JP2004504305A - プロテアーゼインヒビターとしての環状オキシグアニジンピラジノン - Google Patents

プロテアーゼインヒビターとしての環状オキシグアニジンピラジノン Download PDF

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トムクザック, ブルース イー.
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スパーリノ, ジョン シー.
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3−ディメンショナル ファーマシューティカルズ, インコーポレイテッド
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Abstract

環状オキシグアニジンピラジノン化合物、ならびにその水和物、溶媒和物、または薬学的に受容可能な塩が記載されており、これには式(I)の化合物が含まれる。ここで、R、R、R、W、およびAは、明細書中に示される通りである。本発明の化合物は、プロテアーゼ(特に、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、プラスミンおよび第Xa因子のようなトリプシン様セリンプロテアーゼ)の強力なインヒビターである。特定の化合物は、トロンビンの直接的な選択的阻害を介する抗血栓活性を示す。血漿損失の阻害、血漿凝集物形成の阻害、フィブリン形成の阻害、血栓形成の阻害、および塞栓形成阻害のための化合物が記載される。

Description

【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、タンパク質分解酵素インヒビターとして機能する新規化合物に関する。特に、新規のクラスのトロンビンインヒビターに関する。
【0002】
(関連分野)
プロテアーゼは、単結合(特にペプチド結合)でタンパク質を切断する酵素である。プロテアーゼは、4つの一般的なクラス:セリンプロテアーゼ、チオールまたはシステイニルプロテアーゼ、酸またはアスパルチルプロテアーゼ、およびメタロプロテアーゼ、に分類され得る(Cuypersら、J.Biol.Chem.257:7086(1982))。プロテアーゼは、種々の生物学的活性(例えば、血餅の消化、形成、および溶解、再生、ならびに外来細胞および外来生物に対する免疫応答)に必須である。異常なタンパク質分解は、ヒトおよび他の哺乳動物における多くの疾患状態に関連する。ヒト好中球プロテアーゼ、エラスターゼ、およびカテプシンGは、組織破壊により特徴付けられる疾患状態に寄与すると考えられている。これらの疾患状態として、気腫、慢性関節リウマチ、角膜潰瘍、および糸球体腎炎が挙げられる(Barret、Enzyme Inhibitors as Drugs、Sandler編、University Park Press、Baltimore、(1980))。さらなるプロテアーゼ(例えば、プラスミン、C−1エステラーゼ、C−3コンバターゼ、ウロキナーゼ、プラスミノーゲンアクチベーター、アクロシン、およびカリクレイン)は、哺乳動物の正常な生物学的機能において重要な役割を果たす。多くの場合、哺乳動物の治療的処置の課程において、1つ以上のタンパク質分解酵素の機能を破壊することが有益である。
【0003】
セリンプロテアーゼとして、エラスターゼ(ヒト白血球)、カテプシンG、プラスミン,C−1エステラーゼ、C−3コンバターゼ、ウロキナーゼ、プラスミノーゲンアクチベーター、アクロシン、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、第Xa因子、およびカリクレインのような酵素が挙げられる。
【0004】
ヒト白血球エラスターゼは、炎症の部位で多形核白血球により放出される。従って、このエラスターゼは、多くの疾患状態に対する寄与要因である。カテプシンGは、別のヒト好中球セリンプロテアーゼである。これらの酵素の活性を阻害する能力を有する化合物は、痛風、慢性関節リウマチ、および他の炎症性疾患の処置において、および気腫の処置において有用な抗炎症効果を有すると考えられる。キモトリプシンおよびトリプシンは、消化酵素である。これらの酵素のインヒビターは、膵炎の処置において有用である。ウロキナーゼおよびプラスミノーゲンアクチベーターのインヒビターは、過剰な細胞増殖疾患状態(例えば、良性前立腺肥大、前立腺癌、および乾癬)の処置において有用である。
【0005】
セリンプロテアーゼのトロンビンは、止血および血栓症において中心的な役割を果たし、そして多機能性タンパク質として、血小板、内皮細胞、平滑筋細胞、白血球、心臓、およびニューロンに対する多くの効果を有する。内因性経路(接触活性化)または外因性経路(非内皮表面に対する血漿の曝露、血管壁に対する損傷、または組織因子の放出による活性化)のいずれかを通じた凝血カスケードの活性化は、トロンビンに収束する一連の生化学的事象を導く。トロンビンは、フィブリノーゲンを切断し、最終的に、止血栓(餅形成)を誘導し、細胞表面トロンビンレセプターの特有のタンパク質分解性切断を通して血小板を強力に活性化し(Coughlin、Seminars in Hematology 31(4):270−277(1994))、そしてフィードバック機構を通してその独自の生成物を自己増幅する。従って、トロンビン機能のインヒビターは、心臓血管疾患および非心臓血管疾患の宿主における治療的可能性を有する。
【0006】
第Xa因子は、凝血経路における別のセリンプロテアーゼである。第Xa因子は、リン脂質膜において第Va因子およびカルシウムに結合し、それによってプロトロンビナーゼ複合体を形成する。次いで、このプロトロンビナーゼ複合体は、プロトロンビンをトロンビンに変換する(Claeson、Blood Coagulation and Fibrinolysis 5:411−436(1994);Harker、Blood Coagulation and Fibrinolysis 5(補遺1):S47−S58(1994))。第Xa因子のインヒビターは、トロンビンを直接的に阻害する因子以上の利点を提供すると考えられる。なぜなら、トロンビンインヒビターはなお、有意な新規のトロンビン生成を許容するからである(LefkovitsおよびTopol、Circulation 90(3):1522−1536(1994);Harker、Blood Coagulation and Fibrinolysis 5(補遺1):S47−S58(1994))。
【0007】
インビボでの血管内血栓の診断的な画像化方法は、以前に報告されている。これらの画像化方法は、放射性原子または常磁性原子を用いて検出可能に標識された化合物を使用する。例えば、γ放射核In−111を用いて標識された血小板は、血栓を検出するための画像化剤として使用され得る(Thakur,M.L.ら、Thromb Res.9:345(1976);Powersら、Neurology 32:938(1982))。Tc−99mを用いて標識された血栓分解酵素ストレプトキナーゼは、画像化剤として提案された(Wong、米国特許第4,418,052号(1983))。γ放射核I−125およびI−131を用いて標識された、Staphylococcus aureusのフィブリン結合ドメイン由来のプロテインAは、画像化剤として提案された(Pang、米国特許第5,011,686号(1991))。フィブリンに対する特異性を有し(フィブリノーゲンと対比して)、そしてTc−99mを用いて標識されたモノクローナル抗体は、画像化剤として提案された(Bergerら、米国特許第5,024,829号(1991);Deanら、米国特許第4,980,148号(1990))。急性心筋梗塞に対する血栓崩壊により処置された患者の磁気共鳴画像化における、常磁性造影剤(ガドリニウムジエチレントリアミン五酢酸)の使用が、報告されている(De Roos,A.ら、Int.J.Card.Imaging 7:133(1991))。放射線標識および常磁気標識したα−ケトアミド誘導体もまた、血栓画像化剤として提案されている(Abelmanら、米国特許第5,656,600号)。
【0008】
強力かつ選択的なプロテアーゼインヒビターであり、そして現在利用可能なプロテアーゼインヒビターよりも大きなバイオアベイラビリティおよび小さな副作用を有する非ペプチド化合物に対して、必要性が存在し続けている。従って、強力な阻害能および低い哺乳動物毒性により特徴付けられる、新規クラスの強力なプロテアーゼインヒビターは、多くの哺乳動物のタンパク質分解性疾患状態の処置を含む、種々の状態に対する潜在的に価値のある治療剤である。
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、式I(以下)を有する新規の環状オキシグアニジンピラジノンに関する。式Iの化合物を調製するためのプロセス、ならびに式Iの化合物および1つ以上の薬学的に受容可能なキャリアまたは希釈剤を含む薬学的組成物もまた、提供される。本発明の新規化合物は、プロテアーゼ、特にトリプシン様セリンプロテアーゼ(例えば、キモトリプシン、トリプシン、トロンビン、プラスミン、および第Xa因子)の強力なインヒビターである。この化合物は、トロンビンの直接的、選択的な阻害を介して抗血栓活性を示すか、または抗血栓活性を有する化合物を形成するのに有用な中間体であることが確かである。有効量の式Iの化合物を投与することによる、哺乳動物における異常なタンパク質分解を阻害または処置する方法、および哺乳動物における血栓症、虚血、発作、再狭窄、または炎症を処置する方法もまた提供される。
【0010】
本発明は、血液血小板の喪失を阻害するための組成物、血液血小板凝集体の形成を阻害するための組成物、フィブリンの形成を阻害するための組成物、血栓形成を阻害するための組成物、および哺乳動物における塞栓形成を阻害するための組成物を含む。この組成物は、薬学的に受容可能なキャリア中に本発明の化合物を含む。これらの組成物は、必要に応じて、抗凝血剤、抗血小板剤、および血栓分解剤を含み得る。この組成物は、所望の阻害をもたらすために、血液、血液生成物、または哺乳動物器官に添加され得る。
【0011】
哺乳動物における異常なタンパク質分解を阻害または処置する方法、および心筋梗塞;不安定狭心症;発作;再狭窄;深在静脈血栓症;外傷、敗血症、または腫瘍転移により引き起こされる血管内凝固症候群;血液透析;心肺バイパス手術;成人呼吸窮迫症候群;内毒素ショック;慢性関節リウマチ;潰瘍性大腸炎;硬化;転移;化学療法時の凝固能亢進;アルツハイマー病;ダウン症候群;眼内でのフィブリン形成;および創傷治癒を処置するための方法もまた、提供される。本発明の化合物の他の使用は、血液収集、血液循環、および血液貯蔵において使用されるデバイス(例えば、カテーテル、血液透析機、血液収集シリンジおよびチューブ、血液線、ならびにステント)の製造において使用される物質に埋め込まれているかまたは物理的に結合されているかのいずれかの抗凝血剤としての使用である。
【0012】
本発明はまた、本発明の化合物を哺乳動物における表面に共有結合または非共有結合のいずれかで結合することにより、この表面の血栓形成性を減少させるための方法を含む。
【0013】
別の局面において、本発明は、哺乳動物における血栓のインビボでの画像化に有用な組成物を含む。この組成物は、身体の外側で検出され得る本発明の化合物を含む。本発明の化合物および検出可能な標識(例えば、放射性原子または常磁性原子)を含む組成物が好ましい。
【0014】
別の局面において、本発明は、哺乳動物における血栓のインビボでの画像化に有用な診断用組成物を提供する。この組成物は、薬学的に受容可能なキャリアおよび診断的に有効な量の本発明の化合物または組成物を含む。
【0015】
別の局面において、本発明は、哺乳動物における血栓のインビボでの画像化に有用な方法を含む。
【0016】
別の局面において、本発明は、本発明のオキシグアニジン化合物を調製するためのプロセスを含む。
【0017】
(好ましい実施形態の詳細な説明)
本発明の化合物は、以下の式Iの化合物:
【0018】
【化11】
Figure 2004504305
あるいはその溶媒和物、水和物、または薬学的に受容可能な塩を含み、ここで:
Wは、水素、R、ROCO、RCO、R(CHNHCO、または(RCH(CHNHCOであり、
ここでsは0〜4であり;
は、

(CHC(R12、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は同じであっても異なってもよい、
(R)(OR12)CH(CH、ここで、pは1〜4である、
(R(OR12)C(CH、ここで、pは1〜4である、
C(R12(CH、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
CFC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
CHC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
(RCH(CH、ここで、rは0〜4であり、そして各Rは同じであっても異なってもよく、そしてここで、(Rはまた、CHと共にC3〜7シクロアルキル、C7〜12二環式アルキル、C10〜16三環式アルキル、または5員〜7員の単環式もしくは二環式の複素環式環で表される環を形成し得、この複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、O、およびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、
O(CH、ここで、pは2〜4である、
(RCF(CH、ここで、rは0〜4であり、そして各R12は同じであっても異なってもよく、ここで(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキル、C7〜12二環式アルキル、C10〜16三環式アルキル、または5員〜7員の単環式もしくは二環式の複素環式環で表される環を形成し得、この複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、O、およびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、
【0019】
【化12】
Figure 2004504305
ここで、sは0もしくは1である、または
CFC(R12であり;
は、
フェニル、ナフチル、またはビフェニル、これらの各々は、非置換であるかまたはC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCF、COOH、CONH、もしくはSONHのうち1つ以上で置換されている、
5員〜7員の単環式複素環式環または9員〜10員の二環式複素環式環または非複素環式環、ここで、これらは飽和または不飽和であり得、ここでこの複素環式環は、N、OおよびSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、そしてここで、この複素環式環または非複素環式環は、非置換であるかまたはハロゲンもしくはヒドロキシで置換されている、
1〜7アルキル、非置換であるかまたはヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、C3〜7シクロアルキル、CF、N(CH、−C1〜3アルキルアリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で置換されている、
CF
3〜7シクロアルキル、非置換であるかまたはアリールで置換されている、
7〜12二環式アルキル、あるいは
10〜16三環式アルキルであり;
は、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、必要に応じて置換されたC6〜10アリール、必要に応じて置換されたC6〜10アラ(C1〜6)アルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1〜6ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHORまたは−ORであり、ここでRは、各々の場合において、独立して水素、C1〜6アルキルまたはC3〜7シクロアルキルのうちの1つであり、ここでアルキル基またはシクロアルキル基は、必要に応じて1つ以上の不飽和を有し得る;
は、水素またはハロゲンであり;
12は、
水素、フェニル、ナフチル、またはビフェニル、これらの各々は、非置換であるかまたはC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCF、COOH、もしくはCONHの1つ以上で置換されている、
5員〜7員の単環式複素環式環または9員〜10員の二環式複素環式環、この複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、
1〜4アルキル、非置換であるかまたはヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で置換されている、
CF
3〜7シクロアルキル、
7〜12二環式アルキル、あるいは
10〜16三環式アルキルであり;
は、水素、C1〜4アルキル、またはC2〜4アルケニルであり;
Aは、以下
【0020】
【化13】
Figure 2004504305
のうちの1つであり、ここで:
、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノ、または−COであり、ここでRは、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
【0021】
【化14】
Figure 2004504305
であり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C 〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1〜6アルキルであり;
各nは、0〜4、好ましくは0〜2であり;
各mは、0〜4、好ましくは0〜2であり;そして
各jは、0〜4、好ましくは0〜2であり;
ただし、n、m、およびjが全て0ではない。
【0022】
化合物およびその薬学的に受容可能な塩の1つのクラスにおいて、Rが、水素、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、またはCFであり;好ましくは、C1〜4アルキルであり、そしてnが、0〜2であり;mが、0〜2であり;そしてjが、0〜2であり、ただしn、m、jの全てが0ではない。
【0023】
このクラスの1つのサブクラスの化合物およびその薬学的に受容可能な塩において、Rは、水素またはハロゲンである。
【0024】
このサブクラスの1つのグループの化合物およびその薬学的に受容可能な塩において、Wは、HまたはRである。
【0025】
このグループの1つのサブグループの化合物およびその薬学的に受容可能な塩において、Rは、

(CHC(R12、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は、同じであっても異なってもよい、
C(R12(CH、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は、同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表わされる環を形成し得る、
CHC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は、同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表わされる環を形成し得る、
(R)CH(CH、ここで、rは0〜4であり、そして各Rは、同じであっても異なってもよく、そしてここで、(Rはまた、CHと共にC3〜7シクロアルキル、C7〜12二環式アルキル、C10〜16三環式アルキル、または5員〜7員の単環式もしくは二環式の複素環式環で表される環を形成し得、この複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、O、およびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、
CFC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は、同じであっても異なってもよく、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表わされる環を形成し得る、
または
O(CH、ここで、pは2〜4である
であり;
は、
フェニルまたはナフチル、これらの各々は、非置換であるかまたはC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCF、もしくはSONHのうち1つ以上で置換されている、
5員〜7員の単環式複素環式環または9員〜10員の二環式複素環式環または非複素環式環、これらは飽和または不飽和であり得、ここでこの複素環式環は、N、OおよびSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、そしてここで、この複素環式環または非複素環式環は、非置換であるかまたはハロゲンもしくはヒドロキシで置換されている、
1〜7アルキル、このC1〜7アルキルは、非置換であるかもしくはヒドロキシ、COOH、C3〜7シクロアルキル、CF、N(CH、−C1〜3アルキルアリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で置換されている、
