構造:
【0055】
【化4】
Figure 2004505903
を有している。
【0056】
更に、アルキレンオキシドとエチレン的に不飽和のモノマーとのコポリマー、例えば、ポリアルキレンオキシド(メタ)アクリレート、ポリアルキレンオキシドビニルエーテル、ポリアルキレンオキシド(メタ)アクリルアミド、ポリアルキレンオキシドアリルアミドまたはポリアルキレンオキシドビニルアミドもポリエーテル(b)として使用できる。勿論、アルキレンオキシドと別のエチレン的に不飽和のモノマーとのコポリマーを使用することも可能である。
【0057】
また、ポリエチレンイミンとアルキレンオキシドとから誘導されたポリエーテル含有化合物(b)を使用することも可能である。この場合、使用されるアルキレンオキシドは好ましくはエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及びそれらの混合物であり、特に好ましくはエチレンオキシドである。使用できるポリエチレンイミンは数平均分子量300〜20,000、好ましくは500〜10,000、格別に好ましくは500〜5,000を有しているポリマーである。アルキレンオキシドとポリエチレンイミンとの重量比は100:1〜0.1:1の範囲、好ましくは50:1〜0.5:1の範囲、格別に好ましくは20:1〜0.5:1の範囲である。
【0058】
ポリエーテル(b)の存在下で重合するためには、モノマー(a)が以下のフリーラジカル重合性モノマーのいずれかに由来するであろう。
【0059】
飽和または不飽和のC−C24の脂肪族カルボン酸、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、イソ吉草酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、ウンデシレン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、ステアリン酸、オレイン酸、アラキジン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチニン酸及びメリシン酸。
【0060】
好ましくは上記のC−C12のカルボン酸のビニルエステル、特に好ましくはC−Cのカルボン酸のビニルエステルである。酢酸ビニルが格別に好ましい。
【0061】
勿論、各々のモノマー(a)の混合物を共重合させることも可能である。
【0062】
モノマー(a)は更に、エチレン的に不飽和の1種または複数の共重合性コモノマー(c)と混用されてもよい。この場合、これらの追加モノマーの含量は最大50重量%に制限しなければならない。0〜20重量%の含量にするのが好ましい。エチレン的に不飽和という用語は、モノマーが、モノ−、ジ−、トリ−またはテトラ置換され得る少なくとも1つのフリーラジカル重合可能な炭素−炭素結合を有していることを意味する。
【0063】
好ましいエチレン的に不飽和のコモノマー(c)は以下の式:
X−C(O)CR15=CHR14
によって表され、式中の、
Xは、ラジカル−OH、−OM、−OR16、NH、NHR16、N(R16から成る群から選択され、
MはNa、K、Mg++、Ca++、Zn++、NH 、アルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、トリアルキルアンモニウム及びテトラアルキルアンモニウムから成る群から選択されるカチオンである。
【0064】
16ラジカルは同じでもまたは異なってもよく、−H、C−C40の直鎖状または分枝状アルキルラジカル、N,N−ジメチルアミノエチル、2−ヒドロキシエチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、ヒドロキシプロピル、メトキシプロピルまたはエトキシプロピルから成る群から選択される。
【0065】
15及びR14は独立に、−H、C−Cの直鎖状または分枝状アルキル鎖、メトキシ、エトキシ、2−ヒドロキシエトキシ、2−メトキシエトキシ及び2−エトキシエチルから成る群から選択される。
【0066】
適当なモノマー(c)の非限定的代表例は、アクリル酸またはメタクリル酸とそれらの塩、エステル及びアミドである。塩は無毒性の金属、アンモニウムまたは置換アンモニウムから成る所望の任意の対イオンから誘導され得る。
【0067】
エステルは、C−C40の直鎖状、C−C40の分枝状またはC−C40の炭素環式アルコール類、2個から約8個のヒドロキシル基を有している多官能アルコール類、例えば、エチレングリコール、ヘキシレングリコール、グリセロール及び1,2,6−ヘキサントリオール、アミノアルコール類またはアルコールエーテル類、例えば、メトキシエタノール及びエトキシエタノール、(アルキル)ポリエチレングリコール類、(アルキル)ポリプロピレングリコール類またはエトキシル化脂肪アルコール類、例えば1〜200個のエチレンオキシド単位と反応したC12−C24脂肪アルコール類から誘導され得る。
【0068】
また、N,N−ジアルキルアミノアルキルアクリレート及びメタクリレート、及び、一般式(III)のN−ジアルキルアミノアルキルアクリル−及び−メタクリルアミドも適当である:
【0069】
【化5】
Figure 2004505903
式中、
17=H、1〜8個の炭素原子を有しているアルキル、
18=H、メチル、
19=場合によってはアルキルによって置換された1〜24個の炭素原子を有しているアルキレン、
20、R21=C−C40のアルキルラジカル、
zは、g=1のときは窒素、g=0のときは酸素である。
【0070】
アミドは未置換でもよく、N−アルキルもしくはN−アルキルアミノ−モノ−置換でもよく、または、N,N−ジアルキル−置換もしくはN,N−ジアルキルアミノ−ジ置換でもよく、ここにアルキル基またアルキルアミノ基はC−C40の直鎖状、C−C40の分枝状またはC−C40の炭素環単位から誘導され得る。更に、アルキルアミノ基を第四級化してもよい。
【0071】
式IIIによって表されるコモノマーの好適例は、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド及びN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミドである。
【0072】
同様にコモノマー(c)として使用できるモノマーは、置換アクリル酸及びそれらの塩、エステル及びアミドであり、この場合の炭素原子の置換基はアクリル酸の2位または3位に存在し、C−Cのアルキル、−CN及びCOOHから成る群から独立に選択される。メタクリル酸、エタクリル酸及び3−シアノアクリル酸が特に好ましい。これらの置換アクリル酸の塩、エステル及びアミドは、上述のアクリル酸の塩、エステル及びアミドの場合と同様に選択できる。
【0073】
