JP2004504044A - ペットの皮膚および皮を改善するための食餌性脂質 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、動物の表皮中に存在する抗菌性脂肪酸のレベルを調節してペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持することを目的とした食物組成物を調製する際の食餌性脂質原料の使用に関する。本発明はまたペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善するための方法、並びにそれについてのペットフード処方に関する。
【0002】
本発明の背景
皮膚は体の外部境界であり、生体と環境の間のバリアとして重要な役割を果たしている。皮膚の最も重要な機能の一つは水および水溶性化合物を当該身体から流出または身体への進入をさせないことである。皮膚のバリア機能が損なわれると、例えば皮膚感染、炎症、かゆみなどをより起こしやすくなる。
【0003】
当該皮膚の当該バリア機能の多くは、表皮のより外層である、角質層が備えている。その角質層は主にケラチノサイトの層からなり、ケラチノサイトは表面に向かって進みながら生命を失って脱落していく。角質層はケラチノサイト間の接着状態の維持を補助する脂質を含有し、表皮の防水性を確保している。
【0004】
普通の状態であれば当該皮膚のバリア機能は適切であるが、生理的、環境的または病理的な状態の変化により充分でなくなる状況が幾つかある。当該皮膚は通常皮膚脂質:トリグリセリド、コレステロールとコレステロールエステル、セラミドの合成を増やすことでそれらの状況に対応している(Grubauerほか、1987、Journal of Lipid Research 1987;28(6):746〜752)。この工程で約48時間後には皮膚は適切な保護のレベルまで達することができる。
【0005】
栄養は皮膚バリア機能に影響を与えているようである。例えば、国際特許出願WO 9856263ではペットの皮膚の質および皮の状態の改善用にリノール酸および亜鉛の組合せを開示している。
【0006】
栄養が皮膚に影響するだろうという他の態様は、例えば脂肪酸のα−リノレン酸のような脂肪酸が皮膚での炎症反応の発生を防ぐことによる(Vaughn DMほか,1994,Vet.Dermatol.5:163〜173)。
【0007】
皮膚脂質、より詳しくは遊離脂肪酸がグラム陽性病原菌に対して抗菌性であり得ることが知られている(Bibel D.J.他,1989,J.Invest.Dermatol.,92,632〜638)。特に、パルミトレイン酸およびラウリン酸は生体外(インビトロ)研究にて、普通の皮膚病原体に対するその抗菌活性が知られている。実際に、ラウリン酸、パルミトレイン酸またはリノール酸は生体外で、Pneumococci、Streptococcus、Corynebacteria、Micrococci、Candida、Staphylococcus aureusなどの数種の皮膚病原体に対して阻害性を示した(Kabara他,1972,Antimicro.Agents and Chemo.,2,23〜28および,1978,J.Soc.Cosmet.Chem.,29,733〜741)。
【0008】
しかしながら、病原体成長に対して防護を増加するために栄養的に誘導したそのような脂肪酸の濃度増加、即ち当該表皮または当該皮膚において栄養により抗菌性脂肪酸のレベルを増加させることの効果についてのデータはない。
【0009】
本発明の概要
従って、一つの態様では本発明は皮膚の病原体および微生物相が生成する臭気の増大を防止または制御して、ペットでの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持するのを目的とした食物組成物を調製するための食餌性脂質原料の使用に関する。
【0010】
幾つかの食餌性脂質は、特に例えば動物の表皮において生物が利用可能な抗菌性脂肪酸の増大を誘導して皮膚脂質の組成および表皮脂肪酸の含有量を調節する能力を有し、それによりペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善するということを驚くことに見出した。
【0011】
好ましいことに、本発明による食餌性脂質原料は動物の表皮に存在する抗菌性脂肪酸のラウリン酸およびパルミトレイン酸のレベルを改善することができる。これらの脂肪酸は、例えばStaphylococcus aureus、Staphylococcus intermediusまたはMalassezia pachydermatisのような皮膚の病原体に対し活性がある。
【0012】