CF、または
3〜7シクロアルキル、このC3〜7シクロアルキルは、非置換であるかまたはアリールで置換されている、
であり;そして
12は、
ハロゲン、または
1〜4アルキル、このC1〜4アルキルは、非置換であるかもしくはヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルのうちの1つ以上で置換されている、
である。
【0026】
化合物のこの亜群のファミリーおよびその薬学的に受容可能な塩において、
は、H、CH、またはCHCHであり;
は、Hまたはクロロであり;そして
Wは、PhCHCH、(CHC−、HOOCCH、CFCH、(CHN(CH、PhCHO(CH、PhCH(CH)、PhCHCH(COOH)、CH(CH、PhCH、H、CH(CH、CHCHCH(CH)CH、(Ph)CHCH、PhCHCH(CH)、PhCH(CH)CH、(CHCH、PhCH(OH)CH、PhC(CHCH、(Ph)CHCH、または
【0027】
【化15】
Figure 2004504305
Figure 2004504305
Figure 2004504305
Figure 2004504305
Figure 2004504305
である。
【0028】
好ましいR基は、ハロゲンである。
【0029】
式IにおけるR、RおよびRの好ましい値は、水素、ヒドロキシ、C 〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、または−COであり、ここで、Rは、どの場合にも、好ましくは、C1〜4アルキル、C4〜7シクロアルキルまたはベンジルオキシカルボニルのうちの1つである。R、RおよびRの適切な値は、水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、シアノ、−COCH、−COCHCHおよび−COCHCHCHを含む。最も好ましい実施形態において、R、RおよびRは、各々水素である。
【0030】
また、R、RおよびRにおいて好ましいのは、−CO基であり、ここで、Rは、
【0031】
【化16】
Figure 2004504305
のうちの1つであり、ここで、R〜Rは、上のように定義される。R、RおよびRが−COである場合、Rは、これらの部分のうちの1つであり、得られた化合物はプロドラッグであり、このプロドラッグは、所望の処方特徴およびバイオアベイラビリティー特徴を保有する。R、RおよびRの各々についての好ましい値は水素であり、Rはメチルであり、そしてRについて好ましい値は、ベンジルおよびtert−ブチルを含む。
【0032】
式Iにおけるnの好ましい値としては、0、1または2が挙げられる。
【0033】
mの好ましい値は、0、1または2である。
【0034】
n、mおよびjは全て0ではないという条件で、jの好ましい値は、0、1または2である。
【0035】
特に好ましい化合物は、式IaおよびIb:
【0036】
【化17】
Figure 2004504305
【0037】
【化18】
Figure 2004504305
またはその溶媒和物、水和物または薬学的に受容可能な塩によって示され;ここで、
Wは定義される通りであり、そして上の式Iについてと同様に好ましい値を有する;
は、水素、C1〜3アルキル、ハロゲンまたはC1〜2アルコキシであり;
は、水素またはハロゲンであり;そして
n’は、0または1である。
【0038】
本発明の範囲内の特定の化合物は、以下を含む:
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−(6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−(5−クロロ−6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[5−クロロ−3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[(1−フェニル−シクロブチルメチル)−アミノ]−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−ブチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−[3−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−ピリジン−2−イル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−o−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−m−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,5−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(インダン−2−イルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2−インダン−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(2−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−エチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−プロピルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフェニル−プロピルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(1h−インドール−3−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−3−[2−(4−メチル−ナフタレン−1−イル)−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−(6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
2−(5−クロロ−6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
2−[3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
2−[5−クロロ−3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[(1−フェニル−シクロブチルメチル)−アミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−ブチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−[3−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−ピリジン−2−イル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−o−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−m−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
2−{3−[2−(3,5−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[3−(インダン−2−イルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−{3−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[3−(2−インダン−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
2−{3−[2−(2−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
2−{3−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
2−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
2−{3−[2−(4−エチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−プロピルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−{3−[2−(3,4−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
2−[3−(2,2−ジフェニル−プロピルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{3−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−3−[2−(4−メチル−ナフタレン−1−イル)−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
2−{3−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;および
2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド、
ならびにその薬学的に受容可能な塩(例えば、その塩酸塩、酢酸塩およびトリフルオロ酢酸塩)。
【0039】
本発明は、立体異性体ならびに光学異性体(例えば、鏡像異性体ならびに個々の鏡像異性体およびジアステレオマーの混合物)を含むと考えられ、これらは、本発明のシリーズの選択された化合物における構造的不斉性の結果として生じることがまた理解される。本発明の化合物はまた、多型結晶形態を有し得、全ての多型結晶形態が本発明に含まれる。
【0040】
式Iの化合物がまた溶媒和され得る(特に水和され得る)。水和は、化合物または化合物を含む組成物の製造の間に生じ得るか、または水和は、化合物の吸湿性の性質に起因して経時的に生じ得る。
【0041】
式Iの範囲内の特定の化合物は、プロドラッグとして称される誘導体である。表現「プロドラッグ」は、公知の直接的作用薬物の誘導体を示し、この誘導体は、薬物と比較して、増強された送達特性および治療的価値を有し、そして酵素的プロセスまたは化学的プロセスによって活性な薬物に変換される。有用なプロドラッグは、R、Rおよび/またはRが−COであり、Rが上で定義されるプロドラッグである。米国特許第5,466,811号およびSaulnierら、Bioorg.Med.Chem.Lett.4:1985−1990(1994)を参照のこと。
【0042】
任意の成分または式Iにおいて、任意の可変が1回より多く生じる場合、各発生に対するその定義は、全ての他の発生においてその定義と独立している。また、置換基および/または可変の組み合わせは、このような組み合わせが安定な化合物を生じる場合のみ許容できる。
【0043】
別の局面において、本発明は、哺乳動物において血栓形成のインビボ画像化に有用である組成物を含み、この組成物は、身体の外側で検出され得る本発明の化合物を含む。本発明の化合物および検出可能な標識(例えば、放射性原子または常磁性原子)を含む組成物が好ましい。
【0044】
別の局面において、本発明は、哺乳動物における血栓形成のインビボ画像化に使用される診断組成物を提供し、この組成物は、薬学的に受容可能なキャリアおよび本発明の診断的に有効量の化合物または組成物を含む。
【0045】
別の局面において、本発明は、哺乳動物において血栓形成のインビボ画像化に有用である方法を包含する。
【0046】
好ましい局面に従って、有用な化合物は、R置換基が放射性ヨウ素原子(例えば、I−125、I−131またはI−123)のような検出可能な標識で置換された化合物である。この局面において、Rは、好ましくは、パラI−123、パラI−125もしくはパラI−131置換を有するフェニル、またはメタI−123、メタI−125またはメタI−131置換を有するベンジルである。
【0047】
検出可能な標識はまた、適切なリガンド(L)が、直接的かまたは二価の連結基A’’を介してR置換基に結合した放射性キレートまたは常磁性キレートであり得る。あるいは、基−A’’−Lは、式Iにおいて、基Wを置換する。適切なリガンドは、放射性金属イオンまたは常磁性金属イオンをキレートし得る有機部分を意味する。
【0048】
これらの化合物において、二価の連結基A’’は、遊離アミノ基およびキレート化手段と共有結合的に結合し得る基を含む。例えば、A’’は、
【0049】
【化19】
Figure 2004504305
などであり得る。
【0050】
また、式Iによって示される化合物において、キレート化リガンドLは、放射性原子または常磁性原子のいずれかに共有結合的に結合し得るかまたは非共有結合的に結合し得る基を含む。キレート化手段は、放射性原子または常磁性原子を錯体化するために通例使用される手段を含む。これらは、3〜12、好ましくは3〜8のメチレンホスホン酸基、メチレンヒドロキサム酸基、カルボキシエチリデン基、または特にカルボキシメチレン基(これらは窒素原子に結合される)を含むキレート化手段を含む。酸性基の1つまたは2つのみが窒素原子に結合する場合、その窒素は、必要に応じて置換されたエチレン基、または窒素もしくは酸素もしくは硫黄原子によって分離された4つまでの別々のエチレン単位によって、このような基を有する別の窒素原子に結合される。キレート化手段として好ましいのは、ジエチレントリミン−N,N,N’,N’’,N’’−五酢酸(DTPA)である。DTPAは、放射性原子インジウム−111(In−111)、テクネチウム−99m(Tc−99m)、および常磁性原子ガドリニウム(Gd)についてのキレート化手段として当該分野で周知である。Khawら、Science 209:295(1980);Paik C.H.ら、米国特許第4,652,440号(1987);Gries,H.ら、米国特許第4,957,939号(1990)。好ましいキレート化リガンドLは、1−(p−アミノベンジル)−ジエチレントリアミン五酢酸である。スルフヒドリル部分またはアミン部分を含む化合物もまた、キレート化手段として含まれる。任意の組み合わせにおけるこれらの総数は、少なくとも4である。これらのスルフヒドリル部分またはアミン部分は、炭素、窒素、酸素、または硫黄のいずれかであり得る少なくとも2つの原子によってお互いに分離される。Tc−99mについてのキレート化手段として当該分野で周知であるメタロチオネインは、キレート化手段Lとして特に好ましい。
【0051】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」は、それ自体でかまたは別の基の一部として、12までの炭素の直鎖および分枝鎖の両方のラジカル(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、t−ブチル、イソブチル、ペンチル、ヘキシル、イソヘキシル、ヘプチル、4,4−ジメチルペンチル、オクチル、2,2,4−トリメチルペンチル、ノニル、デシル、ウンデシル、ドデシル)をいう。
【0052】
本明細書中で使用される場合、用語「アルケニル」は、鎖の長さがそれに限定されない場合、2〜20の炭素原子の直鎖または分枝鎖のラジカル(エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニルなどを含むがこれらに限定されない)を意味する。好ましくは、アルケニル鎖は、2〜10炭素原子長、より好ましくは2〜8炭素原子長、最も好ましくは2〜4炭素原子長である。
【0053】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキニル」は、鎖の長さがそれに限定されない場合、2〜20の炭素原子の直鎖または分枝鎖のラジカルを意味し、ここで、鎖における2つの炭素原子の間に少なくとも1つの三重結合が存在する(アセチレン、1−プロピレン、2−プロピレンなどを含むがこれらに限定されない)。好ましくは、アルキニル鎖は、2〜10炭素原子長、より好ましくは2〜8炭素原子長、最も好ましくは2〜4炭素原子長である。
【0054】
置換基としてアルケニル部分またはアルキニル部分が存在する本明細書中の全ての場合において、不飽和結合(すなわち、ビニレンまたはアセチレン結合)は、好ましくは、窒素、酸素、または硫黄部分に直接結合していない。
【0055】
本明細書中で使用される用語「アルコキシ」は、酸素原子に結合した1〜20個の炭素原子の直鎖または分枝鎖の基(鎖の長さはこれに限定されない)を意味し、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシなどが挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、アルコキシ鎖は、1〜10個の炭素原子の長さ、より好ましくは1〜8個の炭素原子の長さである。
【0056】
用語「アリール」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、環式部分中に6〜12個の炭素、好ましくは、環式部分中に6〜10個の炭素を含む単環式芳香族基または二環式芳香族基をいう(例えば、フェニル、ナフチル、またはテトラヒドロナフチル)。
【0057】
用語「ヘテロアリール」は、本明細書中で使用される場合、5〜14個の環原子を有し;環状配列において6、10または14個のπ電子が共有され;そして炭素原子、および1、2または3個の酸素ヘテロ原子、窒素ヘテロ原子もしくは硫黄ヘテロ原子を含む基をいう(ここで、ヘテロアリール基の例は、以下である:チエニル基、ベンゾ[b]チエニル基、ナフト[2,3−b]チエニル基、チアントレニル基、フリル基、ピラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾオキサゾリル基、クロメニル基、キサンテニル基、フェノキサチイニル(phenoxathiinyl)基、2H−ピロリル基、ピロリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、ピリジル基、ピラジニル基、ピリミジニル基、ピリダジニル基、インドリジニル基、イソインドリル基、3H−インドリル基、インドリル基、インダゾリル基、プリニル基、4H−キノリジニル基、イソキノリル基、キノリル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、キナゾリニル基、シンノリニル基、プテリジニル基、4αH−カルバゾリル基、カルバゾリル基、β−カルボリニル基、フェナントリジニル基、アクリジニル基、ペリミジニル基、フェナントロリニル基、フェナジニル基、イソチアゾリル基、フェノチアジニル基、イソオキサゾリル基、フラザニル基およびフェノキサジニル基)。
【0058】
用語「アラルキル」または「アリールアルキル」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、アリール置換基を有する、上記で考察したようなC1〜6アルキル基(例えば、ベンジル、フェニルエチルまたは2−ナフチルメチル)をいう。
【0059】
用語「シクロアルキル」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、3〜9個の炭素原子、好ましくは3〜7個の炭素原子を含むシクロアルキル基をいう。代表的な例は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチルおよびシクロノニルである。
【0060】
用語「C7〜12二環式アルキル」は、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ノルボルニル)、ビシクロ[2.2.2]オクチル、1,1,3−トリメチルビシクロ[2.2.1]ヘプチル(ボルニル)などを含むことが意図される。
【0061】
用語「C10〜16三環式アルキル」は、トリシクロ[5,2,1,02,6]デシル、アダマンチルなどを含むことが意図される。
【0062】
用語「ハロゲン」または「ハロ」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、塩素、臭素、フッ素またはヨウ素(塩素が好ましい)をいう。
【0063】
用語「モノアルキルアミン」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、1〜6個の炭素原子を有する1つのアルキル基で置換されたアミノ基をいう。
【0064】
用語「ジアルキルアミン」は、それ自体または別の基の一部として本明細書中で使用される場合、各々が1〜6個の炭素原子を有する2つのアルキル基で置換されたアミノ基をいう。
【0065】
用語「ヒドロキシアルキル」は、本明細書中で使用される場合、1以上のヒドロキシル部分で置換された上記のいずれかのアルキル基をいう。
【0066】
用語「カルボキシアルキル」は、本明細書中で使用される場合、1以上のカルボン酸部分で置換された上記のいずれかのアルキル基をいう。
【0067】