モノマー(c)のその他の適当なグループは、C−C40の直鎖状、C−C40の分枝状またはC−C40の炭素環式カルボン酸のアリルエステル類、ビニルもしくはアリルハロゲン化物、好ましくはビニルクロリド及びアリルクロリド、ビニルエーテル類、好ましくは、メチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセトアミド、ビニルアミン、ビニルラクタム類、好ましくはビニルピロリドン及びビニルカプロラクタム、ビニル−もしくはアリル−置換複素環化合物、好ましくはビニルピリジン、ビニルオキサゾリン及びアリルピリジンである。
【0074】
また、一般式IV:
【0075】
【化6】
Figure 2004505903
のN−ビニルイミダゾールも適当である。式中、R22、R23、R24は独立に、水素、C−Cのアルキルまたはフェニルから選択される。
【0076】
別の適当なコモノマー(c)は一般式(V):
【0077】
【化7】
Figure 2004505903
のジアリルアミンであり、式中のR25はC−C24のアルキルである。
【0078】
その他の適当なコモノマー(c)は、ビニリデンクロリド、及び、少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を有している炭化水素であり、炭化水素は好ましくは、スチレン、アルファ−メチルスチレン、tert−ブチルスチレン、ブタジエン、イソプレン、シクロヘキサジエン、エチレン、プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブチレン、ビニルトルエン及びこれらのモノマーの混合物から選択される。
【0079】
特に適当なコモノマー(c)は:アクリル酸、メタクリル酸、エチルアクリル酸、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソ−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、デシルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、プロピルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、イソ−ブチルメタクリレート、t−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、デシルメタクリレート、メチルエタクリレート、エチルエタクリレート、n−ブチルエタクリレート、イソ−ブチルエタクリレート、t−ブチルエタクリレート、2−エチルヘキシルエタクリレート、デシルエタクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルアクリレート、2,3−ジヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルエタクリレート、2−メトキシエチルアクリレート、2−メトキシエチルメタクリレート、2−メトキシエチルエタクリレート、2−エトキシエチルメタクリレート、2−エトキシエチルエタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、グリセリルモノアクリレート、グリセリルモノメタクリレート、ポリアルキレングリコール(メタ)アクリレート、不飽和スルホン酸、例えばアクリルアミドプロパンスルホン酸;
アクリルアミド、メタクリルアミド、エタクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N−ブチルアクリルアミド、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、N−t−オクチルアクリルアミド、N−オクタデシルアクリルアミド、N−フェニルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−ドデシルメタクリルアミド、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルビニルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノブチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノヘキシル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノオクチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノドデシル(メタ)アクリレート、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3(−ジメチルアミノ)ブチル]メタクリルアミド、N−[8−(ジメチルアミノ)オクチル]メタクリルアミド、N−[12−(ジメチルアミノ)ドデシル]メタクリルアミド、N−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジエチルアミノ)プロピル]アクリルアミド;
マレイン酸、フマル酸、無水マレイン酸及びそのハーフエステル、クロトン酸、イタコン酸、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド、ビニルエーテル(例えば、メチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル)、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセトアミド、ビニルアミン;メチルビニルケトン、マレイミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール、ビニルフラン、スチレン、スチレンスルホネート、アリルアルコール及びそれらの混合物である。
【0080】
これらのうちで特に好ましいものは、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、無水マレイン酸及びそのハーフエステル、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、イソ−ブチルアクリレート、イソ−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、ステアリルアクリレート、ステアリルメタクリレート、N−t−ブチルアクリルアミド、N−オクチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アルキレングリコール(メタ)アクリレート、スチレン、不飽和スルホン酸類、例えば、アクリルアミドプロパンスルホン酸、ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム、ビニルエーテル類(例えば、メチル、エチル、ブチルまたはドデシルビニルエーテル)、ビニルホルムアミド、ビニルメチルアセトアミド、ビニルアミン、1−ビニルイミダゾール、1−ビニル−2−メチルイミダゾール、N,N−ジメチルアミノメチルメタクリレート及びN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド;3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムクロリド、3−メチル−1−ビニルイミダゾリウムメチルスルフェート、N,N−ジメチルアミノエチルメタクリレート、メチルクロリド、メチルスルフェートもしくはジエチルスルフェートで第四級化したN−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミドである。