食餌性脂肪酸は植物源由来であってもよい。それらは少なくとも食餌性パルミトレイン酸を、より好ましくはラウリン酸、リノレイン酸、アルファ−またはガンマ−リノレン酸のような他の食餌性脂肪酸との組み合わせで含む食用油脂の混合の形状または食用油脂を含有する食物であることが好ましい。
【0013】
好ましい実施形態では、当該食餌性脂肪酸は動物の表皮に抗菌性脂肪酸を少なくとも5%のレベル、より好ましくは表皮パルミトレイン酸が少なくとも5%に達するのに充分な量で用いられる。
【0014】
従って、食餌性脂肪酸の脂肪原料は食餌性パルミトレイン酸を全脂肪酸の乾燥重量に基づき少なくとも2.5重量%、好ましくは全食餌性脂肪酸の約3から10%の量を含有することができる。
【0015】
食餌性脂肪酸の原料も少なくとも食餌性パルミトレイン酸およびラウリン酸の混合物からなることができる。かくして全脂肪酸の乾燥重量に基づき少なくとも重量で約10%の食餌性ラウリン酸との組合せで食餌性パルミトレイン酸は少なくとも0.2%の量で使用することができる。表皮のパルミトレイン酸に対するこの混合物の相乗作用は実施例2で示されている。この混合物は表皮のラウリン酸を増加させて表皮脂肪酸の約3.0%までにすることもできる。
【0016】
更なる態様では、本発明は皮膚脂質の組成および表皮の抗菌性脂肪酸含量を調節する能力を有する食餌性脂質の原料を少なくとも含むペットフード処方をペットに与える工程を含む、ペットにおける皮膚の健康および/または皮の質を改善するための方法を提供する。
【0017】
当該特許は更に、表皮における抗菌性脂肪酸の含量を調節する能力を有する食餌性脂質の原料を少なくとも含むペットフードをペットに与える工程を含む、ペットの体表面の臭いおよび/または皮の臭気を低減するための方法を提供する。
【0018】
食餌性脂質の原料は好ましくは上記した通りである。
【0019】
本方法は、体表面および皮臭気の発生の原因となる皮膚病原体および微生物相の発育を防止することでペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持することができる。
【0020】
他の態様では、当該発明は皮膚脂質の組成および表皮抗菌性脂肪酸含量を調節する能力のために選択した食餌性脂質の原料を含むペットフードの処方を提供する。
【0021】
当該ペットフード処方は好ましくは完全で、栄養的にバランスがとれたペットフードである。或いは、それは補助食品または主食または軽食に付け加える添加物であってもよい。
【0022】
当該ペットフード処方はこうして体表面および皮の臭気を発生する原因となる皮膚病原体および微生物相の成長を阻止することができる脂質薬剤を含む。
【0023】
実施形態では、当該ペットフード処方はまた皮膚の健康を改善または維持するのに充分な量のリノール酸、α−およびγ−リノレン酸を含有してもよい。
【0024】
発明の詳細な説明
本発明は、皮膚病原体の発育および微生物相生成の臭気を防止または調節することによりペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持することを意図した食物組成物を調製するための食餌性脂質原料の使用を提供する。
【0025】
意外にもある種の食餌性脂質が動物の表皮に生物が利用できる抗菌性脂肪酸の増加を誘導する能力を有し、一方皮膚の適切なバリア機能も維持させる能力があることを見出した。一般的に、これらはC:10からC:18を有する活性脂肪酸である。これら表皮中の抗菌性脂肪酸は好ましくはパルミトレイン酸およびラウリン酸である。同時に、皮膚バリア機能および浸透性(リノール酸)の役割を伴う脂肪酸の表皮でのレベルのみならず抗炎症活性を伴う脂肪酸(α−リノレン酸およびγ−リノレン酸)も増加する。
本発明による食餌性脂質の原料は、特に動物の表皮および表皮分泌物中の抗菌性脂肪酸であるラウリル酸およびパルミトレイン酸のレベルを改善または調節することができる。これらの脂肪酸は、例えばStaphylococcus aureus、Staphylococcus intermediusまたはMalassezia pachydermatisのような皮膚病原体に対して活性である。
【0026】
食餌性脂質はいずれの適した原料から、好ましくは植物性原料から由来する。食餌性脂質の原料は、少なくともパルミトレイン酸のような食餌性脂肪酸を、より好ましくはラウリン酸、リノール酸、アルファ−またはガンマ−リノレン酸などの他の食餌性脂肪酸との組合せで含む食用油脂の混合物またはそれらの食用油脂を含有する食物であることができる。
【0027】
好ましい実施形態では、食餌性脂肪酸は動物の表皮にある抗菌性脂肪酸を少なくとも5%、より好ましくは少なくとも表皮パルミトレイン酸が5%のレベルに達成するのに充分な量で用いる。
【0028】
従って、食餌性脂肪酸の原料は全食餌性脂肪酸の乾燥重量に基づいて少なくとも2.5重量%の量、好ましくは全食餌性脂肪酸の約3%から10%の食餌性パルミトレイン酸を少なくとも含有することができる。