用語「ヘテロ環」または「ヘテロ環式環」は、記された場合以外は、本明細書中で使用される場合、安定な5〜7員の単環式もしくは二環式のヘテロ環式環系、または安定な7〜10員の二環式のヘテロ環式環系を示し、これらのいずれかの環は、飽和であっても不飽和であってもよく、そして炭素原子ならびにN、OおよびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子からなり、ここで、窒素および硫黄のヘテロ原子は、必要に応じて酸化され得、そして窒素ヘテロ原子は、必要に応じて四級化(quaternize)され、上で規定された任意のヘテロ環式環がベンゼン環と縮合されている、任意の二環式基を含む。特に有用な環は、1個の酸素もしくは硫黄、1〜3個の窒素原子、または1個もしくは2個の窒素原子と組み合わされた1個の酸素もしくは硫黄を含む環である。このヘテロ環式環は、安定な構造の生成を生じる、任意のヘテロ原子または炭素原子で結合し得る。このようなヘテロ環式基の例としては、ピペリジニル、ピペラジニル、2−オキソピペラジニル、2−オキソピペリジニル、2−オキソピロロジニル(2−oxopyrrolodinyl)、2−オキソアゼピニル、アゼピニル、ピロリル、4−ピペリドニル、ピロリジニル、ピラゾリル、ピラゾリジニル、イミダゾリル、イミダゾリニル、イミダゾリジニル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、オキサゾリル、オキサゾリジニル、イソオキサゾリル、イソオキサゾリジニル、モルホリニル、チアゾリル、チアゾリジニル、イソチアゾリル、キヌクリジニル、イソチアゾリジニル、インドリル、キノリニル、イソキノリニル、ベンゾイミダゾリル、チアジアゾイル(thiadiazoyl)、ベンゾピラニル、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、フリル、テトラヒドロフリル、テトラヒドロピラニル、チエニル、ベンゾチエニル、チアモルホリニル、チアモルホリニルスルホキシド、チアモルホリニルスルホンおよびオキサジアゾリルが挙げられる。モルホリノは、モルホリニルと同じである。
【0068】
本明細書中で使用される用語「ヘテロ原子」は、酸素原子(「O」)、硫黄原子(「S」)または窒素原子(「N」)を意味する。ヘテロ原子が窒素である場合、これは、NR部分を形成し得、ここで、RおよびRは、互いに独立して、水素もしくはC〜Cアルキルであるか、またはこれらが結合する窒素と一緒になって、飽和もしくは不飽和の5、6または7員の環を形成することが認識される。
【0069】
スキームI、II、IIIおよびIVは、式Iの化合物を生成する合成工程を概説する。これらのスキームは、実施例1および2の化合物の調製を例示するが、これに限定されない。
【0070】
スキームI、II、IIIおよびIVにおいて、W、R、R、R、R,n、m、およびjは、上記に規定されたとおりである;R=ClまたはBr;P’は、エステル保護基(例えば、ベンジル);PおよびPは、アミノ保護基(例えば、ベンジルオキシカルボニル(Cbz)およびtert−ブトキシカルボニル(Boc));そしてPは、ヒドロキシル保護基(例えば、テトラヒドロピラニル(THP)または4−メトキシフェニル)である。
【0071】
【化20】
Figure 2004504305
スキームIにおいて、アミノニトリル1を得るために、エステルで保護されたグリシン(例えば、P’=ベンジルまたはエチル)を、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中で、アルデヒド(例えば、アセトアルデヒド)およびシアン化合物(例えば、シアノトリメチルシラン(TMSCN))と縮合する。このアミノニトリルを、適切な溶媒(例えば、1,2−ジクロロベンゼン)中で塩化オキサリルまたは臭化オキサリルと反応させ、ピラジノン2を得る。次いで、ピラジノン2の3−クロロまたは3−ブロモを、適切な溶媒(例えば、酢酸エチル)中で適切なアミン(例えば、フェネチルアミン、2,2−ジフェニルエチルアミンまたは4−メトキシフェネチルアミン)によって置換して、化合物3を得る。このエステル3を、当該分野で周知の標準的な手順(Greene,T.W.、Wuts,P.G.M.、Protective Groupes in Organic Synthesis、第二版、John Wiley and Sons,Inc.New York(1991))(例えば、適切な溶媒系(例えば、テトラヒドロフラン/メタノール/水)中での塩基(例えば、水酸化リチウムまたは水酸化ナトリウム)を使用する加水分解)によって、酸4に変換する。次いで、5−塩素または5−臭素(R=ClまたはBr)を、必要に応じて、適切な溶媒(例えば、水)中での触媒(例えば、炭素担持パラジウムまたはラネーニッケル)を使用する水素化分解によって還元して、4を得る。あるいは、P’=ベンジルの場合、ベンジルエステルの脱保護および5−塩素または5−臭素の除去を、水素化分解によって同時に達成して、4を得ることができる。
【0072】
このスキームに従う多くの有用な中間体の調製は、1999年6月11日に出願された、同一人に譲渡された米国出願番号09/330,128に記載される。
【0073】
【化21】
Figure 2004504305
あるいは、ピラジノン骨格を、スキームIIに示されるように調製し得る。エステルで保護されたグリシン(例えば、P’=エチルまたはベンジル)を、適切な溶媒(例えば、エタノール)中でシュウ酸ジエチルと反応させて、N−(エチルオキサリル)グリシンエステル5を得る。適切な溶媒(例えば、エタノール)中での1−アミノ−2−ヒドロキシアルカン(例えば、1−アミノ−2−プロパノール)との化合物5の縮合は、6を生じる。酸化剤(例えば、塩化ルテニウム(III))は、水溶液中で、アルコール6をケトン7に酸化する。7の環化は、酸性溶媒(例えば、酢酸)中のトリフルオロ酢酸無水物の存在下で、3−ヒドロキシピラジノン8を提供する。この3−ヒドロキシピラノジン8を、適切な溶媒(例えば、クロロホルム)中でのオキシ臭化リンと反応させることによって、3−ブロモピラジノン9に変換する。次いで、ピラジノン9中の3−ブロモを、適切な溶媒(例えば、トルエン)中で、適切なアミン(例えば、フェネチルアミンまたは2,2−ジフルオロフェネチルアミン)によって、高温で置換することによって、化合物10を得る。酸4へのエステル10のケン化を、当該分野で周知の標準的な手順によって実行する。好ましい条件は、適切な溶媒系(例えば、メタノール/テトラヒドロフラン/水)中での無機塩基(例えば、水酸化リチウムまたは水酸化カリウム)の使用を含む。
【0074】
【化22】
Figure 2004504305
スキームIIIにおいて、アミノラクトン11を、当該分野で周知の標準的な反応条件下でベンジルカルバメートとして保護する。保護されたアミノラクトンのアミノ分解を、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタンまたは1,2−ジクロロエタン)中で、アミン(例えば、N,O−ジメチルヒドロキシアミン)およびルイス酸(例えば、塩化アルミニウムまたはトリメチルアルミニウム)の存在下でもたらす。得られたヒドロキシアミドを、標準的な条件下で、エーテル(例えば、テトラヒドロピラニルエーテル)として保護し得る。
【0075】
標準的な条件下で、ワインレブ(Weinreb)アミド12を、段階的にアルコール13に変換する。この手順は、以下の3つの工程を含み得る:(1)塩基性アルコール水溶液における、カルボン酸へのアミド12の加水分解、(2)アルキルカルボキシルエステルへの酸のエステル化、および(3)適切な還元剤(例えば、水素化ホウ素リチウム)を使用する、エステルの還元。あるいは、このアミド12を、適切な還元剤を使用して2工程でアルコール13に還元し得る。例えば、アミド12を、注意深く制御された条件下で、水素化リチウムアルミニウムを用いてアルデヒドに還元し得、これが引き続いてアルコール13に還元される。
【0076】
標準的なミツノブ(Mitsunobu)条件下で、アルコール13を、N−ヒドロキシフタルイミドと反応させる。ヒドロキシル保護基Pを除去して、化合物14を得ることを、標準的な条件を使用して達成する。例えば、このテトラヒドロピラニルエーテルを、適切な水溶液(例えば、水およびテトラヒドロフラン)中での酸(例えば、酢酸)を用いた処理によって除去し得る。O−アミン保護基の二級O−アミン15への交換を、メチルアミンを用いたフタルイミド14の処理、その後の有機溶媒(例えば、ジクロロメタン)および塩基性の水相からなる二相系中の、放出されたアミンのカルバメート15(例えば、tert−ブトキシカルバメート)への保護によって、達成する。
【0077】
標準的なミツノブ条件下で、15の分子内環化が生じて、環状化合物16を得る。好ましい条件は、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中でのトリアリールホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)およびアゾジカルボニル試薬(例えば、アゾジカルボキシル酸ジエチル)の使用を含む。アミノ保護基Pの脱保護を、従来の条件を使用して、慣用的に達成する。例えば、tert−ブトキシカルボニル(Boc)を、酸性溶液(例えば、ジクロロメタン中のトリフルオロ酢酸)中で除去し得る。得られた環状O−アミンのグアニジニル化を、利用可能な種々のグアニジニル化試薬(例えば、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキシアミジン)を使用して、達成し得る。
【0078】
17中の1級アミン保護基Pの脱保護を、従来の反応条件を使用して、慣用的に達成する。例えば、ベンジルオキシカルボニル保護基を、溶媒(例えば、メタノールまたはテトラヒドロフラン)中で、触媒として炭素担持パラジウムを使用する触媒的水素化によって、除去し得る。あるいは、R、RおよびRが、tert−ブトキシカルボニル保護基である場合、これらを、必要に応じて、P保護基(P=Cbz)と同時に除去し得る。強酸(例えば、酢酸中の臭化水素酸)を使用して、この操作をもたらし得る。
【0079】
アミン18を、極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の適切なカップリング試薬および塩基(例えば、それぞれ、カストロ(Castro)試薬(BOP)およびジイソプロピルエチルアミン)の存在下で、スキームIまたはII由来のピラジノン酸4とカップリングさせる。R、RおよびRが保護基(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル)である場合、これらの基を、必要に応じて、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中での酸(通常は、トリフルオロ酢酸)を用いた処理によって、除去し得る。
【0080】
【化23】
Figure 2004504305
スキームIVにおいて、アルコール20は、ミツノブ条件下でN−ヒドロキシフタルイミドと反応させられる。好ましい条件としては、適切な溶媒(例えば、テトラヒドロフラン)中の、トリアリールホスフィン(例えば、トリフェニルホスフィン)および、アゾジカルボニル試薬(例えば、ジエチルアゾジカルボキシレート)の使用が挙げられる。化合物21を与えるヒドロキシル保護基Pの除去は、標準的反応条件を使用することによって達成される。4−メトキシフェニルエーテルの脱保護化のについて好ましい条件としては、アセトニトリルおよび水の溶媒混合物中の硝酸セリウムアンモニウムの使用が挙げられる。
【0081】
フタルイミド保護基の脱ブロックは、適切な溶媒(例えば、エタノール)中の塩基(例えば、メチルアミン)を使用することによって達成される。得られたアルコキシアミンのグアニジル化(Guanidinylation)は、種々の利用可能なグアニジル化試薬(例えば、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン)を使用することによって達成され得る。22の分子内環化は、標準的なミツノブ条件下で、化合物23を提供する。第一級アミン保護基P(Cbz)の脱保護は、適切な溶媒(例えば、メタノールまたはテトラヒドロフラン)中の触媒として炭素担持パラジウムを使用して触媒による水素付加によって慣用的に達成される。得られたアミン化合物は、極性溶媒(例えば、N,N−ジメチルホルムアミド)中の、適切なカップリング試薬および塩基(例えば、それぞれ、カストロ試薬(Castro’s reagent(BOP))およびジイソプロピルエチルアミン))の存在下で、酸4(スキームIまたはスキームIIから)とカップリングされる。R、R、およびRが、保護基(例えば、tert−ブチルオキシカルボニル(Boc))である場合、これらの基は、必要に応じて、適切な溶媒(例えば、ジクロロメタン)中の、酸(通常は、トリフルオロ酢酸)を用いる処理によって除去される。
【0082】
本発明はまた、本発明の環状オキシグアニジン化合物を調製するためのプロセスに関連し、このプロセスは、以下を含む:
以下の式の化合物:
【0083】
【化24】
Figure 2004504305
またはその塩と
以下の式IIの化合物:
【0084】
【化25】
Figure 2004504305
とのカップリングまたは縮合を行う工程であって、ここで、R、R、およびRは、本明細書中で定義される通りであり、また必要に応じて保護され、そして、n、mおよびjは、本明細書中で定義されたとおりであり、ここで、W、R、R、Rは、本明細書中で定義された通りである。一般に、R基、R基、およびR基のために保護基が使用され得、ここで、R、R、およびRのうちいずれか一つは、水素である。
【0085】
式Iの化合物の薬学的に受容可能な塩(水または油に可溶であるか、または分散可能である生成物の形態)は、例えば、無機または有機の酸または塩基から形成される、従来の非毒性の塩または第四級アンモニウム塩を含む。このような酸付加塩の例としては、以下が挙げられる:酢酸塩、アジピン酸塩、アルギン酸塩、アスパラギン酸塩、安息香酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、重硫酸塩、酪酸塩、クエン酸塩、ショウノウ酸塩(camphorate)、ショウノウスルホン酸塩、シクロペンタンプロピオン酸塩、ジグルコネート、ドデシルスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、フマル酸塩、グルコヘプタノエート(glucoheptanoate)、グリセロリン酸塩、ヘミスルフェート(hemisulfate)、ヘプタン酸塩、ヘキサン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素、2ヒドロキシエタンスルホン酸塩、乳酸塩、マレイン酸塩、メタンスルホン酸、2−ナフタレンスルホン酸塩、ニコチン酸塩、硝酸塩、シュウ酸塩、パモエート(pamoate)、ペクチン酸塩(pectinate)、過硫酸塩、3−フェニルプロピオン酸塩、ピクリン酸塩、ピバリン酸塩、プロピオン酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、酒石酸塩、チオシアン酸塩、トシレート、およびウンデカン酸塩。塩基塩としては、以下が挙げられる:アンモニウム塩、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウム塩およびマグネシウム塩)、有機塩基との塩(例えば、ジシクロヘキシルアミン塩、N−メチル−D−グルカミン、およびアミノ酸(例えば、アルギニン、リジン)との塩など。また、塩基性窒素含有基は、以下のような試薬で四級化され得る:低級ハロゲン化アルキル(例えば、塩化メチル、塩化エチル、塩化プロピル,および塩化ブチル、臭化メチル、臭化エチル、臭化プロピル,および臭化ブチル,ヨウ化メチル、ヨウ化エチル、ヨウ化プロピル,およびヨウ化ブチル);ジアルキルサルフェート(ジメチルサルフェート、ジエチルサルフェート、ジブチルサルフェート);ならびにジアミルサルフェート、ハロゲン化した長鎖(例えば、塩化デシル、塩化ラウリル、塩化ミリスチルおよび塩化ステアリル、臭化デシル、臭化ラウリル、臭化ミリスチルおよび臭化ステアリル、ヨウ化デシル、ヨウ化ラウリル、ヨウ化ミリスチルおよびヨウ化ステアリル)、ハロゲン化アラルキル(臭化ベンジルおよび臭化ペンチル)など。酸付加塩を形成するための好ましい酸としては、HClおよび酢酸が挙げられる。
【0086】
本発明の化合物は、金属プロテアーゼ、酸性プロテアーゼ、チオールプロテアーゼおよび、セリンプロテアーゼの強力なインヒビターの新規のクラスを表す。本発明の範囲にある化合物によって阻害されるセリンプロテアーゼの例としては、白血球好中球エラスターゼ、気腫の病原に関わるタンパク質分解性酵素;キモトリプシンおよびトリプシン、消化酵素;膵臓エラスターゼ、およびカテプシンG、白血球に関連するキモトリプシン様プロテアーゼ;トロンビンおよび第Xa因子、血液凝固経路のタンパク質分解性酵素が挙げられる。サーモリシン、金属プロテアーゼ、およびペプシン、酸性プロテアーゼの阻害はまた、本発明の化合物の企図される用途である。本発明の化合物は、好ましくは、トリプシン様プロテアーゼを阻害するために使用される。
【0087】
これらの最終用途について、本発明の化合物の、酵素阻害特性の効力および他の生物学的パラメーターは、当該分野で周知の標準的な生化学的技術によって容易に確認される。例えば、キモトリプシンおよびトリプシンを阻害する化合物の最終用途は、膵炎の処置の中にある。これらの特異的な最終消費目的のための実際の用量範囲は当然ながら、主治医である診断医によって決定されるように、処置を受ける患者または動物の疾患状態の性質および重篤度に依存する。有用な用量範囲は、効果的な治療効果のためには、約0.01〜10mg/kg/日であると期待される。
【0088】
トロンビンを阻害する能力によって識別される本発明の化合物は、多くの治療目的のために使用され得る。トロンビンインヒビターのように、本発明の化合物は、トロンビン産生を阻害する。従って、これらの化合物は、トロンビンの産生または作用のいずれかに関与する、異常な静脈または動脈の血栓症によって特徴付けられる状態の処置または予防法に対して有用である。これらの状態は、以下を含むが、これらに限定されない:深部静脈血栓症;敗血症性ショック、ウイルス感染症および癌の間に起こる汎発性血管内凝固症候群;心筋梗塞;発作;冠状動脈バイパス;眼におけるフィブリン形成;股関節置換(hip replacement);血栓崩壊治療または経皮経管冠動脈形式(PCTA)のいずれかから生じる血栓形成。他の使用としては、採血、血液循環、および血液貯蔵で使用されるデバイス(例えば、カテーテル、血液透析機器、採血シリンジおよび採血チューブ、ならびに、血液のライン(blood line))の製造において使用される物質に埋め込まれるか、またはその物質に物理的に連結されるかのいずれかである抗凝血剤としての上記のトロンビンインヒビターの使用が挙げられる。本発明の化合物はまた、体外循環血液循環における抗凝血剤として使用され得る。
【0089】
金属ステントは、再狭窄を低減するが、トロンボゲン形成性であることが示される。ステントのトロンボゲン形成性を低減するためのストラテジーは、ステント表面に対して、トロンビン阻害剤を、被覆するか、埋め込むか、吸着させるか、または共有結合的に結合させることである。本発明の化合物は、この目的に使用され得る。本発明の化合物は、ステント物質に結合され得るか、または、ステント物質として可溶性ポリマーおよび/もしくは生分解性ポリマー中に組み込まれ得、その後にステント物質上に被覆され得る。このようなポリマーは、ポリビニルピロリドン、ポリヒドロキシ−プロピルメタクリルアミド−フェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミド(aspartamide)フェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエレンオキシドポリリジン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とグリコール酸とのコポリマー、ポリεカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよびヒドロゲルの、架橋されたか、または両親媒性であるブロックコポリマーを含み得る。欧州出願761.251号、欧州出願604,022号、カナダ特許第2,164,684号おおよびPCT公開出願WO 96/11668、同WO 96/32143および同WO 96/38136を参照のこと。
【0090】
宿主細胞型(例えば、平滑筋細胞、内皮細胞および好中球)におけるトロンビンの効果のによって、本発明の化合物は、、成人の呼吸窮迫症候群;炎症応答;創傷治癒;再灌流傷害;アテローム性動脈硬化症;ならびに損傷(例えば、バルーン血管形成、アテローム切除術、および動脈ステント配置)後の再狭窄の処置または予防においてさらなる用途を見出す。
【0091】
本発明の化合物は、腫瘍形成および転移、ならびに神経変性疾患(例えば、アルツハイマー病およびパーキンソン病)の処置において有用であり得る。
【0092】
トロンビンインヒビターとして使用される場合、本発明の化合物は、単回用量または1日の2〜4回の分割用量のレジメンおいて、約0.1〜500mg/体重kgの用量の範囲にあり、好ましくは、約0.1mg/体重kgと約10mg/体重kgとの間である有効量で投与され得る。
【0093】
トロンビンのインヒビターとして使用される場合、本発明の化合物は、血液崩壊剤(例えば、組織プラスミノゲン活性化因子、ストレプトキナーゼ、およびウロキナーゼ)と併せて使用され得る。さらに、本発明の化合物は、他の抗血栓薬物または抗凝固性薬物(例えば、フィブリノーゲンアンタゴニストおよびトロンボキサンレセプターアンタゴニストであるがこれらに限定されない)と併せて使用され得る。
【0094】
