JP2004501567A - 海底光ファイバ伝送ネットワーク - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも2対のファイバを有する単一のケーブル1を備え、かつ各終端に分岐回線装置6、8を有する海底光ファイバ伝送ネットワークであって、各分岐回線装置が、それぞれ少なくとも2対のファイバを有する2つのケーブルセクション10、12、14、16によって端末装置アイテム18〜21、22〜25に接続されたネットワークに関する。各接続装置が、単一のケーブルの対のファイバを自体に接続された2つのケーブルセクションの2対のファイバに対して切り替える。本発明により、環状構成を維持し、同期デジタル階層の機構によってトラフィックを回復することを可能にしながら、ネットワーク構造を単純化することが可能となる。
Description
【0001】
本発明は、光ファイバ伝送に関し、より詳細には、高ビットレート波長分割多重海底伝送ネットワークに関する。「高ビットレート」という表現は、155メガビット/秒を超えるビットレートを意味する。
【0002】
海底光ファイバ伝送ネットワークは、障害に対して可能な限り高い耐性を有するように設計される。関与する障害には、電気的原因、およびとても重要なものとして、リピータ内の光学的原因、ならびに海底ケーブルの局所的破損による機械的原因等、様々な原因がありえる。目的は、いくつかの型の障害に対して低コストでトラフィックを保護することである。
【0003】
同期デジタル階層(SDH)が、トラフィックをフレーム内にカプセル化することによってフォーマットして保護機構を提供する。
【0004】
4f Ms SPRing Transoceanicアプリケーションとして知られている保護機構が、ITU Recommendation G.841に記載されている(「4f Ms SPRing」は、「4ファイバ多重セクション保護リング」の省略形であることを留意されたい)。この機構は、回線ファイバ上で問題が生じた場合、バックアップファイバに信号を経路指定する。物理的には、一方向伝送のために、この機構は、リング内で2対のファイバを必要とする。したがって、各伝送方向ごとに2対のファイバを含むリングトポロジを有する海底光ファイバ伝送システムが既に提案されている。この場合、2地点を接続するリングのセグメント内の障害を、その2地点を接続する別の物理経路を見つけることによって緩和することができる。SDH原理を使用する切替装置が開発されている。
【0005】
本発明は、障害に対して波長分割多重海底伝送ネットワークを保護する問題に対する解決策を提案する。本発明は、物理リソースのよりよい使用を提案し、障害が生じた場合に迅速な回復で少なくともいくらかのトラフィックの保護を保証する解決策を提案する。本発明は、トラフィックの残りの部分に関して、より遅い回復を提供する。本発明は、既存の切替装置を使用して容易に実施することができる。
【0006】
より正確には、本発明は、少なくとも2対のファイバを有する単一のケーブルを含み、各終端が分岐ユニットを有し、各分岐ユニットはそれぞれが少なくとも2対のファイバを有する2つのケーブルセクションによって端末装置に接続され、また各分岐ユニットが単一のケーブルの1対のファイバをそれに接続された2つのケーブルセクションの2対のファイバに対して切り替える、海底光ファイバ伝送ネットワークを提案する。
【0007】
本発明の一実施形態では、各端末装置は、1対のファイバに接続され、単一のケーブルの1つの終端で、マルチプレクサが1対のファイバによって一方のケーブルセクションの端末装置に接続され、また別の1対のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続される。
【0008】
この場合、マルチプレクサは、4つの端局を有することが好都合である。
【0009】
マルチプレクサは、好ましくは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサである。
【0010】
ネットワークは、単一のケーブルの1つの終端で、1本のファイバによって一方のケーブルセクションの別の端末装置に接続され、また別の1本のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続され、またさらなる1本のファイバによって前記マルチプレクサの1つの端局に接続された第2のマルチプレクサを有することが可能である。
【0011】
この場合、第2のマルチプレクサは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることが好都合である。
【0012】
ネットワークは、単一のケーブルの1つの終端で、1本のファイバによって一方のケーブルセクションの別の端末装置に接続され、また別の1本のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続され、またさらなる1本のファイバによって前記マルチプレクサの別の1つの端局に接続された第3のマルチプレクサを有することが可能である。
【0013】
この場合、第3のマルチプレクサは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることが好都合である。
【0014】
また、本発明は、前述した種類のネットワークで使用するための伝送方法であって、単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサの端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット、他方のケーブルセクション、および端末装置を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む方法も提供する。
【0015】