【0029】
食餌性脂肪酸の原料は少なくともパルミトレイン酸およびラウリン酸の混合物からなっていてもよい。最終製品のパーセントで表すと、食餌性パルミトレイン酸は少なくとも0.02%の量を、少なくとも約1.0%の食餌性ラウリン酸と組み合わせて使用することができる。当該混合物は少なくとも1.0%のリノール酸を含有することもできる。表皮パルミトレイン酸に対する本混合物の相乗効果は実施例2に示した。本混合物は表皮のラウリン酸を、表皮脂肪酸の約3.0%まで増加させることもできる。
【0030】
当該脂肪酸組成は、最適(n−6)/(n−3)比が約7から15を供するように更に調整される。
【0031】
食餌性パルミトレイン酸は獣脂(羊肉、牛肉)、家禽(例えば鶏、アヒル)を原料にできるが、適している植物源からでもよい。微生物培養、例えば酵母または酵母脂質を原料とすることもできる。
【0032】
食餌性ラウリン酸は例えばココナッツ油、ババスーヤシ油、コフネヤシ油、ムルムル油脂、パーム核油またはツーカム油を原料として得られる。
【0033】
本発明による食餌性脂質またはこれらの脂質を含有する食物の経口投与は表皮中の抗菌性脂肪酸であるラウリン酸およびパルミトレイン酸のレベルを増加させるであろう。これは皮膚病原体、例えばStaphylococcus aureus、Staphylococcus intermedius、Malassezia pachydermatisによる感染に対して抵抗する皮膚の適応性を向上させるであろう。
【0034】
更なる態様では、本発明は皮膚脂質の組成および表皮脂肪酸含量を調節することができる食餌性脂質の原料を少なくとも含むペットフード処方をペットに与える工程を含む、ペットの皮膚の健康および/または皮の質を維持または改善するための方法を提供する。
【0035】
当該方法は体表面および皮の臭気を生成する原因となる皮膚病原体および微生物相の生育の阻害または防止を含むことができる。
【0036】
食餌性脂質の原料は上記の利益を提供するように選択される。
【0037】
有益な効果を得るために当該ペットが食べるペットフード処方の量は、当該ペットの大きさ、ペットの種類および当該ペットの年齢に依存するであろう。しかしながら、当該ペットフード中に存在する濃度は乾燥重量に基づきパルミトレイン酸約0.4%または約0.10g/100kcalがより好ましく用いられる。また、当該ペットフードでの濃度は乾燥重量に基づいて約0.05%のパルミトレイン酸と1.0%の食餌性ラウリン酸との組合せがより好ましく使用される。
【0038】
更に、本発明は皮膚脂質の組成および表皮の抗菌性脂肪酸含量を調節するそれらの能力で選択した食餌性脂質の原料を含むペットフード処方を提供する。
【0039】
好ましくは、食餌性脂質のは原料は体表面および皮の臭気を発生する原因である皮膚病原体および微生物相の生育を防止または少なくとも阻害することができるものである。
【0040】
当該ペットフード処方は好ましくは完全で、栄養的にバランスがとれたペットフードである。それはペット用の補助食品または医薬品組成物の形態でもあり得る。
【0041】
本発明による栄養的に完全なペットフード処方はいかなる形態、例えば粉末、乾燥穀物粒またはペレットか他の乾燥形態、押出した形態、肉塊またはローフまたはプディングのような半湿性または湿潤形態でよい。これは冷蔵または保存安定性製品として供されるであろう。
【0042】
本ペットフードは従来の方法により生産することができる。この食品には澱粉原料、蛋白質原料および脂質原料のいずれの一つ以上を含むことができ、脂質原料は部分的または全体的に上記の脂肪混合物から構成される。
【0043】
適している澱粉原料は、例えばトウモロコシ、米、小麦、大麦、燕麦、大豆およびそれらの混合物のような穀粒および豆果である。
【0044】
適している蛋白質原料はいずれか適した動物また植物蛋白質原料から選択することができる;例えば肉および肉粉、家禽粉、魚粉、大豆蛋白質濃縮物、乳蛋白質、グルテンなどである。年を取った動物に対しては、蛋白質原料が高品質の蛋白質を含有することが好ましい。
【0045】
適している脂質原料には肉、動物性脂肪および植物性脂肪、並びに油性の穀粒および豆が含まれる。
【0046】
澱粉、蛋白質および脂質原料の選択は動物の栄養要求性、嗜好性理由および生産される製品のタイプにより殆ど決定されるであろう。年を取ったペットには、当該ペットフードは好ましくはより若いペットに対するペットフードより脂肪は比例して少ない方がよい。更に、澱粉原料は米、大麦、小麦およびトウモロコシの一つ以上を含むことができる。
【0047】