このトロンビンインヒビターはまた、標的化可能な薬物キャリアとして可溶性ポリマーとカップリングされ得る。このようなポリマーとしては、以下が挙げられ得る:ポリビニルピロリドン、ピランコポリマー、ポリヒドロキシ−プロピルメタクリルアミドフェノール、ポリヒドロキシエチルアスパルタミドフェノール、またはパルミトイル残基で置換されたポリエチレンオキシド−ポリリジン。さらに、このトロンビンインヒビターは、例えば、以下の薬物の制御された放出を達成するのに有用な生分解性ポリマーのクラスにカップリングされ得る:ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリ乳酸とグリコール酸とのコポリマー、ポリεカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリオルトエステル、ポリアセタール、ポリジヒドロピラン、ポリシアノアクリレートおよび、ヒドロゲルの、架橋されたかまたは両親媒性であるブロックコポリマー。
【0095】
ヒト白血球エラスターゼは、炎症部位で多形核白血球によって放出され、そして従って、多くの疾患状態に寄与する原因である。本発明の化合物は、痛風、慢性関節リウマチおよび他の炎症性疾患の処置において、ならびに気腫の処置において有用な抗炎症性効果を有すると期待される。本発明の化合物の白血球エラスターゼ阻害特性は、以下に記載の方法によって決定される。カテプシンGはまた、関節炎、痛風および気腫、さらに糸球体腎炎および肺における感染よって生じる肺外寄生の疾患状態に関係している。これらの最終用途適用について、式Iの化合物の酵素阻害特性は、当該分野で周知の標準的な生化学的技術によって容易に確認される。
【0096】
本発明の範囲にある化合物のカテプシンG阻害特性は、以下の方法によって決定される。部分的に精製したヒトカテプシンGの調製物は、Baughら,Biochemistry 15:836(1979)の手順によって得られる。白血球顆粒は、白血球エラスターゼおよびカテプシンG(キモトリプシン様活性)の調製のための主要な供給源である。白血球は溶解され、そして顆粒は単離される。この白血球顆粒は、0.20M酢酸ナトリウム、pH4.0で抽出され、そして抽出物は、0.05MのNaClを含有する0.05MのTris緩衝液(pH8.0)に対して一晩、4℃で透析される。タンパク質画分は、透析の間に沈澱し、そして遠心分離によって単離される。この画分は、白血球顆粒のほとんどのキモトリプシン様活性を含んでいる。特異的基質が、各酵素に対して調製され、これは、すなわち、N−Suc−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリドおよびSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリドである。この後者は、白血球エラスターゼによって加水分解されない。酵素調製物は、0.50MのNaCl、10%ジメチルスルホキシドおよび0.0020MのSuc−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリドを基質として含有する、2.00mLの0.10M Hepes緩衝液(pH7.5)中でアッセイされる。p−ニトロアニリド基質の加水分解は、405nmおよび25℃でモニターされる。
【0097】
好中球エラスターゼインヒビターとしてか、およびカテプシンGインヒビターとしての本発明の化合物の用途について有用な用量の範囲は、主治医である診断医によって決定されるように、疾患状態の性質および重篤度に依存し、0.01〜10mg/体重kg/日の範囲が、上述した疾患状態について有用である。
【0098】
ウロキナーゼまたはプラスミノーゲンアクチベーターを阻害する本発明の化合物は、過度の細胞増殖疾患状態の処置において潜在的に有用である。このような本発明の化合物がまた、良性前立腺肥大および前立腺癌腫の処置において、乾癬の処置において、そして人工妊娠中絶薬として有用であり得る。これらの最終用途適用について、本発明の化合物の、酵素阻害特性の効力および他の生物学的パラメーターは、当該分野で周知の標準的な生化学的技術によって容易に確認される。この用途のための実際の用量範囲は、主治医である診断医によって決定されるように、処置を受ける患者または動物の疾患状態の性質および重篤度に依存する。一般の用量の範囲は、有効な治療効果のために約0.01〜10mg/日であると期待されている。
【0099】
本発明の化合物のためのさらなる使用としては、活性部位の濃度についての市販の試薬酵素の分析が挙げられる。例えば、キモトリプシンは、膵液および排出物中のキモトリプシン活性の臨床評価法における使用のための標準的試薬として提供される。このようなアッセイは、胃腸および膵臓の障害に対して診断的である。膵臓エラスターゼはまた、血漿中のα抗トリプシンの評価法のための試薬として商業的に提供される。血漿α抗トリプシンは、いくつかの炎症性疾患の経過の間に濃度において上昇し、そして血漿α抗トリプシン欠損は、肺疾患の発生率の増大に関連する。本発明の化合物は、試薬として提供される市販のエラスターゼの滴定の標準化によってこれらのアッセイの正確さおよび再現性を増大するために使用され得る。米国特許第4,499,082号を参照のこと。
【0100】
特定のタンパク質の精製過程の特定のタンパク質抽出物中のプロテアーゼ活性は、タンパク質の単離手順の結果を複雑化し、そして危うくし得る多発問題である。このような抽出物中に存在する特定のプロテアーゼ活性は、本発明の化合物による精製工程の間に阻害され得、この化合物は、種々のタンパク質分解性酵素に密に結合する。
【0101】
本発明の薬学的組成物は、本発明の化合物の有益な効果を受け得る任意の動物に投与され得る。このような動物の中で最も重要なのは、ヒトであるが、本発明は、そのように限定されることを意図されない。
【0102】
本発明の薬学的組成物は、これらの意図する目的を達成する任意の手段によって投与され得る。例えば、投与は、非経口経路、皮下経路、静脈内経路、筋肉内経路、腹腔内経路、経皮経路、口腔内経路、または眼からの経路によって行われ得る。あるいは、または同時に、投与は経口経路によって行われ得る。この用量は、レシピエントの、年齢、健康状態、および体重、ある場合は、同時におこなわれる処置の種類、処置の頻度、および所望の効果の性質に依存する。
【0103】
薬理学的活性化合物に加え、新規の薬学的調製物は、薬学的に使用され得る調製物へのこの活性化合物のプロセシングを容易にする賦形剤、および助剤を含む適切な薬学的に受容可能なキャリアを含み得る。
【0104】
本発明の薬学的調製物は、それ自体公知である様式で、例えば、従来の、混合、顆粒化、糖衣錠生成、溶解、または凍結乾燥のプロセスによって製造される。従って、経口用途の薬学的調製物は、所望されるかまたは必要とされるならば、錠剤または糖衣錠のコアを得るために、適切な助剤を添加した後に、活性化合物と固形賦形剤を混合すること、必要に応じて得られた混合物を研削すること、および顆粒の混合物をプロセシングすることによって製造される。
【0105】
適切な賦形剤は、特に、サッカリド(例えば、ラクトース調製物またはスクロース調製物、マンニトール調製物、もしくはソルビトール調製物、セルロース調製物)および/またはリン酸カルシウム(例えば、リン酸三カルシウムまたはリン酸水素カルシウム)のような賦形剤(filler)、ならびに結合剤(例えば、デンプンペースト(例えば、トウモロコシデンプン、コムギデンプン、イネデンプン、ジャガイモデンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および/またはポリビニルピロリドンを使用する))である。所望される場合、崩壊剤例えば、上記のデンプンおよびまたは、カルボキシメチルデンプン、架橋ポリビニルピロリドン、寒天、またはアルギン酸またはその塩(例えば、アルギン酸ナトリウム)が添加され得る。助剤は、とりわけ、フロー調節剤および潤滑剤(例えば、シリカ、タルク、ステアリン酸またはその塩(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはステアリン酸カルシウム)および/またはポリエチレングリコール)である。糖衣錠コアは、適切な被覆(コーティング)が提供され、この被覆は、所望される場合、胃液に対して耐性がある。この目的のために、濃厚なサッカリド溶液が使用され得、これは、必要に応じて、アラビアゴム、タルク、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、および/または二酸化チタン、ラッカー溶液ならびに適切な有機溶媒または溶媒混合物を含み得る。胃液に対して耐性な被覆を生成するために、適切なセルロース調製物の溶液(例えば、アセチルセルロースフラレートまたはヒドロキシプロピルメチル−セルロースフタレート)が使用される。色素物質または顔料が、例えば、同定のためか、または活性化合物用量の組み合わせを特徴付けるために、この錠剤または糖衣被覆に添加され得る。
【0106】
経口で使用され得る他の薬学的調製物としては、ゼラチン製のプッシュ−フィットカプセル、ならびに軟性の、密閉したゼラチンおよび可塑剤(例えば、グリセロールまたはソルビトール)から作製されるカプセルが挙げられる。プッシュ−フィットカプセルは、賦形剤(例えば、ラクトース)、結合剤(例えば、デンプン)および/または潤滑剤(タルクまたはステアリン酸マグネシウム)ならびに必要に応じて安定剤と混合される顆粒の形態で活性化合物を含み得る。軟性のカプセルにおいて、この活性化合物は、好ましくは、適切な液体(例えば、脂肪油または液体パラフィン)に、溶解されるか、または懸濁される。さらに、安定剤が、添加され得る。
【0107】
非経口投与のための適切な処方物としては、水溶性形態(例えば、水溶性塩、アルカリ溶液およびシクロデキストリン包含複合体)の活性化合物の水溶液が挙げられる。特に好ましいアルカリ塩は、例えば、Tris、水酸化コリン(choline hydroxide)、Bis−Trisプロパン、N−メチルグルカミン、またはアルギニンと調製されたアンモニウム塩である。1以上の改変または未改変の、シクロデキストリンが使用され、本発明の化合物の水溶性を安定化し得、そして上昇し得る。この目的について有用なシクロデキストリンは、米国特許第4,727,064号、同第4,764,604号、および同第5,024,998号に開示される。
【0108】
さらに、活性化合物の懸濁液は、適切な油状注射懸濁液として投与され得る。適切な親油性の溶媒またはビヒクルとしては、脂肪油、例えば、ゴマ油、または合成脂肪酸エステル、例えば、エチルオレアートまたはトリグリセリドまたはポリエチレングリコール−400(この化合物は、PEG−400中で可溶性である)が挙げられる。水性の注射懸濁液は、懸濁物の粘度を増加させる物質(例えば、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ソルビトール、および/またはデキストラン)を含み得る。必要に応じて、この懸濁液はまた、安定化剤を含み得る。
【0109】
式Iの化合物は、交換反応を用いることによって、放射性ヨードで標識され得る。コールドヨードのホットヨードでの交換は、当該分野で周知である。あるいは、放射性ヨード標識化合物は、トリブチルスタンニル中間体を介して対応するブロモ化合物から調製され得る。米国特許第5,122,361号(本明細書において参考として援用されている)を参照のこと。
【0110】
本発明はまた、哺乳動物における血栓のインビボ画像化に有用である組成物を含む。この組成物は、放射性原子と複合体化した式Iの化合物からなる。
【0111】
式Iの化合物について、適切な放射性原子としては、Co−57、Cu−67、Ga−67、Ga−68、Ru−97、Tc−99m、In−111、In−113m、Hg−197、Au−198、およびPb−203が挙げられる。いくつかの放射性原子は、放射化学画像化技術における使用のために優れた特性を有する。特に、テクネチウム−99m(Tc−99m)は、その核の特性のおかげで、画像化に理想的な放射性原子である。これは、γ放出体であり、そして140keVの単一光子エネルギー、約6時間の半減期を有し、そしてMo−99/Tc−99発生装置から容易に入手可能である。レニウム186およびレニウム188はまた、画像化を可能にするγ放射を有する。好ましい組成物は、放射性原子Tc−99mを含む。
【0112】
本発明の組成物は、式Iの化合物を、外的な検出に適切な放射性同位体と複合することによって都合よく調製される。γ放出体であるインジウム−111mおよびテクネチウム−99mは、放射性原子として好ましい。なぜなら、それらは、γカメラで検出可能であり、そしてインビボで都合のよい半減期を有するからである。
【0113】
式Iの化合物は、当該分野で公知の任意の多くの技術によって標識されて、本発明の組成物を提供し得る。例えば、これらの化合物は、ジエチレン−トリアミンペンタ酢酸(DTPA)またはメタロチオネインのようなキレート化剤(両方とも式Iの化合物に共有結合され得る)によって標識され得る。
【0114】
概して、テクネチウム−99mを含有する本発明の組成物は、テクネチウム−99m、ならびに還元剤および水溶性リガンドの水性混合物を形成すること、続いてこの混合物を式Iによって示される本発明の化合物と接触させることによって、調製される。例えば、本発明の画像化組成物は、テクネチウム−99m(酸化状態で)を、還元剤の存在下でのキレート化手段を有する本発明の化合物と反応させることによって作製され、還元状態(IV価またはV価の状態)でテクネチウム−99mの間で安定な複合体を形成する。
【0115】
本発明の組成物の1つの実施形態はテクネチウム−99mを用いたDTPAキレート化手段を有する、式Iの化合物を標識化することによって調製される。これは、本発明の化合物の事前に決定した量(5μg〜0.5mg)を、クエン酸緩衝液およびスズ還元剤を含有する水溶液と合わせること、続いて事前に決定されたレベルの放射能(15mCi)を含む新鮮に溶出された過テクネチウム酸ナトリウムを添加することによって達成され得る。室温で混合物のインキュベーションをさせた後、反応混合物を、滅菌フィルター(0.2〜0.22ミクロン)を通じて遮蔽したシリンジにロードし、次いで必要に応じて注射用0.9%生理食塩水中に分散させる。
【0116】
本発明の組成物の別の実施形態は、テクネチウム−99mによるメタロチオネインキレート化手段を有する式Iの化合物を標識することによって調製される。これは、水性の過テクネチウム酸ナトリウム−99mを水性のグルコヘプトン酸スズと合わせて、2つのグルコヘプトン酸分子とのテクネチウム−99m(還元状態)の可溶性の複合体を形成し、続いて、式Iの化合物(それに結合されたメタロチオネインを有する)とこの溶液とを合わせることによって達成され得る。グルコヘプトン複合体から、式Iの化合物のメタロチオネインへのテクネチウム−99mの交換を可能にする時間および条件下でこの混合物をインキュベートした後、本発明のテクネチウム標識組成物を形成する。
【0117】
テクネチウム−99mの供給源は、好ましくは水溶性であるべきである。好ましい供給源は、アルカリおよびアルカリ土類金属の過テクネチウム酸(TcO )である。テクネチウム−99mは、最も好ましくは無菌テクネチウム−99m発生装置から(従来のMo−99/Tc−99m発生装置から)新鮮な過テクネチウム酸ナトリウムの形態で得られる。しかし、生理学的に受容可能なテクネチウム−99mの任意の他の供給源が用いられ得る。
【0118】
この方法における使用のための還元剤は、テクネチウム−99mをその酸化状態からIV価もしくはV価の状態に還元するか、またはレニウムをその酸化状態から還元するために、生理的に受容可能である。用いられ得る還元剤は、塩化スズ、フッ化スズ、グルコヘプトン酸スズ、酒石酸スズ、および亜ジチオン酸ナトリウムである。好ましい薬剤は、スズ還元剤、特に塩化スズ、またはグルコヘプトン酸スズである。還元剤の量は、テクネチウム−99mを還元して、式Iの化合物のキレート化手段に対する結合を、この放射性同位体の還元状態で、提供するために必要な量である。例えば、塩化スズ(SnCl)は、還元剤であり、そして1〜1,000μg/mlの範囲で用いられ得る。特に好ましい濃度は約30〜500pg/mLである。
【0119】
クエン酸とテクネチウム−99mとの複合によって、安定なテクネチウム−99m−クエン酸複合体が迅速に形成される。式Iの化合物との接触の際、テクネチウム−99mを、そのクエン酸複合体から式Iの化合物のキレート化手段へ実質的に定量的に転移することは迅速にそして温和な条件下で達成される。クエン酸の量(クエン酸ナトリウムとして)は、約0.5mg/mlから、この媒体に溶ける最大量までの範囲であり得る。クエン酸の好ましい量は、15〜30μg/mlの範囲である。
【0120】
キレート化手段を有する式Iの化合物の量は、0.001〜約3mg/mL、好ましくは約0.017〜約0.15mg/mLの範囲にわたり得る。最終的に、テクネチウム−99mは、過テクネチウム酸の形態で、好ましくは約1〜50mCiの量で用いられ得る。本発明の化合物の1mgあたりのmCi量は、好ましくは約30〜150である。
【0121】
式Iの化合物と金属イオン移行リガンド複合体との間の反応は好ましくは、式Iの化合物が安定であるpHで水溶液中で実行される。「安定な」とは、その化合物が、可溶性のままであり、そしてαトロンビンに対してその阻害活性を保持することを意味する。通常、反応のpHは、約5〜9であり、好ましいpHは約6〜8である。テクネチウム−99m−クエン酸複合体および式Iの化合物を、好ましくは約20℃〜約60℃の温度で、最も好ましくは約20℃〜約37℃の温度で、クエン酸複合体から式Iの化合物のキレート化手段への金属イオンの移行を可能にするのに十分な時間、インキュベートする。一般に、これらの条件下で移行反応を完了するには1時間未満で十分である。
【0122】
本発明の代替的組成物としては、In−111で標識された本発明の化合物が挙げられる。
【0123】
本発明はまた、常磁性原子に複合体化された式Iによって提示される化合物からなる、哺乳動物における血栓のインビボ画像化に有用な本発明の化合物の組成物を含む。
【0124】
好ましい常磁性原子は、原子番号21〜29、42、44および58〜70を有する元素の二価イオンまたは三価イオンである。適切なイオンとしては、クロム(III)、マンガン(II)、鉄(III)、鉄(II)、コバルト(II),ニッケル(II)、銅(II)、プラセオジム(III),ネオジミウム(III),サマリウム(III)、およびイッテルビウム(III)が挙げられる。それらの非常に強力な磁気モーメントのおかげで、ガドリニウム(III),テルビウム(III)、ジソプロジウム(III)、ホルミウム(III)、およびエルビウム(III)が好ましい。常磁性原子に特に好ましいのはガドリニウム(III)である。
【0125】
本発明の組成物は、式Iの化合物と常磁性原子との組み合わせによって調製され得る。例えば、適切な常磁性原子の金属酸化物または金属塩(例えば、硝酸塩、塩酸塩または硫酸塩)を、水およびアルコール(例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、またはイソプロピルアルコール)からなる培地に溶解または懸濁する。この混合物を、同様の水性媒体中の等モル量の式Iの化合物の溶液に添加し、そして攪拌する。この反応が完了するまで、この反応混合物を軽度に加熱し得る。形成された不溶性組成物は、ろ過によって単離することができ、一方、可溶性組成物は、この溶媒のエバポレーションによって単離することができる。キレート手段上の酸性基が本発明の組成物中になお存在する場合、酸性複合体を中性の複合体に転換し、同種の組成物の単離または精製を容易にするために、無機塩基または有機塩基、およびアミノ酸でさえ、添加し得る。有機塩基または塩基性アミノ酸、ならびに無機塩基(例えば、ナトリウム、カリウムまたはリチウムの水酸化物、炭酸塩、重炭酸塩)は、中和剤として用いられ得る。
【0126】
本発明はまた、哺乳動物における血栓のインビボ画像化に有用な診断組成物を含む。この組成物は、薬学的に受容可能なキャリア、および式Iの化合物由来の診断上有効な量の組成物を含む。
【0127】
用量に必要な組成物の「診断上有効な量」は、投与の経路、処置される哺乳動物のタイプ、および考慮される特定の哺乳動物の身体的特徴に依存する。これらの因子およびこの用量を決定する方法とこれらの因子の関係は、医学診断分野における当業者に周知である。また、投与の診断上有効な量および方法は、至適の有効性を得るために仕立てられ得るが、医学分野の当業者が認識する、体重、食餌、現在の投薬および他の因子のような因子に依存する。いずれについても、画像化のための用量は、問題の血栓の部位で画像化剤の存在を検出するために十分でなければならない。代表的に、放射線(X線)画像化には、本発明の薬学的組成物位によって提供される用量が約5〜20μCi、好ましくは約10μCiであることが必要である。磁気共鳴画像化には、提供される用量が、常磁性原子と複合体化された式Iの化合物の約、0.001〜5ミリモル/kg、好ましくは約0.005〜0.5ミリモル/kgであることが必要である。いずれの場合でも、実際の用量は、血栓の位置に依存することが当該分野では公知である。
【0128】
インビボ使用のための「薬学的に受容可能なキャリア」は、薬学的分野で周知であり、そして例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences,Mark Publishing Co.(A.R.Gennaro編、1985)において記載されている。本発明の薬学的組成物は、注射可能な投与のための滅菌溶液または懸濁液を提供するための薬学的に受容可能なキャリアとともに処方され得る。詳細には、注射可能物は、従来の形態で、液体溶液または懸濁液のいずれかとして、注射前の液体中の溶液もしくは懸濁液に適切な固体形態として、またはエマルジョンとして、調製され得る。適切な賦形剤は、例えば、水、生理食塩水、デキストロース、マンニトール、ラクトース、レシチン、アルブミン、グルタミン酸ナトリウム、塩酸システインなどである。さらに、所望の場合、注射可能な薬学的組成物は、少量の非毒性の補助物質(例えば、湿潤剤、pH緩衝化剤など)を含み得る。所望の場合、吸収強化調製物(例えば、リポソーム)が利用され得る。