また、本方法は、単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサの端局から、マルチプレクサ、端末装置、一方のケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサの端局上で、その単一のケーブルから、分岐ユニット、他方のケーブルセクション、端末装置、およびマルチプレクサを介して、低速回復トラフィックを受信することも含むことが可能である。
【0016】
障害が生じた場合、本方法は、好ましくは、単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサの端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット、同じケーブルセクション、および同じ端末装置を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む。
【0017】
障害が生じた場合、本方法は、単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサの端局上で、その単一のケーブルから、分岐ユニット、同じケーブルセクション、および同じ端末装置を介して低速回復トラフィックを受信することとを含むことが可能である。
【0018】
本発明のその他の特徴と利点は、例として供与し、添付の図面を参照する本発明の実施形態の以下の説明を読むことで明白となる。
【0019】
本発明は、一方で、ネットワークトポロジを提案し、また他方で、そのネットワークトポロジのための回復機構を提案する。トポロジに関して、本発明は、海底伝送ネットワークにおける機械的障害が実質的に浅い水域で生じるという知見に基づく。したがって、従来技術のリングネットワークトポロジと比べ、本発明は、伝送ネットワークの中央部分、すなわち、深い水域において、単一のケーブルだけを使用することを提案する。この単一ケーブルは、各終端にファイバ切替分岐ユニットを有し、したがって、本発明のネットワークは、この単一のケーブルのどちらの側でも、従来技術で使用されるのと同じトポロジを有することが可能である。リングトポロジと比べて、本発明のトポロジはネットワークを単純化し、詳細には、深い水域において別個の2本のケーブルを敷設する必要性を回避する。
【0020】
トラフィック回復に関して、本発明は、障害が生じた場合、迅速に復元または再経路指定することができる、以降、「高速回復トラフィック」または「FRトラフィック」(ここで、「FR」は「高速回復」を意味する)とも呼ぶ「高速トラフィック」と、障害が生じた場合、回復または再経路指定することができるが、FRトラフィックほど迅速にではなくそれが行われる、以降、「低速回復トラフィック」または「SRトラフィック」(ここで、「SR」は「低速回復」を意味する)とも呼ぶ「低速トラフィック」に、トラフィックを分離することを提案する。「高速」および「低速」という用語の正確な意味は、以降の説明でより明白となる。簡単には、高速トラフィックの場合の回復は、まったくSDH機構だけに基づき、一方、低速トラフィックの場合の回復には、ファイバ切替分岐ユニットを切り替えることが関与する。いかなる場合も、「低速」および「高速」という修飾語が、伝送速度を指すことは決してなく、これらは障害が生じた場合の回復の速度を指すものである。
【0021】
ネットワークトポロジとトラフィック分離の組合せにより、障害が生じた場合にすべてのトラフィックを回復するネットワークの能力を保ちながら、従来技術におけるよりも物理リソースの使用が良好になる。
【0022】
以降の説明では、本発明をその最も単純な構成で説明する。この構成では、ネットワークは、2対のファイバだけを含む。当分野の技術者には、この構成を複製してネットワークの伝送容量を増大させるのが可能なことが明白であろう。
【0023】
図1は、本発明による伝送ネットワークを示す図である。前述したとおり、このネットワークは、その中央部分において単一のケーブルを有するリングに対応するトポロジを有する。したがって、この図は、単一のケーブル1、すなわち、2対の光ファイバ2および4を含むネットワークの中央部分を示している。各対は、双方向伝送を提供する。この単一のケーブルは、好ましくは、深い水域に対応する。「深い水域」とは、深さのため、ネットワークに影響を与える機械的障害が起こりそうにない水域を意味する。200mを超える深さが、機械的障害の確率が低い深い水域の例である。
【0024】
各終端で、単一のケーブル1は、分岐ユニット6または8を有す。各分岐ユニット6(あるいは、8)は、一方ではその単一のケーブルの複数対のファイバと、他方では2つのケーブルセクション10および12(あるいは、14および16)の一方または他方のセクションの複数対のファイバとの間でファイバ切替動作を行うことができる。各ケーブルセクション10または12(あるいは、14または16)は、分岐ユニット6(あるいは、8)と、1対の海底着地端末装置(SLTE)18、19または20および21(あるいは、22および23または24および25)とを接続する。各端末装置は、1対のファイバに接続される。リングを閉じるため、地上接続26および27または28および29によって陸上で複数対の装置が互いに接続される。
【0025】
通常の動作では、分岐ユニット6(あるいは、8)は、単一のケーブル1の複数対のファイバをケーブルセクション10および12(あるいは、14および16)のそれぞれの1対ずつのファイバに結合する。この構成を図に示しており、各ケーブルセクション内で、単一のケーブルの1対に結合された対を実線で示し、他方の対は破線で示している。ケーブルセクション内のこの実線の対は、以降、「能動的ペア」とも呼び、またケーブルセクション内の破線の対は、以降、「受動的ペア」またはバックアップペアとも呼ぶ。1つのケーブルセクション上で障害が生じた場合、分岐ユニットは、単一のケーブルの複数対を2つのケーブルセクションのうちの一方の複数対に結合することができる。