当該ペットフードは場合によりプレバイオティック、プロバイオティック微生物または例えば長鎖脂肪酸のような他の活性薬剤も含有してもよい。ペットフード中のプレバイオティックの量は好ましくは10重量%未満である。例えば、プレバイオティックはペットフードの約0.1重量%から約5重量%を含むことができる。当該プレバイオティックの原料としてチコリを使用するペットフードでは、当該チコリは当該飼料混合物の約0.5重量%から約10重量%をなすように含ませることができる;より好ましくは約1重量%から約5重量%である。
【0048】
プロバイオティック微生物を用いる場合、当該ペットフードは好ましくは当該ペットフードのグラム当たり約104から約1010個のプロバイオティック微生物の細胞を含有する;より好ましくはグラム当たり約106から約108個のプロバイオティック微生物の細胞である。当該ペットフードはプロバイオティック微生物の混合物を約0.5重量%から約20重量%を含有することができる:好ましくは約1重量%から約6重量%;例えば約3重量%から約6重量%である。
【0049】
適した長鎖脂肪酸にはリノール酸、アルファ−リノレン酸、ガンマ−リノレン酸、エイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸が含まれる。魚油がエイコサペンタエン酸およびドコサヘキサエン酸の適した原料である。ルリジサ油、クロフサスグリ実油(blackcurrent seed oil)およびマツヨイグサ油(evening primrose oil)がガンマ−リノレン酸の適した原料である。紅花油、ヒマワリ油、とうもろこし油および大豆油はリノール酸の適した原料である。
【0050】
必要であれば、当該ペットフードにミネラルおよびビタミンを補うことでそれは栄養的に完全となる。更に、種々の他の成分、例えば砂糖、塩、香味料、調味料、風味剤などを望みによってペットフードへ組み込むこともできる。
【0051】
ドライペットフードについての適したプロセスは押出し調理であるが、焼いたり他の適したプロセスを用いてもよい。押出し調理の場合、当該ドライペットフードは通常穀粒の形で提供される。プレバイオティックを用いる場合、当該プレバイオティックは加工処理する前にドライペットフードの他の成分と混合しておくのがよい。適したプロセスは欧州特許出願第0850569に記載されている;参照することによりその開示は援用してある。プロバイオティック微生物を用いる場合は、当該微生物は好ましくは当該ドライペットフードに被覆するか中に入れる。適したプロセスは欧州特許出願第0862863に記載されている;参照することによりその開示は援用してある。
【0052】
ウエットフードに関し、米国特許第4,781,939および5,132,137に記載されたプロセスは模擬肉製品を製造するのに用いてもよい。これらの特許の開示は参照することにより援用してある。肉塊タイプ製品の製造には他の操作手順もまた使用してもよい;例えば蒸気オーブン中での調理である。その代わりとして、ローフタイプ製品は肉乳化物を製造するのに適した肉材料を乳化し、適切なゲル化剤を加え、当該肉乳化物を加熱してから缶または他の容器に入れて製造することができる。
【0053】
当該ペットが消費して良い効果を得るためのペットフードの量は当該ペットの大きさ、ペットの種類およびペットの年齢に依存するだろう。しかしながら、ペットフードにおける濃度は、乾燥重量に基づき0.4重量%のパルミトレイン酸または100カロリー当たり0.1gのパルミトレイン酸がより好ましく使用されている。また、乾燥重量に基づき約0.05重量%のパルミトレイン酸を1.0%の食餌性ラウリン酸と組合せる当該ペットフード中の濃度がより好ましく使用される。
【0054】
食餌性脂肪酸の効果を表皮脂肪酸および皮膚バリア機能を生体試験で評価した。表皮における抗菌性脂肪酸のレベルは食餌により操作できる。
【0055】
最後の態様では、本発明によるペットフード処方は皮膚の健康を改善または維持するのに充分な量のリノール酸、α−およびγ−リノレン酸も含有する。食餌性リノール酸の適した原料はヒマワリ油または大豆油であってもよい。
【0056】
以下の例は例示的のみに示したもので本出願の主題を制限していると解釈すべきものではない。全てのパーセントは他に述べなければ重量で示している。
【0057】
【実施例】
例1:生体外での脂肪酸の抗菌性、最小阻止濃度(MIC)測定
【0058】
Staphylococcus aureus,Staphylococcus intermediusおよびMalassezia pachydermatis株の脂肪酸への感受性の定量的測定用として比色法を開発した。本方法はHogan,J.S.,他,1987,J.Dairy,Sci.,70,927〜934およびTiballi,R.N.他,1995,J.Clin.Microbiol.,33(4),915〜917に記述された検定法に基づいている。