【0129】
本発明はまた、保存または投与のために調製された診断組成物を包含する。これらは、さらに、防腐剤(保存剤)、安定化剤、および色素を含む。例えば、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸、およびp−ヒドロキシ安息香酸のエステルが、防腐剤として添加され得る。1449のId.さらに、抗酸化剤および懸濁剤が用いられ得る。
【0130】
本発明のインビボ画像化法はまた、血栓の存在、サイズ、後退または増大の検出またはモニタリングのための、従来の画像化技術を上回るいくつかの利点を提供する。詳細には、本発明は、血栓に関連するトロンビンに非常に緊密に結合するように、そしてそれによって未結合の画像化剤から生じる循環する放射能または常磁性に起因する「バックグラウンド」を減じるように設計された化合物、組成物および診断組成物を提供する。さらに、本発明の化合物、組成物または診断組成物の冠動脈内注射によるインビボ画像化は、ほぼ瞬間的であると期待される。なぜなら、これらの画像化剤は、即時的に、血栓に結合したトロンビンを飽和するからである。
【0131】
従って、本発明はまた、哺乳動物における血栓のインビボ画像化のための方法を包含する。この方法は、以下の工程:(1)哺乳動物に、本発明の化合物、組成物、または診断組成物の診断上受容可能な量を投与する工程、および(2)血管中で血栓を検出する工程を包含する。
【0132】
用語「インビボ画像化」は本明細書において用いる場合、哺乳動物における血栓の検出の方法、そして哺乳動物における血栓のサイズ、位置、および数、ならびに血栓の溶解または成長のモニタリングの方法に関する。
【0133】
この方法によって、インビボでこの化合物、組成物、または診断組成物を使用する場合、「投与」は、全身を標的とする様式または局所を標的とする様式のいずれかで、非経口的に達成される。全身投与は、この化合物(本発明の診断組成物による組成物)を、都合が良くかつアクセス可能な静脈または動脈に注射することによって達成される。これには、肘前の静脈による投与が挙げられるがこれに限定されない。局所を標的にした投与は、注射部位の遠位に血栓を含むことが疑われる静脈または動脈に近位の流れに、本発明の化合物、組成物または診断組成物を注射することによって達成される。これには、冠動脈血栓を画像化するための冠動脈血管への直接注射、脳血管中の血栓を画像化するための頚動脈への直接注射、または脚の深部静脈血栓を画像化するための足の静脈への直接注射が挙げられるがこれらに限定されない。
【0134】
また、血栓の部位への本発明の組成物の送達の様式は、用語「投与」の範囲内であるとみなされる。例えば、式Iによって示される化合物(それに結合したキレート手段を有する)を、哺乳動物に注射し、その後放射性原子を注射し、それによって、放射性原子に複合体化した式Iの化合物を含む組成物を、血栓の部位にインビボで形成し得る。あるいは、放射性原子に複合体化した式Iの化合物を含む組成物を哺乳動物に注射し得る。
【0135】
本発明の方法において使用された化合物、組成物または診断組成物の「診断上有効な量」は、以前にモニターされたように、投与の経路、処置されている哺乳動物のタイプ、および処置下の特定の哺乳動物の身体的特徴に依存する。これらの因子およびこの用量を決定する方法とこれらの因子の関係は、医学診断分野における当業者に周知である。いずれにせよ、インビボ画像化のための用量は、問題の血栓の部位で画像化剤の存在を検出するために十分でなければならない。代表的に、放射線画像化には、本発明の診断組成物によって提供される用量が約5〜20μCi、好ましくは約10μCiであることが必要である。磁気共鳴画像化には、この診断組成物によって提供される用量が、常磁性原子と複合体化された式Iの化合物の約、0.001〜5ミリモル/kg、好ましくは約0.005〜0.5ミリモル/kgであることが必要である。いずれの場合でも、実際の用量は、血栓の位置に依存することが当該分野では公知である。
【0136】
画像化による血栓の検出は、このような血栓で局在化された放射性原子または常磁性原子の存在によって可能になる。
【0137】
本発明の組成物および診断組成物と会合した放射性原子は好ましくは、γ放射線(例えば、γカメラなど)を検出し得る放射線検出手段を用いて画像化される。代表的に、放射線画像化カメラは、変換媒体(ここで高エネルギーのガンマ線が吸収されて、軌道に戻った際に光子を放射する電子を示す)、空間検出チャンバに配置された光電子検出器(放射された光子の位置を検出するため)、およびチャンバ中で検出された光子を分析するための回路を使用して、画像を生成する。
【0138】
本発明の組成物および診断組成物と会合した常磁性原子は、磁気共鳴画像化(MRI)システムにおいて検出される。このようなシステムでは、強力な磁場を用いて、患者の体中の原子の核スピンベクトルを整列させる。磁場は血栓に局在化する常磁性原子の存在によって乱され、そして患者の画像は、核の平衡整列への戻りとして読み取られる。
【0139】
以下の実施例は本発明の方法および組成物を代表するが限定はしない。当業者が通常遭遇し、かつ当業者に明白である種々の条件およびパラメーターの他の適切な改変および適合は、本発明の趣旨および範囲内である。
【0140】
(実施例1)
N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリルエチル−アミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミドトリフルオロアセテート
【0141】
【化26】
Figure 2004504305
(1.ベンジル−N−(1−シアノエチル)グリシン塩酸塩)
トリメチルシリルシアニド(4.0mL、30mmol)を、アルゴン雰囲気下で、ベンジルグリシン遊離塩基(5.0g、30mmol)およびアセトアルデヒド(1.7mL、30mmol)を含有するジクロロメタン(15mL)の攪拌した溶液に慎重に添加した。15時間後、揮発性成分を減圧下で除き、そして残滓を酢酸エチル(200mL)に溶解し、ブライン(100mL)で洗浄し、乾燥(NaSO)し、そして油状物にエバポレートした。この油状物をエーテル(30mL)およびエタノール(30mL)に再溶解し、そして1M HClを含有するエーテル(33mL)を、滴下して添加し、オフホワイトの結晶沈殿物として表題の化合物を得た(6.60g、100%)。mp:137〜138℃。H NMR(CDOD)δ7.31〜7.48(m,5H)、5.32(s,2H)、4.68(q,1H,J=7.0Hz)、4.22(s,2H)、1.73(d,3H,J=7.1Hz)。CI MS m/z=192(M+H)。C1214・HClの分析計算値;C、56.49;H、5.95;N、11.00.実測値:C、56.32;H、5.88;N、10.89。
【0142】
(2.1−ベンジルオキシカルボニルメチル−3,5−ジクロロ−6−メチルピラジノン)
前述の工程で調製したように、塩化オキサリル(5.3mL、60mmol)およびベンジル−N−(1−シアノエチル)グリシンヒドロクロライド(3.82g、15mmol)を含有する1,2−ジクロロベンセン(30mL)の攪拌した混合物を、一晩100℃に加熱した。この溶媒を減圧下でエバポレートし、そして残滓をフラッシュクロマトグラフィーによって精製して固体を得た。10%酢酸エチルを含有するヘキサン(100mL)を添加し、そしてこの固体を収集してオレンジ色の結晶固体として表題の化合物を得た(2.7g、55%)。H NMR(CDCl)δ7.38(m,5H)、5.24(s,2H)、4.89(s,2H)、2.34(s,3H)。
【0143】
(3. 3−(2−4−トリルエチルアミノ)−5−クロロ−6−メチル−1−(ベンジルオキシカルボニルメチル)ピラジノン)
前述の工程において調製される、1−ベンジルオキシカルボニルメチル−3,5−ジクロロ−6−メチルピラジノン(650mg、2.00mmol)、4−メチルフェネチルアミン(380mg、2.81mmol)、トリエチルアミン(405mg、4.01mmol)および酢酸エチル(20mL)の溶液を、一晩還流した。室温まで冷却した後、この溶液を、10%のクエン酸で洗浄した(×2)。水溶液を、ジクロロメタンで逆抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、そして濃縮して、黄色固体として表題化合物を得た(854mg、100%)。H NMR(CDCl)δ7.38−7.32(m,5H)、7.12(s,4H)、6.09(s,1H)、5.21(s,2H)、479(s,2H)、3.65(dd,2H,J=7.0,13.0Hz)、2.88(t,2H,J=7.1Hz)、2.32(s,3H)、2.21(s,3H)。
【0144】
(4. 3−(2−4−トリルエチルアミノ)−6−メチル−1−(カルボキシメチル)−ピラジノン)
前述の工程において調製されるように、3−(2−4−トリルエチルアミノ)−5−クロロ−6−メチル−1−(ベンジルオキシカルボニルメチル)ピラジノン(854mg、2.00mmol)、水酸化カリウム(452mg、8.00mmol)、テトラヒドロフラン(20mL)中の10%パラジウム担持炭素(254mg)、メタノール(30mL)および水(7mL)の混合物を、3日間、水素バルーン下で攪拌した。この混合物を、セライトを通して濾過した。この濾液を、10%のHClでpH2〜4に調節し、そして減圧下で約2mLまで濃縮した。この溶液から沈殿した白色固体を濾過し、少量の水で洗浄し、そして乾燥して、表題化合物を得た(137mg、22.7%)。H NMR(CDCl)δ7.20(d,2H,J=7.5Hz)、7.10(d、2H,J=7.8Hz)、6.70(s,1H)、4.71(s,2H)、2.87(m,2H)、2.50(m,2H)、2.26(s,3H)、2.15(s,3H)。
【0145】
(5. N−(2−オキソ(3−3,4,5−トリヒドロフリル))(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
α−アミノ−γ−ブチロラクトンヒドロブロミド(6.06g、33.3mmol)、重炭酸ナトリウム(14.0g、167mmol)、ジクロロメタン(50mL)、および水(50mL)の高速攪拌混合物に、室温にて添加漏斗を介して、ジクロロメタン(20mL)中クロロギ酸ベンジル(7.0mL、46.6mmol)の溶液を滴下して加えた。この溶液を一晩攪拌し、次いで濾過した。この濾液を分離し、水層を、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、濃縮し、フラッシュクロマトグラフィーを行って、白色固体として表題化合物を得た(7.33g、93.7%)。H NMR(CDCl)δ7.41−7.31(m,5H)、5.32(s(br),1H)、5.14(s,2H)、4.49−4.37(m,2H)、4.30−4.22(m,1H)、2.84−2.76(m,1H)、2.29−2.14(m,1H)。
【0146】
(6. 4−ヒドロキシ−N−メトキシ−N−メチル−2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ブタンアミド)
4℃にて、無水ジクロロメタン(200mL)中の塩化アルミニウム(4.30g、32.3mmol)の懸濁液に、約10分間、トリエチルアミン(6.52g、64.6mmol)を加えた。添加を終了した後、冷浴を取り除き、そして均一溶液を15分間攪拌した。前述の工程の生成物(5.06g、21.5mmol)およびN,O−ジメチルヒドロキシアミンヒドロクロリド(2.52g、25.8mmol)を、室温で加えた。5時間の攪拌後、この反応物を、4℃にて水を滴下してクエンチし、攪拌をさらに0.5時間続けた。この混合物を濾過し、その濾液を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を水で洗浄し、乾燥し(NaSO)、濃縮して、フラッシュクロマトグラフィーを行って、無色油状物として表題化合物を得た(5.93g、93.0%)。H NMR(CDCl)δ7.37−7.32(m,5H)、5.83(d,1H,J=8.0Hz)、5.12(d,2H,J=4.3Hz)、4.87(m,1H)、3.78(s,3H)、3.73−3.65(m,2H)、3.22(s,3H)、3.11(t,1H,J=6.6Hz)、2.10−2.05(m,1H)、1.65−1.55(m,1H)。
【0147】
(7. N−メトキシ−N−メチル−4−ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシ−2−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]ブタンアミド)
前述の工程の生成物(2.43g、8.21mmol)、3,4−ジヒドロ−2H−ピラン(2.07g、24.6mmol)およびジクロロメタン(50mL)中のピリジニウムp−トルエンスルホネート(200mg、0.796mmol)の溶液を、室温で一晩攪拌した。水を加え、そして水層をジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層を乾燥し(NaSO)、そして濃縮して、黄色油状物として表題化合物を得た(3.00g、96.2%)。H NMR(CDCl)δ7.37−7.30(m,5H)、5.76(t,1H,J=8.1Hz)、5.16−5.03(m,2H)、4.85−4.81(m,lH)、4.58(s,1H)、3.89−3.81(m,1H)、3.79(s,3H)、3.51−3.40(m,2H)、3.22(s,3H)、2.25−1.50(m,9H)。
【0148】
(8. N−[2−ヒドロキシ−1−(2−ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イルオキシエチル)エチル]−(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
エチルアルコール(60mL)および水(15mL)中の前述の工程の生成物(2.86g、7.53mmol)を、水酸化カリウム(1.69g、30.2mmol)で、室温にて一晩処理した。減圧下でエチルアルコールを除去した後、残渣を、ジクロロメタンで希釈し、そして10%の塩酸を用いてpH約3まで酸性化した。有機層を分離し、そして水層を、ジクロロメタンで抽出した。真空中で乾燥し、ジクロロメタンを除去した後、黄色油状物を得た(2.36g、93.0%)。アセトン(100mL)中のこの油状物(2.36g、7.00mmol)に、炭酸カリウム(1.94g、14.1mmol)およびヨードメタン(1.30mL、20.9mmol)を加えた。この反応混合物を、60℃にて一晩乾燥し、そして濾過した。この濾液を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタンと水との間に分配した。溶媒を乾燥およびエバポレートすることにより、黄色油状物(2.30g、93.6%)が生成し,これを、テトラヒドロフラン(30mL)で希釈し、そして2.0Mのホウ化水素リチウム(4.0mL、8.0mmol)で2.5時間、室温にて処理した。この反応物を、数滴の水でクエンチした。ブラインおよびジクロロメタンでの後処理、乾燥および溶媒の除去により、黄色油状物として表題化合物を得た(2.00g、94.5%。H NMR(CDCl)δ7.38−7.29(m,5H)、5.47(m,1H)、5.10(s,2H)、4.59−4.52(m,1H)、3.92−3.65(m,5H)、3.53−3.46(m,2H)、2.99−2.94(m,1H)、1.98−1.49(m,8H)。
【0149】
(9. N−{1−[(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イルオキシ)メチル]−3−ペルヒドロ−2H−ピラン−2−イル−オキシプロピル}(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
前述の工程において調製されるような生成物(2.00g、6.19mmol)、トリフェニルホスフィン(2.23g、8.51mmol)、N−ヒドロキシフタルイミド(1.28、7.85mmol)およびテトラヒドロフラン(100mL)の溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(1.5mL、9.53mmol)を加えた。室温にて一晩攪拌した後、この反応溶液を濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーを行って(SiO)、黄色油状物として表題化合物を得た(2.84g、98.0%)。H NMR(CDCl)δ7.85−7.81(m,2H)、7.79−7.74(m,2H)、7.35−7.29(m,5H)、6.45(s(br),2H)、5.77−5.75(m,1H)、5.11−5.09(m,2H)、4.61−4.58(m,1H),4.45−4.40(m,1H)、4.16−4.08(m,1H)、4.00−3.78(m,2H)、3.62−3.46(m,2H)、2.13−2.07(m,2H)、1.78−1.47(m,6H)。
【0150】
(10. N−{1−[(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イリオキシ)メチル]−3−ヒドロキシプロピル}−(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
酢酸(8mL)中の前述の工程の生成物(290mg、0.620mmol)、テトラヒドロフラン(4mL)および水(2mL)を含む溶液を、55℃にて3時間加熱した。濃縮後、この残渣のフラッシュクロマトグラフィーを行って、白色固体として表題化合物を得た(225mg、94.6%)。H NMR(CDCl)δ7.87−7.84(m,2H)、7.79−7.76(m,2H)、7.39−7.35(m,5H)、6.00−5.98(m,1H)、5.20(d,1H,J=12.3Hz)、5.11(d,1H,J=12.3Hz)、4.45(dd,1H,J=4.0,9.8Hz)、4.26−4.14(m,2H)、3.80−3.70(m,2H)、3.08−3.04(m,1H)、2.02−1.79(m,2H)。
【0151】
(11. N−(1−{[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノオキシ]メチル}−3−ヒドロキシプロピル)−(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
前述の工程において調製されるような生成物(4.10g、10.7mmol)、テトラヒドロフラン(40mL)およびメタノール(40mL)の溶液を、室温にて1.5時間、水(10mL、116mmol)中において、40重量%のメエチルアミンで処理した。この溶媒をエバポレートし、そして白色固体を濾過して、ジエチルエーテルで洗浄した。この濾液を、黄色油状物になるまで濃縮した。この黄色油状物、重炭酸ナトリウム(1.80g、21.4mmol)、ジクロロメタン(40mL)および水(30mL)の溶液に、ジクロロメタン(8mL)中ジ−tert−ブチルジカルボネート(3.00g、13.7mmol)溶液を滴下した。室温にて一晩置いた後、有機層を分離し、そして水層をジクロロメタンで抽出した。この有機層を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーを行って、白色半固体として表題化合物を得た(3.20g、84.7%,2段階)。H NMR(CDCl)δ7.44(s,1H)、7.37−7.30(m,5H)、5.79(d,1H,J=7.7Hz)、5.13(d,2H,J=3.1Hz)、4.13−4.06(m,1H)、3.98−3.89(m,2H)、3.70(m,2H)、1.85−1.78(m,1H)、1.70−1.62(m,1H)、1.47(s,9H)。
【0152】
(12. tert−ブチル 5−[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]−1,2−オキサザペルヒドロイン(oxazaperhydroine)−2−カルボキシレート)
前述の工程の生成物(3.20g、9.04mmol)、トリフェニルホスフィン(5.21g、19.9mmol)およびテトラヒドロフラン(120mL)の溶液に、4℃で、ジエチルアゾジカルボキシレート(3.2mL、20.3mmol)を加えた。4℃〜室温まで3時間攪拌した後、この溶媒をエバポレートし、そして残渣にフラッシュクロマトグラフィーを行って、黄色油状物として表題化合物を得た(2.50g、82.3%)。H NMR(CDCl)δ7.40−7.30(m,5H)、5.10(s,3H)、4.16−4.08(m,1H)、3.93(m,1H)、3.75−3.63(m,3H)、2.01−1.91(m,1H)、1.70−1.64(m,1H)、1.49(s,9H)。質量スペクトル(LCMS,ESI):C1724についての計算値:359(M+Na)。実測値:359。
【0153】
(13. N−(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル)(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