【0026】
その通常の構成では、ネットワークは、1対のファイバからリングを形成する。つまり、単一のケーブルの1対のファイバ2から開始して、リングは逆時計回りに、分岐ユニット6、ケーブルセクション10、装置18、地上リンク26、装置21、ケーブルセクション12、分岐ユニット6、単一のケーブルの第2の1対のファイバ4、分岐ユニット8、ケーブルセクション16、装置25、地上リンク29、装置22、ケーブルセクション14、分岐ユニット8を経てその1対のファイバ2に戻る。以下に説明するとおり、障害が生じた場合、このリング構成が保たれる。
【0027】
図2は、障害が生じた場合の高速トラフィック回復を示す、図1のネットワークの一部分を示す図である。前述したとおり、この場合、障害は、分岐ユニットと1対の端末装置を接続するケーブルセクション内で生じるものと想定する。図2は、単一のケーブル1の終端におけるネットワークの、障害が生じる部分だけを示している。高速トラフィック回復に関して、本発明は、SDH機構などの従来技術の回復機構の図1に関連して説明した特定のトポロジにおける使用に基づいている。
【0028】
図2は、やはり、既に説明したアイテムを示し、詳細には、分岐ユニット6、ケーブルセクション8および10、ならびに装置18ないし21を示している。図2は、SDH回復機構を実装するためのマルチプレクサを示している。このSDH ADM(アドドロップマルチプレクサ)30は、2本のファイバ32、33を備えたSDH集合体により、ケーブルセクション10上の能動的ペアのファイバに接続された端末装置18に接続され、また2本のファイバ34、35により、ケーブルセクション12の能動的ペアのファイバに接続された端末装置21に接続されている。マルチプレクサ30は4つの端局を有し、2つの端局は、図2にFRで示す高速トラフィックのためのものであり、また2つの端局は、図2にSRで示す低速トラフィックのためのものである。高速トラフィックのための2つの端局は、クライアント端局である。低速トラフィックのための2つの端局は、図3と関連してより詳細に説明する。通常の動作モードでは、高速トラフィックは、端末装置18または21とADM30の間の1本のファイバ上に経路指定され、また低速トラフィックは、他の1本のファイバ上に経路指定される。したがって、FR端局は、それぞれ、装置18および21に接続される。端局SRに関しても同様である。より具体的には、図に示した実施例では、一方のFR端局がファイバ32によって装置18に接続され、また他方のFR端局がファイバ34によって装置21に接続される。同様に、一方のSR端局がファイバ33によって装置18に接続され、また他方のSR端局がファイバ35によって装置21に接続される。SDH ADM30の通常の動作状態をこの図の細線で示している。したがって、扱われることが可能な高速回復トラフィックの量と低速回復トラフィックの量は、好ましくは、同程度であり、これにより、ネットワーク内のファイバの占有率が最適化される。
【0029】
障害が生じた場合、SDH ADM30は、前述したSDH回復機構を使用し、低速トラフィックを不利にして高速トラフィックを経路指定することができる。例えば、トラフィックが、ケーブルセクション10上で装置18と分岐ユニット6の間で障害を被ったと想定する。この場合、装置18を通過するファイバ32内の高速トラフィックは、もはや、ケーブルセクション10を通過することができない。SDH機構を適用することにより、前にファイバ32に接続されていたFR端局が、この時点で、図2の矢印40で示すとおり、ファイバ35に接続される。したがって、高速トラフィックは、SDH ADM内で、もはやファイバ32にではなく、反対に、前に低速トラフィックのために使用されていたファイバ35に経路指定される。これにより、低速トラフィックに対して高速トラフィックが優先し、結果として、高速トラフィックが装置21を通り、次にケーブルセクション12を経て、分岐ユニット6まで即時に経路指定される、という具合である。本発明の構成は、障害が生じた場合、SDH ADM30内に実装されるSDHによって許可される速度で高速トラフィックを回復することに留意されたい。つまり、高速トラフィックに関してリング構成が保たれる。低速トラフィックには割込みが行われ、その後、図3に示すとおり回復される。
【0030】
図3に示すとおり、低速回復トラフィックも再経路指定することができる。図3は、高速トラフィックに関連して既に前述した構成要素だけでなく、低速トラフィックを回復するのに必要とされる構成要素も示している。これらには、2つのSDH ADMである42および43が含まれる。ADM42は、ADM30のSR端局に接続されている。また、ADM42は、2つのSDH集合体により、一方で装置19に、また他方で装置20に接続されている。また、ADM42は、図3にSRで示す低速回復トラフィックのためのクライアント端局も有する。同様に、ADM43は、この図で示すADM30の他方のSR端局に接続されている。また、ADM43は、ADM42と全く同様に、2つのSDH集合体により、一方で装置19に、他方で装置20に接続されている。ADM42と全く同様に、ADM43は、図3にやはりSRで示す低速トラフィックのためのクライアント端局を有する。
【0031】
通常の動作モードでは、ADM42のクライアント端局から来る低速トラフィックが、ADM30のSR端局に経路指定され、次に、ファイバ33を介して装置18に経路指定される。同様に、ADM43のクライアント端局から来る低速トラフィックが、ADM30のSR端局に経路指定され、次に、ファイバ35を介して装置21に経路指定される。これは、したがって、リング構成における通常の動作モードである。図2の実施例におけるように障害が生じた場合、装置18によって経路指定される低速トラフィックは、もはやケーブルセクション10を通過しない。ADM43、ADM30、およびファイバ35を介して装置21によって経路指定される低速トラフィックに対する割込みが行われて、高速トラフィックが回復される。