【0059】
本研究で使用した微生物はStaphylococcus aureus FSM 51,52,84(食品単離物),ATCC 6538,Staphylococcus intermedius BCCM(商標)/LMG 9079,13351およびMalassezia pachydermatis ATCC 14522であった。Staphylococcus株はLab−Lemcoブロス(LLブロス,Oxoid CM15)中にて30℃で18〜20時間生育させ、Malasseziaは液体Dixon培地(30gの麦芽抽出物,20gのOxbile,15gの寒天,5gの菌ペプトン,2.5gのモノオレイン酸グリセロール,10mlのTween(商標)40,pH=5.4±0.2)の中にて30℃で5日間培養した。生理的食塩水(Oxoid,BR53)で洗浄した後、細胞ペレットは0.15%寒天(w/v)を補ったLLブロス中に再懸濁させた。
【0060】
パルミトレイン酸、ラウリン酸およびオレイン酸(NU−CHECK−PREP,Inc,DKのそれぞれU−40−A,N−12−A,U−46−A)の最小阻止濃度(MIC)は、生育の指示薬として酸化還元色素であるAlamarBlue(商標)(Interchim,Fr)を用いたミクロ力価プレート検定法で検討した。各プレートには以下のような試験微生物を各々供給した:一つの段、0.15%の寒天で補った110μlの滅菌LLブロス(陰性対照)、一つの段、0.15%の寒天と10μlの試験微生物を補った100μlの滅菌LLブロス(陽性対照)、他の段、試験用脂肪酸の連続的な2倍希釈物(0.15%の寒天で補ったLLブロス中に希釈)100μlに10μlの微生物を加えた(103〜104細胞/mlの最終濃度)。プレートを循環空気中30℃でインキュベートし、Staphylococcus株およびMalasseziaにつきそれぞれ24時間目および4〜5日目に試験をした。インキュベーション期間後、25μlのAlamarBlue(商標)溶液(10mMリン酸緩衝生理食塩水0.05%Tween 20,Sigma P3563で1/4に希釈)を各穴(ウェル)に添加した。30℃にて2時間(Staphylococcus)および1日(Malassezia)の二回目のインキュベーション、青色(生育なし)から桃色(生育)への色彩変化を観察して目で終点を決定した。MICは生育なし(何らの色変化)を示す脂肪酸の最も低い濃度と定義づけた。
【0061】
表 1:AlamarBlue(商標)を用いた発色法により4種類のS.aureus株、2種類のS.intermedius株および1種類のM.pachydermatis株についてのMIC範囲。
【0062】
例2:食餌性脂肪酸の表皮脂肪酸および皮膚バリア機能への効果についての生体試験
【0063】
材料および方法
動物モデル
生体(インビボ)動物モデルは、全脂質の一定レベルで種々の油混合物にて栄養価を向上させた飼料で飼育したヌードマウスとした。ヌードマウスは毛がなく、生物物理的パラメータを測定する際に皮膚を容易に取り扱うことができるので選択した。更に主な皮膚脂質の組成は、セラミド組成に幾らかの相違が存在するものの、ヒトの皮膚脂質組成と類似している(Vicanova他,Arch.Dermatol.Res.,1999,291:405〜412)。
【0064】
プロトコルおよび飼料
離乳期のヌードマウス(Iffa−Credo,L’Arbresle,フランス)を免疫不全マウス用の標準放射線処理飼料(UAR R03,UAR,Villemoisson,フランス)で4連続日飼育した。マウスは動物施設の特別域に収容して可能性ある病原体への曝露を最小限に保った。室は26±1℃の温度および相対湿度45±5%に維持した。マウスはそれから体重に応じて各11匹のマウスからなる6実験群に割り当てた。マウスは35日間当該実験飼料および水道水に随意に接近できるようにした。これらの飼料はヌードマウス用の市販の飼料(KLiba 2049,Kliba,Kaiseraugst,スイス)に基づき,脂肪11重量%を供するように調整した。これらの飼料の全脂肪含量はネスレ(Nestle)が供給した脂肪混合物の形態で供され、基本的飼料に添加した。
【0065】
対照食餌の原料は獣脂であった。他の原料はリノール酸と同様に関与可能性のある他の脂肪酸:α−リノレン酸、γ−リノレン酸および生体外で抗菌活性が知られている脂肪酸(ラウリン酸およびパルミトレイン酸)の種々な量を含有するように処方した。これらの食餌はまず放射線照射した。当該原料および当該食餌の脂肪酸一覧表を、放射線照射後に定量して表2に示す。
【0066】
表2
表 2:食餌組成(g/個々の脂肪酸を除いた100g:g/脂肪酸100g)。値は、(a):NRC/QSの分析および(b):NRC/Nの分析を除けば製造業者が供したものである。Ta.:獣脂、Su.:ヒマワリ油、Ma.:マカダミア油、Co.:ココナッツ油。