トリフルオロ酢酸(10mL)中の前述の工程の生成物(2.30g、6.85mmol)およびジクロロメタン(30mL)の溶液を、室温にて1.5時間攪拌した。真空下で濃縮した後、残渣を、ジクロロメタンと飽和炭酸水素ナトリウムとの間に分配した。有機層を乾燥し、濃縮しそしてフラッシュクロマトグラフィーを行って、白色固体として表題化合物を得た(1.01g、62.5%)。H NMR(CDCl)δ7.37−7.32(m,5H)、5.10(s,2H)、5.05−5.01(m,1H)、4.07(dd,1H,J=3.1,11.4Hz)、3.84(m,1H)、3.62(dd,1H,J=5.5,11.3Hz)、3.30−3.22(m,1H)、3.12−3.04(m,1H)、2.05−1.98(m,1H)、1.71−1.64(m,1H)。
【0154】
(14. tert−ブチル−2−アザ−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−{5−[(フェニルメトキシ)−カルボニルアミノ](l,2−オキサザペルヒドロイン−2−イル)}プロパ−2−エノエート)
N,N−ジメチルホルムアミド(60mL)中の前述の工程の生成物(1.01g,4.28mmol)を、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(1.60g、5.16mmol)と、45℃で一晩反応させた。溶媒をエバポレートして、そして残渣にフラッシュクロマトグラフィーを行って、無色油状物として表題化合物を得た(1.90g、92.9%)。H NMR(CDCl)δ9.19(s(br),1H)、7.62(d,1H,J=2.1Hz)、7.40−7.30(m,5H)、5.10(s,2H)、5.03(d,1H,J=7.6Hz)、4.24(dd,1H,J=2.9,11.3Hz)、3.95(m,1H)、3.86−3.80(m,3H)、2.11−2.01(m,1H)、1.81−1.70(m,1H)、1.51(s,9H)、1.49(s,9H)。質量スペクトル(LCMS,ESI):C2334についての計算値:479(M+H)。実測値:479。
【0155】
(15. 5−アミノ−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジンヒドロブロミド)
前述の工程の生成物(1.88g、3.93mmol)を、酢酸(60mL)中30重量%の臭化水素酸で、室温にて3.5時間処理した。この反応溶液を、減圧下で濃縮した後、メタノール、ジクロロメタンおよびヘキサンを含有する溶媒の混合物を加え、そしてこの溶液を再度エバポレートして、褐色固体として表題化合物を得た(1.41g、100%)。H NMR(DMSO−d)δ8.31(s,3H)、7.87(s,5H)、4.21(dd,1H,J=3.3,12.0Hz)、4.06−3.95(m,2H)、3.82−3.76(m,1H)、3.56−3.54(m,1H)、2.14−2.08(m,1H)、1.85−1.80(m,1H)。質量スペクトル(LCMS,ESI):C12Oについての計算値:145(M+H)。実測値:145。
【0156】
(16. N−(2−{[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]イミノメチル}(1,2−オキサザペルヒドロイン−5−イル))−2−(6−メチル−3−{[2−(4−メチルフェニル)エチル]アミノ}−2−オキソヒドロピラジニル)アセトアミド)
N,N−ジメチルホルムアミド(5mL)中における、前述の工程において調製されるような5−アミノ−1,2−オキサザペルヒドロイン−2−カルボキサミジンヒドロブロミド(66mg、0.22mmol)、および実施例1の工程4において調製されるような3−(2−4−トリルエチルアミノ)−6−メチル−1−(カルボキシメチル)ピラジノン(80mg、0.27mmol)の溶液に、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(160mg、1.24mmol)およびカストロ試薬(100mg、0.226mmol)を4℃で加えた。この溶液を、4℃〜室温まで一晩攪拌した後、ジ−tert−ブチルジカルボネート(90mg、0.41mmol)を加えた。6時間後、この溶液を濃縮し、そして残渣を、ジクロロメタンと10%のクエン酸との間に分配した(×2)。この水層を、水酸化カリウムで塩基性にし、そして濃縮した。残渣にジクロロメタンを加え、得られたスラリーを、約1時間攪拌し、次いで濾過した。この濾液を濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーを行って、白色固体として純粋な表題化合物を得た(12mg、8.6%)。有機層を乾燥し、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフィーを行って、表題化合物を生成した(13mg、9.3%)。H NMR(CDCl)δ7.14(s,4H)、6.98(d,1H,J=7.1Hz)、6.77(s,1H)、5.92(t,1H,J=5.8Hz)、4.57(d,2H,J=3.8Hz)、4.15−4.09(m,2H)、3.86(m,2H)、3.78−3.74(m,1H)、3.62(dd,2H,J=6.9,13.2Hz)、2.89(t,2H,J=7.1Hz)、2.25(s,3H)、2.12(s,3H)、2.01−1.96(m,1H)、1.73−1.67(m,1H)、1.47(s,9H)。
【0157】
(17. N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トルイル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミドトリフルオロ酢酸)
トリフルオロ酢酸(0.5mL)およびジクロロメタン(1mL)中の、前述の工程の生成物(12mg、0.023mmol)の溶液を、室温にて1時間攪拌した。この溶液を濃縮して、表題化合物を得た(13mg、100%)。H NMR(DMSO−d)δ8.56(d,1H,J=7.2Hz),7.94(s,4H)、7.10(m,4H)、6.67(s,1H)、4.62(s,2H)、4.08−3.92(m,3H)、3.74−3.67(m,2H)、3.53−3.48(m,2H)、2.82(t,2H,J=7.5Hz)、2.25(s,3H)、2.08(s,3H)、1.99−1.93(m,1H)、1.69−1.64(m,1H)。質量スペクトル(LCMS,ESI):C2l29についての計算値:428(M+H)。実測値:428。
【0158】
(実施例2)
(2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミドトリフルオロ酢酸)
【0159】
【化27】
Figure 2004504305
(1. エチル N−(エチルオキサリル)グリシネート)
エタノール(75mL)中のグリシンエチルエステルヒドロクロリド(25g、0.179mmol)、ジエチルオキサレート(53g、0.358mmol)およびトリエチルアミン(25mL、0.179mmol)の攪拌した混合物を50℃まで温めた。20分後、全ての成分は溶解し、そして5時間後、溶媒を減圧下で除去した。残渣塊を、水(250mL)とジクロロメタン(250mL)との間に分配し、そして、水層をジクロロメタンで抽出した(2×60mL)。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥した。溶媒を除去した後、過剰なジエチルオキサレートを、60℃にて高圧下で除去して、無色油状物として表題化合物を得た(静止状態で凝固させる、36g、100%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.60(s(br),1H)、4.37(q,2H,J=7.1Hz)、4.25(q,2H,J=7.1Hz)、4.12(d,2H,J=5.5Hz)、1.39(t,3H,J=7.1Hz)、1.30(t,3H,J=7.1Hz)。
【0160】
(2. N−(エトキシカルボニルメチル)−N’−(2−ヒドロキシ−1−プロピル)オキサミド)
エタノール(80mL)中の、前述の工程において調製されるようなエチル N−(エチルオキサリル)グリシネート(18.5g、91mmol)の攪拌溶液に、窒素下で、1−アミノ−2−プロパノール(7.0mL、91mmol)を加えた。この反応混合物を、攪拌しながら2時間にわたって凝固させた。溶媒を除去した後、残渣を、ジクロロメタン(100mL)中に溶解させ、そして回転させた(rotovaped)。このプロセスを、2回繰り返した。残渣を、高度の減圧下で乾燥して、白色固体として表題化合物を得た(20g、95%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.94(s(br),1H)、7.82(s(br),1H)、4.24(q,2H,J=7.1Hz)、4.08(d,2H,J=5.8Hz)、3.97(s(br),1H),3.49(m,1H),3.22(m,1H),2.38(s,1H)、1.30(t,3H,J=7.1Hz)、1.23(t,3H,J=7.2Hz)。
【0161】
(3. N−(エトキシカルボニルメチル)−N’−(2−オキソ−1−プロピル)オキサミド)
窒素下で50℃にて、水(50mL)中の、前述の工程において調製されるような、N−(エトキシカルボニルメチル)−N’−(2−ヒドロキシ−1−プロピル)オキサミド(8.0g、34.5mmol)の攪拌溶液に、塩化ルテニウム(III)水和物(75mg、0.35mmol)を加えた。この反応フラスコを、加熱バスから取り出し、そして水(40mL)中臭化ナトリウム溶液(5.2g、34.5mmol)を滴下して加えた。この反応混合物を、室温まで冷却し、次いで酢酸エチルおよびブラインで希釈した。水層を、酢酸エチルで抽出し(2×)、次いで塩化ナトリウムで飽和し、再度抽出した(×2)。合わせた酢酸エチル層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして活性炭で処理した。溶媒のエバポレーションおよび高度の減圧下での乾燥により、白色固体として表題化合物を得た(7.3g、92%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.99(s(br),1H)、7.84(s(br),1H)、4.24(q,2H,J=7.1Hz)、4.19(d,2H,J=5.2Hz)、4.10(d,2H,J=5.7Hz)、2.24(s,3H)、1.30(t,3H,J=7.1Hz)。
【0162】
(4. 1−(エトキシカルボニルメチル)−3−ヒドロキシ−6−メチルピラジノン)
酢酸(100mL)中において、前述の工程において調製されるような、N−(エトキシカルボニルメチル)−N’−(2−オキソ−1−プロピル)オキサミド(6.9g、30mmol)、トリフルオロ酢酸(2.32mL、30mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(4.3mL、30mmol)の攪拌溶液を、窒素下で10時間、80℃まで加熱した。さらなるトリフルオロ酢酸(1.5mL、20mmol)およびトリフルオロ酢酸無水物(3.0mL、20mmol)を加え、この混合物を、80℃でさらに24時間、窒素下で攪拌した。室温まで冷却した後、溶媒を、減圧下で除去した。残渣を、酢酸(13mL)と共に、15分間60℃にて攪拌し、次いで、酢酸エチルおよびヘキサン(4:1、60mL)を、温かい混合物に滴下した。この沈殿物を、室温まで冷却し、濾過し、そして高圧下で乾燥して、オフホワイトの固体として表題化合物を得た。(4.9g、77%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ11.20(s(br),1H)、6.17(s,1H)、4.66(s,2H)、4.24(q,2H,J=7.1Hz)、2.27(s,3H)、1.30(t,3H,J=7.1Hz)。
【0163】
(5. 3−ブロモ−1−(エトキシカルボニルメチル)−6−メチルピラジノン)
クロロホルム(15mL)中において、前述の工程において調製されるような、1−(エトキシカルボニルメチル)−3−ヒドロキシ−6−メチルピラジノン(4.24g、20mmol)およびリン酸オキシブロミド(6.3g、22mmol)のスラリーを、窒素下で、50℃にて2時間攪拌し、次いで、室温まで一晩冷却した。この反応混合物を、ジクロロメタンおよび氷水で希釈し、水酸化アンモニウムで塩基性にし、そして、ジクロロメタンで抽出した。合わせた有機層をブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、活性炭で処理し、濾過し、そして濃縮した。この固体を収集し、ヘキサン中15%の酢酸エチルで洗浄し、そして高度の減圧下で乾燥して、橙色固体として表題化合物を得た(5.1g、93%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.06(s,1H)、4.77(s,2H)、4.26(q,2H,J=7.1Hz)、2.24(s,3H)、1.31(t,3H,J=7.1Hz)。
【0164】
(6. 2,2−ジフルオロ−2−フェニルアセトアミド)
攪拌した2.46mL(15.5mmol)のエチルベンゾイルホルメートに、(ジエチルアミノ)三フッ化硫黄(5.0g、31mmol)を一部加えた。窒素下で4時間攪拌した後、この反応混合物を、注意深く氷水中に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した(×3)。合わせた有機層を、ブラインで洗浄し、NaSOで乾燥し、そして濃縮して、青琥珀色油状物を得た。この油状物を、無水エタノール(25mL)中に溶解し、そして圧力フラスコ内で0.5時間、アンモニアガスで飽和させた。次いで、このフラスコを停止して、一晩放置した。溶媒を除去して、黄色固体を得た。この固体を、10mLの温かい酢酸エチルに溶解し、そして30mLの加熱ヘキサンを加えることによって、結晶化した。数時間冷却した後、この結晶を、濾過によって収集し、1:4の酢酸エチル:ヘキサンで洗浄し、そして高度の減圧下で乾燥して、黄褐色固体として表題化合物を得た(2.5g、94%)。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.61(m,2H)、7.47(m,3H)、6.40(s(br),1H)、6.34(s(br),1H)。
【0165】
(7. 2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミン)
2,2−ジフルオロ−2−フェニルアセトアミド(2.4g、14mmol)(前述の工程で調製したもの)を、テトラヒドロフラン(30mL)中に溶解し、0℃まで冷却した。この攪拌した溶液に、テトラヒドロフラン中の1.0Mボラン(35mL、35mmol)を30分で滴下し、この反応混合物を16時間還流した。室温まで冷却した後、炭酸カリウム(5g)水溶液(20mL)を、この反応混合物に添加した。この混合物を減圧中で約50mLまで濃縮して、ジクロロメタンで抽出した(50mL、3回)。ジクロロメタン層をブラインで洗浄して、NaSOで乾燥し、減圧中で濃縮した。次いで残渣をフラッシュカラムクロマトグラフィー(1:1 酢酸エチル:ヘキサン)で精製して、表題の化合物を淡黄色の油状物(900mg、41%)として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.45(m,5H),3.18(t,2H,J=14.5Hz),1.60(s(br),2H)。
【0166】
(8. 3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミノ)−1−(エトキシカルボニルメチル)−6−メチルピラジノン)
トルエン(30ml)中の3−ブロモ−1−(エトキシカルボニルメチル)−6−メチルピラジノン(750mg、2.75mmol)(実施例2の工程5で調製したもの)の攪拌懸濁液に、2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミン(900mg、5.75mmol)(前述の工程で調製したもの)を添加した。この混合物を2日間窒素下で還流した。この溶液を室温まで冷却させて、酢酸エチル(50mL)を添加した。希釈反応混合物を10%HClで洗浄(20mL、2回)して、水層を酢酸エチルで抽出した(20mLで3回)。有機層を合わせて、10%クエン酸(50mL)で洗浄して、ブラインで洗浄し、そしてNaSOで乾燥した。溶媒を蒸発させた後、固体を回収して、ヘキサン中の15%酢酸エチルで洗浄して、表題化合物を、オフホワイトの固体(730mg、76%)として得た。H NMR(400MHz,CDCl)δ7.54(m,2H),7.43(m,3H),6.67(s,1H),6.14(s(br),1H),4.70(s,2H),4.24(q,2H,J=7.1Hz),4.09(td,2H,J=14.3,6.5Hz),2.11(s,3H),1.29(t,3H,J=7.1Hz)。
【0167】
(9. 1−[ビスベンジルアミノ]−3−(4−メトキシフェノキシ)プロパン−2−オール)
グリシジル 4−メトキシフェニルエーテル(1.10g、6.10mmol)、ジベンジルアミン(1.25g、6.33mmol)および無水エタノールの溶液(20mL)を80℃で2日間加熱した。この溶媒を減圧下で蒸発させて、表題の化合物を透明な油状物として(2.36g、100%)得た。H NMR(CDCl)δ7.35−7.30(m,7H),7.28−7.25(m,3H),6.82−6.76(m,4H),4.10−4.07(m,1H),3.83−3.81(m,3H),3.78−3.76(m,1H),3.76(s,3H),3.53(d,2H,J=13.4Hz),2.66(d,2H,J=6.5Hz)。質量スペクトル(LCMS,ESI)C2427NOについての計算値:378(M+H)。実測値378。
【0168】
(10. N−[2−ヒドロキシ−3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル](フェニルメトキシ)カルボキサミド)
1−[ビスベンジルアミノ]−3−(4−メトキシフェノキシ)プロパン−2−オール(1.26g、3.74mmol)(前述の工程で調製したもの)、10%パラジウム担持炭素(125mg)およびメタノール(120mL)の混合物を減圧下で脱気して、水素ガスを数回再充填した。一気圧の水素風船の下で室温で一晩攪拌した後、この混合物をセライトを通して濾過して、メタノールで洗浄した。濾液を白色固体(0.78g、100%)になるまで濃縮した。この固体(0.78g、3.96mmol)を、メタノール(20mL)、ジクロロメタン(20mL)および水(10mL)中に溶解した。この溶液に、重炭酸ナトリウム(0.83g、9.88mmol)およびクロロ蟻酸ベンジル(0.7mL、4.66mmol)を室温で添加した。4時間攪拌した後、この溶液を濃縮して、残渣をジクロロメタンと水の間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)して、濃縮し、そしてシリカゲルでフラッシュクロマトグラフにかけて、表題の化合物を白色固体(1.00g、80.8%)として得た。H NMR(CDCl)δ7.37−7.33(m,5H),6.83(s,4H),5.20(m,1H),5.12(s,2H),4.10(m,1H),3.94−3.88(m,2H),3.77(s,3H),3.53−3.47(m,1H),3.38−3.27(m,1H),2.95(m,1H)。
【0169】
(11. N−[2−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イルオキシ)−3−(4−メトキシフェノキシ)プロピル]−(フェニルメトキシ)カルボキサミド)
前述の工程の生成物(1.00g、3.02mmol)、トリフェニルホスフィン(1.03g、3.93mmol)、N−ヒドロキシフタルイミド(0.54g、3.31mmol)およびテトラヒドロフラン(100mL)の溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.62mL、3.94mmol)を4℃で添加した。4℃〜室温で一晩攪拌した後、この溶液を減圧中で濃縮し、フラッシュクトマトグラフ(SiO)にかけて、表題の化合物を黄色の半固体(1.79g)として提供した。これは、1,2−ジカルベトキシヒドラジンが混入していた。H NMR(CDCl)δ7.85(m,2H),7.78(m,2H),7.41−7.31(m,5H),6.82−6.78(m,4H),6.07(m,1H),5.16(d,2H,J=3.2Hz),4.53(m,1H),4.28−4.25(m,2H),3.76(s,3H),3.74−3.66(m,2H)。
【0170】
(12. N−[2−(1,3−ジオキソイソインドリン−2−イルオキシ)−3−ヒドロキシプロピル](フェニルメトキシ)−カルボキサミド)
前述の工程の生成物(53mg、0.10mmol)のアセトニトリル(4mL)および水(1mL)の4℃の溶液に、硝酸セリウムアンモニウム(150mg、0.274mmol)を添加した。4℃、15分の後に、酢酸エチルおよびブラインを添加した。有機層を分離して、水層を酢酸エチルで抽出した。有機層を合わせて、飽和亜硫酸水素ナトリウムおよび重炭酸ナトリウムで洗浄した。乾燥(NaSO)して、濃縮し、そしてフラッシュクロマトグラフにかけて、表題化合物を黄色の油状物(40mg、96.7%)として産生した。H NMR(CDC1)δ7.88−7.85(m,2H),7.82−7.78(m,2H),7.41−7.30(m,5H),6.08(m,1H),5.16(s,2H),4.28−4.24(m,1H),3.78−3.72(m,3H),3.59−3.46(m,2H)。