【0032】
低速回復トラフィックは、次に説明する仕方で回復される。最初に、矢印45で示すとおり、ファイバ切替動作が分岐ユニット6内で実行されて、ケーブルセクション10の能動的ペアに前に結合されていた単一のケーブル1の1対のファイバがケーブルセクション12の受動的ペアに切り替えられる。次に、矢印46で示すとおり、ケーブルセクション12の、もはや受動的ではない、受動的ペアを介して、ADM42内のSRクライアント端局が装置20に経路指定され、次に、分岐ユニットに経路指定される。ADM43では、矢印47で示すとおり、SRカストマ端局も装置20に接続される。これが、低速トラフィックに関するリング構成を再構成する。
【0033】
前述の説明から、高速トラフィックは、マルチプレクサ30内のSDH機構を使用して回復されることが明白である。低速トラフィックは、まず、高速トラフィックを回復するために中断され、次に、マルチプレクサ42および46内のSDH機構を使用した分岐ユニット内でファイバ切替えの後、回復される。したがって、低速トラフィックのための回復時間は、高速トラフィックを回復するのに必要な時間よりも長く、これが修飾語の「高速」および「低速」の所以である。例えば、高速トラフィックは、およそ50ミリ秒内に回復することが可能である。分岐ユニット内で行われるケーブル切替えは、装置によって供給される警報の分析に応答して、自動方式であることも、またはオペレータの介入を受けることも可能である。低速トラフィックの回復時間は数十秒から数分程度となりうる。この時間は、実際、分岐ユニットの自動切替えが許可されない場合、分岐ユニットを切り替えるまでの、ネットワークを監視するオペレータの反応時間に依存する。この場合、SDHネットワーク装置の自動切替時間は、オペレータの応答時間と比べて、無視できるほど短い。
【0034】
図2および図3の実施形態では、SDH ADM30、42、および46をMSP1+1モード(MSPは「多重セクション保護」を意味する)で構成して前述した切替えを確実にすることができる。低速トラフィックは、SNC−P(サブネットワーク接続保護)モードで構成して、分岐ユニットを切り替えたとき、そのトラフィックの自動再経路指定を確実にすることができる。
【0035】
もちろん、本発明は、説明し、図示した実施例および実施形態には限定されず、当分野の技術者には明らかとなる多くの変形形態に利用することができる。したがって、図1から図3の実施形態では、SDH機構は、マルチプレクサ30、42、および43内で使用される。本発明はこれらの機構とは独立に適用されるものであること、および他の機構を使用して低速トラフィックおよび高速トラフィックを経路指定できることが明白である。提案したADM以外の型の切替装置を使用することが可能である。また、一方で装置18と19を、または他方で装置20と21を結合することが可能であることも明白である。これらの装置は、それでも、それぞれがやはり1対のケーブルに接続されるということで、機能的に見れば別々であることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による伝送ネットワークを示す図である。
【図2】
障害が生じた場合の高速トラフィック回復を示す図1のネットワークの一部分を示す図である。
【図3】
障害が生じた場合の低速トラフィック回復を示す図1のネットワークの一部分を示す図である。
本発明は、光ファイバ伝送に関し、より詳細には、高ビットレート波長分割多重海底伝送ネットワークに関する。「高ビットレート」という表現は、155メガビット/秒を超えるビットレートを意味する。
【0002】
海底光ファイバ伝送ネットワークは、障害に対して可能な限り高い耐性を有するように設計される。関与する障害には、電気的原因、およびとても重要なものとして、リピータ内の光学的原因、ならびに海底ケーブルの局所的破損による機械的原因等、様々な原因がありえる。目的は、いくつかの型の障害に対して低コストでトラフィックを保護することである。
【0003】
同期デジタル階層(SDH)が、トラフィックをフレーム内にカプセル化することによってフォーマットして保護機構を提供する。
【0004】
4f Ms SPRing Transoceanicアプリケーションとして知られている保護機構が、ITU Recommendation G.841に記載されている(「4f Ms SPRing」は、「4ファイバ多重セクション保護リング」の省略形であることを留意されたい)。この機構は、回線ファイバ上で問題が生じた場合、バックアップファイバに信号を経路指定する。物理的には、一方向伝送のために、この機構は、リング内で2対のファイバを必要とする。したがって、各伝送方向ごとに2対のファイバを含むリングトポロジを有する海底光ファイバ伝送システムが既に提案されている。この場合、2地点を接続するリングのセグメント内の障害を、その2地点を接続する別の物理経路を見つけることによって緩和することができる。SDH原理を使用する切替装置が開発されている。
【0005】
本発明は、障害に対して波長分割多重海底伝送ネットワークを保護する問題に対する解決策を提案する。本発明は、物理リソースのよりよい使用を提案し、障害が生じた場合に迅速な回復で少なくともいくらかのトラフィックの保護を保証する解決策を提案する。本発明は、トラフィックの残りの部分に関して、より遅い回復を提供する。本発明は、既存の切替装置を使用して容易に実施することができる。
【0006】
より正確には、本発明は、少なくとも2対のファイバを有する単一のケーブルを含み、各終端が分岐ユニットを有し、各分岐ユニットはそれぞれが少なくとも2対のファイバを有する2つのケーブルセクションによって端末装置に接続され、また各分岐ユニットが単一のケーブルの1対のファイバをそれに接続された2つのケーブルセクションの2対のファイバに対して切り替える、海底光ファイバ伝送ネットワークを提案する。