【0067】
これらの飼料を4週間与え、最後に皮膚の生物物理的パラメータを測定した:pH、水和作用、経皮水分損失(TEWL)。試験後の皮膚バリア機能再生の動的試験も試験した。5週の試験期間の最後にマウスを屠殺し、表皮脂肪酸をガスクロマトグラフィーで測定した。
【0068】
経皮水分損失
基礎的経皮水分損失を、通常の6mmのプローブを用いたTEWAメーターTM 210(Courage&Khazakaより)を使って30日後に測定した。
【0069】
試料採取
マウスは試験開始後35および36日目に屠殺した。皮膚を手足および頭を除いては全体を試料採取した。皮膚は約3mlのトリプシン−EDTA溶液(HBSS中にトリプシンEDTA,0.05%トリプシン 0.53mMEDTA4Na,カタログ番号25300−054,GIBCO BRL Grand Island NY)を含有するガラス製ペトリ皿に真皮面を下にして張り付けた。皮膚試料は4℃で一夜放置し、真皮は手で削り落とした。当該表皮を−40℃で冷凍し、凍結乾燥し、分析まで−20℃で保存した。
【0070】
分析方法
表皮脂質は凍結乾燥試料約100mgから2:1のクロロホルム/メタノール溶媒で抽出、0.9%のKCl溶液で洗浄し、脂肪酸をHCl/メタノールによる直接エステル交換後に内部標準としてC23:0を用いて定量した。
【0071】
統計
明記するときを除き、群間差異の検出は分散分析(ANOVA)で行い、群間の差異はTukey試験を用いて試験を行った。2つの群のみを比較するとき、古典的t検定を用いた。有意のレベルは0.05であった。
【0072】
結果
有意な処理効果が表皮脂肪酸において見出されたと共に有意な差異が群間に見られた(表3)。
表 3:種々の油混合物(脂肪酸の%、平均±SD、n=10)で栄養的に向上させた食餌で飼育したヌードマウスにおける重要な表皮脂肪酸。種々の文字の書き込みを共有する値はp=0.05で統計的に有意差ありである。<LD:検出限界より小(<0.1%に相当し、平均<0.5%)。Ta.:獣脂、Su.:ヒマワリ油、Ma.:マカダミア油、Flax:亜麻種子油、Co.:ココナッツ油。
【0073】
表皮の抗菌性脂肪酸組成
表皮のパルミトレイン酸濃度は食餌レベルに依存し、脂肪酸の6%まで上昇することができることが意外なことに見出された(表3)。獣脂、ココナッツおよびマカダミア油(獣脂群、獣脂/ヒマワリ/ココナッツ油群および獣脂/ヒマワリ/マカダミア群)で飼育したマウス群は最も高いパルミトレイン酸濃度を有していた。食餌および表皮のパルミトレイン酸間の関係を図1に示した。ラウリン酸が存在しないとき、表皮のパルミトレイン酸は食餌含量の関数として上昇し、食餌性脂肪酸の約4%でプラトーに達し、その場合食餌の0.45%に相当する。しかしながら獣脂/ヒマワリ/ココナッツ食餌では、パルミトレイン酸濃度が5.5%となり、そのパルミトレイン酸含量のみから期待できるより相当高くなるので、食餌性ラウリン酸との相互作用が明らかである(図における外れている値)。これはラウリン酸がパルミトレイン酸と相乗効果を持ち、表皮におけるパルミトレイン酸の含有量を高めるということを示している。この明らかなラウリン酸のパルミトレイン酸に対する相乗効果は、ラウリン酸がパルミトレイン酸の前駆体であるからか、或いはラウリン酸がパルミトレイン酸のβ酸化経路による分解生成物の一つであるのでラウリン酸の分解を防いでいるのかのどちらかによるものであろう。
【0074】
獣脂(20%)ココナッツ油(60%)ヒマワリ油(20%)混合物を与えると、表皮のラウリン酸につき顕著な変化が見られ、およその検出限界から表皮脂肪酸の3.2%まで増加した。
【0075】
その結果、表皮におけるパルミトレイン酸およびラウリン酸のレベルは食餌手段により増加させることができた。両脂肪酸は生体外実験で、例えばstaphylococcus aureus、staphylococcus intermediusおよびmalassezia pachydermatisに対する強力な殺菌剤であることが示されている。そこで、表皮または皮脂の抗菌性脂肪酸組成の改質により日和見性病原体の発育に対して保護増強の可能性がある。最も活性な脂肪酸はC10:0(カプリン酸)、C12:0(ラウリン酸)、C14:0(ミリスチン酸)、C16:1(パルミトレイン酸)、C18:2n−6(リノール酸)およびC18:3n−3(α−リノレン酸)であることは広く受け入れられている(Puhvel他,1970;Kabara他,1972;Ko他,1978;Galbraith他,1971)。幾つかの脂肪酸は一般的に顕著な抗菌性活性を呈さず、却って細菌の成長を助けることもある。オレイン酸がこれに当たる。
【0076】
食餌性脂肪酸の表皮リノール酸への効果