【0171】
(13. tert−ブチル−2−アザ−3−[(tert−ブトキシ)カルボニルアミノ]−3−[(2−ヒドロキシ−1−{[(フェニルメトキシ)カルボニルアミノ]メチル}エトキシ)アミノ]プロパ−2−エノエート)
メタノール(15mL)中の前述の工程の生成物(650mg、1.76mmol)を水中の40重量%メチルアミン(680mg、8.77mmol)で、2時間室温で処理した。溶媒を減圧下で除去した後、残留した茶色の固体を、無水N,N−ジメチルホルムアミド(20mL)に溶解して、N,N’−ビス(tert−ブトキシカルボニル)−1H−ピラゾール−1−カルボキサミジン(1.09g、3.52mmol)と50℃で一晩反応した。この溶液を濃縮して、フラッシュクトマトグラフ(SiO)にかけて、表題化合物を橙色の油状物(776mg、91.6%、2工程)として提供した。H NMR(CDCl)δ9.12(s,1H),7.67(s,1H),7.36−7.33(m,5H),5.60(m,1H),5.12(s,2H),4.19(m,1H),3.87−3.76(m,2H),3.56(t,2H,J=5.9Hz),1.50(s,9H),1.46(s,9H)。
【0172】
(14. tert−ブチル 2−アザ−(4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル]−6−{[(フェニルメトキシ)−カルボニルアミノ]メチル}(1,2,4−オキサジアザペルヒドロイン−3−イリデン))アセテート)
前述の工程におけるように調製した生成物(770mg、1.60mmol)、トリフェニルホスフィン(840mg、3.21mmol)およびテトラヒドロフラン(50mL)の溶液に、ジエチルアゾジカルボキシレート(0.500mL、3.18mmol)を4℃で添加した。4℃で20分後に、冷浴を除いて、この溶液を室温で3時間攪拌した。濃縮し、フラッシュクトマトグラフにかけて、表題化合物を黄色の油状物(702mg、94.7%)として与えた。H NMR(CDCl)δ8.10(s,1H),7.35(s,5H),5.33(t,1H,J=5.8Hz),5.10(s,2H),3.99−3.91(m,2H),3.62−3.57(m,1H),3.44(dd,1H,J=9.4,12.0Hz),3.32−3.27(m,1H),1.51(s,9H),1.47(s,9H)。質量スペクトル(LCMS,ESI)C2232に対する計算値:487(M+Na)。実測値:487。
【0173】
(15. tert−ブチル 2−{6−(アミノメチル)−4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル](1,2,4−オキサジアザペルヒドロイン−3−イリデン)}−2−アザアセテート)
前述の工程の生成物(702mg、1.51mmol)、10%パラジウム担持炭素(80mg)およびメタノール(30mL)の混合物を、減圧下で脱気して、Hガスを数回再充填した。この混合物を、1気圧のH風船下、室温で5時間攪拌した。濃縮し、シリカゲルでフラッシュクトマトグラフにかけた後、表題の化合物を、白色の泡状物(205mg、41.1%)として得た。H NMR(CDCl)δ5.55(s,1H),3.92−3.88(m,1H),3.59−3.44(m,3H),3.05−2.91(m,1H),1.51(s,9H),1.47(s,9H)。
【0174】
(16. tert−ブチル 2−アザ−2−{6−[(2−{3−[(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチル)−アミノ]−6−メチル−2−オキソヒドロピラジニル}アセチルアミノ)メチル]−4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル](1,2,4−オキサジアザペルヒドロイン−3−イリデン)}−アセテート)
メタノール(20mL)および水(10mL)中の、3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミノ)−1−(エトキシカルボニルメチル)−6−メチルピラジノン(474mg、1.35mmol)(実施例2の工程8で調製したもの)を、水酸化カリウム(226mg、4.04mmol)で、一晩処理した。この混合物を10% HClで、pH試験紙が酸性になるまで酸性化し、次いで濃縮した。この残渣をジクロロメタンとブラインとの間で分配した。有機層を乾燥(NaSO)し、濃縮して、白色固体を与えた。N,N−ジメチルホルムアミド(10mL)中のこの白色固体に、tert−ブチル 2−{6−(アミノメチル)−4−[(tert−ブチル)オキシカルボニル](1,2,4−オキサジアザペルヒドロイン−3−イリデン)}−2−アザアセテート(562mg、1.70mmol)(前述の工程で調製したもの)、N,N−ジイソプロピルエチルアミン(800mg、6.20mmol)およびCastro試薬(822mg、1.86mmol)を添加した。室温で一晩攪拌した後、この反応溶液を濃縮して、この残渣をジクロロメタンおよび10%クエン酸との間で分配した(2回)。有機相を合わせて、乾燥(NaSO)して、濃縮し、そしてフラッシュクトマトグラフ(SiO)にかけて、表題化合物を黄色の油状物(920mg、100%)として提供した。H NMR(CDCl)δ9.41(s(br),1H),8.01(s,1H),7.53−7.50(m,2H),7.43−7.37(m,3H),7.15(m,1H),6.68(s,1H),6.26(t,1H,J=6.4Hz),4.67(dd,2H,J=15.8,28.4Hz),4.07−3.98(m,3H),3.89(dd,1H,J=3.3,12.2Hz),3.61−3.59(m,1H),3.58−3.36(m,2H),2.15(s,3H),1.51(s,9H),1.45(s,9H)。
【0175】
(17. 2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド トリフルオロアセテート)
前述の工程の生成物(920mg、1.45mmol)のトリフルオロ酢酸(3mL)およびジクロロメタン(9mL)中の溶液を、室温で一晩攪拌して、濃縮した。この残渣を、フラッシュクトマトグラフィー(SiO)で精製し、凍結乾燥して、表題化合物をオフホワイトの粉末(570mg、90.4%)として提供した。H NMR(DMSO−d)δ10.77(s,1H),7.92(s,1H),7.73(s,1H),6.67(s,3H),6.63(s,3H),6.23(s,1H),5.77(s,1H),3.75(s,2H),3.24−3.12(m,3H),2.68(d,1H,J=11.2Hz),2.26(t,1H,J=10.7Hz),1.62(s,2H),1.19(s,3H)。質量スペクトル(LCMS,ESI)C1923についての計算値:436(M+H)。実測値:436。
【0176】
(実施例3)
(錠剤調製)
それぞれ25.0、50.0および100.0mgの以下の活性化合物を含む錠剤を、以下に例証するように調製する:
a.N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリルエチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド トリフルオロアセテート;および
b.2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニルエチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド トリフルオロアセテート。
【0177】
(25〜100mgの活性化合物を含む、投与のための錠剤)
Figure 2004504305
【0178】
活性化合物、セルロースおよびコーンスターチの一部の全てを、混合し、10%コーンスターチペーストに顆粒化する。得られた顆粒を篩にかけて、乾燥し、そしてコーンスターチの残りおよびステアリン酸マグネシウムと混合する。次いで、得られた顆粒を、錠剤に圧縮して、これらは、錠剤あたりそれぞれ25.0、50.0および100.0mgの活性成分を含む。
【0179】
(実施例4)
(静脈注射用液の調製)
上記の活性化合物の静脈内投与形態を、以下のように調製する:
活性化合物        0.5−10.0mg
クエン酸ナトリウム    5−50mg
クエン酸         1−15mg
塩化ナトリウム      1−8mg
注射用水(米国薬局方)  1mlになるまで適量。
【0180】
上記量を用いて、活性化合物を、室温で事前に調製した注射用水中の塩化ナトリウム、クエン酸およびクエン酸ナトリウムの溶液に溶解する(米国薬局方、United States Pharmacopeia/National Formulary for 1995(United States Pharmacopeial Convention,Inc.,Rockville,Maryland(1994)により出版)の1636頁を参照のこと)。
【0181】
(実施例5)
(精製酵素のインビトロ阻害)
試薬:全ての緩衝塩を、Sigma Chemical Company(St.Louis,MO)から入手し、これらは、入手可能な最も高い純度であった。酵素基質(N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリド(Sigma B7632)、N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリド塩酸塩(Sigma B2291)、N−p−トシル−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリド(Sigma T6140)、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド(Sigma S7388)およびN−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリド(Sigma C7271))をSigmaから入手した。N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリド(BACHEM L−1720)およびN−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリド(BACHEM L−1770)をBACHEM(King of Prussia,PA)から入手した。
【0182】
ヒトα−トロンビン、ヒト第Xa因子およびヒトプラスミンを、Enzyme Research Laboratories(South Bend,Indiana)から入手した。ウシα−キモトリプシン(Sigma C4129)、ウシトリプシン(Sigma T8642)およびヒト腎臓細胞ウロキナーゼ(Sigma U5004)を、Sigmaから入手した。ヒト白血球エラスターゼを、Elastin Products(Pacific,MO)から入手した。
【0183】
決定:全てのアッセイは、試験化合物の、酵素に触媒されるペプチド p−ニトロアニリド基質の加水分解を阻害する能力に基づく。典型的なK決定において、基質は、DMSO中で調製され、アッセイ緩衝液(50mM HEPES、200mM NaClを含む、pH7.5)中に希釈される。各基質の最終濃度を、以下に挙げる。一般に基質濃度は、実験で決定されるK値より、低い。試験化合物を、DMSO中で1.0mg/mlの溶液として調製する。希釈物を、200倍の濃度範囲を含む、8つの最終濃度を生じるようDMSO中に調製する。酵素溶液を、以下に挙げる濃度で、アッセイ緩衝液中に調製する。
【0184】
典型的なK決定において、96ウェルの各ウェル中に280mLの基質溶液、10mLの試験化合物溶液を、ピペットで入れて、このプレートを、Molecular Devicesプレートリーダー中で15分間を超えて、37℃の温度で熱平衡化させた。反応を、酵素の10mLのアリコートを添加することで開始して、405nmでの吸光度の増大を、15分間記録する。全体の基質の加水分解の10%未満に対応するデータを、計算に用いた。試験化合物を含まないサンプルに対する速度の割合(時間の関数としての吸光度における変化の割合)を、試験化合物を含むサンプルの速度で除算して、試験化合物の濃度の関数としてプロットする。データを、直線回帰に合わせて、直線の傾きの値を計算した。傾きの逆数が、実験で決定されるK値である。
【0185】
トロンビン:トロンビン活性を、基質N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を32mMの濃度(32mM<<K=180mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したヒトα−トロンビンをアッセイ緩衝液中に15nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[トロンビン]=0.5nM、[基質N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Arg−p−ニトロアニリド]=32mMであった。
【0186】
第X因子[FXa]:FXa活性を、N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリド塩酸塩を加水分解する能力として評価した。基質溶液を、51mMの濃度(51<<K=1.3mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製した活性化ヒト第X因子をアッセイ緩衝液中に300nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[FXa]=10nM、[N−ベンゾイル−Ile−Glu−Gly−Arg−p−ニトロアニリド塩酸塩]=51mMであった。
【0187】
プラスミン:プラスミン活性を、N−p−トシル−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、37mMの濃度(37mM<<K=243mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したヒトプラスミンをアッセイ緩衝液中に240nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[プラスミン]=8nM、[N−p−トシル−Gly−Pro−Lys−p−ニトロアニリド]=37mMであった。
【0188】
キモトリプシン:キモトリプシン活性を、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、14mMの濃度(14mM<<K=62mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したウシキモトリプシンをアッセイ緩衝液中に81nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[キモトリプシン]=2.7nM、[N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Phe−p−ニトロアニリド]=14mMであった。
【0189】
トリプシン:トリプシン活性を、N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、13mMの濃度(13mM<<K=291mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したウシトリプシンをアッセイ緩衝液中に120nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[トリプシン]=4nM、[N−ベンゾイル−Phe−Val−Arg−p−ニトロアニリド]=13mMであった。
【0190】
エラスターゼ:エラスターゼ活性を、N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、19mMの濃度(19mM<<K=89mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したウシ白血球エラスターゼをアッセイ緩衝液中に750nMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[エラスターゼ]=25nM、[N−スクシニル−Ala−Ala−Pro−Val−p−ニトロアニリド]=19mMであった。
【0191】
ウロキナーゼ:ウロキナーゼ活性を、N−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリドを加水分解する能力として評価した。基質溶液を、100mMの濃度(100mM<K=1.2mM)でアッセイ緩衝液中に調製した。最終的なDMSO濃度は4.3%であった。精製したヒト腎臓ウロキナーゼをアッセイ緩衝液中に1.2mMの濃度になるよう希釈した。最終的な試薬濃度は:[ウロキナーゼ]=40nM、[N−CBZ−Val−Gly−Arg−p−ニトロアニリド]=100mMであった。
【0192】
実施例1および2の化合物の結果を、以下の表に示す。
【0193】
【表1】
Figure 2004504305
この結果は、本発明の化合物が強力かつ高度に選択的な、トロンビンのインヒビターであることを示す。
【0194】
ここで本発明を十分に記載してきたが、本発明が、本発明またはその任意の実施形態の範囲に影響することなく、状況、処方物および他のパラメータの広くかつ等価な範囲内で実施され得ることは、当業者に理解される。本明細書で列挙される全ての特許および刊行物は、その全体において、本明細書中で参考として十分に援用される。

Claims (33)

  1. 以下の式Iの化合物:
    Figure 2004504305
    あるいはその溶媒和物、水和物、または薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
    Wは、水素、R、ROCO、RCO、R(CHNHCO、または(RCH(CHNHCOであり、ここでsは0〜4;であり
    は、

    (CHC(R12、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は同じかまたは異なり得る、
    (R)(OR12)CH(CH、ここで、pは1〜4である、
    (R(OR12)C(CH、ここで、pは1〜4である、
    C(R12(CH、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は同じかまたは異なり得、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
    CFC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は同じかまたは異なり得、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
    CHC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は同じかまたは異なり得、ここで、(R12はまた、Cと共にC3〜7シクロアルキルで表される環を形成し得る、
    (RCH(CH、ここで、rは0〜4であり、そして各Rは同じかまたは異なり得、そしてここで、(Rはまた、CHと共にC3〜7シクロアルキル、C7〜12二環式アルキル、C10〜16三環式アルキル、または5員〜7員の単環式もしくは二環式の複素環式環で表される環を形成し得、ここで該複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、O、およびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、
    O(CH、ここで、pは2〜4である、
    (RCF(CH、ここで、rは0〜4であり、そして各Rは同じかまたは異なり得、ここで(Rはまた、Cと共にC3〜7シクロアルキル、C7〜12二環式アルキル、C10〜16三環式アルキル、または5員〜7員の単環式もしくは二環式の複素環式環で表される環を形成し得、ここで該複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、O、およびSからなる群より選択される1〜3個のヘテロ原子を含む、
    Figure 2004504305
    ここで、sは0もしくは1である、または
    CFC(R12であり;
    は、
    フェニル、ナフチル、またはビフェニル、この各々は、非置換であるかまたはC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCF、COOH、CONH、もしくはSONHのうち1つ以上で置換されている、
    5員〜7員の単環式複素環式環または9員〜10員の二環式複素環式環または非複素環式環、ここで該複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、OおよびSからなる群より選択される1〜4個のヘテロ原子を含み、そしてここで、該複素環式環または非複素環式環は、非置換であるかまたはハロゲンもしくはヒドロキシで置換されている、