【0007】
本発明の一実施形態では、各端末装置は、1対のファイバに接続され、単一のケーブルの1つの終端で、マルチプレクサが1対のファイバによって一方のケーブルセクションの端末装置に接続され、また別の1対のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続される。
【0008】
この場合、マルチプレクサは、4つの端局を有することが好都合である。
【0009】
マルチプレクサは、好ましくは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサである。
【0010】
ネットワークは、単一のケーブルの1つの終端で、1本のファイバによって一方のケーブルセクションの別の端末装置に接続され、また別の1本のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続され、またさらなる1本のファイバによって前記マルチプレクサの1つの端局に接続された第2のマルチプレクサを有することが可能である。
【0011】
この場合、第2のマルチプレクサは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることが好都合である。
【0012】
ネットワークは、単一のケーブルの1つの終端で、1本のファイバによって一方のケーブルセクションの別の端末装置に接続され、また別の1本のファイバによって他方のケーブルセクションの端末装置に接続され、またさらなる1本のファイバによって前記マルチプレクサの別の1つの端局に接続された第3のマルチプレクサを有することが可能である。
【0013】
この場合、第3のマルチプレクサは、同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることが好都合である。
【0014】
また、本発明は、前述した種類のネットワークで使用するための伝送方法であって、単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサの端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット、他方のケーブルセクション、および端末装置を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む方法も提供する。
【0015】
また、本方法は、単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサの端局から、マルチプレクサ、端末装置、一方のケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサの端局上で、その単一のケーブルから、分岐ユニット、他方のケーブルセクション、端末装置、およびマルチプレクサを介して、低速回復トラフィックを受信することも含むことが可能である。
【0016】
障害が生じた場合、本方法は、好ましくは、単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサの端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット、同じケーブルセクション、および同じ端末装置を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む。
【0017】
障害が生じた場合、本方法は、単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサの端局から、端末装置、ケーブルセクション、および分岐ユニットを介してその単一のケーブルに低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサの端局上で、その単一のケーブルから、分岐ユニット、同じケーブルセクション、および同じ端末装置を介して低速回復トラフィックを受信することとを含むことが可能である。
【0018】
本発明のその他の特徴と利点は、例として供与し、添付の図面を参照する本発明の実施形態の以下の説明を読むことで明白となる。
【0019】
本発明は、一方で、ネットワークトポロジを提案し、また他方で、そのネットワークトポロジのための回復機構を提案する。トポロジに関して、本発明は、海底伝送ネットワークにおける機械的障害が実質的に浅い水域で生じるという知見に基づく。したがって、従来技術のリングネットワークトポロジと比べ、本発明は、伝送ネットワークの中央部分、すなわち、深い水域において、単一のケーブルだけを使用することを提案する。この単一ケーブルは、各終端にファイバ切替分岐ユニットを有し、したがって、本発明のネットワークは、この単一のケーブルのどちらの側でも、従来技術で使用されるのと同じトポロジを有することが可能である。リングトポロジと比べて、本発明のトポロジはネットワークを単純化し、詳細には、深い水域において別個の2本のケーブルを敷設する必要性を回避する。
【0020】
トラフィック回復に関して、本発明は、障害が生じた場合、迅速に復元または再経路指定することができる、以降、「高速回復トラフィック」または「FRトラフィック」(ここで、「FR」は「高速回復」を意味する)とも呼ぶ「高速トラフィック」と、障害が生じた場合、回復または再経路指定することができるが、FRトラフィックほど迅速にではなくそれが行われる、以降、「低速回復トラフィック」または「SRトラフィック」(ここで、「SR」は「低速回復」を意味する)とも呼ぶ「低速トラフィック」に、トラフィックを分離することを提案する。「高速」および「低速」という用語の正確な意味は、以降の説明でより明白となる。簡単には、高速トラフィックの場合の回復は、まったくSDH機構だけに基づき、一方、低速トラフィックの場合の回復には、ファイバ切替分岐ユニットを切り替えることが関与する。いかなる場合も、「低速」および「高速」という修飾語が、伝送速度を指すことは決してなく、これらは障害が生じた場合の回復の速度を指すものである。