【0081】
1つの塩基性窒素原子を有しているモノマーは、アルキル基に1〜24個の炭素原子を有しているハロゲン化アルキル、例えば、メチルクロリド、メチルブロミド、メチルヨージド、エチルクロリド、エチルブロミド、プロピルクロリド、ヘキシルクロリド、ドデシルクロリド及びラウリルクロリド、並びにハロゲン化ベンジル、特にベンジルクロリド及びベンジルブロミドによって第四級化され得る。その他の適当な第四級化剤は、ジアルキルスルフェート、特にジメチルスルフェートまたはジエチルスルフェートである。塩基性アミンの第四級化はまた、酸の存在下、エチレンオキシドまたはプロピレンオキシドのようなアルキレンオキシドによって行うことができる。好ましい第四級化剤は、メチルクロリド、ジメチルスルフェートまたはジエチルスルフェートである。
【0082】
第四級化は更に、重合前または重合後のいずれの時期に行ってもよい。
【0083】
更に、不飽和の酸、例えば、アクリル酸またメタクリル酸を一般式(VI):
【0084】
【化8】
Figure 2004505903
(R26=C−C40のアルキル)の第四級化エピクロロヒドリンと反応させることによって得られた生成物を使用することも可能である。
【0085】
その例は、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド、及び、(メタ)アクリロイルオキシヒドロキシプロピルトリエチルアンモニウムクロリドである。
【0086】
塩基性モノマーは、無機酸例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸もしくは硝酸、または、有機酸例えばギ酸、酢酸、乳酸もしくはクエン酸で中和することによってカチオン化できる。
【0087】
上記のコモノマー以外に、いわゆるマクロモノマーをコモノマー(c)として選択することも可能である。マクロモノマーの例は、1つまたは複数のフリーラジカル重合可能な基を有しているシリコーン含有マクロモノマー、または、例えば欧州特許EP 408 311に記載されているようなアルキルオキサゾリンマクロモノマーである。
【0088】
更に、例えば欧州特許EP 558423に記載されているようなフッ素含有モノマー、架橋性化合物または分子量を調整する化合物を組合せてまたは単独で使用することも可能である。
【0089】
使用できる調整剤は当業者に公知の慣用の化合物であり、例えば、イオウ化合物(例えば、メルカプトエタノール、2−エチルヘキシルチオグリコラート、チオグリコール酸またはドデシルメルカプタン)、トリブロモクロロメタン、及び、得られるポリマーの分子量調整効果を有しているその他の化合物がある。
【0090】
幾つかの場合には、チオ含有シリコーン化合物を使用することも可能である。しかしながら、シリコーン非含有の調整剤を使用するほうが好ましい。
【0091】
適当な架橋性モノマーは、少なくとも2つのエチレン的に不飽和の二重結合を有している化合物であり、例えば、アクリル酸もしくはメタクリル酸のようなエチレン的に不飽和のカルボン酸と多価アルコールとから誘導されたエステル、少なくとも二価のアルコールのエーテル例えばビニルエーテルもしくはアリルエーテルである。また、少なくとも2つの二重結合を有している直鎖状もしくは分枝状の線状もしくは環状の脂肪族もしくは芳香族炭化水素も適当である。脂肪族炭化水素の場合には二重結合が共役であってはならない。また、アクリル酸及びメタクリル酸のアミド類、少なくとも二官能性のアミンのN−アリルアミン類、例えば、1,2−ジアミノエタン及び1,3−ジアミノプロパンも適当である。また、トリアリルアミンまたは対応するアンモニウム塩、尿素誘導体のN−ビニル化合物、少なくとも二官能性のアミド、シアヌレートまたはウレタンも適当である。その他の適当な架橋剤は、ジビニルジオキサン、テトラアリルシランまたはテトラビニルシランである。
【0092】
特に好ましい架橋剤は例えば、メチレンビスアクリルアミド、トリアリルアミン及びトリアリルアンモニウム塩、ジビニルイミダゾール、N,N′−ジビニルエチレンウレア、多価アルコールとアクリル酸もしくはメタクリル酸との反応生成物、ポリアルキレンオキシドのメタクリルエステル及びアクリルエステル、エチレンオキシド及び/またはプロピレンオキシド及び/またはエピクロロヒドリンと反応した多価アルコールである。
【0093】
いくつかの場合には、重合による本発明ポリマーの製造中に別のポリマー、例えば、ポリアミド、ポリウレタン、ポリエステル、エチレン的に不飽和のモノマーのホモ−及びコポリマーを存在させてもよい。幾つかは化粧品にも使用されているこのようなポリマーの例としては、商標AmerholdTM、UltraholdTM、Ultrahold StrongTM、LuviflexTM、VBM、LuvimerTM、AcronalTM、AcudyneTM、StepanholdTM、LovocrylTM、VersatylTM、AmphomerTMまたはEastma AQTMで知られたポリマーがある。
【0094】
本発明のコモノマー(c)は、イオン化可能な基を含有しているならば、例えば水中の溶解度または分散度を所望の程度に調整するために、重合前または重合後に酸または塩基を使用して不完全にまたは完全に中和され得る。
【0095】
酸性の基を有しているモノマーに適した中和剤の例は:炭酸ナトリウム、アルカリ金属水酸化物及びアンモニアのような無機塩基;アミノアルコール、特に2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、トリ[(2−ヒドロキシ)−1−プロピル]アミン、2−アミノ−2−メチル−1,3−プロパンジオール、2−アミノ−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、及び、ジアミン類例えばリシンのような有機塩基である。
【0096】
ポリマーを製造するためには、フリーラジカルを形成する開始剤を使用することによってまたは高エネルギー輻射の作用によって成分(a)のモノマーをポリエーテルの存在下で重合させる。高エネルギー輻射の作用は高エネルギー電子の作用も含意する。
【0097】