    1〜7アルキル、ここで該C1〜7アルキルは、非置換であるかまたはヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、C3〜7シクロアルキル、CF、N(CH、−C1〜3アルキルアリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で置換されている、
    CF
    3〜7シクロアルキル、ここで、該C3〜7シクロアルキルは、非置換であるかまたはアリールで置換されている、
    7〜12二環式アルキル、あるいは
    10〜16三環式アルキルであり;
    は、水素、C1〜6アルキル、C3〜7シクロアルキル、C2〜6アルケニル、C2〜6アルキニル、必要に応じて置換されたC6〜10アリール、必要に応じて置換されたC6〜10アラ(C1〜6)アルキル、必要に応じて置換されたヘテロアリール、トリフルオロメチル、ハロゲン、C1〜6ヒドロキシアルキル、シアノ、ニトロ、カルボキサミド、−CO、−CHORまたは−ORであり、ここでRは、各場合において、独立して水素、C1〜6アルキルまたはC3〜7シクロアルキルのうちの1つであり、ここで該アルキル基またはシクロアルキル基は、必要に応じて1つ以上の不飽和を有し得;
    は、水素またはハロゲンであり;
    12は、
    水素、
    フェニル、ナフチル、またはビフェニル、この各々は、非置換であるかまたはC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCF、COOH、もしくはCONHの1つ以上で置換されている、
    5員〜7員の単環式複素環式環または9員〜10員の二環式複素環式環、該複素環式環は、飽和または不飽和であり得、そしてN、OおよびSからなる群から選択される1〜4個のヘテロ原子を含む、
    1〜4アルキル、非置換であるかまたはヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、ヘテロアリール、もしくはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で置換されている、
    CF
    3〜7シクロアルキル、
    7〜12二環式アルキル、あるいは
    10〜16三環式アルキルであり;
    は、水素、C1〜4アルキル、またはC2〜4アルケニルであり;
    Aは、以下
    Figure 2004504305
    のうちの1つであり、R、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アリールオキシ、アラルコキシ、アルコキシカルボニルオキシ、シアノ、または−COであり、ここでRは、アルキル、シクロアルキル、フェニル、ベンジル、
    Figure 2004504305
    であり、ここで、RおよびRは、独立して、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、Rは、水素、C1〜6アルキル、C2〜6アルケニルまたはフェニルであり、そしてRは、アラルキルまたはC1〜6アルキルであり;
    各nは、0〜4、好ましくは0〜2であり;
    各mは、0〜4、好ましくは0〜2であり;そして
    各jは、0〜4、好ましくは0〜2であり;
    ただし、n、m、およびjが全て0ではない、
    化合物。
  2. 請求項1に記載の化合物であって、ここで、
    が、水素、C1〜4アルキル、C3〜7シクロアルキル、またはCFであり;
    mが、0〜2であり;
    nが、0〜2であり;そして
    jが、0〜2であり、ただしn、m、jの全てが0ではない、化合物。
  3. がC1〜4アルキルである、請求項2に記載の化合物。
  4. が水素またはハロゲンである、請求項2に記載の化合物。
  5. WがHまたはRである、請求項4に記載の化合物。
  6. 請求項5に記載の化合物であって、ここで
    が、

    (CHC(R12、ここで、tは0〜3であり、そして各R12は、同じかまたは異なり得る、
    C(R12(CH、ここで、tは0〜3であり、各R12は、同じかまたは異なり得、そしてここで、(R12はまた、これらが結合するCと共に、3員〜7員のシクロアルキル環を形成し得る、
    CHC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は、同じかまたは異なり得、そしてここで、(R12はまた、これらが結合するCと一緒になって、3員〜7員のシクロアルキル環を形成し得る、
    (R)CH(CH、ここで、rは0〜4であり、Rは、同じかまたは異なり得、そしてここで、(Rはまた、これらが結合するCと一緒になって、C3〜7シクロアルキル、C7〜12ビシクロアルキル、C10〜16トリシクロアルキル、またはN、OもしくはSから選択される1〜3個のヘテロ原子を有する5員〜7員の飽和もしくは不飽和の単環式複素環もしくは二環式複素環を形成し得る、
    CFC(R12(CH、ここで、qは0〜2であり、そして各R12は同じかまたは異なり、そしてここで、(R12は、これらが結合するCと一緒になって、3員〜7員のシクロアルキル環を形成し得る、あるいは
    O(CH、ここで、pは2〜4である、
    であり;
    が、
    フェニルまたはナフチル、この各々は、必要に応じてC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、ハロゲン、ヒドロキシ、CF、OCFまたはSONHのうち1つ以上で置換されている、
    5員〜7員の単環式環または9員〜10員の二環式環、ここで、該環は、N、OおよびSから選択される0〜4個のヘテロ原子を有し、飽和または不飽和であり、必要に応じてハロゲンまたはヒドロキシで置換されている、
    ヒドロキシ、COOH、C3〜7シクロアルキル、CF、N(CH、−Cl〜3アルカリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で必要に応じて置換されたC1〜7アルキル、
    CF、あるいは
    必要に応じてアリールで置換されたC3〜7シクロアルキルであり;そして R12は、
    水素、あるいは
    ヒドロキシ、COOH、アミノ、アリール、ヘテロアリール、またはヘテロシクロアルキルのうち1つ以上で必要に応じて置換されたC1〜4アルキルである、化合物。
  7. 請求項6に記載の化合物であって、ここで、
    が、水素、CH、またはCHCHであり;
    が、水素またはクロロであり;そして
    Wが、PhCHCH、(CHC、HOOCCH、CFCH、(CHN(CH、PhCHO(CH、PhCH(CH)、PhCHCH(COOH)、CH(CH、PhCH、H、CH(CH、CHCHCH(CH)CH、(Ph)CHCH、PhCHCH(CH)、PhCH(CH)CH、(CHCH、PhCH(OH)CH、PhC(CHCH、(Ph)CHCHであるか、またはWが、
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    である、化合物。
  8. が水素である、請求項1に記載の化合物。
  9. 請求項1に記載の化合物であって、ここで、R、RおよびRが、独立して、水素、C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、シアノ、または−COのうちの1つであり、ここでRが、各場合において、C1〜4アルキル、C4〜7シクロアルキルまたはベンジルオキシカルボニルである、化合物。
  10. 請求項9に記載の化合物であって、ここで、R、RおよびRが、独立して、水素、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、ヒドロキシ、メトキシ、エトキシ、シアノ、−COCH、−COCHCHまたは−COCHCHCHのうちの1つである、化合物。
  11. 、RおよびRが、各々水素である、請求項10に記載の化合物。
  12. 、RおよびRが、独立して、
    Figure 2004504305
    のうちの1つであり、ここで、R〜Rは、請求項1において規定された通りである、請求項9に記載の化合物。
  13. 請求項12に記載の化合物であって、ここで、
    、RおよびRが、各々水素であり;
    が、メチルであり;そして
    が、ベンジルまたはtert−ブチルである、化合物。
  14. 以下の式IaまたはIb:
    Figure 2004504305
    のうちの1つを有する、請求項1に記載の化合物またはその溶媒和物、水和物、もしくは薬学的に受容可能な塩であって、ここで:
    Wが、請求項1で規定した通りであり;
    が、水素、C1〜3アルキル、ハロゲン、またはC1〜2アルコキシであり;
    が、水素またはハロゲンであり;そして
    n’が、0または1である、
    化合物またはその溶媒和物、水和物、もしくは薬学的に受容可能な塩。
  15. 請求項14に記載の化合物であって、ここで、
    Wが、PhCHCH、(CHC、HOOCCH、CFCH、(CHN(CH、PhCHO(CH、PhCH(CH)、PhCHCH(COOH)、CH(CH、PhCH、H、CH(CH、CHCHCH(CH)CH、(Ph)CHCH、PhCHCH(CH)、PhCH(CH)CH、(CHCH、PhCH(OH)CH、PhC(CHCH、(Ph)CHCHであるか、またはWが、
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    Figure 2004504305
    である、化合物。
  16. 請求項1に記載の化合物であって、以下:
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−(6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−(5−クロロ−6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[5−クロロ−3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[(1−フェニル−シクロブチルメチル)−アミノ]−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−ブチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−[3−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−ピリジン−2−イル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−o−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−m−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,5−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(インダン−2−イルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2−インダン−5−イル−エチルアミノ−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(2−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(4−エチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−プロピルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(3,4−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジアン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフェニル−プロピルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{6−メチル−3−[2−(4−メチル−ナフタレン−1−イル)−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−{3−[2−(2,4−ジクロロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(2−カルバムイミドイル−[1,2]オキサジナン−5−イル)−2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(3−イミノ[1,2,4]オキサジナン−6−イルメチル)−2−(6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−アセトアミド;
    2−(5−クロロ−6−メチル−2−オキソ−3−フェネチルアミノ−2H−ピラジン−1−イル)−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    2−[3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    2−[5−クロロ−3−(2,2−ジフェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{3−[2−(4−メトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[(1−フェニル−シクロブチルメチル)−アミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−1−イル−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−ブチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−[3−(2−ベンゾ[1,3]ジオキソール−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−ピリジン−2−イル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−o−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−m−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−[2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−[2−(3−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ]−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−2−オキソ−3−[2−(4−トリフルオロメチル−フェニル)−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    2−{3−[2−(3,5−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[3−インダン−2−イルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−{3−[2−(3,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[3−(2−インダン−5−イル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    2−{3−[2−(2−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    2−{3−[2−(3,4−ジメトキシ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    2−{3−[2−(4−フルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    2−{3−[2−(4−エチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−フェニル−プロピルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−{3−[2−(3,4−ジメチル−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−3−(2−ナフタレン−2−イル−エチルアミノ)−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;
    2−[3−(2,2−ジフェニル−プロピルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{3−[2−(1H−インドール−3−イル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−{6−メチル−3−[2−(4−メチル−ナフタレン−1−イル)−エチルアミノ]−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−アセトアミド;
    2−{3−[2−(2,4−ジフルオロ−フェニル)−エチルアミノ]−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル}−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド;
    N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−2−[6−メチル−2−オキソ−3−(2−p−トリル−エチルアミノ)−2H−ピラジン−1−イル]−アセトアミド;および
    2−[3−(2,2−ジフルオロ−2−フェニル−エチルアミノ)−6−メチル−2−オキソ−2H−ピラジン−1−イル]−N−(3−イミノ−[1,2,4]オキサジアジナン−6−イルメチル)−アセトアミド、
    のうちの1つである化合物、ならびにその薬学的に受容可能な塩。
  17. が、放射性原子を含む、請求項1に記載の化合物。
  18. 前記放射性原子が、I−125、I−131およびI−123から選択される放射性ヨウ素原子である、請求項17に記載の化合物。
  19. 請求項1に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
  20. 請求項14に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
  21. 請求項16に記載の化合物および薬学的に受容可能なキャリアを含む、薬学的組成物。
  22. プロテアーゼを阻害する方法であって、該方法は、該プロテアーゼを、請求項1に記載の化合物と接触させる工程を包含する、方法。
  23. 前記プロテアーゼが、白血球好中球エラスターゼ、キモトリプシン、トリプシン、膵臓エラスターゼ、カテプシンG、トロンビン、第Xa因子、サーモリシン、またはペプシンである、請求項22に記載の方法。
  24. 前記プロテアーゼがトロンビンである、請求項22に記載の方法。
  25. 表面の血栓形成性を減少する方法であって、該方法は、請求項1に記載の化合物を、該表面にコーティング、包埋、吸着、または共有結合させる工程を包含する、方法。
  26. 哺乳動物における異常なタンパク分解を処置する方法であって、該方法は、該哺乳動物に請求項1に記載の化合物を投与する工程を包含する、方法。
  27. 哺乳動物における、虚血、ウイルス感染、発作、癌、再狭窄、心筋梗塞、敗血症性ショックの間に生じる播種性筋肉内凝血異常、不安定狭心症、外傷によって引き起こされる播種性筋肉内凝血異常、冠状動脈バイパス、股関節部置換、血栓崩壊治療、敗血症、血液透析、成人呼吸促進症候群、慢性関節リウマチ、潰瘍性大腸炎、硬化、転移、化学療法の間の凝固能亢進、アルツハイマー病、ダウン症候群、眼におけるフィブリン形成、創傷治癒、または炎症に関連する血栓症を処置する方法であって、該方法は、該哺乳動物に、請求項1に記載の化合物を投与する工程を包含する、方法。
  28. 哺乳動物における血液凝固を減少する方法であって、該方法は、該哺乳動物に、請求項1に記載の化合物を投与する工程を包含する、方法。
  29. 哺乳動物中のトロンビンを検出する方法であって、該方法は、以下:
    (a)該哺乳動物に請求項17に記載の化合物を投与する工程;および
    (b)該トロンビンに結合した該化合物を検出する工程、
    を包含する、方法。
  30. 前記表面がステントである、請求項25に記載の方法。
  31. 約0.1mg〜約500mgの請求項1に記載の化合物を含む、薬学的投薬形態。
  32. 非経口投与または経口投与に適応した、請求項31に記載の投薬形態。
  33. 請求項1に記載の化合物を調製するためのプロセスであって、該プロセスは、以下:
    以下の式:
    Figure 2004504305
    の化合物またはその塩を、以下の式IIの化合物:
    Figure 2004504305
    と縮合またはカップリングする工程を包含し、ここで、W、R、R、R、R、R、R、n、mおよびjは、請求項1で規定した通りである、プロセス。
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