【0021】
ネットワークトポロジとトラフィック分離の組合せにより、障害が生じた場合にすべてのトラフィックを回復するネットワークの能力を保ちながら、従来技術におけるよりも物理リソースの使用が良好になる。
【0022】
以降の説明では、本発明をその最も単純な構成で説明する。この構成では、ネットワークは、2対のファイバだけを含む。当分野の技術者には、この構成を複製してネットワークの伝送容量を増大させるのが可能なことが明白であろう。
【0023】
図1は、本発明による伝送ネットワークを示す図である。前述したとおり、このネットワークは、その中央部分において単一のケーブルを有するリングに対応するトポロジを有する。したがって、この図は、単一のケーブル1、すなわち、2対の光ファイバ2および4を含むネットワークの中央部分を示している。各対は、双方向伝送を提供する。この単一のケーブルは、好ましくは、深い水域に対応する。「深い水域」とは、深さのため、ネットワークに影響を与える機械的障害が起こりそうにない水域を意味する。200mを超える深さが、機械的障害の確率が低い深い水域の例である。
【0024】
各終端で、単一のケーブル1は、分岐ユニット6または8を有す。各分岐ユニット6(あるいは、8)は、一方ではその単一のケーブルの複数対のファイバと、他方では2つのケーブルセクション10および12(あるいは、14および16)の一方または他方のセクションの複数対のファイバとの間でファイバ切替動作を行うことができる。各ケーブルセクション10または12(あるいは、14または16)は、分岐ユニット6(あるいは、8)と、1対の海底着地端末装置(SLTE)18、19または20および21(あるいは、22および23または24および25)とを接続する。各端末装置は、1対のファイバに接続される。リングを閉じるため、地上接続26および27または28および29によって陸上で複数対の装置が互いに接続される。
【0025】
通常の動作では、分岐ユニット6(あるいは、8)は、単一のケーブル1の複数対のファイバをケーブルセクション10および12(あるいは、14および16)のそれぞれの1対ずつのファイバに結合する。この構成を図に示しており、各ケーブルセクション内で、単一のケーブルの1対に結合された対を実線で示し、他方の対は破線で示している。ケーブルセクション内のこの実線の対は、以降、「能動的ペア」とも呼び、またケーブルセクション内の破線の対は、以降、「受動的ペア」またはバックアップペアとも呼ぶ。1つのケーブルセクション上で障害が生じた場合、分岐ユニットは、単一のケーブルの複数対を2つのケーブルセクションのうちの一方の複数対に結合することができる。
【0026】
その通常の構成では、ネットワークは、1対のファイバからリングを形成する。つまり、単一のケーブルの1対のファイバ2から開始して、リングは逆時計回りに、分岐ユニット6、ケーブルセクション10、装置18、地上リンク26、装置21、ケーブルセクション12、分岐ユニット6、単一のケーブルの第2の1対のファイバ4、分岐ユニット8、ケーブルセクション16、装置25、地上リンク29、装置22、ケーブルセクション14、分岐ユニット8を経てその1対のファイバ2に戻る。以下に説明するとおり、障害が生じた場合、このリング構成が保たれる。
【0027】
図2は、障害が生じた場合の高速トラフィック回復を示す、図1のネットワークの一部分を示す図である。前述したとおり、この場合、障害は、分岐ユニットと1対の端末装置を接続するケーブルセクション内で生じるものと想定する。図2は、単一のケーブル1の終端におけるネットワークの、障害が生じる部分だけを示している。高速トラフィック回復に関して、本発明は、SDH機構などの従来技術の回復機構の図1に関連して説明した特定のトポロジにおける使用に基づいている。
【0028】
図2は、やはり、既に説明したアイテムを示し、詳細には、分岐ユニット6、ケーブルセクション8および10、ならびに装置18ないし21を示している。図2は、SDH回復機構を実装するためのマルチプレクサを示している。このSDH ADM(アドドロップマルチプレクサ)30は、2本のファイバ32、33を備えたSDH集合体により、ケーブルセクション10上の能動的ペアのファイバに接続された端末装置18に接続され、また2本のファイバ34、35により、ケーブルセクション12の能動的ペアのファイバに接続された端末装置21に接続されている。マルチプレクサ30は4つの端局を有し、2つの端局は、図2にFRで示す高速トラフィックのためのものであり、また2つの端局は、図2にSRで示す低速トラフィックのためのものである。高速トラフィックのための2つの端局は、クライアント端局である。低速トラフィックのための2つの端局は、図3と関連してより詳細に説明する。通常の動作モードでは、高速トラフィックは、端末装置18または21とADM30の間の1本のファイバ上に経路指定され、また低速トラフィックは、他の1本のファイバ上に経路指定される。したがって、FR端局は、それぞれ、装置18および21に接続される。端局SRに関しても同様である。より具体的には、図に示した実施例では、一方のFR端局がファイバ32によって装置18に接続され、また他方のFR端局がファイバ34によって装置21に接続される。同様に、一方のSR端局がファイバ33によって装置18に接続され、また他方のSR端局がファイバ35によって装置21に接続される。SDH ADM30の通常の動作状態をこの図の細線で示している。したがって、扱われることが可能な高速回復トラフィックの量と低速回復トラフィックの量は、好ましくは、同程度であり、これにより、ネットワーク内のファイバの占有率が最適化される。