フリーラジカル重合に使用できる開始剤は、この目的に慣用のペルオキソ及び/またはアゾ化合物であり、例えば、アルカリ金属もしくはアンモニウムのパーオキシジスルフェート、ジアセチルパーオキシド、ジベンゾイルパーオキシド、スクシニルパーオキシド、ジ−tert−ブチルパーオキシド、tert−ブチルパーベンゾエート、tert−ブチルパーピバレート、tert−ブチルパーマレエート、クメンヒドロペルオキシド、ジ−イソプロピルパーオキシジカーバメート、ビス−(o−トルオイル)パーオキシド、ジデカノイルパーオキシド、ジオクタノイルパーオキシド、ジラウロイルパーオキシド、tert−ブチルパーイソブチレート、tert−ブチルパーアセテート、ジ−tert−アミルパーオキシド、tert−ブチルヒドロペルオキシド、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−(2−アミジノプロパン)ジヒドロクロリドまたは2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)である。開始剤の混合物またはレドックス開始剤系も適当である。その例は、アスコルビン酸/硫酸鉄(II)/パーオキソ二硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/二亜硫酸ナトリウム、tert−ブチルヒドロペルオキシド/ヒドロキシメタンスルフィン酸ナトリウムである。
【0098】
有機ペルオキシドを使用するのが好ましい。
開始剤または開始剤混合物の使用量は、モノマーの使用量を基準として、0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%である。
【0099】
重合は、40〜200℃の範囲、好ましくは50〜140℃の範囲、特に好ましくは60〜110℃の範囲の温度で行う。通常は大気圧下で行うが、減圧下または加圧下で行うこともでき、好ましくは1〜5バールで行う。
【0100】
重合は例えば、溶液重合、塊状重合、乳化重合、逆乳化重合、懸濁重合、逆懸濁重合または沈殿重合として行うことができるが、可能な方法はこれらに限定されない。
【0101】
塊状重合の場合、処理手順は、ポリエーテル含有化合物(b)をグループ(a)の少なくとも1つのモノマー及び場合によってはグループ(c)の別のコモノマーに溶解させる段階と、重合開始剤を添加した後で混合物を十分に重合させる段階とを含む。重合はまた、ある程度の割合例えば10%の重合させるべき混合物、即ち、ポリエーテル含有化合物(b)とグループ(a)の少なくとも1つのモノマーと場合によってはグループ(c)の別のコモノマーとから成る混合物を開始剤と共に先ず導入し、混合物を重合温度まで加熱し、重合が開始した後で、重合させるべき混合物の残量を重合の進行に応じて添加することによって半連続的に行ってもよい。また、グループ(b)のポリエーテル含有化合物を反応装置に先ず導入し、該化合物を重合温度まで加熱し、グループ(a)の少なくとも1つのモノマーと場合によってはグループ(c)の別のコモノマーと重合開始剤とを一回でまたは段階的にまたは好ましくは連続的に添加して重合させることによってポリマーを得ることもできる。
【0102】
所望の場合には、上述の重合を溶媒中で行うこともできる。適当な溶媒は例えば、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソ−プロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、tert−ブタノール、n−ヘキサノール及びシクロヘキサノールのようなアルコール類、並びに、エチレングリコール、プロピレングリコール及びブチレングリコールのようなグリコール類、並びに、二価アルコール類のメチルもしくはエチルエーテル類、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、グリセロール及びジオキサンである。また水を溶媒として水中で重合を行うこともできる。この場合、初期バッチは溶液であり、この溶液は、成分(a)のモノマーの添加量次第で高度または低度に水溶性である。重合中に形成され得る水不溶性生成物を溶液に変換するために、例えば、1〜3個の炭素原子を有する一価アルコール類、アセトンまたはジメチルホルムアミドのような有機溶媒を添加することが可能である。しかしながら、水中で重合する場合、慣用の乳化剤または保護コロイド、例えばポリビニルアルコールを添加することによって水不溶性ポリマーを微細分散液に変換することも可能である。
【0103】
使用される乳化剤は例えば、3〜13の範囲のHLB値を有しているイオン性または非イオン性の界面活性剤である。HLB値の定義は、W.C.Griffinによる刊行物,J.Soc.Cosmetic Chem.,Volume 5,249(1954)に見出される。
【0104】
界面活性剤の量は、ポリマーを基準として0.1〜10重量%である。溶媒として水を使用すると、ポリマーの溶液または分散液が得られる。有機溶媒または有機溶媒と水との混合物中でポリマー溶液を調製する場合、ポリマー100重量部あたり、5〜2000重量部、好ましくは10〜500重量部の有機溶媒または溶媒混合物を使用する。
【0105】
好ましいポリマーは、
(a)10〜98重量%の量で含まれる少なくとも1種類のC−C24カルボン酸のビニルエステルを、
(b)2〜90重量%の少なくとも1つのポリエーテル含有化合物と、
(c)0〜50重量%の1つまたは複数の別の共重合性モノマー
の存在下でフリーラジカル重合させることによって得られるポリマーである。
【0106】
特に好ましいポリマーは、
(a)50〜97重量%の量で含まれる少なくとも1種類のC−C24カルボン酸のビニルエステルを、
(b)3〜50重量%の少なくとも1つのポリエーテル含有化合物と、
(c)0〜30重量%の1つまたは複数の別の共重合性モノマー
の存在下でフリーラジカル重合させることによって得られるポリマーである。
【0107】
格別に好ましいポリマーは、
(a)65〜97重量%の量で含まれる少なくとも1種類のC−C24カルボン酸のビニルエステルを、
(b)3〜40重量%の少なくとも1つのポリエーテル含有化合物と、
(c)0〜20重量%の1つまたは複数の別の共重合性モノマー
の存在下でフリーラジカル重合させることによって得られるポリマーである。
【0108】
本発明に従って使用されるポリマーを製造するために、出発モノマー(a)及び任意に別のモノマーのエステル基を、重合後に、加水分解、アルコーリシスまたはアミノリシスによって切断する。以後の文中ではこの処理段階を加水分解と総称する。加水分解は、塩基の添加、好ましくは水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムの水溶液及び/またはアルコール溶液の添加によってそれ自体公知の方法で行われる。水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムのメタノール溶液を使用するのが特に好ましい。加水分解は、10〜80℃の範囲、好ましくは20〜60℃の範囲の温度で行う。加水分解度は、塩基の使用量、加水分解温度、加水分解時間及び溶液の含水量に依存する。