食餌中のリノール酸のレベルが表皮中のリノール酸レベルを決定し、二つの極端な群間では3倍近くの差があることが見出された(表3)。これはマウス必要量からその6倍量までの摂取量の範囲にわたることが見られた。国際的に知られているヒトでのリノール酸の必要量は全食事カロリーの1〜2%で、ラットおよびマウスでは重量/重量基準で0.68%である(National Academy of Sciences.Recomended Dietary Allowances,10th版。National Academy of Sciences,Washintong,1989;National Research Counsil. Nutrient requirement of laboratory animals,4th改訂版,Academy Press,Washington,1995)。ペットフード中のリノール酸の最小AAFCOレベルは、重量/重量基準でネコでは0.5%であり、イヌでは1.0%である。
【0077】
他の脂肪酸への食餌の効果
α−およびγ−リノレン酸の濃度は食餌手段でも増加させることができ、その場合少なくとも10のファクターで増加させることができる(表3)。その研究では前炎症性チャレンジは含まれていないが、γ−リノレン酸のレベル上昇はアトピー性湿疹の徴候(Horrobin,DF.,Am.J.Clin.Nutr.2000;71(1補遺):367S〜372S)、遅延型感作性チャレンジ後のプログラスタンジンE2産生(Wu D.他,Am.J.Clin.Nutr.1999;70(4):536〜543)および放射線誘発炎症(Hopewell JW.他,Br.J.Cancer 1993;68(1):1〜7)を低減する助けはできたが、600mg/日のγ−リノレン酸補給24週間のヒトにおける試験では手の皮膚炎を顕著に改善することはなかった(Whitaker DK他,Dermatology 1996;193(2):115〜120)。他の表皮γ−リノレン酸増加の可能性ある応用は、局所塗布で5α−レダクターゼの阻害ができ(Liang T.他,J.Invest.Dermatol.1997;109(2):152〜157)、幾つかのアンドロゲン依存性皮膚障害の発現を低減させた。しかし、経口投与での効果は確認の必要があるだろう。
【0078】
生物物理的パラメータ
処置間における統計的に有意な差は基礎的TEWLについても見出せなかった。これは皮膚バリア機能が全てのこれら脂肪混合物によっても適当なレベルに維持されたことを意味している。これはパルミトレイン酸およびラウリン酸の適当なレベルを、リノール酸、α−とγ−リノレン酸のような他の脂肪酸と共に含有する脂肪混合物が、特にペット用の食べ物などの食物に付加物として処方できることを裏づけている。
表 4:様々な油混合物の食餌で飼育したヌードマウスにおける生物物理的パラメータの基礎値。n=11での平均±SD。Ta.:獣脂、Su.:ヒマワリ油、Ma.:マカダミア油、Co.:ココナッツ油、Fl:亜麻種子油
【0079】
例3:ドライドッグフード
飼料混合物は約58重量%のトウモロコシ、約5.5重量%のトウモロコシグルテン、約22重量%の鶏肉、10%の、60%獣脂、25%ヒマワリ油、15%ココナッツ油からなる食餌性脂肪酸、および残りが食塩、ビタミンと無機物から構成されている。
【0080】
当該飼料混合物を前処理装置に供給し、加湿する。そして加湿した飼料は押出調理器に供給し、ゼラチン状にする。押出機から出た当該ゼラチン化母体を金型に通して押出す。当該押出物をイヌに与えるのに適した小片に切断し、約110℃で約20分間乾燥し、冷却してペレット状とする。
【0081】
当業者にとっては、脂肪混合物または使用した油脂の一部または全体は、例えば被覆のような後の段階で加えることができるのは明らかである。
【0082】
かくして本ペットフードはペットに、最終製品の重量で約0.5%のパルミトレイン酸および約0.01%の食餌性ラウリン酸を、約1.8%のリノール酸と共に供することになる。本ドライドッグフードは試験基準で飼育したイヌの皮膚の健康および皮の質を維持するのに役立つことが判った。
【0083】
例4
食餌性脂肪酸の混合物が40%牛脂、20%ヒマワリ油、30%ココナッツ油および10%亜麻種子油からなることを除いて、例3の如くペットフードを調製した。これで本ペットフードはペットに約1.3%食餌性ラウリン酸および約0.33%パルミトレイン酸の量を供する。リノール酸の量は約1.5%である。これは更にネコに合った嗜好増進剤を含んでいる。
【0084】
本処方を12週間飼育試験で与えられたネコは、食餌性脂肪酸混合物なしの食餌を当てられた対照群と比較したとき、目だったツヤおよび全体の皮膚および皮の改善が見られた。
【図面の簡単な説明】
【図1】