【0029】
障害が生じた場合、SDH ADM30は、前述したSDH回復機構を使用し、低速トラフィックを不利にして高速トラフィックを経路指定することができる。例えば、トラフィックが、ケーブルセクション10上で装置18と分岐ユニット6の間で障害を被ったと想定する。この場合、装置18を通過するファイバ32内の高速トラフィックは、もはや、ケーブルセクション10を通過することができない。SDH機構を適用することにより、前にファイバ32に接続されていたFR端局が、この時点で、図2の矢印40で示すとおり、ファイバ35に接続される。したがって、高速トラフィックは、SDH ADM内で、もはやファイバ32にではなく、反対に、前に低速トラフィックのために使用されていたファイバ35に経路指定される。これにより、低速トラフィックに対して高速トラフィックが優先し、結果として、高速トラフィックが装置21を通り、次にケーブルセクション12を経て、分岐ユニット6まで即時に経路指定される、という具合である。本発明の構成は、障害が生じた場合、SDH ADM30内に実装されるSDHによって許可される速度で高速トラフィックを回復することに留意されたい。つまり、高速トラフィックに関してリング構成が保たれる。低速トラフィックには割込みが行われ、その後、図3に示すとおり回復される。
【0030】
図3に示すとおり、低速回復トラフィックも再経路指定することができる。図3は、高速トラフィックに関連して既に前述した構成要素だけでなく、低速トラフィックを回復するのに必要とされる構成要素も示している。これらには、2つのSDH ADMである42および43が含まれる。ADM42は、ADM30のSR端局に接続されている。また、ADM42は、2つのSDH集合体により、一方で装置19に、また他方で装置20に接続されている。また、ADM42は、図3にSRで示す低速回復トラフィックのためのクライアント端局も有する。同様に、ADM43は、この図で示すADM30の他方のSR端局に接続されている。また、ADM43は、ADM42と全く同様に、2つのSDH集合体により、一方で装置19に、他方で装置20に接続されている。ADM42と全く同様に、ADM43は、図3にやはりSRで示す低速トラフィックのためのクライアント端局を有する。
【0031】
通常の動作モードでは、ADM42のクライアント端局から来る低速トラフィックが、ADM30のSR端局に経路指定され、次に、ファイバ33を介して装置18に経路指定される。同様に、ADM43のクライアント端局から来る低速トラフィックが、ADM30のSR端局に経路指定され、次に、ファイバ35を介して装置21に経路指定される。これは、したがって、リング構成における通常の動作モードである。図2の実施例におけるように障害が生じた場合、装置18によって経路指定される低速トラフィックは、もはやケーブルセクション10を通過しない。ADM43、ADM30、およびファイバ35を介して装置21によって経路指定される低速トラフィックに対する割込みが行われて、高速トラフィックが回復される。
【0032】
低速回復トラフィックは、次に説明する仕方で回復される。最初に、矢印45で示すとおり、ファイバ切替動作が分岐ユニット6内で実行されて、ケーブルセクション10の能動的ペアに前に結合されていた単一のケーブル1の1対のファイバがケーブルセクション12の受動的ペアに切り替えられる。次に、矢印46で示すとおり、ケーブルセクション12の、もはや受動的ではない、受動的ペアを介して、ADM42内のSRクライアント端局が装置20に経路指定され、次に、分岐ユニットに経路指定される。ADM43では、矢印47で示すとおり、SRカストマ端局も装置20に接続される。これが、低速トラフィックに関するリング構成を再構成する。
【0033】
前述の説明から、高速トラフィックは、マルチプレクサ30内のSDH機構を使用して回復されることが明白である。低速トラフィックは、まず、高速トラフィックを回復するために中断され、次に、マルチプレクサ42および46内のSDH機構を使用した分岐ユニット内でファイバ切替えの後、回復される。したがって、低速トラフィックのための回復時間は、高速トラフィックを回復するのに必要な時間よりも長く、これが修飾語の「高速」および「低速」の所以である。例えば、高速トラフィックは、およそ50ミリ秒内に回復することが可能である。分岐ユニット内で行われるケーブル切替えは、装置によって供給される警報の分析に応答して、自動方式であることも、またはオペレータの介入を受けることも可能である。低速トラフィックの回復時間は数十秒から数分程度となりうる。この時間は、実際、分岐ユニットの自動切替えが許可されない場合、分岐ユニットを切り替えるまでの、ネットワークを監視するオペレータの反応時間に依存する。この場合、SDHネットワーク装置の自動切替時間は、オペレータの応答時間と比べて、無視できるほど短い。
【0034】
図2および図3の実施形態では、SDH ADM30、42、および46をMSP1+1モード(MSPは「多重セクション保護」を意味する)で構成して前述した切替えを確実にすることができる。低速トラフィックは、SNC−P(サブネットワーク接続保護)モードで構成して、分岐ユニットを切り替えたとき、そのトラフィックの自動再経路指定を確実にすることができる。
【0035】
もちろん、本発明は、説明し、図示した実施例および実施形態には限定されず、当分野の技術者には明らかとなる多くの変形形態に利用することができる。したがって、図1から図3の実施形態では、SDH機構は、マルチプレクサ30、42、および43内で使用される。本発明はこれらの機構とは独立に適用されるものであること、および他の機構を使用して低速トラフィックおよび高速トラフィックを経路指定できることが明白である。提案したADM以外の型の切替装置を使用することが可能である。また、一方で装置18と19を、または他方で装置20と21を結合することが可能であることも明白である。これらの装置は、それでも、それぞれがやはり1対のケーブルに接続されるということで、機能的に見れば別々であることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】