【0109】
ポリビニルエステル基の加水分解度は1〜100%の範囲、好ましくは40〜100%の範囲、特に好ましくは65〜100%の範囲、格別に好ましくは80〜100%の範囲である。
【0110】
このようにして製造されたポリマーを次に、ポリマー中に存在するヒドロキシル及び/またはアミノ官能基を式VI:
【0111】
【化9】
Figure 2004505903
(R26=C−C40のアルキル)のエポキシドと反応させることによってカチオン化できる。
【0112】
このために、ポリビニルアルコール単位のヒドロキシル基及びビニルホルムアミドの加水分解によって形成されたビニルアミン単位はエポキシドと好ましく反応させることが出来る。
【0113】
式VIのエポキシドはまた、対応するクロロヒドリンを塩基、例えば水酸化ナトリウムと反応させることによってin situで製造し得る。
【0114】
好ましくは、2,3−エポキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドまたは3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドを使用する。ポリマーのK値は10〜300の範囲、好ましくは25〜250、特に好ましくは25〜200、格別に好ましくは30〜150の範囲でなければならない。各場合の望ましいK値は供給物質の組成を介してそれ自体公知の方法で調整できる。K値はFikentscher,Cellulosechemie,Vol.13,p.58−64及び71−74(1932)に従って25℃のN−メチルピロリドン中で決定され、ポリマー濃度はK値の範囲に依存して0.1重量%から5重量%の間である。
【0115】
加水分解後、ポリマー溶液を水蒸気蒸留して溶媒を完全に除去する。水蒸気蒸留の後、加水分解度、使用されたポリエーテル(b)の種類、グループ(a)のビニルエステルの種類及びグループ(c)のモノマーの種類に依存して水溶液または水性分散液が得られる。
【0116】
ポリマーの溶液及び分散液を、例えば、噴霧乾燥、流動噴霧乾燥、ドラム乾燥または凍結乾燥のような多様な乾燥方法によって粉末形態に変換できる。好ましく使用される乾燥方法は噴霧乾燥である。このようにして得られた乾燥ポリマー粉末は、水に溶解または再分散させることによって水溶液または水性分散液を再度調製するために使用できる。粉末形態に変換すると、貯蔵性が改善され、運搬が容易になり、微生物に攻撃され難いという利点が得られる。
【0117】
水蒸気蒸留したポリマー溶液の代わりに、アルコール性ポリマー溶液を直接粉末形態に変換することもできる。
【0118】
頭髪スタイリングポリマー
本発明の組成物は好ましくは、コポリマーに加えて、頭髪スタイリング組成物に慣用の頭髪スタイリングポリマーを含む。本発明の組成物中で使用される頭髪スタイリングポリマーは、使用者の頭髪に薄膜を形成して髪形を保つという効果を有していなければならない。
【0119】
好ましくは頭髪スタイリングポリマーは頭髪スタイリングポリマーの全重量を基準として10重量%までのレベルで存在している。
【0120】
頭髪スタイリングポリマーは公知の市販商品であり、このようなポリマーをカチオン性、アニオン性、両性または非イオン性にする官能基を含有している多くのポリマーが市販されている。
【0121】
カチオン性頭髪スタイリングポリマーの例は、低級アルキルアミノアルキルアクリレートのようなアミノ官能化アクリレートモノマーまたはジメチルアミノエチルメタクリレートのようなメタクリレートモノマーとN−ビニルピロリドン、ビニルカプロラクタムのような相溶性モノマーとのコポリマー、あるいは、メチルメタクリレート及びエチルメタクリレートのようなアルキルメタクリレート、エチルアクリレート及びn−ブチルアクリレートのようなアルキルアクリレートである。N−ビニルピロリドンを含有しているカチオン性頭髪スタイリングポリマーは、ISP Corporationから例えば商標Gafquat(登録商標)734、755及び755Nで販売されている(N−ビニルピロリドンとジメチルアミノエチルメタクリレートとのコポリマーとジエチルスルフェートとの反応によって形成された第四級アンモニウムポリマー、CTFA名称はポリクアテルニウム−11)。
【0122】
アニオン性頭髪スタイリングポリマーの例は、酢酸ビニルとクロトン酸とのコポリマー、酢酸ビニルとクロトン酸とアルファ分枝状飽和脂肪族モノカルボン酸のビニルエステル例えばビニルネオデカノエートとのターポリマー;エタノールまたはブタノールのような1〜4個の炭素原子を含む飽和アルコールで50%エステル化されたメチルビニルエーテルと無水マレイン酸(モル比約1:1)とのコポリマー;アニオン性ラジカル含有部分としてアクリル酸またはメタクリル酸を含有しているアクリル酸コポリマー、ターポリマーなど、アクリル酸またはメタクリル酸と1〜22個の炭素原子を有している1つまたは複数の飽和アルコールとのエステル、例えば、メチルメタクリレート、メチルアクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、t−ブチルアクリレート、t−ブチルメタクリレート、n−ブチルメタクリレート、n−ヘキシルアクリレート、n−オクチルアクリレート、ラウリルメタクリレート及びベヘニルアクリレート、1〜6個の炭素原子を有しているグリコール、例えば、ヒドロキシプロピルメタクリレート及びヒドロキシエチルアクリレート、スチレン、ビニルカプロラクタム、酢酸ビニル、アルキル基に1〜8個の炭素原子を有しているアルキルアクリルアミド及びメタクリルアミド、例えばメタクリルアミド、t−ブチルアクリルアミド及びn−オクチルアクリルアミド、その他の相溶性不飽和モノマー。1つの特定例は、メタクリル酸とn−ブチルアクリレートとエチルアクリレートとの(例えば重量%の比がそれぞれ31:42:27の)乳化重合されたターポリマーである。別の特定例は、ISP Corporationから市販されているGantrez(登録商標) ESシリーズ(メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのエステル化コポリマー)である。
【0123】
両性頭髪スタイリングポリマーの例は、t−ブチルアミノエチルメタクリレートのようなモノマーに由来するカチオン性基と、アクリル酸もしくはメタクリル酸のようなモノマーに由来するカルボキシル基とを含有するポリマーである。両性頭髪スタイリングポリマーの1つの特定例は、National Starch and Chemical Corporationによって販売されているAmphomer(登録商標)である。
【0124】