図1:種々な油混合物入りの食餌で飼育したヌードマウスにおける食餌性と表皮のパルミトレイン酸(両方共脂肪酸の%で表した)の関係。各点は平均値(n=10)である。平均±SD,n=10。
Claims (23)
- 体表面と皮の臭気の発生の原因となる皮膚病原体および微生物相の生育を防止または調節してペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持することを目的とした食物組成物を調製するための、食餌性脂質原料の使用。
- 当該原料は皮膚脂質の組成物および抗菌性表皮脂肪酸の含有量を調節する能力で選択される、請求項1記載の使用。
- 当該原料は少なくとも食餌性パルミトレイン酸を単独で、またはラウリン酸、リノール酸、アルファ−またはガンマ−リノレン酸との組合せで含んでいる食用油脂の混合物又はその食用油脂を含有する食物である、請求項1から2の中の1つに記載の使用。
- 当該食餌性脂質が植物性源由来である、請求項1から3の中の1つに記載の使用。
- 当該食餌性脂質は表皮の抗菌性脂肪酸が少なくとも5%のレベルに達するのに充分な量で使用される、請求項1から4に記載の使用。
- 動物の表皮の中のパルミトレイン酸含有量を少なくとも約5%まで増加させる、請求項1から5の中の1つに記載の使用。
- 食餌性脂肪の原料は全脂肪酸の乾燥重量に基づいて少なくとも2.5重量%のパルミトレイン酸を含有する、請求項1から6の1つに記載の使用。
- 食餌性の原料は最終製品のパーセントとして少なくとも食餌性ラウリン酸1.0%との組合せで食餌性パルミトレイン酸を少なくとも0.02%を含有する、請求項1から7の中の1つに記載の使用。
- 表皮中の抗菌性脂肪酸の含有量を調製する能力を有する食餌性脂質の原料を少なくとも含んでいるペットフード処方をペットに与える工程を含む、ペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善するための方法。
- 表皮中の抗菌性脂肪酸の含有量を調節する能力を有する食餌性脂質の原料を少なくとも含むペットフード処方をペットに与える工程を含む、ペットの体表面の臭いおよび/または皮の臭気を低減させる方法。
- 身体表面および皮の臭気の発生の原因となる皮膚の病原体および微生物相の生育を防止してペットにおける皮膚の健康および/または皮の質を改善する、請求項9記載の方法。
- 当該原料が少なくとも食餌性のパルミトレイン酸を、単独で、またはラウリン酸、リノール酸、アルファまたはガンマ−リノレン酸との組合せで含んでいる食用油脂の混合物またはその食用油脂を含有する食物である、請求項9から10の中の1つに記載された方法。
- 当該表皮の抗菌性脂肪酸、特に表皮パルミトレイン酸が少なくとも5%のレベルに達するのに充分な量で当該食餌性脂質が用いられる、請求項9から11の中の1つに記載された方法。
- 当該食餌性脂質が植物源由来である、請求項9から12の中の1つに記載された方法。
- 哺乳類の表皮にある抗菌性脂肪酸の含量を調節する能力で選択した食餌性脂質の原料を少なくとも含む、ペット食物組成物。
- 食餌性脂質の少なくとも1つの原料を含み、身体表面および皮の臭気発生の原因となる皮膚病原体および微生物相の生育を防止または調節してペットの皮膚の健康および/または皮の質を改善または維持することを目的とした、ペット食物組成物。
- 請求項1から8の中の1つに記載された食餌性脂質の少なくとも1つの原料を含む、身体表面の臭いおよび/または皮の臭気を低減させることを目的とした、ペット食物組成物。
- 当該原料が少なくともパルミトレイン酸を、単独で、またはラウリン酸、リノール酸、アルファ−またはガンマ−リノレン酸との組合せで含んでいる食用油脂の混合物またはその食用油脂を含有する食物である、請求項15から17の中の1つに記載されたペットフード組成物。
- 表皮の抗菌性脂肪酸、特にパルミトレイン酸を少なくとも5%のレベルに達成させるために充分な量の食餌性脂質を含有する、請求項15から18の中の1つに記載されたペット食物組成物。
- 乾燥重量に基づいて少なくとも0.25重量%または少なくとも0.07g/100kcalのパルミトレイン酸を含有する、請求項15から19の1つに記載されたペットフード組成物。
- 最終製品のパーセントとして、少なくとも0.02%の食餌性パルミトレイン酸を少なくとも1.0%の食餌性ラウリン酸と組合せて含有している、請求項15から20の中の1つに記載されたペットフード組成物。
- 食餌性脂質の原料を含むペットフード組成物をペットに与えることを含む、ペット動物の皮膚に存在する抗菌性脂肪酸の健康レベルを増加または維持する方法。
- 表皮に存在するC:10からC:18脂肪酸のレベルを増加するように当該食餌性脂質を選択する、請求項22記載の方法。
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