本発明による伝送ネットワークを示す図である。
【図2】
障害が生じた場合の高速トラフィック回復を示す図1のネットワークの一部分を示す図である。
【図3】
障害が生じた場合の低速トラフィック回復を示す図1のネットワークの一部分を示す図である。
Claims (12)
- 少なくとも2対のファイバを有する単一のケーブル(1)を備え、かつ各終端に分岐ユニット(6、8)を有する海底光ファイバ伝送ネットワークであって、各分岐ユニットが、それぞれ少なくとも2対のファイバを有する2つのケーブルセクション(10、12、14、16)によって端末装置(18〜21、22〜25)に接続され、各分岐ユニットは、該単一のケーブルの該少なくとも2対のファイバを該各分岐ユニット自体に接続された2つのケーブルセクションの2対のファイバに対して切り替えるネットワーク。
- 各端末装置が1対のファイバに接続され、単一のケーブルの1つの終端において、マルチプレクサ(30)が、1対のファイバ(32、33)によって一方のケーブルセクション(10)の端末装置(18)に、また別の1対のファイバ(34、35)によって他方のケーブルセクション(12)の端末装置(21)に接続されることを特徴とする請求項1に記載のネットワーク。
- マルチプレクサが4つの端局を有することを特徴とする請求項2に記載のネットワーク。
- マルチプレクサ(30)が同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることを特徴とする請求項2または3に記載のネットワーク。
- 単一のケーブルの1つの終端において、1本のファイバにより、一方のケーブルセクション(10)の別の端末装置(19)に、別の1本のファイバにより、他方のケーブルセクション(12)の端末装置(21)に、またさらに別の1本のファイバにより、前記マルチプレクサ(30)の端局に接続された第2のマルチプレクサ(42)を有することを特徴とする請求項2または3に記載のネットワーク。
- 第2のマルチプレクサ(42)が同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることを特徴とする請求項5に記載のネットワーク。
- 単一のケーブルの1つの終端において、1本のファイバにより、一方のケーブルセクション(10)の別の端末装置(19)に、別の1本のファイバにより、他方のケーブルセクション(12)の端末装置(21)に、またさらに別の1本のファイバにより、前記マルチプレクサ(30)の別の端局に接続された第3のマルチプレクサ(46)を有することを特徴とする請求項5または6に記載のネットワーク。
- 第3のマルチプレクサ(46)が同期デジタル階層アドドロップマルチプレクサであることを特徴とする請求項7に記載のネットワーク。
- 単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサ(30)の端局から、端末装置(18)、ケーブルセクション(10)、および分岐ユニット(6)を介して単一のケーブルまで高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサ(30)の端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット(6)、他方のケーブルセクション(12)、および端末装置(21)を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む請求項2から8のいずれか一項に記載のネットワーク内で使用するための伝送方法。 - 単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサ(42)の端局から、マルチプレクサ(30)、端末装置(18)、ケーブルセクション(10)、および分岐ユニット(6)を介して単一のケーブルまで低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサ(46)の端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット(6)、他方のケーブルセクション(12)、端末装置(21)、およびマルチプレクサ(30)を介して低速回復トラフィックを受信することとを含む請求項9に記載の方法。 - 障害が生じた場合、単一のケーブルの1つの終端において、
マルチプレクサ(30)の端局から、端末装置(18)、ケーブルセクション(10)、および分岐ユニット(6)を介して単一のケーブルまで高速回復トラフィックを送信することと、
マルチプレクサ(30)の端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット(6)、同一のケーブルセクション(12)、および同一の端末装置(21)を介して高速回復トラフィックを受信することとを含む請求項9または10に記載の方法。 - 障害が生じた場合、単一のケーブルの1つの終端において、
第2のマルチプレクサ(42)の端局から、端末装置(20)、ケーブルセクション(12)、および分岐ユニット(6)を介して単一のケーブルまで低速回復トラフィックを送信することと、
第3のマルチプレクサ(46)の端局上で、単一のケーブルから、分岐ユニット(6)、同一のケーブルセクション(12)、および同一の端末装置(20)を介して低速回復トラフィックを受信することとを含む請求項9または10に記載の方法。
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