非イオン性頭髪スタイリングポリマーの例は、N−ビニルピロリドンのホモポリマー、N−ビニルピロリドンと酢酸ビニルのような相溶性非イオン性モノマーとのコポリマー、エチルアクリレートとブチルメタクリレートとメチルメタクリレートとのターポリマーである。N−ビニルピロリドンを含有している種々の重量平均分子量の非イオン性ポリマーとしては、ISP Corporationから商標Copolymer 845及びCopolymer 937として市販されているポリマー(N−ビニルピロリドンとt−ブチルアミノエチルメタクリレートとの平均分子量約1,000,000のコポリマー)、ISP Corporationから商標PVP K−90で市販されている平均分子量約630,000を有するN−ビニルピロリドンのホモポリマー、商標PVP K−120で市販されている平均分子量約1,000,000を有するN−ビニルピロリドンのホモポリマーがある。
【0125】
本発明の組成物中の頭髪スタイリングポリマーは最も好ましくは、1種または複数のイオン性、即ち、カチオン性及び/またはアニオン性の頭髪スタイリングポリマーから選択される。両性及び/または非イオン性の頭髪スタイリングポリマーから選択された頭髪スタイリングポリマーは、例えば頭髪スタイリング効果を改善するためにこれらのイオン性頭髪スタイリングポリマーと共に使用するのが適当であろう。
【0126】
本発明の組成物中の特に好ましい頭髪スタイリングポリマーは、ポリクアテルニウム−16、ポリクアテルニウム11、ポリクアテルニウム46、及び、メチルビニルエーテルと無水マレイン酸とのエステル化コポリマーから選択されたイオン性頭髪スタイリングポリマーであり、場合によっては1つまたは複数の非イオン性頭髪スタイリングポリマーと組合せる。この非イオン性頭髪スタイリングポリマーは好ましくは、ビニルピロリドンホモポリマー、及び、特にビニルピロリドンと酢酸ビニルとのコポリマーから選択される。
【0127】
非イオン性界面活性剤
架橋シリコーンポリマー及び頭髪スタイリングポリマーに加えて、本発明の頭髪スタイリング組成物は場合によっては更に非イオン性界面活性剤を、全重量を基準として5重量%以下、好ましくは0.01〜1重量%、最も好ましくは0.02〜0.8重量%の量で含み得る。
【0128】
HLB(親水性親油性バランス)は非イオン性界面活性剤の重要な特性である。この特性自体及びその計算方法はJ.Soc.Cosmet.Chem.,1949,1,311に記載されている。所与の非イオン性界面活性剤について、HLB値は、分子の親水性含量の重量%を除数5で除算した値を表す。
【0129】
本発明の組成物に使用される非イオン性界面活性剤は典型的には、少なくとも14.5のHLB値(親水性親油性バランス)を有している。HLB値は好ましくは15〜19の範囲、最も好ましくは16〜18の範囲である。
【0130】
適当な非イオン性界面活性剤の例は、脂肪族(C−C18)の第一級または第二級の直鎖状または分枝状アルコールまたはフェノールとアルキレンオキシド、通常はエチレンオキシドとの、一般には少なくとも15、好ましくは少なくとも20、最も好ましくは30〜50のエチレンオキシド基を有している縮合物である。別の適当な非イオン性界面活性剤は、ソルビトールのエステル、無水ソルビタンのエステル、プロピレングリコールのエステル、ポリエチレングリコールの脂肪酸エステル、ポリプロピレングリコールの脂肪酸エステル、エトキシル化エステル及びポリオキシエチレン脂肪エーテルホスフェートである。
【0131】
特に好適に使用されるのは一般式R(EO)Hの非イオン性界面活性剤であり、ここに、Rは12〜18炭素原子の平均炭素鎖長を有している直鎖状または分枝状のアルキル基であり、xは30〜50の範囲である。特定実施例は、steareth−40、steareth−50、ceteareth−30、ceteareth−40、ceteareth−50及びそれらの混合物である。市販されているこれらの材料の好適例は、Unicol SA−40(Universal Preserv−A−Chem),Empilan KM50(Albright and Wilson),NONION PS−250(Nippon Oils & Fats),Volpo CS50(Croda Inc)及びIncropol CS−50(Croda Inc)である。
【0132】

本発明の組成物はまた、水、好ましくは蒸留水または脱イオン水を溶媒としてまたはポリマー及びその他の成分の担体として含むであろう。水は典型的には、全重量を基準として30重量%〜98重量%、好ましくは60重量%〜95重量%の範囲で存在するであろう。
【0133】
場合によってはアルコールを本発明の組成物中に助溶媒として使用してもよい。アルコールはスタイリング組成物の性能を強化できる。適当なアルコールは、2〜約4個の炭素原子を有している直鎖状または分枝状の脂肪族一価アルコールである。イソプロパノール及び特にエタノールが好ましい。アルコールの適正レベルは、全重量を基準として20重量%以下、好ましくは5重量%−15重量%である。
【0134】
製品形態
本発明の組成物はエアゾール形態が適当であろう。特に好ましい製品形態は、エアゾールヘアムースである。エアゾールヘアムース組成物はエアゾール容器から泡となって放出され、典型的にはこれを指または頭髪スタイリング器具で頭髪に揉み込んで、頭髪に残しておくかまたは洗い落とす。
【0135】
本発明のエアゾール発泡組成物はエアゾール噴射剤を含んでおり、該噴射剤は、それ以外の物質を容器から噴射し、ムースを形成してムース組成物とする機能を果たす。本発明のスタイリング組成物に含まれているエアゾール噴射剤は従来からエアゾール容器に使用されている任意の液化性ガスでよい。適当な噴射剤の例は、ジメチルエーテル及び炭化水素噴射剤、例えば、プロパン、n−ブタン及びイソ−ブタンである。噴射剤は単独で使用されてもよくまたは混用されてもよい。水不溶性噴射剤、特に炭化水素が好ましい。これらは、振盪されるとエマルジョン液滴を形成し、ムースの適当な泡密度を生じるからである。
【0136】
噴射剤の使用量はエアゾール業界で公知の標準要因に従う。ムースの場合、噴射剤のレベルは、組成物の全重量を基準として一般には30重量%以下、好ましくは2重量%〜30重量%、最も好ましくは3重量%〜15重量%である。ジメチルエーテルのような噴射剤が蒸気圧抑制剤(例えばトリクロロエタンまたはジクロロメタン)を含んでいる場合、重量パーセンテージを計算するときに抑制剤の量を噴射剤の一部として算入する。
【0137】
本発明のエアゾール頭髪スタイリングムース組成物の製造方法は慣用のエアゾール充填手順に従う。組成物の(噴射剤以外の)成分を適当な加圧性容器に充填し、容器をシールし、次いで噴射剤を慣用の技術に従って充填する。
【0138】
本発明の組成物はまた、頭髪スタイリングクリームまたはジェルのような非発泡性の製品形態でもよい。このようなクリームまたはジェルは、構造化剤または増粘剤を全重量を基準として典型的には0.1重量%〜10重量%、好ましくは0.5重量%〜3重量%のレベルで含有するであろう。
【0139】
適当な構造化剤または増粘剤は、カルボキシビニルポリマーのような高分子増粘剤である。カルボキシビニルポリマーは、オレフィン的に不飽和のカルボン酸モノマーから成るモノマー混合物と全モノマーの約0.01重量%〜約10重量%の多価アルコールのポリエーテルとの相互ポリマー(interpolymer)である。カルボキシビニルポリマーは液体に実質的に不溶性の揮発性有機炭化水素であり、空気に接触しても寸法安定性である。カルボキシビニルポリマーの適当な分子量は少なくとも750,000、好ましくは少なくとも1,250,000、最も好ましくは少なくとも3,000,000である。好ましいカルボキシビニルポリマーは、米国特許2,798,053に記載されているようなポリアリルスクロースで架橋されたアクリル酸のコポリマーである。これらのポリマーはB.F.Goodrich Companyによって例えばCARBOPOL 934、940、941及び980として提供されている。同じく構造化剤または増粘剤として使用できる別の材料は、水溶性またはコロイド的に水溶性のポリマーのような組成物にゲル様粘度を与え得る材料、例えば、セルロースエーテル類(例えば、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びカルボキシメチルセルロース)、グアーゴム、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、キサンタンガム、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルグアーゴム、デンプン及びデンプン誘導体、その他の増粘剤、粘度調整剤、ゲル化剤、などである。また、ベントナイトクレーまたはラポナイトクレーのような無機増粘剤を使用することも可能である。
【0140】
本発明の頭髪スタイリング組成物は、組成物の美的適格性を改善するためまたは容器からの製品の放出のような組成物の使用適性を改善するために様々な任意の必須でない成分を含有し得る。このような慣用の任意成分は当業者に公知であり、例えば、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベン及びイミダゾリジニルウレアのような保存剤、セテアリールアルコール、セチルアルコール及びステアリルアルコールのような脂肪アルコール類、クエン酸、コハク酸、水酸化ナトリウム及びトリエタノールアミンのようなpH調整剤、FD&CまたはD&C染料のいずれかのような着色剤、香油類、エチレンジアミン四酢酸のようなキレート化剤、グリセリン及びプロピレングリコールのようなポリマー可塑化剤がある。
【0141】
本発明はまた、本明細書中で上述したようなスタイリング組成物を頭髪に塗布することによって頭髪をスタイリングする方法を提供する。
【0142】
以下の実施例は本発明の好ましい実施態様を詳細に説明する。本明細書中に示されたすべてのパーセンテージは、異なる指定がないときは全重量を基準とした重量%である。濃度は有効成分100%を基準とする。
【0143】
実施例
架橋シリコーンは、0.6%の架橋剤と55%の水性分散液とを含有するDow Corning社の乳化重合ジメチコノールであった。
【0144】
実施例1〜8は、本発明の頭髪スタイリング組成物を示す。
【0145】
実施例で使用した原料を以下に示す。
【0146】
【表1】
Figure 2004505903
【0147】
実施例1
2.0%の架橋シリコーン
0.8%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
0.8%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 755として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0148】
実施例2
2.0%の架橋シリコーン
1.0%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
1.0%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 755として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0149】
実施例3
2.0%の架橋シリコーン
1.0%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、非架橋
0.8%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 755として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0150】
実施例4
2.0%の架橋シリコーン
4.0%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0151】
実施例5
3.0%の架橋シリコーン
1.5%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
1.5%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 755として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0152】
実施例6
2.5%の架橋シリコーン
2.0%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
1.5%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 755として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0153】
実施例7
1.5%の架橋シリコーン
2.5%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
2.0%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 734として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0154】
実施例8
2.0%の架橋シリコーン
3.0%のPEG/VOH,PEG:酢酸ビニル比40:60、初期PEG分子量35,000Da、95%よりも高いレベルまでビニルアルコールに加水分解、0.4重量%のペンタエリトリトールトリアリルエーテルによって架橋
1.0%のポリクアテルニウム11(ISP社のGafquat 734として添加)
0.3%のVolpo CS50(Croda Oleochemicals社製)
0.2%の香料
8.0%のCAP40(Calor Gas社製)
0.05%の微量成分
100%までの水
【0155】
比較実施例1
PEG/VOHコポリマーの代わりに0.8%のGafquat 734を含有する組成物を実施例1に従って製造した。
【0156】
比較実施例2
4.0%のPEG/VOHコポリマーと非架橋のシリコーンまたはポリクアテルニウムポリマーとを含有する組成物を実施例1に従って製造した。
【0157】
比較実施例3
PEG/VOHコポリマーの代わりに2.0%のGafquat 734を含有する組成物を比較実施例2に従って製造した。
【0158】
比較実施例4
PEG/VOHコポリマーの代わりに4.0%のGafquat 734を含有する組成物を比較実施例2に従って製造した。
【0159】
比較実施例5
PEG/VOHコポリマーの代わりに2.0%の架橋シリコーンを含有する組成物を比較実施例2に従って製造した。
【0160】
比較実施例6
PEG/VOHコポリマーの代わりに3.0%の架橋シリコーンと3.0%のGafquat 734とを含有する組成物を比較実施例2に従って製造した。
【0161】
実施例9
上述の組成物を試作品の使用者によって試験し、組成物を相対評価した。
【0162】
【表2】
Figure 2004505903
【0163】
この実施例は、架橋シリコーン+PEG/VOH組成物の効果が、単独使用した架橋シリコーンまたはポリマーに比較して優れていることを示す。
【0164】
実施例10
上述の組成物を試作品の使用者によって試験し、組成物を相対評価した。
【0165】
【表3】
Figure 2004505903
【0166】
この実施例は、種々のポリマー対シリコーン比及び架橋剤レベルを使用した場合、架橋シリコーン+PEG/VOH組成物の効果が、単独使用した架橋シリコーンまたはポリマーに比較して優れていることをを示す。
【0167】
実施例11
上述の組成物をカールしたヘアピースに塗布し、経験者によって結果を評価した。
【0168】
【表4】
Figure 2004505903
【0169】
この実施例は、PEG/VOH含有製品の効果が、標準ポリマーを含有する架橋シリコーン製品に比較して優れていることを示す。

Claims (18)

  1. (i)全重量を基準として0.1重量%〜10重量%の非硬質乳化重合架橋シリコーンポリマーと、
    (ii)全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の量で存在するポリエーテルから成る骨格と前記骨格の側鎖である複数のポリ(ビニルエステル)基とを有しているコポリマーと、

    とから成り、
    前記(i)のシリコーンポリマー中に分枝状モノマー単位が0.05重量%〜10重量%のパーセンテージで存在しており、
    前記(ii)のエステル基の少なくとも幾分かが対応するアルコールに加水分解されていることを特徴とする頭髪スタイリング組成物。
  2. ポリマー(ii)がポリエチレングリコール骨格を含むことを特徴とする請求項1に記載の頭髪スタイリング組成物。
  3. コポリマー(ii)が、ポリエチレングリコールに結合したポリビニルアルコール基を有しているポリエチレングリコール−コ−ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1または2に記載の頭髪スタイリング組成物。
  4. コポリマー(ii)がグラフト重合によって得られることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  5. ポリエーテルの重量平均分子量が1〜100kDaであることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  6. ポリマー(ii)中のポリ(ビニルエステル)基とポリビニルアルコール基との総和に対するポリエーテルのモル比が30:70から50:50の範囲であることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  7. ポリマー(ii)が架橋されていることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  8. 架橋剤がペンタエリトリトールトリアリルエーテルであることを特徴とする請求項7に記載の頭髪スタイリング組成物。
  9. 更に、全重量を基準として10重量%以下の頭髪スタイリングポリマーを含むことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  10. 頭髪スタイリングポリマーが、ポリクアテルニウム11、ポリクアテルニウム16、ポリクアテルニウム46、及び、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)のモノアルキルエステルの塩から選択されたイオン性頭髪スタイリングポリマーであることを特徴とする請求項9に記載の頭髪スタイリング組成物。
  11. 架橋シリコーンポリマー(i)が、シリコーンポリマー中に分枝状モノマー単位が0.15%〜7%の範囲のパーセンテージで存在する架橋ジメチコノールであることを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  12. 更に、2個から約4個の炭素原子を有している直鎖状または分枝状の一価アルコールから選択されたアルコールを含むことを特徴とする請求項1から11のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  13. 更に、少なくとも14.5のHLB値を有している非イオン性界面活性剤を全重量を基準として5重量%以下の量で含むことを特徴とする請求項1から12のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  14. 更に、全重量を基準として0〜30重量%のエアゾール噴射薬を含むことを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  15. 全重量を基準として2重量%〜30重量%のレベルの噴射薬を含むエアゾールヘアムースであることを特徴とする請求項1から14のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  16. 全重量を基準として0.01重量%〜10重量%の構造化剤または増粘剤を含む頭髪スタイリング用クリームまたはジェルであることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の頭髪スタイリング組成物。
  17. 請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物を頭髪に塗布することから成る頭髪スタイリング方法。
  18. 頭髪をスタイリングするための請求項1から16のいずれか一項に記載の組成物の使用。
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